JP6414463B2 - レドックスフロー電池の運転方法、及びレドックスフロー電池システム - Google Patents
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Description
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池の運転方法は、前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記金属析出物を前記正極電解液に溶解してイオン化する溶解工程を含む。
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、前記金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記正極タンクから前記負極電極に前記正極電解液を供給する分岐導入管、及び前記負極電極を経た液を前記正極タンクに戻す分岐帰路管とを備える。
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、前記金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記正極タンクと前記負極タンクとを連通して、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合可能にする連通管と、前記正極タンク内に貯留される混合液を前記負極電極に供給する分岐導入管、及び前記負極電極を経た液を前記正極タンクに戻す分岐帰路管とを備える。
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、前記金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記正極タンクと前記負極タンクとを連通して、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合可能にする連通管と、前記正極タンク内に貯留される混合液を前記負極電極に供給する負極用の分岐導入管、及び前記負極電極を経た液を前記正極タンクに戻す負極用の分岐帰路管と、前記負極タンク内に貯留される混合液を前記正極電極に供給する正極用の分岐導入管、及び前記正極電極を経た液を前記負極タンクに戻す正極用の分岐帰路管とを備える。
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、前記負極電解液の循環経路に設けられて、前記金属析出物を採取するフィルタ部とを備える。
本発明者らは、正極活物質としてマンガンイオンを含む液を正極電解液に用いるレドックスフロー電池について、電解液の流路内に生成され得る析出物のうち、特にマンガン酸化物(MnO2)の析出を抑制可能な構成を検討した。その結果、正極電解液に特定の金属イオンを添加すると、MnO2の析出抑制に効果があるとの知見を得た。しかし、上述の添加金属イオンは、経時的に生じ得る液移り(一方の極の電解液が他方の極に隔膜を介して移動する現象)などによって正極電解液から負極電解液に混入し、更に混入した添加金属イオンは負極で還元されて析出することがあるとの知見を得た。負極で添加金属イオンが析出すると、以下の問題がある。
(負極)充電された負極活物質(以下、充電負極イオンと呼ぶことがある)は還元力が高いため、添加金属イオンを還元する。還元された添加金属イオンは固体金属となって析出する。この還元によって充電負極イオンは放電された負極活物質(以下、放電負極イオンと呼ぶことがある)となるため、充電負極イオンが少なくなり、負極電解液のSOCの低下を招く。添加金属イオンの還元に多くの充電負極イオンが利用されると、負極電解液のSOCが大きく低下する。負極電解液のSOCの低下によって、両極の電解液のSOCの差が大きくなると、電池容量が運転初期の状態に比較して大きく減少するなど電池特性の低下を招く。また、上記固体金属の析出によって、負極電極が目詰まりして電解液の流量の低下や流通圧力の増大による圧損などを招き得る。
(1) 本発明の一態様に係るレドックスフロー電池(RF電池)の運転方法は、正極電極に正極タンク内の正極電解液を循環供給し、負極電極に負極タンク内の負極電解液を循環供給して充放電を行うレドックスフロー電池の運転に係るものである。
上記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
上記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
上記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このRF電池の運転方法は、上記正極電解液から上記負極電解液の循環経路に移動した上記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物が上記負極電解液の循環経路に含まれるときに、上記金属析出物を上記正極電解液に溶解してイオン化する溶解工程を含む。
上記の負極電解液の循環経路は、代表的には上記負極電極を含む電池セルと、上記負極タンクと、上記電池セルと上記負極タンクとを接続する配管とを含む。
Ti3+/Ti4+ 0.1V
V2+/V3+ −0.26V
Cr2+/Cr3+ −0.42V
Cd/Cd2+ −0.4V
Sn/Sn2+ −0.14V
Sb/Sb3+ 0.21V
Pb/Pb2+ −0.13V
Bi/Bi3+ 0.22V
(7) 本発明の一態様に係るレドックスフロー電池システム(RF電池システム)は、正極電極と、負極電極と、これら両電極間に介在される隔膜とを備える電池セルと、上記正極電極に循環供給する正極電解液を貯留する正極タンクと、上記負極電極に循環供給する負極電解液を貯留する負極タンクとを備える。
上記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
上記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
上記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、上記正極電解液から上記負極電解液の循環経路に移動した上記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、上記金属析出物が上記負極電解液の循環経路に含まれるときに、上記正極タンクから上記負極電極に上記正極電解液を供給する分岐導入管、及び上記負極電極を経た液を上記正極タンクに戻す分岐帰路管とを備える。
上記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
上記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
上記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、上記正極電解液から上記負極電解液の循環経路に移動した上記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、上記金属析出物が上記負極電解液の循環経路に含まれるときに、上記正極タンクと上記負極タンクとを連通して、上記正極電解液と上記負極電解液とを混合可能にする連通管と、上記正極タンク内に貯留される混合液を上記負極電極に供給する分岐導入管、及び上記負極電極を経た液を上記正極タンクに戻す分岐帰路管とを備える。
上記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
上記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
上記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、上記正極電解液から上記負極電解液の循環経路に移動した上記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、上記金属析出物が上記負極電解液の循環経路に含まれるときに、上記正極タンクと上記負極タンクとを連通して、上記正極電解液と上記負極電解液とを混合可能にする連通管と、上記正極タンク内に貯留される混合液を上記負極電極に供給する負極用の分岐導入管、及び上記負極電極を経た液を上記正極タンクに戻す負極用の分岐帰路管と、上記負極タンク内に貯留される混合液を上記正極電極に供給する正極用の分岐導入管、及び上記正極電極を経た液を上記負極タンクに戻す正極用の分岐帰路管とを備える。
上記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有する。
上記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
上記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種である。
このレドックスフロー電池システムは、上記正極電解液から上記負極電解液の循環経路に移動した上記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、上記負極電解液の循環経路に設けられて上記金属析出物を採取するフィルタ部とを備える。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池システム(RF電池システム)、及びRF電池の運転方法を詳細に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。
(全体構成)
RF電池システム1は、RF電池と、RF電池に電解液を循環供給する循環機構とを備える。RF電池は、代表的には、交流/直流変換器200や変電設備210などを介して、発電部300と電力系統や需要家などの負荷400とに接続され、発電部300を電力供給源として充電を行い、負荷400を電力提供対象として放電を行う。発電部300は例えば、太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所などが挙げられる。
・正極電解液
・・マンガンイオン
実施形態1〜4のRF電池システム1A〜1Dに備える正極電解液は、正極活物質としてマンガンイオンを含有する。マンガンイオンは種々の価数をとり得る。代表的には、2価のマンガンイオン(Mn2+)及び3価のマンガンイオン(Mn3+、充電Mnイオン)の少なくとも一方を含む形態が挙げられる。更に、正極電解液は4価のマンガンを含有する場合がある。4価のマンガンは、MnO2と考えられる。但し、このMnO2は、固体の析出物ではなく、電解液中に溶解したような安定な状態で存在し、放電時、2電子反応(Mn4++2e−→Mn2+)によって得られたMn2+を正極活物質として繰り返し使用できて、電池容量の増加に寄与することがある。即ち、4価のマンガンは正極活物質とみなすことができ、固体の析出物であるマンガン酸化物とは別物として取り扱う。正極電解液における4価のマンガンの含有量は、若干量、例えばマンガンイオンの総量(mol)に対して10%以下程度であれば許容する。
実施形態1〜4のRF電池システム1A〜1Dに備える正極電解液は、主要な正極活物質が析出してなるマンガン酸化物の析出抑制に効果があるイオンを含有する。この析出抑制イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンとする。添加金属イオンとして列挙した各金属イオンは、以下に例示するように種々の価数をとり得る。その他の価数も有り得る。正極電解液には、上記の添加金属イオンであって、少なくとも一つの価数のイオンが存在する。同一元素のイオンであって、価数が異なるイオンを含む場合がある。正極電解液には、これらの元素がイオンに加えて、固体金属として存在する場合を許容する。例えば、正極電解液への添加金属イオンの回収操作を行っている最中などでは、添加金属イオンが還元されてなる金属析出物、即ち、カドミウム、錫、アンチモン、鉛、及びビスマスから選択される少なくとも一種の固体金属を含み得る。
(a)カドミウムイオン:2価のカドミウムイオン
(b)錫イオン:2価の錫イオン、4価の錫イオン
(c)アンチモンイオン:3価のアンチモンイオン、5価のアンチモンイオン
(d)鉛イオン:2価の鉛イオン、4価の鉛イオン
(e)ビスマスイオン:3価のビスマスイオン、5価のビスマスイオン
実施形態1〜4のRF電池システム1A〜1Dに備える正極電解液は、更に、チタンイオンを含有することができる。正極電解液中のチタンイオンは、マンガン酸化物の析出抑制剤として機能し、正極活物質として実質的に機能しない。正極電解液中のチタンイオンは、4価のチタンイオン(主としてTi4+)及び3価のチタンイオンの少なくとも一方として存在する。4価のチタンイオンは、TiO2+などを含む。正極電解液中のチタンイオンの濃度(以下、Ti濃度と呼ぶことがある)は、例えば、5M以下(0を除く)が挙げられる。Ti濃度が5M以下、好ましくは2M以下であれば、例えば、電解液を酸の水溶液とする場合でも良好に溶解でき、電解液の製造性に優れる。正極電解液中のTi濃度は、0.3M以上2M以下程度、更に0.5M以上1.5M以下程度が利用し易いと考えられる。Mn濃度とTi濃度とが等しい形態、異なる形態のいずれも利用できる。後述するように負極電解液がチタンイオンを含有する場合には、正極電解液中のTi濃度は、負極電解液中のチタンイオンの濃度に対応して、0.3M以上、0.5M以上、更に1M以上とすることができる。
実施形態1〜4のRF電池システム1A〜1Dに備える負極電解液は、負極活物質としてチタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオン(負極金属イオン)を含有する。これらの負極金属イオンはいずれも、正極活物質のマンガンイオンと組み合わせて、高い起電力を有するレドックス対を構成できる。負極金属イオンはいずれも、以下に例示するように種々の価数をとり得る。負極電解液には、上記の負極金属イオンであって、少なくとも一つの価数のイオンが存在する。同一元素のイオンであって、価数が異なるイオンを含む場合がある。負極電解液には、これらの元素がイオンに加えて、固体金属として存在する場合を許容する。負極金属イオンとして列挙した金属イオンのうち、単一種の負極金属イオンを含有する形態、複数種の負極金属イオンを含有する形態のいずれも利用できる。
(x)チタンイオン:3価のチタンイオン、4価のチタンイオン
(y)バナジウムイオン:2価のバナジウムイオン、3価のバナジウムイオン
(z)クロムイオン:2価のクロムイオン、3価のクロムイオン
上述の各極の電解液に含有する金属イオンは、いずれも水溶性イオンである。従って、正極電解液及び負極電解液には、溶媒を水とする水溶液を好適に利用できる。特に、原料に硫酸や硫酸塩を用いて電解液を作製して、硫酸を含む水溶液とすると、(i)各種の金属イオンの安定性の向上、活物質となる金属イオンの反応性の向上、溶解度の向上が得られる場合がある、(ii)マンガンイオンのような電位が高い金属イオンを用いる場合でも副反応が生じ難い(水の電気分解が生じ難い)、(iii)イオン伝導度が高く、電池の内部抵抗が小さくなる、(iv)塩酸を利用した場合と異なり、塩素ガスが発生しない、(v)硫酸塩などと水とを用いて電解液が容易に得られ、製造性に優れる、といった複数の効果が期待できる。上記硫酸や硫酸塩を用いて作製した酸の水溶液(電解液)は、代表的には、硫酸(H2SO4)やスルホン酸(R−SO3H、Rは置換基)などを含む。電解液を酸溶液とする場合、酸の濃度を高めると、マンガン酸化物といった析出物の発生をある程度抑制できる。電解液には、硫酸や硫酸塩の他、公知の酸(例えば、リン酸)や公知の塩(例えば、リン酸塩)を用いて作製した水溶液を利用できる。
・電極
正極電極104及び負極電極105の材質は、炭素繊維を主体とするもの、例えば、不織布(カーボンフェルト)やペーパーが挙げられる。カーボンフェルト製の電極を利用すると、(i)電解液に水溶液を用いた場合において充電時に酸素発生電位になっても酸素ガスが発生し難い、(ii)表面積が大きい、(iii)電解液の流通性に優れる、といった効果を奏する。公知の電極を利用できる。
隔膜101は、例えば、陽イオン交換膜や陰イオン交換膜といったイオン交換膜が挙げられる。イオン交換膜は、(i)正極活物質のイオンと負極活物質のイオンとの隔離性に優れる、(ii)電池セル100内での電荷担体であるH+イオンの透過性に優れる、といった効果を奏し、隔膜101に好適に利用できる。公知の隔膜を利用できる。
図1を参照して、実施形態1のRF電池システム1A、及びRF電池システム1Aを用いたRF電池の運転方法を説明する。
・・検知部
検知部40は、液移りなどによって、負極電解液の循環経路に混入した添加金属イオンが金属析出物99となって存在する状態を認識できる適宜なものが利用できる。RF電池システム1A(〜1D)は後述するもののうち、少なくとも一つを備えていればよい。
図1に示す例では、一端が正極の上流側の配管108であってポンプ112の下流側に接続され、他端が負極の上流側の配管109に接続される分岐導入管10を備え、一端が正極の下流側の配管110に接続され、他端が負極の下流側の配管111に接続される分岐帰路管12を備える。各管10,12は、配管108〜111と同様の構成材料、大きさ(内径など)、厚さのものなどを利用できる。各管10,12,108〜111の構成材料は、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂が代表的である。各管10,12の開口位置、即ち配管108〜111との接続位置は適宜選択でき、図1は例示である。
実施形態1のRF電池システム1Aを用いて、正極電解液への添加金属イオンの回収操作を行う実施形態1のRF電池の運転方法の手順を説明する。
具体的には、検知部40によって、負極電解液の循環経路における上述の添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する。検知部40からの情報から、負極電解液の循環経路に金属析出物が含まれており、正極電解液への回収操作を行った方がよいと判断したら、上述の待機期間などに以下の溶解工程を行う。
図1の左図に示すように、充電末では、負極電解液の循環経路に混入した添加金属イオンは負極電解液の循環経路のうち、負極電極105に析出して金属析出物99として存在し得ると考えられる。充電によって充電状態(SOC)が高くなることで、負極電解液における金属析出物99の溶解度が低下して金属析出物99として存在し易い上に、負極電極105近傍では、電子を受け取り易いと考えられるからである。そこで、実施形態1のRF電池の運転方法では、金属析出物99が析出している負極電極105に充電末の正極電解液を供給して、負極電極105を経た液を正極タンク106に戻すことで、添加金属イオンを正極電解液中に回収する。
3Mn3++Bi⇒3Mn2++Bi3+
実施形態1のRF電池システム1Aは、正極電解液を、マンガンイオンと添加金属イオンとを含む特定の液組成とすることで、添加金属イオンによるマンガン酸化物の析出を抑制できる。特に、実施形態1のRF電池システム1Aによって、実施形態1のRF電池の運転方法を実施することで、経時的に正極電解液から負極電解液に添加金属イオンが移動して、正極電解液中の添加金属イオンが減り、負極電解液中に金属析出物として存在し得ることがあっても、添加金属イオンを正極電解液中に容易に回収できる。従って、実施形態1のRF電池システム1Aは、実施形態1のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液中に添加金属イオンを含有することによるマンガン酸化物の析出抑制の効果を長期に亘り得ることができる。
図2を参照して、実施形態2のRF電池システム1B、及びRF電池システム1Bを用いたRF電池の運転方法を説明する。
・・連通管
図2に示す例では、一端が正極タンク106に接続され、他端が負極タンク107に接続されて、両極のタンク106,107を連通する連通管14を一つ備える。連通管14は、両極のタンク106,107を連通することで、正極タンク106の正極電解液と負極タンク107の負極電解液との混合を可能にし、各極のタンク106,107内に混合液を貯留することに利用する。連通管14の構成材料は配管108〜111と同様の構成材料が利用できる。連通管14の大きさ(内径など)は適宜選択するとよいが、配管108などよりも大きくする(太くする)と、両極の電解液の混合を速やかに行える。連通管14の開口位置、即ち各極のタンク106,107との接続位置は適宜選択できる。図2に示すように、各極のタンク106,107の底部に、連通管14の開口位置を設けると、各極のタンク106,107内の液全体を混合し易い。
実施形態2のRF電池システム1Bも、図2の右図に二点鎖線で示すように一端が正極の上流側の配管108に接続され、他端が負極の上流側の配管109に接続される分岐導入管10を備え、一端が正極の下流側の配管110に接続され、他端が負極の下流側の配管111に接続される分岐帰路管12を備える。また、分岐導入管10、分岐帰路管12はそれぞれ、バルブ20,22を備える。実施形態2のRF電池システム1Bでは、上述の連通管14を利用して両極の電解液を混合した混合液を各極のタンク106,107に貯留している状態で、正極タンク106内に貯留される混合液を負極電極105に供給するときに両管10,12のバルブ20,22を開き、それ以外のときには閉じる。即ち、実施形態2のRF電池システム1Bでは、分岐導入管10、分岐帰路管12に流通される液が混合液である点が実施形態1とは異なる。この点から、RF電池システム1Bでは、正極電解液と負極電解液との双方にマンガンイオン及び負極金属イオンを含むものが好適に利用できる。図2の右図、及び後述する図3の右図では、両極の電解液がマンガンイオン及びチタンイオンを含む場合を例示する。
実施形態2のRF電池システム1Bを用いて、正極電解液への添加金属イオンの回収操作を行う実施形態2のRF電池の運転方法の手順を説明する。
実施形態1と同様に、検知部40によって、負極電解液の循環経路における上述の金属析出物の存在状態を検知して、負極電解液の循環経路に金属析出物が含まれており、正極電解液への回収操作を行った方がよいと判断したら、上述の通常の充放電運転を行わない待機期間などに以下の混合工程及び充電工程を経て、溶解工程を行う。
具体的には、放電末に、連通管14のバルブ24を開き、正極タンク106内の正極電解液と、負極タンク107内の負極電解液とを混合して、各極のタンク106,107内に混合液を貯留する。このとき、正極電解液に含まれる添加金属イオンが負極タンク107に移動し得るが、次に行う充電操作によって回収できるため許容する。放電末にある両極の電解液を混合することで、両極のタンク106,107内に添加金属イオンをより確実に存在させられる。十分に混合したら、連通管14のバルブ24を閉じる(cl)。この混合工程によって、両極のタンク106,107内に添加金属イオンを含んだ混合液が貯留される。なお、放電末の正極電解液と放電末の負極電解液とを混合することで、自己放電に伴う損失を低減し易い。上述の金属析出物の存在状態の検知は、放電末に行ってもよいが、検知後に通常の放電を行って放電末としてもよい。
連通管14のバルブ24を閉じた状態で、上述の混合液を充電する。このときの充電電圧は、通常の充電運転時の充電終了電圧と同様とすることができるが、添加金属イオンが析出する程度に調整できる。混合液の充電を開始すると、電池セル100の充電電位は、放電末の電解液を混合してなる上述の混合液の電位よりも高い。そのため、図2の右図に示すように、負極タンク107内の混合液に含まれる添加金属イオンは、負極電極105で電子を受け取って金属析出物99となる。即ち、負極電極105に金属析出物99が析出する。負極電解液の循環経路に存在する添加金属イオンの実質的に全量が負極電極105に金属析出物99として析出するまで充電を行うことが好ましい。
充電後、負極電極105に付着する金属析出物99をイオン化して正極電解液に回収するために、実施形態1と同様に溶解工程を行う。具体的には、負極側の配管109,111のバルブ30,32をいずれも閉じ、分岐導入管10のバルブ20、分岐帰路管12のバルブ22をいずれも開く。この状態で、正極側のポンプ112を駆動して、正極の上流側の配管108、分岐導入管10、負極の上流側の配管109を順に介して、電池セル100の負極電極105に正極タンク106内の混合液を供給する。負極電極105を経た混合液を、負極の下流側の配管111、分岐帰路管12、正極の下流側の配管110を順に介して、正極タンク106に戻す。
実施形態2のRF電池システム1Bは、実施形態1と同様に、正極電解液を、マンガンイオンと添加金属イオンとを含む特定の液組成とすることで、添加金属イオンによるマンガン酸化物の析出を抑制できる上に、実施形態2のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液から負極電解液に移動した添加金属イオンを正極電解液中に容易に回収できる。特に、実施形態2のRF電池の運転方法では、両極のタンク106,107に添加金属イオンがより確実に存在する状態とした後(混合工程を行った後)、負極電極105及びその近傍に金属析出物99を集める(充電工程を行う)。また、実施形態2のRF電池システム1Bによって、実施形態2のRF電池の運転方法を実施することで負極電解液の循環経路に含まれる添加金属イオンを負極電極105に析出させて、負極電極105及びその近傍に金属析出物99を効率よく集められる。その結果、正極電解液に添加金属イオンを効率よく回収できる。従って、実施形態2のRF電池システム1Bは、実施形態2のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液中に添加金属イオンを含有することによるマンガン酸化物の析出抑制の効果を長期に亘り得ることができる。
図3,図4を参照して、実施形態3のRF電池システム1C、及びRF電池システム1Cを用いたRF電池の運転方法を説明する。
・・分岐導入管/分岐帰路管
図4の右図に示す例では、一端が正極の上流側の配管108であってポンプ112の下流側に接続され、他端が負極の上流側の配管109であってポンプ113の下流側に接続される負極側の分岐導入管16及び正極側の分岐導入管17を備え、一端が正極の下流側の配管110に接続され、他端が負極の下流側の配管111に接続される負極側の分岐帰路管18及び正極側の分岐帰路管19を備える。分岐導入管16,17、分岐帰路管18,19はそれぞれ、バルブ26,27,28,29を備える。各管16〜19の構成材料、大きさ(内径)、厚さ、開口位置(接続位置)などについては、実施形態1の分岐導入管10、分岐帰路管12を参照できる。
図3,図4に示す例では、実施形態2と同様に、一端が正極タンク106に接続され、他端が負極タンク107に接続されて、両極のタンク106,107を連通する連通管14を一つ備え、連通管14にはバルブ24が設けられている。バルブ24は、両極の電解液を混合するときに開き(op、図3の右図)、それ以外のときには閉じる(cl、図3の左図、図4)。
実施形態3のRF電池システム1Cを用いて、正極電解液への添加金属イオンの回収操作を行う実施形態3のRF電池の運転方法の手順を説明する。
実施形態1,2と同様に、検知部40によって、負極電解液の循環経路における上述の金属析出物の存在状態を検知して、負極電解液の循環経路に金属析出物が含まれており、正極電解液への回収操作を行った方がよいと判断したら、上述の通常の充放電運転を行わない待機期間などに以下の混合工程及び充電工程を経て、溶解工程を行う。
具体的には、負極タンク107に金属析出物99が溜まっていると判断されたら、連通管14のバルブ24を開き(op)、正極タンク106内の正極電解液と、負極タンク107内の負極電解液とを混合して、各極のタンク106,107内に混合液を貯留する。混合時期は、充電状態(SOC)が50%以上であればよく、更に60%以上、70%以上、80%以上としたり、SOCが十分に高い充電末としたりできる。充電末に混合する場合には、後述するように切替後に充電を行うことを考慮すると、充電末のSOCが100%とならないように充電条件を調整することが好ましい。切替後の充電を考慮すると、混合時期は、SOCが50%以上70%以下程度のときが利用し易いと考えられる。
図4の左図に示すように、バルブ24を閉じた状態で(cl)、上述の混合液を充電する。このときの充電電圧は、実施形態2と同様に、通常の充電運転時の充電終了電圧と同様としてもよいが、添加金属イオンが析出する程度に調整してもよい。充電によって、負極タンク107内の混合液には充電負極イオンが増加する。即ち、負極タンク107内の混合液中には、充電負極イオンや混合工程によって導入された充電Mnイオンが十分に存在する。これらの充電イオンによって、負極タンク107内の添加金属イオンが還元されて金属析出物99が析出され、負極タンク107内の金属析出物99が増加する。図4の左図は、負極タンク107内に金属析出物99としてBiが増加した状態を例示する。混合工程で負極タンク107に導入された添加金属イオンの実質的に全量が金属析出物99として析出するまで充電を行うことが好ましい。
充電後、添加金属イオンを実質的に含まない又は添加金属イオンが十分に低減された混合液を貯留する正極タンク106と、運転前の正極電解液に含有していた添加金属イオンを金属析出物99として実質的に含む混合液を貯留する負極タンク107とを切り替える。即ち、上記金属析出物99が存在する負極タンク107を正極タンクとする。例えば、上記の正極タンク106及び上記の負極タンク107と配管108〜111とを物理的に取り外して、両極のタンクを付け替えることができる。但し、電解液(ここでは混合液)を貯留するタンクは大重量物であるため、この方法は、作業性に劣る。そこで、実施形態3のRF電池システム1Cでは、上述した分岐導入管16,17、分岐帰路管18,19と、バルブ26〜29,34〜37とを利用して、両極のタンクの切り替えを行う。
実施形態3のRF電池システム1Cは、実施形態1と同様に、正極電解液を、マンガンイオンと添加金属イオンとを含む特定の液組成とすることで、添加金属イオンによるマンガン酸化物の析出を抑制できる上に、実施形態3のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液から負極電解液に移動した添加金属イオンを正極電解液中に容易に回収できる。特に、実施形態3のRF電池の運転方法では、正極タンク106から負極タンク107に添加金属イオンを積極的に移動した後(混合工程を行った後)、負極電解液の循環経路に含まれる添加金属イオンを負極タンク107内に析出させて金属析出物99を集める(充電工程を行う)。そして、この負極タンク107を正極タンクとして利用する(溶解工程を行う)。このように実施形態3のRF電池システム1Cによって、実施形態3のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液に添加金属イオンを効率よく回収できる。従って、実施形態3のRF電池システム1Cは、実施形態3のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液中に添加金属イオンを含有することによるマンガン酸化物の析出抑制の効果を長期に亘り得ることができる。
図5を参照して、実施形態4のRF電池システム1D、及びRF電池システム1Dを用いたRF電池の運転方法を説明する。
・・フィルタ部
図5に示す例では、負極の下流側の配管111にフィルタ部50を一つ設けている。フィルタ部50は、金属析出物99、代表的には微細な金属粒を採取可能な適宜なものを利用できる。フィルタ部50は、例えば、電解液に対する耐性、特に耐酸性などを有する材料からなる多孔質フィルタを利用できる。上記材料として、カーボン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。フィルタ部50は、この例に示すように一つでもよいが、複数設けると、金属析出物99をより確実に採取できる。但し、フィルタ部50が多過ぎると、負極電解液の流通抵抗となり、流量の低下などを招き得るため、フィルタ部50の大きさにもよるが、3個以下、更に2個以下が好ましいと考えられる。
実施形態4のRF電池システム1Dを用いて、正極電解液への添加金属イオンの回収操作を行う実施形態4のRF電池の運転方法の手順を説明する。
実施形態1と同様に、検知部40によって、又はフィルタ部50によって負極電解液の循環経路における上述の金属析出物の存在状態を検知して、負極電解液の循環経路に金属析出物が含まれており、正極電解液への回収操作を行った方がよいと判断したら、上述の通常の充放電運転を行わない待機期間などに以下の溶解工程を行う。
フィルタ部50に付着する金属析出物99を例えば正極タンク106に入れて溶解しイオン化する。特に充電末であれば、正極タンク106内には、金属析出物99を酸化可能な充電Mnイオンを十分に含む。そのため、充電末にフィルタ部50から金属析出物99を採取して正極タンク106に添加することが実用的であると考えられる。フィルタ部50から採取した金属析出物99を充電状態(SOC)が低い状態や放電末などに、正極タンク106に添加する場合には、添加後、実施形態3と同様に充電を行えば、充電Mnイオンによって金属析出物99を容易にイオン化できる。
実施形態4のRF電池システム1Dは、実施形態1と同様に、正極電解液を、マンガンイオンと添加金属イオンとを含む特定の液組成とすることで、添加金属イオンによるマンガン酸化物の析出を抑制できる上に、実施形態4のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液から負極電解液に移動した添加金属イオンを正極電解液中に容易に回収できる。特に、実施形態4のRF電池の運転方法では、フィルタ部50で金属析出物99を直接採取し、採取した金属析出物99を正極電解液に添加する、という簡単な操作でありながら、正極電解液に添加金属イオンを効率よく回収できる。従って、実施形態4のRF電池システム1Dは、実施形態4のRF電池の運転方法を実施することで、正極電解液中に添加金属イオンを含有することによるマンガン酸化物の析出抑制の効果を長期に亘り得ることができる。
上述のように、実施形態1〜3のRF電池システム1A〜1Cに対して、フィルタ部50を備える実施形態4を組み合わせる他、実施形態2のRF電池システム1Bと実施形態3のRF電池システム1Cとを組み合わせた形態とすることができる。この場合、実施形態2に備える分岐導入管10を実施形態3に備える負極側の分岐導入管16、実施形態2に備える分岐帰路管12を実施形態3に備える負極側の分岐帰路管18に読み替えるとよい。実施形態1〜4を適宜組み合わせたRF電池システムを構築することで、実施形態1〜4のRF電池の運転方法を組み合わせて実施可能になり、正極電解液から負極電解液に移動した添加金属イオンをより効果的に回収できると期待される。
図7で説明した基本構成のRF電池システム1を構築し、正極電解液にマンガンイオンに加えて、添加金属イオンを添加した効果を調べた。
試料No.1−1の正極電解液は、マンガンイオン濃度が1.0M、チタンイオン濃度が1.0M、硫酸イオン濃度が5.15M、ビスマスイオン濃度が0.1Mとなるように、原料を調整した。
試料No.1−2の正極電解液は、マンガンイオン濃度が1.0M、チタンイオン濃度が1.0M、硫酸イオン濃度が5.03M、ビスマスイオン濃度が0.02Mとなるように、原料を調整した。
試料No.1−100は、正極電解液として、マンガンイオンとチタンイオンとを含み、ビスマスイオンを含まないものを用意した。この正極電解液のマンガンイオン濃度は1.0M、チタンイオン濃度は1.0M、硫酸イオン濃度は5.0Mである。
充電条件は、充電電流を315mA、充電終了電圧を2Vと設定した。但し、この試験では、充電時間を制御して、表1に示す規定のSOCとなるまで充電したRF電池を室温(ここでは25℃)に静置して待機状態とし、この待機状態のRF電池システムについて、析出物の発生の有無を経時的に目視観察した。析出物は、代表的には、正極電解液中に沈殿物として観察される。SOCは、以下の式によって求めた。ファラデーの定数は96,485(A・秒/mol)とする。
・充電電気量(A・h)=充電電流(A)×充電時間(h)
・1電子反応の理論電気量(A・h)=電解液の体積(L)×マンガンイオンの濃度(mol/L)×ファラデーの定数×1(電子)/3600
図2で説明した実施形態2のRF電池システム1Bを構築し、正極電解液にマンガンイオンと添加金属イオンとを含むものを用いて充放電を行って、電池容量の経時的な変化を調べた。
負極電解液は、マンガンイオン濃度が1M、チタンイオン濃度が1M、硫酸イオン濃度が5Mとなるように、原料を調整した。
この試験では、SOCが90%を超えないように充放電条件を設定した。具体的には、充放電条件は、充放電電流を25A、充電終了電圧を1.5V、放電終了電圧を1.0Vとし、定電流の充放電(充放電電流値を上記の値に固定して充放電を行うこと)を繰り返した。充放電試験は室温(ここでは25℃)で実施した。
電池容量(A・h)=放電電流(A)×放電時間(h)
1.正極電解液にチタンイオンを含まず、かつ負極電解液にマンガンイオンを含まない。
2.添加金属イオンをビスマスイオンに代えて、アンチモンイオンとする、又はビスマスイオンとアンチモンイオンとする。
3.負極活物質をチタンイオンに代えて、別のイオンにする。このとき、添加金属イオンの標準酸化還元電位が負極活物質のイオンの標準酸化還元電位よりも貴な電位になるように添加金属イオンを選択する。
例えば、負極活物質をバナジウムイオンとする場合、添加金属イオンは、上述の列挙した5種のイオンのうち、カドミウムイオンを除く4種のイオンから選択される1種以上とするとよい。例えば、負極活物質をカドミウムイオンとする場合は、5種のイオンから選択される1種以上とするとよい。
4.各金属イオンの濃度、溶媒に用いる酸の種類、酸の濃度、電極の材質、電極の大きさ、及び隔膜の材質の少なくとも一つを変更する。
10,16,17 分岐導入管 12,18,19 分岐帰路管 14 連通管
20,22,24,26,27,28,29 バルブ
30,32,34,35,36,37 バルブ
40 検知部 41,42 SOC測定部 44 流量計 46 透明窓部
50 フィルタ部
99 金属析出物
100 電池セル 101 隔膜 102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極 106 正極タンク 107 負極タンク
108,109,110,111 配管 112,113 ポンプ
200 交流/直流変換器 210 変電設備 300 発電部 400 負荷
Claims (14)
- 正極電極に正極タンク内の正極電解液を循環供給し、負極電極に負極タンク内の負極電解液を循環供給して充放電を行うレドックスフロー電池の運転方法であって、
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有し、
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有し、
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種であり、
前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記金属析出物を前記正極電解液に溶解してイオン化する溶解工程を含むレドックスフロー電池の運転方法。 - 前記溶解工程では、前記金属析出物が前記負極電極に析出しているときに、充電末の前記正極電解液を前記負極電極に供給して、前記負極電極に析出した前記金属析出物を溶解することを含む請求項1に記載のレドックスフロー電池の運転方法。
- 前記溶解工程の前に、
放電末に、前記正極タンク内の正極電解液と前記負極タンク内の前記負極電解液とを混合して混合液とする混合工程と、
前記混合液を充電して、前記負極タンク内の混合液に含まれる添加金属イオンを前記負極電極に析出させる充電工程とを含む請求項2に記載のレドックスフロー電池の運転方法。 - 充電状態が50%以上であるときに前記正極タンク内の正極電解液と、前記負極タンク内の負極電解液とを混合して、混合液とする混合工程と、
前記混合液を充電して、前記負極タンク内の混合液に含まれる添加金属イオンを析出させて、前記負極タンク内に前記金属析出物を存在させる充電工程とを含み、
前記溶解工程は、析出した前記金属析出物を含む前記混合液を貯留する前記負極タンクを前記正極タンクとし、切り替えた前記正極タンク内の前記混合液を充電することを含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池の運転方法。 - 前記混合工程と前記充電工程とを繰り返して複数回行う請求項4に記載のレドックスフロー電池の運転方法。
- 前記負極電解液の循環経路に設けたフィルタ部によって前記金属析出物を採取する採取工程を含み、
前記溶解工程は、採取した前記金属析出物を前記正極電解液に溶解することを含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のレドックフロー電池の運転方法。 - 正極電極と、負極電極と、これら両電極間に介在される隔膜とを備える電池セルと、前記正極電極に循環供給する正極電解液を貯留する正極タンクと、前記負極電極に循環供給する負極電解液を貯留する負極タンクとを備えるレドックスフロー電池システムであって、
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有し、
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有し、
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種であり、
前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、
前記金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記正極タンクから前記負極電極に前記正極電解液を供給する分岐導入管、及び前記負極電極を経た液を前記正極タンクに戻す分岐帰路管とを備えるレドックスフロー電池システム。 - 正極電極と、負極電極と、これら両電極間に介在される隔膜とを備える電池セルと、前記正極電極に循環供給する正極電解液を貯留する正極タンクと、前記負極電極に循環供給する負極電解液を貯留する負極タンクとを備えるレドックスフロー電池システムであって、
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有し、
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有し、
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種であり、
前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、
前記金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記正極タンクと前記負極タンクとを連通して、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合可能にする連通管と、前記正極タンク内に貯留される混合液を前記負極電極に供給する分岐導入管、及び前記負極電極を経た液を前記正極タンクに戻す分岐帰路管とを備えるレドックスフロー電池システム。 - 正極電極と、負極電極と、これら両電極間に介在される隔膜とを備える電池セルと、前記正極電極に循環供給する正極電解液を貯留する正極タンクと、前記負極電極に循環供給する負極電解液を貯留する負極タンクとを備えるレドックスフロー電池システムであって、
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有し、
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有し、
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種であり、
前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、
前記金属析出物が前記負極電解液の循環経路に含まれるときに、前記正極タンクと前記負極タンクとを連通して、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合可能にする連通管と、前記正極タンク内に貯留される混合液を前記負極電極に供給する負極用の分岐導入管、及び前記負極電極を経た液を前記正極タンクに戻す負極用の分岐帰路管と、前記負極タンク内に貯留される混合液を前記正極電極に供給する正極用の分岐導入管、及び前記正極電極を経た液を前記負極タンクに戻す正極用の分岐帰路管とを備えるレドックスフロー電池システム。 - 正極電極と、負極電極と、これら両電極間に介在される隔膜とを備える電池セルと、前記正極電極に循環供給する正極電解液を貯留する正極タンクと、前記負極電極に循環供給する負極電解液を貯留する負極タンクとを備えるレドックスフロー電池システムであって、
前記正極電解液は、マンガンイオンと、添加金属イオンとを含有し、
前記負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、及びクロムイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有し、
前記添加金属イオンは、カドミウムイオン、錫イオン、アンチモンイオン、鉛イオン、及びビスマスイオンから選択される少なくとも一種であり、
前記正極電解液から前記負極電解液の循環経路に移動した前記添加金属イオンが還元されてなる金属析出物の存在状態を検知する検知部と、
前記負極電解液の循環経路に設けられて、前記金属析出物を採取するフィルタ部とを備えるレドックスフロー電池システム。 - 前記検知部は、前記正極電解液の充電状態及び前記負極電解液の充電状態をそれぞれ測定可能なSOC測定部、前記負極電解液の循環経路に設けられる透明窓部、及び前記負極電解液の循環経路に設けられる流量計から選択される少なくとも一つを含む請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池システム。
- 前記正極電解液及び前記負極電解液の双方が、マンガンイオンとチタンイオンとを含有する請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池システム。
- 前記正極電解液における前記添加金属イオンの濃度は、0.001M以上1M以下である請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池システム。
- 前記正極電解液における前記マンガンイオンの濃度、及び前記負極電解液における前記金属イオンの濃度の少なくとも一方は、0.3M以上5M以下である請求項7〜請求項13のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池システム。
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