JP6406484B1 - バンパービーム - Google Patents

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Abstract

バンパービーム100は、クロージングプレート2と、ハット部材1とを備える。ハット部材1は、天板1aと、2つのフランジ1cと、2つ縦壁1bとを有する。ハット部材1は、高強度部10Hと低強度部10Lを含む。高強度部10Hは、2つの縦壁1bそれぞれの長手方向中央を含み長手方向に少なくも250mmにわたる領域に形成される。高強度部10Hの引張強度は、1.5GPa以上である。低強度部10Lは、高強度部の外側において長手方向に前記縦壁の高さ以上にわたる領域に形成される。低強度部の引張強度は、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度より低い。

Description

本発明は、耐衝撃性を有するバンパービームに関する。
バンパービームには、耐衝撃性が求められる。バンパービームには、断面がハット形状のハット部材と、ハット部材に接合されるクロージングプレートで形成されるものがある。このようなバンパービームは、クロージングプレートを車長方向外側に配置すると質量あたりの衝撃吸収能に優れる。このようにクロージングプレートを衝撃入力面としたものを逆ハットという。ハット部材の天板を衝撃入力面としたものを順ハットという。
例えば、国際公開第WO2016/117335号(特許文献1)には、内部に補強部材を配置した逆ハットのバンパービームが開示されている。内部の補強部材によりバンパービームの衝撃エネルギー吸収効率が改善されている。
国際公開第WO2016/117335号
将来北米での実施が計画されている自動車の衝突試験には、自動車の前部バンパーの車幅方向中央に柱をぶつけるものがある(ポール前突試験)。この衝突試験では、バンパービームの長手方向中央に集中荷重が生じる。この衝突試験に合格するためには、バンパービームの耐力を向上させることが求められる。バンパービームの耐力を向上させるには、バンパービームの肉厚を厚くしたり、バンパービームを大型化したりすることが考えられる。しかし、このような対策ではバンパービームの軽量化と衝突に対する耐力向上を両立できない。
そこで、発明者らは、軽量化と衝突耐力の向上を両立するようなバンパービームの形状と素材を検討した。具体的には、質量効率の高い形状として、逆ハットを採用し、引張強度の高い素材を用いた。
発明者らは、逆ハットの形状で、高い引張強度の材料を用いたバンパービームでは、軽量化を図りながらも、バンパービームの耐力を向上できることを見出した。しかしながら、この構成のバンパービームの衝撃試験において、クロージングプレートの圧子衝突部と反対側のハット部材の天板が衝撃により破断する場合があることがわかった。
そこで、本願は、逆ハットの形状で、高い引張強度の材料を用いた場合に、衝撃による破断を抑制できるバンパービームを開示する。
本発明の1つの観点によるバンパービームは、クロージングプレートと、前記長手方向において前記クロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材とを備える。前記ハット部材は、天板と、前記天板の両端に位置する2つの第1の稜線と、前記クロージングプレートに接合される2つのフランジと、前記2つのフランジそれぞれの内側端部に位置する2つの第2の稜線と、前記2つの第1の稜線と前記2つの第2の稜線の間に、それぞれ位置する2つ縦壁とを有する。前記ハット部材は、高強度部と低強度部を含む。高強度部は、前記2つの縦壁それぞれの長手方向中央を含み長手方向に少なくも250mmにわたる領域に形成される。高強度部の引張強度は、1.5GPa以上である。低強度部は、前記長手方向において前記クロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材における前記高強度部の長手方向外側において長手方向に前記縦壁の高さ以上にわたる領域であって、前記2つの第2の稜線のうち一方から、前記2つの縦壁及び前記天板を経て、前記2つの第2の稜線のうち他方に至るまでの領域に形成される。低強度部の引張強度は、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度より低い。
本願開示によれば、逆ハットの形状で、高い引張強度の材料を用いた場合に、衝撃による破断を抑制できるバンパービームを提供することができる。
本実施形態におけるバンパービームの構成を示す側面図である。 図1に示すバンパービームの斜視図である。 図1に示すバンパービームのA−A線の断面図である。 バンパービームの低強度部の配置を説明するための図である。 バンパービームの低強度部の配置の変形例を示す図である。 バンパービームの断面に生じる曲げモーメントの分布を示すグラフである。 補強部材を含むバンパービームの構成例を示す側面図である。 図7に示すバンパービームのA−A線の断面図である。 補強部材を有するバンパービームの断面に生じる曲げモーメントの分布を示すグラフである。 補強部材の変形例を示す断面図である。 補強部材の他の変形例を示す断面図である。 逆ハットのバンパービームの天板が衝撃により破断した場合のストロークと荷重の関係を示すグラフである。
発明者らは、断面がハット形状の部材(以降、ハット部材という)と、ハット部材に接合されるクロージングプレートと、で形成されるバンパービームの衝撃に対する挙動について調べた。ハット部材は、天板と、天板の両端から延びる2つの縦壁と、2つの縦壁の天板と反対側の端部からそれぞれ互いに離れる方向へ延びる2つのフランジとを有する。
発明者らは、逆ハットのバンパービームの最大荷重を高める検討を行った。高強度材料を用いて、逆ハットのバンパービームを構成することで、最大荷重を高くすることができることがわかった。しかし、引張強度(TS)が1.5GPa以上の高強度材料を用いた逆ハットのバンパービームの衝撃試験では、クロージングプレートへの圧子の衝突時に、圧子衝突部の反対側の天板が破断する場合があることがわかった。図12は、逆ハットのバンパービームの天板が衝撃により破断した場合の、ストロークと荷重の関係を示すグラフである。図12に示すように、衝撃により逆ハットのバンパービームの天板が破断すると、荷重が0になる。これにより、バンパービームの耐力が著しく低下する。
発明者らは、天板が破断する場合について詳しく検討した。ポール前突試験のように逆ハットのバンパービーム部材に集中荷重が負荷される場合、曲げ変形にともない天板に引張ひずみが発生する。この場合、集中荷重点に生じるひずみが最も大きい。一般に引張強度の高い素材は延性に乏しく、大きなひずみが生じると割れることが多い。この結果、超高強度かつ低延性材料を用いた場合、天板が破断する可能性があることが判明した。
順ハット及び逆ハットともに、耐荷重性能に対する寄与が大きいのはハット部材である。一方、衝撃を受けた時に引張変形が最も生じるのは、順ハットでは、クロージングプレートであり、逆ハットではハット部材の天板である。引張変形による破断を回避しようとした場合、順ハットではクロージングプレート、逆ハットではハット部材を、高延性化すなわち低強度化することが考えられる。順ハットでは、クロージングプレートの耐荷重性能への寄与が小さいため、クロージングプレートに低強度材を用いても、最大荷重の低下の度合は小さい。すなわち、順ハットでは、クロージングプレートを低強度化することで、引張変形による破断を回避できる。一方、逆ハットの場合、破断を回避するために耐荷重性能への寄与が高いハット部材の強度を低下させると、最大荷重の低下の度合が大きくなる。そのため、破断抑制と高荷重化の両立が難しい。また、ハット部材の材料の強度を低下させると、耐衝撃性能を確保するために板厚を大きくする必要がある。そのため、高荷重化と軽量化の両立も困難になる。
そこで、発明者らは、逆ハットにおいて、衝撃を受けた時の断面に生じる曲げモーメントが大きくなる中央部の強度を確保しつつも、母材破断を抑制する構成について検討した。検討の結果、ハット部材における長手方向中央の引張強度を1.5GPa以上として、ハット部材の長手方向において中央を含む250mm領域の外側に、中央より引張強度が低い低強度部を、長手方向に縦壁の高さ以上に渡って設ける構成に想到した。この構成により、逆ハットにおいて、高強度材料によって最大荷重を高めつつ、母材破断を抑制することができることを見出した。この知見に基づいて、以下の実施形態に想到した。なお、バンパービームが順ハットに適用されるのか、逆ハットに適用されるのかは、形状から判別可能である。バンパービームは車長方向外側に凸になるよう湾曲するからである。すなわち、逆ハットのバンパービームは、クロージングプレート側に凸になるよう湾曲する。なお、本発明において、「長手方向においてクロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材」は、クロージングプレートが車両の外側に配置されるように形成されたバンパービームのハット部材を意味する。
(構成1)
本発明の実施形態におけるバンパービームは、クロージングプレートと、前記長手方向において前記クロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材とを備える。前記ハット部材は、天板と、前記天板の両端に位置する2つの第1の稜線と、前記クロージングプレートに接合される2つのフランジと、前記2つのフランジそれぞれの内側端部に位置する2つの第2の稜線と、前記2つの第1の稜線と前記2つの第2の稜線の間に、それぞれ位置する2つ縦壁とを有する。前記ハット部材は、高強度部と低強度部を含む。高強度部は、前記2つの縦壁それぞれの長手方向中央を含み長手方向に少なくも250mmにわたる領域に形成される。高強度部の引張強度は、1.5GPa以上である。低強度部は、前記長手方向において前記クロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材における前記高強度部の長手方向外側において長手方向に前記縦壁の高さ以上にわたる領域であって、前記2つの第2の稜線のうち一方から、前記2つの縦壁及び前記天板を経て、前記2つの第2の稜線のうち他方に至るまでの領域に形成される。低強度部の引張強度は、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度より低い。
バンパービームは、クラッシュボックスやフロントサイドメンバーといった他部材の接続部(車体取付部)に相当する端部の2か所で支持される。ポール前突試験のようにバンパービームの長手方向中央に集中荷重が負荷されるときのバンパービームの変形形態は、両端部を支持した状態で中央部を押す3点曲げ試験の変形形態と同様になる。この場合、バンパービームの全断面に負荷される曲げモーメントは、集中荷重点すなわち長手方向中央で最も大きく、端部に近づくにつれて小さくなる。長手方向中央以外に同じ荷重を負荷した場合、集中荷重点の曲げモーメントが最も高くなる。この集中荷重点の曲げモーメントは、長手方向中央に荷重を負荷した場合の集中荷重点の曲げモーメントより低い。つまり、同じ荷重を付加する場合、長手方向中央に荷重を付加すると最もバンパービームが壊れやすい。故に、バンパービームの長手方向中央への荷重負荷に対する耐荷重性能が重要になる。
上記構成1では、長手方向においてクロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材の長手方向中央における長さ250mmの領域における引張強度が1.5GPa以上の高強度部に加えて、高強度部の長手方向外側の領域に、長手方向に当該領域の縦壁の高さ以上にわたって低強度部が設けられる。この構成により、中央に衝撃による荷重が入力された時の曲げモーメントが最も大きくなる部分の強度が高いので最大荷重を高めることができる。さらに、長手方向の中央を含む長さ250mmの領域の外において低強度部が設けられることで、中央に荷重が入力された時に、高強度部より低強度部の方が先に変形しやすくなる。すなわち、変形起点となる低強度部をバンパービームの長手方向中央(集中荷重点)以外に設けることで、集中荷重点にある高強度部が変形する前に、低強度部を局所変形させることができる。また、低強度部は、中央に比べて引張強度が低いので延性が高い。低強度部は、第2の稜線の一方から他方まで、2つの縦壁及び天板にわたって形成される。そのため、低強度部が形成された天板及び2つの縦壁において変形による母材破断が生じにくい。低強度部は延性が高いので、低強度部位が局所変形しても、破断しにくい。すなわち、低強度部位は、割れるのではなく、延びて曲がる。このように、構成1によれば、逆ハットの形状で、且つ1.5GPa≦TSの高強度材料を用いて最大荷重を確保しつつも、母材破断を抑制できるバンパービームを提供できる。
なお、縦壁の高さは、クロージングプレートに垂直な方向における縦壁の長さとする。すなわち、クロージングプレートに垂直な方向における第1の稜線と第2の稜線の間の距離を、縦壁の高さとする。バンパービームは、バンパーレインフォースメントと称されることもある。
(構成2)
上記構成1において、前記低強度部の引張強度(TS)は、1.5GPaより小さいことが好ましい。TS<1.5GPaとすることで、低強度部の延性を担保して母材破断をより抑制することができる。
(構成3)
上記構成2において、前記低強度部の引張強度TSは、590MPaより大きいことが好ましい。590MPa<低強度部のTS、とすることで、低強度部に荷重が負荷される場合でも、バンパーレビームの耐荷重を確保できる。
(構成4)
上記構成1〜3のいずれかにおいて、前記天板は、前記天板の長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有してもよい。前記縦壁における前記低強度部と前記高強度部の境界は、前記縦壁の長手方向中央から長手方向に125mmだけ離れた位置から、前記縦壁の長手方向中央から前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13だけ離れた位置までの間に配置されることが好ましい。これにより、低強度部を適切な位置に配置することができる。
(構成5)
上記構成1〜4のいずれかにおいて、前記天板は、前記天板の長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有してもよい。前記低強度部は、前記2つの支持部の間において、前記高強度部の両側に設けられることが好ましい。このように、バンパービームが他の部材に支持される支持部の間に低強度部が設けられることで、低強度部の変形が、他の部材の変形に影響を与えたりするのを抑えることができる。また、低強度部を、高強度部の両側に設けることで、局所変形を2か所で発生させ、ひずみを分散することができる。低強度部を、高強度部の片側に1箇所だけ設ける場合に比べて、天板に生じるひずみを抑えることができる。
ハット部材の長手方向において、低強度部のハット部材端部側の外側に外側高強度部が形成されてもよい。外側高強度部の引張強度は、1.5GPa以上としてもよい。この場合、外側高強度部と低強度部との境界は、上記の2つ支持部の間にすることが好ましい。すなわち、低強度部が、2つの支持部の間に配置されることが好ましい。これにより、低強度部の変形が他の部材の変形に影響を与えるのを抑えることができる。
或いは、低強度部は、ハット部材の長手方向において、高強度部の端からハット部材の端にわたって形成されてもよい。例えば、ハット部材の長手方向中央部における高強度部以外の部分は、低強度部としてもよい。このような構成であっても、バンパービームの長手方向中央の集中荷重点の部分を局所変形させることができる。その結果、逆ハットの形状で、且つ1.5GPa≦TSの高強度材料を用いて最大荷重を確保しつつも、母材破断を抑制できるバンパービームを提供できる。また、低強度部の長手方向外側に外側高強度部を設ける構成に比べて、ハット部材における高強度の部分の割合を低くすることができる。これにより、例えば、コスト削減が可能になる。
低強度部の引張強度と前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方との強度差は、前記2つの縦壁の長手方向中央から離れる程、大きくなるよう設定してもよい。また、低強度部の引張強度を、2つの縦壁の長手方向中央からの距離に応じて変化させてもよい。例えば、低強度部を長手方向に複数の区間に分けて、縦壁の長手方向中央により近い区間よりより遠い区間の引張強度を小さくしてもよい。
(構成6)
上記構成1〜5のいずれかにおいて、前記天板は、前記天板の長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有してもよい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.4倍以下であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.35倍以下であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.2倍以下であることが好ましい。
上記構成6によれば、低強度部の強度を適正化し、高強度部が局所変形する直前に低強度部が局所変形しやすくすることができる。これにより、高強度部が局所変形した場合とほぼ同等の耐力を得ることができる。なお、上記構成6では、高強度部と低強度部の引張強度の差以外に断面に係る曲げモーメントに影響を与える要素が少ない場合に、上記の効果がより奏する。例えば、高強度部の厚みと低強度部の縦壁の厚みが同じである場合に、上記の効果がより得られやすくなる。又は、高強度部及び低強度部のいずれにも補強部材が設けられていない場合に、上記の効果がより得られやすくなる。
(構成7)
上記構成6において、前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.33倍以上であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.2倍以上であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.1倍以上であることが好ましい。
上記構成7によれば、低強度部の強度をより適正化し、さらに、高強度部が局所変形する直前に低強度部が局所変形しやすくすることができる。これにより、高強度部が局所変形した場合とほぼ同等の耐力を得ることができる。
(構成8)
上記構成1〜5のいずれかにおいて、前記バンパービームは、前記縦壁の前記高強度部が形成される領域、及び前記クロージングプレートの前記高強度部と長手方向において重なる領域の少なくとも一部に取り付けられる補強部材をさらに備えることが好ましい。これにより、耐衝撃性能を保ちつつ、全体の厚みを薄くして、軽量化できる。また、低強度部の引張強度TSと、縦壁の長手方向の中央の引張強度TSとの差ΔTSを小さくできる。
(構成9)
上記構成8において、前記補強部材は、前記2つの縦壁に接し、かつ前記2つの縦壁の間であって、前記縦壁の高さ方向中央よりクロージングプレートに近い位置に設けられてもよい。例えば、補強部材は、ハット部材内にクロージングプレートと平行になるよう配置された補強板で構成されてもよい。或いは、ハット部材の内部の空間内に充填された樹脂(発泡)により補強部材を構成してもよい。
(構成10)
上記構成8又は構成9において、前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.68倍以下であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.54倍以下であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.2倍以下であることが好ましい。
上記構成10によれば、補強部材を設けた場合の低強度部の強度を適正化し、高強度部が局所変形する直前に低強度部が局所変形しやすくすることができる。これにより、高強度部が局所変形した場合とほぼ同等の耐力を得ることができる。
(構成11)
前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.6倍以上であることが好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.45倍以上である事が好ましい。前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.1倍以上である事が好ましい。
上記構成11によれば、補強部材を設けた場合の低強度部の強度をより適正化し、さらに、高強度部が局所変形する直前に低強度部が局所変形しやすくすることができる。これにより、高強度部が局所変形した場合とほぼ同等の耐力を得ることができる。
(構成12)
上記構成1〜5、8、及び9のいずれかにおいて、前記天板又は前記2つの縦壁の前記低強度部の一部に貫通孔が設けられてもよい。貫通孔によって、高強度部と低強度部の引張強度の差を調整することができる。
(構成13)
上記構成1〜5、8、9及び12のいずれかにおいて、前記2つの縦壁それぞれにおいて、前記低強度部の少なくとも一部における前記縦壁の高さは、前記長手方向中央における前記縦壁の高さより低くてもよい。低強度部の縦壁の高さを低くすることで、高強度部と低強度部の引張強度の差を調整することができる。
(構成14)
上記構成1〜5、8、9、12、及び13のいずれかにおいて、前記2つの縦壁それぞれにおいて、前記低強度部の少なくとも一部における前記縦壁の厚みは、前記長手方向中央における前記縦壁の厚みより薄くてもよい。低強度部の縦壁の厚みを薄くすることで、高強度部と低強度部の引張強度の差を調整することができる。
[実施形態]
図1は、本実施形態におけるバンパービーム100の構成を示す側面図である。図2は、図1に示すバンパービーム100の斜視図である。図3は、図1に示すバンパービーム100のA−A線における断面を示す断面図である。図1、図2及び図3に示すように、バンパービーム100は、ハット部材1と、ハット部材1に接合されるクロージングプレート2を有する。バンパービーム100は、ハット部材1とクロージングプレート2により形成される閉断面構造を有する。
図1及び図2に示すように、バンパービーム100は、長手方向において、ハット部材1からクロージングプレート2の方に向かって凸となるよう湾曲する。そのため、ハット部材1は、長手方向において、クロージングプレート2側に凸となるよう湾曲する。このように、クロージングプレート2側に凸となるよう湾曲した形状のバンパービームは、クロージングプレート2を荷重入力面とする逆ハット型のバンパービームとなる。バンパービーム100が、車両に取り付けられた状態では、クロージングプレート2が、車長方向の外側に配置される。なお、車長方向は、車両の前後方向であり、車幅方向は、車両の左右方向である。
図3に示すように、バンパービーム100のハット部材1は、天板1aと、天板の両端から延びる2つの縦壁1bと、2つの縦壁1bから延びる2つのフランジ1cとを有する。2つの縦壁1bは、互いに対向して延びる。2つのフランジ1cは、2つの縦壁1bの天板1aとは反対側の端部からそれぞれ互いに離れる方向へ延びて形成される。
天板1aと2つの縦壁1bの間には、第1の稜線1abがある。天板1aの両端に第1の稜線1abが位置する。また、2つの縦壁1bのそれぞれとフランジ1cとの間には、第2の稜線1bcがある。第2の稜線1bcは、2つのフランジ1cの互いに対向する端部すなわち内側端部に位置する。縦壁1bは、第1の稜線1abと第2の稜線1bcの間に位置する。すなわち、縦壁1bの一方端は、第1の稜線1abに隣接し、縦壁1bの他方端は、第2の稜線1bcに隣接する。
第1の稜線1ab及び第2の稜線1bcは、いずれもハット部材1の長手方向に延びる。図1に示す例では、第1の稜線1ab及び第2の稜線1bcは、ハット部材1からクロージンプレート2へ向かう方向に凸となるよう湾曲している。ハット部材1には、第1の稜線1ab及び第2の稜線1bcが互いに平行な部分と、第1の稜線1ab及び第2の稜線1bcが互いに平行でない部分がある。
なお、バンパービーム100の長手方向は、バンパービームの寸法が最も長くなる方向とする。図1に示す例では、y方向が長手方向である。バンパービーム100が車両に取り付けられた状態では、車幅方向が、バンパービーム100の長手方向となる。また、バンパービーム100の長手方向、ハット部材1の長手方向及び縦壁1bの長手方向は、いずれも同じ方向とする。
2つの縦壁1bのそれぞれと天板1aとの境界部分には、湾曲部(R)5が形成されている。すなわち、縦壁1bの一方端を含む端部は、丸く湾曲した形状となっている。これにより、縦壁1bと天板1aとの境界におけるハット部材の肩部の表面は、曲面になる。この湾曲部(R)5は、縦壁1bの一部であるとして、縦壁1bの、クロージングプレート2に垂直な方向における高さHが決定される。すなわち、湾曲部(R)5の天板1a側の端のR境界(R止まり)5bを、縦壁1bの一方端とする。第1の稜線1abは、縦壁1bの一方端すなわちR境界5bに隣接する。
2つの縦壁11のそれぞれと、2つのフランジ1cのそれぞれとの境界部分には、湾曲部(R)6が形成されている。すなわち、縦壁1bの他方端を含む端部は、丸く湾曲した形状となっている。これにより、縦壁1bとフランジ1cとの境界におけるハット部材1の肩部の表面は、曲面になる。この湾曲部(R)6は、縦壁1bの一部であるとして、縦壁1bの、クロージングプレート2に垂直な方向における高さHが決定される。すなわち、湾曲部(R)6のフランジ1c側の端のR境界(R止まり)6bを、縦壁1bの他方端とする。第2の稜線1bcは、縦壁1bの他方端に隣接する。
図1に示すように、ハット部材1は、2つの縦壁1bそれぞれにおいて、長手方向の中央を含み長手方向に少なくも250mmにわたる領域に高強度部10Hを有する。高強度部の引張強度は、1.5GPa以上である。
ハット部材1の高強度部以外の領域には、低強度部10Lが形成される。低強度部10Lは、ハット部材における高強度部10Hの長手方向外側に形成される。低強度部10Lの長手方向の寸法LBは、縦壁1bの高さH以上である(LB≧H)。低強度部10Lは、2つの第2の稜線1bcのうち一方から、一方の縦壁1b、天板1a、他方の縦壁1bを経て、2つの第2の稜線のうち他方に至るまでの領域に形成される。低強度部10Lの引張強度は、2つの縦壁1bの長手方向中央の引張強度より低い。すなわち、低強度部10Lの引張強度は、2つの縦壁1bの長手方向中央の引張強度のうち低い方の引張強度より低い。
このように、ハット部材1の長手方向中央に高強度部を形成し、長手方向の中央を含む長手方向の長さが250mmの領域以外の領域に低強度部を形成することで、クロージングプレート2の長手方向中央に荷重が入力された場合に、変形起点となる低強度部10Lをバンパービームの長手方向中央1m(集中荷重点)以外に設けることができる。これにより、集中荷重点にある高強度部10Hが変形する前に、低強度部10Lを局所変形させることができる。また、低強度部10Lは、中央に比べて引張強度が低いので延性が高い。そのため、低強度部10Lにおいて変形による母材破断が生じにくい。また、衝撃による荷重が入力されたときに曲げモーメントが大きくなる長手方向中央を含む部分は、引張強度が1.5GPa以上の高強度部として、最大荷重を高め、もって耐衝撃性能を向上させることができる。
クロージングプレート2は、車両の外側に配置される。ハット部材1は、車両の内側に配置される。ハット部材1は、クロージングプレート2より車両の内側すなわち車両の車室に近い位置に配置される。本実施形態では、バンパービーム100の車両の内側に配置される部分である天板1aと縦壁1bに低強度部10Lと高強度部10Hによる強度差が設けられる。これに対して、クロージングプレート2には、強度差は設けられない。クロージングプレート2の強度は均一である。すなわち、ハット部材1の強度差に比べると、クロージングプレート2の強度差は無視できる程度に小さい。バンパービーム100において、車両の内側すなわち車室に近い位置に配置されるハット部材1の天板1a及び縦壁1bに上記のように強度差を設けることで、母材破断を抑制することができる。なお、クロージングプレート2に強度差が設けられてもよい。
(低強度部の配置例)
図4は、低強度部10Lの配置例を説明するための図である。図4に示す例では、バンパービーム100は、長手方向に離間した2つの支持部材4によって支持される。バンパービーム100は、長手方向に離間した2箇所の支持部1sで支持部材4に支持される。支持部材4は、例えば、サイドメンバー又はクラッシュボックスとしてもよい。バンパービーム100の支持部1sでは、例えば、ボルト等の締結部材又は溶接により、支持部材4に固定される。このように、バンパービーム100は、長手方向に離間した2箇所の支持部1sで支持された状態で車両に取り付けられる。
図4に示す例では、縦壁1bにおける低強度部10Lと高強度部10Hの境界10HLは、縦壁1bの長手方向中央1mから長手方向に125mmの位置と、縦壁1bの長手方向中央1mから長手方向に2箇所の支持部1s間の距離LSの4分の1(LS/4)の位置との間の区間L1内に配置される。区間L1は、縦壁1bの長手方向中央1mからの長手方向の距離LDが、125mmから2箇所の支持部1s間の距離LSの4分の1(LS/4)の範囲(125mm≦LD≦LS/4)である。
図4に示す例では、低強度部10Lの長手方向の外側に、低強度部10Lより引張強度が高い外側高強度部10SHが形成される。外側高強度部10SHの引張強度は、1.5GPaとしてもよい。縦壁1bにおける低強度部10Lと外側高強度部10SHの境界10SLは、縦壁1bの長手方向中央1mから長手方向に225mmの位置と、縦壁1bの長手方向中央1mから長手方向に2箇所の支持部1s間の距離LSの36分の13((13/36)LS)の位置との間の区間L2内に配置される。区間L2は、縦壁1bの長手方向中央1mからの長手方向の距離LDが、2つの支持部材4の間の距離LSの1/4から13/36の範囲(LS/4≦LD≦(13/36)LS)である。縦壁1bの長手方向中央1mから長手方向に2箇所の支持部1s間の距離LSの36分の13((13/36)LS)の位置から2箇所の支持部1s間の距離LSの2分の1(LS/2)の位置までの間の区間L3には、外側高強度部10SHが形成される。区間L3は、縦壁1bの長手方向中央1mからの長手方向の距離LDが、2つの支持部材4の間の距離LSの13/36から1/2の範囲((13/36)LS≦LD≦LS/2)である。
低強度部10Lと高強度部10Hの境界は、例えば、区間L1又は区間L2に配置されることが好ましい。これにより、クロージングプレート2の長手方奥中央に衝撃による荷重が入力された時に高強度部10Hより低強度部10Lを先に局所変形させる観点から、適切な位置に低強度部10Lを配置することができる。
また、低強度部10Lは、長手方向において、2つの支持部1sの間に配置する。例えば、低強度部10Lは、長手方向において、2つの支持部材4の間に配置することがより好ましい。低強度部10Lは、長手方向において、区間L1又はL2に配置することがさらに好ましい。このように、支持部材4と長手方向において重ならない位置に低強度部10Lを設けることで、低強度部10Lの変形が、支持部材4の変形挙動に影響を及ぼす度合いを少なくできる。
低強度部10Lの長手方向における寸法LBは、(3/2)H以上((3/2)H≦LB)としてもよく、(5/3)H以上((5/3)H≦LB)としてもよい。Hは低強度部10Lの領域における縦壁1bの高さの平均値である。また、低強度部10Lの長手方向における寸法LBの上限は、特に限定されないが、例えば、3H以下(LB≦3H)としてもよい。
図5は、低強度部10Lの配置の変形例を示す図である。図5に例では、低強度部10Lは、ハット部材1の長手方向において、高強度部10Hの端からハット部材1の端までの領域に形成される。ハット部材1の高強度部10H以外の部分は、低強度部10Lとなる。図5に示す例では、図1に示す低強度部例と比べて、ハット部材における引張強度が1.5GPa以上の高強度の部分の割合が低くなる。
図6は、衝撃による荷重が入力された場合のバンパービームの断面に生じる曲げモーメントの長手方向における分布の例を示すグラフである。図6に示すグラフにおいて、縦軸は、曲げモーメントの大きさを示し、横軸は、長手方向における断面位置を示す。図6に示す線G1、G2、G3は、荷重入力時の断面に生じる曲げモーメントを表す。各断面に生じる曲げモーメントは、線G1、G2、G3の順に、荷重入力時の変形ストロークの増加にともなって大きくなる。なお、線G1、G2、G3は、2つの支持部の長手方向中央において、クロージングプレート2に対し荷重が入力された場合の各断面に生じる曲げモーメントを示す。
図6に示すグラフにおいて、破線Mb1は、バンパービームの断面が座屈する時の曲げモーメント(以下、座屈曲げモーメントと称する)を表す。すなわち、バンパービームの断面に生じる曲げモーメントが破線Mb1で示すレベルに達した時に、断面が座屈すなわち崩壊する。破線Mb1は、バンパービームの長手方向において座屈曲げモーメントが均一になっている場合の例である。
各断面における座屈曲げモーメントは、例えば、断面を構成する材料の強度、板厚、又は、形状その他のバンパービームの構成要素によって決まる。そのため、図1に示すように、低強度部10Lを配置することで、低強度部10Lの座屈曲げモーメントが、縦壁1bの長手方向中央における高強度部10Hの座屈曲げモーメントより小さくなる。
破線Mb2は、長手方向中央と一方の支持部の間において、長手方向中央からの距離が距離LPより大きい領域における座屈曲げモーメント(=M3)を、長手方向中央の座屈曲げモーメント(=M1)より低くした場合(M1>M3)の座屈曲げモーメントの長手方向の分布を示す。例えば、ハット部材1の長手方向中央と一方の支持部の間において、長手方向中央から距離が距離LPより大きい領域に、低強度部10Lを設けることで、破線Mb2あるいは破線Mb3に示すような座屈曲げモーメント分布を得ることができる。破線Mb3は、長手方向中央から距離が距離LPより大きい領域における座屈曲げモーメント(=M4)を、長手方向中央の座屈曲げモーメント(=M1)よりさらに低くした場合(M1>M4)の座屈曲げモーメントの長手方向の分布を示す。
破線Mb2で示す座屈曲げモーメント分布の場合の変形挙動について説明する。この場合、荷重によってハット部材1の長手方向中央における断面に生じる曲げモーメントが長手方向中央の座屈曲げモーメント=M1に達する直前すなわち線G3で示す状態の時に、長手方向中央から距離LPの位置P1の断面に生じる曲げモーメントが、その位置P1における座屈曲げモーメント=M3(M1>M3)に達する。そのため、ハット部材1の長手方向中央の断面よりも、位置P1における断面の方が先に座屈する。
これにより、ハット部材1の長手方向中央のクロージングプレート2に荷重が入力された場合であっても、長手方向中央から距離LPだけ離れた位置P1に局所変形が発生する。また、破線Mb2で示す座屈曲げモーメント分布の場合の荷重による変形時の最大荷重は、破線Mb1に示す座屈曲げモーメント分布の場合の最大荷重と略同じレベルになる。
破線Mb3で示す座屈曲げモーメント分布の場合、線G2で示す状態、すなわち、長手方向中央の断面に生じる曲げモーメントがM2(M1>M2)に達した時に、位置P1の断面に生じる曲げモーメントが、その位置P1における座屈曲げモーメント=M4(M3>M4)に達する。この時、位置P1の断面が座屈する。このように、破線Mb3で示す座屈曲げモーメント分布の場合は、破線Mb2で示す座屈曲げモーメント分布の場合に比べて、荷重による変形時の最大荷重が小さくなる。そのため、最大荷重を高める観点から、長手方向中央における座屈曲げモーメントと、局所変形を発生させたい位置の座屈曲げモーメントとの差ΔMbを適切に設定することが好ましい。
この座屈曲げモーメントの差ΔMbは、例えば、低強度部10Lと高強度部10Hの引張強度の差、板厚の差、縦壁の高さHの差等によって調整することができる。製造効率の観点からは、低強度部10Lと高強度部10Hの引張強度の差によって、座屈曲げモーメントの差ΔMbを調整することが好ましい。
例えば、縦壁1bの長手方向中央と、低強度部10Lの長手方向中央に近い方の端との距離が大きい程、低強度部10Lの引張強度と高強度部10Hの引張強度との強度差を大きくすることができる。一例として、下記のよう低強度部の強度を設定してもよい。
(低強度部の強度設定例)
図4を使い、低強度部の強度設定例を説明する。低強度部が区間L1にある場合、すなわち、長手方向における縦壁1bの中央1mから低強度部10Lまでの距離LLが125mmより大きく、かつ2つの支持部1s間の距離LSの4分の1以下の場合(125mm<LL≦LS/4)は、低強度部10Lの引張強度TS_Lが、2つの縦壁1bの長手方向中央1mの引張強度のうち低い方の引張強度TS_HCに対して0.4倍以下(TS_L≦0.4×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L1を長手方向中央1mより先に変形させることができる。
低強度部が区間L2にある場合、すなわち、長手方向における縦壁1bの中央1mから低強度部10Lまでの距離LLが距離LSの4分の1より大きく、かつ距離LSの36分の13以下の場合(LS/4<LL≦(13/36)LS)は、低強度部10Lの引張強度TS_Lが、引張強度TS_HCに対して0.35倍以下(TS_L≦0.35×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L1を長手方向中央1mより先に変形させることができる。
低強度部が区間L3にある場合、すなわち、長手方向における縦壁1bの中央1mから低強度部10Lまでの距離LLが距離LSの36分の13より大きく、かつ距離LSの2分の1以下の場合((13/36)LS<LL≦LS/2)は、低強度部10Lの引張強度TS_Lが、引張強度TS_HCに対して0.2倍以下(TS_L≦0.2×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L1を長手方向中央1mより先に変形させることができる。
上記のように、長手方向において、中央から離れるに従って高強度部と低強度部との引張強度の差を大きくすることで、低強度部の引張強度を、荷重を受けた時に高強度部より低強度部を先に変形させるために適切な範囲に設定することができる。
また、各区間における低強度部の引張強度の下限値を設定することで、最大荷重の低下の度合いを抑えることができる。低強度部の引張強度の下限値は、長手方向中央からの距離に応じて設定してもよい。例えば、長手方向中央からの距離が大きくなる程、低強度部の引張強度の下限値を低くしてもよい。一例として、以下のように、低強度部の引張強度を設定してもよい。
例えば、上記例において、区間L1に低強度部を設ける場合は、区間L1の引張強度TS_Lを長手方向中央の引張強度TS_HCに対して0.33倍以上0.4倍以下(0.33×TS_HC≦TS_L≦0.4×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L1を長手方向中央1mより先に変形させ、かつ、最大荷重の低下を抑制することができる。
また、区間L2に低強度部を設ける場合は、区間L2の引張強度TS_Lを長手方向中央の引張強度TS_HCの0.2倍以上0.35倍以下(0.2×TS_HC≦TS_L≦0.35×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L2を長手方向中央1mより先に変形させ、かつ最大荷重の低下を抑制することができる。
また、区間L3に低強度部を設ける場合は、低強度部10Lの引張強度TS_Lを、引張強度TS_HCに対して0.1倍以上0.2倍以下(0.1×TS_HC≦TS_L≦0.2×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L3を長手方向中央1mより先に変形させ、かつ最大荷重の低下を抑制することができる。
(補強部材を含む構成例)
図7は、補強部材3を含むバンパービーム100の構成例を示す側面図である。図8は、図7に示すバンパービーム100のA−A線における断面を示す断面図である。図7及び図8において、図1及び図3と同じ部材には同じ番号を付している。
図7及び図8に示すバンパービーム100は、高強度部に取り付けられた補強部材3をさらに備える。図7に示すように、補強部材3は、長手方向において、高強度部10Hと重なる位置に設けられる。これにより、補強部材3は、高強度部10Hを補強する。なお、図7に示す例では、補強部材3は、長手方向において、高強度部10Hに含まれるよう配置されている。補強部材3の一部は、長手方向において高強度部10Hの外側に延びて形成されてもよい。
図8に示すように、補強部材3は、ハット部材1の内部空間に配置される。補強部材3は、2つの縦壁1bに接する。補強部材3は、2つの縦壁1bの間であって、縦壁1bの高さ方向中央よりクロージングプレート2に近い位置に設けられる。補強部材3は、クロージングプレート2と平行になるよう、両端が縦壁1bに支持された補強板で構成される。補強部材3の材料は特に限定されない。補強部材3の材料として、例えば、金属、樹脂、又はセラミック等を用いてもよい。
高強度部10Hを補強する補強部材3を設けることで、補強部材3を設けない場合に比べて、高強度部10Hの引張強度と、低強度部10Lの引張強度との差を小さくすることができる。これにより、低強度部10Lの引張強度の設計自由度が高くなる。
図9は、高強度部10Hを補強する補強部材3を備えたバンパービーム100における曲げモーメント分布の例を示すグラフである。図9に示すグラフにおいて、破線Mb4は、断面に座屈が生じる時の座屈曲げモーメントを示す。すなわち、断面に生じる曲げモーメントが、座屈曲げモーメントに達すると断面が座屈する。図9に示す破線Mb4は、長手方向における強度分布が一様のバンパービームの長手方向中央から120mmの範囲に補強部材3を配置した場合の、座屈曲げモーメントの長手方向の分布を示す。この例では、補強部材3が設けられる領域における座屈曲げモーメント(=M5)は、隣接する領域の座屈曲げモーメント(=M6)よりΔMbdだけ高くなっている(M5−M6=ΔMbd)。
図9における線G4、G5は、荷重入力時の断面に生じる曲げモーメントを表す。各断面に生じる曲げモーメントは、線G4、G5の順に、荷重入力時の変形ストロークの増加にともなって大きくなる。なお、線G4、G5は、2つの支持部の長手方向中央において、クロージングプレート2に対し荷重が入力された場合の各断面に生じる曲げモーメントを示す。曲げモーメントの長手方向の分布が破線Mb4に示す分布の場合、線G5の状態すなわち、長手方向中央の断面の曲げモーメントが、長手方向中央の座屈曲げモーメントM5に達した時に、長手方向中央の断面が座屈する。
例えば、バンパービーム100の2つの支持部1sの間の中央すなわち長手方向中央に、クロージングプレート2に対する衝撃による荷重が入力された場合に、長手方向中央から距離LPの位置P1の断面を、長手方向中央より先に座屈させるには、破線Mb5に示すように、位置P1の座屈曲げモーメントを、長手方向中央の座屈曲げモーメントに対して少なくともΔMb2程度は下げておく必要がある。この下げ幅ΔMb2は、例えば、図6に示すような補強部材3がない場合の下げ幅ΔMbに比べて小さくてすむ。図9に示す例では、補強部材3が取り付けられることにより、長手方向中央の座屈モーメントより位置P1の座屈曲げモーメントがΔMbdだけ低くなっているためである。
この座屈曲げモーメントの差ΔMb2は、例えば、低強度部10Lと高強度部10Hの引張強度の差、板厚の差、縦壁の高さHの差等によって調整することができる。
座屈曲げモーメントの差ΔMb2を生じさせるために、例えば、2つの支持部の長手方向中央と一方の支持部の間において、長手方向中央からの距離が、距離LPより大きい領域に低強度部10Lを形成する。この場合、距離LPに応じて、低強度部10Lの引張強度と長手方向中央の引張強度の強度差を設定してもよい。例えば、縦壁1bの長手方向中央と、低強度部10Lの長手方向中央に近い方の端との距離が大きい程、低強度部10Lの引張強度と高強度部10Hの引張強度との強度差を大きくすることができる。
一例として、区間L1に低強度部を設ける場合は、区間L1の引張強度TS_Lを長手方向中央の引張強度TS_HCに対して0.68倍以下(TS_L≦0.68×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L1を長手方向中央1mより先に変形させることができる。
また、区間L2に低強度部を設ける場合は、区間L2の引張強度TS_Lを長手方向中央の引張強度TS_HCの0.54倍以下(TS_L≦0.54×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L2を長手方向中央1mより先に変形させることができる。
また、区間L3に低強度部を設ける場合は、低強度部10Lの引張強度TS_Lを、引張強度TS_HCに対して0.2倍以下(TS_L≦0.2×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L3を長手方向中央1mより先に変形させることができる。
上記例では、各区間における低強度部の上限値を設定する例である。さらに、各区間における低強度部の下限値を設定することで、最大荷重の低下の度合いを抑えることができる。
一例として、上記例において、区間L1に低強度部を設ける場合は、区間L1の引張強度TS_Lを長手方向中央の引張強度TS_HCに対して0.6倍以上0.68倍以下(0.6×TS_HC≦TS_L≦0.68×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L1を長手方向中央1mより先に変形させ、かつ、最大荷重の低下を抑制することができる。
また、区間L2に低強度部を設ける場合は、区間L2の引張強度TS_Lを長手方向中央の引張強度TS_HCの0.45倍以上0.54倍以下(0.45×TS_HC≦TS_L≦0.54×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L2を長手方向中央1mより先に変形させ、かつ最大荷重の低下を抑制することができる。
また、区間L3に低強度部を設ける場合は、低強度部10Lの引張強度TS_Lを、引張強度TS_HCに対して0.1倍以上0.2倍以下(0.1×TS_HC≦TS_L≦0.2×TS_HC)とすることが好ましい。これにより、区間L3を長手方向中央1mより先に変形させ、かつ最大荷重の低下を抑制することができる。
(補強部材の変形例)
補強部材は、図7及び図8に示す構成に限られない。例えば、補強部材3は、ハット部材1の内部空間に限られず、ハット部材1の外部に配置されてもよい。また、補強部材は、ハット部材1とクロージングプレート2で囲まれる空間に充填された充填剤で構成されてもよい。
図10は、補強部材の変形例を示す断面図である。図10に示す例では、補強部材3は、ハット部材1とクロージングプレート2で囲まれる空間に充填される充填剤である。充填剤は、例えば、樹脂等で形成されてもよい。また、例えば、図8に示すように、ハット部材1の2つの縦壁1bの両端が接するよう配置された板で仕切られた空間に充填剤が充填される構成であってもよい。
図11は、補強部材の他の変形例を示す断面図である。図11に示す例では、クロージングプレート2の一部が、補強部材3を兼ねる。クロージングプレート2は、ハット部材1の2つのフランジ1cに接合される。クロージングプレート2の2つのフランジ1cの間の部分は、2つのフランジ1cを結ぶ仮想線よりも天板1a側に位置する。すなわち、クロージングプレート2は、2つのフランジ1cの間において、天板1aの方に向かって凹んでいる。クロージングプレート2の2つのフランジ1cの間の部分の両端は、2つの側壁1bに接している。すなわち、クロージングプレート2は、2つのフランジ1cそれぞれに接合される部分から天板1aに向かって湾曲して、2つの縦壁1bのそれぞれの内面に接する位置まで延びる。このように、クロージングプレート2の一部を2つの縦壁1bのうち一方の縦壁の内面から他方の縦壁の内面へ渡って配置することができる。これにより、クロージンプレート2の一部を、2つの縦壁1bが互いに近づくように変形するのを抑える補強部材とすることができる。
上記の例では、補強部材3によって、長手方向中央1mにおける座屈が生じる曲げモーメントと、低強度部における座屈が生じる座屈曲げモーメントの差を発生させる。これにより、低強度部の引張強度と長手方向中央1mにおける引張強度の差を小さくできる。補強部材3の他の手段でも、長手方向中央1mにおける座屈が生じる座屈曲げモーメントと、低強度部における座屈が生じる座屈曲げモーメントの差を発生させることができる。
例えば、低強度部10Lの縦壁1bまたは天板1aに、貫通孔を設けることで、長手方向中央1mと低強度部とで、座屈が生じる座屈曲げモーメントの差を発生させることができる。又は、低強度部10Lの縦壁1bの高さHと、高強度部10Hの縦壁1bの高さHを異ならせることで、長手方向中央1mと低強度部とで、座屈が生じる座屈曲げモーメントの差を発生させることができる。或いは、低強度部10Lの縦壁1bの厚み(板厚)と、高強度部10Hの縦壁1bの厚み(板厚)を異ならせることで、長手方向中央1mと低強度部10Lとで、座屈が生じる座屈曲げモーメントの差を発生させることができる。
(バンパービームの湾曲の形態)
図1に示すバンパービーム100は、クロージングプレート2側に凸となるよう湾曲している。図1に示す例では、長手方向中央1mの両側であって、1つの支持部1sの間に、2つの湾曲部を有する。湾曲部は、側方(図1に示すx方向)から見て湾曲している部分である。2つの湾曲部の間の部分は、長手方向に直線上に延びている。また、2つの湾曲部の長手方向外側の部分も、直線上に延びている。このように、バンパービームは、側方(図1に示すx方向)から見て、直線状に延びる直線部と湾曲している湾曲部とを含む形状を有してもよい。図1に示す例では、直線部の長手方向両側に湾曲部が配置される。すなわち、湾曲部の間に直線部が配置される。変形例として、バンパービームにおいて、湾曲部の長手方向両側に直線部が配置されてもよい。また、例えば、図1に示すように、バンパービームは、縦壁に垂直な方向から見て左右対称となるよう湾曲していてもよい。なお、低強度部と湾曲部との位置関係は、特に限定されない。
さらに、変形例として、バンパービームは、長手方向全体にわたって一定の曲率で湾曲していてもよい。又は、バンパービームは、長手方向全体にわたって湾曲し、かつ、長手方向の位置に応じて曲率が変化していてもよい。
(製造工程)
バンパービーム100のハット部材1及びクロージングプレート2は、全体を同一素材で形成してもよい。ハット部材1は、例えば、鋼板から形成される。バンパービーム100の製造工程には、低強度部10L及び高強度部10Hを有するハット部材1を作製する工程と、クロージングプレート2を作製する工程と、ハット部材1とクロージングプレート2を接合する工程とが含まれる。ハット部材1を作製する工程では、素材に強度差を与え、低強度部を形成する工程が含まれる。また、ハット部材1及びクロージングプレート2を湾曲させる工程が、バンパービーム100の製造工程に含まれる。ハット部材1及びクロージングプレート2を湾曲させる場合は、例えば、プレス曲げ、引張り曲げ、圧縮曲げ、ロール曲げ、押し通し曲げ、又は偏心プラグ曲げ等の曲げ加工方法が用いられる。
低強度部を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、ロールフォーミングにより鋼板を断面ハット型に変形加工し、レーザー又は高周波加熱等の方法で、材料を局所的に加熱、焼き入れを行うことで、硬化領域を含むハット部材1を作り出すことができる。この場合、焼き入れを行わない領域が、相対的に強度が低い低強度部となる。また、調質処理を行ってハット部材1の全体を強化した後に、部分的に焼鈍処理を行って低強度部を形成することもできる。
或いは、熱間プレス(ホットスタンピング)技術を用いてハット部材1を作製することもできる。熱間プレスの工程において、加熱又は冷却の条件を同一素材において部分的に異ならせることで、素材中に低強度部を形成することができる。例えば、鋼板を用いて、鋼がオーステナイト単相域となる温度(Ac3温度)以上に加熱し、金型を用いて成形を行いつつ焼き入れを行う。この際に、冷却速度に差をつけることにより、急冷部は概ね硬質なマルテンサイト組織とし、緩冷部は、軟質なフェライトとパーライトの混相組織又はベイナイト組織とする。これにより、緩冷部を、低強度部とすることができる。また、熱間プレスにより部材全体をマルテンサイト組織の高強度部とした後、部分的に焼戻して低強度部を形成してもよい。
なお、ハット部材1の製造方法は、上記例に限られない。例えば、テーラードブランク等、その他公知の方法を用いて、低強度部を有するハット部材1を形成してもよい。
本実施例では、ハット部材とクロージングプレートで構成される構造部材に圧子を衝突させた場合の構造部材の変形をシミュレーションで解析した。シミュレーションでは、図1と同じ形状のバンパービームの解析モデルを用いた。また、解析モデルにおける各部の寸法は、図4においてLS=900mmとした場合の寸法とした。クロージングプレート2の長手方向中央に圧子を衝突させた場合のバンパービームの変形挙動を解析した。シミュレーションでは、高強度部及び低強度部の引張強度を変化させて、ハット部材の長手方向中央より低強度部の方が先に変形する時の高強度部及び低強度部の引張強度を調べた。
下記表1は、解析結果を示す表である。下記表1は、クロージングプレート2の長手方向中央1mに対する衝撃の荷重によってバンパービームの低強度部が長手方向中央より先に変形した際の、低強度部の引張強度TSと、低強度部の開始位置の関係を示す。低強度部の開始位置は、縦壁における、低強度部と高強度部との境界と、長手方向中央との距離である。表1における()内の値は、長手方向中央における引張強度に対する低強度部の引張強度の比率を示す。
Figure 0006406484
上記表1において、Case1の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が1.5GPa、ハット部材の板厚が全体にわたって一様に2mm、補強部材はなしである。Case2の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が1.8GPa、ハット部材の板厚が全体にわたって一様に2mm、補強部材はなしである。Case3の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が1.5GPa、ハット部材の板厚が全体にわたって一様に2mm、高強度部における補強部材はありである。Case4の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が1.5GPa、ハット部材の板厚が高強度部及び外側高強度部で2mm、低強度部で1.2mm、補強部材はなしである。Case5の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が2GPa、ハット部材の板厚が全体にわたって一様に1.8mm、高強度部における補強部材はなしである。Case6の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が1.5GPa、ハット部材の板厚が全体にわたって一様に1.2mm、高強度部における補強部材はなしである。Case7の条件は、縦壁の長手方向中央を含む高強度部及び外側高強度部の引張強度が1.5GPa、ハット部材の板厚が全体にわたって一様に1.6mm、高強度部における補強部材はありである。
下記表2は、解析結果を示す表である。下記表2は、最大荷重と低強度部の引張強度との関係を示す。表2に示す結果は、低強度部の開始位置すなわち縦壁における長手方向中央から低強度部と高強度部の境界までの距離が150mmの場合の解析結果である。表2において、()内の”OK”は、低強度部で折れが発生したことを示し、”NG”は、長手方向中央で折れが発生したことを示す。
Figure 0006406484
以上、本発明の一実施形態を説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
1:ハット部材
1a:天板
1b:縦壁
1c:フランジ
2:クロージングプレート
10L:低強度部
10H:高強度部

Claims (14)

  1. クロージングプレートと、
    長手方向において前記クロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材とを備え、
    前記ハット部材は、
    天板と、
    前記天板の両端に位置する2つの第1の稜線と、
    前記クロージングプレートに接合される2つのフランジと、
    前記2つのフランジそれぞれの内側端部に位置する2つの第2の稜線と、
    前記2つの第1の稜線と前記2つの第2の稜線の間に、それぞれ位置する2つ縦壁とを有し、
    前記2つの縦壁それぞれにおいて前記長手方向中央を含み前記長手方向に少なくも250mmにわたる領域に形成され、引張強度が1.5GPa以上の高強度部と、
    前記長手方向において前記クロージングプレート側に凸となるように湾曲するハット部材における前記高強度部の前記長手方向外側において前記長手方向に前記縦壁の高さ以上にわたる領域であって、前記2つの第2の稜線のうち一方から、前記2つの縦壁及び前記天板を経て、前記2つの第2の稜線のうち他方に至るまでの領域に形成され、引張強度が前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度より低い低強度部と、を含む、バンパービーム。
  2. 前記低強度部の引張強度は、1.5GPaより小さい、請求項1に記載のバンパービーム。
  3. 前記低強度部の引張強度は、590MPaより大きい、請求項2に記載のバンパービーム。
  4. 前記天板は、前記天板の前記長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有し、
    前記縦壁における前記低強度部と前記高強度部の境界は、前記縦壁の前記長手方向中央から前記長手方向に125mmだけ離れた位置から、前記縦壁の前記長手方向中央から前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13だけ離れた位置までの間に配置される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバンパービーム。
  5. 前記天板は、前記天板の前記長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有し、
    前記低強度部は、前記2つの支持部の間において、前記高強度部の両側に設けられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバンパービーム。
  6. 前記天板は、前記天板の前記長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有し、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.4倍以下であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.35倍以下であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.2倍以下である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のバンパービーム。
  7. 前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.33倍以上であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.2倍以上であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.1倍以上である、
    請求項6に記載のバンパービーム。
  8. 前記縦壁の前記高強度部が形成される領域、及び前記クロージングプレートの前記高強度部と前記長手方向において重なる領域の少なくとも一部に取り付けられる補強部材をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバンパービーム。
  9. 前記補強部材は、前記2つの縦壁に接し、かつ前記2つの縦壁の間であって、前記縦壁の高さ方向中央よりクロージングプレートに近い位置に設けられる、請求項8に記載のバンパービーム。
  10. 前記天板は、前記天板の前記長手方向に離間した2つの位置において、前記バンパービームを支持する部材が取り付けられる2つの支持部を有し、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.68倍以下であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.54倍以下であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.2倍以下である、
    請求項8又は9に記載のバンパービーム。
  11. 前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が125mmより大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.6倍以上であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の4分の1より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.45倍以上であり、
    前記長手方向における前記縦壁の中央から前記低強度部までの距離が前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の36分の13より大きく、かつ前記2つの支持部間の前記長手方向の距離の2分の1と同じかまたは小さい場合は、前記低強度部の引張強度が、前記2つの縦壁の前記長手方向中央の引張強度のうち低い方に対して0.1倍以上である、請求項10に記載のバンパービーム。
  12. 前記天板又は前記2つの縦壁の前記低強度部の一部に貫通孔が設けられる、請求項1〜5、8、及び9のいずれか1項に記載のバンパービーム。
  13. 前記2つの縦壁それぞれにおいて、前記低強度部の少なくとも一部における前記縦壁の高さは、前記長手方向中央における前記縦壁の高さより低い、請求項1〜5、8、9及び12のいずれか1項に記載のバンパービーム。
  14. 前記2つの縦壁それぞれにおいて、前記低強度部の少なくとも一部における前記縦壁の厚みは、前記長手方向中央における前記縦壁の厚みより薄い、請求項1〜5、8、9、12、及び13のいずれか1項に記載のバンパービーム。
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