JP6358024B2 - 光送信器および波形歪みを補正する方法 - Google Patents

光送信器および波形歪みを補正する方法 Download PDF

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Description

本発明は、光送信器および波形歪みを補正する方法に係わる。
高速・大容量の光伝送を実現するために、1シンボル時間で複数のビットを伝送する技術が提案されている。多値変調は、1つのシンボルで複数のビットを伝送することができる。例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、m−QAM(Quadrature Amplitude Modulation;m=16、64、256等)が実用化されている。また、偏波多重は、互いに直交する2つの偏波を利用して信号を伝送することができる。
多値変調は、近年では、デジタル信号処理により実現される。例えば、送信器は、デジタル信号処理回路およびI/Q(in-phase/Quadrature)変調器を有する。デジタル信号処理回路は、送信データから駆動信号を生成する。I/Q変調器は、デジタル信号処理回路から与えられる駆動信号でキャリア光を変調して光変調信号を生成する。一方、受信器は、フロントエンド回路およびデジタル信号処理回路を有する。フロントエンド回路は、受信した光変調信号を電界情報信号に変換する。デジタル信号処理回路は、その電界情報信号に基づいて送信データを再生する。
1シンボル当たりのビット数が多い多値変調においては、送信器の不完全性に対する要求が厳しくなることが予想される。送信器の不完全性は、光変調信号の波形歪みの原因となる。光変調信号の波形歪みを引き起こす要因としては、例えば、下記が考えられる。
(1)ドライバ、I/Q変調器の非線形性、高調波歪み
(2)I/Q変調器の駆動信号のスキュー
(3)D/Aコンバータ、ドライバ、I/Q変調器、配線(基板、ケーブル、コネクタなど)のアナログ帯域の不足
(4)I/Q変調器の消光比
(5)I/Q変調器の各アームのバイアス
(6)I/Q変調器のπ/2位相シフト器のバイアス
(7)偏波合波器の偏波消光比
(8)光源の位相雑音
(9)光源の発振周波数のずれ(例えば、ITU−Tグリッドに対して)
光変調信号の品質を向上させるためには、上述の要因に起因する波形歪みを検出して補償または抑制することが必要である。なお、下記の特許文献1、2に関連する技術が記載されている。
特開平9−64780号公報 特開2011−135492号公報
送信器の不完全性に起因する光変調信号の波形歪み(すなわち、送信器において発生する波形歪み)は、例えば、デジタルコヒーレント受信器を用いて検出することが可能である。しかしながら、波形歪みを検出するための専用のデジタルコヒーレント受信器を設ける場合、光伝送システムのコストが増加してしまう。なお、光伝送システムの対向装置内のデジタルコヒーレント受信器を利用して光変調信号の波形歪みを検出することは可能である。ところが、この構成では、検出される波形歪みは、送信器の不完全性に起因する歪みだけでなく、伝送路の歪みも含む。よって、送信器の不完全性に起因する歪みを精度よく検出することは困難であり、その歪みを精度よく補償することも困難である。
本発明の1つの側面に係わる目的は、光送信器の不完全性に起因する波形歪みを簡単な構成で検出して補正する構成および方法を提供することである。
本発明の1つの態様の光送信器は、送信データから電界情報信号を生成するマッパと、トレーニング信号を生成するトレーニング信号生成部と、前記電界情報信号に前記トレーニング信号を挿入するトレーニング信号挿入部と、前記トレーニング信号が挿入された電界情報信号から駆動信号を生成するドライバと、前記駆動信号に基づいて光変調信号を生成する変調器と、前記光変調信号の強度を表す強度信号を生成する受光器と、前記強度信号から前記トレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出するトレーニング信号抽出部と、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する符号化器と、前記符号化トレーニング信号に基づいて前記光変調信号の波形歪みを検出する歪み検出部と、を有する。
上述の態様によれば、光送信器の不完全性に起因する波形歪みを簡単な構成で検出して補正することができる。
光送信器の一例を示す図である。 光受信器の一例を示す図である。 I/Q変調器の構成を示す図である。 I/Q変調器の特性を示す図である。 本発明の実施形態に係わる光送信器の構成の一例を示す図である。 トレーニング信号が挿入された送信データの一例を示す図である。 波形歪みを検出して補正する処理を示すフローチャートである。 フレーム同期について説明する図である。 第1の実施形態の光送信器の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態の波形歪み方法を説明する図である。 第1の実施形態の波形歪み補正処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態の光送信器の構成の一例を示す図である。 非線形応答および消光比補償回路の構成の一例を示す図である。 第3の実施形態の光送信器の構成の一例を示す図である。 アームバイアスの最適化について説明する図である。 第3の実施形態の波形歪み補正処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態で使用されるトレーニング信号の一例を示す図である。 第4の実施形態の波形歪み方法を説明する図である。 位相器バイアスの最適化について説明する図である。 第4の実施形態の波形歪み補正処理を示すフローチャートである。
図1は、光送信器の一例を示す。光送信器1は、デジタル信号処理部11、D/Aコンバータ(DAC:Digital-to-Analog Converter)12a〜12d、ドライバ13a〜13d、光源14、I/Q変調器15x、15y、および偏波合波器(PBC:Polarization Beam Combiner)16を有する。なお、ドライバ13a〜13d、光源14、I/Q変調器15x、15y、偏波合波器16は、送信器フロントエンド回路10を構成する。
デジタル信号処理部11は、デジタル信号処理で送信データから電界情報信号を生成する。この実施例では、光送信器1は、偏波多重方式でデータを送信する。したがって、デジタル信号処理部11は、X偏波を利用して伝送されるデータに対応する電界情報信号EX(XI、XQ)およびY偏波を利用して伝送されるデータに対応する電界情報信号EY(YI、YQ)を生成する。
D/Aコンバータ12a、12b、12c、12dは、デジタル信号処理部11により生成される電界情報信号XI、XQ、YI、YQをアナログ信号に変換する。ドライバ13a、13b、13c、13dは、D/Aコンバータ12a、12b、12c、12dから出力される電界情報信号XI、XQ、YI、YQから駆動信号XI、XQ、YI、YQを生成する。光源14は、所定の周波数の連続光を生成する。
I/Q変調器15xは、駆動信号XI、XQで連続光を変調して光変調信号Xを生成する。同様に、I/Q変調器15yは、駆動信号YI、YQで連続光を変調して光変調信号Yを生成する。I/Q変調器15x、15yは、この例では、マッハツェンダ変調器である。偏波合波器16は、I/Q変調器15xにより生成される光変調信号XおよびI/Q変調器15yにより生成される光変調信号Yを合波して偏波多重光信号を生成する。この偏波多重光信号は、光伝送路17を介して光受信器へ伝送される。光伝送路17には、1または複数の光増幅器が設けられていてもよい。
図2は、光受信器の一例を示す。光受信器2は、偏波分波器(PBS:Polarization Beam Splitter)21、局発光源22、偏波分波器23、90度光ハイブリッド回路24x、24y、O/E(Optical-to-Electrical)コンバータ25a〜25d、A/Dコンバータ(ADC:Analog-to-Digital Converter)26a〜26d、およびデジタル信号処理部27を有する。偏波分波器21、局発光源22、偏波分波器23、90度光ハイブリッド回路24x、24y、O/Eコンバータ25a〜25dは、受信器フロントエンド回路20を構成する。なお、光受信器2は、図1に示す光送信器1から送信される偏波多重光信号を受信する。
偏波分波器21は、受信した偏波多重光信号を互いに直交する光信号X、Yに分離して90度光ハイブリッド回路24x、24yに導く。局発光源22は、所定の周波数の局発光を生成する。局発光は、この実施例では連続光である。なお、光源14の周波数(すなわち、搬送波周波数)および局発光源22の周波数は、ほぼ同じである。偏波分波器23は、局発光源22により生成される局発光を互いに直交する局発光X、Yに分離して90度光ハイブリッド回路24x、24yに導く。
90度光ハイブリッド回路24xは、局発光Xを利用して光信号XのI成分およびQ成分(XI、XQ)を得る。同様に、90度光ハイブリッド回路24yは、局発光Yを利用して光信号YのI成分およびQ成分(YI、YQ)を得る。O/Eコンバータ25a、25b、25c、25dは、光信号成分XI、XQ、YI、YQを電気信号に変換する。A/Dコンバータ26a、26b、26c、26dは、電気信号XI、XQ、YI、YQをデジタル信号に変換する。デジタル信号XI、XQ、YI、YQは、受信偏波多重光信号の電界情報を表す。すなわち、受信器フロントエンド回路20は、コヒーレント受信により受信偏波多重光信号の電界情報を生成する。そして、デジタル信号処理部27は、受信偏波多重光信号の電界情報(即ち、デジタル信号XI、XQ、YI、YQ)からデータを再生する。
I/Q変調器(図1では、15x、15y)は、例えば、図3に示すマッハツェンダ干渉計を利用して実現される。図3に示す例では、I/Q変調器1000は、Iアーム変調器1001、Qアーム変調器1002、位相シフト器1003を有する。Iアーム変調器1001には、Iアーム駆動信号およびIアームバイアス電圧が与えられる。Qアーム変調器1002には、Qアーム駆動信号およびQアームバイアス電圧が与えられる。たとえば、I/Q変調器15xにおいては、駆動信号XIは、Iアーム駆動信号としてIアーム変調器1001に与えられ、駆動信号XQは、Qアーム駆動信号としてQアーム変調器1002に与えられる。同様に、I/Q変調器15yにおいては、駆動信号YIは、Iアーム駆動信号としてIアーム変調器1001に与えられ、駆動信号YQは、Qアーム駆動信号としてQアーム変調器1002に与えられる。位相シフト器1003は、IアームとQアームとの間に所定の位相差(例えば、π/2)を与える。
I/Q変調器1000には、所定の波長の連続光が入力される。連続光は、分岐されてIアーム変調器1001およびQアーム変調器1002に導かれる。Iアーム変調器1001は、Iアーム駆動信号で連続光を変調し、Qアーム変調器1002は、Qアーム駆動信号で連続光を変調する。そして、I/Q変調器1000は、Iアーム変調器1001により生成される光信号およびQアーム変調器1002により生成される光信号を合波して光変調信号を出力する。
各変調器(Iアーム変調器1001、Qアーム変調器1002)の出力光パワーは、図4に示すように、印加される電圧に対して周期的に変化する。尚、以下の記載において、変調器の出力光パワーが極小になる点を「消光点」と呼ぶことがある。
駆動信号(Iアーム駆動信号、Qアーム駆動信号)は、図4に示すように、光信号電界の振幅と位相情報を用いて情報を伝達する変調(例えば、位相変調)を行う場合、駆動信号波形の中心が消光点と一致するように変調器に与えられる。この動作状態は、変調器に印加されるバイアス電圧(Iアームバイアス電圧、Qアームバイアス電圧)を制御することにより実現される。なお、光信号の強度のみを用いて情報を伝達する強度変調方式の場合は、消光点ではない電圧にバイアスに制御する場合もあるが、以下では、消光点にバイアス電圧を制御する変調方式を想定して説明する。以下の記載では、駆動信号波形の中心を「動作点」と呼ぶことがある。なお、I/Q変調器の各アームのバイアスを制御する方法は、例えば、特開2000−162563号公報に記載されている。I/Q変調器のπ/2位相シフト器のバイアスを制御する方法は、例えば、特開2007−082094号公報に記載されている。
図5は、本発明の実施形態に係わる光送信器の構成の一例を示す。本発明の実施形態の光送信器1Aは、図5に示すように、送信器フロントエンド回路10、デジタル信号処理部11、D/Aコンバータ12a〜12d、光カプラ31、受光器32、A/Dコンバータ33、クロック生成器34、バイアス制御部35を有する。
送信器フロントエンド回路10の構成および動作は、図1を参照しながら説明した通りである。すなわち、送信器フロントエンド回路10は、デジタル信号処理部11により生成される電界情報信号XI、XQ、YI、YQに基づいて偏波多重光信号を生成する。具体的には、電界情報信号XI、XQ、YI、YQから駆動信号XI、XQ、YI、YQが生成される。そして、I/Q変調器15xは、駆動信号X(XI、XQ)で連続光を変調して光変調信号Xを生成する。I/Q変調器15yは、駆動信号Y(YI、YQ)で連続光を変調して光変調信号Yを生成する。そして、偏波合波器16は、I/Q変調器15xにより生成される光変調信号XおよびI/Q変調器15yにより生成される光変調信号Yを合波して偏波多重光信号を生成する。
光カプラ31は、光スプリッタとして使用され、送信器フロントエンド回路10により生成される偏波多重光信号を分岐して受光器32に導く。受光器(PD)32は、直接検波により、送信器フロントエンド回路10により生成される偏波多重光信号(すなわち、I/Q変調器15x、15yにより生成される光変調信号)の強度を表す強度信号を生成する。受光器32は、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードを含む。A/Dコンバータ33は、受光器32により生成される強度信号をデジタル信号に変換する。
クロック生成器34は、D/Aコンバータ12a〜12dおよびA/Dコンバータ33において使用されるクロック信号を生成する。なお、A/Dコンバータ33のサンプリングレートは、送信信号のボーレート以上であることが望ましい。なお、詳しくは後で説明するが、トレーニング信号を調整することにより、サンプリングレートをボーレート以下にしてもよい。ただし、この場合、性能が劣化するおそれがある。以下では、A/Dコンバータのサンプリングレートがボーレート以上であることを前提に説明を行う。
バイアス制御部35は、各I/Q変調器15x、15yのバイアスを制御する。I/Q変調器のバイアス制御は、図3に示すIアーム変調器1001のバイアス電圧の制御、Qアーム変調器1002のバイアス電圧の制御、位相シフト器1003のバイアス電圧の制御を含む。Iアーム変調器1001のバイアス電圧は、Iアーム変調器1001の動作点が図4に示す消光点の1つに近づくように制御される。同様に、Qアーム変調器1002のバイアス電圧は、Iアーム変調器1002の動作点が図4に示す消光点の1つに近づくように制御される。位相シフト器1003のバイアス電圧は、IアームとQアームとの間に位相差が目標値(例えば、π/2)に近づくように制御される。
デジタル信号処理部11は、マッパ41、トレーニング信号生成部42、トレーニング信号挿入部43、同期部44、信号抽出部45、符号化器46、歪み検出部47、歪み補正部48a〜48dを含む。なお、デジタル信号処理部11は、図5に示していない他の機能を有していてもよい。また、トレーニング信号生成部42、同期部44、信号抽出部45、符号化器46、歪み検出部47は、デジタル信号処理部11とは別の他のデジタル信号処理回路により実現されるようにしてもよい。
マッパ41は、送信器に入力された送信データから電界情報信号を生成する。電界情報は、送信器フロントエンド回路10において生成される光変調信号の振幅および位相を表す。即ち、マッパ41は、X偏波を利用して伝送されるデータに対応する電界情報信号EX(XI、XQ)、およびY偏波を利用して伝送されるデータに対応する電界情報信号EY(YI、YQ)を生成する。尚、電界情報信号は、下記の複素数で表すことができる。
EX=XI+jXQ
EY=YI+jYQ
トレーニング信号生成部42は、光変調信号の波形歪みを検出するために使用されるトレーニング信号を生成する。トレーニング信号挿入部43は、マッパ41により生成される電界情報信号XI、XQ、YI、YQに、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号を挿入する。トレーニング信号は、後で実施例を示すが、フレームに格納される。
電界情報信号にトレーニング信号が挿入されると、I/Q変調器15x、15yにより生成される光変調信号は、トレーニング信号成分を含む。よって、受光器32により生成される強度信号も、トレーニング信号成分を含む。そして、トレーニング信号成分を含む強度信号は、デジタル信号に変換されてデジタル信号処理部11に入力される。
同期部44は、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号を利用して受光器32により生成される強度信号からトレーニング信号の探索を行う。以降、この動作をフレーム同期と呼ぶ。すなわち、同期部44は、強度信号においてトレーニング信号が挿入されている位置を検出する。信号抽出部45は、同期部44による検出結果に応じて、強度信号からトレーニング信号に対応する信号成分(すなわち、トレーニング信号の強度を表す信号)を抽出する。以下では、強度信号から抽出されるトレーニング信号に対応する信号成分を「強度トレーニング信号」と呼ぶことがある。
符号化器46は、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号を用いて、信号抽出部45により抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する。符号化器46によるトレーニング信号の符号化については、後で詳しく説明する。歪み検出部47は、符号化器46により生成される符号化トレーニング信号に基づいて光変調信号の波形歪みを検出する。
歪み補正部48a、48b、48c、48dは、歪み検出部47により検出される光変調信号の波形歪みに応じて電界情報信号XI、XQ、YI、YQを補正する。例えば、歪み補正部48aは、歪み検出部47により検出される波形歪みに応じて、I/Q変調器15xのIアームにおいて生成される光信号の波形歪みが小さくなるように、電界情報信号XIを補正する。同様に、歪み補正部48b、48c、48dも、対応するI/Q変調器の対応するアームにおいて生成される光信号の波形歪みが小さくなるように、電界情報信号XQ、YI、YQを補正する。歪み補正部48a、48b、48c、48dは、特に限定されるものではないが、例えば、FIRフィルタ等のデジタルフィルタにより実現される。また、バイアス制御部35は、歪み検出部47により検出される光変調信号の波形歪みに応じて、I/Q変調器15x、15yのバイアスを制御することができる。
図6は、トレーニング信号が挿入された送信データの一例を示す。以降、トレーニング信号が挿入された送信データを送信データフレームと呼ぶ。ここでは、送信データフレームは、電界情報信号XI、XQ、YI、YQによって表されている。
トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号は、同期信号およびトレーニング信号a〜dを含む。同期信号は、同期部44においてフレーム同期を行うために使用される。ここで、同期部44は、光信号の強度を表す強度信号から同期信号を検出することによりフレーム同期を行う。よって、同期信号は、同期信号を伝送する光信号が複数の異なる強度レベルを有するように生成される。
トレーニング信号a〜dは、各チャネルXI、XQ、YI、YQの歪みを検出するために使用される。よって、あるチャネルの歪みが検出されるときは、他のチャネルのトレーニング信号はゼロに設定される。例えば、トレーニング信号aは、チャネルXI(I/Q変調器15xのIアーム)の歪みを検出するために使用されるので、電界情報信号XIに対して歪み検出信号TXIが挿入され、電界情報信号XQ、YI、YQにゼロが挿入される。なお、歪み検出信号TXI、TXQ、TYI、TYQは、互いに同じであってもよいし、互いに同じでなくてもよい。また、図6に示す送信データフレームは、一例である。例えば、同期信号と各歪み検出信号TXI〜TYQを連続した信号列として、送信データの先頭に挿入してもよい。
図7は、波形歪みを検出して補正する処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、たとえば、チャネルXI、XQ、YI、YQに対してそれぞれ実行される。すなわち、チャネルXI、XQ、YI、YQの波形歪みは、時間分割方式で、順番に補正される。なお、電界情報信号XI、XQ、YI、YQには、図6に示すトレーニング信号が挿入されるものとする。
S1において、同期部44は、受光器32により生成される強度信号を探索することによりフレーム同期を行う。すなわち、同期部44は、強度信号においてトレーニング信号a〜dが挿入されている位置を検出する。
S2において、信号抽出部45は、同期部44により検出されるフレーム同期タイミングを利用して、強度信号からトレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出する。例えば、チャネルXIの波形歪みを補正するときは、信号抽出部45は、強度信号から図6に示すトレーニング信号aに対応する強度トレーニング信号を抽出する。
S3において、符号化器46は、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号を用いて、信号抽出部45により抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する。S4において、歪み検出部47は、符号化器46により生成される符号化トレーニング信号に基づいて光変調信号の波形歪みを検出する。このとき、歪み検出部47は、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号と符号化器46により生成される符号化トレーニング信号とを比較することにより、光変調信号の波形歪みを検出してもよい。
S5において、歪み検出部47により検出された波形歪みに基づいて、その波形歪みが補正される。すなわち、歪み補正部48a、48b、48c、48dは、歪み検出部47により検出される波形歪みに応じて電界情報信号XI、XQ、YI、YQを補正する。例えば、チャネルXIの波形歪みを補正するときは、歪み補正部48aは、歪み検出部47により検出される波形歪みに応じて電界情報信号XIを補正する。
なお、この明細書では、「波形歪みの補正」は、光送信器内のデバイスのパラメータを制御する処理を含むものとする。すなわち、S5において、バイアス制御部35は、歪み検出部47により検出された波形歪みに基づいて、I/Q変調器15x、15yのバイアス(Iアームバイアス、Qアームバイアス、π/2位相器バイアス)を制御してもよい。
<フレーム同期>
上述したように、トレーニング信号挿入部43は、同期信号を含むトレーニング信号を電界情報信号に挿入する。そして、同期部44は、受光器32により生成される強度信号から同期信号を検出することによってフレーム同期を行う。
図8は、トレーニング信号を抽出するためのフレーム同期について説明する図である。フレーム同期は、トレーニング信号中の同期信号を利用して行われる。同期信号は、たとえば、図8(a)に示す同期信号生成回路50により生成される。同期信号生成回路50は、例えば、トレーニング信号生成部42の中に設けられている。
同期信号生成回路50は、加算器51、モジュロ演算器52、遅延要素53、変換器54、遅延要素55、引算器56を有する。そして、同期信号生成回路50には、同期信号を表すバイナリ信号が与えられる。図8に示す例では、バイナリ信号「1110010」が同期信号生成回路50に与えられる。
加算器51は、ビット毎に、入力バイナリ信号に遅延要素53の出力信号を加算する。モジュロ演算器52は、ビット毎に、加算器51の出力信号を2で割って「余り」を出力する。したがって、モジュロ演算器52の出力は、1または0である。遅延要素53は、モジュロ演算器52の出力信号を1ビットだけ遅延させて加算器51に与える。変換器54は、ビット毎に、モジュロ演算器52の出力信号に対して下記に変換を行う。
(1)「1」が入力されたときは、「1」を出力する
(2)「0」が入力されたときは、「−1」を出力する
遅延要素55は、変換器54の出力信号を1ビットだけ遅延させて引算器56に与える。引算器56は、ビット毎に、変換器54の出力信号から遅延要素55の出力信号を差し引く。
上記構成の同期信号生成回路50にバイナリ信号「1110010」が与えられると、演算結果「2、−2、2、0、0、−2、0」が得られる。すなわち、図8(b)に示す送信波形が生成される。ここで、同期信号生成回路50から出力される同期信号は、D/Aコンバータによりアナログ信号に変換され、ドライバにより駆動信号に変換された後、I/Q変調器15x、15yの対応するアームに与えられる。すなわち、同期信号生成回路50から出力される同期信号の各ビットの値は、I/Q変調器15x、15yの対応するアームに与えられる駆動信号の電圧を表す。よって、同期信号生成回路50から出力される同期信号の各ビットの値の絶対値は、光信号の振幅に相当する。なお、図8(b)に示す駆動電圧=0は、例えば、図4に示す消光点に対応する電圧を意味する。ここで、同期信号生成回路50の演算結果を表す値は、同期信号挿入時にデータ信号の振幅に合わせて調整される。
図8(c)は、図8(b)に示す同期信号により生成される光信号の強度を示す。光信号の強度は、その光信号の振幅の二乗に比例する。ここで、第1〜第3ビットおよび第6ビットの振幅は「2」であり、第4〜第5ビットおよび第7ビットの振幅はゼロである。よって、図8(b)に示す同期信号により光信号が生成されたときは、第1〜第3ビットおよび第6ビットの光強度はゼロでない所定の強度であり、第4〜第5ビットおよび第7ビットの光強度はほぼゼロである。よって、光強度が所定の閾値よりも大きいか否かをビット毎に判定することによって、同期信号生成回路50に与えられたバイナリ信号「1110010」が再生される。したがって、同期部44は、受光器32により生成される強度信号においてバイナリ信号「1110010」と相関の高いタイミングを探すことにより、フレームの先頭を検出することができる。
このように、同期信号を表す光信号の強度は、一定ではなく、同期信号のビットパターンに応じて変化する。このため、同期部44は、光信号の強度の変化をモニタすることにより、電界情報信号の中に挿入された同期信号を検出することができる。すなわち、1つの受光器32を利用して光信号の強度を直接検波することにより、フレーム同期を確立できる。なお、フレーム同期のための構成および動作は、後述する第1〜第4の実施形態において同じである。
図8に示す同期信号は、1つの実施例であって、本発明はこの実施例に限定されるものではない。例えば、同期信号は、パルス振幅波形変調を利用して生成してもよい。なお、この実施例では、各チャネルXI、XQ、YI、Yに同じ同期信号が挿入されるものとする。
<第1の実施形態>
第1の実施形態においては、チャネルXI、XQ、YI、YQの波形歪みが個々に補正される。すなわち、第1の実施形態では、各チャネルXI、XQ、YI、YQにおいて独立して生じる波形歪みが補正される。例えば、下記の要因に起因して生じる波形歪みが補正される。
(1)ドライバ、I/Q変調器の非線形性、高調波歪み
(2)I/Q変調器の駆動信号のスキュー
(3)D/Aコンバータ、ドライバ、I/Q変調器、配線(基板、ケーブル、コネクタなど)のアナログ帯域の不足
図9は、第1の実施形態の光送信器の構成の一例を示す。第1の実施形態の光送信器1Bは、歪み検出部47の一例として、トレーニング信号と受信信号の誤差を最小化するように歪み補正値を決定する最小2乗誤差(MMSE:Minimum Mean Square Error)アルゴリズムの計算を行うMMSE演算回路61を有する。また、バイアス制御部35は、トレーニング信号を利用して検出される波形歪みを考慮することなく、I/Q変調器15x、15yのバイアスを制御することができる。
上記構成の光送信器1Bにおいて、トレーニング信号生成部42は、図6に示すトレーニング信号を生成し、トレーニング信号挿入部43は、マッパ41により生成される電界情報信号にそのトレーニング信号を挿入する。そうすると、I/Q変調器15x、15yを含むフロントエンド回路10は、トレーニング信号が挿入された電界情報信号に応じて偏波多重光信号を生成する。
受光器32は、フロントエンド回路10から送信される偏波多重光信号を電気信号に変換して強度信号を生成する。A/Dコンバータ33は、この強度信号をデジタル信号に変換する。信号検出部45は、同期部44により得られる同期タイミングを利用して、デジタル化された強度信号からトレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出する。符号化器46は、信号抽出部45により抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する。そして、MMSE演算回路61は、MMSEアルゴリズムを用いてトレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号と符号化器46により生成される符号化トレーニング信号との間の最小平均二乗誤差が最小となる、歪み補正部の補正値を計算する。
歪み補正部48a〜48dは、検出された波形歪みに基づいて、電界情報信号XI、XQ、YI、YQを補正する。具体的には、歪み補正部48a〜48dは、MMSE演算回路61によって得られる補正値を用いて、電界情報信号XI、XQ、YI、YQを補正する。
次に、第1の実施形態において波形歪みを補正する方法を詳しく説明する。以下の記載では、I/Q変調器15xのIアーム(すなわち、チャネルXI)における波形歪みを補正するケースについて説明する。なお、他のチャネルXQ、YI、YQの波形歪みを補正する動作は、チャネルXIの波形歪みを補正する動作と実質的に同じである。
チャネルXIにおける波形歪みを補正するときは、図6に示すトレーニング信号aが使用される。トレーニング信号aは、上述したように、電界情報信号XIに挿入される歪み検出信号TXI、および電界情報信号XQ、YI、YQにそれぞれ挿入される「ゼロ」により構成される。したがって、デジタル信号処理部11からトレーニング信号aが出力されるときは、フロントエンド回路10は、歪み検出信号TXIを表す光信号を出力する。
図10(a)は、電界情報信号XIに挿入されるトレーニング信号(すなわち、歪み検出信号TXI)の一例を示す。この実施例では、歪み検出信号TXIは、第1の値および第2の値により構成されるバイナリ信号である。第1の値は正の値であり、第2の値は負の値である。また、第1の値および第2の値の絶対値は、互いに同じである。一例としては、歪み検出信号TXIは、「1」及び「−1」により構成されるバイナリ信号である。なお、図10(a)に示す「駆動電圧=0」は、光変調器が図4に示す消光点で動作する状態に相当する。
図10(b)は、デジタル信号処理部11からトレーニング信号aが出力されたときの光信号の強度を示している。光信号の強度は、上述したように、受光器32により検出される。すなわち、受光器32は、光信号の強度を表す強度信号を生成する。この強度信号は、A/Dコンバータ33によりデジタル信号に変換される。なお、図10(b)に示す丸印は、A/Dコンバータ33のサンプリングポイントを表している。そして、デジタル化された強度信号は、信号抽出部45により抽出されて、符号化器46に導かれる。
符号化器46は、ビット毎に、信号抽出部45により抽出された強度信号の平方根を計算して振幅情報信号を生成する。なお、光信号の強度は、その光信号の振幅の二乗に比例する。よって、強度信号の平方根(すなわち、振幅情報信号)は、実質的に、光信号の振幅を表している。ただし、強度信号の平方根を行う処理は必ずしも行う必要はなく、強度信号をそのまま振幅情報信号として扱ってもよい。
続いて、符号化器46は、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号(すなわち、歪み検出信号)を用いて振幅情報信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する。このとき、歪み検出信号の各ビットの正負符号に基づいて、振幅情報信号の対応するビットに対して正負符号が与えられる。例えば、歪み検出信号の第1ビットの符号は「正」なので、振幅情報信号の第1ビットには「正」が与えられる。この場合、振幅情報信号の第1ビットの値は変化しない。これに対して、歪み検出信号の第2ビットの符号は「負」なので、振幅情報信号の第2ビットには「負」が与えられる。この場合、振幅情報信号の第2ビットの符号は反転する。このように、振幅情報信号は、歪み検出信号の各ビットの正負符号に基づいて符号化される。よって、歪み検出信号の各ビットの値は、ゼロでないことが好ましい。
図10(c)は、符号化器46により生成される符号化トレーニング信号を示す。この実施例では、歪み検出信号の第1ビット、第3ビット、第4ビット、第7ビットが「正」なので、符号化トレーニング信号の第1ビット、第3ビット、第4ビット、第7ビットも「正」である。また、歪み検出信号の第2ビット、第5ビット、第6ビットが「負」なので、符号化トレーニング信号の第2ビット、第5ビット、第6ビットも「負」である。なお、符号化トレーニング信号の各ビットの値の絶対値は、光信号の振幅を表している。
MMSE演算回路61は、図10(a)に示す歪み検出信号と図10(c)に示す符号化トレーニング信号との間の誤差が最小となるような補正値を計算する。このとき、MMSE演算回路61は、歪み検出信号および符号化トレーニング信号をそれぞれ正規化した後にMMSEアルゴリズムを実行してもよい。ここで、XIチャネルにおいて波形歪みが無いものとすると、歪み検出信号と符号化トレーニング信号とはほぼ同じであり、その誤差は、ほぼゼロとなるはずである。一方、XIチャネルにおいて波形歪みが生じているときは、歪み検出信号に対して符号化トレーニング信号は歪んでおり、その誤差は、波形歪みに応じた値となる。換言すれば、誤差がゼロに近づくようにXIチャネルの信号を補正すれば、XIチャネルの波形歪みは抑制または補償されることになる。このように、歪み検出信号と符号化トレーニング信号との間の誤差は、光信号の波形歪みを表す。
そこで、MMSE演算回路61は、計算した誤差に基づいて(すなわち、検出した波形歪みに基づいて)、歪み補正部48aの動作を制御するための制御信号を生成する。例えば、歪み補正部48aがFIRフィルタで実現されているときは、制御信号は、FIRフィルタの各タップの係数を含む。この場合、FIRフィルタの係数は、XIチャネルの波形歪みを抑制または補償するように決定される。具体的には、MMSEアルゴリズムにおいては、受信信号の自己相関行列と受信信号とトレーニング信号の相互相関行列から成る正規方程式から求めることができる。したがって、歪み補正部48aがこの係数に従って電界情報信号を補正すれば、I/Q変調器15xのIアームで生成される光信号の波形歪みが補正される。
図11は、第1の実施形態の波形歪み補正処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、各チャネルXI、XQ、YI、YQに対して実行される。また、トレーニング信号挿入部43は、電界情報信号に図6に示すトレーニング信号を繰り返し挿入するものとする。
S11において、信号抽出部44は、強度信号からトレーニング信号に対応する信号成分(即ち、強度トレーニング信号)を抽出する。S12において、符号化器46は、抽出された強度トレーニング信号の各ビットの平方根を計算して振幅情報信号を生成する。なお、前述したように、平方根処理は必ずしも必要ではない。S13において、符号化器46は、トレーニング信号生成42により生成される歪み検出信号の各ビットの正負符号に基づいて、振幅情報信号の対応するビットを符号化する。S14において、MMSE演算回路61は、MMSEアルゴリズムを用いて歪み検出信号と符号化トレーニング信号との間の誤差が最小となる歪み補正値を決定し、S15において、ように計算された補正値にて歪み補正部を制御する。
このように、第1の実施形態においては、I/Q変調器により生成される光変調信号の強度を表す情報を利用して、波形歪みモニタして補正することができる。すなわち、光信号の強度および位相を検出するコヒーレント受信を行うことなく、波形歪みモニタして補正することができる。受光器32およびA/Dコンバータ33は、コヒーレント受信器と比較して安価である。また、同期部44、信号抽出部45、符号化器46、MMSE演算回路61の機能は、デジタル信号処理部により実現される。よって、光送信器1Bは、安価な構成で、送信器の不完全性に起因して発生する波形歪みをモニタして補正することができる。
なお、上述の実施例では、歪み補正部48a〜48dはFIRフィルタで実現されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、歪み補正部48a〜48dは、高次の応答を考慮した回路(例えば、Volterra級数を利用する構成)であってもよいし、ルックアップテーブルを利用して電界情報信号を補正する構成であってもよい。
また、上述の実施例では、歪み検出部47の一例としてMMSEアルゴリズムが採用されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。即ち、第1の実施形態の歪み検出部47は、歪み検出信号と符号化トレーニング信号との間の誤差を最小化するように歪み補正値を逐次的に変更しながら補正値を決定するLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いてもよい。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、I/Q変調器の消光比の劣化に起因する波形歪みが補正される。I/Q変調器の消光比は、I/Q変調器の各アームに設けられているマッハツェンダ干渉計の消光比、各アームへの分岐比、光導波路の挿入損失の不均衡等に起因して劣化する。また、第2の実施形態においては、I/Q変調器の非線形応答に起因する波形歪みも補正される。
図12は、第2の実施形態の光送信器の構成の一例を示す。第2の実施形態の光送信器1Cの構成は、図9に示す第1の実施形態の光送信器1Bと類似している。ただし、第2の実施形態の光送信器1Cにおいては、歪み補正部48a、48bの代わりに非線形応答および消光比補償回路71xが設けられ、歪み補正部48c、48dの代わりに非線形応答および消光比補償回路71yが設けられる。また、光送信器1Cは、歪み検出部47の一例として、誤差検出部72を有する。
トレーニング信号生成部42、トレーニング信号挿入部43、信号抽出部45、符号化器46の動作は、第1および第2の実施形態において実質的に同じである。すなわち、第2の実施形態においても、トレーニング信号挿入部43は、図6に示すトレーニング信号を電界情報信号に挿入する。また、符号化器46は、光信号の強度を表す強度信号から符号化トレーニング信号を生成する。
I/Q変調器15x、15yにおいて、各アームに設けられているマッハツェンダ干渉計の出力光の電界Emzmは、(1)式で表される。なお、(1)式は、Iアームの出力光の電界を表している。すなわち、「I」は、Iアームの駆動信号を表す。
Figure 0006358024
(1)式において、「a」は、干渉計の消光比に依存するパラメータである。消光比とパラメータaとの関係は、(2)式で表される。
Figure 0006358024
(2)式によれば、パラメータaが√0.5であるときに、消光比は無限大である。すなわち、a=√0.5は、消光比が最適化されている状態に相当する。この場合、(1)式の虚数成分はゼロである。一方、消光比が劣化すると、虚数成分がゼロでなくなる。この場合、IアームとQアームとの間でクロストークが発生する。そこで、第2の実施形態においては、このクロストーク成分を除去するように、電界情報信号が補正される。
図13は、非線形応答および消光比補償回路71x、71yの構成の一例を示す。非線形応答および消光比補償回路71x、71yの構成は、互いに同じである。すなわち、各非線形応答および消光比補償回路71x、71yは、非線形応答補償部73i、73q、および消光比歪み補償部74を有する。
消光比歪み補償部74は、関数演算回路74a、74b、及び引算器74c、74dを有する。関数演算回路74aは、入力信号Iに対して関数fによる演算を実行する。関数演算回路74bは、入力信号Qに対して関数fによる演算を実行する。引算器74cは、入力信号Iから関数演算器74bによる演算結果を差し引く。引算器74dは、入力信号Qから関数演算器74aによる演算結果を差し引く。
ここで、図6に示すトレーニング信号aがフロントエンド回路10に与えられたときの動作を説明する。この場合、I/Q変調器15xのIアームの出力光の電界は、(1)式で表される。一方、I/Q変調器15xのQアーム、I/Q変調器15yのIアームおよびQアームは、いずれも消光している。したがって、フロントエンド回路10から出力される光信号は(1)式で表され、符号化器46により生成される符号化トレーニング信号も実質的に(1)式で表される。
一方、関数演算回路74aは、信号f(x)を生成する。よって、引算器74dの出力信号は「−f(x)」で表される。そして、この信号は、I/Q変調器15xのQアームに印加される。ここで、I/Q変調器15xのIアームの光信号は、(1)式で表される。したがって、I/Q変調器15xから出力される光信号は、下式で表される。
I/Q変調器15xの出力=Emzm+(−f(x))
この計算式によれば、信号f(x)が(1)式の虚数成分と一致するときは、クロストーク成分はキャンセルされる。そして、クロストーク成分がキャンセルされると、電界情報信号に挿入されるトレーニング信号(ここでは、歪み検出信号)と光信号の強度を表す強度信号から生成される符号化トレーニング信号との間の誤差がゼロになることが期待される。
そこで、誤差検出部72は、歪み検出信号と符号化トレーニング信号との間の誤差が小さくなるように、関数演算回路74aを制御する。この結果、関数演算回路74aにより生成される信号f(x)が(1)式の虚数成分に近づき、IアームからQアームへのクロストークが抑制される。なお、関数演算回路74aの制御は、トレーニングによりパラメータaを制御することにより実現される。
他のマッハツェンダ干渉計は、同様の方法で調整される。すなわち、I/Q変調器15xのQアームは、トレーニング信号bを使用して関数演算回路74bを制御することにより調整される。また、I/Q変調器15yのIアームおよびQアームは、それぞれトレーニング信号c、dを利用して調整される。
次に、I/Q変調器の各アームに設けられているマッハツェンダ干渉計の非線形応答による波形歪みを補正する方法を説明する。非線形応答による波形歪みは、非線形応答補償部73(73i、73q)により補正される。例えば、I/Q変調器15xのIアームのマッハツェンダ干渉計における波形歪みは、トレーニング信号aを使用して、非線形応答および消光比補償回路71xの非線形応答補償部73iを利用して補正される。また、I/Q変調器15xのQアームのマッハツェンダ干渉計における波形歪みは、トレーニング信号bを使用して、非線形応答および消光比補償回路71xの非線形応答補償部73qを利用して補正される。
各アームのマッハツェンダ干渉計の出力光の強度は、図4および(1)式に示すように、駆動電圧に対して正弦関数で表される。すなわち、マッハツェンダ干渉計は、駆動信号に対して非線形応答を行う。そこで、非線形応答補償部73は、この非線形応答を補償するために、マッハツェンダ干渉計の正弦関数の逆特性を表す関数(以下、「非線形応答補償関数」と呼ぶことがある)を提供する。
Iアームの非線形応答補償関数は、「a*cos(I)*(a/π)」で表される。また、Qアームの非線形応答補償関数は、「a*cos(Q)*(a/π)」で表される。ここで、パラメータaは、マッハツェンダ干渉計の駆動信号の振幅およびVπに依存する。Vπは、マッハツェンダ干渉計の出力光の位相をπだけシフトさせるために必要な電圧に相当する。そして、非線形応答補償部73は、トレーニングによってパラメータaを補正する。
例えば、パラメータaを制御する方法は、第1の実施形態と実質的に同じである。すなわち、誤差検出部72は、トレーニング信号生成部42により生成される歪み検出信号と符号化トレーニング信号との間の誤差を計算する。そして、誤差検出部72は、この誤差を小さくするように非線形応答補償部73を制御する。このとき、トレーニングによりパラメータaが制御される。この結果、非線形応答補償部73により提供される非線形応答補償関数が、対応するマッハツェンダ干渉計の正弦関数の逆関数に近づくので、非線形応答特性が補償される。
<第3の実施形態>
図14は、第3の実施形態の光送信器の構成の一例を示す。第3の実施形態の光送信器1Dは、歪み検出部47の一例として、バイアスエラー検出部81を有する。そして、光送信器1Dは、I/Q変調器の各アームのバイアスのずれに起因する波形歪みを補正することができる。
トレーニング信号生成部42、トレーニング信号挿入部43、同期部44、信号抽出部45、符号化器46の動作は、第1および第3の実施形態において実質的に同じである。すなわち、トレーニング信号生成部42は、第1の実施形態と同様に、図6に示すトレーニング信号を生成する。また、トレーニング信号挿入部43は、このトレーニング信号を電界情報信号に挿入する。電界情報信号に挿入されるトレーニング信号(歪み検出信号)は、例えば、図10(a)示す通りである。この場合、受光器32により、図10(b)に示す強度信号が得られる。ただし、第3の実施形態の歪み検出信号においては、正の値が割り当てられているビットの個数と負の値が割り当てられているビットの個数が互いに同じまたはほぼ同じであるものとする。
強度信号は、A/Dコンバータ33によりデジタル信号に変換されてデジタル信号処理部11に与えられる。そうすると、信号抽出部45は、強度信号からトレーニング信号に対応する信号成分(すなわち、強度トレーニング信号)を抽出する。符号化器46は、抽出された強度トレーニング信号の平方根を計算して振幅情報信号を生成する。なお、第1の実施形態と同様に、平方根の計算は必ずしも必要ではない。さらに、符号化器46は、トレーニング信号生成部42により生成される歪み検出信号の各ビットの正負符号に基づいて、振幅情報信号の対応するビットを符号化する。符号化アルゴリズムは、第1および第3の実施形態において同じである。よって、符号化器46により図10(c)に示す符号化トレーニング信号が得られる。
バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均を計算する。ここで、第3の実施形態の歪み検出信号においては、正の値が割り当てられているビットの個数と負の値が割り当てられているビットの個数が互いに同じまたはほぼ同じである。よって、I/Q変調器の対応するアームのバイアスが適切に制御されていれば、符号化トレーニング信号の平均は、図15に示すように、ゼロまたはほぼゼロになるはずである。これに対して、I/Q変調器の対応するアームのバイアスが適切に制御されていないときは、符号化トレーニング信号の平均はゼロではない。ここで、最適点に対するバイアス電圧のずれの方向は、符号化トレーニング信号の平均がゼロよりも大きいか小さいかに応じて検出される。また、符号化トレーニング信号の平均の絶対値は、最適点に対するバイアス電圧のずれの大きさを表す。よって、符号化トレーニング信号の平均は、バイアス電圧のずれを表すバイアスずれモニタ信号として使用することができる。
このように、符号化トレーニング信号の平均は、I/Q変調器の対応するアームのバイアスのずれを表す。すなわち、バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均を計算することによって、I/Q変調器の対応するアームのバイアスのずれを検出する。そして、バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均をゼロに近づけるようにバイアス制御部35に対して指示を与える。例えば、図15に示す実施例において、符号化トレーニング信号の平均がゼロよりも大きいときは、バイアスエラー検出部81は、バイアス電圧を小さくする指示をバイアス制御部35に与える。一方、符号化トレーニング信号の平均がゼロよりも小さいときは、バイアスエラー検出部81は、バイアス電圧を大きくする指示をバイアス制御部35に与える。そうすると、バイアス制御部35は、与えられる指示に従って、対応するI/Q変調器の対応するアームのバイアス電圧を制御する。この結果、I/Q変調器の対応するアームのバイアスが最適化され、波形歪みが補正される。
図16は、第3の実施形態の波形歪み補正処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、各I/Q変調器の各アームに対して実行される。また、トレーニング信号挿入部43は、電界情報信号に図6に示すトレーニング信号を繰り返し挿入するものとする。
S21〜S23は、第1の実施形態のS11〜S13と実質的に同じである。即ち、光信号の強度を表す強度信号からトレーニング信号に対応する強度トレーニング信号が抽出され、抽出された強度トレーニング信号から符号化トレーニング信号が生成される。S24において、バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均を計算する。S25において、バイアスエラー検出部81は、算出した平均を小さくするように対象アームのバイアス電圧を指示する制御信号をバイアス制御部35に与える。そうすると、バイアス制御部35は、この制御信号に従って対象アームのバイアス電圧を制御する。
<第4の実施形態>
第3の実施形態では、I/Q変調器の各アームのバイアスのずれに起因する波形歪みが補正される。これに対して、第4の実施形態では、I/Q変調器の位相シフト器のバイアスのずれに起因する波形歪みが補正される。なお、光送信器の構成は、第3および第4の実施形態において実質的に同じである。
図17は、第4の実施形態で使用されるトレーニング信号の一例を示す。第4の実施形態のトレーニング信号は、同期信号およびトレーニング信号e〜fを含む。トレーニング信号eは、I/Q変調器15xの位相シフト器のバイアスを制御するために使用され、トレーニング信号fは、I/Q変調器15yの位相シフト器のバイアスを制御するために使用される。トレーニング信号eは、XIチャネルに挿入される歪み検出信号TXIおよびXQチャネルに挿入される歪み検出信号TXQを含む。また、トレーニング信号fは、YIチャネルに挿入される歪み検出信号TYIおよびYQチャネルに挿入される歪み検出信号TYQを含む。
次に、上述のトレーニング信号を利用してI/Q変調器の位相シフト器のバイアスを制御する方法を説明する。以下の記載では、I/Q変調器15xの位相シフト器のバイアスを制御するケースについて説明する。
図18(a)は、電界情報信号XI、XQに挿入されるトレーニング信号(すなわち、歪み検出信号TXI、TXQ)の一例を示す。この実施例では、歪み検出信号TXI、TXQは、第1の実施形態と同様に、「1」および「−1」により構成されるバイナリ信号である。但し、歪み検出信号TXI、TXQのデータパターンは、互いに異なっている。また、歪み検出信号TXI、TXQが互いに一致するビットの個数と、歪み検出信号TXI、TXQが互いに異なるビットの個数は、同じまたはほぼ同じであるものとする。
図18(b)は、図18(a)に示すトレーニング信号に対応する光信号の強度を示している。この光信号は、Iアームにおいて歪み検出信号TXIにより生成される光信号およびQアームにおいて歪み検出信号TXQにより生成される光信号を含んでいる。光信号の強度は、上述したように、受光器32により検出される。すなわち、受光器32は、光信号の強度を表す強度信号を生成する。この強度信号は、A/Dコンバータ33によりデジタル信号に変換される。そうすると、信号抽出部45は、強度信号から歪み検出信号TXIおよび歪み検出信号TXQの合成信号を抽出する。そして、信号抽出部45により抽出された信号は、符号化器46に導かれる。
符号化器46は、第1の実施形態と同様に、ビット毎に、信号抽出部45により抽出された信号の平方根を計算して振幅情報信号を生成する。続いて、符号化器46は、トレーニング信号生成部42により生成されるトレーニング信号(すなわち、1組の歪み検出信号)を用いて振幅情報信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する。ただし、第4の実施形態の符号化アルゴリズムは、第1〜第3の実施形態とは異なる。
第4の実施形態では、1組の歪み検出信号の各ビットの正負符号が互いに一致しているか否かに基づいて、振幅情報信号の対応するビットに対してそれぞれ正負符号が与えられる。図10(a)に示す実施例では、1組の歪み検出信号の第1ビットの符号はいずれも「正」なので、振幅情報信号の第1ビットには「正」が与えられる。この場合、振幅情報信号の第1ビットの値は変化しない。第2ビットにおいては、Iアームの歪み検出信号は「負」であり、Qアームの歪み検出信号は「正」なので、振幅情報信号の第2ビットには「負」が与えられる。この場合、振幅情報信号の第2ビットの符号は反転する。このように、振幅情報信号は、1組の歪み検出信号の各ビットの正負符号が互いに一致しているか否かに基づいて符号化される。よって、第4の実施形態でも、歪み検出信号の各ビットの値はゼロでないことが好ましい。
図18(c)は、符号化器46により生成される符号化トレーニング信号を示す。この実施例では、第1ビット、第4ビット、第6ビット、第7ビットにおいて1組の歪み検出信号が互いに一致しているので、符号化トレーニング信号の第1ビット、第4ビット、第6ビット、第7ビットに「正」が与えられている。一方、第2ビット、第3ビット、第5ビットにおいて1組の歪み検出信号が互いに異なっているので、符号化トレーニング信号の第2ビット、第3ビット、第5ビットに「負」が与えられている。
バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均を計算する。ここで、電界情報信号に同時に挿入される1組の歪み検出信号が互いに一致するビットの個数と、それらが互いに異なるビットの個数は、同じまたはほぼ同じである。したがって、I/Q変調器の位相シフト器のバイアスが適切に制御されていれば、符号化トレーニング信号の平均は、図19に示すように、ゼロまたはほぼゼロになるはずである。これに対して、I/Q変調器の位相シフト器のバイアスが適切に制御されていないときは、符号化トレーニング信号の平均はゼロではない。ここで、最適点に対するバイアス電圧のずれの方向は、符号化トレーニング信号の平均がゼロよりも大きいか小さいかに応じて検出される。また、符号化トレーニング信号の平均の絶対値は、最適点に対するバイアス電圧のずれの大きさを表す。
このように、符号化トレーニング信号の平均は、I/Q変調器の位相シフト器のバイアスのずれを表す。すなわち、バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均を計算することによって、I/Q変調器の位相シフト器のバイアスのずれを検出する。そして、バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均をゼロに近づけるようにバイアス制御部35に対して指示を与える。たとえば、図19に示す実施例において、符号化トレーニング信号の平均がゼロよりも大きいときは、バイアスエラー検出部81は、バイアス電圧を小さくする指示をバイアス制御部35に与える。一方、符号化トレーニング信号の平均がゼロよりも小さいときは、バイアスエラー検出部81は、バイアス電圧を大きくする指示をバイアス制御部35に与える。そうすると、バイアス制御部35は、与えられる指示に従って、対応するI/Q変調器の位相シフト器のバイアス電圧を制御する。この結果、I/Q変調器の位相シフト器のバイアスが最適化され、波形歪みが補正される。
図20は、第4の実施形態の波形歪み補正処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、各I/Q変調器に対して実行される。また、トレーニング信号挿入部43は、電界情報信号に図17に示すトレーニング信号を繰り返し挿入する。
S31〜S35は、第3の実施形態のS21〜S25と類似している。但し、第4の実施形態では、S33において、符号化器46は、1組の歪み検出信号の各ビットの正負符号が互いに一致しているか否かに基づいて、振幅情報信号の対応するビットをそれぞれ符号化する。また、S35において、バイアスエラー検出部81は、符号化トレーニング信号の平均を小さくするように位相シフト器のバイアス電圧を指示する制御信号をバイアス制御部35に与える。そうすると、バイアス制御部35は、この制御信号に従って位相シフト器のバイアス電圧を制御する。
<他の実施形態>
図10(b)または図18(b)等に示す実施例では、A/Dコンバータ33のサンプリングレートは、送信データのシンボルレートと同じであるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、A/Dコンバータ33のサンプリングレートが送信データのシンボルレートよりも低いときは、A/Dコンバータ33は、受光器32により生成される強度信号をアップサンプリングすることにより、光信号の強度波形を表すデジタルデータを生成してもよい。
また、トレーニング信号は、所定のフレーム間隔で電界情報信号に挿入される。また、電界情報信号には、同じデータパターンのトレーニング信号が繰り返し挿入される。よって、A/Dコンバータ33は、サンプリングオシロスコープと同様の方法で強度信号の波形を表すデジタルデータを生成できる。この場合、A/Dコンバータ33のサンプリングレートは「Rsymbol/n+ΔR」である。Rsymbolは、シンボルレートを表す。nは、2以上の整数である。ΔRは、シンボルレートと比較して十分に小さい値である。そして、デジタル信号処理部11は、複数のタイミングでサンプリングされたデータを合成することによって、強度信号の波形を得ることができる。この構成によれば、能力の低いデバイスでA/Dコンバータ33を実現できるので、光送信器のコストを削減することが可能である。
なお、トレーニング信号は、バイナリ信号に限定されるものではない。すなわち、トレーニング信号は、マルチレベル信号で実現されるようにしてもよい。また、上述の第1〜第4の実施形態は、任意に組み合わせることが可能である。
以上記載した各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
送信データから電界情報信号を生成するマッパと、
トレーニング信号を生成するトレーニング信号生成部と、
前記電界情報信号に前記トレーニング信号を挿入するトレーニング信号挿入部と、
前記トレーニング信号が挿入された電界情報信号から駆動信号を生成するドライバと、
前記駆動信号に基づいて光変調信号を生成する変調器と、
前記光変調信号の強度を表す強度信号を生成する受光器と、
前記強度信号から前記トレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出するトレーニング信号抽出部と、
前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する符号化器と、
前記符号化トレーニング信号に基づいて前記光変調信号の波形歪みを検出する歪み検出部と、
を有する光送信器。
(付記2)
前記歪み検出部により検出される波形歪みに応じて前記電界情報信号を補正する歪み補正部をさらに有する
ことを特徴とする付記1に記載の光送信器。
(付記3)
前記歪み検出部は、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号と前記符号化トレーニング信号との間の誤差を計算することにより、前記光変調信号の波形歪みを検出し、
前記歪み補正部は、前記誤差を小さくするように前記マッパにより生成される電界情報信号を補正する
ことを特徴とする付記2に記載の光送信器。
(付記4)
前記符号化器は、前記トレーニング信号抽出部により抽出された強度トレーニング信号の平方根を表す振幅情報信号を生成し、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号を用いて前記振幅情報信号を符号化して前記符号化トレーニング信号を生成する
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の光送信器。
(付記5)
前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号の各ビットには第1の値または第2の値が割り当てられており、
前記第1の値は正の値であり、
前記第2の値は負の値であり、
前記第1の値および前記第2の値の絶対値は互いに同じであり、
前記符号化器は、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号の各ビットに割り当てられている値の正負符号を、前記振幅情報信号の対応するビットに与えることにより、前記符号化トレーニング信号を生成する
ことを特徴とする付記4に記載の光送信器。
(付記6)
前記変調器は、第1アーム変調器および第2アーム変調器を含むマッハツェンダ変調器であり、
前記マッパは、前記送信データから第1の電界情報信号および第2の電界情報信号を生成し、
前記トレーニング信号生成部は、第1のトレーニング信号および第2のトレーニング信号を生成し、
前記トレーニング信号挿入部は、前記第1の電界情報信号および前記第2の電界情報信号にそれぞれ前記第1のトレーニング信号および前記第2のトレーニング信号を挿入し、
前記光送信器は、前記第1のトレーニング信号が挿入された第1の電界情報信号に第1の関数を乗算して第1の演算結果信号を生成し、前記第2のトレーニング信号が挿入された第2の電界情報信号に第2の関数を乗算して第2の演算結果信号を生成する演算回路をさらに有し
前記ドライバは、前記第1のトレーニング信号が挿入された第1の電界情報信号および前記第2の演算結果信号から前記第1アーム変調器を駆動する第1の駆動信号を生成し、前記第2のトレーニング信号が挿入された第2の電界情報信号および前記第1の演算結果信号から前記第2アーム変調器を駆動する第2の駆動信号を生成し、
前記トレーニング信号抽出部は、前記第2のトレーニング信号がゼロであるときに前記受光器により生成される強度信号から前記第1のトレーニング信号に対応する第1の強度トレーニング信号を抽出し、前記第1のトレーニング信号がゼロであるときに前記受光器により生成される強度信号から前記第2のトレーニング信号に対応する第2の強度トレーニング信号を抽出し、
前記符号化器は、前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された第1の強度トレーニング信号を符号化して第1の符号化トレーニング信号を生成し、前記トレーニング信号生成部により生成される第2のトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された第2の強度トレーニング信号を符号化して第2の符号化トレーニング信号を生成し、
前記演算回路は、前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号と前記第1の符号化トレーニング信号との間の誤差に基づいて前記第1の関数を補正し、前記トレーニング信号生成部により生成される第2のトレーニング信号と前記第2の符号化トレーニング信号との間の誤差に基づいて前記第2の関数を補正する
ことを特徴とする付記1に記載の光送信器。
(付記7)
前記歪み検出部により検出される波形歪みに応じて前記変調器のバイアスを補正するバイアス補正部をさらに有する
ことを特徴とする付記1に記載の光送信器。
(付記8)
前記符号化器は、前記トレーニング信号抽出部により抽出された強度トレーニング信号の平方根を表す振幅情報信号を生成し、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号を用いて前記振幅情報信号を符号化して前記符号化トレーニング信号を生成する
ことを特徴とする付記7に記載の光送信器。
(付記9)
前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号の各ビットには第1の値または第2の値が割り当てられており、
前記第1の値は正の値であり、
前記第2の値は負の値であり、
前記第1の値および前記第2の値の絶対値は互いに同じであり、
前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号において前記第1の値が割り当てられているビットの数および前記第2の値が割り当てられているビットの数は同じまたはほぼ同じであり、
前記符号化器は、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号の各ビットに割り当てられている値の正負符号を、前記振幅情報信号の対応するビットに与えることにより、前記符号化トレーニング信号を生成する
ことを特徴とする付記8に記載の光送信器。
(付記10)
前記歪み検出部は、前記符号化トレーニング信号の平均を計算することにより、前記光変調信号の波形歪みを検出し、
前記バイアス補正部は、前記符号化トレーニング信号の平均を小さくするように前記変調器のバイアスを補正する
ことを特徴とする付記9に記載の光送信器。
(付記11)
前記変調器は、第1アーム変調器、第2アーム変調器、および前記第1アーム変調器と前記第2アーム変調器との間に所定の位相差を与える位相シフト器を含むマッハツェンダ変調器であり、
前記光送信器は、前記歪み検出部により検出される波形歪みに応じて前記変調器の位相シフト器のバイアスを補正するバイアス補正部をさらに有する
ことを特徴とする付記1に記載の光送信器。
(付記12)
前記マッパは、前記送信データから第1の電界情報信号および第2の電界情報信号を生成し、
前記トレーニング信号生成部は、第1のトレーニング信号および前記第1のトレーニング信号と異なる第2のトレーニング信号を生成し、
前記トレーニング信号挿入部は、前記第1の電界情報信号および前記第2の電界情報信号にそれぞれ前記第1のトレーニング信号および前記第2のトレーニング信号を挿入し、
前記ドライバは、前記第1のトレーニング信号が挿入された第1の電界情報信号から前記第1アーム変調器を駆動する第1の駆動信号を生成し、前記第2のトレーニング信号が挿入された第2の電界情報信号から前記第2アーム変調器を駆動する第2の駆動信号を生成し、
前記トレーニング信号抽出部は、前記受光器により生成される強度信号から前記第1のトレーニング信号に対応する第1の強度トレーニング信号および前記第2のトレーニング信号に対応する第2の強度トレーニング信号の合成信号を抽出し、
前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号および第2のトレーニング信号の各ビットには第1の値または第2の値が割り当てられており、
前記第1の値は正の値であり、
前記第2の値は負の値であり、
前記第1の値および前記第2の値の絶対値は互いに同じであり、
前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号と第2のトレーニング信号との間で互いに一致するビットの数と互いに異なるビットの数は同じまたはほぼ同じであり、
前記符号化器は、前記合成信号の平方根を表す振幅情報信号を生成し、前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号と第2のトレーニング信号との間でビット毎に割り当てられている値が互いに同じであるか否かを表す正負符号を、前記振幅情報信号の対応するビットに与えることにより、前記符号化トレーニング信号を生成し、
前記歪み検出部は、前記符号化トレーニング信号の平均を計算することにより、前記光変調信号の波形歪みを検出し、
前記バイアス補正部は、前記符号化トレーニング信号の平均を小さくするように前記変調器の位相シフト器のバイアスを補正する
ことを特徴とする付記11に記載の光送信器。
(付記13)
トレーニング信号を生成し、
送信データを表す電界情報信号に前記トレーニング信号を挿入し、
前記トレーニング信号が挿入された電界情報信号から駆動信号を生成し、
前記駆動信号に基づいて変調器により生成される光変調信号の強度を表す強度信号を生成し、
前記強度信号から前記トレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出し、
生成されたトレーニング信号を用いて抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成し、
前記符号化トレーニング信号に基づいて前記光変調信号の波形歪みを検出し、
検出された波形歪みに応じて前記電界情報信号を補正する
ことを特徴とする波形歪み補正方法。
1、1A 光送信器
2 光受信器
11 デジタル信号処理部
13a〜13d ドライバ
15x、15y I/Q変調器
32 受光器
35 バイアス制御部
41 マッパ
42 トレーニング信号生成部
43 トレーニング信号挿入部
44 同期部
45 信号抽出部
46 符号化器
47 歪み検出部
48a〜48d 歪み補正部
50 同期信号生成回路
61 MMSE演算回路
71x、71y 非線形応答および消光比補償回路
72 誤差検出部
74 消光比歪み補償部
81 バイアスエラー検出部

Claims (9)

  1. 送信データから電界情報信号を生成するマッパと、
    トレーニング信号を生成するトレーニング信号生成部と、
    前記電界情報信号に前記トレーニング信号を挿入するトレーニング信号挿入部と、
    前記トレーニング信号が挿入された電界情報信号から駆動信号を生成するドライバと、
    前記駆動信号に基づいて光変調信号を生成する変調器と、
    前記光変調信号の強度を表す強度信号を生成する受光器と、
    前記強度信号から前記トレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出するトレーニング信号抽出部と、
    前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成する符号化器と、
    前記符号化トレーニング信号に基づいて前記光変調信号の波形歪みを検出する歪み検出部と、
    を有する光送信器。
  2. 前記歪み検出部により検出される波形歪みに応じて前記電界情報信号を補正する歪み補正部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送信器。
  3. 前記歪み検出部は、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号と前記符号化トレーニング信号との間の誤差を計算することにより、前記光変調信号の波形歪みを検出し、
    前記歪み補正部は、前記誤差を小さくするように前記マッパにより生成される電界情報信号を補正する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光送信器。
  4. 前記符号化器は、前記トレーニング信号抽出部により抽出された強度トレーニング信号の平方根を表す振幅情報信号を生成し、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号を用いて前記振幅情報信号を符号化して前記符号化トレーニング信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光送信器。
  5. 前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号の各ビットには第1の値または第2の値が割り当てられており、
    前記第1の値は正の値であり、
    前記第2の値は負の値であり、
    前記第1の値および前記第2の値の絶対値は互いに同じであり、
    前記符号化器は、前記トレーニング信号生成部により生成されるトレーニング信号の各ビットに割り当てられている値の正負符号を、前記振幅情報信号の対応するビットに与えることにより、前記符号化トレーニング信号を生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の光送信器。
  6. 前記変調器は、第1アーム変調器および第2アーム変調器を含むマッハツェンダ変調器であり、
    前記マッパは、前記送信データから第1の電界情報信号および第2の電界情報信号を生成し、
    前記トレーニング信号生成部は、第1のトレーニング信号および第2のトレーニング信号を生成し、
    前記トレーニング信号挿入部は、前記第1の電界情報信号および前記第2の電界情報信号にそれぞれ前記第1のトレーニング信号および前記第2のトレーニング信号を挿入し、
    前記光送信器は、前記第1のトレーニング信号が挿入された第1の電界情報信号に第1の関数を乗算して第1の演算結果信号を生成し、前記第2のトレーニング信号が挿入された第2の電界情報信号に第2の関数を乗算して第2の演算結果信号を生成する演算回路をさらに有し
    前記ドライバは、前記第1のトレーニング信号が挿入された第1の電界情報信号および前記第2の演算結果信号から前記第1アーム変調器を駆動する第1の駆動信号を生成し、前記第2のトレーニング信号が挿入された第2の電界情報信号および前記第1の演算結果信号から前記第2アーム変調器を駆動する第2の駆動信号を生成し、
    前記トレーニング信号抽出部は、前記第2のトレーニング信号がゼロであるときに前記受光器により生成される強度信号から前記第1のトレーニング信号に対応する第1の強度トレーニング信号を抽出し、前記第1のトレーニング信号がゼロであるときに前記受光器により生成される強度信号から前記第2のトレーニング信号に対応する第2の強度トレーニング信号を抽出し、
    前記符号化器は、前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された第1の強度トレーニング信号を符号化して第1の符号化トレーニング信号を生成し、前記トレーニング信号生成部により生成される第2のトレーニング信号を用いて前記トレーニング信号抽出部により抽出された第2の強度トレーニング信号を符号化して第2の符号化トレーニング信号を生成し、
    前記演算回路は、前記トレーニング信号生成部により生成される第1のトレーニング信号と前記第1の符号化トレーニング信号との間の誤差に基づいて前記第1の関数を補正し、前記トレーニング信号生成部により生成される第2のトレーニング信号と前記第2の符号化トレーニング信号との間の誤差に基づいて前記第2の関数を補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送信器。
  7. 前記歪み検出部により検出される波形歪みに応じて前記変調器のバイアスを補正するバイアス補正部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送信器。
  8. 前記変調器は、第1アーム変調器、第2アーム変調器、および前記第1アーム変調器と前記第2アーム変調器との間に所定の位相差を与える位相シフト器を含むマッハツェンダ変調器であり、
    前記光送信器は、前記歪み検出部により検出される波形歪みに応じて前記変調器の位相シフト器のバイアスを補正するバイアス補正部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送信器。
  9. トレーニング信号を生成し、
    送信データを表す電界情報信号に前記トレーニング信号を挿入し、
    前記トレーニング信号が挿入された電界情報信号から駆動信号を生成し、
    前記駆動信号に基づいて変調器により生成される光変調信号の強度を表す強度信号を生成し、
    前記強度信号から前記トレーニング信号に対応する強度トレーニング信号を抽出し、
    生成されたトレーニング信号を用いて抽出された強度トレーニング信号を符号化して符号化トレーニング信号を生成し、
    前記符号化トレーニング信号に基づいて前記光変調信号の波形歪みを検出し、
    検出された波形歪みに応じて前記電界情報信号を補正する
    ことを特徴とする波形歪み補正方法。
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