JP6386374B2 - 浸水防止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、浸水防止構造に関する。
従来、建物の壁に設けられた開口部を開閉するシャッターカーテンの周囲からの浸水を防止する浸水防止構造が提案されている。例えば、このような浸水防止構造は、開口部の周縁に設けられた縦枠とシャッターカーテンの側部との相互間の隙間から水が浸入することを防止できるように、このシャッターカーテンの屋外側の側面に、防水シートを設けると共に、開口部の側方に設置されたガイドレールに、防水シートと対向するようにシール部材を設けて構成されていた。この浸水防止構造によれば、水圧がシャッターカーテンに加えられると、防水シートがシール材に圧接されるので、シャッターカーテンの側部からの浸水を防止できる。
しかしながら、このような浸水防止構造において、特に浸水初期のようにシャッターカーテンに加えられる水圧が比較的低い場合には、防水シートをシール材に十分な圧力で圧接させることができないため、縦枠とシャッターカーテンの側部との相互間の隙間から水が浸入するおそれがあった。そこで、このような問題を解消する技術として、縦枠とシャッターカーテンの側部との相互間の隙間を塞ぐ浸水防止構造も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この浸水防止構造は、シャッターカーテンよりも屋外側に位置するように設けられた防水シートであって、シャッターカーテンの下側部分から建物の床面に至る範囲を覆い、且つ、シャッターの側方に位置する一方の建物の壁から他方の建物の壁に至る範囲(具体的には、左右の縦枠の各々とシャッターカーテンの側部との相互間の隙間とを含む範囲)を覆う防水シートと、これら壁の各々に取付ネジによって取り付けられた保持部材であって、防水シートの横方向の端部の各々に取り付けられた固定部材を介して防水シートを当該壁に保持する保持部材とを設けて構成されている。このような構成により、左右の縦枠の各々とシャッターカーテンの側部との相互間の隙間を塞ぐことができるので、この隙間から水が浸入することを防止できる。
特開2014−136897号公報
ここで、特許文献1のような技術においては、上述したように、保持部材を取付ネジによって各建物の壁に取り付けるので、保持部材を取り付けるための取付穴を各建物の壁に設けておく必要があった。このため、取付穴を各建物の壁に設けるための準備工事を行わなければならないことから、設置に手間がかかるという問題が生じていた。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、設置の手間を低減することが可能になる、浸水防止構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の浸水防止構造は、建物の壁の開口部の側方に設けられた縦枠と、前記開口部の開閉を行う開閉体の外側面との相互間の側方隙間から水が浸入することを防止するための浸水防止構造であって、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、少なくとも当該開閉体の外側面から前記縦枠に至るように設けられた防水シートと、前記側方隙間に、前記開口部の幅方向の中央側から前記縦枠側に向けて差し込むための側方差込部材と、を備え、前記側方差込部材のうち、少なくとも前記側方隙間に差し込まれる側の端部である差込端部の横断面形状を、くさび状とし、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートが、前記縦枠と前記差込端部とによって挟持されるように、当該差込端部及び当該防水シートの一部を前記側方隙間に差し込んだ。
請求項2に記載の浸水防止構造は、請求項1に記載の浸水防止構造において、前記側方差込部材は、前記防水シートにおける前記縦枠を覆う部分の少なくとも一部を当該縦枠に対して押圧する押圧部を備える。
請求項3に記載の浸水防止構造は、請求項2に記載の浸水防止構造において、前記押圧部の先端部には、当該押圧部の少なくとも当該先端部を前記側方差込部材から離れる方向に向けて変形させてから、さらに当該側方差込部材における前記差込端部とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当該側方差込部材における前記差込端部とは反対側の端部に当該押圧部を当接させるための当接手段を設けた。
請求項4に記載の浸水防止構造は、請求項2又は3に記載の浸水防止構造において、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートを、前記側方隙間に差し込まれた前記側方差込部材における前記押圧部の先端部よりも側方に延出させた。
請求項5に記載の浸水防止構造は、請求項1から4のいずれか一項に記載の浸水防止構造において、前記側方差込部材における前記少なくとも前記差込端部のうち、前記防水シートを介して前記縦枠と対向する部分には、前記側方隙間に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して突出する凸部を設けた。
請求項6に記載の浸水防止構造は、請求項1から5のいずれか一項に記載の浸水防止構造において、前記建物の床面と、前記開閉体の下端部との相互間の下方隙間に、前記建物の外側から当該建物の内側に向けて差し込むための下方差込部材を備え、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートが、前記建物の床面と前記下方差込部材とによって挟持されるように、当該下方差込部材及び当該防水シートの一部を前記下方隙間に差し込んだ。
請求項1に記載の浸水防止構造によれば、側方差込部材のうち、少なくとも差込端部の横断面形状を、くさび状とし、開閉体によって開口部を全閉した状態において、防水シートが、縦枠と差込端部とによって挟持されるように、当該差込端部及び当該防水シートの一部を側方隙間に差し込むので、防水シート及び側方差込部材によって、側方隙間から水が浸入することを防止できる。特に、従来技術と比べて、準備工事を行うことなく、差止部材をシャッターに取り付けることができるので、設置作業の手間を低減することが可能となる。
請求項2に記載の浸水防止構造によれば、側方差込部材は、防水シートにおける縦枠を覆う部分の少なくとも一部を当該縦枠に対して押圧する押圧部を備えるので、開閉体によって開口部を全閉した状態において、防水シートにおける縦枠を覆う部分の少なくとも一部を縦枠に対して押圧でき、縦枠と防水シートとの相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
請求項3に記載の浸水防止構造によれば、押圧部の先端部には、当該押圧部の少なくとも当該先端部を側方差込部材から離れる方向に向けて変形させてから、さらに当該側方差込部材における差込端部とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当該側方差込部材における差込端部とは反対側の端部に当該押圧部を当接させるための当接手段を設けたので、側方差込部材を側方隙間に差し込む場合に、当接手段を側方差込部材における差込端部とは反対側の端部に当接することで、押圧部が邪魔になることを回避でき、側方差込部材の設置性を維持することが可能となる。
請求項4に記載の浸水防止構造によれば、開閉体によって開口部を全閉した状態において、防水シートを、側方隙間に差し込まれた側方差込部材における押圧部の先端部よりも側方に延出させたので、水によって防水シートの延出部分を押圧させることができ、縦枠と防水シートとの相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
請求項5に記載の浸水防止構造によれば、側方差込部材における少なくとも差込端部のうち、防水シートを介して縦枠と対向する部分には、側方隙間に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して突出する凸部を設けたので、開閉体によって開口部を全閉した状態において、側方差込部材及び防水シートの一部を側方隙間に差し込む場合に、凸部がこれら側方差込部材及び防水シートの一部に対して抵抗しづらくなるので、これら側方差込部材及び防水シートの一部が差し込みやすくなる。一方で、側方差込部材及び防水シートの一部を側方隙間から抜き出す場合に、凸部がこれら側方差込部材及び防水シートの一部に対して抵抗するので、これら側方差込部材及び防水シートの一部が抜き出しにくくなる。以上のことから、側方差込部材及び防水シートの設置性を向上させることが可能となる。
請求項6に記載の浸水防止構造によれば、下方隙間に、建物の外側から当該建物の内側に向けて差し込むための下方差込部材を備えたので、下方差込部材と建物の床面とによって、防水シートにおける建物の床面に対向する部分のうち、縦枠の下端部近傍部分が挟持されることにより、防水シートを一層強固に保持できることから、当該縦枠と防水シートとの相互間の隙間から水が浸入することも一層抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るシャッターを示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−Aの矢視断面図である。 図1の扉のB−B矢視断面図である。 側方差込部材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は背面図である。 図3(a)のC領域の要部拡大図である。 側方差込部材の押圧部を変形させた状態を示す図である。 側方差込部材の変形例を示す図である。 側方差込部材における差込状態の変形例を示す図であって、図1の扉のB−B矢視断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る浸水防止構造の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の壁の開口部の側方に設けられた縦枠(例えば後述するガイドレール14)と、開口部の開閉を行う開閉体(例えば後述するシャッターカーテン30)の外側面との相互間の側方隙間から水が浸入することを防止する、浸水防止構造に関するものである。
ここで、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の壁の開口部」とは、建物の壁(建物の躯体を構成する壁や、外壁を含む)において窓や入り口を設置するために形成された開口である。また、「開閉体」は、開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体を意味し、例えば、シャッター、扉等を含む概念である。このうち、「シャッター」とは、防犯や防火のために、建物の開口部に取り付けられる巻上げ戸であり、例えば、窓シャッター、軽量シャッター、重量シャッター等を含む概念である。また、シャッターの駆動方式は任意であり、例えば、「手動式のシャッター」や「電動式のシャッター」として構成することができる。また、シャッターの開閉構造は任意であり、例えば、「上下開閉式のシャッター」や「左右開閉式のシャッター」として構成することができる。また、「扉」の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関扉」、勝手口や通用口に設置される「勝手口扉」、あるいは建物内部に設置されるための「室内扉」を含む。また、扉の開閉構造は任意であり、例えば、「開き戸」や「引き戸」として構成することができる。また、「水が浸入する」とは、開閉体よりも建物の外側にある水が、開閉体よりも建物の内側に入りこむことを意味する。以下、実施の形態では、開閉体が、戸建て住宅の如き建物の壁に設けられた上下開閉式且つ電動式の軽量シャッターである場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る浸水防止構造が適用されるシャッターの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るシャッターを示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のA−Aの矢視断面図である。なお、以下の説明では、図1のX方向をシャッターの左右方向(−X方向をシャッターの左方向、+X方向をシャッターの右方向)、図1のY方向をシャッターの前後方向(+Y方向をシャッターの前方向(建物の外側の方向)、−Y方向をシャッターの後方向(建物の内側の方向))、図1のZ方向をシャッターの上下方向(+Z方向をシャッターの上方向、−Z方向をシャッターの下方向)と称する。
この図1に示すように、シャッター1は、概略的に、ガイドレール14(縦枠)と、シャッター収納部20と、シャッターカーテン30と、開閉機(図示省略)とを備えて構成されている。ただし、シャッター1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。
(構成−ガイドレール)
ガイドレール14は、シャッターカーテン30を開口部3の開閉方向(すなわち、上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール14は、横断面形状が略コ字状となるように形成された長尺体であり、シャッター1の左右の各端部において、上下方向に略沿う方向で配置されており、建物の左壁11(又は右壁12)に対して直接的に固定されたり、又は下地材(図示省略)を介して間接的に固定されている(すなわち、躯体2に対して直接的又は間接的に固定されている)。
(構成−シャッター収納部)
シャッター収納部20は、シャッター1の各部を収納するための中空体であり、建物の上壁13の近傍位置に取り付けられている。このシャッター収納部20の内部には、開閉機と、巻き取り軸(図示省略)とが収容されている。また、巻き取り軸にてシャッターカーテン30が巻き取られた状態では、シャッターカーテン30の少なくとも一部も、シャッター収納部20の内部に収容される。このシャッター収納部20の下側部において、シャッターカーテン30を中心とする建物の外側及び内側には、まぐさ(図示省略)が固定されている。これらまぐさの相互間には、開口部3の左右方向全長にわたるまぐさ開口(図示省略)が形成されており、このまぐさ開口を介してシャッターカーテン30の出し入れが行われる。
(構成−シャッターカーテン)
シャッターカーテン30は、巻き取り軸によって巻き取り又は巻き出しされることで、開口部3を全開した状態、開口部3を全閉した状態、あるいは半開状態とする遮蔽手段である。このシャッターカーテン30は、複数のスラット(図示省略)を備えて構成されており、各スラットの上下の両端部には嵌合部(図示省略)が設けられている。この嵌合部は、複数のスラットを相互に嵌合接続するために各スラットの上下の両端部に設けられたもので、これら両端部を屈曲させることによって形成されている。また、このシャッターカーテン30の左右方向の両端部の各々は、ガイドレール14のコ字状の開放端部を介してガイドレール14の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール14の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール14の外部に脱落しないように規制されている。
また、シャッターカーテン30の下端部には、座板31が設けられている。この座板31は、シャッターカーテン30によって開口部3を全閉した状態(以下、「開口部全閉状態」と称する)において建物の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、シャッターカーテン30の下端部の左右方向全長にわたって形成されている。この座板31の上端部には嵌合部(図示省略)が設けられており、この嵌合部をシャッターカーテン30の最下方側のスラットにおける下端部の嵌合部に嵌合させることで、座板31がシャッターカーテン30に取付けられている。また、この座板31には、座板カバー31aが設けられている。座板カバー31aは、座板31が左右方向に振動等してガイドレール14の見込面と接触した場合に、当該ガイドレール14の見込面が損傷することを防止するためのものである。この座板カバー31aは、座板31の左右方向の両端部の各々において、左右方向の外向きに向けて張り出すように配置されており、座板31に対して固定されている。
(構成−開閉機)
開閉機は、巻き取り軸を回転駆動することによって電動でシャッターカーテン30を昇降させる昇降手段であり、操作スイッチやリモコン(いずれも図示せず)を介して操作される。
(構成−浸水防止構造)
次に、シャッター1の構成の詳細について説明する。図2は、図1の扉のB−B矢視断面図である。図1、図2に示すように、このシャッター1は、開口部全閉状態において、左側のガイドレール14とシャッターカーテン30の左側端部との相互間の隙間(以下、「左側方隙間32(側方隙間)」と称する)、右側のガイドレール14とシャッターカーテン30の右側端部との相互間の隙間(以下、「右側方隙間33(側方隙間)」と称する)、及び建物の床面と座板31の下端部との相互間の隙間(以下、「下方隙間」と称する)から水が浸入することを防止するための浸水防止構造を備えている。この浸水防止構造は、防水シート40と、側方差込部材50と、下方差込部材60、押圧部材70とを備えている。以下では、この浸水防止構造について説明する。
(構成−浸水防止構造−防水シート)
最初に、防水シート40について説明する。この防水シート40は、開口部全閉状態において、左側方隙間32及び右側方隙間33を覆うことにより、これら左側方隙間32及び右側方隙間33の各々から水が浸入することを防止するための防水手段である。この防水シート40は、略矩形状のシート状体であり、例えば公知の防水シート(具体的には、表側はナイロンで構成され、裏側はポリウレタンで構成された防水シート等)を用いて構成されている。
ここで、防水シート40の大きさ及び配置については、開口部全閉状態において、防水シート40によって左側方隙間32及び右側方隙間33が覆われるように、少なくともシャッターカーテン30の外側面(すなわち、シャッターカーテン30における建物の外側の側面)から左側のガイドレール14に至るように配置されていると共に、シャッターカーテン30の外側面から右側のガイドレール14に至るように配置されている。この防水シート40によって覆われる領域については、以下に示す通りに設定されている。具体的には、図1、図2に示すように、縦方向の領域において、当該領域の一方の端部については、当該領域の一方の端部が建物の床面から想定される水面までの高さ(例えば、300mm等)と同じ又はそれよりも高くなるように、建物の床面から上方に向けて所定距離(例えば、400mm等)に至る位置に設定されている。また、上記領域の他方の端部については、後述するように、防水シート40を下方隙間に差し込まれる下方差込部材60よりも建物の外側に延出させることにより、防水シート40の延出部分が当該延出部分の上に流入した水によって下方に押圧されるように、開口部3から建物の外側に向けて所定距離(例えば、100mm等)に至る位置に設定されている。また、横方向の領域においては、後述するように、左側方隙間32及び右側方隙間33の各々に、側方差込部材50と共に、防水シート40の一部を差し込むことが可能となるように、左側のガイドレール14の外側面から右側のガイドレール14の外側面に至る領域となるように設定されている。このような配置により、開口部全閉状態において、防水シート40によって左側方隙間32及び右側方隙間33を覆うことが可能となる。
(構成−浸水防止構造−側方差込部材)
次に、側方差込部材50について説明する。図3は、側方差込部材50を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は背面図である。なお、図3(a)においては、側方差込部材50に防水シート40が接続されている状態の図を示すが、図3(b)、図3(c)においては、防水シート40を省略して示す(なお、後述する図4から後述する図6についても同様とする)。図4は、図3(a)のC領域の要部拡大図である。図5は、後述する側方差込部材50の押圧部55を変形させた状態を示す図である。側方差込部材50は、開口部全閉状態において、左側方隙間32及び右側方隙間33の各々に差し込むものである。この側方差込部材50が設けられた理由は、以下の通りである。すなわち、防水シート40を固定する方法として、例えば、防水シート40の横方向の端部の各々に固定部材を取り付けると共に、建物の左壁11及び右壁12の各々に取付ネジによって保持部材を取り付けて、防水シート40を固定部材を介して保持部材に対して固定する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、保持部材を取り付けるための取付穴を左壁11及び右壁12の各々に設けておく必要があり、この取付穴を左壁11及び右壁12の各々に設けるための準備工事を行わなければならないことから、設置に手間がかかる可能性があった。そこで、この問題を解消するために、側方差込部材50が設けられている。この側方差込部材50は、図1、図2に示すように、開口部全閉状態において、左側方隙間32及び右側方隙間33の各々に差し込まれている。また、図2、図3に示すように、この側方差込部材50は、本体部51と、押圧部55とを備えている。
(構成−浸水防止構造−側方差込部材−本体部)
本体部51は、側方差込部材50の基本構造体である。この本体部51は、中実体にて形成されており(ただし、図2に示すように、製造上の都合により、本体部51の内部に空洞部51aを有している)、開口部全閉状態において、本体部51の少なくとも一部が左側方隙間32又は右側方隙間33に差し込まれる。なお、以下では、本体部51の端部のうち、左側方隙間32又は右側方隙間33に差し込まれる側の端部52を、「側方差込端部52(差込端部)」と称する。
ここで、この本体部51の形状については任意であるが、実施の形態においては、開口部全閉状態における左側方隙間32(又は右側方隙間33)の前後方向の長さ(隙間の幅)が、シャッター1の設置状況等に応じて一律ではないことに対応すべく、本体部51の差込量を調整できる形状にて形成されている。
具体的には、図2、図3(a)に示すように、本体部51の一部である側方差込端部52(具体的には、本体部51における側方差込端部52から略中央部に至る部分)の横断面形状がくさび状に形成されている。特に、この側方差込端部52の形状については、開口部全閉状態における左側方隙間32(又は右側方隙間33)の前後方向の長さ(隙間の幅)が1mm〜6mm程度である場合に、この左側方隙間32(又は右側方隙間33)の上下方向の全長にわたって、この左側方隙間32(又は右側方隙間33)に側方差込部材50を好適に差し込むことができるように形成されている。より具体的には、側方差込端部52の左右方向の長さ(幅)が40mm程度(なお、本体部51の左右方向の長さ(幅)は60mm程度)、側方差込端部52の前後方向の長さ(厚さ)が1mm〜6mm程度(なお、本体部51における側方差込端部とは反対側の端部の前後方向の長さ(厚さ)は20mm程度)、及び側方差込端部52の上下方向の長さ(高さ)が400mm程度(なお、本体部51の上下方向の長さ(高さ)と同一)となるように形成されている。この形状の場合には、側方差込端部52の前面(前後方向の建物外側面)と側方差込端部52の後面(前後方向の建物内側面)とがなす内角が5度〜10度程度となる。なお、この側方差込端部52の左右方向の長さ(幅)については、具体的には、比較的短くなるように設定されることが好ましい。このような形状により、開口部全閉状態における左側方隙間32(又は右側方隙間33)の前後方向の長さ(隙間の幅)が長くなる程、本体部51の差込量を多くすることにより、左側方隙間32(又は右側方隙間33)を常に塞ぐことができるので、左側方隙間32(又は右側方隙間33)の前後方向の長さ(隙間の幅)に応じて、本体部51の差込量を調整できることなり、側方差込部材50の設置性を向上させることが可能となる。
また、側方差込端部52の前面と側方差込端部52の後面とがなす内角の設定については任意であり、例えば、左側方隙間32(又は右側方隙間33)の前後方向の長さ(隙間の幅)が1mm〜6mmを上回る場合には、側方差込端部52の前面と側方差込端部52の後面とがなす内角を、図3(a)に示す当該内角よりも大きく設定してもよく、あるいは、図3(a)に示す当該内角と略同一に設定しながら、側方差込端部52の前後方向の長さ(厚さ)及び左右方向の長さ(幅)を、図3(a)に示す当該長さよりも長くしてもよい。また、左側方隙間32(又は右側方隙間33)の前後方向の長さ(厚さ)が1mm〜6mmを下回る場合には、側方差込端部52の前面と側方差込端部52の後面とがなす内角を、図3(a)に示す当該内角よりも小さく設定してもよく、あるいは、図3(a)に示す当該内角と略同一に設定しながら、側方差込端部52の前後方向の長さ(厚さ)及び左右方向の長さ(幅)を、図3(a)に示す当該長さよりも短くしてもよい。
また、本体部51と防水シート40との設置関係については、開口部全閉状態において、左側方隙間32(又は右側方隙間33)から水が浸入することを防止できるように、本体部51と防水シート40とが設置されている。実施の形態においては、図2に示すように、防水シート40が、左側のガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持され、且つ、側方差込端部52とシャッターカーテン30の外側面とによって挟持されるように、これら側方差込端部52及び防水シート40の一部が左側方隙間32に差し込まれている。また、防水シート40が、右側のガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持され、且つ、側方差込端部52とシャッターカーテン30の外側面とによって挟持されるように、これら側方差込端部52及び防水シート40の一部が右側方隙間33に差し込まれている。また、これら側方差込端部52のいずれか一方(実施の形態では、左側方隙間32に差し込まれる側方差込端部52)においては、図3(a)に示すように、設置性を高めるために、当該側方差込端部52の後面に対して、防水シート40が糸58によって接続されている。この糸58は、例えば、耐久性や耐候性を有する公知の糸(具体的には、ナイロン糸、ポリエステル糸等の化学繊維糸や、綿たこ糸等の天然繊維糸等)を用いて構成されており、側方差込端部52の後面において、当該側方差込端部52の上下方向全長にわたって連続的に接続されている。また、この糸58による接続部分は、所定間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設(実施の形態においては2ヵ所が並設)されている。このような設置関係により、開口部全閉状態において、防水シート40を強固に保持できることから、左側方隙間32及び右側方隙間33から水が浸入することを防止することが可能となる。特に、側方差込端部52と左側(又は右側)のガイドレール14とによって、防水シート40を強固に保持できるので、左側(又は右側)のガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
また、この本体部51には、凸部53と、切欠部54とが形成されている。このうち、凸部53は、開口部全閉状態において、左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込まれた側方差込部材50が抜き出しにくくするためのものである。この凸部53は、本体部51における少なくとも側方差込端部52の外側面のうち、防水シート40を介して左側(又は右側)のガイドレール14と対向する部分から外側に向けて突出しており(例えば、1mm程度突出する)、本体部51の上下方向の全長にわたって形成され、左右方向に沿って複数並設されている。また、この凸部53の設置の向きについては任意であるが、実施の形態においては、凸部53によって側方差込部材50及び防水シート40の一部が左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込みやすくなると共に、側方差込部材50及び防水シート40の一部が左側方隙間32(又は右側方隙間33)から抜き出しにくくなる向きに向けて設置されており、具体的には、図4に示すように、左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して設置されている。このような凸部53によって、開口部全閉状態において、側方差込部材50及び防水シート40の一部を左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込む場合に、凸部53がこれら側方差込部材50及び防水シート40の一部に対して抵抗しづらくなるので、これら側方差込部材50及び防水シート40の一部が差し込みやすくなる。一方で、側方差込部材50及び防水シート40の一部を左側方隙間32(又は右側方隙間33)から抜き出す場合に、凸部53がこれら側方差込部材50及び防水シート40の一部に対して抵抗するので、これら側方差込部材50及び防水シート40の一部が抜き出しにくくなる。以上のことから、側方差込部材50及び防水シート40の設置性を向上させることが可能となる。
また、切欠部54は、開口部全閉状態において、側方差込部材50を左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込んだ場合に、本体部51が座板31の座板カバー31aと接触することを回避するためのものである。図3(b)、図3(c)に示すように、この切欠部54は、本体部51の下端部(又は上端部)のうち、座板カバー31aと対応する部分に形成されている。また、この切欠部54の形状については、具体的には、本体部51が座板カバー31aと接触することを回避できるように、切欠部54の上下方向の長さが座板カバー31aの上下方向の長さ(厚さ)と略同一又はそれを上回る長さに設定されており、切欠部54の左右方向の長さが座板カバー31aの左右方向の長さ(幅)と略同一又はそれを上回る長さに設定されている。このような切欠部54により、開口部全閉状態において、側方差込部材50を左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込んだ場合に、本体部51が座板カバー31aと接触することを回避できるため、側方差込部材50の設置性を高めることが可能となる。特に、この切欠部54が本体部51の下端部及び上端部に形成されているので、側方差込部材50を左側方隙間32又は右側方隙間33のいずれかに差し込んだ場合でも、本体部51が座板カバー31aと接触することを回避でき、側方差込部材50の設置性を一層高めることが可能となる。
また、この本体部51は、任意の材質で製造することができるが、実施の形態においては、耐水性に優れ、且つ、変形しにくい材質(例えば、ゴム等の樹脂材等)で製造されている。
(構成−浸水防止構造−側方差込部材−押圧部)
押圧部55は、自己の変形(例えば曲げ変形等)により生じる復元力によって、防水シート40における左側(又は右側)のガイドレール14を覆う部分の少なくとも一部を当該ガイドレール14に対して押圧するものである。この押圧部55が設けられた理由は、以下の通りである。すなわち、側方差込部材50が本体部51のみを備えた場合には、防水シート40における左側のガイドレール14を覆う部分のうち、左側方隙間32に差し込まれる部分以外の部分が、側方差込部材50と左側のガイドレール14とによって挟持されないので、この左側方隙間32に差し込まれる部分以外の部分を、左側方隙間32に差し込まれる部分に比べて左側のガイドレール14に対して強固に固定できなかった。このため、防水シート40と左側のガイドレール14との相互間の隙間から水が浸入する可能性があった(なお、防水シート40における右側のガイドレール14を覆う部分のうち、右側方隙間33に差し込まれる部分以外の部分についても同様である)。そこで、この問題を解消するために、押圧部55が設けられている。この押圧部55は、図2、図3に示すように、略板状体であり、本体部51の上下方向の全長にわたって形成されている。また、この押圧部55は、本体部51の外側面のうち側方差込端部52とは反対側の端部近傍から側方差込端部52側に向けて張り出すように配置されている。
ここで、押圧部55の張り出し長さL1については、実施の形態では、側方差込部材50の製造性の観点から、押圧部55の先端部が本体部51の側方差込端部52と重なり合う長さに設定されている。ただし、これに限られず、押圧部55の先端部が本体部51の側方差込端部52よりも外側に張り出す長さに設定されてもよく、あるいは、本体部51の側方差込端部52が押圧部55の先端部よりも外側に張り出す長さに設定されてもよい。
また、押圧部55と防水シート40との設置関係については任意であるが、実施の形態においては、図2に示すように、開口部全閉状態において、防水シート40が押圧部55の先端部よりも側方に延出するように、これら押圧部55及び防水シート40が設置されている。このような設置関係により、開口部全閉状態において、水によって防水シート40の延出部分を押圧させることができ、左側(又は右側)のガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。なお、この防水シート40の延出部分の長さL2については、具体的には、流水によってこの延出部分がめくり上がることで、この延出部分と左側(又は右側)のガイドレール14との相互間の隙間から水が浸入することを抑制できるように、10mmから20mm程度に設定される。
また、この押圧部55の先端部には、当接部56が設けられている。当接部56は、押圧部55を本体部51に当接させるための当接手段であり、押圧部55の押圧側とは反対側に向けて突出するように形成されている(例えば、5mm程度突出している)。この当接部56による押圧部55と本体部51との当接については、具体的には、図5に示すように、押圧部55の少なくとも先端部を本体部51から離れる方向に向けて変形させてから、さらに本体部51における側方差込端部52とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当接部56の先端部分のみを本体部51における側方差込端部52とは反対側の端部に当接することにより、押圧部55と本体部51とを当接させる。なお、押圧部55と本体部51との当接状態を保持する場合には、例えば、ユーザの指によって当接部56を本体部51に押えつけることにより保持することが可能となる。このような当接部56により、側方差込部材50を左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込む場合に、押圧部55が邪魔になることを回避できるので、側方差込部材50の設置性を維持することが可能となる。特に、押圧部55から突出するように当接部56を設けているので、当接部56を本体部51に対して容易に当接させることが可能となる。
また、この押圧部55は、任意の材質で製造することができるが、実施の形態においては、耐水性を有し、且つ、自己の曲げ変形により生じる復元力によって防水シート40を押圧できるように、変形可能な材質で製造されており、例えば、本体部51よりも高度が低い材質(例えば、ゴム等の樹脂材等)で製造されている。
このような押圧部55により、開口部全閉状態において、防水シート40における左側のガイドレール14を覆う部分のうち、左側方隙間32に差し込まれる部分以外の部分(又は、防水シート40における右側のガイドレール14を覆う部分のうち、右側方隙間33に差し込まれる部分以外の部分)を当該ガイドレール14に対して押圧できるので、当該ガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
(構成−浸水防止構造−下方差込部材)
下方差込部材60は、開口部全閉状態において、下方隙間に差し込むものである。この下方差込部材60が設けられた理由は、以下の通りである。すなわち、押圧部材70のみで防水シート40を建物の床面に対して押圧することにより、流水によって防水シート40がめくり上がることを防止することも考えられる。しかしながら、この場合には、流水の流れが強くなるに伴って、押圧部材70の重量を増やす必要があることから、浸水防止構造の設置性を低下させる可能性があった。そこで、この問題を解消するために、下方差込部材60が設けられている。この下方差込部材60は、例えばゴム等の樹脂製のブロック状体にて形成されており、図1、図2に示すように、この下方差込部材60は、開口部全閉状態における下方隙間に複数差し込まれている(具体的には、一部を除いて、下方差込部材60間に隙間なく差し込まれている)。
また、この下方差込部材60の形状については任意であるが、開口部全閉状態において、下方差込部材60の差し込まれる部分(以下、「下方差込端部」と称する)が下方隙間に差し込むことができる形状にて形成されている。具体的には、下方差込端部の上下方向の長さ(厚さ)は、下方隙間の上下方向の長さ(隙間の高さ)に対して、その先端部においては短くなると共にその後端部においては略同一となるように形成されている。また、下方差込端部の左右方向の長さ(幅)は、下方隙間の左右方向の長さ(隙間の幅)に対して、短くなるように形成されている。
また、この下方差込部材60と防水シート40との設置関係については、開口部全閉状態において、下方隙間から水が浸入することを防止できるように、下方差込部材60と防水シート40とが設置されている。実施の形態においては、防水シート40が、下方差込端部と建物の床面とによって挟持されるように、これら下方差込端部及び防水シート40の一部が下方隙間に差し込まれている。このような下方差込部材60により、開口部全閉状態において、防水シート40を強固に保持できることから、下方隙間から水が浸入することを防止することが可能となる。
(構成−浸水防止構造−押圧部材)
押圧部材70は、防水シート40を押圧するためのものである。この押圧部材70が設けられた理由は、以下に示す通りである。すなわち、シャッター1としては様々な幅のものがあるため、各幅に応じて異なる下方差込部材60を形成することも考えられるが、製造コスト低減等のためには、各幅に共通に使用することができるように下方差込部材60を形成することがより好ましい。そこで、実施の形態においては、左右方向の長さ(幅)が異なる2種類の下方差込部材60(例えば、幅=300mm程度の下方差込部材60、及び幅=600mm程度の下方差込部材60等)とを、シャッター1の幅に応じた数だけ組み合わせることで、これら複数の下方差込部材60を下方隙間に隙間なく差し込むこととしている。この際、上記2種類の幅の下方差込部材70のうち、いずれを優先的に差し込んでもよい。しかしながら、この場合において、シャッター1の幅が、複数組み合わせた下方差込部材60の合計幅と同一でない限り、下方隙間のうち、複数の下方差込部材60で埋めることができない余剰部分(具体的には、上記幅が短い下方差込部材60の左右方向の長さ(幅)よりも左右方向の長さ(幅)が短い余剰部分)が生じる場合が考えられる。そこで、この問題を解消するために、押圧部材70が設けられている。
この押圧部材70は、例えば、ステンレス等の金属製(又は樹脂コーティングされた金属製)の肉厚な板状体(又は棒状体)にて形成されている。また、この押圧部材70の幅については、様々な余剰部分の左右方向の長さ(幅)に対応できるように、2種類の下方差込部材60のうち、幅が短い下方差込部材60の幅よりも若干長くなるように設定されており、具体的には、幅が短い方の下方差込部材60の幅=300mm程度である場合に、350mm程度に設定される。そして、図1(a)、図1(b)に示すように、この押圧部材70は、開口部全閉状態において、防水シート40における建物の床面に対向する部分のうち、上記余剰部分の近傍部分(例えば、下方差込部材60よりも建物の外側の位置)に載置されている。例えば、シャッター1の幅=2900mm、幅が長い下方差込部材60の幅=600mm、幅が短い下方差込部材60の幅=300mmの場合には、4つの上記幅が長い下方差込部材60と、1つの上記幅が短い下方差込部材60とを、それぞれ相互に隙間なく配置した上で、この余剰部分の近傍部分に、押圧部材70を載置する。この際、押圧部材70は下方隙間の左端部又は右端部には配置しないことが好ましいため、余剰部分(幅=200mm)が下方隙間の左端部又は右端部に生じないように、下方差込部材60を配置する。この押圧部材70によって、開口部全閉状態において、下方隙間に上記余剰部分が生じた場合でも、防水シート40における余剰部分に対応する部分を押圧できるので、防水シート40と建物の床面との相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
以上のような浸水防止構造により、開口部全閉状態において、左側方隙間32及び右側方隙間33から水が浸入することを防止できる。特に、従来技術と比べて、準備工事を行うことなく、側方差込部材50をシャッター1に取り付けることができるので、設置作業の手間を低減することが可能となる。また、図1、図2に示すように、側方差込部材50と左側(又は右側)のガイドレール14とによって防水シート40の一部が挟持されていることに加えて、下方差込部材60と建物の床面とによって、防水シート40における建物の床面に対向する部分のうち、左側(又は右側)のガイドレール14の下端部近傍部分が挟持されているので、防水シート40を一層強固に保持できることから、当該ガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することも一層抑制することが可能となる。
(構成−浸水防止構造の取付方法)
次に、浸水防止構造の取付方法について説明する。
まず、開口部全閉状態になるように、シャッターカーテン30を移動させる。次に、防水シート40と接続された側方差込部材50と当該防水シート40の一部を、開口部3の幅方向(すなわち、左右方向)の中央側から左側のガイドレール14側に向けて左側方隙間32に差し込むことにより、防水シート40を当該ガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持させ、且つ、側方差込端部52とシャッターカーテン30の外側面とによって挟持させる。この場合において、この側方差込部材50がぐらつかない程度に、この側方差込部材50を差し込む。この際、この側方差込部材50の下端部を建物の床面に当接させる。また、この側方差込部材50を差し込む前には、押圧部55を本体部51から離れる方向に向けて変形させてから、さらにこの本体部51における側方差込端部52とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当接部56を本体部51の本体部51における側方差込端部52とは反対側の端部に接触させることにより、押圧部55と本体部51とを当接させる。そして、この側方差込部材50を差し込んだ後に、変形させた押圧部55によって、防水シート40における左側のガイドレール14を覆う部分のうち、左側方隙間32に差し込まれる部分以外の部分を当該ガイドレール14に対して押圧させる(なお、以上の点については、防水シート40と接続されていない側方差込部材50についても同様とする)。このように、一方の側方差込部材50を配置することで、防水シート40を、当該防水シート40によって左側方隙間32が覆われるように配置することができる。
次に、防水シート40と接続されていない側方差込部材50及び防水シート40の一部を、開口部3の幅方向の中央側から右側のガイドレール14側に向けて右側方隙間33に差し込むことにより、防水シート40を当該ガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持させ、且つ、側方差込端部52とシャッターカーテン30の外側面とによって挟持させる。この際、この側方差込部材50の下端部を建物の床面に当接させる。このように、他方の側方差込部材50を配置することで、防水シート40を、当該防水シート40によって右側方隙間33が覆われるように配置することができる。
続いて、複数の下方差込部材60及び防水シート40の一部を、建物の外側から内側に向けて下方隙間に差し込む。そして、押圧部材70を、防水シート40における建物の床面に対向する部分のうち上記余剰部分の近傍部分に載置する。この場合において、複数の下方差込部材60のうち、最左方側の下方差込部材60を、防水シート40と接続された側方差込部材50に当接させると共に、最右方側の下方差込部材60を、防水シート40と接続されていない側方差込部材50に当接させる。これにて、浸水防止構造の取り付けは終了する。
なお、浸水防止構造を取り外す場合には、まず、押圧部材70を防水シート40から取り外す。次に、防水シート40が接続されていない側方差込部材50を右側方隙間33から取り外す。次いで、複数の下方差込部材60を防水シート40から取り外す。この場合において、下方差込部材60が比較的強固に差し込まれている場合には、シャッターカーテン30を上方に向けて移動させた後で、複数の下方差込部材60を取り外してもよい。そして、防水シート40が接続された側方差込部材50を左側方隙間32から取り外す。
(効果)
このように実施の形態によれば、側方差込部材50のうち、少なくとも側方差込端部52の横断面形状を、くさび状とし、開口部全閉状態において、防水シート40が、左側のガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持されるように、これら側方差込端部52及び防水シート40の一部を左側方隙間32に差し込むと共に、防水シート40が、右側のガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持されるように、これら側方差込端部52及び防水シート40の一部を右側方隙間33に差し込むので、防水シート40及び側方差込部材50によって、左側方隙間32及び右側方隙間33から水が浸入することを防止できる。特に、従来技術と比べて、準備工事を行うことなく、側方差込部材50をシャッター1に取り付けることができるので、設置作業の手間を低減することが可能となる。
また、側方差込部材50は、防水シート40における左側(又は右側)のガイドレール14を覆う部分の少なくとも一部を当該ガイドレール14に対して押圧する押圧部55を備えるので、開口部全閉状態において、この防水シート40における左側(又は右側)のガイドレール14を覆う部分の少なくとも一部を当該ガイドレール14に対して押圧でき、当該ガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
また、押圧部55の先端部には、当該押圧部55の少なくとも当該先端部を側方差込部材50から離れる方向に向けて変形させてから、さらに当該側方差込部材50における側方差込端部52とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、側方差込部材50における側方差込端部52とは反対側の端部に当該押圧部55を当接させるための当接部56を設けたので、側方差込部材50を左側方隙間32又は右側方隙間33に差し込む場合に、当接部56を側方差込部材50における側方差込端部52とは反対側の端部に当接することで、押圧部55が邪魔になることを回避でき、側方差込部材50の設置性を維持することが可能となる。
また、開口部全閉状態において、防水シート40を、左側方隙間32又は右側方隙間33に差し込まれた側方差込部材50における押圧部55の先端部よりも側方に延出させたので、水によって防水シート40の延出部分を押圧させることができ、左側(又は右側)のガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
また、側方差込部材50における少なくとも側方差込端部52のうち、防水シート40を介して左側(又は右側)のガイドレール14と対向する部分には、左側方隙間32又は右側方隙間33に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して突出する凸部53を設けたので、開口部全閉状態において、側方差込部材50及び防水シート40の一部を左側方隙間32又は右側方隙間33に差し込む場合に、凸部53がこれら側方差込部材50及び防水シート40の一部に対して抵抗しづらくなるので、これら側方差込部材50及び防水シート40の一部が差し込みやすくなる。一方で、側方差込部材50及び防水シート40の一部を左側方隙間32又は右側方隙間33から抜き出す場合に、凸部53がこれら側方差込部材50及び防水シート40の一部に対して抵抗するので、これら側方差込部材50及び防水シート40の一部が抜き出しにくくなる。以上のことから、側方差込部材50及び防水シート40の設置性を向上させることが可能となる。
また、下方隙間に、建物の外側から当該建物の内側に向けて差し込むための下方差込部材60を備えたので、下方差込部材60と建物の床面とによって、防水シート40における建物の床面に対向する部分のうち、左側(又は右側)のガイドレール14の下端部近傍部分が挟持されることにより、防水シート40を一層強固に保持できることから、当該ガイドレール14と防水シート40との相互間の隙間から水が浸入することも一層抑制することが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、本発明に係る浸水防止構造の設置性が従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の設置性を確保できている場合には、本願の課題は解決している。
(浸水防止構造の構成について)
上記実施の形態では、浸水防止構造が、防水シート40、側方差込部材50と、下方差込部材60、押圧部材70とを備えていると説明したが、これに限られず、例えば、これらの構成要素に加えて、吸水膨張材を備えてもよい。吸水膨張材は、開口部全閉状態において、水により膨張することで左側方隙間32及び右側方隙間33を塞ぐためのものである。この吸水膨張材は、公知の吸水性ポリマー等を用いて構成されており、側方差込部材50の外側面に設置される。このような吸水膨張材により、開口部全閉状態において、防水シート40を介して左側方隙間32及び右側方隙間33を塞ぐことができるので、これら左側方隙間32又は右側方隙間33から水が浸入することを一層防止することが可能となる。
(防水シートについて)
上記実施の形態では、開口部全閉状態において、防水シート40によってシャッターカーテン30の外側面の一部が覆われるように、防水シート40が配置されていると説明したが、これに限られず、例えば、防水シート40によってシャッターカーテン30の外側面の全体が覆われるように、防水シート40が配置されてもよい。また、上記実施の形態では、開口部全閉状態において、防水シート40が下方隙間に差し込まれた下方差込60よりも建物の外側に延出されていると説明したが、これに限られない。例えば、下方差込部材60の下面に、当該下面から下方に突出するような密着部であって、防水シート40の一部を建物の床面に対して密着させるための弾性変形可能な密着部が設けられている場合には、防水シート60が密着部よりも建物の外側に延出されていればよい。
(側方差込部材について)
上記実施の形態では、開口部全閉状態において、側方差込部材50が、左側方隙間32及び右側方隙間33の各々に差し込まれると説明したが、これに限られず、例えば、側方差込部材50が、左側方隙間32又は右側方隙間33のいずれか一方のみに差し込まれてもよい。この場合には、左側方隙間32及び右側方隙間33のいずれか他方から水が浸入することを防止するために、防水シート40の横方向の端部の各々に固定部材を取り付けると共に、建物の左壁11及び右壁12の各々に取付ネジによって保持部材を取り付けて、防水シート40を固定部材を介して保持部材に対して固定してもよい。
また、上記実施の形態では、左側方隙間32に差し込まれる側方差込部材50が、糸58によって接続されていると説明したが、これに限られず、例えば、側方差込部材50が、接着剤等によって接続されてもよい。
(側方差込部材の本体部について)
上記実施の形態では、本体部51が中実体にて形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、中空体にて形成されてもよい。また、上記実施の形態では、本体部51の一部の横断面形状がくさび状に形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、本体部51全体の横断面形状がくさび状に形成されてもよい。
また、上記実施の形態では、本体部51に凸部53と、切欠部54とが形成されていると説明したが、これに限られない。例えば、凸部53及び切欠部54を省略してもよい。あるいは、これら凸部53及び切欠部54に加えて、凹部57が形成されてもよい。図6は、側方差込部材50の変形例を示す図である。図6に示すように、凹部57は、押圧部55の当接部56を嵌合するためのものであり、本体部51における側方差込端部52とは反対側の端部において、本体部51の上下方向の全長にわたって形成されている。このような凹部57により、押圧部55の少なくとも先端部を本体部51から離れる方向に向けて変形させてから、さらにこの本体部51における側方差込端部52とは反対側の端部に向けて変形させた状態において、当接部56を凹部57に嵌合させることにより、ユーザの指によって当接部56を本体部51に押えつけることなく、この押圧部55と本体部51との当接状態を保持することができる。よって、側方差込部材50の設置性を一層向上させることが可能となる。
(側方差込部材の押圧部について)
上記実施の形態では、本体部51の押圧部55が設けられていると説明したが、例えば、押圧部55を省略してもよい。また、上記実施の形態では、押圧部55が、本体部51の外側面のうち側方差込端部52とは反対側の端部近傍から側方差込端部52側に向けて張り出すように配置されていると説明したが、これに限られず、例えば、本体部51の外側面の略中央部から側方差込端部52側に向けて張り出すように配置されてもよい。
(側方差込部材及び防水シートの差し込みについて)
上記実施の形態では、開口部全閉状態において、防水シート40が、左側(又は右側)のガイドレール14と側方差込端部52とによって挟持され、且つ、側方差込端部52とシャッターカーテン30の外側面とによって挟持されるように、これら側方差込端部52及び防水シート40の一部が左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込まれていると説明したが、これに限られない。例えば、図7に示すように、防水シート40が、左側(又は右側)のガイドレール14と側方差込端部52とによってのみ挟持されるように、これら側方差込端部52及び防水シート40の一部が左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込まれてもよい。この場合には、側方差込部材50のうち、左側方隙間32(又は右側方隙間33)に差し込まれていない部分は、防水シート40によって覆われることになるので、側方差込部材50の押圧部55を省略する。
(下方差込部材について)
上記実施の形態では、左右方向の長さ(幅)が異なる2種類の下方差込部材60が、下方隙間に隙間なく複数差し込まれると説明したが、これに限られず、例えば、1種類の下方差込部材60が、下方隙間に隙間なく複数差し込まれてもよい。
(押圧部材について)
上記実施の形態では、押圧部材70の幅については、2種類の下方差込部材60のうち、幅が短い下方差込部材60の幅よりも若干長くなるように設定されていると説明したが、これに限られず、例えば、余剰部分の幅と略同一に設定されてもよい。
また、上記実施の形態では、押圧部材70を設けると説明したが、これに限られず、例えば、押圧部材70を省略してもよい。この場合には、余剰部分の幅と略同一となるように形成された下方差込部材60を、当該余剰部分に差し込んでもよい。
(浸水防止構造の取付方法について)
上記実施の形態では、側方差込部材50及び防水シート40の一部を左側方隙間32及び右側方隙間33の各々に差し込んでから、複数の下方差込部材60及び防水シート40の一部を下方隙間に差し込むと説明したが、これに限られない。例えば、防水シート40と接続された側方差込部材50及び当該防水シート40の一部を左側方隙間32に差し込んでから、複数の下方差込部材60及び防水シート40の一部を下方隙間に差し込んだ後、防水シート40と接続されていない側方差込部材50及び防水シート40の一部を右側方隙間33に差し込んでもよい。
また、上記実施の形態では、防水シート40が接続されていない側方差込部材50を取り外して、複数の下方差込部材60を取り外した後に、防水シート40が接続された側方差込部材50を取り外すと説明したが、これに限られず、任意に順番を入れ替えてもよい。例えば、複数の下方差込部材60を取り外して、防水シート40が接続されていない側方差込部材50を取り外した後に、防水シート40が接続された側方差込部材50を取り外してもよい。
(付記)
付記1の浸水防止構造は、建物の壁の開口部の側方に設けられた縦枠と、前記開口部の開閉を行う開閉体の外側面との相互間の側方隙間から水が浸入することを防止するための浸水防止構造であって、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、少なくとも当該開閉体の外側面から前記縦枠に至るように設けられた防水シートと、前記側方隙間に、前記開口部の幅方向の中央側から前記縦枠側に向けて差し込むための側方差込部材と、を備え、前記側方差込部材のうち、少なくとも前記側方隙間に差し込まれる側の端部である差込端部の横断面形状を、くさび状とし、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートが、前記縦枠と前記差込端部とによって挟持されるように、当該差込端部及び当該防水シートの一部を前記側方隙間に差し込んだ。
付記2の浸水防止構造は、付記1に記載の浸水防止構造において、前記側方差込部材は、前記防水シートにおける前記縦枠を覆う部分の少なくとも一部を当該縦枠に対して押圧する押圧部を備える。
付記3の浸水防止構造は、付記2に記載の浸水防止構造において、前記押圧部の先端部には、当該押圧部の少なくとも当該先端部を前記側方差込部材から離れる方向に向けて変形させてから、さらに当該側方差込部材における前記差込端部とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当該側方差込部材における前記差込端部とは反対側の端部に当該押圧部を当接させるための当接手段を設けた。
付記4の浸水防止構造は、付記2又は3に記載の浸水防止構造において、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートを、前記側方隙間に差し込まれた前記側方差込部材における前記押圧部の先端部よりも側方に延出させた。
付記5の浸水防止構造は、付記1から4のいずれか一項に記載の浸水防止構造において、前記側方差込部材における前記少なくとも前記差込端部のうち、前記防水シートを介して前記縦枠と対向する部分には、前記側方隙間に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して突出する凸部を設けた。
付記6の浸水防止構造は、付記1から5のいずれか一項に記載の浸水防止構造において、前記建物の床面と、前記開閉体の下端部との相互間の下方隙間に、前記建物の外側から当該建物の内側に向けて差し込むための下方差込部材を備え、前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートが、前記建物の床面と前記下方差込部材とによって挟持されるように、当該下方差込部材及び当該防水シートの一部を前記下方隙間に差し込んだ。
(付記の効果)
付記1に記載の浸水防止構造によれば、側方差込部材のうち、少なくとも差込端部の横断面形状を、くさび状とし、開閉体によって開口部を全閉した状態において、防水シートが、縦枠と差込端部とによって挟持されるように、当該差込端部及び当該防水シートの一部を側方隙間に差し込むので、防水シート及び側方差込部材によって、側方隙間から水が浸入することを防止できる。特に、従来技術と比べて、準備工事を行うことなく、差止部材をシャッターに取り付けることができるので、設置作業の手間を低減することが可能となる。
付記2に記載の浸水防止構造によれば、側方差込部材は、防水シートにおける縦枠を覆う部分の少なくとも一部を当該縦枠に対して押圧する押圧部を備えるので、開閉体によって開口部を全閉した状態において、防水シートにおける縦枠を覆う部分の少なくとも一部を縦枠に対して押圧でき、縦枠と防水シートとの相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
付記3に記載の浸水防止構造によれば、押圧部の先端部には、当該押圧部の少なくとも当該先端部を側方差込部材から離れる方向に向けて変形させてから、さらに当該側方差込部材における差込端部とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当該側方差込部材における差込端部とは反対側の端部に当該押圧部を当接させるための当接手段を設けたので、側方差込部材を側方隙間に差し込む場合に、当接手段を側方差込部材における差込端部とは反対側の端部に当接することで、押圧部が邪魔になることを回避でき、側方差込部材の設置性を維持することが可能となる。
付記4に記載の浸水防止構造によれば、開閉体によって開口部を全閉した状態において、防水シートを、側方隙間に差し込まれた側方差込部材における押圧部の先端部よりも側方に延出させたので、水によって防水シートの延出部分を押圧させることができ、縦枠と防水シートとの相互間の隙間から水が浸入することを一層抑制することが可能となる。
付記5に記載の浸水防止構造によれば、側方差込部材における少なくとも差込端部のうち、防水シートを介して縦枠と対向する部分には、側方隙間に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して突出する凸部を設けたので、開閉体によって開口部を全閉した状態において、側方差込部材及び防水シートの一部を側方隙間に差し込む場合に、凸部がこれら側方差込部材及び防水シートの一部に対して抵抗しづらくなるので、これら側方差込部材及び防水シートの一部が差し込みやすくなる。一方で、側方差込部材及び防水シートの一部を側方隙間から抜き出す場合に、凸部がこれら側方差込部材及び防水シートの一部に対して抵抗するので、これら側方差込部材及び防水シートの一部が抜き出しにくくなる。以上のことから、側方差込部材及び防水シートの設置性を向上させることが可能となる。
付記6に記載の浸水防止構造によれば、下方隙間に、建物の外側から当該建物の内側に向けて差し込むための下方差込部材を備えたので、下方差込部材と建物の床面とによって、防水シートにおける建物の床面に対向する部分のうち、縦枠の下端部近傍部分が挟持されることにより、防水シートを一層強固に保持できることから、当該縦枠と防水シートとの相互間の隙間から水が浸入することも一層抑制することが可能となる。
1 シャッター
2 躯体
3 開口部
11 左壁
12 右壁
13 上壁
14 ガイドレール
20 シャッター収納部
30 シャッターカーテン
31 座板
31a 座板カバー
32 左側方隙間
33 右側方隙間
40 防水シート
50 側方差込部材
51 本体部
51a 空洞部
52 側方差込端部
53 凸部
54 切欠部
55 押圧部
56 当接部
57 凹部
58 糸
60 下方差込部材
70 押圧部材
L1 押圧部の張り出し長さ
L2 防水シートの延出部分の長さ

Claims (6)

  1. 建物の壁の開口部の側方に設けられた縦枠と、前記開口部の開閉を行う開閉体の外側面との相互間の側方隙間から水が浸入することを防止するための浸水防止構造であって、
    前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、少なくとも当該開閉体の外側面から前記縦枠に至るように設けられた防水シートと、
    前記側方隙間に、前記開口部の幅方向の中央側から前記縦枠側に向けて差し込むための側方差込部材と、を備え、
    前記側方差込部材のうち、少なくとも前記側方隙間に差し込まれる側の端部である差込端部の横断面形状を、くさび状とし、
    前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートが、前記縦枠と前記差込端部とによって挟持されるように、当該差込端部及び当該防水シートの一部を前記側方隙間に差し込んだ、
    浸水防止構造。
  2. 前記側方差込部材は、
    前記防水シートにおける前記縦枠を覆う部分の少なくとも一部を当該縦枠に対して押圧する押圧部を備える、
    請求項1に記載の浸水防止構造。
  3. 前記押圧部の先端部には、当該押圧部の少なくとも当該先端部を前記側方差込部材から離れる方向に向けて変形させてから、さらに当該側方差込部材における前記差込端部とは反対側の端部に向けて変形させた状態で、当該側方差込部材における前記差込端部とは反対側の端部に当該押圧部を当接させるための当接手段を設けた、
    請求項2に記載の浸水防止構造。
  4. 前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートを、前記側方隙間に差し込まれた前記側方差込部材における前記押圧部の先端部よりも側方に延出させた、
    請求項2又は3に記載の浸水防止構造。
  5. 前記側方差込部材における前記少なくとも前記差込端部のうち、前記防水シートを介して前記縦枠と対向する部分には、前記側方隙間に差し込まれる側とは反対側に向けて傾斜して突出する凸部を設けた、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の浸水防止構造。
  6. 前記建物の床面と、前記開閉体の下端部との相互間の下方隙間に、前記建物の外側から当該建物の内側に向けて差し込むための下方差込部材を備え、
    前記開閉体によって前記開口部を全閉した状態において、前記防水シートが、前記建物の床面と前記下方差込部材とによって挟持されるように、当該下方差込部材及び当該防水シートの一部を前記下方隙間に差し込んだ、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の浸水防止構造。
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