JP6413901B2 - ワイヤハーネスの余長吸収装置 - Google Patents

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Description

本発明はワイヤハーネスの余長吸収装置に関し、特に、ステアリング用ワイヤハーネスの余長吸収装置として好適に用いられるものである。
自動車のステアリングコラムを前後移動させるテレスコピック機能に対応させるため、ステアリングに配索するワイヤハーネスに余長部を持たせ、該余長部を余長吸収装置に通して、余長部を伸縮させる構成としている。
この種のステアリング用ワイヤハーネスの余長吸収装置として、図8に示すように、ステアリングコラムスイッチ100に配索するワイヤハーネス110の余長部分111をケース120aとカバー120bからなる半円形の余長吸収装置内に1周させて挿通し、該1周させる余長部分111の径を増減してワイヤハーネス110を伸縮する場合が多い。
具体的には、特開2003−37373号公報で、図9に示す余長吸収装置200が提供されている。該余長吸収装置200ではケース内部に接触規制部201を突設し、交差させて1周させる余長部分111の一部111aを接触規制部201の上面を通るように規制し、他部と接触させないで交差させ、交差部分の接触による引っ掛かりを無くし、スムーズに移動できる構成とされている。
特開2003−37373号公報
前記従来の余長吸収装置では、ワイヤハーネスの余長部分をケース内部で1周させているため、該ケース内部の幅は少なくともワイヤハーネス110の外径の2本分以上のスペースが必要となり、かつ、ケース周壁を含めてケースが大型化する。さらに、ステアリングに配索する電線群が増加し、ワイヤハーネス110が太くなるため、余長吸収ケースが益々大型化する傾向にある。
しかしながら、該ワイヤハーネスの余長吸収装置はステアリングコラム内に収容する必要があり、ステアリングコラム内の設置スペースが限られると共に、ワイヤハーネスの配索スペースは減少傾向にある。よって、ワイヤハーネスの余長部分を1周させて収容する余長吸収ケースは幅を取るため、ステアリングコラム内部に設置しにくくなっている。
本発明は前記問題を解消せんとするもので、ワイヤハーネスの余長部分を幅をとらずに吸収できる余長吸収装置を提供し、設置スペースが限られるステアリングコラム内等に設置できるようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、固定体と、該固定体に直線方向に移動自在に連結している移動体との間に、余長部を備えたワイヤハーネスを配索し、
内部にワイヤハーネス挿通空間を設けた四角枠ブロックを薄肉のヒンジ部を介して順次連結して一方向にのみ屈曲可としたキャタピラ型の外装材で前記ワイヤハーネスを外装し、該外装材の長さ方向の両端を前記固定体と前記移動体に取り付け、
前記移動体が前記固定体と離れる位置へ直線移動する際に、前記外装材は円弧状の屈曲状態から直線状態に変位して前記移動体にワイヤハーネスを追従させる構成とし
前記ヒンジ部は隣接する前記四角枠ブロック間で左右側枠の前後端面を連結する位置に設け、かつ、前記ヒンジ部の下部に、隣接する四角枠ブロックに向けて互いに突出する曲げ角度規制突起を設け、少なくとも一方の曲げ角度規制突起はテーパ面を備えた三角形とし、前記ヒンジ部が変形して前記四角枠ブロックが屈曲状に連結される際、前記曲げ角度規制突起のテーパ面が接触する位置で所要の曲げアールとなる設定とし、
あるいは、隣接する前記四角枠ブロックを連結する前記ヒンジ部は左右側枠の前後端面の上端に設ける一方、該左右側枠を下枠を上枠より小さくした逆台形状として、その前後端面をテーパ面とし、隣接する四角枠ブロック間で前記テーパ面の隙間が狭くなる方向に外装材を屈曲させる構成としているワイヤハーネスの余長吸収装置を提供している。
前記のように、本発明のワイヤハーネスの余長吸収装置では、キャタピラ型の外装材で余長部を有するワイヤハーネスを外装し、該外装材を円弧状に屈曲させてワイヤハーネスを直線状に配索する場合の寸法より短くする一方、外装材を直線状に戻してワイヤハーネスの直線状に配索する寸法を長くし、移動体の直線移動にワイヤハーネスを追従させることができる。
このように、ワイヤハーネスをキャタピラ型の外装材で外装するだけであるため、伸長させる寸法だけワイヤハーネスを長くすれば良く、前記従来例のワイヤハーネスの余長部分を1周させる場合と比較してワイヤハーネスの余長部分の長さを短縮できる。かつ、図8および図9の従来例で示すような、ワイヤハーネスの余長部を1周させる幅広となる余長吸収ケースを必要とせず、設置スペースを減少できる。
かつ、ワイヤハーネスを四角枠ブロックに挿通して保護しているため、断線しやすい安価な電線も使用でき、コストダウンを図ることができる。
前記外装材の四角枠ブロックは上下枠と左右側枠でワイヤハーネス挿通空間を囲み、前後面を開口としてワイヤハーネス挿通口とし、
前記左右側枠の前後端面の上部または下部に、隣接する前記四角枠ブロックを連結する薄肉の前記ヒンジ部を設け、
前記四角枠ブロックが直列状に連結される状態から、前記ヒンジ部が変形して隣接する四角枠ブロックが所要の曲げ率で屈曲して、該四角枠ブロックをヒンジ部で連結した外装材の全体が一方向に半円弧状に屈曲する構成としている
前記ヒンジ部は隣接する前記四角枠ブロック間で前記左右側枠の前後端面の下部を連結する位置に設け、
かつ、前記ヒンジ部の下部に、隣接する四角枠ブロックに向けて互いに突出する曲げ角度規制突起を設け、少なくとも一方の曲げ角度規制突起は上面の突出端より下枠に向かって傾斜するテーパ面を備えた三角形とし、
前記ヒンジ部が変形して前記四角枠ブロックが屈曲状に連結される際、前記曲げ角度規制突起のテーパ面が接触する位置で所要の曲げアールとなる設定としている。
前記三角形状とした曲げ角度規制突起はヒンジ部を介して順次連結する四角枠ブロックの全部に設けても良いし、一つ飛びに連結する四角枠ブロックに設け、その間の四角枠ブロックには四角形状とした曲げ角度突起を設けてもよい。
あるいは、隣接する前記四角枠ブロックを連結する前記ヒンジ部は前記左右側枠の前後端面の上端に設ける一方、該左右側枠を下枠を上枠より小さくした逆台形状として、その前後端面をテーパ面とし、隣接する四角枠ブロック間で前記テーパ面の隙間が狭くなる方向に外装材を屈曲させる構成としている。この場合、隣接するテーパ面同士が接触する位置が曲げアールとなる。
前記構成としたキャタピラ型の外装材は、ヒンジ部が変形して順次連結した四角枠ブロックが一方向に屈曲するキャタピラ型の外装材であるため、ワイヤハーネスの屈曲方向を規制でき、さらに、前記曲げ角度規制突起により曲げ角度も規制できる。よって、ワイヤハーネスの屈曲作動範囲の狭いスペースに配索できる。
前記四角枠ブロックは、上枠を左右側枠の一方に薄肉ヒンジ部を介して開閉自在に連結して、ワイヤハーネス挿通時に上枠を開き、挿通後に閉鎖して、上枠先端と左右側枠の他方枠とに設けたロック爪とロック枠とをロック結合する構成としていることが好ましい。
また、自動車のステアリングに配索するワイヤハーネスを前記キャタピラ型の外装材で外装し、ステアリングコラムを含む前記移動体と前記固定体となる車体側固定体との間にステアリングシャフトの長さ方向に沿って配索し、前記移動体が前記固定体に対して前後移動する際に、前記ワイヤハーネスおよび前記外装材が半円弧状の屈曲姿勢から直線姿勢へ、逆の直線姿勢から屈曲姿勢へ変形して追従する構成としているステアリング用ワイヤハーネスの余長吸収装置を提供している。
前記のように、ステアリング用ワイヤハーネスの余長吸収装置として、ワイヤハーネスに前記キャタピラ型の外装材を外装すれば、ステアリングコラムの先端を運転者側に伸ばす操作時に外装材は半円弧状の屈曲状態から直列状態に変形するだけであり、逆操作時には外装材は半円弧状の屈曲状態に戻るだけである。
よって、ワイヤハーネスの余長寸法を前記移動体が固定体から移動する寸法に相当する最小寸法にすることができる。かつ、該半円弧状への屈曲をワイヤハーネスの幅方向ではなく、上下方向に屈曲させれば、ワイヤハーネスの余長吸収時の作動に要する幅寸法はワイヤハーネスの幅と同等にでき、ワイヤハーネスの幅方向の配索スペースが狭い場合にも、配索することができる。
前記のように、本発明のワイヤハーネスの余長吸収装置では、内部にワイヤハーネス挿通空間を設けた四角枠ブロックを薄肉のヒンジ部を介して順次連結して一方向にのみ屈曲可としたキャタピラ型の外装材で余長部を有するワイヤハーネスを外装し、薄肉のヒンジ部を変形させて、該外装材を円弧状に屈曲させてワイヤハーネスを直線状に配索する場合の寸法より短くする一方、外装材を直線状に戻してワイヤハーネスの直線状に配索する寸法を長くし、移動体の直線移動にワイヤハーネスを追従させることができる。このように、ワイヤハーネスをキャタピラ型の外装材で外装するだけであるため、伸長させる寸法だけワイヤハーネスを長くすれば良く、前記従来例のワイヤハーネスの余長部分を1周させる場合と比較してワイヤハーネスの余長部分の長さを短縮できる。かつ、従来のように、ワイヤハーネスの余長部を1周させる幅広となる余長吸収ケースを必要とせず、設置スペースを減少できる。かつ、ワイヤハーネスを四角枠ブロックに挿通して保護しているため、断線しやすい安価な電線も使用でき、コストダウンを図ることができる。
本発明の実施形態のステアリングにワイヤハーネスを配索した状態を示す図面である。 (A)は前記ワイヤハーネスの外装材および車体側取付部を示す斜視図、(B)は(A)の一部拡大断面図である。 前記外装材を構成する四角枠ブロックを示し、(A)は断面図、(B)は斜視図、(C)は前記四角枠ブロックの曲げ角度規制突起および作用を示す図面である。 前記四角枠ブロックを直列に連結した状態を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図である。 (A)は図4(B)の拡大図、(B)は前記外装材の屈曲状態を示す図面である。 (A)(B)はステアリングコラムを前後移動させた時のワイヤハーネスの追従状態を示す斜視図である。 本発明の外装材の変形例を示し、(A)は直列状態の正面図、(B)は屈曲状態の正面図である。 従来例を示す斜視図である。 (A)(B)は他の従来例を示す図面である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6に本発明の実施形態を示す。
図1に示すように、筒状のステアリングコラム11内に貫通したステアリングシャフト12の先端にコンビネーションスイッチユニット13およびステアリングホイール14を連結し、該コンビネーションスイッチユニット13およびステアリングコラム11をステアリングコラムカバー15で覆っている。該ステアリング装置はテレスコピック機構を備え、ステアリングコラム11、ステアリングシャフト12、コンビネーションスイッチユニット13およびステアリングホイール14は一体として、ステアリングシャフト12の長さ方向に沿って矢印で示すように前後移動自在とした移動体10となる。
前記コンビネーションスイッチユニット13に接続するワイヤハーネス20をキャタピラ型の外装材1で外装して、ステアリングコラムカバー15内に配索している。該ワイヤハーネス20はインストルメントパネルハーネス(所謂インパネハーネス)から分岐し、ステアリングコラムカバー15の内部に配索する領域を前記外装材1で外装し、外装材1の先端から引き出す複数の枝線20aの端末にコネクタ21(図6中のコネクタ21a〜21f)を接続し、これらコネクタ21をコンビネーションスイッチユニット13のコネクタ嵌合部に嵌合接続している。該ワイヤハーネス20の長さは、移動体10を車体固定側に対して前後移動自在としているため、ステアリングホイールが運転者側に突出する伸長方向に移動する時に、移動体10に追従できるように、余長部分を持たせている。
ワイヤハーネス20を外装するキャタピラ型の外装材1は図2〜図6に示す構成とした樹脂成形品からなる。該外装材1は複数の四角枠ブロック2を薄肉のヒンジ部3を介して順次連結している。
外装材1の先端の四角枠ブロック2−Xは前記移動体10のステアリングコラム11またはコンビネーションスイッチユニット13のケースに固定するクリップ17を備えた取付ケース18に連結している。該取付ケース18にワイヤハーネス引出口から引き出すワイヤハーネス20を締結するバンド18bを取り付けるバンド穴がある。なお、バンドに代えてテープ巻きでもよい。
一方、ステアリングシャフトの下端近傍に位置する外装材1の他端の四角枠ブロック2−Yは取付ケース19に連結し、該取付ケース19の外面に丸穴用のクリップ23を取り付けている。該クリップ23は車体側固定体25に設けた丸穴の係止穴25aに回転可に挿入して取り付けている。
このように、キャタピラ型の外装材1の先端はステアリングの移動体10に連結すると共に他端は車体側固定体25に連結している。
外装材1のヒンジ部3を介して連結する四角枠ブロック2は図3(A)〜(C)および図4に示す構成で、右側枠2a、左側枠2b、下枠2c、左側枠2bの上端にヒンジ部2eを介して開閉自在に連結した上枠2dで、中空部のワイヤハーネス挿通空間2fを囲んでいる。前後はワイヤハーネス挿通用の開口2g、2hとしている。
該開口2g、2hを備えた前後端面の左側枠および右側枠を、隣接する四角枠ブロック2と前記ヒンジ部3で連結している。該ヒンジ部3は隣接する四角枠ブロック2間で、下枠2cに近接した位置に設けている。かつ、ヒンジ部3により連結する四角枠ブロック2には一つ飛びの四角枠ブロック2−Aに、左右側枠2b、2aより隣接する四角枠ブロック2ーBに向けて曲げ角度規制突起2mを突設する一方、四角枠ブロック2−Aの間の四角枠ブロック2−Bに曲げ角度規制突起2nを設けている。
四角枠ブロック2−Aに設ける前記曲げ角度規制突起2mは上面2m−aの突出端より下枠2cに向かって傾斜するテーパ面2m−bを備えた三角形としている。一方、四角枠ブロック2−Bに設ける曲げ角度規制突起2nは四角形としている。このように、曲げ角度規制突起2mと2nを対向して設け、外装材1が屈曲した際、曲げ角度規制突起2nの上面2n−aの先端に四角枠ブロック2−Aの曲げ角度規制突起2mの上面2m−aの先端が衝突し、該四角枠ブロック2ーAのテーパ面2m−bが四角枠ブロック2−Bの縦面2n−bに接触し、これにより、図5(B)に示す外装材1の曲げアールを規定している。
なお、四角枠ブロック2−Bの曲げ角度規制突起2nも、曲げ角度規制突起2mと同様に三角形状としてもよいが、急激曲げになって、内部を挿通するワイヤハーネスに屈曲疲労が発生する恐れがあるため、本実施形態では、曲げ角度規制突起2nを四角形状としている。
四角枠ブロック2−Aと2−Bとをヒンジ部3を介して前後方向に交互に連結している外装材1は、屈曲時に、図5(B)に示すように、隣接する四角枠ブロック2−Aと2−Bの上枠2dの前後対向面が互いに開くと共に、下枠2cの前後対向面は曲げ角度規制突起2mと2nとが接触するまで一方向に屈曲する。
前記四角枠ブロック2(2−A、2−B)の上枠2dの先端にロック爪2r1を設ける一方、右側枠2aの外面上部にロック枠2r2を設けている。
該四角枠ブロック2にワイヤハーネスを挿通する時、図3(A)に示すように、上枠2dを開き、ワイヤハーネスを挿入後に閉鎖して、上枠2dの先端のロック爪2r1を右側枠2aのロック枠2r2に挿入係止してロック結合するものとしている。
前記のように、キャタピラ型の外装材1を余長部分を持たせたワイヤハーネス20に外装してステアリングコラムカバー15内に配索し、ワイヤハーネス20の配線方向の外装材1の長さ方向の一端を移動体10に取り付ける一方、他端を車体側固定体25に取り付けている。
前記キャタピラ型の外装材1で外装したワイヤハーネス20をステアリングコラムカバー15内にステアリングコラム11に沿って配索し、ステアリングホイール側となる外装材1の先端を移動体10に取り付けると共に、反対側を車体側固定体25に取り付けている。よって、車体側固定体25に対してステアリングホイールを含む移動体10をステアリングシャフトの長さ方向、即ち、ワイヤハーネス20の長さ方向に前後進移動すると、ワイヤハーネス20は追従して長さ方向に伸縮する必要がある。
図6(A)はステアリングホイールを含む移動体10が運転者側から距離をあけた前進位置にあり、移動体10が車体側固定体25に近づく位置の状態を示す。この状態では、車体側固定体25に対する外装材1の取付位置と移動体10への取付位置との間の直線方向は寸法L1となる。
一方、図6(B)はステアリングホイールを含む移動体10が運転者側に向けて近接する後退位置にあり、移動体10が車体側固定体25から離れる位置の状態を示す。この状態では、車体側固定体25に対する外装材1の取付位置と移動体10への取付位置との間の直線方向は寸法L2となり、L2はL1より長くなる(L2>L1)。
前記移動体10の前後移動に伴ってワイヤハーネス20が追従移動し、寸法(L2−L1)のワイヤハーネス20の余長を吸収する必要がある。ワイヤハーネス20の長さは、図6(B)に示すように、配索状態が略直線状態となった時の長さに設定している。ワイヤハーネス20に外装する外装材1の長さは、図4(A)(B)に示す各四角枠ブロック2が略直列に配列された状態で、図6(B)に示す略直線方向のワイヤハーネス20を直線方向に保持して外装できる長さとしている。
図6(B)に示す状態からステアリングホイールが運転者側から離れる図6(A)に示す前進位置に移動体10を移動すると、移動体10は車体側固定体25に近づくため、ワイヤハーネス20は(L2−L1)の余長を吸収する(即ち、弛ませる)方向に移動する必要がある。該ワイヤハーネス20の外装材1は基端を車体側固定体25に固定し、先端を移動体10に取り付けているため、移動体10の車体側固定体25への近接移動により図6(A)に示すように半円弧状に屈曲して、直線方向の配索寸法をL1に縮める。
このように、ステアリング装置のステアリングコラム11、ステアリングシャフト12、コンビネーションスイッチユニット13およびステアリングホイール14からなる移動体10のテレスコピック機能による前後移動に、外装材1で外装したワイヤハーネス20を屈曲と直線とを繰り返すことで追従させている。
このように、本発明のワイヤハーネスの余長吸収装置では、ワイヤハーネスを追従させる移動体の移動長さに相当する寸法の余長部分をワイヤハーネスに持たせるだけでよく、余長を持たせたワイヤハーネスの長さを最小に押さえることができる。かつ、該余長吸収方法は余長部分を1周させるのではなく、配線方向で直線状態から半円弧状に屈曲させるだけであるため、屈曲方向を左右幅方向ではなく上下方向に屈曲させると、ワイヤハーネスの余長吸収部分の幅はワイヤハーネスの幅と同等にでき、幅方向の作動スペースを必要としない。よって、ワイヤハーネスの作動領域として幅方向のスペースを確保しにくい、ステアリングコラムカバー内に配索するワイヤハーネスに余長吸収機能を設ける場合に適した構成となる。
さらに、キャタピラ型の外装材1は、ヒンジ部3を介して連結する四角枠ブロック2に屈曲時に接触する曲げ角度規制突起2mと2nを設け、屈曲時の曲げアールを規定しているため、最適な曲げアールで外装材1および挿通したワイヤハーネス20を屈曲させることができ、ワイヤハーネス20の配索スペースが限られているステアリングコラムカバー5内に好適に配索できる。さらに、移動体10の前後移動に応じて屈曲姿勢と直線姿勢とに変形されるワイヤハーネス20を長さ方向に沿った外装材1で外装保護するため、移動するワイヤハーネス20自体を確実に保護でき、その結果、断線が比較的発生しやすい安価な電線を使用することができ、かつ、ワイヤハーネスを長さ方向に沿って保護する外装材1のみが必要となり、余長吸収ケースを不要とするため、コスト低減を図ることができる。
本発明は前記実施形態に限定されず、図7(A)(B)の変形例に示すキャタピラ型の外装材1−Zを用いても良い。外装材1ーZは前記実施形態の外装材1と同様に四角枠ブロック2−Zをヒンジ部3を介して順次連結し、図7(B)に示す一方向に屈曲できる構成としている。
各四角枠ブロック2−Zは、図中、上枠2kが開閉蓋となる下枠2iより広く、左右両側枠2p、2qが下辺が短い台形状とし、その左右両側縁2p−1と2p−2、2q−1と2q−2が下向き傾斜するテーパ面としている。隣接する上枠2kを前記ヒンジ部3を介して順次連結している。
前記外装材1−Zは天地逆転して下枠2iを開き、ワイヤハーネス20を挿通した後に下枠2iを閉じてロック結合している。
ワイヤハーネス20を挿通する外装材1−Zは各四角枠ブロック2−Zを下辺が短い逆台形状として上辺をヒンジ部3を介して順次連結しているため、図7(B)に示すように、隣接する四角枠ブロックの対向するテーパ面が互いに近接する一方向に屈曲するキャタピラ型の外装材となる。また、前記四角枠ブロック2−Zのテーパ面の傾斜角度を設定することにより、外装材1−Zの曲げアールを所要角度に設定することができる。
前記構成の外装材1−Zを、ステアリングに配索するワイヤハーネス20の外装材として、ステアリングコラムカバー内に配索し、ステアリングホイール側の移動体と車体固定側にワイヤハーネスの両側を取り付けると、前記実施形態と同様な作動を行い、同様な作用効果を奏するので、詳細な説明を省略する。
また、本発明のキャタピラ型の外装材をワイヤハーネスに外装し、該外装材を屈曲姿勢と直線姿勢とに変形して、ワイヤハーネスの余長を吸収できるため、前記ステアリング用のワイヤハーネスの余長吸収に限定されず、他の部位のワイヤハーネスの余長吸収機構として用いることができる。
1 外装材
2 四角枠ブロック
2m、2n 曲げ角度規制突起
3 ヒンジ部
10 移動体
11 ステアリングコラム
12 ステアリングシャフト
14 ステアリングホイール
15 ステアリングコラムカバー
20 ワイヤハーネス
25 車体側固定体

Claims (2)

  1. 固定体と、該固定体に直線方向に移動自在に連結している移動体との間に、余長部を備えたワイヤハーネスを配索し、
    内部にワイヤハーネス挿通空間を設けた四角枠ブロックを薄肉のヒンジ部を介して順次連結して一方向にのみ屈曲可としたキャタピラ型の外装材で前記ワイヤハーネスを外装し、該外装材の長さ方向の両端を前記固定体と前記移動体に取り付け、
    前記移動体が前記固定体と離れる位置へ直線移動する際に、前記外装材は円弧状の屈曲状態から直線状態に変位して前記移動体にワイヤハーネスを追従させる構成とし
    前記ヒンジ部は隣接する前記四角枠ブロック間で左右側枠の前後端面を連結する位置に設け、かつ、前記ヒンジ部の下部に、隣接する四角枠ブロックに向けて互いに突出する曲げ角度規制突起を設け、少なくとも一方の曲げ角度規制突起はテーパ面を備えた三角形とし、前記ヒンジ部が変形して前記四角枠ブロックが屈曲状に連結される際、前記曲げ角度規制突起のテーパ面が接触する位置で所要の曲げアールとなる設定とし、
    あるいは、隣接する前記四角枠ブロックを連結する前記ヒンジ部は左右側枠の前後端面の上端に設ける一方、該左右側枠を下枠を上枠より小さくした逆台形状として、その前後端面をテーパ面とし、隣接する四角枠ブロック間で前記テーパ面の隙間が狭くなる方向に外装材を屈曲させる構成としているワイヤハーネスの余長吸収装置。
  2. 自動車のステアリングに配索するワイヤハーネスを前記キャタピラ型の外装材で外装し、ステアリングコラムを含む前記移動体と前記固定体となる車体側固定体との間にステアリングシャフトの長さ方向に沿って配索し、前記移動体が前記固定体に対して前後移動する際に、前記ワイヤハーネスおよび前記外装材が半円弧状の屈曲姿勢から直線姿勢へ、逆の直線姿勢から屈曲姿勢へ変形して追従する構成としている請求項1に記載のワイヤハーネスの余長吸収装置。
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