JP6384194B2 - 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
従来、GPS(Global Positioning System)からの信号を受信することが困難な屋内等の場所における歩行者の位置や方位を計測する手段として、慣性センサを用いた自律航法による測位技術が知られている。慣性センサとしては、例えば、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ等の各種センサが用いられる。具体的には、自律航法では、慣性センサを用いて検出された歩行者の動きをもとに、歩行者が移動した距離や方向を算出し、算出結果を積算することによって、歩行者の現在の位置や方位が計測される。
但し、自律航法による測位では、角速度センサの検出結果に含まれるバイアス等の影響により、距離や方向の算出結果の積算が繰り返されるほど、誤差が蓄積していく可能性がある。加えて、自律航法による測位では、各種の電子機器や建築の構造物等による磁場の乱れが存在するため、地磁気が安定せずに、地磁気センサによる方位の補正も困難である。
そこで、最近では、慣性センサを用いて、歩行者の重力方向(鉛直下方)をもとに計測装置に係る角速度センサのドリフト値を予め計測し、角速度センサのオフセット補正を行なう技術がある。また、歩行者の過去の慣性センサを用いた検出値をもとに、現在の検出値の変化に類似する過去の検出値の変化を抽出し、抽出結果を用いて、現在の検出値を補正するために参照される参照値を算出する技術もある。
しかしながら、上述した従来技術は、歩行者等の移動体の方位を正確に測位することが困難であるという問題がある。例えば、角速度センサのドリフト値はそのときの温度や時間等によって異なるため、歩行を行なわず長時間測位した場合、それまでのオフセット値との誤差が発生して、角速度センサを用いた算出結果の積算において誤差が蓄積してしまう。また、現在の検出値と過去の検出値とが類似していたとしても、慣性センサのオフセット値が異なるうえに、歩行者の方位が異なる場合には好適な参照値にならない可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、長時間測位した場合でも移動体の動き出しの方位をより正確に測位することが可能である情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、慣性センサの出力値をもとに、移動体の姿勢状態が変化したか否かを判定する姿勢変化判定部と、前記移動体の前記姿勢状態が第1姿勢状態から、前記第1姿勢状態とは異なる第2姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第2姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位を、基準方位として生成する基準方位生成部と、前記移動体の前記姿勢状態が前記第2姿勢状態から、前記第1姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記基準方位と、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位とから、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位の誤差を算出する方位誤差算出部とを有する。
本発明の一つの様態によれば、移動体の方位をより正確に測位することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムの実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態は、内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることができる。また、各実施の形態では、移動体が人間(ユーザ)である場合を例に挙げて説明する。
(実施の形態1)
[ハードウェア構成]
図1を用いて、実施の形態1に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
[ハードウェア構成]
図1を用いて、実施の形態1に係る情報処理装置のハードウェア構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図1に示すように、情報処理装置100は、バス11により互いに接続された、CPU(Central Processing Unit)12と、ROM(Read Only Memory)13と、RAM(Random Access Memory)14と、慣性センサ15と、操作表示部16とを有する。例えば、情報処理装置100は、ユーザが所持するスマートフォン等の携帯端末装置や、ユーザを測位するための専用の端末装置等である。
これらのうち、CPU12は、情報処理装置100の全体制御を行なう。ROM13は、CPU12の制御により実行される処理で利用されるプログラムや各種データを記憶する。RAM14は、CPU12の制御により実行される処理で利用されるデータ等を一時的に記憶する。慣性センサ15は、測位のために利用される各種センサである。例えば、慣性センサ15は、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ等である。操作表示部16は、ユーザからの入力操作を受け付けるとともに、ユーザに向けた各種情報の表示を行なう。例えば、操作表示部16は、タッチパネル等である。なお、情報処理装置100は、他の機器と通信を行なうための通信部を有していても良い。
[実施の形態1に係る装置構成]
次に、図2を用いて、実施の形態1に係る情報処理装置の構成を説明する。図2は、実施の形態1に係る情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。
次に、図2を用いて、実施の形態1に係る情報処理装置の構成を説明する。図2は、実施の形態1に係る情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、情報処理装置100は、慣性センサ15と、操作表示部16と、姿勢角測定部110と、基準方位測定部120とを有する。かかる情報処理装置100は、ユーザの位置や方位等を測位する。これらのうち、姿勢角測定部110は、姿勢情報算出部111と、位置/方位算出部112とを有する。また、基準方位測定部120は、姿勢状態検出部121と、姿勢変化判定部122と、基準方位生成部123と、方位誤差算出部124とを有する。上記各部については、これらの一部又は全部がソフトウェア(プログラム)、ハードウェア回路であっても良い。
続いて、本実施の形態の全体構成を説明する。本実施の形態では、ユーザが椅子に着席したときを基準にして、ユーザが再び起立したときの方位を補正することと、このときの方位の誤差量をオフセット値として、ユーザの方位のずれを抑制するために利用することとを目的としている。より具体的には、慣性センサ15によって出力された各種センサをもとに、姿勢角測定部110では現在のユーザの姿勢情報と方位とを算出する。ここで、ユーザの姿勢情報とは、重力方向を基準としたユーザの姿勢角や各種センサの値を表す。このとき、基準方位測定部120では、姿勢角測定部110によって算出されたユーザの姿勢情報をもとに、ユーザの姿勢状態を測定し、ユーザが椅子に着席したときに基準方位を生成し、ユーザが再び起立したときに基準方位との誤差量を算出する。そして、基準方位測定部120によって算出された方位の誤差量をもとに、姿勢角測定部110のユーザの方位を補正し、また方位の誤差量をオフセット値としてユーザの方位のずれを抑制する。以下に各構成部について説明する。
慣性センサ15は、スマートフォン等に搭載されている各種センサである。例えば、慣性センサ15は、加速度センサ、角速度センサ、地磁気センサ等のセンサであり、検出したセンサ値を出力する。操作表示部16は、ユーザからの入力操作を受け付けるとともに、ユーザに向けた各種情報の表示を行なう。上述したように、操作表示部16は、タッチパネル等である。例えば、操作表示部16は、ユーザの測位を開始するための入力操作を受け付けるとともに、ユーザの位置や方位等の測位結果を表示する。
姿勢角測定部110は、慣性センサ15によって出力された各種センサ値をもとに、ユーザの位置や方位、姿勢角等を算出する。姿勢角測定部110による位置や方位の算出によって得られた測位結果は、操作表示部16や基準方位測定部120に対して出力される。また、測位結果は、操作表示部16や基準方位測定部120に対して出力されるだけではなく、外部装置に対して出力されても良い。測位結果を外部装置に対して出力する場合には、インターネット等のネットワークに接続するための通信部(通信インタフェース)が利用される。
姿勢情報算出部111は、慣性センサ15によって出力されたセンサ値からユーザの姿勢角と、重力方向を基準とした座標系でのセンサの値を算出する。より具体的には、姿勢情報算出部111は、加速度センサによって出力された加速度ベクトルと、角速度センサによって出力された角速度ベクトルとから重力方向(鉛直下方)ベクトルを求める。そして、姿勢情報算出部111は、重力方向ベクトルと、角速度ベクトル又は地磁気センサによって出力された磁気方向ベクトルとから、ユーザの姿勢角を算出する。例えば、ユーザの姿勢角の算出については、情報処理装置100の鉛直方向の軸の回転角をヨー角、鉛直方向に直交する左右方向の軸の回転角をピッチ角、鉛直方向に直交する前後方向の軸の回転角をロール角とする。そして、姿勢情報算出部111は、重力方向を基準として、ヨー角、ピッチ角及びロール角で表されるユーザの姿勢角を算出する。
さらに、姿勢情報算出部111では、慣性センサ15によって出力された各種センサ値に対して、算出したユーザの姿勢角をもとに、重力方向を基準とした座標系への座標変換を行なう。より具体的には、姿勢情報算出部111で算出した重力方向を基準としたヨー角、ピッチ角及びロール角から、重力方向を基準とした座標系への回転行列を算出する。そして、慣性センサ15によって出力された各種センサ値に対して、回転行列を掛けて、重力方向を基準とした座標系での各種センサ値を算出する。
また、姿勢情報算出部111は、基準方位測定部120から、測位により蓄積された方位の誤差を受け付けて、慣性センサ15によって出力されたセンサ値をもとに算出した姿勢角を補正するためのオフセット値を算出する。そして、姿勢情報算出部111は、算出したオフセット値をもとに姿勢角を補正する。その後、姿勢情報算出部111は、オフセット補正した姿勢角や座標変換後の各種センサ値を、位置/方位算出部112や姿勢状態検出部121に対して出力する。
位置/方位算出部112は、ユーザの位置や方位を算出する。より具体的には、位置/方位算出部112は、姿勢情報算出部111によって出力された姿勢角と、座標変換後の各種センサ値とを受け付ける。そして、位置/方位算出部112は、ユーザの歩行動作によって発生している加速度ベクトルを算出する。続いて、位置/方位算出部112は、歩行動作によって発生している加速度ベクトルから、歩行動作を解析して検出する。
その後、位置/方位算出部112は、検出結果に基づいて、歩行動作の大きさを、重力加速度ベクトルと歩行動作によって発生している加速度ベクトルとに基づいて計測して、計測結果を歩幅とする。そして、位置/方位算出部112は、姿勢角と歩幅とを積算することにより、基準位置からの相対移動ベクトルを求める。求められた相対移動ベクトルは、ユーザの位置や方位を表す測位結果となる。位置/方位算出部112は、測位結果を、操作表示部16に対して出力するとともに、方位誤差算出部124に対して出力する。
基準方位測定部120は、ユーザの姿勢状態から基準方位を生成し、基準方位とユーザの方位とから、ユーザの方位の誤差を算出する。基準方位測定部120によって算出されたユーザの方位の誤差は、姿勢角測定部110に対して出力される。なお、基準方位の詳細については後述する。
姿勢状態検出部121は、ユーザの姿勢状態を検出する。より具体的には、姿勢状態検出部121は、姿勢情報算出部111によって出力された座標変換後の各種センサ値をもとに、起立状態若しくは非起立状態であるユーザの姿勢状態を検出する。ここで、非起立状態とは、椅子や床、地面等に座っている状態、床や地面に横たわっている状態等の、ユーザが起立していない状態(歩行によって移動しない状態)を指す。姿勢状態は、一つの様態として、情報処理装置100の鉛直成分の加速度(以下、「鉛直加速度」と呼ぶ)をもとに検出される。例えば、起立している状態(歩行している状態を含む)から椅子に着席する場合、及び、椅子に着席している状態から起立する場合は、鉛直加速度の変化に所定の特徴が現れる。そして、姿勢状態検出部121は、検出した姿勢状態を姿勢変化判定部122に対して出力する。なお、起立状態は、第1姿勢状態の一例である。また、非起立状態は、第2姿勢状態の一例である。
姿勢変化判定部122は、姿勢状態をもとに、ユーザの姿勢状態が変化したか否かを判定する。図3は、姿勢状態の変化時における鉛直加速度の変化の例を示す図である。図3において、縦軸は鉛直加速度を表し、横軸は時間を表している。また、図3では、鉛直加速度にLPF(Low Pass Filter)をかけて、姿勢状態の変化時に現れる所定の特徴を分かり易くしている。図3に示すように、鉛直加速度の値が、2秒付近からまず正に、その後、負に大きく変化している。このような鉛直加速度の変化は、例えば、ユーザが椅子に着席している状態から起立した状態になったことを表している。また、鉛直加速度の値が、9秒付近からまず負に、その後、正に大きく変化している。このような鉛直加速度の変化は、例えば、ユーザが起立している状態から椅子に着席した状態になったことを表している。姿勢変化判定部122は、図3に示した鉛直加速度の時間変化により、着席した状態から起立したのか、或いは、起立した状態から着席したのかを判定する。そして、姿勢変化判定部122は、姿勢状態の判定結果を、基準方位生成部123と方位誤差算出部124とに対して出力する。
基準方位生成部123は、基準方位を生成する。より具体的には、基準方位生成部123は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が起立している状態から着席した状態に変化したと判定された場合に、着席した状態に変化したときのユーザの方位を基準方位として生成する。着席した状態に変化したときのユーザの方位は、位置/方位算出部112から取得すれば良い。かかる基準方位は、ユーザの姿勢状態が起立している状態から着席した状態に変化する度に生成(更新)される。生成(更新)された基準方位は、方位誤差算出部124によって適宜利用される。
方位誤差算出部124は、ユーザの方位の誤差を算出する。より具体的には、方位誤差算出部124は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が着席している状態から起立した状態に変化したと判定された場合に、起立した状態に変化したときのユーザの方位を位置/方位算出部112から取得する。すなわち、方位誤差算出部124は、ユーザの現在の方位を位置/方位算出部112から取得する。そして、方位誤差算出部124は、基準方位生成部123によって生成された基準方位と、ユーザの現在の方位とから、起立した状態に変化したときのユーザの方位の誤差を算出する。その後、方位誤差算出部124は、算出した方位の誤差を姿勢情報算出部111に対して出力する。
本実施の形態では、起立しているユーザが椅子に着席し、再び起立した場合であっても、該ユーザの方位の変化は少ないという想定のもと、ユーザが椅子に着席したときの方位を基準方位としている。そして、再び起立したときの方位は積算によって誤差が含まれている可能性があるため、基準方位と、再び起立したときの方位との誤差を算出し、ユーザの方位のずれを抑制するためのオフセット値の算出に利用している。つまり、本実施の形態では、基準となる絶対位置の電波が届かない場所等にユーザが長時間居る場合、正確な方位を測位できずに誤差が蓄積し、ユーザが動き出したときに測位される方位が大幅にずれてしまうことを抑制することができる。
[実施の形態1に係る基準方位測位処理フロー]
次に、図4を用いて、実施の形態1に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図4は、実施の形態1に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、基準方位測位処理とは、主に、基準方位測定部120によって実行される処理を表す。
次に、図4を用いて、実施の形態1に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図4は、実施の形態1に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、基準方位測位処理とは、主に、基準方位測定部120によって実行される処理を表す。
図4に示すように、姿勢情報算出部111は、慣性センサ15によって出力されたセンサ値からユーザの姿勢角を算出するとともに、方位誤差算出部124によって算出された方位の誤差をもとにオフセット値を算出し、オフセット補正した姿勢角を算出する(ステップS101)。姿勢状態検出部121は、姿勢情報算出部111によって算出された姿勢角と座標変換後の各種センサ値とをもとに、起立状態若しくは非起立状態であるユーザの姿勢状態を検出する(ステップS102)。
姿勢状態検出部121によって検出された姿勢状態が起立状態である場合に(ステップS103:Yes)、姿勢変化判定部122は、鉛直加速度の時間変化をもとに、起立状態から非起立状態に変化したか否かを判定する(ステップS104)。このとき、姿勢変化判定部122によって起立状態から非起立状態に変化したと判定された場合に(ステップS104:Yes)、基準方位生成部123は、非起立状態に変化したときのユーザの方位を基準方位として生成する(ステップS105)。ここで、基準方位生成部123は、基準方位が既に生成されている場合には、新たに生成した基準方位に更新する。また、基準方位が生成された後は、ステップS101における処理が再度実行される。一方、姿勢変化判定部122によって起立状態から非起立状態に変化していないと判定された場合には(ステップS104:No)、ステップS101における処理が再度実行される。
また、姿勢状態検出部121によって検出された姿勢状態が非起立状態である場合に(ステップS103:No)、姿勢変化判定部122は、鉛直加速度の時間変化をもとに、非起立状態から起立状態に変化したか否かを判定する(ステップS106)。このとき、姿勢変化判定部122によって非起立状態から起立状態に変化したと判定された場合に(ステップS106:Yes)、方位誤差算出部124は、位置/方位算出部112からユーザの現在の方位を取得し、基準方位生成部123によって生成された基準方位と、ユーザの現在の方位とから、ユーザの方位の誤差(方位誤差)を算出する(ステップS107)。また、方位誤差が算出された後は、ステップS101における処理が再度実行される。一方、姿勢変化判定部122によって非起立状態から起立状態に変化していないと判定された場合には(ステップS106:No)、ステップS101における処理が再度実行される。
[実施の形態1による効果]
情報処理装置100は、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とし、基準方位と、該ユーザが起立状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置100は、ユーザが起立して動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
情報処理装置100は、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とし、基準方位と、該ユーザが起立状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置100は、ユーザが起立して動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
(実施の形態1の変形例)
上記実施の形態1では、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とする場合を説明した。実施の形態1の変形例では、ユーザが歩行状態から非歩行状態になったときの方位を基準方位とする場合を説明する。なお、実施の形態1の変形例に係る装置構成は、実施の形態1に係る情報処理装置100と同様である。以下では、実施の形態1に係る情報処理装置100とは異なる機能について説明する。
上記実施の形態1では、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とする場合を説明した。実施の形態1の変形例では、ユーザが歩行状態から非歩行状態になったときの方位を基準方位とする場合を説明する。なお、実施の形態1の変形例に係る装置構成は、実施の形態1に係る情報処理装置100と同様である。以下では、実施の形態1に係る情報処理装置100とは異なる機能について説明する。
図5は、実施の形態1の変形例に係る姿勢状態の変化時における鉛直加速度の変化の例を示す図である。例えば、図5では、ユーザが静止している状態(非歩行状態)から歩行している状態(歩行状態)になったことを表している。姿勢変化判定部122は、図5に示したような鉛直加速度の時間変化により、静止した状態から歩行したのか、或いは、歩行している状態から静止したのかを判定する。そして、姿勢変化判定部122は、姿勢状態の判定結果を、基準方位生成部123と方位誤差算出部124とに対して出力する。
基準方位生成部123は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が歩行している状態から静止した状態に変化したと判定された場合に、静止した状態に変化したときのユーザの方位を基準方位として生成する。静止した状態に変化したときのユーザの方位は、位置/方位算出部112から取得すれば良い。かかる基準方位は、ユーザの姿勢状態が歩行状態から非歩行状態に変化する度に生成(更新)される。生成(更新)された基準方位は、方位誤差算出部124によって適宜利用される。
方位誤差算出部124は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が静止した状態から歩行している状態に変化したと判定された場合に、歩行している状態に変化したときのユーザの方位を位置/方位算出部112から取得する。すなわち、方位誤差算出部124は、ユーザの現在の方位を位置/方位算出部112から取得する。そして、方位誤差算出部124は、基準方位生成部123によって生成された基準方位と、ユーザの現在の方位とから、歩行している状態に変化したときのユーザの方位の誤差を算出する。その後、方位誤差算出部124は、算出した方位の誤差を姿勢情報算出部111に対して出力する。
[実施の形態1の変形例に係る基準方位測位処理フロー]
次に、図6を用いて、実施の形態1の変形例に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図6は、実施の形態1の変形例に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。
次に、図6を用いて、実施の形態1の変形例に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図6は、実施の形態1の変形例に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。
図6に示すように、姿勢情報算出部111は、慣性センサ15によって出力されたセンサ値からユーザの姿勢角を算出するとともに、方位誤差算出部124によって算出された方位の誤差をもとにオフセット値を算出し、オフセット補正した姿勢角を算出する(ステップS201)。姿勢状態検出部121は、姿勢情報算出部111によって算出された姿勢角と座標変換後の各種センサ値とをもとに、歩行状態若しくは非歩行状態であるユーザの姿勢状態を検出する(ステップS202)。
姿勢状態検出部121によって検出された姿勢状態が歩行状態である場合に(ステップS203:Yes)、姿勢変化判定部122は、鉛直加速度の時間変化をもとに、歩行状態から非歩行状態に変化したか否かを判定する(ステップS204)。このとき、姿勢変化判定部122によって歩行状態から非歩行状態に変化したと判定された場合に(ステップS204:Yes)、基準方位生成部123は、非歩行状態に変化したときのユーザの方位を基準方位として生成する(ステップS205)。ここで、基準方位生成部123は、基準方位が既に生成されている場合には、新たに生成した基準方位に更新する。また、基準方位が生成された後は、ステップS201における処理が再度実行される。一方、姿勢変化判定部122によって歩行状態から非歩行状態に変化していないと判定された場合には(ステップS204:No)、ステップS201における処理が再度実行される。
また、姿勢状態検出部121によって検出された姿勢状態が非歩行状態である場合に(ステップS203:No)、姿勢変化判定部122は、鉛直加速度の時間変化をもとに、非歩行状態から歩行状態に変化したか否かを判定する(ステップS206)。このとき、姿勢変化判定部122によって非歩行状態から歩行状態に変化したと判定された場合に(ステップS206:Yes)、方位誤差算出部124は、位置/方位算出部112からユーザの現在の方位を取得し、基準方位生成部123によって生成された基準方位と、ユーザの現在の方位とから、ユーザの方位の誤差(方位誤差)を算出する(ステップS207)。また、方位誤差が算出された後は、ステップS201における処理が再度実行される。一方、姿勢変化判定部122によって非歩行状態から歩行状態に変化していないと判定された場合には(ステップS206:No)、ステップS201における処理が再度実行される。
[実施の形態1の変形例による効果]
情報処理装置100は、ユーザが歩行状態から非歩行状態(例えば、静止した状態)になったときの方位を基準方位とし、基準方位と、該ユーザが歩行状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置100は、ユーザが非歩行状態から歩行状態になって動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
情報処理装置100は、ユーザが歩行状態から非歩行状態(例えば、静止した状態)になったときの方位を基準方位とし、基準方位と、該ユーザが歩行状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置100は、ユーザが非歩行状態から歩行状態になって動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とする場合を説明した。実施の形態2では、非起立状態において基準方位を更新する場合を説明する。
上記実施の形態1では、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とする場合を説明した。実施の形態2では、非起立状態において基準方位を更新する場合を説明する。
[実施の形態2に係る装置構成]
図7を用いて、実施の形態2に係る情報処理装置の構成を説明する。図7は、実施の形態2に係る情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。実施の形態2では、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。具体的には、以下に示す基準方位更新部225以外の機能及び構成、処理は実施の形態1と同様である。
図7を用いて、実施の形態2に係る情報処理装置の構成を説明する。図7は、実施の形態2に係る情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。実施の形態2では、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。具体的には、以下に示す基準方位更新部225以外の機能及び構成、処理は実施の形態1と同様である。
図7に示すように、情報処理装置200は、慣性センサ15と、操作表示部16と、姿勢角測定部110と、基準方位測定部220とを有する。これらのうち、姿勢角測定部110は、姿勢情報算出部111と、位置/方位算出部112とを有する。また、基準方位測定部220は、姿勢状態検出部121と、姿勢変化判定部122と、基準方位生成部123と、方位誤差算出部124と、基準方位更新部225とを有する。
基準方位更新部225は、非起立状態において、基準方位生成部123によって生成された基準方位を更新する。より具体的には、基準方位更新部225は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が起立している状態から着席した状態に変化したと判定された状況において、慣性センサ15によって出力されたセンサ値の変化が所定変化量以上となったか否かを判定する。例えば、センサ値の変化は、角速度の変化である。すなわち、基準方位更新部225は、ユーザが椅子等に着席している状態において、情報処理装置200の角速度の変化が所定変化量以上であるか否かを判定することにより、着席時のユーザの方位が変化したか否かを判定する。
そして、基準方位更新部225は、角速度の変化が所定変化量以上となった場合に、基準方位生成部123によって生成された基準方位を、角速度の変化が所定変化量以上となったときのユーザの方位に更新する。例えば、所定変化量は、角速度センサのドリフトよりも大きい値であり、少なくとも、ユーザの方位が変化したことを検出できる値とする。なお、基準方位更新部225による基準方位の更新は、非起立状態で角速度が所定変化量以上となる度に実行される。このようにして更新された基準方位は、実施の形態1と同様に、方位誤差算出部124による処理で利用される。
本実施の形態では、ユーザが椅子に着席したときの方位を基準方位とし、ユーザが椅子に着席した状態において変化した方位を加味して基準方位を更新している。そして、更新された基準方位と、ユーザが再び起立したときの方位との誤差を算出し、ユーザの方位のずれを抑制するためのオフセット値の算出に利用している。
[実施の形態2に係る基準方位測位処理フロー]
次に、図8を用いて、実施の形態2に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図8は、実施の形態2に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1に係る基準方位測位処理の流れと同様の処理については、詳細な説明を省略する。具体的には、ステップS301〜ステップS305は、ステップS101〜ステップS105における処理と同様である。
次に、図8を用いて、実施の形態2に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図8は、実施の形態2に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1に係る基準方位測位処理の流れと同様の処理については、詳細な説明を省略する。具体的には、ステップS301〜ステップS305は、ステップS101〜ステップS105における処理と同様である。
図8に示すように、姿勢状態検出部121によって検出された姿勢状態が非起立状態である場合に(ステップS303:No)、姿勢変化判定部122は、鉛直加速度の時間変化をもとに、非起立状態から起立状態に変化したか否かを判定する(ステップS306)。そして、姿勢変化判定部122によって非起立状態から起立状態に変化していないと判定された場合に(ステップS306:No)、基準方位更新部225は、慣性センサ15によって出力された角速度の変化が所定変化量以上であるか否かを判定する(ステップS307)。このとき、基準方位更新部225は、角速度の変化が所定変化量以上であると判定した場合に(ステップS307:Yes)、基準方位を、角速度の変化が所定変化量以上となったときの方位に更新する(ステップS308)。また、基準方位が更新された後は、ステップS301における処理が再度実行される。一方、基準方位更新部225によって角速度の変化が所定変化量以上でないと判定された場合には(ステップS307:No)、ステップS301における処理が再度実行される。
また、姿勢変化判定部122によって非起立状態から起立状態に変化したと判定された場合に(ステップS306:Yes)、方位誤差算出部124は、基準方位更新部225によって更新された基準方位と、ユーザの現在の方位とから、ユーザの方位の誤差(方位誤差)を算出する(ステップS309)。また、方位誤差が算出された後は、ステップS301における処理が再度実行される。なお、基準方位更新部225によって基準方位が更新されていない場合には、実施の形態1と同様に、基準方位生成部123によって生成された基準方位が利用される。
[実施の形態2による効果]
情報処理装置200は、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とし、基準方位を、非起立状態の状況において角速度の変化が所定変化量以上となったときの方位に更新して、更新された基準方位と、該ユーザが起立状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置200は、ユーザが起立して動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
情報処理装置200は、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とし、基準方位を、非起立状態の状況において角速度の変化が所定変化量以上となったときの方位に更新して、更新された基準方位と、該ユーザが起立状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置200は、ユーザが起立して動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
(実施の形態3)
上記実施の形態2では、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とし、非起立状態において角速度の変化が所定変化量以上になった場合に、このときの方位を基準方位として更新する場合を説明した。実施の形態3では、ユーザが起立状態から非起立状態、又は、ユーザが非起立状態から起立状態になるときに変化したユーザの方位を、基準方位に反映する場合を説明する。
上記実施の形態2では、ユーザが起立状態から非起立状態になったときの方位を基準方位とし、非起立状態において角速度の変化が所定変化量以上になった場合に、このときの方位を基準方位として更新する場合を説明した。実施の形態3では、ユーザが起立状態から非起立状態、又は、ユーザが非起立状態から起立状態になるときに変化したユーザの方位を、基準方位に反映する場合を説明する。
[実施の形態3に係る装置構成]
図9を用いて、実施の形態3に係る情報処理装置の構成を説明する。図9は、実施の形態3に係る情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。実施の形態3では、実施の形態1や実施の形態2と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。具体的には、以下に示す方位変化量反映部326以外の機能及び構成、処理は実施の形態1や実施の形態2と同様である。
図9を用いて、実施の形態3に係る情報処理装置の構成を説明する。図9は、実施の形態3に係る情報処理装置の構成例を示す機能ブロック図である。実施の形態3では、実施の形態1や実施の形態2と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。具体的には、以下に示す方位変化量反映部326以外の機能及び構成、処理は実施の形態1や実施の形態2と同様である。
図9に示すように、情報処理装置300は、慣性センサ15と、操作表示部16と、姿勢角測定部110と、基準方位測定部320とを有する。これらのうち、姿勢角測定部110は、姿勢情報算出部111と、位置/方位算出部112とを有する。また、基準方位測定部320は、姿勢状態検出部121と、姿勢変化判定部122と、基準方位生成部123と、方位誤差算出部124と、基準方位更新部225と、方位変化量反映部326とを有する。
方位変化量反映部326は、姿勢状態が変化する間のユーザの方位変化量を算出し、基準方位に方位変化量を反映する。より具体的には、方位変化量反映部326は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が起立している状態から着席した状態に変化したと判定された場合に、姿勢状態が変化する間のユーザの姿勢角を、姿勢情報算出部111から取得する。そして、方位変化量反映部326は、取得したユーザの姿勢角から、起立している状態から椅子等に着席する間のユーザの方位変化量を算出する。続いて、方位変化量反映部326は、基準方位生成部123によって生成された基準方位に、算出した方位変化量を反映し、基準方位を更新する。
また、方位変化量反映部326は、姿勢変化判定部122によってユーザの姿勢状態が着席した状態から起立した状態に変化したと判定された場合に、姿勢状態が変化する間のユーザの姿勢角を、姿勢情報算出部111から取得する。そして、方位変化量反映部326は、取得したユーザの姿勢角から、椅子等に着席している状態から起立する間のユーザの方位変化量を算出する。続いて、方位変化量反映部326は、基準方位生成部123によって生成された基準方位に、算出した方位変化量を反映し、基準方位を更新する。なお、基準方位は、実施の形態2で説明したように、基準方位更新部225によって更新されている場合がある。また、このようにして更新された基準方位は、実施の形態1や実施の形態2と同様に、方位誤差算出部124による処理で利用される。
図10A及び図10Bは、姿勢状態の変化時における鉛直加速度及び角速度の変化の例を示す図である。また、図10A及び図10Bにおいて、縦軸は鉛直加速度及び角速度を表し、横軸は時間を表している。なお、鉛直加速度は実線で表し、角速度は破線で表している。
図10Aに示すように、鉛直加速度の値が、3.5秒付近からまず正に、その後、負に大きく変化している。このような鉛直加速度の変化は、例えば、ユーザが椅子に着席している状態から起立した状態になったことを表している。また、角速度の値が、3秒付近から負に大きく変化している。このような角速度の変化は、例えば、ユーザが右方向に姿勢状態を変化させたことを表している。すなわち、図10Aは、ユーザが着席している状態から起立する間に右方向に姿勢状態を変化させた場合の例を表している。方位変化量反映部326は、ユーザが椅子に着席している状態から起立する間(図10A中の「姿勢状態判定期間」)の角速度の変化をもとに、ユーザの方位の変化量を算出し、基準方位に反映している。
また、図10Bに示すように、鉛直加速度の値が、2秒付近からまず正に、その後、負に大きく変化している。このような鉛直加速度の変化は、例えば、ユーザが椅子に着席している状態から起立した状態になったことを表している。また、角速度の値が、1.5秒付近から正に大きく変化している。このような角速度の変化は、例えば、ユーザが左方向に姿勢状態を変化させたことを表している。すなわち、図10Bは、ユーザが着席している状態から起立する間に左方向に姿勢状態を変化させた場合の例を表している。方位変化量反映部326は、ユーザが椅子に着席している状態から起立する間(図10B中の「姿勢状態判定期間」)の角速度の変化をもとに、ユーザの方位の変化量を算出し、基準方位に反映している。
本実施の形態では、ユーザが椅子に着席したときの方位を基準方位とし、ユーザの姿勢状態が変化している間の方位変化量を加味して基準方位を更新している。そして、更新された基準方位と、ユーザが再び起立したときの方位との誤差を算出し、ユーザの方位のずれを抑制するためのオフセット値の算出に利用している。
[実施の形態3に係る基準方位測位処理フロー]
次に、図11を用いて、実施の形態3に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図11は、実施の形態3に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1や実施の形態2に係る基準方位測位処理の流れと同様の処理については、詳細な説明を省略する。具体的には、ステップS401〜ステップS405は、ステップS101〜ステップS105における処理と同様である。また、ステップS408及びステップS409は、ステップS307及びステップS308における処理と同様である。
次に、図11を用いて、実施の形態3に係る基準方位測位処理の流れについて説明する。図11は、実施の形態3に係る基準方位測位処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1や実施の形態2に係る基準方位測位処理の流れと同様の処理については、詳細な説明を省略する。具体的には、ステップS401〜ステップS405は、ステップS101〜ステップS105における処理と同様である。また、ステップS408及びステップS409は、ステップS307及びステップS308における処理と同様である。
図11に示すように、姿勢変化判定部122によって起立状態から非起立状態に変化したと判定された場合に(ステップS404:Yes)、方位変化量反映部326は、姿勢状態が変化する間のユーザの姿勢角を姿勢情報算出部111から取得し、姿勢状態が変化する間のユーザの方位変化量を算出して、基準方位生成部123によって生成された基準方位に、算出した方位変化量を反映し、基準方位を更新する(ステップS406)。また、基準方位が更新された後は、ステップS401における処理が再度実行される。
また、姿勢変化判定部122によって非起立状態から起立状態に変化したと判定された場合に(ステップS407:Yes)、方位変化量反映部326は、姿勢状態が変化する間のユーザの姿勢角を姿勢情報算出部111から取得し、姿勢状態が変化する間のユーザの方位変化量を算出して、基準方位生成部123によって生成された基準方位に、算出した方位変化量を反映し、基準方位を更新する(ステップS410)。なお、基準方位更新部225によって基準方位が更新されている場合には、実施の形態2と同様に、基準方位更新部225によって更新された基準方位に、方位変化量を反映し、基準方位が更新される。そして、方位誤差算出部124は、方位変化量反映部326によって更新された基準方位と、ユーザの現在の方位とから、ユーザの方位の誤差(方位誤差)を算出する(ステップS411)。また、方位誤差が算出された後は、ステップS401における処理が再度実行される。
[実施の形態3による効果]
情報処理装置300は、ユーザが起立状態から非起立状態になったとき、及び、ユーザが非起立状態から起立状態になったときに、姿勢状態判定期間におけるユーザの方位変化量を、基準方位に反映し、方位変化量が反映された基準方位と、該ユーザが起立状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置300は、ユーザが起立して動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
情報処理装置300は、ユーザが起立状態から非起立状態になったとき、及び、ユーザが非起立状態から起立状態になったときに、姿勢状態判定期間におけるユーザの方位変化量を、基準方位に反映し、方位変化量が反映された基準方位と、該ユーザが起立状態になったときの方位との誤差を、オフセット補正のために利用する。この結果、情報処理装置300は、ユーザが起立して動き出すときの方位をより正確に測位することができる。
(実施の形態4)
さて、これまで本発明に係る情報処理装置の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態以外にも種々の異なる形態にて実施されて良いものである。そこで、(1)構成、(2)プログラム、について異なる実施の形態を説明する。
さて、これまで本発明に係る情報処理装置の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態以外にも種々の異なる形態にて実施されて良いものである。そこで、(1)構成、(2)プログラム、について異なる実施の形態を説明する。
(1)構成
上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメタ等を含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図示した装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、装置の分散又は統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に、分散又は統合することができる。
上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメタ等を含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図示した装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、装置の分散又は統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に、分散又は統合することができる。
また、上記実施の形態では、情報処理装置を、ユーザが所持するスマートフォン等の携帯端末装置や、ユーザを測位するための専用の端末装置等であるとして説明した。かかる情報処理装置は、各種処理を実行するサーバ装置であっても良い。以下に、サーバ装置によってユーザを測位する測位システムについて説明する。
図12は、サーバ装置を含む測位システムの構成例を示す図である。図12に示すように、測位システム1は、携帯端末装置2と、サーバ装置3とを有する。また、携帯端末装置2とサーバ装置3とは、インターネット等のネットワークに接続し、互いに通信可能である。なお、携帯端末装置2は、上記実施の形態で説明した携帯端末装置(情報処理装置)とは機能が異なる。
上述した構成において、携帯端末装置2は、慣性センサを有し、慣性センサによって検出されたセンサ値を、サーバ装置3に対して送信する。サーバ装置3は、携帯端末装置2によって送信されたセンサ値を受信し、受信したセンサ値をもとに、姿勢角測位処理や基準方位測位処理を実行する。そして、サーバ装置3は、測位結果を携帯端末装置2に対して送信する。携帯端末装置2は、サーバ装置3から測位結果を受信し、受信した測位結果を表示出力する。つまり、本実施の形態に係る測位システム1は、上記実施の形態で説明した姿勢角測位処理や基準方位測位処理を、ネットワークに接続されたサーバ装置3に実行させるというものである。なお、姿勢角測位処理や基準方位測位処理で実行される各種機能は、サーバ装置3単体で実行されなくても良く、複数のサーバ装置3によって各種機能が実現されても良い。
図13は、測位システム1が有する携帯端末装置2及びサーバ装置3の構成例を示す機能ブロック図である。なお、図13では、上記実施の形態に係る情報処理装置と同様の機能については同一の符号を付し、同様の機能については詳細な説明を省略する。
図13に示すように、携帯端末装置2は、慣性センサ15と、操作表示部16と、通信部17とを有する。また、サーバ装置3は、通信部101と、姿勢角測定部110と、基準方位測定部120とを有する。これらのうち、姿勢角測定部110は、姿勢情報算出部111と、位置/方位算出部112とを有する。また、基準方位測定部120は、姿勢状態検出部121と、姿勢変化判定部122と、基準方位生成部123と、方位誤差算出部124とを有する。
上記実施の形態に係る情報処理装置と異なる機能は、通信部17と、通信部101とである。すなわち、本実施の形態では、慣性センサ15によって検出されたセンサ値や、サーバ装置3によって算出された測位結果を送受信するための機能が含まれることになる。なお、サーバ装置3の機能については、情報処理装置100と同様の機能のみを図示しているが、情報処理装置200や情報処理装置300と同様の機能を有していても良い。すなわち、サーバ装置3は、基準方位更新部225や方位変化量反映部326を有していても良い。
(2)プログラム
また、情報処理装置100で実行される情報処理プログラムは、一つの様態として、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、情報処理装置100で実行される情報処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしても良い。また、情報処理装置100で実行される情報処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。また、情報処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成しても良い。
また、情報処理装置100で実行される情報処理プログラムは、一つの様態として、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、情報処理装置100で実行される情報処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしても良い。また、情報処理装置100で実行される情報処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。また、情報処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成しても良い。
情報処理装置100で実行される情報処理プログラムは、上述した各部(姿勢変化判定部122、基準方位生成部123、方位誤差算出部124)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が記憶媒体から情報処理プログラムを読み出して実行することにより、上記各部が主記憶装置上にロードされ、姿勢変化判定部122、基準方位生成部123、方位誤差算出部124が主記憶装置上に生成されるようになっている。
100 情報処理装置
110 姿勢角測定部
111 姿勢情報算出部
112 位置/方位算出部
120 基準方位測定部
121 姿勢状態検出部
122 姿勢変化判定部
123 基準方位生成部
124 方位誤差算出部
110 姿勢角測定部
111 姿勢情報算出部
112 位置/方位算出部
120 基準方位測定部
121 姿勢状態検出部
122 姿勢変化判定部
123 基準方位生成部
124 方位誤差算出部
Claims (8)
- 慣性センサの出力値をもとに、移動体の姿勢状態が変化したか否かを判定する姿勢変化判定部と、
前記移動体の前記姿勢状態が第1姿勢状態から、前記第1姿勢状態とは異なる第2姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第2姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位を、基準方位として生成する基準方位生成部と、
前記移動体の前記姿勢状態が前記第2姿勢状態から、前記第1姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記基準方位と、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位とから、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位の誤差を算出する方位誤差算出部と
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記第2姿勢状態において、前記慣性センサの出力値の変化が所定変化量以上となった場合に、前記基準方位を、前記慣性センサの出力値から算出された、前記出力値の変化が前記所定変化量以上となったときの前記移動体の方位に更新する基準方位更新部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記基準方位更新部は、前記慣性センサの出力値の一つである角速度の変化が前記所定変化量以上となった場合に、前記基準方位を、前記慣性センサの出力値から算出された、前記角速度の変化が前記所定変化量以上となったときの前記移動体の方位に更新することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記移動体の前記姿勢状態が前記第1姿勢状態から前記第2姿勢状態に変化したと判定された場合、及び、前記移動体の前記姿勢状態が前記第2姿勢状態から前記第1姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記姿勢状態が変化する間の前記移動体の方位変化量を前記慣性センサの出力値をもとに算出し、前記基準方位に前記方位変化量を反映する方位変化量反映部をさらに有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の情報処理装置。
- 前記第1姿勢状態は、前記移動体の姿勢が起立状態であることを表し、前記第2姿勢状態は、前記移動体の姿勢が非起立状態であることを表すことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の情報処理装置。
- 前記慣性センサの出力値をもとに算出される前記移動体の方位は、前記移動体の方位の誤差をもとに補正された方位であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の情報処理装置。
- 慣性センサの出力値をもとに、移動体の姿勢状態が変化したか否かを判定するステップと、
前記移動体の前記姿勢状態が第1姿勢状態から、前記第1姿勢状態とは異なる第2姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第2姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位を、基準方位として生成するステップと、
前記移動体の前記姿勢状態が前記第2姿勢状態から、前記第1姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記基準方位と、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位とから、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位の誤差を算出するステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。 - 慣性センサの出力値をもとに、移動体の姿勢状態が変化したか否かを判定するステップと、
前記移動体の前記姿勢状態が第1姿勢状態から、前記第1姿勢状態とは異なる第2姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第2姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位を、基準方位として生成するステップと、
前記移動体の前記姿勢状態が前記第2姿勢状態から、前記第1姿勢状態に変化したと判定された場合に、前記基準方位と、前記慣性センサの出力値から算出された、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位とから、前記第1姿勢状態に変化したときの前記移動体の方位の誤差を算出するステップと
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
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