JP6410099B2 - セラミックメタルハライドランプ - Google Patents

セラミックメタルハライドランプ Download PDF

Info

Publication number
JP6410099B2
JP6410099B2 JP2014257640A JP2014257640A JP6410099B2 JP 6410099 B2 JP6410099 B2 JP 6410099B2 JP 2014257640 A JP2014257640 A JP 2014257640A JP 2014257640 A JP2014257640 A JP 2014257640A JP 6410099 B2 JP6410099 B2 JP 6410099B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lamp
metal halide
sleeve
halide lamp
ceramic metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014257640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016119199A (ja
Inventor
友香 門馬
友香 門馬
泰 笹井
泰 笹井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iwasaki Denki KK
Original Assignee
Iwasaki Denki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iwasaki Denki KK filed Critical Iwasaki Denki KK
Priority to JP2014257640A priority Critical patent/JP6410099B2/ja
Priority to AU2015271874A priority patent/AU2015271874B2/en
Publication of JP2016119199A publication Critical patent/JP2016119199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6410099B2 publication Critical patent/JP6410099B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

本発明は、セラミックメタルハライドランプに関する。更に具体的には、外球内に2本の発光管を有し、常に点灯し易い一方のランプのみが点灯する、比較的ランプ電力が大きいセラミックメタルハライドランプに関する。
高輝度放電ランプ(HIDランプ:高圧水銀ランプ、高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、セラミックメタルハライドランプ等)は、電極間の放電を利用して発光する。このため、白熱電球と比べて、光束が大きく、エネルギー効率が良い等の特徴を備えている。HIDランプにおいて、発光物質として金属ハロゲン化物を採用したメタルハライドランプは、青白い光線を放つ高圧水銀ランプに比較して、優れた演色性と、高い発光効率とを有している。更に、透光性セラミックス製の発光管を使用したセラミックメタルハライドランプは、セラミックスが内部の金属ハロゲン化物と反応しにくいため種々の金属ハロゲン化物を利用することが出来、耐熱性が良好である等の長所を有している。
セラミックメタルハライドランプの寿命は、例えば、24,000時間程度と言われている。これに対して、LEDランプの寿命は、公称40,000時間と言われている。ランプ一般に対して、更なる長寿命化の要請がある。
そこで、本出願人は、特許文献4に示すように、外球内に2本の発光管が封入され、常に点灯し易い1本の発光管が点灯するセラミックメタルハライドランプを提案し、市場に提供してきた(図1参照)。2本の発光管を使用し、常に点灯し易い1本の発光管が点灯するランプは、理論上、発光管2本分の寿命となるため、48,000時間の長寿命化が期待できる。
また、図1に示すランプは、1本の発光管のランプに比べて、再始動時間を短縮することが出来る。即ち、1本の発光管のランプでは、消灯直後の暖まった発光管がある程度冷えるまでは(例えば、20分経過後までは)再点灯出来ない。しかし、図1に示すランプの再点灯する発光管は、消灯直後の発光管でなく、それまで消灯状態だった比較的冷えた状態の発光管であるため瞬時に点灯する。なお、図1に示すセラミックメタルハライドランプに関しては、後で詳しく説明する。
本出願書類では、「外球内に2本の発光管が封入され、常に点灯し易い1本の発光管が点灯するセラミックメタルハライドランプ」を、単に「2重管ランプ」と略称することを承知されたい。
特開2006-100089 WO 2011/056120 特開平10-302721 特開2012-28096
図1に示す従来のセラミックメタルハライドランプは、ランプ電力が比較的小さい(例えば、250W程度の)ランプであった。ランプ一般に対して、更なる高い照度の要請がある。比較的大きい(例えば、360W程度以上の)ランプ電力のセラミックメタルハライドランプを実現する場合、これに応じた発光管を採用する必要がある。この場合、比較的大きいランプ電力用の発光管のサイズは、図1に示す従来のランプの発光管のサイズと比較して、相対的に大きくなる。
発光管のサイズが増加した結果、外球内に2本の発光管を適切に位置決めし、確実に固定する新たなマウント構造を開発する必要が生じた。
そこで、本発明は、新規なマウント構造を備えた比較的ランプ電力が大きい2重管ランプを提供することを目的とする。
上記本発明の目的に鑑みて、本発明に係るセラミックメタルハライドランプは、口金が接続された外球内に2本の発光管が封入され、常に点灯し易い1本の発光管が点灯するセラミックメタルハライドランプであって、前記2本の発光管は、前記外球の内部で、前記口金から異なる距離に、各々ランプ軸線に対して傾斜して配置され、前記外球内をランプ軸線に沿って延在する相互に平行な2本の支柱と、各々、内部に発光管を収納した2個の円筒形のスリーブとを備え、該スリーブは、前記支柱に対して3点で固定されている。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記2本の支柱は、ステム管に気密封着された一対の導入線に夫々溶接され、且つ少なくとも1カ所で該2本の支柱間に渡された線材によって相互に平行に位置決めされていてもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記スリーブは、円筒形の上端部の周囲及び下端部の周囲に夫々巻かれた円環状金属帯と該円環状金属帯から延在する金属タブ片とを有し、該金属タブ片を前記支柱に溶接することにより、該支柱に対して固定されていてもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記スリーブは、円筒形の上端部の周囲及び下端部の周囲に夫々巻かれた円環状金属帯と該円環状金属帯から延在する金属タブ片とを有し、中間に絶縁部材を介在させた線材を使って該金属タブ片は前記支柱に対して固定されていてもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、該ランプのランプ電力は、270〜700Wの範囲であってよい。
更に、本発明に係るセラミックメタルハライドランプは、口金が接続された外球内に少なくとも1本の発光管が封入されたセラミックメタルハライドランプであって、前記発光管は、ランプ軸線に対して傾斜角度20〜30°傾けて配置されている。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記発光管は、常に点灯し易い1本の発光管が点灯する2本の発光管から成り、前記2本の発光管は、前記外球の内部で、前記口金から異なり距離に、各々ランプ軸線に対して傾斜角度20〜30°傾けて配置されていてもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記発光管を傾けることにより上昇するランプ電力に相当する分だけ該発光管内の水銀量を減らしてランプ電力を調整してもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、該ランプのランプ電力は、270〜700Wの範囲であってよい。
更に、本発明に係るセラミックメタルハライドランプは、口金が接続された外球内に2本の発光管が封入され、常に点灯し易い1本の発光管が点灯するセラミックメタルハライドランプであって、前記2本の発光管は、前記外球の内部で、前記口金から異なり距離に、各々ランプ軸線に対して傾斜して配置され、前記外球内をランプ軸線に沿って延在する相互に平行な2本の支柱と、各々、内部に発光管を収納した2個の円筒形のスリーブとを備え、前記スリーブは、両端の開口を部分的に閉塞する部分閉塞蓋を夫々有し、前記発光管が破裂した場合の破片が飛び出すのを阻止している。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記スリーブには、円筒形の上端部の周囲及び下端部の周囲に円環状金属帯が夫々巻かれ、該スリーブを機械的に補強していてもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記スリーブは、前記円環状金属帯から延在し前記支柱に溶接される金属タブ片を有していてもよい。
更に、上記セラミックメタルハライドランプでは、前記部分閉塞蓋は、前記円環状金属帯と一体に形成されていてもよい。
本発明によれば、新規なマウント構造を備えた比較的ランプ電力が大きい2重管ランプを提供することが出来る。
図1(A),(B)は、従来のセラミックメタルハライドランプを説明する図である。ここで、図1(A)は、従来の2重管ランプを、ランプ軸線及び2個の発光管の軸線に沿って切断した断面構造図である。図1(B)は、図1(A)のランプに使用されるマウントを示す図であり、図1(A)のランプ軸線を通る紙面に垂直な面に沿って切断した断面構造図である。 図2は、セラミックス製発光管の外形図である。 図3は、2重管ランプの製造方法のフローの一部であり、各ステップの右側にその段階の簡単なランプの図を示している。 図4は、本実施形態に係る比較的大きいランプ電力の2重管ランプを説明する図であり、ランプ軸線及び2個の発光管の軸線に沿って切断した断面構造図である。 図5は、図4に示す2重管ランプに使用されるマウントを示す図であり、特に部品を位置決め支持する構造を説明する図である。 図6は、図4に示す2重管ランプに使用されるマウントを示す図であり、特に発光管のランプ軸線に対する傾斜角度を説明する図である。 図7Aは、図4の発光管の周辺部分を拡大した図である。 図7Bは、(B)スリーブと、(A)このスリーブの一方の端部に取り付けるスリーブ保持金具と、(C)他方の端部に取り付けるスリーブ保持金具とを示す図である。
以下、本発明に係るセラミックメタルハライドランプの実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同じ要素に対しては同じ参照符号を付して、重複する説明を省略する。
本実施形態に係るセラミックメタルハライドランプは、従来のセラミックメタルハライドランプと比較することにより、容易に理解することが出来る。従って、最初に、従来のセラミックメタルハライドランプの構造を簡単に説明する。
[従来の2重管ランプ]
図1(A),(B)は、従来のセラミックメタルハライドランプ100を説明する図である。ここで、図1(A)は、従来の2重管ランプ100を、ランプ軸線100c及び2個の発光管の軸線に沿って切断した断面構造図である。図1(B)は、図1(A)のランプに使用されるマウント240を示す図であり、図1(A)のランプ軸線100cを通る紙面に垂直な面に沿って切断した断面構造図である。なお、マウント240は、ランプ製造時のランプ外球内に挿入前の段階のマウント構造を示している。
このランプ100は、外球120の内部に、2個の発光管140−1,140−2が内封されている。発光管140−1,140−2は、スリーブ(「内管」ともいう。)160−1,160−2の内部に夫々組み込まれている。外球120の一方の端部に、E型口金200が接合されている。2個の発光管140−1,140−2は、外球120の内部で、口金200から同じ距離に、各々ランプ軸線100cに沿って並置されている。
2重管ランプ100のマウント240は、一対の導入線が気密封着されたステム管220と、一方の導入線に接続された、枠状に成形された金属製丸棒から成る支柱180−1,180−2と、支柱に接続する幾つかのニッケルメッキ鉄線等の線材とを主要部品として構成されている。
発光管140−1,140−2に対して、支柱180−1,180−2が給電線となって給電される。即ち、ステム管220の一方の給電線から支柱180−1,180−2を通り、更に鉄線180−3,180−4を通って発光管140−1,140−2の一方のリード線に給電される。更に、発光管140−1,140−2の他方のリード線から鉄線180−5,180−6を通って、ステム管220の他方の給電線に至る。従って、給電線を兼用する支柱180−1,180−2は、同電位である。
発光管140−1,140−2は、スリーブ160−1,160−2に夫々組み込まれている。各スリーブは、固定金属ベルト300−1,300−2を使って、上下2カ所で支柱180−1,180−2に対して接続され、堅固に固定されている。各固定金属ベルトは、図では明らかでないが、同電位である支柱180−1,180−2間に渡された板状部材に対して、各スリーブを保持する2個の円環状部材が両面に溶接された形状となっている。このように、発光管140−1,140−2は、スリーブ160−1,160−2を使って、マウント240により所定の位置に堅固に支持されている。
このランプ100の構成要素に関して簡単に説明する。
外球120は、例えば、透光性の硬質ガラス製である。外球120は、最大口径の中央部、下側のトップ部及び上側の口金に接続するネック部を有するBT形である。外球120には、発光管140からの光線をそのまま直線的に透す透明型外球と、内面を白色の曇りガラス状にして光線を或る程度拡散して透す拡散型外球とがある。いずれであってもよい。
2本の発光管140−1,140−2は、同じ仕様によって製造されたものである。
2本のスリーブ160−1,160−2も同じ仕様によって製造されたものである。各スリーブ160は、口径がわずかに異なる2本の短い試験管状の透明石英ガラス管から成り、細い方の管を太い方の管の開口端から挿入して組み込んだ両端閉塞型の構造となっている。スリーブ160の両端部には、発光管140のリード線が通る小孔が形成されている。スリーブ160は、点灯時にセラミックス製発光管140が高温高圧状態になって破裂した場合、その破片が外球120に衝突して破損しないように、外球保護のために設けられる。
金属製補強巻き線142が、スリーブ160−1,160−2の周りに螺旋状に巻かれている。補強巻き線142は、スリーブ160の機械的強度を補強し、発光管が破裂した場合に、発光管140又はスリーブ160の破片が外球120方向に向かって飛び出すことを阻止している。
[本実施形態に係る比較的大きいランプ電力の2重管ランプ]
(開発の経緯)
比較的大きいランプ電力の2重管ランプを実現するためには、発光管のサイズが増加する。図2は、セラミックス製発光管の外形図である。発光管の最大内径dが太くなる。表1は、図1に示す250Wランプ用発光管と、例えば、360Wランプ用発光管とのサイズを比較した表である。
Figure 0006410099
図3は、2重管ランプの製造方法のフローの一部であり、各ステップの右側にその段階の簡単なランプの図を示している。
ステップS1のマウント組立工程で、発光管を組み込んだスリーブを支柱に位置決め固定する。その他必要な部品を取り付けてマウントを形成し、下端にステムを取り付ける。
ステップS2の封止工程で、マウントを外球の開口から内部に挿入し、マウントの下部のステムと外球とをバーナーで熱して、封着する。
ステップS3の排気行程で、封止済みの外球内部の気体を排気管を通じて一度真空状態に排気する。その後、例えばヘリウム等のガスを封入し、チップオフ(排気管をバーナーで溶かして封着)する。
ステップS4の口金付け工程で、発光管に繋がる導入線を口金のトップ部及びサイド部に半田付けすると共に口金を外球に接合する。
ステップS5の点灯試験、検査を経て、2重管ランプが完成する。
ここで、発光管のサイズが増加した場合、図1に示した2重管ランプ管の構造を採用することが出来なくなった。即ち、図1に示すような2個の発光管140−1,140−2がランプ軸線100cに沿って並置した構造にすると、ステップS2の封止工程で、発光管を固定したマウントを外球の開口から内部に挿入することが出来ない。外球の開口の大きさには、後工程で付けられるE型口金(型番E39)により一定の制限が有り、更に大きくすることは出来ない。
そのため、2本のこれら発光管を外球内に適切に位置決めし、確実に固定する新たなマウント構造を開発する必要があった。
そこで、本発明者等は、図4〜図7Bに示す新たなマウント構造を開発したのである。
(全体構造)
図4は、本実施形態に係る比較的大きいランプ電力の2重管ランプ10を説明する図であり、ランプ軸線10c及び2個の発光管の軸線に沿って切断した断面構造図である。このランプ10は、外球12の内部に、2個の発光管14−1,14−2が内封されている。発光管14−1,14−2は、スリーブ16−1,16−2の内部に夫々組み込まれている。外球12の一方の端部に、E型口金20が接合されている。
サイズが増加した発光管14−1,14−2を採用した結果、マウント構造に関して、図1の従来の2重管ランプ100と比較すると、図4の本実施形態に係る2重管ランプ10は、次の点で相違する。
(1)ランプ電力が比較的大きく、270〜700Wの範囲を対象としている。
(2) 発光管のサイズが増加した結果、2個の発光管14−1,14−2は、外球12の内部で、口金20から異なる距離に、各々ランプ軸線10cに対して傾斜して配置されている。
(3) 発光管のサイズが増加した結果、発光管14−1,14−2をマウント24に位置決め固定する構造が、新規なものとなっている。
(4) 発光管のサイズが増加した結果、発光管14−1,14−2の周囲のスリーブ16−1,16−2は、円筒形の両端開放型を採用している。
(5)円筒形の両端開放型スリーブを採用したため、新たな外球破損防止構造を採用している。
以下、図4の本実施形態に係る2重管ランプ10の新規なマウント構造の特徴を説明する。
[第1の特徴:スリーブ等の保持構造]
図5は、この2重管ランプ10に使用されるマウント24を示す図であり、特に部品を位置決め支持する構造を説明する図である。なお、一点鎖線の楕円で囲った箇所A〜Dは、このマウント構造の特徴部分である。
マウント24は、一対の導入線が気密封着されたステム管22と、一方の導入線に接続されたL字形状に成形された金属製丸棒から成る支柱18−1と、他方の導入線に接続されたL字形状に成形された金属製丸棒から成る支柱18−2と、これら支柱間を接続する幾つかのニッケルメッキ鉄線の線材26とを主要部品として構成されている。線材26は、線材の中間部に円柱形のセラミック絶縁部材26sを介在して、支柱18−1と18−2の間を、電気的には絶縁状態で、機械的には堅固に支持している。
スリーブ16−1,16−2に夫々組み込まれた発光管14−1,14−2は、マウント24により所定の位置に支持され、支柱18−1,18−2が給電線となって給電される。即ち、発光管14−1の上方のリード線には、ステム管22の一方の給電線から支柱18−1を通り、更に線材26の導電部分を通って給電される。発光管14−2の上方のリード線には、支柱18−1から直接給電される。同様に、発光管14−1の下方のリード線には、ステム管22の他方の給電線から支柱18−2を通り給電される。発光管14−2の下方のリード線には、支柱18−2を通り、更に線材26の導電部分を通って給電される。このように、給電線を兼用する支柱18−1,18−2は、一方がプラスで他方がマイナスの異電位となっている。
図5に示す2重管ランプ10に使用されるマウント24の特徴は、次の通りである。
(1)2本の支柱18−1,18−2は、箇所Dにおいて、ステム管22に気密封着された一対の導入線に夫々溶接され、且つ複数の箇所Cにおいて、支柱18−1,18−2の間に渡され溶接された線材26により、相互に平行に位置決めされ確実に保持されている。この結果、2本の支柱18−1,18−2は、堅固な状態で、外球12の内部空間でランプ軸線10cに沿って、相互に平行に延在している。従って、支柱18−1,18−2が、各種部品を固定する基盤となる。即ち、発光管14及びスリーブ16は、この支柱18−1,18−2に対して位置決め固定される。
(2)2個の発光管14−1,14−2は、外球12の内部で、口金20から異なる距離に、各々ランプ軸線10cに対して傾斜して配置されている。しかし、2個の発光管は交互に点灯するため、配光特性の観点から、発光管の発光部は可能な限り外球の中央部付近に近づけて配置されている。
この場合、図4の箇所Mが、2つの異電位導体が最も接近する箇所である。このランプに関しては、始動時に印加される最大パルス電圧は4.5kVである。国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission、IEC)等では、照明器具の関して、正弦波及び非正弦波パルス電圧用最小距離を規定している。定格パルス・ピーク電圧が4.0kVでは最小空間距離3mm、5.0kVでは4mmと規定されている。本出願人は、更に安全性を見込んで、最小距離1mm/ピーク電圧1kVで運用している。
(3)スリーブ16は、図7B(B)に示すような透明石英ガラス管製で両端開放型の円筒形スリーブ16を採用している。支柱18−1,18−2が異電位となったため、図1に示すような両端閉塞型スリーブを固定金属ベルト300−1,300−2を使って上下2カ所で支柱に接続するマウント構造は採用できないためである。
(4)各スリーブ16は、2本の支柱18−1,18−2により、3点支持で位置決め支持される。空間内で部品を支持するには、少なくとも3点支持が必要である。2点支持の場合、振動が起こると部品が支持点を結ぶ線の周りに揺れ、回転し、破損するからである。
図7Bに関連して後で説明するように、発光管14は、円筒形スリーブ16内に収容され、スリーブ16は、一方の端部にスリーブ保持金具30を取り付け、他方の端部にスリーブ保持金具32を取り付け、発光管・スリーブ組立体に形成される(図7A参照)。
図5に示すように、箇所Aにおいて、スリーブ16−1のスリーブ保持金具32を支柱18−1に溶接固定し、スリーブ保持金具30を支柱18−2に溶接固定する。更に、箇所Bにおいて、スリーブ16−1のスリーブ保持金具32を線材25(線材26と同様な線材)を使って支柱18−2に溶接固定する。線材25は、機械的強度を増すため、2本にすることが好ましい。
箇所Bの拡大図を参照されたい。各スリーブ16を固定するスリーブ保持部材32のタブ片32fに対し、2本の線材25の金属部分25cが夫々溶接されている。各線材25の溶接箇所の金属部分25cは、スリーブ16の中心軸線16cに略平行になるように折り曲げられ、2本の金属線が並べて溶接されている。この構造により、タブ片32fと線材25の金属部分25cとの接触面積を大きくすることが出来、十分な溶接強度を確保できる。同時に、タブ片32fと絶縁部25cとの距離が接近し、ランプが振動した場合にも、金属部分25cのたわみによるスリーブの振動を小さくすることが出来る。
このマウント構造には、次のような長所・利点が有る。
(a)大きいランプ電力の2本の発光管を適正な位置に確実に保持できる。即ち、2本の発光管の発光部は、配光特性の観点から、ランプ軸線の上で、可能な限り外球の中央部付近に近づけて配置することが出来た。
(b)発光管破裂が外球破損にならないように、安全性の措置として、各発光管にスリーブを設けることが出来た。更に、スリーブにより、発光管の保温性が向上し、演色性が向上した。更に、ランプを取り付ける照明器具として、前面が開放型器具を使用することが出来る。
[第2の特徴:発光管の傾斜角度]
図6は、この2重管ランプ10に使用されるマウント24を示す図であり、特に発光管14−1,14−2のランプ軸線10cに対する傾斜角度αを説明する図である。
この第2の特徴は、ランプ10の垂直点灯が前提である。更に、発光管の傾斜角度に関する実施形態であり、ランプの発光管14が2本の場合に限定されず、1本の場合でも適用される。
セラミックメタルハライドランプに関して、ランプ電圧VLが、垂直点灯時に比較して水平点灯時に相対的に大きいことが判明した。ランプ電圧VLは、点灯中のランプの抵抗値に相当し、水銀量に比例する性質を有する。即ち、発光管内の蒸発した水銀は、電子の移動を邪魔するからである。ランプの発光物質の蒸発量は最冷部温度により決まる。水平点灯のランプの最冷部温度は、垂直点灯のランプ下端部の最冷部温度より高い温度となる。この結果、水平点灯のランプの内部蒸気圧は相対的に高くなり、抵抗値が上がり、ランプ電圧が高くなると考えられる。更に、重力の影響で水平点灯のランプのアークは浮上して曲がり長くなるため、水銀蒸気に衝突する確率が増え、抵抗値が上がり、ランプ電圧が高くなると考えられる。
水銀は、環境負荷物質であり、出来るだけ使用量を減らすことが望まれる。ここで、ランプ電圧VLは、一面では、水銀量でコントロールすることが考えられる。即ち、垂直点灯の発光管を一定の角度傾斜させることにより、ランプ電圧VLを上げることが出来る。表2は、発光管の傾斜角度αの変化に対応して、ランプ電圧VLの変化を測定した結果である。
Figure 0006410099
表2により、発光管を垂直に配置した場合に比較して、傾斜角α=20〜30°でランプ電圧VLが約5〜6%増加することが分かった。従って、所定のランプ電力を実現する場合、垂直に配置した場合に比較して、発光管を傾斜角α=20〜30°傾けてランプ電圧VLを上げることによりランプ電力を増加するので、この増加分に相当する水銀量を減らすことが出来る。
なお、傾斜角度αが30°を超えると、マウントの横方向寸法が大きくなり、図3に関連して説明したように、マウントを外球内に挿入することが出来なくなる。
このマウント構造には、次のような長所・利点が有る。
(a) 発光管を傾斜角α=20〜30°傾けることにより、より少ない水銀量で所定のランプ電力を確保できる。
[第3の特徴:外球破損防止構造]
図7Aは、図4の発光管14−1の周辺部分を拡大した図である。図7Bは、(B)スリーブ16と、(A)このスリーブの一方の端部に取り付けるスリーブ保持金具30と、(C)他方の端部に取り付けるスリーブ保持金具32とを示す図である。
従来、図1に示すような両端閉塞型のスリーブ160−1,160−2を採用していたため、破裂した発光管の破片は360°の方向で阻止することが出来た。
しかし、発光管のサイズ14が大きくなったこと、支柱18−1,18−2が異電位であることより、図1に示すような支柱間に接続する固定金属ベルト300−1,300−2は採用できなかった。
そこで、本実施形態では、図4に示すような両端開放型の円筒形状スリーブ16−1,16−2を採用することとなった。その結果、図7Aに示すように、箇所Nにおいて、外球12の一部がスリーブ16−1の開放端の近傍に位置することになり、破損のおそれが生じることとなった。なお、スリーブ16−2に関しても同様である。
このため、新たな外球破損防止構造を採用することとなった。図7Bに示すように、スリーブ16を支柱18に固定するため、一方の端部にスリーブ保持金具30を押し込み取り付け、他方の端部にスリーブ保持金具32を押し込み取り付けている。スリーブ保持金具30,32の相違は、金具30は支柱18に一カ所で取り付ける金具であり、金具32は支柱18に二カ所で取り付ける金具である。
スリーブ保持金具30は、スリーブ保持機能の面では、スリーブ16の外周端部に係合する円環状金属帯30aと、内周端部に係合する複数個の止め金具30dと、支柱18に溶接して固定するタブ片30eとから成る。スリーブ保持金具32も同様であるが、支柱18に溶接して固定するタブ片32e,32fが2カ所有る。
このスリーブ保持金具30に対して、外球破損防止機能として、スリーブ16の開口を部分的に閉塞する部分閉塞蓋30bを設けている。部分閉塞蓋30bの中央には開口30cが形成され、この中を発光管14の細管部が通る。スリーブ保持金具32も同様である。
外球12を破損するような運動エネルギーの大きな発光管の破片は、質量が大きいので、サイズも大きい。従って、これを阻止するには、スリーブ16の両端開口を部分的に閉塞すれば十分である。
この外球破損防止構造には、次のような長所・利点が有る。
(a) スリーブ16の両端開口に部分閉塞蓋30b,32bを夫々設けることにより、発光管の破片による外球破損のおそれは無くなった。
(b) 部分閉塞蓋30b,32bは、スリーブ保持機能を目的とするスリーブ保持金具30,32と一体で形成できる。そのため、スリーブ保持金具30,32をスリーブ16に押し込み取り付けるだけで、部分閉塞蓋30b,32bがスリーブ16の開放端部を部分的に閉塞することとなる。
(c) 円環状金属帯30a,32aは、スリーブ16の機械的強度を補強し、スリーブの破損を防止している。
[変形例等]
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらは例示であって、本発明はこれらに限定されない。当業者が容易になしえる、本実施形態に対する追加・削除・変更・改良等は、本発明の範囲内である。本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載によって定められる。
10:セラミックメタルハライドランプ,ランプ,二重管ランプ、 10c:ランプ軸線、 12:外球、 14,14−1,14−2:セラミックス製発光管,発光管、 16,16−1,16−2:スリーブ,内管、 18:支柱、 20:E型口金、 22:ステム管、 24:マウント、 26:線材、 26s:セラミック絶縁部材、 30:スリーブ保持金具、 30a:円環状金属帯、 30b:部分閉塞蓋、 30c:開口、 30d:止め金具、 30e:タブ片、 32:スリーブ保持金具、 32e:タブ片、 100:セラミックメタルハライドランプ,ランプ,二重管ランプ、 100c:ランプ軸線、 120:外球、 140,140−1,140−2:セラミックス製発光管,発光管、 142:金属製補強巻き線、 160,160−1,160−2:スリーブ,内管、 180:支柱、 鉄線180−3,180−4,180−5,180−6:鉄線、 200:E 型口金、 220:ステム管、 240:マウント、 300−1,300−2:固定金属ベルト、

Claims (5)

  1. 口金が接続された外球内に2本の発光管が封入され、常に点灯し易い1本の発光管が点灯するセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記2本の発光管は、前記外球の内部で、前記口金から異なり距離に、各々ランプ軸線に対して傾斜して配置され、
    前記外球内をランプ軸線に沿って延在する相互に平行な2本の支柱と、
    各々、内部に発光管を収納した2個の円筒形のスリーブとを備え、該スリーブは、前記支柱に対して3点で固定されている、セラミックメタルハライドランプ。
  2. 請求項1に記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記2本の支柱は、ステム管に気密封着された一対の導入線に夫々溶接され、且つ少なくとも1カ所で該2本の支柱間に渡された線材によって相互に平行に位置決めされている、セラミックメタルハライドランプ。
  3. 請求項1に記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記スリーブは、円筒形の上端部の周囲及び下端部の周囲に夫々巻かれた円環状金属帯と該円環状金属帯から延在する金属タブ片とを有し、該金属タブ片を前記支柱に溶接することにより、該支柱に対して固定されている、セラミックメタルハライドランプ。
  4. 請求項1に記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、
    前記スリーブは、円筒形の上端部の周囲及び下端部の周囲に夫々巻かれた円環状金属帯と該円環状金属帯から延在する金属タブ片とを有し、中間に絶縁部材を介在させた線材を使って該金属タブ片は前記支柱に対して固定されている、セラミックメタルハライドランプ。
  5. 請求項1に記載のセラミックメタルハライドランプにおいて、該ランプのランプ電力は、270〜700Wの範囲にある、セラミックメタルハライドランプ。
JP2014257640A 2014-12-19 2014-12-19 セラミックメタルハライドランプ Expired - Fee Related JP6410099B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014257640A JP6410099B2 (ja) 2014-12-19 2014-12-19 セラミックメタルハライドランプ
AU2015271874A AU2015271874B2 (en) 2014-12-19 2015-12-17 Ceramic metal halide lamp

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014257640A JP6410099B2 (ja) 2014-12-19 2014-12-19 セラミックメタルハライドランプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016119199A JP2016119199A (ja) 2016-06-30
JP6410099B2 true JP6410099B2 (ja) 2018-10-24

Family

ID=56244390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014257640A Expired - Fee Related JP6410099B2 (ja) 2014-12-19 2014-12-19 セラミックメタルハライドランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6410099B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07240185A (ja) * 1994-02-28 1995-09-12 Toshiba Lighting & Technol Corp 高圧放電灯
US6741013B2 (en) * 2000-12-13 2004-05-25 General Electric Company Shrouded electric lamp having functionally distinguishable center supports
JP3906835B2 (ja) * 2003-10-29 2007-04-18 岩崎電気株式会社 金属蒸気放電ランプ
JP2006100089A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Hitachi Lighting Ltd セラミックメタルハライドランプ
JP5552936B2 (ja) * 2010-07-21 2014-07-16 岩崎電気株式会社 外球保護構造を備えたセラミックメタルハライドランプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016119199A (ja) 2016-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7459856B1 (en) Compact fluorescent lamp with outer envelope and method for manufacturing
JP6410099B2 (ja) セラミックメタルハライドランプ
JP2017037719A (ja) セラミックメタルハライドランプ
JP4204620B2 (ja) 管球、反射鏡付き管球、および照明装置
AU2015271874B2 (en) Ceramic metal halide lamp
JP5799437B2 (ja) 外球保護構造を有する高輝度放電灯
JP2008218040A (ja) 白熱電球および照明装置
JP4941793B2 (ja) セラミックメタルハライドランプ
JPS5941566Y2 (ja) けい光ランプ装置
JP2007134330A (ja) メタルハライドアーク放電ランプ
US20090102347A1 (en) Lamp With A Holdings Element
JP5838834B2 (ja) セラミックメタルハライドランプ
JP3976051B2 (ja) 高圧放電灯
JP4536753B2 (ja) 管球および反射鏡付き管球
JP2013254636A (ja) 高圧放電ランプ
JP2006286378A (ja) 蛍光ランプ装置及び照明装置
JP2003100252A (ja) 高圧金属蒸気放電ランプおよび照明器具
AU2015258275B1 (en) Ceramic metal halide lamp
WO2013128716A1 (ja) 高ワットセラミックメタルハライドランプ
JP2006236985A (ja) 高圧金属蒸気放電ランプおよび照明器具
JP2010232024A (ja) 蛍光ランプ用発光管とその製造方法、ならびにこれを用いた安定器内蔵蛍光ランプ
JP2007194063A (ja) 高圧放電ランプおよび照明装置
JP2009004334A (ja) 管球および反射鏡付き管球
JP2007294445A (ja) 管球、反射鏡付き管球および照明装置
JP2009259767A (ja) 電球形蛍光ランプおよび照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171016

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180912

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6410099

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371