JP6399959B2 - ガス発生器 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等に装備される乗員保護装置としてのエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関し、特に、長尺円柱状の外形を有するガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張および展開させることにより、展開されたエアバッグで乗員の体を受け止めるものである。ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時に瞬時にガスを発生させてエアバッグを膨張および展開させる機器である。
ガス発生器には、車両等に対する設置位置や出力等の仕様に基づき、種々の構成のものが存在している。その一つに、シリンダ型ガス発生器と称されるものが存在する。シリンダ型ガス発生器は、その外形が長尺円柱状であり、サイドエアバッグ装置や助手席側エアバッグ装置、カーテンエアバッグ装置、ニーエアバッグ装置、シートクッションエアバッグ装置等に好適に組み込まれる。
通常、シリンダ型ガス発生器においては、ハウジングの軸方向の一端部に点火器が設置され、ハウジングの軸方向の中央部にガス発生剤が収容された燃焼室が設けられ、ハウジングの軸方向の他端部にフィルタが収容されたフィルタ室が設けられ、当該フィルタ室を規定する部分のハウジングの周壁部にガス噴出口が設けられる。このように構成されたシリンダ型ガス発生器においては、一般に、燃焼室にて発生したガスがフィルタ室に流入することでフィルタの内部を通過し、フィルタを通過した後のガスがガス噴出口を介して外部に噴出されることになる。なお、長尺円柱状の外形を有するガス発生器としては、このシリンダ型ガス発生器の他にも、いわゆるT字型ガス発生器と呼ばれるもの等が存在している。
ここで、燃焼室にて発生したガスの冷却効率の向上を図ることができるシリンダ型ガス発生器として、特開平11−245760号公報(特許文献1)に開示のものがある。当該特許文献1に開示されたシリンダ型ガス発生器は、燃焼室にて発生したガスがフィルタ室に流入する前にハウジングの周壁部に一旦吹き付けられることとなるようにその流路が構成されたものである。
具体的には、当該特許文献1に開示されたシリンダ型ガス発生器においては、長尺略円筒状のハウジングの内部の空間を軸方向に仕切る仕切り部材がハウジングの内部に設けられ、当該仕切り部材よりも点火器側の空間にハウジングと同軸上に金網状のスクリーンが設置され、当該仕切り部材から見て点火器が位置する側とは反対側の空間にフィルタが設置されている。そして、当該スクリーンの内部の空間のうちの点火器側に位置する部分にガス発生剤が収容されているとともに、当該スクリーンの内部の空間のうちのフィルタ側に位置する部分にカップ状部材が設置されている。
上記のように構成することにより、ガス発生剤が燃焼することで発生した高温のガスは、一旦、ハウジングの径方向外側に向けて移動することでスクリーンを通過してハウジングの内周面に吹き付けられ、その後、カップ状部材に設けられた連通孔を介してカップ状部材の内部に流れ込み、さらにその後、仕切り部材に設けられた連通孔を経由してフィルタの内部へと流入する。そのため、燃焼室にて発生した高温のガスは、フィルタに到達する前にスクリーンの外部において比較的温度が低いハウジングによって冷却されることになるため、ガスの冷却効率の向上が図られることになる。
また、燃焼室にて発生したガスがハウジングの外部に噴出される前にハウジングの周壁部に一旦吹き付けられることとなるようにその流路が構成されるとともに、周壁部に吹き付けられ後のガスの流路をさらに複雑化することでフィルタの設置を不要にしたシリンダ型ガス発生器として、たとえば特表2008−546513号公報(特許文献2)に開示のものがある。
当該特許文献2に開示されたシリンダ型ガス発生器においては、ハウジングのガス噴出口が設けられた側の軸方向端部が他の部位に比較して小径に絞られた形状とされ、ハウジングの内部の空間が筒状の区画部材によって径方向に区画されるとともに、当該区画部材の内部を軸方向に隔てるように隔壁部が設けられ、当該隔壁部によって区画された空間のうち、点火器が設置された方の空間にガス発生剤が収容され、ハウジングに設けられたガス噴出口に面する方の空間に中空状の筒状部材が設置されている。
このように構成されたシリンダ型ガス発生器においては、ガス発生剤が燃焼することで発生した高温のガスは、区画部材に設けられた連通孔を介して、一旦、ハウジングの径方向外側に向けて移動することでハウジングの内周面に吹き付けられ、その後、区画部材に設けられた他の連通孔を介して隔壁部によって区画された空間のうちの上記ガス噴出口に面する方の空間に流れ込み、さらにその後、当該空間に上記筒状部材が設置されることで構成された迷路化された流路を経てガス噴出口へと至る。そのため、燃焼室にて発生した高温のガスは、区画部材の外部において比較的温度が低いハウジングによって冷却されることになるため、ガスの冷却効率の向上が図られるとともに、上述した迷路化した流路をさらに通過することにより、さらなるガスの冷却効率の向上が図られることでフィルタの設置が不要とされている。
特開平11−245760号公報 特表2008−546513号公報
上記特許文献1および2に開示される如くのガスの流動方向が複数回にわたって変更されるように構成されたガス発生器においては、その内部構造が自ずと複雑化することになるため、結果としてガスの流路を規定するために多数の部品が必要となる。そのため、製造の際の組付作業が煩雑化してしまう問題があり、可能な限り部品点数を削減することが求められている。
また、作動時において、燃焼室にて発生したガスが意図した流路を確実に通過して外部に噴出されるようにするためには、各部品間に意図しない隙間が生じることがないように組付け時における部品の位置決めや組付構造を十分に考慮することが必要である。
さらには、各部品の形状が複雑化した場合には、部品コストが増大することでガス発生器の製造コストが結果として増大してしまうことになるため、各部品の形状もより簡素な形状にすることが必要である。
上述した特許文献1および2に開示されたガス発生器においては、これらの点においてさらなる改善の余地があるものであり、組付けが容易な程度にまで簡素な構成が十分に実現されているものとは必ずしも言えない。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、効率的なガスの冷却が可能でかつ組付けが容易な程度にまで十分にその構成が簡素化されたガス発生器を提供することを目的とする。
本発明に基づくガス発生器は、軸方向の一端部および他端部が閉塞された長尺筒状のハウジングと、上記ハウジングの内部の空間を径方向に内側空間と外側空間とに区画する内筒部と、上記内筒部の内側に位置し、上記内側空間を上記ハウジングの上記一端部側に位置する燃焼室と上記ハウジングの上記他端部側に位置する減圧室とに区画する第1仕切り部と、上記内筒部の外側に位置し、上記外側空間を上記ハウジングの上記一端部側に位置するガス通路室と上記ハウジングの上記他端部側に位置するガス排出室とに区画する第2仕切り部と、上記燃焼室に面するように上記ハウジングの上記一端部に組付けられた点火器と、上記燃焼室に収容されたガス発生剤とを備えている。上記第1仕切り部は、上記第2仕切り部よりも上記ハウジングの上記一端部側に配置されている。上記内筒部は、上記ハウジングの軸方向に沿って上記ハウジングの上記一端部側から上記他端部側に向けて順に、上記燃焼室と上記ガス通路室とを連通させるための第1連通孔が設けられた第1筒状部と、上記ガス通路室と上記減圧室とを連通させるための第2連通孔が設けられた第2筒状部と、上記減圧室と上記ガス排出室とを連通させるための第3連通孔が設けられた第3筒状部とを含んでいる。上記ガス排出室を規定する部分の上記ハウジングの周壁部には、上記ハウジングの外部に向けてガスを噴出するためのガス噴出口が設けられている。上記第2仕切り部と上記第3筒状部とは、大径部および小径部を有しかつこれら大径部および小径部が一体化された単一の部材である第1筒部材にて構成されており、当該第1筒部材は、上記第2仕切り部である上記大径部と上記第3筒状部である上記小径部との間に位置する環状段差部をさらに有している。上記本発明に基づくガス発生器においては、上記第1筒部材の上記ハウジングの上記他端部側に位置する軸方向端部が上記ハウジングの上記他端部に当接されるとともに、上記大径部の外周面が上記ハウジングの上記周壁部の内周面に当接されることにより、上記第1筒部材が、上記ハウジングに組付けられており、上記第2筒状部の上記ハウジングの上記他端部側に位置する軸方向端部が上記大径部に内挿されて上記環状段差部に当接されることにより、上記第2筒状部が、上記第1筒部材に組付けられている。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第2筒状部の上記ハウジングの上記他端部側に位置する軸方向端部が、上記ハウジングの上記他端部側に向かうにつれて拡径する拡径部にて構成されていてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第2筒状部と上記第1筒部材との当接箇所が、上記ハウジングの上記他端部側に向かうにつれて縮径する傾斜部分を含んでいてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第1筒状部と上記第2筒状部とが、単一の部材である第2筒部材にて構成されているとともに、上記第1仕切り部が、上記第1筒部材および上記第2筒部材とは異なる、上記第2筒部材に内挿された別部材にて構成されていてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第1筒状部と上記第2筒状部とが、互いに分離された異なる部材にて構成されているとともに、上記第1仕切り部が、上記第1筒状部を構成する部材の一部および/または上記第2筒状部を構成する部材の一部にて構成されていてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記減圧室のうちの上記第2筒状部の内側の空間に該当する部分に、上記第2連通孔に面するように上記ハウジングの軸方向に沿って延在する中実状のロッド部が設けられていてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記ロッド部に金属線材の巻回体が外挿されていてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記第3連通孔と上記ガス噴出口とが、上記ハウジングの径方向において対面しない位置に設けられていてもよい。
本発明によれば、効率的なガスの冷却が可能でかつ組付けが容易な程度にまで十分にその構成が簡素化されたガス発生器とすることができる。
本発明の実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器の概略図である。 図1に示すシリンダ型ガス発生器の点火器近傍の拡大断面図である。 図1に示すシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の拡大断面図である。 図1に示すシリンダ型ガス発生器の作動時におけるガスの流れを模式的に表わした図である。 本発明の実施の形態2におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。 本発明の実施の形態3におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。 本発明の実施の形態4におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。 図7に示す領域VIIIの拡大図である。 本発明の実施の形態5におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。 図9に示す領域Xの拡大図である。 本発明の実施の形態6におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、サイドエアバッグ装置に組み込まれるシリンダ型ガス発生器に本発明を適用した場合を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器の概略図である。図2および図3は、それぞれ図1に示すシリンダ型ガス発生器の点火器近傍の拡大断面図およびガス噴出口近傍の拡大断面図である。まず、これら図1ないし図3を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Aの構成について説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Aは、長尺円柱状の外形を有しており、軸方向に位置する一端部および他端部が閉塞されたハウジングを有している。ハウジングは、ハウジング本体10と、ホルダ20と、閉塞部材30とを含んでおり、これらハウジング本体10、ホルダ20および閉塞部材30によって規定された空間には、内部構成部品としての点火器40、ガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60、隔壁部材70、ガス発生剤80およびクッション部材90等が配置されている。
ハウジングの内部に設けられた空間は、上述したガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70によって複数の空間に分けられている。この複数の空間には、ガス発生剤80が主として収容された燃焼室S1と、燃焼室S1にて発生したガスをハウジングの外部に向けて排出するガス排出室S4と、これら燃焼室S1とガス排出室S4とを繋ぐガス通路室S2および減圧室S3とが含まれている。
ハウジング本体10は、軸方向の両端に開口が形成された長尺円筒状の周壁部11を有する部材からなり、その一方の軸方向端部(すなわちハウジングの上述した他端部寄りに位置する方の軸方向端部)にガスを外部に向けて噴出するためのガス噴出口12を有している。ホルダ20は、軸方向に沿って延びる貫通部21を有する短尺円筒状の部材からなり、その外周面に周方向に沿って延びるように形成された後述するかしめ固定のための環状溝部23を有している。閉塞部材30は、所定の厚みを有する円盤状の部材からなり、その周面に周方向に沿って延びるように形成された後述するかしめ固定のための環状溝部31を有している。
ホルダ20は、ハウジング本体10の一方の開口端を閉塞するようにハウジング本体10に固定されている。具体的には、ハウジング本体10の開口端にホルダ20が内挿された状態で、当該ホルダ20の外周面に設けられた環状溝部23に対応する部分のハウジング本体10の周壁部11を径方向内側に向けて縮径させて環状溝部23に係合させることにより、ホルダ20がハウジング本体10に対してかしめ固定されている。これにより、ハウジングの軸方向の一端部が、ホルダ20によって構成されることになる。
閉塞部材30は、ハウジング本体10の他方の開口端を閉塞するようにハウジング本体10に固定されている。具体的には、ハウジング本体10の開口端に閉塞部材30が内挿された状態で、当該閉塞部材30の周面に設けられた環状溝部31に対応する部分のハウジング本体10の周壁部11を径方向内側に向けて縮径させて環状溝部31に係合させることにより、閉塞部材30がハウジング本体10に対してかしめ固定されている。これにより、ハウジングの軸方向の他端部が、閉塞部材30によって構成されることになる。
これらのかしめ固定は、ハウジング本体10の周壁部11を径方向内側に向けて略均等に縮径される八方かしめと呼ばれるかしめ固定である。この八方かしめを行なうことにより、ハウジング本体10の周壁部11には、かしめ部13,14が設けられることになり、当該かしめ部13,14がそれぞれ環状溝部23,31に密着することになる。これにより、ハウジング本体10とホルダ20との間およびハウジング本体10と閉塞部材30との間に隙間が生じることが防止されている。
図2に示すように、ホルダ20の外周面には、上述した環状溝部23とは異なる他の環状溝部24が設けられている。当該環状溝部24には、Oリング等からなるシール部材26が収容されている。これにより、ホルダ20に設けられた環状溝部24内に収容されたシール部材26が、ホルダ20とハウジング本体10の周壁部11とによって挟み込まれることになり、当該部分における気密性が確保されることになる。
図3に示すように、閉塞部材30の周面には、上述した環状溝部31とは異なる他の環状溝部32が設けられている。当該環状溝部32には、Oリング等からなるシール部材33が収容されている。これにより、閉塞部材30に設けられた環状溝部32内に収容されたシール部材33が、閉塞部材30とハウジング本体10の周壁部11とによって挟み込まれることになり、当該部分における気密性が確保されることになる。
ハウジング本体10は、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されていてもよいし、SPCEに代表される圧延鋼板をプレス加工することで有底円筒状に成形された金属製のプレス成形品、またはSTKMに代表される電縫管にて構成されていてもよい。特に、ハウジング本体10を圧延鋼板のプレス成形品や電縫管の成形品で構成した場合には、ステンレス鋼や鉄鋼等の金属製の部材を用いた場合に比べて安価にかつ容易にハウジング本体10を形成することができるとともに、大幅な軽量化が可能になる。一方、ホルダ20および閉塞部材30は、ステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されている。
図1および図2に示すように、点火器40は、ホルダ20によって支持されることでハウジングの軸方向の上述した一端部に組付けられている。点火器40は、ガス発生剤80を燃焼させるためのものであり、ハウジングの内部の空間に面するように設置されている。より詳細には、ホルダ20は、点火器40をかしめ固定するためのかしめ部22をハウジングの内部の空間に面する方の軸方向端部に有しており、点火器40が貫通部21に内挿されてホルダ20の貫通部21を規定する部分の壁部に当て留めされた状態で上述したかしめ部22がかしめられることにより、点火器40がホルダ20に挟持されて固定されている。
点火器40は、点火部41と、一対の端子ピン42とを含んでいる。点火部41の内部には、一対の端子ピン42に接続するように抵抗体(ブリッジワイヤ)が取付けられており、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に接するように点火部41内に点火薬が充填されている。また、点火部41内には、必要に応じて伝火薬が装填されていてもよい。
ここで、抵抗体としては、一般にニクロム線やプラチナおよびタングステンを含む合金製の抵抗線等が用いられ、点火薬としては、一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が用いられる。また、伝火薬としては、B/KNO、B/NaNO、Sr(NO等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物や、水素化チタン/過塩素酸カリウムからなる組成物、B/5−アミノテトラゾール/硝酸カリウム/三酸化モリブデンからなる組成物等が用いられる。なお、点火部41を囲うスクイブカップは、一般に金属製またはプラスチック製である。
衝突を検知した際には、端子ピン42を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップを破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器40が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。
点火器40とホルダ20との間には、Oリング等からなるシール部材27が介装されている。シール部材27は、点火器40とホルダ20との間に隙間が生じることを防止するためのものであり、これによってハウジングの内部の空間が気密に封止されることになる。
ホルダ20の外部に露出する方の軸方向端部には、上述した貫通部21に連続して窪み部25が設けられている。窪み部25は、点火器40とコントロールユニット(不図示)とを結線するためのハーネスの雄型コネクタ(図示せず)を受け入れる雌型コネクタ部を形成しており、当該窪み部25内には、点火器40の端子ピン42の先端寄りの部分が露出して位置している。当該雌型コネクタ部としての窪み部25には、雄型コネクタが挿し込まれ、これによりハーネスの芯線と端子ピン42との電気的導通が実現される。
なお、ハウジングに対する点火器40の組付構造やハウジングと点火器40との間のシール構造は、上述した組付構造やシール構造に限定されるものではなく、他の組付構造やシール構造を採用することとしても当然によい。
図1ないし図3に示すように、ハウジングの内部の空間の所定位置には、ガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70が配置されている。これらガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70は、上述したようにハウジングの内部の空間を相互に区画する部材として機能するものである。
図1および図3に示すように、第1筒部材としてのガス噴出口側筒部材50は、比較的直径が小さい円筒状の小径部51と、小径部51の一方の軸方向端部を閉塞する底部52と、小径部51の他方の軸方向端部側に位置し、比較的直径が大きい円筒状の大径部53とを含んでいる。小径部51および大径部53は、これらの間に位置する環状段差部55を介して接続されている。当該環状段差部55が設けられることにより、ガス噴出口側筒部材50の筒状の部位には、その内周面側に位置し、ハウジングの上述した一端部側を向いた内周面側段差面と、その外周面側に位置し、ハウジングの上述した他端部側を向いた外周面側段差面とが形成されることになる。
ガス噴出口側筒部材50の底部52には、後述する隔壁部材70のロッド部72の先端が挿入される孔部52aが設けられている。当該孔部52aは、底部52の中心位置に設けられており、ハウジングの軸方向と平行となるように穿たれている。
ガス噴出口側筒部材50は、ハウジングの内部の空間のうちの閉塞部材30が位置する側の端部(すなわちハウジングの上述した他端部)近傍に配置されている。ここで、底部52は、閉塞部材30のハウジングの内部の空間側に位置する軸方向端面に当接しており、大径部53の外周面は、ハウジング本体10の周壁部11の内周面に当接している。これにより、ガス噴出口側筒部材50は、ハウジングの上述した他端部側の位置においてハウジングに対して組付けられている。
なお、ガス噴出口側筒部材50の大径部53は、ハウジング本体10の周壁部11に圧入されていることが好ましい。このように構成することにより、大径部53の外周面と周壁部11の内周面とが密着することになり、これらの間に隙間が生じることがより確実に防止できることになる。
図1ないし図3に示すように、第2筒部材としての点火器側筒部材60は、長尺円筒状の筒状部61と、筒状部61の一方の軸方向端部に設けられたスカート部62とを含んでいる。筒状部61は、その軸方向がハウジングの軸方向と略平行となるように配置されている。スカート部62は、ハウジングの内部の空間のうちのホルダ20が位置する側の端部(すなわちハウジングの上述した一端部)から距離をもって配置されており、筒状部61のハウジングの上述した一端部側から径方向外側に向けて広がるように形成された部分を有している。
点火器側筒部材60は、ハウジングの内部の空間のうちのハウジング本体10の軸方向の途中位置に配置されている。ここで、筒状部61の閉塞部材30側の軸方向端部は、上述したガス噴出口側筒部材50の大径部53に内挿されることで当該ガス噴出口側筒部材50に設けられた内周面側段差面に当接しており、スカート部62の外周面の一部は、ハウジング本体10の周壁部11の内周面に当接している。これにより、点火器側筒部材60は、ハウジングの軸方向の途中位置においてガス噴出口側筒部材50およびハウジングに対して組付けられている。
なお、点火器側筒部材60の筒状部61の閉塞部材30側の軸方向端部は、ガス噴出口側筒部材50の大径部53に圧入されていることが好ましい。このように構成することにより、筒状部61の外周面の一部と大径部53の内周面とが密着することになり、これらの間に隙間が生じることがより確実に防止できることになる。
また、点火器側筒部材60のスカート部62の一部は、ハウジング本体10の周壁部11に圧入されていることが好ましい。このように構成することにより、スカート部62の外周面の一部と周壁部11の内周面とが密着することになり、これらの間に隙間が生じることがより確実に防止できることになる。
図1および図3に示すように、第1筒部材および第2筒部材とは異なる部材である隔壁部材70は、所定の厚みを有する円盤状の部位である隔壁部71と、当該隔壁部71から立設された支柱状のロッド部72とを有している。隔壁部71は、その主面がハウジングの軸方向と略直交するように位置しており、ロッド部72は、その軸方向がハウジングの軸方向と略平行となるように位置している。
隔壁部材70は、ハウジングの内部の空間のうちの閉塞部材30が位置する側の端部(すなわちハウジングの上述した他端部)近傍であって、ガス噴出口側筒部材50および点火器側筒部材60のそれぞれの内側に延在するように配置されている。ここで、隔壁部71の外周面は、点火器側筒部材60の内周面に当接しており、ロッド部72の先端は、上述したガス噴出口側筒部材50の底部52に設けられた孔部52aに嵌合している。これにより、隔壁部材70は、ハウジングの上述した他端部側の位置においてガス噴出口側筒部材50および点火器側筒部材60に対して組付けられている。
隔壁部材70の隔壁部71は、点火器側筒部材60の筒状部61の内側の所定位置に配置されている。具体的には、隔壁部材70のロッド部72は、点火器側筒部材60の筒状部61の軸方向の途中位置にまでに達するように設けられており、これによって隔壁部71は、点火器側筒部材60の筒状部61の内側へと入り込んで位置している。そのため、当該隔壁部71により、筒状部61の内側の空間が軸方向に2つの空間に区画されることになる。
なお、隔壁部材70の隔壁部71は、点火器側筒部材60の筒状部61に圧入されていることが好ましい。このように構成することにより、隔壁部71の外周面と筒状部61の内周面とが密着することになり、これらの間に隙間が生じることがより確実に防止できることになる。
上述したガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70は、いずれもたとえばステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属製の部材にて構成されている。特に、点火器側筒部材60は、ガス発生剤80が燃焼した場合にもその圧力上昇に伴って大きく変形することがないように、十分に高い機械的強度を有する部材にて構成されていることが必要であり、好適には普通鋼や特殊鋼等の鋼板(たとえば、冷間圧延鋼板やステンレス鋼板等)からなる部材が利用される。また、隔壁部材70のうちのロッド部72は、より大きい熱容量を有することとなるように中実状に形成されている。
以上により、図1ないし図3に示すように、ハウジングの内部の空間は、ガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70によって、上述した4つの空間である燃焼室S1、ガス通路室S2、減圧室S3およびガス排出室S4に区画されることになる。
具体的には、燃焼室S1は、ハウジング本体10の周壁部11、ホルダ20およびこれに組付けられた点火器40、点火器側筒部材60の筒状部61およびスカート部62、隔壁部材70の隔壁部71によって主として規定されることになり、ガス通路室S2は、ハウジング本体10の周壁部11、ガス噴出口側筒部材50の大径部53、点火器側筒部材60の筒状部61およびスカート部62によって主として規定されることになる。
また、減圧室S3は、ガス噴出口側筒部材50の小径部51および底部52、点火器側筒部材60の筒状部61、隔壁部材70の隔壁部71によって主として規定されることになり、ガス排出室S4は、ハウジング本体10の周壁部11、閉塞部材30、ガス噴出口側筒部材50の小径部51および大径部53によって主として規定されることになる。
換言すれば、ハウジングの内部の空間は、ガス噴出口側筒部材50の小径部51と点火器側筒部材60の筒状部61とによって構成される内筒部によって、内側空間(当該内側空間には、燃焼室S1の一部と減圧室S3とが含まれる)と外側空間(当該外側空間には、ガス通路室S2とガス排出室S4とが含まれる)とに径方向において区画されることになり、さらに、このうちの内側空間が、隔壁部材70の隔壁部71によって構成される第1仕切り部によって、ハウジングの上述した一端部側に位置する燃焼室S1とハウジングの上述した他端部側に位置する減圧室S3とに区画されることになるとともに、このうちの外側空間が、ガス噴出口側筒部材50の大径部53によって構成される第2仕切り部によって、ハウジングの上述した一端部側に位置するガス通路室S2とハウジングの上述した他端部側に位置するガス排出室S4とに区画されることになる。なお、第1仕切り部としての隔壁部71は、第2仕切り部としての大径部53よりもハウジングの上述した一端部側に配置されている。
図1ないし図3に示すように、上述した燃焼室S1には、ガス発生剤80が装填されており、また、当該燃焼室S1のうちの点火器40寄りの部分には、ホルダ20とガス発生剤80との間に介在するようにクッション部材90が配置されている。
ガス発生剤80は、点火器40が作動することによって生じた熱粒子によって着火されて燃焼することでガスを発生させる薬剤である。ガス発生剤80としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体として構成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩や、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては、窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
ガス発生剤80の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものでは、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、シリンダ型ガス発生器1Aが組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤80の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤80の形状の他にもガス発生剤80の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
図1および図2に示すように、クッション部材90は、成形体からなるガス発生剤80が振動等によって粉砕されてしまうことを防止する目的で設けられるものであり、金属線材を曲げ加工することによって形成されたバネ部91および押圧部92を有している。バネ部91は、その一端がホルダ20に当接するように配置されており、その他端に押圧部92が形成されている。押圧部92は、金属線材が所定の間隔をもって略平行に配置されることで構成されており、ガス発生剤80に当接している。これにより、ガス発生剤80は、クッション部材90によって隔壁部材70側に向けて付勢されることになり、ハウジングの内部において移動してしまうことが防止されている。
なお、上述した如くのクッション部材90に代えて、たとえばセラミックスファイバの成形体やロックウール、発泡樹脂(たとえば発泡シリコーン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン等)、クロロプレンおよびEPDMに代表されるゴム等からなるクッション材を利用することとしてもよい。
図1ないし図3に示すように、点火器側筒部材60の筒状部61のうちの燃焼室S1とガス通路室S2とを区画する部分である第1筒状部(すなわち、隔壁部71が位置する部分よりもホルダ20側に位置する部分の筒状部61)には、第1連通孔64が周方向および軸方向に沿って複数設けられている。当該複数の第1連通孔64は、燃焼室S1とガス通路室S2とを連通させるためのものであり、ガス発生剤80が燃焼することで燃焼室S1にて発生したガスを通過させ、これにより当該ガスをガス通路室S2に向けて流出させるためのものである。
また、点火器側筒部材60の筒状部61のうちのガス通路室S2と減圧室S3とを区画する部分である第2筒状部(すなわち、隔壁部71が位置する部分よりも閉塞部材30側に位置する部分の筒状部61)には、第2連通孔65が周方向および軸方向に沿って複数設けられている。当該複数の第2連通孔65は、ガス通路室S2と減圧室S3とを連通させるためのものであり、ガス通路室S2に流入したガスを通過させ、これにより当該ガスを減圧室S3に向けて流出させるためのものである。
当該複数の第2連通孔65は、いずれも隔壁部材70のロッド部72に面するように設けられていることが好ましい。このように構成すれば、複数の第2連通孔65を通過した後のガスがロッド部72に吹き付けられることになり、ガスのより効率的な冷却が可能になるとともに、スラグ(残渣)の捕集機能を高めることが可能になる。
一方、減圧室S3とガス排出室S4とを区画する部分である第3筒状部としてのガス噴出口側筒部材50の小径部51には、第3連通孔54が周方向および軸方向に沿って複数設けられている。当該複数の第3連通孔54は、減圧室S3とガス排出室S4とを連通させるためのものであり、減圧室S3に流入したガスを通過させ、これにより当該ガスをガス排出室S4に向けて流出させるためのものである。
また、ガス排出室S4を規定する部分のハウジング本体10の周壁部11には、上述したガス噴出口12が周方向および軸方向に沿って複数設けられている。当該複数のガス噴出口12は、ハウジングの内部の空間と外部の空間とを連通させるためのものであり、ガス排出室S4に流入したガスを通過させ、これにより当該ガスをハウジングの外部に導出するためのものである。
当該複数のガス噴出口12は、上述した複数の第3連通孔54にハウジングの径方向において対面しない位置に設けられていることが好ましい。このように構成すれば、ガス排出室S4近傍におけるガスの流路を迷路化することが可能になり、ガスのより効率的な冷却が可能になるとともに、スラグの捕集機能を高めることが可能になる。
ガス排出室S4を規定するハウジング本体10の周壁部11のうち、複数のガス噴出口12が設けられた部分の内周面には、シールテープ15が貼付されている。当該シールテープ15は、ハウジング本体10に設けられた複数のガス噴出口12を開放可能に閉鎖するためのものであり、このシールテープ15としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が利用される。これにより、シリンダ型ガス発生器1Aの非作動時において、燃焼室S1、ガス通路室S2、減圧室S3およびガス排出室S4の気密性が確保されることになる。
図4は、図1に示すシリンダ型ガス発生器の作動時におけるガスの流れを模式的に表わした図である。次に、この図4を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Aの作動時における動作について説明する。
本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Aが搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて車両に別途設けられたコントロールユニットからの通電によって点火器40が作動する。
図4に示すように、燃焼室S1に装填されたガス発生剤80は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって着火されて燃焼し、多量のガスを発生させる。これにより、燃焼室S1にて発生したガスは、点火器側筒部材60に設けられた第1連通孔64を介してガス通路室S2へと流れ込む。その際、ガス通路室S2に流れ込んだガスは、ハウジングの径方向に沿ってハウジング本体10の周壁部11の内周面に吹き付けられることになり、ガス中に含まれるスラグは、当該周壁部11の内周面に付着することで相当程度除去される。
ハウジング本体10の周壁部11の内周面に吹き付けられたガスは、その後、ガス通路室S2をハウジングの軸方向に沿って流動する。その際、ガスがハウジング本体10の周壁部11に接触することで熱が奪われて冷却される。その後、ガス通路室S2を流動したガスは、点火器側筒部材60に設けられた第2連通孔65を介して減圧室S3へと流れ込む。
減圧室S3に流れ込んだガスは、当該減圧室S3に配置されたロッド部72に吹き付けられる。ここで、ロッド部72は、上述したようにより大きい熱容量を有することとなるように中実状に構成されたものであるため、ロッド部72に吹き付けられたガスは、当該ロッド部72の外周面に接触することで熱が奪われてさらに冷却されるとともに、当該ガス中に含まれるスラグは、ロッド部72の外周面に付着することでさらに相当程度除去されることになる。
ロッド部72に吹き付けられた後のガスは、減圧室S3の内部をハウジングの軸方向に沿って閉塞部材30側に向けて流動し、ガス噴出口側筒部材50の底部52に吹き付けられることでさらに冷却されるとともにスラグが除去される。底部52に吹き付けられたガスは、その後向きを変え、ガス噴出口側筒部材50に設けられた第3連通孔54を介してガス排出室S4へと流れ込む。
ガス排出室S4にガスが流れ込むことにより、当該ガス排出室S4の圧力が上昇し、これに伴ってハウジング本体10の周壁部11に設けられたガス噴出口12を閉塞しているシールテープ15が破られる。これにより、ガス排出室S4に流れ込んだガスは、ハウジングの外部へと噴出される。なお、その際、迷路化されたガス排出室S4においても、さらにガスが冷却されてスラグが除去されることになる。
ガス噴出口12から噴出されたガスは、シリンダ型ガス発生器1Aに隣接して設けられたエアバッグの内部に導入され、エアバッグを膨張および展開する。
以上において説明した本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Aにおいては、ガスの冷却性能やスラグの捕集機能が格段に高まることとなるように、ガスの流動方向が複数回にわたって変更されるように構成されたものであるものの、ガスの流路を規定するための部材が、比較的単純な形状を有する3つの部材(すなわち、ガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70)のみによって構成されており、これら3つの部材をハウジングに対して固定するに際しても、閉塞部材30が取付けられたハウジング本体10に対してこれら3つの部材を内挿するという非常に簡便な組付作業にてこれを行なうことができる。したがって、上記構成を作用することにより、部品点数の削減が可能になるとともに、製造の際の組付作業も簡略化されることになり、効率的なガスの冷却が可能な、容易にかつ安価に製造することができるシリンダ型ガス発生器とすることができる。
なお、ガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70をハウジングに対して固定するに際しては、これらを順にハウジング本体10に内挿することとしてもよいし、予めこれらのすべてまたは一部を組み立てた状態としておいてからハウジング本体10に内挿することとしてもよい。
また、上記構成を採用することにより、ガス噴出口側筒部材50、点火器側筒部材60および隔壁部材70が容易に位置決めされてハウジングに対して固定されることになる。そのため、これら部材間に意図しない隙間が生じることもなくなり、非作動時のみならず作動時においても燃焼室S1、ガス通路室S2、減圧室S3およびガス排出室S4が相互に仕切られた状態が維持されることになる。したがって、所望の動作が確実に実現できる高性能のシリンダ型ガス発生器とすることができる。
また、上記構成のシリンダ型ガス発生器1Aは、上述したようにガスの流動方向がハウジングの内部において複数回にわたって変更されるように構成されたものであり、ガスの冷却性能やスラグの捕集機能が格段に高まる効果が得られるものである。そのため、フィルタを設置することを必要とせず、その意味においても部品点数の削減やさらなる組付け作業の容易化等が図られることになり、さらにはシリンダ型ガス発生器の大幅な軽量化も実現できることになる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。以下、この図5を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Bについて説明する。
図5に示すように、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Bは、上述した実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器1Aと比較した場合に、減圧室S3に配置されたロッド部72に金属線材の巻回体73が外挿されている点においてのみ相違している。
具体的には、金属線材の巻回体73としてたとえば図示する如くのコイルバネを利用することができ、当該コイルバネは、その軸方向に沿ってガス噴出口側筒部材50底部52と隔壁部材70の隔壁部71とによって軽圧縮された状態となるように、これら底部52と隔壁部71とによって挟持されることで組付けられる。
このように構成した場合には、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるばかりでなく、比較的軽量の金属線材の巻回体73を一種のフィルタとして機能させることが可能になり、当該巻回体73を配置することにより、重量の増加を抑制しつつガスの冷却性能やスラグの捕集機能をさらに高めることができる。
なお、金属線材の巻回体73としては、上述したコイルバネに限られず、ロッド部72に1本または複数本の金属線材を単に巻き付けることでこれを構成してもよいし、他の構成のものを用いてもよい。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。以下、この図6を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Cについて説明する。
図6に示すように、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Cは、上述した実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器1Aと比較した場合に、ガス噴出口側筒部材50が図1等に示した底部52を有していない点においてのみ相違している。このように構成した場合には、ガス噴出口側筒部材50の小径部51の軸方向端部が閉塞部材30のハウジングの内部の空間側に位置する軸方向端面に当接されるとともに、隔壁部材70のロッド部72の先端も閉塞部材30のハウジングの内部の空間側に位置する軸方向端面に当て留めされることになる。
このように構成した場合には、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるばかりでなく、さらなる軽量化も実現できることになる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図であり、図8は、図7に示す領域VIIIの拡大図である。以下、これら図7および図8を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Dについて説明する。
図7および図8に示すように、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Dは、上述した実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器1Aと比較した場合に、点火器側筒部材60の閉塞部材30側に位置する軸方向端部の形状においてのみ相違している。
具体的には、点火器側筒部材60の閉塞部材30側に位置する軸方向端部には、閉塞部材30が位置する側(すなわちハウジングの上述した他端部側)に向かうにつれて拡径する拡径部63が設けられており、当該拡径部63の先端が、ガス噴出口側筒部材50の環状段差部55の内周面側段差面および大径部53の内周面にそれぞれ当接している。
このように構成した場合には、図8に示すように、ガス発生剤80が燃焼することによって点火器側筒部材60に作用する推力が、ハウジングの軸方向に沿ってガス噴出口側筒部材50の環状段差部55に作用する(環状段差部55に作用する力を図中において模式的に矢印AR1にて示している)とともに、ハウジングの径方向に沿ってガス噴出口側筒部材50の大径部53に作用する(大径部53に作用する力を図中において模式的に矢印AR2にて示している)ことになる。そのため、ガス通路室S2とガス排出室S4とを区画する部分であるガス噴出口側筒部材50の大径部53が、作動時においてよりハウジング本体10の周壁部11の内周面に密着した状態となるため、当該部分において隙間が生じることがより確実に防止できることになる。
さらには、このように構成した場合には、ガス噴出口側筒部材50の大径部53と点火器側筒部材60の筒状部61および拡径部63とによって囲われた空間が、ガス通路室S2のハウジングの上述した他端部側に形成されることになる。そのため、当該他端部側に向けてガス通路室S2を流動するガスの少なくとも一部が、筒状部61に設けられた第2連通孔65に直ちに流入せずに一旦上述した空間に流れ込むようになるため、ガスの冷却性能やスラグの捕集機能をさらに高めることが可能になる。
したがって、本実施の形態の如くのシリンダ型ガス発生器1Dとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるばかりでなく、作動時においてさらに燃焼室S1、ガス通路室S2、減圧室S3およびガス排出室S4が相互に仕切られた状態を確実に維持できることになり、所望の動作が確実に実現できる高性能のシリンダ型ガス発生器とすることができるとともに、ガスの冷却性能およびスラグの補修機能がさらに高められたシリンダ型ガス発生器とすることができる。
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図であり、図10は、図9に示す領域Xの拡大図である。以下、これら図9および図10を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Eについて説明する。
図9および図10に示すように、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Eは、上述した実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器1Aと比較した場合に、ガス噴出口側筒部材50の大径部53および環状段差部55の形状ならびに点火器側筒部材60の閉塞部材30側に位置する軸方向端部の形状においてのみ相違している。
具体的には、ガス噴出口側筒部材50の環状段差部55は、その内面側の表面が2段に構成されているとともに、ガス噴出口側筒部材50の大径部53の内周面が、閉塞部材30が位置する側(すなわちハウジングの上述した他端部側)に向かうにつれて縮径した傾斜面53aにて構成されている。
また、点火器側筒部材60の閉塞部材30側に位置する軸方向端部には、閉塞部材30が位置する側(すなわちハウジングの上述した他端部側)に向かうにつれて拡径する拡径部63が設けられており、当該拡径部63の先端面が、閉塞部材30が位置する側に向かうにつれて縮径した傾斜面63aにて構成されている。
ここで、点火器側筒部材60の拡径部63の先端は、ガス噴出口側筒部材50の環状段差部55の2つの内周面側段差面のうちの点火器40が位置する側(すなわちハウジングの上述した一端部側)の内周面側段差面と大径部53の内周面のそれぞれに当接しており、このうちの拡径部63の先端に位置する傾斜面63aが、大径部53の内周面である傾斜面53aに当接している。これにより、点火器側筒部材60とガス噴出口側筒部材50との当接箇所が、ハウジングの上述した他端部側に向かうにつれて縮径する傾斜部分を含むように構成されている。
このように構成した場合には、図10に示すように、ガス発生剤80が燃焼することによって点火器側筒部材60に作用する推力が、ハウジングの軸方向に沿ってガス噴出口側筒部材50の環状段差部55に作用する(環状段差部55に作用する力を図中において模式的に矢印AR1にて示している)とともに、ハウジングの径方向に沿ってガス噴出口側筒部材50の大径部53に作用する(大径部53に作用する力を図中において模式的に矢印AR2にて示している)ことになる。そのため、ガス通路室S2とガス排出室S4とを区画する部分であるガス噴出口側筒部材50の大径部53が、作動時においてよりハウジング本体10の周壁部11の内周面に密着した状態となるため、当該部分において隙間が生じることがより確実に防止できることになる。
さらには、このように構成した場合には、ガス噴出口側筒部材50の大径部53と点火器側筒部材60の筒状部61および拡径部63とによって囲われた空間が、ガス通路室S2のハウジングの上述した他端部側に形成されることになる。そのため、当該他端部側に向けてガス通路室S2を流動するガスの少なくとも一部が、筒状部61に設けられた第2連通孔65に直ちに流入せずに一旦上述した空間に流れ込むようになるため、ガスの冷却性能やスラグの捕集機能をさらに高めることが可能になる。
したがって、本実施の形態の如くのシリンダ型ガス発生器1Eとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるばかりでなく、作動時においてさらに燃焼室S1、ガス通路室S2、減圧室S3およびガス排出室S4が相互に仕切られた状態を確実に維持できることになり、所望の動作が確実に実現できる高性能のシリンダ型ガス発生器とすることができるとともに、ガスの冷却性能およびスラグの補修機能がさらに高められたシリンダ型ガス発生器とすることができる。
(実施の形態6)
図11は、本発明の実施の形態6におけるシリンダ型ガス発生器のガス噴出口近傍の概略図である。以下、この図11を参照して、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Fについて説明する。
図11に示すように、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Fは、上述した実施の形態1におけるシリンダ型ガス発生器1Aと比較した場合に、図1等に示した隔壁部材70を備えていない点と、これに代えて図1に示した点火器側筒部材60が、互いに分離された異なる部材である第1点火器側筒部材60Aおよび第2点火器側筒部材60Bとに分割されている点においてのみ相違している。
具体的には、第1点火器側筒部材60Aは、第2点火器側筒部材60Bよりも点火器40が位置する側(すなわちハウジングの上述した一端部側)に配置されており、これら第1点火器側筒部材60Aおよび第2点火器側筒部材60Bがハウジングの軸方向と略平行に配置されている。
第1点火器側筒部材60Aは、円筒状の筒状部61aと、当該筒状部61aの閉塞部材30が位置する側(すなわちハウジングの上述した他端部側)の軸方向端部に設けられた隔壁部66aとを含んでいる。隔壁部66aは、筒状部61aのハウジングの上述した他端部側の軸方向端部を閉塞しており、その中心位置に孔部66a1を有している。
第2点火器側筒部材60Bは、有底筒状の形状を有しており、円筒状の筒状部61bと、当該筒状部61bの点火器40が位置する側(すなわちハウジングの上述した一端部側)の軸方向端部に設けられた隔壁部66bとを含んでいる。隔壁部66bは、筒状部61bのハウジングの上述した一端部側の軸方向端部を閉塞しており、その中心位置に突起部66b1を有している。なお、筒状部61bの閉塞部材30が位置する側(すなわちハウジングの上述した他端部側)の軸方向端部には、筒状部61bから外側に向かって延びるフランジ部63bが設けられている。
ここで、第1点火器側筒部材60Aの隔壁部66aと第2点火器側筒部材60Bの隔壁部66bとは、互いに当接しており、上述した孔部66a1には、突起部66b1が嵌合している。これにより、第1点火器側筒部材60Aと第2点火器側筒部材60Bとは、互いの中心軸が合致するように組み合わされ、この状態においてこれら第1点火器側筒部材60Aおよび第2点火器側筒部材60Bが、ガス噴出口側筒部材50およびハウジングに対して組付けられている。
なお、上記構成を採用した場合には、第1点火器側筒部材60Aの筒状部61aが、燃焼室S1とガス通路室S2とを区画する、第1連通孔64が設けられた第1筒状部に該当することになり、第2点火器側筒部材60Bの筒状部61bが、ガス通路室S2と減圧室S3とを区画する、第2連通孔65が設けられた第2筒状部に該当することになる。また、第1点火器側筒部材60Aの隔壁部66aおよび第2点火器側筒部材60Bの隔壁部66bが、燃焼室S1と減圧室S3とを区画する第1仕切り部に該当することになる。
以上において説明した本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Fとした場合にも、ガスの流路を規定するための部材を、比較的単純な形状を有する3つの部材(すなわち、ガス噴出口側筒部材50、第1点火器側筒部材60Aおよび第2点火器側筒部材60B)のみによって構成することが可能になり、それらの組付作業も簡便にこれを行なうことができる。したがって、当該構成を作用した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果が得られることになる。
なお、本実施の形態におけるシリンダ型ガス発生器1Fにおいても、上述した実施の形態4および5の場合と同様に、ガス噴出口側筒部材50の大径部53と第2点火器側筒部材60Bの筒状部61bおよびフランジ部63bとによって囲われた空間が、ガス通路室S2のハウジングの上述した他端部側に形成されることになる。そのため、当該他端部側に向けてガス通路室S2を流動するガスの少なくとも一部が、筒状部61bに設けられた第2連通孔65に直ちに流入せずに一旦上述した空間に流れ込むようになるため、ガスの冷却性能やスラグの捕集機能をさらに高めることが可能になる。
上述した本発明の実施の形態1ないし6においては、いずれも燃焼室が点火器側筒部材よりもホルダ側に位置する空間を含むように構成した場合を例示したが、必ずしもこのように構成する必要はない。すなわち、ホルダが点火器側筒部材に内挿された状態で固定されていてもよく、その場合には燃焼室は、隔壁部よりもハウジングの上述した一端部側(すなわちホルダ側)の空間であってかつ点火器側筒部材の筒状部よりも径方向内側の空間によってのみ構成されることになる。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし6においては、点火器の点火部内に点火薬のみまたは点火薬と伝火薬とが装填された場合を例示して説明を行なったが、伝火薬を装填する場合にこれが点火器の点火部内に装填されている必要は必ずしもなく、点火器の点火部とガス発生剤との間の位置にたとえばカップ状の部材や容器等を用いてこれが装填されていてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態6においては、燃焼室と減圧室とを区画する第1仕切り部を、第1点火器側筒部材の一部と第2点火器側筒部材の一部とによって構成した場合を例示して説明を行なったが、当該第1仕切り部は、第1点火器側筒部材の一部または第2点火器側筒部材の一部によってのみ構成されていてもよい。また、第1点火器側筒部材と第2点火器側筒部材との組付構造も、上述した突起部と孔部とを用いた嵌合構造に限られず、他の組付構造を採用することとしてもよい。
加えて、上述した本発明の実施の形態1ないし6においては、本発明をサイドエアバッグ装置に組み込まれるシリンダ型ガス発生器に適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに限られるものではなく、助手席用エアバッグ装置やカーテンエアバッグ装置、ニーエアバッグ装置、シートクッションエアバッグ装置等に組み込まれるシリンダ型ガス発生器や、シリンダ型ガス発生器と同様に長尺状の外形を有するいわゆるT字型ガス発生器にもその適用が可能である。
さらには、上述した本発明の実施の形態1ないし6において示した特徴的な構成は、装置構成上、許容される範囲で当然に相互にその組み合わせが可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1F シリンダ型ガス発生器、10 ハウジング本体、11 周壁部、12 ガス噴出口、13,14 かしめ部、15 シールテープ、20 ホルダ、21 貫通部、22 かしめ部、23,24 環状溝部、25 窪み部、26,27 シール部材、30 閉塞部材、31,32 環状溝部、33 シール部材、40 点火器、41 点火部、42 端子ピン、50 ガス噴出口側筒部材、51 小径部、52 底部、52a 孔部、53 大径部、53a 傾斜面、54 第3連通孔、55 環状段差部、60 点火器側筒部材、60A 第1点火器側筒部材、60B 第2点火器側筒部材、61,61a,61b 筒状部、62 スカート部、63 拡径部、63a 傾斜面、63b フランジ部、64 第1連通孔、65 第2連通孔、66a,66b 隔壁部、66a1 孔部、66b1 突起部、70 隔壁部材、71 隔壁部、72 ロッド部、73 巻回体、80 ガス発生剤、90 クッション部材、91 バネ部、92 押圧部、S1 燃焼室、S2 ガス通路室、S3 減圧室、S4 ガス排出室。

Claims (8)

  1. 軸方向の一端部および他端部が閉塞された長尺筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの内部の空間を径方向に内側空間と外側空間とに区画する内筒部と、
    前記内筒部の内側に位置し、前記内側空間を前記ハウジングの前記一端部側に位置する燃焼室と前記ハウジングの前記他端部側に位置する減圧室とに区画する第1仕切り部と、
    前記内筒部の外側に位置し、前記外側空間を前記ハウジングの前記一端部側に位置するガス通路室と前記ハウジングの前記他端部側に位置するガス排出室とに区画する第2仕切り部と、
    前記燃焼室に面するように前記ハウジングの前記一端部に組付けられた点火器と、
    前記燃焼室に収容されたガス発生剤とを備え、
    前記第1仕切り部は、前記第2仕切り部よりも前記ハウジングの前記一端部側に配置され、
    前記内筒部は、前記ハウジングの軸方向に沿って前記ハウジングの前記一端部側から前記他端部側に向けて順に、前記燃焼室と前記ガス通路室とを連通させるための第1連通孔が設けられた第1筒状部と、前記ガス通路室と前記減圧室とを連通させるための第2連通孔が設けられた第2筒状部と、前記減圧室と前記ガス排出室とを連通させるための第3連通孔が設けられた第3筒状部とを含み、
    前記ガス排出室を規定する部分の前記ハウジングの周壁部には、前記ハウジングの外部に向けてガスを噴出するためのガス噴出口が設けられ、
    前記第2仕切り部と前記第3筒状部とは、大径部および小径部を有しかつこれら大径部および小径部が一体化された単一の部材である第1筒部材にて構成され、
    前記第1筒部材は、前記第2仕切り部である前記大径部と前記第3筒状部である前記小径部との間に位置する環状段差部をさらに有し、
    前記第1筒部材の前記ハウジングの前記他端部側に位置する軸方向端部が前記ハウジングの前記他端部に当接されるとともに、前記大径部の外周面が前記ハウジングの前記周壁部の内周面に当接されることにより、前記第1筒部材が、前記ハウジングに組付けられ、
    前記第2筒状部の前記ハウジングの前記他端部側に位置する軸方向端部が前記大径部に内挿されて前記環状段差部に当接されることにより、前記第2筒状部が、前記第1筒部材に組付けられている、ガス発生器。
  2. 前記第2筒状部の前記ハウジングの前記他端部側に位置する軸方向端部が、前記ハウジングの前記他端部側に向かうにつれて拡径する拡径部にて構成されている、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記第2筒状部と前記第1筒部材との当接箇所が、前記ハウジングの前記他端部側に向かうにつれて縮径する傾斜部分を含んでいる、請求項1または2に記載のガス発生器。
  4. 前記第1筒状部と前記第2筒状部とが、単一の部材である第2筒部材にて構成され、
    前記第1仕切り部が、前記第1筒部材および前記第2筒部材とは異なる、前記第2筒部材に内挿された別部材にて構成されている、請求項1から3のいずれかに記載のガス発生器。
  5. 前記第1筒状部と前記第2筒状部とが、互いに分離された異なる部材にて構成され、
    前記第1仕切り部が、前記第1筒状部を構成する部材の一部および/または前記第2筒状部を構成する部材の一部にて構成されている、請求項1から3のいずれかに記載のガス発生器。
  6. 前記減圧室のうちの前記第2筒状部の内側の空間に該当する部分に、前記第2連通孔に面するように前記ハウジングの軸方向に沿って延在する中実状のロッド部が設けられている、請求項1から5のいずれかに記載のガス発生器。
  7. 前記ロッド部に金属線材の巻回体が外挿されている、請求項6に記載のガス発生器。
  8. 前記第3連通孔と前記ガス噴出口とが、前記ハウジングの径方向において対面しない位置に設けられている、請求項1から7のいずれかに記載のガス発生器。
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