JP6413248B2 - 灌流吸引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体に灌流液を供給し、生体の廃棄組織を灌流液と共に吸引するための灌流吸引装置関する。
眼科手術(例えば、白内障手術、硝子体手術)等の生体手術において、灌流吸引装置が使用される場合がある。灌流吸引装置は、生体に灌流液を供給し、供給された灌流液を廃棄組織と共に吸引する。一例として、灌流吸引装置には手術器具が接続される場合もある。この場合、灌流吸引装置は、1または複数の手術器具を介して灌流および吸引を行う。
灌流吸引装置は、吸引流路(例えば、手術器具の先端部分に設けられた組織破砕用のチップの穴等)が廃棄組織等によって閉塞された場合に、閉塞を解除できることが望ましい。閉塞を解除するために、吸引流路内の流体を一時的に逆流させる工程(以下、「リフラックス」という)を行う灌流吸引装置がある。例えば、特許文献1に記載の灌流吸引装置は、吸引流路に吸引力を発生させるための吸引ポンプを逆回転させることでリフラックスを行う。
特開2000−14693号公報
灌流吸引装置は、手術の状況等に応じて種々のリフラックスを実行できることが望ましい。しかし、従来の灌流吸引装置では、多様なリフラックスを簡易な構成で適切に実行することは困難であった。
本開示は、多様なリフラックスを簡易な構成で適切に実行することができる灌流吸引装置提供することを目的とする。
本開示における典型的な実施形態が提供する灌流吸引装置は、灌流液源から灌流液を生体に供給し、前記生体の廃棄組織を前記灌流液と共に吸引する灌流吸引装置であって、手術器具と前記灌流液源とを接続する灌流経路と、流体の圧力を変化させることが可能な圧力源と、前記手術器具と前記圧力源とを接続する吸引経路と、前記灌流経路と前記吸引経路の間を結ぶベント経路と、前記ベント経路を開閉するベントバルブと、前記灌流吸引装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記吸引経路の閉塞を解除するリフラックスを実行する場合、前記ベント経路を開放させて、前記灌流液を前記吸引経路に流入させることで、前記吸引経路の流体を前記生体へ向けて逆流させる灌流リフラックスと、前記圧力源を駆動させて、前記廃棄組織を吸引する場合と逆の圧力を前記吸引経路内の流体に加えることで、前記吸引経路の流体を逆流させる圧力源リフラックスとを前記灌流吸引装置に実行させることが可能であり、前記制御部は更に、リフラックスの実行指示が入力された場合、前記ベントバルブを開き、前記ベント経路を開放させて前記灌流リフラックスを所定時間だけ自動実行させ、前記灌流リフラックスの自動実行中にリフラックス終了指示が得られなければ前記ベントバルブを閉じ、前記ベント経路を閉鎖した状態で前記圧力源リフラックスを自動実行させる制御を行うことを特徴とする
灌流吸引装置1の概略構成を示す図である。 CPU21が実行するリフラックス処理のフローチャートである。
以下、本開示における典型的な実施形態の一つについて、図面を参照して説明する。本実施形態では、患者眼Eを手術するために使用される灌流吸引装置1を例示して説明を行う。ただし、本開示で例示する技術は、患者眼E以外の生体を処置する場合にも適用することができる。本実施形態の灌流吸引装置1は手術装置に組み込まれているが、本開示で例示する技術は、灌流および吸引のみを行う装置にも適用できる。
図1を参照して、本実施形態の灌流吸引装置1の概略構成について説明する。本実施形態の灌流吸引装置1は、手術器具接続部3、灌流液源接続部4、圧力源8、灌流経路10、吸引経路11、ベント経路12、ベントバルブ14、灌流バルブ15、圧力センサ18、および制御部20を備える。
手術器具接続部3は、1または複数の手術器具を灌流吸引装置1に接続する。手術器具は、術者によって操作され、生体に接触または近接(本実施形態では患者眼Eの内部に挿入)される。図1に示した例では、白内障手術において使用される超音波ハンドピース(USハンドピース)50が手術器具接続部3に接続されている。超音波ハンドピース50は、吸引口が形成された管状の超音波チップ(USチップ)51を先端に備える。超音波ハンドピース50には振動子52が内蔵されている。振動子52は超音波振動を発生させる。発生した超音波振動は、超音波チップ51に増幅伝達される。超音波チップ51が超音波振動を行うことで、患者眼Eの水晶体核が破砕乳化される。また、灌流液が、超音波ハンドピース50を介して患者眼Eに供給される。さらに、患者眼Eの廃棄組織(例えば、白内障手術では、破砕された水晶体核等)が、超音波ハンドピース50を介して灌流液と共に生体内から吸引される。
なお、本実施形態では、白内障手術用の超音波ハンドピース50が手術器具として使用される場合を例示した。しかし、本開示で例示する技術は、超音波ハンドピース50以外の手術器具が使用される場合にも適用できる。例えば、灌流吸引ハンドピース(IAハンドピース)、硝子体手術において使用される硝子体カッター等が手術器具として使用されてもよい。また、複数の手術器具が手術器具接続部3に接続されてもよい。例えば、灌流液を生体に供給するための手術器具と、廃棄組織を生体から吸引するための手術器具とが、別々に手術器具接続部3に接続されてもよい。
灌流液源接続部4は、灌流液源5を灌流吸引装置1に接続する。本実施形態では、灌流液(例えば、生理食塩水等)が充填された灌流瓶が、灌流液源5として用いられている。本実施形態の灌流吸引装置1は、灌流液源5から供給される灌流液の圧力(以下、「灌流圧」という)を調整するための構成を備える。詳細には、本実施形態の灌流吸引装置1は、灌流液源5が吊り下げられるポール6を、モータ(図示せず)によって上下動させることができる。ポール6が上下動することで、灌流液源5の高さが変化する。その結果、灌流圧が変化する。
なお、灌流圧を調整するための構成は適宜変更できる。例えば、術者等が手動でポール6を上下に移動できるように、ポール6等が構成されていてもよい。また、灌流吸引装置1は、灌流圧力源(例えばポンプ)を用いて灌流液に圧力を加えてもよい。この場合、灌流吸引装置1は、灌流圧力源の駆動を制御することで、灌流圧を調整することができる。
圧力源8は、流体の圧力を変化させることができ、廃棄組織を患者眼Eから吸引するための圧力(以下、「吸引圧力」という)を発生させるために使用される。さらに、本実施形態の圧力源8は、リフラックスを行うための圧力(以下、「逆流圧力」という)の発生源としても使用される。
本実施形態では、圧力源8としてペリスタルティックポンプ(蠕動型ポンプ)が用いられている。ペリスタルティックポンプは、可撓性を有する流路を押圧しながら回転することで、流路内の流体の圧力を変化させることができる。ペリスタリックポンプは、吸引流路11が閉塞していない状態で吸引圧力が急激に上昇することを抑制することができる。詳細は図示しないが、本実施形態のペリスタルティックポンプは、外周にポンプローラを有する回転台を備える。ポンプローラは、可撓性を有する材質(例えばゴム)で形成された吸引流路11に接触する。回転台がモータによって回転することで、ポンプローラが吸引流路を押し潰しながら走行し、吸引流路11内の流体の圧力が変化する。当然ながら、ペリスタリックポンプの構成を変更することも可能である。例えば、硬い基板に対して、可撓性を有するエラストマーシートをローラで押圧するペリスタリックポンプ等を採用してもよい。
本実施形態の圧力源8は、ローラを正回転させる(図1では、時計回りに回転させる)ことで、吸引流路11内の流体に吸引圧力を加える。一方で、ローラが逆回転すると、吸引流路11内の流体には逆流圧力が加わる。
灌流経路10は、手術器具接続部3に接続された手術器具と、灌流液源接続部4に接続された灌流液源5とを接続する流体の経路である。つまり、灌流経路10は、手術器具と灌流液源5の間の流体の移動を許容する。
吸引流路11は、圧力源8と、手術器具接続部3に接続された手術器具とを接続する流体の経路である。本実施形態の吸引経路11は、手術器具から、吸引された廃液を貯める廃液袋9に延びている。圧力源8は、吸引経路11のうち、手術器具接続部3と廃液袋9の間に設置されている。
ベント経路12は、灌流経路10と吸引経路11の間を結ぶ流体の経路である。つまり、ベント経路12は、灌流経路10の途中から分岐し、吸引経路11における手術器具接続部3と圧力源8の間に接続している。
ベントバルブ14はベント経路12に設置されている。ベントバルブ14は、ベント経路14を開閉することで、ベント経路14内における流体移動の許容と遮断を切り換える。灌流バルブ15は灌流経路10に設置されている。詳細には、灌流バルブ15は、灌流経路10のうち、ベント経路12が分岐する部分よりも手術器具接続部3に近い位置に設けられている。灌流バルブ15は、灌流経路10を開閉することで、灌流経路10を通じた手術器具への灌流液の供給および遮断を切り換える。
吸引経路11における手術器具接続部3と圧力源8の間には、センサ接続部19を介して圧力センサ18が設置されている。圧力センサ18は、吸引経路11内の流体の圧力を検出する。従って、制御部20は、(必須では無いが)吸引経路11に閉塞が生じているか否かを、圧力センサ18による圧力の検出結果に基づいて判定することも可能である。
制御部20は、CPU21、ROM22、およびRAM23を備える。CPU21は、灌流吸引装置1の各種制御(例えば、圧力源8、ベントバルブ14、灌流バルブ15の制御等)を司る。ROM22には、灌流吸引装置1の動作を制御するための各種プログラム、初期値等が記憶されている。RAM23は、各種情報を一時的に記憶する。
制御部20には、不揮発性メモリ25、操作部26、およびフットスイッチ28が接続されている。不揮発性メモリ25は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。後述するリフラックス処理(図2参照)を実行するための灌流吸引制御プログラムは、不揮発性メモリ25に記憶されていてもよい。操作部26は、術者等からの各種操作指示の入力を受け付ける。操作部26には、例えば、タッチパネル、操作ボタン、キーボード、マウス等、種々のデバイスを採用できる。フットスイッチ28は、術者の足によって操作され、入力された操作指示を制御部20に出力する。一例として、本実施形態では、灌流液の供給および遮断の切り換え、吸引の実行有無の切り替え、リフラックスの実行指示(開始指示)および終了指示の入力等が、フットスイッチ28によって行われる。なお、リフラックスの実行指示および終了指示等は、フットスイッチ28以外の操作手段を介して入力されてもよい。
図2を参照して、本実施形態の灌流吸引装置1が実行するリフラックス処理について説明する。リフラックスとは、吸引経路11(この場合、灌流吸引装置11の本体から手術器具の先端まで延びる経路も含む)が廃棄組織等によって閉塞された場合に、吸引のために加えられる圧力とは逆の圧力を、吸引経路11内の流体に加える工程である。リフラックスを行うことで、流体が逆流して閉塞が解除される場合がある。リフラックスによる閉塞の解除が成功すれば、術者は、ピンセット等を用いて手作業で閉塞を解除しなくてもよい。
リフラックス処理は、リフラックスの実行指示が行われることを契機として、CPU21によって実行される。一例として、本実施形態では、術者がフットスイッチ28を操作することで、リフラックスの実行指示を入力する。CPU21は、記憶手段に記憶されている灌流吸引制御プログラムに従って、図2に例示するリフラックス処理を実行する。
まず、ベントバルブ14が駆動されてベント経路12が開放されると共に、圧力源8による吸引が停止される(S1)。その結果、灌流液源5からの灌流液が、ベント経路12を通じて吸引経路11に流入する。従って、吸引経路11のうち、ベント経路12から手術器具の先端までの間では、吸引中とは逆の圧力が流体に加わる。本実施形態では、S1によって実行されるリフラックス(つまり、灌流圧を利用したリフラックス)を「灌流リフラックス」という。灌流リフラックスでは、ベントバルブ14が開放されるとすぐに、逆流圧力が吸引経路11内の流体に加わる。従って、灌流リフラックスでは、リフラックスの実行指示が行われてから、吸引流路11内の流体に実際に逆流圧力が加わるまでの時間(以下、「応答時間」という)は短い。
次いで、リフラックスの終了指示が行われたか否かが判断される(S2)。本実施形態では、閉塞が解消されたか否かを、手術顕微鏡等を介して術者が判断する。術者は、閉塞が解消されたと判断すると、フットスイッチ28を操作してリフラックスの終了指示を入力する(例えば、フットスイッチ28のうち、リフラックスの実行を指示するためにONにしていたスイッチから足を離す)。従って、CPU21は、フットスイッチ28を介してリフラックスの終了指示を取得する。しかし、CPU21は、異なる方法でリフラックスの終了指示を取得してもよい。例えば、CPU21は、圧力センサ18を介して、吸引経路11内の流体に加えられる逆流圧力を取得し、取得した逆流圧力に基づいて、リフラックスを終了させるか否かを判断してもよい。
リフラックスの終了指示が行われていなければ(S2:NO)、灌流リフラックスの開始後の経過時間が所定の待機時間に達したか否かが判断される(S3)。本実施形態では、S3の判断基準となる所定時間は、灌流圧(つまり、本実施形態では灌流液源5の高さ)、手術器具のゲージ、および実験結果等に基づいて設定されている。しかし、所定時間は、術者等による操作指示によって変更できてもよい。
所定時間が経過していなければ(S3:NO)、S2およびS3の判断が繰り返される。所定時間が経過する前にリフラックスの終了指示が入力されると(S2:YES)、ベントバルブが駆動されてベント経路12が閉鎖され(S4)、処理は終了する。
灌流リフラックスによって吸引経路11の閉塞が解除されない場合には、灌流リフラックスよりも強い逆流圧力を吸引経路11に加えることが望ましい。本実施形態では、リフラックスの終了指示が行われずに所定時間が経過すると(S3:YES)、圧力源8によって逆流圧力を吸引経路11に加えるリフラックス(以下、「圧力源リフラックス」という)が実行される。詳細には、まず、灌流液源5から供給される灌流液の圧力(灌流圧)が取得される(S6)。CPU21は、種々の方法で灌流圧を取得することができる。例えば、本実施形態の灌流吸引装置1は、灌流液源5を吊り下げるポール6の高さを変化させることで灌流圧を調整することができる。従って、CPU21は、ポール6の高さを灌流圧として取得する。しかし、CPU21は、センサ(図示せず)によって検出された実際の灌流圧を取得してもよい。灌流リフラックスによって吸引経路11に実際に加えられていた逆流圧力を、灌流圧として取得してもよい。また、灌流液に圧力を加えるための灌流圧力源を用いる場合、CPU21は、灌流圧力源のパワー等を灌流圧として取得してもよい。
次いで、取得された灌流圧に基づいて、圧力源8の逆流駆動パラメータが設定される(S7)。逆流駆動パラメータとは、圧力源リフラックスにおいて逆流圧力を発生させる場合の圧力源8の駆動パラメータ(例えば圧力源8のパワー)である。本実施形態では、灌流リフラックスによって加えられていた逆流圧力よりも大きな逆流圧力が、圧力源リフラックスによって吸引経路11に加えられるように、灌流圧に基づいて逆流駆動パラメータが設定される。
次いで、ベントバルブ14が駆動されてベント経路12が閉鎖されると共に、廃棄組織を吸引する場合と逆の圧力が吸引経路11に加わるように圧力源8が駆動される(S8)。その結果、圧力源リフラックスが行われる。本実施形態のS8では、S7で設定された逆流駆動パラメータに基づいて圧力源8が駆動される。また、前述したように、本実施形態ではペリスタルティックポンプを逆回転させることで逆流圧力が加えられる。圧力源リフラックスでは、ペリスタルティックポンプの駆動を制御することで、流体の逆流圧力が容易に調整される。
次いで、リフラックスの終了指示が行われたか否かが判断される(S10)。終了指示が行われていなければ(S10:NO)、制限時間が経過したか否かが判断される(S11)。制限時間とは、リフラックスによって吸引経路11に逆流圧力を加える時間である。本実施形態では、制限時間は予め決められている。しかし、術者等が制限時間を設定できてもよい。制限時間が経過していなければ(S11:NO)、S10およびS11の判断が繰り返される。リフラックスの終了指示が行われた場合(S10:YES)、および、制限時間が経過した場合には(S11:YES)、圧力源8による逆流圧力の印加が停止されて(S12)、リフラックス処理は終了する。
本実施形態では、前述した逆流駆動パラメータ(つまり、逆流圧力)、および制限時間は、閾値以下の範囲で設定される。閾値は、患者眼Eに不具合が発生することが抑制されるように、実験等に基づいて予め定められている。なお、灌流吸引装置1では、逆流駆動パラメータおよび制限時間以外のリフラックスのパラメータ(例えば、逆流させる流体の流量および流速等)が閾値以下の範囲で設定されてもよい。つまり、リフラックスのパラメータの少なくともいずれかを閾値以下の範囲で設定してもよい。その結果、不具合の発生が抑制される。また、本実施形態では、リフラックス処理が行われている間の灌流バルブ15の動作は、フットスイッチ28を介して入力される灌流の実行指示の有無に応じて制御される。
以上説明したように、本実施形態の灌流吸引装置1は、ベント経路12を開放させることで、灌流圧を利用した灌流リフラックスを行うことができる。また、本実施形態の灌流吸引装置1は、吸引時と逆の圧力を圧力源8によって吸引経路11内の流体に加えることで、圧力源リフラックスを行うこともできる。従って、灌流吸引装置1は、多様なリフラックスを簡易な構成で適切に実行することができる。
本実施形態の灌流吸引装置1は、ペリスタルティックポンプ(蠕動型ポンプ)を圧力源8として使用する。ペリスタルティックポンプを用いて圧力源リフラックスを実行する場合、ペリスタリックポンプは、流体を吸引するための回転(正回転)を停止させた後に、流体を逆流させるための回転(逆回転)を開始させる。従って、応答時間は短縮されにくい。しかし、ペリスタリックポンプの駆動を制御することで、流体の逆流圧力を容易に調整できる。これに対し、灌流リフラックスでは、逆流圧力は灌流圧に依存するが、ベント経路12が開放されるとすぐに逆流圧力が加わる。従って、本実施形態の灌流吸引装置1は、リフラックスにおける応答時間の短縮化と、流体の逆流圧力の調整の各々を、簡易な構成で実現することができる。
本実施形態の灌流吸引装置1は、リフラックスの実行指示が入力されると、圧力源リフラックスよりも前に灌流リフラックスを実行する。つまり、灌流リフラックスによって短い応答時間で逆流圧力が加えられた後に、逆流圧力の調整が容易な圧力源リフラックスが実行される。従って、本実施形態の灌流吸引装置1は、応答時間が短く、且つ適切な逆流圧力が流体に加わるリフラックスを実行することができる。また、灌流リフラックスは、眼内の圧力と同じ圧力で行われるので、患者眼Eにかかる負担が小さい。よって、最初から圧力源リフラックスを行う場合に比べて、患者眼Eにかかる負担を抑制することができる。
本実施形態の灌流吸引装置1は、リフラックスの終了指示が入力されない状態で、灌流リフラックスが所定時間実行されると、圧力源リフラックスを実行する。つまり、応答時間が短い灌流リフラックスで閉塞が十分に解消されない場合、逆流圧力の調整が容易な圧力源リフラックスが自動的に開始される。従って、本実施形態の灌流吸引装置1は、術者に多くの操作を要求することなく、適切なリフラックスを実行することができる。
本実施形態の灌流吸引装置1は、流体の逆流に関するパラメータ(例えば、逆流させる流体の圧力、流量、流速、および圧力を加える時間)の少なくともいずれかが閾値を超えないように、圧力源リフラックス実行中の圧力源8の駆動を制御する。従って、灌流吸引装置1は、流体の逆流に関するパラメータが増大することによる不具合(例えば、眼内圧力の過度の上昇等)の発生を抑制することができる。
本実施形態の灌流吸引装置1は、圧力源リフラックスにおいて圧力源8を駆動するためのパラメータを、灌流液源5から供給される灌流液の圧力に基づいて設定する。従って、灌流吸引装置1は、圧力源8のパラメータの設定を術者に要求しなくても、灌流リフラックスによる逆流圧力に適切に対応した圧力源リフラックスを実行することができる。
詳細には、CPU21は、灌流リフラックスによって加わる逆流圧力よりも、圧力源リフラックスによって加わる逆流圧力が大きくなるように、圧力源8のパラメータを設定する。従って、吸引流路11の閉塞が灌流リフラックスによって十分に解除されなかった場合でも、圧力源リフラックスによって閉塞が解除され易い。
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で開示された内容を変更することも可能である。例えば、上記実施形態では、灌流リフラックスが実行された後に、自動的に圧力源リフラックスが実行される。しかし、灌流吸引装置1は、灌流リフラックスと圧力源リフラックスを、術者によって入力される操作指示に応じて選択的に実行してもよい。この場合、術者は、特性が異なる2種類のリフラックスを、閉塞の状況等に応じて適切に実行することができる。
上記実施形態では、ペリスタルティックポンプを使用して圧力源リフラックスが行われる。しかし、灌流吸引装置1は、ベンチュリーポンプの構成を利用して圧力源リフラックスを行うことも可能である。例えば、加圧した気体をベンチュリー管に送って低い圧力を作り出し、廃棄組織を吸引するための吸引力を発生させる場合もある。この場合、加圧された気体を、ベンチュリー管を通さずに吸引経路11に導入する導入経路を形成してもよい。灌流吸引装置1は、バルブ等を制御して導入経路に気体を導入することで、ベンチュリーポンプの構成を活用して圧力源リフラックスを実行することができる。
圧力源8として、ペリスタルティックポンプとベンチュリーポンプを共に備えた灌流吸引装置にも、本開示で例示した技術を適用できる。また、吸引経路11に吸引圧力を発生させるための圧力源と、吸引流路11に逆流圧力を発生させるための圧力源とが別であってもよい。
上記実施形態では、灌流リフラックスが実行された後、リフラックスの終了指示が行われないまま所定時間が経過した場合に、自動的に圧力源リフラックスが実行される。しかし、灌流リフラックスから圧力源リフラックスに自動的に移行させるための条件は、所定時間の経過でなくてもよい。例えば、CPU21は、灌流リフラックスによって吸引経路11に加わった逆流圧力を、センサ等を用いて測定し、測定した逆流圧力が規定値に達したことを条件に、圧力源リフラックスに自動的に移行させてもよい。この場合でも、灌流吸引装置1は、術者に多くの操作を要求することなく、適切なリフラックスを実行することができる。
上記実施形態の圧力源リフラックスでは、灌流圧に基づいて逆流駆動パラメータが設定され、設定された逆流駆動パラメータに基づいて圧力源8が駆動される。しかし、リフラックスの実行中に圧力源8が調整されてもよい。例えば、圧力源リフラックスが開始された以後、逆流圧力が徐々に高くなるように、圧力源8が駆動されてもよい。また、CPU21は、圧力源リフラックスにおける逆流圧力を、フットスイッチ28の踏み込み量等に応じて適宜調整してもよい。なお、当然ながら、灌流リフラックスと圧力源リフラックスを術者が選択的に実行させる場合にも、リフラックスにおける逆流圧力が調整されてもよい。
上記実施形態では、灌流圧に基づいて逆流駆動パラメータを設定する処理は、圧力源リフラックスを開始する際に行われる。しかし、逆流駆動パラメータを設定するタイミングも変更できる。例えば、CPU21は、リフラックス処理(図2参照)を実行する前に、逆流駆動パラメータを予め設定していてもよい。
1 灌流吸引装置
5 灌流液源
8 圧力源
10 灌流経路
11 吸引経路
12 ベント経路
14 ベントバルブ
20 制御部
21 CPU

Claims (1)

  1. 灌流液源から灌流液を生体に供給し、前記生体の廃棄組織を前記灌流液と共に吸引する灌流吸引装置であって、
    手術器具と前記灌流液源とを接続する灌流経路と、
    流体の圧力を変化させることが可能な圧力源と、
    前記手術器具と前記圧力源とを接続する吸引経路と、
    前記灌流経路と前記吸引経路の間を結ぶベント経路と、
    前記ベント経路を開閉するベントバルブと、
    前記灌流吸引装置の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記吸引経路の閉塞を解除するリフラックスを実行する場合、
    前記ベント経路を開放させて、前記灌流液を前記吸引経路に流入させることで、前記吸引経路の流体を前記生体へ向けて逆流させる灌流リフラックスと、
    前記圧力源を駆動させて、前記廃棄組織を吸引する場合と逆の圧力を前記吸引経路内の流体に加えることで、前記吸引経路の流体を逆流させる圧力源リフラックスと
    を前記灌流吸引装置に実行させることが可能であり、
    前記制御部は更に、リフラックスの実行指示が入力された場合、前記ベントバルブを開き、前記ベント経路を開放させて前記灌流リフラックスを所定時間だけ自動実行させ、前記灌流リフラックスの自動実行中にリフラックス終了指示が得られなければ前記ベントバルブを閉じ、前記ベント経路を閉鎖した状態で前記圧力源リフラックスを自動実行させる制御を行う
    ことを特徴とする灌流吸引装置。
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