JP6387236B2 - 柱梁接合構造。 - Google Patents

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Description

本発明は、柱梁接合構造に関する。
特許文献1には、集成材梁の端部に位置する端部材を集成材柱に貫通させ剛接合した接合部構造が開示されている。この先行技術では、集成材柱は端部材を挟んで上下に分割され、その互いに対向する面からは端部材が嵌合する切込みが2方向に軸方向に入れられている。更に、端部材は両集成材柱に上下から挟み込まれ、梁成方向に貫通し、両集成材柱間に軸方向に挿通するボルトが締め付けられて両集成材柱に接合されている(特許文献1を参照)。
特許文献2には、木柱の側面に木製ガゼット梁の一端面を当接し、このガゼット梁の他端面にL字状鋼接合プレートの立ち上がり部を当てがい、その立ち上がり部、ガゼット梁、木柱にボルトを貫通してナット締めした木柱梁の剛接合構造が開示されている。この先行技術では、接合プレートの水平部に横架梁端部を載せてビス止めするとともに、横架梁端部とガセット梁に亘って鋼プレートを当てがってビス止めしている(特許文献2を参照)。
ここで、木質梁は大スパン化すると、撓みが大きく、梁断面を大きくする必要がある。また、集成材梁などの木質梁は、製造装置や製造設備などの関係で、大スパンの木質梁を作製することは困難である。
特開平6−185115号公報 特開平2−030402号公報
本発明は、上記事実を鑑み、木質梁を大スパン化することが課題である。
請求項1の発明は、荷重を支持する柱側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられた木質柱と、荷重を支持する梁側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられ、前記木質柱の頭部の前記柱側荷重支持部に前記梁側荷重支持部が載せられて接合され、両側に延出する第一木質梁と、荷重を支持する梁側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられ、前記第一木質梁に隣接して配置された第二木質梁と、前記第一木質梁と前記第二木質梁との前記梁側荷重支持部同士を接合する接合手段と、を備え、前記接合手段は、梁幅方向を板厚方向として配置され、前記第一木質梁及び前記第二木質梁の端部に形成された縦スリットへ装着され、前記梁側荷重支持部同士を接合する接合プレートと、前記接合プレートの上端部に梁成方向を板厚方向として設けられ、前記第一木質梁及び前記第二木質梁の少なくとも一方の前記梁側荷重支持部の上端部に板面が接触する上部プレートと、前記第一木質梁及び前記第二木質梁に削孔された梁側接合孔と、前記接合プレートに形成された貫通孔とに、前記被覆層にかからないように梁幅方向に圧入されたドリフトピンと、前記梁側接合孔における前記ドリフトピンの外側を埋める木質栓と、を有している、柱梁接合構造である
請求項1に記載の発明では、木質柱の柱側荷重支持部の頭部に梁側荷重支持部が載せられ接合されることで、第一木質梁は跳ね出し梁となる。よって、木質柱の側面に木質梁がピン接合された構成と比較し、第一木質梁の撓みが抑えられるので、大スパン化することができる。
また、跳ね出し梁である第一木質梁に第二木質梁が接合されることで、大スパン化される。
また、第二木質梁の両端部に、それぞれ跳ね出し梁である第一木質梁の端部を接合することでゲルバー梁となり、撓みが抑えられるので、更に大スパン化することができる。
更に、接合プレートにかかる鉛直荷重の一部を上部プレートが負担する。よって、第一木質梁と第二木質梁との接合強度が向上する。また、梁側荷重支持部への接合プレートの接合を簡略化することができる。
更に、請求項1の発明は、前記第一木質梁には、前記被覆層が切り欠かれ前記梁側荷重支持部が露出する切欠部が形成され、前記第一木質梁の前記切欠部に前記木質柱の前記頭部が嵌め込まれると共に、前記梁側荷重支持部が前記頭部の前記柱側荷重支持部に柱梁接合部材によって接合され、前記柱梁接合部材は、前記頭部の前記柱側荷重支持部に形成された凹状の座彫部に固定された底板プレートと、前記底板プレートから上側に突出し、前記第一木質梁の前記梁側荷重支持部に削孔された梁側挿入孔に挿入した筒部と、前記第一木質梁に削孔された前記梁側接合孔と前記筒部に形成された貫通孔とに、前記被覆層にかからないように梁幅方向に圧入されたドリフトピンと、前記梁側接合孔における前記ドリフトピンの外側を埋める木質栓と、を有している。
請求項2の発明は、前記第一木質梁の上には、荷重を支持する柱側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられた上側木質柱が接合され、前記筒部は、前記第一木質梁を貫通し、前記上側木質柱の下端部の前記柱側荷重支持部に削孔された柱側挿入穴に挿入され、前記上側木質柱に削孔された柱側接合孔と前記筒部に形成された貫通孔とに、前記被覆層にかからないように圧入されたドリフトピンと、前記柱側接合孔における前記ドリフトピンの外側を埋める木質栓と、を有する請求項1に記載の柱梁接合構造である。
本発明によれば、木質梁を大スパン化することができる。
本発明の一実施形態の木造建築物の柱梁架構を模式的に示す立面図である 木質柱と跳出梁との接合部を示す分解斜視図である。 木質柱と跳出梁との接合部を示す梁方向に沿った縦断面図である。 跳出梁と中間梁との接合部を示す分解斜視図である。 跳出梁と中間梁との接合部を示す梁方向に沿った縦断面図である。 梁接合部材を示す(A)は斜視図であり(B)は側面図である。 (A)は木質柱を構成する集成材を示す一部断面で示す斜視図であり、(B)は木質梁を構成する集成材を示す一部断面で示す斜視図である。
本発明の柱梁接合構造が適用された木造建築物の柱梁架構について説明する。なお、以降の説明で「剛接合」及び「ピン接合」は、構造計算上の接合構造のことを指す。
図1に示すように、木造建築物10は、木質柱20と木質梁30とで構成された柱梁架構12を有し、木質梁30にスラブ14が支持されている(図3及び図7(B)も参照)。
木質柱20は、上側柱20Aと下側柱20Bとに分断され、これら上側柱20Aと下側柱20Bと間に木質梁30が通された構造となっている。木質梁30は、下側柱20Bに載せられ下側柱20Bに剛接合された跳出梁(はねだしばり)30Aと、左右の跳出梁30Aの端部30ADの間に配置され跳出梁30Aの端部30ADに両端部30BDがピン接合された中間梁30Bと、で構成されている。よって、柱梁架構12を構成する木質梁30はゲルバー梁となっている。
木質柱20及び木質梁30は、図7に示す耐火集成材50、51で構成されている。
[耐火集成材]
つぎに、木質柱20及び木質梁30を構成する耐火集成材50、51について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、耐火集成材50、51は、荷重を支持する荷重支持部(心材部)52と、荷重支持部52の周囲に設けられた耐火被覆層70と、を有している。また、耐火被覆層70は、モルタルバー60が埋設された燃止層(もえどまりそう)54と燃代層(もえしろそう)56とで構成されている。
荷重支持部52は耐火集成材50、51の中心部分に設けられ、燃止層54は荷重支持部52の外側に荷重支持部52を取り囲むように設けられ、燃代層56は燃止層54の外側に燃止層54を取り囲むように設けられている。
なお、木質梁30に用いる耐火集成材51は、燃代層56及び燃止層54で構成された耐火被覆層70が、スラブ14を支持する上部側に設けられていない以外は、木質柱20に用いる耐火集成材50と同様の構成である(図7(B)を参照)。
そして、このような三層構造の耐火集成材50、51は、火災時には、外側の燃代層56が燃焼し炭化して炭化層となることで断熱効果を発揮すると共に、燃止層54を構成するモルタルバー60が熱を吸収しながら燃焼を停止させることで、中心部にある荷重を支持する荷重支持部52が火災から保護されるようになっている。
(耐火集成材の作製方法及び材質)
耐火集成材50、51の作製方法及び材質は、限定されるものではないが、つぎに一例を説明する。
荷重支持部52は、木材からなる心材72を積層し圧締(接着剤を塗布した被着材に圧力を加えて密着させ、接着剤が充分硬化するのをまって接着を完了する操作)する。そして、燃止層54及び燃代層56を木材からなる燃代材74を荷重支持部52の周囲に燃止層54(モルタルバー60)と共に積層し接着する。
耐火集成材50、51の心材72及び燃代材74は、木材によって形成されていればよい。例えば、心材72及び燃代材74は、米松、唐松、檜、杉、あすなろ等の一般の木造建築に用いられる木材(以下、「一般木材」とする)によって構成されている。
また、燃止層54は、火炎及び熱の進入を抑えて燃え止まり効果を発揮できる層であればよい。例えば、燃止層54は、難燃性を有する層や熱の吸収が可能な層であればよい。
難燃性を有する層としては、木材に難燃薬剤を注入して不燃化処理した難燃薬剤注入層が挙げられる。また、熱の吸収が可能な層は、一般木材よりも熱容量が大きな材料、一般木材よりも断熱性が高い材料、一般木材よりも熱慣性が高い材料やこれらの材料と一般木材とを組み合わせた材料などが挙げられる。更に、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層と、を組み合わせて燃止層を形成してもよい。
また、上述した一般木材よりも熱容量が大きな材料としては、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント、石膏等の無機質材料、各種の金属材料などが挙げられる。一般木材よりも断熱性が高い材料としては、珪酸カルシウム板、ロックウール、グラスウールなどが挙げられる。一般木材よりも熱慣性が高い材料としては、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等の木材が挙げられる。
なお、図7以外の図では、煩雑になるのを避けるため、心材72、燃代材74、燃止層54及び燃代層56を省略し簡略化して図示されている。
[柱と跳出梁との接合]
つぎに、木質柱20と跳出梁30Aとの接合について、図2及び図3を用いて説明する。
図2及び図3に示すように、木質柱20と跳出梁30Aとを接合する柱梁接合部材100は、矩形状の底板プレート110と、底板プレート110の中央に設けられた円筒状の筒部120と、を有する構造となっている。底板プレート110の角部には、板厚方向に貫通する取付孔112(図2参照)が形成されている。また、筒部120には、梁幅方向(径方向)に貫通する接合孔122A,122Bが形成されている。
下側柱20Bの頭部20BCの荷重支持部52には、柱梁接合部材100の底板プレート110が固定される凹状の座彫部130が形成されている。また、跳出梁30Aの下部における下側柱20Bの頭部20BCが接続される部位には、耐火被覆層70(燃代層56及び燃止層54)が切り欠かれ、荷重支持部52が露出している。なお、切り欠いた部位を切欠部132とする。
跳出梁30Aの荷重支持部52には、上下方向に貫通し、柱梁接合部材100の筒部120が挿入される梁側挿入孔134が削孔されている。また、上側柱20Aの下端部20ACの荷重支持部52には、柱梁接合部材100の筒部120の先端部120Aが挿入される柱側挿入穴138が削孔されている。
更に、図2に示すように、跳出梁30Aには、筒部120の貫通孔122B(図3も参照)に対応する位置に、梁幅方向に貫通する梁側接合孔136が削孔されている。また、上側柱20Aにも、筒部120の貫通孔122B(図3も参照)に対応する位置に、柱幅方向に貫通する柱側接合孔137が削孔されている。
(跳出梁と柱との接合方法)
つぎに、跳出梁30Aと木質柱20との接合方法の一例について説明する。
図2及び図3に示すように、下側柱20Bの頭部20BCの座彫部130に、柱梁接合部材100の底板プレート110を嵌め込み、取付孔112にラグスクリュー102(図3参照)を挿通させ、底板プレート110を座彫部130に固定する。
跳出梁30Aの荷重支持部52の梁側挿入孔134に、下側柱20Bの頭部20BCに接合されている柱梁接合部材100の筒部120を挿入し、跳出梁30Aの切欠部132に下側柱20Bの頭部20BCを嵌め込む。そして、梁側接合孔136(図2参照)と筒部120の貫通孔122Bとにドリフトピン140Bを圧入し、下側柱20Bと跳出梁30Aとを接合する。
また、跳出梁30Aの上側に突出した柱梁接合部材100の筒部120の先端部120Aに、上側柱20Aの柱側挿入穴138を挿入して位置決めしたのち、柱側接合孔137(図2参照)と筒部120の貫通孔122Aとにドリフトピン140Aを圧入し、上側柱20Aを接合する。
なお、梁側接合孔136及び柱側挿入穴138等に仮ピンを挿入し仮固定して位置決めしたのち、仮ピンを抜いて、本設のドリフトピン140A、140Bを圧入してもよい。
また、各ドリフトピン140A、140Bの長さは、荷重支持部52の幅と略同じとであり、耐火被覆層70(の燃代層56(図7参照))にかからないように埋設される。よって、梁側接合孔136及び柱側接合孔137には、図示してない木質栓等を埋め、穴を塞いでいる。
[跳出梁と中間梁柱との接合]
つぎに、跳出梁30Aと中間梁30Bとの接合について、図4〜図6を用いて説明する。
図4〜図6に示すように、跳出梁30Aと中間梁30Bとを接合する梁接合部材200は、梁幅方向(水平方向)を板厚方向として配置された矩形状の接合プレート210と、接合プレート210の上端部210Aの半分に設けられ梁成方向(上下方向)を板厚方向とした配置された上部プレート220と、を有する構造となっている。すなわち、梁接合部材200を梁方向に見ると、半分はT字形状を成し、半分はI字形状を成している。また、接合プレート210には、板厚方向に貫通する貫通孔212A,212Bが複数形成されている。
図4に示すように、跳出梁30Aの端部30ADと中間梁30Bの端部30BDの荷重支持部52には、梁接合部材200の接合プレート210が挿入される縦スリット32A,32Bが、それぞれ形成されている。更に、図4及び図5に示すように、中間梁30Bの端部30BDの荷重支持部52の上端部には、梁接合部材200の上部プレート220が収まる凹状の座彫部230が形成されている。
また、図4に示すように、跳出梁30A及び中間梁30Bには、梁接合部材200の接合プレート210の貫通孔212A,212Bに対応する位置に、梁幅方向に貫通する梁側接合孔232A,232Bがそれぞれ削孔されている。
(跳出梁と中間梁との接合方法)
つぎに、跳出梁30Aと中間梁30Bとの接合方法の一例について説明する。
図4に示すように、中間梁30Bの端部30BDの縦スリット32Bに、梁接合部材200の接合プレート210を差し込むと共に、上部プレート220を座彫部230に嵌め込む。そして、梁側接合孔232Bと接合プレート210の貫通孔212Bとに図示していない仮ピンを挿入し梁接合部材200を仮固定する。
中間梁30Bの端部30BDに仮固定された梁接合部材200の接合プレート210を跳出梁30Aの端部30ADの縦スリット32Aに上方から差し込む。そして、図示していない仮ピンを、梁側接合孔232Aと接合プレート210の貫通孔212Aとに挿入し仮固定する。
跳出梁30Aと中間梁30Bとを位置決め後に、仮ピンを抜いて本設のドリフトピン240A,240Bを圧入し、跳出梁30Aと中間梁30Bとを接合する。
なお、各ドリフトピン240A,204Bの長さは、荷重支持部52の梁成方向の幅と略同じとであり、耐火被覆層70(の燃代層56(図7参照))にかからないように埋設される。よって、梁側接合孔232A、232Bには、図示してない木質栓等を埋めて、穴を塞ぐ。
なお、上記では、先に中間梁30Bの端部30BDの梁接合部材200を仮固定したが、これに限定されない。先に跳出梁30Aの端部30ADに梁接合部材200を仮固定してもよい。或いは、中間梁30Bの端部30BDと跳出梁30Aの端部30ADと突き合わせて仮位置決めした状態で、梁接合部材200の接合プレート210を縦スリット32A、32Bに差し込んでもよい。
<作用及び効果>
つぎに、本実施形態の作用及び効果について説明する。
跳出梁30Aの下部の耐火被覆層70(燃代層56及び燃止層54)が切り欠かれることによって切欠部132が形成され、荷重支持部52が露出している。そして、この切欠部132に木質柱20の下側柱20Bの頭部20BCが嵌め込まれ、下側柱20Bの頭部20BCの荷重支持部52に固定された柱梁接合部材100によって、下側柱20Bと跳出梁30Aとが接合されている。
つまり、木質柱20の下側柱20Bの頭部20BCの荷重支持部52に、跳出梁30Aの荷重支持部52が載せられ、柱梁接合部材100によって荷重支持部52同士が剛接合されている。
よって、木質梁30を構成する跳出梁30Aは跳ね出し梁となる。したがって、木質柱の側面に木質梁がピン接合された構成と比較し、跳出梁30Aの撓みが抑えられるので、梁断面を大きくすることなく(梁成を高くすることなく)、大スパン化することができる。
また、左右の跳出梁30Aの端部30ADの間に中間梁30Bをピン接合することで、木質梁30はゲルバー梁となり撓みが抑えられるので、木質梁30を更に大スパン化することができる。
また、梁接合部材200の接合プレート210にかかる鉛直荷重の一部を、荷重支持部52に板面が接触する上部プレート220が負担する。よって、跳出梁30Aと中間梁30Bとの接合強度が向上する。また、接合プレート210を接合するドリフトピン240A,204Bの本数を、上部プレート220がない場合と比較し、削減することができる。
また、上部プレート220が設けられない跳出梁30Aを先行して建て方をすることで、差し込む側の中間梁30Bの建て方を落とし込みとすることが可能となる。
ここで、上述したように、本発明を適用することで、木質梁30を大スパン化することができる。よって、製造施設の能力で実現が困難であった大スパンの木質梁が、新らたに設備投資を行うことなく、現状の製造施設で実現できる。したがって、木造建築物の建築プランの自由度が向上する。
また、木質柱20と木質梁30を構成する跳出梁30Aとの接合、及び木質梁30を構成する跳出梁30Aと中間梁30Bとの接合は、いずれも荷重支持部52同士を接合している。また、ドリフトピン140A,140B,240A,240Bは埋め込まれ露出していない。更に、梁側接合孔136及び柱側接合孔137、梁側接合孔232A、232Bには木栓などが埋められ、穴が塞がれている。よって、木質柱20と木質梁30とは、接合部においても、柱梁接合部材100、梁接合部材200、及びドリフトピン140A,140B,240A,240Bが露出することなく、耐火被覆層70(燃代層56、燃止層54)で覆われている。
したがって、接合部においても、火災時には外側の燃代層56が燃焼し炭化して炭化層となることで断熱効果を発揮すると共に、燃止層54を構成するモルタルバー60が熱を吸収しながら燃焼を停止させることで、中心部にある荷重を支持する荷重支持部52が火災から保護される。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、耐火集成材50、51は図7に示す構成に限定されない。例えば、木製の荷重支持部の周りに耐火被覆した木材であってもよいし、薬剤を含浸させた木材であってもよい。より具体的には、例えば、荷重支持部の外側に木材に難燃薬剤を注入して不燃化処理した難燃薬剤注入層で構成された一層構造の耐火被覆層が設けられた構造であってもよい。また、集成材でなく単材の木質梁や木質柱であってもよい。要は、荷重支持部の周りに被覆層が設けられた木質柱及び木質梁であればよい。
また、上記実施形態では、下側柱20Bと跳出梁30Aとの荷重支持部52同士は柱梁接合部材100が剛接合したが、これに限定されない。柱梁接合部材100以外の接合部材で剛接合してもよい。
また、上記実施形態では、跳出梁30Aと中間梁30Bとの荷重支持部52同士を、梁接合部材200によってピン接合したが、これに限定されない。梁接合部材200以外の接合部材でピン接合してもよい。
例えば、上部プレートが接合プレートの上端部の全域に設けられた構成であってもよいし、上部プレートがない構成(接合プレートのみの構成)であってもよい。また、ドリフトピン以外、例えば、閂状の部材(例えば、鋼棒)やボルト及びナットで接合してもよい。要は、跳出梁30Aと中間梁30Bとの荷重支持部52同士が梁接合部材200によってピン接合されていればよい。また、柱梁接合部材100の底板プレート110は、ラグスクリュー102で座彫部130に固定されていたが、これに限定されない。ラグスクリュー以外のねじで固定されていてもよい。
また、上記実施形態では、木質梁30はゲルバー梁となっているが、これに限定されるものではない。ゲルバー梁以外の連続梁であってもよいし、単純梁であってもよい。例えば、跳出梁30ABの端部30AD同士を接合してもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない
10 木造建築物
12 柱梁架構
20B 下側柱(木質柱)
30A 跳出梁(第一木質梁の一例)
30B 中間梁(第二木質梁の一例)
32A 縦スリット
32B 縦スリット
52 荷重支持部(柱側荷重支持部、梁側荷重支持部)
70 耐火被覆層(被覆層の一例)
200 梁接合部材(接合手段の一例)
210 接合プレート
220 上部プレート

Claims (2)

  1. 荷重を支持する柱側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられた木質柱と、
    荷重を支持する梁側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられ、前記木質柱の頭部の前記柱側荷重支持部に前記梁側荷重支持部が載せられて接合され、両側に延出する第一木質梁と、
    荷重を支持する梁側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられ、前記第一木質梁に隣接して配置された第二木質梁と
    前記第一木質梁と前記第二木質梁との前記梁側荷重支持部同士を接合する接合手段と、
    を備え、
    前記接合手段は、
    梁幅方向を板厚方向として配置され、前記第一木質梁及び前記第二木質梁の端部に形成された縦スリットへ装着され、前記梁側荷重支持部同士を接合する接合プレートと、
    前記接合プレートの上端部に梁成方向を板厚方向として設けられ、前記第一木質梁及び前記第二木質梁の少なくとも一方の前記梁側荷重支持部の上端部に板面が接触する上部プレートと、
    前記第一木質梁及び前記第二木質梁に削孔された梁側接合孔と、前記接合プレートに形成された貫通孔とに、前記被覆層にかからないように梁幅方向に圧入されたドリフトピンと、
    前記梁側接合孔における前記ドリフトピンの外側を埋める木質栓と、
    を有し
    前記第一木質梁には、前記被覆層が切り欠かれ前記梁側荷重支持部が露出する切欠部が形成され、
    前記第一木質梁の前記切欠部に前記木質柱の前記頭部が嵌め込まれると共に、前記梁側荷重支持部が前記頭部の前記柱側荷重支持部に柱梁接合部材によって接合され、
    前記柱梁接合部材は、
    前記頭部の前記柱側荷重支持部に形成された凹状の座彫部に固定された底板プレートと、
    前記底板プレートから上側に突出し、前記第一木質梁の前記梁側荷重支持部に削孔された梁側挿入孔に挿入した筒部と、
    前記第一木質梁に削孔された前記梁側接合孔と前記筒部に形成された貫通孔とに、前記被覆層にかからないように梁幅方向に圧入されたドリフトピンと、
    前記梁側接合孔における前記ドリフトピンの外側を埋める木質栓と、
    を有している、
    柱梁接合構造。
  2. 前記第一木質梁の上には、荷重を支持する柱側荷重支持部の周囲に被覆層が設けられた上側木質柱が接合され、
    前記筒部は、前記第一木質梁を貫通し、前記上側木質柱の下端部の前記柱側荷重支持部に削孔された柱側挿入穴に挿入され、
    前記上側木質柱に削孔された柱側接合孔と前記筒部に形成された貫通孔とに、前記被覆層にかからないように圧入されたドリフトピンと、
    前記柱側接合孔における前記ドリフトピンの外側を埋める木質栓と、
    を有する、
    請求項1に記載の柱梁接合構造。
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