JP6406356B2 - 走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の走行制御情報のデータ構造、及び走行制御装置に関する。
この種の装置に関し、位置情報と交通法規とを対応づけたデータベースを参照し、現在位置において交通法規に違反していないか否かを判断する技術が知られている(特許文献1)。
国際公開第2009/128398号 段落0112〜0114
実際の交通においては、自車両に緊急自動車が接近する場面に適用される交通法規が複数存在する場面がある。このような場面において、交通法規を遵守しつつ、実行すべき唯一の運転行動を車両に実行させることは難しいという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、複数の交通法規が適用される場面において、車両が実行すべき唯一の運転行動を選択し、適切に走行制御を行うための走行制御情報のデータ構造及び走行制御装置を提供する。
本発明は、緊急自動車が自車両に接近する走行場面について、交通法規が規定する、許可される運転行動及び/又は禁止される運転行動を含む運転行動情報と、各運転行動に付された優先度とが対応づけられたデータ構造の走行制御情報を提供することにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、走行場面と、運転行動と、優先度とが対応づけられた走行制御情報を参照して、一の走行場面において優先度の高い運転行動を選択できる。このため、緊急自動車が自車両に接近する場合のように、一の走行場面において適用される交通法規が複数存在する場面においても、自車両が実行すべき唯一の運転行動を迅速に選択できる。
本実施形態に係る走行制御情報を用いた走行制御システムのブロック構成図である。 本実施形態の走行制御情報を説明するための図である。 本実施形態の走行制御システムの制御手順を示すフローチャート図である。 図3に示す制御手順のステップS104のサブルーチンを示すフローチャート図である。 複数の交通法規が適用される場面の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る車両の走行制御装置を、車両に搭載された走行制御システムに適用した場合を例にして説明する。本発明の走行制御装置の実施の形態は限定されず、車両側と情報の授受が可能な携帯端末装置に適用することもできる。走行制御装置、走行制御システム、及び携帯端末装置は、いずれも演算処理を実行するコンピュータである。
図1は、走行制御システム1のブロック構成を示す図である。本実施形態の走行制御システム1は、車両に搭載され、走行制御装置100と車載装置200と記憶装置300とを備える。
本実施形態の走行制御装置100は、自車両が走行している車線を認識し、車線のレーンマーカの位置と自車両の位置とが所定の関係を維持するように、自車両の動きを制御する車線逸脱防止機能(レーンキープサポート機能)を備える。本実施形態の走行制御装置100は車線の中央を自車両が走行するように、自車両の動きを制御する。走行制御装置100は、車線のレーンマーカから自車両までの路幅方向に沿う距離が所定値域となるように、自車両の動きを制御してもよい。なお、本実施形態におけるレーンマーカは、レーンを規定する機能を有するものであれば限定されず、路面に描かれた線図であってもよいし、レーンの間に存在する植栽であってもよいし、レーンの路肩側に存在するガードレール、縁石、歩道、二輪車専用道路などの道路構造物であってもよい。また、レーンマーカは、レーンの路肩側に存在する看板、標識、店舗、街路樹などの不動の物体であってもよい。
走行制御装置100は通信装置20を有し、車載装置200は通信装置40を有し、両装置は有線通信又は無線通信により互いに情報の授受を行う。
まず、車載装置200について説明する。
本実施形態の車載装置200は、検出装置50と、センサ60と、車両コントローラ70と、駆動装置80と、操舵装置90と、出力装置110と、ナビゲーション装置120とを備える。車載装置200を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
以下、車載装置200を構成する各装置についてそれぞれ説明する。
検出装置50は、自車両の周囲の状況を検出する。検出装置50は、自車両の周囲に存在する対象物の存在及びその存在位置を検出する。特に限定されないが、本実施形態の検出装置50はカメラ51を含む。本実施形態のカメラ51は、例えばCCD等の撮像素子を備える撮像装置である。カメラ51は自車両の所定の位置に設置され、自車両の周囲の対象物を撮像する。自車両の周囲は、自車両の前方、後方、前方側方、後方側方を含む。カメラ51は、自車両の後方に設けられ、自車両の後方(真後ろ及び側方を含む)の対象物を撮像してもよい。カメラ51により撮像される対象物は、標識などの静止物体、歩行者・他車両などの移動物体を含む。標識は、路面に表示された二次元の標識と、看板などの立体的な標識を含む。他車両は、自車両が進路を譲るべき緊急自動車などの優先対象を含む。
また、検出装置50は、画像データを解析し、その解析結果に基づいて対象物の種別を識別してもよい。検出装置50は、パターンマッチング技術などを用いて、画像データに含まれる対象物が、車両であるか、歩行者であるか、標識であるか否かを識別する。また、検出装置50は、画像データから対象物の像を抽出し、その像の大きさや形状から対象物の具体的な種別(四輪車、二輪車、バス、トラック、工事車両など)や、車種(小型車、大型車)や、特殊車両(緊急自動車など)を識別できる。さらに、検出装置50は、画像データに含まれるナンバープレートに表記された識別子から、その車両の種別、車種を識別できる。検出装置50は、レーンマークの形状から、自車両の走行レーンが直進レーン、右左折レーン、合流レーンなどのレーンの属性を識別できる。自車両の走行レーンの属性に応じて、自車両の走行状態を認識できる。
検出装置50は、自車両に接近する緊急自動車を検出する。緊急自動車の検出手法は特に限定されないが、本実施形態の検出装置50は、予め記憶した緊急自動車の画像上の特徴を有する対象物を緊急自動車として抽出する。検出装置50は、緊急自動車の画像上の特徴(外観上の特徴)を予め記憶し、移動体として検出された対象物の画像上の特徴との一致度をパターンマッチング技術を用いて判断し、一致度が所定値以上である場合には、検出された対象物が緊急自動車であると判断する。
なお、救急自動車、警察自動車、消防自動車などの特徴はそれぞれ記憶しておくことが好ましい。これにより、自車両に接近する緊急自動車が救急自動車、警察自動車、又は消防自動車のいずれであるかを識別できる。特に消防車両については、識別できるように、特徴を予め記憶しておく。例えば、日本国の道路交通法では、法第40条に緊急自動車に関し規定されているが、法第41条の2において特別に消防車両について規定がされており、消防車両については。法第40条第1項は適用しない(第41条の2第4項)旨が規定されているからである。このため、検出装置50は走行場面情報として、緊急自動車(消防自動車以外)が自車両に接近している場面と、消防自動車が自車両に接近している場面とを識別して検出することが好ましい。検出装置50は、緊急自動車の位置、速度を検出する。
また、検出装置50は、路面に表示されたレーンマーク、横断歩道を含む交通標識を検出する。検出装置50は、横断歩道を含む画像情報に基づいて、現在の交通場面が交差点を走行している場面であると判断する。画像データから対象物を抽出する手法、対象物の属性を認識する手法は、特に限定されず、出願時に知られた手法を適宜に利用できる。
検出装置50は、取得した画像データを処理し、自車両の周囲に存在する対象物の位置に基づいて、自車両から対象物までの距離を取得する。検出装置50は、対象物の位置の経時的な変化から自車両と対象物の相対速度、自車両と対象物との相対加速度を走行場面情報として取得する。画像データに基づく走行場面情報の導出処理については、本願出願時に知られている手法を適宜に用いることができる。カメラ51は、赤外線カメラ、ステレオカメラでもよい。
本実施形態における「走行場面情報」は、自車両の走行場面を特定する情報である。走行場面情報は、自車両に緊急自動車が接近しているという情報、自車両が交差点に接近しているという情報、路肩側に他車両が駐車しているという情報、隣接車線側に他車両が駐車しているという情報を含む。
なお、本実施形態の検出装置50はレーダー装置52を用いてもよい。レーダー装置52としては、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波レーダーなどの出願時に知られた方式のものを用いることができる。本実施形態の検出装置50は、マイク53を用いてもよい。緊急自動車が発するサイレン音を認識するためである。サイレン音を検出することにより、緊急自動車が緊急出動中であることを認識できる。サイレン音の変化により、緊急自動車が自車両に接近していることを認識できる。
本実施形態のセンサ60は、操舵角センサ61、車速センサ62を備える。操舵角センサ61は、自車両の操舵量、操舵速度、操舵加速度などの操舵に関する操舵情報を検出し、車両コントローラ70、走行制御装置100へ送出する。車速センサ62は、自車両の車速、加速度を検出し、車両コントローラ70、走行制御装置100へ送出する。
本実施形態の車両コントローラ70は、エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit, ECU)などの車載コンピュータであり、車両の運転状態を電子的に制御する。本実施形態の車両としては、電動モータを走行駆動源として備える電気自動車、内燃機関を走行駆動源として備えるエンジン自動車、電動モータ及び内燃機関の両方を走行駆動源として備えるハイブリッド自動車を例示できる。なお、電動モータを走行駆動源とする電気自動車やハイブリッド自動車には、二次電池を電動モータの電源とするタイプや燃料電池を電動モータの電源とするタイプのものも含まれる。
本実施形態の駆動装置80は、自車両V1の駆動機構を備える。駆動機構には、上述した走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置81などが含まれる。駆動装置80は、アクセル操作及びブレーキ操作による入力信号、車両コントローラ70又は走行制御装置100から取得した制御信号に基づいてこれら駆動機構の各制御信号を生成し、車両の加減速を含む走行制御を実行する。駆動装置80に制御情報を送出することにより、車両の加減速を含む走行制御を自動的に行うことができる。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分も駆動装置80に送出される。
本実施形態の操舵装置90は、ステアリングアクチュエータを備える。ステアリングアクチュエータは、ステアリングのコラムシャフトに取り付けられるモータ等を含む。操舵装置90は、車両コントローラ70から取得した制御信号、又はステアリング操作により入力信号に基づいて車両の進行方向の変更制御(転回制御ともいう、以下同じ)を実行する。車両コントローラ70は、操舵量を含む制御情報を操舵装置90に送出することにより、進行方向の変更制御を実行する。また、走行制御装置100は、車両の各輪の制動量をコントロールすることにより進行方向を変更する転回制御を実行してもよい。この場合、車両コントローラ70は、各輪の制動量を含む制御情報を制動装置81へ送出することにより、車両の転回制御を実行する。
本実施形態のナビゲーション装置120は、自車両の現在位置から目的地までの経路を設定し、後述する出力装置110を介して経路案内情報を出力する。ナビゲーション装置120は、位置検出装置121と、道路種別、道路幅、道路形状その他の道路情報122と、道路情報122が各地点に対応づけられた地図情報123とを有する。本実施形態の位置検出装置121は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, GPS)を備え、走行中の車両の走行位置(緯度・経度)を検出する。ナビゲーション装置120は、位置検出装置121により検出された自車両の現在位置に基づいて、自車両が走行する道路リンクを特定する。本実施形態の道路情報122は、各道路リンクの識別情報ごとに、交差点の位置、交差点の進行方向、交差点の種別その他の交差点に関する情報を対応づけて記憶する。また、本実施形態の道路情報122は、各道路リンクの識別情報ごとに、道路種別、道路幅、道路形状、追い越しの可否(隣接レーンへの進入の可否)その他の道路に関する情報を対応づけて記憶する。ナビゲーション装置120は、道路情報122を参照し、自車両が走行する道路リンクが属する道路に関する情報を「走行場面情報」として取得し、走行制御装置100へ送出する。
走行制御装置100は、走行場面情報に基づいて、自車両が交差点に接近している場面であることを認識する。走行制御装置100は、この認識された場面を考慮した運転行動を自車両に実行させる。なお、自車両が走行する道路種別、道路幅、道路形状は、走行制御処理において、自車両が走行する目標経路の算出に用いられる。なお、本実施形態における目標経路は、自車両V1が将来通過する一つ又は複数の地点の特定情報(座標情報)を含む。本実施形態の目標経路は、自車両V1の次の走行位置を示唆する一つの点を少なくとも含む。目標経路は、連続した線により構成されてもよいし、離散的な点により構成されてもよい。
本実施形態の出力装置110は、走行支援に関する各種の情報をユーザ又は周囲の車両の乗員に向けて出力する。本実施形態において、出力装置110は、運転行動に基づく走行制御に関する情報を出力する。目標経路上を自車両に走行させる制御情報に応じた情報として、操舵操作や加減速が実行されることをディスプレイ111、スピーカ112、のほか車室外ランプ、車室内ランプを介して、自車両の乗員又は他車両の乗員に予め知らせる。また、本実施形態の出力装置110は、通信装置40を介して、高度道路交通システム(Intelligent Transpo Systems:ITS)などの外部装置に走行支援に関する各種の情報を出力してもよい。高度道路交通システムなどの外部装置は、車両の速度、操舵情報、走行経路などを含む走行支援に関する情報を、複数の車両の交通管理に用いる。これにより、自車両の乗員及び/他車両の乗員は、走行制御される自車両の挙動に応じた対応ができる。
記憶装置300は、後述する走行制御情報310を読み込み可能な状態で記憶する。記憶装置300は、車載装置の一部として構成されてもよいし、車載装置とは物理的に別の装置として構成してもよい。走行制御情報310は、通信回線を介してアクセス可能な状態で存在すればよいので、情報の関連づけをして分散して配置してもよい。
以下、本実施形態の走行制御装置100について説明する。
図1に示すように、本実施形態の走行制御装置100は、制御装置10と、通信装置20と、出力装置30とを備える。通信装置20は、車載装置200との情報の授受を行う。出力装置30は、先述した車載装置200の出力装置110と同様の機能を有する。出力装置30として、車載装置200の出力装置110を用いてもよい。
走行制御装置100の制御装置10は、自車両の走行制御を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)12と、このROM12に格納されたプログラムを実行することで、走行制御装置100として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)11と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)13と、を備えるコンピュータである。
本実施形態に係る走行制御装置100の制御装置10は、情報取得機能と、選択機能と、制御機能とを有する。本実施形態の制御装置10は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
以下、本実施形態に係る走行制御装置100の各機能について説明する。
まず、制御装置10の情報取得機能について説明する。制御装置10は、自車両の周囲の状況を構成する情報を取得する。制御装置10は、周囲の状況から自車両の走行場面を特定する走行場面情報を取得する。制御装置10は、先述した検出装置50及び/又はナビゲーション装置120から走行場面情報を取得する。走行場面情報は、自車両に緊急自動車が接近しているという走行場面を特定する情報を含む。走行場面情報は、自車両が交差点に接近しているという走行場面を特定する情報を含む。走行場面情報は、自車両の走行車線の路肩又は隣接車線側に他車両が存在するかという走行場面を特定する情報を含む。走行場面情報は、自車両と緊急自動車との位置関係、自車両と他車両との位置関係、自車両と交差点との位置関係を含む。位置関係には、位置の経時的な変化(相対速度)、速度の経時的な変化(相対加速度)を含む。
緊急自動車を含む他車両と自車両とが車車間通信をすることが可能であれば、自車両の制御装置10は、他車両の車速センサが検出した他車両の車速、加速度を走行場面情報として取得してもよい。もちろん、制御装置10は、高度道路交通システムの外部装置から他車両の位置、速度、加速度を含む走行場面情報を取得することもできる。
ここで、制御装置10の自車情報取得機能について説明する。制御装置10は、自車両の位置を含む自車情報を取得する。自車両の位置は、ナビゲーション装置120の位置検出装置121により取得できる。自車情報は、自車両の車速、加速度を含む。制御装置10は、自車両の速度を車速センサ62から取得する。自車両の速度は、自車両の位置の経時的な変化に基づいて取得することもできる。自車両の加速度は、自車両の速度から求めることができる。自車情報は、自車両の現在位置と車速から求められた、将来の時刻における自車両の位置を含む。将来の時刻における自車両の位置に基づいて、将来の時刻における自車両と対象物との位置関係を求めることができる。
次に、制御装置10の参照機能について説明する。制御装置10は、読み込み可能な走行制御情報310を参照する。
ここで、本実施形態の走行制御情報310について説明する。本実施形態における走行制御情報310は、緊急自動車が自車両に接近するという場面において適用される交通法規に関する情報である。
本実施形態の走行制御情報310の一例を図2に示す。図2に示すように、本実施形態の走行制御情報310は、走行場面情報と、運転行動情報と、優先度とが対応づけられたデータ構造を有する。
図2に示す走行制御情報310は、日本国において施行されている道路交通法に基づいて作成された走行制御情報310である。図2に示す走行制御情報310は、日本国の道路交通法において、緊急自動車が自車両に接近する場面について規定した、同法第35条第1項、同法第40条第1項、第2項、同法第41条の2第1項、第2項の規定に基づいて作成される。
参考のために、図2の走行制御装置310のベースとなる日本国道路交通法の第35条第1項、同法第40条第1項、第2項、同法第41条の2第1項、第2項の規定を以下に転記する。なお、本実施形態では、走行制御情報310の一例として日本国の道路交通法に基づいて作成したものを例示するが、これに限定されず、各国、各州、各地区において適用される交通法規に基づいて、適宜に作成されたものを用いることができる。
(指定通行区分)
第三十五条
車両(軽車両及び右折につき原動機付自転車が前条第五項本文の規定によることとされる交差点において左折又は右折をする原動機付自転車を除く。)は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により交差点で進行する方向に関する通行の区分が指定されているときは、前条第一項、第二項及び第四項の規定にかかわらず、当該通行の区分に従い当該車両通行帯を通行しなければならない。ただし、第四十条の規定に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためやむを得ないときは、この限りでない。
(同条第2項は省略する。)
(緊急自動車の優先)
第四十条 交差点又はその附近において、緊急自動車が接近してきたときは、路面電車は交差点を避けて、車両(緊急自動車を除く。以下この条において同じ。)は交差点を避け、かつ、道路の左側(一方通行となつている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合にあつては、道路の右側。次項において同じ。)に寄つて一時停止しなければならない。
2 前項以外の場所において、緊急自動車が接近してきたときは、車両は、道路の左側に寄つて、これに進路を譲らなければならない。
(消防用車両の優先等)
第四十一条の二
交差点又はその付近において、消防用車両(消防用自動車以外の消防の用に供する車両で、消防用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう。以下この条において同じ。)が接近してきたときは、車両等(車両にあつては、緊急自動車及び消防用車両を除く。)は、交差点を避けて一時停止しなければならない。
2 前項以外の場所において、消防用車両が接近してきたときは、車両(緊急自動車及び消防用車両を除く。)は、当該消防用車両の通行を妨げてはならない。
3 第三十九条の規定は、消防用車両について準用する。
4 消防用車両については、第八条第一項、第十七条第六項、第十八条、第二十条第一項及び第二項、第二十五条第一項及び第二項、第二十五条の二第二項、第二十六条の二第三項、第二十九条、第三十条、第三十四条第一項から第五項まで、第三十五条第一項、第三十八条第一項前段及び第三項、第四十条第一項、第六十三条の六並びに第六十三条の七の規定は、適用しない。
本実施形態における「緊急自動車」は、公的な緊急用務に用いられる車両である。緊急自動車は、救命救急用務を行う自動車、消火・消防・救助用務を行う自動車、警察用務を行う自動車を少なくとも含む。また、日本国の公安委員会などの公安当局が指定する緊急自動車も、本実施形態の「緊急自動車」に含まれる。「緊急自動車」の定義は、各国の交通法規に基づいて適宜に定義できる。一例ではあるが、日本国の道路交通法第39条では、「緊急自動車」を「消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう。」と定義する。また、日本国の政令(道路交通法施行令第13条)では、「道路交通法第39条の緊急自動車」を「道路交通法第39条第1項の政令で定める自動車は、次に掲げる自動車で、その自動車を使用する者の申請に基づき公安委員会が指定したものとする。」と定義する。「緊急自動車」の定義は、特に限定されず、各国、各州、各地域に適用される法令に基づいて適宜に定義される。
以下、図2に示す、走行制御情報310の構成要素である、「走行場面情報」、「運転行動情報」、「優先度」について、それぞれ説明する。
本実施形態の走行場面情報は、自車両の周囲の状況を含み、自車両の走行場面を特定する情報である。本実施形態の走行制御情報310に含まれる走行場面情報は、自車両がこれから走行する交通状況を特定するための情報である。本例の走行制御情報310は、緊急自動車が自車両に接近する場面を特定する走行場面情報を含む。走行場面情報は、自車両に接近する車両が存在すること、自車両に接近する車両が緊急自動車であることを含む。緊急自動車については、それが救急自動車、警察自動車、又は消防自動車であるかを識別することが好ましい。これにより、自車両に緊急自動車が接近する場面を特定できる。走行場面情報は、自車両から緊急自動車までの距離が所定値未満であること、自車両に対する緊急自動車の相対速度が所定値以上であることを含んでもよい。これにより、緊急自動車が自車両の近傍に存在する又は緊急自動車が自車両に急接近しており、接近する緊急自動車を優先的に走行させるための運転行動を取らなければならない走行場面を特定できる。
また、走行場面情報は、自車両の走行状況を特定する情報を含む。特に限定されないが、走行場面情報は、自車両が交差点に接近中であること、交差点を通過中であること、を含む。この走行場面情報は、自車両の現在位置と道路情報122に含まれる交差点の位置情報との対比により得ることができる。また、この走行場面情報は、カメラ51の撮像画像に含まれる横断歩道や信号などの対象物の画像の位置から得ることができる。
自車両の走行状況を特定する情報は、自車両が直進するか右左折するかの情報を含む。この情報は、ナビゲーション装置120が求めた目的地に至る経路に基づいて判断してもよいし、車両コントローラ70から得た、ウィンカランプの動作情報に基づいて判断してもよい。
自車両の走行状況を特定する情報は、自車両が走行するレーンの属性を含む。つまり、自車両の走行状況を特定する情報は、自車両が高速道路を走行中であるか、自車両が一方通行の道路を走行中であるかを含む。この情報は、ナビゲーション装置120の道路情報122を参照し、自車両の現在位置が属する道路の道路属性に基づいて判断できる。
これらの走行状況を特定する情報により、実際の交通場面が、交通法規の規定する場面に該当するか否かを判断できる。
次に、「運転行動情報」について説明する。運転行動は、自車両が遭遇する場面の状況を認知したうえで、交通法規を遵守することを前提に定義される。
本実施形態の走行制御情報310において、運転行動情報は、走行場面ごとに、許可される運転行動と、禁止/強制される運転行動と、に区別される。
上掲の道路交通法第40条第1項においては、以下の3つの事項が規定されている。すなわち、「交差点又はその附近において、緊急自動車が接近してきたとき」という走行場面で、(1)車両は交差点を避けて一時停止しなければならない。(2)車両は道路の左側に一時停止しなければならない。(3)車両は、一方通行となっている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合には、道路の右側に一時停止しなければならない。ちなみに、日本国の道路交通法において、車両は道路の左側を走行することが義務づけられている。
本実施形態の走行制御情報310は、(1)車両は交差点を避けて一時停止しなければならないという規定内容に基づいて、「交差点内で停車してはならない」という禁止される運転行動と、「交差点の手前又は交差点を通過してから停車しなければならない」という強制される運転行動を運転行動情報として定義する。 このように、走行場面において許可される運転行動及び/又は走行場面で禁止される運転行動を含む運転行動情報を定義しておくことにより、認識した走行場面に基づいて、適切な運転行動を判断しやすくなる。
たとえば、図2に示す走行制御情報310によれば、自車両に接近する緊急自動車が消防車両であれば、道路交通法第40条ではなく、第41条の2に対応づけられた情報を参照すればよい(第41条の2第4項)。一方、緊急自動車が救急自動車であれば、道路交通法第40条に対応づけられた情報を参照する。さらに、走行場面が交差点であれば、条文IDにより識別された第40条第1項に対応づけられた情報を参照する。さらにまた、走行場面が一方通行の道路であれば、条文IDにより識別された第40条第1項に対応づけられた情報を参照する。
次に「優先度」について説明する。本実施形態において、認識された走行場面において実行される可能性が高い運転行動ほど、高い優先度を付す。運転行動に付された「優先度」は、認識された走行場面で実行される運転行動の可能性に対応する。つまり、優先度の高い運転行動は、高い確率で実際の走行場面で実行される運転行動として選択される可能性が高い。
このように、交通法規を「走行場面情報」と、「運転行動情報」と、「優先度」とが対応づけられたデータ構造の走行制御情報310として構成されることにより、走行場面に適用される可能性のある法規を迅速に抽出できるとともに、その走行場面において実行される可能性の高い運転行動を選択できる。
本実施形態の走行制御情報310において、運転行動を規定する交通法規の文言に、原則として規定された運転行動とは異なる例外的な運転行動を許容する表現が含まれる場合には、例外的な運転行動を許容する表現が含まれない場合よりも、交通法規が規定する運転行動に付される優先度を低く設定する。
たとえば、上掲の道路交通法第35条において、車両は交差点では指定された通行の区分に従わなければならない旨が強制されているが、それに続く「ただし書き」において、第40条の規定に従う場合にはこの限りではないという例外を規定している。本実施形態は、例外となる「ただし書き」を含む条文に対応づけられた運転行動の優先度は低く設定する。本実施形態において、条文中に「この限りではない」、「やむを得ない場合には・・・」、「・・・を除く」、「適用しない」といった適用除外の文言が含まれる条文の運転行動に付される優先度を、これら適用除外の文言が含まれる条文の運転行動に付される優先度よりも低く設定する。たとえば、走行場面が「緊急自動車が接近する」かつ「自車両が交差点近傍を走行する」という内容であり、関連する道路交通法第40条と第35条とが抽出された場合には、適用除外の文言が含まれない第40条に基づく運転行動の優先度が高く設定される。
たとえば、上掲の道路交通法第40条において、交差点において緊急自動車が接近してきたときには、道路の左側に寄って一時停止しなければならない旨が強制されているが、括弧書きにおいて、「一方通行となっている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合にあっては、道路の右側に寄って一時停止する」旨を規定している。本実施形態は、例外となる「括弧書き」を含む条文に対応づけられた運転行動の優先度は低く設定する。この場合において、例外が存在する「左側に寄って一時停止する」という運転行動の優先度のみを低く設定してもよいし、「右側に寄って一時停止する」という例外的に規定された運転行動の優先度も併せて低く設定してもよい。
例外規定がない又は例外規定でもない規定、つまり、どのような場面でも遵守しなければならない規定における運転行動の優先度を、条件に応じて許容される運転行動の優先度よりも高く設定する趣旨である。走行場面が「緊急自動車が自車両に接近する」という場合に、関連する道路交通法第40条第1項が規定する複数の運転行動のうち、原則として位置づけられる「左側に寄って一時停止」の優先度が高く設定される。
例外を含まない文言により規定された運転行動の優先度を相対的に高く設定することにより、原則として規定された運転行動を、自車両が採用すべき運転行動として優先的に選択させることができる。原則として規定された運転行動が優先的に検討されることにより、運転行動自車両がとるべき適切な運転行動(解)を短時間で得ることができる。この結果、交通法規が規定する原則に即した適切な運転行動を判断できる。ちなみに、走行場面を細かく定義して、検出された走行場面に合致する規定を検索する処理には時間がかかる。また走行場面が正確に検出されなかった場合には、運転行動の判断を誤る場合がある。さらに、例外規定を含めたすべての走行場面と実際の走行場面とを比較する処理には時間がかかるので、迅速に運転行動を実行できないおそれがある。本実施形態では、例外規定を含むか否かによって運転行動の選択の優先順位を定義した走行制御情報310を定義しておくので、認識された走行場面に対して適切な判断を迅速にできる。
また、本実施形態の走行制御情報310において、運転行動を規定する交通法規の文言に、運転行動を強制する表現が含まれる場合には、運転行動を強制する表現が含まれない場合よりも、交通法規が規定する運転行動に付される優先度を高く設定する。交通法規において「しなければならない(MUST)」といった強制の表現で規定される運転行動の優先度は、このような強制の表現で規定されず、たとえば「してもよい(MAY)」、「できる(CAN)」といった許容の表現で規定される運転行動の優先度よりも高く設定する。
本実施形態では、強制の文言により規定された運転行動の優先度を相対的に高く設定する。すなわち、強制の文言により規定された運転行動の優先度を相対的に高く設定した走行制御情報310を定義しておくことにより、遵守が強要された運転行動を、自車両が採用すべき運転行動として優先的に選択させることができる。強制された運転行動を優先して検討することにより、自車両がとるべき適切な運転行動を短時間で判断できる。
なお、上述した優先度の設定手法は、優先度の相対的な高低を定義する手法であるので、複数の設定手法を組み合わせて優先度の値を求めてもよい。
なお、走行制御情報310における、走行場面情報が含む条件、運転行動情報の内容、優先度は、図2に示す例に限定されず、各国、各州、各地域に適用される法令に基づいて適宜に定義される。
次に、本実施形態の制御装置10の選択機能について説明する。
取得した自車両の走行場面情報に対応づけられた車両の運転行動のうち、各運転行動に付された優先度が高い運転行動を優先的に選択する。制御装置10は、最も高い優先度が付された運転行動を選択してもよいし、所定値以上の優先度が付された運転行動を選択してもよいし、最も高い優先度からN番目の優先度が付された運転行動を選択してもよい。複数の運転行動が選択された場合には、以下に説明する決定機能において、一の運転行動に絞り込まれる。
さらに、本実施形態の制御装置10の決定機能について説明する。
本実施形態の制御装置10は、運転行動が複数選択された場合に、各運転行動を自車両が実行した場合の評価値を求め、その評価値に基づいて、自車両が実行するべき一つの運転行動を決定する。
まず、評価値の算出処理について説明する。
本実施形態における自車両が運転行動を実行した場合における評価値は、自車両の位置及び対象物の位置を考慮して算出される。具体的に、本実施形態の制御装置10は、検出された現在の走行場面情報の自車両周囲の状況に基づいて自車両及び対象物の動きを予測する。制御装置10は、所定の計算条件に従い、移動する自車両の軌道及び対象物の位置及び軌道を複数生成し、これらの組み合わせをシミュレーションする。シミュレーションの結果の評価手法は特に限定されずに、車両の走行制御について知られた手法を適宜に適用できる。本実施形態では、以下の評価式を用いて、自車両の運転行動を評価する。
評価式: F = a ・S + b ・L1 + c ・L2 … ( 1 )
ただし、
Fは、実行コスト
Sは、緊急自動車の経路確保、
L1は、自車両の移動量、
L2は、周囲車両の移動量である。
ここで、緊急自動車経路確保(S)は、ある組み合わせパターンのシミュレーションを実行したときに、緊急自動車が自車両の側方を通過することができたか否かを示す値である。
ここで、自車両の移動量(L1)は、交通法規(たとえば日本国の道路交通法)が規定する禁止行動を行うことなく、同法の規定に従う運転行動を実行した場合に、目的とする運転行動を実行するまでの自車両の移動量の積分値である。
ここで、周囲車両の移動量(L2)は、自車両が交通法規の規定に従う運転行動を実行するまでに、自車両周囲の他車両(対象物)が移動する量の積分値である。
ここで、自車両周囲の他車両(対象物)が複数存在する場合は、各他車両の移動量の総和である。
この評価式により、緊急自動車の接近時において、交通法規を遵守することを前提にシミュレーションされた自車両及び対象物の動きのコストを評価できる。なお、シミュレーション結果の評価を効率的に行うために、自車両の挙動に関する条件、他車両の挙動に関する条件、レーンに関する条件を、付加的に設定してもよい。また、シミュレーション結果の評価及び運転行動の決定を効率的に行うために、出願時に知られた手法により、種々の機械学習(強化学習)を行ってもよい。
本実施形態の制御装置10は、シミュレーションされた、自車両及び対象物についての複数の軌道の組み合わせの中から、最も評価値の低いもの(コストの低いもの)を、自車両が実行する運転行動として決定する。決定した一の運転行動は、自車両の走行制御の実行処理において用いられる。
最後に、本実施形態の制御装置10の制御機能について説明する。
制御装置10は、運転行動を自車両に実行させる制御情報を出力する。運転行動は、選択手段により選択された優先度の最も高い運転行動であってもよいし、決定手段により決定された評価値が最も高い運転行動であってもよい。
本実施形態の制御装置10は、自車両の走行を制御するために、自車両の位置、速度、操舵角(車両の進行方向の変更角、車両の転回量)等を取得する自車情報取得機能を有する。本実施形態の制御装置10は、目標経路上を自車両V1に走行させる制御情報を車両側の車両コントローラ70、駆動装置80、及び操舵装置90に出力する。
制御装置10から制御情報を取得した本実施形態の車両コントローラ70は、駆動装置80及び操舵装置90を制御して、目標経路に沿って自車両V1を走行させる。車両コントローラ70は、検出装置50により検出された道路形状や、ナビゲーション装置120の道路情報122及び地図情報123が記憶するレーンマーカモデルを用いて、自車両が車線に対して所定の横位置を維持しながら走行するように操舵装置90の制御を行う。車両コントローラ70は、操舵角センサ61から取得した操舵角、車速センサ62から取得した車速、およびステアリングアクチュエータの電流の情報に基づいて、操舵制御量(車両の進行方向の変更制御量、車両の転回制御量)を算出し、ステアリングアクチュエータに電流指令を送ることで、自車両が目標の横位置を走行するように制御を行う。なお、自車両V1の横位置を制御する方法として、上述した操舵装置90を用いる他、駆動装置80及び/又は制動装置81を用いて左右の駆動輪の回転速度差により自車両V1の走行方向(すなわち、横位置)を制御してもよい。その意味において、「車両の進行方向の変更の制御」、「車両の転回制御」は、操舵装置90によって実行されてもよいし、駆動装置80及び/又は制動装置81によって実行されてもよい。
車両側において制御情報が実行されることにより、車両周囲の状況の認知、運転行動の判断、操作の実行が完了する。これにより、緊急自動車が自車両に接近する走行場面において、適用される交通法規を遵守しつつ、実行すべき唯一の運転行動を選択し、自車両に実行させることができる。この結果、交通法規を遵守した走行制御を実行できる。
続いて、本実施形態の走行制御装置100の制御手順を、図3及び図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、各ステップでの処理の内容は、上述したとおりであるため、ここでは処理の流れを中心に説明する。
まず、図3に基づいて、走行制御の全体の手順について説明する。
ステップS101において、制御装置10は、少なくとも自車両V1の位置を含む自車情報を取得する。自車情報は、自車両V1の車速・加速度を含んでもよい。ステップS102において、制御装置10は、自車両V1の周囲に存在する対象物の存在、位置等を含む走行場面情報を取得する。制御装置10は、対象物の検出結果を検出装置50、ナビゲーション装置120から取得する。走行場面情報における対象物は、標識などの静止物、歩行者・他車両などの移動物を含む。走行場面情報は、対象物の存在、位置、速度、加速度を含んでもよい。標識には、横断歩道標識、一方通行標識、レーンマークを含む。他車両には、駐停車中の他車両、移動中の他車両、緊急自動車を含む。
ステップS103において、制御装置10は、走行場面を特定する。本実施形態において、制御装置10は、緊急自動車が検出されたこと、及び緊急自動車と自車両との距離が経時的に短くなっていること、の検出結果に基づいて、緊急自動車が自車両に接近しているという場面を特定する。また、制御装置10は、対象物として横断舗道標識が自車両前方に検出されたことに基づいて、交差点近傍であるという場面を特定できる。さらに、制御装置10は、対象物として一方通行の標識が自車両前方に検出されたことに基づいて、走行するレーンが一方通行道路であるという場面を特定できる。もちろん、制御装置10は、自車両の現在位置と、交差点位置や一方通行の制限位置を記憶した地図情報123に基づくナビゲーション装置120の検出結果に基づいて、各場面を特定してもよい。
ステップS104において、制御装置10は、自車両の運転行動を決定する。運転行動の決定処理のサブルーチンについては、図4において説明する。
ステップS105において、制御装置10は、運転行動を実現する目標経路を算出する。目標経路は、自車両V1が走行する一又は複数の目標座標を含む。各目標座標は、目標横位置(目標X座標)と目標縦位置(目標Y座標)とを含む。算出された一又は複数の目標座標と自車両V1の現在位置とを結ぶことにより、目標経路を求める。なお、ステップS105に示す目標座標の算出方法については後述する。
ステップ106において、制御装置10は、ステップS105で算出された目標座標の目標横位置を取得する。また、ステップS107において、制御装置10は、自車両V1の現在の横位置とステップS106で取得した目標横位置との比較結果に基づいて、横位置に関するフィードバックゲインを算出する。
そして、ステップS108において、制御装置10は、自車両V1の実際の横位置と、現在位置に対応する目標横位置と、ステップS107のフィードバックゲインとに基づいて、目標横位置上を自車両V1に移動させるために必要な操舵角や操舵角速度等に関する目標制御値を算出する。ステップS112において、制御装置10は、目標制御値を車載装置200に出力する。これにより、自車両V1は、目標横位置により定義される目標経路上を走行する。なお、ステップS105において複数の目標座標が設定される場合には、目標横位置を取得する度にステップS106〜S112の処理を繰り返し、取得した目標横位置のそれぞれについての制御値を車載装置200に出力する。
ステップS109において、制御装置10は、ステップS105で算出された一又は複数の目標座標についての目標縦位置を取得する。また、ステップS110において、制御装置10は、自車両V1の現在の縦位置、現在位置における車速及び加減速と、現在の縦位置に対応する目標縦位置、その目標縦位置における車速及び加減速との比較結果に基づいて、縦位置に関するフィードバックゲインを算出する。そして、ステップS111において、制御装置10は、目標縦位置に応じた車速および加減速度と、ステップS110で算出された縦位置のフィードバックゲインとに基づいて、縦位置に関する目標制御値を算出する。ステップS109〜S112の処理は、先述したステップS106〜S108,S112と同様に、目標縦位置を取得する度に繰り返し、取得した目標横位置のそれぞれについての制御値を車載装置200に出力する。
ここで、縦方向の目標制御値とは、目標縦位置に応じた加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値である。たとえば、エンジン自動車にあっては、制御機能は、現在および目標とするそれぞれの加減速度および車速の算出値に基づいて、目標吸入空気量(スロットルバルブの目標開度)と目標燃料噴射量を算出し、これを駆動装置80へ送出する。なお、制御機能は、加減速度および車速を算出し、これらを車両コントローラ70へ送出し、車両コントローラ70において、これら加減速度および車速を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては電動モータ動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と電動モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作についての制御値をそれぞれ算出してもよい。
そして、ステップS112に進み、制御装置10は、ステップS111で算出された縦方向の目標制御値を、車載装置200に出力する。車両コントローラ70は、車両の進行方向の変更制御(車両の転回制御)及び駆動制御を実行し、自車両に目標横位置及び目標縦位置によって定義される目標経路上を走行させる。
ステップS113において、制御装置10は、出力装置110に情報を提示させる。出力装置110に提示させる情報は、ステップS104において決定された運転行動である。例えば、「左に寄って停止します」「交差点を通過してから左に寄って停止します」といった運転行動の内容であってもよいし、ステップS105〜S111において算出された運転行動に応じた目標経路の形状であってもよいし、ステップS112において車載装置200へ出力された目標制御値であってもよい。
ステップS114において、ドライバがステアリング操作等をしたか否か、ドライバの操作介入の有無を判断する。ドライバの操作が検出されなければ、ステップS101へ戻り、新たな対象物の設定、目標経路の算出及び走行制御を繰り返す。他方、ドライバが操作をした場合には、ステップS115に進み、走行制御を中断する。次のステップS116において、走行制御を中断した旨の情報を提示する。
続いて、図4のフローチャートに基づいて、本実施形態の走行制御装置100の運転行動の決定処理(図3 S104)のサブルーチンについて説明する。
自車情報、走行場面情報を取得し、走行場面を特定した後(ステップS103)、ステップS201において、制御装置10は、緊急自動車が自車両に接近する走行場面である場合には、ステップS202に進む。ステップS202において、制御装置10は、緊急自動車が自車両に接近する走行場面に関連する走行制御情報310を参照する。
そして、ステップS203において、制御装置10は、走行制御情報310において定義された条件に基づいて、走行場面を絞り込む。例えば、制御装置10は、緊急自動車が自車両に接近するという条件に、自車両が交差点近傍に存在するという条件を付加して、走行場面を絞り込んでもよい。さらに、自車両の走行道路が一方通行であるという条件を付加して走行場面を絞り込んでもよい。これにより、走行場面によって採りうる運転行動の候補を絞り込むことができる。
なお、ステップS202の後に、ステップS203を実行することなく、ステップS204に進んでもよい。
ステップS204において、制御装置10は、走行場面に応じた運転行動を読み込む。ステップS205において、制御装置10は、読み込んだ運転行動が複数存在する場合には、ステップS206に進み、そうでない場合にはステップS209へ進む。
ステップS206において、制御装置10は、運転行動に付された優先度を読み込む。ステップS207において、制御装置10は、優先度の高い順に運転行動を選択し、選択した一又は複数の運転行動を実行したときの自車両及び対象物の軌道の組み合わせについて、それぞれシミュレーションを行う。なお、ステップS207及びステップS208の処理を行わずに、最も高い優先度の運転行動を選択してステップS209に進んでもよい。
ステップS208において、制御装置10は、ステップS207で実行されたシミュレーション結果に基づいて、上述した手法により、自車両の運転行動の評価値を算出する。本実施形態の評価値の算出手法は、緊急自動車の移動軌跡が確保されていること、緊急自動車の移動量が大きくないこと、周囲の他車両の移動量が大きくないこと、及び自車両の移動量が大きくないことを評価する観点から定義される。
ステップS209において、制御装置10は、算出された評価値に基づいて、一の運転行動を決定する。評価値(実行コスト)が所定の値よりも低い場合には、実行可能と判断し、ステップS210に進む。他方、評価値(実行コスト)が所定の値よりも高く、実行不可能であると判断した場合には、ステップS211へ進む。
唯一の運転行動が決定できない場合には、ステップS211において、シミュレートする運転行動の対象を広げるため、低い優先度の運転行動まで読み込む。また、唯一の運転行動が決定できない場合には、ステップS211において、制御装置10は、評価式の値が低く算出されるように評価式を変更する。また、緊急自動車の移動量、周囲の他車両の移動量、自車両の移動量を評価する閾値を低く変更してもよい。
本実施形態の走行制御情報310では、交通法規が原則として規定する運転行動の優先度を高く定義している。交通法規が原則として規定する運転行動では緊急自動車の優先走行が実現できない場合には、例外として規定された運転行動が必要となる場合がある。本実施形態では、先に、原則として位置づけられた運転行動について評価してから、例外として位置づけられた運転行動を評価する。これにより、交通法規に即した運転行動を適切に選択できる。
変更後の評価手法により、唯一の運転行動が決定できた場合には、ステップS210へ進む。ステップS210において、制御装置10は、図3に示すステップS105以降の走行制御処理を実行する。
本実施形態の走行制御装置100の制御内容を具体的な例に当てはめて説明する。
図5は、救急自動車(緊急自動車)が自車両に接近する場面の一例を示す図である。図5に示す場面において、自車両V1の後方から緊急自動車VPが接近している。自車両V1の前方には横断歩道を示す標識(対象物)ZBが存在している。自車両V1は、交差点の手前に位置している。また、自車両V1の走行車線の路肩側には、他車両V2が駐停車している。さらに、自車両V1の隣接車線側(左折レーン)にも、他車両V3が駐停車している。
本実施形態の制御装置10は、まず、検出装置50により検出された、自車両V1の周囲の状況に関する走行場面情報を取得する。検出装置50は、後方を撮像するカメラ51の撮像画像を画像解析し、救急自動車の画像上の特徴に基づいてマッチング処理を行う。検出装置50は、所定値以上の合致率に基づいて、自車両V1に後方から接近している車両が救急自動車であると判断する。制御装置10は、この判断結果に基づいて、自車両の走行場面が、緊急自動車が接近する場面であると認識する。運転行動の認知行為に対応する処理である(図5のステップS201に対応)。
次に、本実施形態の制御装置10は、走行制御情報310を参照する(図5のステップS202に対応)。制御装置10は、認識した走行場面に対応づけられた運転行動及び優先度を読み込む(図5のステップS204,S206に対応)。走行制御情報310において、緊急自動車が自車両に接近する走行場面には、「交差点内で停止してはならない」という禁止行動(日本国の道路交通法第40条第1項)と、「道路の左側に寄って停止する」という強制行動とが対応づけられている(日本国の道路交通法第40条第1項)。さらに、走行制御情報310において、緊急自動車が自車両に接近する走行場面には、通常適用されている「指定通行区分に従う」という規定を解除する規定が(日本国の道路交通法第35条第1項)を対応づけてもよい。これにより、通常時の走行制御において課される「指定通行区分に従う」という制限を解除する。
ここで、緊急自動車が自車両に接近する走行場面において、「交差点内で停止してはならない」という運転行動には例外が無い。他方、「道路の左側に寄って停止する」という運転行動については、「一方通行となっている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げる場合には道路の右側に寄って停止する」という例外が規定されている。このため、「交差点内で停止してはならない」という運転行動の優先度は、「道路の左側に寄って停止する」という運転行動の優先度よりも高い。
制御装置10は、相対的に高い優先度の運転行動を選択し、その運転行動を実行したときの自車両の軌道と対象物の軌道の関係をシミュレートする(図5のステップS207に対応)。複数のシミュレーションの結果について評価値を算出する(図5のステップS208に対応)。
制御装置10は、算出された評価値が、予め設定した基準を満足する場合には、走行制御処理を実行する(図5のステップS209,210に対応)。
シミュレーション処理を行う場合に、仮に、自車両が走行する車線が渋滞していて道路の左側に寄ることができない場面であると判断した場合には、高い優先度が付されていたとしても、左側に寄るという運転行動に関するシミュレーションはしないようにしてもよい。この場合は、次に高い優先度が付された運転行動についてのシミュレーションを行う(図5のステップS211に対応)。シミュレーションしたとしても実行不可能であれば処理コストが高くなるからである。実行が無理である場合には、低い優先度の運転行動のシミュレーションを実行することにより、最良の解となる唯一の運転行動を決定する。決定した運転行動を行うための走行制御を実行する(図5のステップS210に対応)。
図5の示す走行場面について検討すると、日本国の道路交通法によれば、後方から緊急自動車VPが接近してきたことを認知した自車両V1は、横断歩道の標識ZBの手前で、進行方向左側に寄って停車しなければならない。
人間の知能によれば、走行場面を認識し、走行場面に応じた運転行動のうち最も適切な運転行動を判断し、それを実行するという運転行動を繰り返すことは容易である。図3に示す状況において、乗員(人間)であれば、交差点手前に自車両が駐停車できるスペースを確認し、そこに退避して駐停車することを、難なく判断できる。
しかし、コンピュータである走行制御装置100に交通法規の条文全文のテキスト情報を読み込ませ、走行場面の認識結果に基づいて、唯一の運転行動を判断させることは容易ではないし、処理時間が長くなる可能性がある。運転中の車両周囲の状況は刻々と変化し、自車両の運転行動が他車両の運転行動に影響を与えるので、運転行動の判断は迅速に行われなければならない。
本実施形態では、走行場面情報と、運転行動情報と、優先度とを予め対応づけたデータ構造の走行制御情報310を用いて、運転行動を判断するので、一の走行場面において複数の運転行動が可能である場合であっても、唯一の運転行動を適切かつ迅速に判断できる。
本発明の実施形態の走行制御装置100は、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
[1]本実施形態の走行制御情報310を用いることにより、緊急自動車が自車両に接近する走行場面において、適用される交通法規を遵守しつつ自車両が実行すべき唯一の運転行動を選択しやすくすることができる。
[2]本実施形態の走行制御情報310を用いることにより、例外を含まない文言で規定された運転行動の優先度を相対的に高く設定することにより、原則として規定された運転行動を、自車両が採用すべき運転行動として優先的に選択させることができる。原則として規定された運転行動が優先的に検討されることにより、自車両がとるべき適切な運転行動を短時間で判断できる。この結果、交通法規が規定する原則に即した適切な運転行動を判断できる。
[3]本実施形態の走行制御情報310を用いることにより、強制の文言により規定された運転行動の優先度を相対的に高く設定した走行制御情報310を定義しておくことにより、遵守が強要された運転行動を、自車両が採用すべき運転行動として優先的に選択させることができる。強制された運転行動を優先して検討することにより、自車両がとるべき適切な運転行動を短時間で判断できる。
抑制できる。
[4]本実施形態の走行制御装置100によれば、緊急自動車が自車両に接近する走行場面において、適用される交通法規を遵守しつつ、実行すべき唯一の運転行動を選択し、自車両に実行させることができる。この結果、交通法規を遵守した走行制御の自動化を推進できる。
[5]本実施形態の走行制御装置100によれば、運転行動が複数選択された場合に、各運転行動を実行した場合の評価値に基づいて、採用する一つの運転行動を決定するので、内容を考慮して運転行動を決定できる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
すなわち、本明細書では、本発明に係る走行制御装置の一態様として、車載装置200ともに走行制御システム1を構成する走行制御装置100を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本明細書では、本発明に係る走行制御情報を、記憶装置300に記憶された走行制御情報310として説明するが、走行制御情報を読み込み可能に設ける態様は特に限定されない。
本明細書では、本発明に係る、参照手段と、情報取得手段と、選択手段と、制御手段と、を備える走行制御装置の一例として、参照機能と、情報取得機能と、選択機能と、制御機能とを実行する制御装置10を備える走行制御装置100を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
本明細書では、本発明に係る決定手段をさらに備える走行制御装置の一例として、制御装置10が決定機能を実行する走行制御装置100を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
1…走行制御システム
100…走行制御装置
10…制御装置
11…CPU
12…ROM
13…RAM
20…通信装置
30…出力装置
31…ディスプレイ
32…スピーカ
200…車載装置
40…通信装置
50…検出装置
51…カメラ
52…レーダー装置
53…マイク
60…センサ
61…操舵角センサ
62…車速センサ
70…車両コントローラ
80…駆動装置
90…操舵装置
110…出力装置
111…ディスプレイ
112…スピーカ
113…車室外ランプ
114…車室内ランプ
120…ナビゲーション装置
121…位置検出装置
122…道路情報
123…地図情報
300…記憶装置
310…走行制御情報

Claims (3)

  1. 自車両の周囲の状況を含み、前記自車両の走行場面を特定する走行場面情報と、
    前記走行場面ごとに、車両の運転行動を律する交通法規が規定する、前記走行場面において許可される前記運転行動及び/又は前記走行場面で禁止される前記運転行動を含む運転行動情報と、
    一の前記走行場面に複数の交通法規が適用される場合に、前記走行場面において実行される可能性に応じて、前記運転行動情報に含まれる前記運転行動のそれぞれに付された優先度と、が互いに対応づけられるとともに、
    前記運転行動は交通法規によって規定され、前記運転行動を規定する交通法規の文言に、原則として規定された前記運転行動とは異なる例外的な前記運転行動を許容する表現が含まれる場合には、例外的な前記運転行動を許容する表現が含まれない場合よりも、前記交通法規が例外的に規定する前記運転行動に付される前記優先度は低く設定される走行制御情報と、
    前記走行制御情報を参照する参照手段と、
    前記自車両の周囲の状況を含み、前記自車両の前記走行場面を特定する走行場面情報を取得する情報取得手段と、
    前記取得した前記自車両の前記走行場面情報に対応づけられた前記車両の前記運転行動に付された前記優先度に基づいて、前記運転行動を選択する選択手段と、
    前記選択された前記運転行動を前記自車両に実行させる制御情報を出力する制御手段と、を有する走行制御装置。
  2. 自車両の周囲の状況を含み、前記自車両の走行場面を特定する走行場面情報と、
    前記走行場面ごとに、車両の運転行動を律する交通法規が規定する、前記走行場面において許可される前記運転行動及び/又は前記走行場面で禁止される前記運転行動を含む運転行動情報と、
    一の前記走行場面に複数の交通法規が適用される場合に、前記走行場面において実行される可能性に応じて、前記運転行動情報に含まれる前記運転行動のそれぞれに付された優先度と、が互いに対応づけられるとともに、
    前記運転行動は交通法規によって規定され、前記運転行動を規定する交通法規の文言に、前記運転行動を強制する表現が含まれる場合には、前記運転行動を強制する表現が含まれない場合よりも、前記交通法規が強制の表現により規定する前記運転行動に付される前記優先度は高く設定される走行制御情報と、
    前記走行制御情報を参照する参照手段と、
    前記自車両の周囲の状況を含み、前記自車両の前記走行場面を特定する走行場面情報を取得する情報取得手段と、
    前記取得した前記自車両の前記走行場面情報に対応づけられた前記車両の前記運転行動に付された前記優先度に基づいて、前記運転行動を選択する選択手段と、
    前記選択された前記運転行動を前記自車両に実行させる制御情報を出力する制御手段と、を有する走行制御装置。
  3. 前記運転行動が複数選択された場合には、各前記運転行動を実行した場合の評価値に基づいて、前記車両の前記運転行動を決定する決定手段と、をさらに備える請求項1又は2に記載の走行制御装置。
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