JP6409425B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法に関する。
例えば、特許文献1には、「コートされた基体を形成するために、基体に不飽和性モノマーの組み合わせで紫外線開始剤を含む重ね刷りコーティングを適用する工程と、コートされた基体を加熱する工程と、コートされた基体に紫外線を照射工程と、を含む方法」が開示されている。
また、特許文献2には、「ラジカル重合性単量体の重合体であるビニル系樹脂と着色剤を含むトナーの製造方法において、不飽和結合を有する結晶性有機化合物を水系媒体中に分散し、前記結晶性有機化合物の分散液を調製する工程と、前記ラジカル重合性単量体を、前記結晶性有機化合物の分散液に添加した後、前記結晶性有機化合物の不飽和結合部分とラジカル重合性単量体の間でラジカル重合反応を行い、得られた重合体を含む樹脂粒子の分散液を調製する工程と、少なくとも前記樹脂粒子の分散液と、着色剤粒子の分散液とを混合し、前記樹脂粒子及び着色剤粒子を凝集してトナー粒子を形成する工程と、を含むことを特徴とするトナーの製造方法」が開示されている。
また、特許文献3には、「不飽和ポリエステル成分を持つ非晶性ポリエステル樹脂を含み、表層部が前記不飽和ポリエステル成分とビニル系単量体との架橋物を含んで構成されたトナー粒子を有する静電荷像現像用トナー」が開示されている。
特開2011−150334号公報 特開2011−118362号公報 特開2012−150273号公報
本発明の課題は、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像の光沢度(以下「グロス」とも称する)の変化を抑制する静電荷像現像用トナーを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
アルキル鎖の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを重合した樹脂を含まず、エチレン性不飽和二重結合を有するポリエステル樹脂を含む結着樹脂と、
2価以上の金属イオンと、
アルキル鎖の炭素数が1以上10以下であり且つ、トナー中の含有量が50ppm以上500ppm以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、
を含むトナー粒子を有する静電荷像現像用トナー。
請求項2に係る発明は、
前記トナー粒子に含まれる前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル鎖の炭素数が、3以上6以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
請求項3に係る発明は、
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が、トナー中に100ppm以上300ppm以下である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
請求項4に係る発明は、
前記2価以上の金属イオンが、3価の金属イオンである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
請求項5に係る発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
請求項6に係る発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
請求項7に係る発明は、
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項8に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項9に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項5に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
請求項1に係る発明によれば、トナー粒子に、エチレン性不飽和二重結合を有さないポリエステル樹脂を含む結着樹脂、1価の金属イオン、又は、アルキル鎖の炭素数が11以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む場合に比べ、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロスの変化を抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項2に係る発明によれば、トナー粒子に、アルキル鎖の炭素数が2以下又は7以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルをトナー粒子が含む場合に比べ、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロスの変化を抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項3に係る発明によれば、トナー粒子に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを100ppm未満又は300ppm超えで含む場合に比べ、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロスの変化を抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項4に係る発明によれば、トナー粒子に、2価又は3価の金属イオンを含む場合に比べ、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロスの変化を抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項5、6、7、8、又は9に係る発明によれば、トナー粒子に、エチレン性不飽和二重結合を有さないポリエステル樹脂を含む結着樹脂、1価の金属イオン、又は、アルキル鎖の炭素数が11以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む静電荷像現像用トナーを適用した場合に比べて、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロスの変化を抑制する静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、又は画像形成方法が提供される。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
(静電荷像現像用トナー)
本実施形態に係る静電荷像現像用トナー(以下、「トナー」と称する)は、トナー粒子を有している。トナーは、必要に応じて、外添剤を有していてもよい。
そして、トナー粒子は、エチレン性不飽和二重結合を有するポリエステル樹脂(以下、「不飽和ポリエステル樹脂」とも称する)を含む結着樹脂と、2価以上の金属イオンと、アルキル鎖の炭素数が1以上10以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、を含む。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、トナー中に50ppm以上500ppm以下である。
ここで、従来、結着樹脂としてポリエステル樹脂を使用したトナーが知られている。このトナーにより形成した画像は、例えば、自動車内等、温度が上昇し、太陽光の紫外線に曝される環境下で放置すると、グロスが変化することがある。具体的には、熱、及び紫外線により、画像中のポリエステル樹脂の分子鎖が切断され、分子量が小さくなることで、画像の表面性が滑らかに変化し、高グロス化する場合と、熱、及び紫外線により、画像中のポリエステル樹脂の劣化が進むことで、画像の表面性が粗くなり、低グロスとなる場合とがある。
これに対して、本実施形態に係るトナーでは、上記構成により、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロス(光沢度)の変化を抑制する。この理由は定かではないが、以下に示す理由によるものと推察される。
本実施形態に係るトナーにより形成された画像には、2価以上の金属イオン及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルが不飽和ポリエステル樹脂中に分散された状態で含まれる。樹脂中の低分子成分は、高温下では分子運動が活発化することにより、低分子成分の析出現象(以下「ブリード」とも称する)が生じ易くなり、炭素数が1以上10以下といった低い炭素数のアルキル鎖を持つ(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、高温下において、画像の表層部に存在し易くなる。その結果、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは熱及び紫外線の複合的な刺激で分解され、(メタ)アクリル酸ラジカルが生じると考えられる。
(メタ)アクリル酸ラジカルは、画像の表層部において、2価以上の金属イオンと架橋し、かつ不飽和ポリエステル樹脂のエチレン性二重結合部と架橋すると考えられ、この結果、画像の表層部では微細な三次元架橋構造が形成される。このため、画像が熱及び紫外線に曝されても、ポリエステル樹脂の分子鎖の切断、及び劣化が生じ難くなり、画像の荒れといった表面性の変化が抑制される。
ここで、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量を上記範囲に制御すると、画像の表層部にブリードする(メタ)アクリル酸アルキルエステルの濃度が過剰となるのを抑制する。つまり、画像の表層部において、生成した(メタ)アクリル酸ラジカルによる(メタ)アクリル酸アルキルエステル同士の重合反応を生じ難くし、(メタ)アクリル酸ラジカルが金属イオン及びポリエステル樹脂との架橋に寄与し易くする。
以上から、本実施形態に係るトナーは、高温且つ紫外線に曝された環境下において放置したときに生じる画像のグロス(光沢度)の変化を抑制すると考えられる。
以下、本実施形態に係るトナーの詳細について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を有する。トナーは、必要に応じて、トナー粒子の表面に付着する外添剤を有してもよい。
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂、2価以上の金属イオン、および(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む。トナー粒子には、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んでもよい。
−結着樹脂−
結着樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂を含む。不飽和ポリエステル樹脂は、分子中にエチレン性不飽和二重結合(例えばビニル基やビニレン基)を有するポリエステル樹脂である。
具体的には、不飽和ポリエステル樹脂としては、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合体であって、多価カルボン酸及び多価アルコールの少なくとも一方として、不飽和ポリエステル成分となるエチレン性不飽二重和結合を持つ単量体を用いたポリエステル樹脂が挙げられる。
特に、不飽和ポリエステル樹脂としては、安定性の観点から、非晶性不飽和ポリエステル樹脂として、エチレン性不飽和二重結合を持つ多価カルボン酸と、多価アルコールと、の重縮合体であることが好ましく、エチレン性不飽和二重結合(例えばビニル基やビニレン基)を持つ2価のカルボン酸と、2価のアルコールと、の重縮合体(つまり、直鎖状ポリエステル樹脂)であることが好ましい。
なお、不飽和ポリエステル樹脂がエチレン性不飽和二重結合を持つ多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合体である場合、必要に応じて、エチレン性不飽和二重結合を持たない多価カルボン酸を、多価カルボン酸の一部として用いてもよい。
エチレン性不飽和二重結合を持つ2価のカルボン酸としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、アリルマロン酸、イソプロピリデンコハク酸、アセチレンジカルボン酸、これらの低級(炭素数1以上4以下)アルキルエステルが挙げられる。
エチレン性不飽和二重結合を持つ3価以上のカルボン酸としては、アコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4,−トリカルボン酸、1−ペンテン−1,1,4,4,−テトラカルボン酸、これらの低級(炭素数1以上4以下)アルキルエステルが挙げられる。
エチレン性不飽和二重結合を持たない多価カルボン酸としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
これら多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
2価のアルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド付加物(平均付加モル数1.5〜6:例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等)、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
なお、多価アルコールと共に、必要に応じて、酸価および水酸基価の調整等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸;シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコールを併用してもよい。
これら多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合体である不飽和ポリエステル樹脂のうち、特に、フマル酸、マレイン酸、及びマレイン酸無水物からなる群より選択される少なくとも1種の2価のカルボン酸と、2価のアルコールと、の重縮合体であることがよい。
不飽和ポリエステル樹脂の多価カルボン酸及び多価アルコールの合計に占めるエチレン性不飽和二重結合を持つ単量体の割合は、5モル%以上25モル%以下が好ましく、10モル%以上22.5モル%以下がより好ましい。
また、多価カルボン酸の合計に占めるエチレン性不飽和二重結合を持つ単量体(多価カルボン酸)の割合は、12.5モル%以上60モル%以下が好ましく、12.5モル%以上45モル%以下がより好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂のエチレン性不飽和二重結合当量は、例えば、4000g/eq以下が好ましく、1500g/eq以下がより好ましく、1000g/eq以下が更に好ましい。
なお、樹脂のエチレン性不飽和二重結合当量は以下の方法により測定された値である。樹脂のNMR分析(H分析)を実施し、単量体種、組成比を同定し、そのうち、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体の割合を求めることにより、エチレン性不飽和二重結合1つあたりの分子量を算出する。
不飽和ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
不飽和ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
不飽和ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、重縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。重縮合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを重縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
不飽和ポリエステル樹脂を含む結着樹脂には、不飽和ポリエステル樹脂以外の他の結着樹脂を含んでもよい。但し、全結着樹脂に占める不飽和ポリエステル樹脂の割合は、50質量%以上(好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上)とすることがよい。
他の結着樹脂としては、例えば、ビニル樹脂(例えばスチレンアクリル樹脂等)、非ビニル樹脂(例えばエポキシ樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有さないポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等)などが挙げられる。
結着樹脂の含有量としては、例えば,トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上90質量%以下がさらに好ましい。
−2価以上の金属イオン−
2価以上の金属イオン(以下、単に「金属イオン」とも称する)としては、例えば、2価以上4価以下の金属イオンが挙げられる。具体的には、金属イオンとしては、例えば、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン、亜鉛イオン、及びカルシウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種の金属イオンが挙げられる。
金属イオンの供給源(トナー粒子に添加剤として含ませる化合物)としては、例えば、金属塩、無機金属塩重合体、金属錯体等が挙げられる。この金属塩、無機金属塩重合体、及び、金属錯体は、例えば、トナー粒子を凝集合一法で作製する場合、凝集剤としてトナー粒子に添加する。
金属塩としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化鉄(II)、塩化亜鉛、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
無機金属塩重合体としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、ポリ硫酸鉄(II)、多硫化カルシウム等が挙げられる。
金属錯体としては、例えば、アミノカルボン酸の金属塩等が挙げられる。金属錯体として、具体的には、例えば、エチレンジアミン4酢酸、プロパンジアミン4酢酸、ニトリル3酢酸、トリエチレンテトラミン6酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸等の公知のキレートをベースにした金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、アルミニウム塩等)などが挙げられる。
なお、これら金属イオンの供給源は、凝集剤用途ではなく、単なる添加剤として添加してもよい。
金属イオンの価数は、高い程、網目状のイオン架橋を形成し易くなり、かつ原子番号の小さい金属元素のイオンの方が、イオンが小さく架橋の網目構造が小さくなり、画像のグロス変化抑制の点で好適である。このため、金属イオンとしては、3価の金属イオン(特にAlイオン)が好ましい。つまり、金属イオンの供給源としては、アルミニウム塩(例えば硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等)、アルミニウム塩重合体(例えばポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム等)が好ましい。更に、画像のグロス変化抑制の点で、金属イオンの供給源のうち、金属イオンの価数が同じであっても、金属塩に比べ、無機金属塩重合体が好ましい。
金属イオンの含有量は、画像のグロス変化抑制の点で、トナー中に(トナー全体に対して)0.005質量%以上0.800質量%以下が好ましく、0.010質量%以上0.10質量%以下がより好ましく、0.05質量%以上0.08質量%以下が更に好ましい。
金属イオンの含有量は、トナー粒子の蛍光X線強度を定量分析することにより測定される。具体的には、例えば、まず、樹脂と金属イオンの供給源との混合し、金属イオンの濃度が既知の樹脂混合物を得る。この樹脂混合物200mgを、直径13mmの錠剤成形器を用いて、ペレットサンプルを得る。このペレットサンプルの質量を精秤し、ペレットサンプルの蛍光X線強度測定を行って、ピーク強度を求める。同様に、金属イオンの供給源の添加量を変更したペレットサンプルについても測定を行い、これらの結果から検量線を作成する。そして、この検量線を用いて、測定対象となるトナー粒子中の金属イオンの含有量を定量分析する。
金属イオンの含有量の調整方法としては、例えば、1)金属イオンの供給源の添加量を調整する方法、2)トナー粒子を凝集合一法で作製する場合、凝集工程において、金属イオンの供給源として凝集剤(例えば金属塩、又は金属塩重合体)を添加した後、凝集工程の最後にキレート剤(例えばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、NTA(ニトリロ三酢酸)等)を添加し、キレート剤により金属イオンと錯体を形成させ、その後の洗浄工程等で形成された錯塩を除去して、金属イオンの含有量を調整する方法等が挙げられる。
−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アルキル鎖の炭素数が1以上10以下のメタ)アクリル酸アルキルエステルである。
なお、「(メタ)アクリル」等の記述は、「アクリル」及び「メタクリル」等のいずれをも含む表現である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、(メタ)アクリル酸と炭素数が1以上10以下のアルキル鎖を持つ1価のアルコールとのエステル化合物である単官能(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数が1以上10以下のアルキル鎖を持つ多価のアルコールとのエステル化合物である多官能(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、画像のグロス変化抑制の点から、単官能(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル鎖は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、画像のグロス変化抑制の点から、直鎖状、分岐状が好ましく、直鎖状がより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル鎖の炭素数は、画像のグロス変化抑制の点から、3以上6以下が好ましく、3以上5以下がより好ましい。
単官能(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリラート、ジエチレングリーコールジ(メタ)アクリラート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、ブタンジオールジ(メタ)アクリラート、ペンタンジオールジ(メタ)アクリラート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリラート、ノナンジオールジ(メタ)アクリラート、デカンジオールジ(メタ)アクリラート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、トナー粒子中に50ppm以上500ppm以下であり、100ppm以上300ppm以下が好ましく、100ppm以上200ppm以下がより好ましい。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、質量基準である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、以下のようにして測定される。まず、あらかじめ分析対象となるアクリル酸アルキルエステルを単独でガスクロマトグラフィー分析を実施し、対象物質の保持時間を調べ、検量線の作成により定量化する。そして、測定対象となるトナー(トナー粒子)をガスクロマトグラフィー分析し、検量線に基づいて、トナー中のアクリル酸アルキルエステルを定量する。
なお、ガスクロマトグラフィー分析条件は、以下の通りである。
・ガスクロマトグラフ装置;株式会社島津製作所製 GC−2010
・ヘッドスペースサンプラー;パーキンエルマー社製 TurboMatrix HS40
・分離カラム:株式会社島津ジーエルシー製 RTX−1
・ヘッドスペース条件:130℃、3分間加熱
・カラム昇温条件:10℃/min
・気化室温度:220℃
・検出器温度:260℃
・注入モード:スプリット
・キャリアガス:N
・トナー量:0.5g
−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
なお、2価の金属イオン、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、各々、芯部、及び被覆部の少なくとも一方に含まれる。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上15μm以下が好ましく、3μm以上9μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
トナー粒子の形状係数SF1としては、110以上150以下が好ましく、120以上140以下がより好ましい。
なお、形状係数SF1は、下記式により求められる。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
ここで、凝集合一法において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、上記工程のうち、少なくとも一つの工程において、分散液に添加する。更に、後述するコア/シェル構造のトナー粒子を製造する場合、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後に、各分散液に添加してもよい。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
−樹脂粒子分散液準備工程−
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下がさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
−凝集粒子形成工程−
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
なお、凝集終了後、凝集剤の金属イオンと錯体又は類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。このキレート剤の添加により、凝集剤を過剰に添加した場合、粉体粒子の金属イオンの含有量の調整が実現される。
ここで、凝集剤としての金属塩、金属塩重合体、金属錯体は、金属イオンの供給源として用いる。これらの例示について、既述の通りである。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
−融合・合一工程−
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;マトリックス樹脂に導電性粒子が分散・配合された樹脂分散型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリア、樹脂含浸型キャリア、及び導電性粒子分散型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等、その他添加剤を含ませてもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容した現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
<プロセスカートリッジ/トナーカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱される構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
<ポリエステル樹脂の合成>
(ポリエステル樹脂(A)の合成)
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物: 100モル部
・テレフタル酸: 30モル部
・無水トリメリット酸: 20モル部
・フマル酸: 50モル部
・ジブチルスズオキサイド: 0.6モル部
記成分を加熱乾燥した三口フラスコに入れた後、フラスコ内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、210℃で3時間、重縮合反応させ、その後230℃で除々に減圧してポリエステル樹脂(A)を合成した。
この樹脂において、多価カルボン酸及び多価アルコールの合計に占めるエチレン性不飽和二重結合を持つ単量体の割合は、25モル%であり、エチレン性不飽和二重結合当量は800g/eqであった。なお、ポリエステル樹脂(A)は不飽和である。
(ポリエステル樹脂(B)の合成)
テレフタル酸60モル部、無水トリメリット酸46モル部、フマル酸4モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(A)と同様の手順で、ポリエステル樹脂(B)を合成した。
この樹脂において、多価カルボン酸及び多価アルコールの合計に占めるエチレン性不飽和二重結合を持つ単量体の割合は、4モル%であり、エチレン性不飽和二重結合当量は4200g/eqであった。なお、ポリエステル樹脂(B)は不飽和である。
(ポリエステル樹脂(C)の合成)
テレフタル酸60モル部、無水トリメリット酸40モル部、フマル酸0モル部に変更した以外は、ポリエステル樹脂(A)と同様の手順でポリエステル樹脂(C)を合成した。なお、ポリエステル樹脂(C)は飽和である。
<ポリエステル樹脂粒子分散液の調製>
(ポリエステル樹脂粒子分散液(1)の調製)
ポリエステル樹脂(A)171質量部、およびメチルエチルケトン800質量部をセパラブルフラスコに入れ、これを75℃で混合および溶解した後、10質量%アンモニア水溶液を6.0質量部滴下した。加熱温度を60℃に下げ、撹拌しながらイオン交換水を送液ポンプにより送液速度6g/minで滴下し、液が白濁したのち、送液速度25g/minに上げ、滴下総液量が400質量部になったところで、イオン交換水の滴下を止めた。その後、減圧下で溶媒の除去を行った。その後、得られた分散液にイオン交換水、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてアクリル酸n−ブチル0.05質量部を添加して固形分濃度を調整して、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)を得た。得られたポリエステル樹脂粒子分散液(1)の体積平均粒径は168nm、固形分濃度は30質量%であった
(ポリエステル樹脂粒子分散液(2)の調製)
アクリル酸n−ブチルの代わりにアクリル酸メチルを用いた以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(2)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(3)の調製)
アクリル酸n−ブチルの代わりにアクリル酸デシルを用いた以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(3)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(4)の調製)
アクリル酸n−ブチルの代わりにアクリル酸ドデシルを用いた以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(4)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(5)の調製)
ポリエステル樹脂(A)の代わりにポリエステル樹脂(C)を用いた以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(5)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(6)の調製)
アクリル酸n−ブチルの量を0.01質量部とした以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(6)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(7)の調製)
アクリル酸n−ブチルの量を0.02質量部とした以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(7)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(8)の調製)
アクリル酸n−ブチルの量を0.03質量部とした以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(8)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(9)の調製)
アクリル酸n−ブチルの量を0.08質量部とした以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(9)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(10)の調製)
アクリル酸n−ブチルの量を0.12質量部とした以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(10)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(11)の調製)
アクリル酸n−ブチルの量を0.13質量部とした以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(11)を得た。
(ポリエステル樹脂粒子分散液(12)の調製)
ポリエステル樹脂(A)の代わりにポリエステル樹脂(B)を用いた以外は、ポリエステル樹脂粒子分散液(1)と同様にして、ポリエステル樹脂粒子分散液(12)を得た。
<着色剤粒子分散液の調製>
(着色剤粒子分散液(1)の調製)
・シアン顔料: 10質量部
〔PigmentBlue15:3、大日精化工業(株)製〕
・アニオン性界面活性剤: 2質量部
〔ネオゲンSC、第一工業製薬(株)製〕
・イオン交換水: 80質量部
上記の成分を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー〔HJP30006、(株)スギノマシン製〕により1時間分散し、体積平均粒径180nm、固形分20質量%の着色剤粒子分散液(1)を得た。
<離型剤粒子分散液の調製>
(離型剤粒子分散液(1))
・カルナバワックス: 50質量部
〔RC−160、融解温度84℃、東亜化成(株)製〕
・アニオン性界面活性剤: 2質量部
〔ネオゲンSC、第一工業製薬製〕
・イオン交換水: 200質量部
上記成分を120℃に加熱して、IKA社製、ウルトラタラックスT50で混合・分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が200nm、固形分20質量%の離型剤粒子分散液(1)を得た。
<実施例1>
(トナー(1)の作製)
・ポリエステル樹脂粒子分散液(1): 400質量部
・着色剤粒子分散液(1): 15質量部
・離型剤粒子分散液(1): 25質量部
・イオン交換水: 1000質量部
上記の成分を、丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA製、ウルトラタラックスT50)で各成分が十分に混合するように分散する。その後、分散液に10%ポリ塩化アルミニウム水溶液5質量部を加え、ウォーターバスを用いてフラスコ内の内容物を攪拌した。分散されたことを確認し、スリーワンモーター(新東科学株式会社製BLh300)を用いて、攪拌回転数150rpmで攪拌した後、0.5℃/分の昇温速度で45℃まで加熱攪拌し、45℃で60分間保持した。その後、追加のポリエステル樹脂粒子分散液(1)250質量部を添加し、60分間攪拌した。得られた内容物を光学顕微鏡で観察すると、粒径が4.0μmの凝集粒子が生成していることが確認された。30%EDTA水溶液を0.5質量部添加したのちに、0.8M水酸化ナトリウム水溶液で、pHを7.5に調整した。その後、温度を上げて95℃において5時間かけて凝集粒子を融合合一させ、冷却後、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、乾燥して、体積平均粒径が5.1μmのトナー粒子(1)を得た。
その後、トナー粒子(1) 100質量部に対して、外添剤として、疎水性シリカ粒子(日本アエロジル社製、RY50)3.3質量部を添加した。次いで、ヘンシェルミキサーを用いて周速30m/sで3分間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナー(1)を得た。
<実施例1〜8、比較例1〜4>
(トナー(2)〜(11)(13)の作製)
ポリエステル樹脂粒子分散液(1)(追加分含む)に代えて、表1に従って、ポリエステル樹脂粒子分散液(表中「PE分散液」と表記)の種類を変更した以外は、トナー(1)と同様にしてトナー(2)〜(11)、(13)を作製した。
<実施例9〜8、比較例5>
(トナー(12)、(14)〜(15)の作製)
表1に従った金属イオンの種及び含有量に従って、ポリ塩化アルミニウムの量、又は金属イオンを含む化合物の種及び量を変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー(12)(14)〜(15)を作製した。
<測定/評価>
上記で作製したトナー(トナー粒子)について、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(表1中「alkyl−(M)A」と表記)、および金属イオンの含有量を既述の方法に従って測定した。
(現像剤の作製)
上記で作製したトナー(1)〜(15) 8質量部と下記キャリア(A)92質量部をVブレンダーにいれ20分間撹拌した後、105μmメッシュで篩分し、各々、現像剤(1)〜(15)を作製した。
−キャリア(A)の製造−
・フェライト粒子(体積平均粒径50μm) :100質量部
・トルエン :100質量部15質量部
・スチレン−メチルメタクリレート共重合体(成分モル比:90/10) :2質量部
・カーボンブラック(R330、キャボット社製) :0.25質量部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラで撹拌させ、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダに入れ、60℃で25分撹拌した後、更に加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアAを作製した。このキャリア(A)は、形状係数=120、真比重=4.4、飽和磁化=63emu/g、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗値が1000Ω・cmであった。
(グロス変化の評価)
得られた現像剤を、富士ゼロックス(株)製「VersantTM 2100 Press」の現像器に充填した。この装置により、A4サイズ白色紙(富士ゼロックス社製J−A4紙)に、1cm×1cmで、トナー載り量が0.3mg/cmのべた画像を形成した。
べた画像が形成された白色紙を、温度50℃、湿度80%RHで、強度2000のmJ/cmが照射される環境下に240時間放置した。そして、グロス計(micro−TRI−Gloss:Gardner社)を用いて、放置前の初期画像と放置後の放置画像との60°グロスを測定した。
この放置前後のべた画像の60°グロス変化を以下の基準により評価した。
−評価基準−
A(◎): 初期画像と放置画像とのグロス変化が全く見られず良好である。
B(○): 初期画像と比較して放置画像のグロスの変化は5%未満であり、ほとんど差がみられない。
C(△): 初期画像と比較して放置画像のグロス変化は5%以上、10%未満であり、画像のグロスとして問題ない程度である。
D(×): 初期画像と比べて放置画像のグロス変化は10%以上で明らかに差がある。
以下、各例の詳細、および評価結果について、表1に一覧にして示す。
上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、画像のクロス変化が抑制されていることがわかる。
1Y、1M、1C、1K 感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (9)

  1. アルキル鎖の炭素数が1以上10以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを重合した樹脂を含まず、エチレン性不飽和二重結合を有するポリエステル樹脂を含む結着樹脂と、
    2価以上の金属イオンと、
    アルキル鎖の炭素数が1以上10以下であり且つ、トナー中の含有量が50ppm以上500ppm以下である(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、
    を含むトナー粒子を有する静電荷像現像用トナー。
  2. 前記トナー粒子に含まれる前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル鎖の炭素数が、3以上6以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記トナー粒子に含まれる前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が、トナー粒子に対して100ppm以上300ppm以下である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記2価以上の金属イオンが、3価の金属イオンである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  7. 請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  8. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項5に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  9. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項5に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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