[実施例1]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は本実施例における画像形成装置1の縦断面模式図である。図3Aは図2の画像形成装置1におけるプロセスカートリッジB部分の拡大図である。
この画像形成装置1は当該画像形成装置に適合したプロセスカートリッジBを画像形成装置本体Aに取り外し可能に装着(着脱可能)して使用する、電子写真技術を利用したレーザビームプリンタ(電子写真画像形成装置)である。即ち、パソコン、イメージリーダ、ファクシミリなどの外部ホスト装置(不図示)から制御部(不図示)に入力する電気的画像情報に対応したトナー画像を記録媒体Pに形成してプリントアウトすることができる。
記録媒体Pは、画像形成装置1によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。
ここで、以下の説明において、像担持体としての電子写真感光体ドラム(感光体ドラム:以下、ドラムと記す)62の回転軸線方向を長手方向とする。また、長手方向において、画像形成装置本体(以下、装置本体と記す)Aからドラム62が駆動力を受ける側を駆動側(図4(b)において駆動力受け部63a側)とし、その反対側を非駆動側とする。
また、装置本体Aに対してプロセスカートリッジ(以下、カートリッジと記す)Bを出し入れする側(図2における開閉扉(開閉部材)121側)を装置本体正面とし、その反対側を装置本体背面とする。また、設置状態での装置本体Aの上方(排出トレイ11側)を装置本体上部とし、その反対側を装置本体下部とする。また、左右とは装置本体Aを正面側から見て左側(非駆動側)または右側(駆動側)である。
○画像形成装置全体構成
図2の画像形成装置1において、カートリッジBを装置本体Aの内部のカートリッジ装着部124における正規位置(装着位置:装着完了位置)Xに装着されたとき、カートリッジBの上側に露光装置(レーザスキャナユニット)3が配置されている。また、カートリッジBの下側に画像形成対象となる記録媒体(記録材:以下、シート材Pと記載する)Pを収容したシートトレイ4が配置されている。
更に、装置本体Aには、シート材Pの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、搬送ローラ対5c、レジストローラ対5d、転写ガイド6、転写ローラ7が順次配置されている。更に続いて、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
○画像形成プロセス
次に、画像形成プロセスの概略を説明する。プリントスタート信号に基づいて、ドラム62は矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。バイアス電圧が印加された帯電ローラ66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を一様均一に帯電する。露光装置3は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力する。そのレーザ光LはカートリッジBの上面の露光窓部74を通り、ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、図3Aに示すように、現像装置としての現像装置ユニット20において、トナー室29内のトナーTは、搬送部材43の回転によって撹拌、搬送され、トナー室29とトナー供給室28との連通開口部23aを通してトナー供給室28に送り出される。トナーTは、マグネットローラ34(固定磁石)の磁力により、現像ローラ32の表面に担持される。トナーTは、現像ブレード(現像剤規制部材)42によって、摩擦帯電されつつ現像ローラ32の周面の層厚が規制される。そのトナーTは、静電潜像に応じてドラム62へ転移され、トナー像(現像剤像)として可視像化される。
また、露光装置3におけるレーザ光Lの出力タイミングとあわせて、装置本体Aの下部のシートトレイ4に収容されているシート材Pがピックアップローラ5aと給送ローラ対5bによって一枚分離給送される。そして、そのシート材Pが、搬送ローラ対5c、レジストローラ対5d、転写ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置7aへ供給される。この転写位置7aにおいて、トナー像はドラム62からシート材Pに順次転写されていく。
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとの圧接部である定着ニップ部9cを通過する。この定着ニップ部9cで加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは、排出ローラ対10まで搬送され、装置本体Aの上方の排出トレイ11に排出される。
一方、転写後のドラム62は、クリーニングブレード77により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセスに使用される。ドラム62から除去されたトナーは感光体ユニット(以下、クリーニングユニットと記す)60の廃トナー室71bに貯蔵される。
本実施例のカートリッジBは、ドラム62と、ドラム62に作用するプロセス手段としての帯電ローラ66、現像ローラ32、クリーニングブレード77を一括して装置本体Aに対して取り外し可能に装着される一体型のプロセスカートリッジである。
79は軸部79aを中心に開閉可能なドラム保護部材である。ドラム保護部材79はカートリッジBが装置本体Aから取り外されているときには、図3Bのように、ドラム62の外部露出面を隠蔽する閉鎖位置に位置している。そして、ドラム保護部材79はカートリッジBが図2、図3Aのように装置本体Aの内部のカートリッジ装着部124における正規の装着位置Xに装着された状態時においてはカートリッジBの装着方向下流側の開放位置に位置している。そのため、ドラム62の外部露出面が露出している。
図3Bは未使用の新品状態におけるカートリッジBの横断面図である。この状態時においては、トナー室29とトナー供給室28との連通開口部23aがトナーシール部材45により閉鎖されていて、トナー室29とトナー供給室28とが仕切られている。これにより、トナー室29からトナー供給室28の移動が阻止されている。カートリッジBの使用に際してトナーシール部材45は開封除去される。
○カートリッジ全体の構成
次に、カートリッジBの全体構成について図3、図5を用いて説明する。カートリッジBは、クリーニングユニット(感光体ユニット)60と現像装置ユニット20を合体して構成される。図5は、カートリッジBを構成しているクリーニングユニット60と現像装置ユニット20との分解斜視図である。
クリーニングユニット60は、クリーニング枠体(枠体)71、ドラム62、帯電ローラ66およびクリーニングブレード77等から構成されている。一方、現像装置ユニット20は、底部材22、現像容器23、第1サイド部材26L、第2サイド部材26R、現像ブレード42、現像ローラ32、マグネットローラ34、搬送部材43、トナーT、付勢部材46等から構成されている。
これらクリーニングユニット60と現像装置ユニット20を、結合部材75によって互いに回動可能に結合することによって、カートリッジBを構成する。更に具体的には、現像装置ユニット20の長手方向(現像ローラ32の軸線方向)両端部には第1サイド部材26L及び第2サイド部材26Rが配設されている。この第1サイド部材26L及び第2サイド部材26Rにはそれぞれアーム部26aL、26aRが形成されている。そして、それらアーム部26aL、26aRの先端部には、現像ローラ32と平行な回動穴26bL、26bRが設けられている。
また、クリーニング枠体71の長手両端部には、結合部材75を嵌入するための嵌入穴71a(非駆動側不図示)が形成されている。そして、アーム部26aL、26aRをクリーニング枠体71の所定の位置に合わせて、結合部材75を回動穴26bL、26bRと嵌入穴71aに挿入する。これにより、クリーニングユニット60と現像装置ユニット20が結合部材75を中心に回動可能に結合される。
このとき、アーム部26aL、26aRの根元に取り付けられた付勢部材46がクリーニング枠体71に当たり、結合部材75を回動中心として、現像装置ユニット20をクリーニングユニット60へ付勢している。
これにより、現像ローラ32はドラム62の方向へ確実に押し付けられる。そして、現像ローラ32の両端部に取り付けられた間隔保持部材38(図7で後述)によって、現像ローラ32はドラム62から所定の間隔をもって保持される。
○クリーニングユニットの構成
次にクリーニングユニット60のより詳細な構成について図3、図6を用いて説明する。図6は、クリーニングユニット60の構成を説明する分解斜視図である。クリーニングブレード77は、板金からなる支持部材77aと、ウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性部材77bからなり、支持部材77aの両端をビス91で固定することで、クリーニング枠体71に対して所定の位置に配置される。弾性部材77bがドラム62と当接し、ドラム62の外周面上から残留トナーを除去する。除去された残留トナーは、クリーニングユニット60の廃トナー室71b(図3)に貯蔵される。
図3に示す第1シール部材82、図6に示す第2シール部材83、第3シール部材84及び、第4シール部材85は、クリーニング枠体71の所定の位置に設けられている。図3に示すように、第1シール部材82は、長手方向に渡って設けられ、クリーニングブレード77の支持部材77aとクリーニング枠体71の間から、廃トナーが漏出するのを防ぐ。図6に示すように、第2シール部材83は、クリーニングブレード77の弾性部材77bの長手両端から廃トナーが漏出するのを防ぐ。
第3シール部材84は、クリーニングブレード77の弾性部材77bの長手両端からの廃トナーが漏出するのを防止しつつ、ドラム62上のトナー等の付着物を拭き取る。第4シール部材85は、長手方向に渡ってドラム62に接して設けられ、クリーニングブレード77に対してドラム62の回転方向上流側から廃トナーが漏出するのを防ぐ。
電極部材81、付勢部材68、帯電ローラ軸受67L、67Rは、クリーニング枠体71に取り付けられる。帯電ローラ66の軸部66aは、帯電ローラ軸受67L、67Rにはめ込まれる。帯電ローラ66は付勢部材68によって、ドラム62に対して付勢されるとともに、帯電ローラ軸受67L、67Rによって回転可能に支持される。そして、ドラム62の回転に伴って従動回転を行う。
電極部材81、付勢部材68、帯電ローラ軸受67L、軸部66aは導電性を有する。電極部材81は、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態において、装置本体Aの給電部(不図示)に接触している。これらを給電経路として帯電ローラ66に給電する。
ドラム62は、非駆動側フランジ64、駆動側フランジ63と一体的に結合され、電子写真感光体ドラムユニット(以下、ドラムユニット61と記載する)となる。この結合方法には、カシメ、接着、溶着等を用いる。非駆動側フランジ64には、アース接点等(不図示)が結合されている。また、駆動側フランジ63には、装置本体Aから駆動力を受ける駆動力受け部(被駆動伝達部材)63aと、現像ローラ32に駆動を伝えるフランジギア部63bを有している。
軸受部材76がビス90によりクリーニング枠体71の駆動側に一体的に固定され、ドラム軸78がクリーニング枠体71の非駆動側に圧入固定される。そして、軸受部材76は、駆動側フランジ63と嵌合し、ドラム軸78は、非駆動側フランジ64の穴64aと嵌合する。これにより、ドラムユニット61はクリーニング枠体71に回転可能に支持される。
ドラム保護部材79は、ドラム62の保護(遮光)及び露出が可能となるように、クリーニング枠体71に回動可能に支持される。付勢部材80は、ドラム保護部材79の駆動側の軸部79aRに取り付けられ、ドラム保護部材79をドラム62を保護する向きに付勢する。ドラム保護部材79の非駆動側の軸部79aLと駆動側の軸部79aRは、クリーニング枠体71の軸受部71cL、71cRに嵌合される。
○現像装置ユニット
次に現像装置ユニット20のより詳細な構成について、図3、図7を用いて説明する。図7は現像装置ユニット20の構成を説明する分解斜視図である。図3に示すように、現像容器23と底部材22からなる現像枠体は、トナーTを収納するトナー室29やトナー供給室28を形成する。底部材22および現像容器23は、溶着等の手段により、一体に結合されている。
搬送部材43は、非駆動側を現像容器23に支持され、図7に示すように、駆動側を現像容器23に取り付けられた搬送ギア50によって支持される。これにより図3に示すように、搬送部材43はトナー室29内で搬送ギア50に従い回転を行う。
図7に示すように、トナーシール部材45は現像容器23に熱溶着されており、未使用新品状態のカートリッジBにおいては、図3Bに示すように、トナー室29とトナー供給室28との連通開口部23aを封止して仕切っている。これにより、カートリッジBの輸送中にトナー室29からトナーTが漏出するのを防止する。新品のカートリッジBの使用に際して、ユーザが、トナーシール部材45をカートリッジ外に引き抜いて開封することによって、トナー室29のトナーTがトナー供給室28へ供給される。
図7に示すように、第1シール部材55、第2シール部材56、および第3シール部材57は、現像容器23の所定の位置に設けられている。第4シール部材58は、現像容器23と底部材22が結合された後に、底部材22の所定の位置に設けられている。更に、第5シール部材59は、現像容器23に配置されている。
第1シール部材55は、現像ブレード42の弾性部材42bの長手両端からトナーTが漏出するのを防ぐ。第2シール部材56は、現像ローラ32の長手両端からトナーTが漏出するのを防ぐ。第3シール部材57は、長手方向に渡って設けられ、現像ブレード42の支持部材42aと現像容器23の隙間からトナーTが漏出するのを防ぐ。第4シール部材58は、長手方向に渡って現像ローラ32に接して設けられ、現像ローラ32下側からトナーTが漏出するのを防ぐ。
第5シール部材59は、トナーシール部材45が開封され現像装置ユニット20の外に取り出し開口(不図示)から取り出される際に、トナーシール部材45の表面に付着したトナーTを拭き取る。それと同時に、取り出し開口と密着してトナーTが漏出するのを防ぐ。
現像ブレード42は、板金からなる支持部材42aとウレタンゴム等の弾性材料からなる弾性部材42bで構成され、清掃部材47と共に支持部材42aの両端をビス93で現像容器23に対して所定の位置に固定される。弾性部材42bは現像ローラ32と当接し、現像ローラ32の周面のトナー量を規定すると共に、摩擦帯電電荷を付与する。清掃部材47は、現像ローラ32の端部表面と当接して、トナー等の付着物を清掃する。
現像ローラユニット31は、現像ローラ32、マグネットローラ34、フランジ35、間隔保持部材38、軸受部材37および現像ローラギア39等によって構成される。現像ローラ32の非駆動側端部からマグネットローラ34が挿入され、端部にはフランジ35が圧入固定されている。フランジ35には導電性の電極部材(不図示)が組み込まれており、電極部材は現像ローラ32および電極部材27に当接している。導電性の電極部材27は、第1サイド部材26Lに固定される。
電極部材27は、カートリッジBが装置本体Aに装着された状態において、装置本体Aの給電部(不図示)に接触しており、電極部材27、導電性の電極部材(不図示)を給電経路として現像ローラ32に給電する。間隔保持部材38は、現像ローラ32の両端部に取り付けられる。その外側に軸受部材37が配置され、駆動側においては、その外側に現像ローラギア39が組み込まれる。両端に配置された、軸受部材37によって現像ローラ32は回転可能に支持される。駆動伝達部材である第1ギア48と第2ギア49は、現像枠体に回転可能に取り付けられている。
これにより、装置本体Aから受けた駆動力は、フランジギア部63b(図6)、現像ローラギア39、第1ギア48、第2ギア49および、搬送ギア50が順次噛み合い、回転することにより、現像ローラ32、搬送部材43へ伝達される。第1サイド部材26L、第2サイド部材26Rは、長手方向の両端にビス92を用いて現像枠体に固定される。その際、現像ローラユニット31の軸受部材37は、第1サイド部材26L、第2サイド部材26Rによって保持される。
○画像形成装置本体に対するカートリッジ着脱の説明
次に、装置本体Aに対するカートリッジBの着脱について、図4を用いて説明する。図4は、カートリッジBを着脱するために開閉扉(開閉部材)121を開いた装置本体A、カートリッジBの斜視図である。装置本体Aには開閉扉121が回動可能に取り付けられている。この開閉扉121を開くと、装置本体Aの開口部122が開放されて装置本体Aの内部のカートリッジ装着部(カートリッジを取り外し可能に装着する装着部)124が見える。カートリッジ装着部124には右カートリッジガイド部材125Rと左カートリッジガイド部材125Lが配設されている。
カートリッジBは後述する被ガイド部71dR・71eR、71dL・71eLが右カートリッジガイド部材125Rと左カートリッジガイド部材125Lに係合してドラム62の回転軸線と交差する方向からカートリッジ装着部124へガイドされる。カートリッジBの着脱方向はドラム62の回転軸線と略直交方向である。そして、開閉扉121を閉じこむ。
カートリッジBが装着部124に装着され、開閉扉121が閉じられると、装置本体Aのモータ(不図示)により駆動される装置本体側の駆動出力カップリング(伝達部材)126がカートリッジBに設けられた駆動力受け部63a(図6)に係合する。これにより、駆動力受け部63aと結合しているドラム62が装置本体Aから駆動力を受けて回転可能となる。さらに、帯電ローラ66、現像ローラ32は、装置本体Aの給電部(不図示)より給電可能となる。即ち、画像形成装置は画像形成動作が可能な状態になる。
装置本体Aに対するカートリッジBの着脱についてさらに詳述する。本実施例においては、装置本体Aの外装板において、上面板のほぼ手前部分と正面板のほぼ上半部とを一連にして、上面板の手前側部分の奥側に配設したヒンジ部121aを中心に、装置本体Aに対して開閉回動可能な開閉扉121として構成される。
即ち、開閉扉121はヒンジ部121aを中心に図2のように装置本体Aの手前側に倒し込んだ閉鎖位置K1と、図4や図8のように装置本体Aの正面側から見て後側上方に立て起こした開放位置K2とに回動可能である。図4は、カートリッジBを着脱するために開閉扉121を開いた装置本体A、カートリッジBの斜視図である。図4(a)は装置本体Aを非駆動側上方から見た斜視図、図4(b)は装置本体Aを駆動側上方から見た斜視図である。
開閉扉121の閉鎖位置K1はロック手段(不図示)により保持されている。開閉扉121の取手部121bに手指を掛けて取手部121bに配設されているロック解除部材を動かすことでロックが解除されて開閉扉121を閉鎖位置K1から開放位置K2へ移動させることが出来る。装置本体Aに対するカートリッジBの交換は開閉扉121を開いてなされる。
開閉扉121を閉鎖位置K1から開放位置K2へ移動させと、開閉扉121はスタンド部材121cの起立力により開放位置K2に保持される。この開閉扉121の開きにより、図4のように、装置本体Aの正面側のほぼ上側半部および上面側のほぼ手前側半部とが開口部122として開放される。この開口部122は、装置本体Aの内部のカートリッジ装着部124へカートリッジBを挿入する際にカートリッジBが通過し、かつ装置本体Aの外部へカートリッジBが通過しうる大きさの開口部である。
そして、装置本体Aのカートリッジ装着部124にカートリッジBが装着されている状態では開口部122から装着カートリッジBの正面側(現像ユニット20の側)が露呈している(図8)。カートリッジBが装着されていない状態ではカートリッジ装着部124が見える(図4)。
図4に示すように、装着部124において、装置本体Aの右側板(駆動側)123Rの内面と左側板(非駆動側)123Lの内面にはそれぞれ略左右対称に右カートリッジガイド部材125Rと左カートリッジガイド部材125Lが配設されている。これらのガイド部材125R・125LはカートリッジBを装着するための部材である。この右カートリッジガイド部材125R及び左カートリッジガイド部材125Lには、それぞれカートリッジBの装着方向下流側に向かって前下がりになるように傾斜した略左右対称の右ガイド溝125R1、左ガイド溝125L1が形成されている。
また、右側板123Rには、右ガイド溝125R1の下側において、右ガイド溝125R1と略並行に、カートリッジB側の駆動力受け部63a及びその周辺をガイドする第2右ガイド溝125R2が配設される。左側板123Lには、左ガイド溝125L1の下側において、左ガイド溝125L1と略並行に、カートリッジB側のドラム支持部72をガイドする第2左ガイド溝125L2が配設される。
カートリッジBの装置本体Aに対する装着は次の通りである。図4に示すように、開閉扉121を開いて開口部122を開放する。そして、クリーニングユニット60側を先にして開口部122からカートリッジ装着部124に挿入する。
このとき、カートリッジBの右側と左側の第1の着脱ガイドボス(被ガイド部)71dR・71dLはそれぞれ装置本体Aの右と左のカートリッジガイド部材125R・125Lの右ガイド溝125R1・左ガイド溝125L1に係合される。さらにカートリッジBの右側と左側の第2の着脱ガイドボス(被ガイド部)71eR・71eLも同様に、右カートリッジガイド部材125Rと左カートリッジガイド部材125Lの右ガイド溝125R1・左ガイド溝125L1に沿わせる。
さらに、カートリッジBの右側に配設された駆動力受け部63aおよびその周辺は、第2右ガイド溝125R2に係合し、カートリッジBの左側に配設されたドラム支持部72は、第2左ガイド溝125L2に係合する。このとき、第1の着脱ガイドボス71dRと第2の着脱ガイドボス71eRは、右ガイド溝125R1により規制され、第1の着脱ガイドボス71dLと第2の着脱ガイドボス71eLは、左ガイド溝125L1に規制される。これにより、カートリッジBの装着姿勢が保持される。
図4、図5、図8に示すように、クリーニング枠体71の上面側には、クリーニング枠体71の上方に延伸する突出部である第1の凸部(当接リブ:第二作用部)71fと第2の凸部(当接リブ:第一作用部)71gが設けられる。第1の凸部71fと第2の凸部71gは、カートリッジBの装着方向に略直交する方向に配置される。即ち、ドラム62の軸線に沿って設けられている。第1の凸部71fと第2の凸部71gは、装着方向下流側において装着方向と略直交する第1の面71f1、71g1と、装着方向と略平行であり装着方向上流側に延伸する第2の面71f2、71g2を有する。
○保護部材
装置本体Aの駆動出力カップリング(伝達部材)126を保護する保護部材の構成について説明する。図1は駆動出力カップリング126を保護する構成の斜視概略図である。図1(a)は装置本体Aの上記構成部分を左斜め上から見た図、図1(b)は右斜め上から見た図である。図11は保護部材であるカートリッジレバー190の動作を表す概略図である。
図1(a)及び図11に示すように、カートリッジBが装置本体Aに装着されていない状況で、駆動出力カップリング126がカートリッジBの装着領域に露出しないように、カートリッジレバー190で保護する構成になっている。
図1(a)及び図11に示すカートリッジレバー190の位置を保護位置という。この時カートリッジレバー190は、規制部材の一部であるスライドピン211がカートリッジレバー190の丸穴196に係合して、カートリッジレバー190が保護位置から移動するのを規制(ロック:規制部材の規制位置)している。
そして、装置本体Aに適合するカートリッジであるカートリッジBが装着された場合は、連結手段(識別手段:識別部)SがカートリッジBの装着動作に連動して、スライドピン211が設けられた規制部材であるスライドカム210を移動させる。そして、スライドピン211とカートリッジレバー190の丸穴196との係合(ロック)が解除(規制部材の解除位置)する。
ここで、連結手段Sは、メインレバー160、サブレバー170、レバーリンク180、メインレバー軸受230、カムリンク220等で構成される。連結手段Sの構成については後ほど詳細に説明する。
図11(a)、(b)に示すように、スライドピン211とカートリッジレバー190との係合が解除することによって、カートリッジBに設けられた第一の当接部であるフランジ137がカートリッジレバー190を押圧する。そして、図11(b)に示すように駆動出力カップリング126がカートリッジBの装着領域に露出することが可能な開放位置に移動する。そして、装置本体Aに設けられた開閉扉121の閉じることによって、駆動出力カップリング126が軸線方向に移動して、カートリッジBの駆動力受け部(駆動入力カップリング)63aと係合する。
○連結手段の構成
次に連結手段(識別手段)Sについて説明する。前述したように、連結手段Sはメインレバー160、サブレバー170、レバーリンク180、メインレバー軸受230、カムリンク220、レバーホルダー150等で構成される。
レバーホルダー150は、装置本体Aの上ステイ241に設置され、カートリッジBが装置本体Aに装着された際の上面に位置している。またレバーホルダー150には、ガイド板151が設けられている。ガイド板151は、カートリッジBの第1の凸部71fと第2の凸部71gが通過する事ができる、許容部としての2つのスリット部152b、152aを有する。
更に、上ステイ241においてガイド板151が設けられた面とは反対側の面には、第二連結部材であるメインレバー160と、第一連結部材であるサブレバー170が回転可能に支持されている。サブレバー170とメインレバー160は、レバーリンク180の両端部においてそれぞれ回転可能に連結しており、4節リンク機構を構成している。
図9はサブレバーの動作を表す断面概略図、図10はメインレバーの動作を表す断面概略図、また、図14(a)〜図14(c)はメインレバー、サブレバー、レバーリンクの斜視図である。サブレバー170は回転中心軸171a、171bがレバーホルダー150のサブレバー支持部153a、153bによって回転可能に支持されている(図1(b)、図14(b))。
サブレバー170には、当接部(第一被作用部)172が設けられており、レバーホルダー150のスリット部152aに設けられた穴155aに配置されている(図9(a))。当接部172の回動軌跡174は、カートリッジBを装着する際の第2の凸部71gの移動領域71g3と重なっている。
移動領域71g3は図9における点線の下方の領域である。そのため、カートリッジBの第2の凸部71gがサブレバー170の当接部172を押圧することで、サブレバー170を回動させることができる。サブレバー170は前述したようにレバーリンク支持部173において、レバーリンク180のサブレバー連結部181と回転可能に連結されている(図1(b)、図14(c))。
また、メインレバー160は回転中心軸161a、161bがレバーホルダー150のメインレバー支持部154a、154bによって回転可能に支持されている(図1(b)、図14(a))。そして、回転中心軸161cは右側板123Rに取り付けられたメインレバー軸受230の軸支持部231によって回転可能に支持されている。レバーホルダー150のメインレバー支持部154a、154bと、メインレバー軸受230の軸支持部231は略同軸上に配置されている。
また、図10(a)に示すように、メインレバー160には、当接部(第二被作用部)162が設けられており、レバーホルダー150のスリット部152bに設けられた穴155bから突出するように配置されている。当接部162の回動軌跡164は、カートリッジBを装着する際の第1の凸部71fの移動領域(通過領域)71f3と重なっている。そのため、カートリッジBの第1の凸部71fがメインレバー160の当接部162を押圧することで、メインレバー160を回動させることができる。
メインレバー160はレバーリンク支持部163において、レバーリンク180のメインレバー連結部182と回転可能に連結されている(図1(b)、図14(c))。
次に、図12はメインレバー軸受230、カムリンク220を中心に示した右側面概略図である。メインレバー軸受230にはメインレバー160との突き当て部232、233が設けられており、それぞれメインレバー160の軸受当接部165、166と接触し、メインレバー160の回転量を規制している。メインレバー160はバネ250により、P方向に付勢されている(図1(b))。
バネ250は捩じりコイルバネであり、メインレバー160に設けられたバネ座部167とレバーホルダー150に設けられたバネ保持部156に係合している。そのため、カートリッジBが装置本体Aに装着されていない状態では、メインレバー160は軸受当接部165がメインレバー軸受230の突き当て部232と接触した位置で決められている。この位置では、図10(a)に示すようにメインレバー160の当接部162は、カートリッジBの第1の凸部71fの上端の軌跡71f3から上方(退避位置)に退避している。
サブレバー170はレバーリンク180を通じて位置が決まり、図9(a)に示すようにサブレバー170の当接部172は、カートリッジBの第2の凸部71gの移動領域71g3内にある。
○保護部材と規制部材の動作
図11はカートリッジレバー190の動作を表す概略図である。カートリッジレバー190は回転中心軸191bが、右側板123R、カートリッジガイド部材125Rによって回転可能に支持されている。カートリッジレバー190はレバーバネ(付勢部材)251により、Q方向に付勢されている。レバーバネ251は圧縮バネであり、カートリッジレバー190に設けられたバネ座面192とカートリッジガイド部材125Rに設けられたボス125R3にバネ両端が取り付けられている。
カートリッジレバー190には突き当て部193が設けられており、装置本体Aに設けられたレバー突き当て部240と接触し、カートリッジレバー190の回転量を規制している。そのため、カートリッジBが装置本体Aに装着されていない状態では、図11(a)に示すように、カートリッジレバー190は突き当て部193が装置本体Aに設けられたカートリッジレバー突き当て部240と接触して位置決めされる。
この位置にあるとき、カップリング保護部197が駆動出力カップリング126を覆っている。カートリッジレバー190には、カートリッジBが装置本体Aに装着する際にカートリッジBのフランジ137と接触する当接部194が設けられている。
また図11(b)に示すように、カートリッジBが装置本体Aに装着完了した際にカートリッジBのフランジ137と接触し、カートリッジBをQ方向に付勢しカートリッジBを押圧する。そして、装置本体Aの位置決め部(不図示)にカートリッジBを突き当てて、位置を決めるカートリッジ押圧部195がカートリッジレバー190に設けられている。
カートリッジレバー190には丸穴196が空けられており、スライドカム210に設けられたスライドピン211がその丸穴196に挿抜される。スライドピン211が丸穴196に挿入されている状態では、カートリッジレバー190は回転する事ができずロック状態となり、スライドピン211が丸穴196から外れている状態では、カートリッジレバー190は自由に回転する事ができる(図13)。
ここでのスライドピン211の位置を規制位置という。スライドピン211の挿抜は、第二のカム部であるベースカム200に対しスライドカム210をU1方向又はU2方向に回転させることで、スライドピン211の軸線方向に移動することでおこなう。
ベースカム200は、右側板123RのカートリッジBが装着される側の反対側に設けられている(図1(b))。図14(d)に示すように、ベースカム200には中心部に穴201が設けられており、スライドピン211と嵌合し、スライドカム210を回転及びスライド可能に支持している。またベースカム200には穴201に対して同心円状のカム面202が設けられている。カム面202は底面202a、斜面202b、上面202cからなる。
また、図14(e)に示すように、スライドカム210は中心部にスライドピン211が設けられている。またスライドカム210にはスライドピン211に対して同心円状のカム面212が設けられている。カム面212はフラット面212a、斜面212bからなる。ベースカム200のカム面202とスライドカム210のカム面212が向き合うように、スライドカム210はベースカム200に取り付けられている。また、ベースカム200のカム面202とスライドカム210のカム面212は常に当接するように、付勢バネ252が設けられ、T方向に付勢している(図1(b))。
カム付勢バネ252は圧縮バネであり、スライドカム210に設けられたバネ座面213と装置本体101A側に設けられたバネ座面(不図示)にバネ両端が取り付けられている。
そして、図13はカートリッジレバー190のロック動作を示す概略図、図15はベースカムとスライドカムの位相を表す図である。ベースカム200のカム面202の底面202aと、スライドカム210のカム面212のフラット面212cが当接している状態(図15(a))では、スライドピン211はカートリッジレバー190の丸穴196に挿入されている(図13(a))。この状態からスライドカム210をU1方向に回転させると(図12)、しばらくはベースカム200の底面202aとスライドカム210のフラット面212cが当接したままである(図15(b))。
そして、さらにスライドカム210を回転させる。そうすると、ベースカム200の斜面202bをスライドカム210の斜面212bが登り(図15(c))、ベースカム200のカム天面202cとスライドカム210のカムフラット面212cが当接する(図15(d))。その結果、図15(a)の状態から図15(d)の状態に移る事で、ベースカム200のカムの高さh分だけ、スライドカム210がスライドする。
その結果、図15(d)では、スライドピン211はカートリッジレバー190の丸穴196にから外れた状態となる(図13(b))。ここでのスライドピン211の位置を許容位置という。
また、図12に示すように、スライドカム210の回転は、メインレバー160の回転を第三連結部材であるカムリンク220を通じてスライドカム210に伝えることによって行う。つまり、メインレバー160とスライドカム210は、カムリンク220の両端部において、それぞれ回転可能に連結している。メインレバー160はカムリンク支持部168において、カムリンク220のメインレバー連結部221と回転可能に連結されている。スライドカム210はカムリンク支持部214において、カムリンク220のスライドカム連結部222と回転可能に連結されている。
○連結手段の動作詳細
次に、連結手段Sの動作詳細について説明する。装置本体Aの開閉扉121が開かれてカートリッジBは装着されていない状態では次の状態である。即ち、前述のようにメインレバー160のカートリッジ当接部162は、カートリッジBの第1の凸部71fの移動領域71f3より上方に退避している(図10(a))。ここでのメインレバー160の位置を退避位置という。サブレバー170については、当接部172はカートリッジBの第2の凸部71gの移動領域71g3内にある(図9(a))。
スライドカム210のベースカム200に対する位相は、メインレバー160の位置からカムリンク220を通して決まる。図9(a)の状態におけるスライドカム210は、図15(a)で示すスライドカム210のカム面212のフラット面212aが当接している状態となっている。従って、スライドカム210のスライドピン211は、カートリッジレバー190の丸穴196に挿入されており、カートリッジレバー190は回転することができずロック状態となっている(図13(a))。
また、前述のように、カートリッジレバー190のカップリング保護部197が駆動出力カップリング126を覆っている(図11(a))。そのため、装置本体AからカートリッジBが取り出されている状態においては、使用者は駆動出力カップリング126に容易に触る事ができなくなり、駆動出力カップリング126が保護される。さらに、カートリッジレバー190がロックされているため、使用者はカートリッジレバー190を押し上げて駆動出力カップリング126を露出されることは出来ない。
装置本体Aに、カートリッジBを装着する動作について説明する。カートリッジBの第1と第2の着脱ガイドボス71dR・71dL、71eR・71eLを、右側のガイド部材125R、左側のガイド部材125Lに設けられたガイド溝125R1、125L1に係合させる(図4、図1(a))。
そして、ガイドボス71dR・71dL、71eR・71eLをガイド溝125R1、125L1に沿わせることでカートリッジBを装置本体A内の装着部124に挿入する。カートリッジBは装着方向であるY1方向に移動する。その際に第1と第2の凸部71f、71gがレバーホルダー150のスリット部152b、152aをそれぞれ通ってレバーホルダー150の内側に進入していく。カートリッジBをさらに挿入することで、図9(a)のように、第2の凸部71gがサブレバー170の当接部172に当接する。
そして、カートリッジBをさらに挿入すると、当接部172はW方向に軌跡174を通って、図9(b)のように後方に押され移動する。このときメインレバー160は、レバーリンク180を通じてサブレバー170と連結しているため、サブレバー170の回転(図9(a)→(b))に伴い、メインレバー160もZ方向に回転する。そしてメインレバー160のカートリッジ当接部162は軌跡164を通って、図10(a)の位置から、図10(b)の位置に移動する。
つまり、カートリッジ当接部162は、カートリッジBの第1の凸部71fの軌跡71f1から退避している位置から軌跡71f1内の位置に移動する。ここでのメインレバー160の位置を進入位置という。このときスライドカム210は、カムリンク220を通じてメインレバー160と連結しているため、メインレバー160の回転(図10(a)→(b))に伴い、スライドカムもU1方向に回転する。
その結果、スライドカム210のベースカム200に対する位相は、図15(a)で示す状態から、図15(b)に示す状態となる。つまりスライドカム210は回転するのみであり、スライドピン211はスラスト方向には移動しない。その結果、スライドピン211は、カートリッジレバー190の丸穴196に挿入されたままであり、カートリッジレバー190はまだ回転する事ができず、ロック状態から変化しない。
そして、カートリッジBをさらに装着部124に挿入することで、カートリッジBの第1の凸部71fとメインレバー160のカートリッジ当接部162が接触する。そして、カートリッジBをさらに挿入すると、カートリッジ当接部162はZ方向に軌跡164を通って、図10(b)の位置から、図10(c)の位置に移動する。メインレバー160の回転(図10(b)→(c))に伴い、スライドカムもU1方向に回転する。
その結果、スライドカム210のベースカム200に対する位相は、図15(b)で示す状態から、図15(d)に示す状態となる。ここでのメインレバー160の位置を動作位置(作用位置)という。つまりスライドカム210は回転するとともに、ベースカム200のカムの高さh分だけ、スライドカム210が軸線方向にスライドする。その結果スライドピン211はカートリッジレバー190の丸穴196から外れた状態となり、ロックが解除される(図13(b))。
さらにカートリッジBが装着部124に挿入すると、カートリッジBのフランジ137と、カートリッジレバー190の当接部194が接触する(図11(a))。カートリッジBを引き続き挿入すると、カートリッジレバー190がフランジ137に押圧されて、レバーバネ251の付勢力に抗して、V方向に回転する。即ち、カートリッジレバー190が駆動出力カップリング126を保護する保護位置から、開放位置へと移動していき、駆動出力カップリング126が開放されていく(図13(c))。
そして、カートリッジBが所定の装着位置Xまで移動されると、図11(b)のようにカートリッジBのフランジ137と、カートリッジレバー190のカートリッジ押圧部195が当接する。このカートリッジレバー190の位置が開放位置である。この状態において、カートリッジBの駆動力受け部63aが、開放された駆動出力カップリング126に対向した状態になる。即ち、カートリッジBを装着することによって、カートリッジレバー190を保護位置から開放位置に退避させ、駆動力受け部63aが駆動出力カップリング126と係合可能な状態になる。
また、レバーバネ251によりカートリッジレバー190は、フランジ137を通じて、Q方向にカートリッジBを付勢している。そのため、カートリッジBは装置本体A内の位置決め部(不図示)に押し付けられて、所定の装着位置Xに位置決め状態に固定保持される。以上の動作により、カートリッジBは装置本体Aに装着される。
上記のようにしてカートリッジBが装着部124に装着され、開閉扉121が閉じられると、開閉扉121の閉じ動作に連動して駆動出力カップリング126が装着部124側に突出動作してカートリッジBに設けられた駆動力受け部63aに係合する。これにより、駆動力受け部63aと結合しているドラム62が装置本体Aから駆動力を受けて回転可能となる。
以上のように、カートリッジレバー190が駆動出力カップリング126を保護するとともに、カートリッジBの装置本体A内での位置決めの押圧も行っている。そのため、保護と押圧を別の部材で行う場合と比較して、装置本体Aの小型化が可能となる。
○カートリッジの取り外し
カートリッジBが所定の装着位置Xから取り出される場合は、開閉扉121をあける。開閉扉121の開き動作に連動して駆動出力カップリング126が装着部124側から退避動作してカートリッジB側の駆動力受け部63aとの係合が解除される。そして、カートリッジBを取り出し方向であるY2方向へ移動させる。
すると、カートリッジレバー190は開放位置(図11(b))から保護位置(図11(a))に移動する。さらにカートリッジBが移動すると、メインレバー160のカートリッジ当接部162が、カートリッジBの第1の凸部71fに乗った状態(図10(c))から外れる。メインレバー160は、P方向に付勢されているため、メインレバー160はP方向に回転し、図10(b)、サブレバーは図9(b)に示す状態となる。このとき、スライドカムはU2方向に回転する(図12)。
その結果、スライドカム210のベースカム200に対する位相は、図15(d)で示す状態から、図15(b)に示す状態となる。つまりスライドカム210は回転するとともに、ベースカム200のカムの高さh分だけ、スライドカム210がスライドする。その結果、図15(b)では、スライドピン211はカートリッジレバー190の丸穴196に挿入された状態となり、カートリッジレバー190は保護位置にロックされる。
さらにカートリッジBが移動すると、サブレバー170の当接部172が、カートリッジBの第2の凸部71gに乗った状態(図9(b))から外れる。メインレバー160は、P方向に付勢されているため、サブレバー170も同様にP方向に回転し、図9(a)、メインレバーは図10(a)に示す状態となる。以上の動作により、カートリッジBが装置本体Aから取り出される。
以上説明したように、カートリッジBの第1と第2の凸部71f、71gが、レバーホルダー150のスリット部152b、152aの位置に対応していることで、カートリッジレバー190のロックを解除する。そして、カートリッジBを装置本体A内部に装着する事が出来る。そのため、使用者がレバーホルダー150のスリット部152bや152aに、指や物を入れたとしても、両方のスリット152b、152aに指や物を入れない限り、カートリッジレバー190のロックが解除される事はない。そのため、ユーザーの誤操作に対する駆動出力カップリング126の保護が、より確実になる。
○画像形成装置本体に対する機能の異なるカートリッジの誤装着防止の説明
次に、装置本体Aに対して機能の異なるカートリッジB2を装着しようと試みた場合の誤装着防止について、図16〜図18を用いて説明する。ここで、機能の異なるカートリッジB2とは、装置本体Aとは機能(機種)の異なる他の装置本体に着脱可能なカートリッジである。機能の異なるカートリッジB2とカートリッジBの構成の違いは、クリーニング枠体71の形状である。従って機能の異なるカートリッジB2の詳細な説明は省略し、ユーザーが誤って機能の異なるカートリッジB2を装置本体Aに対して装着しようと試みた場合の誤装着防止構成のみを説明する。
図16および図17に示すように、カートリッジBを構成するクリーニング枠体71の上面側および機能の異なるカートリッジB2のクリーニング枠体271の上面側には、複数の凸部(作用部)を配置可能な共通の領域(配置可能領域)94が設けられる。
本例においては、共通の領域94には、カートリッジB、B2の装置本体Aに対する装着方向Y1と略直交する方向に並列して第1から第6まで計6箇所の凸部配置部がある。94aが第1の凸部配置部、94bが第2の凸部配置部、94cが第3の凸部配置部、94dが第4の凸部配置部、94eが第5の凸部配置部、94fが第6の凸部配置部である。この6箇所の凸部配置部から2箇所を選択して、2つの凸部を設ける。
例えば、カートリッジB(図16)においては、第1の凸部配置部94aに第1の凸部71faを設け、第2の凸部配置部94bに第2の凸部71gbを設ける。すなわち2つの凸部71fa・71gbの配置パターンは、組合せの式6C2=15により、15通りとなる。これにより凸部配置部の数(6箇所)より多くの配置パターン(15通り)を形成することができる。
ここで、カートリッジB(図16)の凸部配置と、カートリッジB2(図17)の凸部配置においては、少なくとも一方の凸部は配置が異なる。例えば、カートリッジBが前述のような凸部配置であった場合、カートリッジB2においては、第1の凸部配置部94aに第1の凸部271faを設け、第3の凸部配置部94cに第2凸部271gcを設ける。この場合、カートリッジBに設けた第1の凸部71faとカートリッジB2に設けた第1の凸部271faは、同じ配置である。また、カートリッジBに設けた第2の凸部71gbとカートリッジB2に設けた第2の凸部271gcは配置が異なる。
一方、前述のように、装置本体Aに配設したレバーホルダー150のガイド板151に設けられた許容部である第1スリット部152bは、凸部71fが通過可能な長手配置である。また、許容部である第2スリット部152aは、凸部71gが通過可能な長手配置である。
このため、図18のように、装置本体AにカートリッジB2を装着しようと試みると、カートリッジBの第2の凸部71gbと長手配置が異なる第2の凸部271gcは、レバーホルダー150のガイド板151の面と当接する。そのために、カートリッジB2は装置本体Aに入らない。これにより、装置本体Aに対して機能の異なるカートリッジB2が間違って挿入されることが防止される。
また、15通りの配置パターンを1つの凸部で形成する場合、15箇所の凸部配置部を設ける必要がある。この場合においては、同サイズの凸部を配置する場合、図16・図17のように、6箇所の凸部配置部94a〜94fから2箇所を選択する場合よりも、凸部配置領域94を長手方向に大きく設ける必要がある。すなわち、6箇所の凸部配置部94a〜94fから2箇所を選択することにより、配置パターン数(15通り)が凸部配置部94a〜94fの数(6つ)より多くなるため、省スペース化を図ることができる。
これらの凸部はクリーニング枠体71及びクリーニング枠体271、クリーニング枠体と一体的に設けてもよいし、別体としてクリーニング枠体71及びクリーニング枠体271に固定してもよい。
本例では6箇所の凸部配置部から2箇所を選択しているが、n≧4であれば、nC2>nとなる(4C2=6、5C2=10)。この場合、n箇所の凸部配置部から2箇所を選択することにより、配置パターン数が凸部配置部数より大きくなるため、省スペース化を図ることが可能となる。即ち、作用部である凸部の配置可能領域94は4個以上の凸部を設けることが可能な大きさを有する。またn=3の場合は、3C2=3となり、3箇所の凸部配置部から2箇所を選択する場合でも、3通りの配置パターンを1つの凸部で形成する場合と同等の凸部配置領域となる。
本実施例によれば、作用部である凸部をカートリッジ上面(クリーニング枠体上面)に配置することにより、例えば、装置本体AにカートリッジB2を装着しようと試みた際に、凸部の配置が異なることに気づきやすい。
本実施例に記載されている構成部品の機能、材質、形状その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
上記の実施例1の画像形成装置1とカートリッジBの構成をまとめると次のとおりである。
画像形成装置1は記録媒体Pに画像を形成する装置である。この画像形成装置1に適合したカートリッジBを取り外し可能に装着する装着部124を有する。カートリッジBの装着部124への装着を許容する為の識別手段Sを有する。識別手段Sは、カートリッジBが作用可能な第一被作用部172と、カートリッジBが第一被作用部172に作用したことによってカートリッジBが作用可能となる第二被作用部162を有する。カートリッジBが装着部124に装着された際にカートリッジBと係合して駆動力を伝達することが可能な伝達部材126を有する。
また、画像形成装置1は、伝達部材126の保護位置と開放位置の間を移動可能な保護部材190を有する。保護位置は、カートリッジBが装着部124に装着されていない場合は伝達部材126が装着部124に露出するのを防ぐロックされた位置である。開放位置は、識別手段Sで適合が識別されたカートリッジBが装着部124に装着された場合のみロックが解除されてカートリッジBの装着によって保護位置から退避した位置である。この退避した位置は、駆動伝達部材126が装着部124に露出してカートリッジBと係合するのを許容する位置である。
カートリッジBは、枠体71と、カートリッジBを装着部124へガイドするための被ガイド部71dR・71eR、71dL・71eLと、を有する。カートリッジBを装着部124へガイドする際に第一被作用部172に作用する第一作用部71gを有する。カートリッジBを装着部124へガイドする際に第一作用部71gが第一被作用部172に作用した後に、第二被作用部162に作用する第二作用部71fと、を有する。伝達部材126と係合して駆動力を受けることが可能な駆動力受け部材63aを有する。
そして、第一作用部71gと第二作用部71fは、枠体71に設けられた配置可能領域94において、第一被作用部172と第二被作用部162にそれぞれ作用可能な位置に設けられている。
配置可能領域94は、第一作用部71gと第二作用部71fの少なくとも1つの代わりに、当該画像形成装置とは機種が異なる他の画像形成装置に設けられた被作用部に作用可能な他の作用部を設ける。そして、他の画像形成装置に着脱可能な他のカートリッジを生産する場合に、他の作用部を第一被作用部172及び第二被作用部162とは異なる位置に設けることが可能な領域である。
カートリッジBは回転可能な像担持体62を有し、被ガイド部71dR・71eR、71dL・71eLによって像担持体62の軸線と交差する方向から装着部124へガイドされ、配置可能領域94は、前記軸線に沿って設けられている。配置可能領域94は、4個以上の作用部71を設けることが可能な大きさを有する。配置可能領域94は、カートリッジBが装着部124に装着された際に、カートリッジBの上面側に設けられている。
上記のような画像形成装置1とカートリッジBの構成によれば、識別手段Sに作用する作用部71を、カートリッジBに省スペースで効率的に配置することができる。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施例においては、前述した実施例と異なる部分について詳細に説明する。特に改めて記載しない限りは、材質、形状などは前述の実施例と同様である。そのような部分については、同一の番号を付与し、詳細な説明は省略する。
カートリッジB3(図19)を装着可能な装置本体A2(図21)に対して、機能(機種)の異なるカートリッジB4(図20)を装着しようと試みた場合の誤装着防止について説明する。カートリッジB3と機能の異なるカートリッジB4の構成の違いは、カートリッジB3のクリーニング枠体371とカートリッジB4のクリーニング枠体471の形状である。
図19、図20に示すように、カートリッジB3を構成するクリーニング枠体371の上面側及びカートリッジB4を構成するクリーニング枠体471の上面側には、複数の凸部を配置可能な共通の領域(配置可能領域)95が設けられる。
共通の領域95には、カートリッジ装着方向Y1と略直交する方向に並列して、第1から第5まで計5箇所の凸部配置部がある。95aが第1の凸部配置部95a、95bが第2の凸部配置部、95cが第3の凸部配置部、95dが第4の凸部配置部、95eが第5の凸部配置部95eである。
そして、5箇所の凸部配置部から3箇所を選択して、3つの凸部を設ける。例えばカートリッジB3(図19)においては、第1の凸部配置部95aに第1の凸部371fa、第2の凸部配置部95bには第2の凸部371gb、第3の凸部配置部95cには第3の凸部(第三作用部)371hcを設ける。すなわち3つの凸部の配置パターンは、組合せの式5C3=10により、10通りとなる。これにより凸部配置部の数(5箇所)より多くの配置パターン(10通り)を形成することができる。
ここで、カートリッジB3(図19)の凸部配置と、カートリッジB4(図20)の凸部配置においては、少なくとも一つの凸部は配置が異なる。例えば、カートリッジB3が前述のような凸部配置であった場合、カートリッジB4においては、第1の凸部配置部95aに第1の凸部471faを設け、第2の凸部配置部95bに第2の凸部471gbを設ける。そして、第4の凸部配置部95dに第3の凸部(第三作用部)471hdを設ける。
この場合、カートリッジB3に設けた第1の凸部371faとカートリッジB4に設けた第1の凸部471faは同じ配置であり、カートリッジB3に設けた第2の凸部371gbとカートリッジB4に設けた第2の凸部471gbは同じ配置である。一方、カートリッジB3に設けた第3の凸部371hcとカートリッジB4に設けた第3の凸部471hdは長手配置が異なる。
一方、図21に示すように、装置本体A2に配設したレバーホルダー250のガイド板251に設けられた許容部である第1スリット部252bは、凸部371faが通過可能な長手配置である。また、第2スリット部252cは、凸部371gbが通過可能な長手配置である。さらに、第3スリット部252dは、第3の凸部371hcが通過可能な長手配置である。
このため、図21に示すように、装置本体A2にカートリッジB4を装着しようと試みると、配置が異なる第3の凸部471hdがレバーホルダー250のガイド板251の面と当接して、カートリッジB4は装置本体A2に入らない。これにより、装置本体A2に対して機能の異なるカートリッジB4が間違って挿入されることが防止される。
10通りの配置パターンを1つの凸部で形成する場合、10箇所の凸部配置部を設ける必要がある。この場合においては、同サイズの凸部を配置する場合、図19・図20のように、5箇所の凸部配置部95a〜95eから3箇所を選択する場合よりも、凸部配置領域を長手方向に大きく設ける必要がある。すなわち、5箇所の凸部配置部95a〜95eから3箇所を選択することにより、配置パターン数(10通り)が凸部配置部95a〜95eの数(5つ)より多くなるため、省スペース化を図ることができる。
本実施例では5箇所の凸部配置部95a〜95eから3箇所を選択しているが、n≧3であっても、n>r+1であれば、nCr=aにおいてn<aとなり、配置パターン数が凸部配置部の数より多いため、省スペース化を図ることができる。
本実施例における特徴構成をまとめると次のとおりである。カートリッジBは、配置可能領域(94)に設けられた第三作用部371hc、471hdを有する。第三作用部371hc、471hdは、カートリッジBを画像形成装置1に装着した際には、画像形成装置1の装置本体Aに設けられた許容部252dを通過して装着部124への装着を許容する。他の画像形成装置に装着した際には、他の画像形成装置の装置本体に当接して装着部124への装着を規制する。
[実施例3]
次に、本発明の実施例3の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施例においては、前述した実施例と異なる部分について詳細に説明する。特に改めて記載しない限りは、材質、形状などは前述の実施例と同様である。そのような部分については、同一の番号を付与し、詳細な説明は省略する。
次に、カートリッジB7(図22)を装着可能な装置本体A3(図24)に対して機能(機種)の異なるカートリッジB8(図23)を装着しようと試みた場合の誤装着防止について、説明する。機能の異なるカートリッジB7とカートリッジB8の構成の違いは、カートリッジB7を構成するクリーニング枠体771とカートリッジB8を構成するクリーニング枠体871の形状である。
図22および図23に示すように、カートリッジB7を構成するクリーニング枠体771の上面側および機能の異なるカートリッジB8のクリーニング枠体871の上面側には、それぞれ第1配置可能領域96と第2配置可能領域97が設けられる。第1配置可能領域96と第2配置可能領域97は、それぞれ、クリーニング枠体771、871の長手方向の一端側(駆動受け部63a側)と他端側に設けられた、作用部としての複数の凸部を配置可能な第1と第2の共通領域である。
第1共通領域96には、カートリッジ装着方向Y1と略直交する方向に並列して、それぞれ第1から第6まで計6箇所の凸部配置部がある。96aが第1の凸部配置部、96bが第2の凸部配置部、96cが第3の凸部配置部、96dが第4の凸部配置部、96eが第5の凸部配置部、96fが第6の凸部配置部である。
同様に、第2共通領域97にも、カートリッジ装着方向Y1と略直交する方向に並列して、それぞれ第1から第6まで計6箇所の凸部配置部がある。97aが第1の凸部配置部、97bが第2の凸部配置部、97cが第3の凸部配置部、97dが第4の凸部配置部、97eが第5の凸部配置部、97fが第6の凸部配置部である。
そして、第1共通領域96および第2共通領域97のそれぞれで、6箇所の凸部配置部96a〜96f、97a〜97fから2箇所ずつを選択して、2つずつの凸部を設ける。例えば、カートリッジB7(図22)においては、第1の凸部配置部96aおよび97aに第1の凸部771faを設け、第2の凸部配置部96bおよび97bに第2の凸部771gbを設ける。
ここで、カートリッジB7の凸部配置と、カートリッジB8の凸部配置においては、少なくとも一方の凸部は配置が異なる。例えば、カートリッジB7が前述のような凸部配置であった場合、カートリッジB8においては、第1の凸部配置部94aに第1の凸部871faを設け、第3の凸部配置部に第2凸部871gcを設ける。
この場合、カートリッジB7に設けた第1の凸部771faとカートリッジB8に設けた第1の凸部871faは、同じ配置である。またカートリッジB7に設けた第2の凸部771gbとカートリッジB8に設けた第2の凸部871gcは配置が異なる。第2共通領域97に配置された凸部を第三作用部としている。
一方、図24に示すように、装置本体A3には、長手方向2箇所にガイド板351が配設される。ガイド板351に設けられた許容部としての第1スリット部352bは、第1の凸部771faおよび871faが通過可能な長手配置である。また、第2スリット部352cは、第2の凸部771gbが通過可能な長手配置である。このため、装置本体A3にカートリッジB8を装着しようと試みると、カートリッジB8の第2の凸部871gcは、ガイド板351の面と当接して、カートリッジB8は装置本体A3に入らない。これにより、装置本体A3に対して機能の異なるカートリッジB8が間違って挿入されることが防止される。
本実施例によれば、凸部をカートリッジ上面(クリーニング枠体上面)の長手方向両端側にそれぞれ配置する。これにより、例えば、装置本体A3にカートリッジB8を装着しようと試みた際に、長手方向両側にカートリッジB8が当接してそれ以上挿入できない部分を有しているため、ユーザーがカートリッジ形状の相違に気づきやすい。
本実施例3の特徴構成をまとめると次のとおりである。カートリッジBは回転可能な像担持体62を有する。被ガイド部71dR・71eR、71dL・71eLによって像担持体62の軸線と交差する方向から装着部124へガイドされる。第一作用部771gb・871gcと第二作用部771fa・871fcは、前記軸線の軸線方向において一端側に設けられている。第三作用部871gc・871faは、前記軸線方向において他端側に設けられている。カートリッジBが装着部124に装着された際に、前記一端側は前記他端側よりも伝達部材126に近い。
[その他の事項]
1)実施例1、2、3に記載されている構成部品の機能、材質、形状その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
2)本発明において画像形成装置は実施例の電子写真画像形成装置に限られない。静電記録プロセス、磁気記録プロセスなどの他の公知の各種の画像形成原理・方式を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置が含まれる。
3)1つのカートリッジが着脱可能な画像形成装置に限られない。互いに色違いであるなどの複数のカートリッジをそれぞれの所定の装着部に取り外し可能に装着してカラー画像などを形成する画像形成装置も含まれる。
4)カートリッジは実施例の一体型のプロセスカートリッジに限られない。画像が形成される像担持体に対して作用する画像形成プロセス手段を備えた分離型のプロセスカートリッジ、画像が形成される像担持体に形成された潜像を現像剤で現像する現像手段を備えた現像カートリッジが含まれる。その際に、被駆動伝達部材は、現像手段である現像ローラ、現像ローラに現像剤を供給する供給ローラ、現像剤を搬送する搬送部材や現像剤を撹拌する撹拌部材に駆動力を伝達するものになる。
また、カートリッジは、像担持体に形成された潜像を現像するための現像手段で用いられる現像剤を収容する現像剤カートリッジが含まれる。その際に、被駆動伝達部材は、現像剤を搬送する搬送部材や現像剤を撹拌する撹拌部材に駆動力を伝達するものになる。その他、装置本体に取り外し可能に装着されて記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するユニットが含まれる。