JP6419360B1 - エレベーターシステム - Google Patents

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Abstract

制御盤(200)と、制御盤(200)から故障コードと故障状態コードとが入力された際に、復旧指令と復旧診断指令とを制御盤に出力し、制御盤(200)にエレベーター(20)の復旧動作と復旧診断動作とを実行させるモニタパネル(210)と、を備え、モニタパネル(210)は、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせと、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令とを対応付けて格納したモニタ側復旧処理データベース(250)を備え、制御盤(200)から故障コードと故障状態コードとが入力された際に、モニタ側復旧処理データベース(250)を参照して復旧指令と復旧診断指令とを選択し、選択した復旧指令と復旧診断指令とを制御盤(200)に出力する。

Description

本発明は、故障が発生した際に自動復旧可能なエレベーターシステムに関する。
エレベーターが故障した場合には、できるだけ短時間で復旧することが要求される。このため、エレベーターの制御装置の内部に故障データを収納するとともに、この故障データを用いて故障原因を推定して保守員等に提供する制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、監視センタがエレベーターの故障信号を受信し、監視センタが故障履歴データベースを参照して保守員の持つ携帯端末に故障の復旧内容を送信する故障復旧システムが提案されている(特許文献2参照)。
特開平5−39179号公報 特開2003−104644号公報
しかし、特許文献1、2に記載された従来技術では、エレベーターが故障した場合、保守員或いは技術者が現場に出動してエレベーターを復旧する必要があるので、復旧までに時間がかかってしまうという問題がある。一方で、近年、エレベーターの運行サービス向上の要求は益々高くなってきている。
そこで、本発明は、エレベーターの運行サービスの向上を図ることを目的とする。
本発明のエレベーターシステムは、エレベーターの駆動制御を行う制御盤と、前記制御盤の近傍に配置されて前記制御盤に接続され、前記制御盤から故障コードと故障状態コードとが入力された際に、故障コードと故障状態コードとに応じて復旧指令と復旧診断指令とを前記制御盤に出力し、前記制御盤に前記エレベーターの復旧動作と復旧診断動作とを実行させるモニタパネルと、を備え、前記モニタパネルは、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせと、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令と、を対応付けて格納したモニタ側復旧処理データベースを備え、前記制御盤から故障コードと故障状態コードとが入力された際に、前記モニタ側復旧処理データベースを参照して復旧指令と復旧診断指令とを選択し、選択した復旧指令と復旧診断指令とを前記制御盤に出力すること、を特徴とする。
本発明のエレベーターシステムにおいて、前記モニタパネルと通信し、前記エレベーターを遠隔監視する遠隔監視センタを含み、前記遠隔監視センタは、故障コードと故障状態コードの組み合わせに対応する故障要因の件数と、復旧指令と、復旧診断指令と、復旧率とを対応付けた復旧診断データベースと、前記復旧診断データベースから、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせを抽出し、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令とを対応付けて格納したセンタ側復旧処理データベースとを備え、前記センタ側復旧処理データベースを所定の間隔で前記モニタパネルに送信し、前記モニタパネルは、前記遠隔監視センタから前記センタ側復旧処理データベースを受信する毎に格納している前記モニタ側復旧処理データベースの内容を受信した前記センタ側復旧処理データベースの内容に更新してもよい。
本発明のエレベーターシステムにおいて、前記制御盤は、前記モニタパネルから入力された復旧指令に応じて実行した復旧動作の後、復旧診断動作によって前記エレベーターが復旧したかどうかを判定し、判定結果を前記モニタパネルに出力し、前記モニタパネルは、前記制御盤から入力された故障コードと、故障状態コードと、判定結果とを前記遠隔監視センタに発信し、前記遠隔監視センタは、前記モニタパネルから入力された判定結果に基づいて故障コードと故障状態コードとの組み合わせに対応する故障要因の件数を更新してもよい。
本発明のエレベーターシステムにおいて、前記遠隔監視センタは、前記モニタパネルから入力された判定結果に基づいて、故障コードと故障状態コードとの組み合わせに対応する復旧率を更新してもよい。
本発明は、エレベーターの運行サービスの向上を図ることができる。
実施形態のエレベーターシステムの構成を示す系統図である。 実施形態のエレベーターシステムの機能ブロック図である。 図2に示すセンタ側保守データベースの構成を示す図である。 図2に示す復旧診断データベースの構成を示す図である。 受信回数順データの構成を示す図である。 センタ側復旧処理データベースの構成を示す図である。 モニタ側保守データベースの構成を示す図である。 モニタ側復旧処理データベースの構成を示す図である。 実施形態のエレベーターシステムのセンタ側復旧処理データベース、モニタ側復旧処理データベースの生成を示すフローチャートである。 実施形態のエレベーターシステムの制御盤とモニタパネルとの動作を示すフローチャートである。 実施形態のエレベーターシステムの遠隔監視センタの動作を示すフローチャートである。
<エレベーターシステムの構成>
以下、図面を参照しながら、実施形態のエレベーターシステム100について説明する。図1に示すように、エレベーターシステム100は、ビル10の昇降路11の中に配置されたエレベーター20の駆動制御を行う制御盤200と、制御盤200の近傍に配置されて制御盤200に接続されたモニタパネル210と、モニタパネル210と通信してエレベーター20を遠隔監視する遠隔監視センタ300とを含んでいる。遠隔監視センタ300が監視するエレベーター20は、1台でもよいし、複数台でもよい。複数台の場合には、エレベーター20は、同一のビル10に設置されていてもよいし、異なるビル10に設置されていてもよい。
制御盤200は、内部にCPUとメモリを含むコンピュータである。制御盤200は、エレベーター20に故障が発生すると、故障コードと故障状態コードをモニタパネル210に出力する。
モニタパネル210は、モニタ側通信装置220と、モニタ側情報処理装置230と、モニタ側保守データベース240と、モニタ側復旧処理データベース250とを含んでいる。モニタ側情報処理装置230は、内部にCPUとメモリとを含むコンピュータである。遠隔監視センタ300は、センタ側通信装置320と、センタ側情報処理装置360と、センタ側保守データベース370と、復旧診断データベース380と、センタ側復旧処理データベース390と、監視盤330とを含んでいる。センタ側情報処理装置360と、センタ側保守データベース370、復旧診断データベース380、センタ側復旧処理データベース390とは、同じ場所に設置されていてもよいし、別々の場所に設置されていて互いにインターネット回線等によって接続するようにしてもよい。
モニタパネル210のモニタ側情報処理装置230は、エレベーター20に故障が発生した際に、制御盤200が出力した故障コードと故障状態コードとが入力され、モニタ側復旧処理データベース250を参照して入力された故障コードと故障状態コードとに応じて復旧指令と復旧診断指令とを制御盤200に出力し、制御盤200にエレベーター20の復旧動作と復旧診断動作とを実行させる。
モニタ側保守データベース240は、エレベーター20の仕様や検査、保守、修理等の履歴データが格納されたものである。モニタ側復旧処理データベース250は、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせと、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令とを対応付けて格納したデータベースである。各データベース240、250については後で詳細に説明する。
モニタパネル210のモニタ側通信装置220は、モニタ側情報処理装置230の生成した情報を通信ネットワーク30に発信する。また、モニタ側通信装置220は、センタ側情報処理装置360が生成したセンタ側復旧処理データベース390の情報をセンタ側通信装置320、通信ネットワーク30を介して受信して、モニタ側情報処理装置230に出力する。モニタ側通信装置220、センタ側通信装置320は無線通信を行う機器であってもよいし有線通信を行う機器であってもよい。また、通信ネットワーク30は、インターネット通信網であってもよいし、電話回線網であってもよい。
遠隔監視センタ300は、センタ側情報処理装置360とデータの授受を行い、エレベーター20の運行状況、故障状況を監視する監視盤330が配置されている。監視盤330には、エレベーター20の運行状況、故障状況、センタ側情報処理装置360からの通知等が表示されるディスプレイ331と、ディスプレイ331の表示を操作するスイッチ332が設けられている。また、監視盤330には、通信ネットワーク35を介してサービスセンタ340との通信を行う電話333が備えられている。
センタ側保守データベース370は、エレベーター20の仕様や検査、保守、修理等の履歴データが格納されたものである。復旧診断データベース380は、エレベーター20が故障した際に制御盤200が出力した故障コードと故障状態コードの組み合わせに対応する故障要因の件数と、復旧指令と、復旧診断指令と、復旧率とを対応付けたデータベースである。センタ側復旧処理データベース390は、復旧診断データベース380から、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせを抽出し、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令とを対応付けて格納したデータベースである。センタ側復旧処理データベース390は、センタ側情報処理装置360によって生成される。各データベース370、380、390については後で詳細に説明する。
センタ側情報処理装置360は、内部にCPUとメモリとを含むコンピュータである。センタ側情報処理装置360には、エレベーター20に故障が発生した際に制御盤200が出力する故障信号、モニタパネル210が制御盤200にエレベーター20の復旧動作を実行させた際の復旧診断結果等の情報がモニタ側通信装置220、センタ側通信装置320、通信ネットワーク30を介して入力される。センタ側情報処理装置360は、受信した情報に基づいて、センタ側保守データベース370、復旧診断データベース380を更新する。また、センタ側情報処理装置360は、モニタパネル210による復旧動作を実行できない場合、または、モニタパネル210による復旧動作での復旧に失敗した場合に、その結果を監視盤330のディスプレイ331に表示する。
<データベース構造>
図2に示すように、センタ側保守データベース370には、エレベーター仕様データ371、故障履歴データ372、故障要因別データ373が格納されている。以下、図3を参照しながら、エレベーター仕様データ371、故障履歴データ372、故障要因別データ373のデータ構造について説明する。
<エレベーター仕様データの構造>
エレベーター仕様データ371は、エレベーター20の管理番号、機種、製造日、製造番号、設置ビルの名称、設置ビルの用途のデータを格納するデータ構造を有している。設置ビルの用途とは、例えば、事務所、一般居住用、飲食店、学校等である。
<故障履歴データの構造>
故障履歴データ372は、エレベーター20の管理番号、故障発生日時、故障コード、故障状態コード、復旧方法、復旧判定結果を格納するデータ構造を有している。故障コードとは、エレベーター20に故障が発生した際に制御盤200から出力される数字あるいは数字と英文字とを組み合わせたコードである。故障コードの種類は、例えば、1000種類程度である。故障状態コードは、エレベーター20に故障が発生した際に制御盤200から故障コードと共に出力される故障状態を示す用語で構成されたコードである。故障状態コードには、例えば、「ドア開不能」、「ドア閉不能」のようなものがある。1つの故障コードと共に1つの故障状態コードが出力される場合もあるし、1つの故障コードと共に複数の故障状態コードが出力される場合もある。復旧方法の項目には、例えば、技術者350が出動して検査、点検、復旧を行った場合には「技術者出動」のように入力される。また、モニタパネル210が制御盤200にエレベーター20の復旧動作を実行させて復旧を行った場合には、「モニタ側自動復旧」のように入力される。復旧判定結果の項目には、エレベーター20が復旧して運行再開した場合には、「復旧」のように入力される。また、復旧判定結果の項目には、エレベーター20が復旧に失敗した場合には「失敗」のように入力される。
<故障要因別データの構造>
図3に示すように、故障要因別データ373は、ある故障コードとある故障状態コードとが制御盤200から出力された際に、その故障状態コードを受信した回数が格納されている。また、故障要因別データ373は、技術者350が現場に出動して検査、点検した結果によるその故障コード、および、その故障状態コードに対応する故障要因の件数、および、モニタパネル210が制御盤200にエレベーター20の復旧動作を実行させて復旧を行って復旧した場合のその故障コード、および、その故障状態コードに対応する故障要因の件数の合計件数が格納されている。
例えば、故障コードがドア13、26に関する故障を示す0001で故障状態コードが「ドア開不能」がA回受信された場合について説明する。技術者350が現地で点検した結果、その故障コード「0001」と「ドア開不能」の故障状態コードの出力された要因がドア敷居のゴミ詰まり(故障要因1)であったり、ドア開閉装置のスイッチの接触不良(故障要因2)であったり、その他の故障要因3であったりする。そこで、故障要因別データ373は、故障コード「0001」と「ドア開不能」の故障状態コードが出力された場合、ドア敷居のゴミ詰まり要因(故障要因1)の場合が100件、ドア開閉装置のスイッチの接触不良が要因(故障要因2)の場合が50件、その他の故障要因3の場合が10件というようなデータ構造で、その件数が多い順にデータが並べられるように構成されている。モニタパネル210が制御盤200にエレベーター20の復旧動作を実行させて復旧を行った場合、復旧指令によってエレベーター20の復旧に成功した場合にその復旧指令の基礎となった故障コードと故障状態コードに対応する故障要因の件数が全体の故障要因の件数に追加される。
また、故障コードがドア13、26に関する故障を示す0001で故障状態コードが「ドア閉不能」がB回受信された場合も同様に、故障コード「0001」と「ドア閉不能」の故障状態コードの出力された要因がドア敷居のゴミ詰まり(故障要因1)であったり、ドア開閉装置のスイッチの接触不良(故障要因2)であったり、その他の故障要因3であったりする。そこで、故障要因別データ373は、故障コード「0001」と「ドア閉不能」の故障状態コードが出力された場合、ドア敷居のゴミ詰まり要因(故障要因1)の場合が100件、ドア開閉装置のスイッチの接触不良が要因(故障要因2)の場合が50件、その他の故障要因3の場合が10件というようなデータ構造で、その件数が多い順にデータが並べられるように構成されている。
また、故障コード「0001」と共に「ドア開不能」、「ドア閉不能」の2つの故障状態コードが出力される場合も同様である。
また、故障コードが制御回路に関する故障を示す0002で故障状態コードが「起動不能」の場合、技術者350が現地で点検した結果、その故障コード「0002」の出力された要因が制御盤200に取り付けられているリレーに不具合のある場合(故障要因4)であったり、リレーを駆動するリレー駆動回路に不具合がある場合(故障要因5)であったり、その他の故障要因6であったりする。図4に示すように、故障要因別データ373は、故障コード「0002」でエレベーターの状態コードが「起動不能」の場合、リレーに不具合が要因(故障要因4)の場合が100件、リレー駆動回路の不具合が要因(故障要因5)の場合が50件、その他の故障要因6の場合が10件というようなデータ構造で、その件数が多い順にデータが並べられるように構成されている。故障コードが制御回路に関する故障を示す0002で故障状態コードが「階間停止」の場合も同様である。
図3に示す故障要因別データ373において、受信回数は、A>B>C>Dとなっている。
<復旧診断データベースの構造>
図4に示すように、復旧診断データベース380は、故障要因別データ373の故障コードと故障状態コードに対応する故障要因の件数の多い順に、復旧指令と復旧診断指令のセットである復旧診断指令セットと、その復旧指令の実行によってエレベーター20の故障が復旧した割合である復旧率(%)が格納されている。復旧診断データベース380は、先に説明した故障要因別データ373に復旧診断指令セットと復旧率とをリンクさせたデータベースである。
以下、図4に示すように、故障コードがドア13、26に関する故障を示す「0001」で故障状態コードが「ドア開不能」の場合の復旧診断データベース380のデータ構成について説明する。ドア敷居のゴミ詰まりが要因(故障要因1)の場合、復旧診断データは、故障状態コードが「ドア開不能」に対応する故障要因1の件数データに復旧指令として「ドア回路リセット+ドア高トルク開閉」、復旧診断指令として「ドア開閉診断」、の2つの指令のセットである復旧診断指令セットAと、この復旧指令による復旧動作による復旧率a%とをリンクさせたデータ構成となっている。ドア開閉装置のスイッチの接触不良が要因(故障要因2)の場合、復旧診断データは、故障状態コードが「ドア開不能」に対応する故障要因2の件数データに復旧指令として「ドア回路リセット+ドア開閉リトライ」、復旧診断指令として「ドア開閉診断」の2つの指令のセットである復旧診断指令セットBと、この復旧指令による復旧動作の復旧率b%とをリンクさせたデータ構成となっている。同様に故障要因3の場合には、復旧診断データは、故障状態コードが「ドア開不能」に対応する故障要因3の件数データに復旧診断指令セットCと復旧率c%とをリンクさせたデータ構成となっている。このように、復旧診断データベース380は、故障コードと、故障状態コードと、その故障コードおよび故障状態コードに対応する故障要因と、その故障要因の件数と、復旧指令と復旧診断のセットである復旧診断指令セットと、復旧率とを対応づけてデータベースに格納したものである。なお、本実施形態では、復旧率a%は復旧率b%、c%よりも大きな数値であり、復旧診断指令セットAは復旧診断指令セットB、復旧診断指令セットCよりも復旧率が高くなっている。
次に、故障コードがドア13、26に関する故障を示す「0001」で故障状態コードが「ドア閉不能」の場合の復旧診断データベース380のデータ構成について説明する。ドア敷居のゴミ詰まりが要因(故障要因1)の場合、復旧診断データは、故障状態コードが「ドア閉不能」に対応する故障要因1の件数データに復旧指令として「ドア回路リセット+ドア高トルク開閉」、復旧診断指令として「ドア開閉診断」、の2つの指令のセットである復旧診断指令セットAと、この復旧指令による復旧動作による復旧率d%とをリンクさせたデータ構成となっている。ドア開閉装置のスイッチの接触不良が要因(故障要因2)の場合、復旧診断データは、故障状態コードが「ドア閉不能」に対応する故障要因2の件数データに復旧指令として「ドア回路リセット+ドア開閉リトライ」、復旧診断指令として「ドア開閉診断」の2つの指令のセットである復旧診断指令セットBと、この復旧指令による復旧動作の復旧率e%とをリンクさせたデータ構成となっている。同様に故障要因3の場合には、復旧診断データは、故障状態コードが「ドア閉不能」に対応する故障要因3の件数データに復旧診断指令セットCと復旧率f%とをリンクさせたデータ構成となっている。このように、復旧診断データベース380は、故障コードと、故障状態コードと、その故障コードおよび故障状態コードに対応する故障要因と、その故障要因の件数と、復旧指令と復旧診断のセットである復旧診断指令セットと、復旧率とを対応づけてデータベースに格納したものである。なお、本実施形態では、復旧率e%は復旧率d%、f%よりも大きな数値であり、復旧診断指令セットBは復旧診断指令セットA、復旧診断指令セットCよりも復旧率が高くなっている。
次に、故障コードが制御回路に関する故障を示す「0002」でエレベーターの状態コードが「起動不能」の場合の復旧診断データベース380のデータ構成について説明する。リレーに不具合のある場合(故障要因4)には、復旧診断データは、故障要因4の件数データに復旧指令として「制御回路リセット+低速アップ、ダウン運転」、復旧診断指令として「各階運転、高速運転診断」、の2つの指令のセットである復旧診断指令セットDと、この復旧診断指令による復旧動作による復旧率g%とをリンクさせたデータ構成となっている。同様に、リレー駆動回路に不具合がある場合(故障要因5)には、復旧診断データは、故障要因5の件数データに復旧指令として「制御回路リセット+最上階、最下階間運転」、復旧指令として「各階運転、高速運転診断」、の2つの指令のセットである復旧診断指令セットEと、この復旧診断指令による復旧動作による復旧率h%とをリンクさせたデータ構成となっている。同様に故障要因6の場合には、復旧診断データは、故障要因6の件数データに復旧診断指令セットFと復旧率i%とをリンクさせたデータ構成となっている。本実施形態では、復旧率は、復旧診断指令セットDのg%が最も高くなっている。
故障コードが制御回路に関する故障を示す「0002」でエレベーターの状態コードが「階間停止」の場合の復旧診断データベース380のデータ構成は、先に説明した、故障コードが制御回路に関する故障を示す「0002」でエレベーターの状態コードが「階間停止」の場合の復旧診断データベース380のデータ構成と同様で、復旧率がそれぞれj%、k%、l%としたものである。復旧率は復旧診断指令セットEのk%が最も高くなっている。
<センタ側復旧処理データベース、受信回数順データの構造>
次に、図5、6を参照しながら受信回数順データ381、センタ側復旧処理データベース390のデータ構造について説明する。受信回数順データ381は、図4に示す復旧診断データベース380からデータを抽出してセンタ側復旧処理データベース390を生成するための中間データである。
受信回数順データ381は、故障要因別データ373から受信回数の多い順に故障コードと故障状態コードの組み合わせを抽出したデータベースである。先に説明したように、故障要因別データ373の中の受信回数は、A>B>C>Dとなっている。受信回数順データ381は、受信回数が最も多いAである、故障コードが0001、故障状態コードが「ドア開不能」の組み合わせを順位1に、受信回数がBで2番目に受信回数が多い故障コードが0001、故障状態コードが「ドア閉不能」の組み合わせを順位2に、受信回数がCで3番目に受信回数が多い故障コードが0002、故障状態コードが「起動不能」の組み合わせを順位3に、受信回数がDで4番目に受信回数が多い故障コードが0002、故障状態コードが「階間停止」の組み合わせを順位4に、格納したものである。受信回数順データ381は、例えば、順位50までのデータを格納している。
図6に示すように、センタ側復旧処理データベース390は、先に説明した受信回数順データに故障コード、故障状態コードの組み合わせに対応する復旧指令の中で一番復旧率の高い復旧指令とその復旧指令に対応する診断とを復旧診断指令セットとして受信回数順データ381に組み合わせたデータベースである。例えば、順位1の故障コード0001、故障状態コードが「ドア開不能」の場合、図4に示す復旧診断データベース380を参照すると、復旧率が一番高いのは 、復旧率a%の復旧診断指令セットAであるので、復旧診断指令セットAを受信回数順データ381の順位1に組み合わせる。同様に、順位2の故障コード0001、故障状態コードが「ドア閉不能」の場合、図4に示す復旧診断データベース380を参照すると、復旧率が一番高いのは 、復旧率e%の復旧診断指令セットBであるので、復旧診断指令セットBを受信回数順データ381の順位2に組み合わせる。同様に、順位3の故障コード0002、故障状態コードが「起動不能」の場合、復旧率が一番高いg%の復旧診断指令セットDを受信回数順データ381の順位3に組み合わせ、順位4の故障コード0002、故障状態コードが「階間停止」の場合、復旧率が一番高いk%の復旧診断指令セットEを受信回数順データ381の順位4に組み合わせる。これにより、図6に示すようなセンタ側復旧処理データベース390が構成される。センタ側復旧処理データベース390は、受信回数順データ381と同様、例えば、順位50までのデータを格納している。
<モニタ側保守データベースの構造>
以下、図7を参照しながら、モニタ側保守データベース240について説明する。モニタ側保守データベース240は、エレベーター仕様データ241、遠隔点検履歴データ242、変調履歴データ243、故障履歴データ244を有している。
エレベーター仕様データ241、故障履歴データ244は、先に図3を参照して説明したエレベーター仕様データ371、故障履歴データ372と同様であるから、説明は省略する。
遠隔点検履歴データ242は、エレベーター20の管理番号、遠隔点検日時、遠隔点検項目、遠隔点検結果を格納するデータ構造を有している。エレベーター20の遠隔点検は、例えば、一か月に1回等予め設定されたスケジュールに従って、モニタパネル210から制御盤200に遠隔点検指令を出力することによって実施される。エレベーター20の制御盤200は、図1に示すエレベーター20のカゴ22を所定の階に移動させる。この移動の際にエレベーター20に取り付けられた各種のセンサによって運転性能(加速度、異常音の有無)、ドア開閉、ブレーキ、非常用バッテリ、外部連絡装置等に異常がないかを点検する。その点検結果は、制御盤200からモニタパネル210に出力され、遠隔点検履歴データ242に格納される。なお、遠隔点検は、遠隔監視センタ300からの指示によって行うようにしてもよい。
変調履歴データ243は、エレベーター20の管理番号、変調発生日時、変調項目、変調対応結果を格納するデータ構造を有している。エレベーター20の変調とは、技術者350による検査、点検、保守作業、あるいは遠隔点検の結果が異常値には達しないが、そのエレベーター20の通常の値よりも変化しているような場合をいう。例えば、ブレーキトルクの検査を行った結果、許容値内に入っているが、前回点検の際、あるいはそのエレベーター20の今までの検査結果の値からのずれが大きいような場合に、変調項目の中に「ブレーキトルク」と記録される。
<モニタ側復旧処理データベースの構造>
モニタ側復旧処理データベース250の構造は、先に図6を参照して説明したセンタ側復旧処理データベース390と同一の構造である。
<エレベーターシステムの動作>
次に、図9から図11を参照しながら、本実施形態のエレベーター20が故障した際のエレベーターシステム100の動作について説明する。
<センタ側復旧処理データベース、モニタ側復旧処理データベースの生成>
最初に図9を参照して、センタ側復旧処理データベース390、モニタ側復旧処理データベース250の生成について説明する。
先に説明したように、センタ側復旧処理データベース390は、受信回数順データ381に故障コード、故障状態コードの組み合わせに対応する復旧指令の中で一番復旧率の高い復旧指令とその復旧指令に対応する診断とを復旧診断指令セットとして受信回数順データ381に組み合わせたデータベースである。
図9のステップS11に示すように、センタ側情報処理装置360は、図3に示す、故障要因別データ373から受信回数の多い順に故障コードと故障状態コードの組み合わせを抽出して、図5に示す受信回数順データ381を生成する。本実施形態では、図3に示す故障要因別データ373の中の受信回数は、A>B>C>Dとなっている。センタ側情報処理装置360は、受信回数が最も多いAである、故障コードが0001、故障状態コードが「ドア開不能」の組み合わせを故障要因別データ373から抽出して受信回数順データ381の順位1に格納する。また、センタ側情報処理装置360は、受信回数がBで2番目に多い故障コードが0001、故障状態コードが「ドア閉不能」の組み合わせを順位2に、受信回数がCで3番目に受信回数が多い故障コードが0002、故障状態コードが「起動不能」の組み合わせを順位3に、受信回数がDで4番目に受信回数が多い故障コードが0002、故障状態コードが「階間停止」の組み合わせを順位4に、それぞれ格納する。以下同様に、センタ側情報処理装置360は、受信回数の多い順に故障要因別データ373から故障コードと故障状態コードの組み合わせを抽出して、例えば、順位50まで受信回数順データ381に格納していく。
次に図9のステップS12に示すように、センタ側情報処理装置360は、復旧診断データベース380を参照しながら、受信回数順データ381に故障コード、故障状態コードの組み合わせに対応する復旧指令の中で一番復旧率の高い復旧診断指令セットとして受信回数順データ381に組み合わせる。順位1の故障コード0001、故障状態コードが「ドア開不能」の場合、図4に示す復旧診断データベース380を参照すると、復旧率が一番高い復旧率a%の復旧診断指令セットAを受信回数順データ381の順位1に組み合わせる。同様に、順位2の故障コード0001、故障状態コードが「ドア閉不能」の場合、復旧率が一番高い復旧率e%の復旧診断指令セットBを受信回数順データ381の順位2に組み合わせる。同様に、順位3の故障コード0002、故障状態コードが「起動不能」の場合、復旧率が一番高いg%の復旧診断指令セットDを受信回数順データ381の順位3に組み合わせ、順位4の故障コード0002、故障状態コードが「階間停止」の場合、復旧率が一番高いk%の復旧診断指令セットEを受信回数順データ381の順位4に組み合わせる。以下、同様に順位50まで復旧診断指令セットを組み合わせていく。このようにして、センタ側情報処理装置360は、図6に示すようなデータセットを生成する。
センタ側情報処理装置360は、生成したデータセットをセンタ側復旧処理データベース390に格納する。また、センタ側情報処理装置360は、所定期間、例えば、一週間、あるいは一か月の間隔でセンタ側復旧処理データベース390を更新する。
図9のステップS13に示すように、センタ側情報処理装置360は、センタ側復旧処理データベース390を更新するタイミングで、センタ側復旧処理データベース390の内容をセンタ側通信装置320、通信ネットワーク30、モニタ側通信装置220を介してモニタパネル210のモニタ側情報処理装置230に送信する。
図9のステップS14に示すように、モニタ側情報処理装置230は、受信したセンタ側復旧処理データベース390の内容でモニタ側復旧処理データベース250の内容を更新する。このように、モニタ側復旧処理データベース250は、センタ側復旧処理データベース390と同一の内容のデータとなる。
<エレベーターに故障が発生した場合のエレベーターシステムの動作>
次に、図10を参照しながら、エレベーター20に故障が発生した場合のエレベーターシステム100の動作について説明する。
図10のステップS101に示すように、モニタパネル210は、エレベーター20に故障が発生するまで待機している。そして、エレベーター20に故障が発生した場合には、制御盤200は、ステップS102に進んで故障コードと故障状態コードとをモニタパネル210に出力する。
図10のステップS103に示すように、制御盤200が出力した故障コード、故障状態コードはモニタ側情報処理装置230に入力される。モニタ側情報処理装置230は、図10のステップS104に示すように、モニタパネル210による復旧動作を実行できるかどうか、つまり、モニタ側自動復旧が可能かどうかを判断する。この判断は、以下のように行う。
まず、モニタ側情報処理装置230は、制御盤200の出力、例えば、カゴ22の重量センサ、カゴ22内のカメラ、カゴ22内の人感センサ等の出力からエレベーター20のカゴ22の内部に乗客がいるかどうかを確認する。カゴ22の中に乗客がいる場合には、モニタ側自動復旧は不可と判断する。そして図10のステップS105に進み、モニタ側通信装置220、通信ネットワーク30、センタ側通信装置320を介してセンタ側情報処理装置360にモニタ側自動復旧不可の信号、および、故障コード、故障状態コードを発信する。そして、図10のステップS114に進んで、モニタ側保守データベース240を更新して動作を終了する。
カゴ22の中に乗客がいないと判断した場合、モニタ側情報処理装置230は、受信した故障コード、故障状態コードの組み合わせに対応する復旧診断指令セットがモニタ側復旧処理データベース250に格納されているかどうかを判断する。例えば、故障コードが0001で、故障状態コードが「ドア開不能」の組は、図8に示すモニタ側復旧処理データベース250に格納されているので、次の条件判断に進む。一方、故障コード、故障状態コードがモニタ側復旧処理データベース250に格納されていない組み合わせの場合には、図10のステップS105に進み、モニタ側通信装置220、通信ネットワーク30、センタ側通信装置320を介してセンタ側情報処理装置360にモニタ側自動復旧不可の信号、および、故障コード、故障状況コードを発信する。そして、図10のステップS114に進んで、モニタ側保守データベース240を更新して動作を終了する。
モニタ側情報処理装置230は、受信した故障コード、故障状態コードの組み合わせに対応する復旧診断指令セットがモニタ側復旧処理データベース250に格納されていると判断した場合には、モニタ側保守データベース240の故障履歴データ244を参照してエレベーター20が、最近、同様の故障コード「0001」による故障信号を発信しているかどうか確認する。
そして、同様の故障コード「0001」による故障信号を発信している場合には、モニタ側情報処理装置230は、モニタ側自動復旧よりも技術者350をビル10に派遣した方が良いと判断し、図10のステップS104でNOと判断する。そして、図10のステップS105に進み、遠隔監視センタにモニタ側自動復旧不可の信号、および、故障コード、故障状況コードを発信し、図10のステップS114に進んで、モニタ側保守データベース240を更新して動作を終了する。
モニタ側情報処理装置230は、カゴ22の中に乗客がおらず、受信した故障コード、故障状態コードの組み合わせに対応する復旧診断指令セットがモニタ側復旧処理データベース250に格納されており、エレベーター20が同様の故障コード「0001」による故障信号を発信していないと判断した場合には、図10のステップS104でモニタ側自動復旧可能と判断する。そして、図10のステップS106に進んでモニタ側復旧処理データベース250の中から、受信した故障コード、故障状態コードに対応する復旧指令と復旧診断指令の組である復旧診断指令セットを選択する。そして、図10のステップS107に示すように、制御盤200に出力する。例えば、故障コードが0001、故障状態コードが「ドア開不能」の場合、モニタ側情報処理装置230は、図8に示すモニタ側復旧処理データベース250を参照して復旧診断指令セットAを選択する。復旧診断指令セットAは、復旧指令として「ドア回路リセット+ドア高トルク開閉」、復旧診断指令として「ドア開閉診断」、の2つの指令をセットとしたものである。従って、モニタ側情報処理装置230は、「ドア回路リセット+ドア高トルク開閉」の復旧指令と、「ドア開閉診断」の復旧診断指令とを制御盤200に出力する。
図10のステップS108に示すように、制御盤200は、モニタ側情報処理装置230から復旧診指令と復旧診断指令とが入力されたら、図10のステップS109に示すように、エレベーター20が停止していること、カゴ22の重量センサ、カゴ22内のカメラ、カゴ22内の人物センサ等の出力からカゴ22の中に乗客がいないことを確認する。そして、制御盤200は、エレベーター20が停止していること、カゴ22の中に乗客がいないことを確認したら、カゴ22の中に設置された通話装置のスピーカーから「これから遠隔復旧を開始します。エレベーターのドアが開閉します。」等のアナウンスを行う。
そして、制御盤200は、図10のステップS110に進んで、復旧動作を行う。いま、受信している復旧指令は、復旧診断指令セットAに含まれる「ドア回路リセット+ドア高トルク開閉」の復旧指令であるから、制御盤200は、まず、制御盤200のドア回路をリセットする。この動作は、ドア回路がドア13またはドア26が開不能で、閉状態、あるいは半開状態を検知している状態をリセットし、ドア13またはドア26を開閉動作可能とする動作である。次に、制御盤200は、ドア13およびドア26の駆動モータのトルクを通常よりも20〜30%高くして通常よりも大きな力でドア13およびドア26を開閉動作させる。この動作は、ドアの敷居に詰まっていたゴミを敷居から移動させ、ドア13、26の開閉動作を通常状態に復旧する動作である。
上記動作によってドア13、26の敷居に詰まっていたゴミが移動し、ドア13、26の開閉が復旧したかどうかを確認するため、制御盤200は、図10のステップS111に示すように、復旧診断指令である「ドア開閉診断」を実行する。制御盤200は、通常のトルクでドア13およびドア26の開閉を行い、所定の開閉時間で開閉動作ができているか、ドア13およびドア26の駆動モータの電流が通常よりも大きくなっていないかを確認する。次に制御盤200は、駆動モータのトルクを通常よりも20%程度低くしてドア13およびドア26を開閉し、開閉時間に異常がないかを確認する。
復旧診断動作の実行が終了したら、制御盤200は、図10のステップS112に進んで、復旧動作の結果の判定結果をモニタ側情報処理装置230に出力する。制御盤200は、復旧診断動作によってドア13、26が通常状態に復旧したと判断した場合には、エレベーター20が復旧したという判定結果信号をモニタ側情報処理装置230に出力する。また、復旧診断動作の結果、復旧診断動作によってドア13、26が通常状態に復旧しなかったと判断した場合には、エレベーター20の復旧に失敗したという判定結果信号を出力する。
図10のステップS113に示すように、モニタ側情報処理装置230は、制御盤200から入力された判定結果と、故障コード、故障状況コードとをモニタ側通信装置220、通信ネットワーク30、センタ側通信装置320を介してセンタ側情報処理装置360に発信する。
モニタ側情報処理装置230は、エレベーター20の故障の処理の結果に基づいてモニタ側保守データベース240を更新して動作を終了する。
次に、図11を参照しながら、センタ側情報処理装置360の動作について説明する。図11のステップS201、S202に示すように、センタ側情報処理装置360は、モニタ側情報処理装置230からモニタ側自動復旧不可の信号、あるいは、復旧失敗の信号を受信した場合には、その結果を遠隔監視センタ300のディスプレイ331に表示する。図11のステップS205に示すように、監視者334は、この表示を確認したら、エレベーター20の運行休止の指示、および、アナウンス動作を行わせる。また、監視者334は、電話333によって図2および図11のステップS206に示すように、ビル10近隣のサービスセンタ340に技術者350をビル10に派遣するように指示する。また、センタ側情報処理装置360は、図11のステップS203、ステップS204に示すように、センタ側保守データベース370と、復旧診断データベース380とを更新する。
センタ側情報処理装置360は、エレベーター20が復旧したという判定信号を受信した場合には、図11のステップS202においてYESと判断して、図11のステップS203、S204に進んでセンタ側保守データベース370、復旧診断データベースを更新する。
センタ側情報処理装置360は、以下のように、センタ側保守データベース370の更新を行う。
エレベーター20が復旧したという判定信号が入力された場合には、センタ側情報処理装置360は、故障履歴データ372の復旧方法の項目に「モニタ側自動復旧」、復旧判定結果の項目に「復旧」を格納する。また、受信した故障コード、「0001」、故障状態コード「ドア開不能」とエレベーター20の管理番号、故障発生日時をセンタ側保守データベース370の故障履歴データ372に格納する。
センタ側情報処理装置360は、以下のように、図4に示す復旧診断データベース380の更新を行う。
センタ側情報処理装置360は、モニタ側自動復旧によりエレベーター20の復旧に成功した場合には、故障コード、故障診断コードの組に対応する故障要因の件数を1件多くし、復旧に成功した分だけ対応する復旧診断指令セットの復旧率を高くする。また、センタ側情報処理装置360は、図3に示す故障要因別データ373の故障コード、故障状態コードの組の受信回数を1回多くし、復旧診断データベース380と同様の故障要因の件数を1つ多くする。
また、モニタ側自動復旧によりエレベーター20の復旧に失敗した場合には、復旧に失敗した分だけ対応する復旧診断指令セットの復旧率を低くする。また、センタ側情報処理装置360は、図3に示す故障要因別データ373の故障コード、故障状態コードの組の受信回数を1回多くする。この際、故障要因の件数は変更しない。
このように、モニタ側自動復旧による結果に従って、復旧診断データベース380が更新される。そして、所定期間だけ経過したら、更新された復旧診断データベース380に基づいて、センタ側復旧処理データベース390を更新し、これにより、モニタ側復旧処理データベース250を更新する。
以上述べたことにより、本実施形態のエレベーターシステム100は、故障コードと故障状態コードに対応する復旧率の高い復旧指令によりエレベーター20のモニタ側自動復旧を行うことができる。
また、本実施形態のエレベーターシステム100は、発生回数の多いエレベーター20の故障が発生した場合、遠隔監視センタ300に故障コード、故障状態コードを送信したり、復旧指令、復旧診断指令を受信したりすることなく、自動復旧動作を実行できるので、エレベーター20に故障が発生した際に技術者350を現地に出動させることなくエレベーター20を短時間で復旧することができ、エレベーター20の運行サービス向上を図ることができる。
更に、本実施形態のエレベーターシステム100は、エレベーター20の保守データをモニタパネル210の中のモニタ側保守データベースに格納しているので、遠隔監視センタ300のセンタ側保守データベース370の容量を抑制することができると共に、遠隔監視センタ300とモニタパネル210との間の通信量を抑制することができる。
なお、本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲により規定されている本発明の技術的範囲ないし本質から逸脱することない全ての変更および修正を包含するものである。
10 ビル、11 昇降路、12 階床、13 ドア、20 エレベーター、22 カゴ、23 ワイヤ、24 駆動装置、25 錘、26 ドア、27 床、30,35 通信ネットワーク、100 エレベーターシステム、200 制御盤、210 モニタパネル、220 モニタ側通信装置、230 モニタ側情報処理装置、240 モニタ側保守データベース、241 エレベーター仕様データ、242 遠隔点検履歴データ、243 変調履歴データ、244 故障履歴データ、250 モニタ側復旧処理データベース、300 遠隔監視センタ、320 センタ側通信装置、330 監視盤、331 ディスプレイ、332 スイッチ、333 電話、334 監視者、340 サービスセンタ、350 技術者、360 センタ側情報処理装置、370 センタ側保守データベース、371 エレベーター仕様データ、372 故障履歴データ、373 故障要因別データ、380 復旧診断データベース、381 受信回数順データ、390 センタ側復旧処理データベース。

Claims (4)

  1. エレベーターシステムであって、
    エレベーターの駆動制御を行う制御盤と、
    前記制御盤の近傍に配置されて前記制御盤に接続され、前記制御盤から故障コードと故障状態コードとが入力された際に、故障コードと故障状態コードとに応じて復旧指令と復旧診断指令とを前記制御盤に出力し、前記制御盤に前記エレベーターの復旧動作と復旧診断動作とを実行させるモニタパネルと、を備え、
    前記モニタパネルは、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせと、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令とを対応付けて格納したモニタ側復旧処理データベースを備え、前記制御盤から故障コードと故障状態コードとが入力された際に、前記モニタ側復旧処理データベースを参照して復旧指令と復旧診断指令とを選択し、選択した復旧指令と復旧診断指令とを前記制御盤に出力すること、
    を特徴とするエレベーターシステム。
  2. 請求項1に記載のエレベーターシステムであって、
    前記モニタパネルと通信し、前記エレベーターを遠隔監視する遠隔監視センタを含み、
    前記遠隔監視センタは、故障コードと故障状態コードの組み合わせに対応する故障要因の件数と、復旧指令と、復旧診断指令と、復旧率とを対応付けた復旧診断データベースと、
    前記復旧診断データベースから、故障コードと故障状態コードとの組み合わせの内で発生件数の多い組み合わせを抽出し、その組み合わせに対応する復旧指令の内で復旧率の高い復旧指令と、その復旧指令に対応する復旧診断指令とを対応付けて格納したセンタ側復旧処理データベースとを備え、
    前記センタ側復旧処理データベースを所定の間隔で前記モニタパネルに送信し、
    前記モニタパネルは、前記遠隔監視センタから前記センタ側復旧処理データベースを受信する毎に格納している前記モニタ側復旧処理データベースの内容を受信した前記センタ側復旧処理データベースの内容に更新すること、
    を特徴とするエレベーターシステム。
  3. 請求項2に記載のエレベーターシステムであって、
    前記制御盤は、
    前記モニタパネルから入力された復旧指令に応じて実行した復旧動作の後、復旧診断動作によって前記エレベーターが復旧したかどうかを判定し、判定結果を前記モニタパネルに出力し、
    前記モニタパネルは、前記制御盤から入力された故障コードと、故障状態コードと、判定結果とを前記遠隔監視センタに発信し、
    前記遠隔監視センタは、前記モニタパネルから入力された判定結果に基づいて故障コードと故障状態コードとの組み合わせに対応する故障要因の件数を更新すること、
    を特徴とするエレベーターシステム。
  4. 請求項3に記載のエレベーターシステムであって、
    前記遠隔監視センタは、前記モニタパネルから入力された判定結果に基づいて、故障コードと故障状態コードとの組み合わせに対応する復旧率を更新すること、
    を特徴とするエレベーターシステム。
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