JP6389704B2 - ヒートポンプシステム - Google Patents

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Description

本明細書は、ヒートポンプシステムに関する。
特許文献1に、冷媒を加圧する圧縮機と、室外空気と冷媒を熱交換する第1熱交換器と、室内空気と冷媒を熱交換する第2熱交換器と、冷媒を減圧する減圧機構と、冷媒と熱媒の間で熱交換する第3熱交換器と、熱媒を蓄える蓄熱槽と、冷媒の流れる経路を切り換える切換手段を備えるヒートポンプシステムが開示されている。このヒートポンプシステムは、冷媒を圧縮機、第3熱交換器、減圧機構、第1熱交換器の順に循環させ、熱媒を蓄熱槽と第3熱交換器の間で循環させる蓄熱単独運転と、冷媒を圧縮機、第1熱交換器、減圧機構、第2熱交換器の順に循環させる冷房単独運転と、冷媒を圧縮機、第3熱交換器、減圧機構、第2熱交換器の順に循環させ、熱媒を蓄熱槽と第3熱交換器の間で循環させる蓄熱冷房同時運転を実行可能である。
特開2010−196950号公報
蓄熱単独運転と冷房単独運転を別個に行う場合、それぞれの運転において圧縮機を駆動するため、消費電力量は大きくなる。これに対して、蓄熱冷房同時運転では、一度の圧縮機の駆動で冷房と蓄熱槽への蓄熱を同時に行うことができるため、消費電力量は小さくなる。また、蓄熱単独運転と冷房単独運転を別個に行う場合は、冷房で室内空気から吸収した熱量を室外空気に放出するが、蓄熱冷房同時運転では、冷房で室内空気から吸収した熱量を蓄熱槽へ蓄熱して、その後に利用することができる。このため、蓄熱槽への蓄熱は、可能な限り蓄熱冷房同時運転により行うことが好ましい。
しかしながら、蓄熱冷房同時運転は、冷房を行っている間のみ実行可能であるから、冷房をそれほど長時間行わない場合には、蓄熱冷房同時運転だけでは蓄熱槽の蓄熱量が不足するおそれがある。
本明細書は、上記の課題を解決する技術を提供する。本明細書では、蓄熱単独運転と冷房単独運転と蓄熱冷房同時運転が可能なヒートポンプシステムにおいて、可能な限り蓄熱冷房同時運転を行いつつ、蓄熱槽に必要な蓄熱量を確保する技術を提供する。
本明細書が開示するヒートポンプシステムは、冷媒を加圧する圧縮機と、室外空気と冷媒を熱交換する第1熱交換器と、室内空気と冷媒を熱交換する第2熱交換器と、冷媒を減圧する減圧機構と、冷媒と熱媒の間で熱交換する第3熱交換器と、熱媒を蓄える蓄熱槽と、冷媒の流れる経路を切り換える切換手段を備えている。そのヒートポンプシステムは、冷媒を圧縮機、第3熱交換器、減圧機構、第1熱交換器の順に循環させ、熱媒を蓄熱槽と第3熱交換器の間で循環させる蓄熱単独運転と、冷媒を圧縮機、第1熱交換器、減圧機構、第2熱交換器の順に循環させる冷房単独運転と、冷媒を圧縮機、第3熱交換器、減圧機構、第2熱交換器の順に循環させ、熱媒を蓄熱槽と第3熱交換器の間で循環させる蓄熱冷房同時運転を実行可能である。そのヒートポンプシステムは、所定期間において蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがある場合に、冷房の予想開始時刻より前に、蓄熱単独運転を実行する。冷房の予想開始時刻より前に行う蓄熱単独運転の開始時刻は、冷房の予想開始時刻から、蓄熱単独運転の所要時間だけ遡った時刻に設定される。
上記のヒートポンプシステムでは、蓄熱冷房同時運転のみで蓄熱槽への蓄熱量が確保できる場合には、蓄熱冷房同時運転のみで蓄熱槽へ蓄熱をすることができる。また、上記のヒートポンプシステムでは、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがある場合には、冷房を開始する前に蓄熱単独運転を行い、冷房を開始した後は蓄熱冷房同時運転を行って、蓄熱槽へ蓄熱をすることができる。上記のヒートポンプシステムによれば、可能な限り蓄熱冷房同時運転を行いつつ、蓄熱槽に必要な蓄熱量を確保することができる。
上記のヒートポンプシステムは、所定期間において蓄熱槽から消費する熱量を推定する消費熱量推定手段と、所定期間において蓄熱冷房同時運転によって蓄熱槽へ蓄積する熱量を推定する蓄積熱量推定手段をさらに備えており、蓄積熱量推定手段で推定される熱量が、消費熱量推定手段で推定される熱量に満たない場合に、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあると判断するように構成することができる。
上記のヒートポンプシステムによれば、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあるか否かを、正確に判断することができる。
あるいは、上記のヒートポンプシステムは、過去の冷房の履歴を記憶する記憶手段と、過去の冷房の履歴から所定期間における冷房時間長さを推定する冷房時間長さ推定手段をさらに備えており、冷房時間長さ推定手段で推定される冷房時間長さが基準時間長さより短い場合に、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあると判断するように構成することができる。
上記のヒートポンプシステムによれば、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあるか否かを、簡素な処理によって判断することができる。
あるいは、上記のヒートポンプシステムは、室外空気の温度を検出する外気温度検出手段をさらに備えており、室外空気の温度が基準外気温度に満たない場合に、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあると判断するように構成することができる。
上記のヒートポンプシステムによれば、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあるか否かを、簡素な処理によって判断することができる。
本明細書が開示するヒートポンプシステムによれば、可能な限り蓄熱冷房同時運転を行いつつ、蓄熱槽に必要な蓄熱量を確保することができる。
実施例の給湯空調システム2の構成を模式的に示す図である。 実施例の給湯空調システム2の非燃焼給湯運転の様子を模式的に示す図である。 実施例の給湯空調システム2の燃焼給湯運転の様子を模式的に示す図である。 実施例の給湯空調システム2の蓄熱単独運転の様子を模式的に示す図である。 実施例の給湯空調システム2の冷房単独運転の様子を模式的に示す図である。 実施例の給湯空調システム2の蓄熱冷房同時運転の様子を模式的に示す図である。 実施例の給湯空調システム2において、冷房を開始する前の蓄熱単独運転の要否を判断する処理を説明するフローチャートである。 実施例の給湯空調システム2における、蓄熱冷房同時運転のヒートポンプサイクルを示すモリエル線図である。 実施例の給湯空調システム2における、圧縮機16の動作表を示す。 実施例の給湯空調システム2において、冷房を開始する前の蓄熱単独運転の要否を判断する別の処理を説明するフローチャートである。 実施例の給湯空調システム2において、冷房を開始する前の蓄熱単独運転の要否を判断する別の処理を説明するフローチャートである。
(実施例)
図1に示すように、本実施例の給湯空調システム2は、ヒートポンプ装置4と、空調装置6と、タンク8と、循環ポンプ10と、給湯装置12と、制御装置14を備えている。ヒートポンプ装置4と空調装置6は、冷媒(例えばR32やR410AといったHFC冷媒や、R744といったCO冷媒等)を用いて、室内空気からの吸熱や、室外空気からの吸熱、室外空気への放熱などを行う。タンク8と、循環ポンプ10と、給湯装置12は、水道水をユーザが設定する給湯設定温度に調温して、給湯箇所(例えば台所や浴室に設けられたカラン、シャワー、浴槽等)へ給湯する。
ヒートポンプ装置4は、室外に配置されている。ヒートポンプ装置4は、圧縮機16と、室外空気熱交換器18と、第1ファン20と、第1膨張弁22と、水熱交換器24と、四方弁26と、三方弁28と、外気温度サーミスタ29を備えている。圧縮機16は、気相状態の冷媒を圧縮して送り出す。室外空気熱交換器18は、第1ファン20によって送風される室外空気と、冷媒との間で熱交換をする。室外空気熱交換器18には、通過する冷媒の温度を検出するサーミスタ18aが取り付けられている。第1膨張弁22は、液相状態の冷媒を断熱膨張させて減圧する。水熱交換器24は、循環ポンプ10によって送り込まれる水と、冷媒との間で熱交換する。水熱交換器24には、通過する冷媒の温度を検出するサーミスタ24aが取り付けられている。四方弁26は、4つのポートa、b、cおよびdを備えており、ポートaとポートbが連通し、かつポートcとポートdが連通した状態と、ポートaとポートdが連通し、かつポートbとポートcが連通した状態の間で切り換わる。三方弁28は、3つのポートa、bおよびcを備えており、ポートaとポートbが連通し、かつポートcが非連通となる状態と、ポートbとポートcが連通し、かつポートaが非連通となる状態の間で切り換わる。外気温度サーミスタ29は、室外空気の温度を検出する。
空調装置6は、室内に配置されている。空調装置6は、室内空気熱交換器30と、第2ファン32と、第2膨張弁34を備えている。室内空気熱交換器30は、第2ファン32によって送風される室内空気と、冷媒との間で熱交換する。室内空気熱交換器30には、通過する冷媒の温度を検出するサーミスタ30aが取り付けられている。第2膨張弁34は、液相状態の冷媒を断熱膨張させて減圧する。
タンク8は、給湯装置12で使用する水を蓄える。タンク8は密閉型であり、断熱材により外側が覆われている。タンク8には満水まで水が蓄えられている。タンク8の下部と水熱交換器24の間は、水加熱往路36によって接続されている。タンク8の上部と水熱交換器24の間は、水加熱復路38によって接続されている。水加熱往路36には循環ポンプ10が介装されている。水熱交換器24によって水を加熱する場合、循環ポンプ10の駆動によってタンク8の下部の水が水加熱往路36を介して水熱交換器24に送られて、加熱されて高温となった水は水熱交換器24から水加熱復路38を介してタンク8の上部に戻される。タンク8の内部には、低温の水の層の上に高温の水の層が積み重なった温度成層が形成される。なお、図示はしていないが、タンク8には、種々の高さにおいてタンク8内の水の温度を検出する複数のサーミスタが取り付けられている。
給湯装置12は、給水路40と、タンク導入路42と、タンクバイパス路44と、タンク導出路46と、混合弁48と、第1給湯路50と、バーナ加熱路52と、バーナ加熱装置54と、バーナバイパス路56と、バーナバイパス弁58と、第2給湯路60を備えている。
給水路40は、上流端が外部の上水道に接続されている。給水路40の下流側は、タンク導入路42とタンクバイパス路44に分岐している。タンク導入路42の下流端は、タンク8の下部に接続されている。タンクバイパス路44の下流端は、混合弁48に接続されている。タンク導出路46は、上流端がタンク8の上部に接続されている。タンク導出路46の下流側は、混合弁48に接続されている。
混合弁48は、タンク導出路46を流れるタンク8の上部からの高温の水と、タンクバイパス路44を流れる給水路40からの低温の水を混合して、第1給湯路50へ送り出す。混合弁48では、タンク導出路46から第1給湯路50へ流れる水の流量と、タンクバイパス路44から第1給湯路50へ流れる水の流量の割合を調整する。第1給湯路50の下流側は、バーナ加熱路52とバーナバイパス路56に分岐している。バーナ加熱路52には、バーナ加熱装置54が取り付けられている。バーナ加熱装置54は、ガス等の燃料を燃焼させてバーナ加熱路52を流れる水を加熱する。バーナバイパス路56にはバーナバイパス弁58が取り付けられている。バーナ加熱路52とバーナバイパス路56は、それぞれの下流端で合流して、第2給湯路60の上流端に接続している。第2給湯路60から台所の給湯栓や浴室のシャワー等の給湯箇所へ、給湯設定温度に調温された水が供給される。なお、図示はしていないが、給湯装置12には、通過する水の温度を検出するサーミスタが各所に取り付けられている。
制御装置14は、CPU、ROM、RAM等を備えている。ROMには各種の運転プログラムが格納されている。RAMには、制御装置14に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。制御装置14では、CPUがROMやRAMに記憶された情報に基づいて、ヒートポンプ装置4、空調装置6、循環ポンプ10、給湯装置12の各構成要素の動作を制御する。また、制御装置14には、図示しないリモコンが接続されている。リモコンには、ユーザが給湯空調システム2を操作するためのスイッチ、ユーザに給湯空調システム2の動作状態を表示する液晶表示器等が設けられている。ユーザは、リモコンを介して、空調装置6での冷房の開始および終了や、給湯装置12での浴槽への湯張りの開始などを指示することができる。また、ユーザは、リモコンを介して、空調装置6における冷房設定温度や、給湯装置12における給湯設定温度を設定可能である。
以下では、給湯空調システム2の動作について説明する。給湯空調システム2は、給湯運転、蓄熱単独運転、冷房単独運転、蓄熱冷房同時運転などの運転を実行可能である。
(給湯運転)
ユーザによって台所や浴室のカランが開かれた場合や、浴槽への湯張りを行う場合に、給湯空調システム2は給湯運転を開始する。浴槽への湯張りは、例えばユーザがリモコンの湯張り開始スイッチを押すことで開始することもあるし、ユーザがリモコンに設定した湯張り完了時刻に基づく湯張り開始時刻が到来することで開始することもある。給湯運転は、後述する蓄熱単独運転、冷房単独運転、蓄熱冷房同時運転と並行して行うことも可能である。給湯運転では、給湯空調システム2は、混合弁48で給湯設定温度に調温された水を給湯箇所へ給湯する非燃焼給湯運転と、混合弁48で給湯設定温度よりも低い温度に調温された水をバーナ加熱装置54で給湯設定温度まで加熱して給湯箇所へ給湯する燃焼給湯運転のいずれかを実行する。
タンク8の上部の水温が、リモコンで設定された給湯設定温度よりも高い第1基準水温(例えば給湯設定温度+5[℃])以上である場合には、非燃焼給湯運転が行われる。図2に示すように、非燃焼給湯運転では、制御装置14は、バーナバイパス弁58を開くとともに、混合弁48で混合した後の水温が給湯設定温度となるように、混合弁48の開度を調整する。混合弁48で給湯設定温度に調温された水は、第1給湯路50、バーナバイパス路56、第2給湯路60を経由して給湯箇所へ給湯される。また、バーナ加熱路52に低温の水が滞留しないように、バーナ加熱路52も経由して給湯される。
一方、タンク8の上部の水温が、第1基準水温未満である場合には、燃焼給湯運転が行われる。図3に示すように、燃焼給湯運転では、制御装置14は、バーナバイパス弁58を閉じるとともに、混合弁48で混合した後の水温が給湯設定温度よりも低い第2基準水温(例えば給湯設定温度−5[℃])となるように、混合弁48の開度を調整する。混合弁48で第2基準水温に調温された水は、第1給湯路50を経由してバーナ加熱路52へ送られ、バーナ加熱装置54により給湯設定温度まで加熱されて、第2給湯路60を経由して給湯箇所へ給湯される。
(蓄熱単独運転)
ユーザから冷房が指示されておらず、かつタンク8への蓄熱要求が発生した場合に、給湯空調システム2は蓄熱単独運転を行う。蓄熱要求は、例えば給湯運転によってタンク8の蓄熱量が少なくなった場合に発生する。蓄熱単独運転では、タンク8の水を沸かし上げて、タンク8に蓄熱する。図4に示すように、蓄熱単独運転では、制御装置14は、四方弁26を、ポートaとポートbが連通し、かつポートcとポートdが連通した状態に切り換え、三方弁28を、ポートaとポートbが連通し、ポートcが非連通となる状態に切り換える。また、制御装置14は、第1ファン20を駆動するとともに、圧縮機16を駆動する。さらに、制御装置14は、循環ポンプ10を駆動する。
圧縮機16で加圧されて高温高圧となった気相状態の冷媒は、三方弁28を介して、水熱交換器24へ送られる。高温高圧の気相状態の冷媒は、水熱交換器24での水との熱交換によって冷却されて凝縮し、液相状態となる。水熱交換器24で液相状態となった冷媒は、第1膨張弁22へ送られる。第1膨張弁22で減圧されて低温低圧となった液相状態の冷媒は、室外空気熱交換器18へ送られる。低温低圧の液相状態の冷媒は、室外空気熱交換器18での室外空気との熱交換によって加熱されて蒸発し、気相状態となる。室外空気熱交換器18で気相状態となった冷媒は、四方弁26を介して、圧縮機16へ戻される。給湯空調システム2は、蓄熱単独運転において、上記のようなヒートポンプサイクルによって、室外空気熱交換器18において室外空気から吸熱して、水熱交換器24において水を加熱する。蓄熱単独運転においては、水熱交換器24のサーミスタ24aによって冷媒の凝縮温度が検出され、室外空気熱交換器18のサーミスタ18aによって冷媒の蒸発温度が検出される。給湯空調システム2は、蓄熱単独運転において、水熱交換器24における冷媒の凝縮温度が、設定された凝縮温度となるように、圧縮機16の回転数や、第1膨張弁22の開度や、第1ファン20の回転数を制御する。
蓄熱単独運転における冷媒の凝縮温度は、ユーザがリモコンを介して設定した給湯設定温度に基づいて設定される。例えば、蓄熱単独運転における冷媒の凝縮温度は、ユーザがリモコンを介して設定した給湯設定温度Tw[℃]に、所定の第1温度幅ΔT1[℃](例えば10[℃])を加算した値Tw+ΔT1[℃]に設定される。
タンク8では、循環ポンプ10の駆動によって、タンク8の下部の水が水加熱往路36に吸い出される。水加熱往路36を流れる水は、水熱交換器24で冷媒との熱交換によって加熱される。水熱交換器24で加熱された水は、水加熱復路38を介して、タンク8の上部に戻される。タンク8の全体が高温の水で満たされた状態となると、制御装置14は、蓄熱単独運転を終了する。
(冷房単独運転)
ユーザから冷房が指示されており、タンク8への蓄熱要求が発生していない場合に、給湯空調システム2は冷房単独運転を行う。冷房単独運転では、給湯空調システム2は、空調装置6によって室内を冷房する。図5に示すように、冷房単独運転では、制御装置14は、四方弁26を、ポートaとポートdが連通し、かつポートbとポートcが連通した状態に切り換え、三方弁28を、ポートbとポートcが連通し、ポートaが非連通となる状態に切り換える。また、制御装置14は、第1ファン20および第2ファン32を駆動するとともに、圧縮機16を駆動する。
圧縮機16で加圧された高温高圧となった気相状態の冷媒は、三方弁28、四方弁26を介して、室外空気熱交換器18へ送られる。高温高圧の気相状態の冷媒は、室外空気熱交換器18での室外空気との熱交換によって冷却されて凝縮し、液相状態となる。室外空気熱交換器18で液相状態となった冷媒は、第2膨張弁34へ送られる。第2膨張弁34で減圧されて低温低圧となった液相状態の冷媒は、室内空気熱交換器30へ送られる。低温低圧の液相状態の冷媒は、室内空気熱交換器30での室内空気との熱交換によって加熱されて蒸発し、気相状態となる。気相状態となった冷媒は、四方弁26を介して圧縮機16に戻される。給湯空調システム2は、冷房単独運転において、上記のようなヒートポンプサイクルによって、室外空気熱交換器18において室外空気に放熱して、室内空気熱交換器30において室内を冷房する。冷房単独運転においては、室外空気熱交換器18のサーミスタ18aによって冷媒の凝縮温度が検出され、室内空気熱交換器30のサーミスタ30aによって冷媒の蒸発温度が検出される。給湯空調システム2は、冷房単独運転において、室外空気熱交換器18における冷媒の凝縮温度が、設定された凝縮温度となるように、圧縮機16の回転数や、第2膨張弁34の開度や、第1ファン20の回転数や、第2ファン32の回転数を制御する。
冷房単独運転における冷媒の凝縮温度は、外気温度サーミスタ29で検出される室外空気の温度に基づいて設定される。例えば、冷房単独運転における冷媒の凝縮温度は、室外空気の温度To[℃]に、所定の温度幅ΔT[℃](例えば3[℃])を加算した値To+ΔT[℃]に設定される。
(蓄熱冷房同時運転)
ユーザから冷房が指示されており、かつタンク8への蓄熱要求が発生した場合に、給湯空調システムは蓄熱冷房同時運転を行う。蓄熱冷房同時運転では、給湯空調システム2は、タンク8の水を沸かし上げるとともに、空調装置6によって室内を冷房する。図6に示すように、蓄熱冷房同時運転では、制御装置14は、四方弁26を、ポートaとポートdが連通し、かつポートbとポートcが連通した状態に切り換え、三方弁28を、ポートaとポートbが連通し、ポートcが非連通となる状態に切り換える。また、制御装置14は、第2ファン32を駆動するとともに、圧縮機16を駆動する。さらに、制御装置14は、循環ポンプ10を駆動する。
圧縮機16で加圧されて高温高圧となった気相状態の冷媒は、三方弁28を介して、水熱交換器24へ送られる。高温高圧の気相状態の冷媒は、水熱交換器24での水との熱交換によって冷却されて凝縮し、液相状態となる。水熱交換器24で液相状態となった冷媒は、第1膨張弁22へ送られる。第1膨張弁22で減圧されて低温低圧となった液相状態の冷媒は、第2膨張弁34を通過して、室内空気熱交換器30へ送られる。蓄熱冷房同時運転においては、第2膨張弁34の開度は全開とされており、冷媒は第2膨張弁34で減圧されることなく、そのまま通過する。室内空気熱交換器30において、冷媒は室内空気との熱交換によって加熱されて蒸発し、気相状態となる。室内空気熱交換器30で気相状態となった冷媒は、四方弁26を介して、圧縮機16へ戻される。給湯空調システム2は、蓄熱冷房同時運転において、上記のようなヒートポンプサイクルによって、水熱交換器24において水を加熱するとともに、室内空気熱交換器30において室内を冷房する。蓄熱冷房同時運転においては、水熱交換器24のサーミスタ24aによって冷媒の凝縮温度が検出され、室内空気熱交換器30のサーミスタ30aによって冷媒の蒸発温度が検出される。給湯空調システム2は、蓄熱冷房同時運転において、水熱交換器24における冷媒の凝縮温度が、設定された凝縮温度となるように、圧縮機16の回転数や、第1膨張弁22の開度や、第2ファン32の回転数を制御する。
タンク8では、循環ポンプ10の駆動によって、タンク8の下部の水が水加熱往路36に吸い出される。水加熱往路36を流れる水は、水熱交換器24で冷媒との熱交換によって加熱される。水熱交換器24で加熱された水は、水加熱復路38を介して、タンク8の上部に戻される。タンク8の全体が高温の水で満たされた状態となると、制御装置14は、蓄熱冷房同時運転を終了する。
蓄熱冷房同時運転における冷媒の凝縮温度は、様々な温度に設定可能である。例えば、蓄熱冷房同時運転における冷媒の凝縮温度は、ユーザがリモコンを介して設定した給湯設定温度に基づいて設定されてもよい。例えば、蓄熱冷房同時運転における冷媒の凝縮温度は、蓄熱単独運転における冷媒の凝縮温度と同様に、ユーザがリモコンを介して設定した給湯設定温度Tw[℃]に、所定の第1温度幅ΔT1[℃](例えば10[℃])を加算した値Tw+ΔT1[℃]に設定されてもよい。あるいは、蓄熱冷房同時運転における冷媒の凝縮温度は、ユーザがリモコンを介して設定した給湯設定温度Tw[℃]に、第1温度幅ΔT1[℃]よりも小さい所定の第2温度幅ΔT2[℃](例えば5[℃])を加算した値Tw+ΔT2[℃]に設定されてもよい。あるいは、蓄熱冷房同時運転における冷媒の凝縮温度は、冷房単独運転における冷媒の凝縮温度と同様に、室外空気の温度To[℃]に、所定の温度幅ΔT[℃](例えば3[℃])を加算した値To+ΔT[℃]に設定されてもよい。
(冷房を開始する前の蓄熱単独運転の実行)
蓄熱単独運転と冷房単独運転を別個に行う場合、それぞれの運転において圧縮機16を駆動するため、消費電力量は大きくなる。これに対して、蓄熱冷房同時運転では、一度の圧縮機16の駆動で冷房とタンク8への蓄熱を同時に行うことができるため、消費電力量は小さくなる。また、蓄熱単独運転と冷房単独運転を別個に行う場合は、冷房で室内空気から吸収した熱量を室外空気に放出するが、蓄熱冷房同時運転では、冷房で室内空気から吸収した熱量をタンク8へ蓄熱して、その後の給湯に利用することができる。このため、タンク8への蓄熱は、可能な限り蓄熱冷房同時運転により行うことが好ましい。しかしながら、冷房をそれほど長時間行わない場合には、蓄熱冷房同時運転だけではタンク8の蓄熱量が不足するおそれがある。このため、本実施例の給湯空調システム2では、蓄熱冷房同時運転だけではタンク8の蓄熱量が不足するおそれがある場合には、冷房を行っていない時間帯に蓄熱単独運転を行って、不足する熱量をタンク8に蓄熱しておく。
具体的には、本実施例の給湯空調システム2は、所定期間(例えば1日)の開始時刻(例えば午前2時)に、図7の処理を実行して、冷房を開始する前の蓄熱単独運転の要否を判断する。
ステップS2では、制御装置14は、所定期間における必要熱量Qr[kcal]を算出する。本実施例の給湯空調システム2では、所定期間における必要熱量Qr[kcal]は、所定期間において給湯装置12において給湯に使用する熱量であり、所定期間においてタンク8から消費する熱量である。所定期間における必要熱量Qr[kcal]は、所定期間における給湯流量F[L]と、ユーザによりリモコンに設定された給湯設定温度Tw[℃]と、給水路40への給水温度Tc[℃]に基づいて、Qr=F×(Tw−Tc)で算出することができる。所定期間における給湯流量F[L]については、例えば一般的な家庭での所定期間における給湯流量の平均値を制御装置14にあらかじめ記憶させておいて、その値を用いてもよい。あるいは、所定期間における給湯流量F[L]については、制御装置14が、給湯装置12における過去の給湯の履歴を記憶しておいて、過去の所定期間における給湯流量の平均値として算出してもよい。給水路40への給水温度Tc[℃]については、例えば制御装置14に一般的な家庭での給水路40への給水温度の平均値を予め記憶させておいて、その値を用いてもよい。あるいは、給水路40への給水温度Tc[℃]については、図7の処理を行う時点での給水路40の水温を検出してもよい。あるいは、給水路40への給水温度Tc[℃]については、制御装置14が、給湯装置12における過去の給湯の履歴を記憶しておいて、過去の給水路40の水温の平均値として算出してもよい。
ステップS4では、制御装置14は、所定期間における冷房時間帯を推定する。冷房時間帯は、給湯空調システム2において冷房を行うことが予想される時間帯である。本実施例では、制御装置14は、過去の冷房の稼働および停止の履歴を記憶している。そして、制御装置14は、過去の所定期間(例えば前日)に冷房が稼働していた時間帯を、所定期間における冷房時間帯として推定する。
ステップS6では、制御装置14は、蓄熱冷房同時運転による加熱能力Hc[kW]を算出する。図8は、給湯空調システム2が蓄熱冷房同時運転を行う際の冷媒のヒートポンプサイクル100を示している。ヒートポンプサイクル100は、冷媒の圧縮過程102と、冷媒の凝縮過程104と、冷媒の膨張過程106と、冷媒の蒸発過程108を備えている。冷媒の圧縮過程102では、圧縮機16によって冷媒が加圧される。冷媒の凝縮過程104では、水熱交換器24における水への放熱によって冷媒が凝縮する。冷媒の膨張過程106では、第1膨張弁22によって冷媒が減圧される。冷媒の蒸発過程108では、室内空気熱交換器30における室内空気からの吸熱によって冷媒が蒸発する。蓄熱冷房同時運転による加熱能力Hc[kW]は、蓄熱冷房同時運転による冷却能力C[kW]と、圧縮機16の消費電力P[kW]に基づいて、Hc=C+Pで算出することができる。蓄熱冷房同時運転による冷却能力C[kW]と、圧縮機16の消費電力P[kW]は、蓄熱冷房同時運転における冷媒の蒸発温度と凝縮温度に基づいて、図9に示す動作表から特定することができる。図9に示す動作表は、制御装置14に予め記憶されている。冷媒の蒸発温度および冷媒の凝縮温度は、例えば過去の所定期間(例えば前日)の冷房における冷媒の蒸発温度および冷媒の凝縮温度を用いてもよい。
ステップS8では、制御装置14は、蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]を算出する。蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]は、ステップS4で推定された冷房時間帯にわたって、ステップS6で算出された蓄熱冷房同時運転による加熱能力Hc[kW]を積算することによって、算出することができる。
ステップS10では、制御装置14は、ステップS8で算出された蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が、ステップS2で算出された必要熱量Qr[kcal]以上となるか否かを判断する。蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が必要熱量Qr[kcal]以上の場合(ステップS10でYESの場合)、蓄熱冷房同時運転のみでタンク8に必要な蓄熱量を確保することができるため、制御装置14は、蓄熱単独運転を行う必要がないと判断して、図7の処理を終了する。蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が必要熱量Qr[kcal]に満たない場合(ステップS10でNOの場合)、蓄熱冷房同時運転のみではタンク8に必要な蓄熱量を確保することができないため、処理はステップS12へ進む。
ステップS12では、制御装置14は、蓄熱単独運転の所要時間t[h]を算出する。蓄熱単独運転の所要時間t[h]は、蓄熱冷房同時運転で不足する熱量Qr−Qh[kcal]と、蓄熱単独運転による加熱能力Ha[kW]に基づいて、算出することができる。蓄熱単独運転による加熱能力Ha[kW]は、蓄熱単独運転における冷媒の蒸発温度と凝縮温度に基づいて、図9の動作表から冷却能力C[kW]と圧縮機16の消費電力P[kW]をそれぞれ特定し、両者を加算することで算出することができる。
ステップS14では、制御装置14は、蓄熱単独運転の開始時刻を設定する。蓄熱単独運転の開始時刻は、冷房の予想開始時刻から、ステップS12で算出された蓄熱単独運転の所要時間t[h]だけ遡った時刻に設定される。本実施例では、冷房の予想開始時刻として、ステップS4で推定された冷房時間帯の開始時刻を用いる。
ステップS16では、制御装置14は、ステップS14で設定された蓄熱単独運転の開始時刻になるまで待機する。
ステップS18では、制御装置14は、蓄熱単独運転を実行する。これによって、蓄熱冷房同時運転だけでは不足すると見込まれる熱量が、冷房を行う前の蓄熱単独運転によって、タンク8に蓄熱される。
なお、ステップS12の処理において、蓄熱単独運転の所要時間t[h]を、蓄熱冷房同時運転で不足する熱量Qr−Qh[kcal]に基づいて算出する代わりに、制御装置14に予め記憶されている所定時間(例えば、タンク8の所定量の水を所定温度まで沸かし上げるために要する時間)に設定してもよい。
図7の処理では、制御装置14は、必要熱量Qr[kcal]と、蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]をそれぞれ算出して、両者を比較することによってタンク8の蓄熱量が不足するか否かを判断している。これとは異なり、制御装置14は、より簡素な処理によって、タンク8の蓄熱量が不足するか否かを判断する構成としてもよい。
例えば、本実施例の給湯空調システム2では、制御装置14が、所定期間(例えば1日)の開始時刻(例えば午前2時)に、図10に示す処理を実行するように構成してもよい。
ステップS22では、図7のステップS4と同様に、制御装置14は、所定期間における冷房時間帯を推定する。
ステップS24では、制御装置14は、ステップS22で推定された冷房時間帯の冷房時間長さが基準時間長さ(例えば5[h])以上であるか否かを判断する。冷房時間長さが基準時間長さ以上の場合(ステップS24でYESの場合)、制御装置14は、所定期間において冷房が長時間にわたって行われ、蓄熱冷房同時運転によってタンク8の蓄熱量を十分に確保できると判断して、図10の処理を終了する。冷房時間長さが基準時間長さに満たない場合(ステップS24でNOの場合)、制御装置14は、所定期間において冷房が短時間しか行われないため、蓄熱冷房同時運転だけではタンク8の蓄熱量が不足するおそれがあると判断して、処理はステップS26へ進む。
ステップS26では、制御装置14は、蓄熱単独運転の開始時刻を設定する。蓄熱単独運転の開始時刻は、冷房の予想開始時刻から、蓄熱単独運転の所要時間t[h]だけ遡った時刻に設定される。蓄熱単独運転の所要時間t[h]は、例えば、タンク8の所定量の水を所定温度まで沸かし上げるために要する時間を制御装置14にあらかじめ記憶させておいて、その値を用いてもよい。あるいは、蓄熱単独運転の所要時間t[h]は、ステップS22で推定された冷房時間帯の冷房時間長さから蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]を推定し、推定された蓄熱量Qh[kcal]に応じて設定してもよい(例えば、蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が大きければ、蓄熱単独運転の所要時間t[h]を短く設定し、蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が小さければ、蓄熱単独運転の所要時間t[h]を長く設定してもよい)。冷房の予想開始時刻には、ステップS22で推定された冷房時間帯の開始時刻が用いられる。
ステップS28では、制御装置14は、ステップS26で設定された蓄熱単独運転の開始時刻になるまで待機する。
ステップS30では、制御装置14は、蓄熱単独運転を実行する。
あるいは、本実施例の給湯空調システム2では、制御装置14が、所定期間(例えば1日)の開始時刻(例えば午前2時)に、図11に示す処理を実行するように構成してもよい。
ステップS32では、制御装置14は、外気温度サーミスタ29から室外空気の温度を取得する。
ステップS34では、制御装置14は、ステップS32で取得された室外空気の温度が基準外気温度(例えば20[℃])以上であるか否かを判断する。室外空気の温度が基準外気温度以上の場合(ステップS34でYESの場合)、制御装置14は、所定期間において冷房が長時間にわたって行われ、蓄熱冷房同時運転によってタンク8の蓄熱量を十分に確保できると判断して、図11の処理を終了する。室外空気の温度が基準外気温度に満たない場合(ステップS34でNOの場合)、制御装置14は、所定期間において冷房が短時間しか行われないため、蓄熱冷房同時運転だけではタンク8の蓄熱量が不足するおそれがあると判断して、処理はステップS36へ進む。
ステップS36では、制御装置14は、蓄熱単独運転の開始時刻を設定する。蓄熱単独運転の開始時刻は、冷房の予想開始時刻から、蓄熱単独運転の所要時間t[h]だけ遡った時刻に設定される。蓄熱単独運転の所要時間t[h]は、例えば、タンク8の所定量の水を所定温度まで沸かし上げるために要する時間を制御装置14にあらかじめ記憶させておいて、その値を用いてもよい。あるいは、蓄熱単独運転の所要時間t[h]は、ステップS32で取得された室外空気の温度から蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]を推定し、推定された蓄熱量Qh[kcal]に応じて設定してもよい(例えば、蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が大きければ、蓄熱単独運転の所要時間t[h]を短く設定し、蓄熱冷房同時運転による蓄熱量Qh[kcal]が小さければ、蓄熱単独運転の所要時間t[h]を長く設定してもよい)。冷房の予想開始時刻は、例えば過去の所定期間(例えば前日)に冷房が開始された時刻として特定される。
ステップS38では、制御装置14は、ステップS36で設定された蓄熱単独運転の開始時刻になるまで待機する。
ステップS40では、制御装置14は、蓄熱単独運転を実行する。
以上のように、本実施例の給湯空調システム2(ヒートポンプシステム)は、冷媒を加圧する圧縮機16と、室外空気と冷媒を熱交換する室外空気熱交換器18(第1熱交換器)と、室内空気と冷媒を熱交換する室内空気熱交換器30(第2熱交換器)と、冷媒を減圧する第1膨張弁22および第2膨張弁34(減圧機構)と、冷媒と水(熱媒)の間で熱交換する水熱交換器24(第3熱交換器)と、水を蓄えるタンク8(蓄熱槽)と、冷媒の流れる経路を切り換える四方弁26および三方弁28(切換手段)を備えている。給湯空調システム2は、冷媒を圧縮機16、水熱交換器24、第1膨張弁22、室外空気熱交換器18の順に循環させ、水をタンク8と水熱交換器24の間で循環させる蓄熱単独運転と、冷媒を圧縮機16、室外空気熱交換器18、第2膨張弁34、室内空気熱交換器30の順に循環させる冷房単独運転と、冷媒を圧縮機16、水熱交換器24、第1膨張弁22、室内空気熱交換器30の順に循環させ、水をタンク8と水熱交換器24の間で循環させる蓄熱冷房同時運転を実行可能である。給湯空調システム2では、所定期間において蓄熱冷房同時運転のみではタンク8への蓄熱量が不足するおそれがある場合に、冷房の予想開始時刻より前に、蓄熱単独運転を実行する。
図7に示すように、給湯空調システム2は、所定期間においてタンク8から消費する熱量Qr[kcal]を推定し、所定期間において蓄熱冷房同時運転によってタンク8へ蓄積する熱量Qh[kcal]を推定する制御装置14(消費熱量推定手段および蓄積熱量推定手段)をさらに備えており、蓄熱冷房同時運転によってタンク8へ蓄積する熱量Qh[kcal]がタンク8から消費する熱量Qr[kcal]に満たない場合に、蓄熱冷房同時運転のみではタンク8への蓄熱量が不足するおそれがあると判断する。
あるいは、図10に示すように、給湯空調システム2は、過去の冷房の履歴を記憶して、過去の冷房の履歴から所定期間における冷房時間長さを推定する制御装置14(記憶手段および冷房時間長さ推定手段)をさらに備えており、推定される冷房時間長さが基準時間長さより短い場合に、蓄熱冷房同時運転のみではタンク8への蓄熱量が不足するおそれがあると判断する。
あるいは、図11に示すように、給湯空調システム2は、室外空気の温度を検出する外気温度サーミスタ29(外気温度検出手段)をさらに備えており、室外空気の温度が基準外気温度に満たない場合に、蓄熱冷房同時運転のみではタンク8への蓄熱量が不足するおそれがあると判断する。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 給湯空調システム
4 ヒートポンプ装置
6 空調装置
8 タンク
10 循環ポンプ
12 給湯装置
14 制御装置
16 圧縮機
18 室外空気熱交換器
18a サーミスタ
20 第1ファン
22 第1膨張弁
24 水熱交換器
24a サーミスタ
26 四方弁
28 三方弁
29 外気温度サーミスタ
30 室内空気熱交換器
30a サーミスタ
32 第2ファン
34 第2膨張弁
36 水加熱往路
38 水加熱復路
40 給水路
42 タンク導入路
44 タンクバイパス路
46 タンク導出路
48 混合弁
50 第1給湯路
52 バーナ加熱路
54 バーナ加熱装置
56 バーナバイパス路
58 バーナバイパス弁
60 第2給湯路
100 ヒートポンプサイクル
102 冷媒の圧縮過程
104 冷媒の凝縮過程
106 冷媒の膨張過程
108 冷媒の蒸発過程

Claims (4)

  1. 冷媒を加圧する圧縮機と、
    室外空気と冷媒を熱交換する第1熱交換器と、
    室内空気と冷媒を熱交換する第2熱交換器と、
    冷媒を減圧する減圧機構と、
    冷媒と熱媒の間で熱交換する第3熱交換器と、
    熱媒を蓄える蓄熱槽と、
    冷媒の流れる経路を切り換える切換手段を備えており、
    冷媒を圧縮機、第3熱交換器、減圧機構、第1熱交換器の順に循環させ、熱媒を蓄熱槽と第3熱交換器の間で循環させる蓄熱単独運転と、
    冷媒を圧縮機、第1熱交換器、減圧機構、第2熱交換器の順に循環させる冷房単独運転と、
    冷媒を圧縮機、第3熱交換器、減圧機構、第2熱交換器の順に循環させ、熱媒を蓄熱槽と第3熱交換器の間で循環させる蓄熱冷房同時運転を実行可能であり、
    所定期間において蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがある場合に、冷房の予想開始時刻より前に、蓄熱単独運転を実行し、
    冷房の予想開始時刻より前に行う蓄熱単独運転の開始時刻が、冷房の予想開始時刻から、蓄熱単独運転の所要時間だけ遡った時刻に設定される、ヒートポンプシステム。
  2. 所定期間において蓄熱槽から消費する熱量を推定する消費熱量推定手段と、
    所定期間において蓄熱冷房同時運転によって蓄熱槽へ蓄積する熱量を推定する蓄積熱量推定手段をさらに備えており、
    蓄積熱量推定手段で推定される熱量が、消費熱量推定手段で推定される熱量に満たない場合に、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあると判断する、請求項1のヒートポンプシステム。
  3. 過去の冷房の履歴を記憶する記憶手段と、
    過去の冷房の履歴から所定期間における冷房時間長さを推定する冷房時間長さ推定手段をさらに備えており、
    冷房時間長さ推定手段で推定される冷房時間長さが基準時間長さより短い場合に、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあると判断する、請求項1のヒートポンプシステム。
  4. 室外空気の温度を検出する外気温度検出手段をさらに備えており、
    室外空気の温度が基準外気温度に満たない場合に、蓄熱冷房同時運転のみでは蓄熱槽への蓄熱量が不足するおそれがあると判断する、請求項1のヒートポンプシステム。
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