JP6380927B2 - 冷凍機 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、冷却器側の設置状態に応じて、簡単な構成で冷媒配管の結露を防止することが可能な冷凍機を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記分岐管の中途部であって前記エコノマイザ及び前記バイパス管の上流側に冷媒を膨張させる膨張手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、前記凝縮器と前記エコノマイザとの間に、冷媒を冷却する過冷却器が設けられていることを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷凍機を備えた冷凍回路の模式図である。
冷凍回路10は、飲料や冷蔵商品を冷蔵した状態で陳列するショーケース内を冷却するために設けられる。冷凍回路10は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の施設に設けられ、ショーケースは店舗内の床に設置される。
冷凍回路10は、圧縮機13と、オイルセパレータ14と、凝縮器15と、レシーバタンク16と、過冷却器17と、エコノマイザ18と、膨張弁19と、蒸発器20と、アキュムレータ21とを順に冷媒配管22で環状に繋いで構成される。
冷却器11は、ショーケース40と、冷媒配管22とを備える。ショーケース40は、ケース本体(不図示)と、上記膨張弁19及び蒸発器20とを備える。
冷凍機12は、圧縮機13、オイルセパレータ14、凝縮器15、レシーバタンク16、過冷却器17、エコノマイザ18、アキュムレータ21、及び、冷媒配管22とを備える。
凝縮器15は、冷媒を冷却する送風ファン15aを備える。過冷却器17は凝縮器15と一体的に設けられる空冷式の熱交換器であり、送風ファン15aの送風によって熱交換が促進される。
蒸発器20は送風ファン20aを備え、送風ファン20aの送風によって蒸発器20と空気との熱交換が促進され、ショーケース40内が冷却される。
詳細には、液冷媒配管26は、凝縮器15の出口と冷却器11の膨張弁19とを繋ぐ高圧液配管26aと、膨張弁19と蒸発器20の入口とを繋ぐ低圧液配管26bとを備える。また、ガス冷媒配管27は、蒸発器20の出口と圧縮機13の吸入口とを繋ぐ低圧ガス配管27aと、圧縮機13の吐出口と凝縮器15の入口とを繋ぐ高圧ガス配管27bとを備える。
分岐管30は、高圧液配管26aにおいて過冷却器17とエコノマイザ18との間の位置から分岐して分岐管30の流路におけるエコノマイザ18の入口18aに接続されるエコノマイザ接続管32と、エコノマイザ18の出口18bと冷却用インジェクションポート13aとを接続するインジェクションポート接続管33とを備える。
本実施の形態では、バイパス管流路開閉弁37及びエコノマイザ流路開閉弁36の開閉状態を切り替えることで、分岐管30に流入する冷媒を、エコノマイザ18に流す流路とバイパス管31に流す流路とのいずれかに流すように選択可能である。
「バイパス状態」及び「エコノマイザ使用状態」の切り替えは、例えば、冷凍機12の設置時に作業者によって手動で行われるが、この切り替えは、前記制御部が制御する電磁弁によって行われても良い。
また、冷凍機12は、店舗等の設置施設に設置される際、冷凍機12側の冷媒配管を含む冷凍機12のみが古いものから新しいものに入れ替えられ、冷却器11側の冷媒配管22を含む冷却器11がそのまま利用される場合がある。ここでは、入れ替えられずに再び利用される冷却器11側の冷媒配管を既設配管41と呼ぶ。
図1の冷凍機12は、エコノマイザを備えていない従来の冷凍機に対応して設けられていたものであり、既設配管41の温度はそれほど低温にはならなかったため、既設配管41には断熱処理は施されていない。すなわち、既設配管41は、より低温で使用される場合には結露が生じ易い配管である。ここでは、上記断熱処理としては、既設配管41の外周面に巻かれる断熱材が挙げられる。
このため、図1の構成では、冷凍機12は、「バイパス状態」で使用される。「バイパス状態」とすることで、既設配管41側に流れる冷媒がそれほど低温にならないため、断熱材を備えていない既設配管41にエコノマイザ18を備えた新たな冷凍機12を接続した場合であっても、既設配管41の結露の発生を防止できる。また、「バイパス状態」では、バイパス管31からインジェクションポート接続管33に流れる冷媒によって、圧縮機13を効果的に冷却できる。
図2の構成では、冷媒配管22のうち冷却器11内に配置される配管42に断熱処理が施されている。断熱処理は、配管42の表面に巻かれる断熱材43である。断熱材43は、例えば、配管42上において、冷却器11内の最も上流の位置と蒸発器20の入口との間の区間に亘って設けられる。断熱材43は、設置施設に新設される冷却器11と同時に設けられ、図1の既設配管41に設ける場合のような制約を受けないため、天井裏等に設けられる場合であっても容易に設けられる。
尚、上記のような断熱材43は、エコノマイザ18から冷却器11に至る液冷媒配管26にも設けられる。
さらに、過冷却器17を通って冷却された冷媒がエコノマイザ18の配管18dを通り、配管18dの冷媒は、過冷却器17から分岐管30して分岐管膨張弁35で膨張した冷媒と熱交換してさらに冷却されるため、冷却器11に流れる冷媒の過冷却度を増加させることができ、冷却器11の冷却能力を向上できる。
さらに、冷却器11の配管42に断熱処理としての断熱材43が設けられている場合は、エコノマイザ流路開閉弁36を開にするとともにバイパス管流路開閉弁37を閉にし、冷却器11の既設配管41に断熱処理が施されていない場合は、エコノマイザ流路開閉弁36を閉にするとともにバイパス管流路開閉弁37を開にする。このため、冷却器11の配管42に断熱材43が施されている場合は、エコノマイザ18で冷媒の熱交換を行って冷却器11側の冷却能力を向上できるとともに、冷却器11側の配管42の結露の発生を防止できる。また、冷却器11の既設配管41に断熱処理が施されていない場合は、エコノマイザ18に対して冷媒をバイパスさせて既設配管41の結露を防止できる。
また、凝縮器15とエコノマイザ18との間に、冷媒を冷却する過冷却器17が設けられているため、分岐管30からエコノマイザ18に流れる冷媒をより低温にでき、冷却器11側の冷却能力を効果的に向上できる。
上記実施の形態では、図1において、冷却器11側の冷媒配管22を含む冷却器11は既設のものが用いられるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。冷凍機12を「バイパス状態」で使用する場合は、少なくとも既設配管41が既設のものであれば良く、既設配管41以外の冷却器11を構成する部分は、新設されても良い。
また、上記実施の形態では、分岐管30は、高圧液配管26aにおいて過冷却器17とエコノマイザ18との間の位置から分岐するエコノマイザ接続管32を有するものとして説明したが、分岐管30が高圧液配管26aから分岐する位置は、レシーバタンク16と冷却器11との間の位置であれば良い。例えば、エコノマイザ18の下流の高圧液配管26aから分岐管30を分岐させても良い。
12 冷凍機
13 圧縮機
13a 冷却用インジェクションポート
15 凝縮器
17 過冷却器
18 エコノマイザ
22 冷媒配管
30 分岐管
31 バイパス管
35 分岐管膨張弁(膨張手段)
36 エコノマイザ流路開閉弁
37 バイパス管流路開閉弁
43 断熱材(断熱処理)
Claims (6)
- 圧縮機および凝縮器を備え、前記圧縮機の上流側の冷媒配管および前記凝縮器の下流側の冷媒配管が冷却器に接続される冷凍機において、
凝縮器の下流側の冷媒配管から分岐して圧縮機の冷却用インジェクションポートに接続される分岐管と、
前記分岐管の中途部に配置され、前記凝縮器から流出する冷媒と前記分岐管を流れる冷媒とを熱交換させるエコノマイザと、
前記分岐管の前記エコノマイザの上流側と下流側とを接続するバイパス管と、を備え、
前記分岐管に流入する冷媒を前記エコノマイザに通す流路と、前記バイパス管に通す流路とを選択可能とし、
前記冷却器の冷媒配管に断熱処理が施されている場合は、前記エコノマイザに通す流路を選択し、前記冷却器の冷媒配管に断熱処理が施されていない場合は、前記バイパス管に通す流路を選択することを特徴とする冷凍機。 - 冷媒を前記エコノマイザに通す流路を開閉するエコノマイザ流路開閉弁と、前記バイパス管の流路を開閉するバイパス管流路開閉弁と、を備え、
前記エコノマイザ流路開閉弁および前記バイパス管流路開閉弁を開閉することで、流路を選択することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機。 - 前記冷却器の冷媒配管に断熱処理が施されている場合は、前記エコノマイザ流路開閉弁を開にするとともに前記バイパス管流路開閉弁を閉にし、
前記冷却器の冷媒配管に断熱処理が施されていない場合は、前記エコノマイザ流路開閉弁を閉にするとともに前記バイパス管流路開閉弁を開にすることを特徴とする請求項2に記載の冷凍機。 - 前記分岐管の中途部であって前記エコノマイザおよび前記バイパス管の上流側に冷媒を膨張させる膨張手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷凍機。
- 前記膨張手段は膨張弁であり、前記エコノマイザに通す流路が選択されている場合には、前記バイパス管に通す流路が選択されている場合よりも、前記膨張弁の開度が大きく制御されることを特徴とする請求項4に記載の冷凍機。
- 前記凝縮器と前記エコノマイザとの間に、冷媒を冷却する過冷却器が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷凍機。
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