JP6358067B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体スイッチング素子を過電流から保護できる保護回路を備える電力変換装置に関する。
直流電圧と交流電圧との間で電力変換を行う電力変換装置として、電源線間に1相分につき上アーム用回路と下アーム用回路の一対の半導体スイッチング素子(以下、スイッチング素子と称する)が直列接続されて構成されたものが知られている。この種の電力変換装置では、上アーム用回路及び下アーム用回路の各スイッチング素子が交互に駆動されることで、例えば直流電圧と交流電圧との間で電力を変換する。
ところで、スイッチング素子は、そのスイッチング動作等に起因して短絡異常が生じる可能性がある。そして、上アーム用回路及び下アーム用回路のうちの一方のスイッチング素子に短絡異常が生じた場合には、他方のスイッチング素子が駆動された際に定格電流以上の過電流が流れる不都合が生じる。
そこで従来から、スイッチング素子が駆動された際に過電流が流れる場合には、駆動状態のスイッチング素子を強制的に遮断状態に切り替えることでスイッチング素子を過電流から保護している(特許文献1参照)。
特開2014−140280号公報
スイッチング素子の短絡異常は、一方のスイッチング素子が駆動状態となる前に、他方のスイッチング素子が故障していることに起因する場合(第1ケースと称する)と、一方のスイッチング素子が駆動状態の際に、他方のスイッチング素子が故障することに起因する場合(第2ケースと称する)とがあり、第2ケースにおいて、スイッチング素子の短絡異常がフルオン電圧で生じると過電流が大きくなる。
そこで、スイッチング素子の構造によっては第1ケースよりも第2ケースの遮断速度を高めることが想定される。しかしスイッチング素子の遮断速度を高めた場合には、遮断処理に伴って発生するサージ電圧が増大する。また、第1ケースが第2ケースであると誤判定される可能性があり、第1ケースの際に誤って第2ケースの遮断処理が実施されると、第1ケースの際にサージ電圧が大きくなる不都合が生じるおそれがある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、スイッチング素子を過電流からより適切に保護できる電力変換装置を提供することを主たる目的とするものである。
本発明は、互いに直列接続された上アーム用回路と下アーム用回路とに設けられた一対のスイッチング素子(11)によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、前記スイッチング素子の駆動電圧を検出する電圧検出手段(21)と、前記一対のスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子に前記駆動電圧が印加される際に、過電流が流れる短絡異常があるか否かを判定する短絡異常判定手段(31)と、前記短絡異常があると判定された際の前記スイッチング素子の駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点でのフルオン状態であるか否かを判定するフルオン状態判定手段(31)と、前記短絡異常が前記フルオン状態で発生したか否かに基づいて前記スイッチング素子の遮断速度を設定する遮断速度設定手段(33)と、前記遮断速度設定手段で設定された前記遮断速度で前記スイッチング素子を強制的に遮断する遮断処理手段(32)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、スイッチング素子の短絡異常がフルオン状態で発生した場合と、フルオン状態以外で発生した場合とで、スイッチング素子の強制的な遮断処理をする際の遮断速度を設定するようにした。この場合、短絡異常が第2ケースにおけるフルオン状態で発生したか否かに基づいて遮断速度が設定されるため、第1ケースにおいて誤って第2ケースの遮断処理が行われる可能性を低減できる。また、駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点をフルオン状態であるとしたため、短絡異常がフルオン電圧で発生したか否かの判定精度を高めることができる。以上により、より適切なるスイッチング素子の遮断処理を実施できる。
電力変換システムの概略構成図。 インバータの概略構成図。 短絡異常とスイッチング素子の駆動状態との関係の説明図。 遮断処理の説明図。 遮断処理のフローチャート。 変容例の電力変換システムの説明図。 変容例の電力変換システムにおける処理の説明図。 変容例の電力変換システムの説明図。
以下、本発明にかかる電力変換システムについて図面を参照しつつ説明する。なお本実施形態の電力変換システムは、車載主機としての回転機を備える車両に適用される。
図1に示すように、電力変換システム10は、車載主機としてのモータジェネレータMG、インバータIV、MPU40を備えて構成されている。
モータジェネレータMGは、3相回転機であり、インバータIVを介して高圧バッテリ15に接続される。インバータIVは、三相ブリッジにて構成されており、1相ごとに上アーム用回路のIGBT11と下アーム用回路のIGBT11とが直列接続されている。各IGBT11には、還流用のダイオード13と電流センス用の回路(図示略)とが設けられ個別のモジュールとして構成されている。
図2に示すように、インバータIVを構成する各IGBT11には、制御回路20が接続されている。また制御回路20はMPU40に接続されている。MPU40は、CPU、ROM、RAM等を備えて構成される周知のマイクロコンピュータであり、制御信号出力部41を備えている。
制御信号出力部41は、各IGBT11の駆動状態(オン状態)と遮断状態(オフ状態)とを切り替えるPWM制御信号(以下、制御信号と称する)を出力する。詳しくは、制御信号出力部41は、上位ECU(図示略)からの指令信号に基づき、IGBT11を駆動する場合には制御信号をLレベルとし、IGBT11を遮断する場合には制御信号をHレベルにする。
制御回路20は、駆動回路21、駆動電圧監視回路22、電流監視回路23、保護回路30を有して構成されている。
駆動回路21は、MPU40からの制御信号に基づきIGBT11の駆動状態を切り替える。すなわち制御信号がLレベルの際には、駆動回路21はIGBT11の駆動電圧(ゲート電圧Vg)を上昇させることにより、IGBT11を駆動状態に切り替える。制御信号がHレベルの際には、IGBT11の駆動電圧(ゲート電圧Vg)が低下させることにより、IGBT11を遮断状態に切り替える。
駆動電圧監視回路22は、IGBT11にかかる駆動電圧を検出する。本実施形態ではゲートGにかかるゲート電圧Vgを検出する。これ以外にも駆動電圧監視回路22は、IGBT11のエミッタ‐コレクタ間の電圧Vce、図示を略す電流センス用の回路で検出されるセンス電圧Vsなどを駆動電圧として検出するものであってもよい。
電流監視回路23は、IGBT11のエミッタ‐コレクタ間を流れるコレクタ電流Iceを検出する。駆動電圧(ゲート電圧Vg)及びコレクタ電流Iceの検出結果は、MPU40に出力される。
保護回路30は、異常判定部31と、遮断処理部32、遮断速度設定部33の各機能を備えている。
異常判定部31は、コレクタ電流Iceの検出結果を用いてIGBT11に定格電流以上の過電流が流れているか否かに基づき、IGBT11に短絡異常が生じたか否かを判定する。すなわち、コレクタ電流Iceの検出値が所定の閾値Th1以上の場合には短絡異常があると判定する。コレクタ電流Iceが閾値Th1未満の場合には正常(短絡異常ではない)と判定する。なお閾値Th1は、定格電流以上の値として予め定められている。
遮断処理部32は、IGBT11にゲート電圧Vgが印加されている状態で短絡異常が判定された際に、IGBT11を強制的に遮断状態に切り替える。遮断速度設定部33は、短絡異常が判定された際のゲート電圧Vgに応じてIGBT11の遮断速度を設定する。
ここでIGBTの短絡異常について説明すると、IGBT11の短絡異常は、上アーム用回路及び下アーム用回路における一対のIGBT11において、一方のIGBT11に駆動電圧が印加される前に他方のIGBT11が故障することに起因する場合(以下、第1ケースと称する)と、一方のIGBT11に駆動電圧が印加されている場合に、他方のIGBT11が故障することに起因する場合(以下、第2ケースと称する)とがある。
ここで、第1ケースと第2ケースとについて図3を用いて詳しく説明する。なお、上アーム用回路及び下アーム用回路のうち、スイッチング駆動される側のアームを自アーム、スイッチング駆動されない側のアームを対向アームと称して説明している。
まず、図3(a)に示す第1ケースの場合には、自アームへのゲート電圧Vgの印加後、コレクタ電流Iceが閾値Th1以上となる時刻t1で、短絡異常が判定される。この場合、自アームのゲート電圧Vgが比較的に小さく且つ自アームのオン抵抗があることによって、過電流は比較的に小さくなる。
一方、図3(b)に示す第2ケースの場合には、自アームにゲート電圧Vgが印加された状態で、対向アームが故障した時刻t11で短絡異常があると判定される。この場合、短絡異常が発生した際のゲート電圧Vgが高いほど過電流は大きくなる。なお図3(b)では、自アームにおけるゲート電圧Vgの飽和状態、すなわちフルオン電圧で短絡異常が生じており、大きな過電流が発生している。
そこで、短絡異常が第2ケースの場合には、過電流からIGBT11をより適切に保護するために、第1ケースと第2ケースにおける遮断速度を異なる値にすることが好ましい。しかしIGBT11の遮断速度を高めた場合、遮断処理に伴って発生するサージ電圧が増大する。また、第1ケースが第2ケースと誤判定される可能性があり、第1ケースの場合に誤って第2ケースの遮断処理が実施されると、第1ケースにおいてサージ電圧が大きくなる不都合が生じてしまう。
そこで本実施形態では、短絡異常が生じた際の自アームのゲート電圧Vgがフルオン電圧であるか否かに基づいて、IGBT11の遮断速度を設定する。すなわち、短絡異常が生じた際のゲート電圧Vgがフルオン電圧未満の場合と、短絡異常が生じた際のゲート電圧Vgがフルオン電圧の場合とでIGBT11の遮断速度を変更する。
すなわち、遮断速度設定部33は、フルオン状態以外で短絡異常が発生した場合には、強制遮断を実施しない場合の通常の遮断速度V0よりも遅い遮断速度V1に設定する。そして、フルオン状態で短絡異常が発生した場合には、遮断速度V1と異なる遮断速度V2に設定する。なお、遮断速度V1と遮断速度V2の大小関係は、スイッチング素子の構造に応じて設定されればよい。
この場合、第2ケースにおける短絡異常の場合であっても、短絡異常が判定された際の駆動電圧がフルオン電圧未満の場合には、第1ケースの場合と同様の遮断速度で遮断処理が実施される。言い換えると、IGBT11の短絡異常がフルオン電圧で生じた場合にのみIGBT11の遮断速度が遮断速度V2になるため、第1ケースにおいて誤って第2ケースの遮断処理が行われる可能性を低減できる。
また本実施形態では、短絡異常の発生がフルオン電圧であるか否かの判定精度を高めるために、駆動電圧がフルオン電圧に達してから所定のマスク期間を設ける。すなわち図4のゲート電圧波形を用いて説明すると、時刻taでゲート電圧Vgがフルオン電圧Vgfとなった後、コレクタ電流Iceが飽和するまでの期間をマスク期間ΔTとして設定する。
すなわち異常判定部31は、駆動状態のIGBT11がフルオン電圧Vgfとなってからの経過時間Tがマスク期間ΔTよりも長い場合には、フルオン状態で短絡異常が発生したと判定する。一方、経過時間Tがマスク期間ΔTよりも短い場合には、フルオン状態以外で短絡異常が発生したと判定する。これにより駆動電圧にノイズ等が重畳した影響で一時的にゲート電圧Vgがフルオン電圧となったとしても、フルオン状態における短絡異常と誤判定されないこととなる。
また、IGBT11には固有の入力容量Qgが存在する。そのため、図4に示すように、入力容量Qgに起因してゲート電圧Vgがフルオン電圧Vgf未満で略一定となるミラー領域が生じ、ミラー電圧Vgmがフルオン電圧Vgfであると誤判定されるおそれがある。
そこで本実施形態では、ミラー領域におけるミラー電圧Vgmよりも大きく、フルオン電圧Vgfよりも低い電圧の第3閾値Th3を設定する。そして遮断処理部32は、ゲート電圧Vgの変化量が所定未満(略一定)となる際に、ゲート電圧Vgが第3閾値Th3以上であるかを判定する。そして、ゲート電圧Vgが第3閾値Th3以上の場合には、フルオン電圧Vgfであると判定する。一方、ゲート電圧Vgが第3閾値Th3未満の際には、ミラー電圧Vgmであると判定する。この場合、ミラー電圧Vgmがフルオン電圧Vgfであると誤判定されることを回避できる。
次に、図5のフローチャートを用いて短絡異常に伴う遮断処理について説明する。なお図5の処理は、インバータIVの駆動状態で、上アーム用回路及び下アーム用回路のIGBT11の各々について所定周期で繰り返し実施する。
まず、IGBT11が駆動状態であるか否かを判定する(S11)。本処理は、上アーム用及び下アーム用のIGBT11のいずれかのゲート電圧Vg>0であり、駆動状態である場合に肯定判定する。IGBT11が駆動状態の場合には、短絡異常の発生があるか否かを判定する(S12)。本処理は、当該駆動状態のIGBT11におけるコレクタ電流Ice≧Th1であるか否かに基づき判定する。Ice≧Th1の場合には、IGBT11のゲート電圧Vgの変化量が所定未満であるか否かを判定する(S13)。ゲート電圧Vgの変化量が所定未満の際には、ゲート電圧Vgが第3閾値Th3未満であるか否かを判定する(S14)。ゲート電圧Vgが第3閾値Th3未満の場合には、フルオン状態以外における短絡異常であると判定し、遮断速度V1での強制遮断を実施する(S15)。
ゲート電圧Vgが第3閾値Th3以上の場合には、フルオン電圧Vgfに達してからの経過時間Tがマスク期間ΔT以上であるか否かを判定する(S16)。S16で肯定判定した場合には、フルオン状態における短絡異常であると判定し、遮断速度V2での強制遮断を実施する(S17)。一方、S17で否定判定した場合には、フルオン状態以外における短絡異常であると判定し、遮断速度V1での強制遮断を実施する(S15)。
一方、S13で否定判定した場合には、ゲート電圧Vgの変化量が増加であるか否かを判定する(S18).肯定判定した場合には、フルオン状態以外の短絡異常であると判定し、遮断速度V1とする(S15)。なおS11で駆動状態でない場合、S12でIce<Th1の場合、S18でゲート電圧Vgの変化が減少である場合には処理を終了する。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
・スイッチング素子の短絡異常がフルオン状態で発生した場合と、フルオン状態以外で発生した場合とで、スイッチング素子の強制的な遮断処理をする際の遮断速度を設定するようにした。この場合、短絡異常が第2ケースにおけるフルオン状態で発生したか否かに基づいて遮断速度が設定されるため、第1ケースにおいて誤って第2ケースの遮断処理が行われる可能性を低減できる。また、駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点をフルオン状態であるとしたため、短絡異常がフルオン電圧で発生したか否かの判定精度を高めることができる。以上により、より適切なるスイッチング素子の遮断処理を実施できる。
・たとえば、短絡異常が発生した際にフルオン状態である場合には、短絡異常が発生した際にフルオン状態ではない場合と比べて、遮断速度を高めるようにした場合、短絡異常がフルオン状態で生じた場合における過電流の影響を抑えることができる。また短絡異常の発生がフルオン状態でない場合には、遮断速度が抑えられるため、遮断処理に伴うサージ電圧の影響を抑えることができる。
・スイッチング素子に固有の入力電圧の影響で駆動電圧がフルオン電圧で一定となる前に、フルオン電圧未満で電圧が一定となるミラー電圧が生じる場合がある。そこでミラー電圧よりも大きく且つフルオン電圧よりも小さい閾値電圧を設け、駆動電圧が閾値電圧以上であるか否かに基づいて、スイッチング素子がフルオン状態であるか否かが判定されるようにした。この場合、ミラー電圧が発生する場合において、ミラー電圧とフルオン電圧とを区別することができる。
本発明は、上記実施形態の記載内容に限定されず、次のように実施されてもよい。なお以下の説明において上記と同じ構成には同じ図番号を付し、詳述は省略する。
・上記において、短絡異常の発生がフルオン状態以外の場合を第1ケース、短絡異常の発生がフルオン状態の場合を第2ケースとして、第1ケースであるか第2ケースであるかに基づきIGBT11の遮断処理を実施してもよい。この場合、一方のIGBT11に駆動電圧が印加されている状態で他方のIGBT11に故障が生じた場合には、フルオン状態の場合のみ第2ケースであると判定されることとなる。
・図6(a)に示すように、上アーム用回路及び下アーム用回路の各々を2つのIGBT11の並列接続体にて構成すると、インバータIVの電流量を増加させることができる。しかし上アーム用回路及び下アーム用回路を複数のIGBT11の並列接続体で構成する場合には、各IGBT11の立ち上がりに差が生じる。すなわち、図6(b)に示すように上アーム用回路及び下アーム用回路における2つのIGBT11A,Bの各々におけるゲート電圧Vgの立ち上がりに差が生じる可能性がある。そこで、並列接続された全IGBT11がフルオン電圧となってから所定時間の計測を開始するようにした。すなわち、図6(b)に示すように、並列接続された全てのIGBT11A,Bがフルオン電圧Vgfとなる時刻t21からの経過時間Tに基づき、短絡異常の発生がフルオン状態であるか否かを判定する。この場合、並列接続された全IGBT11がフルオン電圧であるか否かに基づいて、遮断速度を適切に設定できる。
・図6(a)では、各IGBT11に個別に駆動電圧監視回路22を設ける例を示したが、図7に示すように、上アーム用回路及び下アーム用回路の各々におけるIGBT21の並列接続体に共通の駆動電圧監視回路22を設けてもよい。この場合、IGBT11の並列接続体の中点電圧が検出されるため、2つのIGBT11が並列接続された構成におけるゲート電圧Vgの立ち上がりの差が生じることを回避できる。また構成の簡略化を図ることができる。
・上記では、ミラー領域の発生を考慮して第3閾値Th3を設定する例を示したが、ミラー領域が発生しないタイプのスイッチング素子が使用される場合には、図5のS14の処理を省略できる。
・上記において、図8に示すように、IGBT11に通電されるゲート電流Igの大きさに応じてマスク期間ΔTを可変設定してもよい。すなわち、ゲート電流Igが小さいほど、ゲート電圧Vgの変化量(増加量)が緩やかになることに鑑みて、マスク期間ΔTを設定してもよい。この場合、ゲート電流Igの大きさを加味して、フルオン状態の判定精度を向上できる。
・上記において、IGBT11の入力容量Qg又は温度に応じて、マスク期間ΔTを可変設定してもよい。例えばIGBT11の温度が高くなるほど、ゲート電圧Vgが増加しにくくなるため、マスク期間ΔTを長めに設定する。また、IGBT11の入力容量Qgが大きくなるほど、ゲート電圧Vgが増加しにくくなるため、マスク期間ΔTを長めに設定する。この場合、入力容量Qg及び温度を加味して、フルオン状態の判定精度を向上できる。
・上記では、IGBT11に接続された制御回路20において保護回路30による保護機能を備える例を示したが、MPU40が保護回路30による保護機能を備える構成であってもよい。
・上記では、インバータIVを構成するスイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が使用される場合を例示したが、これ以外にも、スイッチング素子として、NチャネルMOS電界効果トランジスタ、PチャネルMOS電界効果トランジスタが使用されてもよい。また電圧制御型のスイッチング素子に限らず、ベース電流によって導通制御を行うバイポーラトランジスタ等の電流制御形のスイッチング素子であってもよい。
10…電力変換システム、20…制御回路、21…駆動回路、22…駆動電圧監視回路、23…電流監視回路、30…保護回路、31…異常判定部、32…遮断処理部、33…遮断速度設定部。

Claims (9)

  1. 互いに直列接続された上アーム用回路と下アーム用回路とに設けられた一対のスイッチング素子(11)であって、駆動電圧がフルオン電圧よりも低いミラー電圧で略一定となるミラー領域が発生する前記スイッチング素子によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記スイッチング素子の駆動電圧を検出する電圧検出手段(21)と、
    前記一対のスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子に前記駆動電圧が印加される際に、過電流が流れる短絡異常があるか否かを判定する短絡異常判定手段(31)と、
    前記短絡異常があると判定された際の前記スイッチング素子の駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点でのフルオン状態であるか否かを判定するフルオン状態判定手段(31)と、
    前記短絡異常が前記フルオン状態で発生したか否かに基づいて前記スイッチング素子の遮断速度を設定する遮断速度設定手段(33)と、
    前記遮断速度設定手段で設定された前記遮断速度で前記スイッチング素子を強制的に遮断する遮断処理手段(32)と、
    前記スイッチング素子の駆動電圧がミラー電圧よりも大きく且つフルオン状態におけるフルオン電圧よりも小さい所定の閾値電圧以上であるか否かを判定する電圧判定手段と、
    を備え
    前記フルオン状態判定手段は、前記スイッチング素子の駆動電圧が前記閾値電圧以上であり、且つ前記スイッチング素子の駆動電圧の変化量が所定未満の際に、前記スイッチング素子が前記フルオン状態であると判定することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記フルオン状態判定手段は、前記スイッチング素子の駆動電流の大きさに応じて前記フルオン状態の判定のための前記所定時間を設定する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 互いに直列接続された上アーム用回路と下アーム用回路とに設けられた一対のスイッチング素子(11)によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記スイッチング素子の駆動電圧を検出する電圧検出手段(21)と、
    前記一対のスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子に前記駆動電圧が印加される際に、過電流が流れる短絡異常があるか否かを判定する短絡異常判定手段(31)と、
    前記短絡異常があると判定された際の前記スイッチング素子の駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点でのフルオン状態であるか否かを判定するフルオン状態判定手段(31)と、
    前記短絡異常が前記フルオン状態で発生したか否かに基づいて前記スイッチング素子の遮断速度を設定する遮断速度設定手段(33)と、
    前記遮断速度設定手段で設定された前記遮断速度で前記スイッチング素子を強制的に遮断する遮断処理手段(32)と、
    を備え、
    前記フルオン状態判定手段は、前記スイッチング素子の駆動電流の大きさに応じて前記フルオン状態の判定のための前記所定時間を設定することを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記フルオン状態判定手段は、前記スイッチング素子の入力容量又は温度に応じて、前記フルオン状態の判定のための前記所定時間を設定する請求項1乃至のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 互いに直列接続された上アーム用回路と下アーム用回路とに設けられた一対のスイッチング素子(11)によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記スイッチング素子の駆動電圧を検出する電圧検出手段(21)と、
    前記一対のスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子に前記駆動電圧が印加される際に、過電流が流れる短絡異常があるか否かを判定する短絡異常判定手段(31)と、
    前記短絡異常があると判定された際の前記スイッチング素子の駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点でのフルオン状態であるか否かを判定するフルオン状態判定手段(31)と、
    前記短絡異常が前記フルオン状態で発生したか否かに基づいて前記スイッチング素子の遮断速度を設定する遮断速度設定手段(33)と、
    前記遮断速度設定手段で設定された前記遮断速度で前記スイッチング素子を強制的に遮断する遮断処理手段(32)と、
    を備え、
    前記フルオン状態判定手段は、前記スイッチング素子の入力容量又は温度に応じて、前記フルオン状態の判定のための前記所定時間を設定することを特徴とする電力変換装置。
  6. 前記上アーム用回路及び前記下アーム用回路は、それぞれ複数の前記スイッチング素子の並列接続体を有しており、
    前記フルオン状態判定手段は、前記上アーム用回路又は下アーム用回路における前記複数のスイッチング素子の全てがフルオン電圧となってからフルオン状態を判定するための前記所定時間の計測を開始する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 互いに直列接続された上アーム用回路と下アーム用回路とに設けられた一対のスイッチング素子(11)によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記スイッチング素子の駆動電圧を検出する電圧検出手段(21)と、
    前記一対のスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子に前記駆動電圧が印加される際に、過電流が流れる短絡異常があるか否かを判定する短絡異常判定手段(31)と、
    前記短絡異常があると判定された際の前記スイッチング素子の駆動電圧がフルオン電圧に達し且つその後所定時間が経過した時点でのフルオン状態であるか否かを判定するフルオン状態判定手段(31)と、
    前記短絡異常が前記フルオン状態で発生したか否かに基づいて前記スイッチング素子の遮断速度を設定する遮断速度設定手段(33)と、
    前記遮断速度設定手段で設定された前記遮断速度で前記スイッチング素子を強制的に遮断する遮断処理手段(32)と、
    を備え、
    前記上アーム用回路及び前記下アーム用回路は、それぞれ複数の前記スイッチング素子の並列接続体を有しており、
    前記フルオン状態判定手段は、前記上アーム用回路又は下アーム用回路における前記複数のスイッチング素子の全てがフルオン電圧となってからフルオン状態を判定するための前記所定時間の計測を開始することを特徴とする電力変換装置。
  8. 前記電圧検出手段は、前記複数のスイッチング素子の各々に共通に設けられている請求項6又は7に記載の電力変換装置。
  9. 前記遮断速度設定手段は、前記短絡異常の発生がフルオン状態である場合には、前記スイッチング素子の強制的な遮断速度を第1遮断速度に設定し、前記短絡異常の発生がフルオン状態でない場合には、前記スイッチング素子の強制的な遮断速度を前記第1遮断速度とは異なる第2遮断速度に設定する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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