JP6372560B2 - ピラゾール化合物の製造方法 - Google Patents

ピラゾール化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6372560B2
JP6372560B2 JP2016505185A JP2016505185A JP6372560B2 JP 6372560 B2 JP6372560 B2 JP 6372560B2 JP 2016505185 A JP2016505185 A JP 2016505185A JP 2016505185 A JP2016505185 A JP 2016505185A JP 6372560 B2 JP6372560 B2 JP 6372560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
pyrazolidine
pyrazol
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016505185A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015129591A1 (ja
Inventor
康行 仲江
康行 仲江
宮本 隆史
隆史 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Publication of JPWO2015129591A1 publication Critical patent/JPWO2015129591A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6372560B2 publication Critical patent/JP6372560B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D231/18One oxygen or sulfur atom
    • C07D231/20One oxygen atom attached in position 3 or 5
    • C07D231/22One oxygen atom attached in position 3 or 5 with aryl radicals attached to ring nitrogen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D231/18One oxygen or sulfur atom
    • C07D231/20One oxygen atom attached in position 3 or 5

Description

本発明はピラゾール化合物の製造方法に関する。
1−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシピラゾールに代表される3位にヒドロキシ基を有するピラゾール化合物は医薬等の製造中間体として有用であり、その工業的製造方法が求められている。
US−6040458には、塩基と酢酸コバルト等の金属塩との存在下に、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オンを水中で酸素を用いて酸化する製造方法が開示されている。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]酸の存在下に、式(2):
Figure 0006372560
(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または置換基を有していてもよいピリジル基を表し、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のハロアルキル基を表す。)
で示されるピラゾリジン化合物と亜硝酸塩とを反応させる工程を含む式(1):
Figure 0006372560
(式中、R、RおよびRは前記と同じ意味を表す。)
で示されるピラゾール化合物の製造方法。
[2]塩基の存在下に、式(3):
Figure 0006372560
(式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または置換基を有していてもよいピリジル基を表す。)
で示されるヒドラジン化合物と式(4):
Figure 0006372560
(式中、Yは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のハロアルキル基を表す。)
で示される化合物とを反応させて、式(2)で示されるピラゾリジン化合物を得る工程をさらに含む[1]に記載の製造方法。
本発明は、酸の存在下に、式(2):
Figure 0006372560
(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または置換基を有していてもよいピリジル基を表し、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のハロアルキル基を表す。)
で示されるピラゾリジン化合物(以下、ピラゾリジン(2)という場合がある。)と亜硝酸塩とを反応させる工程を含む式(1):
Figure 0006372560
(式中、R、RおよびRは前記と同じ意味を有する。)
で示されるピラゾール化合物(以下、ピラゾール(1)という場合がある。)の製造方法である。
炭素数1〜12のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基およびドデシル基が挙げられ、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
該アルキル基は1以上の置換基を有していてもよく、置換基は反応に不活性な置換基であり、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基等の炭素数1〜6のハロアルコキシ基;ニトロ基;およびシアノ基などが挙げられる。置換基を有する炭素数1〜12のアルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基が挙げられる。
炭素数3〜12のシクロアルキル基の例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およびシクロオクチル基が挙げられ、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましい。該シクロアルキル基は1以上の置換基を有していてもよく、置換基は反応に不活性な置換基であり、具体的には、前記ハロゲン原子;前記炭素数1〜6のアルコキシ基;前記炭素数1〜6のハロアルコキシ基;ニトロ基;およびシアノ基などが挙げられる。置換基を有する炭素数3〜12のシクロアルキル基の具体例としては、4−フルオロシクロヘキシル基が挙げられる。
炭素数6〜16のアリール基の例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基およびナフタレン−2−イル基が挙げられ、炭素数6〜12のアリール基が好ましい。該アリール基は1以上の置換基を有していてもよく、置換基は反応に不活性な置換基であり、具体的には、前記ハロゲン原子;前記炭素数1〜6のアルコキシ基;クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ノナフルオロブチル基等の炭素数1〜6のハロアルキル基;前記炭素数1〜6のハロアルコキシ基;ニトロ基;およびシアノ基などが挙げられる。置換基を有する炭素数6〜16のアリール基の具体例としては、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−イソプロポキシフェニル基、2−フルオロ−4−メチルフェニル基、3−フルオロ−4−メチルフェニル基、4−クロロ−3−フルオロフェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、3−クロロ−2−メトキシフェニル基、4−クロロ−2−メトキシフェニル基、5−クロロ−2−メトキシフェニル基、4−ニトロフェニル基および4−シアノフェニル基が挙げられる。
ピリジル基は1以上の置換基を有していてもよく、置換基としては反応に不活性な置換基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;前記ハロゲン原子;前記炭素数1〜6のアルコキシ基;クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ノナフルオロブチル基等の炭素数1〜6のハロアルキル基;前記炭素数1〜6のハロアルコキシ基;ニトロ基;およびシアノ基などが挙げられる。置換基を有していてもよいピリジル基の具体例としては、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、2−メトキシピリジン−3−イル基、6−クロロピリジン−3−イル基、6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル基、6−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル基、2,6−ジメトキシピリジン−3−イル基、5−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル基、6−メチル−2−メトキシピリジン−3−イル基、6−シアノ−2−メトキシピリジン−3−イル基、6−(トリフルオロメチル)−2−メトキシピリジン−3−イル基、5−メチルピリジン−2−イル基、6−メチルピリジン−2−イル基および5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル基が挙げられる。
は、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または置換基を有していてもよいピリジル基であり、より好ましくは、下記群Pから選ばれる1以上の置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または下記群Qから選ばれる1以上の置換基を有していてもよいピリジル基である。
群P:ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基
群Q:炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基
およびRで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられ、炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基が挙げられ、炭素数1〜3のハロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基およびペンタフルオロエチル基が挙げられる。
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、一方が水素原子であり、他方が水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましく、両方が水素原子であることが特に好ましい。
ピラゾリジン(2)の具体例としては、1−フェニルピラゾリジン−3−オン、1−(2−フルオロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−フルオロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−フルオロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(ペンタフルオロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−ブロモフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−ブロモフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−ブロモフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−メチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−メチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−メチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−エチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−エチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−エトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−イソプロピルオキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピラゾリジン−3−オン、1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピラゾリジン−3−オン、1−(3−クロロ−2−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−ニトロフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−シアノフェニル)ピラゾリジン−3−オン、1−(ナフタレン−2−イル)ピラゾリジン−3−オン、tert−ブチルピラゾリジン−3−オン、シクロヘキシルピラゾリジン−3−オン、1−(ピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2−メトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(6−クロロピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(6−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(2,6−ジメトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(5−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(6−メチル−2−メトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(6−シアノ−2−メトキシピリジン−3−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−[6−(トリフルオロメチル)−2−メトキシピリジン−3−イル]ピラゾリジン−3−オン、1−(ピリジン−2−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピラゾリジン−3−オン、1−(ピリジン−4−イル)ピラゾリジン−3−オン、1−(4−クロロフェニル)−4−メチルピラゾリジン−3−オン、1−(4−クロロフェニル)−5−メチルピラゾリジン−3−オン、4−ブロモ−1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オンおよび1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−5−メチルピラゾリジン−3−オンが挙げられる。
亜硝酸塩としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩、亜硝酸カルシウム等の亜硝酸アルカリ土類金属塩および亜硝酸銀が挙げられ、亜硝酸アルカリ金属塩が好ましく、亜硝酸ナトリウムがより好ましい。亜硝酸塩の使用量は、ピラゾリジン(2)1モルに対して、通常1モル〜20モル、好ましくは2モル〜10モルである。亜硝酸塩は、水溶液等の溶液の形態で使用してもよい。
酸としては、塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素、硫酸、リン酸およびメタンスルホン酸等のアルカンスルホン酸が挙げられ、ハロゲン化水素が好ましく、塩化水素がより好ましい。かかる酸は、塩酸のように水溶液等の溶液の形態で使用してもよい。酸の使用量は、亜硝酸塩1モルに対して、通常1モル〜10モル、好ましくは1モル〜3モルである。
反応は、通常溶媒中で実施され、溶媒としては、水および有機溶媒と水との混合溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の飽和炭化水素溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒;アセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の非プロトン性アミド溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;および酢酸プロピル、酢酸ブチル等のカルボン酸エステル溶媒が挙げられる。二種以上の有機溶媒を組み合わせて用いてもよい。溶媒は、好ましくは、水、芳香族炭化水素溶媒と水との混合溶媒またはニトリル溶媒と水との混合溶媒である。溶媒の使用量は、ピラゾリジン(2)1質量部に対して、通常0.5質量部〜50質量部であり、好ましくは1質量部〜20質量部である。有機溶媒と水との混合溶媒における有機溶媒に対する水の割合は、制限されない。
反応は、通常、ピラゾリジン(2)と亜硝酸塩とを、酸の存在下に混合することにより実施され、その混合順序は制限されない。好ましくは、ピラゾリジン(2)と酸との混合物に、亜硝酸塩を加える方法またはピラゾリジン(2)と亜硝酸塩との混合物に、酸を加える方法により反応が実施される。
反応温度は、通常0℃〜25℃であり、好ましくは0℃〜10℃である。反応時間は、通常1時間〜50時間である。
反応終了後、例えば、得られた反応混合物を濾過することにより、ピラゾール(1)を取り出すことができる。反応混合物を亜硫酸塩等の還元剤で処理して、未反応の亜硝酸塩を分解した後、ピラゾール(1)を取り出してもよい。取り出したピラゾール(1)は、クロマトグラフィや再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
ピラゾール(1)の具体例としては、1−フェニル−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(ペンタフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−エチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−エチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−エトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−イソプロピルオキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−フルオロ−4−メチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−オール、1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−3−オール、1−(3−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−シアノフェニル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(ナフタレン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−オール、1−シクロヘキシル−1H−ピラゾール−3−オール、1−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(6−クロロピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(6−ブロモ−2−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(6−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(2,6−ジメトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(5−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(6−メチル−2−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(6−シアノ−2−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−[6−(トリフルオロメチル)−2−メトキシピリジン−3−イル]−1H−ピラゾール−3−オール、1−(ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(5−メチルピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(6−メチルピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−1H−ピラゾール−3−オール、1−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−クロロフェニル)−4−メチル−1H−ピラゾール−3−オール、1−(4−クロロフェニル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−オール、4−ブロモ−1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−オールおよび1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−オールが挙げられる。
ピラゾリジン(2)は、塩基の存在下に、式(3):
Figure 0006372560
(式中、Rは上記と同一の意味を有する。)
で示されるヒドラジン化合物(以下、ヒドラジン(3)という場合がある。)と式(4):
Figure 0006372560
(式中、Yは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、RおよびRは上記と同一の意味を有する。)
で示される化合物(以下、化合物(4)という場合がある。)とを反応させることにより製造することができる。
ヒドラジン(3)の具体例としては、フェニルヒドラジン、2−フルオロフェニルヒドラジン、3−フルオロフェニルヒドラジン、4−フルオロフェニルヒドラジン、ペンタフルオロフェニルヒドラジン、2−クロロフェニルヒドラジン、3−クロロフェニルヒドラジン、4−クロロフェニルヒドラジン、2−ブロモフェニルヒドラジン、3−ブロモフェニルヒドラジン、4−ブロモフェニルヒドラジン、3−フルオロ−4−メトキシフェニルヒドラジン、2−メチルフェニルヒドラジン、3−メチルフェニルヒドラジン、4−メチルフェニルヒドラジン、2−エチルフェニルヒドラジン、4−エチルフェニルヒドラジン、2−メトキシフェニルヒドラジン、3−メトキシフェニルヒドラジン、4−メトキシフェニルヒドラジン、4−エトキシフェニルヒドラジン、2−イソプロピルオキシフェニルヒドラジン、2−フルオロ−4−メチルフェニルヒドラジン、3−フルオロ−4−メチルフェニルヒドラジン、4−クロロ−3−フルオロフェニルヒドラジン、4−(トリフルオロメチル)フェニルヒドラジン、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルヒドラジン、3−クロロ−2−メトキシフェニルヒドラジン、4−クロロ−2−メトキシフェニルヒドラジン、5−クロロ−2−メトキシフェニルヒドラジン、4−ニトロフェニルヒドラジン、4−シアノフェニルヒドラジン、ナフタレン−2−イルヒドラジン、tert−ブチルヒドラジン、シクロヘキシルヒドラジン、3−ヒドラジノピリジン、3−ヒドラジノ−2−メトキシピリジン、6−クロロ−3−ヒドラジノピリジン、6−ブロモ−3−ヒドラジノ−2−メトキシピリジン、6−クロロ−3−ヒドラジノ−2−メトキシピリジン、2,6−ジメトキシ−3−ヒドラジノピリジン、5−クロロ−3−ヒドラジノ−2−メトキシピリジン、6−メチル−3−ヒドラジノ−2−メトキシピリジン、6−シアノ−3−ヒドラジノ−2−メトキシピリジン、3−ヒドラジノ−6−(トリフルオロメチル)−2−メトキシピリジン、2−ヒドラジノピリジン、2−ヒドラジノ−5−メチルピリジン、2−ヒドラジノ−6−メチルピリジン、2−ヒドラジノ−5−(トリフルオロメチル)ピリジンおよび4−ヒドラジノピリジンが挙げられる。かかるヒドラジン(3)は、塩酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の酸付加塩の形態であってもよい。
式(4)におけるYで表される炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基およびtert−ブトキシ基などが挙げられる。
化合物(4)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸エチル、クロトン酸エチル、4,4,4−トリフルオロクロトン酸エチルおよび2−ブロモアクリル酸エチルなどが挙げられる。
化合物(4)の使用量は、ヒドラジン(3)1モルに対して、通常1モル〜10モル、好ましくは3モル〜5モルである。
塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;およびナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられ、アルカリ金属アルコキシドが好ましく、ナトリウムメトキシドがより好ましい。塩基の使用量は、ヒドラジン(3)1モルに対して、通常1モル〜5モルであり、好ましくは2モル〜3モルである。ヒドラジン(3)を酸付加塩の形態で使用する場合は、通常、該酸付加塩の酸を中和にするに足る量の塩基がさらに用いられる。
ヒドラジン(3)と化合物(4)との反応は、通常溶媒中で実施される。溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の飽和炭化水素溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒;アセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の非プロトン性アミド溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;酢酸プロピル、酢酸ブチル等のカルボン酸エステル溶媒;およびメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール溶媒が挙げられる。二種以上の溶媒を組み合わせて用いてもよい。好ましくは、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン化芳香族炭化水素溶媒、飽和炭化水素溶媒またはハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒とアルコール溶媒との混合溶媒であり、中でもアルコール溶媒よりも高沸点の溶媒とアルコール溶媒との混合溶媒がより好ましい。溶媒の使用量は、ヒドラジン(3)1質量部に対して、通常0.5質量部〜20質量部である。
ヒドラジン(3)と化合物(4)との反応は、通常ヒドラジン(3)と化合物(4)と塩基とを混合することにより実施される。その混合順序は制限されず、例えば、ヒドラジン(3)と塩基との混合物に、化合物(4)を加えることにより反応が実施される。
反応温度は、通常20℃〜150℃であり、好ましくは40℃〜80℃である。反応時間は、通常1時間〜50時間である。
反応終了後、例えば、得られた反応混合物に、水と、必要に応じて有機溶媒を加えた後、濃縮することにより、ピラゾリジン(2)を取り出すことができる。また、反応混合物に水を加えた後、分液して、有機層と水層とを得、該水層を濃縮することにより、ピラゾリジン(2)を取り出すこともできる。反応混合物に加える水の量は、ヒドラジン(3)1質量部に対して、通常1質量部〜10質量部であり、好ましくは1質量部〜4質量部である。
得られたピラゾリジン(2)は、好ましくは、塩酸、硫酸等の酸の水溶液で洗浄される。ピラゾリジン(2)は、クロマトグラフィや再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製することもできる。また、得られた反応混合物をそのままもしくは濃縮した後、前記ピラゾリジン(2)と亜硝酸塩との反応に用いてもよく、該反応混合物中に亜硝酸塩と反応し得る溶媒が含まれている場合には、濃縮等の手段により該溶媒を反応混合物から除去し、得られる濃縮物を、前記ピラゾリジン(2)と亜硝酸塩との反応に用いることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。含量は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)分析の結果に基づき算出した。
<参考例>
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩4.01gとキシレン12.02gとを混合し、得られた混合物に、28重量%ナトリウムメチラート/メタノール溶液13.33gを加えた。得られた混合物を70℃に加熱した後、アクリル酸エチル10.0mLを滴下した。得られた混合物を同温度で2時間撹拌した。得られた反応混合物に、ヘプタン24.0gを加え、濾過した。得られた固形分をヘプタン、水、10重量%塩酸、次いで水で洗浄した後、乾燥して1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン3.40gを得た(含量:96.2%)。収率:77.0%。
<実施例1>
窒素雰囲気下で、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン0.80g、濃塩酸1.03gおよび水3.0gを混合し、氷冷した。ここに、亜硝酸ナトリウム565.8mgを水1.14gに溶解した水溶液を滴下した。得られた混合物を氷冷しながら3時間撹拌し、水を加えた後、固形分を濾過により取得した。得られた固形分を水、次いでヘキサンで洗浄し、乾燥して、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール0.80gを得た(含量:83.3重量%)。収率:84.1%。
<実施例2>
窒素雰囲気下で、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン103mg、亜硝酸ナトリウム38.5mgおよびアセトニトリル1.0mLを混合し、氷冷した。ここに、10重量%塩酸0.5mLを加え、氷冷しながら2.5時間撹拌した後、少量の亜硝酸ナトリウムを加え、0.5時間撹拌した。得られた反応混合物に、水と亜硫酸ナトリウム水溶液とを加えた後、固形分を濾過により取得した。得られた固形分を水、メチルtert−ブチルエーテル、次いでヘキサンで洗浄し、乾燥して、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール86.5mgを得た。
<実施例3>
窒素雰囲気下で、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オン302mg、亜硝酸ナトリウム127mgおよびキシレン1.0mLを混合し、氷冷した。ここに、10重量%塩酸1.0mLを加え、氷冷しながら3時間撹拌した後、少量の亜硝酸ナトリウムを加え、0.5時間撹拌した。得られた反応混合物に、水と亜硫酸ナトリウム水溶液とメチルtert−ブチルエーテルとを加えた後、固形分を濾過により取得した。得られた固形分を乾燥し、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール220mgを得た。
<実施例4>
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩30.14gとトルエン100.1gとを混合した後、窒素雰囲気下で、28重量%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液を加え、さらにトルエン20.2gを加え、50℃に加熱した。ここに、アクリル酸エチル50.70gとトルエン30.3gとの混合溶液を滴下し、50℃で1時間撹拌し、さらに、70℃で2時間撹拌して、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オンを含む反応混合物を得た。該反応混合物に、水30.3gを加えた後、濃縮した。濃縮残渣に濃塩酸58.0gを加え、ここに、亜硝酸ナトリウム23.12gと水46.3gとを混合することにより調製した水溶液を約5℃で滴下した。得られた混合物を同温度で1.5時間撹拌後、濾過して得られた固形分をトルエン、水、ヘプタンと水との混合液、次いでヘプタンで洗浄し、乾燥して、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール26.7gを得た(含量:99.0重量%)。収率:80.7%(4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩基準)。
混合物を濾過して得られた濾液には、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール1.81gが含まれていた。
<実施例5>
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩4.01gとトルエン16.1gと28重量%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液14.4gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃に加熱した後、アクリル酸エチル6.76gとトルエン4.0gとの混合溶液を滴下した。得られた混合物を70℃で2時間撹拌し、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オンを含む反応混合物を得た。該反応混合物に、水8.0gを加えた後、濃縮した。濃縮残渣に、亜硝酸ナトリウム3.08gと水6.1gとを混合することにより調製した水溶液を、氷冷下で加え、さらに、濃塩酸7.7gを加えた。得られた混合物を氷冷下で1.5時間撹拌した。得られた反応混合物を濾過し、得られた固形分をトルエン、水、ヘキサン、次いで水で洗浄し、得られた固形分を乾燥して、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール3.75gを得た(含量:97.9重量%)。収率:84.2%(4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩基準)。
反応混合物を濾過して得られた濾液には、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール0.26gが含まれていた。
<実施例6>
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩4.00gとヘプタン12.2gと28重量%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液17.4gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃に加熱した後、アクリル酸エチル9.01gとヘプタン8.1gとの混合溶液を滴下した。得られた混合物を70℃で1時間撹拌し、水20mLを加えた後、60℃で分液して、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オンを含む溶液を得た。該溶液を濃縮し、スラリーを得た。該スラリーに、濃塩酸6.9gを加えた後、亜硝酸ナトリウム3.02gと水8.1gとを混合することにより調製した水溶液を加え、1.5時間攪拌した。亜硝酸ナトリウム0.76gを含む水溶液を加え、30分攪拌し、水とトルエンを加えた後、濾過した。得られた固形分をトルエン、次いでヘキサンで洗浄し、乾燥して、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール3.41gを得た(含量:100重量%)。収率:78.4%(4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩基準)。
<実施例7>
4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩60.00gとトルエン300gと28重量%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液200.42gとを混合し、窒素雰囲気下で70℃に加熱した後、アクリル酸エチル100.47gを滴下し、70℃で4時間撹拌して、1−(4−クロロフェニル)ピラゾリジン−3−オンを含む混合物を得た。該混合物に水60gを加え、濃縮した。濃縮残渣に、濃塩酸125.6gを加え、さらに、33重量%亜硝酸ナトリウム水溶液138.7gを加え、5℃で2時間撹拌した。得られた反応混合物に水120gを加え、濾過し、得られた固形分を水、次いでトルエンで洗浄、乾燥して、4−クロロフェニル−1H−ピラゾール−3−オール51.1gを得た(含量:98.9重量%)。収率:78.2%(4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩基準)。
本発明によれば、医薬等の製造中間体として有用なピラゾール化合物を、工業的に製造することができる。

Claims (8)

  1. 酸の存在下に、式(2):
    Figure 0006372560
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または置換基を有していてもよいピリジル基を表し、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のハロアルキル基を表す。)
    で示されるピラゾリジン化合物と亜硝酸塩とを反応させる工程を含む式(1):
    Figure 0006372560
    (式中、R、RおよびRは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるピラゾール化合物の製造方法。
  2. およびRが共に水素原子である請求項1に記載の方法。
  3. が下記群Pから選ばれる1以上の置換基を有していてもよい置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または下記群Qから選ばれる1以上の置換基を有していてもよいピリジル基である請求項1に記載の方法。
    群P:ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基
    群Q:炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基
  4. が4−クロロフェニル基であり、RおよびRが共に水素原子である請求項1に記載の方法。
  5. 塩基の存在下に、式(3):
    Figure 0006372560
    (式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または置換基を有していてもよいピリジル基を表す。)
    で示されるヒドラジン化合物と式(4):
    Figure 0006372560
    (式中、Yは炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のハロアルキル基を表す。)
    で示される化合物とを反応させて、式(2)で示されるピラゾリジン化合物を得る工程をさらに含む請求項1に記載の製造方法。
  6. およびRが共に水素原子である請求項5に記載の方法。
  7. が下記群Pから選ばれる1以上の置換基を有していてもよい置換基を有していてもよい炭素数6〜16のアリール基または下記群Qから選ばれる1以上の置換基を有していてもよいピリジル基である請求項5に記載の方法。
    群P:ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基
    群Q:炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、ニトロ基およびシアノ基
  8. が4−クロロフェニル基であり、RおよびRが共に水素原子である請求項5に記載の方法。
JP2016505185A 2014-02-28 2015-02-16 ピラゾール化合物の製造方法 Active JP6372560B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014038519 2014-02-28
JP2014038519 2014-02-28
PCT/JP2015/054899 WO2015129591A1 (ja) 2014-02-28 2015-02-16 ピラゾール化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015129591A1 JPWO2015129591A1 (ja) 2017-03-30
JP6372560B2 true JP6372560B2 (ja) 2018-08-15

Family

ID=54008911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016505185A Active JP6372560B2 (ja) 2014-02-28 2015-02-16 ピラゾール化合物の製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9624177B2 (ja)
EP (1) EP3112350B1 (ja)
JP (1) JP6372560B2 (ja)
CN (1) CN106061950B (ja)
TW (1) TW201538487A (ja)
WO (1) WO2015129591A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10538493B2 (en) 2016-11-17 2020-01-21 Basf Se Process for the purification of 1-(4-chlorophenyl)pyrazol-3-ol
CN106866531A (zh) * 2017-04-17 2017-06-20 安徽广信农化股份有限公司 一种吡唑醚菌酯中间体吡唑烷酮的合成工艺
CN112480009A (zh) * 2020-12-07 2021-03-12 江苏优普生物化学科技股份有限公司 一种1-(4-氯苯基)-3-吡唑醇绿色合成工艺

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1415910A (en) * 1973-03-21 1975-12-03 Kyowa Hakko Kogyo Kk Benzothiazoles
UA48189C2 (uk) * 1995-07-14 2002-08-15 Басф Акцієнгезельшафт Спосіб одержання n-заміщених 3-гідроксипіразолів
GB9519787D0 (en) * 1995-09-28 1995-11-29 Sandoz Ltd Organic compounds
CN1153779A (zh) * 1995-09-28 1997-07-09 山道士有限公司 2-(4-吡唑基氧基-嘧啶-5-基)乙酸衍生物
DE19652516A1 (de) * 1996-12-17 1998-06-18 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von N-substituierten 3-hydroxypyrazolen
UY30082A1 (es) * 2006-01-11 2007-08-31 Boehringer Ingelheim Int Forma cristalina de 1-(1-metiletil)-4`-((2-fluoro-4-metoxifenil)metil)-5`- metil-1h-pirazol-3`-o-b-d-glucopiranosido, un metodo para su preparacion y el uso de la misma para preparar medicamentos
CN102485743A (zh) * 2010-12-06 2012-06-06 北京韩美药品有限公司 抗肿瘤化合物
CN103588708B (zh) * 2013-11-12 2016-01-06 京博农化科技股份有限公司 一种1-(4-氯苯基)-3-吡唑醇的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2015129591A1 (ja) 2017-03-30
WO2015129591A1 (ja) 2015-09-03
CN106061950A (zh) 2016-10-26
CN106061950B (zh) 2019-05-03
US20170008853A1 (en) 2017-01-12
US9624177B2 (en) 2017-04-18
EP3112350B1 (en) 2018-04-04
EP3112350A1 (en) 2017-01-04
EP3112350A4 (en) 2017-08-09
TW201538487A (zh) 2015-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4996477B2 (ja) N−フェニルピラゾール−1−カルボキサミドの製造法
KR100953251B1 (ko) 치환된 디히드로 3-할로-1h-피라졸-5-카르복실레이트, 그의 제조 방법 및 용도
WO2004011447A2 (en) Method for preparing fused oxazinones from ortho-amino aromatic carboxylic acid and a carboxylic acid in the presence of a sulfonyl chloride and pyridine
TW201609695A (zh) 用於製備3-(3-氯-1h-吡唑-1-基)吡啶的方法(二)
JP2018535263A (ja) 4−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1h−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンゾニトリル及び調製方法
KR20170038785A (ko) 3-(3-클로로-1h-피라졸-1-일)피리딘의 제조 방법
JP6372560B2 (ja) ピラゾール化合物の製造方法
JP2018027964A (ja) 置換アントラニル酸誘導体を製造する方法
KR20190013553A (ko) 아미노피리미딘 유도체의 개선된 제조방법
EP1631564A1 (en) Method for preparing fused oxazinones
KR20190058709A (ko) 1-아릴-5-알킬 피라졸 화합물의 개선된 제조 방법
KR102089479B1 (ko) N-치환된 술폭시민 피리딘 n-옥시드의 제조
JP2022529475A (ja) 置換ピラゾールの調製およびアントラニルアミド前駆体としてのそれらの使用
JP5406581B2 (ja) アントラニルアミド系化合物の製造方法
JP2018087142A (ja) 3−ハロゲン化アルキルピラゾール誘導体の製造方法
JPWO2002076962A1 (ja) 3−オキソ−2−(2−チアゾリル)プロパンニトリルの製造方法および中間体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180702

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6372560

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350