JP6376381B2 - 車両事故通報システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両事故の発生時に緊急通報を行うための車両事故通報システムに関する。
従来、車両事故の発生を検知する車両事故検知手段として、例えば加速度センサを備えた車両がある。この車両では、加速度センサにより検出された加速度の値が所定の閾値以上になると、車両事故が発生したものと判定し、エアバッグ装置を作動させて車両事故に伴う衝撃から乗員を保護するとともに、車両に搭載された無線通信装置から管理センターへ緊急通報を行うようになっている。管理センターでは、オペレータが常駐していて、車両から緊急通報信号が送られてくると、救急や警察などの各機関に連絡をとるなどの緊急処置を行う。
この構成のものでは、車両の室内にマイクやスピーカを設け、無線通信装置を介して事故車両の乗員と管理センターのオペレータとの間で通話ができるようにしたものがある。これにより、管理センターのオペレータは、事故車両の乗員と無線通信装置を介して通話を行うことで、事故状況や乗員の傷害程度を正確に把握することができるようになっている。従って、オペレータは、事故状況や乗員の傷害程度などに応じて、救急や警察などの各機関に対して的確な緊急処置を行うことができる。
特開2002−56479号公報
しかしながら、上記した構成のものでは、車両事故の発生に伴う衝撃により乗員が重傷を負うなどして意識を失ったり声を発し難くなったりすることにより、オペレータの問いかけに対して乗員が応答することができない場合がある。このような場合、管理センターのオペレータが乗員の傷害程度を把握し難いという問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、管理センター側で乗員の傷害程度を推定可能とする車両事故通報システムを提供することを目的とする。
上記目的を解決するためになされた請求項1に記載の車両事故通報システム(10)は、車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、を備えた車両事故通報システムであって、車両用緊急通報装置は、車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、車両の各座席における乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、車両事故検知手段により前記事故発生が検知された場合に、乗員検知手段により検知された乗員の着座情報、シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を車両の外部の管理センター(3)へ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、通報手段による通報動作の実行後、乗員検知手段から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、を有し、情報処理装置は、管理センターに設置され、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、受信部により受信されたシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S15)と、を有し、推定部は、シートベルト着用情報が着用なしで、且つ着座情報に変化がない場合、乗員の傷害程度が重傷であると推定することを特徴とする。
この構成によれば、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、通報手段により管理センターへ乗員の着座情報及びシートベルト着用情報などの事故情報を送信する通報動作が実行された後、更に、乗員検知手段により検知される着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して送信する動作を所定時間に亘って継続することができる。従って、管理センターのオペレータは、事故情報を確認することに加えて、車両事故発生後における車両内の乗員の着座情報を所定時間に亘って確認することにより、乗員の着座状態の変化を把握することができる。これにより、オペレータは、乗員が声を発せないために音声通話の不可能な状況であっても、事故情報と事故発生後に所定時間間隔で送信される着座情報とを確認することで、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、情報処理装置の受信部により、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信することができる。これにより、管理センターのオペレータは、シートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、事故車両に搭載された車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、管理センター側において情報処理装置の推定部により、乗員の傷害程度を自動的に推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、乗員の傷害程度を迅速且つ的確に把握することができ、適切な緊急処置を素早く行うことができる。
この構成によれば、推定部により、事故発生時にシートベルトの着用がなく、事故発生後に座席における荷重変化がない場合、当該座席の乗員は車室外に飛ばされるなどして、重傷を負っている可能性が高い状態(重傷)であると推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、事故車両の乗員に対して迅速な救命活動が必要であることを把握でき、適切な緊急処置を素早く実行することができる。
上記目的を解決するためになされた請求項2に記載の車両事故通報システム(10)は、車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、を備えた車両事故通報システムであって、車両用緊急通報装置は、車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、車両の各座席における乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、乗員検知手段により検知された乗員の着座情報、シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、通報手段による通報動作の実行後、乗員検知手段から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、を有し、情報処理装置は、管理センターに設置され、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、受信部により受信されたシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S16)と、推定部は、シートベルト着用情報が着用なしで、且つ着座情報に変化がある場合、乗員が重傷であるが意識のある状態であると推定することを特徴とする。
この構成によれば、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、通報手段により管理センターへ乗員の着座情報及びシートベルト着用情報などの事故情報を送信する通報動作が実行された後、更に、乗員検知手段により検知される着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して送信する動作を所定時間に亘って継続することができる。従って、管理センターのオペレータは、事故情報を確認することに加えて、車両事故発生後における車両内の乗員の着座情報を所定時間に亘って確認することにより、乗員の着座状態の変化を把握することができる。これにより、オペレータは、乗員が声を発せないために音声通話の不可能な状況であっても、事故情報と事故発生後に所定時間間隔で送信される着座情報とを確認することで、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、情報処理装置の受信部により、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信することができる。これにより、管理センターのオペレータは、シートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、事故車両に搭載された車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、管理センター側において情報処理装置の推定部により、乗員の傷害程度を自動的に推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、乗員の傷害程度を迅速且つ的確に把握することができ、適切な緊急処置を素早く行うことができる。
この構成によれば、推定部により、オペレータからの問いかけに対して乗員が応答できない状態であって、事故発生時にシートベルト着用がないので重傷を負っている可能性が高いが、座席の荷重変化はあるので乗員の意識はある状態であると推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、乗員が重傷である可能性が高いことを把握して、直ちに救急車両を手配するとともに、乗員に意識がある旨を病院の救急隊員などに伝えて救命活動に役立てることができる。
上記目的を解決するためになされた請求項3に記載の車両事故通報システム(10)は、車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、を備えた車両事故通報システムであって、車両用緊急通報装置は、車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、車両の各座席における乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、乗員検知手段により検知された乗員の着座情報、シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、通報手段による通報動作の実行後、乗員検知手段から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、を有し、情報処理装置は、管理センターに設置され、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、受信部により受信されたシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S17)と、を有し、推定部は、シートベルト着用情報が着用ありで、且つ着座情報に変化がない場合、乗員の意識がない状態であると推定することを特徴とする。
この構成によれば、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、通報手段により管理センターへ乗員の着座情報及びシートベルト着用情報などの事故情報を送信する通報動作が実行された後、更に、乗員検知手段により検知される着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して送信する動作を所定時間に亘って継続することができる。従って、管理センターのオペレータは、事故情報を確認することに加えて、車両事故発生後における車両内の乗員の着座情報を所定時間に亘って確認することにより、乗員の着座状態の変化を把握することができる。これにより、オペレータは、乗員が声を発せないために音声通話の不可能な状況であっても、事故情報と事故発生後に所定時間間隔で送信される着座情報とを確認することで、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、情報処理装置の受信部により、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信することができる。これにより、管理センターのオペレータは、シートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、事故車両に搭載された車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、管理センター側において情報処理装置の推定部により、乗員の傷害程度を自動的に推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、乗員の傷害程度を迅速且つ的確に把握することができ、適切な緊急処置を素早く行うことができる。
この構成によれば、推定部により、該当する座席の乗員がシートベルトを着用していたものの座席の荷重変化がないことから、乗員が意識のない状態であると推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、乗員が重傷を負っているおそれがあるので、その旨を救急隊員などに伝え、適切な緊急処置を行うことができる。
上記目的を解決するためになされた請求項4に記載の車両事故通報システム(10)は、車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、を備えた車両事故通報システムであって、車両用緊急通報装置は、車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、車両の各座席における乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、乗員検知手段により検知された乗員の着座情報、シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、通報手段による通報動作の実行後、乗員検知手段から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、を有し、情報処理装置は、管理センターに設置され、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、受信部により受信されたシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S18)と、を有し、推定部は、シートベルト着用情報が着用ありで、且つ着座情報に変化がある場合、乗員が意識のある状態であると推定することを特徴とする。
この構成によれば、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、通報手段により管理センターへ乗員の着座情報及びシートベルト着用情報などの事故情報を送信する通報動作が実行された後、更に、乗員検知手段により検知される着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して送信する動作を所定時間に亘って継続することができる。従って、管理センターのオペレータは、事故情報を確認することに加えて、車両事故発生後における車両内の乗員の着座情報を所定時間に亘って確認することにより、乗員の着座状態の変化を把握することができる。これにより、オペレータは、乗員が声を発せないために音声通話の不可能な状況であっても、事故情報と事故発生後に所定時間間隔で送信される着座情報とを確認することで、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、情報処理装置の受信部により、車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信することができる。これにより、管理センターのオペレータは、シートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
この構成によれば、事故車両に搭載された車両用緊急通報装置から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、管理センター側において情報処理装置の推定部により、乗員の傷害程度を自動的に推定することができる。これにより、管理センターのオペレータは、乗員の傷害程度を迅速且つ的確に把握することができ、適切な緊急処置を素早く行うことができる。
この構成によれば、推定部により、事故発生時にシートベルトの着用があって、座席の荷重変化があることから、乗員の意識はあるけれども、オペレータの問いかけに対して応答ができない状態であると推定することができる。これにより、オペレータは、事故発生時に乗員がシートベルトを着用していたものの、重傷をおっているおそれがある旨を救急隊員などに伝えて、適切な緊急処置を行うことができる。なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
参考形態における車両事故通報システムの全体構成を示す図である。 車両用緊急通報装置の全体構成を示す図である。 車両事故通報システムによる緊急通報処理の流れを示すフローチャートである。 表示部に表示される荷重グラフの例を示す図である。 実施形態における車両事故通報システムの全体構成を示す図である。 車両事故通報システムによる緊急通報処理の流れを示すフローチャートである。 管理センター側の情報処理装置による乗員の傷害程度推定処理の流れを示すフローチャートである。 表示部に表示される傷害程度の推定結果の表示例を示す図である。
参考形態
以下、参考形態における車両用緊急通報装置及び車両事故通報システムついて図1〜図4を参照して説明する。図1に示すように、本参考形態における車両事故通報システム10は、車両に搭載された車両用緊急通報装置1と、管理センター3に設置された情報処理装置2とを有して構成されている。
車両用緊急通報装置1は、図2にも示すように、エアバッグECU11(車両事故検知手段、作動手段に相当)、加速度センサ12、乗員検知センサ13(乗員検知手段に相当)、シートベルトスイッチ14(シートベルト着用検知手段に相当)、GPS装置15(位置特定手段に相当)、スピーカ16(音声出力手段に相当)、マイク(マイクロフォン)17(音声受信手段に相当)、EDR18、DCM19(通報手段、情報送信手段に相当)などを備えて構成されている。
エアバッグECU(Electronic Control Unit)11は、CPU(中央処理装置)を主体として構成され、車両用緊急通報装置1の動作全般を制御するものである。このエアバッグECU11は、乗員保護手段であるエアバッグ装置11aを作動させるためのものである。エアバッグECU11は、加速度センサ12、乗員検知センサ13、シートベルトスイッチ14、GPS装置15、スピーカ16、マイク17、EDR18、及びDCM19のそれぞれに電気的に接続されている。エアバッグECU11には、加速度センサ12、乗員検知センサ13、シートベルトスイッチ14などの各種のセンサからの検出信号が入力される。また、エアバッグECU11は、後述するスピーカ16及びマイク17を作動させるための作動手段としての機能を果たす。
エアバッグ装置11aは、運転席前方のステアリングホイールや助手席前方のインストルメントパネルに空気袋を搭載し、衝突事故などの車両事故発生時に、この空気袋を膨らませ、乗員への衝撃を吸収して乗員を保護するための装置である。エアバッグECU11は、加速度センサ12により検出される加速度の値が所定の閾値以上になった場合、エアバッグ装置11aの展開が必要とされる衝突が発生したものと判定し、エアバッグ装置11aを展開させる。
加速度センサ12(Gセンサ)は、車両の衝撃を検出するためのセンサ装置であり、車両の前部左右に2箇所、エアバッグECU11の内部に1箇所設けられている(図2参照)。なお、加速度センサ12は、車両左右側部、後部などに設けられていてもよい。これら各部に設けられた複数の加速度センサ12により検出される加速度の値が、加速度信号としてエアバッグECU11に出力される。そして、車両の前部等及びエアバッグECU11内に設けられた加速度センサ12により検出される加速度の値に基づいて、エアバッグECU11により車両事故の発生が検知され、エアバッグ装置11aが作動する構成となっている。
乗員検知センサ13は、車両の各座席における乗員の着座状態を検知するセンサ装置である(図2参照)。ここで、「着座状態」とは、乗員が車両の座席に着座しているか否か、また、正常な態勢で着座しているか否かの着座の様子を表す指標となる。本参考形態では、乗員検知センサ13は、座席に着座した乗員の荷重を検知するセンサであるとする。これは、乗員が着座することにより座席に加わる荷重を検知することに基づいて、乗員の「着座状態」を検知するものである。また、座席としては、例えば、運転席A1、助手席A2、右後部座席A3、左後部座席A4が設けられているものとする(図2参照)。乗員検知センサ13は、各座席A1〜A4の位置に対応して配設されている。
なお、運転者に同乗した乗員1人が後部座席A3,A4で横向きになった場合などには、右後部座席A3と左後部座席A4とのそれぞれに負荷荷重値が検出される。例えば、事故直前において、右後部座席A3の乗員検知センサ13により、座席A3に負荷荷重60kgが検出され、事故後に座席A3の検出荷重値が30kg、座席A4の検出荷重値が30kgとなれば、右後部座席A3に着座していた乗員が車両の後部座席A3,A4で横向きの状態になっていると推測できる。このように、乗員検知センサ13は、乗員が座席からずれて着座しているか否かなどの着座状態も検知可能となっている。
シートベルトスイッチ14は、乗員がシートベルトを着用していたか否かを検知するためのものである。このシートベルトスイッチ14は、車両の各座席A1〜A4に対応して配設される(図2参照)。各シートベルトスイッチ14は、各座席A1〜A4の乗員がシートベルトを着用している場合は、ON信号をエアバッグECU11に出力し、乗員がシートベルトを着用していない場合は、OFF信号をエアバッグECU11に出力する。
GPS装置15は、全地球測位システム(Global Positioning System)と呼ばれる人工衛星を利用した技術により対象物の現在位置を測定するための装置であり、車両の現在位置を測定して、この現在位置情報をエアバッグECU11に出力する。車両事故が発生した際は、GPS装置15により事故発生場所の位置が特定され、この位置情報がエアバッグECU11を介してDCM19に出力され、DCM19から管理センター3へ送信される。なお、GPS装置15は、エアバッグECU11を介さず、DCM19に直接接続されていてもよい。
スピーカ16及びマイク17は、エアバッグECU11により車両事故の発生が検知されると、エアバッグECU11から制御信号が送信されることにより作動する。スピーカ16は、DCM19を介して、管理センター3のオペレータからの問いかけを音声出力するための装置である。なお、車両事故発生時に、スピーカ16から所定の音声メッセージを自動的に出力するようにしてもよい。
マイク17は、スピーカ16から出力された音声に対して、車両内の乗員が応答した場合に、この乗員の音声を受信するための装置である。マイク17により受信された乗員の音声情報は、DCM19を介して管理センター3へ送信される。スピーカ16及びマイク17は、各座席A1〜A4の付近に1つずつ設けられているものとする(図2参照)。なお、スピーカ16及びマイク17の配置位置や個数は適宜変更可能であるとする。また、スピーカ16及びマイク17とエアバッグECU11との接続には、CAN(Controller Area Network)通信などの車内通信網を用いてもよい。
EDR(Event Data Recorder)18は、車両に配設され、車両事故に関する後述の事故情報20を記録するための装置である。EDR18は、エアバッグECU11に電気的に接続され、エアバッグECU11を介して、上述の加速度センサ12、乗員検知センサ13、シートベルトスイッチ14などの各種センサからの信号や、GPS装置15からの位置情報が入力される。EDR18は、これらの車両事故に関する情報を事故情報20として記憶する。
DCM19は、データ通信モジュール(Data Communication Module)と呼ばれる装置であり、外部の管理センター3などの機関に対して、車両に衝突事故などのトラブルが発生したことを報知する緊急通報動作を行うためのものである。このDCM19は、エアバッグECU11により車両事故の発生が検知され、エアバッグ装置11aが展開した場合、緊急通報信号に加えて、加速度センサ12により検出された加速度データ、乗員検知センサ13により検知された乗員の着座情報や、シートベルトスイッチ14により検出されたシートベルト着用情報などの種々の事故情報20を無線通信により管理センター3へ送信する通報動作を行う。
また、DCM19は、上記通報動作の実行後、乗員検知センサ13から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得し、当該着座情報を管理センター3へ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段としての機能を果たす。更に、DCM19は、管理センター3のオペレータの問いかけを音声情報として受信し、スピーカ16から音声出力させるとともに、マイク17により受信された乗員の音声を音声情報として情報処理装置2に送信する音声情報送信手段としての機能も果たす。なお、DCM19の電源としては、通常電源(例えば蓄電池や燃料電池等)に限らず、非常用の補助電源(例えばコンデンサやキャパシタ等)を用いるものとしてもよい。
事故情報20は、主として、車両事故直前の車両情報、車両事故直前の乗員情報、車両事故発生後の車両情報などからなる。車両事故直前の車両情報には、車両速度、アクセル開度率、エンジン回転数、ブレーキ操作の有無、ステアリングの角度、加速度センサ12により検出される車両前後方向の加速度、エンジンスロットル開度率、車両部品の故障情報などが含まれる。また、車両事故直前の乗員情報としては、運転席A1のシート位置、助手席A2の乗員の有無、乗員検知センサ13により検出される各座席A1〜A4の着座情報(荷重データ)、シートベルトスイッチ14により検出される各座席A1〜A4におけるシートベルト着用情報などが含まれる。また、車両事故発生後の車両情報としては、車両速度の変化量、車両左右方向の加速度、運転席エアバッグ及び助手席エアバッグが展開するまでの時間、横転時の横転角速度、ヨーレート(水平回転角速度)、各座席A1〜A4着座情報(荷重データ)などが含まれる。
情報処理装置2は、管理センター3に設置されたコンピュータであって通信部21及び表示部22などを備えて構成されている。通信部21は、DCM19からの乗員の音声情報を受信すると共に、DCM19を介してオペレータの音声をスピーカ16に送信することにより、車両用緊急通報装置1と通信を行うためのものである。また、車両用緊急通報装置1から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報などの事故情報20を受信するための受信部としての機能も果たす。
表示部22(着座情報表示部に相当)は、事故車両の各座席A1〜A4の着座情報を表示するためのディスプレイである。具体的には、表示部22には、事故発生後に通信部21により所定時間間隔で受信される着座情報が、荷重値の時間変化を示した荷重変化のグラフとして表示される(図4参照)。また、表示部22には、車両用緊急通報装置1のDCM19から送信される種々の事故情報20が表示されるものとする。これにより、管理センター3側では、事故発生後の乗員の着座状態の変化を把握可能となっている。
管理センター3には、オペレータが常駐していて、車両事故などが発生した際には、オペレータが車両用緊急通報装置1から送信される事故情報20及び着座情報に基づいて、病院、消防、警察などに連絡するなどの緊急処置を実行する。
次に、上記構成を有する車両用緊急通報装置1及び車両事故通報システム10による車両事故の緊急通報に関する制御の流れについて、図3に示すフローチャートを参照して説明する。ただし、このフローチャートは一例であり、これに限定されるものではない。
図3のフローチャートにおいて、車両側の車両用緊急通報装置1による緊急通報処理が行われる。この緊急通報処理において、まず、エアバッグECU11は、重大な車両事故が発生したか否かの判定を行う(S1、以下ステップをSと略記する)。ここで、重大な車両事故とは、エアバッグ装置11aの作動を要する衝突事故などが発生した場合を想定している。この重大事故の判定は、加速度センサ12により検出される加速度の値が所定の閾値以上か否かをエアバッグECU11により判定することに基づいて行われる。この閾値は、車両に大きな衝撃が加わり、衝撃に伴い重傷者が発生する可能性があると想定される場合における加速度の値に設定されている。
なお、加速度センサ12により検出される加速度の値が所定の閾値未満の場合、エアバッグECU11は、重大な車両事故は発生していないと判定し(S1:No)、S1に戻る。この場合、車両事故が発生していたとしても、重大な車両事故ではなく、乗員自ら外部へ連絡をとることが可能な状態であるとみなし、車両用緊急通報装置1による緊急通報は行われない。
エアバッグECU11は、重大な車両事故が発生したと判定した場合(S1:Yes)、エアバッグ装置11aを作動させて(S2)、事故による衝撃から乗員を保護する。続いて、エアバッグECU11は、スピーカ16及びマイク17を作動させて(S3)、事故車両の乗員と管理センター3のオペレータとの間で通話可能な状態とする。
次に、エアバッグECU11は、乗員検知センサ13により検知された乗員の着座情報、シートベルトスイッチ14により検知されたシートベルト着用情報などの事故情報20、及び緊急通報信号を事故車両の外部の管理センター3へ送信する通報動作を実行する(S4)。具体的には、EDR18に記録された種々の事故情報20及び緊急通報信号が、DCM19から管理センター3の情報処理装置2に送信される。
管理センター3側では、情報処理装置2の通信部21により、緊急通報信号0及び種々の事故情報2が受信される(S5)。更に、S4及びS5においては、事故車両の乗員と管理センター3のオペレータとの間で、音声情報の送受信が開始される。すなわち、オペレータが通信部21を用いて、車両内の乗員との通話を試み、乗員が通話可能な状態であれば、オペレータとの間で通話(電話)を開始する。
管理センター3のオペレータからの問いかけは、車両用緊急通報装置1のスピーカ16から音声出力される。この問いかけの内容としては、例えば、「皆さん、大丈夫ですか?返答してください」、「怪我はありませんか?」、「火災は発生していませんか?」などのように、乗員の怪我の状態や、車両の事故状況についての確認を行う内容であるとする。乗員がオペレータの問いかけに応答できる状態であれば、乗員がオペレータと通話(ハンズフリー通話)を行うことにより、事故状況や怪我の状況をオペレータに説明することができる。従って、管理センター3のオペレータは、乗員の傷害程度や詳しい事故状況などを把握することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
しかしながら、重大な車両事故の発生に伴う衝撃によって、乗員が重傷を負うなどして意識を失ったり声を発し難くなったりすることにより、管理センター3のオペレータからの問いかけに対して、乗員が応答することができない状態(会話困難な状況)となっている場合がある。本参考形態の車両事故通報システム10は、このように重大な車両事故の発生により、管理センター3のオペレータと事故車両の乗員との間で音声通話が不可能な状況を想定している。
次に、車両側では、エアバッグECU11は、乗員検知センサ13により検出される着座情報を所定時間(例えば数ms)間隔で繰り返し取得する。そして、この着座情報を、管理センター3の情報処理装置2へDCM19を介して送信する動作を所定時間(例えば30分間)に亘って継続する(S6)。一方、管理センター3側では、情報処理装置2の通信部21により、DCM19から送信される着座情報を所定時間(例えば数ms)間隔で受信(取得)する(S7)。
続いて、表示部22に各座席A1〜A4の着座情報が表示される(S8)。具体的には、表示部22には、図4に例示されるように、事故発生後に各座席A1〜A4に負荷される荷重の変化を表す荷重グラフが表示されるとともに、種々の事故情報20が表示されるものとする。管理センター3のオペレータは、表示部22に表示される荷重変化のグラフ及び種々の事故情報20を確認することにより、乗員の傷害程度や事故状況を推定して、事故発生場所に救急車両などを迅速に向かわせたり、病院、消防、警察などの各機関に速やかに知らせたりするなどの緊急処置を行う。なお、図4に示す荷重グラフでは、事故発生後に乗員が座席からずれた態勢となっているとともに身動きをしていることが分かる。
以上説明したように、本参考形態の車両用緊急通報装置1は、車両の事故発生を検知する車両事故検知手段であるエアバッグECU11と、車両の各座席A1〜A4における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段である乗員検知センサ13と、車両の各座席における乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段であるシートベルトスイッチ14と、エアバッグECU11により事故発生が検知された場合に、乗員検知センサ13により検知された乗員の着座情報、シートベルトスイッチ14により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を車両の外部の管理センター3へ送信する通報動作を実行する通報手段としてのDCM(19,S4)とを備えている。そして、情報送信手段としてのDCM(19,S6)は、通報動作の実行後、乗員検知センサ13から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して管理センター3へ送信する動作を所定時間に亘って継続することを特徴とする。
この構成によれば、エアバッグECU11により事故発生が検知された場合に、DCM19により、乗員の着座情報及びシートベルト着用情報などの事故情報20を管理センター3へ送信する通報動作が実行された後、更に、乗員検知センサ13から着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して送信する動作を所定時間に亘って継続することができる。従って、管理センター3のオペレータは、事故情報20を確認することに加えて、車両事故発生後における車両内の乗員の着座情報を所定時間に亘って確認することにより、乗員の着座状態の変化を把握することができる。これにより、オペレータは、乗員が声を発せないために音声通話が不可能な状況であっても、事故情報20と事故発生後に所定時間間隔で送信される着座情報とを確認することで、乗員の傷害程度を推定することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
また、乗員検知センサ13は、各座席A1〜A4に加わる荷重を検出する荷重センサを有し、荷重センサの出力に基づいて乗員の着座状態を検知することを特徴とする。この構成によれば、乗員検知センサ13により各座席A1〜A4の荷重変化を検出することができるので、管理センター3のオペレータは、事故車両の座席上において乗員が身動きを行っているか否かを判断することで、乗員が意識のある状態かどうかを推定することができる。また、事故発生前と事故発生後において、荷重センサにより検出される荷重の値が異なる場合、オペレータは、衝突事故に伴って乗員が座席からずれた態勢で着座していたり座席から移動して落ちたりしていて、負傷している可能性が高いと推定することができる。更に、乗員検知センサ13の着座情報により、事故による負傷者の数を推定することが可能である。
また、車両内に配設されて音声を出力する音声出力手段であるスピーカ16と、車両内に配設されて車両内の乗員の発する音声を受信する音声受信手段であるマイク17と、車両事故検知手段により事故発生が検知された場合に、スピーカ16及びマイク17を作動させる作動手段としてのエアバッグECU(11,S3)を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、車両事故が発生した際に、スピーカ16及びマイク17を用いることにより、事故車両の乗員が管理センター3のオペレータと通話(ハンズフリー通話)を行うことができる。これにより、管理センター3のオペレータは、事故車両の乗員との通話により、乗員の傷害程度や事故状況を正確に把握することができる。
また、エアバッグECU11は、車両に搭載された加速度センサ12により検出される加速度が所定値以上である場合に、車両に搭載されて事故の衝撃から乗員を保護する乗員保護手段であるエアバッグ装置11aの作動を要する事故発生を検知することを特徴とする。
この構成によれば、エアバッグ装置11aの作動を要する重大な事故発生を確実に検知することができるので、車両用緊急通報装置1による緊急通報が不必要に行われることを防ぐことができる。
また、車両の現在位置を特定する位置特定手段であるGPS装置15を備え、通報手段であるDCM19は、GPS装置15により特定された事故発生場所の位置情報を管理センター3へ送信することを特徴とする。この構成によれば、事故発生場所の位置をGPS装置15により特定することができるので、事故発生場所に迅速且つ確実に救急車両などを向かわせることができる。
本参考形態の車両事故通報システム10は、上記した車両用緊急通報装置1と、管理センター3に設置され、車両用緊急通報装置1から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信する受信部である通信部(21,S5,S7)を有する情報処理装置2とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、通信部21により、車両用緊急通報装置1から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を確実に受信することができる。これにより、管理センター3のオペレータは、シートベルト着用情報及び着座情報を確認することができ、適切な緊急処置を行うことができる。
また、情報処理装置2は、通信部21により受信された着座情報に基づいて、各座席A1〜A4の着座情報を表示する表示部(22,S8)を備えたことを特徴とする。この構成によれば、管理センター3のオペレータは、表示部22(着座情報表示部)を視認することにより、各座席A1〜A4の乗員の着座状態を迅速且つ的確に把握することができる。
実施形態
次に、本発明の実施形態について、図5〜図8を参照して説明する。なお、図5〜図8には上記参考形態と同一部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてだけ説明する。
本実施形態の車両事故通報システム10では、図5に示すように、参考形態と比較して、管理センター3に設置された情報処理装置2に、判定部23と推定部24とが追加された構成となっている点が異なる。なお、車両用緊急通報装置1は、参考形態と同様の構成となっている。
情報処理装置2の判定部23及び推定部24は、CPUを主体として構成されている。判定部23は、通信部21に電気的に接続されている。また、推定部24は、判定部23及び表示部22に電気的に接続されている。
判定部23は、車両用緊急通報装置1からの乗員の音声情報が、通信部21により受信されたか否かを判定する処理を行うものである。また、推定部24は、通信部21により受信されたシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定する処理を行うものである。これら推定部24及び判定部23は、所定のプログラムを実行することにより上述の処理を行う。
また、本実施形態では、情報処理装置2の表示部22に、上述の推定部24により推定された乗員の傷害程度が表示される(図8参照)。なお、参考形態と同様に、表示部22には、各座席A1〜A4の荷重グラフ(図4参照)、及び、種々の事故情報20が表示される。
次に、上記構成を有する本実施形態における車両事故通報システム10による緊急通報処理及び乗員の傷害程度推定処理の流れについて、図6、図7に示すフローチャートを参照して説明する。ただし、これらのフローチャートは一例であり、これらに限定されるものではない。
図6に示す本実施形態の車両用緊急通報装置1による緊急通報処理では、図3に示す参考形態におけるフローチャートのS8の後に、S9、S10が追加されたものとなっている。すなわち、着座情報を表示部22に表を開始した(S8)後、情報処理装置2の推定部24による乗員の傷害程度推定処理を行う(S9)。乗員の傷害程度推定処理が終了すると、乗員の傷害程度を表示部22に表示する(S10)。
ここで、乗員の傷害程度推定処理について、図7のフローチャートを参照して詳しく説明する。なお、情報処理装置2による乗員の傷害程度推定処理は、事故車両の各座席A1〜A4に対して行われる。
この乗員の傷害程度推定処理においては、まず、乗員の応答があったか否かの判定が判定部23により行われる(S11)。判定部23により乗員の応答があったと判定された場合には(S11:Yes)、傷害程度推定処理を終了する。すなわち、本実施形態の傷害程度推定処理は、乗員の応答がないことを前提として行われる。これは、乗員が管理センター3のオペレータからの問いかけに対して応答することが可能な状態であれば、オペレータは、当該乗員等の傷害程度や事故状況を直接通話することにより把握することができるためである。
判定部23により乗員の応答がないと判定された場合(S11:No)、事故発生時にシートベルトの着用があったか否かの判定が行われる(S12)。具体的には、図6のS5により受信された事故情報20のうち、各座席A1〜A4におけるシートベルトスイッチ14の出力信号がON信号かOFF信号であったかの判定を推定部24により行う。
推定部24は、シートベルト着用情報が着用なし(S12:No)で、且つ、着座情報に変化(荷重変化)がない場合(S13:No)、該当座席の乗員の傷害程度を、図8に示す「ケースA」と推定する(S15)。この場合、推定部24は、事故発生時にシートベルトの着用がなく、事故発生後に座席の荷重変化がないということから、乗員が車室外に飛ばされるなどして、重傷を負っている可能性が高い状態(重傷)であると推定する。
すなわち、事故発生前の荷重データは、EDR18に記録された後に事故情報20として情報処理装置2に送信されているため(S4)、例えば、事故発生後の着座情報(荷重データ)が「0」となっていれば、少なくとも乗員が衝撃により座席から離れたところまで飛ばされた可能性が高いことが分かる。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用なし(S12:No)で、且つ、着座情報(荷重変化)に変化がある場合(S13:Yes)、乗員の傷害程度を図8に示す「ケースB」と推定する(S16)。すなわち、推定部24は、オペレータからの問いかけに対して乗員が応答できない状態であって、事故発生時にシートベルトの着用がないので重傷を負っている可能性が高いが、座席の荷重変化はあるので乗員の意識はある状態(重傷であるが意識のある状態)であると推定する(図4参照)。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用あり(S12:Yes)で、且つ、着座情報に変化(荷重変化)がない場合(S14:No)、乗員の傷害程度を図8に示す「ケースC」と推定する(S17)。すなわち、推定部24は、事故発生時にシートベルトの着用があったものの、座席の荷重変化がないことから、乗員が意識のない状態であると推定する。これは、もし乗員に意識があれば身動きをとるなどするため、座席上での荷重変化が検出されるはずだからである。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用あり(S12:Yes)で、且つ、着座情報に変化(荷重変化)がある場合(S14:Yes)、乗員の傷害程度を図8に示す「ケースD」と推定する(S18)。この場合、推定部24は、事故発生時にシートベルトの着用があって座席の荷重変化があることから、乗員の意識はあるけれども、オペレータの問いかけに対して応答ができない状態であると推定する。これは、例えばオペレータからの問いかけに対して、乗員が応答しようと試みることで荷重変化が検出されているが、マイク17に声が届かない場合や声を発することができない場合などの状況であることが想定される。
このように、乗員の傷害程度推定処理が終了すると、図6のフローチャートに戻り、図8に示すように、表示部22に乗員の傷害程度が表示される(S10)。なお、表示部22には、上述したように、種々の事故情報20及び事故発生後の座席の荷重変化のグラフが表示される(図4参照)。そして、管理センター3のオペレータは、表示部22に表示された乗員の傷害程度、事故情報20、及び荷重変化のグラフを確認することで、救急機関へ救急出動要請を行うなどの適切な緊急処置を実行する。
具体的には、管理センター3のオペレータは、推定部24により推定された各座席A1〜A4の各乗員の傷害程度を確認することにより、その傷害程度に応じて必要な救急車両などの台数を推定して、事故発生場所に救急車両などを迅速に向かわせたり、推定される事故状況を病院、消防、警察などの各機関に速やかに知らせたりするなどの緊急処置を行う。
以上説明したように、本実施形態の車両事故通報システム10は、上述した車両用緊急通報装置1と情報処理装置2とを有して構成され、情報処理装置2は、通信部21(受信部)により受信されたシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、乗員の傷害程度を推定する推定部24を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、事故車両に搭載された車両用緊急通報装置1から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報に基づいて、管理センター3側において情報処理装置2の推定部24により、乗員の傷害程度を自動的に推定することができる。これにより、管理センター3のオペレータは、乗員の傷害程度を迅速且つ的確に把握することができ、適切な緊急処置を素早く行うことができる。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用なし(S12:No)で、且つ着座情報に変化がない場合(S13:No)、乗員の傷害程度が重傷である「ケースA」と推定する(S15)ことを特徴とする。
この構成によれば、推定部24により、事故発生時にシートベルトの着用がなく、事故発生後に座席における荷重変化がない場合、当該座席の乗員は車室外に飛ばされるなどして、重傷を負っている可能性が高い状態(重傷)であると推定することができる。これにより、管理センター3のオペレータは、事故車両の乗員に対して迅速な救命活動が必要であることを把握でき、適切な緊急処置を素早く実行することができる。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用なし(S12:No)で、且つ着座情報に変化がある場合(S13:Yes)、乗員が重傷であるが意識のある状態「ケースB」であると推定する(S16)ことを特徴とする。
この構成によれば、推定部24により、オペレータからの問いかけに対して乗員が応答できない状態であって、事故発生時にシートベルト着用がないので重傷を負っている可能性が高いが、座席の荷重変化はあるので乗員の意識はある状態であると推定することができる。これにより、管理センター3のオペレータは、乗員が重傷である可能性が高いことを把握して、直ちに救急車両を手配するとともに、乗員に意識がある旨を病院の救急隊員などに伝えて救命活動に役立てることができる。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用あり(S12:Yes)で、且つ着座情報に変化がない場合(S14:No)、乗員が意識のない状態「ケースC」であると推定する(S17)ことを特徴とする。
この構成によれば、推定部24により、該当する座席の乗員がシートベルトを着用していたものの座席の荷重変化がないことから、乗員が意識のない状態であると推定することができる。これにより、管理センター3のオペレータは、乗員が重傷を負っているおそれがあるので、その旨を救急隊員などに伝え、適切な緊急処置を行うことができる。
また、推定部24は、シートベルト着用情報が着用あり(S12:Yes)で、且つ着座情報に変化がある場合(S14:Yes)、乗員が意識のある状態である「ケースD」と推定する(S18)ことを特徴とする。
この構成によれば、推定部24により、事故発生時にシートベルトの着用があって、座席の荷重変化があることから、乗員の意識はあるけれども、オペレータの問いかけに対して応答ができない状態であると推定することができる。これにより、オペレータは、事故発生時に乗員がシートベルトを着用していたものの、重傷をおっているおそれがある旨を救急隊員などに伝えて、適切な緊急処置を行うことができる。
また、本実施形態の車両事故通報システム10では、車両用緊急通報装置1は、マイク17により受信された乗員の音声を音声情報として情報処理装置2に送信する音声情報送信手段であるDCM19を備え、情報処理装置2は、音声情報を受信すると共にスピーカ16に音声を送信することにより、車両用緊急通報装置1と通信を行う通信部21と、車両用緊急通報装置1から送信されるシートベルト着用情報及び着座情報を受信する通信部21と、通信部21により受信された音声情報に基づいて、乗員の応答があったか否かの判定を行う判定部(23,S11)とを備えている。そして、推定部(24,S15〜S18)は、判定部23により乗員の応答がないと判定された場合、乗員の傷害程度の推定を行うことを特徴とする。
この構成によれば、スピーカ16から出力されるオペレータの問いかけに対して、判定部23により乗員の応答がないと判定された場合、すなわち、オペレータと乗員との音声通話が不可能な場合に限り、推定部24による乗員の傷害程度の推定処理を実行することができる。これにより、乗員の応答がある場合、すなわち、オペレータと乗員との音声通話が可能な場合には、乗員の傷害程度推定処理を実行しないようにでき、情報処理装置2の処理量を少なく済ませることができる。
また、情報処理装置2は、推定部24により推定された乗員の傷害程度が表示される表示部22(推定結果表示部)を有することを特徴とする。この構成によれば、管理センター3のオペレータは、乗員の傷害程度が表示された表示部22を視認することにより、乗員の傷害程度を迅速且つ的確に把握することができる。これにより、救急、消防、警察などの各機関と連携することで、乗員に対してより適切な緊急処置を迅速に行うことが可能となる。
[その他の実施形態]
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形または拡張を施すことができる。例えば、上記実施形態では、乗員検知センサ13として荷重センサを用いたが、乗員検知センサ13として静電容量センサを各座席A1〜A4に設けるようにしてもよい。静電容量センサは、乗員が座席に着座したことに伴う静電容量の変化を検出するものである。この静電容量センサの出力に基づいて、乗員の着座状態を検知することができる。
また、実施形態において、判定部23により乗員の応答があったか否かの判定を行った(S11)後に、推定部24により乗員の傷害程度の推定を行う(S12〜S18)ものとしたが、これに限られず、判定部23による判定を省略してもよい。この場合、管理センター3のオペレータは、乗員との通話内容と、推定部24により推定された乗員の傷害程度との両方を参照して、より的確な緊急処置を行うことができる。
また、上記実施形態では、車両用緊急通報装置1において、DCM19がシートベルト着用情報や着座情報などの事故情報20を送信するための機能と、車両の乗員と管理センター3のオペレータとの間で通話を行うための通信装置としての機能との両方の機能を有するものとしたが、これら2つの機能を別々の通信装置を用いることにより実行してもよい。
また、情報処理装置2においても、通信部21がマイク17により受信された乗員の音声情報を受信すると共にスピーカ16に音声を送信することにより、車両用緊急通報装置1と通信を行う機能と、事故情報20を受信する機能との両方を有するものとしたが、これら2つの機能を別々の通信装置を用いることにより実行してもよい。
1 車両用緊急通報装置
2 情報処理装置
3 管理センター
10 車両事故通報システム
11 エアバッグECU(車両事故検知手段)
11a エアバッグ装置(乗員保護手段)
12 加速度センサ
13 乗員検知センサ(乗員検知手段)
14 シートベルトスイッチ(シートベルト着用検知手段)
15 GPS装置(位置特定手段)
16 スピーカ(音声出力手段)
17 マイク(音声受信手段)
19 DCM(通報手段、情報送信手段)
20 事故情報
21 通信部、受信部
22 着座情報表示部、推定結果表示部
23 判定部
24 推定部

Claims (12)

  1. 車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、
    前記車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、
    を備えた車両事故通報システムであって、
    前記車両用緊急通報装置は、
    前記車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、
    前記車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、
    前記車両の各前記座席における前記乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、
    前記車両事故検知手段により前記事故発生が検知された場合に、前記乗員検知手段により検知された前記乗員の着座情報、前記シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を前記管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、
    前記通報手段による前記通報動作の実行後、前記乗員検知手段から前記着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して前記管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、
    を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記管理センターに設置され、前記車両用緊急通報装置から送信される前記シートベルト着用情報及び前記着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、
    前記受信部により受信された前記シートベルト着用情報及び前記着座情報に基づいて、前記乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S15)と、
    を有し、
    前記推定部は、前記シートベルト着用情報が着用なしで、且つ前記着座情報に変化がない場合、前記乗員の傷害程度が重傷であると推定することを特徴とする車両事故通報システム(10)。
  2. 車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、
    前記車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、
    を備えた車両事故通報システムであって、
    前記車両用緊急通報装置は、
    前記車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、
    前記車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、
    前記車両の各前記座席における前記乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、
    前記車両事故検知手段により前記事故発生が検知された場合に、前記乗員検知手段により検知された前記乗員の着座情報、前記シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を前記管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、
    前記通報手段による前記通報動作の実行後、前記乗員検知手段から前記着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して前記管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、
    を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記管理センターに設置され、前記車両用緊急通報装置から送信される前記シートベルト着用情報及び前記着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、
    前記受信部により受信された前記シートベルト着用情報及び前記着座情報に基づいて、前記乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S16)と、
    を有し、
    前記推定部は、前記シートベルト着用情報が着用なしで、且つ前記着座情報に変化がある場合、前記乗員が重傷であるが意識のある状態であると推定することを特徴とする車両事故通報システム(10)。
  3. 車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、
    前記車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、
    を備えた車両事故通報システムであって、
    前記車両用緊急通報装置は、
    前記車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、
    前記車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、
    前記車両の各前記座席における前記乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、
    前記車両事故検知手段により前記事故発生が検知された場合に、前記乗員検知手段により検知された前記乗員の着座情報、前記シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を前記管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、
    前記通報手段による前記通報動作の実行後、前記乗員検知手段から前記着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して前記管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、
    を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記管理センターに設置され、前記車両用緊急通報装置から送信される前記シートベルト着用情報及び前記着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、
    前記受信部により受信された前記シートベルト着用情報及び前記着座情報に基づいて、前記乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S17)と、
    を有し、
    前記推定部は、前記シートベルト着用情報が着用ありで、且つ前記着座情報に変化がない場合、前記乗員の意識がない状態であると推定することを特徴とする車両事故通報システム(10)。
  4. 車両に搭載された車両用緊急通報装置(1)と、
    前記車両の外部の管理センター(3)に設置された情報処理装置(2)と、
    を備えた車両事故通報システムであって、
    前記車両用緊急通報装置は、
    前記車両の事故発生を検知する車両事故検知手段(11)と、
    前記車両の各座席(A1〜A4)における乗員の着座状態を検知する乗員検知手段(13)と、
    前記車両の各前記座席における前記乗員のシートベルトの着用状態を検知するシートベルト着用検知手段(14)と、
    前記車両事故検知手段により前記事故発生が検知された場合に、前記乗員検知手段により検知された前記乗員の着座情報、前記シートベルト着用検知手段により検知されたシートベルト着用情報、及び緊急通報信号を前記管理センターへ送信する通報動作を実行する通報手段(19,S4)と、
    前記通報手段による前記通報動作の実行後、前記乗員検知手段から前記着座情報を所定時間間隔で繰り返し取得して前記管理センターへ送信する動作を所定時間に亘って継続する情報送信手段(19,S6)と、
    を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記管理センターに設置され、前記車両用緊急通報装置から送信される前記シートベルト着用情報及び前記着座情報を受信する受信部(21,S5,S7)と、
    前記受信部により受信された前記シートベルト着用情報及び前記着座情報に基づいて、前記乗員の傷害程度を推定する推定部(24,S9、S18)と、
    を有し、
    前記推定部は、前記シートベルト着用情報が着用ありで、且つ前記着座情報に変化がある場合、前記乗員が意識のある状態であると推定することを特徴とする車両事故通報システム(10)。
  5. 前記乗員検知手段は、前記座席に加わる荷重を検出する荷重センサを有し、前記荷重センサの出力に基づいて前記乗員の着座状態を検知することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
  6. 前記乗員検知手段は、前記座席に設けられて静電容量を検出する静電容量センサを有し、前記静電容量センサの出力に基づいて前記乗員の着座状態を検知することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
  7. 前記車両用緊急通報装置は、
    前記車両内に配設されて音声を出力する音声出力手段(16)と、
    前記車両内に配設されて前記車両内の前記乗員の発する音声を受信する音声受信手段(17)と、
    前記車両事故検知手段により前記事故発生が検知された場合に、前記音声出力手段及び前記音声受信手段を作動させる作動手段(11,S3)と、
    有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
  8. 前記車両用緊急通報装置は、前記音声受信手段により受信された前記乗員の音声を音声情報として前記情報処理装置に送信する音声情報送信手段(19)を有し、
    前記情報処理装置は、
    前記音声情報を受信すると共に前記音声出力手段に音声を送信することにより、前記車両用緊急通報装置と通信を行う通信部(21)と、
    前記通信部により受信された前記音声情報に基づいて、前記乗員の応答があったか否かの判定を行う判定部(23,S11)と、
    有し、
    前記推定部は、前記判定部により前記乗員の応答がないと判定された場合、前記乗員の傷害程度の推定を行うことを特徴とする請求項7に記載の車両事故通報システム。
  9. 前記車両事故検知手段は、前記車両に搭載された加速度センサにより検出される加速度が所定値以上である場合に、前記車両に搭載されて事故の衝撃から前記乗員を保護する乗員保護手段の作動を要する前記事故発生を検知することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
  10. 前記車両用緊急通報装置は、前記車両の現在位置を特定する位置特定手段(15)を有し、
    前記通報手段は、前記位置特定手段により特定された事故発生場所の位置情報を前記管理センターへ送信することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
  11. 前記情報処理装置は、前記受信部により受信された前記着座情報に基づいて、前記各座席の着座情報を表示する着座情報表示部(22,S8)を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
  12. 前記情報処理装置は、前記推定部により推定された前記乗員の傷害程度を表示する推定結果表示部(22,S10)を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の車両事故通報システム。
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