JP6380845B2 - 回転機械 - Google Patents

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Description

本発明は、周方向に並ぶ複数の動翼で構成される動翼列を備える回転機械に関する。
回転機械の一種である蒸気タービンは、軸線を中心に回転するロータと、このロータを覆うケーシングと、を備えている。ロータは、軸線を中心として軸方向に延びているロータ軸と、このロータ軸に取り付けられている複数の動翼列と、を有する。動翼列は、軸線に対する周方向に並ぶ複数の動翼で構成されている。動翼は、軸線に対する径方向に延びる翼体と、翼体の径方向内側に設けられているプラットフォームと、このプラットフォームの径方向内側に設けられている翼根と、翼体の径方向外側に設けられている外側シュラウドと、を有する。プラットフォームの径方向外側と外側シュラウドの径方向内側との間には、蒸気が流れる。
このような蒸気タービンでは、運転中、各動翼に蒸気からの励振力が作用する。このため、従来、蒸気タービンの運転中、周方向で隣り合う動翼の外側シュラウド相互を接触させている。この外側シュラウド相互の接触による摩擦力は、励振力による動翼の振動、すなわち動翼の振動応答を減衰させる。
以下の特許文献1では、蒸気タービン運転中に外側シュラウド相互に所定の摩擦力が生じるよう、蒸気タービン静止時における外側シュラウドの相互間の隙間寸法を厳格に管理している。また、この他、複数の動翼をロータ軸に組み付ける際に、周方向で隣り合う動翼の外側シュラウド相互を接触させておく技術もある。
特開平11−013401号公報
上記特許文献1に記載の技術等では、蒸気タービンの運転中に動翼の振動応答を減衰させることができる。蒸気タービンの製造メーカーでは、運転中に動翼の振動応答を減衰させることのみならず、複数の動翼をロータ軸に組み付ける組付工数等の製造工数を抑えることが望まれている。
そこで、本発明は、製造工数を抑えつつも、動翼の振動応答を減衰させることができる回転機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための発明の第一態様としての回転機械は、
軸線を中心として回転するロータと、前記ロータを覆うケーシングと、前記ケーシングの外周側に配置されている磁石と、を備え、前記ロータは、前記軸線を中心として軸方向に延びているロータ軸と、前記軸線に対する周方向に並ぶ複数の動翼で構成される動翼列と、を有し、前記動翼における前記軸線に対する径方向の外側の外側端部は、導電性を有し、温度上昇に応じて前記周方向で隣り合う動翼の外側端部と接触可能に構成され、前記磁石は、前記動翼列を構成する複数の前記動翼の前記外側端部に磁場が形成されるよう、前記ケーシング中、前記軸方向で前記動翼列が存在する領域と重なる領域に設けられている。
当該回転機械では、ロータが回転し始めると、磁石により形成される磁場内を動翼の外側端部が通過する。このため、ロータが回転し始めると、外側端部内には、周期的に変化する磁場が形成される。この外側端部には、磁場変化に伴って渦電流が発生する。よって、外側端部は、発熱し、この発熱による温度上昇で熱膨張する。この結果、外側端部の一部は、周方向で隣り合う動翼の外側端部の一部と接触する。
従って、当該回転機械では、周方向で隣り合う外側端部相互の接触による摩擦力で、動翼の振動応答を減衰させることができる。
また、当該回転機械では、複数の動翼をロータ軸に組み付ける際に、外側端部相互を接触させなくても、さらに、回転機械静止時における外側端部の相互間の隙間寸法を厳格に管理しなくても、ロータが回転し始めれば、外側端部相互を接触させることができる。よって、当該回転機械では、複数の動翼をロータ軸に組み付ける組付工数等の製造工数を抑えることができる。
上記目的を達成するための発明の第二態様としての回転機械は、
前記第一態様としての前記回転機械において、複数の前記動翼の前記外側端部に前記磁場が形成される第一状態と、複数の前記動翼の外側端部に前記磁場が形成されない第二状態とに切り替える切替器を備える。
磁石により外側端部に磁場形成している状態では、回転しているロータに対して、この回転を止めようとする力が作用する。また、一般的に、回転機械では、定格回転数時、動翼の振動応答が小さくなるよう設計されている。このため、多くの場合、回転機械の回転数を定格回転数まで上昇させる過程や、定格回転数から低下させる過程で、動翼の振動応答が大きくなる。よって、ロータが回転しているとき、外側端部に常時磁場を形成しておくよりも、動翼の振動応答が大きくなるときに、外側端部に磁場を形成する方が、回転機械の効率等の点から好ましい。
当該回転機械では、切替器を備えているので、動翼の振動応答が小さいときに、外側端部に磁場を形成せず、動翼の振動応答が大きいときに、外側端部に磁場を形成することができる。このため、当該回転機械では、動翼の振動応答を抑えつつも、回転機械の効率低下を抑えることができる。
ここで、前記切替器を備える前記回転機械において、前記切替器は、前記動翼列と前記磁石との間に配置されている継鉄と、前記磁石と前記継鉄とで閉磁路が形成される閉状態と、前記磁石と前記継鉄とで開磁路が形成されている開状態との間で、前記継鉄に対して前記磁石を相対変位させる変位機構と、を有してもよい。
前記変位機構を備える前記回転機械において、前記切替器は、互いに間隔をあけて配置されている複数の前記継鉄を有し、複数の継鉄の相互間隔は、各継鉄と前記動翼との間の最少間隔より大きく、前記変位機構は、前記閉状態で、前記磁石の各磁極を複数の継鉄のうちの一の継鉄のみに対向させ、前記開状態で、前記磁石の各磁極をそれぞれ異なる継鉄に対向させてもよい。
また、前記第二態様としての前記回転機械において、前記磁石は、電磁石であり、前記切替器は、前記電磁石へ駆動電力を供給する電源回路を有してもよい。
また、前記切替器を有する、以上のいずれかの前記回転機械において、外部からの入力した前記ロータの回転数に応じて、前記切替器の動作を制御する制御器を備えてもよい。
前述したように、一般的に、回転機械の回転数を定格回転数まで上昇させる過程や、定格回転数から低下させる過程で、動翼の振動応答が大きくなる。このため、ロータの回転数に応じて、切替器の動作を制御することで、好ましいタイミングで動翼の振動応答を減衰させることができる。
また、前記切替器を有する、以上のいずれかの前記回転機械において、前記動翼の前記外側端部の温度、又は前記外側端部の温度と相関性を有する温度である相関温度を検知する温度計と、前記温度計により検知された前記温度に応じて、前記切替器の動作を制御する制御器と、を備えてもよい。
外側端部の周方向の膨張量は、大きすぎても小さくすぎても、動翼の振動応答を抑える効果が低くなる。言い換えると、外側端部の周方向の膨張量は、適切な大きさのとき、動翼の振動応答を抑える効果が高くなる。外側端部の周方向の膨張量は、相関温度とほぼ比例する。従って、相関温度が所定の範囲内のときには、振動応答減衰効果が高く、この範囲外のときに振動応答減衰効果が低くなる。このため、相関温度に応じて、切替器の動作を制御することで、動翼の振動応答を効果的に減衰させることができる。
また、以上のいずれかの前記回転機械において、前記外側端部は、本体と、導電性を有し、温度変化に対する前記周方向への伸長量が前記本体よりも大きい伸長部材と、を有し、前記外側端部は、温度上昇に伴う前記伸長部材の伸長により、周方向で隣り合う動翼の外側端部と接触してもよい。
また、以上のいずれかの前記回転機械において、前記動翼列と前記磁石との間に、互いに間隔をあけて配置されている複数の継鉄を有し、前記磁石の各磁極は、それぞれ互いに異なる継鉄に対向し、複数の前記継鉄の相互間隔は、各継鉄と前記動翼との間の最少間隔より大きくてもよい。
また、以上のいずれかの前記回転機械において、前記動翼は、前記径方向に延びる翼体と、前記翼体の前記径方向における外側端に設けられている外側シュラウドと、を有し、
前記外側シュラウドは、前記外側端部を成してもよい。
また、以上のいずれかの前記回転機械において、前記ロータは、蒸気タービンロータであり、前記ケーシングは、蒸気タービンケーシングであってもよい。
本発明の一態様によれば、製造工数を抑えつつも、動翼の振動応答を減衰させることができる。
本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンの模式的な断面図である。 本発明に係る第一実施形態における動翼列の斜視図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンの外周側部分の断面図である。 本発明に係る第一実施形態で、外側シュラウド相互が接触していないときの径方向外側から見た動翼列を示す図である。 本発明に係る第一実施形態で、外側シュラウド相互が接触しているときの径方向外側から見た動翼列を示す図である。 本発明に係る第二実施形態における蒸気タービンの外周側部分の断面図である。 本発明に係る第二実施形態で、外側シュラウド相互が接触していないときの径方向外側から見た動翼列を示す図である。 本発明に係る第二実施形態で、外側シュラウド相互が接触しているときの径方向外側から見た動翼列を示す図である。 本発明に係る第二実施形態の変形例で、外側シュラウド相互が接触しているときの径方向外側から見た動翼列を示す図である。 本発明に係る第三実施形態における蒸気タービンの外周側部分の断面図である。 本発明に係る第三実施形態で、磁場が形成さている第一状態のときの径方向外側から見た磁石及び切替器を示す図である。 本発明に係る第三実施形態で、磁場が形成さていない第二状態のときの径方向外側から見た磁石及び切替器を示す図である。 本発明に係る第四実施形態における蒸気タービンの外周側部分の断面図である。 本発明に係る第五実施形態における蒸気タービンの外周側部分の断面図である。 シュラウド相関温度と振動応答減衰効果との関係を示すグラフである。
以下、本発明の各種実施形態及び変形例について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
本発明に係る回転機械の第一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
本実施形態の回転機械は、蒸気タービンである。この蒸気タービンは、図1に示すように、軸線Arを中心として回転する蒸気タービンロータ(以下、単にロータとする)10と、このロータ10を回転可能に覆う蒸気タービンケーシング(以下、単にケーシングとする)30と、ケーシング30の外周側に配置されている複数の磁石40と、を備えている。なお、以下では、軸線Arが延びている方向を軸方向Da、軸線Arに対する周方向を単に周方向Dc、軸線Arに対する径方向を単に径方向Drとする。また、軸方向Daの一方側を上流側、軸方向Daの他方側を下流側とする。
ケーシング30には、上流側部分にケーシング30内に蒸気STを導く蒸気入口31が形成され、下流側部分にはケーシング30内を通った蒸気STを外部に排出する蒸気出口32が形成されている。このケーシング30は、磁性材料である、例えば、Cr−Mo鋼、Cr−Mo−V鋼、フェライト系ステンレス等で形成されている。
ロータ10は、軸線Arを中心として軸方向Daに延びているロータ軸11と、軸方向Daに並んでいる複数の動翼列12と、を有する。複数の動翼列12は、いずれも、周方向Dcに並んでロータ軸11の外周に取り付けられている複数の動翼13により構成されている。蒸気タービンは、さらに、各動翼列12の上流側に配置されている静翼列38を備えている。複数の静翼列38は、いずれも、周方向Dcに並んでケーシング30の内周に取り付けられている複数の静翼39により構成されている。
動翼13は、図2に示すように、径方向Drに延びている翼体14と、翼体14の径方向Dr内側に設けられているプラットフォーム15と、このプラットフォーム15の径方向Dr内側に設けられている翼根16と、この翼体14の径方向Dr外側に設けられている外側シュラウド17と、を有する。外側シュラウド17は、動翼13の径方向外側端部を成す。外側シュラウド17は、その温度が常温でロータ10が停止している状態では、図5に示すように、周方向Dcで隣り合う動翼13の外側シュラウド17と非接触である。また、この外側シュラウド17は、図6に示すように、温度上昇に伴う熱膨張により周方向Dcで隣り合う動翼13の外側シュラウド17の一部18と接触するよう、その形状及びサイズが定められている。図2に示すように、プラットフォーム15の径方向Dr外側と外側シュラウド17の径方向Dr内側との間には、蒸気STが流れる。よって、プラットフォーム15と外側シュラウド17とは、蒸気STが流れる蒸気流路を画定する。この動翼13は、導電性を有する、例えば、Cr−Mo鋼、Cr−Mo−W−V鋼、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、Ni基合金等で形成されている。
複数の磁石40は、図1に示すように、複数の動翼列12のうちいずれかの動翼列12が存在する軸方向Daの領域と重なる領域に配置されている。複数の磁石40は、図3に示すように、ケーシング30の外周側に、周方向Dcに間隔をあけて配置されている。
磁石40は、図4に示すように、S極、N極、S極がこの順序で周方向Dcに並び、且つ各磁極が径方向Dr内側を向いて、動翼13の外側シュラウド17内に磁場Mが形成されるよう、ケーシング30の外側に固定されている。
ロータ10が回転し始めると、磁石40により形成される磁場M内を外側シュラウド17が通過する。このため、ロータ10が回転し始めると、外側シュラウド17内には、周期的に変化する磁場Mが形成される。この外側シュラウド17には、磁場M変化に伴って渦電流が発生する。よって、外側シュラウド17は、発熱し、この発熱による温度上昇で熱膨張する。この結果、外側シュラウド17の一部は、図6に示すように、周方向Dcで隣り合う動翼13の外側シュラウド17の一部18と接触する。
本実施形態では、以上のように、外側シュラウド17相互の接触よる摩擦力で、動翼13の振動応答を減衰させることができる。
また、本実施形態では、複数の動翼13をロータ軸11に組み付ける際に、周方向Dcで隣り合う動翼13の外側シュラウド17相互を接触させなくても、さらに、蒸気タービン静止時における外側シュラウド17の相互間の隙間寸法を厳格に管理しなくても、ロータ10が回転し始めれば、外側シュラウド17相互を接触させることができる。よって、本実施形態では、複数の動翼13をロータ軸11に組み付ける組付工数等の製造工数を抑えることができる。
また、本実施形態では、蒸気タービンの静止系であるケーシング30の外周側に磁石40を設置しているので、蒸気タービンを容易にメインテナンスすることができる。
「第二実施形態」
本発明に係る回転機械の第二実施形態について、図7〜図9を参照して説明する。
本実施形態の回転機械も、蒸気タービンである。本実施形態の蒸気タービンは、外側シュラウドの構成のみが第一実施形態と異なっており、その他の構成は第一実施形態の蒸気タービンの構成と同様である。
本実施形態の外側シュラウド17aは、図7及び図8に示すように、第一実施形態の外側シュラウド17と外観形状がほぼ同じシュラウド本体21と、温度変化に対する周方向Dcへの伸長量がシュラウド本体21よりも大きい伸長部材25と、を有する。
シュラウド本体21には、周方向Dcで互いに相反する側を向いている一対の側面22a,22bが形成されている。シュラウド本体21の一対の側面22a,22bのうち、一方の側面22aには、他方の側面22b側に凹む、言い換えると周方向Dcに凹む挿入凹部23が形成されている。伸長部材25は、この挿入凹部23に挿入可能に柱状を成している。常温時における挿入凹部23の深さと伸長部材25の長手方向の長さは、ほぼ同じである。このため、シュラウド本体21及び伸長部材25が共に常温の際には、伸長部材25のほぼ全体が挿入凹部23内に収まる。また、常温時、挿入凹部23の深さと伸長部材25の長手方向の長さは、周方向Dcで隣り合う外側シュラウド17aの本体相互間の隙間よりも大きい。
伸長部材25は、導電性を有し、且つ線膨張係数がシュラウド本体21の線膨張係数よりも大きい材料で形成されている。このように、伸長部材25は、その線膨張係数がシュラウド本体21の線膨張係数よりも大きいため、温度変化に対する周方向Dcへの伸長量がシュラウド本体21よりも大きい。Cr−Mo鋼、Cr−Mo−W−V鋼、フェライト系ステンレス鋼の線膨張係数は、温度にもよるが、100℃以上の際、10.0〜13.5×10−6/℃である。これに対して、オーステナイト系ステンレス鋼の線膨張係数は、100℃以上の際、17.5〜20.0×10−6/℃である。このため、例えば、シュラウド本体21をCr−Mo鋼、Cr−Mo−W−V鋼、フェライト系ステンレス鋼で形成する場合、伸長部材25をオーステナイト系ステンレス鋼で形成することができる。
本実施形態でも、上記第一実施形態と同様、ロータ10が回転し始めると、外側シュラウド17aは、発熱による温度上昇で熱膨張する。外側シュラウド17aの伸長部材25は、前述したように、シュラウド本体21よりも、温度変化に対する周方向Dcの伸長量が大きい。このため、伸長部材25の一部が、図9に示すように、挿入凹部23から周方向Dcに突出し、周方向Dcで隣り合う動翼13の外側シュラウド17aの一部と接触する。
このため、本実施形態でも、上記第一実施形態と同様、製造工数を抑えつつも、動翼13の振動応答を減衰させることができる。
「第二実施形態の変形例」
上記第二実施形態の変形例について、図10を参照して説明する。
上記第二実施形態では、柱状の伸長部材25のみがシュラウド本体21の挿入凹部23に挿入されている。本変形例では、温度変化に対する周方向Dcへの伸長量がシュラウド本体21よりも大きい伸長部材26と、この伸長部材26の伸長により挿入凹部23から一部が突出する突出部材27とが、挿入凹部23に挿入されている。よって、本変形例の外側シュラウド17bは、挿入凹部23が形成されているシュラウド本体21と、伸長部材26と、突出部材27と、を有している。
本変形例の伸長部材26は、バイメタルで形成されている。すなわち、本変形例の伸長部材26は、線膨張係数が異なる二つの金属板を張り合わせたものである。突出部材27は、上記第二実施形態の伸長部材26と同様に、シュラウド本体21の挿入凹部23に挿入可能に柱状を成している。この突出部材27は、例えば、シュラウド本体21と同じ材料で形成されている。
本変形例でも、上記第二実施形態と同様、ロータ10が回転し始めると、外側シュラウド17bは、発熱による温度上昇で熱膨張する。外側シュラウド17bの伸長部材26は、前述したように、シュラウド本体21よりも、温度変化に対する周方向Dcの伸長量が大きい。このため、伸長部材26の伸長により、突出部材27の一部が、挿入凹部23から周方向Dcに突出し、周方向Dcで隣り合う動翼13の外側シュラウド17bの一部と接触する。
このため、本変形例でも、上記第一実施形態及び上記第二実施形態と同様、製造工数を抑えつつも、動翼13の振動応答を減衰させることができる。
また、本変形例では、突出部材27は、線膨張係数がシュラウド本体21の線膨張係数よりも大きい材料で形成されている必要がない。このため、本変形例では、蒸気に晒される突出部材27をシュラウド本体21と同一材料で形成することができる。但し、この突出部材27を、線膨張係数がシュラウド本体21の線膨張係数よりも大きい材料で形成してもよい。この場合、突出部材27も伸長部材を形成することになる。
なお、上記第一実施形態、上記第二実施形態及び本変形例では、磁性材料であるCr−Mo鋼、Cr−Mo−V鋼、フェライト系ステンレス等でケーシング30を形成している。しかしながら、透磁性の低いオーステナイト系ステンレス鋼、Ni基合金、Fe−Ni基合金等でケーシング30を形成してもよい。この場合、ケーシング30中で磁石40と対向する領域の少なくとも一部を透磁性の高い材料で形成することが好ましい。
「第三実施形態」
本発明に係る回転機械の第三実施形態について、図11〜図13を参照して説明する。
本実施形態は、第一実施形態における蒸気タービンに、動翼列12を構成する複数の動翼13の外側シュラウド17に磁石40による磁場Mが形成されている第一状態(図11及び図12に示す)と、複数の動翼13の外側シュラウド17に磁場Mが形成されていない第二状態(図13に示す)とに切り替える切替器50を追加したものである。
切替器50は、ケーシング30中で磁石40と対向する領域を形成する磁気スリット51と、磁気スリット51に対して磁石40を相対変位させる変位機構54と、を有する。
磁気スリット51は、継鉄52と非磁性体53とを交互に周方向Dcに並べたものである。継鉄52及び非磁性体53は、いずれも、軸方向Daに長い直方体形状を成している。継鉄52の数は、磁石40の磁極が数と同じ数である。よって、磁気スリット51は、3つの継鉄52を有する。継鉄52と非磁性体53とは、その長手方向の辺を含む面を周方向Dcに向け、この面で相互に接合されている。周方向Dcで隣り合う二つの継鉄52の相互間隔、言い換えると、非磁性体53の周方向Dcの幅Wは、この磁気スリット51の内周面と外側シュラウド17の径方向外側面との間隔Sよりも大きい。また、継鉄52の長手方向長さは、S極とN極とが並んでいる方向の磁石40の長さ以上である。
変位機構54は、径方向Drに延びる仮想軸Av回りに磁石40を回転させる機構である。この変位機構54は、磁石40に固定されている回転軸55と、回転軸55に固定されているリンク片56と、軸線Arを中心として環状を成しケーシング30の外周側に配置されている可動環57と、この可動環57を軸線Arを中心として回転させる駆動源58と、を有する。
回転軸55は、磁石40の径方向Dr外側の面であって、S極とN極とが並んでいる方向での磁石40の中心位置、本実施形態ではN極が存在する位置に固定されている。この回転軸55の中心軸は、前述の仮想軸Avである。回転軸55は、ケーシング30に対して、径方向Dr、軸方向Da及び周方向Dcに移動不能で、仮想軸Av回りに回転可能にケーシング30に取り付けられている。よって、磁石40も、ケーシング30に対して、径方向Dr、軸方向Da及び周方向Dcに移動不能で、仮想軸Av回りに回転可能である。
リンク片56は、第一端部56aと第二端部56bとを有し、第一端部56aから第二端部56bに向かって長い部材である。このリンク片56の第一端部56aは、回転軸55に固定されている。よって、このリンク片56も、ケーシング30に対して、径方向Dr、軸方向Da及び周方向Dcに移動不能で、仮想軸Av回りに回転可能である。リンク片56の第二端部56bには、リンク片56の長手方向に長い長孔56hが形成されている。
可動環57には、周方向Dcに並ぶ複数の歯57gが形成れている。駆動源58は、モータ58mと、このモータ58mの出力軸に固定されている歯車58gと、を有する。この歯車58gは、可動環57の複数の歯57gと噛み合う。よって、可動環57は、ラックアンドピニオン機構のラックを成す。また、歯車58gがこのラックアンドピニオン機構のピニオンを成す。可動環57には、径方向Drに延びるピン57pが固定されている。このピン57pは、リンク片56の長孔56hに挿通されている。なお、ここでは、駆動源58の一部として、モータ58mを用いているが、この替りに、例えば、油圧シリンダ等を用いてもよい。
以上で説明した変位機構54の複数の構成要素のうち、駆動源58及び可動環57は、一つの動翼列12に対して設けられている複数の磁石40で共有する構成要素である。一方、変位機構54の複数の構成要素のうち、リンク片56及び回転軸55は、複数の磁石40毎に必要な構成要素である。
駆動源58が駆動して、歯車58gが回転すると、可動環57が軸線Arを中心として回転する。リンク片56の第二端部56bは、この可動環57の回転により、周方向Dc成分を有する方向に移動する。リンク片56は、前述したように、ケーシング30に対して、径方向Dr、軸方向Da及び周方向Dcに移動不能で、仮想軸Av回りに回転可能である。このため、リンク片56は、周方向Dc成分を有する方向への第二端部56bの移動により、仮想軸Av回りに回転する。このリンク片56の仮想軸Av回りの回転により、リンク片56の第一端部56aが固定されている回転軸55、及び、この回転軸55が固定されている磁石40が仮想軸Av回りに回転する。
図11及び図12に示すように、磁石40は、S極とN極とが並んでいる方向が周方向Dcを向いている状態では、この磁石40の各磁極は、それぞれ互いに異なる継鉄52と対向している。このため、磁石40の各磁極からの磁力線は、対応する継鉄52を介して、外側シュラウド17内を通る。よって、この状態では、磁石40と継鉄52とで、これらから磁力線が漏れ出る開磁路が形成されている。すなわち、この状態は、磁石40と継鉄52とで開磁路が形成されている開状態、言い換えると、外側シュラウド17に磁場Mが形成されている第一状態である。なお、二つの継鉄52の相互間隔Wが、磁気スリット51の内周面と外側シュラウド17の径方向外側面との間隔S以下である場合、磁石40の各磁極からの磁力線のほとんどが、磁極に対応する継鉄52、この継鉄52の隣接する継鉄52を介して、他の磁極に戻ることになる。このため、開状態を確保するためには、二つの継鉄52の相互間隔Wを、磁気スリット51の内周面と外側シュラウド17の径方向外側面との間隔Sより大きくする必要がある。
また、図13に示すように、磁石40は、S極とN極とが並んでいる方向が軸方向Daを向いている状態では、この磁石40の各磁極は、一つの継鉄52のみに対向している。このため、磁石40の各磁極からの磁力線は、この一つの継鉄52を介して、他の磁極に戻り、外側シュラウド17内をほとんど通らない。よって、この状態では、磁石40と継鉄52とで開磁路が形成されている。すなわち、この状態は、磁石40と継鉄52とで閉磁路が形成されている閉状態、言い換えると、外側シュラウド17に磁場Mが形成されていない第二状態である。
以上のように、本実施形態では、変位機構54を駆動させることで、外側シュラウド17に磁場Mが形成されている第一状態と、外側シュラウド17に磁場Mが形成されていない第二状態とに切り替えることができる。
磁石40により外側シュラウド17に磁場Mを形成している状態では、回転しているロータ10に対して、この回転を止めようとする力が作用する。また、一般的に、回転機械では、定格回転数時、動翼の振動応答が小さくなるよう設計されている。このため、多くの場合、回転機械の回転数を定格回転数まで上昇させる過程や、定格回転数から低下させる過程で、動翼の振動応答が大きくなる。よって、ロータ10が回転しているときに、外側シュラウド17に常時磁場Mを形成しておくよりも、動翼13の振動応答が大きくなるときに、外側シュラウド17に磁場Mを形成する方が、蒸気タービンの効率等の点から好ましい。
そこで、本実施形態では、変位機構54を駆動させて、動翼13の振動応答が大きくなるときに、外側シュラウド17に磁場Mが形成されている第一状態にし、動翼13の振動応答が小さくなるときに、外側シュラウド17に磁場Mが形成されていない第二状態にする。よって、本実施形態では、動翼13の振動応答を抑えつつも、蒸気タービンの効率低下を抑えることができる。
また、本実施形態では、一つの動翼列12に対して設けられている複数の磁石40毎の変位機構54の一部の構成要素が複数の磁石40で共有しているので、変位機構54の簡素化を図ることができる。
本実施形態の変位機構54は、径方向Drに延びる仮想軸Av回りに磁石40を回転させるものである。しかしながら、変位機構は、磁石40を周方向Dc又は軸方向Daの移動させるものであってもよい。この場合、磁石40の移動先で、磁石40の各磁極が一つの継鉄のみに対向するよう、この継鉄を配置しておく。また、以上では、変位機構54で磁石40を変位させているが、変位機構で継鉄を変位させてもよい。
また、本実施形態は、第一実施形態の蒸気タービンに切替器50を追加したものであるが、第二実施形態及びその変形例の蒸気タービンに、この切替器50と同様の切替器を追加してもよい。
「第四実施形態」
本発明に係る回転機械の第四実施形態について、図14を参照して説明する。
本実施形態の蒸気タービンは、磁石として電磁石40aを採用し、動翼列12を構成する複数の動翼13の外側シュラウド17に電磁石40aによる磁場Mが形成される第一状態と、複数の動翼13の外側シュラウド17に磁場Mが形成されない第二状態とに切り替える切替器50aとして電源回路59を備えているものである。
電磁石40aは、以上の実施形態における永久磁石40と同形状の鉄心41と、この鉄心41の一部に装着したコイル42と、を有する。電源回路59は、このコイル42に電力を供給する。
本実施形態では、動翼13の振動応答が大きくなるときに、電源回路59によりコイル42に供給する電力をONにして、外側シュラウド17に磁場Mが形成される第一状態にする。また、動翼13の振動応答が小さくなるときに、電源回路59によりコイル42に供給する電力をONにして、外側シュラウド17に磁場Mが形成されていない第二状態にする。よって、本実施形態でも、第三実施形態と同様、動翼13の振動応答を抑えつつも、蒸気タービンの効率低下を抑えることができる。
なお、本実施形態では、外側シュラウド17に形成される磁場Mの強度を高めるために、電磁石40aと動翼列12との間に、上記第三実施形態で説明した磁気スリット51を配置している。しかしながら、例えば、第一実施形態のように、この磁気スリット51を配置しなくてもよい。また、上記第一実施形態、上記第二実施形態、及びこれらの変形例で、磁石40と動翼列12との間に、上記第三実施形態で説明した磁気スリット51を配置してもよい。この場合、ケーシング30を透磁性の低いオーステナイト系ステンレス鋼等で形成してもよい。
また、第一実施形態、第二実施形態、及びこれらの変形例における磁石を、本実施形態と同様に電磁石にしてもよい。
「第五実施形態」
本発明に係る回転機械の第五実施形態について、図15及び図16を参照して説明する。
本実施形態は、第四実施形態における蒸気タービンに、外側シュラウド17の温度と相関性を有する温度であるシュラウド相関温度を検知する温度計61と、シュラウド相関温度及び蒸気タービンの回転数に応じて電源回路59を制御する制御器60と、を追加したものである。
温度計61は、例えば、熱電対を有して構成されている。この温度計61は、ケーシング30中、軸方向Daで動翼列12が存在する位置に設けられている。この温度計61は、その検知端がケーシング30の内周側に露出している。よって、この温度計61は、動翼列12を構成する複数の動翼13の外側シュラウド17近傍の温度を検知することができる。言い換えると、この温度計61は、動翼列12を構成する複数の動翼13の外側シュラウド17の温度と正の相関性を有するシュラウド相関温度を検知することができる。なお、ここでは、温度計61として熱電対を用いているが、温度を検知するものであれば如何なるものでもよく、例えば、放射温度計を用いてもよい。
外側シュラウド17の周方向Dcの膨張量は、大きすぎても小さくすぎても、動翼13の振動応答を抑える効果が低くなる。言い換えると、外側シュラウド17の周方向Dcの膨張量は、適切な大きさのとき、動翼13の振動応答を抑える効果が高くなる。外側シュラウド17の周方向Dcの膨張量は、シュラウド相関温度とほぼ比例する。従って、図16に示すように、シュラウド相関温度が所定の範囲T内のときには、振動応答減衰効果が高く、この範囲T外のときに振動応答減衰効果が低くなる。
また、前述したように、回転機械の回転数を定格回転数まで上昇させる過程や、定格回転数から低下させる過程で、動翼の振動応答が大きくなる。このため、回転機械の回転数を定格回転数まで上昇させる過程中の所定の回転数範囲、及び、回転機械の回転数を定格回転数から低下させる過程中の所定の回転数範囲で、外側シュラウド17に磁場Mが形成されている第一状態にすることが好ましい。
そこで、制御器60は、シュラウド相関温度及び蒸気タービンの回転数に応じて電源回路59を制御する。
具体的に、制御器60には、温度計61で検知されるシュラウド相関温度に関して、振動応答減衰効果が高い予め定められた温度範囲が設定されている。さらに、制御器60には、回転数計62で検知される蒸気タービンの回転数に関して、動翼13の振動応答が大きくなる予め定めた回転数範囲が設定されている。制御器60は、回転数計62で検知された回転数が予め定められた回転数範囲でなければ、電源回路59をオンにしない。すなわち、制御器60は、回転数計62で検知された回転数が予め定められた回転数範囲でなければ、磁場Mに関する第二状態を維持する。また、制御器60は、回転数計62で検知された回転数が予め定められた回転数範囲になると、温度計61で検知されるシュラウド相関温度が予め定められた温度範囲T内に収まるよう、電源回路59をオン、オフする。すなわち、制御器60は、回転数計62で検知された回転数が予め定められた回転数範囲になると、温度計61で検知されるシュラウド相関温度が予め定められた温度範囲内に収まるよう、磁場Mに関する第一状態と第二状態との切替を実行する。
従って、本実施形態では、好ましいタイミングで動翼13の振動応答を減衰させることができ、且つこの振動応答を効果的に減衰させることができる。
なお、本実施形態では、外側シュラウド17近傍の温度を検知し、この温度に応じて電源回路59を制御する。しかしながら、外側シュラウド17自体の温度を検知することができれば、この温度に応じて電源回路59を制御してもよい。
また、本実施形態では、シュラウド相関温度と蒸気タービンの回転数とに応じて電源回路59を制御する。しかしながら、シュラウド相関温度と蒸気タービンの回転数とうち、いずれか一方のみで電源回路59を制御してもよい。
また、本実施形態では、第四実施形態における切替器50aとしての電源回路59を制御するものであるが、第三実施形態における切替器50を以上と同様に制御してもよい。
「各種変形例」
以上の実施形態及び変形例では、いずれも、外側シュラウドに磁界Mを形成する際、磁石の両磁極が周方向Dcに並ぶよう磁石を配置している。しかしながら、磁石の両極が軸方向Daに並ぶよう磁石を配置してもよい。
また、以上の実施形態及び変形例では、いずれも、S極、N極、S極を有する磁石である。しかしながら、S極、N極のそれぞれ一ずつ有する磁石であってもよい。
以上の実施形態及び変形例では、いずれも、複数の動翼列12のうち、一部の動翼列12にのみ磁石40を配置しているが、全ての動翼列12に対して磁石40を配置してもよい。
以上の実施形態及び変形例では、いずれも、一の動翼列12を構成する複数の動翼13の外側シュラウド17を発熱させるために、周方向Dcにおける所定の位置には、1つの磁石を配置している。しかしながら、1個の磁石40では外側シュラウド17の軸方向Daにおける全体をほぼ均等に発熱させることができない場合には、周方向Dcにおける所定の位置に、軸方向Daに複数の磁石を並べて配置してもよい。
以上の実施形態及び変形例では、いずれも、一の動翼列12の外側シュラウド17を発熱させるために、周方向Dcに複数の磁石を並べて配置している。しかしながら、一の動翼列12の外側シュラウド17を適切な温度にまで発熱させることができれば、磁石の数は1でもよく、磁石の数は特に限定されない。
また、以上では、回転機械として蒸気タービンを例示したが、動翼列を有する回転機械であれば、例えば、軸流圧縮機等、他の回転機械に本発明を適用してもよい。
10:ロータ(蒸気タービンロータ)、11:ロータ軸、12;動翼列、13:動翼、14:翼体、15:プラットフォーム、16:翼根、17,17a,17b:外側シュラウド(外側端部)、21:シュラウド本体、23:挿入凹部、25,26:伸長部材、27:突出部材、30:ケーシング(蒸気タービンケーシング)、38:静翼列、39:静翼、40:磁石、40a:電磁石、41:鉄心、42:コイル、50,50a:切替器、51:磁気スリット、52:継鉄、53:非磁性体、54:変位機構、59:電源回路、60:制御器、61:温度計、62:回転数計

Claims (11)

  1. 軸線を中心として回転するロータと、
    前記ロータを覆うケーシングと、
    前記ケーシングの外周側に配置されている磁石と、
    を備え、
    前記ロータは、前記軸線を中心として軸方向に延びているロータ軸と、前記軸線に対する周方向に並ぶ複数の動翼で構成される動翼列と、を有し、
    前記動翼における前記軸線に対する径方向の外側の外側端部は、導電性を有し、温度上昇に応じて前記周方向で隣り合う動翼の外側端部と接触可能に構成され、
    前記磁石は、前記動翼列を構成する複数の前記動翼の前記外側端部に磁場が形成されるよう、前記ケーシング中、前記軸方向で前記動翼列が存在する領域と重なる領域に設けられている、
    回転機械。
  2. 請求項1に記載の回転機械において、
    複数の前記動翼の前記外側端部に前記磁場が形成される第一状態と、複数の前記動翼の外側端部に前記磁場が形成されない第二状態とに切り替える切替器を備える、
    回転機械。
  3. 請求項2に記載の回転機械において、
    前記切替器は、
    前記動翼列と前記磁石との間に配置されている継鉄と、
    前記磁石と前記継鉄とで閉磁路が形成される閉状態と、前記磁石と前記継鉄とで開磁路が形成されている開状態との間で、前記継鉄に対して前記磁石を相対変位させる変位機構と、
    を有する、
    回転機械。
  4. 請求項3に記載の回転機械において、
    前記切替器は、互いに間隔をあけて配置されている複数の前記継鉄を有し、
    複数の継鉄の相互間隔は、各継鉄と前記動翼との間の最少間隔より大きく、
    前記変位機構は、前記閉状態で、前記磁石の各磁極を複数の継鉄のうちの一の継鉄のみに対向させ、前記開状態で、前記磁石の各磁極をそれぞれ異なる継鉄に対向させる、
    回転機械。
  5. 請求項2に記載の回転機械において、
    前記磁石は、電磁石であり、
    前記切替器は、前記電磁石へ駆動電力を供給する電源回路を有する、
    回転機械。
  6. 請求項2から5のいずれか一項に記載の回転機械において、
    外部からの入力した前記ロータの回転数に応じて、前記切替器の動作を制御する制御器を備える、
    回転機械。
  7. 請求項2から6のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記動翼の前記外側端部の温度、又は前記外側端部の温度と相関性を有する温度である相関温度を検知する温度計と、
    前記温度計により検知された前記温度に応じて、前記切替器の動作を制御する制御器と、
    を備える、
    回転機械。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記外側端部は、本体と、導電性を有し、温度変化に対する前記周方向への伸長量が前記本体よりも大きい伸長部材と、を有し、
    前記外側端部は、温度上昇に伴う前記伸長部材の伸長により、周方向で隣り合う動翼の外側端部と接触する、
    回転機械。
  9. 請求項1、2、5のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記動翼列と前記磁石との間に、互いに間隔をあけて配置されている複数の継鉄を有し、
    前記磁石の各磁極は、それぞれ互いに異なる継鉄に対向し、
    複数の前記継鉄の相互間隔は、各継鉄と前記動翼との間の最少間隔より大きい、
    回転機械。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記動翼は、前記径方向に延びる翼体と、前記翼体の前記径方向における外側端に設けられている外側シュラウドと、を有し、
    前記外側シュラウドは、前記外側端部を成す、
    回転機械。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記ロータは、蒸気タービンロータであり、
    前記ケーシングは、蒸気タービンケーシングである、
    回転機械。
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