以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態に係る通信システムについて説明する。また、以下の説明では、同一の部材には同一の参照符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
なお、以下の説明においては、「電子メール」はwebメールを含むものとして説明する。また、以下の説明においては、「ファイルパス」はファイル名を含んで構成されるものとする。当該ファイル名には、ファイルの拡張子が含まれるものとして説明する。ファイルパスの記述形式は、特に限定されるものではない。ファイルパスの一例として、URLを用いることができる。また、通信システムがインターネットに接続していない場合には、スキーム名(http)を用いずに記述される。この場合、ファイルパスは、たとえば「¥¥xxxxxxxxxx¥yyyy.pdf」といった形式で記述される。
[実施の形態1]
<A.システム構成および処理の概要>
図1は、本実施の形態に係る通信システム1の概略構成および処理の概要を説明するための図である。図1を参照して、通信システム1は、サーバネットワーク10と、複数の端末装置21〜24とを備えている。サーバネットワーク10は、第1の機能モジュールであるファイル共有サーバ11と、第2の機能モジュールであるメール収集サーバ12と、第3の機能モジュールであるアプリケーションサーバ13と、図示しないメールサーバと、アカウント情報を格納した認証用サーバとを含む。メールサーバは、複数の端末装置21〜24およびメール収集サーバ12と通信可能に接続されている。認証用サーバは、ファイル共有サーバ11およびアプリケーションサーバ13と通信可能に接続されている。
なお、「アカウント情報」は、サーバへのアクセス認証情報(ログイン名、パスワード等)と、メールアドレスとを含む。アクセス認証情報は、「誰がアクセスしたか」を判断するために用いられる。
以下では、説明の便宜上、端末装置21〜24の利用者を、それぞれ、「ユーザA」,「ユーザB」,「ユーザC」,「ユーザD」と称する。各ユーザA〜Dは、各端末装置21〜24を用いてサーバネットワーク10にアクセスするためには、認証用サーバによる認証を受ける必要がある。なお、以下では、一人のユーザに1つの端末装置が割り当てられている態様を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない、1つ以上の端末装置を複数のユーザが共有する構成であってもよい。
ユーザAは、端末装置21を用いて、他人に確認(閲覧)して欲しい電子データ(以下、「ファイル511」と称する)をファイル共有サーバ11にアップロードする(処理(i))。なお、ファイル共有サーバ11には、ファイル512,513が既にアップロードされている。次いで、ユーザAは、ユーザAのアカウントおよび端末装置21を用いて、ユーザB〜Dの各アカウントのメールアドレスおよびメール収集サーバ12のアカウントのメールアドレスを宛先とした電子メール521であって、ファイル511の格納場所を表すファイルパスが記載された電子メール521を、メールサーバ(図示せず)に送信する。端末装置22〜24のユーザB〜Dおよびメール収集サーバ12は、各々のアカウントを用いて電子メール521を蓄積したメールサーバから電子メールを取得することによって、ファイル511の格納場所を表すファイルパスを知ることができる(処理(ii))。なお、ファイルパスを指定(記述)する形式は、通信システム1において予め決められている。
以下では、説明の便宜上、ユーザのアカウントからのサーバ側へのアクセスを、「ユーザからのアクセス」といったように「アカウント」を省略した記載を適宜行なう。なお、「アクセス」の一例とし、ファイルのアップロードおよびダウンロード(取得)が挙げられる。また、説明の便宜上、ユーザのアカウントのメールアドレスへの電子メールの送信を、「ユーザへの電子メールの送信」といったように「アカウント」を省略した記載を適宜行なう。
メール収集サーバ12は、電子メール521を受信したことに基づき、電子メール521の送信先(宛先)、電子メールの送信者の情報、およびファイル511のファイルパスを少なくとも含んだメール情報536を、アプリケーションサーバ13に通知する。より詳しくは、メール収集サーバ12は、電子メール521に記載された宛先(メールアドレス)のうち、メール収集サーバ12自身の宛先を除く、ユーザB〜Dに関する宛先を、ファイル名に関連付けてアプリケーションサーバ13に通知する。
ユーザB〜Dは、ユーザAから送られてきた電子メールの内容(具体的にはメール本文)を確認することにより、ファイルパスを知ることができる。たとえば、ユーザBが、ファイルパスに基づいて、ファイル共有サーバ11に格納されたファイル511にアクセスしたとする(処理(iii))。この場合、ファイル共有サーバ11は、ユーザBによるファイル511へのアクセスがあったことを表すアクセスログ531を、アプリケーションサーバ13に送信する。なお、アクセスログ531には、アクセスが行なわれた日時情報が含まれている。
アプリケーションサーバ13は、WEBアプリケーションを記憶しているWEBサーバである。アプリケーションサーバ13は、ファイル共有サーバ11からアクセスログ531を受信したことに基づき、アクセスログ531と、メール収集サーバ12から受信した電子メール521の送信先およびファイルパスに含まれるファイル511のファイル名とに基づいて、ユーザB〜Dによるファイル511へのアクセスが行なわれたか否かを判断する。アプリケーションサーバ13は、当該判断結果を管理テーブル(図2参照)に記録することにより、管理テーブルを更新する。
また、アプリケーションサーバ13は、ファイル511の閲覧状況の確認を要求するアクセスをユーザA(端末装置21)から受け付けた場合、上記判断結果を端末装置21に通知する(処理(iv))。具体的には、ユーザAが、アプリケーションサーバ13により提供されている予め定められたWEBアプリを、WEBブラウザ等のソフトウェアを用いて端末装置21で実行すると、アプリケーションサーバ13は上記判断結果を端末装置21に通知する。
上記の処理(i)〜(iii)が行なわれた場合、具体的には、アプリケーションサーバ13は、ファイル511に関して、ユーザBによるアクセスはあったが、ユーザC,Dによるアクセスはなかったと判断する。さらに、アプリケーションサーバ13は、端末装置21からの要求に応じて、上記判断結果を予め定められた表示形式で通知する。
以上により、ファイル511をファイル共有サーバ11にアップロードしたユーザAは、他人(ユーザB〜D)がファイル511にアクセスしたか否かを判断することが可能となる。以下、上記の処理を実現するためのより具体的な構成について説明する。
<B.データ>
図2は、アプリケーションサーバ13が格納している管理テーブル541の概略構成を表した図である。管理テーブル541は、ファイル共有サーバ11から受信したアクセスログと、メール収集サーバ12から受信したメール情報536とに基づいて、アプリケーションサーバ13によって生成されたデータベースである。
図2を参照して、管理テーブル541は、メール送信日時、ファイル名、ファイルパス、ファイル名により特定されるファイルの既読または未読の情報等を含む。管理テーブル541は、電子メールのタイトル、電子メールの送信者の情報を含んでいてもよい。電子メール521は、たとえば、8月15日の14時30分に送信されたものに該当する。
アプリケーションサーバ13は、管理テーブル541に基づき、ユーザAが使用している端末装置21からの要求に応じて、当該要求に沿った内容の通知(応答)を行なう。通知内容の具体例を説明すると、以下のとおりである。
アプリケーションサーバ13は、たとえば、送信者がユーザAであるメール一覧(タイトル一覧)と、当該各メール本文に記載されたファイルパスと、当該メールの送信先である各ユーザのファイルへの閲覧状況(アクセス状況)とを含んだ表示データを端末装置21に送信する。あるいは、アプリケーションサーバ13は、ファイル名を指定した要求を端末装置21から受け付けた場合には、当該ファイル名で特定されるファイルの閲覧状況のみを端末装置21に通知する。どのような情報を端末装置に通知するかは予めアプリケーションサーバ13で定めておけばよい。
<C.制御構造>
図3は、通信システム1における処理を説明するためのシーケンスチャートである。具体的には、図3は、図1に基づいて説明した局面を表した図である。
図3を参照して、シーケンスSQ2において、ユーザAは、端末装置21を用いて、ファイル共有サーバ11にファイルをアップロードする。シーケンスSQ4において、端末装置21は、電子メール521を、メールサーバを介して、ユーザBが使用している端末装置22、メール収集サーバ12、および端末装置23,24(図示せず)に送信する。なお、電子メール521の本文には、上述したように、アップロードされたファイル511のファイルパスおよびファイル共有サーバ11におけるファイル511のファイルパスが少なくとも記載されている。
シーケンスSQ6において、メール収集サーバ12は、メール情報536をアプリケーションサーバ13に送信する。シーケンスSQ8において、ユーザBは、端末装置22を用いて、ユーザAによってファイル共有サーバ11にアップロードされたファイル511にアクセスする。この場合、シーケンスSQ10において、ファイル共有サーバ11は、当該ユーザBによるファイル511へのアクセスを記録したアクセスログ531を、アプリケーションサーバ13に送信する。
シーケンスSQ12において、ユーザAは、端末装置21を用いて、アプリケーションサーバ13に対して、ファイル511の閲覧状況の確認を要求する要求信号を送信する。シーケンスSQ14において、アプリケーションサーバ13は、要求信号に応じた応答信号を要求信号の送信元である端末装置21に送信する。アプリケーションサーバ13は、一例として、HTML形式の表示データを端末装置21に送信する。
図4は、アプリケーションサーバ13において行なわれる処理の流れを表したフローチャートである。図4を参照して、ステップS2において、アプリケーションサーバ13(詳しくは、アプリケーションサーバ13のCPU)は、メール収集サーバ12が電子メールを受信したことに基づき、メール情報をメール収集サーバ12から受け取る。ステップS4において、アプリケーションサーバ13は、ファイル共有サーバ11にアップロードされたファイルへのユーザによるアクセスがあったことに基づき、ファイル共有サーバからアクセスログ531を受け取る。
ステップS6において、アプリケーションサーバ13は、メール情報536(特に、送信宛先)とアクセスログ531とに基づき、ファイル共有サーバ11にアップロードされた各ファイルが閲覧済み(既読状態)であるか否かを、ユーザB〜D毎に判断する。ステップS8において、アプリケーションサーバ13は、上記の判断結果に基づき、管理テーブル541を更新する。
ステップS10において、アプリケーションサーバ13は、端末装置21〜24(図1の局面では端末装置21)を用いたユーザ(図1の局面ではユーザA)からの閲覧状態の確認要求を受け付けたことに基づき、更新された管理テーブル541に基づく表示用の画像データを生成し、当該生成された画像データを要求元の端末装置21〜24(図1の局面では端末装置21)に送信する。以上により、アプリケーションサーバ13は、一連の処理を終了する。
<D.機能的構成>
図5は、サーバネットワーク10に含まれる各サーバ(ファイル共有サーバ11,メール収集サーバ12,アプリケーションサーバ13)の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。図5を参照して、ファイル共有サーバ11は、通信処理部111と、制御部112と、記憶部113とを備える。メール収集サーバ12は、通信処理部121と、制御部122と、記憶部123とを備える。アプリケーションサーバ13は、通信処理部131と、制御部132と、記憶部133とを備える。
ファイル共有サーバ11の制御部112は、ファイル共有サーバ11の動作を制御する。通信処理部111は、端末装置から送信されてきたファイルを受信する。制御部112は、通信処理部111によってファイルが受信されると、当該ファイルを記憶部113に格納する。たとえば、制御部112は、端末装置21を用いてユーザAから送信されたファイル511を記憶部113に格納する。
制御部112は、端末装置から記憶部113に格納されているファイルへのアクセスの履歴を管理する。制御部112は、当該ファイルへのアクセスがあった場合、アクセスログ531を通信処理部111を介してアプリケーションサーバ13に送信する。なお、アクセスログ531には、アクセスしたファイルを識別する識別情報(たとえば、ファイル名)と、アクセスが行なわれた日時と、アクセスした者を識別する情報(たとえば、ユーザ名)とが含まれる。
メール収集サーバ12の制御部121は、メール収集サーバ12の動作を制御する。通信処理部121は、端末装置を用いてユーザから送信されてきた電子メールを受信する。制御部122は、通信処理部121によって電子メールが受信されると、当該電子メールを記憶部123に格納する。たとえば、制御部122は、端末装置21を用いてユーザAから送信されてきた電子メール521を記憶部123に格納する。また、制御部122は、電子メールを受信したことに基づき、上述したメール情報536を、通信処理部121を介してアプリケーションサーバ13に送信する。
アプリケーションサーバ13の制御部132は、アプリケーションサーバ13の動作を制御する。記憶部133は、管理テーブル541(図2)を格納している。制御部132は、ファイル共有サーバから受信したアクセスログ531と、メール収集サーバ12から受信したメール情報536とを用いて、管理テーブル541を更新する。制御部132は、管理テーブル541に基づいて表示用データを生成する。制御部132は、生成した表示用データを、アプリケーションサーバ13に対して閲覧状況の確認要求を送信した端末装置に送信する。通信処理部131が、一例として、端末装置21を用いてユーザAから送信されてきた閲覧状況の確認要求を受信した場合(図1に示した場合)は、制御部132は、確認要求の送信した端末装置21に対する応答として、表示データを通信処理部131を介して端末装置21に送信する。
以上の処理により、上述したように、ファイル511をファイル共有サーバ11にアップロードしたユーザ(たとえば、端末装置21のユーザA)は、他人(たとえばユーザB〜D)がファイル(たとえばファイル511)にアクセスしたか否かを判断することが可能となる。
<E.ハードウェア構成>
図6は、ファイル共有サーバ11のハードウェア構成の典型例を表した図である。図6を参照して、ファイル共有サーバ11は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU101と、データを不揮発的に格納するROM102と、CPU101によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置(図示せず)を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM103と、データを不揮発的に格納するHDD104と、LED105と、スイッチ106と、通信IF(Interface)107と、電源回路108と、ディスプレイ109と、操作キー110とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
電源回路108は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、ファイル共有サーバ11の各部に電源供給を行なう回路である。スイッチ106は、電源回路108に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。ディスプレイ109は、各種のデータを表示するためのデバイスである。
通信IF107は、他の電子機器(たとえば、アプリケーションサーバ13、端末装置21〜23)に対するデータの送信処理、および当該他の電子機器から送信されたデータの受信処理を行なう。
LED105は、ファイル共有サーバ11の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED105は、ファイル共有サーバ11の主電源のオンまたはオフ状態、およびHDD104への読み出しまたは書き込み状態等を表す。操作キー110は、ファイル共有サーバ11のユーザがファイル共有サーバ11へデータを入力するための用いるキー(キーボード)である。
ファイル共有サーバ11における処理は、各ハードウェアおよびCPU101により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、HDD104に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF107等を介してダウンロードされた後、HDD104に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU101によってHDD104から読み出され、RAM103に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU101は、そのプログラムを実行する。
同図に示されるファイル共有サーバ11を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM103、HDD104、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、ファイル共有サーバ11の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM
、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、メール収集サーバ12およびアプリケーションサーバ13は、ファイル共有サーバ11と同様のハードウェア構成を有するため、メール収集サーバ12およびアプリケーションサーバ13のハードウェア構成については、ここでは繰り返し説明を行なわない。
図7は、端末装置21のハードウェア構成の典型例を表した図である。図7を参照して、端末装置21は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU201と、データを不揮発的に格納するROM202と、CPU201によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置(図示せず)を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM203と、データを不揮発的に格納するHDD204と、LED205と、スイッチ206と、通信IF(Interface)207と、電源回路208と、ディスプレイ209と、操作キー210とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
電源回路208は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、端末装置21の各部に電源供給を行なう回路である。スイッチ206は、電源回路208に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。ディスプレイ209は、各種のデータを表示するためのデバイスである。
通信IF207は、他の電子機器(たとえば、アプリケーションサーバ13、ファイル共有サーバ11)に対するデータの送信処理、および当該他の電子機器から送信されたデータの受信処理を行なう。
LED205は、端末装置21の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED205は、端末装置21の主電源のオンまたはオフ状態、およびHDD204への読み出しまたは書き込み状態等を表す。操作キー210は、端末装置21のユーザが端末装置21へデータを入力するための用いるキー(キーボード)である。
端末装置21における処理は、各ハードウェアおよびCPU201により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、HDD204に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF207等を介してダウンロードされた後、HDD204に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU201によってHDD204から読み出され、RAM203に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU201は、そのプログラムを実行する。
同図に示される端末装置21を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM203、HDD204、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、端末装置21の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、端末装置22,23は、端末装置21と同様のハードウェア構成を有するため、端末装置22,23のハードウェア構成については、ここでは繰り返し説明を行なわない。
[実施の形態2]
本実施の形態では、後述するファイル共有サーバ11Aにアップロードしたファイルを、アップロードしたユーザが更新した場合に行なわれる処理について説明する。
図8は、本実施の形態に係る通信システム1Aの概略構成および処理の概要を説明するための図である。図8を参照して、通信システム1Aは、サーバネットワーク10Aと、複数の端末装置21〜24とを備えている。サーバネットワーク10Aは、ファイル共有サーバ11Aと、メール収集サーバ12と、アプリケーションサーバ13Aと、図示しないメールサーバと、アカウント情報を格納した認証用サーバとを含む。
ファイル共有サーバ11Aは、実施の形態1に係るファイル共有サーバ11と同様のハードウェア構成を有する。また、ファイル共有サーバ11Aは、ファイル共有サーバ11が有する機能と、後述する通知機能とを実行する。ファイル共有サーバ11Aは、当該通知機能を有する点を除けば、ファイル共有サーバ11と同様の構成を有する。
アプリケーションサーバ13Aは、実施の形態1に係るアプリケーションサーバ13と同様のハードウェア構成を有する。また、アプリケーションサーバ13Aは、アプリケーションサーバ13が有する機能と、後述する通知機能とを実行する。アプリケーションサーバ13Aは、当該通知機能を有する点を除けば、アプリケーションサーバ13と同様の構成を有する。
実施の形態1の図1に基づいて説明した各処理(処理(i)〜(iv)およびサーバネットワーク10における各処理等)が、本実施の形態に係る通信システム1Aにおいても同様に行なわれる。このため、以下では、図1に基づいて説明した処理については説明を繰り返さず、本実施の形態における特有の処理に着目して説明する。具体的には、処理(iv)が行なわれた後の処理について説明する。
処理(iv)の後に、端末装置21のユーザAが、アップロードされたファイル511を更新したとする(処理(v))。なお、ファイル共有サーバ11AがユーザAから修正指示を受け付けることによりファイル共有サーバ11Aがアップロードされているファイルを更新する構成であってもよいし、端末装置21においてユーザAが修正を行なったファイルを、ユーザAが端末装置21を用いてファイル共有サーバ11Aに再度アップロードする構成であってもよい。
ファイル511の更新がなされた場合、ファイル共有サーバ11Aは、ファイル511が更新されたことをアプリケーションサーバ13Aに通知する。すなわち、ファイル共有サーバ11Aは、実施の形態1に係るファイル共有サーバ11が備えていない通知機能を実行する。アプリケーションサーバ13Aは、当該通知を受け付けたことに基づき、管理テーブル541を参照して、ファイル511の閲覧対象者(本実施の形態ではユーザB〜D)に対して、ファイル511が更新されたことを通知する(処理(vi))。すなわち、アプリケーションサーバ13Aは、実施の形態1に係るアプリケーションサーバ13が備えていない通知機能を実行する。
上記の構成によれば、ファイル511をアップロードしたユーザAは、電子メール521の送信先であるユーザB〜Dに対して、当該ファイルが更新されたことを通知する必要がなくなる。それゆえ、ユーザAの手間を省くことが可能となる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、ファイル共有サーバ11Aにアップロードしたファイルの複製物(コピー)を生成する構成について説明する。
図9は、本実施の形態に係る通信システム1Bの概略構成および処理の概要を説明するための図である。図9を参照して、通信システム1Bは、サーバネットワーク10Bと、複数の端末装置21〜24とを備えている。サーバネットワーク10Bは、ファイル共有サーバ11Bと、メール収集サーバ12Bと、アプリケーションサーバ13Bと、図示しないメールサーバと、アカウント情報を格納した認証用サーバとを含む。
ファイル共有サーバ11Bは、実施の形態1に係るファイル共有サーバ11と同様のハードウェア構成を有する。また、ファイル共有サーバ11Bは、実施の形態2に係るファイル共有サーバ11Aが有する機能と、後述する通知機能とを実行する。ファイル共有サーバ11Bは、当該通知機能を有する点を除けば、ファイル共有サーバ11Aと同様の構成を有する。
メール収集サーバ12Bは、実施の形態1に係るメール収集サーバ12と同様のハードウェア構成を有する。また、メール収集サーバ12Bは、メール収集サーバ12が有する機能と、後述する指示機能を実行する。メール収集サーバ12Bは、当該指示機能を有する点を除けば、メール収集サーバ12と同様の構成を有する。
アプリケーションサーバ13Bは、実施の形態1に係るアプリケーションサーバ13と同様のハードウェア構成を有する。また、アプリケーションサーバ13Bは、実施の形態2に係るアプリケーションサーバ13Aが有する機能を有する。
通信システム1Bにおいては、処理(iv)においてアプリケーションサーバ13Bから端末装置21のユーザAに送信される情報が実施の形態1,2とは異なる点を除き、実施の形態1の図1および実施の形態2の図8に基づいて説明した各処理(処理(i)〜(vi)およびサーバネットワーク10,10Aにおける各処理等)が、本実施の形態に係る通信システム1Bにおいても同様に行なわれる。以下では、図1および図8に基づいて説明した処理については説明を繰り返さず、本実施の形態における特有の処理に着目して説明する。
メール収集サーバ12Bは、処理(ii)において電子メール521を受信したことに基づき、ファイル共有サーバ11Bに対して、ファイル511の複製物511Bの生成を指示する。すなわち、メール収集サーバ12Bは、実施の形態2に係るメール収集サーバ12Aが備えていない指示機能を実行する。
ファイル共有サーバ11Bは、生成された複製物511Bのファイルパス(記憶部113における複製物511Bの格納場所)を、アプリケーションサーバ13Bに通知する。
アプリケーションサーバ13Bは、処理(iv)において、端末装置21を用いたユーザAからの要求に基づき、メール収集サーバ12Bから取得したファイル511のファイルパスとファイル共有サーバ11Bから取得した複製物511Bのファイルパスとを関連付けて、当該両ファイルパスを端末装置21に通知する。具体的には、アプリケーションサーバ13Bは、各ファイルパスを取得したことに基づき、後述する管理テーブル541B(図10)を更新する。アプリケーションサーバ13Bは、更新後の管理テーブル541Bを参照して、端末装置21のユーザAから要求に応じた表示用データを端末装置21に送信する。
図10は、アプリケーションサーバ13Bが格納している管理テーブル541Bの概略構成を表した図である。管理テーブル541Bは、ファイル共有サーバ11Bから受信したアクセスログ531および複製物511Bのファイルパスと、メール収集サーバ12Bから受信したメール情報536とに基づいてアプリケーションサーバ13Bが生成したデータベースである。
図10を参照して、管理テーブル541Bは、メール送信日時、ファイル名、複製物(電子メール送信時のファイル)のファイルパスと、現在のファイルのファイルパスと、ファイル名により特定されるファイルの既読または未読の情報等を含む。管理テーブル541Bは、電子メールのタイトル、電子メールの送信者の情報を含んでいてもよい。
なお、「現在のファイル」とは、複製物の生成元となるファイル、あるいは複製物の生成元となるファイルを更新した後のファイルをいう。具体的を挙げて説明すれば、「現在のファイル」とは、ユーザAによってアップロードされたファイル511、当該ファイル511をユーザAが更新した後のファイル511を指す。
アプリケーションサーバ13Bは、管理テーブル541Bに基づき、端末装置21のユーザAからの要求に応じて、当該要求に沿った内容の通知(応答)を行なう。たとえば、アプリケーションサーバ13Bは、送信者がユーザAであるメール一覧(タイトル一覧)と、当該各メール本文に記載されたファイルパスと、当該メールの送信先である各ユーザのファイルへの閲覧状況(アクセス状況)と、複製物のファイルパスと、現在のファイルのファイルパスとを含んだ表示データを端末装置21に送信する。
上記の構成によれば、ファイルをアップロードしたユーザ(図9の場合には、端末装置21のユーザA)は、現在のファイルの内容だけでなく、電子メールを送信した当初のファイルの内容を確認することが可能となる。また、現在のファイルと電子メールを送信した当初のファイルとが残るため、通信システム1Bでは、2つのリビジョンのファイルを管理するといった簡易な管理を行なうことができる。
なお、複製物511Bのファイルパスは、ファイル共有サーバ11Bによって決定されてもよいし、あるいはメール収集サーバ12Bによって決定されてもよい。
[実施の形態4]
本実施の形態では、ファイル共有サーバ11Aにアップロードしたファイルに閲覧期限が設定されている場合について説明する。
図11は、本実施の形態に係る通信システム1Cの概略構成および処理の概要を説明するための図である。図11を参照して、通信システム1Cは、サーバネットワーク10Cと、複数の端末装置21〜24とを備えている。サーバネットワーク10Cは、ファイル共有サーバ11と、メール収集サーバ12と、アプリケーションサーバ13Cと、図示しないメールサーバと、アカウント情報を格納した認証用サーバとを含む。
アプリケーションサーバ13Cは、実施の形態1に係るアプリケーションサーバ13と同様のハードウェア構成を有する。また、アプリケーションサーバ13Cは、アプリケーションサーバ13が有する機能と、後述する通知機能とを実行する。アプリケーションサーバ13Cは、当該通知機能を有する点を除けば、アプリケーションサーバ13と同様の構成を有する。
実施の形態1の図1に基づいて説明した各処理(処理(i)〜(iv)およびサーバネットワーク10における各処理等)が、本実施の形態に係る通信システム1Cにおいても同様に行なわれる。このため、以下では、図1に基づいて説明した処理については説明を繰り返さず、本実施の形態における特有の処理に着目して説明する。
本実施の形態では、端末装置21のユーザAから端末装置22〜24のユーザB〜Dおよびメール収集サーバ12宛に送信される電子メール521は、ファイル511の閲覧期限を表した期限情報を含んでいる。なお、期限情報を記述する形式は、通信システム1において予め決められている。
アプリケーションサーバ13Cは、アクセスログ531に基づき、端末装置22〜24のユーザB〜Dの各々が上記閲覧期限内にファイル511にアクセスしたか否かを判断する。また、アプリケーションサーバ13Cは、閲覧期限内にファイル511にアクセスしていないと判断されたユーザが利用している端末装置(たとえば、ユーザC,Dの端末装置23,24)に対して予め定められた内容を表した情報を通知する。なお、「予め定められた内容」は、たとえば、ファイル511へのアクセスを促すものであれば、特に限定されるものではない。
図12は、アプリケーションサーバ13Cが格納している管理テーブル541Cの概略構成を表した図である。管理テーブル541Cは、ファイル共有サーバ11から受信したアクセスログと、メール収集サーバ12から受信したメール情報536とに基づいてアプリケーションサーバ13が生成したデータベースである。
図12を参照して、管理テーブル541Cは、メール送信日時、ファイル名、ファイルパス、ファイル名により特定されるファイルの既読または未読の情報と、ファイルの閲覧期限の情報等を含む。管理テーブル541Cは、電子メールのタイトル、電子メールの送信者の情報を含んでいてもよい。
アプリケーションサーバ13Cは、管理テーブル541Cに基づき、閲覧期限を経過してもファイルを閲覧していないユーザの端末装置に対して、ファイルの確認を促す内容を表した情報を通知する。
上記の構成によれば、ファイルをアップロードしたユーザによる操作(ファイルを未読の者に対してファイルの確認を促すメールの送信等)がなくとも、ファイルの閲覧期限内に当該ファイルを未読の者に対して、ファイルの閲覧を促すことが可能となる。
[実施の形態5]
本実施の形態は、上述した管理テーブル541等に基づいて端末装置が表示する画面のうちの一態様を説明する。具体的には、本実施の形態では、メーラの表示画面においてファイルの閲覧状況を表示する場合を説明する。また、本実施の形態における処理は、実施の形態1〜4に係る通信システム1,1A,1B,1Cに適用できる。
図13は、端末装置21のディスプレイ209に表示されるユーザインターフェイス(UI:User Interface)2091を表した図である。図13を参照して、ユーザAが、送信済みの電子メールを端末装置21のディスプレイ209に表示させた場合、端末装置21は、電子データの格納場所を表した情報に関連付けて、ファイルを閲覧した人を識別するための識別情報を表示する。具体的には、端末装置21は、電子メール521の本文に含まれたファイル511のファイルパス240の近傍に、ファイルを閲覧した人の顔画像251〜254を表示する。より詳しくは、ファイルパス240の下側に、顔画像を含んだオブジェクト250を表示する。
なお、図13においては、電子メール521を送信した後の再度の電子メール(電子メール521の本文を引用した電子メール)におけるファイルパス240の下側にオブジェクト250が表示されているが、これに限定されるものではない。ファイルパス240と同じファイルパスが表示されている画面であれば、当該ファイルパスの近傍にオブジェクト250を表示するように端末装置を構成することが好ましい。
また、顔画像を表示するための画像データは、サーバネットワーク(たとえば、アプリケーションサーバ)において予め格納されていてもよいし、端末装置自体に予め格納されていてもよい。なお、当該画像データは、ユーザを識別する識別情報(たとえば、ユーザ名)と予め対応付けられている。
上記の構成によれば、電子メールの送信者は、当該電子メールまたは当該電子メールに関連する電子メールが表示された画面上で、閲覧した人を識別することができる。特に、閲覧した人の顔画像が表示されることにより、電子メールの送信者は、閲覧した人の識別がより容易となる。
[実施の形態6]
本実施の形態では、実施の形態5を変形した態様について説明する。
図14は、端末装置21のディスプレイ209に表示されるユーザインターフェイス2092を表した図である。図14を参照して、端末装置21は、実施の形態5と同様、電子メール521の本文に含まれたファイル511のファイルパス240の近傍に、ファイルを閲覧した人の顔画像251〜254を含んだオブジェクト250を表示する。
詳しくは、端末装置21は、送信済みの電子メール521をディスプレイに表示させると、顔画像251〜254に関連付けて、ユーザコメントの存在を表す識別情報260の表示を行なう。より詳しくは、同図は、顔画像251,254に対応付けられたユーザB,Eがコメントを電子メール等で通知してきている状態を表している。
端末装置21のユーザAが、顔画像254をマウスのポインタ280等で選択する操作を行なった場合、端末装置21は、顔画像254に対応付けられたユーザEのユーザコメントの内容を、たとえばポップアップ形式で画面上に表示する。
上記の構成によれば、電子メールの送信者は、当該電子メールまたは当該電子メールに関連する電子メールが表示された画面上で、閲覧した人を識別することができることに加えて、ユーザコメントの有無および内容を確認することができる。
上記においては、顔画像を選択するユーザ操作を受け付けることによりコメントを表示させる構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。端末装置21は、ポインタ操作を受け付けることなく、ユーザコメントの内容を顔画像に対応付けた状態でオブジェクト250内に表示してもよい。この場合には、電子メールの送信者は、当該電子メールまたは当該電子メールに関連する電子メールが表示された画面上で、閲覧した人を識別することができることに加えて、ユーザコメントの有無と内容とを即座に確認することができる。なお、この場合には、端末装置は、ユーザコメントの存在を表す識別情報260を表示する必要は特にない。
[実施の形態7]
上記の各実施の形態1〜4においては、各サーバネットワーク10,10A,10B,10Cが、図示した3つのサーバ装置(ファイル共有サーバ、メール収集サーバ、アプリケーションサーバ)と、図示していないサーバ装置(メールサーバ、認証用サーバ)とを有する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、1つのサーバ装置によって、ファイル共有サーバの機能と、メール収集サーバの機能と、アプリケーションサーバの機能とが実行されるようにしてもよい。この場合、当該1つのサーバ装置は、ファイル共有サーバが行なう処理を実行する機能モジュールと、メール収集サーバが行なう処理を実行する機能モジュールと、アプリケーションサーバが行なう処理を実行する機能モジュールとを有すると言える。なお、2つのサーバ装置によって、ファイル共有サーバの機能と、メール収集サーバの機能と、アプリケーションサーバの機能とが実行されるようにしてもよい。あるいは、1つのサーバ装置によって、ファイル共有サーバの機能と、メール収集サーバの機能と、アプリケーションサーバの機能と、認証用サーバの機能とが実行されるようにしてもよい。
[実施の形態8]
上記の各実施の形態1〜4の通信システム1,1A,1B,1Cにおける電子メールの送受信にSMTPサーバを利用してもよい。電子メールの遣り取りの手法については特に限定されるものではない。
[実施の形態9]
上記の各実施の形態1〜4の通信システム1,1A,1B,1Cにおいては、ファイルパスを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。ファイルパスの代わりにフォルダパスであってもよい。いずれにしても、通信システムにおいて、電子データの格納場所が端末装置等に通知される構成であればよい。
<まとめ>
以下では、説明を単純化するために、ユーザA〜Dのうち、ユーザA(第1のユーザ)およびユーザB(第2のユーザ)に着目した説明を行なう。
〔1〕実施の形態1〜10に基づけば、通信システム(1,1A,1B,1C)は、端末装置(21)と通信する。通信システムは、各々が予め定められたサーバ機能を実行する複数の機能モジュールを備える。複数の機能モジュールのうちの第1の機能モジュール(ファイル共有サーバ11,11A,11B)は、アップロードされた電子データ(ファイル511)を受け付ける。複数の機能モジュールのうちの第2の機能モジュール(メール収集サーバ12,12B)は、第1のユーザ(ユーザA)のアカウントのメールアドレスから第2のユーザ(ユーザB)のアカウントのメールアドレスおよび第2の機能モジュールのアカウントのメールアドレス宛に送信された電子メール(521)を受信する。電子メールには、送信宛先と第1の機能モジュールにおける電子データの格納場所とが含まれている。第1の機能モジュールは、第1の機能モジュールに格納された電子データに対してアクセスがあった場合、複数の機能モジュールのうちの第3の機能モジュール(アプリケーションサーバ13,13A,13B,13C)に対してアクセスの履歴を通知する。第3の機能モジュールは、第2の機能モジュールから取得した送信宛先と、第1の機能モジュールから取得した履歴とに基づいて、第2のユーザによる電子データへのアクセスが行なわれた否かを判断し、判断結果を第1のユーザに通知する。
上記の構成によれば、電子データ(ファイル511)を第1の機能モジュール(ファイル共有サーバ11,11A,11B)にアップロードした第1のユーザは、第2のユーザが電子データにアクセスしたか否かを判断することが可能となる。
〔2〕実施の形態2,3に係る通信システム1A,1Bに着目すれば、第1の機能モジュール(ファイル共有サーバ11A,11B)は、第1のユーザからの指示に基づき電子データが更新された場合には、第3の機能モジュール(アプリケーションサーバ13A,13B)に対して電子データの更新がなされたことを通知する。第3の機能モジュールは、更新がなされた通知を受け付けたことに基づき、第2のユーザに対して、電子データが更新されたことを通知する。
上記の構成によれば、電子データ(ファイル511)をアップロードした第1のユーザは、電子メール(521)の送信先である第2のユーザに対して、当該電子データが更新されたことを端末装置21を用いて通知する必要がなくなる。それゆえ、電子データをアップロードした第1のユーザの手間を省くことが可能となる。
〔3〕実施の形態3に係る通信システム1Bに着目すれば、第2の機能モジュール(メール収集サーバ12B)は、電子メール(521)を受信したことに基づき、第1の機能モジュールに対して、電子データの複製物(511B)の生成を指示する。第1の機能モジュールは、生成された複製物の格納場所を第3の機能モジュール(アプリケーションサーバ13B)に通知する。第3の機能モジュールは、第1のユーザ(ユーザA)からの要求に基づき、電子データの格納場所と複製物の格納場所とを関連付けて、第1のユーザに通知する。
上記の構成によれば、ファイルをアップロードした第1のユーザは、現在のファイルの内容だけでなく、電子メールを送信した当初の電子データの内容を確認することが可能となる。
〔4〕実施の形態4に係る通信システム1Cに着目すれば、電子メールは、電子データの閲覧期限を表した期限情報をさらに含む。第3の機能モジュール(アプリケーションサーバ13C)は、履歴に基づき、第2のユーザ(ユーザB)が閲覧期限内に電子データにアクセスしたか否かを判断し、第2の端末装置が閲覧期限内に電子データにアクセスしていないと判断された場合には、第2のユーザに対して予め定められた内容を表した情報を通知する。
上記の構成によれば、電子データ(511)をアップロードした第1のユーザ(ユーザA)による操作(電子データを未読の者に対して電子データの確認を促すメールの送信等)がなくとも、電子データの閲覧期限内に電子データを未読の者に対して、電子データの閲覧を促すことが可能となる。
〔5〕実施の形態5,6に着目すれば、通信システム(1,1A,1B,1C)は、端末装置(21)をさらに備える。第2のユーザが電子データにアクセスしていた場合、第1のユーザによる指示に基づき端末装置が送信済みの電子メールをディスプレイに表示させる場合、電子データの格納場所を表した情報に関連付けて、第2のユーザを識別するための識別情報を表示する。
上記の構成によれば、電子メールの送信者(第1のユーザ)は、当該電子メールまたは当該電子メールに関連する電子メールが表示された画面上で、閲覧した人を識別することができる。
〔6〕実施の形態5,6にさらに着目すれば、端末装置(21)は、第3の機能モジュール(アプリケーションサーバ13,13A,13B,13C)から識別情報を取得する。識別情報は、利用者の顔画像(251〜254)である。
上記の構成によれば、閲覧した人の顔画像が表示されることにより、電子メールの送信者(第1のユーザ)は、閲覧した人の識別がより容易となる。
〔7〕実施の形態6に着目すれば、電子データに対するユーザコメントが第2のユーザ(ユーザB)によって第1のユーザ(ユーザA)に通知された場合、第1のユーザによる指示に基づき端末装置(21)が送信済みの電子メールをディスプレイ(209)に表示させる場合、端末装置(21)は、顔画像に関連付けて、ユーザコメントの存在を表す表示(識別情報260)またはユーザコメントの内容表示(274)を行なう。
上記の項背に依れば、電子メールの送信者(第1のユーザ)は、当該電子メールまたは当該電子メールに関連する電子メールが表示された画面上で、閲覧した人を識別することができることに加えて、ユーザコメントの有無と内容とを確認することができる。
〔8〕好ましくは、通信システムは、第1のサーバ装置(ファイル共有サーバ11,11A,11B)と、第2のサーバ装置(メール収集サーバ12,12B)と、第3のサーバ装置(アプリケーションサーバ13,13A,13B,13C)とを備える。第1の機能モジュールは、第1のサーバ装置によって実現される。第2の機能モジュールは、第2のサーバ装置によって実現される。第3の機能モジュールは、第3のサーバ装置によって実現される。
上記の構成によれば、それぞれ別体の3つのサーバ装置を用いて通信システムを構成することができる。
〔9〕本発明のさらに他の局面に従うと、サーバ装置(アプリケーションサーバ13,13A,13B,13C)は、端末装置(21)と、端末装置を用いてアップロードされた電子データを格納するための第1の電子機器(ファイル共有サーバ11,11A,11B)と、電子メールを収集する第2の電子機器(メール収集サーバ12,12B)と通信する。電子メールは、第1のユーザ(ユーザA)のアカウントのメールアドレスから第2のユーザ(ユーザB)のアカウントのメールアドレスおよび第2の電子機器のアカウントのメールアドレス宛に送信されたものであって、送信宛先と第1の電子機器における電子データの格納場所とを含む。サーバ装置は、第2の電子機器から取得した送信宛先と、第1の電子機器から取得した電子データに対するアクセスの履歴とに基づいて、第2のユーザによる電子データへのアクセスが行なわれた否かを判断し、判断結果を第1のユーザに通知する。
今回開示された実施の形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。