JP6395595B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示部を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
このようなスロットマシンとして、たとえば、操作手順を報知可能となるAT中で、かつ、再遊技役の当選確率が通常状態よりも向上したRT中であるARTに制御可能であって、RT中にのみ内部抽選の対象となる特定役に当選したときに特定の図柄組合せを停止させてATの継続ゲーム数などの特典を付与するもの(たとえば、特許文献1)があった。
特開2011-160844号公報
しかしながら、従来のスロットマシンでは、RT中において操作手順を誤ったときなどに特定役の抽選が行われない通常状態に制御される。この場合、特定役に当選する乱数値を抽出したことにより、RT中であれば特典が付与されるべきところ、通常状態に制御されている場合には特定役が非当選となるために特典が付与されない虞がある。その結果、操作手順を誤って通常状態に制御された場合における遊技者の不利益が大きくなりすぎる可能性があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、設計上意図せぬ状態に制御された場合における遊技者の不利益を抑制できるスロットマシンを提供することである。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
所定の数値範囲(たとえば、0〜65535)から抽出した数値情報(たとえば、乱数値)に応じて、複数の表示結果各々について導出を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、内部抽選処理)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L〜8R)と、
所定状態(たとえば、RT1)と該所定状態よりも遊技者に有利な有利状態(たとえば、RT2)とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御する手段であって、前記有利状態において前記事前決定手段の決定結果が特定結果(左ベル1〜4当選、中ベル1〜4当選、右ベル1〜4当選)となったときに所定手順(図14において右下がりベルあるいは中段ベルを停止させるための押し順)で前記導出操作手段が操作されることで前記所定状態へ制御せず(移行出目は停止しない)、前記所定手順と異なる手順で前記導出操作手段が操作されることで前記所定状態へ制御可能(移行出目を停止)である状態制御手段(図8参照)と、
報知期間(AT)において前記事前決定手段の決定結果が前記特定結果となったときに当該特定結果に応じた情報(ナビ演出)を報知する報知制御手段(ナビ演出を実行するためのメイン制御部41とサブ制御部93が実行する処理)と、
遊技者にとって有利な特典(上乗せゲーム数)の付与に関する特典付与制御(上乗せ抽選)を実行する特典付与制御実行手段(図15参照)とを備え、
前記所定の数値範囲のうち特定数値情報(たとえば、RT2において特別リプレイ当選となる「65385〜65484」)は、前記所定状態において抽出されたときに特定表示結果(白7の3つ揃い、黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR)の導出を許容しない旨(はずれ)を決定させる一方、前記有利状態において抽出されたときには前記特定表示結果の導出を許容する旨(特別リプレイ当選)を決定させる数値情報に定められており(図17参照)、
前記特典付与制御実行手段は、
前記報知期間でありかつ前記有利状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに、前記特典付与制御を実行し(図15のS2においてNO、S4においてYESと判定されたときにS5で上乗せ抽選を実行)、
前記報知期間でありかつ当該報知期間中に前記状態制御手段により前記有利状態から制御された所定状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに、前記特典付与制御を実行する(図15のS2においてYESと判定されてS3が実行された後にS4においてYESと判定されたときにS5で上乗せ抽選を実行)。
このような構成によれば、報知期間でありかつ有利状態であるときにおいて特定表示結果の導出が許容される特定数値情報が抽出されたときに特典付与制御が実行されるため、特定数値情報が抽出されることおよび特定表示結果が導出されることに対し期待感を抱かせることができる。また、報知期間でありかつ有利状態であるときに操作手順を誤るなどして所定状態に制御されてしまい、該所定状態では特定表示結果の導出を許容させない特定数値情報が抽出されたときにも特典付与制御が実行される。このため、報知期間であるにもかかわらず所定状態に制御されたとしても特典付与制御が実行され得るため、遊技者の不利益が大きくなり過ぎることを防止できる。
報知制御手段は、特定結果に応じた情報を報知させるための処理(内部当選コマンド・AT中コマンドをサブ制御部91へ送信するための処理)のみを実行するための手段(メイン制御部41)であってもよく、また、特定結果に応じた情報を報知させるための処理を実行するための第1手段(メイン制御部41)と、当該処理に基づいて報知手段(液晶表示器51など)を制御して特定結果に応じた情報を報知させる第2手段(サブ制御部91)とを含むものであってもよい。また、報知期間は、第1手段により制御される期間であってもよく、また、第2手段により制御される期間であってもよい。
特典とは、遊技者にとって有利な状態(報知期間)へ移行(あるいは延長)させることが可能となる権利(当該状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、当該状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い状態に制御される権利、現在の状態が遊技者にとって有利な状態か否かが報知される権利、有利な状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であってもよいし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる特典(演出)などであってもよい。
前記所定の数値範囲のうち特定数値情報は、導出させる表示結果が前記所定状態において抽出されたときと前記有利状態において抽出されたときとで異なる数値情報であってもよく、事前決定手段の決定結果が前記所定状態において抽出されたときと前記有利状態において抽出されたときとで異なる数値情報であってもよい。
(2) 上記(1)のスロットマシンにおいて、
前記特典付与制御実行手段は、前記有利状態であるか前記所定状態であるかにかかわらず共通のデータ(図16)を用いて前記特典付与制御を実行する(図15のS5)。
このような構成によれば、特典付与制御に用いるデータ量を低減でき、記憶容量が増大してしまうことを防止できる。
(3) 上記(2)のスロットマシンにおいて、
前記報知期間でありかつ前記有利状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに特定情報(特別リプレイ当選時の判定用フラグ)を設定する第1情報設定手段(内部抽選処理)と、
前記第1情報設定手段により前記特定情報が設定されていないときでも、前記報知期間でありかつ前記状態制御手段により前記有利状態から制御された所定状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに前記特定情報を設定する第2情報設定手段(図15のS3)とを備え、
前記特典付与制御実行手段は、前記特定情報が設定されていることに基づいて、前記特典付与制御を実行する(図15のS4およびS5)。
このような構成によれば、有利状態であるか所定状態であるかにかかわらず、特定情報が設定されていることに基づいて特典付与制御を実行するため、特典付与制御を実行するか否かの判定処理を共通化することができ、処理負担を軽減することができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記特典が付与された旨を特定可能な特典付与演出(たとえば、上乗せ示唆演出)を、前記有利状態であるか前記所定状態であるかにかかわらず共通の態様で実行する特典付与演出実行手段(図15のS6)を備える。
このような構成によれば、特典付与演出を実行するためのデータ量を低減でき、記憶容量が増大してしまうことを防止できる。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記特典が付与された旨を特定可能な特典付与演出(たとえば、上乗せ示唆演出)を、前記有利状態であるときと前記所定状態であるときとで異なる態様で実行する特典付与演出実行手段(変形例における[特典付与演出について]欄参照)を備える。
このような構成によれば、有利状態であるか所定状態であるかで異なる態様で特典付与演出が実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明が適用された実施形態のスロットマシンの正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組み合わせ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組み合わせ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組み合わせについて説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数のベル当選時のリール制御を説明するための図である。 上乗せ抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。 ATゲーム数上乗せ抽選テーブルを説明するための図である。 RT0〜RT2各々の抽選対象役に対して割り当てられている乱数値の一例を説明するための図である。
[スロットマシンの構成]
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施形態に基づいて以下に説明する。図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有しており、透視窓3に対応する透過領域51bが透過可能である。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L〜2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rなどが設けられている。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(例えば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。図4の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板91、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L〜33Rからの信号に基づき、リールモータ32L〜32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
図5および図6は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。払出枚数欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与)を示している。また、図6の遊技状態欄には、入賞時に移行される遊技状態を示している。また、「/」は、「または」を示している。例えば、図6の転落リプレイについて、図柄の組合せは、「ベル‐リプレイ‐ベル」となり、入賞時にはRT1に制御され、付与される価値は再遊技付与である。また、転落リプレイの図柄の組合せが入賞ライン上に停止したときには、無効ライン上に「リプレイ/プラム‐リプレイ‐リプレイ/プラム」が停止する。また、特別リプレイの図柄の組合せが入賞ライン上に停止したときには、無効ライン上に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」が停止する。「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」は、特別リプレイに当選しているときにのみ無効ライン上に停止可能であって、特別リプレイに当選していないときにはいずれのライン上にも停止されない図柄の組合せである。
図7は、移行出目の図柄組合せを示す図である。移行出目は、図14に示す左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、入賞ラインLNに揃う出目である。RT0、2、3中において移行出目が入賞ラインLN上に停止すると、RT1へ移行される。
図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図9は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)で当選するRT0〜3のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかのRTに制御される(図8の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図9の上図の開始条件・終了条件欄の参照)。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図9の下図の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図10および図11は、遊技状態毎に抽選対象役(以下、当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。例えば、ベルは、RT0〜RT3いずれかの状態において、360/65536で当選する抽選対象役である。図11に示すように、特別リプレイは、RT2に制御されているときにのみ抽選対象役となるように定められている。
図12は、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示す図である。例えば、弱チェリーは、下段チェリーである。弱スイカは、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとを含む。よって、内部抽選で弱スイカに当選したときには、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとに当選したことになる。
図13および図14は、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。当選した抽選対象役毎に、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに、その右の停止する図柄組合せに示す入賞役の図柄組合せが入賞ラインLNに停止させるリール制御が行なわれる。例えば、リプレイGR1が当選したときにおいて、押し順が左中右であるときは、昇格リプレイ1が導出されて、押し順が左中右以外であるときは通常リプレイが導出される。また、例えば、左ベルが当選したときにおいて、押し順が左第1停止であるときは、右下がりベルが導出されて、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベルまたは移行出目が導出される。
スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理(図10〜図12など参照)が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0〜65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。
内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(例えば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる(図13、図14など参照)。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図5〜図7など参照)が行われる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算が行われる。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図8、図9など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[ATに関する処理について]
メイン制御部41は、AT(アシストタイム)に制御するか否かのAT抽選を実行する。また、メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
メイン制御部41は、非AT中においては、特定の抽選対象役(本実施形態では、単独ベル(ベルの単独当選)、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役)が当選した場合に、ATに制御するか否かを決定するAT抽選処理を行う。AT抽選処理は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
AT抽選処理では、ATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御すると決定したときには、複数種類のゲーム数(50〜300など)からATゲーム数を決定する。ATゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶する。
AT抽選においてATに制御すると決定される割合、および、ATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、特定の抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、強スイカ、強チェリー、中段チェリーのいずれかに当選したときには他の抽選対象役当選時よりも大きくなるようにAT抽選が行われる。
メイン制御部41は、AT抽選が行われたときには、AT当選したか否かを示唆するAT当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。AT当選示唆演出としては、たとえば、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズ演出や、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。また、フリーズ演出中においては、リール2L〜2Rを所定態様で回転させて、特定の図柄組合せ(たとえば、黒7の3つ揃い)を停止させるようにリール演出を実行するようにしてもよい。所定タイミングは、特定の抽選対象役が当選したときであってもよく、特定の抽選対象役が当選したゲームが終了したときであってもよく、特定の抽選対象役が当選してから所定ゲーム数(たとえば16〜32ゲームのうちいずれか)消化したときなど予め定められたタイミングであってもよく、また、メイン制御部41が複数のタイミングから乱数抽選などにより決定したタイミングであってもよい。
メイン制御部41は、AT当選しているときにはAT当選示唆演出実行後にATフラグを設定してATに制御する。ATフラグは、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶し、ATゲーム数が0に到達したときにクリアされる。メイン制御部41は、ATフラグに基づいてAT中であるか否かを特定する。AT中においては、後述するようにナビ演出が実行される結果、RT2に制御可能となる。AT開始後におけるATゲーム数の減算は、たとえば、RT0において特殊リプレイに当選した次のゲームから開始する。これにより、メイン制御部41は、決定したATゲーム数にわたりAT+RT2に制御可能となる。
メイン制御部41は、AT中においては、特別の抽選対象役(本実施形態では、特別リプレイ)が当選した場合に、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
上乗せ抽選では、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せすると決定したときには、複数種類のゲーム数(50〜300など)からATゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。決定された上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。これにより、メイン制御部41は、ATに制御するゲーム数を上乗せする。上乗せ抽選については、図15以降を参照して詳述する。
メイン制御部41は、上乗せ抽選が行われたときには、上乗せ当選したか否かを示唆する上乗せ示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。上乗せ示唆演出としては、たとえば、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズ演出や、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。また、特別リプレイに当選したときには、図6に示す図柄組合せが入賞ライン上に停止されるとともに、「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」が無効ライン上に停止される。このため、特別リプレイ当選により上乗せされるときには、停止出目から上乗せされることを示唆することができる。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、AT中コマンド、ATゲーム数コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類、特別役の持ち越しの有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときに送信される。
AT中コマンドは、ゲームが開始したときに送信され、当該ゲームがAT中におけるゲームであるか否かを特定可能なコマンドである。たとえば、ATゲーム数が付与されていてもATフラグがセットされておらずATが開始されていなければ、非ATを特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が付与されておりかつATフラグがセットされておりATが開始されているときには、ATを特定可能なコマンドが送信される。
ATゲーム数コマンドは、メイン制御部41が管理するATゲーム数を特定可能なコマンドであって、ゲームが開始したときに送信される。たとえば、ATゲーム数が0であるときには、0を特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が100であるときには、100を特定可能なコマンドが送信される。
サブ制御部91は、AT中コマンドに基づきAT中であるか否かを判別して、状態に応じた背景画像による演出を液晶表示器51において実行させるとともに、AT中であるときには内部当選コマンドに基づきナビ演出を実行する。また、サブ制御部91は、ATゲーム数コマンドに基づき、ATゲーム数のみならず、前回受信時のATゲーム数との差数を算出することでAT当選あるいは上乗せ当選により獲得したATゲーム数を特定し、AT当選示唆演出や上乗せ示唆演出を実行する。
本実施の形態では、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、AT当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などをサブ制御部91が所定の報知手段を制御することにより実行する例について説明した。しかし、これらサブ制御部91の制御に替えてあるいは加えて、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、AT当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などについては、メイン制御部41に接続された報知手段を当該メイン制御部41が制御することにより実行するようにしてもよい。たとえば、状態に応じた背景画像による演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、状態に対応する情報を表示することにより実行するようにしてもよい。また、ナビ演出については、図4に示す左・中・右停止有効LED22L〜22Rを用いて、停止すべきストップスイッチに対応するLEDのみを点灯させることにより実行するようにしもよい。なお、左・中・右停止有効LED22L〜22Rとは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部に設けられ、通常時においては対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知するLEDである。また、AT当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、抽選結果に応じた情報を表示し、AT当選あるいは上乗せ当選しているときには獲得したATゲーム数を表示するようにしてもよい。
[ゲームの流れ]
ここで、図8および図9を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。RT0〜3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。本実施の形態におけるスロットマシン1では、RT0〜RT3において非AT中のときに、左第1停止させるように設計されている(左第1停止以外のときはペナルティが付与される)。このため、遊技者は、非AT中のときには、左第1停止するように停止操作を行う。その結果、ゲームの流れは以下のようになる。
設定変更状態が終了した後において、RT3に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT3ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT3においてナビ演出が実行されることがないため、RT3において中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選すると、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出される(図14参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
RT1では、昇格リプレイに入賞することにより、RT0に移行する。昇格リプレイに入賞するためには、図13で示したように、リプレイGR1〜6の何れかに当選しかつ昇格リプ入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。また、リプレイGR1〜6のうち、左第1停止した場合に昇格リプレイ入賞となるリプレイGR1、2には、図11で示したように、リプレイGR1〜6の何れかに当選した場合のうち1/15の確率でしか当選しない。
また、RT0に制御された場合でも、当該RT0への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図11および図13で示したように、RT0では、リプレイGR11〜13に当選する可能性があり、このときに、左第1停止すると2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に転落してしまう。
さらに、RT0で中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選したときには、左第1停止すると第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。また、図11および図13で示したように、RT0では、リプレイGR21〜23に当選する可能性があり、このときに、左第1停止すると特殊リプレイが入賞してRT2に制御される可能性がある。しかし、RT2に制御された場合でも、中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選したときには、左第1停止すると第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、リプレイGR1〜6の何れかに当選したときに、昇格リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行させることができる。RT0では、リプレイGR11〜13の何れかに当選したときに、通常リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT0を維持することができる。また、RT0では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT0を維持させることができる。さらに、RT0では、リプレイGR21〜23の何れかに当選したときに、特殊リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、特殊リプレイ入賞によりRT2に移行させることができる。
RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT2に制御されるように、かつRT2が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT2において消化されることとなる。なお、ATはATゲーム数が0になると終了する。ATのゲーム数は、RT2+AT(本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT2においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。)に制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT0でリプレイGR21〜23のいずれかに当選し、特殊リプレイが入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTでATゲーム数分のゲームを消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT2への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT2中は、非AT中であるため、前述したように左第1停止される。一方、中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選したときには、左第1停止すると第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、ARTが終了した後のRT2中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。
[上乗せ抽選について]
前述したようにメイン制御部41は、AT中において、RT2中にのみ抽選対象となり入賞時に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」を無効ライン上に停止させる特別リプレイに当選することにより上乗せ抽選を行う。図15は、上乗せ抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。図15に示す上乗せ抽選処理は、内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行される。
S1においては、AT中であるか否かを判定する。つまり、ATフラグがセットされているか否かを判定する。AT中であると判定されたときには、S2において、AT+RT2のARTにおいて移行出目停止により転落したRT1およびRT0のいずれかであるかを判定する。これにより、ATに制御されてナビ演出が開始されてからRT2に制御されるまでのRT1やRT0の状態のときや、RT2中のときには、NOと判定される。
S2においてNOと判定されたときには、S4において、特別リプレイに当選したことを特定可能な特別リプレイ当選時の判定用フラグが設定されているか否かを判定する。ここで判定用フラグとは、内部抽選の結果を判定可能なフラグであって、内部抽選処理における内部抽選したときに、当選した当該抽選対象役を示す当選フラグとは別にメイン制御部41のRAMの所定領域に設定されるフラグである。特別リプレイ当選時の判定用フラグとは、特別リプレイに当選したことを判定可能なフラグであって、内部抽選処理における内部抽選において特別リプレイに当選したときに、特別リプレイに当選した旨を示す当選フラグとは別にメイン制御部41のRAMの所定領域に設定されるフラグである。判定用フラグは、当選したゲームが終了したときにクリアされる。
S4において、特別リプレイ当選時の判定用フラグが設定されていると判定されたときには、S5において上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選においては、図16のATゲーム数上乗せ抽選テーブルが参照される。
ATゲーム数上乗せ抽選テーブルは、内部抽選において抽出した乱数値であって特別リプレイ当選となった乱数値に応じて異なる振分率が設定されている。特別リプレイに当選する判定値としては、図11に示すように、「100」が割り振られており、その他の抽選対象役の判定値についても図10および図11に示す判定値数が割り振られている。より具体的に、図17を参照して説明する。図17は、RT0〜RT2各々の抽選対象役に対して割り当てられている乱数値の一例を説明するための図である。図17に示す乱数値は、図10および図11に示す判定値数となるように割り当てられている。
たとえば、小役に相当するベル、左ベル1、左ベル2…各々についての乱数値は、RT0〜RT2のいずれについても、図17に示すように、「0〜359」、「360〜734」、「735〜1109」…が割り振られている。一方、再遊技役に相当するリプレイの乱数値は、RT0〜RT2毎に、図11の判定値数となるように割り振られている。各状態において最後の方で抽選対象役として読み出されるリプレイ、たとえば、RT1におけるリプレイGR6については「24745〜26494」が割り振られ、RT0におけるリプレイGR23については「46391〜48970」が割り振られている。また、RT2においては、通常リプレイについて「17531〜65384」が割り振られ、特別リプレイについて「65385〜65484」が割り振られている。
ATゲーム数上乗せ抽選テーブルは、特別リプレイ当選となる「65385〜65484」のうち、前半の「65385〜65434」内の乱数値を内部抽選に用いる乱数値として抽出して特別リプレイ当選となったときに、20%の割合で「0ゲーム」(つまり、上乗せ非当選)に決定され、50%の割合で「50ゲーム」が上乗せゲーム数として決定され、20%の割合で「100ゲーム」が上乗せゲーム数として決定され、10%の割合で「150ゲーム」が上乗せゲーム数として決定される。
また、特別リプレイ当選となる乱数値のうち後半の「65435〜65484」内の乱数値を内部抽選に用いる乱数値として抽出して特別リプレイ当選となったときに、25%ずつの割合で、「50ゲーム」、「100ゲーム」、「150ゲーム」、「200ゲーム」、「300ゲーム」のいずれかが上乗せゲーム数として決定される。上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。
このように、特別リプレイに当選したときには、高確率でATゲーム数が上乗せされる。また、特別リプレイに当選したときであっても、抽出した乱数値が当選となる乱数値の前半であるときよりも後半であるときの方が上乗せすると決定される割合および上乗せゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)が大きくなるように定められている。
図15に戻り、S6では、上乗せ抽選の結果に応じた上乗せ示唆演出を設定し、上乗せ抽選処理を終了する。本実施の形態では、上乗せ示唆演出として、フリーズ演出を実行させる。また、上乗せ示唆演出として、フリーズ中に、リール2L〜2Rを回転させて白7の3つ揃いを停止させるリール演出制御を上乗せゲーム数に応じた回数(たとえば、50上乗せの場合は1回、100上乗せの場合は2回、300上乗せの場合は6回)実行する。白7の3つ揃いは、上乗せ抽選の契機である特別リプレイに当選しているときにのみいずれかのライン上に停止可能となる図柄組合せである。また、サブ制御部91では、液晶表示器51において、白7の3つ揃いの停止に合わせて「+50」といった画像を表示する。なお、上乗せ当選していないときは、白7の3つ揃いではなくばらけ目を停止させるリール演出制御を実行し、液晶表示器51において「残念!」といった画像を表示する。
一方、S1においてAT中でないと判定されたときや、S4で特別リプレイ当選時の判定用フラグが設定されていないと判定されたときには、そのまま上乗せ抽選処理を終了する。
前述したように、ART中においては、ナビ演出にしたがった操作手順で停止操作を行う限り、移行出目が停止されないため、RT2からRT1へ制御されることはない。しかし、ナビ演出が実行されたとしても、遊技者が操作手順を誤るなどして、操作手順通りに停止操作できない場合も生じ得る。この場合には、当選状況によっては、移行出目が停止される可能性があり、RT2からRT1に制御されてしまう。
一方、RT2から転落したRT1やRT0では、図11で示したように、特別リプレイについて内部抽選されない。このため、内部抽選において抽出した乱数値が、RT2であれば特別リプレイに当選し得る乱数値であっても、RT2から転落後のRT1やRT0では特別リプレイに当選しないため、上乗せ抽選が行われず、遊技者に対して不利益を生じさせてしまうことになる。
しかし、図15に示す上乗せ抽選処理では、AT中であって(S1でYES)、RT2から転落後のRT1やRT0であるとき(S2でYES)には、S3に示すように、内部抽選で抽出した乱数値に基づいて当該内部抽選で設定された判定用フラグを、RT2中の判定用フラグに変換される。つまり、内部抽選で抽出した乱数値が図17のRT2のいずれに属するか判定されて、属する抽選対象役あるいははずれの判定用フラグに変換される。このため、RT0やRT1における内部抽選において、「65385〜65484」のうちいずれかの乱数値を抽出してはずれを判定する判定用フラグが設定されているときであっても、RT2中であれば特別リプレイ当選となる乱数値であるため、S3において特別リプレイ当選時の判定用フラグに変換される。その結果、RT2からRT1に転落した後であっても、RT2であれば本来上乗せ抽選が行われる乱数値を抽出しているときには、判定用フラグが特別リプレイ当選時の判定用フラグに変換されるため、S4においてYESと判定されてS5において上乗せ抽選が行われることになる。S3において特別リプレイ当選時の判定用フラグに変換された後におけるS5の上乗せ抽選においても、RT2中で特別リプレイ当選したときと同様に、図16で示したATゲーム数上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選を行う。また、当該上乗せ抽選において上乗せされたときにおいても、RT2中で特別リプレイ当選したときと同様に、S6において上乗せ示唆演出が設定されて、同じ態様で上乗せ示唆演出が実行される。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態によれば、図15で示したように、AT中でかつRT2中であるときにおいて、フリーズ中のリール演出制御として白7の3つ揃いや、ゲーム結果として無効ライン上に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」を停止させる特別リプレイ当選となる乱数値が抽出されたときに、S5において上乗せ抽選が実行される。このため、特別リプレイ当選となることおよび白7の3つ揃いや「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」が停止されることに対し期待感を抱かせることができる。
また、ART中において操作手順を誤るなどしてRT1およびRT0へ転落した場合でも、白7の3つ揃いも「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」も停止されないが、RT2であれば特別リプレイ当選となる乱数値を内部抽選において抽出していたときには、特別リプレイ当選していなくとも、S5において上乗せ抽選が実行される。このため、ART中であるにもかかわらず停止操作を誤ってRT1やRT0へ転落したとしても、本来上乗せ抽選されるべき乱数値を抽出しているときには、ART中であるときと同じように上乗せ抽選が行われるため、遊技者の不利益が大きくなり過ぎることを防止できる。
(2) 前述した実施の形態によれば、図15のS2において転落後のRT1またはRT0であるか否かにかかわらず、その後のS5における上乗せ抽選では、図16で示した共通のATゲーム数上乗せ抽選テーブルを用いて上乗せ抽選が行われる。このため、上乗せ抽選に用いるテーブルなどのデータ量を低減でき、当該テーブルを記憶するための記憶容量が増大してしまうことを防止できる。
(3) 前述した実施の形態によれば、内部抽選処理において、当選した当該抽選対象役を示す当選フラグとは別に、内部抽選の結果を判定可能な判定用フラグが設定され、RT2において特別リプレイに当選したときには、特別リプレイ当選時の判定用フラグが設定される。また、RT2から転落したRT1またはRT0において、特別リプレイ当選となり得る乱数値を内部抽選において抽出していたときには、図15のS3において、RT2中の判定用フラグに変換される結果、特別リプレイ当選時の判定用フラグが設定される。また、S4で示したように、RTの状態を判定することなく、判定用フラグに基づいて上乗せ抽選するか否かを判定することができる。このため、上乗せ抽選を実行するか否かの判定処理をRTの状態にかかわらず共通化することができ、処理負担を軽減することができる。
(4) 前述した実施の形態によれば、図15のS3を経由したか否かにかかわらず、S6において共通の態様で上乗せ抽選の結果に応じた上乗せ示唆演出を実行することができる。このため、上乗せ示唆演出を実行するためのデータ量を低減でき、記憶容量が増大してしまうことを防止できる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[特典付与制御を実行する契機の判定方法について]
前述した実施の形態では、特典付与制御としての上乗せ抽選を実行する契機の判定方法として、図15のS4で示したように、判定用フラグに基づき判定する例について説明した。しかし、判定用フラグに基づき特典付与制御を実行する契機を判定するものに限らず、たとえば、上乗せ抽選処理では、AT中であってかつRTの状態がRT2中およびRT2から転落したRT1またはRT0であるときの内部抽選において抽出した乱数値が、RT2中において特別リプレイ当選となる乱数値であるか否かを判定し、特別リプレイ当選となる乱数値であるときには上乗せ抽選を行うようにしてもよい。このように構成した場合であっても前述した実施の形態のスロットマシンにより奏される効果と同様の効果を奏する。
[特典について]
前述した実施の形態においては、特典として、ATに制御可能にするATゲーム数を例示した。しかし、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。
また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行なう場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
また、前述した実施の形態では、特典として、メダルの払出率に直接影響を及ぼす価値であるナビストックを例示した。しかし、特典としては、ボーナス当選(RB、BB、CB、小役の集中など)であってもよい。また、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的には、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコード(登録商標)を液晶表示器51において表示などであってもよい。
[特典付与演出について]
前述した実施の形態では、特典付与演出として上乗せ示唆演出を例示し、図15のS3を経由したか否かにかかわらず、S6において共通の態様で上乗せ示唆演出を実行する例について説明した。しかし、これに限らず、S3を経由したか否か、つまり、RT2中であるか、あるいは転落したRT1またはRT0であるかに応じて、異なる態様でS6の上乗せ示唆演出を実行するようにしてもよい。たとえば、S3を経由せずにS4においてYESと判定されたときには、上乗せ示唆演出としてフリーズを発生させてリール演出制御を実行する一方、S3を経由してS4においてYESと判定されたときには、上乗せ示唆演出としてフリーズを発生させずに、当該ゲームが終了したときに液晶表示器51において上乗せ抽選に応じた演出表示を実行するようにしてもよい。これにより、RT2中であるか、あるいは転落したRT1またはRT0であるかに応じて異なる態様で上乗せ示唆演出が実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
[特典付与制御の実行契機について]
前述した実施の形態では、ART中における上乗せ抽選の契機として特別リプレイ当選を例示した。しかし、ART中における上乗せ抽選は、これに限らず、たとえば、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、特別リプレイのうちのいずれかが当選したことを契機に実行するものであってもよい。つまり、図15のS4では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、特別リプレイのうちのいずれかの当選時の判定用フラグが設定されているか否かを判定し、いずれかの判定用フラグが設定されていると判定されたときにS5において上乗せ抽選を実行するようにしてもよい。この場合における上乗せ抽選において上乗せすると決定される割合、および、上乗せするときに決定される上乗せゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、強スイカ、強チェリー、中段チェリーのいずれかに当選したときには他の抽選対象役(特別リプレイを除く)当選時よりも大きくなるように、さらに、特別リプレイに当選したときには必ず上乗せされかつ上乗せゲーム数の期待値が他のいずれよりも大きくなるように、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。この場合、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役については、RT2のみならずRT2から転落したRT1やRT0においても抽選対象となるため、対応する判定用フラグが設定されるため上乗せ抽選が行われる。一方、特別リプレイについては、RT2から転落したRT1やRT0において抽選されないが、特別リプレイ当選となる乱数値を抽出しているときには、S3において判定用フラグが変換されるため、上乗せ抽選が行われることとなる。なお、RT2から転落したRT1やRT0においては、他の抽選対象役よりも有利な態様で上乗せ抽選が行われるはずであった特別リプレイ当選時にのみ上乗せ抽選が行われるように構成してもよい。
また、RT2において上乗せ抽選を実行する契機を成立させるすべての乱数値について、RT2から転落したRT1やRT0において抽出したときにも上乗せ抽選を実行する例について説明したが、これに限らず、RT2から転落したRT1やRT0においては、RT2において上乗せ抽選を実行する契機を成立させる乱数値のうち一部の乱数値を抽出したときにのみ上乗せ抽選を実行するようにしてもよい。たとえば、前述した実施の形態において、RT2から転落したRT1やRT0で抽出した乱数値が、特別リプレイ当選となる乱数値のうち、RT2中に抽出したときに必ず上乗せ当選となる後半の「65435〜65484」内の乱数値であるときにのみ、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。このように構成した場合であっても、前述した実施の形態のスロットマシンにより奏される効果と同様の効果を奏する。
[特典付与制御を実行する所定状態について]
前述した実施の形態では、図15のS2およびS3で示したように、RT2から転落したRT1およびRT0のいずれかであるときに上乗せ抽選を実行可能となる例について説明した。しかし、S2においては、RT2中であるか否かを判定し、RT2中であると判定したときにはS4へ移行し、RT2中でないと判定したときは、RT2から転落したRT1やRT0であるかにかかわらず、S3を実行するようにしてもよい。つまり、報知期間でありかつ所定状態であるときにおいて特定数値情報が抽出されたときに、特典付与制御を実行するようにしてもよい。
[特定数値情報について]
前述した実施の形態において特定数値情報としてRT2中に特別リプレイ当選となる一方、RT1やRT0中でははずれとなる乱数値を例示した。しかし、特定数値情報は、これに限らず、RT2中には特別リプレイ当選となる一方、RT1やRT0中では特別リプレイとは異なるリプレイ当選となる乱数値であってもよく、また、RT2中にははずれとなる一方、RT1やRT0中では当選した入賞役(特定のリプレイなど)を必ず入賞させる当選状況となる乱数値であってもよい。特定数値情報は、ゲームの結果として停止させる図柄の組合せが所定状態において抽出されたときと有利状態において抽出されたときとで異なる数値情報であってもよく、内部抽選による当選状況が所定状態において抽出されたときと有利状態において抽出されたときとで異なる数値情報であってもよい。
[非AT中について]
前述した実施の形態では、報知期間としてのAT中であることを前提として、図15のS2移行の処理が実行される例について説明した。しかし、報知期間でない非AT中であるときにも同様の処理が実行されるようにしてもよい。前述した実施の形態では、AT抽選の契機となる特定の抽選対象役として所定の小役当選を例示したが、特定のリプレイ当選を適用してもよい。この場合、RT1においては、特定リプレイが内部抽選の抽選対象役として読み出される一方、RT0およびRT2においては、特定リプレイが内部抽選の対象役として読み出されないように構成してもよい。この場合、非AT中における遊技の大半を占めるRT1中においては、特定リプレイに当選することによりAT抽選が行われてATに制御可能となる。一方、非AT中のRT1において操作手順を誤るなどして偶然昇格リプレイや特殊リプレイが入賞してRT0やRT2に制御されてしまったときには、RT1であれば特定リプレイ当選となる乱数値を抽出したとしてもAT抽選が行われず、遊技者の不利益が大きくなり過ぎる。これを解消するために、RT1であれば特定リプレイ当選となる乱数値を、非AT中のRT0やRT2の内部抽選において抽出しているときには、RT1中であるときと同じようにAT抽選を行うようにしてもよい。
具体的には、次の構成を備えるようにしてもよい。各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、所定の数値範囲から抽出した数値情報に応じて、複数の表示結果各々について導出を許容するか否かを決定する事前決定手段と、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、所定状態と該所定状態よりも遊技者に有利な有利状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御する手段であって、前記有利状態において前記事前決定手段の決定結果が特定結果となったときに所定手順で前記導出操作手段が操作されることで前記所定状態へ制御せず、前記所定手順と異なる手順で前記導出操作手段が操作されることで前記所定状態へ制御可能である状態制御手段と、遊技者にとって有利な特典の付与に関する特典付与制御を実行する特典付与制御実行手段とを備え、前記所定の数値範囲のうち特定数値情報は、前記所定状態において抽出されたときに特定表示結果の導出を許容する旨を決定させる一方、前記有利状態において抽出されたときには前記特定表示結果の導出を許容しない旨を決定させる数値情報に定められており、前記特典付与制御実行手段は、前記所定状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに、前記特典付与制御を実行し、前記所定状態から制御された有利状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに、前記特典付与制御を実行する。このような構成に対しても、前述した種々の構成を適用してもよい。これにより、遊技者の不利益が大きくなり過ぎることを防止できる。
[ナビ演出について]
前述した実施の形態では、ART終了後のRT2では全ての内部抽選役についてナビ演出を実行しなかったが、RT2では少なくともベルが当選したときに移行出目の導出を回避する押し順のナビ演出を実行しなければ、他の内部抽選役についてはナビ演出を実行してもよい。
[有利状態について]
上記実施形態では、有利状態としてリプレイ確率が高確率となるリプレイタイム(RT2)を例に挙げたが、例えば、BBやRBなどのボーナス、CT(チャレンジタイム)、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。
[演出や報知について]
上記各実施形態では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、例えば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記実施形態では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ナビ演出を実行する擬似ボーナスの当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間に例えば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。例えば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[スロットマシンの変形例について]
上記実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a メインCPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数回路、43 パルス発振器、51 液晶表示器、56 演出用スイッチ、60 ATカウント表示部、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a サブCPU、91b ROM、91c RAM。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
    所定の数値範囲から抽出した数値情報に応じて、複数の表示結果各々について導出を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
    所定状態と該所定状態よりも遊技者に有利な有利状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御する手段であって、前記有利状態において前記事前決定手段の決定結果が特定結果となったときに所定手順で前記導出操作手段が操作されることで前記所定状態へ制御せず、前記所定手順と異なる手順で前記導出操作手段が操作されることで前記所定状態へ制御可能である状態制御手段と、
    報知期間において前記事前決定手段の決定結果が前記特定結果となったときに当該特定結果に応じた情報を報知する報知制御手段と、
    遊技者にとって有利な特典の付与に関する特典付与制御を実行する特典付与制御実行手段とを備え、
    前記所定の数値範囲のうち特定数値情報は、前記所定状態において抽出されたときに特定表示結果の導出を許容しない旨を決定させる一方、前記有利状態において抽出されたときには前記特定表示結果の導出を許容する旨を決定させる数値情報に定められており、
    前記特典付与制御実行手段は、
    前記報知期間でありかつ前記有利状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに、前記特典付与制御を実行し、
    前記報知期間でありかつ当該報知期間中に前記状態制御手段により前記有利状態から制御された所定状態であるときにおいて前記特定数値情報が抽出されたときに、前記特典付与制御を実行する、スロットマシン。
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