JP6386908B2 - 容器の入れ目線加工装置 - Google Patents
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Description
そして、入れ目線に相当する前記明暗形成部のそれぞれは、液面高さ位置を間にして上下にして周壁の周方向に交互となるように配置されるため、紙カップの内周面に沿って多数の明暗形成部を形成する必要があり、線状とならず構造が複雑となり、液面高さ位置も正確に表示できないという問題点がある。
また、入れ目線は、凹部の突出量が大きい程、視認しやすいが、紙カップの場合、貼合せ部分で周壁材にピンホールや裂けを生じさせるので、突出の度合が小さい加工にとどまっている。
請求項1の発明では、
容器内部に充填する充填物の適正量を表示した高さ位置を示す入れ目線を内周壁に形成し、周壁内面側での明暗差により目視可能にした入れ目線が、容器の上下方向の一方から外側に向かって窪む傾斜面からなって容器の外部または内部からの光を反射させる反射面部と、該反射面部と容器の上下方向の他方に連接して容器内側に折れ曲がり、前記反射面部と接して前記光の影を形成するための陰影面部とからなる入れ目線加工装置であって、
リング状のダイと、該ダイ内周面の中途位置で内向きに開口されて水平で環状に形成された凹部と、
前記ダイの中空内で、ダイの中心線より偏心した位置を回転の中心線として回転して前記凹部に突入し、前記ダイにセットされた容器の内壁面に突入して入れ目線を形成するピーターホイールとを有し、
前記環状の凹部の一部で、容器の貼合せ個所をセットする位置に対応して前記凹部の上下の幅を広げた拡大凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記ピーターホイールが、凹部の範囲内で上下方向に変位可能に取り付けられており、反射面部の角度と、反射面部と陰影面部の長さを変更しうることを特徴とする。
そして、前記反射面部と陰影面部は、容器の内壁面に対する屈曲角度が大きいほど明暗差を大きくすることができる。
また、入れ目線加工装置の凹部の一部に拡大凹部を形成することで、容器の貼合せ個所でも容器を損傷することなく他と同一の入れ目線を加工することができる。
更に、ピーターホイールの先端の突部をダイに形成された凹部の高さの範囲内で昇降させることで、反射面部の角度や、反射面部と陰影面部の長さを必要に応じて任意に変更して入れ目線を形成することができる。
以下に、この発明の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
本実施例では、入れ目線1は、容器10の外部上方からの光を反射させるために入れ目線1の下方に反射面部2が形成され、入れ目線1の上方には陰影面部3が形成されている。
また、容器10は、単独で使用されるものでも、外容器やカバーを外嵌して使用するものでもよい。
陰影面部3は、前記反射面部2の上端に連接して折り返され容器内壁面側に延びているので、前記容器内に入る光は反射せず陰影を形成する。
これによって、陰影面部は、前記反射面部2の反射面に連続する陰影面を形成して明暗差により反射面を強調することができる。
10°未満であると、内周壁に対して視認上、有効な反射とならない。
90°までは反射できるが80°を超えると、成形加工上の問題が生じる。
上記傾斜角度は、少なくとも10°以上30°以下であれば反射面として機能し、30°を超えると更に反射による明るさを強く増すことができる。
0.5mm未満では、視認しうる反射範囲が狭くなり反射面の視認性が十分ではない。3mmを超えると成形加工上の問題が生じる。
従って、断面を直線状とする1または複数の連続する傾斜面や湾曲面としてもよい。
また、傾斜面と湾曲面とを適宜組み合わせた連続した面からなるものであってもよい。
少なくとも3mm以上5mm以下であれば効率的に視認性を高めることができ、5mmを超えると大型化するが更に視認性を高めることができる。
この発明では内壁面11はテーパー状に傾斜しない0°の垂直面であってもよい。
これにより陰影面部3は、反射面部2に連設して容器10の内壁面と略平行に延びる第1陰影面部3Aと、該第1陰影面部3Aを介設面として容器10の内壁面11へ向かって傾斜する第2陰影面部3Bから構成される。
更に、第1陰影面部3Aを介設することで、第2陰影面部3Bと内壁面11とのなす角θ2を大きくすることができ、影が暗くなって、前記反射面部2の明るさとのコントラストを一層明確にすることができる。
そして、反射面部2と陰影面部とにより入れ目線1は太く(上下に長く)なる。
また、上記入れ目線1は、容器10の内壁面11の内周に沿って連続する環状線であっても、該環状線の軌跡に沿って部分的に断続する断続線であってもよい。
この従来の入れ目線加工装置30は、リング状のダイ31と、該ダイ31の中空内に嵌合して、ダイ31の中心軸と偏心した位置に回転軸を有するピーターホイール33とからなっており、前記ダイ31の内周面の中途位置には、水平で環状に形成された断面略円弧形状の入れ目線成形用の凹部32が形成されている。
また、前記ピーターホイール33には、前記凹部32に嵌合して容器10'に入れ目線1'を形成する突部34が設けられている。
この入れ目線1'は、容器の内壁面11'に対して、反射面部に対応する面2'のなす角θ1'、および陰影面部に対応する面3'のなす角θ2'がそれぞれ小さく、且つ全体が湾曲面となり、全長も短いので、入れ目線1'による明暗差が少なく、十分な視認効果をあげることができない。
即ち、貼合せ個所(容器のシーム部)が他の個所と比べて、入れ目線を形成する際に、前記凹部32は他の個所と同一断面形状であるため、同じ力でピーターホイール33が押していて力を逃がしていないため、突部34に押される量が他の個所より多く、更に貼り合せ段差部の衝撃で容器10'の最内面の紙層や合成樹脂層が破れることにより、ピンホールや裂けが発生する。そのため、入れ目線1'の深さには限界があった。
また、前記ダイ21の中空内で、中心線L1より偏心した位置L2を回転の中心線として、前記紙カップの内壁面に順次に入れ目線(ピーター線)を形成するピーターホイール23が設けられ、更に、該ピーターホイール23は、図示省略の高さ調整装置によって、前記凹部22の縦幅の範囲内で平行に上下に移動可能に設けられている。
前記突部24の先端の押圧面25は平面状となっており、容器10の内壁面11を凹部22側に押し込んで、第1陰影面部3Aを形成し、該第1陰影面部3Aに引っ張られて上下に連接する第2陰影面部3Bと反射面部2とが同時に形成される。
これにより、入れ目線1の反射面部2と第1陰影面部3Aと第2陰影面部3Bとを、それぞれの容器10の用途や、容器の素材の反射率などに対応させて、任意の角度と長さに調整して成形することが可能となる。
この拡大凹部22'は、内外二重に重なった容器10の貼合せ個所で入れ目線1を形成するため、容器の素材の厚みの増加に対応して入れ目線1が形成されるように拡大凹部22'内で押圧された素材を逃がすことができるので、貼合せ個所でのピンホールや亀裂を生じさせることがない。
また、リング状のダイ21の内周壁21aは図示例では断面が上に向かって拡開するテーパー状からなっているが、容器10の胴部の断面形状に対応していればよい。
ここで、前記押圧面25が傾斜面の場合、容器内壁面11に対して略垂直に押し当てれば、前記反射面部2の角θ1を大きくでき、反射する光を強い明るさにすることになり好ましい。
そして、入れ目線1は、容器の内壁面11と反射面部2とのなす角θ1が大きい程、光を反射して明るくなり、また陰影面部3と前記内壁面11とのなす角θ2が大きいほど影が出やすく暗くなる。
換言すると、容器の内壁面11と入れ目線1のなす角度が大きく、入れ目線1の幅が大きい程、入れ目線1は視認しやすい。
同様に凹部22もこれに対応して断面三角形状や台形状、円弧形状などとしてもよい。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 反射面部
3 陰影面部
3A 第1陰影面部
3B 第2陰影面部
10 容器
11 内壁面
20 入れ目線加工装置
21 リング状のダイ
22 凹部
22'拡大凹部
23 ピーターホイール
24 突部
30 従来の入れ目線加工装置
31 リング状のダイ
32 凹部
33 ピーターホイール
34 突部
θ1 反射面部と容器内壁面とのなす角
θ2 陰影面部(第2陰影面部)と容器内壁面とのなす角
Claims (2)
- 容器内部に充填する充填物の適正量を表示した高さ位置を示す入れ目線を内周壁に形成し、周壁内面側での明暗差により目視可能にした入れ目線が、容器の上下方向の一方から外側に向かって窪む傾斜面からなって容器の外部または内部からの光を反射させる反射面部と、該反射面部と容器の上下方向の他方に連接して容器内側に折れ曲がり、前記反射面部と接して前記光の影を形成するための陰影面部とからなる入れ目線加工装置であって、
リング状のダイと、該ダイ内周面の中途位置で内向きに開口されて水平で環状に形成された凹部と、
前記ダイの中空内で、ダイの中心線より偏心した位置を回転の中心線として回転して前記凹部に突入し、前記ダイにセットされた容器の内壁面に突入して入れ目線を形成するピーターホイールとを有し、
前記環状の凹部の一部で、容器の貼合せ個所をセットする位置に対応して前記凹部の上下の幅を広げた拡大凹部が形成されていることを特徴とする入れ目線加工装置。 - ピーターホイールが、凹部の範囲内で上下方向に変位可能に取り付けられており、反射面部の角度と、反射面部と陰影面部の長さを変更しうることを特徴とする請求項1に記載の入れ目線加工装置。
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JP2014266692A JP6386908B2 (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 容器の入れ目線加工装置 |
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