JP6419198B2 - パウダリーなムスキー付香剤大環状分子 - Google Patents

パウダリーなムスキー付香剤大環状分子 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、香料の分野に関する。更に具体的には、本発明は、組成物であって、
i)少なくとも80%のeeを有する、35〜55質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
ii)少なくとも80%のeeを有する、27〜40質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
iii)少なくとも80%のeeを有する、3〜20質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
iv)少なくとも80%のeeを有する、0〜5質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン
を含む上記組成物に関する。
上記組成物は、有用な香料成分であるため、本発明は、香料組成物又は付香消費者製品の一部として本発明の化合物を含む。
従来技術
ムセノン(Muscenone(登録商標))(フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス)は香料に使用されるよく知られた成分である。ムセノン(Muscenone(登録商標))は、様々な異性体のラセミ混合物(主に、Z−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン、E−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン、E−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン及びZ−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン)であり且つ「わずかに動物的であるが、ナチュラル系のアンダートーン」を有する、ムスクケトンによく似た非常にエレガントなニトロムスクパウダリー調の匂い(即ち、パウダリー/ムスク、ニトロムスクの匂い)を有することが報告されている。
EP0584477号では、3−メチル−シクロペンタデカ−(4又は5)−エン−1−オンの位置異性体の匂いの間に顕著な差が認められている。3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オンが「強いニトロ−ムスク特性と共に、非常にムスクの香りのする、わずかに動物ノート」を示すのに対して、3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オンは、特性の欠けた非常に弱いムスクの香りを生じる。
Eur. J. Org. Chem. 2004, 1953に記載された、(3R,5Z)−メチル−シクロペンタデセン−1−オン及び(3S,5Z)−3−メチル−シクロペンタデセン−1−オンのエナンチオ選択的合成は、メチル基の配置の影響を実証することができた。R異性体は、顕著に低いしきい値と非常に望ましいニトロムスク特性によってそれ自体を区別する。5−ムセノン(Muscenone(登録商標))の4つの異性体のより詳細な嗅覚プロファイルが、Biosci. Biotechnol. Biochem. 2002, 1389に示されており、これはパウダリー/ムスクノートを有するが、ムセノン(Muscenone(登録商標))のエレガントさと比較した時に全体として有害である、強く温かい、動物の特性をも有する異性体として(3R,5Z)−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オンを示す。
パウダリー/ムスクノートは香料において非常に高く評価されており、ムセノン(Muscenone(登録商標))に価値をもたらすものである。
ここで、このようなノートの重要性の観点から、より少ない材料の使用につながる、可能な限り強いパウダリー/ムスクノートを付与する新規な香料成分に対して強い関心がある。本発明者らは、ここで意外にも、3−メチル−シクロペンタデカ−(4又は5)−エン−1−オンの様々な異性体の間に相乗効果を発見し、その結果、全体的なノートの丸みとエレガントさを維持するより強いパウダリー特性を有する、即ち、過度の動物特性のない、本組成物が得られた。従来技術から、本組成物が、このように性能を高めたことは予想されない。
発明の説明
本発明者らは、ここで驚くべきことに、組成物であって、
− 少なくとも80%のeeを有する、35〜55質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 少なくとも80%のeeを有する、27〜40質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 少なくとも80%のeeを有する、3〜20質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
− 少なくとも80%のeeを有する、0〜5質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン
(パーセンテージは上記組成物の全質量に対するものである)
を含む上記組成物を、例えば、スイート/バニラの様相も有する、パウダリー、ムスク調の匂いノートを付与するための、付香成分として使用できることを発見した。
明確にするために、「ee」との表現は、「エナンチオマー過剰率」を表し、これは1つのエナンチオマーの他に対する超過として定義され、全体のパーセンテージとして表され、以下のように計算され、その際、R及びSは混合物中のエナンチオマーのそれぞれの画分である:
ee=((R−S)/(R+S))×100
本発明の実施態様によれば、本組成物において、上記の様々な成分が以下の量で存在する:
− 38〜51質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 30〜37質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 6〜15質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
− 0〜2質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン。
本発明の実施態様によれば、本組成物において、上記の様々な成分が以下の量で存在する:
− 40〜50質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 32〜36質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 8〜14質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
− 0〜2質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン。
本発明の上記の実施態様のいずれか1つによれば、本組成物は、約42〜48質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オンを含み得る。
本発明の上記の実施態様のいずれか1つによれば、本組成物は、約32〜36質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オンを含み得る。
本発明の上記の実施態様のいずれか1つによれば、本組成物は、約8〜14質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オンを含み得る。
本発明の上記の実施態様のいずれか1つによれば、様々な成分は特定のモル比の範囲で存在し得る。非限定的例として、以下のモル比(mr)の範囲が挙げられる:
[(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン/(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン]の(mr)は、1.6〜1.0、又は1.5〜1.1、又は更に1.4〜1.2に含まれる;及び/又は
[(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン/(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン]の(mr)は6.0〜2.5、又は更に4.5〜3.0に含まれる。
本発明の上記の実施態様のいずれか1つによれば、本組成物に規定されたそれぞれの化合物(即ち、(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン、(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン、(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン及び(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン)は、少なくとも85%、90%又は更に95%のeeを有し得る。
本発明の特定の実施態様によれば、本組成物は、
− 少なくとも90%のeeを有する、42〜48質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 少なくとも90%のeeを有する、32〜36質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
− 少なくとも90%のeeを有する、8〜14質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
− 少なくとも90%のeeを有する、0〜2質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン
を含むものである。
上記のように、本発明の組成物は、予想されるナチュラルなパウダリーノートよりも強い、強力なムスクの持続性のある匂いを有する。全体的なプロファイルは、これが従来技術のラセミ体又はエナンチオマー的に純粋な類似体と比較した場合、調香師の創造性に対して新たな展望を開くので、調香師の高い関心を引くことを示す。
実際に、本発明の組成物の匂いを、従来技術のラセミ体組成物(即ち、ムセノン(Muscenone(登録商標))の匂いと比較した場合、本発明の組成物は、それ自体を、より強いパウダリーの、丸みのあるノートによって、及び遙かに弱い動物ノート、従って従来技術の化合物の特性によって特徴付けられた明らかに異なる匂いプロフィールによって区別する。本発明の組成物は、それ自体を、スイート/バニラの様相を示すことによっても区別する。全体的に、ラセミ体組成物は、その動物ノートのためにより男性向きであるが、本組成物はより女性向きである。
純粋なエナンチオマー類似体(即ち、(3R,5Z)−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン)が、従来技術においてパウダリー/ムスクノートを有する唯一の異性体であると記載されているので、上記異性体が希釈された組成物はいずれも弱いパウダリーノートを有するべきである。しかしながら、このような場合ではなく、本発明の組成物の匂いを、従来技術の純粋なエナンチオマー(即ち、(3R,5Z)−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン)の匂いと比較した場合、本発明の組成物は、純粋なエナンチオマーのうちの1つと同じ強さのパウダリー/ムスクノートを有することを示したが、本組成物は、更に、それら自体を、あきらかにより動物的ではない、よりフェミニンな、スイートな、丸みのある、そしてエレガントであるよう平衡化されることで区別する。
換言すれば、本組成物は、(3R,5Z)−メチル−シクロペンタデセン−1−オンのパウダリー/ムスクノートの強さとムセノン(Muscenone(登録商標))のエレガントさとを兼ね備え、従って、本発明の組成物を、従来技術の組成物及び/又は化合物とは異なるものにする最適な芳香性平衡に達する。
上記の違いは、本発明の化合物及び従来技術の化合物を、それぞれ異なる用途に適したものにする、即ち、異なる官能的印象を与えるのに役立つ。
上記のように、本組成物は、芳香成分として使用することができる。従って、本発明の別の対象は、消費者製品の付香組成物の匂い特性を付与、強化、改善又は修正する方法であって、上記組成物又は消費者製品に有効量の本発明の化合物を添加することを含む、上記方法に関する。
特定の実施態様によれば、このような方法は、付香組成物又は消費者製品のムスク、パウダリー、スイートノート及びフェミニンな様相を高めることを目的としている。
本組成物は、有利には、様々な組成物中の付香成分として利用することができる。従って、本発明の別の対象は、付香組成物であって、
i)付香成分として、上記で定義された本発明の組成物;
ii)香料担体及び香料ベースからなる群から選択される少なくとも1つの成分;及び
iii)場合により少なくとも1つの香料補助剤
を含む上記付香組成物である。
「香料担体」とは、本明細書では、香料の観点から実質的に中性である材料、即ち、付香成分の官能特性を大幅に変化させない材料を意味する。上記担体は液体又は固体であってもよい。
液体担体としては、非限定的な例として、乳化系、即ち、溶媒及び界面活性剤系、又は香料において通常使用される溶媒が挙げられ得る。香料において通常使用される溶媒の性質及び種類の詳細な説明は網羅することができない。しかしながら、非限定的な例として、最も一般的に使用されている、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノール又はクエン酸エチルなどの溶媒を挙げることができる。香料担体及び香料ベースの両方を含む組成物の場合、予め規定されたもの以外の他の適切な香料担体は、エタノール、水/エタノール混合物、リモネン又は他のテルペン類、イソパラフィン、例えば、商標Isopar(登録商標)(製造元:エクソンケミカル)の下で知られたもの又はグリコールエーテル及びグリコールエーテルエステル、例えば、商標Dowanol(登録商標)(製造元:ダウケミカルカンパニー)の下で知られたものであってもよい。
固体担体としては、非限定的な例として、吸収ゴム又はポリマー、又は封入材料が挙げられ得る。このような材料の例は、壁形成及び可塑化材料、例えば、単糖類、二糖類又は三糖類、天然又は化工デンプン、親水コロイド、セルロース誘導体、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、タンパク質又はペクチン、又は更には参考文献、例えば、H. Scherz, Hydrokolloide: Stabilisatoren, Dickungs- und Geliermittel in Lebensmitteln, Band 2 der Schriftenreihe Lebensmittelchemie, Lebensmittelqualitaet, Behr’s Verlag GmbH & Co., Hamburg, 1996に引用された材料を含んでよい。カプセル化は、当業者によく知られた方法であり、例えば、噴霧乾燥、凝集又は更に押出成形などの技術を用いて実施され得るか;又はコアセルベーション及び複合コアセルベーション技術を含むコーティングカプセル化からなる。
「香料ベース」とは、本明細書では、少なくとも1つの付香補助成分を含む組成物を意味する。
上記付香補助成分は、式(I)のものではない。更には、「付香補助成分」とは、本明細書では、快楽効果を付与する付香調製物又は組成物中で使用される化合物を意味する。換言すれば、付香するものとして理解されるべき、かかる補助成分は、単に匂いを有するものではなく、組成物の匂いを積極的な又は心地良い方法で付与又は変更することが可能なものとして当業者によって認識されなければならない。
ベース中に存在する付香補助成分の性質及び種類は、本明細書においてより詳細な説明は行わないが、そのような説明はいずれにせよすべて余すことなく完全に行われるものではなく、当業者は、自身の一般的な知識に基づいて、そして意図する使用又は用途及び所望の感覚刺激効果に応じて、それらを選択することができる。一般的に、これらの付香補助成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペン炭化水素、窒素又は硫黄複素環式化合物及び精油などの化学クラスに属し、且つ上記付香補助成分は天然又は合成由来であってよい。これらの補助成分の多くは、いずれの場合も参考テキスト、例えば、S. Arctanderによる書籍、Perfume and Flavor Chemicals, 1969年(米国、ニュージャージー州、モントクレア)又はその最新版によって、又は同様の性質の他の論文に、並びに香料分野の豊富な特許文献に列記されている。また、上記補助成分が、制御された方法で様々な種類の付香化合物を放出することが知られた化合物であってもよいことが理解されている。
「香料補助剤」とは、本明細書では、付加的に追加される利益、例えば、色、特に耐光性、化学的安定性等を付与することが可能な成分を意味する。香料ベースに一般に使用される補助剤の性質及び種類の詳細な説明は網羅できないが、上記成分が当業者によく知られていることが記載されるべきである。
本発明の組成物及び少なくとも1つの香料担体からなる本発明による組成物は、本発明の特定の実施態様並びに本発明の組成物、少なくとも1つの香料担体、少なくとも1つの香料ベース、及び任意に少なくとも1つの香料補助剤を含む付香組成物を表す。
明確にするために、化学合成から直接得られる任意の混合物、例えば、本発明の組成物が出発、中間又は最終生成物として含まれる、十分に精製されていない反応媒体は、上記混合物が香料に適した形で本発明の化合物を提供しない限り、本発明による付香組成物として見なすことができないことも理解されている。
更に、本発明の組成物は、また、上記本発明の組成物が添加される消費者製品の匂いを積極的に付与又は変更するために、現代の香料分野の全て、即ち、香水又は機能香料の分野において有利に使用することもできる。その結果として、本発明の別の対象は、付香成分として、上記で定義された、本発明の組成物を含む香料消費者製品によって表される。
本発明の組成物は、本発明の付香組成物そのものとして又はその一部として添加することができる。
明確にするために、「香料消費者製品」は、これが適用される表面(例えば、肌、髪、テキスタイル、又は家庭内表面)に少なくとも心地良い付香効果を送達することが期待される消費者製品を意味することが言及されるべきである。換言すれば、本発明による香料消費者製品は、機能的配合物、並びに任意に所望の消費者製品、例えば、洗剤又はエアフレッシュナーに対応する、追加の利益剤及び嗅覚的有効量の少なくとも1つの本発明の組成物を含む付香された消費者製品である。明確にするために、上記付香消費者製品は、非可食の製品である。
香料消費者製品の成分の性質及び種類は、本明細書において更に詳細な説明は行わないが、そのような説明はいずれにせよすべて余すことなく完全に行われるものではなく、当業者は、自身の一般的な知識に基づいて及び上記製品の性質及び所望の効果に応じて、それらを選択することができる。
好適な香料消費者製品の非限定的な例は、香料、例えば、香水、コロン又はアフターシェーブローション;ファブリックケア製品、例えば、液体又は固体洗剤、布地用柔軟剤、ファブリックリフレッシャー、アイロン水、紙、又は漂白剤;ボディケア製品、例えば、ヘアケア製品(例えば、シャンプー、着色調製物又はヘアスプレー)、化粧品(例えば、バニシングクリーム又は脱臭剤又は制汗剤)、又は皮膚ケア製品(例えば、付香石鹸、シャワームース又はバスムース、オイル又はジェル、又は衛生製品);空気ケア製品、例えば、エアフレッシュナー又は「すぐに使用できる」粉末エアフレッシュナー、又はホームケア製品、例えば、ワイプ、食器用洗剤又は硬質表面洗剤であってよい。
上記の消費者製品の一部は、本発明の組成物に対して攻撃的な媒体を表し得るので、例えば、カプセル化によって、又はそれを適切な外部刺激、例えば、酵素、光、熱又はpHの変化の下で本発明の成分を放出するのに適した別の化学物質に化学的に結合させることによって、早期分解から本発明の組成物を保護することが必要な場合もある。
本発明による本発明の組成物を様々な前述の物品又は組成物に導入できる割合は広範囲の値で変化する。これらの値は、付香されるべき物品の性質及び所望の感覚刺激効果に応じて並びに本発明による化合物が当該技術分野で通常使用される付香補助成分、溶媒又は添加剤と混合される時の所与のベース中の補助成分の性質に応じて変化する。
例えば、付香組成物の場合、通常の濃縮物は、それらが導入される組成物の質量を基準として、0.1質量%〜10質量%の程度、又は更にそれ以上の程度の本発明の組成物である。これらよりも低い濃度、例えば、0.01質量%〜5質量%の程度の濃度は、これらの組成物が付香物品中に導入される時に使用することができ、パーセンテージは物品の質量に対するものである。
本発明の組成物は、EP0584477号によれば、エナンチオ濃縮されたヒドロキシケトン(3R)−5−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタデカン−1−オン又は対応するエナンチオ濃縮されたエノールエーテル(14R)−14−メチル−16−オキサビシクロ[10.3.1]ヘキサデカ−12−エンの強酸による処理から調製することができる。いずれの場合でも、組成物は、3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンから得ることができる。一例では、エナンチオ濃縮されたエノールエーテルは、様々な方法に従って合成することができる。一例は、Eur. J. Org. Chem. 2004 1953に記載されており、ここで、重要な工程は、既に利用可能な3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオン(Helv. Chim. Acta. 1967, 50, 705)の分子内アルドール縮合に続くコーリーのオキサザボロリジンを用いる速度論的分割及びエッシェンモーザー開裂である。アルドール縮合及び速度論的分割は、Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 1307に報告されているように、エナンチオ選択的分子内アルドール縮合によって置き換えることができる。エナンチオ濃縮されたエノールエーテルを合成するための代替は、3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンのエナンチオ選択的モノ還元である。非限定的な例として、野依水素移動型不斉触媒(四面体:Asymmetry 2003、1407)又は野依水素化触媒(Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40)を使用する遷移金属媒介非対称化を挙げることができる。ケトンのイリジウム触媒による水素移動反応は可能な代替方法である(Helv. Chim. Acta 1991, 74, 232)。オキサザボロリジン触媒もこの種の還元を実施することがよく知られている(Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 1986)。カルボニル化合物のエナンチオ選択的水素化ホウ素還元は、また、触媒量の光学活性コバルト(II)錯体の存在下で実施することができる(Synthesis 2008, 1628)。光学活性な配位子で修飾された金属水素化物試薬は、所望のキラルヒドロキシケトンにつながり得る(J. Am. Chem. Soc. 1979, 3129)。第2の場合、酵素法にも、3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンのエナンチオ選択的モノ還元が考慮され得る。当業者は、ベーカーの酵母として知られる酵素、アルコールデヒドロゲナーゼ又はケトレダクターゼのライブラリーの標準的なスクリーニング方法によって適切な酵素を選択することができる。
いずれの場合も、上記の方法を介して入手可能なキラル反応混合物は、様々な割合の(14R)−14−メチル−16−オキサビシクロ[10.3.1]ヘキサデカ−12−エン及び(3R)−5−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタデカン−1−オンを含有する。反応は、好ましくは、その後に続くジオールの形成を避けるために、部分的な変換をもたらすために実施される。このため、反応混合物は、幾つかの残りの3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンも含有し得る。この混合物は、個別の成分に分離することができるか、又はそれ自体に以下の酸処理が行われて、組成物を得ることができる。
好ましい進行方法は、(3R)−5−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタデカン−1−オンを対応するエノールエーテルに変換するために、熱及び/又は酸処理に続いて得られた反応混合物の精製を行うことからなる。その後の蒸留は、3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンをプロセスに再利用するために、場合により存在する高沸点の3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンの回収を可能にする。
実施例
本発明は、ここで、以下の実施例の方法によって更に詳細に記載されており、その際、略字は、当該技術分野での通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)で示され;NMRスペクトルデータは、H及び13Cの場合、360又は400MHzのマシンを用いてCDCl(特段記載されない限り)で記録され、化学シフトδは標準としてTMSに関してppmで示され、結合定数JはHzで表される。
実施例1
組成物の合成
3%の残存3−メチルシクロペンタデカン−1,5−ジオンを含有する蒸留された(14R)−14−メチル−16−オキサビシクロ[10.3.1]ヘキサデカ−12−エン(88%の純度;46.5g;0.173モル)をトルエン(60g)に溶解した。リン酸(85%の水溶液;35.0g;0.304モル)を添加し、不均一な混合物を、激しく撹拌しながら100℃に加熱した。反応の進行をGCによって監視した。熱的に不安定な(3R)−5−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタデカン−1−オンを確実に投与するために、試料を、GC注入前に、誘導体化した(過剰なMSTFA、80℃、30分;(3R)−5−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタデカン−1−オンの対応するTMSエーテルへの変換)。4時間後、混合物を50℃に冷却し、下相をデカントした(34.4g、回収された水性HPO)。この水相をMTBE(2×50ml)で抽出した。プールした有機相を5%のNaHCO水溶液(40g)及びNaClの飽和溶液(50g)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮することで、粗化合物(42.2g)を得た。
バルブ・ツー・バルブ蒸留(115〜120℃のオーブン温度、0.1ミリバール)により無色油状物(39.6g、75.4%の収率)が得られた。真空蒸留(ウィドマーカラム)により、以下の異性体組成を有する対象混合物(沸点90℃/0.05ミリバール)が得られた:44%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン、34%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン、12%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン、及び1%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン。[α]D20(CHOH、c=2.84)+2.32。これは90%のエナンチオマー過剰率(ee)に相当する。eeを以下の手順を用いて測定した:上記混合物の試料を、ムスコンに変換した(5%のPd/C/H、酢酸エチル、25℃)。ChirasilDex CB(Chrompack)キラルカラムを使用するGCによる分析(化学的に結合されたベータシクロデキストリンパーメチルエーテル、25m、0.25μm)は、eeの測定を可能にした。このカラムからの溶出の順序は、(R)−(−)−ムスコン、(S)−(+)−ムスコンである。
実施例2
付香組成物の調製
パウダリー/フローラル調の、ファインフレグランスの付香組成物は、以下の成分を混合することによって調製することができる:
Figure 0006419198
Figure 0006419198
ジプロピレングリコール中
1)7−イソプロピル−2H,4H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン:製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
2)1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4−インデノン;製造元:インターナショナルフレーバー&フレグランス、USA
3)ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フラン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
4)4−シクロヘキシル−2−メチル−2−ブタノール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
5)アリル(シクロヘキシルオキシ)−アセテート;製造元:Symrise社、ホルツミンデン、アルマーニュ
6)2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール;製造元:インターナショナルフレーバー&フレグランス、USA
7)ペンタデカノリド;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
8)テトラヒドロ−2−イソブチル−4−メチル−4(2H)−ピラノール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
9)メチルジヒドロジャスモネート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
10)3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
11)(1S,1’R)−2−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
12)1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン;製造元:インターナショナルフレーバー&フレグランス、USA
13)3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール;製造元:ジボダンSA、ヴェルニエ、スイス
14)6,6−ジメトキシ−2,5,5−トリメチル−2−ヘキセン;製造元:ジボダンSA、ヴェルニエ、スイス
15)4−(2,2,c−3,t−6−テトラメチル−R−1−シクロヘキシル)−3−ブテン−2−オン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
16)1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
17)3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
18)プロピル(S)−2−(1,1−ジメチルプロポキシ)プロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス。
実施例1に記載された400質量部の組成物を、上記のフェミニンフレグランス組成物に添加することで、該組成物に、強力なパウダリー特性と共にムスク特性を付与し、更に立ち上がるエレガントなノートも付与した。同量のラセミ体ムセノン(Muscenone(登録商標))の添加は、同様の効果を付与したが、それほどパウダリーではなく且つより動物的で、立ち上がりが少なかった。
同量の(3R,5Z)−3−メチル−シクロペンタデセン−1−オンの添加は、同程度のムスク/パウダリー特性であるが、より男性的で且つはっきりとした動物の特性であるという全く異なる結果を与えた。
実施例3
付香組成物の調製
ムスク/フルーティー調の、ファインフレグランス用付香組成物を、以下の成分を混合することによって調製した:
Figure 0006419198
Figure 0006419198
ジプロピレングリコール中
1)(−)−(8R)−8,12−エポキシ−13,14,15,16−テトラノルラブダン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
2)7−イソプロピル−2H,4H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
3)配合された香料ベース;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
4)4−シクロヘキシル−2−メチル−2−ブタノール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
5)2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール;製造元:インターナショナルフレーバー&フレグランス、USA
6)3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
7)(1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
8)3−(3,3/1,1−ジメチル−5−インダニル)プロパナール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
9)3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール;製造元:ジボダンSA、ヴェルニエ、スイス
10)2,4−ジメチル−4,4a,5,9b−テトラヒドロインデノ[1,2−d][1,3]ジオキシン;製造元:Symrise社、ホルツミンデン、アルマーニュ
11)メチルジヒドロジャスモネート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
12)(1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
13)4−メチル−3−デセン−5−オール;製造元:ジボダンSA、ヴェルニエ、スイス
14)2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート;製造元:インターナショナルフレーバー&フレグランス、USA
100質量部の実施例1に記載された組成物を、上記のフローラル/フルーティー組成物に添加することで、該組成物に、ムスク及びパウダリーの様相の高まりと共に強化されたスイートな、バニラのコノテーションが付与された。同量のラセミ体のムセノン(Muscenone(登録商標))の添加は、より少ないスイートさでより動物的であり且つ従来のムスクノートを有するという全く異なる結果を与えた。同量の(3R,5Z)−3−メチル−シクロペンタデセン−1−オンの添加は、その強力な動物ノートによって全体の香りを覆い隠した。
実施例4
付香組成物の調製
液体洗剤の付香組成物を以下の成分を混合することによって調製した:
Figure 0006419198
Figure 0006419198
ジプロピレングリコール中
1)7−イソプロピル2H,4H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
2)ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フラン;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
3)4−シクロヘキシル−2−メチル−2−ブタノール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
4)ペンタデカノリド;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
5)テトラヒドロ−2−イソブチル−4−メチル−4(2H)−ピラノール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
6)配合された香料ベース;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
7)ペンタデカノリド;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
8)3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
9)1,3−ベンゾジオキソール−5−カルバルデヒド;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
10)(1S,1’R)−2−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
11)3−(3,3/1,1−ジメチル−5−インダニル)プロパナール;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
12)3,7−ジメチル−2/3,6−ノナジエンニトリル;製造元:ジボダンSA、ヴェルニエ、スイス
13)メチルジヒドロジャスモネート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
14)(1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
15)プロピル(S)−2−(1,1−ジメチルプロポキシ)プロパノエート;製造元:フィルメニッヒSA、ジュネーブ、スイス
16)2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート;製造元:インターナショナルフレーバー&フレグランス、USA
200質量部の実施例1に記載された組成物を、上記の組成物に添加することで、該組成物に、強化された丸みのある、フレッシュで且つ「フェミニンな」コノテーションが付与され、元の組成物のアルデヒドの様相を強化した。同量のラセミ体のムセノン(登録商標)の添加はあまり洗練された効果を付与しなかった。

Claims (9)

  1. − 少なくとも80%のeeを有する、35〜55質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
    − 少なくとも80%のeeを有する、27〜40質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
    − 少なくとも80%のeeを有する、3〜20質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
    − 少なくとも80%のeeを有する、0〜5質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン
    を含む組成物であって、
    パーセンテージは前記組成物の全質量に対するものであり;
    その際、様々な成分は、以下の特定のモル比の範囲で存在する:
    [(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン/(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン]のモル比は、1.6〜1.0に含まれる及び/又は
    [(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン/(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン]のモル比は、6.0〜2.5に含まれる、前記組成物。
  2. − 少なくとも90%のeeを有する、38〜51質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
    − 少なくとも90%のeeを有する、30〜37質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
    − 少なくとも90%のeeを有する、6〜15質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
    − 少なくとも90%のeeを有する、0〜2質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. − 少なくとも90%のeeを有する、42〜48質量%の(R,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
    − 少なくとも90%のeeを有する、32〜36質量%の(R,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−5−エン−1−オン;
    − 少なくとも90%のeeを有する、8〜14質量%の(S,E)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン;及び
    − 少なくとも90%のeeを有する、0〜2質量%の(S,Z)−3−メチル−シクロペンタデカ−4−エン−1−オン
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. 付香組成物又は付香物品の匂い特性を付与、強化、改善又は修正する方法であって、前記組成物又は消費者製品に有効量の請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物を添加することを含む、前記方法。
  5. ムスク、パウダリー、スイートノート及びフェミニンな様相を高めることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 付香組成物であって
    i)請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物;
    ii)香料担体及び香料ベースからなる群から選択される少なくとも1つの成分;及び
    iii)任意に少なくとも1つの香料補助剤
    を含む、前記付香組成物。
  7. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物を含む、香料消費者製品。
  8. 香料、ファブリックケア製品、ボディケア製品、空気ケア製品又はホームケア製品であることを特徴とする、請求項7に記載の香料消費者製品。
  9. 香水、コロン、アフターシェーブローション、液体又は固体洗剤、布地用柔軟剤、ファブリックリフレッシャー、アイロン水、紙、漂白剤、シャンプー、着色調製物、ヘアスプレー、バニシングクリーム、脱臭剤又は制汗剤、付香石鹸、シャワームース又はバスムース、オイル又はジェル、衛生製品、エアフレッシュナー、即時使用可能な粉末エアフレッシュナー、ワイプ、食器用洗剤又は硬質表面洗剤であることを特徴とする、請求項7に記載の香料消費者製品。
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