JP6407401B2 - 共振子及び無線電力伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、共振子及び無線電力伝送装置に関する。
従来、スパイラル型の無線電力伝送用コイルと、磁気的に結合し、電気的に分離されたループコイルと、を備える共振子が提案されている。上記従来の共振子では、無線電力伝送用コイルが生じさせる磁束と、ループコイルが生じさせる磁束と、が打ち消しあうことにより、無線電力伝送用コイルからの所定の周波数の漏洩電磁界が低減される。
しかしながら、上記従来の共振子では、無線電力伝送用コイルとループコイルとの結合係数が小さいため、無線電力伝送用コイルからの漏洩電磁界を低減するためには、ループコイルを大型化する必要があった。結果として、ループコイルからの漏洩電磁界が増大するという問題があった。
特開2012−115069号公報
漏洩電磁界が低減することができる共振子及び無線電力伝送装置を提供する。
一実施形態に係る共振子は、無線電力伝送用の第1コイルと、第2コイルと、を備える。第2コイルは、第1コイルと磁気的に結合し、電気的に分離される。第1コイルと第2コイルとの少なくとも一方は、磁性体コアを備える。
第1実施形態に係る共振子を示す図。 第1実施形態に係る共振子の等価回路を示す図。 入力インピーダンスの周波数特性を示す図。 第1コイル及び第2コイルの電流の周波数特性を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 図1の共振子の変形例を示す図。 第1コイル及び第2コイルの電流位相の周波数特性を示す図。 第1コイル及び第2コイルの電流位相の周波数特性を示す図。 第1コイルと第2コイルとの位置関係を説明する図。 第1コイル及び第2コイルの電流の周波数特性を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る共振子について、図1〜図13を参照して説明する。本実施形態に係る共振子は、例えば、無線送電装置や無線受電装置などの無線電力伝送装置に搭載して使用される。
図1は、本実施形態に係る共振子を示す図である。図1に示すように、この共振子は、第1共振回路1と、第2共振回路2と、平板状の磁性体コア3と、を備える。
第1共振回路1は、無線電力伝送用の共振回路である。第1共振回路1は、共振周波数f(第1共振周波数)を有する。図1に示すように、第1共振回路1は、第1コイル11と、第1容量12と、を備える。
第1コイル11は、無線電力伝送用のソレノイド型コイルであり、磁性体コア3に巻線を巻付けて形成される。第1コイル11は、インダクタンスLを有する。
第1容量12は、第1コイル11に接続され、第1コイル11とともに、第1共振回路1を形成する。第1容量12は、容量値Cを有する。第1共振回路1の共振周波数fは、f=1/2π(L1/2となる。
共振子が無線送電装置に搭載される場合、図1に示すように、第1共振回路1は、交流電源13に接続される。交流電源13が第1共振回路1に交流電力を供給することにより、第1共振回路1が共振周波数fで共振する。これにより、第1コイル11が交流磁界を発生させ、受電側のコイルに無線で電力を送信する。
また、共振子が無線受電装置に搭載される場合、第1共振回路1は、交流電源13の代わりに、バッテリなどの負荷に接続される。第1コイル11は、送電側のコイルが発生させた交流磁界を介して無線で電力を受信する。
なお、図1において、共振子は、第1容量12を備えるが、第1容量12を備えない構成も可能である。この場合、第1容量12を、共振子とは別個に用意し、第1コイル11に接続すればよい。
第2共振回路2は、第1コイル11からの漏洩電磁界を低減するための共振回路である。第2共振回路2は、第1共振回路1とは電気的に分離されており、電源には接続されない。第2共振回路2は、共振周波数f(第2共振周波数)を有する。図1に示すように、第2共振回路2は、第2コイル21と、第2容量22と、を備える。
第2コイル21は、磁性体コア3に巻線を巻付けて形成されたソレノイド型コイルであり、インダクタンスLを有する。第2コイル21は、第1コイル11と磁気的に結合しており、第1コイル11が発生させた交流磁界に誘導され、起電力を生じさせる。この起電力により、第2共振回路2に電流が流れ、第2コイル21は、交流磁界を発生させる。
第2容量22は、第2コイル21に接続され、第2コイル21とともに、第2共振回路2を形成する。第2容量21は、容量値Cを有する。第2共振回路2の共振周波数fは、f=1/2π(L1/2となる。
なお、図1において、共振子は、第2容量22を備えるが、第2容量22を備えない構成も可能である。この場合、第2容量22を、共振子とは別個に用意し、第2コイル21に接続すればよい。
図2は、図1の共振子の等価回路である。図2において、Vは交流電源13が印加する交流電圧値、Iは第1共振回路1の電流値、Rは第2共振回路1の抵抗値、Zinは交流電源13からみた入力インピーダンス、Iは第2共振回路2の電流値、Rは第2共振回路2の抵抗値、M12は第1コイル11と第2コイル12との間の相互インダクタンスである。このとき、入力インピーダンスZinは、以下の式で表される。
Figure 0006407401
式(1)からわかるように、入力インピーダンスZinは、第2共振回路2の共振周波数f(=1/2π(L1/2)に応じて変化する。したがって、共振周波数fを調整することで、所定の周波数の入力インピーダンスZを上昇させることができる。
共振周波数fを調整することで、ある周波数Xの入力インピーダンスZが上昇すると、周波数Xの交流電流が第1コイル11に流れ難くなるため、第1コイル11が発生させる周波数Xの交流磁界が小さくなる。
本実施形態に係る共振子は、このような原理を利用して、共振子からの漏洩電磁界を低減する。すなわち、本実施形態において、共振周波数fは、漏洩電磁界を低減する所定の周波数の入力インピーダンスZinが上昇するように設定される。
一般的に、交流電源13はインバータであり、第1コイル11は、インバータから供給される矩形波電流により駆動される。矩形波電流には、主として、基本波電流と、高調波電流と、が含まれる。基本波電流は、第1共振回路1の共振周波数fに設定され、第1コイル11に無線電力伝送のための磁界を発生させる。一方、高調波電流(第3高調波や第5高調波など)は、基本波電流の整数倍の周波数を有し、無線電力伝送に寄与しない漏洩電磁界を第1コイル11に発生させる。
そこで、本実施形態では、共振周波数fは、第1共振回路1の共振周波数fの整数倍の周波数の入力インピーダンスZinが上昇するように設定される。これにより、第1コイル11からの高調波電流に起因した漏洩電磁界を低減することができる。具体的には、共振周波数fは、共振周波数fの整数倍の周波数に設定される。
以下では、共振周波数fの3倍の周波数を有する第3高調波電流に起因した漏洩電磁界を低減する場合について説明する。以下の説明において、第1共振回路1の共振周波数f(基本波電流の周波数)は85kHzであるものとする。このとき、第3高調波電流の周波数は255kHzとなる。
図3は、入力インピーダンスZinの周波数特性を示す図である。図3において、実線は第2共振回路2の共振周波数fを255kHzに設定した場合の入力インピーダンスZin、破線は共振子が第2コイル21を備えない場合の入力インピーダンスZinを示す。第2コイル21を備えない場合は、第1コイル11と第2コイル21との結合係数kが0である場合と等価である。
図3に示すように、共振子が第2コイル21を備えない場合、入力インピーダンスZinは、85kHz(=f)で最小となり、85kHz以上の周波数領域ではなだらかに増加している。
これに対して、共振子が第2コイル21を備え、共振周波数fが255kHz(=85kHz×3)に設定された場合、入力インピーダンスZinは、255kHzで急峻に大きくなり、85kHzではほとんど変化していない。
図3より、共振周波数fを255kHzに設定することにより、85kHzの入力インピーダンスZinに影響を与えずに、255kHz近傍の入力インピーダンスZinを上昇させることができることがわかる。
図4は、第1コイル11及び第2コイル21の電流の周波数特性を示す図である。図4において、実線は共振周波数fを255kHzに設定した場合の第1コイル11の電流、点線は共振周波数fを255kHzに設定した場合の第2コイル21の電流、破線は共振子が第2コイル21を備えない場合の第1コイル11の電流を示す。
図4に示すように、共振子が第2コイル21を備えない場合、第1コイル11の電流は、85kHzで最大となり、85kHz以上の周波数領域ではなだらかに減少している。
これに対して、共振子が第2コイル21を備え、共振周波数fが255kHzに設定された場合、第1コイル11の電流は、255kHzで急峻に小さくなり、85kHzではほとんど変化していない。
図4より、共振周波数fを255kHzに設定することにより、第1コイル11の85kHzの電流に影響を与えずに、255kHz近傍の電流を減少させることができることがわかる。すなわち、無線電力伝送に寄与する電流に影響を与えずに、漏洩電磁界を発生させる高調波電流を減少させることができる。
以上説明した通り、本実施形態では、共振周波数fを共振周波数fの整数倍に設定することにより、共振周波数fの整数倍の周波数の入力インピーダンスZinを上昇させ、第1コイル11に流れる高調波電流を減少させることができる。したがって、第1コイル11からの漏洩電磁界を低減することができる。
なお、図4からわかるように、高調波電流は、共振周波数fだけでなく、共振周波数fの近傍の周波数領域でも減少している。したがって、共振周波数fを、共振周波数fの整数倍の周波数の近傍の周波数に設定すれば、上記と同様の効果を得られる。製造誤差による第1コイル11と第2コイル21の周波数ずれをそれぞれ5%程度見込むと、共振周波数fの整数倍の周波数の近傍の周波数は、例えば、共振周波数fの整数倍の周波数に対して誤差10%以内の周波数である。
本実施形態に係る共振子では、図4において点線で示したように、第2コイル21にも電流が流れ、第2コイル21が交流磁界を発生させ、共振子からの漏洩電磁界の原因となる。一般に、図1のようなソレノイド型コイルが発生させる磁界は以下の式で表される。
Figure 0006407401
上記のH,Hθ,Hφは、空間上のある点における磁界の各成分であり、E,Eφは、電界の各成分である。式(2)〜(6)において、kは波数、aはコイルの半径、Iはコイルに流れる電流の強度、Nは巻線の巻数である。式(2)〜(6)によれば、ソレノイド型コイルが発生させる磁界の強度H及び電界の強度Eは、コイル半径aの2乗、電流強度Iの1乗、及び巻数Nの1乗に比例して大きくなることがわかる。
したがって、第2コイル21からの漏洩電磁界を小さくするためには、第2コイル21の半径や巻数を小さくすればよい。第2コイル21を小型化した場合、第2コイル21のインダクタンスLが低下し、第1コイル11と第2コイル21との間の結合係数が低下するが、本実施形態の共振子は、第1コイル11と第2コイル21とは共通の磁性体コア3を有するため、結合係数の低下が抑制される。
電磁界シミュレーションによれば、図1の共振子が磁性体コア3を備えない場合、インダクタンスLが0.53μH、結合係数が0.16となるのに対して、共振子が磁性体コア3を備える場合、インダクタンスLが1.54μH、結合係数が0.53となった。
このように、本実施形態に係る共振子は、第1コイル11及び第2コイル21が磁性体コア3を備えるため、結合係数を維持したまま第2コイル21を小型化することができる。したがって、第2コイル21からの漏洩電磁界も低減することができる。
図5〜図13は、本実施形態に係る共振子の変形例を示す図である。
図5の共振子は、磁性体コア3が円柱状である。また、図6の共振子は、磁性体コア3が、四角柱状であり、第1コイル11及び第2コイル21は、スパイラル型コイルである。このように、磁性体コア3の形状は平板状に限られず、円柱状や四角柱状など、任意の形状とすることができる。
図7の共振子は、第1コイル11が磁性体コア3を備え、第2コイル21が磁性体コア3′を備える。このように、第1コイル11及び第2コイル21は、それぞれ別個の磁性体コアを備えてもよい。また、第1コイル11及び第2コイル21の一方だけが磁性体コア3を備えてもよい。いずれの場合も、第1コイル11及び第2コイル21の両方が磁性体コアを備えない場合に比べて、第1コイル11と第2コイル21との間の結合係数が大きくなる。したがって、第2コイル21を小型化し、第2コイル21からの漏洩電磁界を低減することができる。
図8の共振子は、第1コイル11及び第2コイル21が共通の円柱状の磁性体コア3を備え、第2コイル21の半径が第1コイル11の半径より小さくなっている。また、図9の共振子は、第1コイル11及び第2コイル21が共通の平板状の磁性体コア3を備え、第2コイル21の半径が第1コイル11の半径より小さくなっている。さらに、図10の共振子は、第1コイル11及び第2コイル21がそれぞれ別個の平板状の磁性体コア3,3′を備え、第2コイル21の半径が第1コイル11の半径より小さくなっている。
このように、第2コイル21の半径を第1コイル11の半径より小さくすることにより、第2コイル21からの漏洩電磁界を低減できる。これは、第2コイル21の巻数を第1コイル11の巻数より少なくした場合も同様である。
図11の共振子は、第2コイル21が円柱状の磁性体コア3を備え、第2コイル21の半径が第1コイル11の半径より小さくなっている。第1コイル11は、磁性体コア3の底面上に形成されたスパイラル型コイルである。このように、第1コイル11及び第2コイル21のいずれか一方は、スパイラル型コイルであってもよい。
図12の共振子は、2つの第2共振回路2を備える。図12の各第2共振回路2は、第2コイル21と、第2コイル21に接続された第2容量22と、をそれぞれ備える。図13の共振子は、4つの第2共振回路2を備える。図13の各第2共振回路2は、第1コイルより半径が小さい第2コイル21と、第2コイル21と接続された第2容量22と、をそれぞれ備える。
このように、本実施形態に係る共振子は、複数の第2共振回路2を備えてもよい。このとき、1つ目の第2共振回路2の共振周波数fを共振周波数fの3倍の周波数に設定し、2つ目の第2共振回路2の共振周波数fを共振周波数fの5倍の周波数に設定する、というように、各第2共振回路2の共振周波数fは、それぞれ異なる周波数に設定されるのが好ましい。これにより、複数の周波数の入力インピーダンスZinを上昇させ、第1コイル11に流れる高調波電流を減少させ、共振子からの漏洩電磁界を低減することができる。各第2共振回路2の共振周波数fは、例えば、各第2共振回路2が備える第2容量22の容量値Cを調整することにより、それぞれ設定可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る共振子について、図14〜図17を参照して説明する。本実施形態に係る共振子の構成は、第1実施形態と同様である。第1実施形態では、入力インピーダンスZinを上昇させることにより、共振子からの漏洩電磁界を低減したが、本実施形態では、第1コイル11及び第2コイル21からの漏洩電磁界を相殺させることにより、共振子からの漏洩電磁界を低減する。このため、本実施形態に係る共振子は、第1実施形態に係る共振子とは、第2コイル21の共振周波数fの設定方法が異なる。
以下で、共振周波数fの設定方法について説明する。以下の説明において、第2コイル21の電流の正方向は、第1コイル11に正方向の電流が流れたときに第1コイル11が発生させる磁界の方向と、同一方向の磁界を第2コイル21が発生させる方向であるものとする。
本実施形態に係る共振子では、第1コイル11及び第2コイル21に同位相の電流が流れた場合、第1コイル11及び第2コイル21は、同位相の磁界を発生させる。これに対して、第1コイル11及び第2コイル21に逆位相の電流が流れた場合、第1コイル11及び第2コイル21は、逆位相の磁界を発生させる。第1コイル11及び第2コイル21が逆位相の磁界を発生させた場合、両者の磁界が互いに相殺するため、共振子からの漏洩電磁界が低減される。
本実施形態に係る共振子は、このような原理を利用して、共振子からの漏洩電磁界を低減する。すなわち、本実施形態において、共振周波数fは、漏洩電磁界を低減する所定の周波数の第1コイル11及び第2コイル21の電流位相が逆位相になるように設定される。これにより、第1コイル11及び第2コイル21が発生させる磁界が相殺し、共振子からの漏洩電磁界を低減することができる。具体的には、共振周波数fは、共振周波数fの整数倍の周波数より低い周波数に設定される。
以下では、共振周波数fの3倍の周波数を有する第3高調波電流に起因した漏洩電磁界を低減する場合について説明する。以下の説明において、第1共振回路1の共振周波数f(基本波電流の周波数)は85kHzであるものとする。このとき、第3高調波電流の周波数は255kHzとなる。
図14は、共振周波数fを255kHzに設定した場合の第1コイル11及び第2コイル21の電流位相の周波数特性を示す図である。図14において、実線は共振周波数fを255kHzに設定した場合の第1コイル11の電流位相、点線は共振周波数fを255kHzに設定した場合の第2コイル21の電流位相、破線は共振子が第2コイル21を備えない場合の第1コイル11の電流位相、一点鎖線は共振周波数fを255kHzに設定した場合の第1コイル11と第2コイル21との電流位相差を示す。
図14に示すように、共振周波数fを255kHzに設定した場合、255kHzより高い周波数領域において第1コイル11及び第2コイル21の電流位相が逆位相(電流位相差180°)となり、255kHzより低い周波数領域において第1コイル11及び第2コイル21の電流位相が同位相(電流位相差0°)となっている。
また、255kHzは同位相から逆位相に変化する変曲点になっており、255kHz及びその近傍の周波数領域では、電流位相が完全に逆位相とはなっていない。このため、255kHzでは磁界が相殺せず、共振子からの漏洩電磁界を低減することができない。図14より、磁界の相殺により漏洩電磁界を低減するためには、共振周波数fを、低減したい漏洩電磁界の周波数より低い周波数に設定する必要があることがわかる。
図15は、共振周波数fを197kHzに設定した場合の第1コイル11及び第2コイル21の電流位相の周波数特性を示す図である。図15において、実線は第2共振回路2の共振周波数fを197kHzに設定した場合の第1コイル11の電流位相、点線は共振周波数fを197kHzに設定した場合の第2コイル21の電流位相、破線は共振子が第2コイル21を備えない場合の第1コイル11の電流位相、一点鎖線は共振周波数fを197kHzに設定した場合の第1コイル11と第2コイル21との電流位相差を示す。
図15に示すように、共振周波数fを197kHzに設定した場合、197kHzより高い周波数領域において第1コイル11及び第2コイル21の電流位相が逆位相(電流位相差180°)となっていることがわかる。図15によれば、完全に逆位相となるのは、約230kHz以上の周波数領域である。したがって、共振周波数fを197kHzに設定すると、255kHzの磁界が相殺され、共振子からの漏洩電磁界が低減する。
このように、共振周波数fを、漏洩電磁界を低減させたい周波数より少し低い周波数に設定することにより、高調波電流に起因する共振子からの漏洩電磁界を低減することができる。また、電流位相が逆位相となる共振周波数fより高い周波数領域の全体で、漏洩電磁界を低減することができる。
ただし、第1コイル11と第2コイル21の位置関係によっては、共振周波数fを、低減したい漏洩電磁界の周波数より高い周波数に設定する必要がある。図16は、第1コイル11と第2コイル21との位置関係を説明する図である。図16において、矢印31は第1コイル11に流れる電流の向き、破線32は第1コイル11に流れる電流が発生させる磁界、破線32の矢印は磁界32の向き、矢印33は磁界32によって第2コイル21に励起される電流の向き、矢印34は磁界32によって第2コイル21′に励起される電流の向きを示す。
図16に示すように、第1コイル11の電流の向き31と、第2コイル21の電流の向き33と、は一致している。第1コイル11と第2コイル21とがこのような位置関係で配置された場合、上述の通り、共振周波数fを、低減したい漏洩電磁界の周波数より低い周波数に設定すればよい。
これに対して、第1コイル11の電流の向き31と、第2コイル21′の電流の向き34と、は逆向きになっている。第1コイル11と第2コイル21′とがこのような位置関係で配置された場合、図14に示した同位相の領域が逆位相に、逆位相の領域が同位相になり、第1コイル11と第2コイル21′との位相関係が反転する。このため、共振周波数fを、低減したい漏洩電磁界の周波数より高い周波数に設定する必要がある。
共振周波数fを、低減したい漏洩電磁界の周波数より低い周波数又は高い周波数のどちらに設定するかは、第1コイル11の電流により励起される第2コイル21の電流の向きに応じて決めればよい。
本実施形態による漏洩電磁界の低減効果は、第1コイル11が発生させる磁界の強度と、第2コイルが発生させる磁界の強度と、が等しいときに最大となる。上述の通り、各コイルが発生させる磁界の強度は、各コイルの半径aの2乗、電流強度Iの1乗、及び巻数Nの1乗に比例する。このため、例えば、図1の共振子のように、第1コイル11及び第2コイル21の半径及び巻数が等しい場合、電流強度Iが等しいときに漏洩電磁界の低減効果が最大となる。
図17は、第1コイル11及び第2コイル21の電流の周波数特性を示す図である。図17において、実線は共振周波数fを197kHzに設定した場合の第1コイル11の電流、点線は共振周波数fを197kHzに設定した場合の第2コイル21の電流、破線は共振子が第2コイル21を備えない場合の第1コイル11の電流、一点鎖線は共振周波数fを197kHzに設定した場合の実質電流を示す。ここでいう実質電流とは、第1コイル11の電流及び第2コイル21の電流を、位相差を考慮して足した電流であり、共振子からの漏洩電磁界の発生に実質的に寄与する電流である。
図17に示すように、共振周波数fを197kHzに設定すると、第1コイル11及び第2コイル21の電流は、85kHz及び約220kHzでピークとなる。また、第1コイル11の電流は、197kHzで急激に小さくなっている。これは、第1実施形態で説明したとおり、197kHzのインピーダンスZinが上昇するためである。
上述の通り、共振周波数fを197kHzに設定した場合、約230kHzで電流位相が完全に逆位相となる。このため、図17に示すように、約230kHz以上の周波数領域では、実質電流が大幅に減少していることがわかる。
また、図17によれば、255kHzで第1コイル11及び第2コイル21の電流強度が等しくなり、実質電流が最小となっている。すなわち、255kHzで漏洩電磁界の低減効果が最大となっている。
このように、共振周波数fは、漏洩電磁界の低減効果が最大となる周波数が、共振周波数fの整数倍の周波数となるように設定されるのが好ましい。漏洩電磁界の低減効果が最大となる周波数は、実験や電磁界シミュレーションにより求めることができる。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:第1共振回路、2:第2共振回路、3:磁性体コア、11:第1コイル、12:第1容量、13:交流電源、21:第2コイル、22:第2容量

Claims (10)

  1. 無線電力伝送用の第1コイルと、
    前記第1コイルと磁気的に結合し、電気的に分離される第2コイルと、
    前記第1コイルと接続され、第1共振周波数を有する第1共振回路を形成する第1容量と、
    前記第2コイルと接続され、第2共振周波数を有する第2共振回路を形成する第2容量と、
    を備え、
    前記第1コイルと前記第2コイルとの少なくとも一方は、磁性体コアを備え、
    前記第2共振周波数は、前記第1共振周波数の整数倍の周波数に設定される
    共振子。
  2. 前記第1コイルと前記第2コイルとの少なくとも一方は、前記磁性体コアを備えるソレノイド型コイルである
    請求項1に記載の共振子。
  3. 前記第2共振周波数は、前記第1共振周波数の整数倍の周波数に対して誤差10%以内の周波数に設定される
    請求項1または2に記載の共振子。
  4. 前記第2共振周波数は、前記第1共振周波数の整数倍の周波数における前記第1コイル及び前記第2コイルの電流強度が等しくなるように設定される
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の共振子。
  5. 前記第2コイルを複数備える
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の共振子。
  6. 前記第2コイルと接続され、第2共振周波数を有する第2共振回路を形成する第2容量を複数備える
    請求項5に記載の共振子。
  7. 複数の前記第2共振回路は、それぞれ異なる第2共振周波数を有する
    請求項6に記載の共振子。
  8. 前記第1コイルと前記第2コイルは、同一の磁性体コアに巻線を巻付けられたソレノイド型コイルである
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の共振子。
  9. 前記第1コイルと前記第2コイルは、半径が異なる
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の共振子。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の共振子を備える
    無線電力伝送装置。
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