JP6363874B2 - シート材製品、及びシート材を使用した吸着処理方法 - Google Patents

シート材製品、及びシート材を使用した吸着処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、竹炭を含有しているシート材を使用したシート材製品、及び前記シート材を使用した吸着処理方法に関するものである。
竹林は国内の広い範囲に古くから存在しているが、近年では不十分な管理や放置によって、繁殖力の強い竹が広葉樹や針葉樹が植生していた森林や農地に侵入して竹林面積が拡大し続けており、問題となっている。また、竹材は、建築用材料、日用品や工芸品の材料など種々の用途に使用されてきたところ、その需要は減少傾向にある。そのため、竹林の適切な管理、それに伴い発生する間伐材の有効利用のためにも、竹材の新たな用途が要請される。
本発明者らは、竹材の新たな用途を模索する中で、旧来からの用途の一つである竹炭に着目した。竹炭は、脱臭作用、吸湿作用、有機物質などの吸着・除去作用等を有するが、竹材としての形態を残して炭化した竹炭では表面積を十分に活かすことができず、粉末状や小片の竹炭は設置や回収に際して扱いにくい。そこで、本発明者らは竹炭をシート材に含有させ、そのシート材を吸着処理等に使用することを想到した。
ここで、活性炭などの機能性粉末を含有するシート材として、機能性粉末をバインダー樹脂と混練しシート化したものが提案されている(特許文献1参照)。この技術は、活性炭、木炭等の機能性粉末を、ポリテトラフルオロエチレン樹脂の分散液と混合・混練し、混練物を加熱しながらロール機で圧延してシート状に成形した後、片面に不織布を圧着して補強するというものである。
しかしながら、このように活性炭などの粉末をバインダーで固着してしまうと、細孔が塞がれてしまい、多孔質ゆえに発揮される吸着作用等の有用な作用が損なわれてしまう。
特許第4176417号公報
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、竹炭の有する吸着作用等の有用な作用を損なうことなく竹炭を含有しているシート材を使用したシート材製品、及び、前記シート材を使用した吸着処理方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明に使用されるシート材は、「積層されたシート状の二つの不織布層が、ニードルパンチ加工により前記不織布層を構成する繊維を交絡させて一体化されていると共に、二つの前記不織布層間に、デュロメータ硬さが24D〜7Dで長さが100μm〜4mmの竹炭が、前記繊維に接着されることなく、交絡した前記繊維に保持されている」ものである。
「不織布層」の繊維としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等の合成繊維や、綿、羊毛、麻等の天然繊維を使用可能である。
「デュロメータ硬さが24D〜7D」とは、タイプDデュロメータで測定した硬さの値が24〜7であることを意味している。デュロメータ硬さは、JIS K6253に則り、測定することができる。
竹炭の「長さ」は、竹炭の小片における最大長さを指している。
本構成では、ニードルパンチ加工により一体化され、繊維間に空隙を有する不織布層間において、ニードルパンチ加工により複雑に交絡した繊維に、バインダーや接着剤で接着されることなく竹炭が保持されている。これにより、多数の細孔を有する竹炭の表面が、繊維間の空隙を介して外部に開放しているため、竹炭が有する脱臭作用、吸湿作用、有機物質など汚染物質の吸着・除去作用等を、十分に発揮させることができる。特に、不織布層には、ニードルパンチ加工の際に、ニードルによって多数の貫通孔が形成されるため、竹炭の表面が外部により開放しやすいものとなっている。
また、本構成では竹炭の硬さを所定の範囲に規定している。これは、本発明者らの検討により、焼成温度によって竹炭の吸着能を制御することができ、且つ、焼成温度の異なる竹炭を、硬さによって特定できることが見出されたことによる。
詳細は後述するが、検討の結果、竹材を温度400℃〜800℃で焼成して得た竹炭は、セシウムやヨウ素等の放射性物質をよく吸着することが分かった。特に、温度400℃〜500℃という低温で焼成して得た竹炭は、セシウムの吸着能に優れていた。この温度400℃〜500℃で焼成した竹炭はデュロメータ硬さが24D〜16Dで、表面は酸性を示し、比表面積が大きくないにも関わらず陽イオンとして存在するセシウムやストロンチウムを多く吸着する。一方、竹材を温度600℃〜800℃で焼成して得た竹炭はデュロメータ硬さが14D〜7Dで、表面は塩基性を示し、陰イオンとして存在するヨウ素を多く吸着する。また、焼成温度600℃〜800℃の竹炭は比表面積が非常に大きいことから、種々の粒子を物理吸着する能力に優れていると考えられた。そして、中間の温度である500℃〜600℃で焼成して得た竹炭は、その表面がほぼ中性であり、上記の中間の吸着能を有すると考えられた。
従って、デュロメータ硬さが24D〜7Dの範囲で硬さが相違する竹炭、すなわち、温度400℃〜800℃の範囲で焼成温度が相違する竹炭をシートに含有させることにより、シート材の発揮する吸着能を制御することができ、異なる吸着能を有する所望のシート材を提供することができる。例えば、温度400℃〜500℃で焼成して得たデュロメータ硬さが24D〜16Dの竹炭を含有させることにより、セシウムやストロンチウムの吸着能に優れるシート材を提供することができる。また、温度600℃〜800℃で焼成して得たデュロメータ硬さが14D〜7Dの竹炭を含有させることにより、ヨウ素の吸着能に優れるシート材を提供することができる。
或いは、上記範囲でデュロメータ硬さが相違する竹炭(焼成温度が相違する竹炭)を、一つのシート材中に混在させることにより、被吸着物質の範囲の広いシート材を提供することができる。例えば、温度400℃〜500℃で焼成して得たデュロメータ硬さが24D〜16Dの竹炭と、温度600℃〜800℃で焼成して得たデュロメータ硬さが14D〜7Dの竹炭とを、一つのシート材中に混在させることにより、セシウムやストロンチウムの吸着能に優れると共に、ヨウ素の吸着能にも優れるシート材を、提供することができる。
なお、竹炭が硬すぎると、ニードルパンチ加工の際にニードルが折れてしまったり、ニードルの動きが竹炭に妨げられて十分に繊維を交絡させることができず、不織布層が層間で剥離してしまったりするおそれがある。検討の結果、デュロメータ硬さ24D〜7Dの竹炭を使用した本構成のシート材は、問題なくニードルパンチ加工が行われる製造方法によって製造できることが確認された。
本発明に使用されるシート材は、上記構成に加え、「二つの前記不織布層間に、交絡した前記繊維に保持されている網状の補強シート層を更に具備する」ものとすることができる。
本構成では、網状の補強シート層が内部に配されていることにより、シート材の強度が高められている。なお、補強シート層は、一層であっても複数層であってもよく、シート材に要請される強度に応じて設けることができる。
次に、本発明にかかる土嚢袋は、「網体で袋状に形成された保持体が、上記のシート材で内張りされている」ものである。
本構成は、上記のシート材を使用した土嚢袋である。土嚢袋の内部に土砂などを収容すると、水分は網体で形成された保持体より外部に排出され、土砂などに含有されていた有機物や放射性物質等が、袋状の保持体の内張りとして使用されているシート材の竹炭に吸着される。上述したように、シート材に含有されている竹炭は、セシウム、ストロンチウム、ヨウ素を多く吸着するため、本構成の土嚢袋は、放射性物質で汚染された土壌を収容し、放射性物質を吸着・除去できる土嚢袋として期待される。
次に、本発明に使用されるシート材の製造方法は、「竹材を、焼成に先立ち150μm〜5mm長さに切断する切断工程と、切断された竹材を、温度400℃〜800℃で焼成し竹炭を得る焼成工程と、二つの不織布層を、その間に前記竹炭を配して積層し、ニードルパンチ加工で一体化するシート化工程とを具備する」ものである。
これは、上記のシート材を製造する方法である。上記構成のシート材には、長さが100μm〜4mmというサイズの小さな竹炭を含有させる。ここで、竹材を焼成した後の工程で、竹炭をこのような小さなサイズに切断しようとすると、竹炭はある程度の硬さを有するため、切断作業は困難である。また、切断の際に多量の切り粉が発生するため、歩留まりが悪いと共に、微細な炭の粉末で作業環境が汚染される。これに対し、本構成では焼成に先立ち竹材を切断するため、竹材も柔らかく切断作業が容易である。また、焼成後の竹炭をそのままシート材に含有させることができるため、竹材を資源として有効に活用できると共に、切り粉により作業環境が汚染される問題を回避することができる。なお、焼成により竹材が竹炭になると60%〜80%収縮するため、150μm〜5mm長さに切断した竹材を焼成することにより、100μm〜4mmの竹炭を得ることができる。
本発明に使用されるシート材の製造方法は、上記構成に加え、「前記焼成工程は、耐火材で形成された第一窯壁、該第一窯壁を間隔をあけて囲繞する第二窯壁、及び、前記第一窯壁と前記第二窯壁との間に砂が充填された空気遮断層を有する焼成窯内で行われる」ものとすることができる。
上記のように、本製造方法では150μm〜5mm長さという、非常に小さいサイズに切断された竹材を焼成する。そのため、焼成中に焼成窯内に酸素が存在すると、炭になる前に竹材が焼失してしまう。従来の炭焼き窯は、石材や耐熱煉瓦を組み上げ、その外表面に粘土を貼り付けて隙間を封止していた。粘土は熱収縮が大きいため、焼成中に亀裂が生じやすく、窯内に空気が流入してしまう。従来のように、材木の形状のままの大きなサイズの竹材を焼成する場合は、僅かに空気が流入したとしても大きな影響はないが、本発明のように非常に小さいサイズの竹材を焼成する場合は、僅かな空気の流入であっても竹炭の収率に大きく影響する。
検討の結果、窯壁を二重構造として、第一窯壁と第二窯壁との間に空隙を設け、この空隙に砂を充填するという極めて簡易な方法により、意外にも空気の流入を効果的に遮断できることが見出された。従って、本構成によれば、150μm〜5mm長さという非常に小さいサイズの竹材から、高い収率で竹炭を得ることができる。
加えて、粘土で窯壁の隙間を封止する従来の方法では、焼成後に取り崩した粘土の層は再使用することができない。そのため、焼成の度に粘土を混練し、窯壁の外表面に貼り付ける作業が必要であった。これに対し、本構成では、第一窯壁と第二窯壁との間の空隙に充填した砂は、繰り返し使用することができ、焼成の度に充填し直す必要もないという利点を有している。
次に、本発明にかかる吸着処理方法は、「上記に記載のシート材に、セシウム及びストロンチウムの少なくとも何れかを含む放射性物質を吸着させた後、酸素の存在下で温度400℃〜600℃で燃焼させ、前記放射性物質を濃縮する」ものである。
検討の結果、上記構成のシート材に含有させる竹炭は、酸素の存在下(空気中)では400℃で燃焼することが分かった。セシウム及びストロンチウムは、何れも沸点が400℃より高い。従って、本構成の吸着処理方法によれば、放射性物質を吸着させたシート材を400℃以上の温度で燃焼させ、竹炭及びシート材を構成する他の材料を焼失させることにより、セシウム及びストロンチウムを揮発させることなく濃縮することができる。ここで、燃焼させる温度の上限である600℃は、ストロンチウムより沸点が低いセシウムの沸点である、670℃を超えないように設定したものである。
以上のように、本発明の効果として、竹炭の有する吸着作用等の有用な作用を損なうことなく竹炭を含有しているシート材を使用したシート材製品、及び、前記シート材を使用した吸着処理方法を、提供することができる。
(a)本発明の一実施形態で使用されるシート材の断面図、及び、(b)シート材を内張りとした土嚢袋の斜視図である。 図1のシート材の製造方法を示す工程図である。 異なる温度で焼成された竹炭の密度を示すグラフである。 異なる温度で焼成された竹炭の比表面積を示すグラフである。 異なる温度で焼成された竹炭の残留セシウム濃度を示すグラフである。 異なる温度で焼成された竹炭の表面のpHを示すグラフである。 時間の経過に伴うヨウ素の吸着をゼオライトと対比したグラフである。 異なる温度で焼成された竹炭のデュロメータ硬さを示すグラフである。 焼成窯の構成を示す横断面図である。 竹炭の空気中での熱重量分析及び示差熱分析の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態で使用されるシート材10、及びシート材10の製造方法について、図1乃至図9を用いて説明する。
ート材10は、図1(a)に示すように、積層されてニードルパンチ加工により一体化されたシート状の二つの不織布層11と、二つの不織布層11間に、デュロメータ硬さが24D〜7Dで長さが100μm〜4mmの竹炭が、接着されることなく、交絡した繊維に保持されている竹炭層12と、二つの不織布層11間で、交絡した繊維に保持されている網状の補強シート層13とを、具備している。
このような構成のシート材10では、ニードルパンチ加工により複雑に交絡した繊維に竹炭が保持されており、竹炭はバインダーや接着剤で接着されていない。従って、多数の細孔を有する竹炭の表面が、繊維間の空隙や、ニードルパンチ加工の際にニードルの往復によって形成された貫通孔を介して外部に開放しているため、竹炭が有する脱臭作用、吸湿作用、有機物質など汚染物質の吸着・除去作用等を、十分に発揮させることができる。
シート材10は、図2に示すように、焼成に先立ち竹材を150μm〜5mm長さに切断する切断工程S1と、切断された竹材を温度400℃〜800℃で焼成し竹炭を得る焼成工程S2と、二つの不織布の間に、竹炭と網状の補強シートを配して積層する積層工程S3と、ニードルパンチ加工で一体化しシート材10とするシート化工程S4とを具備する製造方法によって、製造することができる。具体的には、二つの不織布層11を構成させる繊維としては、それぞれ3〜20デニールの太さの繊維を使用することができる。また、二つの不織布層11がニードルパンチ加工で一体化された状態の目付は、50g/m〜300g/mとすることができる。また、シート材10に含有させる竹炭は、二つの不織布層11を合わせた質量に対して、10質量%〜30質量%とすることができる。
本実施形態のシート材10を、図1(b)に示すように、網体で袋状に形成された保持体21の内張りとすることにより、土嚢袋20とすることができる。
次に、本実施形態のシート材に使用する竹炭を、温度400℃〜800℃で竹材を焼成して得られるデュロメータ硬さが24D〜7Dの竹炭としている根拠について説明する。
図3に、熱処理前の竹材の密度と、200℃〜1000℃の範囲内で、100℃おきに設定した温度で竹材を焼成した後の密度を示す。焼成は、10gの竹材をるつぼに収容し、還元雰囲気で各温度まで加熱し、その温度で1時間保持することにより行った。図3から分かるように、密度は400℃に至るまでの温度域で著しく減少し、それ以上の温度ではほとんど変化していない。また、各温度で焼成した後の比表面積を図4に示す。比表面積の測定は、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、モノソーブMS−21)を使用し、窒素及びヘリウムガスを吸着気体としたBET法で行った。図4から明らかなように、比表面積は400℃以上で増加している。従って、密度の測定結果と考え合わせると、ほとんどの有機物の燃焼は400℃までの加熱でほぼ終了しており、400℃以上の焼成により多孔質の竹炭が得られることが分かった。
また、600℃以上の焼成では、密度がほぼ一定であるのに対し、比表面積が大きく増加していることから、細胞間隙や細胞壁孔の内部に存在する有機物の燃焼により、直径2μm以下の微細な細孔(ミクロポア)が形成されていると考えられた。
400℃以上の温度で焼成した多孔質の竹炭について検討した結果、焼成温度400℃〜800℃の竹炭、特に焼成温度400℃〜500℃の竹炭は、セシウムの吸着能に優れていた。焼成温度の異なる竹炭について行ったセシウムの吸着試験の結果を図5に示す。
ここで、セシウムの吸着試験は、次のように行った。濃度20.0mg/Lの塩化セシウム溶液に、8mmメッシュ以下に粉砕した竹炭を1.00g加え、撹拌した。撹拌時間30分、1時間、2時間、5時間の時点で溶液をサンプリングし、試験液とした。一方、段階的に濃度を変化させた塩化セシウム溶液を複数調製し、原子吸収を測定して検量線を作成した。サンプリングした試験液について原子吸収を測定し、検量線からセシウムの濃度を求めた。原子吸収は、ゼーマン偏光原子吸光光度計(日立製作所製、z−2300)を使用して測定した。なお、図5は、撹拌時間5時間の試験液について、残留セシウム濃度(竹炭に吸着されずに残留したセシウムの濃度)を測定した結果である。
図5に示すように、焼成温度400℃〜800℃の竹炭はセシウムを吸着する。特に、焼成温度400℃〜500℃の竹炭は、比表面積が小さいにも関らず、セシウムをよく吸着している。焼成温度400℃の竹炭は残留セシウム濃度が最も小さく、単位表面積当たりで吸着したセシウム量は、約1.0mg・g/mであった。比較のために、吸着材として一般的に用いられているゼオライトについても、単位表面積当たりで吸着するセシウム量を同一の方法で測定したところ、約0.1mg・g/mであった。つまり、焼成温度400℃の竹炭は、単位表面積当たりでゼオライトの約10倍のセシウムを吸着する。また、焼成温度500℃の竹炭は、単位表面積当たりのセシウムの吸着量がゼオライトと同程度であった。
焼成温度が600℃を超えると、セシウムを吸着するものの単位表面積当たりのセシウム吸着量はゼオライトより低い。ここで、竹炭の表面のpHを、pH試験紙を用いて測定した結果を図6に示す。図6に示すように、竹炭の表面のpHが、焼成温度500℃以下では酸性を示し、焼成温度600℃以上では塩基性を示していることが着目される。このことから、竹炭の表面が酸性のときセシウムの吸着量が多く、竹炭の表面が塩基性のときセシウムの吸着量が少ないということができる。これは、焼成温度が500℃以下の竹炭では、表面にフェノール基やカルボキシル基など酸性を示すと共に負に帯電する官能基が存在し、1価の陽イオンとして存在するセシウムをよく吸着する一方、焼成温度が600℃以上の竹炭では、表面にカルボニル基など塩基性を示すと共に正に帯電する官能基が存在することにより、陽イオンとして存在するセシウムの吸着量が低下すると考えられた。そして、セシウムと同じく陽イオンとして存在するストロンチウムも、焼成温度が400℃〜500℃の竹炭に、良好に吸着させることができると考えられた。
一方、表面が塩基性を示す焼成温度が600℃〜800℃の竹炭は、ヨウ素の吸着能に優れていることが分かった。これは、焼成温度600℃以上の竹炭は、上述のように表面にカルボニル基など塩基性を示すと共に正に帯電する官能基が存在することにより、陰イオンとして存在するヨウ素が吸着され易いためと考えられた。
ここで、ヨウ素の吸着試験は、次のように行った。濃度26.0mg/Lのヨウ素水溶液に、8mmメッシュ以下に粉砕した竹炭を0.05g加え、撹拌した。撹拌時間5分、10分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間の時点で溶液をサンプリングし、試験液とした。一方、段階的に濃度を変化させたヨウ素水溶液を複数調製し、クエン酸緩衝液を加えて所定時間静置後、ロイコクリスタルバイオレット指示薬を添加して発色させ、分光光度計で吸光度を測定して検量線を作成した。サンプリングした試験液について同様に吸光度を測定し、検量線からヨウ素の濃度を求めた。吸光度は、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ製、U−3010)を使用して測定した。
加えて、温度600℃〜800℃で焼成した竹炭は、ヨウ素を吸着する速度が非常に大きいことも分かった。例として、680℃で焼成した竹炭(比表面積130m/g)について、ヨウ素の吸着試験を行った結果を、同一質量のゼオライト(比表面積22m/g)と対比した結果を図7に示す。竹炭は、30分の撹拌で約90%のヨウ素を吸着し、1時間後には約98%と水溶液中のほとんどのヨウ素を吸着した。一方、ゼオライトは、1時間後のヨウ素の吸着量は約52%であり、ほぼ全量のヨウ素を吸着するためには約4時間を要した。
上記のように、竹炭は焼成温度の相違によってよく吸着する対象が相違し、焼成温度400℃〜500℃の竹炭はセシウムやストロンチウムなど陽イオンをよく吸着し、焼成温度600℃〜800℃の竹炭はヨウ素など陰イオンをよく吸着する。また、焼成温度600℃〜800℃の竹炭は、ミクロポアの生成により比表面積が非常に大きいことから、物理的な吸着能に優れていると考えられる。換言すれば、焼成温度によって、竹炭の吸着能を制御することができる。
そして、検討の結果、焼成温度の異なる竹炭はデュロメータ硬さが異なり、デュロメータ硬さによって焼成温度の異なる竹炭を特定できることが分かった。図8に、異なる温度で焼成した竹炭について、タイプDデュロメータで測定したデュロメータ硬さの値を示す。図8から分かるように、焼成温度が高くなるほどデュロメータ硬さは低下し、焼成温度400℃〜500℃の竹炭は、デュロメータ硬さが24D〜16Dであり、焼成温度600℃〜800℃の竹炭は、デュロメータ硬さが14D〜7Dであった。
なお、竹炭が硬すぎると、ニードルパンチ加工の際にニードルが折れてしまったり、ニードルの動きが竹炭に妨げられて十分に繊維を交絡させることができず、不織布層が層間で剥離してしまったりするおそれがある。各温度で焼成した竹炭を、図2を用いて上述した製造方法に沿って二つの不織布層間に挟み、ニードルパンチ加工を試みた結果、何れの焼成温度の竹炭を使用した場合も、問題のないニードルパンチ加工によって製造することができ、最もデュロメータ硬さが高い焼成温度400℃の竹炭を使用したシート材も、シート材の剥離はなく十分に交絡した繊維に竹炭が保持されていた。
従って、竹材を温度400℃〜800℃で焼成することにより得たデュロメータ硬さが24D〜7Dの竹炭を、バインダー等で接着することなく、交絡させた繊維に保持させた本実施形態のシート材によれば、東日本大震災の際の原子力発電所の事故で大量に放出されたセシウム、ストロンチウム、ヨウ素等の放射性物質を、土壌や水質から吸着・除去することができると期待される。
また、竹林は、東日本大震災の際の原子力発電所の事故により、甚大な被害を受けた福島県を含む広い範囲の地域に多く存在しているため、放射性物質を吸着・処理するためのシート材に使用する竹炭の原料としての竹材を、地元で賄うことができる。そして、竹材を竹炭の原料とすることにより、竹林を適切に管理することができる。
ここで、竹材を焼成・炭化して竹炭を得るためには、図9に示すように、耐火材で形成された第一窯壁31、第一窯壁31を間隔をあけて囲繞する第二窯壁32、及び、第一窯壁31と第二窯壁32との間に砂が充填された空気遮断層33を有する焼成窯30を、使用することができる。
具体的に説明すると、第一窯壁31は耐火煉瓦で構築されており、第二窯壁32はコンクリートブロックで構築されている。第一窯壁31と第二窯壁32との間には約10cmの空隙があり、この空隙に砂が充填される。焼成窯30の正面には、第一窯壁31及び第二窯壁32をそれぞれ貫通する穴を設けて焚き口35とし、これより大きい耐火煉瓦36で焚き口35を開閉する。また、焚き口35とは反対側に排煙用の煙突37が設けられている。第一窯壁31で囲まれた空間内に、所定のサイズに切断された竹材を収容した後、第一窯壁31で囲まれた空間の上方を耐火煉瓦(図示しない)で覆い、その上に10cmの厚さで砂を敷き詰めて天部空気遮断層(図示しない)とし、竹炭を還元雰囲気で焼成する。
このような構成の焼成窯30では、砂が充填された空気遮断層33及び天部空気遮断層によって、効果的に空気の流入を防止することができるため、150μm〜5mm長さという極めてサイズの小さな竹材であっても、燃焼させることなく還元焼成し、竹炭とすることができる。
加えて、竹炭は、空気中で温度400℃に加熱することにより、ほぼ完全に燃焼することが確認された。例として、焼成温度400℃の竹炭について、空気中で熱重量分析及び示差熱分析を行った結果を、図10に示す。熱重量分析及び示差熱分析は、差動型示差熱天秤(理学電機製、TG8120)を使用して行った。図10から分かるように、約380℃から400℃までの間で重量は急激に減少し、それ以降は重量変化が殆どない。また、急激に重量減少している温度域で、大きな発熱ピークを示している。このことから、酸素の存在下では、約380℃から400℃までの温度で竹炭が燃焼し、焼失すると考えられた。
ここで、セシウムの沸点は約670℃であり、ストロンチウムの沸点は約1380℃である。従って、竹炭にセシウムまたは/及びストロンチウムを吸着させ、その後に、酸素の存在下で、セシウムの沸点より低い温度400℃〜600℃で加熱することにより、セシウム及びストロンチウムを揮発させることなく竹炭のみを燃焼させ、セシウム及びストロンチウムを濃縮することができる。すなわち、本実施形態のシート材を使用した吸着処理方法は、シート材に、セシウム及びストロンチウムの少なくとも何れかを含む放射性物質を吸着させた後、酸素の存在下で温度400℃〜600℃で燃焼させ、放射性物質を濃縮するものである。
従前より吸着材として一般的に使用されているゼオライトは、放射性物質を吸着させた場合、その後どのように処理するかについては未解決の問題である。これに対し、本実施形態の竹炭を含有しているシート材は、セシウムやストロンチウムを吸着させた後、セシウムやストロンチウムを再び放出することなく、体積を大幅に低減することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記では、シート材を使用して土嚢袋とすることを例示したが、これに限定されず、放射性物質で汚染された水など、水をろ過するシート材として使用することができる。
また、シート材を住宅用建材や自動車の内装材として使用し、含有された竹炭に脱臭作用、調湿作用、有機物質等の吸着作用を発揮させることができる。このような用途に使用されるシート材は、その片面に、接着・溶着等により支持シートを設けることもできる。また、竹炭に加えて、光触媒を不織布の繊維に担持させることもできる。
10 シート材
11 不織布層
12 竹炭層
13 補強シート層
20 土嚢袋
21 保持体
30 焼成窯
31 第一窯壁
32 第二窯壁
33 空気遮断層

Claims (4)

  1. シート材を使用したシート材製品としての土嚢袋であり、
    前記シート材は、
    層されたシート状の二つの不織布層が、ニードルパンチ加工により前記不織布層を構成する繊維を交絡させて一体化されていると共に、
    つの前記不織布層間に、デュロメータ硬さが24D〜7Dで長さが100μm〜4mmの竹炭が、前記繊維に接着されることなく、交絡した前記繊維に保持されているものであり、
    網体で袋状に形成された保持体が、前記シート材で内張りされている
    ことを特徴とする土嚢袋
  2. 前記シート材は、二つの前記不織布層間に、交絡した前記繊維に保持されている網状の補強シート層を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1に記載の土嚢袋
  3. シート材を使用した吸着処理方法であり、
    前記シート材は、
    積層されたシート状の二つの不織布層が、ニードルパンチ加工により前記不織布層を構成する繊維を交絡させて一体化されていると共に、
    二つの前記不織布層間に、デュロメータ硬さが24D〜7Dで長さが100μm〜4mmの竹炭が、前記繊維に接着されることなく、交絡した前記繊維に保持されているものであり、
    前記シート材に、セシウム及びストロンチウムの少なくとも何れかを含む放射性物質を吸着させた後、酸素の存在下で温度400℃〜600℃で燃焼させ、前記放射性物質を濃縮する
    ことを特徴とする吸着処理方法。
  4. 前記シート材は、二つの前記不織布層間に、交絡した前記繊維に保持されている網状の補強シート層を更に具備する
    ことを特徴とする請求項3に記載の吸着処理方法
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