JP6403825B1 - 情報提供装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】配膳された少なくとも一つの飲食物を利用者が飲食する場面を撮像し、配膳された飲食物を識別し、撮像された映像に基づいて、利用者の、前記識別された各飲食物の飲食態様に係る飲食態様情報を生成し、当該飲食場面の撮像中に、生成された飲食態様情報に基づく所定の情報提供処理が実行される情報提供装置である。
【選択図】図1
Description
ご飯(1口あたり)…エネルギー:27kcal,タンパク質:0.4グラム、脂質:0.05グラム、炭水化物:6グラム、食塩:0グラム、ビタミンE:0.4ミリグラム…
唐揚げ(1個あたり)…エネルギー:100kcal,タンパク質:4グラム、脂質:8グラム、炭水化物:1.2グラム、食塩:0.4グラム、ビタミンE:0.02ミリグラム…
野菜サラダ(一回の平均的取り分け量(20グラム)あたり)…エネルギー:25kcal,タンパク質:0.2グラム、脂質:3グラム、炭水化物:1グラム、食塩:0.06グラム、ビタミンE:0.6ミリグラム…
F(α,1)=5
F(α,2)=3
F(α,3)=0
F(β,4)=4
F(β,2)=1
F(β,3)=1
となる。なお、この例では、利用者αご飯の茶碗の固有の識別値を「1」、唐揚げの皿の固有の識別値を「2」、野菜サラダの皿の固有の識別値を「3」、利用者βのご飯の茶碗の固有の識別値を「4」としている。
(条件1)栄養価に係る条件C:「脂質が30グラム以上」、提供情報のひな形T:「(飲食物名)は、今日はもうやめておきましょう」
(条件2)栄養価に係る条件C:「ビタミンEが2.5ミリグラム以上」、提供情報のひな形T:「(飲食物名)を食べませんか?」
…
などの情報提供条件と、提供情報のひな形との組が予め記憶部12に格納されているものとする。この情報の組の記録を以下、提供情報データベースと呼ぶ。
例えば、ここまでの説明では情報提供は音声を鳴動することによって行うことを例として説明したが、本実施の形態はこれに限られない。例えば、情報提供装置1は、飲食物を配膳する食卓をスクリーンとするプロジェクタを備え、食卓上に情報を提示してもよい。例えば上述の動作例において、「唐揚げは、今日はもうやめておきましょう」という提供対象情報を生成したときに、唐揚げの皿の配膳位置近傍に、注意を促すアイコンを表示する(図7)ようにしてもよい。
さらにここまでの例では、利用者が一回の動作で取得する飲食物の量を、予め設定しておくことで、飲食物の取得回数に基づいて飲食量を推定することとしていたが本実施の形態はこれに限られず、例えば食卓や、皿に、食卓や皿に乗せられた飲食物の重量を測定する重量センサと、当該重量の測定結果を無線にて情報提供装置1へ送出する無線装置とを備え、情報提供装置1が、食卓や皿から重量の測定結果の情報を取得して、利用者が取得動作を行う前後の重量の変化量を求め、実際に飲食した量を用いて栄養価情報や、推定累算栄養価情報等を算出してもよい。
また上述の例では、利用者αがその後「野菜サラダ」に手を伸ばそうとするたびに、条件2の「ビタミンEが2.5ミリグラム以上」との条件が満足されてしまうので、「野菜サラダを食べませんか?」という音声が繰り返し鳴動してしまう。そこで本実施の形態の一例では、情報提供装置1は、過去に提供した提供情報を蓄積して記録しておき、同じ提供情報が繰り返して提供されないようにしてもよい。
また本実施の形態において、既に述べたように情報提供記録が記録されているときには、当該情報提供記録として記録されている提供情報を提示した各時点の前後の飲食記録を参照し、利用者の飲食行動の変化を検出する処理を実行してもよい。
栄養価に係る条件C:「脂質が30グラム以上」に関連付けられて、
「強度1」の提供情報のひな形T1:「(飲食物名)は、今日はもうやめておきましょう」
「強度2」の提供情報のひな形T2:「(飲食物名)は、今日はもうやめなさい」
「強度3」の提供情報のひな形T3:「(飲食物名)をこれ以上摂取すると、健康を害します。」
のように設定しておく(実際に訴えかけの程度が強いか否かは、統計的、実験的に決定して、ひな形の内容を定めておくか、利用者ごとの過去の傾向に基づき、情報提供効果があったものほど強度が強いと機械学習的に設定するようにしてもよい)。
栄養価に係る条件C:「脂質が30グラム以上」に関連付けられて、
「強度1」の提供情報のひな形T1:「(飲食物名)は、今日はもうやめておきましょう」に対し、「強度2」の提供情報のひな形T2を、「これ以上の飲食は今日はやめてはいかがでしょう。」のように、総カロリー量を抑えるアドバイスとして設定することとしてもよい。このようなひな形の設定は、実験的・経験的に適宜定め得る。
またここまでの説明において情報提供条件には、栄養価に係る条件が含まれるものとしていたが、本実施の形態における情報提供条件は、これに限られない。例えば情報提供条件として、栄養価に係る条件のほか、飲食時刻に係る条件が含まれてもよい。この例では具体的に、
などというように、飲食時刻に係る条件と栄養価に係る条件とを提供情報のひな形に関連付けて記憶部12に格納しておく。
また情報提供装置1は、情報提供条件として飲食速度に係る条件を用いてもよい。この例では情報提供装置1は、飲食記録または摂取状態情報の記録を参照して、飲食態様情報の一例としての利用者の飲食速度を求め、飲食速度に基づく情報提供を行う。具体的に情報提供装置1は、飲食記録または摂取状態情報の記録に含まれる各データレコードの時刻の情報を参照し、i番目に記録されたデータレコードとi+1番目に記録されたデータレコードとにおける時刻の情報の差Δtiを求める(なお、i=1,2,…)。さらに情報提供装置1は、この時刻の情報Δtiの直近n回分(nは任意に定めた正の整数)の平均Δtavを求め、当該平均Δtavが予め定めたしきい値を下回るとの条件(情報提供条件)を満足するときに、飲食速度が速いと判断して、「もうすこしゆっくりされてはいかがですか」といった情報を提供する。
また本実施の形態の一例では、情報提供条件として飲食順に係る条件を用いてもよい。この例では情報提供装置1は、飲食記録を参照して、飲食態様情報の一例としての利用者の飲食物の飲食順を調べる。そして情報提供装置1は、この飲食順が予め定められた条件を満足する場合に、当該条件に関連付けて予め設定された情報を提供する。例えば飲食順に係る条件として、「同じ飲食物が3回以上連続して出現する」との条件であるときに、提供するべき情報として「同じものばかり食べていないで、他のものも食べましょう」のような情報を関連付けて設定しておく。情報提供装置1は、飲食記録を参照し、ある利用者の飲食物の飲食順において同じ飲食物が3回以上連続して記録されているときに、「同じ飲食物が3回以上連続して出現する」との条件を満足すると判断し、当該条件に関連付けて設定されている、「同じものばかり食べていないで、他のものも食べましょう」との文字列情報に基づく音声を鳴動するなどして、情報の提供を行う。
またここまでの説明において、情報提供条件は利用者ごとに異なって設定されてもよい。一例として本実施の形態において情報提供条件には、利用者に関する条件が含まれてもよい。例えば推定累算栄養価情報に係る条件について、男女差や年齢差を考慮して、
(条件1a)栄養価に係る条件C:「亜鉛が3ミリグラム以下」かつ、利用者に係る条件Cu:年齢範囲が「17才以下」または性別が「女性」、提供情報のひな形T:「(飲食物名)を、もう少し食べませんか?」
(条件1b)栄養価に係る条件C:「亜鉛が4ミリグラム以下」かつ、利用者に係る条件Cu:年齢範囲が「17才を超える」かつ性別が「男性」、提供情報のひな形T:「(飲食物名)を、もう少し食べませんか?」
などというように、設定することとする。
さらに、ここまでの例では、飲食中の情報提供について説明したが、本実施の形態の情報提供装置1は必ずしも飲食中の情報提供に限って用いられなくてもよい。この例の情報提供装置1は、情報提供条件として、食卓を利用する利用者の人数で当該総和に含まれる各栄養価情報を除した値が、利用者一人あたりが食事ごとに摂取するべき値に到達しない栄養価があるとの条件や、利用者一人あたりが食事ごとに摂取すると過剰となる値に到達している栄養価があるとの条件に対して、それぞれ所定の提供情報のひな形を関連付けて設定しておく。
さらに飲食態様の情報としては、利用者の過去の食事(直前の食事、直近1週間、直近1ヶ月の食事など)で飲食された飲食物の情報(各飲食物の種類、それぞれの飲食量、飲食順、飲食速度などの記録)が含まれてもよい。
また本実施の形態の情報提供装置1の制御部11が実現する飲食態様情報生成部23は、ここまでの説明のように、利用者が「飲食物に手を伸ばしている」行動と、「飲食物を摂取する」行動とを認識して飲食記録として記録するほか、次のような行動を認識して飲食記録に含めてもよい。
「ご飯のおかわりをした」
「飲み物を飲んだ」
「飲み物を注ぎ足した」
「飲食を終了した」
などの行動を認識し、飲食記録に含めてもよい。これらの行動の認識は、例えば利用者が画像データの画角外に出たことや、茶碗やコップ等の中身の増減、等に基づいて判断する、公知の技術が利用できるので、ここでの詳しい説明を省略する。
さらに本実施の形態の以上の例では、食卓における飲食行動についての情報提供を行う場合を例として説明したが、本実施の形態はこれに限られず、例えば飲食店においてテーブルごとの顧客の飲食行動についてのサービスに用いられてもよい。
また、ここまでの説明においては、情報提供条件や、栄養価データベース等は記憶部12に格納されているものとしたが、本実施の形態はこれに限られず、通信部15を介して通信可能なネットワーク上のサーバにこれらが格納されていてもよい。この場合、制御部11は、情報提供条件や栄養価データベースに含まれる情報を、サーバから取得することとなる。
さらに本実施の形態の一例では、情報提供装置1は、利用者の外食の記録を、例えば利用者の持つスマートフォンや、ネットワークを介して接続されたサーバから取得して、飲食記録の内容とともに、情報提供の処理に用いてもよい。
さらに本実施の形態の情報提供装置1は、以上の説明のように、情報提供条件を設定して、条件分岐により情報提供を行う処理に代えて、機械学習した結果を用いて提供する情報を決定することとしてもよい。この例に係る情報提供装置1の制御部11の提供情報生成部24は、飲食態様情報と、過去の提供情報(直近所定回数分の提供情報でよい)を特定する情報と、現在の時刻とを入力とするニューラルネットワークを含んで構成される。このニューラルネットワークは、予め定められている複数の提供情報のいずれかを選択する情報を出力する。
なお、ここまでの説明において提供情報のひな形や、ニューラルネットワークの出力として予め設定された複数の提供情報のうちには、互いに同じ趣旨の情報でありながら、表現の方法が異なるものを含んでもよい。
「今日はもう(飲食物名)は、やめておきましょう。」
「(飲食物名)を食べ過ぎです!」
「もうやめましょう!」
のように互いに異なる表現のものを含んでもよい。さらに、文字列として同じであっても、発声方法を異ならせた(アクセントや音声の高低が異ならされている)提供情報が含まれていてもよい。
さらに、ここまでの例では、飲食態様情報が生成されるときに情報提供が行われる例としていたが、本実施の形態はこれに限られず、飲食終了後の所定のタイミングで情報提供が行われるよう制御されてもよい。この例の情報提供装置1では、例えば、提供情報のひな形や、ニューラルネットワークの出力として予め設定された複数の提供情報のうちに、提供タイミングに係る情報を含めておく。この提供タイミングの情報は、「即時」、「食後」、「明日朝」のように設定しておき、情報提供処理部25は、この提供タイミングの情報を含む提供情報を、提供情報生成部24から受け入れる。そして情報提供勝利部25は、当該受け入れた提供情報を、受け入れた提供タイミングで利用者に対して提供する。
本実施の形態の例によると、利用者の飲食行動の際に、飲食行動に関する情報を提供できる。
Claims (6)
- 利用者が、配膳された少なくとも一つの飲食物を飲食する場面を撮像する撮像手段と、
前記配膳された飲食物を識別する識別手段と、
前記撮像手段により撮像された映像に基づいて、利用者が前記識別された各飲食物のうち、どの飲食物を飲食しようとしているかを表す飲食対象候補情報を取得する手段と、
前記飲食対象候補情報と、利用者が過去の所定期間に飲食した飲食物を表す飲食記録とを含む飲食態様情報を生成する生成手段と、
を含み、
前記撮像手段による飲食場面の撮像中に、前記生成された飲食態様情報に基づく所定の情報提供処理が実行され、
前記飲食記録に基づいて利用者が摂取した栄養価の値を累算した情報を求め、当該累算した栄養価の情報が予め定めた情報提供条件のいずれかを満足する場合に、当該情報提供条件に関連付けて定められた情報を提供する情報提供装置。 - 請求項1記載の情報提供装置であって、
前記情報提供条件には、累算した栄養価が所定の値を超えるとの条件を含み、当該条件には、飲食を抑制または勧める情報が関連付けられている情報提供装置。 - 請求項1または2に記載の情報提供装置であって、
前記飲食記録に基づく、利用者が摂取した栄養価の値を累算した情報と、前記飲食対象候補情報が表す、飲食しようとしている飲食物を飲食したときに利用者が摂取することとなる栄養価の情報である推定栄養価情報とを加算して、推定累算栄養価情報を取得し、当該推定累算栄養価情報が予め定めた情報提供条件のいずれかを満足する場合に、当該情報提供条件に関連付けて定められた情報を提供する情報提供装置。 - 請求項3に記載の情報提供装置であって、
前記情報提供条件には、推定累算栄養価情報が所定の値を超えるとの条件を含み、当該条件には、前記飲食対象候補情報が表す、飲食しようとしている飲食物の飲食を抑制または勧める情報が関連付けられている情報提供装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の情報提供装置であって、
前記所定の情報提供処理は、
前記生成手段が過去の情報提供処理の実行前に生成した飲食態様情報と、前記過去の情報提供処理の実行後に生成した飲食態様情報との相違に基づいて実行される情報提供装置。 - 利用者が、配膳された少なくとも一つの飲食物を飲食する場面を撮像する撮像手段に接続されるコンピュータを、
前記配膳された飲食物を識別する識別手段と、
前記撮像手段により撮像された映像に基づいて、利用者が前記識別された各飲食物のうち、どの飲食物を飲食しようとしているかを表す飲食対象候補情報を取得する手段と、
前記飲食対象候補情報と、利用者が過去の所定期間に飲食した飲食物を表す飲食記録とを含む飲食態様情報を生成する生成手段と、
として機能させ、
前記撮像手段による飲食場面の撮像中に、前記生成された飲食態様情報に基づく所定の情報提供処理をコンピュータに実行させ、前記飲食記録に基づいて利用者が摂取した栄養価の値を累算した情報を求め、当該累算した栄養価の情報が予め定めた情報提供条件のいずれかを満足する場合に、当該情報提供条件に関連付けて定められた情報を提供させるプログラム。
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