JP6390223B2 - 車両用温度調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱媒体を用いた車両用温度調整装置に関する。
従来、特許文献1には、冷却水によって温度調整される複数のサーモコンポーネントが、冷媒冷却水熱交換器の冷却水流れ下流側に直列に配置された温度調整装置が記載されている。
複数のサーモコンポーネントは、例えばバッテリ、制御ユニット、電気モータ、エンジン、空調用熱交換器等である。冷媒冷却水熱交換器は、冷凍サイクルの冷媒と冷却水とを熱交換させて冷却水を冷却または加熱する熱交換器である。
冷媒冷却水熱交換器で冷却または加熱された冷却水が複数のサーモコンポーネントを流れることによって、複数のサーモコンポーネントの温度が調節される。
欧州特許第2461992号明細書
上記従来技術によると、冷却水の流れにおいて、冷媒冷却水熱交換器と複数のサーモコンポーネントとが直列に配置されているので、冷媒冷却水熱交換器と複数のサーモコンポーネントの両方で圧力損失が発生する。そのため、冷却水の圧力損失(流路抵抗)が大きくなり、ポンプの仕事量が大きくなってしまうという問題がある。
また、上記従来技術では、冷媒冷却水熱交換器で冷却または加熱された冷却水が複数のサーモコンポーネントに流れ込むので、複数のサーモコンポーネントに流れ込む冷却水の温度が互いに同じになる。
しかしながら、複数のサーモコンポーネントは、適正温度範囲が互いに異なる。そのため、全てのサーモコンポーネントに対して、適正な温度の冷却水を供給するのが困難であるので、全てのサーモコンポーネントを適正温度範囲内に保つのが困難である。その結果、一部のサーモコンポーネントの作動や耐久性等に支障を来すという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、ポンプの仕事量を低減させつつ、熱媒体流通機器を適正な温度に調節できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
熱媒体が循環する熱媒体回路(10)を備え、
熱媒体回路(10)は、
熱媒体を吸入して吐出するポンプ(11、12)と、
熱媒体を冷却または加熱する熱媒体冷却加熱器(14、15)と、
熱媒体を熱交換させる熱媒体熱交換器(13、16、17)と、
熱媒体が流通する熱媒体流通機器(18、19、20、21)とを有し、
熱媒体冷却加熱器(14、15)および熱媒体流通機器(18、19、20、21)は、熱媒体の流れにおいて、互いに並列に配置されており、
熱媒体冷却加熱器(14、15)および熱媒体熱交換器(13、16、17)は、熱媒体の流れにおいて、互いに直列に配置されており、
熱媒体回路(10)は、
ポンプ(11、12)から吐出された熱媒体が熱媒体冷却加熱器(14、15)へ流れる主流路(41、42)と、
ポンプ(11、12)から吐出された熱媒体が熱媒体冷却加熱器(14、15)をバイパスして熱媒体流通機器(18、19、20、21)へ流れる分岐流路(51、52)とを有しており、
ポンプは、互いに独立して熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)であり、
熱媒体冷却加熱器は、第1ポンプ(11)から吐出された熱媒体を冷却する熱媒体冷却器(14)、および第2ポンプ(12)から吐出された熱媒体を加熱する熱媒体加熱器(15)であり、
主流路は、第1ポンプ(11)から吐出された熱媒体が熱媒体冷却器(14)へ流れる第1主流路(41)、および第2ポンプ(12)から吐出された熱媒体が熱媒体加熱器(15)へ流れる第2主流路(42)であり、
分岐流路は、第1ポンプ(11)から吐出された熱媒体が熱媒体冷却器(14)をバイパスして流れる第1分岐流路(51)、および第2ポンプ(12)から吐出された熱媒体が熱媒体加熱器(15)をバイパスして流れる第2分岐流路(52)であり、
熱媒体冷却器(14)の熱媒体出口側、熱媒体加熱器(15)の熱媒体出口側、第1分岐流路(51)の熱媒体出口側、第2分岐流路(52)の熱媒体出口側、熱媒体熱交換器(13、16、17)の熱媒体入口側、および熱媒体流通機器(18、19、20、21)の熱媒体入口側が接続され、熱媒体熱交換器(13、16、17)に、熱媒体冷却器(14)から流出した熱媒体が流入する状態と、熱媒体熱交換器(13、16、17)に、熱媒体加熱器(15)から流出した熱媒体が流入する状態とを切り替える切替手段(22、24)を備え、
切替手段(22、24)は、熱媒体流通機器(18、19、20、21)に、第1分岐流路(51)から流出した熱媒体が流入する状態と、熱媒体流通機器(18、19、20、21)に、第2分岐流路(52)から流出した熱媒体が流入する状態とを切り替えることを特徴とする。
これによると、熱媒体が熱媒体冷却器(14)および熱媒体加熱器(15)と熱媒体流通機器(18、19、20、21)とを並列に流れるので、熱媒体が熱媒体冷却器(14)および熱媒体加熱器(15)と熱媒体流通機器(18、19、20、21)とを直列に流れる場合と比較して熱媒体の圧力損失(流路抵抗)を低減でき、ひいては第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)の仕事量を低減できる(後述する数式F18〜F24を参照)。
また、熱媒体が、熱媒体冷却器(14)および熱媒体加熱器(15)と熱媒体流通機器(18、19、20、21)とを並列に流れ、熱媒体冷却器(14)および熱媒体加熱器(15)と熱媒体熱交換器(13、16、17)とを直列に流れるので、熱媒体熱交換器(13、16、17)に供給される熱媒体の温度とは異なる温度の熱媒体を熱媒体流通機器(18、19、20、21)に供給できる。そのため、熱媒体熱交換器(13、16、17)および熱媒体流通機器(18、19、20、21)の両方を適正な温度に調節できる。
さらに、熱媒体を、熱媒体冷却器(14)および熱媒体加熱器(15)と熱媒体流通機器(18、19、20、21)とに並列に流すことができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両用温度調整装置の全体構成図である。 第1実施形態における車両用温度調整装置の電気制御部を示すブロック図である。 第1実施形態における車両用温度調整装置を簡略化した構成図である。 比較例における車両用温度調整装置を簡略化した構成図である。 第2実施形態における車両用温度調整装置の全体構成図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示す車両用温度調整装置1は、車両が備える各種機器や車室内を適切な温度に調整するために用いられる。本実施形態では、車両用温度調整装置1を、エンジン(内燃機関)および走行用電動モータ(モータージェネレータ)から車両走行用駆動力を得るハイブリッド自動車に適用している。
本実施形態のハイブリッド自動車は、車両停車時に外部電源(商用電源)から供給された電力を、車両に搭載された電池(車載バッテリ)に充電可能なプラグインハイブリッド自動車として構成されている。電池としては、例えばリチウムイオン電池を用いることができる。
エンジンから出力される駆動力は、車両走行用駆動力として用いられるのみならず、発電機を作動させるためにも用いられる。そして、発電機にて発電された電力および外部電源から供給された電力を電池に蓄わえることができる。電池は、減速時や降坂時に走行用電動モータにて回生された電力(回生エネルギ)を蓄えることもできる。
電池に蓄えられた電力は、走行用電動モータのみならず、車両用温度調整装置1を構成する電動式構成機器をはじめとする各種車載機器に供給される。
プラグインハイブリッド自動車は、車両走行開始前の車両停車時に外部電源から電池に充電しておくことによって、走行開始時のように電池の蓄電残量SOCが予め定めた走行用基準残量以上になっているときにはEV走行モードとなる。EV走行モードは、走行用電動モータが出力する駆動力によって車両を走行させる走行モードである。
一方、車両走行中に電池の蓄電残量SOCが走行用基準残量よりも低くなっているときにはHV走行モードとなる。HV走行モードは、主にエンジンが出力する駆動力によって車両を走行させる走行モードであるが、車両走行負荷が高負荷となった際には走行用電動モータを作動させてエンジンを補助する。
本実施形態のプラグインハイブリッド自動車では、このようにEV走行モードとHV走行モードとを切り替えることによって、車両走行用の駆動力をエンジンのみから得る通常の車両に対してエンジンの燃料消費量を抑制して、車両燃費を向上させている。EV走行モードとHV走行モードとの切り替えは、駆動力制御装置(図示せず)によって制御される。
図1に示すように、車両用温度調整装置1は、冷却水(熱媒体)が循環する冷却水回路10(熱媒体回路)を備えている。冷却水回路10は、第1ポンプ11、第2ポンプ12、ラジエータ13、冷却水冷却器14、冷却水加熱器15、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20、オイル熱交換器21、直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25を有している。
第1ポンプ11および第2ポンプ12は、冷却水(熱媒体)を吸入して吐出する電動ポンプである。第1ポンプ11および第2ポンプ12は、互いに独立して冷却水を吸入して吐出する。第1ポンプ11および第2ポンプ12は、各冷却水流通機器を流れる冷却水の流量を調整する流量調整手段である。
冷却水は、熱媒体としての流体である。本実施形態では、冷却水として、少なくともエチレングリコール、ジメチルポリシロキサンもしくはナノ流体を含む液体、または不凍液体が用いられている。
ラジエータ13、冷却水冷却器14、冷却水加熱器15、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21は、冷却水が流通する冷却水流通機器(熱媒体流通機器)である。
ラジエータ13は、冷却水と車室外空気(以下、外気と言う。)とを熱交換(顕熱交換)させる冷却水外気熱交換器(熱媒体外気熱交換器)である。ラジエータ13に外気温以上の温度の冷却水を流すことにより、冷却水から外気に放熱させることが可能である。ラジエータ13に外気温以下の冷却水を流すことにより、外気から冷却水に吸熱させることが可能である。換言すれば、ラジエータ13は、冷却水から外気に放熱させる放熱器としての機能、および外気から冷却水に吸熱させる吸熱器としての機能を発揮できる。
ラジエータ13は、冷却水が流通する流路を有し、冷却水冷却器14や冷却水加熱器15で温度調整された冷却水との間で熱授受が行われる熱授受機器である。
室外送風機30は、ラジエータ13へ外気を送風する電動送風機(外気送風機)である。ラジエータ13および室外送風機30は車両の最前部に配置されている。このため、車両の走行時にはラジエータ13に走行風を当てることができる。室外送風機30は、ラジエータ13を流れる外気の流量を調整する流量調整手段である。
冷却水冷却器14(チラー)および冷却水加熱器15(水冷コンデンサ)は、冷却水を冷却または加熱する冷却水冷却加熱器(熱媒体冷却加熱器)である。冷却水冷却器14および冷却水加熱器15は、冷却水を熱交換させて冷却水の温度を調整する冷却水温度調整用熱交換器(熱媒体温度調整用熱交換器)である。
冷却水冷却器14は、冷却水を冷却する冷却水冷却用熱交換器(熱媒体冷却器)である。冷却水加熱器15は、冷却水を加熱する冷却水加熱用熱交換器(熱媒体加熱器)である。
冷却水冷却器14は、冷凍サイクル31の低圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって冷却水から低圧側冷媒に吸熱させる低圧側熱交換器(冷媒熱媒体熱交換器)である。冷却水冷却器14は、冷凍サイクル31の蒸発器を構成している。
冷凍サイクル31は、圧縮機32、冷却水加熱器15、膨張弁33および冷却水冷却器14を備える蒸気圧縮式冷凍機である。本実施形態の冷凍サイクル31では、冷媒としてフロン系冷媒を用いており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。
圧縮機32は、電池から供給される電力によって駆動される電動圧縮機であり、冷凍サイクル31の冷媒を吸入して圧縮して吐出する。
冷却水加熱器15は、圧縮機32から吐出された高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって高圧側冷媒から冷却水に放熱させる高圧側熱交換器(冷媒熱媒体熱交換器)である。冷却水加熱器15は、高圧側冷媒を凝縮(潜熱変化)させる凝縮器である。
膨張弁33は、冷却水加熱器15から流出した液相冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。冷却水加熱器15の冷媒出口側に冷媒貯液器が設けられている場合、膨張弁33は、冷媒貯液器から流出した液相冷媒を減圧膨張させる。
膨張弁33は、冷却水冷却器14出口側冷媒の温度および圧力に基づいて冷却水冷却器14出口側冷媒の過熱度を検出する感温部を有し、冷却水冷却器14出口側冷媒の過熱度が予め定めた所定範囲となるように機械的機構によって絞り通路面積を調整する温度式膨張弁である。膨張弁33の感温部は、冷却水冷却器14出口側冷媒の温度および圧力に関連する物理量に基づいて冷却水冷却器14出口側冷媒の過熱度を検出してもよい。
冷却水冷却器14は、膨張弁33で減圧膨張された低圧冷媒と冷却水とを熱交換させることによって低圧冷媒を蒸発(潜熱変化)させる蒸発器である。冷却水冷却器14で蒸発した気相冷媒は圧縮機32に吸入されて圧縮される。
冷凍サイクル31は、冷却水を冷却する冷却水冷却器14と、冷却水を加熱する冷却水加熱器15とを有する冷却水冷却加熱手段(熱媒体冷却加熱手段)である。換言すれば、冷凍サイクル31は、冷却水冷却器14で低温冷却水を作り出す低温冷却水発生手段(低温熱媒体発生手段)であるとともに、冷却水加熱器15で高温冷却水を作り出す高温冷却水発生手段(高温熱媒体発生手段)である。
ラジエータ13では外気によって冷却水を冷却するのに対し、冷却水冷却器14では冷凍サイクル31の低圧冷媒によって冷却水を冷却する。このため、冷却水冷却器14で冷却された冷却水の温度を、ラジエータ13で冷却された冷却水の温度に比べて低くできる。具体的には、ラジエータ13では冷却水を外気の温度よりも低い温度まで冷却できないのに対し、冷却水冷却器14では冷却水を外気の温度よりも低い温度まで冷却できる。
クーラコア16およびヒータコア17は、冷却水冷却器14および冷却水加熱器15で温度調整された冷却水と車室内への送風空気とを熱交換させて送風空気の温度を調整する熱媒体空気熱交換器である。
クーラコア16は、冷却水と車室内への送風空気とを熱交換(顕熱交換)させて車室内への送風空気を冷却除湿する空気冷却用熱交換器である。ヒータコア17は、車室内への送風空気と冷却水とを熱交換(顕熱交換)させて車室内への送風空気を加熱する空気加熱用熱交換器である。
冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19および電池用熱交換器20は、冷却水が流通する流路を有し、冷却水との間で熱授受が行われる熱授受機器(温度調整対象機器)である。
冷却水冷却水熱交換器18は、車両用温度調整装置1の冷却水(第1ポンプ11または第2ポンプ12によって循環される冷却水)と、エンジン冷却回路(図示せず)のエンジン冷却水(エンジン用熱媒体)とを熱交換する熱交換器(熱媒体熱媒体熱交換器)である。
エンジン冷却回路は、エンジン冷却水が循環する回路である。エンジン冷却水が車両のエンジンを循環することによってエンジンが冷却される。エンジン冷間時(エンジンが外気温と同程度に冷えている状態)においては、冷却水冷却水熱交換器18にエンジン冷却水の温度よりも高い温度の冷却水を流通させてエンジン冷却水の温度を上げることで、エンジンの暖機を促進する。
冷却水冷却水熱交換器18は、第1ポンプ11または第2ポンプ12によって循環される冷却水とエンジンとの間で熱授受が行われるエンジン用熱授受部を構成している。
インバータ19は、電池から供給された直流電力を交流電圧に変換して走行用電動モータに出力する電力変換装置である。インバータ19は、作動に伴って発熱する発熱機器である。インバータ19の発熱量は、車両の走行状況によって変化するようになっている。
電池用熱交換器20は、電池への送風経路に配置され、送風空気と冷却水とを熱交換する熱交換器(熱媒体空気熱交換器)である。電池用熱交換器20は、電池と冷却水との間で熱授受が行われる電池用熱授受部を構成している。電池は、作動に伴って発熱する発熱機器である。
第1ポンプ11は、第1ポンプ用流路41に配置されている。第1ポンプ用流路41において第1ポンプ11の吐出側には、冷却水冷却器14が配置されている。第1ポンプ用流路41は、第1ポンプ11から吐出された冷却水が冷却水冷却器14へ流れる主流路(第1主流路)である。
第2ポンプ12は、第2ポンプ用流路42に配置されている。第2ポンプ用流路42において第2ポンプ12の吐出側には、冷却水加熱器15が配置されている。第2ポンプ用流路42は、第2ポンプ12から吐出された冷却水が冷却水加熱器15へ流れる主流路(第2主流路)である。
ラジエータ13は、ラジエータ用流路43に配置されている。クーラコア16は、クーラコア用流路44に配置されている。ヒータコア17は、ヒータコア用流路45に配置されている。
冷却水冷却水熱交換器18は、冷却水冷却水熱交換器用流路46に配置されている。インバータ19は、インバータ用流路47に配置されている。電池用熱交換器20は、電池熱交換用流路48に配置されている。オイル熱交換器21は、オイル熱交換器用流路49に配置されている。
第1ポンプ用流路41、第2ポンプ用流路42、ラジエータ用流路43、クーラコア用流路44、ヒータコア用流路45および冷却水冷却水熱交換器用流路46は、直列機器側分配弁22および直列機器側集合弁23に接続されている。
直列機器側分配弁22および直列機器側集合弁23には、バイパス流路50が接続されている。バイパス流路50は、冷却水がラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17および冷却水冷却水熱交換器18を迂回して流れる流路である。
インバータ用流路47、電池熱交換用流路48およびオイル熱交換器用流路49は、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25に接続されている。
並列機器側分配弁24には、第1低温側並列流路51および第1高温側並列流路52が接続されている。第1低温側並列流路51は、第1ポンプ用流路41の分岐部A1から分岐して冷却水冷却器14と並列に冷却水が流れる分岐流路(第1分岐流路)である。第1高温側並列流路52は、第2ポンプ用流路42の分岐部B1から分岐して冷却水加熱器15と並列に冷却水が流れる分岐流路(第2分岐流路)である。
並列機器側集合弁25には、第2低温側並列流路53および第2高温側並列流路54が接続されている。第2低温側並列流路53は、第1ポンプ用流路41の合流部A2に合流して冷却水冷却器14と並列に冷却水が流れる合流流路(第1合流流路)である。第1高温側並列流路52は、第2ポンプ用流路42の合流部B2に合流して冷却水加熱器15と並列に冷却水が流れる合流流路(第2合流流路)である。
直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25は、冷却水の流れ(冷却水循環状態)を切り替える循環切替手段である。
直列機器側分配弁22は、冷却水の入口として第1入口22aおよび第2入口22bを有し、冷却水の出口として第1出口22c、第2出口22d、第3出口22e、第4出口22fおよび第5出口22gを有している。
直列機器側集合弁23は、冷却水の出口として第1出口23aおよび第2出口23bを有し、冷却水の入口として第1入口23c、第2入口23d、第3入口23e、第4入口23fおよび第5入口23gを有している。
並列機器側分配弁24は、冷却水の入口として第1入口24aおよび第2入口24bを有し、冷却水の出口として第1出口24c、第2出口24dおよび第3出口24eを有している。
並列機器側集合弁25は、冷却水の出口として第1出口25aおよび第2出口25bを有し、冷却水の入口として第1入口25c、第2入口25dおよび第3入口25eを有している。
直列機器側分配弁22の第1入口22aには、第1ポンプ用流路41の一端が接続されている。換言すれば、直列機器側分配弁22の第1入口22aには、冷却水冷却器14の冷却水出口側が接続されている。
直列機器側分配弁22の第2入口22bには、第2ポンプ用流路42の一端が接続されている。換言すれば、直列機器側分配弁22の第2入口22bには、冷却水加熱器15の冷却水出口側が接続されている。
直列機器側分配弁22の第1出口22cには、ラジエータ用流路43の一端が接続されている。換言すれば、直列機器側分配弁22の第1出口22cにはラジエータ13の冷却水入口側が接続されている。
直列機器側分配弁22の第2出口22dには、クーラコア用流路44の一端が接続されている。換言すれば、直列機器側分配弁22の第2出口22dにはクーラコア16の冷却水入口側が接続されている。
直列機器側分配弁22の第3出口22eには、ヒータコア用流路45の一端が接続されている。換言すれば、直列機器側分配弁22の第3出口22eにはヒータコア17の冷却水入口側が接続されている。
直列機器側分配弁22の第4出口22fには、冷却水冷却水熱交換器用流路46の一端が接続されている。換言すれば、直列機器側分配弁22の第4出口22fには冷却水冷却水熱交換器18の冷却水入口側が接続されている。
直列機器側分配弁22の第5出口22gには、バイパス流路50の一端が接続されている。
直列機器側集合弁23の第1入口23cには、ラジエータ用流路43の他端が接続されている。換言すれば、直列機器側集合弁23の第1入口23cにはラジエータ13の冷却水出口側が接続されている。
直列機器側集合弁23の第2入口23dには、クーラコア用流路44の他端が接続されている。換言すれば、直列機器側集合弁23の第2入口23dにはクーラコア16の冷却水出口側が接続されている。
直列機器側集合弁23の第3入口23eには、ヒータコア用流路45の他端が接続されている。換言すれば、直列機器側集合弁23の第3入口23eにはヒータコア17の冷却水出口側が接続されている。
直列機器側集合弁23の第4入口23fには、冷却水冷却水熱交換器用流路46の他端が接続されている。換言すれば、直列機器側集合弁23の第4入口23fには冷却水冷却水熱交換器18の冷却水出口側が接続されている。
直列機器側集合弁23の第5入口23gには、バイパス流路50の他端が接続されている。
直列機器側集合弁23の第1出口23aには、第1ポンプ用流路41の他端が接続されている。換言すれば、直列機器側集合弁23の第1出口23aには、第1ポンプ11の冷却水吸入側が接続されている。
直列機器側集合弁23の第2出口23bには、第2ポンプ用流路42の他端が接続されている。換言すれば、直列機器側集合弁23の第2出口23bには、第2ポンプ12の冷却水吸入側が接続されている。
並列機器側分配弁24の第1入口24aには、第1低温側並列流路51が接続されている。換言すれば、並列機器側分配弁24の第1入口24aには、第1ポンプ11の冷却水吐出側が接続されている。
並列機器側分配弁24の第2入口24bには、第1高温側並列流路52が接続されている。換言すれば、並列機器側分配弁24の第2入口24bには、第2ポンプ12の冷却水吐出側が接続されている。
並列機器側分配弁24の第1出口24cには、インバータ用流路47の一端が接続されている。換言すれば、並列機器側分配弁24の第1出口24cにはインバータ19の冷却水入口側が接続されている。
並列機器側分配弁24の第2出口24dには、電池熱交換用流路48の一端が接続されている。換言すれば、並列機器側分配弁24の第2出口24dには電池用熱交換器20の冷却水入口側が接続されている。
並列機器側分配弁24の第3出口24eには、オイル熱交換器用流路49の一端が接続されている。換言すれば、並列機器側分配弁24の第3出口24eにはオイル熱交換器21の冷却水入口側が接続されている。
並列機器側集合弁25の第1入口25cには、インバータ用流路47の他端が接続されている。換言すれば、並列機器側集合弁25の第1入口25cにはインバータ19の冷却水出口側が接続されている。
並列機器側集合弁25の第2入口25dには、電池熱交換用流路48の他端が接続されている。換言すれば、並列機器側集合弁25の第2入口23dには電池用熱交換器20の冷却水出口側が接続されている。
並列機器側集合弁25の第3入口25eには、オイル熱交換器用流路49の他端が接続されている。換言すれば、並列機器側集合弁25の第3入口25eにはオイル熱交換器21の冷却水出口側が接続されている。
並列機器側集合弁25の第1出口25aには、第2低温側並列流路53が接続されている。換言すれば、並列機器側集合弁25の第1出口25aには、第1ポンプ11の冷却水吸入側が接続されている。
並列機器側集合弁25の第2出口25bには、第2高温側並列流路54が接続されている。換言すれば、並列機器側集合弁25の第2出口25bには、第2ポンプ12の冷却水吸入側が接続されている。
直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25は、各入口と各出口との連通状態を任意または選択的に切り替え可能な構造になっている。
具体的には、直列機器側分配弁22は、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18およびバイパス流路50のそれぞれについて、第1ポンプ11から吐出された冷却水が流入する状態と、第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入する状態と、第1ポンプ11から吐出された冷却水および第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入しない状態とを切り替える。
直列機器側集合弁23は、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18およびバイパス流路50のそれぞれについて、第1ポンプ11へ冷却水が流出する状態と、第2ポンプ12へ冷却水が流出する状態と、第1ポンプ11および第2ポンプ12へ冷却水が流出しない状態とを切り替える。
並列機器側分配弁24は、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、第1ポンプ11から吐出された冷却水が流入する状態と、第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入する状態と、第1ポンプ11から吐出された冷却水および第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入しない状態とを切り替える。
並列機器側集合弁25は、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、第1ポンプ11へ冷却水が流出する状態と、第2ポンプ12へ冷却水が流出する状態と、第1ポンプ11および第2ポンプ12へ冷却水が流出しない状態とを切り替える。
直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24、並列機器側集合弁25は、弁開度を調整可能になっている。これにより、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20、オイル熱交換器21およびバイパス流路50を流れる冷却水の流量を調整できる。
すなわち、直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25は、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20、オイル熱交換器21およびバイパス流路50のそれぞれに対して、冷却水の流量を調整する流量調整手段である。
直列機器側分配弁22は、第1ポンプ11から吐出された冷却水と、第2ポンプ12から吐出された冷却水とを任意の流量割合で混合して、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18およびバイパス流路50に流入させることが可能になっている。
並列機器側分配弁24は、第1ポンプ11から吐出された冷却水と、第2ポンプ12から吐出された冷却水とを任意の流量割合で混合して、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21に流入させることが可能になっている。
すなわち、直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25は、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20、オイル熱交換器21およびバイパス流路50のそれぞれに対して、冷却水冷却器14で冷却された冷却水と、冷却水加熱器15で加熱された冷却水との流量割合を調整する流量割合調整手段である。
直列機器側分配弁22および並列機器側分配弁24は、一体的に形成されて弁駆動源が共用化されていてもよい。直列機器側集合弁23および並列機器側集合弁25は、一体的に形成されて弁駆動源が共用化されていてもよい。
直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25は、一体的に形成されて弁駆動源が共用化されていてもよい。
直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25はそれぞれ、多数の弁の組み合わせで構成されていてもよい。
クーラコア16およびヒータコア17は、車両用空調装置の室内空調ユニットのケース55に収容されている。
ケース55は、車室内に送風される送風空気の空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。ケース55内の空気流れ最上流側には、内外気切替箱(図示せず)が配置されている。内外気切替箱は、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気導入手段である。
内外気切替箱には、ケース55内に内気を導入させる内気吸込口、および外気を導入させる外気吸込口が形成されている。内外気切替箱の内部には、内外気切替ドア(図示せず)が配置されている。
内外気切替ドアは、ケース55内に内気が導入される内気導入モードと、外気が導入される外気導入モードとを切り替える内外気切替手段である。換言すれば、内外気切替ドアは、ケース55内に導入される内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる風量割合変更手段である。
具体的には、内外気切替ドアは、内気吸込口および外気吸込口の開口面積を連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる。内外気切替ドアは、電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
内外気切替箱の空気流れ下流側には、室内送風機56(ブロワ)が配置されている。室内送風機56は、内外気切替箱を介して吸入した空気(内気および外気)を車室内へ向けて送風する送風手段である。室内送風機56は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機である。
ケース55内において室内送風機56の空気流れ下流側には、クーラコア16およびヒータコア17が配置されている。
ケース55の内部においてクーラコア16の空気流れ下流側部位には、ヒータコアバイパス通路55aが形成されている。ヒータコアバイパス通路55aは、クーラコア16を通過した空気を、ヒータコア17を通過させずに流す空気通路である。
ケース55の内部においてクーラコア16とヒータコア17との間には、エアミックスドア(図示せず)が配置されている。
エアミックスドアは、ヒータコア17へ流入させる空気と、ヒータコアバイパス通路55aへ流入させる空気との風量割合を連続的に変化させる風量割合調整手段である。エアミックスドアは、回動可能な板状ドアや、スライド可能なドア等であり、電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
ヒータコア17を通過する空気とヒータコアバイパス通路55aを通過する空気との風量割合によって、車室内へ吹き出される吹出空気の温度が変化する。したがって、エアミックスドアは、車室内へ吹き出される吹出空気の温度を調整する温度調整手段である。
ケース55の空気流れ最下流部には、空調対象空間である車室内へ送風空気を吹き出す吹出口(図示せず)が配置されている。この吹出口としては、具体的には、デフロスタ吹出口、フェイス吹出口およびフット吹出口が設けられている。
デフロスタ吹出口は、車両前面窓ガラスの内側の面に向けて空調風を吹き出す。フェイス吹出口は、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出す。フット吹出口は、乗員の足元に向けて空調風を吹き出す。
吹出口の空気流れ上流側には、吹出口モードドア(図示せず)が配置されている。吹出口モードドアは、吹出口モードを切り替える吹出口モード切替手段である。吹出口モードドアは、電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
吹出口モードドアによって切り替えられる吹出口モードとしては、例えば、フェイスモード、バイレベルモード、フットモードおよびフットデフロスタモードがある。
フェイスモードは、フェイス吹出口を全開してフェイス吹出口から車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出す吹出口モードである。バイレベルモードは、フェイス吹出口とフット吹出口の両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出す吹出口モードである。
フットモードは、フット吹出口を全開するとともにデフロスタ吹出口を小開度だけ開口して、フット吹出口から主に空気を吹き出す吹出口モードである。フットデフロスタモードは、フット吹出口およびデフロスタ吹出口を同程度開口して、フット吹出口およびデフロスタ吹出口の双方から空気を吹き出す吹出口モードである。
次に、車両用温度調整装置1の電気制御部を図2に基づいて説明する。制御装置70は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する制御手段である。
制御装置70によって制御される制御対象機器は、第1ポンプ11、第2ポンプ12、直列機器側分配弁22、並列機器側分配弁24、直列機器側集合弁23、並列機器側集合弁25、室外送風機30、圧縮機32、室内送風機56、ケース55の内部に配置された各種ドア(内外気切替ドア、エアミックスドア、吹出口モードドア等)を駆動する電動アクチュエータ等である。
制御装置70のうち、その出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、それぞれの制御対象機器の作動を制御する制御部(制御手段)を構成している。
制御装置70のうち第1ポンプ11および第2ポンプ12の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、ポンプ制御部70a(ポンプ制御手段)である。ポンプ制御部70aは、各冷却水流通機器を流れる冷却水の流量を制御する流量制御部(流量制御手段)である。
制御装置70のうち直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、切替制御部70b(切替制御手段)である。切替制御部70bは、冷却水の循環状態を切り替える循環切替制御手段でもある。切替制御部70bは、各冷却水流通機器を流れる冷却水の流量を調整する流量制御部(流量制御手段)でもある。
制御装置70のうち室外送風機30の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、室外送風機制御部70c(外気送風機制御手段)である。室外送風機制御部70cは、ラジエータ13を流れる外気の流量を制御する流量制御部(流量制御手段)である。
制御装置70のうち圧縮機32の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、圧縮機制御部70d(圧縮機制御手段)である。圧縮機制御部70dは、圧縮機32から吐出される冷媒の流量を制御する冷媒流量制御手段である。
制御装置70のうち室内送風機56の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、室内送風機制御部70e(室内送風機制御手段)である。室内送風機制御手段70eは、車室内へ吹き出される送風空気の風量を制御する吹出風量制御手段である。
各制御部70a、70b、70c、70d、70eは、制御装置70に対して別体で構成されていてもよい。
制御装置70の入力側には、内気温度センサ71、外気温度センサ72、日射センサ73、第1水温センサ74、第2水温センサ75、ラジエータ水温センサ76、クーラコア温度センサ77、ヒータコア温度センサ78、エンジン水温センサ79、インバータ温度センサ80、電池温度センサ81、冷媒温度センサ82、冷媒圧力センサ83等のセンサ群の検出信号が入力される。
内気温度センサ71は、内気の温度(車室内温度)を検出する検出手段(内気温度検出手段)である。外気温度センサ72は、外気の温度(車室外温度)を検出する検出手段(外気温度検出手段)である。日射センサ73は、車室内の日射量を検出する検出手段(日射量検出手段)である。
第1水温センサ74は、第1ポンプ用流路41を流れる冷却水の温度(例えば第1ポンプ11に吸入される冷却水の温度)を検出する検出手段(第1熱媒体温度検出手段)である。
第2水温センサ75は、第2ポンプ用流路42を流れる冷却水の温度(例えば第2ポンプ12に吸入される冷却水の温度)を検出する検出手段(第2熱媒体温度検出手段)である。
ラジエータ水温センサ76は、ラジエータ用流路43を流れる冷却水の温度(例えばラジエータ13から流出した冷却水の温度)を検出する検出手段(機器側熱媒体温度検出手段)である。
クーラコア温度センサ77は、クーラコア16の表面温度を検出する検出手段(クーラコア温度検出手段)である。クーラコア温度センサ77は、例えば、クーラコア16の熱交換フィンの温度を検出するフィンサーミスタや、クーラコア16を流れる冷却水の温度を検出する水温センサ等である。
ヒータコア温度センサ78は、ヒータコア17の表面温度を検出する検出手段(ヒータコア温度検出手段)である。ヒータコア温度センサ78は、例えば、ヒータコア17の熱交換フィンの温度を検出するフィンサーミスタや、ヒータコア17を流れる冷却水の温度を検出する水温センサ等である。
エンジン水温センサ79は、エンジン冷却回路60を循環する冷却水の温度(例えばエンジンの内部を流れる冷却水の温度)を検出する検出手段(エンジン熱媒体温度検出手段)である。
インバータ温度センサ80は、インバータ用流路47を流れる冷却水の温度(例えばインバータ19から流出した冷却水の温度)を検出する検出手段(機器側熱媒体温度検出手段)である。
電池温度センサ81は、電池熱交換用流路48を流れる冷却水の温度(例えば電池用熱交換器20に流入する冷却水の温度)を検出する検出手段(機器側熱媒体温度検出手段)である。電池温度センサ81は、温度バラツキのある電池パック内において特定の部位の温度(電池代表温度)を検出する検出手段(電池代表温度検出手段)であってもよい。
冷媒温度センサ82は、冷凍サイクル31の冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段である。冷媒圧力センサ83は、冷凍サイクル31冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出手段である。
制御装置70の入力側には、操作パネル85に設けられた各種空調操作スイッチからの操作信号が入力される。例えば、操作パネル85は、車室内前部の計器盤付近に配置されている。
操作パネル85に設けられた各種空調操作スイッチは、デフロスタスイッチ、エアコンスイッチ、オートスイッチ、車室内温度設定スイッチ、風量設定スイッチおよび空調停止スイッチ等である。
デフロスタスイッチは、デフロスタモードを設定または解除するスイッチである。デフロスタモードは、室内空調ユニットのデフロスタ吹出口からフロント窓ガラスの内面に向けて空調風を吹き出してフロント窓ガラスの曇りを防止したり、窓曇りした場合に窓曇りを除去したりする吹出口モードである。
エアコンスイッチは、冷房または除湿の作動・停止(オン・オフ)を切り替えるスイッチである。風量設定スイッチは、室内送風機56から送風される風量を設定するスイッチである。オートスイッチは、空調の自動制御を設定または解除するスイッチである。
車室内温度設定スイッチは、乗員の操作によって車室内目標温度を設定する目標温度設定手段である。空調停止スイッチは、空調を停止させるスイッチである。
制御装置70は、外気温度と車室内吹出空気の目標吹出温度TAOとに基づいて空調モードを決定する。目標吹出温度TAOは、内気温Trを速やかに乗員の所望の目標温度Tsetに近づけるために決定される値であって、下記数式F1により算出される。
(数1)
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C …F1
この数式において、Tsetは車室内温度設定スイッチによって設定された車室内の目標温度であり、Trは内気温度センサ71によって検出された内気温度であり、Tamは外気温度センサ72によって検出された外気温度であり、Tsは日射センサ73によって検出された日射量である。Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
例えば、制御装置70は、外気温度よりも目標吹出温度TAOが低い場合、空調モードを冷房モードに決定し、外気温度よりも目標吹出温度TAOが高い場合、空調モードを暖房モードに決定する。
制御装置70のうち空調モードを決定する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、空調モード決定部(空調モード決定手段)である。空調モード決定部は、制御装置70に対して別体で構成されていてもよい。
次に、上記構成における作動を説明する。制御装置70が第1ポンプ11、第2ポンプ12、圧縮機32、直列機器側分配弁22、直列機器側集合弁23、並列機器側分配弁24および並列機器側集合弁25等の作動を制御することによって、種々の作動モードに切り替えられる。
例えば、第1ポンプ11によって吸入されて吐出された冷却水が、冷却水冷却器14と、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のうち少なくとも1つの機器との間で循環する低温側冷却水回路(低温側熱媒体回路)が形成され、第2ポンプ12によって吸入されて吐出された冷却水が、冷却水加熱器15と、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のうち少なくとも1つの機器との間で循環する高温側冷却水回路(高温側熱媒体回路)が形成される。
ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、低温側冷却水回路に接続される場合と、高温側冷却水回路に接続される場合とを状況に応じて切り替えることによって、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21を状況に応じて適切な温度に調整できる。
ラジエータ13が低温側冷却水回路に接続された場合、冷凍サイクル31のヒートポンプ運転を行うことができる。すなわち、低温側冷却水回路では、冷却水冷却器14で冷却された冷却水がラジエータ13を流れるので、ラジエータ13で冷却水が外気から吸熱する。
そして、ラジエータ13にて外気から吸熱した冷却水は、冷却水冷却器14で冷凍サイクル31の冷媒と熱交換して放熱する。したがって、冷却水冷却器14では、冷凍サイクル31の冷媒が冷却水を介して外気から吸熱する。
冷却水冷却器14にて外気から吸熱した冷媒は、冷却水加熱器15にて高温側冷却水回路の冷却水と熱交換して放熱する。したがって、外気の熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
ラジエータ13が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱器15で加熱された冷却水がラジエータ13を流れるので、ラジエータ13で冷却水の熱を外気に放熱できる。
クーラコア16が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却器14で冷却された冷却水がクーラコア16を流れるので、クーラコア16で車室内への送風空気を冷却・除湿できる。すなわち車室内を冷房・除湿できる。
ヒータコア17が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱器15で加熱された冷却水がヒータコア17を流れるので、ヒータコア17で車室内への送風空気を加熱できる。すなわち車室内を暖房できる。
冷却水冷却水熱交換器18が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却器14で冷却された冷却水が冷却水冷却水熱交換器18を流れるのでエンジン冷却水を冷却できる。換言すれば、冷却水冷却水熱交換器18で低温側冷却水回路の冷却水がエンジン冷却水から吸熱できるので、エンジンの廃熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
冷却水冷却水熱交換器18が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱器15で加熱された冷却水が冷却水冷却水熱交換器18を流れるのでエンジン冷却水を加熱できる。したがって、エンジンを加熱(暖機)できる。
インバータ19が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却器14で冷却された冷却水がインバータ19を流れるのでインバータ19を冷却できる。換言すれば、インバータ19の廃熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
インバータ19が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱器15で加熱された冷却水がインバータ19を流れるのでインバータ19を加熱(暖機)できる。
電池用熱交換器20が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却器14で冷却された冷却水が電池用熱交換器20を流れるので電池を冷却できる。換言すれば、電池の廃熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
電池用熱交換器20が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱器15で加熱された冷却水が電池用熱交換器20を流れるので電池を加熱(暖機)できる。
本実施形態のようにインバータ19を冷却水冷却器14および冷却水加熱器15に対して並列に配置した構成(以下、並列配置構成と言う。)においては、インバータ19を冷却水冷却器14および冷却水加熱器15に対して直列に配置した構成(以下、直列配置構成と言う。)と比較して、インバータ19に流入する冷却水の温度を低くできるとともに、第1ポンプ11の消費動力を低減できる。以下、その理由を説明する。
理解を容易にするために、並列配置構成を簡略化した構成図を図3に示し、直列配置構成を簡略化した構成図を図4に示す。
図3では、インバータ19を冷却水加熱器15に対して並列に配置した構成を示している。図3の括弧内の符号は、インバータ19を冷却水冷却器14に対して並列に配置した構成に対応した符号である。
図4では、インバータ19を冷却水加熱器15に対して直列に配置した構成を示している。図4の括弧内の符号は、インバータ19を冷却水冷却器14に対して直列に配置した構成に対応した符号である。
図3に示す並列配置構成において、インバータ19に流入する冷却水の温度Ti_inは、次の数式F2で表される。
(数2)
Ti_in=[ΔTi×(Qi/QL)+(Tcond_in+ΔTcond+ΔThe)×(Qj/QL)]×(1−Qi/QL) ・・・(F2)
ΔTiは、インバータ19における冷却水の温度上昇量である。Qiは、インバータ19を流れた冷却水の流量である。QLは、第2ポンプ12から吐出された冷却水の流量である。Qjは、冷却水加熱器15およびヒータコア17を流れた冷却水の流量である。
Tcond_inは、冷却水加熱器15に流入する冷却水の温度である。ΔTcondは、冷却水加熱器15における冷却水の温度上昇量である。ΔTheは、ヒータコア17における冷却水の温度上昇量である。
この数式F2は、次のようにして求められる。冷却水配管における熱損失を無視すると、第2ポンプ12から吐出された冷却水の温度Twp_outは、インバータ19に流入する冷却水の温度Ti_in、および冷却水加熱器15に流入する冷却水の温度Tcond_inと等しくなる。
(数3)
Ti_in=Tcond_out=Twp_out ・・・(F3)
第2ポンプ12の発熱分の冷却水伝熱を無視すると、第2ポンプ12に吸入される冷却水の温度Twp_inは、第2ポンプ12から吐出される冷却水の温度Twp_outと等しくなる。
(数4)
Twp_in=Twp_out ・・・(F4)
第2ポンプ12に吸入される冷却水は、インバータ19から流出した冷却水と、ヒータコア17から流出した冷却水とが混合された冷却水である。したがって、第2ポンプ12に吸入される冷却水の温度Twp_inは、次の数式F5で表される。
(数5)
Twp_in=Ti_out×(Qi/QL)+The_out×(Qj/QL) ・・・(F5)
The_outは、ヒータコア17から流出した冷却水の温度である。
インバータ19から流出した冷却水の温度Ti_outは、次の数式F6で表される。
(数6)
Ti_out=Ti_in+ΔTi ・・・(F6)
ヒータコア17から流出した冷却水の温度The_outは、次の数式F7で表される。
(数7)
The_out=The_in+ΔThe=Tcond_in+ΔTcond+ΔThe ・・・(F7)
以上の数式F2〜F7から次の数式F8が導かれる。
(数8)
Ti_in=(Ti_in+ΔTi)×(Qi/QL)+(Tcond_in+ΔTcond+ΔThe)×(Qj/QL) ・・・(F8)
したがって、上述の数式F2が導かれる。
一方、図4に示す直列配置構成において、インバータ19に流入する冷却水の温度Ti_inは、次の数式F9で表される。
(数9)
Ti_in=[ΔTi×(Qi/QL)+(Tcond_in+ΔTcond+ΔThe)×(Qj/QL)+ΔTcond]×(1−Qi/QL) ・・・(F9)
この数式F9は、次のようにして求められる。
冷却水配管における熱損失を無視すると、ヒータコア17に流入する冷却水の温度は、インバータ19に流入する冷却水の温度Ti_in、および冷却水加熱器15から流出する冷却水の温度Tcond_inと等しくなる。
(数10)
The_in=Ti_in=Tcond_out ・・・(F10)
第2ポンプ12の発熱分の冷却水伝熱を無視すると、第2ポンプ12に吸入される冷却水の温度Twp_inは、第2ポンプ12から吐出される冷却水の温度Twp_outと等しくなる。
(数11)
Twp_in=Twp_out ・・・(F11)
第2ポンプ12に吸入される冷却水は、インバータ19から流出した冷却水と、ヒータコア17から流出した冷却水とが混合された冷却水である。したがって、第2ポンプ12に吸入される冷却水の温度Twp_inは、次の数式F12で表される。
(数12)
Twp_in=Ti_out×(Qi/QL)+The_out×(Qj/QL) ・・・(F12)
冷却水加熱器15から流出した冷却水の温度Tcond_outは、次の数式F13で表される。
(数13)
Tcond_out=Tcond_in+ΔTcond ・・・(F13)
インバータ19から流出した冷却水の温度Ti_outは、次の数式F14で表される。
(数14)
Ti_out=Ti_in+ΔTi ・・・(F14)
ヒータコア17から流出した冷却水の温度The_outは、次の数式F15で表される。
(数15)
The_out=The_in+ΔThe=Tcond_in+ΔTcond+ΔThe ・・・(F15)
以上の数式F10〜F15から次の数式F16が導かれる。
(数16)
Ti_in=(Ti_in+ΔTi)×(Qi/QL)+(Tcond_in+ΔTcond+ΔThe)×(Qj/QL)+ΔTcond ・・・(F16)
したがって、上述の数式F9が導かれる。
数式F2(並列配置構成)におけるインバータ19に流入する冷却水の温度Ti_inをTi_in_palとし、数式F9(直列配置構成)におけるインバータ19に流入する冷却水の温度Ti_inをTi_in_serとすると、数式F2および数式F9に基づいて次の数式F17が導かれる。
(数17)
Ti_in_pal=Ti_in_ser−ΔTcond ・・・(F17)
したがって、並列配置構成では、直列配置構成と比較して、インバータ19に流入する冷却水の温度が低くなる。
すなわち、インバータ19の廃熱量が同じ場合、流量Qiが同一条件においてΔTiは、直列配置構成、並列配置構成ともに同じ値となる。冷却水回路が熱的につり合っている場合、直列配置構成、並列配置構成ともにヒータコア17における空間への放熱量ΔTheは同じ値になる。
ヒータコア17の放熱量特性は、空気と冷却水との気水温度差によって決まるため、同一放熱量条件では直列配置構成、並列配置構成に関わらず、入口水温、出口水温はそれぞれ同じ値になる。
インバータ19が同一の発熱条件であると考える場合、並列配置構成では、直列配置構成と比較して、インバータ19に流入する冷却水の温度が低くなるので、耐久性の向上や、放熱構造の簡素化ができる。インバータ19に流入する冷却水の温度が低くなるほど、冷却性能が向上し、内部の素子を小さくできる。素子の小型化で、インバータ19の小型化、低コスト化が可能になる。
また、インバータ19に流入する冷却水の温度が低くなるほど、インバータ19のスイッチング損失量を低減させることができるので、走行モータの駆動効率を上げられる。
次に、図3に示す並列配置構成によると、図4に示す直列配置構成と比較して、第2ポンプ12の消費動力を低減できる理由を説明する。
図3に示す並列配置構成においては、次の数式F18の関係が満たされるように、インバータ19を流れた冷却水の流量Qi、および冷却水加熱器15およびヒータコア17を流れた冷却水の流量Qjが分配される。
(数18)
ΔPi+ΔPval=ΔPhe+ΔPcond_pal ・・・(F18)
ΔPiは、インバータ19における圧力損失である。ΔPvalは、並列機器側分配弁24における圧力損失である。ΔPheは、ヒータコア17における圧力損失である。ΔPcond_palは、並列配置構成での冷却水加熱器15における圧力損失である。
インバータ19を流れた冷却水の流量Qi、および冷却水加熱器15およびヒータコア17を流れた冷却水の流量Qjが所定値となるように、並列機器側分配弁24の開度を予め決めておく、または調整する。
上述の数式F18では、並列機器側分配弁24は、インバータ19側の冷却水流路の冷却水流路の開度を予め決めておく、または調整することを前提としている。並列機器側分配弁24は、冷却水加熱器15側の冷却水流路の冷却水流路の開度を予め決めておく、または調整するようにしてもよい。
第2ポンプ12の必要揚程HPは、次の数式F19で表される。
(数19)
HP=ΔPi+ΔPval=ΔPhe+ΔPcond_pal ・・・(F19)
第2ポンプ12の仕事量LPは、必要揚程HPと流量QLとの積に比例する。したがって、第2ポンプ12の仕事量LPは、次の数式F20で表される
(数20)
LP=(ΔPhe+ΔPcond_pal)×QL×α ・・・(F20)
αは比例係数である。
図7に示す直列配置構成においては、次の数式F21の関係が満たされるように、インバータ19を流れた冷却水の流量Qi、および冷却水加熱器15およびヒータコア17を流れた冷却水の流量Qjが分配される。
(数21)
ΔPi=ΔPhe ・・・(F21)
インバータ19を流れた冷却水の流量Qi、および冷却水加熱器15およびヒータコア17を流れた冷却水の流量Qjが所定値となるように、流路径を予め決めておく。
第2ポンプ12の必要揚程HPは、次の数式F22で表される。
(数22)
HP=ΔPi+ΔPcond_ser=ΔPhe+ΔPcond_ser ・・・(F22)
ΔPcond_serは、直列配置構成での冷却水加熱器15における圧力損失である。
第2ポンプ12の仕事量LPは、必要揚程HPと流量QLとの積に比例する。したがって、第2ポンプ12の仕事量LPは、次の数式F23で表される。
(数23)
LP=(ΔPhe+ΔPcond_ser)×QL×β ・・・(F23)
βは比例係数である。
冷却水加熱器15内部流れが乱流に近いと仮定すると、冷却水加熱器15における圧力損失は、流量の1.75乗に比例する。したがって、直列配置構成での冷却水加熱器15における圧力損失は、次の数式F23で表される。
(数24)
ΔPcond_ser=ΔPcond_pal×(QL/Qj)^1.75 ・・・(F24)
すなわち、直列配置構成時の冷却水加熱器15における圧力損失は、並列配置構成時の冷却水加熱器15における圧力損失の(QL/Qj)^1.75倍になる。したがって、並列配置構成では、直列配置構成に比べて第2ポンプ12の消費動力を低減できる。
冷却水加熱器15内部流れが乱流に近いと仮定すると、冷却水加熱器15における圧力損失は、流量の1乗に比例する。したがって、冷却水加熱器15内部流れが乱流である方が、第2ポンプ12の消費動力低減量を大きくできる。例えば、第2ポンプ12の消費動力を半減することも可能である。
本実施形態では、冷却水冷却加熱器14、15(冷却水冷却器14および冷却水加熱器15)および冷却水流通機器18、19、20、21(冷却水冷却水熱交換器18、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21)は、冷却水の流れにおいて、互いに並列に配置されている。
これによると、冷却水が、冷却水冷却加熱器14、15と冷却水流通機器18、19、20、21とを並列に流れるので、冷却水が、冷却水冷却加熱器14、15と冷却水流通機器18、19、20、21の両方とを直列に流れる場合と比較して、冷却水の圧力損失流路抵抗を低減でき、ひいてはポンプ11、12(第1ポンプ11および第2ポンプ12)の仕事量を低減できる。
また、冷却水が、冷却水冷却加熱器14、15と冷却水流通機器18、19、20、21とを並列に流れ、冷却水冷却加熱器14、15と冷却水熱交換器16、17(クーラコア16およびヒータコア17)とを直列に流れるので、冷却水熱交換器16、17に供給される冷却水の温度とは異なる温度の冷却水を冷却水流通機器18、19、20、21に供給できる。そのため、冷却水熱交換器16、17および冷却水流通機器18、19、20、21の両方を適正な温度に調節できる。
ラジエータ13は、第1ポンプ用流路41または第2ポンプ用流路42に配置されていてもよい。この構成によると、冷却水が、冷却水冷却加熱器14、15と冷却水流通機器18、19、20、21とを並列に流れ、冷却水冷却加熱器14、15とラジエータ13とを直列に流れる。
そのため、ラジエータ13に供給される冷却水の温度とは異なる温度の冷却水を冷却水流通機器18、19、20、21に供給できるので、ラジエータ13および冷却水流通機器18、19、20、21の両方を適正な温度に調節できる。
具体的には、冷却水回路10は、ポンプ11、12から吐出された冷却水が冷却水冷却加熱器14、15をバイパスして冷却水流通機器18、19、20、21へ流れる分岐流路51、52(第1低温側並列流路51および第1高温側並列流路52)を有している。
これにより、冷却水を、冷却水冷却加熱器14、15と冷却水流通機器18、19、20、21とに並列に流すことができる。
具体的には、冷却水冷却加熱器14、15は、冷凍サイクル31の冷媒と冷却水とを熱交換させる。これにより、冷凍サイクル31で生成される温熱・冷熱を利用する車両用温度調整装置1において、上述した本実施形態の作用効果を奏することができる。
具体的には、冷却水熱交換器16、17(クーラコア16およびヒータコア17)は、空気と冷却水とを熱交換させ、冷却水熱交換器16、17は、冷却水の流れにおいて、冷却水冷却加熱器14、15の下流側に直列に配置されている。
これにより、冷却水冷却加熱器14、15で冷却または加熱された冷却水を冷却水熱交換器16、17に供給できるので、冷却水熱交換器16、17における空気と冷却水との温度差を確保して、冷却水熱交換器16、17における熱交換能力を高めることができる。
具体的には、冷却水熱交換器16、17は、車室内へ送風される空気と冷却水とを熱交換させる。これにより、車室内の空調能力(冷暖房能力)を高めることができる。
具体的には、冷却水流通機器は、電池から供給された直流電力を交流電圧に変換して走行用電動モータに出力するインバータ19である。
これにより、インバータ19に、冷却水冷却加熱器14、15で冷却または加熱された冷却水(例えば0℃以下または60℃以上の冷却水)が供給されず、冷却水冷却加熱器14、15をバイパスした冷却水(例えば0℃以上、60℃未満の冷却水)を供給できるので、インバータ19を適正温度範囲内(例えば10〜40℃)に温度調整できる。
具体的には、冷却水流通機器は、電池と熱交換可能な熱交換器である。電池と熱交換可能な熱交換器は、例えば電池用熱交換器20等である。
これにより、電池と熱交換可能な電池用熱交換器20に、冷却水冷却加熱器14、15で冷却または加熱された冷却水(例えば0℃以下または60℃以上の冷却水)が供給されず、冷却水冷却加熱器14、15をバイパスした冷却水(例えば0℃以上、60℃未満の冷却水)を供給できるので、電池を適正温度(例えば25℃)に温度調整できる。
具体的には、冷却水冷却加熱器は、冷凍サイクル31の高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させて高圧側冷媒から冷却水に放熱させる冷媒冷却水熱交換器15であり、冷却水流通機器は、電気を使用して作動する電気機器である。電気機器は、例えばインバータ19、電池、モータ等である。
これにより、電気機器に、冷却水冷却加熱器15で加熱された高温の冷却水が供給されず、冷却水冷却加熱器15をバイパスした低温の冷却水を供給できるので、電気機器に供給される冷却水の温度を低くできる。そのため、電気機器の抵抗値を低くしできるので、回路抵抗損失や、半導体スイッチング素子の切替時損失を低減できる。
本実施形態では、冷却水回路10は、冷却水冷却加熱器14、15から流出した冷却水が冷却水熱交換器16、17をバイパスして流れるバイパス流路50を有している。
これにより、冷却水熱交換器16、17で冷却水を熱交換させることなく、冷却水流通機器18、19、20、21に冷却水を流通させるという作動モードを実現できる。
本実施形態では、冷却水冷却器14は、冷凍サイクル31の低圧側冷媒と冷却水とを熱交換させて冷却水から低圧側冷媒に吸熱させることによって冷却水を冷却する。クーラコア16は、車室内へ送風される空気と冷却水とを熱交換させて空気を冷却する。
これにより、車室内を適正な温度で空調できるとともに、冷却水流通機器18、19、20、21を適正な温度に調節できる。
本実施形態では、冷却水冷却器14は、冷凍サイクル31の低圧側冷媒と冷却水とを熱交換させて冷却水から低圧側冷媒に吸熱させることによって冷却水を冷却する。冷却水加熱器15は、冷凍サイクル31の高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させて高圧側冷媒から冷却水に放熱させることによって冷却水を加熱する。ラジエータ13は、車室外の空気と冷却水とを熱交換させて冷却水の温度を調整する。
そして、切替手段22は、冷却水加熱器15から流出した冷却水がラジエータ13へ流れる状態と、冷却水冷却器14から流出した冷却水がラジエータ13へ流れる状態とを選択的に切り替える。
これによると、冷却水加熱器15で加熱された冷却水がラジエータ13で外気に放熱する作動モードと、冷却水冷却器14で冷却された冷却水がラジエータ13で外気から吸熱する作動モードとを切り替えることができる。
冷却水冷却器14で冷却された冷却水がラジエータ13で外気から吸熱する作動モードでは、冷却水冷却器14で冷却された冷却水が冷却水流通機器18、19、20、21からも吸熱することができる。
本実施形態では、冷却水熱交換器16、17に流入する冷却水の流量、および冷却水流通機器18、19、20、21に流入する冷却水の流量を制御する切替手段22、24を有している。
これによると、切替手段22、24が冷却水の流量を制御することによって、冷却水熱交換器16、17における熱交換量、および冷却水流通機器18、19、20、21の温度を調整できる。
具体的には、切替手段22、24は、第1切替弁24と、第2切替弁22とを有している。
第1切替弁24は、冷却水流通機器18、19、20、21に冷却水が流れる第1流通状態と、第1流通状態と比較して冷却水流通機器18、19、20、21を流れる冷却水の流量が減少する状態とを切り替える。
第2切替弁22は、冷却水熱交換器16、17に冷却水が流れる第2流通状態と、第2流通状態と比較して冷却水熱交換器13、16、17を流れる冷却水の流量が減少する状態とを切り替える。
これによると、切替手段22、24が、冷却水流通機器18、19、20、21用の第1切替弁24と、冷却水熱交換器16、17用の第2切替弁22とに分割されているので、切替手段22、24の設計や配置の自由度を高めることができる。
本実施形態では、切替手段22、24は、冷却水流通機器18、19、20、21に、第1分岐流路51から流出した冷却水が流入する状態と、冷却水流通機器18、19、20、21に、第2分岐流路52から流出した冷却水が流入する状態とを切り替える。
これにより、冷却水流通機器18、19、20、21が低温側冷却水回路(第1ポンプ11および冷却水冷却器14側の冷却水回路)に接続される状態と、高温側冷却水回路(第2ポンプ12および冷却水加熱器15側の冷却水回路)に接続される状態とを切り替えることができる。そのため、冷却水流通機器18、19、20、21を、より適切な温度に調整できる。
本実施形態では、ラジエータ13は、車室外の空気と冷却水とを熱交換させて冷却水の温度を調整する。切替手段22、24は、ラジエータ13に、冷却水冷却器14から流出した冷却水が流入し、かつ冷却水流通機器18、19、20、21に、第1分岐流路51から流出した冷却水が流入する状態と、ラジエータ13に、冷却水加熱器15から流出した冷却水が流入し、かつ冷却水流通機器18、19、20、21に、第2分岐流路52から流出した冷却水が流入する状態とを切り替える。
これによると、前者の状態では、冷却水冷却器14で冷却された冷却水がラジエータ13および冷却水流通機器18、19、20、21を流れるので、冷却水冷却器14で冷却された冷却水がラジエータ13で外気から吸熱できるとともに冷却水流通機器18、19、20、21を冷却できる。
後者の状態では、冷却水加熱器15で加熱された冷却水がラジエータ13および冷却水流通機器18、19、20、21を流れるので、冷却水加熱器15で加熱された冷却水がラジエータ13で外気に放熱できるとともに冷却水流通機器18、19、20、21を加熱できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、図5に示すように、直列機器側分配弁22と並列機器側分配弁24とが一体化されて1つの分配弁26を構成し、直列機器側集合弁23と並列機器側集合弁25とが一体化されて1つの集合弁27を構成している。
分配弁26は、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、バイパス流路50、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、第1ポンプ11から吐出された冷却水が流入する状態と、第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入する状態と、第1ポンプ11から吐出された冷却水および第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入しない状態とを切り替える。
集合弁27は、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、バイパス流路50、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、第1ポンプ11へ冷却水が流出する状態と、第2ポンプ12へ冷却水が流出する状態と、第1ポンプ11および第2ポンプ12へ冷却水が流出しない状態とを切り替える。
したがって、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、バイパス流路50、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、冷却水冷却器14または冷却水加熱器15を流れた冷却水が流れ込む状態と、冷却水冷却器14または冷却水加熱器15をバイパスして流れた冷却水が流れ込む状態とを切り替えることができる。
すなわち、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア17、冷却水冷却水熱交換器18、バイパス流路50、インバータ19、電池用熱交換器20およびオイル熱交換器21のそれぞれについて、冷却水冷却器14または冷却水加熱器15と並列に配置される状態と、直列に配置される状態とを切り替えることができる。
図5の括弧内の符号に示すように、オイル熱交換器21の代わりに、インタークーラ28が配置されていてもよい。インタークーラは、過給機で圧縮されて高温になったエンジンの過給吸気と冷却水とを熱交換させて過給吸気を冷却する吸気冷却水熱交換器(吸気熱媒体熱交換器)である。
本実施形態では、切替手段22、24は、冷却水熱交換器16、17および冷却水流通機器18、19、20、21のそれぞれについて、冷却水冷却加熱器14、15から流出した冷却水が流入する状態と、分岐流路51、52から流出した冷却水が流入する状態とを切り替える。
これにより、冷却水熱交換器16、17および冷却水流通機器18、19、20、21のそれぞれについて、冷却水冷却加熱器14、15と並列に配置される状態と、直列に配置される状態とを切り替えることができる。
本実施形態では、冷凍サイクル31の高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させて高圧側冷媒から冷却水に放熱させることによって冷却水を加熱する冷却水加熱器15と、エンジンの吸気と冷却水とを熱交換させる吸気冷却水熱交換器28とを有している。
これにより、吸気冷却水熱交換器28に、冷却水冷却加熱器15で加熱された高温の冷却水が供給されず、冷却水冷却加熱器15をバイパスした低温の冷却水を供給できるので、吸気冷却水熱交換器28に供給される冷却水の温度を低くできる。そのため、エンジン気筒内への空気充填効率を高めることができるので、エンジンを高出力化できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を適宜組み合わせ可能である。上記実施形態を例えば以下のように種々変形可能である。
(1)上記各実施形態では、温度調整対象機器を温度調整するための熱媒体として冷却水を用いているが、油などの各種媒体を熱媒体として用いてもよい。
熱媒体として、ナノ流体を用いてもよい。ナノ流体とは、粒子径がナノメートルオーダーのナノ粒子が混入された流体のことである。ナノ粒子を熱媒体に混入させることで、エチレングリコールを用いた冷却水(いわゆる不凍液)のように凝固点を低下させる作用効果に加えて、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、特定の温度帯での熱伝導率を向上させる作用効果、熱媒体の熱容量を増加させる作用効果、金属配管の防食効果やゴム配管の劣化を防止する作用効果、および極低温での熱媒体の流動性を高める作用効果を得ることができる。
このような作用効果は、ナノ粒子の粒子構成、粒子形状、配合比率、付加物質によって様々に変化する。
これによると、熱伝導率を向上させることができるので、エチレングリコールを用いた冷却水と比較して少ない量の熱媒体であっても同等の冷却効率を得ることが可能になる。
また、熱媒体の熱容量を増加させることができるので、熱媒体自体の蓄冷熱量(顕熱による蓄冷熱)を増加させることができる。
蓄冷熱量を増加させることにより、圧縮機32を作動させない状態であっても、ある程度の時間は蓄冷熱を利用した機器の冷却、加熱の温調が実施できるため、車両用温度調整装置1の省動力化が可能になる。
ナノ粒子のアスペクト比は50以上であるのが好ましい。十分な熱伝導率を得ることができるからである。なお、アスペクト比は、ナノ粒子の縦×横の比率を表す形状指標である。
ナノ粒子としては、Au、Ag、CuおよびCのいずれかを含むものを用いることができる。具体的には、ナノ粒子の構成原子として、Auナノ粒子、Agナノワイヤー、CNT(カーボンナノチューブ)、グラフェン、グラファイトコアシェル型ナノ粒子(上記原子を囲むようにカーボンナノチューブ等の構造体があるような粒子体)、およびAuナノ粒子含有CNTなどを用いることができる。
(2)上記各実施形態の冷凍サイクル31では、冷媒としてフロン系冷媒を用いているが、冷媒の種類はこれに限定されるものではなく、二酸化炭素等の自然冷媒や炭化水素系冷媒等を用いてもよい。
また、上記各実施形態の冷凍サイクル31は、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成しているが、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルを構成していてもよい。
(3)上記第1実施形態では、第1ポンプ11または第2ポンプ12から吐出された冷却水が、冷却水冷却水熱交換器18を介してエンジン冷却回路のエンジン冷却水と熱交換するようになっているが、第1ポンプ11または第2ポンプ12から吐出された冷却水が流路切替弁を介してエンジン冷却回路を循環するようになっていてもよい。
流路切替弁は、第1ポンプ11または第2ポンプ12から吐出された冷却水がエンジン冷却回路を循環する場合と循環しない場合とを切り替える切替手段である。
(4)上記実施形態では、発熱機器としてインバータ19を備えているが、インバータ19の他に種々の発熱機器を備えていてもよい。発熱機器の他の例としては、走行用電動モータや各種エンジン機器などが挙げられる。
各種エンジン機器としては、ターボチャージャ、インタークーラ、EGRクーラ、CVTウォーマ、CVTクーラ、排気熱回収器などが挙げられる。
ターボチャージャは、エンジンの吸入空気(吸気)を過給する過給機である。インタークーラは、ターボチャージャで圧縮されて高温になった過給吸気と冷却水とを熱交換して過給吸気を冷却する吸気冷却器(吸気熱媒体熱交換器)である。
EGRクーラは、エンジンの吸気側に戻されるエンジン排気ガス(排気)と冷却水とを熱交換して排気を冷却する排気冷却水熱交換器(排気熱媒体熱交換器)である。
CVTウォーマは、CVT(無段変速機)を潤滑する潤滑油(CVTオイル)と冷却水とを熱交換してCVTオイルを加熱する潤滑油冷却水熱交換器(潤滑油熱媒体熱交換器)である。
CVTクーラは、CVTオイルと冷却水とを熱交換してCVTオイルを冷却する潤滑油冷却水熱交換器(潤滑油熱媒体熱交換器)である。
排気熱回収器は、排気と冷却水とを熱交換して冷却水に排気の熱を吸熱させる排気冷却水熱交換器(排気熱媒体熱交換器)である。
(5)本実施形態では、冷凍サイクル31の低圧側冷媒および高圧側冷媒の両方が冷却水と熱交換するようになっているが、冷凍サイクル31の低圧側冷媒および高圧側冷媒のいずれか一方が冷却水と熱交換し、他方が空気と熱交換するようになっていてもよい。
換言すれば、本実施形態では、第1ポンプ11によって吸入されて吐出された冷却水が循環する低温側冷却水回路、および第2ポンプ12によって吸入されて吐出された冷却水が循環する高温側冷却水回路の両方が形成されるようになっているが、低温側冷却水回路および高温側冷却水回路のうちいずれか1つの回路が形成されるようになっていてもよい。
(6)クーラコア16およびヒータコア17の代わりに、空気以外の熱媒体と冷却水とを熱交換させる熱交換器が配置されていてもよい。
(7)冷却水冷却器14および冷却水加熱器15の代わりに、冷凍サイクルの冷媒以外の手段を用いて冷却水を冷却または加熱する機器が配置されていてもよい。例えば、冷却水を冷却する機器としてペルチェ素子が配置されていてもよい。例えば、冷却水を加熱する機器として電気ヒータが配置されていてもよい。
10 冷却水回路(熱媒体回路)
11 第1ポンプ(ポンプ)
12 第2ポンプ(ポンプ)
14 冷却水冷却器(熱媒体冷却加熱器)
15 冷却水加熱器(熱媒体冷却加熱器)
16 クーラコア(熱媒体熱交換器)
17 ヒータコア(熱媒体熱交換器)
18 冷却水冷却水熱交換器(熱媒体流通機器)
19 インバータ(熱媒体流通機器)
20 電池用熱交換器(熱媒体流通機器)
21 オイル熱交換器(熱媒体流通機器)
41 第1ポンプ用流路(主流路)
42 第2ポンプ用流路(主流路)
51 第1低温側並列流路(分岐流路)
52 第1高温側並列流路(分岐流路)

Claims (14)

  1. 熱媒体が循環する熱媒体回路(10)を備え、
    前記熱媒体回路(10)は、
    前記熱媒体を吸入して吐出するポンプ(11、12)と、
    前記熱媒体を冷却または加熱する熱媒体冷却加熱器(14、15)と、
    前記熱媒体を熱交換させる熱媒体熱交換器(13、16、17)と、
    前記熱媒体が流通する熱媒体流通機器(18、19、20、21)とを有し、
    前記熱媒体冷却加熱器(14、15)および前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)は、前記熱媒体の流れにおいて、互いに並列に配置されており、
    前記熱媒体冷却加熱器(14、15)および前記熱媒体熱交換器(13、16、17)は、前記熱媒体の流れにおいて、互いに直列に配置されており、
    前記熱媒体回路(10)は、
    前記ポンプ(11、12)から吐出された前記熱媒体が前記熱媒体冷却加熱器(14、15)へ流れる主流路(41、42)と、
    前記ポンプ(11、12)から吐出された前記熱媒体が前記熱媒体冷却加熱器(14、15)をバイパスして前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)へ流れる分岐流路(51、52)とを有しており、
    前記ポンプは、互いに独立して前記熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)であり、
    前記熱媒体冷却加熱器は、前記第1ポンプ(11)から吐出された前記熱媒体を冷却する熱媒体冷却器(14)、および前記第2ポンプ(12)から吐出された前記熱媒体を加熱する熱媒体加熱器(15)であり、
    前記主流路は、前記第1ポンプ(11)から吐出された前記熱媒体が前記熱媒体冷却器(14)へ流れる第1主流路(41)、および前記第2ポンプ(12)から吐出された前記熱媒体が前記熱媒体加熱器(15)へ流れる第2主流路(42)であり、
    前記分岐流路は、前記第1ポンプ(11)から吐出された前記熱媒体が前記熱媒体冷却器(14)をバイパスして流れる第1分岐流路(51)、および前記第2ポンプ(12)から吐出された前記熱媒体が前記熱媒体加熱器(15)をバイパスして流れる第2分岐流路(52)であり、
    前記熱媒体冷却器(14)の熱媒体出口側、前記熱媒体加熱器(15)の熱媒体出口側、前記第1分岐流路(51)の熱媒体出口側、前記第2分岐流路(52)の熱媒体出口側、前記熱媒体熱交換器(13、16、17)の熱媒体入口側、および前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)の熱媒体入口側が接続され、前記熱媒体熱交換器(13、16、17)に、前記熱媒体冷却器(14)から流出した前記熱媒体が流入する状態と、前記熱媒体熱交換器(13、16、17)に、前記熱媒体加熱器(15)から流出した前記熱媒体が流入する状態とを切り替える切替手段(22、24)を備え、
    前記切替手段(22、24)は、前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)に、前記第1分岐流路(51)から流出した前記熱媒体が流入する状態と、前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)に、前記第2分岐流路(52)から流出した前記熱媒体が流入する状態とを切り替えることを特徴とする車両用温度調整装置。
  2. 前記熱媒体冷却器(14)および前記熱媒体加熱器(15)は、冷凍サイクル(31)の冷媒と前記熱媒体とを熱交換させることを特徴とする請求項に記載の車両用温度調整装置。
  3. 前記熱媒体熱交換器(13、16、17)は、空気と前記熱媒体とを熱交換させ、
    前記熱媒体熱交換器(13、16、17)は、前記熱媒体の流れにおいて、前記熱媒体冷却器(14)および前記熱媒体加熱器(15)の下流側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用温度調整装置。
  4. 前記熱媒体熱交換器(13、16、17)は、車室内へ送風される空気と前記熱媒体とを熱交換させることを特徴とする請求項に記載の車両用温度調整装置。
  5. 前記熱媒体流通機器は、電池から供給された直流電力を交流電圧に変換して走行用電動モータに出力するインバータ(19)であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用温度調整装置。
  6. 前記熱媒体流通機器は、電池と熱交換可能な熱交換器(20)であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用温度調整装置。
  7. 前記熱媒体熱器(15)は、前記冷凍サイクル(31)の高圧側冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記高圧側冷媒から前記熱媒体に放熱させる交換器であり、
    前記熱媒体流通機器は、電気を使用して作動する電気機器(19)であることを特徴とする請求項に記載の車両用温度調整装置。
  8. 前記熱媒体熱器は、前記冷凍サイクル(31)の高圧側冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記高圧側冷媒から前記熱媒体に放熱させることによって前記熱媒体を加熱する熱交換器であり、
    前記熱媒体流通機器は、エンジンの吸気と前記熱媒体とを熱交換させる吸気熱媒体熱交換器(28)であることを特徴とする請求項に記載の車両用温度調整装置。
  9. 前記熱媒体回路(10)は、前記熱媒体冷却器(14)から流出した前記熱媒体、および前記熱媒体加熱器(15)から流出した前記熱媒体が前記熱媒体熱交換器(13、16、17)をバイパスして流れるバイパス流路(50)を有していることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用温度調整装置。
  10. 前記熱媒体冷却器(14)は、前記冷凍サイクル(31)の低圧側冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体から前記低圧側冷媒に吸熱させることによって前記熱媒体を冷却する熱交換器であり、
    前記熱媒体熱交換器は、車室内へ送風される空気と前記熱媒体とを熱交換させて前記空気を冷却する空気冷却用熱交換器(16)であること特徴とする請求項に記載の車両用温度調整装置。
  11. 前記熱媒体冷却器(14)は、前記冷凍サイクル(31)の低圧側冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体から前記低圧側冷媒に吸熱させることによって前記熱媒体を冷却する熱交換器であり、
    前記熱媒体加熱器(15)は、前記冷凍サイクル(31)の高圧側冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記高圧側冷媒から前記熱媒体に放熱させることによって前記熱媒体を加熱する熱交換器であり、
    前記熱媒体熱交換器は、車室外の空気と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体の温度を調整する熱媒体外気熱交換器(13)であり、
    前記切替手段(22)は、前記熱媒体加熱器(15)から流出した前記熱媒体が前記熱媒体外気熱交換器(13)へ流れる状態と、前記熱媒体冷却器(14)から流出した前記熱媒体が前記熱媒体外気熱交換器(13)へ流れる状態とを選択的に切り替えるとを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用温度調整装置。
  12. 前記切替手段(22、24)は、前記熱媒体熱交換器(13、16、17)に流入する前記熱媒体の流量、および前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)に流入する前記熱媒体の流量を制御するとを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用温度調整装置。
  13. 前記切替手段(22、24)は、
    前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)に前記熱媒体が流れる第1流通状態と、前記第1流通状態と比較して前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)を流れる前記熱媒体の流量が減少する状態とを切り替える第1切替弁(24)と、
    前記熱媒体熱交換器(13、16、17)に前記熱媒体が流れる第2流通状態と、前記第2流通状態と比較して前記熱媒体熱交換器(13、16、17)を流れる前記熱媒体の流量が減少する状態とを切り替える第2切替弁(22)とを有していることを特徴とする請求項12に記載の車両用温度調整装置。
  14. 前記熱媒体熱交換器は、車室外の空気と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体の温度を調整する熱媒体外気熱交換器(13)であり、
    前記切替手段(22、24)は、
    前記熱媒体外気熱交換器(13)に、前記熱媒体冷却器(14)から流出した前記熱媒体が流入し、かつ前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)に、前記第1分岐流路(51)から流出した前記熱媒体が流入する状態と、
    前記熱媒体外気熱交換器(13)に、前記熱媒体加熱器(15)から流出した前記熱媒体が流入し、かつ前記熱媒体流通機器(18、19、20、21)に、前記第2分岐流路(52)から流出した前記熱媒体が流入する状態とを切り替えることを特徴とする請求項に記載の車両用温度調整装置。
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