JP6405887B2 - 液体消費装置 - Google Patents

液体消費装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6405887B2
JP6405887B2 JP2014220067A JP2014220067A JP6405887B2 JP 6405887 B2 JP6405887 B2 JP 6405887B2 JP 2014220067 A JP2014220067 A JP 2014220067A JP 2014220067 A JP2014220067 A JP 2014220067A JP 6405887 B2 JP6405887 B2 JP 6405887B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ink
unit
capillary
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014220067A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016083912A (ja
Inventor
宏史 近藤
宏史 近藤
健太 林田
健太 林田
太郎 永野
太郎 永野
亜矢子 大石
亜矢子 大石
卓 塘口
卓 塘口
菅原 宏人
宏人 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014220067A priority Critical patent/JP6405887B2/ja
Publication of JP2016083912A publication Critical patent/JP2016083912A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6405887B2 publication Critical patent/JP6405887B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、粘度が経時的に変化し得る液体を消費する液体消費装置に関する。
従来より、インク容器に貯留されたインクをノズルから吐出することによって、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。上記構成のインクジェット記録装置において、インク容器内のインクの粘度が変化すると、ノズルに目詰まりが生じたり、画像記録品質に影響を及ぼす可能性がある。
そこで、例えば、特許文献1には、インク容器内のインク粘度を計算し、計算結果に応じて最適な予備吐出動作を行わせるインクジェット記録装置が開示されている。具体的には、特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、当該インク容器がインクジェット記録装置に装着されてからの経過時間と、インク容器内のインク残量とに基づいて、インクの粘度を計算している。
特開平09−277560号公報
しかしながら、インク容器内のインクの粘度の変化は、インク容器内のインクの種類、インク容器の置かれた環境の温度等によって大きくばらつく可能性がある。また、特許文献1の構成では、インクジェット記録装置に装着されることなく放置されていたインク容器内のインクの粘度を計算することはできない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定可能な液体消費装置を提供することにある。
本発明に係る液体消費装置は、液体が貯留された貯留室、上記貯留室から液体を流出させる液体供給部、上記貯留室を大気に連通させる大気連通部、及び第1端が上記貯留室に連通可能で且つ第2端が大気に連通可能であり、毛細管現象によって液体が上記第1端側から上記第2端側へ移動可能な毛細管を有する液体容器と、上記液体容器が着脱可能に装着される装着部と、上記装着部に装着された上記液体容器から上記液体供給部を通じて流出された液体を消費する液体消費部と、上記装着部に装着された上記液体容器の上記貯留室を上記大気連通部を通じて大気に連通させる連通機構と、上記毛細管内の検出位置に対面して設けられており、上記検出位置における液体の有無に応じた検出信号を出力する検出部と、制御部とを備える。そして、上記制御部は、上記第1端が上記貯留室に連通され且つ上記第2端が大気に開放されたことによって上記毛細管内を移動する液体の速度を特定し得る物理量を、上記検出部から出力された検出信号に基づいて計測する計測手段と、上記計測手段によって計測された上記物理量が閾値範囲に含まれるか否かを判断する判断手段とを含む。
毛細管内を移動する液体の速度は、当該液体の粘度によって大きく変動する。そこで、上記構成のように、毛細管内を実際に移動した液体の速度を特定し得る物理量を計測する
ことにより、液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定することができる。これにより、例えば、装着部に装着されることなく長期間放置されていた液体容器内の液体の劣化の度合いを推定したり、異なる粘度の液体が貯留された複数種類の液体容器が装着部に装着可能である場合において、装着された液体容器の種類を特定することができる。なお、本明細書中の「閾値範囲」は、上限値及び下限値の両方が特定されている必要は必ずしも必要でなく、上限値及び下限値の少なくとも一方が特定されていればよい。例えば、上限値のみが特定されている閾値範囲は、上限値以下の全ての値を含む。同様に、下限値のみが特定されている閾値範囲は、下限値以下の全ての値を含む。
本発明によれば、毛細管内を実際に移動した液体の速度を特定し得る物理量を計測することにより、液体容器が装着部に装着された時点における貯留室内の液体の粘度を推定することができる液体消費装置を得ることができる。
図1は、実施形態に係るカートリッジ装着部110を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図2は、カートリッジ装着部110のケース101の奥面の構造を示す部分斜視図である。 図3は、インクカートリッジ30の外観構成を示す斜視図であって、(A)はフレーム31にフィルム44が溶着された状態を示し、(B)はフレーム31とフィルム44との分解斜視図であり、(C)は幅方向51及び奥行き方向53を含む平面における毛細管80の断面図である。 図4は、プリンタ10の機能ブロック図である。 図5は、カートリッジ装着部110に挿入されたインクカートリッジ30がロッド114に到達する前のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図6は、ロッド114が閉塞部材74を通過し且つ閉塞部材75に到達する前のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図7は、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図8は、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了し且つ毛細管80内の液面が検出位置に達したインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。 図9は、カートリッジ装着部110のカバーが開放され且つ装着センサ107からローレベル信号が出力されていることを条件として、制御部130によって実行される処理のフローチャートである。 図10は、図9に示される処理が終了し且つカートリッジ装着部110のカバーが閉鎖されていることを条件として、制御部130によって実行される処理のフローチャートである。 図11は、インクカートリッジ30の他の例であって、(A)はインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了される前の状態、(B)はカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了し且つインクを吸収した膨潤部材93が膨張した状態を示す。 図12は、カートリッジ装着部110の変形例であって、カートリッジ装着部110に挿入されたインクカートリッジ30がロッド114に到達する前のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の状態を示す図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10(液体消費装置の一例)は、記録ヘッド21(液体消費部の一例)と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110(装着部の一例)が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(液体容器の一例)が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を通じてカートリッジ装着部110に挿入向き56に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から脱抜向き55に抜き出される。
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインク(液体の一例)が貯留されている。カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とは、インクチューブ20で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。具体的には、記録ヘッド21に設けられたヘッド制御基板21Aから各ノズル29に対応して設けられたピエゾ素子29A(アクチュエータの一例)に選択的に駆動電圧が印加される。これにより、ノズル29から選択的にインクが吐出される。
給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ給送された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対27によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
[インク供給装置100]
インク供給装置100は、図1に示されるように、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21にインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、インクニードル102(液体抽出管の一例)と、センサ103(検出部の一例)と、装着センサ107(装着検出部の一例)と、ロッド114(連通機構の一例)とを備えている。
なお、図1においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態が示されている。カートリッジ装着部110には、図2に示されるように、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。また、インクニードル102、センサ103、装着センサ107、及びロッド114は、4つのインクカートリッジ30それぞれに対応して、4つずつ設けられている。
[インクニードル102]
ケース101には、開口112が形成されている。また、ケース101は、開口112とは反対側に位置する奥面を備えている。インクニードル102は、図1及び図2に示さ
れるように、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。インクニードル102は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30のインク供給部60(液体供給部の一例)に対面し得る位置に配置されている。インクニードル102は、内部に液体流路が形成された管状の樹脂針であって、その突出端側に開口が設けられており、基端側にインクチューブ20が接続されている。インク室36内のインクは、インク供給部60に進入したインクニードル102を通じてインクチューブ20に流出される。
プリンタ10は、カートリッジ装着部110の開口112を被覆或いは露出させる不図示のカバーを備えている。当該カバーは、ケース101によって開閉可能に支持されている、若しくはプリンタ10の筐体(不図示)によって開閉可能に支持されている。カバーが開いている場合の開口112は、プリンタ10の外部に対して露出されている。この状態において、ユーザは、開口112を通じてカートリッジ装着部110にインクカートリッジ30を挿入することが可能、或いはカートリッジ装着部110からインクカートリッジ30を抜き出すことが可能となる。一方、カバーが閉じている場合の開口112は、プリンタ10の外部に対して覆われている。この状態においては、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に対して挿抜することができない。
なお、本明細書中において、「カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30」とは、少なくとも一部がカートリッジ装着部110内(より具体的には、ケース101内)に位置しているインクカートリッジ30を意味する。したがって、カートリッジ装着部110に挿入される過程のインクカートリッジ30も、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30である。
一方、本明細書中において、「カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了」した状態とは、少なくともインクカートリッジ30から記録ヘッド21にインクを供給可能な状態であって、例えば、カートリッジ装着部110に対してインクカートリッジ30が移動しないようにロックされている状態や、開口112に対して開閉するカバーが閉じられている状態のカートリッジ装着部110内にインクカートリッジ30が位置している状態等、プリンタ10による画像記録が可能となるインクカートリッジ30の状態を意味する。
[センサ103]
センサ103は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。センサ103は、幅方向51に対向して配置された発光部104及び受光部105を備える。カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30は、発光部104及び受光部105の間に配置される。換言すれば、発光部104及び受光部105は、カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30を挟んで対向配置されている。
インクカートリッジ30の内部空間のうち、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したときに発光部104及び受光部105を結ぶ仮想線と重なる位置を、検出位置と定義する。すなわち、検出位置とは、発光部104から受光部105に至る光路と重なる位置となる。換言すれば、センサ103は、検出位置に対面して設けられていることとなる。なお、本実施形態において、発光部104から出力される光の光路は、幅方向51に一致する。
なお、本実施形態におけるセンサ103は、カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30に対面する位置に配置されている。しかしながら、センサ103の位置はこれに限定されない。例えば、センサ103は、カートリッジ装着部110に装着される過程のインクカートリッジ30に対面する位置に配置されていてもよい。す
なわち、センサ103は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30に対面する位置に配置されていればよい。
センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光されたか否かに応じて異なる検出信号を出力する。例えば、センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光できない(すなわち、受光強度が所定の強度未満である)ことを条件として、ローレベル信号(「信号レベルが閾値レベル未満の信号」を指す。)を出力する。一方、センサ103は、発光部104から出力された光が受光部105で受光できた(すなわち、受光強度が所定の強度以上である)ことを条件として、ハイレベル信号(「信号レベルが閾値レベル以上の信号」を指す。)を出力する。なお、本実施形態における発光部104は、例えば、インクカートリッジ30の壁(すなわち、後述するフレーム31)を透過し、且つインクカートリッジ30に貯留されたインクを透過しない光(例えば、可視光)を出力する。
[装着センサ107]
装着センサ107は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面に設けられている。装着センサ107は、カートリッジ装着部110内におけるインクカートリッジ30の挿入経路上の装着検出位置に配置されている。そして、装着センサ107は、装着検出位置におけるインクカートリッジ30の有無に応じた検出信号を制御部130(図4参照)に出力する。本実施形態においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したときのインクカートリッジ30が装着検出位置に位置するように、装着センサ107が配置されている。
具体的には、装着センサ107は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30の前壁40に押圧されていないことを条件として、ローレベル信号を出力する。一方、装着センサ107は、前壁40に押圧されたことを条件として、ハイレベル信号を出力する。なお、本実施形態における装着センサ107は、インクカートリッジ30の前壁40に押圧されるか否かによって異なる検出信号を出力する機械式のセンサであるが、装着センサ107の具体例はこれに限定されず、光学式センサ等であってもよい。
[ロッド114]
ロッド114は、図1及び図2に示されるように、インクニードル102より鉛直方向の上方において、ケース101の奥面から脱抜向き55に突出している。ロッド114は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30の大気連通部70に対面し得る位置に配置されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることにより、大気連通部70の内部に進入したロッド114は、大気連通室71、毛細管80、インク供給室61、及びインク室36を大気に連通させる。
[インクカートリッジ30]
インクカートリッジ30は、図3に示されるように、インク室36、インク供給部60、及び大気連通部70を区画するフレーム31を有する。このインクカートリッジ30は、インク室36に貯留されたインクをインク供給部60を通じて外部に供給する。インクカートリッジ30は、図3に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入及び取出方向50(着脱方向の一例)に沿って挿抜される。本実施形態では、挿入及び取出方向50は水平方向である。また、起立状態におけるインクカートリッジ30の幅方向51及び奥行き方向53もそれぞれ水平方向である。また、起立状態におけるインクカートリッジ30の高さ方向52は重力方向(鉛直方向)である。脱抜向き55及び挿入向き56は、各々が挿入及び取出方向50に沿う向きであり、且つ互いに反対の向きである。また、挿入及び取出
方向50は、奥行き方向53に一致する。
フレーム31は、図3(A)に示されるように、外形が概ね直方体であり、幅方向(左右方向)51に細く、高さ方向(上下方向)52及び奥行き方向(前後方向)53の寸法が幅方向51の寸法よりも大きい扁平形状である。フレーム31は、図3(B)に示されるように、奥行き方向53から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う前壁40及び後壁41と、高さ方向52から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う上壁39及び下壁42と、幅方向51の一方側(図3(B)の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに右側)に配置された右壁38とで構成されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方側となる(換言すれば、挿入向き56を向く)のが前壁40であり、後方側となる(換言すれば、脱抜向き55を向く)のが後壁41である。
上壁39は、右壁38、前壁40、及び後壁41の上端同士を接続する。下壁42は、右壁38、前壁40、及び後壁41の下端同士を接続する。右壁38は、上壁39、前壁40、後壁41、及び下壁42の右端同士を接続する。一方、フレーム31の幅方向51の他方側(図3(B)の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに左側)は、開放されている。上記の各壁は、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。
フレーム31は、図3(B)に示されるように、幅方向51の左側の面が開放されている。そして、開放されたフレーム31の面は、フィルム44によって封止される。フィルム44の外形は、幅方向51から平面視した場合のフレーム31の外形と概ね一致する。フィルム44は、フレーム31の幅方向51の他方側(左側)に配置されて、幅方向51におけるインク室36の左壁37を構成する。フィルム44は、上壁39、前壁40、後壁41、及び下壁42の左端面に熱溶着される。これにより、右壁38、上壁39、前壁40、後壁41、下壁42、及びフィルム44で区画されたインク室36にインクが貯留可能となる。フィルム44は、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。また、フィルム44は、外側から不図示のカバーによって覆われていてもよい。カバーは、センサ103の発光部104から出力される光を透過させる。
[インク室36]
インク室36には、インクが貯留される。カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30のインク室36は、負圧に維持されている。そして、インク室36は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることによって、大気連通部70を通じて大気に連通される。また、インク室36内のインクは、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることによって、インク供給部60を通じてインクカートリッジ30の外部に流出する。
[インク供給部60]
インク供給部60は、図1及び図3に示されるように、前壁40の内面及び下壁42の内面の境界近傍に設けられている。すなわち、インク供給部60は、起立状態のインクカートリッジ30の下部に設けられている。インク供給部60は、インク供給室61(液体供給室の一例)と、インク供給室61をインクカートリッジ30の外部に連通させる開口62と、インク供給室61をインク室36に連通させる開口63とを有する。カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30のインク供給室61は、負圧(例えば、インク室36と同圧)に維持されている。開口62は、インク供給室61の前端(挿入及び取出方向50の一端の一例)を画定する前壁40を厚み方向に貫通する。一方、開口63は、インク供給室61の後端(挿入及び取出方向50の他端の一例)を画定する壁を厚み方向に貫通する。また、開口63の上端を画定する壁面は、後方(すなわち、
インク室36側)に向かって上向きに傾斜している。
また、開口62は、閉塞部材64(図5参照)によって閉塞されている。閉塞部材64には、例えば、インクニードル102が進入可能なスリット(不図示)が設けられている。このスリットは、インクニードル102が進入する前は閉塞されている。また、このスリットは、インクニードル102の進入によって押し広げられると、インクニードル102の外周面に液密的に密着する。さらに、このスリットは、インクニードル102が引抜かれることによって、自身の弾性によって再び閉塞される。
[大気連通部70]
大気連通部70は、図1及び図3に示されるように、前壁40の内面及び上壁39の内面の境界近傍に設けられている。すなわち、大気連通部70は、起立状態のインクカートリッジ30の上部に設けられている。大気連通部70は、大気連通室71と、大気連通室71をインクカートリッジ30の外部に連通させる開口72と、大気連通室71をインク室36に連通させる開口73とを有する。カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30の大気連通室71は、負圧(例えば、インク室36と同圧)に維持されている。開口72は、大気連通室71の前端(挿入及び取出方向50の一端の一例)を画定する前壁40を厚み方向に貫通する。一方、開口73は、大気連通室71の後端(挿入及び取出方向50の他端の一例)を画定する壁を厚み方向に貫通する。
また、開口72は、閉塞部材74(図5参照)によって閉塞されている。閉塞部材74には、例えば、ロッド114が進入可能なスリット(不図示)が設けられている。このスリットは、ロッド114が進入する前は閉塞されている。また、このスリットは、ロッド114の進入によって押し広げられると、ロッド114の外周面との間に隙間を生じさせる。さらに、このスリットは、ロッド114が引抜かれることによって、自身の弾性によって再び閉塞される。さらに、開口73は、閉塞部材75(図5参照)によって閉塞されている。閉塞部材75は、大気連通室71に進入したロッド114の先端によって突き破られる薄膜である。
[毛細管80]
インクカートリッジ30の内部には、毛細管80が設けられている。毛細管80は、下端(第1端の一例)が開口62、63の間においてインク供給室61に連通され、上端(第2端の一例)が開口72、73の間において大気連通室71に連通されている。すなわち、本実施形態における毛細管80は、鉛直方向(すなわち、高さ方向52)に延びており、第2端が第1端より上方に位置している。カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着される前において、毛細管80の内部は負圧(例えば、インク室36と同圧)に維持されており、インク供給室61を通じてインク室36内のインクが毛細管80内に流入している。また、毛細管80の下端は、インク供給室61の上端を画定する壁面(すなわち、天壁面)と面一となっている。
本実施形態における毛細管80は、図3(C)に示されるように、複数の細管81(図1及び図5〜図8では、図示を省略)を束ねて構成されている。幅方向51及び奥行き方向53を含む平面における細管81の断面積は、インク室36内のインクが毛細管現象によって、毛細管80の下端側から上端側へ移動可能な程度に小さく設定されている。また、幅方向51及び奥行き方向53を含む平面における毛細管80の断面形状は、細管81の配置を工夫することによって、楕円形状となっている。より具体的には、幅方向51に直交する毛細管80の断面積は、奥行き方向53に直交する毛細管80の断面積より大きくなっている。
また、毛細管80の上端には、インクの流通を遮断し且つ気体の流通を許容する半透膜
82が設けられている。半透膜82は、微小な孔を有する多孔質膜であり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素樹脂からなる。
[制御部130]
プリンタ10は、さらに制御部130を備える。制御部130は、図4に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。なお、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135は、その一部又は全部が1つのICチップで構成されていてもよいし、複数のICチップに分かれて構成されていてもよい。
制御部130は、不図示のモータを駆動させることによって、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、及び排出ローラ対27を回転させる。また、制御部130は、記録ヘッド21を制御することによって、ノズル29にインクを吐出させる。具体的には、制御部130は、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧の大きさを示す制御信号をヘッド制御基板21Aに出力する。ヘッド制御基板21Aは、制御部130から取得した制御信号に示される大きさの駆動電圧を、各ノズル29に設けられたピエゾ素子29A(アクチュエータの一例)に印加することによって、当該ノズル29にインクを吐出させる。さらに、制御部130は、プリンタ10やインクカートリッジ30に関する情報や各種メッセージを表示部109に表示させる。
さらに、制御部130は、センサ103から出力された検出信号と、装着センサ107から出力された検出信号と、温度センサ106(温度検出部の一例)から出力された信号と、カバーセンサ108から出力された信号とを取得する。温度センサ106は、温度に応じた信号を出力するものである。温度センサ106による温度の測定位置は特に限定されないが、例えば、カートリッジ装着部110の内部であってもよいし、プリンタ10の表面であってもよい。カバーセンサ108は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開いているときと、閉まっているときとで異なる信号を出力するものである。
[制御部130の動作]
カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の挿入は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開かれてから開始される。まず、図5に示されるように、カートリッジ装着部110に挿入され且つロッド114に到達する前のインクカートリッジ30は、閉塞部材64、74、75によって開口62、72、73が閉塞されている。一方、開口63は閉塞されていないので、毛細管80の内部にはインク供給室61を通じてインクが進入している。さらに、この状態において、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力し、装着センサ107はローレベル信号を制御部130に出力している。
次に、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110にさらに挿入されることにより、図6に示されるように、閉塞部材74のスリットを通じてロッド114が大気連通室71の内部に進入し、大気連通室71を大気に連通させる。すなわち、毛細管80の上
端は、インク室36に先立って大気に連通される。その結果、毛細管80内のインクは、インク室36及び大気連通室71の内圧差によって、インク供給室61を通じてインク室36側に戻される。その結果、毛細管80内のインクの液面は、検出位置より下まで下がる。一方、この時点において、インクニードル102と閉塞部材64とは離間している。
なお、インク室36の内圧と大気圧との差が所定の値以上であれば、インクの液面は毛細管80の下端まで下がる。インク室36の内圧と大気圧との差が大きい場合、大気連通部70を通じてカートリッジ30の内部に進入した空気は、毛細管80を通じてインク供給室61に到達する。しかしながら、インク供給室61に到達した空気は、インク供給室61の天壁面及び傾斜された開口63の上端を通じて、気泡となってインク室36の上部に上昇する。これにより、毛細管80内に進入しているインクの量がカートリッジ30によりばらついていたとしても、インク室36の内圧をプリンタ10が使用され得る環境における大気圧に対して所定の値以下に設定しておくことにより、大気連通室71が大気に連通されたときに、インクの液面を毛細管80の下端まで下降させることができる。
次に、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了すると、図7に示されるように、ロッド114が閉塞部材75を突き破って、インク室36を大気連通室71を通じて大気に連通させる。すなわち、ロッド114は、大気連通室71、毛細管80、インク供給室61、及びインク室36の順に各室を大気に連通させる。また、インクニードル102は、閉塞部材64のスリットを通じてインク供給室61に進入する。これにより、インク室36内のインクは、インク供給室61及びインクニードル102を通じてインクカートリッジ30の外部に流出すると共に、インク供給室61を通じて毛細管80内を上方へ移動する。さらに、インクカートリッジ30の前壁40は、装着センサ107を押圧する。これにより、装着センサ107は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。
一方、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した直後において、毛細管80に流入したインクの液面は、図7に示されるように、未だセンサ103に対面する位置(すなわち、検出位置)に到達していない。そのため、図7の状態におけるセンサ103は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。そして、センサ103は、図8に示されるように、毛細管80に流入したインクの液面が検出位置に達したことを条件として、ローレベル信号を制御部130に出力する。すなわち、センサ103は、検出位置における液体の有無に応じた検出信号を出力する。
カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したと判断したユーザは、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーを閉じる。なお、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に完全に装着されていなかったとしても、閉じられたカバーがインクカートリッジ30に当接し、当該インクカートリッジ30を挿入向き56に移動させる。これにより、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了する。
制御部130は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開いていることを示す信号をカバーセンサ108から取得し、且つ装着センサ107からローレベル信号を取得したことを条件として、図9に示される処理を開始する。すなわち、図9に示される処理は、カートリッジ装着部110のカバーが開放されて、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から抜き出されたタイミングで実行される。また、カートリッジ装着部110のカバーが開放される前にカートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着されていなかった場合は、図9に示される処理は、カバーが開放されたタイミングで実行される。
制御部130は、図9に示されるように、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号(図中「Low」と表記する。)からハイレベル信号(図中「High」と表記する。)に切り替わったことを条件として(S1:Yes)、通過時間の計測を開始する(S2)。一方、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わらない場合(S1:No)、制御部130は、後述するステップS10の処理を実行する。なお、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わらない場合(S1:No)とは、例えば、新しいインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されていない場合である。
次に、制御部130は、通過時間の計測を開始してからの経過時間が予め定められた最大時間を上回ったか否かを判断する(S3)。既に最大時間が経過している場合(S3:Yes)、制御部130は、後述するステップS5の処理を実行する。センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わる(S3:Yes)前に最大時間が経過する場合とは、インク供給室61を通じてインク室36から毛細管80へ移動するインクの移動速度が極めて遅い(或いは、移動していない)場合である。インクの移動速度が遅くなる原因としては、例えば、インクカートリッジ30内のインクの粘度が高すぎる場合が考えられる。
一方、未だ最大時間が経過していない場合(S3:No)、制御部130は、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わった否かを判断する(S4)。センサ103から出力される検出信号が切り替わってないと判断した場合(S4:No)、制御部130は、ステップS3の処理を再び実行する。一方、センサ103から出力される検出信号が切り替わったと判断した場合(S4:Yes)、制御部130は、通過時間を決定する(S5)。一方、最大時間が経過していると判断された場合(S3:Yes)、制御部130は、最大時間を通過時間とする。ステップS5の処理を行う制御部130は、計測手段の一例である。
通過時間は、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わってから(S1:Yes)、センサ103から出力される検出信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わるまでに要した時間である。換言すれば、通過時間とは、インク室36が大気に連通されてから、インク供給室61を通じて毛細管80内に流入したインクの液面が検出位置に到達するのに要する時間である。
なお、厳密に言うと、装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わるタイミングは、インク室36が大気に連通されるタイミングと同時ではないこともある。しかしながら、前者のタイミングと後者のタイミングとは時間的に近いので、後者のタイミングを前者のタイミングで擬制できる。そこで、制御部130は、装着センサ107からハイレベル信号(第1検出信号の一例)を取得してから、センサ103からローレベル信号(第2検出信号の一例)を取得するまでの時間を、通過時間として計測する。通過時間は、毛細管80内を移動するインクの速度を特定し得る物理量の一例である。
次に、制御部130は、異常フラグをリセット(すなわち、”OFF”を設定)する(S6)。異常フラグは、後述する通過時間の判断(S8)の結果、通過時間が閾値範囲内でなかった場合(S8:No)に”ON”が設定される。すなわち、異常フラグは、インクカートリッジ30毎に設定される値である。制御部130は、異常フラグをEEPROM134に記憶する。
次に、制御部130は、温度センサ106から出力される信号に基づいて、閾値範囲を決定する(S7)。閾値範囲は、インク室36に貯留されているインクの粘度を推定する
ために、ステップS5で計測された通過時間と比較されるものである。そして、制御部130は、温度センサ106から出力される信号によって特定される温度が高いほど、閾値範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を小さくする。換言すれば、制御部130は、温度センサ106から出力される信号によって特定される温度が低いほど、閾値範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を大きくする。ステップS7の処理を実行する制御部130は、決定手段の一例である。
次に、制御部130は、ステップS5で測定された通過時間が、ステップS7で決定された閾値範囲に含まれるか否かを判断する(S8)。通過時間が閾値範囲の下限値を下回った場合、インクの粘度が低すぎると推定される。一方、通過時間が閾値範囲の上限値を上回った場合、インクの粘度が高すぎると推定される。そして、制御部130は、通過時間が閾値範囲を外れたことを条件として(S8:No)、異常フラグに”ON”を設定する(S9)。一方、制御部130は、通過時間が閾値範囲に含まれることを条件として(S8:Yes)、ステップS9の処理をスキップする。ステップS8の処理を行う制御部130は、判断手段の一例である。
次に、制御部130は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが閉まっていることを示す信号がカバーセンサ108から出力されているか否かを判断する(S10)。カバーが開いていると判断した場合(S10:No)、制御部130は、ステップS1以降の処理を再び実行する。一方、カバーが閉まっていると判断した場合(S10:Yes)、制御部130は、ステップS10でカバーが閉まっていると判断してから所定の時間が経過したか否かを判断する(S11)。
既に所定の時間が経過したと判断した場合(S11:Yes)、制御部130は、図9の処理を終了する。一方、未だ所定の時間が経過していないと判断した場合(S11:No)、制御部130は、ステップS1以降の処理を再び実行する。なお、ステップS1以降の処理を繰り返す過程でカバーが開いていると判断した場合(S10:No)、制御部130は、カバーが閉まっていると判断(S10:Yes)した時点で開始した時間の計測を終了する。
制御部130は、図9に示される処理を終了した後、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが閉まっていることを示す信号がカバーセンサ108から出力されていることを条件として、図10に示される処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
まず、制御部130は、装着センサ107から出力される検出信号がハイレベル信号であるか否かを判断する(S21)。装着センサ107から出力される検出信号がローレベル信号である場合(S21:No)、制御部130は、インクカートリッジ30が未装着であることを報知(S25)し、図10の処理を終了する。報知の具体的な方法は特に限定されないが、例えば、プリンタ10に搭載された表示部109にメッセージを表示してもよいし、スピーカ(不図示)からガイド音声を出力してもよい。
一方、装着センサ107から出力される検出信号がハイレベル信号である場合(S21:Yes)、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されているか否かを判断する(S22)。異常フラグに”ON”が設定されている場合(S22:Yes)、制御部130は、インクカートリッジ30に関する情報を報知(S26)し、図10の処理を終了する。報知の具体的な内容は特に限定されないが、例えば、インク室36内のインクが劣化していること、或いはインクカートリッジ30の交換を推奨すること等を報知すればよい。報知の具体的な方法は、ステップS25の方法と同じであってよい。ステップS26の処理を実行する制御部130は、報知手段の一例である。
一方、異常フラグに”OFF”が設定されている場合(S22:No)、制御部130は、画像記録指示を取得したか否かを判断する(S23)。画像記録指示を取得していない場合(S23:No)、制御部130は、図10の処理を終了する。一方、画像記録指示を取得した場合(S23:Yes)、制御部130は、記録ヘッド21、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、排出ローラ対27等を直接的及び間接的に制御することによって記録用紙に画像を記録(S24)し、図10の処理を終了する。なお、ステップS24の処理は、記録用紙1枚に対する画像記録処理が終了する時点までを一つの処理として終了してもよいし、取得した全ての画像データに対応する画像記録処理が終了した時点までを一つの処理として終了してもよい。
上記のように、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されている場合(S22:Yes)、ステップS24の画像記録処理を実施しない。すなわち、制御部130は、ステップS24をスキップする。すなわち、制御部130は、記録ヘッド21にインクを吐出させない。ステップS24の処理をスキップする制御部130は、規制手段の一例である。
なお、図9に示される処理に従うと、十分な量のインクがまだインク室36内に残っているインクカートリッジ30が、何らかの事情でカートリッジ装着部110から取り外され、再びカートリッジ装着部110に装着されたとしても、異常フラグに”ON”が設定される。そして、この状態で図10の処理が実行されると、ステップS24がスキップされて、画像記録処理が行われない。これは、インクカートリッジ30が再びカートリッジ装着部110に装着されたとしても、インク室36から毛細管80へのインクの移動がもはや起こらないためである。
したがって、制御部130は、図10に示される処理において、ユーザがインクカートリッジ30を交換したか否かを確認するメッセージを報知する処理を行ってもよい。報知の具体的な方法は、ステップS25の方法と同じであってよい。また、制御部130は、ユーザによりプリンタ10の入力部(不図示)から、インクカートリッジ30を交換した、もしくは、交換していないことを示す入力がなされるのを待つ。そして、制御部130は、インクカートリッジ30を交換していないことを示す入力がなされたことを条件として、ステップS26の処理は行わず、且つステップS24の処理を実行してもよい。なお、その際の制御部130の制御フローは、図9及び図10に示したものとは異なるが、その詳細な説明は割愛する。
[実施形態の作用効果]
毛細管80内を移動するインクの速度は、当該インクの粘度によって大きく変動する。そこで、上記の実施形態のように、毛細管80内を実際に移動したインクの速度を特定し得る物理量(すなわち、通過時間)を計測することにより、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された時点におけるインク室36内のインクの粘度を推定することができる。これにより、例えば、カートリッジ装着部110に装着されることなく長期間放置されていたインクカートリッジ30内のインクの劣化の度合いを推定したり、異なる粘度のインクが貯留された複数種類のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着可能である場合において、装着されたインクカートリッジ30の種類を特定することができる。
なお、インク室36から毛細管80へのインクの移動が、インク室36内のインクと毛細管80内のインクとの水頭差のみによって引き起こされている場合には、インクの移動は、インク室36内のインクの液面と毛細管80内のインクの液面とが同一の高さとなった時点で終了する。しかしながら、上記の実施形態では、水頭差に加えて、毛細管現象に
よってインクが毛細管80内を移動する。これにより、図8に示されるように、毛細管80内のインクは、インク室36内のインクの液面より高い位置に到達することができる。すなわち、センサ103をインク室36に貯留されたインクの液面より高い位置に設けることができる。その結果、万一、インクがインクカートリッジ30から漏れ出したとしても、当該インクによってセンサ103が汚染されるのを抑制することができる。
また、毛細管80の延びる方向は、鉛直方向に対して傾斜していてもよいし、第2端が第1端より下方に位置していてもよい。この場合、毛細管現象と重力とによって液体が毛細管内を移動することになる。その結果、センサ103の配置位置は所定の位置に限定されず、カートリッジ装着部110を設計する際の自由度が向上する。
また、上記の実施形態では、カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30の内部を負圧とし、且つインク室36に先立って大気連通室71を大気に連通させる。これにより、大気連通室71が大気に連通されたタイミングで毛細管80内のインクがインク室36に引き込まれ、毛細管80内のインクの液面が検出位置より下に下がり、毛細管80の下端に至る。そして、インク室36が大気に連通されたタイミングでインク室36内のインクが再び毛細管80内に流入し、検出位置に到達する。インク供給室61を通じてインク室36と毛細管80とを常に連通しているので、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前に、インクが既に毛細管80に進入している可能性がある。しかしながら、インク室36を大気に連通させる前にインクの液面を毛細管80の下端まで下降させることができるので、通過時間の計測開始時におけるインクの液面の位置をインクカートリッジ30によらず一定とできる。
また、上記の実施形態では、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了された(換言すれば、装着センサ107からハイレベル信号が出力された)タイミングで、通過時間の計測を開始する例を説明した。このように、既存の装着センサ107を利用することにより、インク供給装置100の構成を大きく変更することなく、インクの粘度を推定するための処理を実現することができる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、制御部130において認識可能な任意のタイミングであってもよい。
例えば、カートリッジ装着部110は、図12に示されるように、装着されたインクカートリッジ30の毛細管80に対面する位置で且つ高さ方向52に離間した位置に、第1センサ121及び第2センサ122を有してもよい。なお、第1センサ121及び第2センサ122の構成は、センサ103と共通であってもよい。そして、制御部130は、毛細管80内のインクが第1センサ121の検出位置に到達してから第2センサ122の検出位置に到達するまでの時間を、通過時間として計測してもよい。すなわち、この例によれば、インクカートリッジ30のカートリッジ装着部110への装着が完了した後に通過時間の計測が開始されることになる。または、通過時間の計測は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了される直前に開始されてもよい。
また、上記の実施形態における毛細管80は、幅方向51に直交する断面積が奥行き方向53に直交する断面積より大きい。換言すれば、毛細管80は、発光部104と受光部105との間の光路に直交する方向において幅広な形状である。その結果、インクが検出位置に到達された毛細管80によって、発光部104から出力される光をより確実に遮蔽することができる。但し、毛細管80の具体的な構成はこれに限定されない。図11を参照して、インクカートリッジ30の他の例を説明する。なお、上記の実施形態との共通点の詳しい説明は省略し、相違点を中心に説明する。
図11に示されるインクカートリッジ30の開口63は、閉塞部材65によって閉塞されている。閉塞部材65は、インク供給室61に進入したインクニードル102の先端に
よって突き破られる薄膜である。また、図11に示されるインクカートリッジ30は、毛細管80に代えて、細管91、高さ方向52における細管91途中に設けられた収容室92、及び収容室92の内部に収容された膨潤部材93を有する毛細管90を備える。
細管91は、その下端が開口62、63の間においてインク供給室61に連通され、その上端が開口72、73の間において大気連通室71に連通される。幅方向51及び奥行き方向53を含む平面における細管91の断面積は、インク室36内のインクが毛細管現象によって、細管91の下端側から上端側へ移動可能な程度に小さく設定されている。また、細管91の上端には半透膜94が設けられる。幅方向51及び奥行き方向53を含む平面における収容室92の断面積は、細管91より大きい。換言すれば、幅方向51に直交する収容室92の断面積は、幅方向51に直交する細管91の断面積より大きい。膨潤部材93は、インクを吸収して膨張する部材であって、例えば不織布である。
図11(A)に示されるように、カートリッジ装着部110に装着完了される前のインクカートリッジ30において、インク室36とインク供給室61との間の連通が閉塞部材65によって遮断されているので、毛細管90内にインクは存在しない。すなわち、この状態における膨潤部材93は、収縮している。一方、図11(B)に示されるように、カートリッジ装着部110に装着完了されたインクカートリッジ30において、インク室36内のインクは、閉塞部材65を突き破ったインクニードル102を通じてインクカートリッジ30の外部に流出すると共に、インク供給室61を通じて毛細管90内を上方へ移動する。そして、膨潤部材93は、細管91を通じて収容室92に流入したインクを吸収して膨張する。
また、図11に示されるセンサ103は、カートリッジ装着部110に装着完了されたインクカートリッジ30の収容室92に対面する位置に設けられている。より具体的には、センサ103は、収縮した膨潤部材93に対面せず、且つ膨張した膨潤部材93に対面する位置に配置されている。そこで、制御部130は、装着センサ107からハイレベル信号を取得してから、センサ103からローレベル信号を取得するまで(すなわち、インクを吸収して膨張した膨潤部材93が検出位置に到達するまで)の時間を、通過時間として計測すればよい。なお、図11の例において、カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30のインク室36及び毛細管80は、必ずしも負圧状態でなくてもよい。
また、上記の実施形態における毛細管80、90の下端は、インク供給室61に連通されている。すなわち、インク室36内のインクを、インクカートリッジ30の外部に流出させる流路と、毛細管80、90に流入させる流路とが共通化されている。同様に、上記の実施形態における毛細管80、90の上端は、大気連通室71に連通されている。すなわち、インク室36を大気に連通させる流路と、毛細管80、90を大気に連通させる流路とが共通化されている。このような構成を採用することにより、インクカートリッジ30の構造を単純化できると共に、インクカートリッジ30のサイズを小型化できる。但し、毛細管80、90は、インク供給室61と異なる経路でインク室36と連通され、大気連通室71と異なる経路でインクカートリッジ30の外部と連通されてもよい。
また、閉塞部材64、65、74、75の具体的な構成は上記の例に限定されない。閉塞部材64、65、74、75は、例えば、インクニードル102或いはロッド114に押圧されてインク供給室61或いは大気連通室71の内部を移動するバルブ機構であってもよい。また、閉塞部材64、74による開口62、72の閉塞は、インクニードル102或いはロッド114によって解除されることに限定されない。例えば、閉塞部材64、74は前壁40の外面に貼付されたシールであって、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前に、ユーザによって剥がされてもよい。
また、上記の実施形態では、通過時間が閾値範囲を外れたことを条件として(S8:No)、記録ヘッド21の動作が規制される、すなわち、ステップS24がスキップされる。これにより、粘度が大きく変化したインクを吐出することによる記録ヘッド21のトラブルを防止することができる。但し、ステップS24をスキップする処理は必須ではない。すなわち、制御部130はインク粘度の異常を報知する処理(S26)のみを実行し、記録ヘッド21を動作させるか否かはユーザの判断に委ねてもよい。なお、その際の制御部130の制御フローは、図9及び図10に示したものとは異なるが、その詳細な説明は割愛する。
または、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されていると判断した場合(S22:Yes)に、ステップS23、S24の処理をスキップせずに、ステップS24における画像記録処理において、各ノズル29のピエゾ素子に印加する駆動電圧の大きさが調整されるようにヘッド制御基板21Aを制御してもよい。この処理を行う制御部130は、駆動制御手段の一例である。
具体的には、制御部130は、通過時間が閾値範囲に含まれる場合と、通過時間が閾値範囲からはずれた場合とで、ノズル29から吐出されるインク量が略同一となるように、ピエゾ素子29Aに印加すべき駆動電圧の大きさを調整するように、ヘッド制御基板21Aに出力する制御信号を変更すればよい。すなわち、通過時間が閾値範囲の下限値を下回る(すなわち、インクの粘度が低すぎる)場合、制御部130は、通過時間が閾値範囲内の場合より、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧を小さくすればよい。一方、通過時間が閾値範囲の上限値を上回る(すなわち、インクの粘度が高すぎる)場合、制御部130は、通過時間が閾値範囲内の場合より、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧を大きくすればよい。
上記構成によれば、異なる粘度のインクが貯留された複数種類のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着可能である場合において、インクの種類に応じた適切な駆動電圧でピエゾ素子29Aを駆動させることができる。なお、上記の実施形態においては、アクチュエータの例としてピエゾ素子29Aが用いられているが、アクチュエータの具体例はこれに限定されず、例えば、熱によりインク中に気泡を発生させてノズル29からインクを吐出させるサーマル式のアクチュエータであってもよい。
また、画像記録処理(S24)において、各ノズル29のピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧の大きさが調整されるようにヘッド制御基板21Aを制御することに加えて、制御部130は、記録ヘッド21から強制的にインクを流出させるパージ処理を制御してもよい。例えば、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されていると判断した場合(S22:Yes)のパージ処理において、異常フラグに”OFF”が設定されていると判断した場合(S22:No)よりも強い圧力にてインクを流出させてもよい。例えば、吸引ポンプにて記録ヘッド21から強制的にインクを流出させる場合、制御部130は、より強い吸引圧力にてインクの吸引が行われるようポンプを制御してもよい。これにより、インクの粘度が高い場合でも、記録ヘッド21内部の気泡や固化したインクをパージ処理によってより確実に排出でき、また、インクをインクチューブ20から記録ヘッド21へ確実に導入できる。
また、インクの粘度は、周辺の温度の影響を受けて変化する。具体的には、温度が高いほど粘度が低くなり、温度が低いほど粘度が高くなる傾向がある。そこで、上記の実施形態では、温度に応じた適切な閾値範囲を用いることにより、インクの粘度をより正確に推定することができる。閾値範囲の決定方法は特に限定されないが、ROM132等に予め記憶された複数の閾値範囲のうちから温度に対応する閾値範囲を選択してもよいし、温度
を入力パラメータとする関数を用いて閾値範囲の上限値或いは下限値を算出してもよい。また、固定の閾値範囲を用いてもよい。
また、上記の実施形態における制御部130は、異常フラグをEEPROM134に記憶していたが、インクカートリッジ30に搭載されたICチップの中のメモリに記憶してもよい。また、上記の実施形態における制御部130は、CPU131とASIC135とを備えていたが、制御部130の構成はこれに限定されない。例えば、制御部130はASIC135を有しておらず、図9及び図10に示される処理は、全てCPU131がROM132からプログラムを読み出すことによって実行されてもよい。逆に、制御部130がCPU131を有しておらず、ASIC135やFPGA等のハードウエアのみで構成されていてもよい。また、制御部130は複数のCPU131や複数のASIC135等を備えていてもよい。
さらに、上記の実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、インクに代えて、印刷時にインクに先立って記録用紙に吐出される前処理液を液体としてもよい。
また、上記の実施形態では、インクカートリッジ30がユーザにより手動でカートリッジ装着部110に挿入及び装着される例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、プリンタ10は、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着完了させる自動装着機構を備えてもよい。この自動装着機構は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の所定の位置までユーザによって挿入されると、当該インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着完了させる。これにより、例えば、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の挿入が不十分だったこと等に起因して、すなわち、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了されなかったこと等に起因して、毛細管80にインクが流入したにもかかわらず、インクの液面の移動をセンサ103で検出できないような事態を抑制することができる。
また、通過時間は、インクの移動速度を特定し得る物理量の一例であって、これに限定されない。例えば、一定の時間内でインクが毛細管80内を移動した移動距離が物理量として計測されてもよい。
本発明は、以下のように定義することも可能である。
液体が貯留された貯留室と、
上記貯留室から液体を流出させる液体供給部と、
上記貯留室を大気に連通させる大気連通部と、
第1端が上記貯留室に連通可能で且つ第2端が大気に連通可能であり、毛細管現象によって液体が上記第1端側から上記第2端側へ移動可能な毛細管と、を備える液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、
上記大気連通部は、
一端が液体容器の外部に開口され且つ他端が上記貯留室に連通された大気連通室と、
上記大気連通室を閉塞する第1閉塞部材と、
上記第1閉塞部材より上記貯留室側において上記大気連通室を閉塞する第2閉塞部材と、を有しており、
上記毛細管の上記第2端は、上記第1閉塞部材及び上記第2閉塞部材の間において、上記大気連通室に連通されている液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、
上記液体供給部は、
一端が液体容器の外部に開口され且つ他端が上記貯留室に連通された液体供給室と、
上記液体供給室を閉塞する第1閉塞部材と、
上記第1閉塞部材より上記貯留室側において上記液体供給室を閉塞する第2閉塞部材と、を有しており、
上記毛細管の上記第1端は、上記第1閉塞部材及び上記第2閉塞部材の間において、上記液体供給室に連通されている液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、
上記毛細管の水平面における断面形状が第1方向に沿う第1寸法と、第2方向に沿う第2寸法とを有しており、第1寸法が第2寸法より大きい液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、上記毛細管の水平面における断面形状が楕円形状である液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、
上記毛細管には、上記毛細管内を通過する液体を吸収して膨張する膨潤部材が設けられている液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、
上記第2端は、上記第1端より上方に位置する液体容器。
本発明は、さらに以下のように定義することも可能である。
上記の液体容器であって、
上記毛細管の上記検出位置より上記第2端側には、液体の流通を遮断し且つ気体の流通を許容する半透膜が配置されている液体容器。
以上の構成によると、貯留室内の液体が、毛細管現象によって毛細管の第1端側から第2端側へ移動可能である。液体の移動速度は、液体の粘度によって大きく変動する。そこで、液体の移動速度を特定し得る物理量を計測することにより、貯留室内の液体の粘度をより直接的に推定することができる。
10・・・プリンタ
21・・・記録ヘッド
29A・・・ピエゾ素子
30・・・インクカートリッジ
36・・・インク室
60・・・インク供給部
61・・・インク供給室
62,63,72,73・・・開口
64,65,74,75・・・閉塞部材
70・・・大気連通部
71・・・大気連通室
80,90・・・毛細管
82,94・・・半透膜
93・・・膨潤部材
102・・・インクニードル
103,121,122・・・センサ
104・・・発光部
105・・・受光部
106・・・温度センサ
107・・・装着センサ
110・・・カートリッジ装着部
114・・・ロッド
130・・・制御部

Claims (15)

  1. 液体が貯留された貯留室、上記貯留室から液体を流出させる液体供給部、上記貯留室を大気に連通させる大気連通部、及び第1端が上記貯留室に連通可能で且つ第2端が大気に連通可能であり、毛細管現象によって液体が上記第1端側から上記第2端側へ移動可能な毛細管を有する液体容器と、
    上記液体容器が着脱可能に装着される装着部と、
    上記装着部に装着された上記液体容器から上記液体供給部を通じて流出された液体を消費する液体消費部と、
    上記装着部に装着された上記液体容器の上記貯留室を上記大気連通部を通じて大気に連通させる連通機構と、
    上記毛細管内の検出位置に対面して設けられており、上記検出位置における液体の有無に応じた検出信号を出力する検出部と、
    制御部と、を備えており、
    上記制御部は、
    上記第1端が上記貯留室に連通され且つ上記第2端が大気に開放されたことによって上記毛細管内を移動する液体の速度を特定し得る物理量を、上記検出部から出力された検出信号に基づいて計測する計測手段と、
    上記計測手段によって計測された上記物理量が閾値範囲に含まれるか否かを判断する判断手段と、を含む液体消費装置。
  2. 該液体消費装置は、上記装着部内における上記液体容器の挿入経路上の装着検出位置に対面して設けられており、上記装着検出位置における上記液体容器の有無に応じた第1検出信号を出力する装着検出部を備えており、
    上記検出部は、上記毛細管内の液体の液面が上記検出位置に到達したことを条件として、第2検出信号を出力するものであり、
    上記計測手段は、上記装着検出部によって上記第1検出信号が出力されてから、上記検出部によって上記第2検出信号が出力されるまでの時間を、上記物理量として計測する請求項1に記載の液体消費装置。
  3. 上記検出部は、
    上記毛細管内の第1検出位置に対面して設けられた第1検出部と、
    上記毛細管内の上記第1検出部より上記第2端側の第2検出位置に対面して設けられた第2検出部と、を含み、
    上記計測手段は、上記第1検出部によって検出信号が出力されてから、上記第2検出部によって検出信号が出力されるまでの時間を、上記物理量として計測する請求項1に記載の液体消費装置。
  4. 上記装着部に装着される前の上記液体容器の上記貯留室の内部は、負圧であり、
    上記連通機構は、さらに、上記装着部に装着された上記液体容器の上記毛細管を上記貯留室に先立って大気に連通させる請求項1から3のいずれかに記載の液体消費装置。
  5. 上記大気連通部は、
    上記装着部に対する上記液体容器の着脱方向の一端が外部に開口され且つ他端が上記貯留室に連通された大気連通室と、
    上記大気連通室を閉塞する第1閉塞部材と、
    上記第1閉塞部材より上記貯留室側において上記大気連通室を閉塞する第2閉塞部材と、を有しており、
    上記毛細管の上記第2端は、上記第1閉塞部材及び上記第2閉塞部材の間において、上記大気連通室に連通されており、
    上記連通機構は、上記液体容器の上記装着部への装着が完了するまでの過程において開口を通じて上記大気連通室内に進入して上記第1閉塞部材及び上記第2閉塞部材による閉塞を解除することにより、上記毛細管、上記貯留室の順に各室を大気に連通させるロッドを含む請求項4に記載の液体消費装置。
  6. 上記液体供給部は、
    上記装着部に対する上記液体容器の着脱方向の一端が外部に開口され且つ他端が上記貯留室に連通された液体供給室と、
    上記液体供給室を閉塞する第1閉塞部材と、
    上記第1閉塞部材より上記貯留室側において上記液体供給室を閉塞する第2閉塞部材と、を有しており、
    上記毛細管の上記第1端は、上記第1閉塞部材及び上記第2閉塞部材の間において、上記液体供給室に連通されており、
    該液体消費装置は、上記液体容器の上記装着部への装着が完了するまでの過程において開口を通じて上記液体供給室内に進入して上記第1閉塞部材及び上記第2閉塞部材による閉塞を解除することにより、上記毛細管及び上記貯留室を上記液体容器の外部と連通させる液体抽出管を備える請求項1から5のいずれかに記載の液体消費装置。
  7. 上記検出部は、
    上記毛細管の隔壁を透過し且つ液体によって遮蔽される光を出力する発光部と、
    上記毛細管が延びる第1方向と直交する第2方向において、上記検出位置を挟んで上記発光部と対向する受光部と、を備えており、
    上記発光部から出力された光が上記受光部で受光されなかったことを条件として、検出信号を出力するものであり、
    上記第2方向に直交する上記毛細管の断面積は、上記第1方向及び上記第2方向に平行な上記毛細管の断面積より大きい請求項1から6のいずれかに記載の液体消費装置。
  8. 上記検出部は、
    上記毛細管の隔壁を透過し且つ液体によって遮蔽される光を出力する発光部と、
    上記毛細管が延びる第1方向と直交する第2方向において、上記検出位置を挟んで上記発光部と対向する受光部と、を備えており、
    上記発光部から出力された光が上記受光部で受光されなかったことを条件として、検出信号を出力するものであり、
    上記毛細管には、上記毛細管内を通過する液体を吸収して膨張することによって、上記検出位置に到達する膨潤部材が設けられている請求項1から7のいずれかに記載の液体消費装置。
  9. 上記第2端は、上記第1端より上方に位置する請求項1から8のいずれかに記載の液体消費装置。
  10. 上記検出位置は、上記貯留室に貯留された液体の液面より高い位置に設けられている請求項1から9のいずれかに記載の液体消費装置。
  11. 上記毛細管の上記検出位置より上記第2端側には、液体の流通を遮断し且つ気体の流通を許容する半透膜が配置されている請求項1から10のいずれかに記載の液体消費装置。
  12. 該液体消費装置は、温度に応じた信号を出力する温度検出部を備えており、
    上記制御部は、上記温度検出部から出力される信号に基づいて、上記閾値範囲を決定する決定手段を含む請求項1から11のいずれかに記載の液体消費装置。
  13. 上記制御部は、上記物理量が上記閾値範囲を外れたと上記判断手段によって判断されたことを条件として、上記液体容器に関する情報を報知する報知手段を含む請求項1から12のいずれかに記載の液体消費装置。
  14. 上記制御部は、上記物理量が上記閾値範囲を外れたと上記判断手段によって判断されたことを条件として、上記液体消費部による液体の消費を規制する規制手段を含む請求項1から13のいずれかに記載の液体消費装置。
  15. 上記液体容器は、液体であるインクが貯留されたインクカートリッジであり、
    上記液体消費部は、
    インクが吐出されるノズルと、
    駆動されることによって上記ノズルにインクを吐出させるアクチュエータと、を備えており、
    上記制御部は、上記物理量が上記閾値範囲に含まれる場合と、上記物理量が上記閾値範囲から外れた場合とで、上記ノズルから吐出されるインク量が略同一となるように、上記アクチュエータに印加する駆動電圧を調整する駆動制御手段を含む請求項1から13のいずれかに記載の液体消費装置。
JP2014220067A 2014-10-29 2014-10-29 液体消費装置 Expired - Fee Related JP6405887B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014220067A JP6405887B2 (ja) 2014-10-29 2014-10-29 液体消費装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014220067A JP6405887B2 (ja) 2014-10-29 2014-10-29 液体消費装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016083912A JP2016083912A (ja) 2016-05-19
JP6405887B2 true JP6405887B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=55972882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014220067A Expired - Fee Related JP6405887B2 (ja) 2014-10-29 2014-10-29 液体消費装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6405887B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6874728B2 (ja) * 2018-03-30 2021-05-19 ブラザー工業株式会社 液体排出装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3531347B2 (ja) * 1996-04-16 2004-05-31 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置
JP2007007902A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Fujifilm Holdings Corp インクタンク及びインクジェット記録装置
JP4664268B2 (ja) * 2006-11-30 2011-04-06 紀州技研工業株式会社 インクジェットプリンタ
JP2008302658A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Canon Inc インクジェットカートリッジ
JP5195561B2 (ja) * 2009-03-23 2013-05-08 ブラザー工業株式会社 液体容器
JP2011183617A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
EP2982514B1 (en) * 2014-08-06 2017-01-25 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid consuming apparatus
EP2987640B1 (en) * 2014-08-19 2016-09-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid cartridge

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016083912A (ja) 2016-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9493007B2 (en) Liquid consuming apparatus
US9150011B1 (en) Liquid consuming apparatus
US9498969B2 (en) Liquid cartridge
JP6488641B2 (ja) 液体消費装置
US9809031B2 (en) Liquid cartridge
JP6497028B2 (ja) 液体消費装置
JP6464875B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP6405886B2 (ja) 液体消費装置
JP2016185645A (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
US9393801B2 (en) Liquid consuming apparatus
JP6387790B2 (ja) カートリッジ及び液体消費装置
JP6322946B2 (ja) 画像記録装置及び液体カートリッジ
JP6405887B2 (ja) 液体消費装置
JP6536119B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP6604046B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP6604047B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP6497165B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
US9393796B2 (en) Liquid cartridge
JP6464876B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP6497166B2 (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置
JP2016185640A (ja) 液体カートリッジ及び液体消費装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6405887

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees