以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る精算システム1が稼働している様子を表す図である。精算システム1は、店舗フロアに設置される。精算システム1は、図1に示すように、登録装置10と、精算装置20、ストアコントローラ30とを備える。なお、ストアコントローラ30は、店舗フロアではなく店舗のバックヤードに設置されるため、図1において非図示としている。また、図1に図示した登録装置10及び精算装置20の各設置数は、一例であって、例えば、店舗の規模及びコストに応じて設置数を決定してもよい。また、図1において、登録カウンタ11は、登録装置10の設置台である。精算カウンタ21は、精算装置20の設置台である。符号Sは、登録装置10を操作するオペレータ(店員)である。符号Cは、店舗に来店した顧客である。
図2は、精算システム1のネットワーク構成図である。図2に示すように、ストアコントローラ30、複数の登録装置10(10a、10b、…)、複数の精算装置20(20a、20b、…)の夫々は、LAN40を介して通信可能に接続されている。ストアコントローラ30は、コンピュータ(サーバ)である。ストアコントローラ30は、ストアコントローラ記憶部(非図示)と、ストアコントローラ通信部(非図示)とを備える。ストアコントローラ記憶部は、精算システム1全体で参照する情報を記憶する。例えば、ストアコントローラ記憶部は、精算システム1において商品を識別する商品コード(例えば、JANコード)、商品名、単価などを保持する商品ファイルを記憶する。また、ストアコントローラ記憶部は、例えば、図3に示すような、買上履歴情報を記憶する。
図3は、買上履歴情報の一例である。図3に示す買上履歴情報は、取引番号、分割枝番号、商品コード、買上点数の項目を有する。取引番号は、精算システム1において各取引を識別するための識別情報である。取引番号の項目には、登録装置10において実行された各取引の取引番号が記憶される。なお、本実施例の場合、取引番号の上位2桁は登録装置10の装置番号、下位4桁は昇順に生成(採番)されるシリアル番号である。
分割枝番号は、1取引の複数の商品(同一顧客において登録される複数の商品)について明細シート(少なくとも登録された各商品の品目に関する情報を記したシート)を複数の商品群に分けて発行する旨の宣言(換言すれば、1取引の複数の商品を複数の商品群に分けて各商品群に対応する複数の明細シートを発行する旨の宣言。以下、「分割宣言」という)をした場合において、各明細シートに対応する商品群(1つの場合は商品、以下、同様)を示す枝(子)番号である。つまり、分割枝番号は、1取引において登録する複数の商品を分割した際の分割された夫々の商品群を示す枝番号である。
例えば、図3に示す、取引番号「110002」における分割枝番号「1」は、取引番号「110002」の取引において1回目の分割宣言前に登録した商品群を示している。取引番号「110002」における分割枝番号「2」は、取引番号「110002」の取引において1回目の分割宣言後であって2回目の分割宣言前に登録した商品群を示している。取引番号「110002」における分割枝番号「3」は、取引番号「110002」の取引において2回目の分割宣言後に登録した商品群を示している。つまり、取引番号「110002」において、分割枝番号「1」は、取引番号「110002」の取引を3つに分割して登録した際の1つ目の商品群を示し、分割枝番号「2」は2つ目の商品群を示し、分割枝番号「3」は3つ目の商品群を示している。このように、一取引中で分割された商品群を分割枝番号として記憶しておくことで、後述の明細シート、商品群別領収書を各商品群毎に発行することができる。商品コードの項目には、取引番号(分割宣言をした場合は分割枝番号)毎の買上商品の商品コードが記憶される。買上点数の項目には、買上商品毎の買上点数が記憶される。
ストアコントローラ通信部は、登録装置10から取引情報を受信し、受信した取引情報をストアコントローラ記憶部に記憶されている買上履歴情報に追加する。また、ストアコントローラ通信部は、精算装置20の要求に応じて、ストアコントローラ記憶部に記憶されている買上履歴情報から取引情報を読み出して精算装置20に送信する。登録装置10は、オペレータSにより操作され、顧客Cの買上商品に付されたバーコードを読み取ることにより、買上商品の登録処理を実行し、取引情報を生成し、取引完了後、生成した取引情報をストアコントローラ30に送信するとともに、1枚のお会計シートを発行する。顧客Cは、オペレータSからお会計シートを受け取って、精算カウンタ21に移動する。なお、登録装置10は、1取引の実行中(登録処理中)に、分割宣言をした場合には、分割枝番号を生成(採番)し、分割枝番号毎に登録処理を実行する。
次に、図4を参照しながら、登録装置10において買上商品の登録中に分割宣言を実行する要領について説明する。図4は、登録装置10が備えるタッチパネルに表示される登録画面の一例を示している。図4の登録画面には、順番に「新巻鮭」「味付ほたて」「さざえ」「フルーツカクテル」「フルーツカクテル」「タルトポワール」の商品が登録されている。また、図4の登録画面の右下隅には「検索登録」「お会計券」「未精算」と並び「分割精算」のキー(アイコン)が表示されている。登録装置10のオペレータは「分割精算」のキーを押すことにより、分割宣言を実行する。例えば、買上商品に付されたバーコード読み取りによって「新巻鮭」「味付ほたて」「さざえ」が登録された後に、登録画面の「分割精算」キーを押し、その後に「フルーツカクテル」「フルーツカクテル」「タルトポワール」を登録する。そうすると「分割精算」キーを押すまでの商品群と押した後の商品群とが分割され、両者に異なる分割枝番号が与えられる。この結果、「新巻鮭」「味付ほたて」「さざえ」が分割一人目の顧客に対応する購入商品となり、「フルーツカクテル」「フルーツカクテル」「タルトポワール」が分割二人目の顧客に対応する購入商品となる。
このような分割宣言がなされた状態で登録画面の「お会計券」キーを押すと、図5に示すお会計シートが印字出力される。図5のお会計シートには、登録装置10のオペレータが「分割精算」キーを一度押したことに対応して、分割された分割精算の回数が2回である旨が記載されている。このような分割精算は最大5回までに制限することが好ましい。あまりに細かく精算を分割すると、精算時の領収書や明細書の発行が過大な負担となるからである。そのため、オペレータは、登録装置10の「分割精算」キーを4回まで押すことができ、これを超えて「分割精算」キーを5回押すと、登録装置10のタッチパネルには「分割精算の分割回数上限です」というエラーメッセージが表示される。
図6は、お会計シートの他の例を示す図である。図6(a)は、登録装置10が、分割宣言をしていない取引(図3に示す取引番号「110001」)において発行するお会計シートの一例である。図4(b)は、登録装置10が、分割宣言をした取引(図3に示す取引番号「110002」)において発行するお会計シートの一例である。
登録装置10は、分割宣言をした取引(取引番号「110002」の取引)においては、図6(b)に示すようなお会計シートを発行する。図6(b)に示すお会計シートに印刷された「# 110002(1/3)」における「110002(1/3)」は、取引番号と分割枝番号とから構成された番号である(「# 110002(2/3)」における「110002(2/3)」及び「# 110002(3/3)」における「110002(3/3)」も同様)。図6(b)に示すお会計シートに印刷された二次元バーコードは、取引情報の少なくとも一部(例えば、取引番号+分割枝番号)をコード化した二次元バーコードである。つまり、当該取引情報の明細情報(例えば、商品名、単価、買上点数)を特定するための情報である「取引番号+分割枝番号」のみをコード化した二次元バーコードをお会計シートに印刷してもよいし、「取引番号+分割枝番号」に加えて上記明細情報をコード化した二次元バーコードをお会計シートに印刷してもよい。例えば、登録装置10は、図6(b)に示すように、取引番号「110002」と分割枝番号「1」「2」「3」とに基づいて、お会計シートに、印刷日などに加え、「# 110002(1/3)」と「# 110002(2/3)」と「# 110002(3/3)」とを印刷するとともに、少なくとも、「110002(1/3)」と「110002(2/3)」と「110002(2/3)」とをコード化した二次元バーコードを印刷する。なお、「取引番号+分割枝番号」のみをコード化した二次元バーコードをお会計シートに印刷する態様においては、例えば、二次元バーコードから「取引番号+分割枝番号」を抽出し(読み取って)、抽出された「取引番号+分割枝番号」によって特定される明細情報をストアコントローラ30から取得すればよい。
以上のように、登録装置10は、分割宣言をしなかった場合には、取引番号を保持した会計シートを発行し、分割宣言をした場合には、取引番号と分割枝番号とを保持したお会計シートを発行する。つまり、登録装置10は、分割宣言の有無にかかわらず、1枚のお会計シートを発行する。即ち、登録装置10は、分割宣言をした場合であっても、同一顧客において登録された商品(1取引において登録された複数の商品)に関する情報を1つの情報に纏めて、1枚のお会計シートに出力する。
精算装置20は、顧客Cにより操作され、お会計シートに印刷されているバーコードを読み取って、読み取ったバーコードに基づいて、明細情報(例えば、商品名、単価、買上点数)を表示する。例えば、精算装置20は、図6(b)に示す二次元バーコードを読み取った場合、図6(b)に示す二次元バーコードに基づいて、図7に示すような明細情報(商品名、単価、買上点数)を出力する確認画面を表示する。図7は、精算装置20が表示する確認画面の一例である。つまり、精算装置20は、「# 110002(1/3)」に基づいて、取引番号「110002」の取引の分割枝番号「1」において登録された商品群の商品コード、及び、夫々の買上点数をストアコントローラ30から取得し、ストアコントローラ30から取得した商品コードに基づいて商品ファイルから商品名及び単価「[商品名「AAチーズ」,単価「500円」],[商品名「BB牛乳」、単価「300円」]」を取得し、「# 110002(1/3)」に対応する明細情報「AAチーズ 500円 1 BB牛乳 300円 1」を図7に示すように表示する。「# 110002(2/3)」に対応する明細情報「CC油 500円 1 DD肉 1000円 1」、「# 110002(3/3)」に対応する明細情報「EEチップス 200円 1 FFチョコレート 300円 1」について同様である。また、図7に示す例において、各明細情報の表示欄に「# 110002(1/3)」「# 110002(2/3)」「# 110002(3/3)」を表示してもよい。
精算装置20は、分割宣言がなされていない取引の精算が完了した場合には単一の領収書を発行し、分割宣言がなされている取引の精算が完了した場合には、全ての購入商品の一括領収書、商品群毎の複数の明細シート、商品群毎の商品群別領収書を発行する。図8は、精算装置20が発行する一括領収書、明細シート、商品群別領収書の一例である。精算装置20は、図7に示す取引(取引番号「110002」)の精算が完了した場合には、例えば、図8(a)に示す一括領収書、図8(b)〜(d)に示す分割枝番号毎の明細シート、図8(e)〜(g)に示す商品群別領収書をこの順番で発行する。
つまり、分割宣言がなされた場合であっても、精算装置20は、全商品について一括精算し(商品全体について金銭を授受し)、精算後に、全商品の合計金額、預かり金額、釣銭額等を印字した図8(a)に示すような領収書(一括領収書)を発行する。
また、精算装置20は、一括領収書に加えて、分割された商品群が確かに購入されたことを示すために、図8(b)〜(d)に示すような明細シートを発行する。この明細シートには、分割されて登録された商品の品名、購入個数、金額、その商品群の合計金額が印字されている。本実施の形態では、取引そのものを分割しているものではないので、明細シートには、分割して登録されたそれぞれの商品群における購入商品とその金額、及び合計金額が印字されているだけである。
また、精算装置20は、分割された商品群について確かに金銭の授受がなされたことを示すために、図8(e)〜(g)に示すような商品群別領収書を発行する。即ち、精算装置20は、一括領収書や明細シートに加えて、商品群別領収書を発行する。この商品群別領収書には、商品群毎の合計金額と、この商品群毎の合計金額を領収した旨の文言とが記載されている。例えば、「# 110002(1/3)」の分割取引に対応する明細シートは図8(b)に示した明細シートであり、「# 110002(1/3)」の分割取引に対応する商品群別領収書は図8(e)に示した商品群別領収書である。同様に、「# 110002(2/3)」の分割取引に対応する明細シートは図8(c)に示した明細シートであり、「# 110002(2/3)」の分割取引に対応する商品群別領収書は図8(f)に示した商品群別領収書である。同様に、「# 110002(3/3)」の分割取引に対応する明細シートは図8(d)に示した明細シートであり、「# 110002(3/3)」の分割取引に対応する商品群別領収書は図8(g)に示した商品群別領収書である。
一括領収書、明細シート、商品群別領収書の各シートの間にはミシン目が設けられていてもよいし、各シートは分断寸前で繋がっていてもよい。繋がった状態で取り扱えば一部のシートを紛失したりするおそれが低減する。各シートは完全に分離した状態で発行されてもよい。
図9は、登録装置10の構成を表すブロック図である。登録装置10は、図9に示すように、CPU101と、ROM102と、RAM103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、ハードディスク107と、店員用操作部108と、通信部109と、ブザー110と、印刷部111と、バス112とを備える。これらは、バス112を介して互いに接続されている。ROM102は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM102は、商品登録処理をCPU101に実行させるための商品登録プログラムを記憶する。また、ROM102は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。スキャナ部104は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取って、読み取ったバーコードによって表される商品データをRAM103に記憶させる。また、スキャナ部104は、オペレータSを識別するための担当者名(担当者番号)を名札等から光学的に読み取って、読み取った担当者名をRAM103に記憶させる。
RAM103は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM103は、ROM102から読み出された商品登録プログラムを一時記憶する。また、RAM103は、商品登録プログラムが実行されることによって生成される種々の変数、データ(例えば、スキャナ部104が読み取った商品データ、担当者名)を一時記憶する。また、RAM103は、取引情報を一時記憶する。また、RAM103は、ストアコントローラ30から供給された商品ファイルを一時記憶してもよい。CPU101は、ROM102に記憶された商品登録プログラムを読み出してRAM103に展開し、展開した商品登録プログラムの各ステップを実行することにより、登録装置10全体を制御する。例えば、CPU101は、商品登録の実行を制御し、取引情報の生成を制御し、二次元バーコードの生成及びお会計シートの発行を制御する。なお、CPU101は、商品登録の実行に関連し、上述の如く、分割宣言の実行を顧客Cから受け付ける機能及び分割枝番号毎に分けて登録する機能を制御する。
店員用表示部105は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、オペレータSに対して情報を表示する。店員用表示部105が表示する情報の一例は、買上商品の商品名、買上点数、販売単価などである。客用表示部106は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して情報を提示する。客用表示部106は、例えば、店員用表示部105が表示している情報と同一の情報を表示する。ハードディスク107は、例えば、磁気記録装置であり、ストアコントローラ30から供給された商品データファイルを記憶する。ハードディスク107は、商品登録プログラムを記憶してもよい。店員用操作部108は、オペレータSからの種々の操作を受け付けるための各種キーを備える。店員用操作部108は、例えば、「分割精算」キー、「終了」キー、「追加」キー、金額等を指定入力するための数字キーなどを備える。通信部109は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。ブザー110は、確認音、警告音などを発生させるための音発生部である。印刷部111は、お会計シートを印刷して発行する。
図10は、精算装置20の構成を表すブロック図である。精算装置20は、図10に示すように、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部205と、客用操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、釣銭機210と、バス211とを備える。これらは、バス211を介して互いに接続されている。ROM202は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM202は、精算処理をCPU201に実行させるための精算プログラムを記憶する。また、ROM202は、自装置を識別させるための装置番号を記憶する。スキャナ部204は、お会計シートに印刷された二次元バーコードを光学的に読み取って、読み取った二次元バーコードによって表されていた情報をCPU201に出力する。
RAM203は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM203は、ストアコントローラ30から供給された商品ファイルを一時記憶する。また、RAM203には、ROM202から読み出された精算プログラムを一時記憶する。また、RAM203は、精算プログラムが実行されることによって生成される種々の変数、データ(例えば、釣銭額)を一時記憶する。また、RAM203は、二次元バーコードによって表されていた情報を一時記憶する。なお、ストアコントローラ30から供給された取引情報を一時記憶してもよい。CPU201は、ROM202に記憶された精算プログラムを読み出してRAM203に展開し、展開した精算プログラムの各ステップを実行することにより、精算装置20全体を制御する。例えば、CPU201は、確認画面(図7参照)の表示を制御し、精算処理を制御し、一括領収書、明細シート、商品群別領収書の発行を制御する。
表示部205は、例えば、液晶ディスプレイ装置であり、顧客Cに対して情報を表示する。表示部205が表示する情報の一例は、確認画面(図7参照)である。客用操作部206は、タッチパネル式の入力装置である。客用操作部206は、表示部205に表示されたGUI操作ボタンに対する操作に応じて、操作信号をCPU201に出力する。GUI操作ボタンの一例は、精算処理を指示するキー(図7に示す「お会計」ボタン)などである。通信部207は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。ブザー208は、確認音、警告音などを発生させるための音発生部である。印刷部209は、受領書及び明細シートを印刷して発行する。釣銭機210は、現金の投入口及び排出口が備えられている。釣銭機210は、顧客Cによって投入口に投入された現金を計数して、その入金額をCPU201に通知する。また、釣銭機210は、CPU201から通知された釣銭額に基づいて、その釣銭額と等しい額の現金を排出口から排出する。
図11は、登録装置10の動作の一例を示すフローチャートである。図11に示すフローチャートは、ある顧客に対する商品登録(ステップS10)により開始する。図11に示す各ステップは、CPU101が制御する。なお、本フローチャートの開示時において、本取引の取引番号は既に生成(採番)されているものとする(ステップS22参照)。
ステップS10:スキャナ部104により買上商品に付されたバーコードを読み取ることで、取引を開始する。つまり、取引情報(取引番号、商品コード、買上点数)をRAM103に記憶する。
ステップS12:「分割精算」キーが押下されたか否かを判断する。つまり、分割宣言をするか否かを判断する。ステップS12がYESの場合はステップS14へ進む。ステップS12がNOの場合はステップS16へ進む。
ステップS14:分割枝番号を生成(採番)する(なお、1回目のステップS14においては分割枝番号「1」及び「2」を生成し、2回目以降の各回においては分割枝番号「3」以降を順次生成する)。
ステップS16:スキャナ部104による商品登録があったか否かを判断する。ステップS16がYESの場合はステップS12に戻る。ステップS16がNOの場合はステップS18へ進む。
なお、ステップS14を経ずにステップS12からステップS16に飛びステップS16がYESの場合には、直前に登録された商品の商品群と同じ商品群として、商品コード及び買上点数をRAM103に記憶する。即ち、前回の商品登録と今回の商品登録の間に分割宣言をしなかった場合には、今回の登録商品を、前回の登録商品と同じ商品群の商品とする。
一方、ステップS12からステップS14を経てステップS16がYESの場合には、直前に登録された商品の商品群と異なる新たな商品群として、商品コード及び買上点数をRAM103に記憶する。即ち、前回の商品登録と今回の商品登録の間に分割宣言をした場合には、今回の登録商品を、前回の登録商品と同じ商品群ではなく新たな商品群の商品とする。
ステップS18:「終了」キーが押下されたか否かを判断する。つまり、取引を完了させるか否かを判断する。ステップS18がYESの場合はステップS20に進む。ステップS18がNOの場合はステップS16に戻る。
ステップS20:RAM103に記憶された当該取引で記憶された全ての取引情報(図3における当該取引番号における分割枝番号や、その枝番号毎の商品コードや、その個数)に基づいて二次元バーコードを生成し、生成した二次元バーコードを印刷したお会計シートを発行する。具体的には、商品登録の開始から「終了」キーの押下迄の間に「分割精算」キーが1回も押下されなかった場合には、取引番号の他、当該取引における全ての取引情報を二次元バーコード化した会計シート(例えば、図6(a)に示すようなお会計シート)を発行し、商品登録の開始から「終了」キーの押下迄の間に「分割精算」キーが1回以上押下された場合には、取引番号及び分割枝番号の他、商品コードや買上個数等の全ての情報を二次元バーコード化したお会計シート(例えば、図6(b)に示すようなお会計シート)を発行する。
ステップS22:次の顧客の取引に用いる取引番号を新たに生成する。そして、本フローチャートは終了する。
なお、ステップS14の後にステップS16(YES)が1度もなくステップS18(YES)になった場合、即ち、分割宣言後に何も商品登録せずに取引を完了させる場合には、ステップS20を実行する前に、直前のステップS14の処理をキャンセルする(例えば、直前のステップS14にて生成され、RAM103に記憶された分割枝番号を削除する)。
図12は、精算装置20の動作の一例を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートは、ある顧客のお会計シートの読み取り(ステップS40)により開始する。図12に示す各ステップは、CPU201が制御する。
ステップS40:スキャナ部204により当該顧客のお会計シートに印刷された二次元バーコードを読み取る。これにより、確認画面の表示に必要な情報を取得する。
ステップS42:表示部205に確認画面を表示する。
ステップS44:釣銭機210の現金投入口から預り金額の投入(入金)を受け付ける。
ステップS46:お会計キーの押下を受け付ける。
ステップS48:合計金額と預り金額とから釣銭額を算出する。
ステップS50:一括領収書、明細シート、商品群別領収書を発行する。具体的には、ステップS40にて、分割枝番号を保持していない会計シート(例えば、図6(a)に示すようなお会計シート)を読み取っていた場合には、受領書のみを発行し、分割枝番号を保持しているお会計シート(例えば、図6(b)に示すようなお会計シート)を読み取っていた場合には、図8(a)〜(g)に示すように、一括領収書、明細シート、商品群別領収書を発行する。
ステップS52:ステップS46において算出した釣銭額を釣銭機210の現金排出口から排出する。そして、本フローチャートは終了する。
以上、本実施形態に係る精算システム1によれば、顧客が別会計を希望するような場合において、有用なレシートとともに、所望の領収書などを簡便に発行することができる。つまり、自分自身の買い物と依頼された買い物などのように、顧客が別会計を希望するような場合において、有用なレシート(例えば、一括領収書、商品群毎の明細シートなど)とともに、所望の領収書(例えば、商品群毎の商品群別領収書)などを簡便に発行することができる。また、別会計とする場合(分割宣言をした場合)においても、1枚のお会計シートに基づき精算されるので、一部を未精算のまま退店することがなく、確実に精算をさせることができる。
また、顧客は、例えば、全ての購入商品や購入サービスの精算代金を記載した一括領収書と、分割された商品群毎の精算代金を記載した商品群別領収書との両方を取得することが可能となる。さらに、顧客は、複数の明細シートを入手した場合には、別会計とすべき商品群毎に、登録された商品の品目に関する情報を確認することが可能となる。そのため、一括領収書、明細シート、商品群別領収書を参照または使用することにより、商品群別の整理や金銭の授受、税務申告などが自在に行えるようになる。
なお、本実施形態において、一括領収書と商品群別領収書とが発行された場合には、顧客が両方の領収書を用いて、同一商品について二重に税務申告を行う可能性がある。二重申告の問題を解決するために、精算装置20は、一括領収書と商品群別領収書とを発行する際には、一括領収書には、商品群別領収書を発行した旨(「分割領収書発行済み」「重複領収書あり」などの文言)を記載してもよい。換言すれば、精算装置20は、商品群別領収書を発行した旨を記載した一括領収書を発行してもよい。
なお、商品群別領収書を発行した旨を記載した一括領収書を発行せずに、二重申告の問題を解決するには、店員が、発行した一括領収書を回収するか、一括領収書に商品群別領収書を発行済みであることを手書き記載して捺印することが必要になる。つまり、顧客は、本来セルフ対応が可能な精算装置20の設置場所に、一括領収書や商品群別領収書に収入印紙を貼る必要が生じた場合と同じように、店員を呼び出さなければならないので、顧客にとっても店員にとっても面倒である。なお、収入印紙を貼る必要が生じる場合とは、一括領収書や商品群別領収書に税務署承認済みの印字がなく、精算額が高額(例えば3万円以上)となる場合などである。
一方、明細シートは、分割して登録されたそれぞれの商品群における購入商品とその金額、及び合計金額が印字されているだけであり、金銭の授受についての記載がないので税務申告に用いられることはない。領収書とは法的意義の異なる書面であることを強調するために、精算装置20は、明細シートに「請求明細書」の文言を印字しておいてもよい。なお、印紙税欄を設ける場合には、領収書としての効力を有する一括領収書と商品群別領収書とにのみ設ける。印紙税の計算に関しては、分割精算は一人の顧客の精算を便宜的に分割したものであることを考慮して、全精算の合算額に基づいて計算する。商品群別領収書には全精算の合算額に基づいて計算した印紙税を記載する。また、一括領収書には、預り金やお釣りなどの金銭の授受を示す情報が記載されるが、商品群別領収書には、このような情報は記載されてもよいし、記載されなくてもよい(図8参照)。
また、上記実施形態では、一括領収書の品目リスト(買上商品の品名等を一覧表示した部分)において、商品群別領収書が発行される商品群の商品と、商品群別領収書が発行されない商品群の商品とを区別する印字がなされてもよい。例えば、商品群別領収書が発行される商品群の商品に(例えば、品目リスト上の当該商品の商品名の近傍に)、所定のマーク(例えば星印)や所定の文字(例えば「済」)などを印字してもよい。また、商品群別領収書が発行される商品群の商品について、該商品が含まれる商品群を区別する印字がなされていてもよい。例えば、第1の商品群別領収書に含まれる商品群の各商品に、所定の文字(例えば「第1」)などを印字し、第2の商品群別領収書に含まれる商品群の各商品に、所定の文字(例えば「第2」)などを印字してもよい。また、図7に示した確認画面において、商品群別領収書を発行する商品群と商品群別領収書を発行しない商品群とを区別する表示がなされていてもよい。例えば、商品群別領収書を発行する商品群の表示を点滅させたり、反転させたり、商品群別領収書を発行しない商品群とは異なる色にて表示したりするなど、商品群別領収書を発行しない商品群とは異なる表示態様としてもよい。
なお、上記実施形態では、一括領収書と、分割枝番号毎の明細シートと、商品群別領収書とを発行する場合には、一括領収書、分割枝番号毎の明細シート、商品群別領収書の順番に発行するものとしたが、精算装置20は、商品群毎に纏めた状態で明細シート及び商品群別領収書を発行してもよい。即ち、精算装置20は、例えば、図8(a)の一括領収書、図8(b)〜(d)の分割枝番号毎の明細シート、図8(e)〜(g)の商品群別領収書の順に発行することに代えて、図8(a)の一括領収書、図8(b)の明細シート、図8(e)の商品群別領収書、図8(c)の明細シート、図8(f)の商品群別領収書、図8(d)の明細シート、図8(g)の商品群別領収書の順に発行してもよい。
以上により、顧客は、明細シートと商品群別領収書とを商品群別に整理したり、管理したりすることが容易となる。例えば、自分自身の買い物と依頼された買い物などのように、顧客が別会計を希望するような場合に、別会計とすべき商品群毎に分けて纏めた状態で明細シート及び商品群別領収書が発行されるので、会計ごとに明細シートと商品群別領収書とを整理したり、管理したりすることが容易となる。
また、上記実施形態では、分割宣言がなされた場合には、一括領収書と、分割枝番号毎の明細シートと、商品群別領収書とを発行するものとしたが、一括領収書と明細シートとは少なくとも一方を発行するようにしてもよい。即ち、分割宣言がなされた場合には、精算装置20は、一括領収書と商品群別領収書とを発行し、分割枝番号毎の明細シートを発行しなくてもよいし、分割枝番号毎の明細シートと商品群別領収書とを発行し、一括領収書を発行しなくてもよい。
また、精算装置20は、一括領収書、明細シート、商品群別領収書などとは異なるシート(例えば、「領収書控」、商品購入に対する謝意を表示したメッセージシートなど、店員によって回収されたり、他のシートと一緒に顧客に渡されたりするシート。追加シートとも称する)を発行してもよい。例えば、精算装置20は、一括領収書、明細シート、商品群別領収書の各シートを発行する際に、各シートの間に挟むようにして、または最後の位置に纏めて追加シートを発行してもよい。このとき、各シートの間にはミシン目が設けられていてもよいし、各シートは分断寸前で繋がっていてもよい。とりわけ、追加シートとして「領収書控」を発行する場合には、全ての「領収書控」を最後に纏めて発行すれば、例えば分断寸前で繋がった全シートの末尾の位置に集められた状態で「領収書控」が発行される。このような発行形態を採用したならば、店員が「領収書控」を回収する必要がある場合でも、シートの末尾の位置に集められた複数の「領収書控」を一括して分断することにより、全ての「領収書控」の回収作業が行える。これにより、回収作業や回収した「領収書控」の管理を簡便にすることが可能となる。
また、上記実施形態では、分割された商品群の全部について商品群別領収書を発行する態様を説明したが、分割された商品群の一部について商品群別領収書を発行する態様としてもよい。例えば、商品群別領収書を発行する旨の指定があった商品群について商品群別領収書を発行するようにしてもよい。換言すれば、商品群毎に商品群別領収書を発行すべきか否かを入力させるようにするとともに、商品群別領収書を発行すべきであると入力された商品群のみについて商品群別領収書を発行するようにしてもよい。一例として、図8の例において、商品群別領収書を発行すべき入力があった商品群が「# 110002(1/3)」「# 110002(3/3)」であるときには、精算装置20は、図8(f)の商品群別領収書を発行せずに、図8(e)及び図8(g)の商品群別領収書を発行する。なお、商品群別領収書を発行する旨の指定(商品群毎に商品群別領収書を発行すべきか否かの入力)は、商品群の指定と、所定のキー(「領収書発行キー」など)によって行われるようにしてもよい。また、商品群別領収書を発行する旨の指定(商品群毎に商品群別領収書を発行すべきか否かの入力)は、分割宣言と同様、登録装置10側においてなされてもよいし、商品群別領収書の発行と同様、精算装置20側においてなされてもよい。なお、商品群別領収書を発行しない旨の指定があった商品群以外の商品群について商品群別領収書を発行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、分割宣言は、登録装置10側においてなされるものとしたが、分割宣言は、登録装置10側ではなく精算装置20側においてなされてもよい。即ち、オペレータが登録装置10において買上商品を商品群毎に分割する操作を行うのではなく、お客自らが精算装置20において買上商品を商品群毎に分割する操作を行うようにしてもよい。例えば、精算装置20においてお会計シートのバーコード情報を読み取ると表示部205に取引明細が表示され、お客が、精算装置20の客用操作部206を操作して各商品群に分割してもよい。なお、精算装置20は、お客の操作によって分割された商品群の全部について商品群別領収書を発行してもよいし、お客の指定に従って、商品群別領収書を発行する旨の指定があった商品群についてのみ商品群別領収書を発行してもよいし、商品群別領収書を発行しない旨の指定があった商品群以外の商品群について商品群別領収書を発行してもよい。
また、上記実施形態では、お会計シートに二次元バーコードを印刷する態様を示したが、お会計シートには、一次元バーコード(一次元のバーコード)を印刷するようにしてもよい。即ち、分割宣言をした取引においては、少なくとも「取引番号+分割枝番号」をコード化した二次元バーコードを印刷する態様に代えて、例えば、「取引番号+分割枝番号」のみをコード化した一次元バーコードを印刷してもよい。なお、「取引番号+分割枝番号」のみをコード化した一次元バーコードをお会計シートに印刷する態様においては、「取引番号+分割枝番号」のみをコード化した二次元バーコードをお会計シートに印刷する態様と同様、一次元バーコードから「取引番号+分割枝番号」を抽出し、抽出された「取引番号+分割枝番号」によって特定される明細情報をストアコントローラ30から取得すればよい。
さらに、お会計シートに、二次元バーコードを印刷する場合であっても、一次元バーコードを印刷する場合であっても、「取引番号+分割枝番号」ではなく取引番号のみをコード化して印刷するようにしてもよい。この場合には、分割宣言の有無にかかわらず、二次元バーコードまたは一次元バーコードから抽出される取引番号に対応する全ての取引の明細情報がストアコントローラ30から取得される。つまり、分割宣言をした取引においては、全ての分割枝番号に対応する取引の明細情報がストアコントローラ30から取得される。なお、お会計シートに取引番号のみをコード化した一次元バーコードを印刷する場合には、お会計シートに取引番号のみをコード化した二次元バーコードを印刷する場合と比較して、バーコードからより速い情報抽出を実現することが可能となる。
また、上記実施形態では、精算装置20の精算処理は、登録装置10において発行されたお会計シートを当該精算装置20において読み取らせる動作によって開始されたが、精算装置20の精算処理は、他の動作によって開始されてもよい。例えば、登録装置10にて、オペレータが精算を行なうべき精算装置20を指定(選択)し、当該精算装置20にて顧客が所定の操作を実行することによって当該顧客の取引情報がストアコントローラ30から呼び出され、当該精算装置20にて精算処理が開始されてもよい。換言すれば、登録装置10の登録処理から精算装置20の精算処理に移行するのに際し、お会計シートを必ずしも用いなくてもよい。なお、登録装置10のオペレータは、処理が混雑していない精算装置20を指定し、指定した精算装置20をお客に案内することが好ましい。
また、上記実施形態では、登録装置10から精算装置20に取引情報を送信する場合には、ストアコントローラ30を介するものとした。しかし、ストアコントローラ30を介さずに、登録装置10から精算装置20に直接的にデータ送信が行われる構成を採用してもよい。例えば、精算装置20は、お会計シートの二次元バーコードまたは一次元バーコードを読み取ると、抽出された取引番号に対応する登録装置10(特定のレジ番号の登録装置10)に、当該取引番号に対応する取引の明細情報を要求する。この要求に応じて、登録装置10は、記憶しておいた当該取引番号に対応する取引の明細情報を精算装置20に送信する。
また、上記実施形態では、精算システム1が、買上商品の登録を行う登録装置10と商品代金の精算を行う精算装置20とを別個独立の装置として備える構成を説明したが、精算システム1は、別個独立した登録装置10、精算装置20に代えて、登録装置10及び精算装置20の機能を兼ね備える装置(一体型装置とも称する)を備えていてもよい。つまり、上記一体型装置が、買上商品の登録から商品代金の精算、精算がなされるときの一括領収書・明細シート・商品群別領収書の発行までを行うようにしてもよい。なお、上記一体型装置を備える構成においては、当該一体型装置が、本発明の各手段を備えることになる。
なお、上記各装置(登録装置10、精算装置20、一体型装置)の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上記各装置の各処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。なお、以下に付記を開示する。
(付記1)
一取引において登録される複数の購入商品について、少なくとも登録された購入商品の品目に関する情報が記された明細シートを複数の商品群に分けて発行する旨を宣言する分割手段と、一取引において登録される全ての購入商品について買上金額を精算する精算手段と、前記精算手段による精算がなされると、全ての購入商品の一括領収書と商品群毎の前記明細シートとの少なくとも一方を発行するとともに、前記商品群毎の商品群別領収書を発行する発行手段とを備えることを特徴とする。
付記1に係る領収書発行システムによれば、精算手段による精算がなされると、全ての購入商品の一括領収書と商品群毎の前記明細シートとの少なくとも一方、商品群毎の商品群別領収書が発行される。
従って、顧客は、例えば、全ての購入商品や購入サービスの精算代金を記載した一括領収書と、分割された商品群毎の精算代金を記載した商品群別領収書との両方を取得することが可能となる。また、顧客は、複数の明細シートを入手した場合には、別会計とすべき商品群毎に、登録された商品の品目に関する情報を確認することが可能となる。そのため、一括領収書、明細シート、商品群別領収書を参照または使用することにより、商品群別の整理や金銭の授受、税務申告などが自在に行えるようになる。
これにより、例えば、自分自身の買い物と依頼された買い物などのように、顧客が別会計を希望するような場合において、有用なレシートとともに、所望の領収書などを簡便に発行することができる。
(付記2)
付記2に係る領収書発行システムは、付記1に係る領収書発行システムにおいて、前記商品群毎に前記商品群別領収書を発行すべきか否かを入力する入力手段を更に備え、前記発行手段は、前記入力手段によって商品群別領収書を発行すべきであると入力された商品群のみについて前記商品群別領収書を発行することを特徴とする。
付記2に係る領収書発行システムによれば、顧客は、明細シートを分けて発行する旨を宣言された複数の商品群のうち、商品群別領収書の発行を希望する商品群を自由に選択することが可能となる。これにより、顧客は、一括領収書と重複して領収書の発行を希望する商品群についてだけ分割された商品群別領収書を取得することができる。
(付記3)
付記3に係る領収書発行システムは、付記1又は付記2に係る精算システムにおいて、前記発行手段は、前記商品群別領収書を発行した場合には、前記商品群別領収書を発行した旨を記載した一括領収書を発行することを特徴とする。
付記3に係る領収書発行システムによれば、商品群別領収書を発行した場合には、一括領収書に商品群別領収書を発行した旨が記載される。そのため、顧客や第三者は、一括領収書の記載を確認するだけで、他に商品群別領収書が発行されていることを知ることが可能となる。これにより、同一の商品やサービスの購入に対して、一括領収書と商品群別領収書とを用いて二重に税務申告が行われることを回避することができる。
(付記4)
付記4に係る領収書発行システムは、付記1乃至付記3のいずれかに記載の領収書発行システムにおいて、前記発行手段は、前記商品群毎に纏めて、前記明細シート及び前記商品群別領収書を発行することを特徴とする。
付記4に係る領収書発行システムによれば、発行手段によって、商品群毎の複数の明細シート、商品群毎の複数の商品群別領収書が発行される際に、前記商品群毎に纏めた状態で発行処理がなされる。例えば、商品群がA,B,Cの3種類であれば、発行手段は、一括領収書、商品群Aについての明細シート、商品群Aについての商品群別領収書、商品群Bについての明細シート、商品群Bについての商品群別領収書、商品群Cについての明細シート、商品群Cについての商品群別領収書の順番で各シートを繋げて発行する。各シートの間にはミシン目が設けられていてもよいし、各シートは分断寸前で繋がっていてもよい。各シートは完全に分離しており、発行順番のみによって纏まりが表されていてもよい。
以上により、顧客は、明細シートと商品群別領収書とを商品群別に整理したり、管理したりすることが容易となる。
(付記5)
客の購入対象の商品について登録を行う登録装置と、前記登録された商品について客が操作して精算を行う精算装置とを有する精算システムにおいて、前記精算装置は、前記登録装置において登録された一取引内の複数の商品を客の操作に応じて複数の商品群に分ける商品分割手段を備えることを特徴とする。
(付記6)
付記6に係る精算システムは、付記5に係る精算システムにおいて、前記精算装置は、前記一取引内の複数の商品を特定するためのコードが付された印刷媒体を読み取る読取手段を更に備えることを特徴とする。
(付記7)
付記7に係る精算システムは、付記5又は付記6に係る精算システムにおいて、前記登録装置は、客の購入対象の商品について店員が操作して登録を行うものであることを特徴とする。
(付記8)
客が操作して精算を行う精算装置であって、一取引において登録された複数の商品を客の操作に応じて複数の商品群に分ける商品分割手段を備えることを特徴とする。
(付記9)
客の購入対象の商品について登録を行う登録装置と、前記登録された商品について客が操作して精算を行う精算装置とを有する精算システムにおける前記精算装置のコンピュータを、前記登録装置において登録された一取引内の複数の商品を客の操作に応じて複数の商品群に分ける商品分割手段として機能させることを特徴とするプログラム。
(付記10)
客が操作して精算を行う精算装置のコンピュータを、一取引において登録された複数の商品を客の操作に応じて複数の商品群に分ける商品分割手段として機能させることを特徴とするプログラム。
以上により、例えば、自分自身の買い物と依頼された買い物などのように、顧客が別会計を希望するような場合に、別会計毎に複数の商品群に分けることにより、例えば、商品群毎の領収書などを簡便に発行することができる。