JP6399910B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁 Download PDF

Info

Publication number
JP6399910B2
JP6399910B2 JP2014240783A JP2014240783A JP6399910B2 JP 6399910 B2 JP6399910 B2 JP 6399910B2 JP 2014240783 A JP2014240783 A JP 2014240783A JP 2014240783 A JP2014240783 A JP 2014240783A JP 6399910 B2 JP6399910 B2 JP 6399910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
fuel injection
sectional area
valve body
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014240783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016102443A (ja
Inventor
一樹 吉村
一樹 吉村
石井 英二
英二 石井
泰介 杉井
泰介 杉井
義人 安川
義人 安川
清隆 小倉
清隆 小倉
威生 三宅
威生 三宅
敦士 中井
敦士 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2014240783A priority Critical patent/JP6399910B2/ja
Priority to PCT/JP2015/076831 priority patent/WO2016084464A1/ja
Publication of JP2016102443A publication Critical patent/JP2016102443A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6399910B2 publication Critical patent/JP6399910B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M51/00Fuel-injection apparatus characterised by being operated electrically
    • F02M51/06Injectors peculiar thereto with means directly operating the valve needle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/04Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00 having valves, e.g. having a plurality of valves in series
    • F02M61/10Other injectors with elongated valve bodies, i.e. of needle-valve type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M61/00Fuel-injectors not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00
    • F02M61/16Details not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M61/02 - F02M61/14
    • F02M61/18Injection nozzles, e.g. having valve seats; Details of valve member seated ends, not otherwise provided for

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

本発明は、ガソリンエンジン等の内燃機関に用いられる燃料噴射弁であって、弁体が弁座と当接することで燃料の漏洩を防止し、弁体が弁座面から離れることによって噴射を行なう、燃料噴射弁に関する。
特開2013−160213号公報(特許文献1)には、変位可能な弁体と、弁体と当接して燃料をシートする弁座面と、弁座面と弁体とが当接する位置よりも下流側に設けられた燃料噴射孔とを有する燃料噴射弁において、弁座面の下流側に燃料噴射孔の入口開口が形成された噴射孔開口形成面を有し、弁座面と燃料噴射弁中心軸との成す角度が、噴射孔開口形成面と燃料噴射弁中心軸との成す角度よりも大きく形成されており、噴射孔開口形成面と弁体との間に形成される燃料流路の断面積が燃料の流れる方向に沿って一定となる領域を形成した状態で、弁体を開弁状態に維持可能にした燃料噴射弁が開示されている(要約参照)。
特開2010−38126号公報(特許文献2)には、シート部の直下において流路断面積が拡大するような環状窪みが弁体に施され、燃料噴射孔の入口開口の少なくとも一部が環状窪みによって覆われ、環状窪みの最深部から下流に向かって弁体の表面と弁座面との隙間が狭まるような流路形状を有する燃料噴射弁が開示されている(要約参照)。
特開2013−160213号公報 特開2010−38126号公報
近年、自動車の排ガス規制が強化されている。この排ガス規制の強化に対応するため、筒内(燃焼室内)での燃料の気化を促進する必要がある。そして、気化を促進するために、燃料噴霧の微粒化が求められている。特に、燃料噴射終了時の閉弁過程においては、速度の遅い燃料が気化しにくい粗大な液滴となって噴射される。このような粗大な液滴が噴射されるのを防ぐ必要がある。
特許文献1においては、噴射孔開口形成面と弁体との間に形成される燃料流路の断面積が燃料の流れる方向に沿って一定となる領域を形成した状態で、弁体を開弁状態に維持可能にすることで、燃料の微粒化を図る技術が開示されている。しかし、特許文献1では、燃料噴射終了時に弁体が閉じていく過程(閉弁過程)における、燃料噴射孔上流側からの燃料流れについての検討が十分ではない。すなわち、閉弁過程において粗大な液滴が発生する課題についての配慮が十分ではない。
また、特許文献2においては、燃料噴射孔の入口開口の少なくとも一部を弁体に形成した環状窪みによって覆い、燃料噴射孔の入口開口部の流路断面積を拡大させることによって、燃料の微粒化を促進する技術が開示されている。しかし、特許文献2の技術では、環状窪みがあることで、閉弁過程においては燃料が急に減速され、環状窪みがない場合と比較して速度の遅い燃料が増加する。このため、閉弁過程においては微粒化が阻害され、粗大な液滴の噴射量が増加する可能性がある。
本発明の目的は、燃料噴射終了時の閉弁過程において、粗大な液滴の発生を低減できる燃料噴射弁を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料噴射弁は、変位可能な弁体と、前記弁体の弁体側当接部と当接して燃料をシートする弁座面側当接部を有し円錐面で構成される弁座面と、前記弁座面側当接部よりも下流側に設けられた燃料噴射孔とを有する燃料噴射弁において、
前記弁体は、前記弁座面と対向する対向部に、凸状部、テーパー面及び凹状面を、燃料流れ方向において上流側から下流側に向かって前記凸状部、前記テーパー面及び前記凹状面の順に備え、
前記凸状部は、弁軸心に沿う断面が円弧状を成し、前記弁体側当接部が構成され、
前記テーパー面は、前記凸状部の下流側端部に接続され、
前記凹状面は、前記テーパー面の下流側端部に接続されて前記テーパー面に対する凹状の面を成し、
前記弁体と前記弁座面とが対向する部位の燃料流路は、
前記凸状部と前記弁座面の円錐面との間に構成され、上流側から下流側に向かって流路断面積が増加する第1流路断面積増加部と、
前記テーパー面と前記弁座面の円錐面との間に構成されて前記第1流路断面積増加部の下流側端部に接続され、上流側から下流側に向かって流路断面積が漸減する流路断面積漸減部と、
前記凹状面と前記弁座面の円錐面との間に構成されて前記流路断面積漸減部の下流側端部に接続され、上流側から下流側に向かって断面積が増加する第2流路断面積増加部と、
を有し、
前記第2流路断面積増加部は、前記弁体側当接部と前記弁座面側当接部とが当接した状態において、上流側の端部が前記燃料噴射孔の入口開口面の中心から下流側で、且つ前記燃料噴射孔の入口開口縁の最も下流側に位置する部分よりも上流側の範囲に位置する。
本発明によれば、閉弁過程において、粗大な燃料液滴の発生を低減することで、ガソリンエンジンの燃焼室壁面への燃料付着を低減する事ができる。これにより、排気性能を高めた内燃機関を実現する燃料噴射弁を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る燃料噴射弁の実施例を示す断面図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。 本発明の第1実施例との比較例に係り、弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。 図2及び図3の弁座面上の任意の位置における流路断面積の関係を示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料流れを説明するための図であり、燃料噴射弁の弁座面を燃料流れの上流側から見た図である。 本発明の第1実施例に係る燃料流れを説明するための図であり、燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。 流路断面積拡大部を持たない燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。 図6及び図7の弁座面上の任意の位置における流路断面積の関係を示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。 本発明の第2実施例に係る燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。 本発明の第2実施例に係る燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。
以下、本発明に係る実施例を説明する。以下の説明において、上下方向或いは上下方向における位置は、図1の紙面上における上下方向或いは上下方向における位置に基づいて定義される。この上下方向或いは上下方向における位置は燃料噴射弁の実装状態における上下方向或いは上下方向における位置を意味するものではない。
本発明の第1の実施例に係わる燃料噴射弁について、図1乃至図9を用いて以下説明する。
[燃料噴射弁の基本動作説明]
図1に、本発明に係る燃料噴射弁の一実施例の断面図を示す。図1では、燃料噴射弁の一例として、筒内直接噴射式のガソリンエンジン向けの電磁式燃料噴射弁100を示しているが、本発明の効果は、ポート噴射式のガソリンエンジン向けの電磁式燃料噴射弁や、ピエゾ素子や磁歪素子で駆動される燃料噴射弁においても有効である。
図1において、燃料は燃料供給口112から供給され、燃料噴射弁100の内部に供給される。図1に示す電磁式燃料噴射弁100は、通常時閉型の電磁駆動式であって、コイル108に通電がないときには、弁体101がスプリング110によって付勢されてシート部材102に押し付けられ、燃料がシールされるようになっている。このとき、筒内噴射用燃料噴射弁では、供給される燃料圧力がおよそ1MPa乃至50MPaの範囲である。
図2に、第1実施例に係る燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図を示す。
電磁式燃料噴射弁100が閉弁状態にあるときには、弁体101はその先端部がノズル体104に溶接などで接合されたシート部材102に設けられた円錐面からなる弁座面203と当接することによって、燃料のシールを保つようになっている。このとき、弁体101側の接触部(弁体側当接部202)は略球面状に形成された球面部位202aによって形成されており、円錐面状の弁座面203と球面状の弁体側当接部202との接触はほぼ線接触の状態になっている。球面状の弁体側当接部202は、弁体101の軸心方向(弁軸心方向)に沿う断面において、少なくとも弁座面203との弁体側当接部202を含む部分が円弧状に形成されており、その円弧状を含む曲面で形成された凸状部が弁体101の先端部に周方向に沿って環状(リング状)を成すように形成されている。尚、本実施例においては、弁体の軸心は燃料噴射弁中心軸215と一致している。また、実線101aは開弁状態における弁体101の位置、点線101bは閉弁状態における弁体101の位置を表している。
図1に示したコネクタ111を介してコイル108に通電されると、電磁弁の磁気回路を構成するコア(固定コア)107、ヨーク109、アンカー(可動コア)106に磁束密度を生じる。開弁状態においては、コア107とアンカー106の相互に対向する端面(コア107の下端面及びアンカー106の上端面)の間には間隙g(図1参照)が設けられている。磁気回路に磁束密度を生じることにより、間隙gを介してコア107とアンカー106との間に磁気吸引力を生じる。磁気吸引力が、スプリング110の付勢力と前述の燃料圧力による力よりも大きくなると、弁体101はガイド部材103及び弁体ガイド105にガイドされながらアンカー106によってコア107側に吸引され、開弁状態となる。
開弁状態になると、弁座面203と弁体101の弁体側当接部202との間に隙間St(ストローク)を生じ、燃料の噴射が開始される。燃料の噴射が開始されると、燃料圧力として与えられたエネルギは運動エネルギに変換されて燃料噴射孔201に至り噴射される。なお、隙間Stは間隙gに等しい。
[弁体と弁座面との間の燃料流路における特徴の説明]
次に、弁体101の詳細形状について図2乃至図4を用いて説明する。
図2に示すように、シート部材102は、弁体側当接部202と当接する点(弁座面側当接部)204を有する弁座面203と、複数の燃料噴射孔201とを有している。弁体側当接部202は弁体側シート部、また弁座面側当接部204は弁座面側シート部と呼ぶ場合もある。
弁体101は、弁座面203と当接する弁体側当接部202を有する球面部位202aと、円錐面(テーパー面)205と、弁体先端面206より構成されている。弁体先端面206は円錐面205に対して弁体101の先端側(アンカー106とは反対側)にあり、円錐面205は球面部位202aに対して弁体101の先端側にある。すなわち、燃料の流れる方向において、上流側から下流側に向かって、球面部位202a、円錐面205、弁体先端面206の順に配置されている。
図3に、本実施例(図2)との比較例を示す。なお、図3では、図2と同様に、弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図を示している。図3において図2と同一の番号が割り付けられているものは、本実施例と同一の機能、構成及び効果を有するものである。
図3の構成では、開弁状態において、弁座面203上の点Aから点Dに向って、更には点Dから下流側に向かって、弁体501と弁座面203との間隔が広くなるように構成されている。このため、比較例では、弁座面203上の点Aから点Dの下流側に向かって、流路断面積が漸増するように構成されている。なお、点Dは燃料噴射孔201の入口開口面と燃料噴射孔中心軸216との交点である。
図4は、開弁時(例えば、フルストローク時)における、弁座面上の各位置における燃料の流路断面積の変化の様子を示した図である。流路断面積は次のように定義している。例えば弁体101の点A’から弁座面203に対して垂直となるように引いた線分と、弁座面203との交点をAとする。点Aにおける、燃料噴射弁中心軸215からの距離(半径)をRAとし、燃料噴射孔開口形成面(本実施例では弁座面と同じ)203に対して垂直方向の、燃料噴射孔開口形成面203と弁体101との隙間をhAとするとき、2・π・RA・hAを点Aにおける流路断面積とする。以下、弁座面203の各位置における流路断面積は上記と同様の方法で求めるとする。実線401が図2の実施例の流路断面積と弁座面位置との関係、点線402が図3の比較例の流路断面積と弁座面位置との関係を表している。
図2を用いて、本実施例における弁体形状の特徴を説明する。開弁状態の弁***置101aを表す実線で示すように、弁体101の球面部位202aは円錐面205と点A’で接続されている。燃料噴射弁中心軸215から垂直に円錐面205に引いた線分を、円錐面205を形成する円錐の半径とすると、この半径は、弁座面203と弁体101との間に形成される燃料の流路断面積が弁座面203の上流側から下流側に向かって減少するように決定される。円錐面205は弁体先端面206と点C’で接続している。弁体101が閉弁状態(図2の点線101b)にあるときに、点C’は燃料噴射孔中心軸216と弁体101とが交わる交点D’上、或いはこの交点D’よりも下流側(弁体先端側)に位置するようにする。弁体先端面206は円錐面205に対して凹状の面として形成されている。すなわち、弁体先端面206は燃料の流路断面積を増加させるために、弁体101の内側に凹むような形状となる。本実施例では、弁体101の凹部の開始位置は、閉弁状態の弁体101の位置101bと燃料噴射孔中心軸216とが交わる交点D’としている。つまり実線101a上にある点C’と点線101b上にある点D’は、それぞれ開弁状態と閉弁状態における同じ点を表している。
上述した弁体先端の凹状の面206は、弁座面側のシート位置の下流側に形成される燃料流路に設けられ、下流側に向かって断面積が増加する流路断面積増加部を構成する。弁座面203に垂直な面を流路断面としているので、流路断面積増加部206は、上流側の端部が燃料噴射孔201の入口開口面の中心から下流側に位置し、燃料噴射孔201の入口開口縁の最も下流側に位置する部分よりも上流側に位置することになる。そして、流路断面積増加部は弁座面203と弁体101の凹部206とにより構成されている。
開弁状態における燃料の流路断面積の変化について、図2、図3及び図4を用いて説明する。なお、図4において、実線401は本実施例(図2)における流路断面積の変化を表し、点線402は比較例の流路断面積の変化を表している。
弁座面側当接部204から球面部位202aと円錐面205との接続点A’に対応する点Aまでは、流路断面積は増加する。点Aから弁体凹部206の開始点C’に対応する点Cまでは、比較例(点線402)では流路断面積が増加し、本実施例(実線401)では流路断面積が減少する。そして点Cにおいて、流路断面積が減少から増加に転じる。
すなわち、弁座面側のシート位置の下流側に形成される燃料流路は、流路断面積増加部206の上流側に、下流側に向かって断面積が漸減する流路断面積漸減部を有する。この流路断面積漸減部は、弁体101側に形成された円錐面205と、弁座面203を形成する円錐面とにより、構成されている。
また、点Cにおいては、開弁時(フルストローク時)の弁座面側当接部204における流路断面積よりも大きな隙間hCとすることで、噴射量は弁座面側当接部204における隙間Stによって調整することが可能となる。本実施例の燃料噴射弁は、このような流路断面積の変化を特徴として備えている。なお、本実施例では、点Cにおいて流路断面積が減少から増に転じているが、減少から増に転じる位置は点Cよりも下流側であってもよく、燃料噴射孔201の入口開口縁の最下流側位置Eよりも上流側であることが好ましい。
[ストロークの影響]
弁座面203と弁体101との間に形成される流路断面積は弁体101のストローク(St)によって変化する。例えば、ストロークの値によっては、弁座面側当接部204における流路断面積と点Cにおける流路断面積とにおいて、大小関係が逆転することがある。
例えば圧電素子等を用いて弁体を任意のストローク位置で開弁維持できる燃料噴射弁にあっては、燃料の流れる方向において流路断面積が図4の実線401のような傾向となるように、ストローク位置をフルストローク(最大ストローク)までの間で任意に選択して、円錐面205の形状と弁体先端面206(凹部)の形状とを設計できる。また、弁体を任意のストローク位置で開弁維持できない構成の燃料噴射弁にあっては、ストローク量を決めるストッパによって弁体の変位が規制された状態(フルストロークの状態)において、流路断面積が図4の実線401のような傾向となるように、円錐面205の形状と弁体先端面206の形状とを設計すればよい。
本発明に係る実施例においては、燃料噴射弁の使用条件となるストローク量において、弁座面203と弁体101との間に形成される流路断面積の増減が、図4の点Aから点Dに示すような状態となるように設計することが求められる。
[流れ及び効果の説明]
上記のように弁体101及び燃料噴射孔201を構成したことによる作用効果を、図4乃至図9を用いて説明する。
図5に、燃料噴射弁の弁座面を燃料流れの上流側から見た図を示す。図5において、210a、210b、210c及び210dは燃料流れを示す。また、図5では、燃料噴射孔210として、2つの燃料噴射孔201a,201bを描いている。
図5の燃料流れ(例えば210aや210b)に示すように、上流から流れてきた燃料は各燃料噴射孔201a,201bの上流側から各燃料噴射孔201a,201bへ流入する。燃料の一部(例えば210cや210d)は弁体101の先端側に一度集まってから、流れの方向を変えて、燃料噴射孔201a,201bの下流側から各燃料噴射孔201a,201bへ流入する。弁座面203と弁体101の隙間が徐々に小さくなる閉弁過程においてもこの流れは同様であり、燃料噴射孔201a,201bの上流側から燃料噴射孔201a,201bへ流入する燃料210aの速度を落とさないことで、速度による燃料の空気せん断***を促進し、粗大な液滴を低減することができる。よって本実施例では、図4の実線401で示すように、点Aから点Cまでは流路断面積を減少させるように円錐面205の形状を決定している。
次に弁体先端面206の凹み形状(断面積の増加)の効果について図6乃至図8を用いて説明する。
図6に、燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図を示す。図6は、本実施例に係る燃料流れを説明するための図である。
図6に示すように、燃料噴射孔201の上流側からは燃料310aが燃料噴射孔201に向かって流れている。このとき、燃料噴射孔201に流入する燃料流れは剥離領域212aを形成する。一方、燃料噴射孔201の下流側からは燃料310bが燃料噴射孔201に向かって流れる。このとき、燃料噴射孔201に流入する燃料流れは剥離領域212bを形成する。
図7に、流路断面積拡大部を持たない燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図を示す。
図7に示すように、燃料噴射孔201の上流側からは燃料410aが燃料噴射孔201に向かって流れている。このとき、燃料噴射孔201に流入する燃料流れは剥離領域212aを形成する。一方、燃料噴射孔201の下流側からは燃料410bが燃料噴射孔201に向かって流れる。このとき、燃料噴射孔201に流入する燃料流れは剥離領域312を形成する。
図8に、図6及び図7の弁座面上の任意の位置における流路断面積の関係を示す。図8において、実線402は図6の場合の流路断面積を示し、点線403は図7の場合の流路断面積を示す。
もし図7に示すように弁体先端面206の凹部がなかった場合、流路断面積の変化は図8の点線403で示すようになり、流路断面積の小さい燃料噴射孔201の下流側で、燃料の速度が大きくなる。よって図7に示すように燃料流れ410bは速度が大きく、噴射孔201に流入した場合、図6の剥離領域212bに対して大きな剥離領域312を形成することになる。
一方で、図6に示すような凹み形状206を設けることで、燃料噴射孔201の下流側において流路断面積を大きくすることができ、燃料の流速を小さくすることができる。これにより剥離の発生を抑制し、剥離領域212bを剥離領域312に対して小さくすることができる。これにより、閉弁過程の粗大液滴発生の低減が可能となる。
本実施例では、円錐面205と弁座面203との間に形成される燃料の流路断面積を上流側から下流側に向けて漸減させており、開弁時の流量係数の増大により、開弁時の微粒化を促進することができる。これにより、本実施例では、開弁時の微粒化の促進と、閉弁過程の粗大液滴発生の低減との両立が可能となる。
図9を用いて弁体先端面の凹部の開始点(流路断面積の増加開始点)の有効範囲について説明する。図9は、本実施例に係る燃料噴射弁の弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。また、図9は、閉弁状態を表している。
凹部206の開始点は閉弁状態の円錐面205と弁体先端面206と燃料噴射孔201との位置関係で定義される。すなわち、凹部206の開始点は、図5で説明したように、閉弁過程を含む開弁時に燃料の多くは燃料噴射孔201の上流側から流入することを考慮して決定する必要がある。また凹部206の開始点は、図6及び図7で説明した噴射孔下流側から流入する燃料の燃料噴射孔201内での剥離低減を考慮する必要がある。従って、弁体先端面の凹部206の開始点は、燃料噴射孔中心軸216を基準とした点D’から下流側で燃料噴射孔201の入口開口縁の最も下流側に位置する点(部分)Eに対応した点E’よりも上流側の範囲217にあることが望ましい。点E’は点Eから弁座面203に垂直に引いた線分と弁体101とが交わる交点である。
これにより形成される弁体先端面206は、凹部の開始点が最も上流側にある場合は点線206aで示すような形状となり、凹部の開始点が最も下流側にある場合は実線206bで示すような形状となる。また、上記の弁体先端面の凹部206の開始点は、複数ある燃料噴射孔201のうち噴射孔中心が最も下流側にある燃料噴射孔を基準として定義される。
[その他]
本実施例において、燃料噴射孔201は円筒状の場合を説明したが、燃料噴射孔201が出口に向かい直線的または曲率を有し拡大縮小する場合においても、同様の作用効果が得られ、本発明の効果が損なわれるものではない。また、本実施例において弁座面203及び弁体101の一部は円錐形状として構成されているが、曲面を有していたとしても、燃料の流路断面積と弁座面203との位置関係が本実施例の関係になっていれば、同様の作用効果を得られる。
本発明の第2実施例に係わる燃料噴射弁について、図10及び図11を用いて以下説明する。図10及び図11は本実施例における燃料噴射弁の弁体の構成を示す断面図であり、弁体先端及び燃料噴射孔の近傍を拡大した断面図である。図2と同一の番号が割り当てられているものは、第1実施例と同一もしくは同等の機能を有するものであり説明を省略する。
第1実施例と異なる点は、弁体先端面206の形状である。第1実施例では弁体先端面206を凹み形状としたが、図10や図11に示すような曲面形状206cや弁体先端部を平面でカットした形状206dとしても、流路断面積が第1実施例で説明した条件を満たしていれば、有効である。すなわち、本実施例では、下流側に向かって断面積が増加する流路断面積増加部は曲面形状206cや弁体先端部を平面でカットした形状206dによって構成される。その他の構成については、第1実施例と同様である。
[その他]
本実施例において、燃料噴射孔201は円筒状の場合を説明したが、燃料噴射孔201が出口に向かい直線的または曲率を有し拡大縮小する場合においても、同様の作用効果が得られ、本発明の効果が損なわれるものではない。また、本実施例において弁座面203及び弁体101の一部は円錐形状として構成されているが、曲面を有していたとしても、燃料の流路断面積と弁座面203との位置関係が本実施例の関係になっていれば、同様の作用効果を得られる。
本発明に係る各実施例によれば、開弁時に、気化し易い、微粒化された燃料噴霧を筒内に直接噴射でき、さらに噴射終了時の閉弁過程においても、粗大な液滴の発生を低減することができる。すなわち、本発明に係る各実施例によれば、開弁時においては燃料噴射弁から噴射される噴霧の微粒化を促進しつつ、閉弁過程においては粗大な燃料液滴の発生を低減することで、ガソリンエンジンの燃焼室内の壁面への燃料付着を低減する事ができ、排気性能を高めた内燃機関を実現する燃料噴射弁を提供できる。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…電磁式燃料噴射弁
101、501、601、701、801…弁体
101a、501a…開弁状態の弁***置
101b、501b…閉弁状態の弁***置
102…シート部材
103…ガイド部材
104…ノズル体
105…弁体ガイド
106…アンカー
107…コア
108…コイル
109…ヨーク
110…スプリング
111…コネクタ
112…燃料供給口
201、201a、201b…燃料噴射孔
202…弁体側当接部
202a…球面部位
203、303…弁座面
204…弁座面側当接部
205、505…弁体の円錐面
206、206a、206b、206c、206d…弁体先端面
210a、210b、210c、210d、310a、310b、410a、410b…燃料流れ
212、312…燃料剥離領域
215…燃料噴射弁中心軸
216…燃料噴射孔中心軸
217…流路断面積の増加開始点の有効範囲
401、402、403…位置と流路断面積の関係

Claims (2)

  1. 変位可能な弁体と、前記弁体の弁体側当接部と当接して燃料をシートする弁座面側当接部を有し円錐面で構成される弁座面と、前記弁座面側当接部よりも下流側に設けられた燃料噴射孔とを有する燃料噴射弁において、
    前記弁体は、前記弁座面と対向する対向部に、凸状部、テーパー面及び凹状面を、燃料流れ方向において上流側から下流側に向かって前記凸状部、前記テーパー面及び前記凹状面の順に備え、
    前記凸状部は、弁軸心に沿う断面が円弧状を成し、前記弁体側当接部が構成され、
    前記テーパー面は、前記凸状部の下流側端部に接続され、
    前記凹状面は、前記テーパー面の下流側端部に接続されて前記テーパー面に対する凹状の面を成し、
    前記弁体と前記弁座面とが対向する部位の燃料流路は、
    前記凸状部と前記弁座面の円錐面との間に構成され、上流側から下流側に向かって流路断面積が増加する第1流路断面積増加部と、
    前記テーパー面と前記弁座面の円錐面との間に構成されて前記第1流路断面積増加部の下流側端部に接続され、上流側から下流側に向かって流路断面積が漸減する流路断面積漸減部と、
    前記凹状面と前記弁座面の円錐面との間に構成されて前記流路断面積漸減部の下流側端部に接続され、上流側から下流側に向かって断面積が増加する第2流路断面積増加部と、
    を有し、
    前記第2流路断面積増加部は、前記弁体側当接部と前記弁座面側当接部とが当接した状態において、上流側の端部が前記燃料噴射孔の入口開口面の中心から下流側で、且つ前記燃料噴射孔の入口開口縁の最も下流側に位置する部分よりも上流側の範囲に位置することを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記第2流路断面積増加部は、前記弁体が開弁した状態において、上流側の端部が前記燃料噴射孔の入口開口面に垂直な方向において前記入口開口面と対向する範囲に設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
JP2014240783A 2014-11-28 2014-11-28 燃料噴射弁 Active JP6399910B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014240783A JP6399910B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 燃料噴射弁
PCT/JP2015/076831 WO2016084464A1 (ja) 2014-11-28 2015-09-24 燃料噴射弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014240783A JP6399910B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 燃料噴射弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016102443A JP2016102443A (ja) 2016-06-02
JP6399910B2 true JP6399910B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=56074043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014240783A Active JP6399910B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 燃料噴射弁

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6399910B2 (ja)
WO (1) WO2016084464A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2841768B2 (ja) * 1990-07-23 1998-12-24 日産自動車株式会社 ディーゼル機関用燃料噴射ノズル
JP4221898B2 (ja) * 2000-02-29 2009-02-12 株式会社デンソー 燃料噴射ノズル
JP2008045465A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Toyota Motor Corp 燃料噴射弁
JP2009275646A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Denso Corp 燃料噴射ノズル
DE102011003930A1 (de) * 2011-02-10 2012-08-16 Continental Automotive Gmbh Registerdüse

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016102443A (ja) 2016-06-02
WO2016084464A1 (ja) 2016-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6042028A (en) Direct injection fuel injector spray nozzle and method
JP5933720B2 (ja) 燃料噴射弁
US8313048B2 (en) Fuel injector
WO2013018135A1 (ja) 燃料噴射弁
JP5134063B2 (ja) 燃料噴射弁
EP2707592B1 (en) Fuel injector
JP2010038126A (ja) 燃料噴射弁
JP2008291738A (ja) 燃料噴射弁
JP6399910B2 (ja) 燃料噴射弁
JP6474694B2 (ja) 燃料噴射ノズル
JP6392689B2 (ja) 燃料噴射弁
WO2013021733A1 (ja) 燃料噴射弁
JP6121870B2 (ja) 燃料噴射装置の微粒化技術
WO2018135263A1 (ja) 燃料噴射弁
JP2008138529A (ja) 燃料噴射弁
JP2013160213A (ja) 燃料噴射弁
JP2008032005A (ja) 噴射弁のための弁アセンブリ及び噴射弁
JP6501500B2 (ja) 燃料噴射弁
JP6899756B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5631442B1 (ja) 燃料噴射弁
CN107532557B (zh) 燃料喷射装置
JP6692220B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2004308648A (ja) 燃料噴射弁
JP2004324596A (ja) 燃料噴射弁およびそれを搭載した内燃機関
WO2004070200A1 (ja) 燃料噴射弁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6399910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350