JP6395472B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置に関するものである。
プリンタや複写機等に用いる定着装置として筒状のフィルムを用いた定着装置が知られている。このフィルムを用いた定着装置は、筒所のフィルムと、フィルムの内面に接触する板状のヒータと、ヒータの裏面を支持する支持部材と、前記フィルムを介して前記ヒータと共にニップ部を形成するローラと、を有するものが一般的である。この定着装置は、低熱容量のフィルムを使用しているのでウォームアップ時間を短縮できるというメリットがある。しかしながら、ニップ部で小サイズの記録材を連続して搬送した時にフィルムやローラの非通紙部の温度が過剰に上昇するいわゆる非通紙部昇温が生じやすいことが知られている。
そこで、ヒータと支持部材との間に熱伝導部材を介在させて通紙部と非通紙部におけるヒータの長手方向の温度差を小さくするものが特許文献1に開示されている。
特開平11−84919号公報
しかしながら、特許文献1の構成において、ニップ部の幅を長手方向で均一にするために支持部材にクラウン形状部を設けると、次のような課題が生じる。ニップ部において小サイズ記録材を通紙した時に、通紙部に対して非通紙部の圧力が低下し熱伝導部材とヒータとの間の接触熱抵抗が高くなり、高熱伝導部材の非通紙部昇温の抑制効果が小さくなるという課題がある。
本発明の好適な実施形態の一つは、筒状のフィルムと、前記フィルムの内面に接触する板状のヒータと、前記ヒータの前記フィルムの内面に接触する面である第1の面に対して反対側の面である第2の面に接触する熱伝導部材と、前記熱伝導部材を介して前記ヒータの前記第2の面を支持する支持部を有する支持部材と、前記フィルムを介して前記ヒータと共にニップ部を形成する回転部材と、を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱する定着装置において、前記支持部は、前記フィルムの母線方向において、中央部が端部よりも前記ニップ部に近づく方向に突出している形状であるクラウン形状部を有し、前記クラウン形状部のクラウン量は、記録材の搬送方向における上流側の方が下流側よりも小さいことを特徴とするものである。
非通紙部における熱伝導部材とヒータとの間の接触熱抵抗を小さくして熱伝導部材の非通紙部昇温の抑制効果の減少を防止することができる。
実施例1に係る定着装置の横断面図 実施例1に係る定着装置の正面図 実施例1係るヒータの正面図 実施例1に係る金属板、温度ヒューズ、サーミスタが取り付けられたヒータホルダを示す図。 (a)実施例1に係るヒータ、金属板、ヒータホルダの支持構成を示す側面図。(b)実施例1に係る金属板が設けられたヒータホルダの正面図。 (a)実施例1に係るヒータホルダに保持されたヒータの端部の断面図(電極のある側)。(b)実施例1に係るヒータホルダに保持されたヒータの端部の断面図(電極の有る側と反対側)。 (a)記録材がニップ部で搬送されている時に金属板が受ける力を示す図(比較例)。(b)記録材がニップ部で搬送されている時に金属板が受ける力を示す図。 (a)実施例1におけるクラウン形状部有するヒータホルダの斜視図。(b)長手方向のヒータホルダの支持部のクラウン量を示す図。 実施例1と比較例とのフィルムの長手方向の温度分布。 実施例2に係る定着装置の横断面図。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1について、図を参照しながら説明する。図1は定着装置18の主要部の断面図、図2は定着装置18の正面図である。図2は、長手方向の中央部を省略している。以下の装置を構成する各部材の説明において、長手方向とは、記録材の面上において記録材の搬送方向に直交する方向もしくはフィルムの母線方向である。幅方向とは記録材の搬送方向である。ただし、記録材Pについては記録材の搬送方向を長さ、記録材の搬送方向に直交する方向を幅とする。
定着装置18は、筒状のフィルム36と、板状のヒータ37と、金属板39と、ヒータホルダ(支持部材)38と、加圧ローラ(回転部材)32と、を有する。ヒータ37のうち一方の面(第1の面)がフィルム36の内面に接触するように構成される。金属板39は、ヒータ37の第1の面と反対側の面である第2の面に長手方向に亘って接触するように構成されている。ヒータホルダ38は、ヒータ37の第2の面を金属板39を介して支持する。加圧ローラ32は、フィルム36を介してヒータ37と共にニップ部Nを形成する。フィルム36と、ヒータ37と、ヒータホルダ38と、金属板39と、はフィルムアセンブリ31を構成する。このフィルムアセンブリ31と加圧ローラ32は装置フレーム33の左右の側板34間に上下で略並行に配設してある。
加圧ローラ32は、芯金32aと、芯金32aの外側に形成されたゴム層32bと、ゴム層32bの外側に形成された離型層32cと、を有する。芯金32aはステンレス等の金属で形成され、ゴム層32bはシリコーンゴムやフッ素ゴム等、離型層32cはPFA等のフッ素樹脂で形成されている。本実施例の加圧ローラ32は、ステンレス鋼製の外径11mmの芯金32a上に厚み約3.5mmのシリコーンゴム層32bを形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブ32cを被覆したものを用いた。本実施例の加圧ローラ32の外径は18mmである。尚、加圧ローラ32の表面硬度は、ASKER−C硬度計で9.8Nの加重において、ニップNの確保や耐久性などの観点から、40°〜70°の範囲が望ましい。本実施例においては、加圧ローラ32の表面硬度を54°にしている。加圧ローラ32のゴム層32bの長さは226mmである。この加圧ローラ32は図2に示すように、芯金32aの長手方向の両端部が、それぞれ軸受部材35を介して装置フレーム側板34間に回転自由に支持されている。Gは芯金32aの一端部に固着した駆動ギアである。この駆動ギアGに不図示の駆動機構部から回転力が伝達されて加圧ローラ32が回転駆動される。
フィルム36は、基層と、基層の外側に形成されたゴム層と、ゴム層の外側に形成された離型層と、を有する。本実施例においては、基層は厚み60μmのポリイミド、ゴム層は厚み約150μmのシリコーンゴム、離型層は厚み15μmのPFA樹脂チューブ、で形成されている。本実施例のフィルム36の内径は18mmである。
ヒータホルダ38は、図1に示すように、横断面の形状が略半円状樋型であり、液晶ポリマー等により形成された高剛性・耐熱性・断熱性を有する部材である。このヒータホルダ38は、ヒータ37のフィルムと接触する面(第1の面)と反対側の面(第2の面)を支持するための部材である。本実施例においては、ヒータホルダ38は、フィルム36の内面をガイドする機能も有する。
ヒータ37は、図3に示すように、細長い基板37aと、基板37a上に形成された発熱抵抗体37bと、発熱抵抗体37bを覆うコート層37dと、を有する。また、ヒータ37は基板37aの長手方向の端部に発熱抵抗体37bに発熱抵抗体37bに電気的に接続された電極部37cを有する。発熱抵抗体37bは、不図示の電源から電極37cを介して電力が供給される。基板37aはアルミナ、窒化アルミ等のセラミックで形成され、発熱抵抗体37bは銀・パラジウム合金等を基板37a上にスクリーン印刷して形成され、コート層37dはガラス等の絶縁材料で形成されている。電極部37cは、銀等のペーストで形成されている。本実施例においては、ヒータ37は、直列に接続された2本の発熱抵抗体37bを有し、それらの抵抗値は18Ωである。
金属板39は、小サイズ記録材が連続的にニップ部で搬送された時に、ヒータ37の非通紙部の熱を通紙部に移動しやすくして非通紙部昇温を抑制するための熱伝導部材である。本実施例では、熱伝導部材として0.3mmのアルミニウム板を用いている。尚、本実施例においては、熱伝導部材として金属板39を採用したものの、基板37aよりも熱伝導率の高い材料で形成されているものであればこれに限定されない。例えば、熱伝導部材としてグラファイトシートを用いることもできる。
図4は、ヒータホルダ38に、金属板39と、安全素子と、温度検知素子と、が装着された状態を上面から見た図である。ヒータホルダ38には貫通穴が設けられ、温度検知素子たるサーミスタ42、安全素子たる温度ヒューズ43がそれぞれ貫通穴から金属板39の裏面に接触配置される。温度ヒューズ43は、ヒータ37が異常昇温した際に、ヒータ37の異常発熱を感知し、一次回路を遮断する過熱保護部品である。温度ヒューズ43は、円筒状の金属筐体内に、所定の温度で溶融するヒューズエレメントが搭載されており、異常昇温時に、ヒューズエレメントが溶断することによって回路を遮断する。温度ヒューズ43は、金属板39裏面に、熱伝導グリスを介して設置され、温度ヒューズ43がヒータ37に対して浮くことによる、動作不良を防止している。
ヒータ37は発熱抵抗体に電力が供給されることにより昇温する。そして不図示の制御部は、サーミスタ42の検知温度が目標温度に維持されるように発熱抵抗体への供給電力を制御する。
加圧ステイ40は、横断面がU字形状である部材であって、金属で形成されている。本実施例では加圧ステイとして板厚1.6mmのステンレス鋼を用いている。
フィルムアセンブリ31は、図2に示すように、金属板39を介してヒータ37を支持させたヒータホルダ38に加圧ステイ40を取り付けたものをフィルム36の内側に挿通し、加圧ステイ40の左右の腕部にフランジ41を取り付けて組み立てる。フランジ41は、液晶ポリマーで形成され、フィルム36の長手方向に移動を規制するための部材である。
このフィルムアセンブリ31は、図1のように、ヒータ37の第1の面が加圧ローラ32に対向する向きで且つ加圧ローラ32と略平行になるように、装置フレーム33の左右の側板34間に配設されている。フランジ41は溝部41aを有し、その溝部41aを側板34に設けられたスリット34aの縁部34bに係合させる。
ここで、フィルムアセンブリ31を加圧ローラ32に対して押圧するための合押圧機構について説明する。図2のように、フィルムアセンブリ31の長手方向の両端部に設けられたフランジ41は、加圧バネ45の加圧力を受ける受け部41bを有する。加圧バネ45は、フランジ41の受け部41bと加圧板44との間に設けられている。つまり、本実施例の押圧機構は、加圧バネ45のバネ力がフランジ41、加圧ステイ40、ヒータホルダ38、金属板39を介してヒータ37に加えられ、ヒータ37がフィルム36を介して加圧ローラ32に押圧されるように構成されている。この押圧機構により、ヒータ37がフィルム36を介して加圧ローラ32と共に6mm程度のニップ部Nが形成される。本実施例では、ニップ部の押圧力が総圧で160Nとなるように設計されている。ニップ部Nにおいては、フィルム36がヒータ37と加圧ローラ32との間に挟まれフィルム36の内面がヒータ37の扁平状の第1の面に密着する。
次に、本実施例の定着装置の駆動構成について説明する。加圧ローラ32に設けられた駆動ギアGに不図示の駆動部から駆動力が伝達されて加圧ローラ32が図1において時計方向に所定の速度で回転する。この加圧ローラ32の回転に伴ってニップ部Nにおいて加圧ローラ32からフィルム36に加えられた摩擦力によってフィルム36が回転する。これにより、フィルム36は、フィルム36の内面がヒータ37の第1の面に摺動しながらで回転する。尚、フィルム36の内周面にはグリスが塗布されており、ヒータ37に対する摺動性が確保されている。
加圧ローラ32の回転によってフィルム36が回転し、ヒータ37に電力が供給されてヒータ37の温度が定着可能な目標温度に達した後にニップ部Nに記録材Pが導入される。入り口ガイド30は、未定着のトナー像tを載せた記録材Pをニップ部Nに誘導するためにガイドする部材である。
ニップ部Nにおいて、フィルム36と加圧ローラ32との間に未定着トナー画像tを担持した記録材Pが導入され、ニップ部Nにおいて記録材Pのトナー画像が形成された面がフィルム36に密着してフィルム36と共にニップ部Nを移動する。この記録材Pの搬送過程において、ヒータ37で加熱されたフィルム36の熱によって、記録材P上の未定着トナー画像tが記録材P上に加熱・加圧されて溶融定着される。ニップ部Nを通過した記録材Pはフィルム36の面から曲率分離して排出され、不図示の排紙ローラ対により搬送される。
ヒータ37の基板37aは、長手方向長さが260mm、幅方向の長さが5.8mm、厚みが1.0mmである。発熱抵抗体37bの長手方向の長さは226mmである。発熱抵抗体37bの長さは、装置で使用可能な最大幅の記録材P(本実施例では幅216mm)を用いた場合に長手方向の端部においても十分な熱量を記録材Pに与えられるように、記録材Pの幅よりも広くなっている。したがって、記録材Pの非通紙部においては、ヒータ37から供給された熱は記録材Pに奪われず、ヒータ37やヒータホルダ38等の構成部材に蓄熱され、非通紙部昇温が悪化する。各部材は、耐熱上限温度を超えて使用すると破損する場合があるため、所定温度以下で使用する必要がある。発熱抵抗体37bの長さと記録材Pの幅との差が大きく非通紙部が広いほど非通紙部昇温は悪化しやすい。そこで、本実施例のように金属板39を設けた定着装置は、高温になった非通紙部の熱が非通紙部よりも温度の低い通紙部に移動して非通紙部昇温を抑制することができる。また、このように金属板39を介して非通紙部から通紙部に移動した熱は記録媒体Pに伝達されるため、熱効率が良い。
次に、図5を用いて、金属板39について説明する。図5(a)は長手方向の断面図、図5(b)はヒータ37を取り外した状態でヒータホルダ38と金属板39とを下方から見た図である。図5(a)及び図5(b)では、サーミスタ42、温度ヒューズ43は省略している。
本実施例では、金属板39として厚み0.3mmのアルミニウム板を用いている。金属板39のヒータ37と接触する部分の長手方向の長さを226mm、幅を5.8mmとして、長手方向の長さがヒータの発熱抵抗体37bの長さと等しくなるように構成している。金属板39は、金属板39の長手方向の端部の1.5mmの長さの領域をヒータホルダ38のある側にL字に曲げて形成した曲げ部39aを有する。金属板39は、曲げ部39aをヒータホルダ38の穴部38aに挿し込んでヒータホルダ38に組み付けられている。尚、穴部38aは、金属板39の熱膨張を吸収するために、金属板39の曲げ部39aの断面よりも若干大きめに形成されているため、金属板39をヒータホルダ38に対して完全に位置を固定するものではない。
次に、金属板39の支持構成について説明する。図5に示すように、金属板39は、領域Cにおいては、ヒータホルダ38とヒータ37との間に挟まれ、ヒータホルダ38はヒータ37の第2の面には接触せず、金属板39を介してヒータ37を支持するように構成されている。領域Cにおいて、ヒータホルダ38をヒータ37の第2の面に接触させない理由は、金属板39をヒータ37の第2の面に密着させるためである。領域Cよりも外側において、ヒータホルダ38と、ヒータ37の第2の面と、が接触している部分の断面図を図6に示す。図6(a)は、電極37cがある側のヒータ37及びヒータホルダ38の端部の断面図であり、図6(b)は電極37cが有る側の端部と反対側の端部のヒータ37及びヒータホルダ38の断面図である。ヒータ37の電極37cが設けられている側の端部には、コの字型のハウジング部46aとコンタクト端子46bとを有する給電コネクタ46が取り付けられている。給電コネクタ46は、ヒータ37とヒータホルダ38とを外側から挟むことによって、ヒータ37がヒータホルダ38に対して保持される構成になっている。また、コンタクト端子46bは、ヒータ37の電極37cと電気的に接続される。コンタクト端子46bは束線48に接続されており、束線48は不図示のAC電源・トライアックに接続されている。尚、本実施例では給電コネクタ46がヒータ37をヒータホルダ38に対して保持する保持部材としての役割を担っているが、給電コネクタとは別の部材が保持部材として機能する構成でも良い。
ヒータ37の電極37cが設けられている側の端部と反対側の端部には、コの字型の金属製のクリップ47が設けられている。クリップ47は、ヒータ37とヒータホルダ38とを外側から挟みこみ、ヒータ37がヒータホルダ38に保持される構成になっている。ヒータ37は、給電コネクタ46及びクリップ47によってヒータ37の両端部がヒータホルダ38に対してヒータ37の板厚方向に移動しないように保持されている。しかしながら、ヒータ37は、ヒータホルダ38に対して長手方向に移動可能に構成され、ヒータ37が熱膨張した場合でもヒータ37に応力がかかることを防止している。したがって、ヒータホルダ38、金属板39及びヒータ37は、熱膨張の差や押圧力による撓みを吸収するため、互い固定されておらず、保持部材のバネ性や、ニップ部の押圧力によって接触性を確保している。
次に、ヒータホルダ38の形状について説明する。本実施例のヒータホルダ38のうち金属板39を介してヒータ37を支持するために金属板39に接触する支持部は、長手方向の中央部が端部よりもニップ部に近づく方向に突出するクラウン形状部を有する。クラウン形状部を設ける理由は、フィルムアセンブリ31を加圧ローラ32に押圧させた時に、各部材の撓みによってニップ部の幅が長手方向の端部よりも中央部の方が小さくなり、長手方向で定着性の差が生じることを抑制するためである。
図8(a)に本実施例のヒータホルダ38のうち領域Cのみを切り出した部分の斜視図を示し、図8(b)に本実施例のヒータホルダ38のクラウン量について示した図を示す。尚、図8(a)及び図8(b)は、クラウン量を実際よりも誇張して描かれたイメージ図である。ヒータホルダ38の支持部は、記録材の搬送方向において、上流側に設けられた凸部38aと、下流側に設けられた凸部38bと、で構成される。記録材の搬送方向において、凸部38aと凸部38bとの間には、熱伝導部材と接触しない凹部38cが設けられている。凸部38a及び凸部38bは、長手方向において、端部よりも中央部が突出したクラウン形状部である。このクラウン形状部は、長手方向において、加圧ローラ32のゴム層32bに対向する領域C(226mm)において、なだらかな2次曲線状で形成された形状である。凸部38aのクラウン量(440μm)は、凸部38bのクラウン量(600μm)よりも小さい。領域Cの長手方向の端部において、凸部38aは凸部38bよりもニップ部に近づく方向に突出しており、長手方向の中央部において凸部38aは凸部38bとは同じ高さ(同一平面上)にある。凸部38bのクラウン量と、凸部38aのクラウン量と、の差分は、50〜250μm、好ましくは100〜200μmである。また、金属板39はヒータホルダ38の形状に倣うことができる厚みである必要があるので、0.5mm以下が好ましい。
尚、凹部38cは、定着装置のウォームアップが速くなるように、ヒータホルダ38と金属板39との接触面積を小さくするために設けられているものであって、必ずしも設ける必要はない。ヒータホルダ38の支持部は、記録材の搬送方向の上流側から下流側にかけてクラウン量が徐々に大きくなる構成でも良い。
本実施例に係る定着装置の効果について比較例の定着装置と比較しながら説明する。比較例の定着装置は、本実施例に対してヒータホルダ38の形状を除いて同じ構成である。比較例のヒータホルダ38は、凸部38aと凸部38bとが同じクラウン量(600μm)であり、凸部38aと凸部38bは、領域Cの長手方向の端部及び中央部のいずれにおいても同じ高さである。
図7(a)及び図7(b)は、それぞれ比較例及び本実施例の記録材Pをニップ部Nで搬送している時の長手方向の構成を示した図である。
尚、図7は模式図であり、各部材の厚みや撓み等を正確に表したものではない。ニップ部Nの小サイズの記録材Pの通紙部である長手方向の中央部においては、ヒータ37は、加圧ローラ32から記録材P及びフィルム36を介して金属板39に押し付けられる力Fを受ける。記録材Pの非通紙部においても、ヒータ37は加圧ローラ32からフィルム36を介して金属板に押し付ける力F´を受ける。しかしながら、記録材Pが存在しない分だけ力F´は力Fよりも小さくなる。力F´が力Fよりも小さい分、非通紙部におけるヒータ37と金属板39との間の接触熱抵抗は通紙部よりも大きくなり、ヒータ37の熱が金属板39に伝達されにくくなる。このような状況は、封筒や厚紙などの厚みが大きい小サイズ記録材をニップ部で搬送した時に顕著に生じる可能性がある。このように、ヒータ37の非通紙部の熱が金属板に伝わりにくくなると、通紙部と非通紙部の温度差を小さくするという金属板39の効果が小さくなる。
一方、本実施例のヒータホルダ38は、図7(b)に示すように、支持部のうち凸38aのクラウン量(440μm)が比較例(600μm)よりも小さいので、比較例よりも力F´は大きくなる。よって、ヒータ37の長手方向の端部におけるヒータ37と金属板39との間の接触熱抵抗は比較例よりも小さく、金属板39による非通紙部昇温抑制の効果の減少を防止することができる。
本実施例の効果を確認するために、次のような実験を行った。図9は、本実施例の定着装置と比較例の定着装置とで、封筒の長形3号(幅120mm×長さ235mm)をニップ部において連続で10枚搬送した後のフィルム36の長手方向の温度分布を示した図である。本実施例は、比較例よりも非通紙部昇温を抑制できていることがわかる。
ここで、本実施例のヒータホルダ38において、記録材の搬送方向の上流側にある凸部38aを下流側の凸部38bよりも小さくする理由を以下に述べる。凸部38a、凸部38bの双方のクラウン量を小さくすると、ヒータホルダ38の支持部全体のクラウン量が小さくなるため、クラウン形状部を設けた目的である長手方向の中央部のニップ部の幅を大きくすることができない。また、下流側の凸部38bのクラウン量を上流側の凸部38aよりも小さくすると、ニップ部を出た記録材Pがフィルム36に巻き付きやすくなる場合がある。
以上述べたことから、本実施例のヒータホルダ38は、上記の弊害なく非通紙部におけるヒータ37と金属板39との間の接触熱抵抗を小さくして、金属板39の非通紙部昇温の抑制効果が減少することを防止できるという効果を奏する。
(実施例2)
実施例2について図10を参照して説明する。本実施例は、実施例1の構成に対してヒータ37及び金属板39の一部がニップ部Nよりも上流に食み出しているという点が異なる。その他の構成は、実施例1と同一であるため、説明を省略する。本実施例では、図10に示すように、記録材の搬送方向において、フィルムアセンブリ31の中央が加圧ローラ32の芯金32aの中央よりも記録材の搬送方向の上流側にオフセットするように構成されている。従って、記録材の搬送方向において、ヒータ37及び金属板39の中央は、加圧ローラ32の芯金32aの中央に対して、2mm記録材の搬送方向の上流側にオフセットして配置されている。本実施例ではヒータ37及び金属板39の幅はニップ部Nの幅よりも広い。この構成でヒータ37がニップ部Nよりも下流側に食み出すと、ヒータ37の食み出した部分の熱は記録材Pに伝えられず、熱効率が良くない。そこで、ヒータ37をニップ部Nの記録材の搬送方向の上流側に食みださせることでヒータ37の熱で記録材をプレヒートする等、熱を効率良く利用できる。
このように本実施例の定着装置においては、非通紙部昇温を抑制しやすくするために、ヒータ37に合わせて金属板39もニップ部Nの記録材の搬送方向の上流側に食み出す構成とする。このヒータ37の食み出した部分は加圧ローラ32から金属板39に押し付けられる力を受けない。従って、ヒータ37と金属板39との間の接触熱抵抗が実施例1よりも低下しやすい。そこで、本実施例においては、搬送方向上流側の金属板39が定着ニップ部Nからはみ出した領域において突出量を少なくしている。
ニップ部Nから食み出したヒータ37、金属板39に対応するヒータホルダ38の凸部38aのクラウン量を小さくすることによって、ヒータ37と金属板39の接触性を確保する。
以上述べたことから、実施例2は、ニップ部からヒータ及び金属板が食み出した構成においても非通紙部におけるヒータ37と金属板39との間の接触熱抵抗を小さくして、金属板の非通紙部昇温の抑制効果が減少することを防止できるという効果を奏する。
以上、実施例1及び2において、ヒータホルダ38にクラウン形状部を設ける構成を用いて説明した。しかしながら、ヒータホルダ38と金属板39の間にスペーサ等の別部材を介在させる構成、もしくは、金属板39自体にクラウン形状を設ける構成、又は、これらを組み合わせた構成であってもよい。
18 定着装置
32 加圧ローラ
36 フィルム
37 ヒータ
37a 基板
37b 発熱抵抗体
38 ヒータホルダ
38a ヒータホルダの支持部(凸部)
38b ヒータホルダの支持部(凸部)
38c ヒータホルダの凹部
39 金属板

Claims (8)

  1. 筒状のフィルムと、
    前記フィルムの内面に接触する板状のヒータと、
    前記ヒータの前記フィルムの内面に接触する面である第1の面に対して反対側の面である第2の面に接触する熱伝導部材と、
    前記熱伝導部材を介して前記ヒータの前記第2の面を支持する支持部を有する支持部材と、
    前記フィルムを介して前記ヒータと共にニップ部を形成する回転部材と、
    を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱する定着装置において、
    前記支持部は、前記フィルムの母線方向において、中央部が端部よりも前記ニップ部に近づく方向に突出している形状であるクラウン形状部を有し、前記クラウン形状部のクラウン量は、記録材の搬送方向における上流側の方が下流側よりも小さく、
    前記ヒータ及び前記熱伝導部材は、前記ニップ部よりも記録材の搬送方向における上流側において、前記ニップ部から食み出していることを特徴とする定着装置。
  2. 前記支持部の前記母線方向における端部は、記録材の搬送方向における上流側の方が下流側よりも前記ニップ部に近づく方向にオフセットしていることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 前記支持部材の前記母線方向における中央部は、記録材の搬送方向における上流側と下流側とで同一平面上にあることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記支持部は、前記支持部材の記録材の搬送方向における上流側の端部に前記母線方向に亘って形成され前記熱伝導部材に近づく方向に突出した第1の凸部と、前記支持部材の記録材の搬送方向における下流側の端部に前記母線方向に亘って形成され前記熱伝導部材に近づく方向に突出した第2の凸部と、で構成され、
    記録材の搬送方向における前記第1の凸部と前記第2の凸部と間には、前記熱伝導部材と接触しない凹部が前記母線方向に亘って形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記第1の凸部と、前記第2の凸部と、のクラウン量の差分は50〜250μmであり、前記熱伝導部材は0.5mm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記ヒータは、細長い基板と、前記基板の上に形成された発熱抵抗体と、を有し、前記熱伝導部材は、前記基板よりも熱伝導率が高いことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記熱伝導部材は、金属板であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記熱伝導部材は、グラファイトシートであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
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