JP6380211B2 - 車両のサスペンション - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの車両のサスペンションに係り、特にサスペンション部材がゴムブッシュ装置などのジョイント装置を介して車輪支持部材及び車体に連結されたサスペンションに係る。
自動車などの車両には、各車輪を懸架するサスペンションが設けられている。サスペンションは、車輪支持部材と、車輪支持部材及び車体に連結されたサスペンション部材とを有している。サスペンション部材は、車輪支持部材及び/又は車体に対し揺動又は枢動し得る必要があるため、被連結部材の相対的角度変化を許容するジョイント装置を介して車輪支持部材及び車体に連結されている。ジョイント装置として、ゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置、ボールジョイント、球面軸受などが使用されている。特に、車輪が受けた振動及び衝撃が、車輪支持部材及びサスペンション部材を経て車体へ伝達されることが抑制されるよう、車輪支持部材及び車体の少なくとも一方は、ゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置を介してサスペンション部材に連結されている。
ところで、自動車などの車両が走行すると、空気流が車両に摩擦接触する状態にて流れることに起因して車両に静電気が発生する。また、車輪の回転に伴ってタイヤの各部が路面に対し繰り返し接触及び剥離を繰り返すこと、エンジン、ブレーキ装置などにおいて構成部品が相対運動することなどによっても、静電気が発生する。
車両は導電性が低いタイヤによって大地から実質的に電気絶縁された状態にあるため、車両に静電気が発生すると、電荷(一般的には正の電荷)が車体などに帯電する。電荷が車体などに帯電するとラジオノイズが生じ易くなるため、車両に帯電した電荷を通電によって低減する構造が従来研究され、種々の構造が提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、セラミック体が放射状に密集して配置されたケース内に荷電シリコンが充填され、ケースの両側に接続された導線の一方がバッテリのマイナスの端子に接続され、導線の他方が車体に接続された静電気除去装置が記載されている。この種の静電気除去装置によれば、車体の静電気をアーシングによって中和し、車体に帯電した電荷を低減することができる。
特開2008−181694号公報
〔発明が解決しようとする課題〕
本願発明者が行った実験的研究により、車両に電荷が帯電することにより車両が受ける悪影響は、ラジオノイズなどが生じ易くなることに留まらないことが判明した。即ち、車両に電荷が帯電すると、ブッシュ装置のゴム状弾性部材にも電荷が帯電し、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなり、振動及び衝撃がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなると共に、被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることが解った。また、ボールジョイント及び球面軸受には構成部材の摩擦を低減すべくグリースが適用されているが、車両に電荷が帯電すると、グリースにも電荷が帯電し、グリースの粘性が高くなってその潤滑性能が低下し、被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることが解った。
なお、上記特許文献1に記載されているような従来の静電気除去装置により、車体に帯電した電荷を低減しても、ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷を効果的に低減することができない。そのため、従来の静電気除去装置によっては、電荷の帯電に起因してゴム状弾性部材の弾性の低下及びグリースの粘性の増大を抑制することができない。よって、車輪からの振動がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなることを抑制することができず、被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることを抑制することができない。
本発明は、従来認識されていない上記現象及びその原因に着目してなされたものである。そして、本発明の主要な課題は、ジョイント装置に電荷が過剰に帯電することを防止し、これにより電荷の帯電に起因するジョイント装置の性能の低下を抑制することである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
本発明によれば、車輪支持部材と、前記車輪支持部材及び車体に連結されたサスペンション部材とを有し、前記車体と前記サスペンション部材との間及び前記サスペンション部材と前記車輪支持部材との間の少なくとも一方の連結部に被連結部材の相対的角度変化を許容するジョイント装置が介装された車両のサスペンションにおいて、前記サスペンション部材、前記車輪支持部材及び前記ジョイント装置の少なくとも一つである特定の部材の表面に自己放電式除電器が設けられた車両のサスペンションが提供される。
前記自己放電式除電器は、外周の側面に多数の微小な凹凸を有する導電性の金属箔と、該金属箔の一方の面に付着された粘着剤の層とを有し、前記粘着剤の層による接着により前記特定の部材に固定されている。また、前記自己放電式除電器は、前記特定の部材に帯電する正の電荷の帯電量に応じて、前記自己放電式除電器の周囲の空気を負の空気イオンに変化させ、前記負の空気イオンを前記特定の部材の正の電荷に引き寄せて中和させることにより除電し、前記特定の部材の帯電量を低下させることにより、前記ジョイント装置の帯電量を低下させるよう構成された空気イオン変換型自己放電式除電器であるである。
車体などに電荷が帯電するとブッシュ装置のゴム状弾性部材などに電荷が帯電する理由及び電荷が帯電するとゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなるなどの現象の原因は必ずしも明確ではないが、主な理由及び原因は以下の通りであると考えられる。サスペンション部材は車輪支持部材及び車体に連結され、ジョイント装置はサスペンション部材の連結部に介装されている。そのため、車体及び車輪支持部材などに電荷が帯電すると、サスペンション部材にも電荷が帯電する。サスペンション部材に帯電する電荷の量が多くなると、それらの電荷の一部がジョイント装置へ移動し、その結果ゴム状弾性部材及びグリースに電荷が帯電する。ゴム状弾性部材に電荷が帯電すると、ゴム状弾性部材の分子の自由度が低下され、このことがゴム状弾性部材の弾性を低下させると推定される。同様に、グリースに電荷が帯電すると、グリースの分子の自由度が低下され、このことがグリースの粘性を増大させると推定される。
上記の構成によれば、車輪支持部材及び車体の少なくとも一方は、サスペンション部材の相対的角度変化を許容するジョイント装置を介してサスペンション部材に連結されている。サスペンション部材、車輪支持部材及びジョイント装置の少なくとも一つである特定の部材の表面に自己放電式除電器が設けられている。除電器は、その周囲の空気を負の空気イオンに変化させ、負の空気イオンを特定の部材の正の電荷に引き寄せて中和させることにより除電し、特定の部材の帯電量を低下させるので、ゴム状弾性部材及びグリースに帯電していた電荷が特定の部材へ移動する。よって、ゴム状弾性部材及びグリースの帯電量を低下させ、これにより電荷が帯電することに起因してゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなること及びグリースの粘性が高くなってその潤滑性能が低下することを抑制することができる。従って、車輪からの振動がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなること及び被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることを抑制することができる。
更に、上記の構成によれば、特定の部材の表面に除電を行う金属箔を接着により容易に固定することができる。更に、金属箔は、全面に亘り粘着剤の層を介して特定の部材に密着するので、特定の部材から金属箔への電荷の移動を効率的に行わせることができ、除電の効果を高くすることができる。
なお、上記の構成によれば、複雑な構造の静電気除去装置は不要であり、静電気除去装置を導線によりバッテリのマイナスの端子及び車体に接続することも不要である。また、自己放電式除電器は、特定の部材に帯電する電荷を利用して所謂自己放電を行い得る例えば薄い導電体であってよいので、静電気除去装置を設置する場合のような大きいスペースは不要である。
本発明によれば、上記の構成において、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記車体と前記サスペンションアームとの間に介装されゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置であり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム及び前記ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に設けられていてよい。
上記の構成によれば、ジョイント装置としてのブッシュ装置が車体とサスペンションアームとの間に介装されており、自己放電式除電器はサスペンションアーム及びブッシュ装置の少なくとも一つである特定の部材の表面に設けられている。よって、自己放電式除電器により特定の部材、即ちサスペンションアーム及びブッシュ装置の少なくとも一つが除電され、ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷が特定の部材へ移動するので、ゴム状弾性部材の帯電量を減少させることができる。従って、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなることを抑制し、振動及び衝撃がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなること及び被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記サスペンションアームと前記車輪支持部材との間に介装されゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置であり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム、前記車輪支持部材及び前記ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に設けられていてよい。
上記の構成によれば、ジョイント装置としてのブッシュ装置がサスペンションアームと車輪支持部材との間に介装されており、自己放電式除電器はサスペンションアーム、車輪支持部材及びブッシュ装置の少なくとも一つである特定の部材の表面に設けられている。よって、自己放電式除電器により特定の部材、即ちサスペンションアーム、車輪支持部材及びブッシュ装置の少なくとも一つが除電され、ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷が特定の部材へ移動するので、ゴム状弾性部材の帯電量を減少させることができる。従って、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなることを抑制し、振動及び衝撃がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなること及び被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記車体は車体本体と前記車体本体に連結されたサブフレームとを含み、前記サスペンション部材は前記サブフレームに連結されたサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記サブフレームと前記サスペンションアームとの間に介装されゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置であり、前記自己放電式除電器は前記サブフレーム、前記サスペンションアーム及び前記ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に設けられていてよい。
上記の構成によれば、ジョイント装置としてのブッシュ装置がサブフレームとサスペンションアームとの間に介装されており、自己放電式除電器はサブフレーム、サスペンションアーム及びブッシュ装置の少なくとも一つである特定の部材の表面に設けられている。よって、自己放電式除電器により特定の部材、即ちサブフレーム、サスペンションアーム及びブッシュ装置の少なくとも一つが除電され、ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷が特定の部材へ移動するので、ゴム状弾性部材の帯電量を減少させることができる。従って、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなることを抑制し、車輪が受けた振動及び衝撃がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなること及び被連結部材の相対的角度変化の容易性が影響を受けることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記車体と前記サスペンションアームとの間及び前記サスペンションアームと前記車輪支持部材との間の少なくとも一方の連結部に介装されたボールジョイントであり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム、前記車輪支持部材及び前記ボールジョイントの少なくとも一つの表面に設けられていてよい。
上記の構成によれば、ジョイント装置としてのボールジョイントが車体とサスペンションアームとの間及びサスペンションアームと車輪支持部材との間の少なくとも一方に介装されており、自己放電式除電器はサスペンションアーム、車輪支持部材及びボールジョイントの少なくとも一つである特定の部材の表面に設けられている。よって、自己放電式除電器により特定の部材、即ちサスペンションアーム、車輪支持部材及びボールジョイントの少なくとも一つが除電され、ボールジョイント内のグリースに帯電する電荷が特定の部材へ移動するので、グリースの帯電量を減少させることができる。従って、グリースの粘性が高くなってその潤滑性能が低下することを抑制し、サスペンションアームの相対的角度変化の容易性、即ち揺動又は枢動の容易性が影響を受けることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記車体と前記サスペンションアームとの間及び前記サスペンションアームと前記車輪支持部材との間の少なくとも一方の連結部に介装された球面軸受であり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム、前記車輪支持部材及び前記球面軸受の少なくとも一つの表面に設けられていてよい。
上記の構成によれば、ジョイント装置としての球面軸受が車体とサスペンションアームとの間及びサスペンションアームと車輪支持部材との間の少なくとも一方に介装されており、自己放電式除電器はサスペンションアーム、車輪支持部材及び球面軸受の少なくとも一つである特定の部材の表面に設けられている。よって、自己放電式除電器により特定の部材、即ちサスペンションアーム、車輪支持部材及び球面軸受の少なくとも一つが除電され、球面軸受内のグリースに帯電する電荷が特定の部材へ移動するので、グリースの帯電量を減少させることができる。従って、グリースの粘性が高くなってその潤滑性能が低下することを抑制し、サスペンションアームの相対的角度変化の容易性、即ち揺動又は枢動の容易性が影響を受けることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記車体本体及び前記サブフレームは、ゴム状弾性部材を内蔵する第一の補助ブッシュ装置を介して連結されており、前記サブフレーム及び前記第一の補助ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に第一の補助自己放電式除電器が設けられており、前記第一の補助自己放電式除電器は前記空気イオン変換型自己放電式除電器であってよい。
上記の構成によれば、車体本体及びサブフレームは、ゴム状弾性部材を内蔵する第一の補助ブッシュ装置を介して連結されている。サブフレーム及び第一の補助ブッシュ装置の少なくとも一つの表面には、空気イオン変換型自己放電式除電器である第一の補助自己放電式除電器が設けられている。よって、第一の補助自己放電式除電器によりサブフレーム及び第一の補助ブッシュ装置の少なくとも一つが除電されるので、第一の補助ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷を除電された部材へ移動させることができる。従って、第一の補助ブッシュ装置のゴム状弾性部材の帯電量を減少させることができるので、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなることを抑制し、サブフレームの振動がブッシュ装置を経て車体本体へ伝達され易くなることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記サブフレームにはゴム状弾性部材を内蔵する第二の補助ブッシュ装置を介してディファレンシャル装置が連結されており、前記サブフレーム、前記ディファレンシャル装置及び前記第二の補助ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に第二の補助自己放電式除電器が設けられており、前記第二の補助自己放電式除電器は前記空気イオン変換型自己放電式除電器であってよい。
上記の構成によれば、サブフレームにはゴム状弾性部材を内蔵する第二の補助ブッシュ装置を介してディファレンシャル装置が連結されている。サブフレーム、ディファレンシャル装置及び第二の補助ブッシュ装置の少なくとも一つの表面には、空気イオン変換型自己放電式除電器である第二の補助自己放電式除電器が設けられている。よって、第二の補助自己放電式除電器によりサブフレーム、ディファレンシャル装置及び第二の補助ブッシュ装置の少なくとも一つが除電されるので、第二の補助ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷を除電された部材へ移動させることができる。従って、第二の補助ブッシュ装置のゴム状弾性部材の帯電量を減少させることができるので、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなることを抑制し、ディファレンシャル装置の振動がブッシュ装置を経てサブフレームへ伝達され易くなることを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の構成において、前記サスペンションアームには樹脂製のカバーが取り付けられており、前記カバーの表面に第三の補助自己放電式除電器が設けられており、前記第三の補助自己放電式除電器は前記空気イオン変換型自己放電式除電器であってよい。
上記の構成によれば、サスペンションアームにはカバーが取り付けられており、カバーは金属よりも電荷が帯電し易い樹脂にて形成されている。カバーの表面には空気イオン変換型自己放電式除電器である第三の補助自己放電式除電器が設けられている。よって、第三の補助自己放電式除電器によりカバーが効率的に除電され、サスペンションアームに帯電する電荷がカバーへ移動するので、ブッシュ装置のゴム状弾性部材に帯電する電荷をサスペンションアームへ移動させることができる。従って、ブッシュ装置のゴム状弾性部材の帯電量を減少させることができるので、ゴム状弾性部材の弾性が低下して硬くなることを抑制し、車輪が受けた振動及び衝撃がブッシュ装置を経て車体へ伝達され易くなることを効果的に抑制することができる。
マルチリンク式リヤサスペンションに適用された本発明の第一の実施形態にかかるサスペンションを車両の斜め前方から見た図として示す斜視図である。 図1に示されたサスペンションを車両の横方向外方へ見た図として示す側面図である。 図1に示されたサスペンションの要部をディファレンシャルギヤ装置と共に示す分解斜視図である。 図1に示された前側のアッパリンクの内端のゴムブッシュ装置を示す断面図である。 図1に示された前側のアッパリンクの外端のゴムブッシュ装置を示す断面図である。 図1に示された後側のアッパリンクの内端のゴムブッシュ装置を示す断面図である。 図1に示された後側のアッパリンクの外端のボールジョイントを示す断面図である。 図1に示された後側のロアリンクの内端のゴムブッシュ装置を示す断面図である。 図1に示された後側のアッパリンクの外端のピロボールジョイントを示す断面図である。 車体本体に対するサイドビームの後端の連結構造を示す拡大縦断面図である。 接着前の自己放電式除電器を示す拡大断面図である。 自己放電式除電器による除電のメカニズムを示す模式的な説明図であり、(A)及び(B)はそれぞれ断面図及び平面図である。 トーションビーム式リヤサスペンションに適用された本発明の第二の実施形態にかかるサスペンションを部分的に分解して車両の斜め前方より見た状態にて示す斜視図である。 図13に示された右後輪側のトレーリングアームに組み込まれたブッシュ装置を軸線に沿って切断して示す拡大平断面図である。 図13に示されたブッシュ装置の円筒部を軸線に垂直に切断して示す縦断面図である。 4リンク型車軸式リヤサスペンションに適用された本発明の第三の実施形態にかかるサスペンションを示す平面図である。 4リンク型車軸式リヤサスペンションに適用された本発明の第三の実施形態にかかるサスペンションを示す側面図である。 リーフスプリング型車軸式リヤサスペンションに適用された本発明の第四の実施形態にかかるサスペンションを示す側面図である。 マルチリンク式リヤサスペンションに適用された本発明の第五の実施形態にかかる右後輪のサスペンションを示す背面図である。 図19に示された車両後方側のロアアームを拡大して示す背面図である。 図19に示された車両後方側のロアアームを拡大して示す平面図である。 図19の線XXII‐XXIIに沿う拡大断面図である。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
[第一の実施形態]
図1乃至図10は、マルチリンク式リヤサスペンションに適用された本発明の第一の実施形態にかかるサスペンション10及びその構成部材を示している。なお、図1乃至図3において、「前方」は車両50の前方を示している。後述の図4乃至図9においては、煩雑化を回避すべく、断面のハッチングの一部が省略されている。
これらの図において、サスペンション10は、車両50の左右の車輪(後輪)30に設けられており、各サスペンション10は、車輪支持部材(ナックル)12と5本のリンク14〜22とを有している。リンク14〜22は、車輪支持部材12及び車体の一部をなすサスペンションメンバ24(図3参照)に連結されたサスペンション部材である。車輪支持部材12は、軸受(図示せず)を介して回転軸線26の周りに回転可能にアクスルハブ28を支持している。アクスルハブ28には周知の要領にて車輪30(図2参照)が取り付けられており、車輪30は駆動軸32によりアクスルハブ28を介して駆動されるようになっている。
なお、本明細書において説明する部材は、特に構成材料について言及する部材を除き、鋼、アルミニウム合金などの導電性を有する金属にて形成されている。更に、金属製の部材の大気に曝される部位は、耐久性を向上させるべく、必要に応じて塗装されており、塗装された部位の表面は非導電性の塗膜にて覆われている。
リンク14及び16は、それぞれ前側及び後側のI形のアッパリンクであり、リンク18及び20は、それぞれ前側及び後側のI形のロアリンクである。リンク22は、I形のトーコントロールリンクである。リンク14〜22はサスペンションアームとして機能する。リンク14〜18、22の主要部は鋼管にて形成され、リンク20は、上向きに開いた実質的にステープル形の断面形状を有するプレス成形鋼板にて形成されている。リンク20は、サスペンションスプリングとしての圧縮コイルスプリング34により下方へ付勢されている。なお、圧縮コイルスプリング34はショックアブソーバ36と一体的に設けられているが、ショックアブソーバ36とは別体の例えばトーションスプリングなどに置き換えられてもよい。
リンク14は、内端にてゴムブッシュ装置38を介してサスペンションメンバ24に揺動可能に連結され、外端にてゴムブッシュ装置40を介して車輪支持部材12に揺動可能に連結されている。リンク16は、内端にてゴムブッシュ装置42を介してサスペンションメンバ24に揺動可能に連結され、外端にてボールジョイント44を介して車輪支持部材12に枢動可能に連結されている。
図4に示されているように、ゴムブッシュ装置38は、共通の軸線38Aを有する内筒38X及び外筒38Yと、内筒38Xと外筒38Yとの間に配置されたゴムブッシュ38Zとよりなっている。内筒38Xはそれに挿通されたボルト及びこれに螺合するナットによりサスペンションメンバ24のブラケットに取り付けられている。外筒38Yはリンク14の内端に設けられたスリーブ部14SA内に配置され、圧入によりスリーブ部14SAに固定されている。
図5に示されているように、ゴムブッシュ装置40は、共通の軸線40Aを有する内筒40X及び外筒40Yと、内筒40Xと外筒40Yとの間に配置されたゴムブッシュ40Zとよりなっている。内筒40Xはそれに挿通されたボルト及びこれに螺合するナットによりリンク14の外端に設けられたヨーク部14SB(図2参照)に取り付けられている。外筒40Yは車輪支持部材12に設けられたスリーブ部12SA内に配置され、圧入によりスリーブ部12SAに固定されている。
図6に示されているように、ゴムブッシュ装置42は、共通の軸線42Aを有する内筒42X及び外筒42Yと、内筒42Xと外筒42Yとの間に配置されたゴムブッシュ42Zとよりなっている。図示の実施形態においては、ゴムブッシュ42Zには円筒体42Cが埋設されている。内筒42Xはゴムブッシュ装置38と同様にサスペンションメンバ24のブラケットに取り付けられている。外筒42Yはリンク16の内端に設けられたスリーブ部16SA内に配置され、圧入によりスリーブ部16SAに固定されている。
図7に示されているように、ボールジョイント44は、ボール部材44Xとボール部材44Xを枢動可能に支持するソケット44Yとを含み、ソケット44Yはリンク16の外端と一体に形成されている。ボール部材44Xのボール部とソケット44Yとの間には樹脂製のシート部材44Sが介装されており、ボール部とシート部材44Sとの間の摺動部はグリース44Gにて潤滑されている。ボール部材44Xはステム部44XSを有し、ステム部44XSは車輪支持部材12に設けられたスリーブ部12SB(図2参照)に取り付けられている。
リンク18は、内端にてゴムブッシュ装置54を介してサスペンションメンバ24に揺動可能に連結され、外端にてゴムブッシュ装置56を介して車輪支持部材12に揺動可能に連結されている。リンク20は、内端にてゴムブッシュ装置58を介してサスペンションメンバ24に揺動可能に連結され、外端にてピロボールジョイント(球面軸受)60を介して車輪支持部材12に枢動可能に連結されている。
図には詳細に示されていないが、ゴムブッシュ装置54はゴムブッシュ装置38と同様の構造を有し、内筒はサスペンションメンバ24のブラケットに取り付けられている。外筒はリンク18の内端に設けられたスリーブ部18SA(図2参照)内に配置され、圧入によりスリーブ部18SAに固定されている。ゴムブッシュ装置56はゴムブッシュ装置40と同様の構造を有し、内筒はリンク18の外端に設けられたヨーク部18SB(図2参照)に取り付けられている。外筒は車輪支持部材12に設けられたスリーブ部12SC(図2参照)内に配置され、圧入によりスリーブ部12SCに固定されている。
図8に示されているように、ゴムブッシュ装置58は、共通の軸線58Aを有する内筒58X及び外筒58Yと、内筒58Xと外筒58Yとの間に配置されたゴムブッシュ58Zとよりなっている。ゴムブッシュ装置38と同様に、内筒58Xはサスペンションメンバ24のブラケットに取り付けられている。外筒58Yはリンク20の内端の互いに平行に延在する部分に形成された円筒部20A内に配置され、圧入により円筒部20Aに固定されている。特に、図示の実施形態においては、外筒58Yは車両前方側に軸線に垂直に延在するフランジ部58YFを有し、ゴムブッシュ58Zはフランジ部58YFの車両前方側にまで延在している。
図9に示されているように、ピロボールジョイント60は、球状部60XBを有する内輪部材60Xと、樹脂製のシート60Zを介して内輪部材60Xを軸線60Aの周りに回転可能に支持する外輪部材60Yとを有している。シート60Zと内輪部材60Xとの間及びシート60Zと外輪部材60Yとの間の摺動部は、グリース60Gにて潤滑されている。内輪部材60X及び外輪部材60Yは、軸線60A上に位置する球状部60XGの中心60Cの周りにごく限られた範囲内にて相対的に枢動可能である。内輪部材60Xはそれに挿通されたボルト及びこれに螺合するナットによりリンク20の外端に取り付けられている。外輪部材60Yは車輪支持部材12に設けられたスリーブ部12SD内に配置され、圧入によりスリーブ部12SDに固定されている。
リンク22は、リンク18と同様に、内端にてゴムブッシュ装置62を介してサスペンションメンバ24に揺動可能に連結され、外端にてボールジョイント64を介して車輪支持部材12に枢動可能に連結されている。ゴムブッシュ装置62はゴムブッシュ装置38と同様の構造を有し、内筒はサスペンションメンバ24のブラケットに取り付けられている。外筒はリンク22の内端に設けられたスリーブ部22SA(図2参照)内に配置され、圧入によりスリーブ部22SAに固定されている。ボールジョイント64はボールジョイント44と同様の構造を有し、ソケットはリンク22の外端と一体に形成されている。ボール部とシート部材との間の摺動部はグリースにて潤滑されており、ボール部材のステム部は車輪支持部材12に設けられたスリーブ部12SE(図2参照)に取り付けられている。
以上に説明した、ゴムブッシュ装置38などのゴムブッシュ装置は、ゴムブッシュの弾性変形により、リンク14〜22が対応する軸線の周りに車輪支持部材12又はサスペンションメンバ24に対し揺動することを許容する。また、ゴムブッシュ装置は、ゴムブッシュの弾性変形により、リンク14〜22が車輪支持部材12又はサスペンションメンバ24に対しごく限られた範囲内にて軸線の周りの揺動以外の運動を行うことを許容する。更に、ゴムブッシュ装置は、ゴムブッシュの内部摩擦により、リンク14〜22と車輪支持部材12又はサスペンションメンバ24との間に振動及び衝撃が伝達されることを抑制する。
図3に示されているように、サスペンションメンバ24は上方から見て実質的に梯子形をなしている。即ち、サスペンションメンバ24は、車両の横方向に互いに隔置され車両の前後方向に延在するサイドビーム24SL及び24SRと、車両の前後方向に互いに隔置され車両の横方向に延在するフロントビーム24FB及びリヤビーム24RBとを有している。フロントビーム24FB及びリヤビーム24RBは、サイドビーム24SL及び24SRを一体的に接続している。サイドビーム24SL及び24SRは、中央部が上方且つ互いに近づく方向へ湾曲しており、リンク14〜22の内端は、サイドビーム24SL及び24SRに連結されている。
サスペンションメンバ24は、サイドビーム24SLの前端及び後端に連結部24SLF及び24SLRを有し、サイドビーム24SRの前端及び後端に連結部24SRF及び24SRRを有している。サスペンションメンバ24は、四つの連結部24SLF、24SLR、24SRF及び24SRRにおいて車体本体66(図10参照)に連結されている。四つの連結部24SLF、24SLR、24SRF及び24SRRは実質的に互いに同一の連結構造を有しているので、連結部24SLRの連結構造について説明し、他の連結部の連結構造の説明を省略する。
図10は、連結部24SLRの連結構造、即ち車体本体66に対するサイドビーム24SLの後端の連結構造を示している。なお、図10の左半分は車両の前後方向の断面を示し、右半分は車両の横方向の断面を示している。
図10において、車体本体66はリヤフロアクロスメンバ68を含み、リヤフロアクロスメンバ68には軸線70に沿って延在するナット部材72が溶接により固定されている。リヤフロアクロスメンバ68の下面には、ナット部材72に螺合するボルト74によりゴムブッシュ装置76が取り付けられている。ゴムブッシュ装置76は、軸線70に沿って延在する内筒78及び外筒80と、これらの間に充填されたゴムブッシュ82とを有している。ゴムブッシュ82には軸線70に対し車両の前後方向の位置に空洞部(すぐり)84が設けられている。
外筒80にはサスペンションメンバ24の後側の連結部24SLRに設けられた円筒体86が同心状に遊嵌合しており、円筒体86と外筒80との間の空間の一部は、外筒80に設けられた複数個の孔を貫通して径方向外方へ突出するゴムブッシュ82の凸部82Aにより部分的に充填されている。ゴムブッシュ装置76は、サスペンションメンバ24から車体本体66へ振動及び衝撃が伝達されることを抑制する。なお、図示の実施形態においては、ゴムブッシュ装置76は、外筒の側にてサスペンションメンバ24に取り付けられているが、内筒の側にてサスペンションメンバ24に取り付けられてもよい。
円筒体86の上端は、軸線70に対し垂直に延在するリング状をなし、該リング状をなす部分の上面には、内筒78の溝部78Aに嵌合するリング状の緩衝部材88が当接している。緩衝部材88は円環板88Aとこれを被包するゴム部88Bとを有している。ゴム部88Bは、軸線70の周りに環状に延在しリヤフロアクロスメンバ68の下面へ向けて突出する環状凸部を有している。よって、ゴム部88Bは、軸線70に対し円筒体86を傾斜させる過剰な荷重が作用した場合に、環状凸部が圧縮されることにより円筒体86が過剰に傾斜することを抑制する。
図示の実施形態においては、図には示されていない他の部位にてリヤフロアクロスメンバ68などに連結された連結補強部材90が配置されている。連結補強部材90は、その孔92にボルト74が挿通されることにより、内筒78の下端とボルト74のヘッド部との間に支持されている。ゴムブッシュ装置76のゴムブッシュ82の下端には、連結補強部材90へ向けて突出する環状凸部82Bが設けられている。環状凸部82Bは、円筒体86及びゴムブッシュ装置76が連結補強部材90に対し相対的に過剰に傾斜することを抑制する。なお、連結補強部材90は省略されてもよい。
図3に戻って、サスペンションメンバ24には、ディファレンシャルギヤ装置94が取り付けられている。ディファレンシャルギヤ装置94は、前端の左右の側部に水平に延在する支持アーム96を有し、支持アーム96の先端にはスリーブ部98が設けられている。各スリーブ部98にはゴムブッシュ装置100が配置されている。各支持アーム96は、ボルト102によりゴムブッシュ装置100を介してサスペンションメンバ24のフロントビーム24FBに連結されている。なお、図には詳細に示されていないが、ゴムブッシュ装置100は、外筒がスリーブ部98の上面に当接するフランジ部を有する点を除き、ゴムブッシュ装置38と実質的に同様の構造を有している。よって、内筒はそれに挿通されたボルト102によりフロントビーム24FBに連結され、外筒はスリーブ部98に圧入されている。
サスペンションメンバ24のリヤビーム24RBには、車両の横方向に隔置され車両の前後方向に延在する一対のスリーブ部104が設けられている。各スリーブ部104には車両の後方側からゴムブッシュ装置106が挿入されている。ディファレンシャルギヤ装置94の後端部は、ボルト108によりゴムブッシュ装置106を介してリヤビーム24RBに連結されている。なお、図には詳細に示されていないが、ゴムブッシュ装置106は、外筒がリヤビーム24RBの後面に当接するフランジ部を有する点を除き、ゴムブッシュ装置38と実質的に同様の構造を有している。よって、内筒はそれに挿通されたボルト108によりディファレンシャルギヤ装置94の後端部に連結され、外筒はスリーブ部104に圧入されている。
ゴムブッシュ装置100及び106は、ディファレンシャルギヤ装置94から車体本体66へ振動が伝達されることを抑制する。なお、図示の実施形態においては、ゴムブッシュ装置100及び106は、外筒の側にてサスペンションメンバ24に取り付けられているが、内筒の側にてサスペンションメンバ24に取り付けられてもよい。
図2、図4及び図5に示されているように、リンク14のスリーブ部14SA及び車輪支持部材12のスリーブ部12SAの円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110A及び110Bが周方向に延在するよう接着により固定されている。図2、図6及び図7に示されているように、リンク16のスリーブ部16SA及びボールジョイント44のソケット44Yの円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110C及び110Dが周方向に延在するよう接着により固定されている。
図2に示されているように、リンク18のスリーブ部18SA及び車輪支持部材12のスリーブ部12SCの円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110E及び110Fが周方向に延在するよう接着により固定されている。図2、図8及び図9に示されているように、ゴムブッシュ装置58の外筒58Y及び車輪支持部材12のスリーブ部12SDの円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110G及び110Hが周方向に延在するよう接着により固定されている。
図1及び図2に示されているように、リンク22のスリーブ部22SA及びボールジョイント64のソケットの円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110I及び110Jが周方向に延在するよう接着により固定されている。図3及び図10に示されているように、サスペンションメンバ24の連結部24SLF、24SLR、24SRF及び24SRRの円筒体86の円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110Kが周方向に延在するよう接着により固定されている。
図3に示されているように、サスペンションメンバ24のフロントビーム24FBの車両前方側の表面には、短冊状をなす自己放電式除電器110Lがゴムブッシュ装置100に近接して車両横方向に延在するよう接着により固定されている。更に、サスペンションメンバ24のリヤビーム24RBの車両後方側の表面には、短冊状をなす自己放電式除電器110Mがゴムブッシュ装置106に近接して車両横方向に延在するよう接着により固定されている。
自己放電式除電器110A〜110Mは同一の構造を有している。よって、接着前の除電器110Aの断面を示す図11を参照して除電器110Aについてのみ説明する。除電器110Aは、導電性の金属箔112に導電性の粘着剤114が付着され、粘着剤114を覆う剥離紙116が粘着剤114に取り付けられた複合シートが所定の大きさ及び形状に剪断されることにより形成されている。除電されるべき部材に対する除電器110Aの固定は、剥離紙116を剥取り、金属箔112を粘着剤114にて部材に接着することにより行われる。
後に詳細に説明するように、金属箔112の主として側面112A、即ち金属箔の厚さ方向に沿う面が、後述の除電現象における放電面として機能する。よって、金属箔112の側面112Aは、除電現象が効率的に行われるよう、微小な突起部のような多数の凸部112Bを有することが好ましい。また、金属箔112の表面112C(図11の上面)に表面粗さを増大させる加工が施されることにより、金属箔112の表面に微小な突起部のような多数の凸部が形成されてもよい。
後に詳細に説明するように、金属箔112は導電性を有する任意の金属にて形成されてよいが、アルミニウム、金、銀、銅又はそれらの合金にて形成されることが好ましい。特に、この実施形態のように、除電器が金属部材に固定される場合には、除電器の金属箔は、金属部材を構成する金属材料よりも高い導電性を有することが好ましい。更に、金属箔112の側面が十分に放電面として機能するに足る厚さを有すると共に、曲面にも柔軟に対応するよう変形させて固定することができるよう、金属箔の厚さは約50〜200μm程度であることが好ましい。
なお、除電器110Aの平面形状は、短冊状の長方形に限定されず、長方形以外の多角形、円形又は楕円形のような任意の形状であってよいが、廃棄される部分がないよう剪断することができる形状、例えば長方形、正方形、ひし形及び六角形などであることが好ましい。また、除電器110Aの大きさは、それが適用される部位に応じて適宜設定されてよいが、除電器110Aが例えば長方形である場合には、短辺が数mm〜十数mm程度であり、長辺が数十mm〜100mm程度であってよい。
前述のように、車両が走行すると、車両には正の電荷が帯電するので、車体本体66及びサスペンションメンバ24だけでなく、サスペンション10を構成する車輪支持部材12、リンク14〜22及びゴムブッシュ装置38などの部材にも正の電荷が帯電する。電荷の帯電量は金属部材よりも樹脂部材において高く、金属部材よりもゴム及び油剤において低い。サスペンション10の場合には、ゴムブッシュ38Zなどのゴム製の部材の帯電量は、金属製の車輪支持部材12などの帯電量よりも低い。
しかし、リンク14などの帯電量が高くなると、正の電荷が内筒38X及び外筒38Yなどを経てゴムブッシュ38Zなどへ移動し、ソケット44Yなどを経てグリース44Gなどへ移動する。その結果、ゴムブッシュ38Z及びグリース44Gなどの帯電量も高くなる。その結果、ゴムブッシュ38Zなどの弾性が低下し、グリース44Gなどの粘性が増大する。よって、除電器110Aなどによる除電によって、金属部材の帯電量が低下されることによって、ゴムブッシュ38Zなどのゴムブッシュ及びグリース44Gなどのグリースの帯電量が低下されることが好ましい。
図12は、除電器110Aによる除電のメカニズムを示す模式的な説明図であり、除電器110Aによる除電は、図12に示されたメカニズムにより行われると推定される。なお、図12において、「+」及び「−」はそれぞれ正及び負の電荷又はイオンを示し、「0」は電荷が0であること、即ち電気的に中和された状態にあることを示している。また、実線の矢印は空気の流動を示し、破線の矢印は電荷又はイオンの移動を示している。
空気は正の電荷を帯びているが、リンク14のスリーブ部14SAにおける正の電荷の帯電量が非常に多くなると、除電器110Aの周囲、特に多数の凸部112Bを有する金属箔112の側面112Aの周囲において、空気が所謂コロナ放電により正の空気イオンと負の空気イオンとに分離される。正の空気イオンは、スリーブ部14SAに帯電する正の電荷との間に作用する斥力により、スリーブ部14SAから遠ざかるよう移動する。これに対し、負の空気イオンは、スリーブ部14SAに帯電する正の電荷との間に作用するクーロン力によって引き寄せられることにより、スリーブ部14SAに近づくよう移動し、スリーブ部14SAに帯電する正の電荷は負の空気イオンに近づくよう移動する。
その結果、負の空気イオンと正の電荷との間において電気的中和が生じ、負の空気イオン及び正の電荷が消滅し、空気の電荷が0になる。以上の現象は繰り返し連続的に生じるので、スリーブ部14SAに帯電する正の電荷が低減されることによりスリーブ部14SAが除電される。なお、空気がコロナ放電により正の空気イオンと負の空気イオンとに分離される事象などは、スリーブ部14SAの帯電量が高いほど活発になり、よって、除電の作用は帯電量が高いほど活発になると推定される。また、除電器110Aによる除電は、図12に示されているように、一方向に空気が流動する状況に限られない。
図12(A)の下方部は、自己放電式除電器が板状の部材に固定された場合において、板状の部材に対し除電器とは反対の側における除電のメカニズムを示している。図示のように、板状の部材に対し除電器とは反対の側においても除電が行われる。
本願発明者が行った実験的研究の結果によれば、除電器110Aの金属箔112(厚さ200μmのアルミ箔)が前述の寸法の長方形又はこれと同程度の大きさの他の形状である場合には、上記除電の効果が及ぶ面方向の範囲は、金属箔112の中央Pcから半径50mm程度の範囲である。また、上記除電の効果が及ぶ厚さ方向の範囲は、上記面方向の除電の効果が及ぶ範囲内にて金属箔112の貼着面から数mm〜十数mm程度の範囲である。なお、除電の効果が及ぶ範囲は、正の電荷の帯電量などの状況に応じて変化する。ゴムブッシュ装置38の外筒38Yなどの部材に対する除電器110A〜110Mの接着面は、それぞれ対応する除電器による除電の効果が及ぶ範囲内にある。
除電器110Aによる除電により、リンク14のスリーブ部14SAに帯電する正の電荷が低減され、スリーブ部14SA及びゴムブッシュ装置38の外筒38Yの電位が低下される。よって、ゴムブッシュ38Zに帯電する正の電荷が外筒38Yへ移動することによって低減される。ゴムブッシュ装置40、42、54、56、58及び62のゴムブッシュに帯電する正の電荷も、ゴムブッシュ38Zと同様に低減される。
なお、車輪支持部材12のように塗装された金属部材の場合には、塗膜にも電荷が帯電するが、除電器に近い塗膜に帯電する電荷は除電器へ移動することによって低減される。また、金属部材に帯電する電荷は、塗膜を通過して除電器へ移動することによって低減される。更に、除電器から離れた部位の塗膜に帯電する電荷は、一旦金属部材へ移動して金属部材内を移動し、金属部材から塗膜を通過して除電器へ移動する。
従って、第一の実施形態によれば、リンク14〜22の連結部に組み込まれたゴムブッシュ装置38、40、42、54、56、58及び62のゴムブッシュに、正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。よって、過剰な電荷の帯電に起因してゴムブッシュ装置のゴムブッシュの弾性が過剰に低下することを防止することができる。従って、ゴムブッシュの弾性の低下に起因してリンク14〜22の揺動抵抗が高くなること及び車輪12と車体との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
また、第一の実施形態によれば、サスペンションメンバ24は、四つの連結部24SLF、24SLR、24SRF及び24SRRにおいて車体本体66に連結されている。各連結部の円筒体86にはゴムブッシュ装置76が組み込まれ、円筒体86の表面には自己放電式除電器110Kが固定されている。よって、除電器110Kによる除電により、円筒体86に帯電する正の電荷が低減され、円筒体86及びゴムブッシュ装置76の外筒80の電位が低下される。よって、ゴムブッシュ82に帯電する正の電荷が外筒80へ移動することによって低減される。
従って、連結部24SLF、24SLR、24SRF及び24SRRに組み込まれたゴムブッシュ装置76のゴムブッシュ82に、正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。よって、過剰な電荷の帯電に起因してゴムブッシュ装置76のゴムブッシュ82の弾性が過剰に低下することを防止し、このことによっても車輪12と車体との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
また、第一の実施形態によれば、リンク16の外端に設けられたボールジョイント44のソケット44Yの円筒状の表面には、自己放電式除電器110Dが固定されている。リンク20の外端に設けられたピロボールジョイント60のソケット44Yを支持する車輪支持部材12のスリーブ部12SDの円筒状の表面には、自己放電式除電器110Hが固定されている。更に、リンク22の外端に設けられたボールジョイント64のソケットの円筒状の表面には、自己放電式除電器110Jが固定されている。
よって、除電器110Dによる除電により、ボールジョイント44のソケット44Yに帯電する正の電荷が低減され、これによりグリース44Gに帯電する正の電荷が低減される。除電器110Hによる除電により、車輪支持部材12のスリーブ部12SD及びピロボールジョイント60の外輪部材60Yに帯電する正の電荷が低減され、これによりグリース60Gに帯電する正の電荷が低減される。更に、除電器110Jによる除電により、ボールジョイント64のソケットに帯電する正の電荷が低減され、これによりボールジョイント64内のグリースに帯電する正の電荷が低減される。
従って、グリース44Gなどに正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。よって、過剰な電荷の帯電に起因してグリース44Gなどの粘性が過剰に高くなることを防止し、これにより粘性抵抗の増大に起因してリンク16、20及び22が車輪支持部材12に対し円滑に揺動し難くなることを抑制することができる。
特に、第一の実施形態によれば、サスペンションメンバ24には、ディファレンシャルギヤ装置94が取り付けられており、それらの間の連結部には、ゴムブッシュ装置100及び106が組み込まれている。サスペンションメンバ24のフロントビーム24FBの車両前方側の表面には、自己放電式除電器110Lがゴムブッシュ装置100に近接して固定されている。サスペンションメンバ24のリヤビーム24RBの車両後方側の表面には、自己放電式除電器110Mがゴムブッシュ装置106に近接して固定されている。
従って、除電器110Lによる除電により、フロントビーム24FBに帯電する正の電荷が低減され、除電器110Mによる除電により、リヤビーム24RBに帯電する正の電荷が低減される。よって、ゴムブッシュ装置100及び106の外筒を経てそれらのゴムブッシュに帯電する正の電荷が低減されるので、ゴムブッシュゴムブッシュ装置100及び106のゴムブッシュに、正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。従って、過剰な電荷の帯電に起因してゴムブッシュ装置100及び106のゴムブッシュの弾性が過剰に低下することを防止し、ディファレンシャルギヤ装置94と車体との間に振動が伝達され易くなることを抑制することができる。
[第二の実施形態]
図13は、トーションビーム式リヤサスペンションに適用された本発明の第二の実施形態にかかるサスペンション120を部分的に分解して車両の斜め前方より見た状態にて示す斜視図、図14は、図13に示された右後輪側のトレーリングアームに組み込まれたブッシュ装置を軸線に沿って切断して示す拡大平断面図、図15は、図13に示されたブッシュ装置の円筒部を軸線に垂直に切断して示す縦断面図である。
サスペンション120は、車両50の横方向に互いに隔置されて車両の前後方向に延在する左右のサスペンション部材としてのトレーリングアーム122L及び122Rと、これらのトレーリングアームを一体に接続するトーションビーム124とを有している。図13において略図にて示されているように、トレーリングアーム122L及び122Rの前端は、車体126に設けられたブラケット128L及び128Rにより、それぞれゴムブッシュ装置130L及び130Rを介して軸線132L及び132Rの周りに揺動可能に支持されている。
ゴムブッシュ装置130L及び130Rは、それぞれトレーリングアーム122L及び122Rの前端に設けられたスリーブ部122LS及び122RS内に配置されている。図示の実施形態においては、車両の横方向の剛性を確保すべく、軸線132L及び132Rは、横方向の外方側が内方側よりも車両の後方側に位置するよう、車両の横方向に対し傾斜して実質的に水平に延在している。
トレーリングアーム122L及び122Rの後端部の外面には、車輪取付け用のブラケット134L及び134Rが例えば溶接により一体的に固定されている。ブラケット134L及び134Rは、実質的に車両の前後方向及び鉛直方向に沿って延在している。ブラケット134L及び134Rは、アクスルハブ(図示せず)などを介して、それぞれ回転軸線136L及び136Rの周りに回転可能に左右の後輪138L及び138Rを支持している。回転軸線136L及び136Rは、実質的に車両の横方向に沿って水平に延在している。
ゴムブッシュ装置130L及び130Rは、車両の長手方向の中心線(図示せず)に対し対称をなす点を除き、互いに同一の構造を有している。よって、ゴムブッシュ装置130Lについて説明し、ゴムブッシュ装置130Rについての説明を省略する。
図14及び図15に示されているように、ゴムブッシュ装置130Rは、共通の軸線130Aを有する内筒130X及び外筒130Yと、内筒130Xと外筒130Yとの間に配置されたゴムブッシュ130Zとを含んでいる。図には示されていないが、内筒130Xはそれに挿通されたボルト及びこれに螺合するナットによりブラケット128Rに取り付けられている。外筒130Yは円筒部130YCとフランジ部130YFとを有し、円筒部130YCはスリーブ部122RS内に配置され、圧入によりスリーブ部122RSに固定されている。
内筒130Xの内端にはリングプレート130Rが固定されており、リングプレート130Rは軸線130Aに垂直に軸線130Aの周りに延在している。ゴムブッシュ130Zはリングプレート130Rとフランジ部130YFとの間にも配置されており、リングプレート130Rとフランジ部130YFとの間のゴムブッシュ130Zには、強化プレート130Pが埋設されている。内筒130Xに対し上下に位置する領域のゴムブッシュ130Zには、すぐり130Dが設けられており、内筒130Xに対し車両の前後に位置する領域のゴムブッシュ130Zには、スリット130Sが設けられている。
リングプレート130R、フランジ部130YF及び強化プレート130Pは、後輪138L及び138Rが横力を受けた際に、トレーリングアーム122L及び122Rが前端の周りに横方向へ揺動することを規制する。すぐり130D及びスリット130Sは、それぞれサスペンション120の上下方向及び前後方向のコンプライアンスを最適化して車両の良好な乗り心地性を確保する。
図13に示されているように、トレーリングアーム122L及び122Rの前端に設けられたスリーブ部122LS及び122RSの円筒状の表面には、それぞれ短冊状をなす自己放電式除電器110Nが周方向に延在するよう接着により固定されている。除電器110Nは、第一の実施形態の自己放電式除電器110A〜110Mと同一の構造を有しており、これらと同様に機能する。
従って、除電器110Nによる除電により、スリーブ部122LS及び122RSに帯電する正の電荷が低減され、ゴムブッシュ装置130L及び130Rの外筒130Yに帯電する正の電荷が低減される。よって、ゴムブッシュ装置130L及び130Rのゴムブッシュ130Zに帯電する正の電荷が低減されるので、ゴムブッシュ130Zに正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。従って、ゴムブッシュ130Zの弾性の低下に起因してトレーリングアーム122L及び122Rの上下方向の揺動抵抗が高くなること及び後輪138L、138Rと車体126との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
なお、第二の実施形態によれば、リングプレート130R、フランジ部130YF及び強化プレート130Pが設けられている。よって、除電器110Nによる除電により、ゴムブッシュ装置130L及び130Rのゴムブッシュ130Zの弾性が向上されても、トレーリングアーム122L及び122Rが前端の周りに横方向へ揺動することに対する規制効果が過剰に低下することはない。
[第三の実施形態]
図16及び図17は、それぞれ、4リンク型車軸式リヤサスペンションに適用された本発明の第三の実施形態にかかるサスペンション140を示す平面図及び側面図である。
これらの図において、サスペンション140は、サスペンション部材である4本のコントロールリンク142L、142R、144L及び144Lと、車両50の横方向に延在するアクスルハウジング146とを有している。アクスルハウジング146の中央部には、ディファレンシャル装置148のハウジング148Hが一体に形成されているが、ハウジング148Hはアクスルハウジング146とは別体であってもよい。
アクスルハウジング146は、両端にて車輪(後輪)150に連結されたアクスル(車軸)152を、軸受(図示せず)を介して回転軸線154の周りに回転可能に支持している。よって、アクスルハウジング146及び軸受は、車輪支持部材として機能する。図16及び図17には示されていないが、アクスルハウジング146の両端部とその上方に位置する車体160との間には、サスペンションスプリングとしての圧縮コイルばね及びショックアブソーバが配設されている。
コントロールリンク142L及び142Rは、アクスルハウジング146よりも低い位置にて互いに平行に車両の前後方向に延在しており、一対のロアコントロールリンク(メインコントロールリンク)として機能する。コントロールリンク144L及び144Rは、アクスルハウジング146よりも高い位置にて実質的に車両の前後方向に延在しており、一対のアッパコントロールリンク(サブコントロールリンク)として機能する。コントロールリンク144L及び144Rの前端の間隔は、それらの後端の間隔よりも大きく設定されているが、前端の間隔は後端の間隔よりも小さく設定されてもよい。
左右のコントロールリンク142L及び142Rは互いに同一の構成を有し、左右のコントロールリンク144L及び144Rは互いに同一の構成を有している。よって、左側のコントロールリンク142L及び144Lについて説明し、右側のコントロールリンク142R及び144Rについての説明を省略する。なお、図16及び図17において、右側のコントロールリンク142R及び144Rに関する部材には、右側のコントロールリンク142R及び144Rに関する部材に付された符号の「L」が「R」に置き換えられた符号が付されている。
コントロールリンク142Lの前端及び後端には、それぞれスリーブ部142LF及び142LRが設けられており、スリーブ部142LF及び142LRはそれぞれ車両の横方向に延在する軸線156LF及び156LRを有している。スリーブ部142LF及び142LRには、それぞれゴムブッシュ装置158LF及び158LRが配置されている。
コントロールリンク142Lの前端は、車体160に取り付けられたブラケット162LFにゴムブッシュ装置158LFを介して連結され、ゴムブッシュ装置158LF及びブラケット162LFにより軸線156LFの周りに揺動可能に支持されている。コントロールリンク142Lの後端は、アクスルハウジング146の下面に取り付けられたブラケット164LRにゴムブッシュ装置158LRを介して連結され、ゴムブッシュ装置158LR及びブラケット164LRにより軸線156LRの周りに揺動可能に支持されている。
コントロールリンク144Lの前端及び後端には、それぞれスリーブ部144LF及び144LRが設けられており、スリーブ部144LF及び144LRはそれぞれ車両の横方向に延在する軸線166LF及び166LRを有している。スリーブ部144LF及び144LRには、それぞれゴムブッシュ装置168LF及び168LRが配置されている。
コントロールリンク144Lの前端は、車体160に取り付けられたブラケット172LFにゴムブッシュ装置168LFを介して連結され、ゴムブッシュ装置168LF及びブラケット172LFにより軸線166LFの周りに揺動可能に支持されている。コントロールリンク144Lの後端は、アクスルハウジング146の上面に取り付けられたブラケット174LRにゴムブッシュ装置168LRを介して連結され、ゴムブッシュ装置168LR及びブラケット174LRにより軸線166LRの周りに揺動可能に支持されている。
図16及び図17には詳細に示されていないが、ゴムブッシュ装置158LFなどのゴムブッシュ装置は、第一の実施形態のゴムブッシュ装置38と実質的に同様の構造を有している。即ち、各ゴムブッシュ装置は、内筒及び外筒と、それらの間に配置されたゴムブッシュとよりなっている。各ゴムブッシュ装置の内筒はボルト及びナットによりブラケット162LFなどに取り付けられ、外筒はスリーブ部142LFなどに圧入により取り付けられている。なお、内筒及び外筒はそれぞれコントロールリンクの端部に設けられたヨーク及び車体に設けられたブラケットに取り付けられてもよい。
車輪150がバウンド、リバウンドすると、アクスルハウジング146が上下動する。よって、コントロールリンク142L及び142Rは、ゴムブッシュ装置158LFなどのゴムブッシュの弾性変形により、車体160に対しそれぞれ軸線156LF及び156RFの周りに揺動し、アクスルハウジング146に対しそれぞれ軸線156LR及び156RRの周りに揺動する。同様に、コントロールリンク144L及び144Rは、ゴムブッシュ装置168LFなどのゴムブッシュの弾性変形により、車体160に対しそれぞれ軸線166LF及び166RFの周りに揺動し、アクスルハウジング146に対しそれぞれ軸線166LR及び166RRの周りに揺動する。
図16及び図17に示されているように、コントロールリンク142L及び142Rの両端のスリーブ部142LF、142LR、142RF及び142RRの円筒状の表面には、短冊状をなす自己放電式除電器176が周方向に延在するよう接着により固定されている。同様に、コントロールリンク144L及び144Rの両端のスリーブ部144LF、144LR、144RF及び144RRの円筒状の表面には、短冊状をなす自己放電式除電器178が周方向に延在するよう接着により固定されている。除電器176及び178は、第一の実施形態の自己放電式除電器110A〜110Mと同一の構造を有しており、これらと同様に機能する。
従って、除電器176による除電により、スリーブ部142LF、142LR、142RF及び142RRに帯電する正の電荷が低減され、ゴムブッシュ装置158LF、158LR、158RF及び158RRのゴムブッシュに帯電する正の電荷が外筒を介して低減される。同様に、除電器178による除電により、スリーブ部144LF、144LR、144RF及び144RRに帯電する正の電荷が低減され、ゴムブッシュ装置168LF、168LR、168RF及び168RRのゴムブッシュに帯電する正の電荷が外筒を介して低減される。
よって、各ゴムブッシュ装置のゴムブッシュに正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。従って、ゴムブッシュの弾性の低下に起因してコントロールリンク142L、142R、144L及び144Rの揺動抵抗が高くなること及び車輪150と車体160との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
なお、第三の実施形態から、サスペンション部材としてのサスペンションアームがサスペンションメンバに連結されるのではなく、車体本体に直接連結される場合にも、本発明によれば、連結部のゴムブッシュに正の電荷が過剰に帯電することを防止することができることが解る。
[第四の実施形態]
図18は、リーフスプリング型車軸式リヤサスペンションに適用された本発明の第四の実施形態にかかるサスペンション180を示す側面図である。
図18において、サスペンション180は、サスペンション部材としても機能する一対のリーフスプリング182と、車両50の横方向に延在するアクスルハウジング184とを有している。一対のリーフスプリング182は、車両50の横方向に互いに隔置され且つ互いに平行に車両の前後方向に延在している。図18には示されていないが、第三の実施形態と同様に、アクスルハウジング184の車両50の横方向の中央部には、ディファレンシャル装置のハウジングが一体に形成されている。ディファレンシャル装置のハウジングはアクスルハウジング184とは別体であってもよい。
リーフスプリング182は、長さが異なる三つの長尺板状のスプリングリーフ188A〜188Cを含み、これらのスプリングリーフは図18においては直線的に延在するよう図示されているが、下方へ凸状に湾曲している。スプリングリーフ188A〜188Cは、この順に長く、リーフクリップ190により積層された状態に保持されている。図示の実施形態においては、リーフスプリング182はアクスルハウジング184の両端部の下方に位置し、Uボルト192及び支持プレート194によりアクスルハウジング184に取り付けられている。
三つのスプリングリーフのうち最も長いスプリングリーフ188Aは、メインスプリングリーフとして機能する。スプリングリーフ188Aの前端及び後端は、それぞれ取り付けアイ196F及び196Rが一体に形成されており、取り付けアイ196F及び196Rは、それぞれ車両の横方向に延在する軸線198F及び198Rを有している。取り付けアイ196F及び196R内には、それぞれゴムブッシュ装置200F及び200Rが配置されている。
スプリングリーフ188Aの前端は、車体202に取り付けられたブラケット204にゴムブッシュ装置200Fを介して連結され、ゴムブッシュ装置200F及びブラケット204により軸線198Fの周りに揺動可能に支持されている。スプリングリーフ188Aの後端は、ゴムブッシュ装置200Rを介してシャックル206の下端に連結され、ゴムブッシュ装置200R及びシャックル206により軸線198Rの周りに揺動可能に支持されている。シャックル206の上端は、車体202に取り付けられたブラケット208により車両の横方向に延在する軸線210の周りに揺動可能に支持されている。
アクスルハウジング184は、両端にて車輪(後輪)212に連結されたアクスル(車軸)214を、軸受(図示せず)を介して回転軸線216の周りに回転可能に支持している。よって、リーフスプリング182、アクスルハウジング184及び軸受は、車輪支持部材として機能する。図18には示されていないが、アクスルハウジング184の両端部とその上方の車体202との間には、サスペンションスプリングとしての圧縮コイルばね及びショックアブソーバが配設されている。
図18には詳細に示されていないが、ゴムブッシュ装置200F及び200Rは、第一の実施形態のゴムブッシュ装置38と実質的に同様の構造を有している。即ち、各ゴムブッシュ装置は、内筒及び外筒と、それらの間に配置されたゴムブッシュとよりなっている。ゴムブッシュ装置200F及び200Rの内筒はボルト及びナットによりそれぞれブラケット204及びシャックル206に取り付けられ、外筒はそれぞれ取り付けアイ196F及び196Rに圧入により取り付けられている。
車輪212がバウンド、リバウンドすると、アクスルハウジング184が上下動するので、リーフスプリング182はアクスルハウジング184を支持しつつ弾性変形する。よって、リーフスプリング182は車体202及び車輪支持部材に連結されたサスペンション部材として機能すると共に、サスペンションスプリングとして機能する。
リーフスプリング182の前端部は、ゴムブッシュ装置200Fのゴムブッシュの弾性変形により、車体200に対し軸線198Fの周りに揺動する。リーフスプリング182の後端部は、ゴムブッシュ装置200Rのゴムブッシュの弾性変形により、シャックル206に対し軸線198Rの周りに揺動する。リーフスプリング182の弾性変形により生じる取り付けアイ196F及び196Rの間の距離の変化は、シャックル206が軸線210の周りに揺動することにより吸収される。
図18に示されているように、リーフスプリング182の前端及び後端の取り付けアイ196F及び196Rは、円筒状の表面を有し、該円筒状の表面には、短冊状をなす自己放電式除電器216が周方向に延在するよう接着により固定されている。除電器216は、第一の実施形態の自己放電式除電器110A〜110Mと同一の構造を有しており、これらと同様に機能する。
従って、除電器216による除電により、取り付けアイ196F及び196Rに帯電する正の電荷が低減され、ゴムブッシュ装置200F及び200Rのゴムブッシュに帯電する正の電荷が外筒を介して低減される。よって、ゴムブッシュ装置200F及び200Rのゴムブッシュに正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。従って、ゴムブッシュの弾性の低下に起因してリーフスプリング182の揺動抵抗が高くなること及び車輪212と車体202との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
[第五の実施形態]
図19は、マルチリンク式リヤサスペンションに適用された本発明の第五の実施形態にかかる右後輪のサスペンション220を示す背面図である。図20及び図21は、図19に示された車両後方側のロアアームを拡大して示す背面図及び平面図であり、図22は、図19の線XXII‐XXIIに沿う拡大断面図である。なお、図19乃至図21において、図1及び図2に示された部材に対応する部材には、図1及び図2において付された符号と同一の符号が付されている。
これらの図において、サスペンション220は、第一の実施形態のサスペンション10と同様に、車輪支持部材(ナックル)12と5本のリンク14〜22とを有している。リンク14〜22は、第一の実施形態と同様に、外端にて車輪支持部材12に連結され、内端にてサスペンションメンバ(図示せず)に連結されている。なお、トーコントロールリンク22は、車輪支持部材12に対し車両の後方側に配設されている。ショックアブソーバ36の下端は、リンク20、即ち車両後方側のロアアーム20の外端近傍に連結され、圧縮コイルスプリング34はショックアブソーバ36とは別にショックアブソーバ36に対し車両の内側に配置されている。
ロアアーム20の外端は、第一の実施形態のピロボールジョイント60と同様のピロボールジョイントを支持するためのヨーク20Yの形態をなし、ロアアーム20の内端には、第一の実施形態の円筒部20Aと同様の円筒体20Cが溶接などにより固定されている。円筒体20C内にはゴムブッシュ装置58が配置されている。なお、図20において、20P及び20Sは、それぞれピロボールジョイント及びショックアブソーバ36の下端を支持するためのボルト孔を示している。図21及び図22において、20Hはロアアーム20の底壁部20Bの中央に形成された孔を示しており、孔20Hの周囲の領域20Gはスプリングシート部材222を介して圧縮コイルスプリング34の下端を支持するシート部である。
図22に示されているように、ロアアーム20は、上向きに開いた実質的にステープル形の断面形状を有し、両側縁部にフランジ部20FF及び20RFを有している。ロアアーム20の下方には、樹脂製のアームカバー224が配置されている。アームカバー224も上向きに開いた実質的にステープル形の断面形状を有し、両側縁部にフランジ部224FF及び224RFを有している。フランジ部224FF及び224RFはそれぞれフランジ部20FF及び20RFに当接し、底壁部224Bの一部にてロアアーム20の底壁部20Bに当接している。アームカバー224は、ロアアーム20との3カ所の当接部に配置されたボルト226及びナット228により、ロアアーム20に一体的に取り付けられ、3カ所の当接部を含む当接部以外の領域においては、ロアアーム20から隔置されている。
図20及び図21に示されているように、アームカバー224の内端部のフランジ部224FF及び224RFの下面には、短冊状をなす自己放電式除電器230が実質的に長手方向に延在するよう接着により固定されている。除電器230は、第一の実施形態の自己放電式除電器110A〜110Mと同一の構造を有しており、これらと同様に機能する。なお、円筒体20Cの表面には、自己放電式除電器110Gは固定されていないが、自己放電式除電器110Gが周方向に延在するよう接着により固定されていてもよい。図には示されていないが、他のリンク14〜18及び22の両端部のスリーブ部14SAなどには、第一の実施形態と同様に自己放電式除電器110Aなどが接着により固定されている。
従って、除電器230による除電により、フランジ部224FF及び224RFに帯電する正の電荷が低減され、フランジ部224FF及び224RFに当接するフランジ部20FF及び20RFを介してロアアーム20に帯電する正の電荷が低減される。よって、円筒体20C及びゴムブッシュ装置58の外筒を経てゴムブッシュに帯電する正の電荷が低減される。なお、他のリンク14〜18及び22の両端部のスリーブ部14SAなどに配置されたゴムブッシュ装置のゴムブッシュに帯電する正の電荷は、上述の第一の実施形態の場合と同様に低減される。
よって、第五の実施形態によれば、上述の第一の実施形態の場合と同様に、各ゴムブッシュ装置のゴムブッシュに正の電荷が過剰に帯電することを防止することができる。従って、ゴムブッシュの弾性の低下に起因してリンク14〜22の揺動抵抗が高くなること及び図には示されていない車輪と車体との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
特に、第五の実施形態によれば、自己放電式除電器230は、金属よりも正の電荷が帯電し易い樹脂製のアームカバー224のフランジ部224FF及び224RFに固定されている。よって、除電器230は、金属製の部材であるロアアーム20に固定された除電器よりも高い除電作用を発揮し、ロアアーム20の一部である円筒体20Cの除電を効果的に行う。よつて、自己放電式除電器が円筒体20Cに固定される場合に比して、ゴムブッシュ装置58のゴムブッシュに帯電する正の電荷を効果的に低減することができる。
なお、上述の第一乃至第五の実施形態にかかるサスペンションについて、本願発明者が行った実験により、以下の効果を確認することができた。即ち、自己放電式除電器110A〜110Mなどが設けられていない場合には、ゴムブッシュ装置のゴムブッシュ、ボールジョイント内のグリース及びピロボール内のグリースの電位は数百乃至数千ボルト程度にまで上昇した。これに対し、第一乃至第五の実施形態の構成によれば、ゴムブッシュ装置のゴムブッシュ、ボールジョイント内のグリース及びピロボール内のグリースの電位は数十ボルト程度にまでしか上昇せず、ゴムブッシュの適正な弾性及びグリースの適正な粘性を確保することができた。
以上の説明から解るように、上述の各実施形態によれば、サスペンション部材と車体及び車輪支持部材とを連結するジョイントであるゴムブッシュ装置、ボールジョイント及びピロボールが自己放電式除電器によって除電される。よって、ゴムブッシュ装置のゴムブッシュ、ボールジョイント内のグリース及びピロボール内のグリースが除電されるので、ゴムブッシュの弾性の低下及びグリースの粘性の増大を抑制することができる。従って、サスペンション部材の揺動抵抗が高くなること及び車輪と車体との間に振動及び衝撃が伝達され易くなることを抑制することができる。
また、各実施形態における除電器110A〜110Mなどは、所謂イオン分離式の非アース型の自己放電式除電器である。即ち、除電器110Aなどは、コロナ放電により空気を正の空気イオンと負の空気イオンとに分離し、サスペンションの構成部材に帯電する正の電荷と負の空気イオンとの電気的中和によって除電を行い、電気的なアースのための配線を必要としない。従って、前述の特許文献に記載された静電気除去装置が使用される場合に比して、サスペンションにおける除電のための構造を単純化すると共に、除電を達成するために必要なコストを大幅に低減することができる。
特に、第一乃至第五の実施形態によれば、自己放電式除電器によってスリーブ部などが除電され、ゴムブッシュ装置のゴムブッシュに帯電する正の電荷が外筒を経てスリーブ部などへ移動されることにより低減される。ゴムブッシュに対する外筒の接触面積は、ゴムブッシュに対する内筒の接触面積よりも大きい。よって、自己放電式除電器による除電によってゴムブッシュに帯電する正の電荷が内筒を経て他の部材へ移動される構成の場合に比して、ゴムブッシュに帯電する正の電荷の低減を効率的に行わせることができる。
また、第一乃至第五の実施形態によれば、除電器110Aなどにより、リンク14などのサスペンション部材の両端の連結部において除電が行われ、連結部に帯電する正の電荷が低減される。よって、サスペンション部材の一端の連結部においてしか除電が行われない場合に比して、サスペンション部材の両端の連結部に正の電荷が過剰に帯電することを効果的に防止し、サスペンション部材の揺動を円滑に行わせることができる。
また、第一乃至第五の実施形態によれば、自己放電式除電器がサスペンションアームのスリーブ部などに設置される場合にも、除電器はそれらの部材に直接接着により固定される。よって、除電器を固定するための特別な部材を追加する必要がないので、サスペンションの構造の複雑化やコストアップを将来することなく、ゴムブッシュ装置のゴムブッシュ、ボールジョイント内のグリース及びピロボール内のグリースの電荷の帯電量を低減することができる。
更に、第一乃至第五の実施形態によれば、除電器110Aなどは、導電性の金属箔112に導電性の粘着剤114が付着されたテープの形態をなし、除電されるべき部材に対する除電器の固定は、金属箔112を粘着剤114にて部材に接着することにより行われる。よって、除電されるべき部材の表面に除電を行う金属箔を接着により容易に固定することができる。更に、粘着剤の層は導電性を有するので、粘着剤の層が導電性を有しない場合に比して、特定の部材から金属箔への電荷の移動を効率的に行わせ、これにより除電の効果を高くすることができる。なお、粘着剤の層の厚さが数十〜数百μm程度であれば、粘着剤の層が導電性を有していなくても、電荷は特定の部材から金属箔へ移動することができる。よって、粘着剤の層は導電性を有していなくてもよい。
以上においては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば、上述の各実施形態においては、自己放電式除電器110Aなどは、ゴムブッシュ装置を収容するスリーブ部の外面に固定され、ゴムブッシュ装置のゴムブッシュに帯電する正の電荷が外筒を経てスリーブ部などへ移動されることにより低減される。しかし、ゴムブッシュ装置の内筒に接続された部材に自己放電式除電器が固定され、ゴムブッシュに帯電する正の電荷が内筒を経て他の部材へ移動されることにより、ゴムブッシュに帯電する正の電荷が低減されてもよい。更に、ゴムブッシュに帯電する正の電荷が外筒及び内筒の両者を経てスリーブ部などへ移動されることにより低減されてもよい。
また、除電器が固定される位置、数及び延在方向は、上述の各実施形態における位置、数及び延在方向に限定されない。例えば、除電器110Aなどは、ゴムブッシュ装置の外筒又は内筒に固定されてもよく、更にはゴムブッシュ自体に固定されてもよい。また、各実施形態において、周方向に延在するよう固定された除電器が例えば軸線方向に沿って延在するよう固定されてもよい。
また、上述の各実施形態においては、車輪支持部材12及び車体に連結されたリンク14などのサスペンションアームは、その両端のゴムブッシュ装置などのジョイント装置に帯電する正の電荷が低減されるようになっている。しかし、サスペンションアームの内端及び外端の一方のゴムブッシュ装置などのジョイント装置に帯電する正の電荷が低減されるよう修正されてもよい。
また、上述の各実施形態においては、ブッシュ装置はゴムブッシュ装置であり、ブッシュ装置に内蔵されたゴム状弾性部材はゴムである。しかし、ゴム状弾性部材はサスペンションアームなどの揺動を許容し、振動及び衝撃の伝達を抑制することができる限り、例えば樹脂などであってもよい。
また、上述の第一及び第五の実施形態においては、それぞれリンク16及び22の外端のボールジョイント44及び64にそれぞれ自己放電式除電器110D及び110Jが固定されているが、ボールジョイントを除電する除電器は省略されてもよい。同様に、ピロボールジョイント60を支持するリンク20の外端に自己放電式除電器110Hが固定されているが、ピロボールジョイントを除電する除電器は省略されてもよい。
また、上述の第一及び第五の実施形態においては、リンク16及び22の内端にそれぞれゴムブッシュ装置42及び62が設けられ、リンク16及び22の外端にそれぞれボールジョイント44及び64が設けられている。また、リンク20の内端にゴムブッシュ装置58が設けられ、外端にピロボールジョイント60が設けられている。しかし、サスペンションアームの内端にボールジョイント又はピロボールジョイントが設けられ、外端にゴムブッシュ装置が設けられてもよい。そして、その場合にもサスペンションアームの内端及び外端に自己放電式除電器が固定されていてよい。
また、上述の第一及び第五の実施形態においては、サスペンション部材としてのサスペンションアーム14〜22はI形のリンクであるが、サスペンションアームはA形、逆A形及びL形などであってもよい。また、上述の第一及び第五の実施形態のサスペンションは、マルチリンク式サスペンションである。上述の第一及び第五の実施形態のサスペンションのように、車両の前後方向を横切る方向に延在するサスペンションアームを含む独立懸架式サスペンションは、マクファーソンストラット式フロントサスペンション及びダブルウイッシュボーン式のサスペンションのような他の形式のサスペンションであってもよい。
また、上述の第二の実施形態においては、トーションビーム124はトレーリングアーム122L及び122Rの前端と後端との間に連結されているが、トーションビームはトレーリングアームの前端又は後端に連結されていてもよい。また、上述の第二の実施形態のサスペンションは、トレーリングアーム122L及び122Rがトーションビーム124により連結されたトーションビーム式のサスペンションである。本発明のサスペンションは、左右のトレーリングアームが相互に独立に揺動可能な独立懸架式のトレーリングアーム式サスペンションに適用されてもよい。
また、上述の各実施形態においては、サスペンションはリヤサスペンションであり、車輪は非操舵輪であるが、本発明のサスペンションはフロントサスペンションであってもよく、車輪は操舵輪であってもよい。
更に、上述の第一の実施形態においては、リンク14〜22はゴムブッシュ装置38などを介してサスペンションメンバ24に連結され、サスペンションメンバ24はゴムブッシュ装置76を介して車体本体66に連結されている。しかし、サスペンションメンバはゴムブッシュ装置を介することなく車体本体66に直接連結されていてもよく、リンク14〜22などのサスペンションアームは、サスペンションメンバを介することなく車体に直接連結されていてもよい。
10…サスペンション、12…車輪支持部材、14〜22…リンク、24…サスペンションメンバ、30…車輪、38〜42,54〜58,62…ゴムブッシュ装置、38Z〜42Z,54Z〜58Z,62Z…ゴムブッシュ、50…車両、66…車体本体、76…ゴムブッシュ装置、82…ゴムブッシュ、110A〜110N…自己放電式除電器、120…サスペンション、122L,122R…トレーリングアーム130L,130R…ゴムブッシュ装置、140…サスペンション、142L,142R,144L,144R…コントロールリンク、152…アクスル、160…車体、158LF,158RF,168LF,168RF…ゴムブッシュ装置、180…サスペンション、182…リーフスプリング、200F,200R…ゴムブッシュ装置、216…自己放電式除電器、220…サスペンション、224…アームカバー、230…自己放電式除電器

Claims (9)

  1. 車輪支持部材と、前記車輪支持部材及び車体に連結されたサスペンション部材とを有し、前記車体と前記サスペンション部材との間及び前記サスペンション部材と前記車輪支持部材との間の少なくとも一方の連結部に被連結部材の相対的角度変化を許容するジョイント装置が介装された車両のサスペンションにおいて、
    記サスペンション部材、前記車輪支持部材及び前記ジョイント装置の少なくとも一つである特定の部材の表面に自己放電式除電器が設けられ、
    前記自己放電式除電器は、外周の側面に多数の微小な凹凸を有する導電性の金属箔と、該金属箔の一方の面に付着された粘着剤の層とを有し、前記粘着剤の層による接着により前記特定の部材に固定されており、
    前記自己放電式除電器は、前記特定の部材に帯電する正の電荷の帯電量に応じて、前記自己放電式除電器の周囲の空気を負の空気イオンに変化させ、前記負の空気イオンを前記特定の部材の正の電荷に引き寄せて中和させることにより除電し、前記特定の部材の帯電量を低下させることにより、前記ジョイント装置の帯電量を低下させるよう構成された空気イオン変換型自己放電式除電器である、
    車両のサスペンション。
  2. 請求項1に記載の車両のサスペンションにおいて、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記車体と前記サスペンションアームとの間の連結部に介装されゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置であり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム及び前記ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に設けられている、車両のサスペンション。
  3. 請求項1に記載の車両のサスペンションにおいて、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記サスペンションアームと前記車輪支持部材との間の連結部に介装されゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置であり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム、前記車輪支持部材及び前記ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に設けられている、車両のサスペンション。
  4. 請求項1に記載の車両のサスペンションにおいて、前記車体は車体本体と前記車体本体に連結されたサブフレームとを含み、前記サスペンション部材は前記サブフレームに連結されたサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記サブフレームと前記サスペンションアームとの間の連結部に介装されゴム状弾性部材を内蔵するブッシュ装置であり、前記自己放電式除電器は前記サブフレーム、前記サスペンションアーム及び前記ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に設けられている、車両のサスペンション。
  5. 請求項1に記載の車両のサスペンションにおいて、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記車体と前記サスペンションアームとの間及び前記サスペンションアームと前記車輪支持部材との間の少なくとも一方の連結部に介装されたボールジョイントであり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム、前記車輪支持部材及び前記ボールジョイントの少なくとも一つの表面に設けられている、車両のサスペンション。
  6. 請求項1に記載の車両のサスペンションにおいて、前記サスペンション部材はサスペンションアームであり、前記ジョイント装置は前記車体と前記サスペンションアームとの間及び前記サスペンションアームと前記車輪支持部材との間の少なくとも一方の連結部に介装された球面軸受であり、前記自己放電式除電器は前記サスペンションアーム、前記車輪支持部材及び前記球面軸受の少なくとも一つの表面に設けられている、車両のサスペンション。
  7. 請求項4に記載の車両のサスペンションにおいて、前記車体本体と前記サブフレームとの間の連結部にゴム状弾性部材を内蔵する第一の補助ブッシュ装置が介装されており、前記サブフレーム及び前記第一の補助ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に第一の補助自己放電式除電器が設けられており、前記第一の補助自己放電式除電器は前記空気イオン変換型自己放電式除電器である、車両のサスペンション。
  8. 請求項4又は7に記載の車両のサスペンションにおいて、前記サブフレームにはディファレンシャル装置が連結されており、前記サブフレームと前記ディファレンシャル装置との間の連結部にゴム状弾性部材を内蔵する第二の補助ブッシュ装置が介装されており、前記サブフレーム、前記ディファレンシャル装置及び前記第二の補助ブッシュ装置の少なくとも一つの表面に第二の補助自己放電式除電器が設けられており、前記第二の補助自己放電式除電器は前記空気イオン変換型自己放電式除電器である、車両のサスペンション。
  9. 請求項2乃至6の何れか一つに記載の車両のサスペンションにおいて、前記サスペンションアームには樹脂製のカバーが取り付けられており、前記カバーの表面に第三の補助自己放電式除電器が設けられており、前記第三の補助自己放電式除電器は前記空気イオン変換型自己放電式除電器である、車両のサスペンション。
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