JP6401438B2 - 欠陥検査装置及び光学表示デバイスの生産システム - Google Patents

欠陥検査装置及び光学表示デバイスの生産システム Download PDF

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Description

本発明は、欠陥検査装置及び光学表示デバイスの生産システムに関する。
従来、液晶ディスプレイなどの光学表示デバイスを生産する生産システムとして、特許文献1に記載の生産システムが知られている。光学表示デバイスは、液晶パネルなどの光学表示部品に偏光板などの光学部材を貼合してなるものである。光学表示部品と光学部材を貼合する貼合装置の上流側には、光学部材の欠陥検査を行う欠陥検査装置が設けられている。
ライン上を搬送される光学部材の欠陥検査装置として、光学部材の一方面側に配置された照明装置と、光学部材の他方面側に配置された撮像装置と、を備えたものが知られている。照明装置としては、光源と、光源からの光を伝送する光ファイバーケーブルと、光ファイバーケーブルによって伝送された光源からの光を導光して光学部材の一方側の面に向けて射出する導光部材と、を備えたものがある。
特許第4307510号公報
ところで、光学部材の高速検査を実現する上では、光学部材を高速搬送することが重要である。しかし、光学部材を高速搬送すると、撮像装置に入射する光の光量が低下してしまい、欠陥の検出感度が低下してしまう。そのため、多くの光を照射することができる照明装置が要求されている。
このような要求に対応するための手段としては、既存の照明装置に替えて、より多くの光を射出可能な照明装置(例えば高出力レーザー光源を有するもの)を用いることが考えられる。しかし、照明装置を単に高出力のものに交換したのでは、照明装置の分光分布特性が、既存の特性に対して大きくずれてしまう。そうすると、撮像装置の分光感度特性に対して照明装置の分光分布特性が大きくずれてしまう。その結果、光学部材の欠陥検査を精度良く行うことが困難となるという課題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、光学部材の欠陥検査を精度良く行うことができ、且つ、光学部材を高速搬送しても検出感度が低下することを抑制することが可能な欠陥検査装置、光学表示デバイスの生産システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1)すなわち、本発明の第一の態様に係る欠陥検査装置は、ライン上を搬送される光学部材の欠陥検査装置であって、前記光学部材の一方側に配置された照明装置と、前記光学部材の他方側に配置された撮像装置と、を含み、前記照明装置は、互いに等しい分光分布特性を有する複数の光源と、前記複数の光源の各々に対応した分岐部を有し、各分岐部に接続された前記光源からの光を1本にまとめて伝送する複数分岐光ファイバーケーブルと、前記複数分岐光ファイバーケーブルによって伝送された前記複数の光源からの光を導光して前記光学部材の一方側の面に向けて射出する導光部材と、を含み、前記撮像装置は、前記導光部材から射出されて前記光学部材を透過した光の画像を撮像し、前記導光部材は、前記光学部材の一方側の面と平行に配置され且つ前記光学部材の搬送方向と直交する方向に長手方向を有して延在しており、前記導光部材の長手方向の一方の端部および他方の端部に前記複数分岐光ファイバーケーブルとして二分岐光ファイバーケーブルが1つずつ接続され、前記撮像装置は、前記分光分布特性の相対光出力が最大となるピーク波長と一致する波長において分光感度が最大となる分光感度特性を有することを特徴とする。
(2)本発明の第一の態様に係る光学表示デバイスの生産システムは、光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、前記光学部材を搬送するための搬送装置と、前記搬送装置で搬送された前記光学部材を前記光学表示部品に貼り合わせて前記光学表示デバイスを作製する貼合装置と、前記搬送装置から前記貼合装置に搬送される前記光学部材の欠陥の有無を検査する上記(1)に記載の欠陥検査装置と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、光学部材の欠陥検査を精度良く行うことができ、且つ、光学部材を高速搬送しても検出感度が低下することを抑制することが可能な欠陥検査装置、光学表示デバイスの生産システムを提供することができる。
本発明の一実施形態のフィルム貼合システムの装置構成を示す側面図である。 フィルム貼合システムの装置構成を示す側面図である。 液晶パネルの平面図である。 偏光フィルムシートの断面図である。 本発明の一実施形態の欠陥検査装置を示す側面図である。 欠陥検査装置の平面図である。 二分岐光ファイバーケーブルの模式図である。 光源の分光分布特性と撮像装置の分光感度特性との関係を説明するための図である。 検査対象を説明するための図である。 検査対象の検査領域を説明するための図である。 座標と光量濃度値との関係を示す図である。 比較例1及び2についてX画素数、Y画素数、欠陥画素数、最大濃度値、濃度積算値を比較した図である。 検査対象を説明するための図である。 比較例及び実施例について各サンプルにおけるX画素数を比較した図である。 比較例及び実施例について各サンプルにおけるY画素数を比較した図である。 比較例及び実施例について各サンプルにおける最大濃度値を比較した図である。 比較例及び実施例について各サンプルにおける欠陥画素数を比較した図である。 比較例及び実施例についてX画素数、Y画素数、最大濃度値、欠陥画素数を比較した図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
尚、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。また、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の説明においては、必要に応じてXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。本実施形態においては、光学表示部品である液晶パネルの搬送方向をX方向としており、液晶パネルの面内においてX方向に直交する方向(液晶パネルの幅方向)をY方向、X方向及びY方向に直交する方向をZ方向としている。
以下、本発明の一実施形態の光学表示デバイスの生産システムとして、その一部を構成するフィルム貼合システムについて説明する。
図1及び図2は、本実施形態のフィルム貼合システム1の装置構成を示す側面図である。
フィルム貼合システム1は、例えば液晶パネルや有機ELパネルといったパネル状の光学表示部品に、偏光フィルムや反射防止フィルム、光拡散フィルムといったフィルム状の光学部材を貼合するものである。
なお、本実施形態では、光学表示部品として液晶パネルPを例示し、光学部材貼合体として、液晶パネルPの表裏両面に貼合シートF5を貼合してなる両面貼合パネルを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1及び図2に示すように、本実施形態のフィルム貼合システム1は液晶パネルPの製造ラインの一工程として設けられている。フィルム貼合システム1の各部は、電子制御装置としての制御部2により統括制御される。
本実施形態のフィルム貼合システム1は、液晶パネルPの搬送方向に対して、液晶パネルPの姿勢を途中で90°反転する。フィルム貼合システム1は、液晶パネルPの表裏面に、互いに偏光軸を直交する方向に向けた偏光フィルムF1を貼り合わせる。
図3は、液晶パネルPをその液晶層P3の厚さ方向から見た平面図である。液晶パネルPは、平面視で長方形状をなす第1基板P1と、第1基板P1に対向して配置される比較的小形の長方形状をなす第2基板P2と、第1基板P1と第2基板P2との間に封入された液晶層P3とを備える。液晶パネルPは、平面視で第1基板P1の外形状に沿う長方形状をなし、平面視で液晶層P3の外周の内側に収まる領域を表示領域P4とする。
図4は、液晶パネルPに貼合する光学部材F1を含む光学シートFの断面図である。尚、図4においては、便宜上、断面図の各層のハッチングを省略している。
図4に示すように、光学シートFは、フィルム状の光学部材F1と、光学部材F1の一方の面(図では上面)に設けられた粘着層F2と、粘着層F2を介して光学部材F1の一方の面に分離可能に積層されたセパレータF3と、光学部材F1の他方の面(図では下面)に積層された表面保護フィルムF4とを有する。光学部材F1は偏光板として機能し、液晶パネルPの表示領域P4の全域とその周辺領域とにわたって貼合される。
光学部材F1は、その一方の面に粘着層F2を残しつつセパレータF3を分離した状態で、液晶パネルPに粘着層F2を介して貼合される。以下、光学シートFからセパレータF3を除いた部分を貼合シートF5という。
セパレータF3は、粘着層F2から分離されるまでの間に粘着層F2及び光学部材F1を保護する。表面保護フィルムF4は、光学部材F1とともに液晶パネルPに貼合される。表面保護フィルムF4は、光学部材F1に対して液晶パネルPと反対側に配置されて光学部材F1を保護すると共に、所定のタイミングで光学部材F1から分離される。尚、光学シートFが表面保護フィルムF4を含まない構成であったり、表面保護フィルムF4が光学部材F1から分離されない構成であったりしてもよい。
光学部材F1は、シート状の偏光子F6と、偏光子F6の一方の面に接着剤等で接合される第1フィルムF7と、偏光子F6の他方の面に接着剤等で接合される第2フィルムF8とを有する。第1フィルムF7及び第2フィルムF8は、例えば偏光子F6を保護する保護フィルムである。
尚、光学部材F1は、一層の光学層からなる単層構造でもよく、複数の光学層が互いに積層された積層構造でもよい。前記光学層は、偏光子F6の他に、位相差フィルムや輝度向上フィルム等でもよい。第1フィルムF7と第2フィルムF8の少なくとも一方は、液晶表示素子の最外面を保護するハードコート処理やアンチグレア処理を含む防眩などの効果が得られる表面処理が施されてもよい。光学部材F1は、第1フィルムF7と第2フィルムF8の少なくとも一方を含まなくてもよい。例えば第1フィルムF7を省略した場合、セパレータF3を光学部材F1の一方の面に粘着層F2を介して貼り合わせてもよい。
次に、本実施形態のフィルム貼合システム1について、詳しく説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のフィルム貼合システム1は、図中右側の液晶パネルPの搬送方向上流側(+X方向側)から図中左側の液晶パネルPの搬送方向下流側(−X方向側)に至り、液晶パネルPを水平状態で搬送する駆動式のローラコンベア3を備えている。
ローラコンベア3は、反転装置(図示略)を境に、上流側コンベアと下流側コンベアとに分かれる。上流側コンベアでは、液晶パネルPは表示領域P4の長辺を搬送方向に沿うようにして搬送される。一方、下流側コンベアでは、液晶パネルPは表示領域P4の短辺を搬送方向に沿うようにして搬送される。この液晶パネルPの表裏面に対して、帯状の光学シートFから所定長さに切り出した貼合シートF5が貼合される。
本実施形態のフィルム貼合システム1は、第1供給装置7、第1貼合装置11、反転装置、第2供給装置、第2貼合装置、検査装置、制御部2を備えている。尚、反転装置、第2供給装置、第2貼合装置及び検査装置については、便宜上、その図示を省略する。
図1では、フィルム貼合システム1の装置構成として、第1供給装置及び第2供給装置のうち第1供給装置7を挙げて説明する。第2供給装置は、第1供給装置7と同様の構成であるため、その詳細な説明を省略する。
図1に示すように、第1供給装置7は、帯状の光学シートFを巻回した原反ロールR1から光学シートFを引き出して、所定サイズに切断した後に供給する。第1供給装置7は、第1搬送装置8、検査前剥離装置18、第1欠陥検査装置9、検査後貼合装置19、第1切断装置10を備えている。
第1搬送装置8は、光学シートFをその長手方向に沿って搬送する搬送機構である。第1搬送装置8は、ロール保持部8aと、ニップローラ8bと、ガイドローラ8cと、アキュムレータ8dと、巻き取り部8e(図2参照)と、を有する。
ロール保持部8aは、帯状の光学シートFを巻回した原反ロールR1を保持すると共に光学シートFをその長手方向に沿って繰り出す。
ニップローラ8bは、原反ロールR1から巻き出した光学シートFを所定の搬送経路に沿って案内するべく光学シートFを挟みこむ。
ガイドローラ8cは、搬送中の光学シートFの進行方向を搬送経路に沿って変化させる。複数のガイドローラ8cのうち少なくとも一つは、テンションローラとして機能する。つまり、搬送中の光学シートFのテンションを調整するべく可動する。
アキュムレータ8dは、光学シートFが第1切断装置10で切断される間に、ロール保持部8aから搬送される光学シートFの繰り出し量を吸収する。
第1搬送装置8の始点に位置するロール保持部8aと第1搬送装置8の終点に位置する巻き取り部8e(図2参照)とは、例えば互いに同期して駆動する。これにより、ロール保持部8aが光学シートFをその搬送方向へ繰り出しつつ、巻き取り部8eが第1貼合装置11を経たセパレータF3を巻き取る。以下、第1搬送装置8における光学シートF(セパレータF3)の搬送方向上流側をシート搬送上流側、搬送方向下流側をシート搬送下流側という。
検査前剥離装置18は、シート搬送上流側から搬送されてきた光学シートFから第1セパレータH1(セパレータF3に相当)を剥離し、ロールに巻き取る構成である。検査前剥離装置18は、ナイフエッジ18aと、巻き取り部18bと、を有する。
ナイフエッジ18aは、光学シートFの幅方向で少なくともその全幅にわたって延在する。ナイフエッジ18aは、原反ロールR1から巻き出した光学シートFの第1セパレータH1側に摺接するようにこれを巻きかける。ナイフエッジ18aは、その先端部に光学シートFを鋭角に巻きかける。ナイフエッジ18aは、その先端部で光学シートFを鋭角に折り返す際、第1セパレータH1から貼合シートF5を分離させる。ナイフエッジ18aは、この貼合シートF5を第1欠陥検査装置9に供給する。
巻き取り部18bは、ナイフエッジ18aを経て単独となった第1セパレータH1を巻き取り、第1セパレータロールR2として保持する。
第1欠陥検査装置9は、第1セパレータH1の剥離後の光学シートF、すなわち貼合シートF5の欠陥検査を行う。第1欠陥検査装置9は、CCDカメラで撮像された画像データを解析して欠陥の有無を検査し、欠陥がある場合には、その位置座標を算出する。この欠陥の位置座標は、第1切断装置10によるスキップカットに提供される。尚、第1欠陥検査装置9の詳細については後述する。
検査後貼合装置19は、欠陥検査後の貼合シートF5に、第2セパレータH2(セパレータF3に相当)を、粘着層F2を介して貼り合わせる。検査後貼合装置19は、ロール保持部19aと、挟圧ロール19bと、を有する。
ロール保持部19aは、帯状の第2セパレータH2を巻回した第2セパレータロールR3を保持すると共に第2セパレータH2をその長手方向に沿って繰り出す。
挟圧ロール19bは、第2セパレータロールR3から巻き出した第2セパレータH2をシート搬送上流側から搬送される欠陥検査後の貼合シートF5の下面(粘着層F2側の面)に貼合する。挟圧ロール19bは、互いに軸方向を平行にして配置された一対の貼合ローラを有する(上の貼合ローラは上下する)。一対の貼合ローラ間には所定の間隙が形成され、この間隙内が検査後貼合装置19の貼合位置となる。前記間隙内には、貼合シートF5及び第2セパレータH2が重なり合って導入される。これら貼合シートF5及び貼合シートF5が、挟圧ロール19bに挟圧されつつシート搬送下流側に送り出される。これにより、欠陥検査後の貼合シートF5の下面に第2セパレータH2が貼合され、光学シートFが形成される。
第1切断装置10は、光学シートFが所定長さ繰り出された際、光学シートFの長手方向と直交する幅方向の全幅にわたって、光学シートFの厚さ方向の一部を切断するハーフカットを行う。
第1切断装置10は、光学シートFの搬送中に働くテンションによって光学シートF(セパレータF3)が破断しないように(所定の厚さがセパレータF3に残るように)、切断刃の進退位置を調整し、粘着層F2とセパレータF3との界面の近傍までハーフカットを施す。尚、切断刃に代わるレーザー装置を用いてもよい。
ハーフカット後の光学シートFには、その厚さ方向で光学部材F1及び表面保護フィルムF4が切断されることにより、光学シートFの幅方向の全幅にわたる切込線が形成される。切込線は、帯状の光学シートFの長手方向で複数並ぶように形成される。例えば同一サイズの液晶パネルPを搬送する貼合工程の場合、複数の切り込み線は光学シートFの長手方向で等間隔に形成される。光学シートFは、前記複数の切込線によって長手方向で複数の区画に分けられる。光学シートFにおける長手方向で隣り合う一対の切込線に挟まれる区画は、それぞれ貼合シートF5における一つのシート片とされる。
第1切断装置10は、第1欠陥検査装置9で算出された欠陥の位置座標に基づいて、欠陥部分を避けるように所定サイズに切断する(スキップカット)。欠陥部分を含む切断品は、不良品として後工程で排除される。尚、第1切断装置10は、欠陥部分を無視して、光学シートFを連続的に所定サイズに切断してもよい。この場合、貼合シートF5と液晶パネルPとの貼合工程において、欠陥部分を含む切断品を液晶パネルPに貼り合わせずに除去することができる。
図2では、フィルム貼合システム1の装置構成として、第1貼合装置及び第2貼合装置のうち第1貼合装置11を挙げて説明する。第2貼合装置は、第1貼合装置11と同様の構成であるため、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように、第1貼合装置11は、貼合位置に導入された液晶パネルPの上面に対して、所定サイズにカットした貼合シートF5の貼合を行う。第1貼合装置11は、ナイフエッジ11aと、挟圧ロール11bと、を有する。
ナイフエッジ11aは、ハーフカットを施した光学シートFを鋭角に巻きかけてセパレータF3から貼合シートF5を分離させつつこの貼合シートF5を貼合位置に供給する。
挟圧ロール11bは、ナイフエッジ11aが光学シートFから分離させた所定長さの貼合シートF5を上流側コンベアにより搬送される液晶パネルPの上面に貼合する。挟圧ロール11bは、互いに軸方向を平行にして配置された一対の貼合ローラを有する。一対の貼合ローラ間には所定の間隙が形成され、この間隙内が第1貼合装置11の貼合位置となる。前記間隙内には、液晶パネルP及び貼合シートF5が重なり合って導入される。これら液晶パネルP及び貼合シートF5が、挟圧ロール11bに挟圧されつつ上流側コンベアのパネル搬送下流側に送り出される。これにより、液晶パネルPの上面に貼合シートF5が一体的に貼合される。以下、この貼合後のパネルを片面貼合パネルP11という。
巻き取り部8eは、ナイフエッジ11aを経て単独となった第2セパレータH2を巻き取り、第2セパレータロールR4として保持する。
反転装置(図示略)は、第1貼合装置11よりもパネル搬送下流側に設けられて上流側コンベアの終着位置に達した液晶パネルPを下流側コンベアの始発位置まで搬送する。
反転装置は、第1貼合装置11を経て上流側コンベアの終着位置に達した片面貼合パネルP11を吸着や挟持等により保持する。反転装置は、片面貼合パネルP11の表裏を反転させる。反転装置は、例えば前記表示領域P4の長辺と平行に搬送されていた片面貼合パネルP11を表示領域P4の短辺と平行に搬送されるように方向転換させる。
前記反転は、液晶パネルPの表裏面に貼合する各光学部材F1が偏光軸方向を互いに直角に配置するような場合になされる。
尚、単に液晶パネルPの表裏を反転させる場合には、例えば搬送方向と平行な回動軸を有する反転アームを有する反転装置を用いればよい。この場合、第1供給装置7のシート搬送方向と第2供給装置のシート搬送方向とを平面視で互いに直角にして配置すれば、液晶パネルPの表裏面に互いに偏光軸方向を直角にした光学部材F1を貼合できる。
第2供給装置は、第1供給装置7と同様の構成であるため、その詳細な説明を省略する。第2供給装置は、帯状の光学シートFを巻回した原反ロールから光学シートFを引き出して、所定サイズに切断した後に供給する。第2供給装置は、図示はしないが、第2搬送装置、検査前剥離装置、第2欠陥検査装置、検査後貼合装置、第2切断装置を備えている。
第2貼合装置は、貼合位置に導入された液晶パネルPの上面に対して、所定サイズにカットした貼合シートF5の貼合を行う。第2貼合装置は、第1貼合装置11と同様のナイフエッジと、挟圧ロールと、を有する。
挟圧ロールの一対の貼合ローラ間の間隙内(第2貼合装置の貼合位置)には、片面貼合パネルP11及び貼合シートF5が重なり合った状態で導入され、片面貼合パネルP11の上面に貼合シートF5が一体的に貼合される。以下、この貼合後のパネルを両面貼合パネル(光学部材貼合体)という。
検査装置は、第2貼合装置よりもパネル搬送下流側に設けられている。検査装置は、両面貼合パネルの欠陥(貼合不良等)の有無を検査する。検査対象となる欠陥としては、液晶パネルと貼合シートとを貼合する際の異物や気泡のかみ込み、貼合シートの表面の傷、液晶パネルに内在する配向不良などの欠陥などが挙げられる。
尚、本実施形態においてフィルム貼合システム1の各部を統括制御する電子制御装置としての制御部2は、コンピュータシステムを含んで構成されている。このコンピュータシステムは、CPU等の演算処理部と、メモリやハードディスク等の記憶部とを備える。本実施形態の制御部2は、コンピュータシステムの外部の装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。制御部2には、入力信号を入力可能な入力装置が接続されていてもよい。上記の入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいはコンピュータシステムの外部の装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。制御部2は、フィルム貼合システム1の各部の動作状況を示す液晶表示ディスプレイ等の表示装置を含んでいてもよいし、表示装置と接続されていてもよい。
制御部2の記憶部には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされている。制御部2の記憶部には、演算処理部にフィルム貼合システム1の各部を制御させることによって、フィルム貼合システム1の各部に光学シートFを精度よく搬送させるための処理を実行させるプログラムが記録されている。記憶部に記録されているプログラムを含む各種情報は、制御部2の演算処理部が読み取り可能である。制御部2は、フィルム貼合システム1の各部の制御に要する各種処理を実行するASIC等の論理回路を含んでいてもよい。
記憶部は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などといった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROM読取り装置、ディスク型記憶媒体などといった外部記憶装置などを含む概念である。記憶部は、機能的には、第1供給装置7、第1貼合装置11、反転装置、第2供給装置、第2貼合装置、検査装置の動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する記憶領域、その他各種の記憶領域が設定される。
(欠陥検査装置)
次に、本実施形態の欠陥検査装置について詳細に説明する。
図5は、本実施形態の欠陥検査装置を示す側面図である。図2では、欠陥検査装置として、第1欠陥検査装置9、第2欠陥検査装置14のうち第1欠陥検査装置9を挙げて説明する。第2欠陥検査装置14は、第1欠陥検査装置9と同様の構成であるため、その詳細な説明を省略する。図5において、符号Sf1は貼合シートF5の下面(光学部材の一方側の面)であり、粘着層F2側の面である。符号Sf2は貼合シートF5の上面(光学部材の他方側の面)であり、表面保護フィルムF4側の面である。
図5に示すように、本実施形態の第1欠陥検査装置9は、貼合シートF5の下面Sf1の側に配置された照明装置20と、貼合シートF5の上面Sf2の側に配置された撮像装置24と、備えている。
照明装置20は、互いに等しい分光分布特性を有する複数の光源(例えば本実施形態では、第1光源21a、第2光源21b、第3光源21c及び第4光源21d)と、2本の複数分岐光ファイバーケーブル(例えば本実施形態では、第1の二分岐光ファイバーケーブル22a及び第2の二分岐光ファイバーケーブル22b)と、導光部材23と、を備えている。以下の説明においては、第1光源21a、第2光源21b、第3光源21c及び第4光源21dを総称して「光源21」と称することがある。第1の二分岐光ファイバーケーブル22a及び第2の二分岐光ファイバーケーブル22bを総称して「二分岐光ファイバーケーブル22」と称することがある。
尚、本実施形態では、複数の光源として4つの光源を例示して説明するが、これに限らず、5つ以上の複数の光源を用いてもよい。また、複数分岐光ファイバーケーブルとして二分岐光ファイバーケーブルを例示して説明するが、これに限らず、三分岐以上の複数分岐光ファイバーケーブルを用いてもよい。
各光源21は、各二分岐光ファイバーケーブル22の分岐部に接続されている。例えば、光源21としては、メタルハライドランプを用いることができる。例えば、1つの光源21の出力は180Wである。尚、1つの光源の出力はこれに限らず、必要に応じて適宜設定可能である。
撮像装置24は、複数のカメラ(例えば本実施形態では、第1カメラ24a、第2カメラ24b、第3カメラ24c、第4カメラ24d、第5カメラ24e、第6カメラ24f、第7カメラ24g、第8カメラ24h及び第9カメラ24i)を備えている。以下の説明においては、第1カメラ24a、第2カメラ24b、第3カメラ24c、第4カメラ24d、第5カメラ24e、第6カメラ24f、第7カメラ24g、第8カメラ24h及び第9カメラ24iを総称して「カメラ24x」と称することがある。
尚、本実施形態では、複数のカメラとして9つのカメラを例示して説明するが、これに限らず、8以下又は10以上の複数のカメラを用いてもよい。
複数のカメラ24xは、Y方向に沿ってライン状に配置されている。カメラ24xの受光面は、貼合シートF5を挟んで、照明装置20の光射出面20a(導光部材23の貼合シートF5側の面)と対向している。カメラ24xは、導光部材23から射出され貼合シートF5を真っ直ぐ透過した光の透過光像を撮像する。
図6は、第1欠陥検査装置9の平面図である。図6では、便宜上、貼合シートF5を図示している。
図6に示すように、導光部材23は、長方形であり、Y方向に沿って長手を有している。導光部材23は、貼合シートF5の下面Sf1と平行に配置され、且つ、貼合シートF5の搬送方向と直交する幅方向に長手方向を有して延在している。導光部材23は、貼合シートF5に対して幅方向に跨って形成されている。例えば、導光部材23としては、石英ロッドを用いることができる。
本実施形態では、導光部材23の長手方向の一方の端部(−Y方向側の端部)に第1の二分岐光ファイバーケーブル22aが接続されており、導光部材23の長手方向の他方の端部(+Y方向側の端部)に第2の二分岐光ファイバーケーブル22bが接続されている。
尚、本実施形態では、導光部材23の長手方向の一方の端部及び他方の端部に二分岐光ファイバーケーブル22が1つずつ接続されているが、これに限らない。例えば、導光部材23の長手方向の一方の端部のみに二分岐光ファイバーケーブル22が1つ接続されていてもよい。但し、導光部材23に対してより多くの光を伝送する観点からは、導光部材23の長手方向の一方の端部及び他方の端部の両端部に二分岐光ファイバーケーブル22が1つずつ接続されていることが好ましい。
撮像装置24も、導光部材23と同様に、Y方向に沿って長手を有している。例えば、撮像装置24としては、ラインカメラを用いることができる。撮像装置24は、+Y方向側から、第1カメラ24a、第2カメラ24b、第3カメラ24c、第4カメラ24d、第5カメラ24e、第6カメラ24f、第7カメラ24g、第8カメラ24h及び第9カメラ24iがこの順に配置されて構成されている。カメラ24xは、平面視において導光部材23と重なる位置に配置されている。各カメラ24xは、Y方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。
図7は、二分岐光ファイバーケーブル22の模式図である。図7では、二分岐光ファイバーケーブル22として、第1の二分岐光ファイバーケーブル22a、第2の二分岐光ファイバーケーブル22bのうち第1の二分岐光ファイバーケーブル22aを挙げて説明する。第2の二分岐光ファイバーケーブル22bは、第1の二分岐光ファイバーケーブル22aと同様の構成であるため、その詳細な説明を省略する。
図7に示すように、第1の二分岐光ファイバーケーブル22aは、2つの光源21の各々に対応した分岐部22D(第1分岐部22D1及び第2分岐部22D2)と、分岐部22Dの基端に一端が接続された本体部22Mと、を有する。第1分岐部22D1の先端部には、第1光源21a(図5参照)が接続される。第2分岐部22D2の先端部には、第2光源21b(図5参照)接続される。本体部22Mの他端部には、導光部材23(図5参照)の一方の端部が接続される。
第1の二分岐光ファイバーケーブル22aは、第1分岐部22D1に接続された第1光源21a(図5参照)からの光と第2分岐部22D2に接続された第2光源21b(図5参照)からの光とを本体部22Mにおいて一本にまとめて伝送する。第1の二分岐光ファイバーケーブル22aによって伝送された第1光源21a及び第2光源21bからの光は、導光部材23によって導光されて、貼合シートF5の下面Sf1に向けて射出される(図5参照)。
図6に戻り、本実施形態では、2つの二分岐光ファイバーケーブル22を用い、各二分岐光ファイバーケーブル22に2つの光源21が設けられているため、導光部材23に対しては合計4つの光源21から射出された光が集約される。
このような構成により、第1欠陥検査装置9は、貼合シートF5に対して、下面Sf1側から光を当て、貼合シートF5を透過した光を撮像装置24で撮像し、この撮像データに基づいて貼合シートF5の欠陥の有無を検査する。
図8は、光源21の分光分布特性と撮像装置24の分光感度特性との関係を説明するための図である。
分光分布特性の測定装置は、ウシオ電機株式会社製の光源装置「LA−180Me」、型式「スペクトロラディオメータ USR−30D」を用いる。分光分布特性の測定方法は、光源装置内ランプの最大定格負荷の時、ライトガイドLGB1−8L500を使用し、投光端より100mmの位置で測定する。
図8(a)は光源21の分光分布特性を示す図である。図8(a)は、複数の光源21の分光分布特性の平均特性を示している。図8(a)において、横軸は波長[nm]、縦軸は相対光出力[%]である。
図8(a)に示すように、光源21は、波長545nmにおいて、分光分布特性の相対光出力が最大(相対光出力が100%)となるピーク波長を有する。
本実施形態では、複数の光源21は互いに等しい分光分布特性を有する。尚、各光源21における分光分布特性は、互いに完全に一致していることに限らず、概ね一致していてもよい。
ここで、「概ね一致している」とは、各光源21の分光分布特性の間で大きなずれが生じない範囲で、各光源21の分光分布特性が若干異なっていてもよいことを意味する。例えば、第1光源における分光分布特性の相対光出力のピーク波長を第1のピーク波長V1とし、第2光源における分光分布特性の相対光出力のピーク波長を第2のピーク波長V2としたとき、第1のピーク波長V1と第2のピーク波長V2との比V1/V2が0.99以上1.01以下の範囲であれば、第1のピーク波長V1と第2のピーク波長V2とは概ね一致しているといえる。このような範囲であれば、第1光源の分光分布特性と第2光源の分光分布特性との間のずれを十分に抑制することができる。
図8(b)は撮像装置24の分光感度特性を示す図である。図8(b)は、撮像装置24を構成する複数のカメラ24xの分光感度特性の平均特性を示している。また、撮像装置24への供給電源電圧を12V、測定周辺環境温度を25℃としたときの代表的特性を示している。図8(b)において、横軸は波長[nm]、縦軸は相対分光感度である。
図8(b)に示すように、撮像装置24は、波長545nmにおいて、分光感度特性の相対分光感度が最大となるピーク波長を有する。
図8(a)及び図8(b)に示すように、撮像装置24は、光源21の分光分布特性の相対光出力が最大となるピーク波長(545nm)において分光感度が最大(相対分光感度が1.0)となる分光感度特性を有する。尚、撮像装置24における分光感度特性の相対分布感度のピーク波長と光源21における分光分布特性の相対光出力のピーク波長とは、完全に一致していることに限らず、概ね一致していてもよい。
ここで、「概ね一致している」とは、撮像装置24における分光感度特性の相対分布感度のピーク波長と光源21における分光分布特性の相対光出力のピーク波長との間で大きなずれが生じない範囲で、撮像装置24における分光感度特性の相対分布感度のピーク波長と光源21における分光分布特性の相対光出力のピーク波長とが若干異なっていてもよいことを意味する。例えば、撮像装置24における分光感度特性の相対分布感度のピーク波長を分光感度ピーク波長Vpとし、光源21における分光分布特性の相対光出力のピーク波長を分光分布ピーク波長Vqとしたとき、分光感度ピーク波長Vpと分光分布ピーク波長Vqとの比Vp/Vqが0.9以上1.1以下の範囲であれば、分光感度ピーク波長Vpと分光分布ピーク波長Vqとは概ね一致しているといえる。このような範囲であれば、撮像装置24における分光感度特性の相対分布感度のピーク波長と光源21における分光分布特性の相対光出力のピーク波長との間のずれを十分に抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の第1欠陥検査装置9によれば、互いに等しい分光分布特性を有する複数の光源21から射出された光が二分岐光ファイバーケーブル22によって集約されて導光部材23に伝送され、導光部材23からは集約された光が貼合シートF5の下面Sf1に向けて射出される。よって、光源21の分光分布特性を維持しつつ貼合シートF5に多くの光を照射することができる。従って、本実施形態によれば、貼合シートF5の欠陥検査を精度良く行うことができ、且つ、貼合シートF5を高速搬送しても、検出感度が低下することを抑制することができる。
また、導光部材23の長手方向の一方の端部及び他方の端部に二分岐光ファイバーケーブル22が1つずつ接続されているため、導光部材23の長手方向の一方の端部のみに二分岐光ファイバーケーブル22が1つ接続されている場合に比べて、より多くの光が導光部材23に伝送され、導光部材23からはより多くの光が貼合シートF5の下面Sf1に向けて射出される。よって、貼合シートF5の欠陥検査をより精度良く行うことができ、且つ、貼合シートF5を高速搬送しても、検出感度が低下することを確実に抑制することができる。
仮に、撮像装置の分光感度特性に対して照明装置の分光分布特性が大きくずれると、貼合シートの欠陥検査を精度良く行うことが困難となる。これに対し、本実施形態によれば、撮像装置24が、分光分布特性の相対光出力が最大となるピーク波長と一致する波長において分光感度が最大となる分光感度特性を有するため、貼合シートF5の欠陥検査を精度良く行うことが容易となる。
以上、添付図面を参照しながら本実施形態に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(検査対象)
図9は、検査対象を説明するための図である。
図9に示すように、検査対象(欠陥検査装置を構成するカメラ24xの検査対象)としては、原反ロールから搬送される貼合シートF5に対し、擬似欠陥として小さな傷を付けたものを用いた。貼合シートのグレードは、SRW842EP8GR6−FS/82−LS(F)(1250)とした。貼合シートの全長は、142mとした。
(比較例の条件)
比較例の条件を表1に示す。
Figure 0006401438
表1の「条件」の欄において、「速度」は、貼合シートF5の搬送速度である。「閾値」は、欠陥検出を判定するためのパラメータである。例えば、光量設定値が130の場合の閾値+50は、180となる。「光量」は、カメラが受光する光量濃度値を0〜255階調で表した値である。「サイクル数」は、カメラのシャッター速度に相当する。
比較例(比較例1及び2)は、二分岐光ファイバーケーブルを使用していない。
図10は、検査対象の検査領域を説明するための図である。
図10においては、貼合シートF5の搬送方向をY方向とし、貼合シートF5の搬送方向と直交する幅方向をX方向としている。図10の上段は、検査対象の検査領域における座標と光量濃度値との関係を示している。座標Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8及びY9は、検査対象のY座標をシート搬送上流側(−Y方向側)から示したものである。座標X3、X4、X5、X6は検査対象のX座標をシート幅方向−X方向側から示したものである。ここでは、検査対象のシート幅方向の端部については検査していないため、座標X1、X2及び座標X7以降は省略している。図10の下段は、検査対象のうち欠陥領域を示している。
図10の上段に示すように、閾値を175に設定した場合、欠陥として検出される画素数(以下、検出画素数と称することがある)は、Y方向で3画素、X方向で2画素、重複画素が1画素の合計4画素となる。
これにより、図10の下段に示すように、4画素の欠陥画素数を含む領域が欠陥領域として判定される。
図11は、座標と光量濃度値との関係を示す図である。図11において、横軸は座標(Y座標又はX座標)、縦軸は光量濃度値である。図11では、光量設定値を128とし、閾値を175としている。
図11に示すように、Y方向では、Y3、Y4及びY5の3つの座標で閾値を超えている。X方向では、X4及びX5の2つの座標で閾値を超えている。閾値を超えた部分(Y方向で3画素、X方向で2画素、重複画素が1画素の合計4画素)が欠陥領域として判定される。
表1に戻り、各比較例について説明する。
(比較例1)
比較例1において、貼合シートF5の搬送速度は、12m/minとした。閾値は、光量設定値に対して+50とした。光量は、128とした。サイクル数は、24000とした。
(比較例2)
比較例2において、貼合シートF5の搬送速度は、16m/minとした。閾値は、光量設定値に対して+50とした。光量は、128とした。サイクル数は、18000とした。すなわち、比較例2は、比較例1に対して、貼合シートF5の搬送速度を速くし、サイクル数を変更したものである。
(欠陥の検出感度の評価)
比較例1及び2のそれぞれについて、欠陥の検出感度の評価をした。レビューソフトを用いて、X画素数、Y画素数、欠陥画素数、最大濃度値、濃度積算値を測定した。レビューソフトは、長瀬産業株式会社製の「SCANTEC」を用いた。
ここで、「X画素数」は、X方向において検出された欠陥の画素数である。「Y画素数」は、Y方向において検出された欠陥の画素数である。「欠陥画素数」は、閾値を超えした欠陥の画素数である。「最大濃度値」は、欠陥領域の中での最大の濃度値である。「濃度積算値」は、一定範囲(同一画素数)内の濃度を合計した値である。
上記評価について、結果を図12及び表2に示す。図12は、比較例1及び2についてX画素数、Y画素数、欠陥画素数、最大濃度値、濃度積算値の測定結果を示す図である。図12においては、比較例1を基準としている(比較例1=100[%])。
Figure 0006401438
評価の結果、比較例2では比較例1よりも画素数や濃度値が低下することが確認された。すなわち、単に貼合シートF5の搬送速度を速くしただけでは、検出感度が低下することが分かった。
本発明者は、二分岐光ファイバーケーブルを使用することによって検出感度の低下を抑制できることを以下の評価により確認した。
(検査対象)
図13は、検査対象を説明するための図である。
図13に示すように、検査対象としては、原反ロールから搬送される貼合シートF5を用いた。貼合シートF5のグレードは、TRN041APS1−S/82−SSC(1250)とした。貼合シートF5の全長は、153mとした。貼合シートF5の搬送方向は、順方向U1及び逆方向U2の双方向とした。
(比較例及び実施例の条件)
比較例及び実施例の条件を表3に示す。
Figure 0006401438
表3において、「速度」は、貼合シートF5の搬送速度である。「サイクル数」は、カメラのシャッター速度に相当する。「分解能(X)」はシート搬送方向F5と直交するシート幅方向の分解能であり、「分解能(Y)」はシート搬送方向の分解能である。「閾値(黒)」は、黒欠陥(透過光を遮断する欠陥)を判定するためのパラメータである。「閾値(白)」は、白欠陥(光抜け欠陥)を判定するためのパラメータである。「欠陥サイズ(S)」は、130μm以上170μm未満の欠陥サイズを検出することである。「欠陥サイズ(M)」は、170μm以上200μm未満の欠陥サイズを検出することである。「欠陥サイズ(L)」は、200μm以上の欠陥サイズを検出することである。
比較例及び実施例のそれぞれにおいて、クロスニコル透過検査をした。比較例及び実施例のそれぞれにおいて、分解能(X*Y)、閾値(黒、白)、欠陥サイズ(S、M、L)及びカメラフィルタ(偏光フィルタ)を同じ条件とした。
(比較例)
比較例において、貼合シートF5の搬送速度は、16m/minとした。サイクル数は、24000とした。比較例は、二分岐光ファイバーケーブルを使用していない。
(実施例)
実施例において、貼合シートF5の搬送速度は、20m/minとした。サイクル数は、14400とした。二分岐光ファイバーケーブルを使用した。二分岐光ファイバーケーブルは、導光部材の長手方向の一方の端部及び他方の端部に1つずつ接続した。
比較例及び実施例のそれぞれについて、クロスニコル透過検査前のカメラ受光光量の実測値を表4に示す。
Figure 0006401438
表4において、カメラNo.(1)〜(9)は、シート幅方向に沿ってライン状に配置された複数のカメラの各々に対応し、上述した複数のカメラ(第1カメラ24a、第2カメラ24b、第3カメラ24c、第4カメラ24d、第5カメラ24e、第6カメラ24f、第7カメラ24g、第8カメラ24h及び第9カメラ24i)に相当する。
表4に示すように、比較例と実施例との間で、クロスニコル透過検査前のカメラ受光光量の実測値に大きな差は確認されなかった。
(欠陥の検出個数の評価)
比較例及び実施例のそれぞれについて、欠陥の検出個数の評価をした。レビューソフトを用いて、黒欠陥個数、黒欠陥率、白欠陥個数、白欠陥率を測定した。レビューソフトは、長瀬産業株式会社製の「SCANTEC」を用いた。
ここで、「欠陥個数(S)」は、欠陥サイズが130μm以上170μm未満の欠陥の検出個数である。「欠陥個数(M)」は、欠陥サイズが170μm以上200μm未満の欠陥の検出個数である。「欠陥個数(L)」は、欠陥サイズが200μm以上の欠陥の検出個数である。
上記評価について、結果を表5に示す。表5の上段はシート搬送順方向(図13に示す順方向U1)の結果であり、表5の下段はシート搬送逆方向(図13に示す逆方向U2)の結果である。
Figure 0006401438
評価の結果、比較例と実施例との間では、シート搬送方向順方向U1、逆方向U2の各々において、欠陥の検出個数に大きな差は確認されなかった。これにより、二分岐光ファイバーケーブルを使用することにより、貼合シートの搬送速度を速くしても、検出感度の低下を抑制できることが分かった。
(欠陥の検出感度の評価)
比較例及び実施例のそれぞれについて、欠陥の検出感度の評価をした。レビューソフトを用いて、X欠陥サイズ、X画素数、Y欠陥サイズ、Y画素数、最大濃度値、最小濃度値、欠陥画素数を測定した。レビューソフトは、長瀬産業株式会社製の「SCANTEC」を用いた。
また、X画素数、Y画素数、最大濃度値、欠陥画素数については、比較例の結果D1に対する実施例の結果D2の変化率((D2/D1)×100)[%]を求めた。
ここで、「X欠陥サイズ」は、X方向において検出された欠陥のサイズである。「X画素数」は、X方向において検出された欠陥の画素数である。「Y欠陥サイズ」は、Y方向において検出された欠陥のサイズである。「Y画素数」は。Y方向において検出された欠陥の画素数である。「最大濃度値」は、欠陥領域の中での最大の濃度値である。「最小濃度値」は、欠陥領域の中での最小の濃度値である。「欠陥画素数」は、閾値を超えした欠陥の画素数である。
評価対象としては、サンプルA〜Gを用いた。サンプルA〜Gは、疑似欠陥として主にフィルム表面に付けたキズである。
上記評価について、結果を図14〜図18及び表6に示す。
図14は、比較例及び実施例について各サンプルにおけるX画素数を比較した図である。
図15は、比較例及び実施例について各サンプルにおけるY画素数を比較した図である。
図16は、比較例及び実施例について各サンプルにおける最大濃度値を比較した図である。
図17は、比較例及び実施例について各サンプルにおける欠陥画素数を比較した図である。
図18は、比較例及び実施例についてX画素数、Y画素数、最大濃度値、欠陥画素数を比較した図である。
図14〜図17において、横軸はサンプルの種類である。図14、図15及び図17において、縦軸は画素数である。図16において、縦軸は濃度値である。図18においては、比較例を基準としている(比較例=100[%])。
Figure 0006401438
評価の結果、比較例と実施例との間では、X画素数、Y画素数、最大濃度値、欠陥画素数のそれぞれにおいて大きな差は確認されなかった。これにより、二分岐光ファイバーケーブルを使用することにより、貼合シートの搬送速度を速くしても、検出感度の低下を抑制できることが分かった。
1…フィルム貼合システム(光学表示デバイスの生産システム)、8…第1搬送装置(搬送装置)、9…第1欠陥検査装置(欠陥検査装置)、11…第1貼合装置(貼合装置)、20…照明装置、21…光源、22…二分岐光ファイバーケーブル(複数分岐光ファイバーケーブル)、23…導光部材、24…撮像装置、P…液晶パネル(光学表示部品)、F1…光学部材、Sf1…下面(光学部材の一方側の面)、Sf2…上面(光学部材の他方側の面)

Claims (2)

  1. ライン上を搬送される光学部材の欠陥検査装置であって、
    前記光学部材の一方側に配置された照明装置と、
    前記光学部材の他方側に配置された撮像装置と、を含み、
    前記照明装置は、
    互いに等しい分光分布特性を有する複数の光源と、
    前記複数の光源の各々に対応した分岐部を有し、各分岐部に接続された前記光源からの光を1本にまとめて伝送する複数分岐光ファイバーケーブルと、
    前記複数分岐光ファイバーケーブルによって伝送された前記複数の光源からの光を導光して前記光学部材の一方側の面に向けて射出する導光部材と、を含み、
    前記撮像装置は、前記導光部材から射出されて前記光学部材を透過した光の画像を撮像し、
    前記導光部材は、前記光学部材の一方側の面と平行に配置され且つ前記光学部材の搬送方向と直交する方向に長手方向を有して延在しており、
    前記導光部材の長手方向の一方の端部および他方の端部に前記複数分岐光ファイバーケーブルとして二分岐光ファイバーケーブルが1つずつ接続され
    前記撮像装置は、前記分光分布特性の相対光出力が最大となるピーク波長と一致する波長において分光感度が最大となる分光感度特性を有する欠陥検査装置。
  2. 光学表示部品に光学部材を貼合してなる光学表示デバイスの生産システムであって、
    前記光学部材を搬送するための搬送装置と、
    前記搬送装置で搬送された前記光学部材を前記光学表示部品に貼り合わせて前記光学表示デバイスを作製する貼合装置と、
    前記搬送装置から前記貼合装置に搬送される前記光学部材の欠陥の有無を検査する請求項に記載の欠陥検査装置と、
    を含む光学表示デバイスの生産システム。
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