JP6408620B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6408620B2
JP6408620B2 JP2017023500A JP2017023500A JP6408620B2 JP 6408620 B2 JP6408620 B2 JP 6408620B2 JP 2017023500 A JP2017023500 A JP 2017023500A JP 2017023500 A JP2017023500 A JP 2017023500A JP 6408620 B2 JP6408620 B2 JP 6408620B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
radiating element
antenna device
region
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017023500A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018129769A (ja
Inventor
博育 田山
博育 田山
官 寧
寧 官
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2017023500A priority Critical patent/JP6408620B2/ja
Publication of JP2018129769A publication Critical patent/JP2018129769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6408620B2 publication Critical patent/JP6408620B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)

Description

本発明は、アンテナ装置に関する。
特許文献1には、誘電体基板の表面に形成されたグランド板及び放射素子を備えているフィルムアンテナが記載されている(特許文献1の図3参照)。
また、互いに長さが異なる複数のサブ素子によって構成された放射素子を備えているフィルムアンテナが知られている。このようなフィルムアンテナは、複数のサブ素子の長さに対応した複数の共振周波数で動作する。具体的には、より長さが長い放射素子が低周波側の動作帯域を担い、より長さが短い放射素子が高周波側の動作帯域を担う。したがって、このようなフィルムアンテナは、動作帯域を広帯域化することができる。
このようなフィルムアンテナに対する要望として、フィルムアンテナの実装に要するスペースを狭小化することが挙げられる。フィルムアンテナの実装に要するスペースを狭小化する場合、上記誘電体基板として可撓性を有するフレキシブル基板を採用し、上記グランド板及び上記放射素子として導体箔を採用することが好ましい。このようなフィルムアンテナは、折り曲げることができるので、狭小なスペースにも実装可能である。
特開2007−235404号公報(2007年9月13日公開)
しかしながら、このようなフィルムアンテナにおいて、低周波特性を良くするためには大型化する必要があった。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、低周波側の動作帯域と高周波側の動作帯域とを有するアンテナ装置において、アンテナ装置の大型化を招くことなく低周波側の動作帯域を拡大することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るアンテナ装置は、第1の面と、前記第1の面に交わる第2の面と、前記第1の面方向に沿い且つ前記第2の面に交わり前記第1の面と離間した第3の面とを含む支持体と、(1)第1の共振周波数を有し、かつ、前記第1の面に沿って配置された第1の放射素子と、(2)前記第1の共振周波数よりも周波数が高い第2の共振周波数を有し、かつ、前記第2の面に沿って配置された第1領域、及び、前記第3の面に沿って配置された第2領域を含む第2の放射素子と、を含むアンテナと、を備え、前記第1の放射素子は、前記第2の面に近づく方向に延伸されたサブ素子を含み、前記第1の放射素子を平面視した場合に、当該サブ素子は、その一部又は全部が前記第2領域に重なる、ことを特徴とする。
本アンテナ装置は、第1の共振周波数を有する第1の放射素子と、第1の共振周波数よりも高い第2の共振周波数を有する第2の放射素子と、を備えている。したがって、本アンテナ装置の動作帯域は、主に第1の放射素子が放射を担う低周波側の動作帯域と、主に第2の放射素子が放射を担う高周波側の動作帯域とからなる。
本アンテナ装置のアンテナにおいて、第1の放射素子が支持体の第1の面に沿い、第2の放射素子が支持体の第2の面及び第3の面に沿うように配置されている。換言すれば、アンテナは、支持体の第1の面、第2の面、及び第3の面を覆うように、支持体に対して折り曲げた状態で配置されている。したがって、展開された状態のアンテナを備えた場合と比較して、本アンテナ装置は、コンパクトである。
また、第1の放射素子に設けられたサブ素子が第2の放射素子の第2領域に重なるように設けられていることによって、第1の放射素子が担う動作帯域、すなわち低周波側の動作帯域を低周波側へシフトさせることができる。したがって、このサブ素子を備えていることによって、本アンテナ装置は、低周波側の動作帯域をより低周波側へ拡大することができる。
このように、本アンテナ装置は、そのサイズの大型化を招くことなく低周波側の動作帯域を拡大することができる。
本発明の一態様によれば、低周波側の動作帯域と高周波側の動作帯域とを有するアンテナ装置において、アンテナ装置の大型化を招くことなく低周波側の動作帯域を拡大することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係るアンテナ装置の分解斜視図である。(b)は、(a)に示したアンテナ装置が備えている放射素子をz軸負方向側から平面視した場合の平面図である。 本発明の実施形態に係るアンテナ装置が備えているアンテナの展開図である。 (a)は、図1に示したアンテナ装置を備えた車載用アンテナ装置を搭載した車体の斜視図である。(b)は、(a)に示した車載用アンテナ装置の平面図である。 本発明の実施例であるアンテナ装置が備えているアンテナの展開図である。 本発明の実施例であるアンテナ装置のVSWRの周波数依存性の測定結果を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置について、図1〜図3を参照して説明する。図1の(a)は、本実施形態に係るアンテナ装置1の分解斜視図である。図1の(b)は、図1の(a)に示したアンテナ装置1が備えている放射素子11を、図1に示した座標軸におけるz軸負方向側から平面視した場合の平面図である。図2は、アンテナ10の展開図である。
アンテナ10は、LTE(Long Term Evolution)用の周波数帯域において運用することを想定したアンテナである。なお、LTE用の周波数帯域は、698MHz以上960MHz以下の低周波側の周波数帯域と、1.4GHz以上2.6GHz以下の高周波側の周波数帯域とにより構成されている。
したがって、アンテナ装置1は、その動作帯域が低周波側の動作帯域と高周波側の動作帯域とにより構成され、低周波側の動作帯域が698MHz以上960MHz以下の周波数帯域をカバーし、高周波側の動作帯域が1.4GHz以上2.6GHz以下の周波数帯域をカバーするように設計されている。しかし、本発明は、上述した動作帯域とは異なる動作帯域を有するアンテナ装置に対しても適用することができる。本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の動作帯域は、第1の放射素子及び第2の放射素子の各々のパターンを調整することによって、様々に変更することができる。
(アンテナ装置1の構成)
図1の(a)に示すように、アンテナ装置1は、アンテナ10と、同軸ケーブル20と、支持体30とを備えている。なお、図1の(a)及び(b)においては、アンテナ10が備えている基板14の図示を省略しており、図1の(b)においては、支持体30の図示を省略している。
<支持体30>
本実施形態において、支持体30は、ブロック状の樹脂部材である。図1の(a)に示すように、支持体30は、壁31、壁32、壁33、壁34、壁35、及び壁36により構成されている。壁31の表面は、請求の範囲に記載の第1の面である。壁32の表面は、請求の範囲に記載の第2の面である。壁33の表面は、請求の範囲に記載の第3の面である。
なお、本実施形態において、壁31と壁32との間には、滑らかな曲面からなる接続領域37が設けられている。同様に、壁32と壁33との間には、滑らかな曲面からなる接続領域38が設けられている。接続領域37,38は、後述するようにアンテナ10を支持体30に巻き付けるときに、アンテナ10にきつい折り目が生じるのを防ぐために設けられている。なお、接続領域37,38は、省略することもできる。
また、支持体30には、後述する給電領域Rfに対応する部分から支持体30の外部に通じる空隙(図1の(a)には不図示)が形成されており、後述する同軸ケーブル20を収容することができる。
<アンテナ10>
アンテナ10は、図2に示すように、第1の放射素子である放射素子11と、第2の放射素子である放射素子12と、基板14とを備えている。
基板14は、柔軟性を有し、折り曲げ可能な樹脂フィルム(本実施形態では、ポリイミド樹脂フィルム)である。基板14は、長方形に成形されている。なお、基板14を構成する一対の長辺に沿った方向(図2に図示した座標系におけるy軸方向)をアンテナ10の長手方向と呼び、基板14を構成する一対の短辺に沿った方向(図2に図示した座標系におけるx軸方向)をアンテナ10の幅方向と呼ぶ。
放射素子11及び放射素子12は、何れも、導体箔(本実施形態では、銅箔)を所定のパターンに形状した導体パターンである。放射素子11及び放射素子12は、何れも、基板14の一方の表面に形成されている。放射素子11及び放射素子12の各々も柔軟性を有する。したがって、アンテナ10は、折り曲げ可能なフィルムアンテナである。
図2に示すように、幅方向に沿った直線AAを境界線として、基板14は、領域141と領域142に分けられる。直線AAは、領域141の長手方向の長さが領域142の長手方向の長さよりも長くなるように設けられている。また、放射素子11の素子長L1及び幅W1、ならびに、放射素子12の素子長L2及び幅W2を図2に示すように定義する。
素子長L1,L2がどの部分の長さを指すかについては、後に説明する。なお、本実施形態において、素子長L1は、放射素子11の共振周波数である第1の共振周波数が660MHzとなるように定められている。また、素子長L2は、放射素子12の共振周波数である第2の共振周波数が1400MHzとなるように定められている。
放射素子11は、領域141の大部分を占めるように設けられている。放射素子11は、先端部111と、接続部112と、本体部113とを備えている。また、先端部111の周囲には、先端部111を取り囲む4つの無給電素子131〜134からなる無給電素子群13が配置されている。これらの構成のうち、先端部111と、接続部112と、無給電素子群13に関しては、その説明を省略する。
本体部113の形状は、長方形の導体箔をベースにしており、その長方形の導体箔からいくつかの領域の導体箔を切り取ることによって得られる。
まず、本体部113を構成する一対の長辺及び一対の短辺のうち、直線AAに近接する側(y軸負方向側)の短辺の中央部分が長方形状に切り取られている。
また、本体部113の幅方向において、一対の長辺のうち一方の長辺(x軸負方向側の長辺)側には、L字型の切り欠き1131が設けられている。切り欠き1131は、y軸方向に沿った一方の長辺からx軸正方向に向かって切り込まれたあと、y軸正方向に向かって切り込まれている。
その結果、本体部113には、アンテナ10の長手方向に沿って、放射素子11の先端から給電領域Rfに向かう方向(図2の図示した座標系におけるy軸負方向)に向かって延伸されたサブ素子1132が形成される。したがって、放射素子11は、サブ素子1132を備えている。
サブ素子1132の電気長は、放射素子11の素子長L1に対応する電気長より短く、放射素子12の素子長L2に対応する電気長より長い。したがって、サブ素子1132の共振周波数は、アンテナ10を展開した状態において、第1の共振周波数よりも周波数が高く、第2の共振周波数よりも周波数が低い第3の共振周波数である。
なお、本実施形態では、アンテナ10を展開した状態において、第3の共振周波数が780MHzとなるようにサブ素子1132の長さL3及び切り欠き1131の幅W3(図2参照)を定めている。したがって、第3の共振周波数は、低周波側の周波数帯域に含まれる。
また、本体部113の幅方向において、一対の長辺のうち他方の長辺(x軸正方向側の長辺)側には、L字型の切り欠き1133が設けられている。切り欠き1133は、y軸方向に沿った他方の長辺からx軸負方向に向かって切り込まれたあと、y軸正方向に向かって切り込まれている。
その結果、本体部113には、アンテナ10の長手方向に沿って、放射素子11の先端から給電領域Rfに向かう方向(図2の図示した座標系におけるy軸負方向)に向かって延伸されたサブ素子1134が形成される。したがって、放射素子11は、サブ素子1134を備えている。
サブ素子1134の電気長は、放射素子11の素子長L1に対応する電気長より短く、放射素子12の素子長L2に対応する電気長より長い。したがって、サブ素子1134の共振周波数は、第1の共振周波数よりも周波数が高く、第2の共振周波数よりも周波数が低い第4の共振周波数である。なお、本実施形態では、アンテナ10を展開した状態において、第4の共振周波数が950MHzとなるようにサブ素子1134の長さL4及び切り欠き1133の幅W4(図2参照)を定めている。したがって、第4の共振周波数は、低周波側の周波数帯域に含まれる。
また、切り欠き1131と切り欠き1133とが設けられていることによって、本体部113には、首部1135と、根本部1136とが形成される。首部1135の幅は、根本部1136の幅より狭い。また、給電領域Rfは、根本部1136に含まれている。
放射素子11の本体部113には、三角形の開口1137と、長方形の開口1138とが設けられている。開口1137及び開口1138は、何れも、長手方向に沿って給電領域Rfの側から見た場合、首部1135の後段に設けられている。
一方、放射素子12は、領域142の大部分を占めるように設けられており、直線AAに近接する短辺の一部が長方形状に突出している。この突出している部分を給電部121とする。給電部121は、放射素子11の長方形状に切り取られている部分より一回り小さいサイズに成形されている。給電部121は、上記切り取られている部分の輪郭に沿うように、且つ、上記切り取られている部分と離間するように配置されている。
アンテナ10に電力を給電するための同軸ケーブル20は、給電部121と放射素子11の上記切り取られている部分の近傍とに接続される。具体的には、同軸ケーブル20を構成する中心導体は、給電部121に半田付けされ、同軸ケーブル20を構成する外側導体は、放射素子11の上記切り取られている部分の近傍に半田付けされる。したがって、本実施形態において、放射素子11は、コールド側の放射素子であり、放射素子12は、ホット側の放射素子である。
中心導体が給電部121に半田付けされた点(あるいは領域)をホット側の接続点Phと呼び、外側導体が放射素子11に半田付けされた点(あるいは領域)をコールド側の接続点Pcと呼ぶ。また、接続点Ph及び接続点Pcを含む領域をアンテナ10の給電領域Rfと呼ぶ。
なお、同軸ケーブル20は、給電ケーブルの一態様であり、アンテナ10の給電ケーブルは、同軸ケーブルに限られるものではない。
このように構成されたアンテナ10において、放射素子11の接続点Pcから放射素子11の先端までの距離である素子長L1は、放射素子12の接続点Phから放射素子12の先端までの距離である素子長L2よりも長い。したがって、放射素子11が有する共振周波数(第1の共振周波数)は、放射素子12が有する共振周波数(第2の共振周波数)よりも低い。すなわち、第2の共振周波数は、第1の共振周波数よりも高い。
<巻き付け方>
図1の(a)に示すように、アンテナ10は、放射素子11が壁31の表面に沿うように、かつ、放射素子12が壁32の表面と壁33の表面とに沿うように、支持体30に対して巻き付けられる(図1の(a)参照)。換言すれば、図2に示す直線AAが壁31と壁32とを接続する接続領域37に含まれるように、アンテナ10は、支持体30に対して巻き付けられる。したがって、放射素子12の先端(図2に示した直線CCの位置)は、(1)図1の(b)に示すように放射素子11を平面視した場合に図2に示した直線DDの位置に一致し、且つ、(2)支持体30の壁34を平面視した場合に図2に示した直線DDからz軸負方向側に離間した位置に移動する。
その結果、放射素子12の給電部121以外の領域は、壁32と壁33との稜線において第1領域である領域122と第2領域である領域123とに分けられる。領域122は、壁32の表面に沿って配置された領域である。領域123は、壁33の表面に沿って配置された領域である。
なお、図2に示した直線BBは、アンテナ10を支持体30に対して巻き付けた場合における壁32と壁33との稜線の位置を示し、接続領域38に含まれている。図2に示した直線AAと直線BBとの間隔は、支持体30の厚さ(壁31の表面と壁33の表面との間隔)に対応する。
支持体30に対して巻き付けられた結果、アンテナ10の形状は、図1の(b)に示した状態になる。図1の(b)は、このように構成されたアンテナ装置1を放射素子12の領域123の側から平面視した場合、すなわち、図1に示した座標軸におけるz軸負方向側から平面視した場合、に得られた平面図である。領域123の側から平面視した場合に、壁31の表面に沿って配置されたサブ素子1132は、壁33の表面に沿って配置された領域123に重なる。すなわち、サブ素子1132及び領域123は、互いに対向し、かつ、重なる重畳領域R1を構成する。本実施形態において、サブ素子1132は、その先端を含む一部が領域123に対して重畳するように構成されている。しかし、サブ素子1132の構成は、これに限定されるものではなく、サブ素子1132の全体が領域123に対して重畳するように構成されていてもよい。
また、アンテナ10は、同軸ケーブル20が接続された側の表面(放射素子11及び放射素子12が設けられている側の表面)が内側となるように支持体に巻き付けられる。同軸ケーブル20は、支持体30の内部に設けられた空隙に収容され、支持体30の外部に引き出される。
なお、図1の(a)においては、放射素子11が上側(図1に図示した座標軸におけるz軸正方向側)に位置し、領域123が下側(z軸負方向側)に位置するように、アンテナ装置1を配置している。しかし、アンテナ装置1は、空間中にどのような向きで配置されたとしても動作可能である。したがって、運用される場合にアンテナ装置1が配置される向きは、図1の(a)の状態に限定されるものではない。
なお、アンテナ10を支持体30に対して固定する固定手段としては、両面テープに代表される粘着テープや、接着剤や、ネジなどを適宜採用すればよい。本実施形態においては、アンテナ10を両面テープを用いて支持体30に固定している。また、支持体30に対するアンテナ10の位置を所定の位置に定めるための突起が支持体30に設けられていてもよい。
このようにアンテナ10が支持体30に対して固定されていることにより、アンテナ10の立体形状は、所定の形状から変化しない。したがって、アンテナ装置1の放射特性は、変動が少なく安定している。
(サブ素子1132の効果)
以上のように、アンテナ装置1は、第1の共振周波数を有する放射素子11と、第1の共振周波数より高い第2の共振周波数を有する放射素子12と、を備えている。したがって、アンテナ装置1の動作帯域は、主に放射素子11が放射を担う低周波側の動作帯域と、主に放射素子12が放射を担う高周波側の動作帯域とからなる。
さらに、アンテナ10がサブ素子1132を備えている。サブ素子1132の共振周波数は、アンテナ10が展開された状態における第3の共振周波数である。しかし、図1の(b)に示したようにアンテナ10が折りたたまれ、かつ、サブ素子1132と放射素子12の領域123とが重なることによって、サブ素子1132の共振周波数は、第3の共振周波数から200MHz程度低周波側にシフトする。すなわち、サブ素子1132の共振周波数は、およそ580MHzになる。
したがって、サブ素子1132を備えていることによって、アンテナ装置1は、放射素子11が担う動作帯域、すなわち低周波側の動作帯域を低周波側へシフトさせることができる。したがって、アンテナ装置1は、低周波側の動作帯域を低周波側に拡大することができる。
また、アンテナ10が上述のように、サブ素子1132と放射素子12の領域123とが重なるように折り曲げられた状態で支持体30に巻き付けられていることによって、アンテナ10が展開された状態とくらべて、サブ素子1132の長手方向の長さを短縮することができる。したがって、アンテナ装置1は、アンテナ10のようなアンテナを展開した状態で備えたアンテナ装置と比較してコンパクトである。
このように、アンテナ装置1は、そのサイズの大型化を招くことなく低周波側の動作帯域を拡大することができる。
(開口1137及び開口1138の効果)
サブ素子1132の共振周波数のバリエーションを考えるために、給電領域Rfからサブ素子1132の先端部(図2に示した点P4と点P10とを結んだ辺)に至る経路について考える。接続点Pcから放射素子11に給電された電流は、放射素子11の輪郭の近傍に多く流れる。そこで、ここでは、放射素子11の輪郭近傍を通る経路を電流の流れる経路として想定する。
放射素子11に開口1137及び開口1138が設けられていない場合、給電領域Rfから放射素子11の輪郭近傍を通りながらサブ素子1132の先端部(図2に示した点P4と点P10とを結んだ辺)に至る経路は、点P1,点P2,点P3を経て点P4に至る経路(経路Aとする)のみである。
それに対して、放射素子11に開口1137が設けられていることによって、経路Aの他に、点P1,点P5,点P6,点P7,点P8,点P9を経て点P10に至る経路(経路Bとする)と、点P1,点P7,点P8,点P9を経て点P10に至る経路(経路Cとする)とが新たにが生じる。
これにより、サブ素子1132の共振周波数が新たに2つ増える。この新たに増えた共振周波数は、開口1137のサイズ、形状、及び設ける位置によって調整することができる。したがって、開口1137を備えていることによって、低周波側の放射特性を最適化(例えば平坦化)することが容易になる。
開口1138は、開口1137と似た効果を有する。すなわち、放射素子11に開口1138が設けられていることによって、経路A〜Cの他に、点P1,点P5,点P6,P11,点P12,点P13,点P14,点P15,点P8,点P9を経て点P10に至る経路(経路Dとする)と、点P1,点P5,点P6,点P11,点P14,点P15,点P8,点P9を経て点P10に至る経路(経路Eとする)とが新たにが生じる。これにより、サブ素子1132の共振周波数が新たに2つ増えるため、低周波側の放射特性を最適化(例えば平坦化)するときの自由度を高めることができる。
(サブ素子1134の効果)
サブ素子1134の共振周波数は、アンテナ10が展開された状態から支持体30に巻き付けられた状態に変化しても、第4の共振周波数のまま変化しない。これは、アンテナ装置1において、サブ素子1134が領域123に重ならないように構成されているためである(図1の(b))。
したがって、サブ素子1132を調整する(すなわち第4の共振周波数を調整する)ことによって、低周波側の動作帯域における放射特性が低い周波数帯域を補強することができる。したがって、アンテナ装置1は、低周波側の動作帯域を平坦化するための調整を容易に施すことができる。
〔自動車への搭載例〕
アンテナ装置1を自動車に搭載する場合の搭載例について、図3を参照して説明する。図3の(a)は、アンテナ装置1を備えた車載用アンテナ装置を搭載する車体201の斜視図である。図3の(b)は、図3の(a)に示した車体201の拡大平面図である。なお、図3の(b)においては、同軸ケーブル20の図示を省略している。
車体201は、ハッチバック型の車体である。車体201において、ルーフ220を含む外板(ボディパネル)は、鋼板及びアルミ板等の金属部材によって構成され、ルーフ220がなす面は略水平である。すなわち、ルーフ220は水平面に沿って形成され車体201の上下方向と交わっている。ここでは、ルーフ220に沿う方向は水平面(図示した座標系におけるxy平面)に沿う方向と同義であり、ルーフ220に交わる方向は水平面に交わる方向と同義である。
図3に示すように、アンテナ装置1は、筐体として機能するスポイラー216に収容されたうえで、ルーフ220の後端に搭載される。したがって、アンテナ装置1は、スポイラー216とともに車載用アンテナ装置210を構成する。
車体201のハッチゲート221は、その下部を構成するハッチゲートパネル221aと、その上部を構成する枠体221cと、リヤガラス221bと、により構成されている。枠体221cは、一対の縦柱と一対の横柱とによって構成されており、その枠内にリヤガラス221bが設けられている。枠体221cの一対の横柱のうちルーフ220に近接する側(上側)の横柱は、図示しないヒンジによってルーフ220の後端に取り付けられている。ハッチゲートパネル221a及び枠体221cは、金属部材によって構成されている。
枠体221cの一対の横柱のうち上側の横柱の一部には、スポイラー固定部221dが設けられている。枠体221cの上側の横柱の一部を後方に迫り出させ、このせり出させた部分をスポイラー固定部221dとして用いる。スポイラー固定部221dは、枠体221cと同様に金属部材により構成されている。スポイラー固定部221dのスポイラー216が取り付けられる面は、ルーフ220がなす面と同様に、およそ天頂方向を向いており、水平面に沿っている。したがって、スポイラー固定部221dは、ルーフ220の後端部を形成している。本実施の形態においてスポイラー固定部221dは、枠体221cと一体に形成された金属部材であるが、枠体221cとは別体に成形され枠体221cにボルト等によって固定された金属部材であってもよい。
スポイラー固定部221dには、図示しない固定手段(例えばボルト等)によってスポイラー216が取り付けられている。スポイラー固定部221dに固定されることによって、スポイラー216の上面とルーフ220の上面とが略面一に並ぶ。スポイラー216は、車体201の美観を向上させる、車体201の空力特性を改善する等の機能を有する他に、車載用アンテナ装置210の筐体として機能する。スポイラー216には、アンテナ装置1とストップランプ219とが内蔵されている。スポイラー216は、誘電体(例えば、樹脂)からなり、電磁波を透過する。
アンテナ装置1は、スポイラー216の内部のストップランプ219に干渉しない位置に配置されている。具体的には、スポイラー216の左右方向の中心に配置されたストップランプ219を避けて、アンテナ装置1は、ストップランプ219の左側にずらして配置されている。
このようにアンテナ装置1をスポイラー216の内部に収容し、スポイラー216をルーフ220の後端に搭載する場合、アンテナ装置1の同軸ケーブル20は、スポイラー216に設けられた開口と、ハッチゲート221の上部(例えばスポイラー固定部221d)に設けられた開口とを介して、車体201の内部に引き込まれる。
本搭載例においては、図1に示した状態で(向きで)、アンテナ装置1は、スポイラー216の内部に収容される。すなわち、支持体30の壁31が天頂の方向を向き、壁33が地面の方向を向く状態で、アンテナ装置1は、スポイラー216の内部に収容される。
なお、本搭載例は、アンテナ装置1を車体201に搭載する場合の一例を示すものである。車体201に搭載する場合に、アンテナ装置1をどのような位置、どのような向きでスポイラー216内に収容するかは、任意である。
〔実施例〕
本発明の実施例であるアンテナ装置1は、図1に示したアンテナ装置1において、アンテナ10の各部のサイズを図4に示すように定めることで得られた。図4は、本実施例のアンテナ装置1が備えているアンテナ10の展開図である。
図5は、本実施例のアンテナ装置1を用いた測定により得られたVSWRの周波数依存性(以下、VSWR特性)を示すグラフである。
上述したように、アンテナ装置1は、LTE用の周波数帯域で運用することを想定して設計した。LTE用のアンテナ装置としては、VSWRが3以下であれば十分に実用に足りると考えられる。そこで、以下では、VSWRが3以下である周波数帯域をアンテナ装置1の動作帯域とする。
図5を参照すれば、アンテナ装置1は、580MHz以上3GHz以下の周波数帯域の全域においてVSWRが3以下であることが分かった。したがって、アンテナ装置1の動作帯域は、580MHz以上3GHz以下であることが分かった。
ここで注目すべきは、低周波側の動作帯域において580MHzというとても低い下限周波数を実現していることである。この下限周波数は、アンテナ装置1のアンテナ10がサブ素子1132を備え、且つ、サブ素子1132と放射素子12の領域123とが重なる構成を採用したことによって得られたものである。
上述したように、アンテナ装置1は、車載用アンテナ装置の一部を構成するアンテナ装置として好適に利用できる。アンテナ装置1を車体のルーフ後端に搭載する場合、搭載位置などの様々な条件に応じて放射特性が変化することがある。この放射特性の変化は、低周波側の動作帯域において顕著に現れやすい。具体的には、低周波側の動作帯域の下限周波数が高周波側へシフトしやすい。そこで、LTE用の低周波側の周波数帯域の下限値である698MHzに対して余裕をもった動作帯域を実現することによって、様々な車種に搭載した場合であっても低周波側の動作帯域の下限周波数が698MHzを上回ることを防止できる。したがって、アンテナ装置1は、様々な車種に搭載した場合であっても、LTE用のアンテナ装置として実用に足る性能を発揮することができる。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものでなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 アンテナ装置
10 アンテナ
11 放射素子(第1の放射素子)
1132 サブ素子
12 放射素子(第2の放射素子)
121 給電部
122 領域(第2の放射素子の第1領域)
123 領域(第2の放射素子の第2領域)
20 同軸ケーブル(給電ケーブル)
30 支持体
31 壁(表面が第1の面を構成)
32 壁(表面が第2の面を構成)
33 壁(表面が第3の面を構成)
34〜36 壁

Claims (1)

  1. 第1の面と、前記第1の面に交わる第2の面と、前記第1の面方向に沿い且つ前記第2の面に交わり前記第1の面と離間した第3の面とを含む支持体と、
    (1)第1の共振周波数を有し、かつ、前記第1の面に沿って配置された第1の放射素子と、(2)前記第1の共振周波数よりも周波数が高い第2の共振周波数を有し、かつ、前記第2の面に沿って配置された第1領域、及び、前記第3の面に沿って配置された第2領域を含む第2の放射素子と、を含むアンテナと、を備え、
    前記第1の放射素子は、前記第2の面に近づく方向に延伸されたサブ素子を含み、
    前記第1の放射素子を平面視した場合に、当該サブ素子は、その一部又は全部が前記第2領域に重なる、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
JP2017023500A 2017-02-10 2017-02-10 アンテナ装置 Expired - Fee Related JP6408620B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023500A JP6408620B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023500A JP6408620B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018129769A JP2018129769A (ja) 2018-08-16
JP6408620B2 true JP6408620B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=63173380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017023500A Expired - Fee Related JP6408620B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6408620B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4432254B2 (ja) * 2000-11-20 2010-03-17 株式会社村田製作所 表面実装型アンテナ構造およびそれを備えた通信機
US6965346B2 (en) * 2002-12-16 2005-11-15 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Wireless LAN antenna and wireless LAN card with the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018129769A (ja) 2018-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106797071B (zh) 车载用天线装置
JP5033237B2 (ja) 自動車ミラーアンテナ組立体
JP5970132B2 (ja) 窓フレーム
WO2017169305A1 (ja) フィルムアンテナ及びアンテナ装置
WO2016125876A1 (ja) 車載用アンテナ装置
JP6639933B2 (ja) 車載用アンテナ装置
JP6436159B2 (ja) ガラスアンテナ及びアンテナを備える窓ガラス
EP3761448B1 (en) Antenna module and in-vehicle infotainment device
JP6408620B2 (ja) アンテナ装置
US20110068983A1 (en) Multi-frequency antenna
CN112740479B (zh) 车载天线装置
JP2018125767A (ja) アンテナ
JP4700660B2 (ja) 導電線が配置されるガラスに貼付する車両用アンテナ
JP2006186880A (ja) 円偏波アンテナ
JP5386944B2 (ja) 車両用ガラスアンテナ及び車両用窓ガラス
JP2018129768A (ja) アンテナ
JP6454366B2 (ja) アンテナ装置及び車載用アンテナ装置
JP6444272B2 (ja) 車載用アンテナ装置及び設置方法
JP2006186549A (ja) 台形型エレメントアンテナ
JP4419789B2 (ja) ノッチアンテナ
JP2007096680A (ja) アンテナ装置および車両用アンテナ装置
JP2019017059A (ja) アンテナおよび車両
TWI817100B (zh) 天線裝置
JP2019004200A (ja) アンテナ装置
WO2024111451A1 (ja) アンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180920

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6408620

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees