JP6360434B2 - 魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプール - Google Patents

魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプール Download PDF

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Description

本発明は魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプールに関する。
両軸受型タイプの魚釣用リールには、リール本体の左右側板間にスプールが回転可能に支持されている。一般に、スプールは、釣糸が巻回される糸巻胴部と、糸巻胴部の両側に形成されたフランジ部とを有して構成されている。
ところで、スプールは、巻回される釣糸の張力を受けて、径方向や軸方向に変形するおそれがある。スプールが変形してしまうと、フランジ部が左右側板に接触したり、スプールの軸受にスラスト荷重が作用したりする等、スプールの回転性に影響を及ぼすおそれがある。このため、スプールを補強するための技術が検討されている。
従来、スプールを補強するための技術として特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1の魚釣用リールでは、シャフトの回りに密着するようにスプールを設けるとともに、シャフトに突起部を設けてスプールの強度向上を図っている。
一方、スプールに関する技術としてスプールを円筒状に形成し、スプールの内側空間を利用して所定の機能を有する機能部材を収容した魚釣用リールが知られている。特許文献2の魚釣用リールでは、糸巻胴部の内側に機能部材としてドラグ機構が収容されている。また、特許文献3の魚釣用リールでは、糸巻胴部の内側に機能部材として制動力補正手段が収容されている。また、特許文献4の魚釣用リールでは、スプールの内側空間を利用して駆動用の電動モータが収容されている。
特開平1−269443号公報 特開平6−276904号公報 特開平4−349837号公報 特開2006−141239号公報
特許文献1の魚釣用リールは、シャフトの回りに糸巻胴部の全体が嵌合するようにスプールを設けているので、スプールの強度向上を図ることが可能である。しかしながら、特許文献1の魚釣用リールに適用されるスプールでは、糸巻胴部の内側に空間を形成することができないため、特許文献2〜4に記載されたような、スプールの内側空間を利用する構造の魚釣用リールに対応することができない。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、スプールの強度向上を図りつつ、スプールの内側空間を好適に利用することができる魚釣用リールおよび魚釣用リールのスプールを提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明の魚釣用リールは、リール本体の側板間に回転自在に支持され釣糸を巻回保持するスプールを備えた魚釣用リールであって、前記スプールは、釣糸が巻回される円筒状の糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両側部に設けられたフランジ部と、を備え、前記糸巻胴部は、軸方向の少なくとも一部に前記糸巻胴部よりも硬い硬質材料からなる補強筒部を有しており、前記糸巻胴部の内周面に形成された雌ねじ部と、前記補強筒部の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、前記補強筒部は、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部との螺合により、前記糸巻胴部に対して取り付けられ、前記補強筒部は、前記糸巻胴部に対する挿入方向の先端部に、前記雄ねじ部の形成されていない部分を備えており、前記雄ねじ部の形成されていない部分は、前記補強筒部の螺合時に前記糸巻胴部の内周面の対応する部分に嵌まり込むことを特徴とする。
この魚釣用リールによれば、釣糸が巻回される円筒状の糸巻胴部を、糸巻胴部よりも硬い硬質材料からなる補強筒部で補強することができ、スプールの強度向上を図ることができる。
また、前記糸巻胴部の内周に形成された雌ねじ部と、前記補強筒部の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部との螺合により、前記補強筒部が前記糸巻胴部に対して取り付けられる。この構成により、糸巻胴部に対して補強筒部を簡単に取り付けることができる。また、糸巻胴部の軸方向の伸長を螺合による噛み合いによって好適に抑制することができる。
また、前記補強筒部は、前記糸巻胴部よりも薄肉に形成されているとよい。このようにすることで、糸巻胴部の補強を図りつつ、糸巻胴部の薄肉化を図ることができる。したがって、スプールの内側空間が好適に確保された魚釣用リールが得られる。
また、前記糸巻胴部の内側には、所定の機能を有する機能部材が配置されるのがよい。このようにすることで、糸巻胴部の内側を利用して機能部材を好適に配置することができ、レイアウト性が向上する。したがって、魚釣用リールの設計の自由度が増す。
また、前記機能部材が前記スプールを駆動するための電動モータである場合には、比較的スペースを取り易い機能部品をスプールの内側に好適に収容することができる。
また、前記スプールを回転可能に支持する軸受を備え、前記軸受は、前記フランジ部の内周部分を支持しているのがよい。
また、本発明の魚釣用リールのスプールは、リール本体の側板間に回転自在に支持され釣糸を巻回保持する魚釣用リールのスプールであって、釣糸が巻回される円筒状の糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両側部に設けられたフランジ部と、を備え、前記糸巻胴部は、軸方向の少なくとも一部に前記糸巻胴部よりも硬い硬質材料からなる補強筒部を有しており、前記糸巻胴部の内周面に形成された雌ねじ部と、前記補強筒部の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、前記補強筒部は、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部との螺合により、前記糸巻胴部に対して取り付けられ、前記補強筒部は、前記糸巻胴部に対する挿入方向の先端部に、前記雄ねじ部の形成されていない部分を備えており、前記雄ねじ部の形成されていない部分は、前記補強筒部の螺合時に前記糸巻胴部の内周面の対応する部分に嵌まり込むことを特徴とする。
この魚釣用リールのスプールによれば、釣糸が巻回される円筒状の糸巻胴部を、糸巻胴部よりも硬い硬質材料からなる補強筒部で補強することができ、強度向上を図ることができる。
また、前記糸巻胴部の内周に形成された雌ねじ部と、前記補強筒部の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部との螺合により、前記補強筒部が前記糸巻胴部に対して取り付けられる。この構成により、糸巻胴部に対して補強筒部を簡単に取り付けることができる。また、糸巻胴部の軸方向の伸長を螺合による噛み合いによって好適に抑制することができる。
本発明の魚釣用リールによれば、スプールの糸巻胴部を補強筒部で補強してスプールの強度向上を図ることができるので、スプールの回転性能を高く維持しながら、釣糸の巻回によるスプールの変形を好適に防止することができる。
また、補強筒部が糸巻胴部よりも薄肉に形成されていることで、糸巻胴部の補強を図りつつ、糸巻胴部の薄肉化を図ることができるので、スプールの内側空間が好適に確保された魚釣用リールが得られる。
また、螺合により、糸巻胴部に対して補強筒部が取り付けられる構成では、糸巻胴部に対して補強筒部を簡単に取り付けることができるので組付性がよい。さらに、糸巻胴部の軸方向の伸長を螺合による噛み合いによって好適に抑制することができるので、釣糸の巻回によるスプールの変形を好適に防止することができる。
また、糸巻胴部の内側に機能部材が配置される構成では、糸巻胴部の内側を利用して機能部材を好適に配置することができるので、魚釣用リールの設計の自由度が増す。機能部材が電動モータである場合には、比較的スペースを取り易い機能部品をスプールを利用して収容することができるので、省スペース化が図られ、全体を小型化することができる。
また、本発明の魚釣用リールのスプールによれば、糸巻胴部を補強筒部で補強して強度向上を図ることができるので、回転性能を高く維持しながら、釣糸の巻回による変形を好適に防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る魚釣用リールの内部構造を示す断面図(一部省略)である。 スプール周りの構造を示す拡大断面図である。 スプールの分解斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る魚釣用リールのスプール周りの構造を示す拡大断面図である。 変形例のスプールを示す拡大断面図である。 変形例のスプールを示す拡大断面図である。
以下、本発明に係る魚釣用リールの実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、「上下」「左右」を言うときは、図1に示した方向を基準とする。なお、説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
本実施形態では、魚釣用リールを電動リールに適用した例について説明するが、本発明が適用される魚釣用リールの種類を限定する趣旨ではない。図1に示すように、魚釣用リールは、左右側板1A,1Bを備えたリール本体1を有している。左右側板1A,1Bは、左右フレーム2a,2bを左右カバー3a,3bで覆って構成される。リール本体1には、左右側板1A,1B間に位置し、図示しない釣竿に装着されるリール脚1Cが一体形成されている。
左右フレーム2a,2b間には、釣糸が巻回されるスプール10が回転可能に支持されている。左フレーム2aには、スプール10の左側の支持部材をなすセットプレート4がビス4aで取り付けられている。セットプレート4には、モータケース5がビス5aで取り付けられている。モータケース5には、後記するように機能部材としての電動モータ51が収容される。
一方、右フレーム2bには、スプール10の右側の支持部材をなすセットプレート6が取り付けられている。セットプレート6の下部には、手動巻き取り駆動機構60のハンドル軸61を支持する支持部6bが設けられている。ハンドル軸61は、支持部6bと右カバー3bとに支持されて、右カバー3bの側方に延出している。ハンドル軸61の延出端には、ハンドル62が取り付けられている。
スプール10は、円筒状の糸巻胴部11と、糸巻胴部11の両側部に設けられたフランジ部12a,12bと、を備えている。スプール10は、例えば、アルミニウム合金や、CFRP、GFRP等の繊維強化樹脂等によって形成される。糸巻胴部11の内周面には、円筒状の補強筒部13が取り付けられている。図2に示すように、糸巻胴部11の内周面には、雌ねじ部11aが形成されている。雌ねじ部11aは、糸巻胴部11の内周面の軸方向の略全体に亘って形成されている。本実施形態では、雌ねじ部11aのピッチを比較的小さく(細かく)設定している。
補強筒部13は、糸巻胴部11よりも硬い硬質材料、例えば、糸巻胴部11がアルミニウム合金製である場合にはステンレス鋼等の金属材料を用いて形成されている。また、補強筒部13は、糸巻胴部11が繊維強化樹脂で形成されている場合には、アルミニウム合金やステンレス鋼等の金属材料を用いて形成されている。
補強筒部13は、糸巻胴部11よりも薄肉に形成されている。補強筒部13の外周面には、雄ねじ部13aが形成されている。雄ねじ部13aは、糸巻胴部11の雌ねじ部11aに螺合可能である。補強筒部13は、前記した雌ねじ部11aと雄ねじ部13aとの螺合によって、糸巻胴部11の内周面に対して取り付けられる。補強筒部13の端部には、図3に示すように、螺合用の治具を係合させるための切欠き部13bが形成されている。
補強筒部13の内側(内側中空部)には、モータケース5が収容される円筒状の収容室20(収容空間)が形成される。収容室20は、スプール10の左右の端面に開口する断面円形状の開口部を有している。
本実施形態では、糸巻胴部11の内周略全体に補強筒部13が螺合して配置されるようしてある。つまり、糸巻胴部11の略全体が補強筒部13で補強された構造となっている。
また、本実施形態では、図2に示すように、糸巻時に比較的力のかかる部分となる、糸巻胴部11とフランジ部12aとの境界部分周りおよび糸巻胴部11とフランジ部12bとの境界部分周りに、補強筒部13が位置するように構成してある。
なお、補強筒部13の挿入方向の先端部に、雄ねじ部13aの形成されていない部分を設けてもよい。雄ねじ部13aの形成されていない部分は、補強筒部13の螺合時に糸巻胴部11の内面の対応する部分に嵌り込むように構成する。このように構成することによって、螺合時に補強筒部13の芯出しがなされる。
また、螺合時に、補強筒部13の雄ねじ部13a(糸巻胴部11の雌ねじ部11a)に接着剤を塗布して、結合強度(固定強度)を高めるようにしてもよい。
スプール10のフランジ部12a,12bは、糸巻胴部11の両側部に連続して糸巻胴部11に一体に形成されている。このうち左側のフランジ部12a側は、収容室20内に収容されたモータケース5の外周に軸受14を介して回転可能に支持されている。つまり軸受14が直接に(補強筒部13を介さないで)フランジ部12aの内周部分を支持している。したがって、補強筒部13を介して支持する場合に比べて支持精度が高い。
また、右側のフランジ部12b側は、ブラケット15と、軸受16とを介して回転可能に支持されている。ブラケット15は、収容室20を覆ってスプール10の右端面12cにビス止めされている。軸受16は、セットプレート6に装着されている。
モータケース5は、セットプレート4と別体に形成され、有底円筒状を呈している。モータケース5は、収容室20内において補強筒部13と若干の間隙を空けて収容されている。モータケース5には、セットプレート4側に開口するモータ出入口5cの外周に、径方向外方へ突出するフランジ部5dが設けられており、当該フランジ部5dをセットプレート4にビス止めして取り付けられている。
モータケース5内には、前記したように、電動モータ51が収容されている。電動モータ51は、モータケース5と軸心を同じくして収容されている。電動モータ51の左モータ軸52は、セットプレート4に設けられた軸受支持部41に一方向クラッチ42を介して支持されている。
一方向クラッチ42は、電動モータ51の回転時にフリー回転状態となってスプール10の巻き取り駆動を可能とするとともに、ハンドル62(図1参照)の操作による釣糸の巻き取り駆動時に、電動モータ51の左モータ軸52の回転を阻止してハンドル62の巻き取り動力がスプール10に伝達されるように機能する。
なお、電動モータ51の左端部には、凹部51aが形成されている。凹部51aには、セットプレート4に設けられた突出部43が係合している。この係合によって、電動モータ51が回り止め保持されている。電動モータ51の右端部は、モータケース5の中央よりやや右側に形成されたプレート状の底部5eに保持されている。電動モータ51の右モータ軸53は、底部5eの右側方に延出し、減速機構70に連結されている。
減速機構70は、図2に示すように、3つの遊星歯車機構71〜73で構成されている。このうち遊星歯車機構71,72は、モータケース5の底部5eで区画されるモータケース5の右内側空間部S1に配置されている。また、残りの遊星歯車機構73は、この右内側空間から外れたフランジ部12bの内側空間部S2に配置されている。減速機構70は、電動モータ51の駆動時に、その巻き取り駆動力を第1の遊星歯車機構71で減速させた後、第2,第3の遊星歯車機構72,73でさらに減速させてスプール10に伝達するものである。
第1の遊星歯車機構71は、右モータ軸53に回り止め嵌合され、右モータ軸53と一体に回転する第1の太陽歯車71aと、第1の太陽歯車71aに噛合する複数の第1の遊星歯車71bと、各第1の遊星歯車71bが常時噛合するようにモータケース5の内周に固着された第1の内歯歯車71cとを備えている。
第2の遊星歯車機構72は、右モータ軸53にメタル軸受53aを介して回転可能に支持される第2の太陽歯車72aと、第2の太陽歯車72aに噛合する複数の第2の遊星歯車72bと、各第2の遊星歯車72bが常時噛合するようにモータケース5の内周に固着された第2の内歯歯車72cとを備えている。
第3の遊星歯車機構73は、右モータ軸53にメタル軸受53bを介して回転可能に支持される第3の太陽歯車73aと、第3の太陽歯車73aに噛合する複数の第3の遊星歯車73bと、各第3の遊星歯車73bが常時噛合するようにスプール10の端部内周に固着された第3の内歯歯車73cとを備えている。
そして、図2に示すように、第1の遊星歯車機構71の各第1の遊星歯車71bは、第1のキャリア71dに支持されており、当該キャリア71dは第2の太陽歯車72aと一体回転可能に連結されている。また、第2の遊星歯車機構72の各第2の遊星歯車72bは第2のキャリア72dに支持されており、当該キャリア72dは第3の太陽歯車73aと一体回転可能に連結されている。さらに、第3の遊星歯車機構73の各第3の遊星歯車73bは第3のキャリア73dに支持されており、当該キャリア73dは係止ピン63dを介して回転駆動軸63に連結されている。
回転駆動軸63は、図1に示すように、右モータ軸53と右カバー3bとの間に設けられている。回転駆動軸63は、手動巻取り駆動機構60からの巻取り動力を減速機構70に伝達するものであり、右モータ軸53と同軸上に架設されている。回転駆動軸63は、3つの軸受63a,63b,63cを介して前記したブラケット15と右カバー3bに回動自在に支持されている。
回転駆動軸63上には、従来周知のドラグ装置64が装着されている。ドラグ装置64は、釣糸の繰り出しで回転するスプール10に制動力を付与しながら、スプール10の釣糸繰出し方向への回転を許容する制動作用を与える。また、ドラグ装置64は、この制動作用を利用してスプール10をスプールフリー状態と釣糸巻き取り状態とに切り換える。また、回転駆動軸63上には、ドラグ装置64のドラグ力を調節するドラグレバー64aが取り付けられている。そして、ドラグ装置64を構成する押圧体64bの外周にピニオン64cが当該押圧体64bと一体回転可能に嵌合し、このピニオン64cに手動巻き取り駆動機構60のドライブギヤ60aが噛合している。
手動巻き取り駆動機構60は、ハンドル62と、ハンドル62が取り付くハンドル軸61と、これに回止め嵌合されたドライブギヤ60aとで構成されている。ハンドル軸61の挿入先端側には、逆転防止装置60bが設けられている。逆転防止装置60bは、スプール10を電動モータ51で巻き取り駆動した際に、これに連動してハンドル軸61が回転しないようにその逆転防止を図るものである。逆転防止装置60bは、ハンドル軸61に回り止め嵌合されたラチェット60cと、当該ラチェット60cに対し一定の付勢力で常時係止する係止爪(図示せず)とからなる。逆転防止装置60bは、電動モータ51でスプール10を巻き取り駆動した際に、その回転方向ではラチェット60cに係止爪が係止方向で噛み合ってラチェット60cの回転、すなわち、ハンドル軸61の回転を阻止する。したがって、電動モータ51の駆動力は、減速機構70を介してスプール10のみに伝達されることとなる。
一方、ハンドル62の操作でスプール10を釣糸巻き取り方向に回転させた場合、逆転防止装置60bは、その回転方向では係止爪がラチェット60cの回転を許容するようになっている。この結果、ハンドル62の回転操作に連動してハンドル軸61を回転させることができ、そして、前記したように逆転防止装置60bが、ハンドル操作による釣糸の巻き取り駆動時に、電動モータ51の右モータ軸53が回転するのを阻止する。
その他、左側板1Aには、給電コード18a接続されるコネクタ18が設けられている。また、図示しないがリール本体1には、電動モータ51のON/OFFスイッチを有する制御ボックスが取り付けられている。当該ON/OFFスイッチの操作で電動モータ51が駆動/停止するようになっている。
以上説明した本実施形態の魚釣用リールによれば、スプール10の糸巻胴部11を補強筒部13で補強してスプール10の強度向上を図ることができるので、スプール10の回転性能を高く維持しながら、釣糸の巻回によるスプール10の変形を好適に防止することができる。
また、補強筒部13が糸巻胴部11よりも薄肉に形成されていることで、糸巻胴部11の補強を図りつつ、糸巻胴部11の薄肉化を図ることができるので、スプール10の内側空間(収容室20)が好適に確保された魚釣用リールが得られる。
また、螺合により、糸巻胴部11に対して補強筒部13を簡単に取り付けることができるので組付性がよい。さらに、糸巻胴部11の軸方向の伸長を螺合による噛み合いによって好適に抑制することができるので、釣糸の巻回によるスプール10の変形をより好適に防止することができる。また、既存のスプール10に対して雌ねじ部11aを形成することによって、後付けで補強筒部13を取り付けることもできる。
また、糸巻胴部11の内側に電動モータ51(モータケース5)を配置することができるので、魚釣用リールの設計の自由度が増す。しかも、電動モータ51は比較的スペースを取り易い機能部品であることから、スプール10の内側に形成される収容室20を利用して電動モータ51を収容することにより、省スペース化が図られ、全体を小型化することが可能である。
また、電動モータ51をスプール10の内側に効果的に保護することもできる。
また、本実施形態の魚釣用リールのスプール10によれば、糸巻胴部11を補強筒部13で補強して強度向上を図ることができるので、回転性能を高く維持しながら、釣糸の巻回による変形を好適に防止することができる。
(第2実施形態)
図5を参照して第2実施形態の魚釣用リールについて説明する。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、スプール10の糸巻胴部11の一部に補強筒部13を設けた点にある。
図5に示すように、スプール10の内側には、モータケース5が収容される円筒状の収容室20Aと、減速機構70Aが収容される収容スペースS3とが形成されている。補強筒部13は、収容室20Aを形成する糸巻胴部11の内周に取り付けられている。糸巻胴部11の内側には間隙を介してモータケース5が配置されている。本実施形態では、減速機構70Aの略全体が収容スペースS3内に配置されている。
なお、補強筒部13が取り付けられる部分の糸巻胴部11の肉厚は、減速機構70Aが配置される部分の糸巻胴部11の肉厚よりも薄肉とされている。つまり、本実施形態では、収容室20Aが形成される部分を補強筒部13で補強することによって、その部分の糸巻胴部11の肉厚を薄肉に形成している。これによって、その内側に形成される収容室20Aの容積を好適に確保している。
本実施形態の魚釣用リールによれば、前記第1実施形態で説明した作用効果と同様の作用効果が得られるとともに、補強筒部13によって、スプール10の適所(収容室20Aが形成される部分)の強度向上を図ることができる。
なお、収容スペースS3内に補強筒部13を取り付けてもよい。
図6,図7に変形例のスプールを示す。図6に示したスプール10Aでは、補強筒部13Aの両端部を全体的または部分的にスプール10Aの端縁部10cに当接させて抜け止め固定したものである。
この場合、補強筒部13Aの両端部がスプール10Aの端縁部10cの側方に突出するように補強筒部13Aを形成する。そして、組付時には、補強筒部13Aの端部の突出した部分に、工具等で打撃を加え、突出した部分を端縁部10c側(開口縁部側)に塑性変形させて端縁部10cに当接させる(かしめる)。これによって、スプール10Aに対して補強筒部13Aを抜け止め固定することができる。
この変形例では、かしめによって、スプール10Aの軸方向の伸びを効果的に防止することができる。
なお、この変形例では、雌ねじ部11aと雄ねじ部13aとの螺合によらず、かしめによってのみ、補強筒部13を糸巻胴部11に装着するようにしてもよい。また、かしめによらずに、補強筒部13の両端部の雄ねじ部13aに螺合する、図示しないナットを用いて、補強筒部13を抜け止め固定してもよい。かしめやナット等による固定は、前記実施形態や変形例についても適用することができる。
図7に示したスプール10Bは、スプール軸10fに嵌合固定される筒部11eと、筒部11eに連続する縦壁11fと、釣糸が巻回される糸巻胴部11と、左右のフランジ部12a,12bとで形成されており、スプール軸10fに直接支持されている。糸巻胴部11の内側には、縦壁11fの両側に補強筒部13,13が螺合によって取り付けられている。
このようなスプール10Bによっても、糸巻胴部11の内側(補強筒部13,13の内側)に、機能部材を収容することが可能な収容室20B,20Bが形成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、前記実施形態や変形例において、補強筒部13は、螺合によって糸巻胴部11に取り付けられる構成としたが、これに限られることはなく、糸巻胴部11に対して圧入により取り付けられる構成としてもよい。また、スプール10(10A,10B)の成形時に糸巻胴部11に一体的に設けてもよい。さらに、糸巻胴部11(スプール10,10A,10B)に対して埋設してもよい。また、接着剤を用いて固定するようにしてもよい。
また、補強筒部13は、スプール10(10A,10B)の軸方向に複数に分割して取り付けてもよい。さらに、補強筒部13は、複数の材料を用いて径方向に層状に構成してもよい。
また、前記実施形態および変形例では、糸巻時に比較的力のかかる部分となる、糸巻胴部11とフランジ部12aとの境界部分周りおよび糸巻胴部11とフランジ部12bとの境界部分周りに、補強筒部13が位置するように構成したが、これに限られることはなく、境界部分周りに補強筒部13が配置されていなくてもよい。この場合にも、釣糸の巻回によるスプール10の変形を好適に防止することができる。
また、前記実施形態では、スプール10のフランジ部12a側が軸受14を介して回転可能に支持される構成としたが、補強筒部13側を軸受14を介して回転可能に支持するように構成してもよい。
また、収容室20,20A,20Bには、機能部材としてドラグ機構や制動力補正手段、軸受部材等を収容してもよい。
1 リール本体
1A 左側板
1B 左側板
5 モータケース
10 スプール
10A スプール
10B スプール
11 糸巻胴部
11a 雌ねじ部
12a フランジ部
12b フランジ部
13 補強筒部
13A 補強筒部
20,20A,20B 収容室

Claims (6)

  1. リール本体の側板間に回転自在に支持され釣糸を巻回保持するスプールを備えた魚釣用リールであって、
    前記スプールは、円筒状の糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両側部に設けられたフランジ部と、を備え、
    前記糸巻胴部は、軸方向の少なくとも一部に前記糸巻胴部よりも硬い硬質材料からなる補強筒部を有しており、
    前記糸巻胴部の内周面に形成された雌ねじ部と、前記補強筒部の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、
    前記補強筒部は、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部との螺合により、前記糸巻胴部に対して取り付けられ、
    前記補強筒部は、前記糸巻胴部に対する挿入方向の先端部に、前記雄ねじ部の形成されていない部分を備えており、
    前記雄ねじ部の形成されていない部分は、前記補強筒部の螺合時に前記糸巻胴部の内周面の対応する部分に嵌まり込むことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記補強筒部は、前記糸巻胴部よりも薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記糸巻胴部の内側には、所定の機能を有する機能部材が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項に記載の魚釣用リール。
  4. 前記機能部材は、前記スプールを駆動するための電動モータであることを特徴とする請求項に記載の魚釣用リール。
  5. 前記スプールを回転可能に支持する軸受を備え、
    前記軸受は、前記フランジ部の内周部分を支持していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の魚釣用リール。
  6. リール本体の側板間に回転自在に支持され釣糸を巻回保持する魚釣用リールのスプールであって、
    釣糸が巻回される円筒状の糸巻胴部と、前記糸巻胴部の両側部に設けられたフランジ部と、を備え、
    前記糸巻胴部は、軸方向の少なくとも一部に前記糸巻胴部よりも硬い硬質材料からなる補強筒部を有しており、
    前記糸巻胴部の内周面に形成された雌ねじ部と、前記補強筒部の外周面に形成された雄ねじ部と、を備え、
    前記補強筒部は、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部との螺合により、前記糸巻胴部に対して取り付けられ、
    前記補強筒部は、前記糸巻胴部に対する挿入方向の先端部に、前記雄ねじ部の形成されていない部分を備えており、
    前記雄ねじ部の形成されていない部分は、前記補強筒部の螺合時に前記糸巻胴部の内周面の対応する部分に嵌まり込むことを特徴とする魚釣用リールのスプール。
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