JP6390577B2 - シリコン単結晶基板の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン単結晶基板の評価方法に関する。
近年のデバイスの高集積化に伴い、抵抗率が面内で一様なシリコンウェーハの要求が益々高まっている。LPS装置(Lateral Photovoltage Scanning, ドイツLPCon社製)では、評価対象のウェーハの測定面内の抵抗率の勾配をマップ表示して、抵抗縞(以下、ストリエーションとも言う)を可視化することができる(非特許文献1)。従来、このような装置によって作成した抵抗率の勾配を示すマップを人の目で観察して、ストリエーションの有無の判断や、評価対象のウェーハの良否を判断していた。
H. J. Schulze, et al., J. Electrochem. Soc. 143 (1996) 4105
しかしながら、上記のようなマップの見た目の印象からストリエーションの有無や、その良否を判断する従来の方法では、評価対象のシリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができなかった。そのため、作業者によって評価の結果にばらつきが生じてしまうこともあった。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、シリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シリコン単結晶基板の評価方法であって、
前記シリコン単結晶基板の測定面内の抵抗率の勾配の分布を一定の間隔で測定してマップデータを作成する工程と、該マップデータをテキストデータに変換し、該テキストデータから前記シリコン単結晶基板の一方向のデータを抽出する工程と、該抽出したデータから、前記シリコン単結晶基板の前記一方向における第1の幅A毎の移動平均であるシグナルと、前記第1の幅Aの3倍以上の第2の幅B毎の移動平均であるベースラインとをそれぞれ求める工程と、前記シグナルと前記ベースラインの差分を算出する工程と、該算出した差分をストリエーション強度として評価する工程とを有することを特徴とするシリコン単結晶基板の評価方法を提供する。
このようにすれば、シグナルには評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗縞情報が反映され、ベースラインには評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態の影響が反映されるため、その差分であるストリエーション強度には評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態が除去された、真の抵抗縞の状態が現れる。そのため、抵抗率の勾配を示すマップデータから、数値化されたストリエーション強度を得ることができるため、シリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができる。
このとき、評価対象の前記シリコン単結晶基板を、シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコンウェーハ又は検査用シリコン単結晶スラブとし、
前記一方向を、前記シリコン単結晶インゴットの半径方向とすることができる。
このように、本発明はシリコンウェーハ又は検査用シリコン単結晶スラブのストリエーションを定量的に測定することができる。
また、前記測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔を、1μm以上500μm以下の範囲とすることが好ましい。
このようにすれば、測定装置のモーターの位置精度を保つと同時に、測定が長時間となることを抑制しつつ、評価対象のシリコン単結晶基板の測定面内において、抵抗率の勾配の測定を詳細に行うことがより確実にできる。
また、前記第1の幅Aを、前記測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔の10倍以上とし、
前記第2の幅Bを、前記測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔の30倍以上とすることが好ましい。
このようにすれば、ストリエーション強度には評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態が除去された、真の抵抗縞の状態がより確実に現れる。
また、前記第1の幅Aを0.5mm以上とし、前記第2の幅Bを5mm以上とすることが好ましい。さらに、前記第1の幅Aを1mm以上とし、前記第2の幅Bを10mm以上とすることが好ましい。
このような第1の幅A及び第2の幅Bとすることにより、ストリエーション強度にはより正確な評価サンプルの抵抗縞の状態が現れる。
また、前記第1の幅Aを10mm以下とし、
前記第2の幅Bを30mm以下とすることが好ましい。
このような第1の幅A及び第2の幅Bとすることにより、微細な抵抗縞が認識できなくなってしまうことを防止しつつ、周辺除外領域が大きくなってしまい、外周部の抵抗縞の評価ができなくなってしまうことを防止することができる。
また、本発明のシリコン単結晶基板の評価方法では、前記ストリエーション強度が所望の値以下の前記シリコン単結晶を良品と評価することが好ましい。
このように、本発明の評価方法では、シリコン単結晶基板の良否を定量的な評価により判定することができ、抵抗縞の無い又は少ない良品のみを提供することができる。
また、前記ストリエーション強度の絶対値の算術平均Raを求め、該求めた算術平均Raを用いて評価することが好ましい。
このように、算術平均Raを用いることで、評価対象のシリコン単結晶基板の測定面内全体のストリエーション強度の評価を容易に行うことができる。
本発明のシリコン単結晶基板の評価方法であれば、抵抗率の勾配を示すマップデータから、数値化されたストリエーション強度を得ることができるため、シリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができる。
本発明のシリコン単結晶基板の評価方法の一例を示す工程図である。 検査用シリコン単結晶スラブAの測定面内における抵抗率の勾配の分布を示すマップデータである。 検査用シリコン単結晶スラブBの測定面内における抵抗率の勾配の分布を示すマップデータである。 検査用シリコン単結晶スラブCの測定面内における抵抗率の勾配の分布を示すマップデータである。 検査用シリコン単結晶スラブDの測定面内における抵抗率の勾配の分布を示すマップデータである。 検査用シリコン単結晶スラブAにおけるLPSデータ、ベースライン、シグナル及びストリエーション強度と、検査用シリコン単結晶スラブの中心からの距離との関係を示したグラフである。 検査用シリコン単結晶スラブBにおけるLPSデータ、ベースライン、シグナル及びストリエーション強度と、検査用シリコン単結晶スラブの中心からの距離との関係を示したグラフである。 検査用シリコン単結晶スラブCにおけるLPSデータ、ベースライン、シグナル及びストリエーション強度と、検査用シリコン単結晶スラブの中心からの距離との関係を示したグラフである。 検査用シリコン単結晶スラブDにおけるLPSデータ、ベースライン、シグナル及びストリエーション強度と、検査用シリコン単結晶スラブの中心からの距離との関係を示したグラフである。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述したように、従来のようなマップの見た目の印象からストリエーションの有無や評価対象のシリコン単結晶基板の良否を判断する方法では、評価対象のシリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができなかった。そこで、本発明者らはこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、抵抗率の勾配を示すマップデータから、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗縞情報が反映されたシグナルと、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態の影響が反映されたベースラインとを算出し、これらの差分をストリエーション強度として評価することを見出した。このようにすれば、抵抗率の勾配を示すマップデータから、数値化されたストリエーション強度を得ることができるため、シリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができることを発見した。そして、これらを実施するための最良の形態について精査し、本発明を完成させた。
以下、本発明のシリコン単結晶基板の評価方法について図1を参照して説明する。
まず、評価対象となるシリコン単結晶基板を準備する(図1のSP1)。評価対象とするシリコン単結晶基板としては、特に限定されないが、例えば、シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコンウェーハ又は検査用シリコン単結晶スラブとすることができる。シリコン単結晶インゴットは、例えば、浮遊帯域溶融(Floating Zone:FZ)法あるいはチョクラルスキー(Czochralski:CZ)法等の公知の方法によって製造された円柱状のものとすることができる。
また、シリコン単結晶基板の形状は特に限定されないが、例えば、シリコンウェーハの場合、シリコンウェーハを1/4に分割したものとしても良い。また、検査用シリコン単結晶スラブは、シリコン単結晶インゴットを縦割りにした四角形のもの(すなわち、シリコン単結晶インゴットの成長軸方向に切り出したもの)としても良い。また、検査用シリコン単結晶スラブは、例えば、厚さが5mm以下のものとすることができる。
次に、シリコン単結晶基板の測定面内の抵抗率の勾配の分布を一定の間隔で測定してマップデータを作成する(図1のSP2)。
このとき、シリコン単結晶基板の面内全てを測定しても良いが、例えば、30mm幅もしくは20mm幅のような帯状の領域を測定して、マップデータの作成を行ってもよい。
シリコン単結晶基板の測定面内の抵抗率の分布を一定の間隔で測定してマップデータの作成を行うことができる装置としては特に限定されず、例えば、上述したようなLPS装置を用いることができる。以下、測定装置としてLPS装置を用いた場合を例に説明する。
ここで、LPS装置による測定の原理を以下に記す(非特許文献1)。サンプル(シリコン単結晶基板)表面からレーザー光(波長λ=685nm)を入射することによりキャリアが生成される。サンプルの抵抗率に勾配があると、内部電位によりキャリアが移動する。その際に生じる電位差をサンプル両端に設置した電極で検知する。この電位差は抵抗率の勾配に依存するので、これをマップ表示することにより抵抗率勾配を可視化することができる。
このため、LPS装置による測定の結果は評価サンプルの抵抗率や表面研磨状態(高輝度平面研削面、PW面(鏡面研磨されたウェーハ面)など)に大きく影響される。従って、得られたマップデータには抵抗縞の情報だけでなく、抵抗率や表面研磨状態の影響も含まれている。
次に、マップデータをテキストデータに変換する(図1のSP3)。
テキストデータは、例えば、マップデータをグレースケール表示した際の数値データとすることができる。
このとき、測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔(以下、単に測定間隔とも言う)は、X方向、Y方向それぞれ任意の間隔で指定して設定することができるが、1μm以上500μm以下の範囲とすることが好ましい。より好ましくは10μm以上200μm以下の範囲とすることが好ましい。このようにすれば、測定装置のモーターの位置精度を保つと同時に、測定が長時間となることを抑制しつつ、評価対象のシリコン単結晶基板の測定面内において、抵抗率の勾配の測定を詳細に行うことがより確実にできる。
次いで、サンプル面内での抵抗縞情報を得るため、テキストデータからシリコン単結晶基板の一方向のデータを抽出する(図1のSP4)。
LPS装置による測定は、測定面内におけるX方向、Y方向のラインスキャンを行うので、このデータの抽出は、1ライン分のデータのみでも良いし、ばらつき低減のため同じ方向の複数ラインのデータを平均したものとしてもよい。例えば、測定間隔を50μmとして、抽出するデータを50ラインのデータを平均したものとすることができる。この場合、幅2.5mmのデータが平均されたものとなるので、バラツキが低減されたデータを抽出することができる。
評価対象のシリコン単結晶基板を、シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコンウェーハ又は検査用シリコン単結晶スラブとした場合には、データを抽出する一方向を、例えば、シリコン単結晶インゴットの半径方向とすることができる。
また、検査用シリコン単結晶スラブとして、シリコン単結晶インゴットを縦割りにしたものを用いた場合には、データを抽出する一方向をシリコン単結晶インゴットの半径方向または成長軸方向とすることができる。このようにすれば、界面形状の確認を行うことができる。
次いで、抽出したデータから、シリコン単結晶基板の一方向における第1の幅A毎の移動平均であるシグナルと、第1の幅Aの3倍以上の第2の幅B毎の移動平均であるベースラインとをそれぞれ求める(図1のSP5)。
本発明ではこのように、第2の幅Bを第1の幅Aの3倍以上の広い幅とする。これによりベースラインには、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態の影響が十分に反映されたものとなる。
一方、第2の幅Bが第1の幅Aの3倍未満であると、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態の影響がベースラインに十分に反映されない。そのため、第2の幅Bが第1の幅Aの3倍未満であると、後述するようにシグナルとベースラインの差分からストリエーション強度を算出したとしても、ストリエーション強度には評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態が除去された、真の抵抗縞の状態が十分に現れないため、正確な評価を行うことができない。
次に、求めたシグナルとベースラインの差分を算出し(図1のSP6)、該算出した差分をストリエーション強度として評価する(図1のSP7)。
このようにすれば、シグナルには評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗縞情報が反映され、ベースラインには評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態の影響が反映されるため、その差分であるストリエーション強度には評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態が除去された、真の抵抗縞の状態が現れる。このようにして、抵抗率の勾配を示すマップデータから、数値化されたストリエーション強度を得ることができるため、シリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができる。
このとき、第1の幅Aを、測定面内の抵抗率の分布を測定する間隔の10倍以上とし、第2の幅Bを、測定面内の抵抗率の分布を測定する間隔の30倍以上とすることが好ましい。このようにすれば、上記のようにして得たストリエーション強度には評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態が除去された、真の抵抗縞の状態がより確実に現れる。
また、第1の幅Aを0.5mm以上とし、第2の幅Bを5mm以上とすることが好ましく、第1の幅Aを1mm以上とし、第2の幅Bを10mm以上とすることがより好ましい。このように第1の幅A及び第2の幅Bを設定することにより、ストリエーション強度にはより正確に評価サンプルの抵抗縞の状態が現れる。
また、第1の幅Aを10mm以下とし、第2の幅Bを30mm以下とすることが好ましい。このように、第1の幅Aを10mm以下とすることで、微細な抵抗縞が認識できなくなってしまうことを防止することができる。また、第2の幅Bを30mm以下とすることで、周辺除外領域が大きくなってしまうことを抑制することができるので、外周部の抵抗縞の評価ができなくなってしまうことを防止することができる。
上述したように、マップデータを作成する工程(SP2)で作成したマップデータには抵抗縞の情報だけでなく、抵抗率や表面研磨状態の影響も含まれている。そのため、マップを見るだけでは複数サンプル間での比較評価を行うことが難しい。また、そもそもマップの見た目での判断では定量評価を行うことはできず、昨今の高度な要求には対応できない。
また、マップデータを変換したテキストデータにも、抵抗縞の情報だけでなく、抵抗率や表面研磨状態の影響も含まれている。そのため、測定されたマップデータからより正確なストリエーション強度を得るためには、測定されたマップデータから抵抗率や表面研磨状態の影響などのノイズ成分を除去する必要がある。
本発明では、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗縞情報が反映されたシグナルと、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態の影響が反映されたベースラインとの差分をストリエーション強度とする。これによりストリエーション強度には、評価対象のシリコン単結晶基板の抵抗率や表面研磨状態が除去された、真の抵抗縞の状態が現れる。そのため、抵抗率の勾配を示すマップデータから、数値化されたストリエーション強度を得ることができるため、シリコン単結晶基板のストリエーションを定量的に評価することができる。
本発明のシリコン単結晶基板の評価方法では、ストリエーション強度が所望の値以下のシリコン単結晶基板を良品と評価することが好ましい。このようにすれば、シリコン単結晶基板の良否を定量的な評価により判定することができ、抵抗縞の無い又は少ない品質の高いシリコン単結晶基板のみを提供することができる。なお、良否の判定基準となるストリエーション強度の値は特に限定されず、ウェーハメーカーが独自に設定しても良いし、デバイスとの関連性(デザインルール、作製するデバイス、デバイス製造時の歩留まり、など)から設定しても良い。
またこのとき、ストリエーション強度の絶対値の算術平均Raを求め、該求めた算術平均Raを用いて評価することが好ましい。このように、算術平均Raを用いることで、測定面内全体におけるストリエーション強度の評価を容易に行うことができる。また、抵抗縞の良否の判定基準を予めRaで定めておけば、ウェーハの選別・合否判定も容易に可能となる。面内全体での評価という意味においては、二乗平均平方根粗さRqを用いて評価することもできる。
上記のように、本発明によりストリエーション強度を数値化することができるので、これを用いて上記したRa(絶対値の算術平均)及びRq(二乗平均平方根粗さ)の他に、Rz(最大高さ)、Rp(最大山高さ)、Rv(最大谷深さ)などのさまざまな評価手法を用いることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
(実施例)
製造条件を変えて直径200mmシリコン単結晶インゴットを4本引き上げた(結晶A、B、C、D)。このとき、結晶A〜Dの抵抗率や酸素濃度(結晶全体の平均)は同一とした。それぞれの結晶A〜Dから、直胴部の上端からの長さが50cmの位置で、測定対象とするサンプルを切り出した。その後、その表面を高輝度平面研削加工して検査用シリコン単結晶スラブA〜Dとした。
検査用シリコン単結晶スラブA〜Dの測定面内の抵抗率の勾配の分布をLPS装置で測定して、図2〜5に示すようなマップデータを作成した。このとき、X方向(図2〜5における横方向)、Y方向(図2〜5における縦方向)の測定間隔はそれぞれ50μmとした。
次に、図2〜5に示すようなマップデータをテキストデータに変換し、得られたテキストデータから、検査用シリコン単結晶スラブA〜Dの半径方向のデータ(以下、LPSデータと呼ぶ)を抽出した。抽出した半径方向のデータは50ラインの平均とした。測定間隔は50μmであるので、即ち、半径100mm、幅2.5mmのデータを抽出した。
そして、LPSデータから、1mm幅(第1の幅A)毎の移動平均であるシグナルと、10mm幅(第2の幅B)毎の移動平均であるベースラインとをそれぞれ求めた。測定間隔が50μmであるので、この場合、第1の幅Aは測定間隔の20倍、第2の幅Bは測定間隔の200倍である。
さらに、シグナルとベースラインとの差分を算出して、ストリエーション強度を求めた。このようにして求めた検査用シリコン単結晶スラブA〜DにおけるLPSデータ、シグナル、ベースライン、ストリエーション強度と、検査用シリコン単結晶スラブの中心からの距離との関係を図6〜9に示した。
さらに、検査用シリコン単結晶スラブA〜Dにおいて算出したストリエーション強度の絶対値の算術平均Raをそれぞれ求め、下記の表1に示した。
表1に示したように、検査用シリコン単結晶スラブA〜Dのストリエーション強度の絶対値の算術平均Raを求めることにより、それぞれのストリエーションの強さを定量的に表すことができた。
(比較例)
実施例において作成した検査用シリコン単結晶スラブA〜Dの抵抗率の勾配の分布を示すマップデータ(図2〜5)を比較例とした。
その結果、マップを見る限りでは、検査用シリコン単結晶スラブC(図4)、D(図5)よりも検査用シリコン単結晶スラブA(図2)、B(図3)の方が抵抗縞が小さいことは分かるが、AとBの優劣、およびCとDの優劣は判断しづらい。
一方、上記の表1に示したように、実施例では、検査用シリコン単結晶スラブA〜Dのストリエーション強度が定量的に示されているので、AとB及びCとDの優劣が、Aが最良であり、A、B、C、Dの順で、抵抗縞の点で品質が悪化していることが明確に分かる。この結果から分かるように、抵抗縞の良否の判定基準を予めRaで定めておけば、ウェーハの選別・合否判定も容易に可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (9)

  1. シリコン単結晶基板の評価方法であって、
    前記シリコン単結晶基板の測定面内の抵抗率の勾配の分布を一定の間隔で測定してマップデータを作成する工程と、該マップデータをテキストデータに変換し、該テキストデータから前記シリコン単結晶基板の一方向のデータを抽出する工程と、該抽出したデータから、前記シリコン単結晶基板の前記一方向における第1の幅A毎の移動平均であるシグナルと、前記第1の幅Aの3倍以上の第2の幅B毎の移動平均であるベースラインとをそれぞれ求める工程と、前記シグナルと前記ベースラインの差分を算出する工程と、該算出した差分をストリエーション強度として評価する工程とを有することを特徴とするシリコン単結晶基板の評価方法。
  2. 評価対象の前記シリコン単結晶基板を、シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコンウェーハ又は検査用シリコン単結晶スラブとし、
    前記一方向を、前記シリコン単結晶インゴットの半径方向とすることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  3. 前記測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔を、1μm以上500μm以下の範囲とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  4. 前記第1の幅Aを、前記測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔の10倍以上とし、
    前記第2の幅Bを、前記測定面内の抵抗率の勾配の分布を測定する間隔の30倍以上とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  5. 前記第1の幅Aを0.5mm以上とし、
    前記第2の幅Bを5mm以上とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  6. 前記第1の幅Aを1mm以上とし、
    前記第2の幅Bを10mm以上とすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  7. 前記第1の幅Aを10mm以下とし、
    前記第2の幅Bを30mm以下とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  8. 前記ストリエーション強度が所望の値以下の前記シリコン単結晶基板を良品と評価することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
  9. 前記ストリエーション強度の絶対値の算術平均Raを求め、該求めた算術平均Raを用いて評価することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のシリコン単結晶基板の評価方法。
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