JP5605782B2 - 放射性物質汚染土壌の改良浄化方法 - Google Patents

放射性物質汚染土壌の改良浄化方法 Download PDF

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本発明は、放射性物質汚染地の土壌を、人の健康及び、食物又は植物の安全と良好な育成に悪影響を及ぼさないように改質する、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物による放射性物質汚染土壌の改良浄化方法に関するものである。
原子力発電所や放射性物質取扱施設から発生する放射性廃棄物の濃縮廃液、あるいは固体状の使用済みのイオン交換樹脂などに含有される液体廃棄物中の放射性物質の処理に関する提案は、下記特許文献1ないし特許文献21に記載されている。
また、原子炉の事故時に環境へ放出される放射能を低減する設備として、非常用ガス処理系が知られている。この設備は、原子炉施設が異常な状態に陥る可能性のある事象のうち、原子炉施設の安全設計とその評価に当たって考慮する事象への対策設備であり、具体的にはヨウ化物添着活性炭を用いて無機および有機ヨウ素を高効率で捕集するフィルターを備えた設備である。上記のようなガス系の放射性廃棄物の処理に関する提案は、下記特許文献22ないし特許文献29に記載されている。
原子炉の爆発事故が実際に起きた時、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137等の放射性物質が環境へ放出され、広い地域で土壌が汚染される。しかし、下記特許文献を調査した結果、これらに原子炉のメルトダウン、メルトスルー等の事故が想定されたものはない。したがって、放射性物質により汚染された農場(畑、田んぼ等)、住宅、学校、公園、道路、砂漠等の土壌を浄化するための放射性物質汚染土壌の改良浄化方法について何ら開示されていないため、これらの放射性物質汚染土壌の処理が問題となっている。
下記特許文献において、原子力発電所や放射性物質取扱施設で発生した濃縮廃液、固体状の使用済みイオン交換樹脂の放射性廃棄物は、一般に化学的または物理的な方法で処理されることが記載されている。化学的な方法には、化学沈殿、共沈、吸着、抽出等の処理方法があり、物理的な方法には、フィルター除去、磁気分離、繊維状活性炭、イオン交換繊維またはチタン酸アルカリ繊維等の吸着、活性炭ろ過器のろ過等の処理方法がある。下記特許文献には、これらの活性炭が、発明者、特許権者等の自社製品であるのか、あるいは市販品であるのかが明確に記載されていない。更にこれらの活性炭の品質は殆ど不明である。
活性炭は、一般に穀物、ヤシ殻、木材、石炭、泥炭等の原材料から製造され、飲料水や空気の浄化、脱臭、有害薬品の除去、有害なガスの吸収等に用いられる。これらの特定利用により活性炭の能力を向上させるため、活性炭は薬品または薬品の塩化の溶液に含浸される。なお、含浸工程には含浸浸漬、噴霧含浸の2つの方法がある。
ここで、原子力発電所や放射性物質取扱施設で使用される活性炭は、主に放射性メチルヨウ素131を浸漬することが求められ、ヨウ化カリウム(KI)とトリエチレンジアミン(TEDA)のいずれか一方、又はKIとTEDAとの混合物の溶液に含浸することで活性炭の能力を向上させることができる。なお、放射性メチルヨウ素131の吸収能力は、米国原子力規制委員会の1978年3月付け第2回改定の規制ガイド1.52に記載されている。
特開平5−027094号公報 特開平6−273589号公報 特開平8−110395号公報 特開平10−020090号公報 特開平10−510924号公報 特開平11−264896号公報 登録実用新案第3065325号公報 特開2000−081498号公報 特開2000−098087号公報 特開2002−031698号公報 特開2002−2267795号公報 特開2002−2267796号公報 特開2003−033653号公報 特開2004−520586号公報 特開2006−078336号公報 特開2006−116376号公報 特開2008−064703号公報 特開2008−232773号公報 特開2009−244089号公報 特開2009−294017号公報 特開2010−194541号公報 特開平11−512181号公報 特開2005−147667号公報 特開2006−112817号公報 特開2006−112820号公報 特開2006−118986号公報 特開2007−057285号公報 特開2008−249358号公報 特開2010−127662号公報 特許第3352019号公報
ところで、製紙工場で発生したペーパースラッジは、一部がそのままの状態でペット用トイレ用品、肥料原材、ホーミング剤、補助燃料、セメント原料、土壌改良剤等として使用される。しかし、その殆どは焼却され、得られた灰が埋め立てられ、または再利用される。再利用の用途としては、製鉄の酸化防止剤、土壌改良剤、道路用路床剤、セメント原料等がある。
特許文献30では、古紙を原料とする再生紙工場から排出される工場排水処理汚泥から水分量50〜65%のペーパースラッジを絞り、炭化焼成することによって得られた吸水能力に優れた多孔質粒状炭化物が、土壌改良資材、融雪材、調湿材、吸着材及びケイ酸質資材として有効なことが見いだされ、ペーパースラッジの再資源化が図られている。炭化焼成の温度は550〜750℃であり、得られた多孔質粒状炭化物中の炭素、ケイ酸、アルミ、鉄、カルシウム、マグネシウムの含有量やpH(8〜11)が測定されている。しかし、当時と現在とでは古紙の構成が変化したため、ペーパースラッジの水分量が50〜85%に増加しており、炭化焼成温度を1,300℃まで上げていて、得られる多孔質粒状炭化物のpHは11以上であり、チタン、ナトリウム、カリウム等も検出されるように変化している。なお、何れの操業条件下でもペーパースラッジはKIとTEDAのいずれか一方、又はKIとTEDAとの混合物の溶液に含浸されていない。
上記の原子力発電所や放射性物質取扱施設で使用される活性炭、あるいはペーパースラッジを炭化焼成することからなる多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物のどちらも、放射性物質汚染土壌に直接処理し、放射性物質汚染土壌を改良浄化する試みはなされていなかった。
上記したように、原子炉のメルトダウン、メルトスルー等の事故が起きた時は、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137等の放射性物質が環境へ放出され、あるいは原子力発電所や放射性物質取扱施設から放射性物質が流出されることにより、畑、田んぼ、住宅、学校、公園、道路等の土壌が放射性物質により汚染され、米、野菜、豆類、イモ類等の食物が生育せず、また、子供、学生が学校、公園等の施設を利用できなくなる。したがって、人々の健康及び食品への悪影響を及ぼさないようにする放射性物質汚染土壌の改良浄化方法が必要となる。
そこで、本発明は、KIとTEDAのいずれか一方、及びKIとTEDAとの混合物の溶液のいずれにも含浸させずに、ペーパースラッジを炭化焼成することからなる多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の使用による放射性物質汚染土壌の改良浄化方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、古紙、木材チップの単独あるいは古紙や木材チップの両方を使用する製紙工場のペーパースラッジを炭化焼成することからなる多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を放射性物質汚染土壌に散布又は混合し、放射性物質を放射性物質汚染土壌から除去する放射性物質汚染土壌の改良浄化方法である。
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物が放射性物質を除去することができるかどうかを確認するため、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物のアルカリ相当値、カチオン交換容量及び塩化セシウム溶液中のセシウムへの除去性をラボテストにて測定し、評価した。これらの結果より、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は放射性物質を除去可能であることを確認したため、実地テスト(フィールドテスト)を実施した。
本発明は、以下のことを特徴とする。
(1)pH8以上、望ましくは10以上、アルカリ相当値1.0〜4.0meq/g(NaOH)、望ましくは1.5〜2.5meq/g(NaOH)、カチオン交換容量1.0〜4.0meq/100g(NH )、望ましくは1.5〜3.0meq/100g(NH )、電気伝導度70〜150μS/cmである多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を、古紙、木材チップの単独あるいは古紙や木材チップの両方を使用する製紙工場からのペーパースラッジを炭化焼成することで生成し、前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を放射性物質汚染土壌に散布や混合して放射性物質を前記放射性物質汚染土壌から除去する放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
(2)前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の製造工程には、KIとTEDAのいずれか一方、及びKIとTEDAとの混合物の溶液のいずれへの含浸工程も含まれない。
(3)前記放射性物質汚染土壌は、放射性セシウム134及びセシウム137の合計濃度が800Bq/kg以上を含有する。
(4)前記放射性物質汚染土壌に拡散又は混合する前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の添加量は、0.1〜6kg/m(0.5〜50kg/m)(乾土の0.1〜6重量%)、望ましくは1.0〜3.5kg/m(8〜30kg/m)(乾土の0.9〜3.3重量%)である。
(5)前記ペーパースラッジは、水分量50〜85%を有し、このペーパースラッジを造粒し、乾燥した後、乾留温度500〜1,300℃、望ましくは700〜1,200℃の還元炭化焼成炉で炭化焼成する。さらに望ましくは、800〜1,100℃で炭化焼成する。
(6)前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、絶乾重量で、可燃分(炭素を含む):15〜25%、TiO:0.5〜3.0%、NaO:0.0001〜0.0005%、KO:0.0001〜0.0005%、SiO:15〜35%、Al:8〜20%、Fe:5〜15%、CaO:15〜30%、MgO:1〜8%、その他(不純物):0.5〜3.0%を含み、これらの合計が100%であり、JISC2141による吸水率が100〜160%、BET吸着法による比表面積が80〜150m/gであり、連続気泡を有する。
(7)前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、容積空隙率が70%以上、空隙容積が1,000mm/g以上を有し、平均空隙半径が20〜60μmであり、全空隙容積に占める半径1μm以上の空隙が70%以上、長径が1〜10mmの球状、楕円状、円柱状等である混合物質であり、黒色である。
本発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)原子力発電所の原子炉の爆発事故が起こると、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137等の放射性物質が環境へ放出され、あるいは原子力発電所や放射性物質取扱施設で発生した濃縮廃液、固体状の使用済みイオン交換樹脂等の放射性廃棄物が環境へ流出され、広い地域で土壌が汚染される。ここで、古紙、木材チップの単独あるいは古紙や木材チップの両方を使用する製紙工場のペーパースラッジを炭化焼成することからなる多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を放射性物質汚染土壌に散布又は混合することで、放射性物質を放射性物質汚染土壌から除去することができる。更に、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物と放射性物質汚染土壌との散布や混合を繰り返すことにより放射性物質汚染土壌中の放射性物質濃度を、800Bq/kgと同等以下にすることができる。
(2)農業用畑、田んぼ等が放射性物質により汚染された場合であっても、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を使用することにより、野菜類、穀類は、放射性物質汚染前の土壌と同等程度収穫される。且つ、放射性物質濃度が0又は500Bq/kg以下となり、人々が安全に野菜類、穀類を消費できる。
(3)住宅、学校、公園、道路等に用いられている土壌が放射性物質により汚染された場合であっても、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を繰り返し使用することにより、放射性物質汚染土壌中の放射性物質濃度が800Bq/kgと同等以下とすることができる。これにより、人々へ悪影響を及ぼすことなく人々の健康を保護することができる。
(4)砂漠、乾燥地等が放射性物質により汚染された場合であっても、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を繰り返し使用することにより、放射性物質汚染土壌中の放射性物質濃度が低下し、緑化、あるいは耕地に適する土壌に改善することができる。
以下に、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)放射性物質の除去方法の概要
ヨウ素131、セシウム134、セシウム137等の放射性物質により汚染された放射性物質汚染土壌に、例えば、古紙、木材チップの単独あるいは古紙や木材チップの両方を使用する製紙工場から排出されたペーパースラッジを、ヨウ化カリウム(KI)とトリエチレンジアミン(TEDA)のいずれか一方、及びKIとTEDAとの混合物の溶液のいずれにも含浸させずに炭化焼成することからなる多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を散布し、耕運機にて掻き混ぜて混合する。その結果、放射性物質汚染土壌に含まれる放射性物質の濃度が経時変化と共に減少する。なお、野菜類、穀類、花類等のための肥料、殺虫剤等が必要な場合は、放射性物質汚染土壌に多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を混合してから少なくとも3日間が経過した後に散布する。
(2)放射性物質汚染土壌
社団法人日本土壌肥料学会(http://jssspn.jp/info/secretariat/4317.html)によると、セシウム137は大気圏核実験により1960年代をピークに地球全体に広がり、土壌に降下した。このため、今日でもセシウム137は微量ではあるが世界中の土の中に存在している。セシウム134、セシウム137の合計値は、通常の畑土壌で33Bq/kg、田んぼ土壌で28Bq/kgである。一方、この測定結果に対し、原子力発電所での事故により放出された放射性物質に汚染された放射性物質汚染土壌の場合、場所によっては低値の800Bq/kgから高値の数万Bq/kgとなる。これらの放射性物質汚染土壌中の放射性物質濃度は、経時変化と共に天候変動により変動する。ここで、これらの放射性物質汚染土壌を多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物で処理した場合、放射性物質汚染土壌中の放射性物質が除去されるという結果が確認された。
(3)多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の散布量
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、0.1〜6kg/m(0.5〜50kg/m)(乾土の0.1〜6重量%)、望ましくは1.0〜3.5kg/m(8〜30kg/m)(乾土の0.9〜3.3重量%)が適正な散布量であるが、放射性物質汚染土壌中の放射性物質を除去するには、少なくとも2週間以上経過することが望ましい。
(4)多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物が放射性物質汚染土壌中の放射性物質を除去する推定メカニズム
(4−1)社団法人日本土壌肥料学会の仮説(http://jssspn.jp/info/secretariat/4317.html)
元素の周期律表によると、セシウムは、ナトリウムやカリウムと同じアルカリ金属に分類され、これらの元素と同様に振る舞うことが分かっている。土壌は負荷電を持つため陽イオンのセシウムを引き付けて留める性質がある。更に土壌中にはセシウムを閉じ込める粘土鉱物が存在するため、土壌に浸入するセシウムが粘土鉱物に強く保持され、離れにくくなる。
(4−2)孟宗竹を炭化焼成することからなるヨウ化物添着活性炭の研究結果(Chien,C−C,Huang,Y−P,Wang,W−C,Chao,J−H,Wei,Y−Y,2011,Efficiency of Moso bamboo charcoal and activated carbon for adsorbing radioactive iodine. Clean−Soil,Air,Water,39(2),103−108)
上記の研究では、孟宗竹を炭化焼成することからなるヨウ化物添着活性炭が揮発性放射性ヨウ素131を閉じ込めるには、ヨウ化物が先ず活性炭の表面に吸着し、それからヨウ素イオンの位置に移行し、そこで同位体交換が起きるというメカニズムが提案された。また、ヨウ化物添着活性炭の表面への吸着性は、活性炭の表面のアルカリ基、例えば水酸基(OH)及び活性炭基底面のπ電子系に大きく左右された。アルカリ基は、活性炭の表面とヨウ化物(KI)との静電気の相互作用を強化するとされた。
(4−3)本実施形態においてKI、TEDAを含浸させないとする推定メカニズム
原子力発電所で使用される活性炭には、日常稼働時の排気ガスに含まれ、又は爆発等の事故時に放出される放射性ヨウ素131の濃度を安全なレベルまで除去して環境への放出を防ぐ役割がある。上記の米国原子力規制委員会の規制ガイド1.52によれば、活性炭の基本的な原料として、穀物、ヤシ殻が用いられる。更に、放射性ヨウ素131を浸漬する能力を強化するために、これらの活性炭をヨウ化カリウム(KI)とトリエチレンジアミン(TEDA)のいずれか一方、又はKIとTEDAとの混合物の溶液に含浸させるとされている。したがって、米国原子力規制委員会の規制ガイド1.52によれば、原子力発電所事故により排出される放射性セシウム134や137による汚染を想定していないことが分かった。
上記した活性炭の基本的な原料である穀物、ヤシ殻は、主成分がセルロース、ヘミセルロース、リグニンであり、炭化前では約95%が有機分であり、残存の5%が無機分である。そして、炭化後では有機分が80%、無機分が20%となる。(Raveendran,K.,Ganesh,A.,Khilar,K.C.,1996,Pyrolysis characteristics of biomass and biomass components.Fuel,75(8),987−998)。さらに、植物の無機分は一般に陽イオンの金属である。このため、放射性ヨウ素131を多量に浸漬するには、穀物、ヤシ殻からなる活性炭をヨウ化カリウム(KI)とトリエチレンジアミン(TEDA)のいずれか一方、又はKIとTEDAとの混合物の溶液に含浸させることが必要になる。
一方、本実施形態は有機分が25%未満、無機分が75%以上であり、成分の構成比率が上記の穀物、ヤシ殻からなる活性炭と異なる。また、本実施形態の無機分は殆どが陽イオンの金属であり、陰イオンのヨウ素を浸漬すること、あるいは陽イオンのセシウムとのイオン交換を行うことが可能である。したがって、本実施形態では、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を、KIとTEDAのいずれか一方、及びこれらの混合物の溶液に含浸させることが必要ないと考える。
(5)多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の性質等
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、次の性質を含有する。pH:8.0以上、望ましくは10以上、アルカリ相当値:1.0meq/g以上(NaOH)望ましくは1.5〜2.5meq/g(NaOH)、カチオン交換容量:1.0meq/100g以上(NH )望ましくは1.5〜3.0meq/100g(NH )、電気伝導度:70〜150μS/cm、Na含有率:0.0003%以上、K含有率:0.0003%以上である。
また、次の成分を含有する。絶乾重量で、可燃分(炭素を含む):15〜25%、TiO:0.5〜3.0%、NaO:0.0001〜0.0005%、KO:0.0001〜0.0005%、SiO:15〜35%、Al:8〜20%、Fe:5〜15%、CaO:15〜30%、MgO:1〜8%、その他(不純物):0.5〜3.0%を含む。また、JISC2141による吸水率が100〜160%、BET吸着法による比表面積が80〜150m/gであり、連続気泡を有する。なお、これら各成分は含有率の合計が100%となる。
(6)上記した多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物が放射性物質汚染土壌中の放射性物質を除去する推定メカニズムを考慮した場合の本実施形態の作
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物においては、SiO(15〜35%)やAl(8〜20%)が多く含まれるが、Si4+のAl3+の同型置換からの永久負電荷は微々たるものである。更に、多くの交換性カチオンは、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物のアルカリ性(OH)表面に極端に存在すると推定される。(Ma,C.,Eggleton,R.A.,1999,Cation exchange capacity of kaolinite.Clays and Clay Minerals,47(2),174−180)
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の交換性カチオンは、Ca2+、Mg2+、K、Na等である。多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の表面に吸着した放射性セシウムは、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物のアルカリ性(OH)表面に極端に存在するカルシウム、マグネシウムのカチオンの位置に移行してイオン交換を起こす。多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、カチオン交換容量やカルシウム、マグネシウムの含有量が高いため放射性セシウムとのイオン交換が多く起こり、結果として放射性セシウムが大幅に減少すると考えられる
(7)多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の炭化焼成
炭化焼成は、水分量50〜85%を有するペーパースラッジを造粒した後、球状化し、乾燥後、還元炭化焼成炉で乾留温度500〜1,300℃、望ましくは700〜1,200℃で行う。さらに望ましくは、800〜1,100℃で行う。
(8)多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の外形等
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、容積空隙率が70%以上、空隙容積が1,000mm/g以上を有し、平均空隙半径が20〜60μmであり、全空隙容積に占める半径1μm以上の空隙が70%以上、長径が1〜10mmである。また、球状、楕円状、円柱状等の混合物質であり、黒色である。なお、その他の形状であってもよい。
(9)多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の特性評価法
(9−1)pH
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物20gに、室温と同程度の温度まで冷ました沸騰蒸留水100mlを加え、一晩かけて撹拌した後、2G4のガラスフィルタにてろ過を行い、硝子電極のpH計でろ液のpHを測定した。
(9−2)アルカリ相当値
次に、上記のろ液10mlを取り、0.01N塩酸にて比色滴定を行い、アルカリ相当値を算出した。
(9−3)カチオン交換容量
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物25gに1M/L酢酸アンモニウム溶液125mlを加え、1時間撹拌した後、一晩置き、17G4のガラスフィルタにてろ過を行った。次に、残渣を1M/L酢酸アンモニウム溶液25mlで4回、クラックさせずにゆっくり洗浄した。その後、残渣を95%エタノール25mlで8回、クラックさせずにゆっくり洗浄した。最後に、残渣を1M/L塩化カリウム溶液25mlで8回、クラックさせずにゆっくり洗浄し、ろ液を集め、追加の1M/L塩化カリウム溶液を用いて250mlに構成した。このろ液を20ml取り、0.01N塩酸にて比色滴定を行い、カチオン交換容量を求めた。
(9−4)ナトリウム、カリウム定量
多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物1gに0.1M/L硝酸溶液100mlを加え、72時間撹拌した後、1G4のガラスフィルタにてろ過を行い、ろ液中のナトリウム、カリウムを原子吸光光度計で測定した。
(10)放射性物質汚染土壌中の放射性物質の定量
ヨウ素131、セシウム134、セシウム137等の放射性物質の測定は、平成14年3月厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に準拠した。
以下、実施例を用いて本発明の効果を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、フィールドテストは福島県で行った。同県では、2011年3月11日に起きた東日本大震災における原子力発電所事故により、一部の土壌から放射性物質が検出された。
[実施例1]
(1)放射性物質汚染畑土壌
福島県飯舘村の畑(面積=324m)を用い、そのうち120mに、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を240kg散布し、耕運機で掻き混ぜて土壌と混合した。残存した204mのうち144mをブランク土壌とした。多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を混合した放射性物質汚染畑土壌及びブランク土壌にジャガ芋を植えた。これらの土壌の間には60mの空所を設けた。放射性物質汚染畑土壌中の放射性物質の測定結果を表1に示す。
なお、以下の全実施例において、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物をPSCと示す。
Figure 0005605782
放射性物質汚染畑土壌にPSCを混合した時には、その瞬間、放射性物質濃度が増加した。上記で説明したように、これはPSC表面のアルカリ(OH)基が土壌中の閉じ込められた放射性物質と静電気の相互作用を強化し、放射性物質はPSC表面に吸着することが原因と考えられる。経時変化に伴い放射性物質汚染畑土壌の放射性物質濃度が減少し、PSCが放射性物質を低下させる効果があったことが分かった。ジャガ芋を収穫した日(73日目)を基準とした場合、PSCの除去能力は9,372Bq/日/kgであった。
[実施例2]
(2)放射性物質汚染田んぼI土壌
福島県飯舘村の田んぼI(面積=495m)を用い、PSC600kgを散布し、耕運機で掻き混ぜて土壌と混合した。この放射性物質汚染田んぼIで米の耕作を行った。放射性物質汚染田んぼI土壌中の放射性物質の測定結果を表2に示す。
Figure 0005605782
実施例1における放射性物質汚染畑土壌と同様に、放射性物質汚染田んぼI土壌は、初日の放射性セシウム濃度が上がったが経時変化に伴い減少し、66日目を基準とした場合のPSCの除去能力は7,466Bq/日/kgであった。
[実施例3]
(3)放射性物質汚染田んぼII土壌
福島県飯舘村の田んぼII(面積=495m)を用い、PSC1,200kgを散布し、耕運機で掻き混ぜて土壌と混合した。放射性物質汚染田んぼII土壌中の放射性物質の測定結果を表3に示す。
Figure 0005605782
実施例1における放射性物質汚染畑土壌と同様に、放射性物質汚染田んぼII土壌は、初日の放射性セシウム濃度が上がったが経時変化に伴い減少し、66日目を基準とした場合のPSCの除去能力は6,440Bq/日/kgであった。
[実施例4]
(4)放射性物質汚染田んぼIII土壌
福島県南相馬市での田んぼIII(面積=2,700m)を用い、PSC3,600kgを散布し、耕運機で掻き混ぜて土壌と混合した。この放射性物質汚染田んぼIIIで米の耕作を行った。放射性物質汚染田んぼIII土壌中の放射性物質の測定結果を表4に示す。
Figure 0005605782
実施例1ないし実施例3の放射性物質汚染土壌(畑、田んぼI、II)と異なり、放射性物質汚染田んぼIII土壌はPSCと混合した当初から放射性物質濃度が減少したが、経時変化に伴い増加した。これは、雨等の天候変化により土壌中の放射性物質濃度が変動したことによるものと考えられる。しかし、何れの実施例においてもPCSが放射性物質を低下させる効果を再度確認できた。放射性物質汚染田んぼIII土壌において61日目を基準とした場合のPSCの除去能力は908Bq/日/kgであった。
上記の実施例の結果を考慮すると、場所によって放射性物質汚染土壌の放射性物質濃度は変動するが、このことにかかわらず、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を放射性物質汚染土壌と混合すると放射性物質濃度が減少する。当初の放射性物質濃度が高いほど、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の放射性物質除去能力は高くなる。
本発明は、多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を使用することによって原子力発電所や放射性物質取扱施設の事故による放射性物質汚染地である畑、田んぼ、学校、公園、道路、砂漠等の土壌中の放射性物質を除去する改良浄化方法を提供する。本発明によれば、放射性物質汚染土壌に多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を散布し、耕運機にて掻き混ぜて混合するだけの簡単な作業で、経時変化に伴い放射性物質汚染土壌中の放射線物質が除去される。これにより穀類が従来通り成長し、よって本発明は人々の健康及び食品への悪影響をなくすための有効的な改良浄化方法である。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。

Claims (6)

  1. pH8以上、アルカリ相当値1.0〜4.0meq/g(NaOH)、およびカチオン交換容量1.0〜4.0meq/100g(NH )、有機分が25%未満、無機分が75%以上である多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を、ヨウ化カリウム(KI)トリエチレンジアミン(TEDA)、又は前記KIと前記TEDAとの混合物の溶液のいずれにも含浸させずにペーパースラッジを炭化焼成することで生成し、
    前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物を放射性物質汚染土壌に散布又は混合して、ヨウ素を含浸し、またはセシウムとのイオン交換を行う
    ことを特徴とする放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
  2. 前記放射性物質汚染土壌は、セシウム134及びセシウム137の合計濃度が800Bq/kg以上を含有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
  3. 前記放射性物質汚染土壌に拡散又は混合する前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物の添加量は、0.1〜6kg/m ある、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
  4. 前記ペーパースラッジは、水分量50〜85%を有し、このペーパースラッジを造粒し、乾燥した後、乾留温度500〜1,300℃の還元炭化焼成炉で炭化焼成する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
  5. 前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、絶乾重量で、可燃分(炭素を含む):15〜25%、TiO:0.5〜3.0%、NaO:0.0001〜0.0005%、KO:0.0001〜0.0005%、SiO:15〜35%、Al:8〜20%、Fe:5〜15%、CaO:15〜30%、MgO:1〜8%を含み、これらと不純物との合計が100%であり、吸水率が100〜160%、BET吸着法による比表面積が80〜150m/gであり、連続気泡を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
  6. 前記多孔質粒状ペーパースラッジ炭化焼成物は、容積空隙率が70%以上、空隙容積が1,000mm/g以上を有し、平均空隙半径が20〜60μmであり、全空隙容積に占める半径1μm以上の空隙が70%以上、長径が1〜10mmの球状、楕円状、円柱状の混合物質であり、黒色である、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の放射性物質汚染土壌の改良浄化方法。
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