JP6356707B2 - 電気化学的測定中に高抗酸化物質レベルを検出してそれから分析物濃度をフェイルセイフする方法並びにそれを組み込んだデバイス、装置、及びシステム - Google Patents

電気化学的測定中に高抗酸化物質レベルを検出してそれから分析物濃度をフェイルセイフする方法並びにそれを組み込んだデバイス、装置、及びシステム Download PDF

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Description

技術分野
本開示は広義には数学及び医薬に関し、より具体的には、流体サンプル中の分析物濃度を電気化学的に測定し、所定の抗酸化物質レベルが検出された場合又は試薬の不具合(failure)が検出された場合に分析物濃度をフェイルセイフする方法に関する。
関連出願の相互参照
本特許出願は、その全体を記載した場合と同じように参照により本明細書に援用される2013年3月15日付けで提出された米国仮特許出願第61/800,952号に基づく利益を主張する。
流体サンプル(すなわち生物学的又は環境的)中の分析物の電気化学的測定は大きな利点をもたらすことができる。例えば、血糖自己測定(SMBG)のデバイス及びシステムを用いた糖尿病処置は血糖コントロールの改善及び糖尿病に関連する病的状態の軽減に寄与する。したがって、SMBGデバイス及びシステムの精度は最適な血糖コントロールに重要である。
しかし、現在のグルコース等の分析物の電気化学的測定方法の精度は、抗酸化物質又は他の還元剤を含む複数の干渉物質による悪影響を受け得る。高用量の抗酸化物質が注射により又は静脈内に投与される医学的使用並びにオフラベルの治療及び代替医療法が、それらの利点のため、益々増えてきている。例えば、やけどの患者はしばしば、血漿レベルが40mg/dL以上となる非経口用量のアスコルバート(ascorbate)で処理される。更に、アスコルバートレベルが400mg/dLにもなる、より多くの用量を処方する代替的癌治療法もある。残念ながら、高用量のアスコルバート等の抗酸化物質はSMGBデバイス及びシステムの電気化学的反応に干渉することがあり、誤った高い(falsely elevated)グルコース濃度を報告させ得、これは抗酸化物質療法を受けている糖尿病個体にとって著しく不都合である。具体的には、個体が正常血糖状態であるのに、誤った高いグルコース濃度にインスリン投与で応答した場合、低血糖及び/又は死亡につながり得る。食品医薬品局は、3mg/dLのアスコルバートでも一部の電気化学的アッセイではアスコルバート干渉が存在することを示唆している。
現在の電気化学的SMBGの方法、デバイス、及びシステムは、糖尿病の個体に利便性に関する利点を提供するが、抗酸化物質等の干渉物質の存在についての又はバイオセンサー試薬システムの不具合を検出するための更なる品質チェックを有する流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定する改善された方法に対するニーズが存在している。
前述の不利益に鑑みて、本開示は、干渉物質を検出し、場合により、偏っている可能性のある分析物の電気化学的測定をフェイルセイフする、方法を記載する。方法は、少なくとも1つの直流(DC)応答を提供する電気的試験シーケンスに由来する情報の利用を含む発明概念に基づく。試験シーケンスは、電気化学的分析物測定システムのレドックスメディエーター(redox mediator)への流体サンプル中の抗酸化物質等の干渉物質の影響についての具体的情報が得られるようにデザインされる。例えば、少なくとも1つのDCブロックからの電流の応答、形状、及び/又は大きさ等の情報を、抗酸化物質による誤った高い分析物濃度に対するフェイルセイフに用いることができる。具体的には、方法は、少なくとも1つのDCブロックに由来するレドックスメディエーターの状態に関連する情報を用いて、電気化学的システムの分析物予測バイアスが許容可能な抗酸化物質レベルと分析物予測バイアスが臨床的に許容できない抗酸化物質レベルとを識別する。したがって、方法は、患者の安全性を確保する助けとなる。具体的には、抗酸化物質が一部のレドックスメディエーターの還元型の量を増加させ得、これにより、誤って増大した電流が電気化学的分析中に検出されることが見出された。更に、電気化学的測定中のレドックスメディエーター状態に関する情報を用いて試薬層の不具合を検出できることが見出された。したがって、本発明概念は、流体サンプル中の分析物濃度(又は値)の公知の測定方法と比べて、特定の利点、効果、特徴、及び物体(object)を提供し、これにより、抗酸化物質及び/又は試薬不具合による誤った高い分析物濃度が間違って報告される事例が減少する。
一態様では、抗酸化物質等の1又は複数の干渉物質を有する流体サンプル中の分析物濃度を測定、決定、計算、又は予測する電気化学的分析方法であって、抗酸化物質のフェイルセイフを含む方法が提供される。方法は、流体サンプルに少なくとも1つのDCブロックの試験シーケンスを与えてそれに対する応答情報を測定するステップを含み得、少なくとも1つのDCブロックは、レドックスメディエーター状態を含むサンプル及び/又はバイオセンサーの様々な側面に関する具体的情報を引き出すようにデザインされる。
いくつかの場合には、試験シーケンスは少なくとも1つのACブロックを更に含み得る。別の場合には、試験シーケンスは、第2のDCブロックを更に含み得る。更に別の場合には、試験シーケンスは、少なくとも1つのACブロック、少なくとも1つのDCブロック、及び第2のDCブロックを含む。
少なくとも1つのDCブロックは、アスコルバート等の抗酸化物質の検出に最適化された複数の短持続時間の正電位区間(interval)と負電位区間との間を交番又はサイクルするスローランプバイポーラ電位(slow−ramped bi−polar potencial:SRBP)波形であり、最適化は、セグメント持続時間、区間間のランプ移行部、各区間中に測定される電流応答の数、及び各区間中のどこで電流応答測定値が取られるかに関連する。
場合により、SRBP波形は、約1〜約10個の区間を含み得る。
場合により、SRBP波形は、閉回路中で約−450mVと約+450mVとの間を交番又はサイクルする電位であり得る。更に、SRBP波形区間のそれぞれは、約100msec〜約5sec印加され得る。更に、ランプ・レートは約0.500mV/msec〜≦約45mV/msecであり得る。
いくつかの場合には、SRBP波形区間は同じランプ・レートで印加され得る。別の場合には、区間は異なるランプ・レートで印加され得る。更に別の場合には、各区間が独自のランプ・レートを有し得る。
いくつかの場合には、SRBP波形は、三角波形、台形波形、正弦波形、又はその組合せであり得る。
第2のDCブロックが含まれる場合、第2のDCブロックは、連続的な単極性パルス励起波形(すなわち、閉回路中でDCブロック全体にわたり電位が印加及び制御される)であり得、これは、励起パルス間で開回路を用いるいくつかのパルスアンペロメトリック法とは対照的である。DCブロックは、グルコース等の分析物の検出に最適化された複数の短持続時間励起パルス及び回復パルス(recovery pulse)を含み、最適化は、パルス持続時間、励起パルスと回復パルスの間のランプ移行部、各パルス中に測定される電流応答の数、及び各パルス中のどこで電流応答測定値が取られるかに関係する。
いくつかの場合には、第2のDCブロックは少なくとも1〜約10パルスを含み得る。第2のDCブロックは、閉回路中で約0mVと約+450mVの間を交番する電位であり得る。更に、DCパルスのそれぞれは約50〜約500msec印加され得る。更に、ランプ・レートは約10〜約50mV/msecであり得る。
いくつかの場合には、第2のDCブロックパルスは同じランプ・レートで印加され得る。別の場合には、パルスは異なるランプ・レートで印加され得る。
いくつかの場合には、第2のDCブロックは少なくとも1つのDCブロックに先行する。例えば、パルスDCブロックはSRBP波形に先行し得る。
ACブロックが含まれる場合、ACブロックは、低振幅AC信号のブロックであり得る。いくつかの場合には、ACブロックは、少なくとも1つのDCブロックの前又は少なくとも1つのDCブロックの後に印加されるか、それと共に散在する。同様に、別の場合には、ACブロックは、少なくとも1つのDCブロック及び第2のDCブロックの前又は少なくとも1つのDCブロック及び第2のDCブロックの後に印加されるか、それと共に散在する。更に別の場合には、試験シーケンスは、少なくとも1つのACブロック、少なくとも1つのDCブロック、及び第2のDCブロックを含む。
更に、方法は、三角、台形、正弦波形、又はその組合せ等のSRBP波形に対する応答情報に少なくとも部分的に基づく定性的又は定量的な抗酸化物質フェイルセイフを提供するステップを含み得る。例えば、フェイルセイフは、レドックスメディエーターの特徴、例えばその比率、の有無のチェックという簡単なものであり得る。したがって、方法は、電気化学的分析中のレドックスメディエーターの特徴の状態に関連する情報を用いて、抗酸化物質が分析物濃度に干渉している場合に、抗酸化物質のフェイルセイフを提供する。
いくつかの場合には、抗酸化物質はアスコルバートであり、分析物はグルコースであり、レドックスメディエーターはニトロソアナリン(NA)由来レドックスメディエーターである。
別の態様では、流体サンプル中の分析物濃度を測定、決定、計算、又は予測するための電気化学的分析方法であって、試薬層ヘルスのフェイルセイフを含む方法が提供される。方法は、上記したように流体サンプルに少なくとも1つのDCブロックの試験シーケンスを与えるステップ及びそれに対する応答情報を測定するステップを含み得る。しかし、試薬層ヘルスフェイルセイフは、試薬層ヘルスフェイルセイフの基礎として、酸化型のレドックスメディエーター(Mox)の特徴及び/又は還元型のレドックスメディエーター(Mred)の特徴の単純な有無のチェックを含む。
いくつかの場合には、分析物はグルコースであり、レドックスメディエーターはニトロソアナリン(NA)由来レドックスメディエーターである。
上記の態様のいずれかにおいて、測定値が臨床的に有意な偏りのある電位を示す場合、分析物濃度は表示されず、その代わり、疑われる干渉、試薬層不具合、又は更には一般的バイオセンサー不具合の適切なメッセージによりフェイルセイフされる(すなわち、報告されない)。
上記に鑑み、本明細書に開示される測定方法の1又は複数を組み込む電気化学的分析と関連して用いられるデバイス、装置、及びシステムが提供される。これらのデバイス、装置、及びシステムは、抗酸化物質の存在下で分析物の濃度を決定するために用いることができ、そのような分析物としては、限定されるものではないが、アミノ酸、抗体、細菌、炭水化物、薬物、脂質、マーカー、核酸、ペプチド、タンパク質、毒素、ウイルス、及び他の分析物、並びにこれらの組合せが含まれる。いくつかの場合には、抗酸化物質はアスコルバートであり、分析物はグルコースである。
本発明概念のこれら及び他の利点、効果、特徴、及び物体は以下の説明から更によく理解される。説明中、本明細書の一部を構成し、限定するためではなく説明するために本発明概念の実施形態を示している、添付の図面が参照される。
上記以外の利点、効果、特徴、及び物体は、以下の詳細な説明を考慮することでより容易に明白になる。そのような詳細な説明で以下の図面を参照する。
典型的な分析物測定システムの作用電極へのNA由来レドックスメディエーターからの電子移動経路及び典型的な電気化学反応を示す図である。 メーター及びバイオセンサーを含む分析物測定システムの例を示す図である。 分析物測定デバイス、装置、又はシステムにより使用され得る2つのブロックを有する典型的試験シーケンスを示す図であり、図3Bは、より詳細な試験シーケンスであり、電流応答の例を更に含む。 分析物測定デバイス、装置、又はシステムにより使用され得る2つのブロックを有する典型的試験シーケンスを示す図であり、図3Bは、より詳細な試験シーケンスであり、電流応答の例を更に含む。 AC励起周波数、次いでSRBP三角波形のDCブロックを有する典型的試験シーケンスを示す図である。 42%Hctで550mg/dLグルコースを含む血液サンプルにおいて4つの異なるアスコルバートレベルでの図4Aの試験シーケンスに対する電流応答を示す図である。 25%Hctで550mg/dLのグルコースをそれぞれ含む2つの血液サンプルの比較を示す図であり、1つはアスコルバートを含まず(上側のプロット)、1つは100mg/dLのアスコルバートを含む(下側のプロット)。各サンプルについて、サイクリックボルタモグラム(CV;y軸はnAで表した電流であり、x軸はmVで表した印加電位である)が図5Aの左のプロットに示されており、測定された電流応答(y軸はnAで表した電流であり、x軸はmsecで表した時間である)が図5Bの右のプロットに示されている。 3つの周波数のAC励起、次いでSRBP台形波形のDCブロックを有する別の典型的試験シーケンスを示す図である。 42%Hctで550mg/dLのグルコースを含む血液サンプルにおいて4つの異なるアスコルバートレベルで図6Aの試験シーケンスに対する電流応答を示す図である。 3つ周波数のAC励起、次いでSRBP正弦波形のDCブロックを有する別の典型的試験シーケンスを示す図である。 42%Hctで550mg/dLのグルコースを含む血液サンプルにおける4つの異なるアスコルバートレベルで図7Aの試験シーケンスに対する電流応答を示す図である。 分析物測定デバイス、装置、又はシステムによって使用され得る3ブロックを有する別の典型的試験シーケンスを示す図であり、図8Bは、より詳細な試験シーケンスであり、典型的な電流応答を更に含む。 分析物測定デバイス、装置、又はシステムによって使用され得る3ブロックを有する別の典型的試験シーケンスを示す図であり、図8Bは、より詳細な試験シーケンスであり、典型的な電流応答を更に含む。 (ブロック2又はDCブロック1を介して)グルコースを測定するように並びに(ブロック3又はDCブロック2を介して)アスコルバート等の抗酸化物質を検出及び定量するようにデザインされた典型的DCブロックを示す図であり、電流応答は、異なる量のアスコルバートを含む4つの正常血液サンプルに対応している。 SRBP波形(すなわち、DCブロック2)のみからアスコルバート等の抗酸化物質の定量的モデルを生成した複数の典型的試験シーケンスを示す図である。シーケンスB、D、E、及びFはそれぞれブロック2部分に3つまでの異なるランプ・レートを含む。 SRBP波形(すなわち、DCブロック2)のみからアスコルバート等の抗酸化物質の定量的モデルを生成した複数の典型的試験シーケンスを示す図である。シーケンスB、D、E、及びFはそれぞれブロック2部分に3つまでの異なるランプ・レートを含む。 SRBP波形(すなわち、DCブロック2)のみからアスコルバート等の抗酸化物質の定量的モデルを生成した複数の典型的試験シーケンスを示す図である。シーケンスB、D、E、及びFはそれぞれブロック2部分に3つまでの異なるランプ・レートを含む。 図10の試験シーケンスAで得られる典型的なDCブロック2電流応答を示す図であり、左の2つのプロットは、固定グルコースレベル(上は40mg/dLグルコースで固定されており、下は160mg/dLグルコースで固定されている)で変化するアスコルバートの影響を示しており、右の2つのプロットは、固定アスコルバートレベル(上は4mg/dLアスコルバートで固定されており、下は40mg/dLアスコルバートで固定されている)で変化するグルコースレベルの影響を示しており、全てのサンプルは、スパイク血液サンプルであり、8回測定された。 PLS Model 1での実際のY値(すなわち、アドミッタンス値;y軸)対予測Y値(x軸)を示す図である(標的グルコースレベルにより色分けされている)。 PLS Model 2での実際のY値(y軸)対予測Y値(x軸)を示す図である(標的グルコースレベルにより色分けされている)。 3つのグルコース濃度(55、135、及び350mg/dL)及び4つのグルタチオン濃度(0、6、12、及び24mg/dL)でDCブロック2のデータのみから得られる、別の抗酸化物質−グルタチオン−及びグルコースの定量的モデルを示す図である。図14Aは、PLS Model 1でのグルタチオン予測を示しており、図14Bは、PLS Model 2でのグルコース予測を示している。図14Cは、PLS Model 1でAC励起を更に組み込んだ別のグルタチオン予測を示している。上記図12〜13同様、プロットは、実際のY値(y軸)対予測Y値(x軸)を示している。 3つのグルコース濃度(55、135、及び350mg/dL)及び4つのグルタチオン濃度(0、6、12、及び24mg/dL)でDCブロック2のデータのみから得られる、別の抗酸化物質−グルタチオン−及びグルコースの定量的モデルを示す図である。図14Aは、PLS Model 1でのグルタチオン予測を示しており、図14Bは、PLS Model 2でのグルコース予測を示している。図14Cは、PLS Model 1でAC励起を更に組み込んだ別のグルタチオン予測を示している。上記図12〜13同様、プロットは、実際のY値(y軸)対予測Y値(x軸)を示している。 3つのグルコース濃度(55、135、及び350mg/dL)及び4つのグルタチオン濃度(0、6、12、及び24mg/dL)でDCブロック2のデータのみから得られる、別の抗酸化物質−グルタチオン−及びグルコースの定量的モデルを示す図である。図14Aは、PLS Model 1でのグルタチオン予測を示しており、図14Bは、PLS Model 2でのグルコース予測を示している。図14Cは、PLS Model 1でAC励起を更に組み込んだ別のグルタチオン予測を示している。上記図12〜13同様、プロットは、実際のY値(y軸)対予測Y値(x軸)を示している。 グルコース(図15A)又はグルタチオンレベル(図15B)により色分けされた全観察値のDCブロック2のDCデータを示す図である(x軸は、DC1157で始まる連続的DC値のオーダー数)。 標的グルコース濃度=55mg/dLの全観察値のDCブロック2データを示す図である。キノンジイミン(QDI)のピークが矢印で示されており、フェニレンジアミン(PDA)のピークが星で示されている。
本発明概念は種々の改変が可能であり、その代替的な形態、好ましい実施形態が図面に例として示されており、本明細書に具体的に説明されている。しかし、以下の好ましい実施形態の説明は発明概念を開示されている特定の形態に限定することを意図したものではなく、反対に、上記の実施形態及び以下の請求項に定義されるその精神及び範囲に含まれる全ての利点、効果、特徴、及び物体が網羅されることが意図されると理解されるべきである。したがって、本発明概念の解釈に上記実施形態及び後述の請求項が参照されるべきである。したがって、本明細書に記載されている実施形態は他の問題の解決に有用な利点、効果、特徴、及び物体を有し得ることに留意されたい。
添付の図面を参照して以下に方法、デバイス、装置、及びシステムがより充分に説明され、本発明概念の全部ではなく一部の実施形態が示されている。実際、発明概念は、多くの異なる形態で具体化され得、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、適用される法的要件を本開示が満たすために提供される。
同様に、上記の説明及び関連する図面に示されている教示の利点を有する本明細書に記載の方法、デバイス、装置、及びシステムの多くの改変例及び別の実施形態が、本開示が属する分野の熟練者に思い浮かばれる。したがって、本発明概念は開示されている具体的実施形態に限定されるべきではないこと並びに改変例及び別の実施形態が添付の請求項の範囲に含まれることが意図されることが理解されるべきである。具体的な用語を本明細書中で使用するが、これらは一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定を目的として使用されるものではない。
特に断りのない限り、本明細書中で使用される全ての科学技術用語は本開示が属する分野の熟練者に一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は同等な任意の方法及び材料が本発明の方法、デバイス、装置、及びシステムの実施又は試験で使用され得るが、好ましい方法及び材料が本明細書中に記載されている。
更に、単数形による要素への言及は、本文から明白に要素が1個のみであるとされない限り、2個以上の要素が存在する可能性を排除しない。したがって、単数形は通常「少なくとも1つ」を意味する。
概要
本明細書は、高い信頼性で分析物濃度を提供するためにAC及び/又はDC電流応答に由来する情報を用いる分析物測定方法を開示する。具体的には、方法は、患者の安全性を確保するために必須である電気化学的システムの分析物予測バイアスが許容可能である抗酸化物質レベルと分析物予測バイアスが臨床的に許容不可能である抗酸化物質レベルとを識別するために少なくとも1つのDCブロックから得られるNA由来レドックスメディエーター等のレドックスメディエーターの状態に関連する情報を用いる。したがって、この測定方法を用いて分析物濃度測定への抗酸化物質等の干渉物質の影響を軽減することができ、これにより、より「真の」分析物濃度を得ることができ、又は更には誤った高い分析物濃度の報告を防ぐことができる。
以下の実施例では、NA由来レドックスメディエーターを用いた。しかし、本明細書中の一般的な教示に基づき、当業者には、選択されるレドックスメディエーターに基づいて拡散制限電流である励起領域及び拡散制限でない電流領域、すなわち回復領域の印加電位に適切な電位差を選択する方法が理解されよう。ここで、約+450mV及び約0mVの選択がNA由来レドックスメディエーターを用いた励起及び回復パルスに適切である。そのようなNA由来レドックスメディエーターでも、拡散制限電流に、より大きな印加電位の許容可能な範囲があり、同様に、印加回復電位についても許容可能な範囲があると理解される。したがって、各レドックスメディエーターは、特定の酸化還元電位及び特徴的な電子移動キネティクスを有し、当業者はそれから励起又は回復に適切な電位差を選択することができる。
本明細書において、「ニトロソアニリン由来レドックスメディエーター」又は「NA由来レドックスメディエーター」とは、例えば米国特許第5,122,244号に記載されている、置換ニトロソアニリン化合物を意味する。NA由来レドックスメディエーターの例としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアニリン塩酸塩が挙げられる。NA由来レドックスメディエーターのその他の例としては、限定されるものではないが、4,6−ジニトロ−2−ニトロソアニリン、N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−p−ニトロソアニリン、N,N’−ジメチル−p−ニトロソアニリン、N,N’−ジエチル−p−ニトロソアニリン、N−メチル−N’−(4−ニトロソフェニル)−ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)−5−ニトロソインドリン、2,4−ジメトキシ−ニトロソベンゼン、N,N’−ビス−(2−メトキシエチル)−4−ニトロソアニリン、N−(4−ニトロソフェニル)−モルホリン、N−(2,2−ジエトキシ−エチル)N’−(4−ニトロソフェニル)−ピペラジン、p−ニトロソフェノール、3−メトキシ−4−ニトロソフェノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−p−ニトロソフェニル−ピペラジン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−p−ニトロソアニリン、o−メトキシ−N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)]−p−ニトロソアニリン、p−ヒドロキシニトロソベンゼン、N−メチル−N’−(4−ニトロソフェニル)−ピペラジン、p−キノンジオキシム、N,N−ジメチル−p−ニトロソアニリン、N,N−ジエチル−p−ニトロソアニリン、N−(4−ニトロソフェニル)−モルホリン、N−ベンジル−N−(5’−カルボキシペンチル)−p−ニトロソアニリン、N,N−ジメチル−4−ニトロソ−1−ナフチルアミン、N,N,3−トリメチル−4−ニトロソアニリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−5−ニトロソインドリン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−3−クロロ−4−ニトロソアニリン、2,4−ジメトキシ−ニトロソベンゼン、N,N−ビス−(2−メトキシエチル)−4−ニトロソアニリン、3−メトキシ−4−ニトロソフェノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−6−ニトロソ−1,2,3テトラヒドロキノリン、N,N−ジメチル−3−クロロ−4−ニトロソアニリン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−3−フルオロ−4−ニトロソアニリン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチルチオ−4−ニトロソアニリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−(2−メトキシエトキシ)−エチル)−4−ニトロソアニリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−メトキシ−2−ヒドロキシ−1−プロピル)−4−ニトロソアニリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ヒドロキシ−1−プロピル)−4−ニトロソアニリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エチル)−4−ニトロソアナリン、3−(4’−クロロ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−ジエチルアミノ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’エチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−トリフルオロメチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−メトキシカルボニル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−ニトロ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−メトキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、7−アセチル−3−(4’−メトキシカルボニルフェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、7−トリフルオロメチル−3−(4’−メトキシカルボニルフェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−オメガ−カルボキシ−n−ブチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−アミノメチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−(2’’−(5’’−(p−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾイル)フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−β−アミノエチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、6−(4’−エチルフェニル)アミノ−3−(4’−エチル−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、6−(4’−[2−(2−エタノロキシ)エトキシ]エトキシフェニル)アミノ−3−(4’−[2−(2−エタノロキシ)エトキシ]エトキシ−フェニルイミノ−3H−フェノチアジン、3−(4’−[2−(2−エタノロキシ)エトキシ]エトキシ−フェニルイミノ−3 H−フェノチアジン、3−(4’−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンボロン酸、(3−(3’,5’−ジカルボキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(4’−カルボキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジン、3−(3’,5’−ジカルボキシ−フェニルイミノ)−3H−フェノキサジン、3−(3’,5’−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンジスルホン酸、3−(3−フェニルイミノ)−3H−フェノチアジンスルホン酸、及びこれらの組合せが含まれる。米国特許第5,122,244号及び同第5,286,362号も参照されたい。
本明細書において、「抗酸化物質(antioxidant)」又は「抗酸化物質(antioxidants)」とは、フリーラジカル及び活性酸素種等の不安定な分子により生じるダメージを防ぐことができる(すなわち、一重項酸素、過酸化水素、ヒドロキシルラジカル等からの酸化により生じるダメージを防ぐ)化合物又は物質を意味する。還元剤として、抗酸化物質は2つの方法で効果を発揮し得る:(1)フリーラジカル等の酸化剤を不活性化する直接作用性抗酸化物質として;及び(2)他の抗酸化物質の機能、活性、若しくはレベル又は抗酸化物質のメカニズムを調節できる間接的剤として。本明細書中で興味の対象となるのは、電気化学的酵素的分析物測定システム中でレドックスメディエーターを還元する抗酸化物質である。臨床環境で通常使用される抗酸化物質の例としては、限定されるものではないが、アスコルバート(ビタミンC又はアスコルビン酸としても知られる)、クエン酸、デフェロキサミン(DFO)、グルタチオン、N−アセチルシステイン(NAC)、ピロリジンジチオカルバマート(PDTC)、チリラザドメシラート(trylizad−mesylate:TLM)、及び尿酸が含まれる。
図1は、典型的な分析物測定システムの作用電極へのNA由来レドックスメディエーターからの典型的な電子移動経路及び典型的な電気化学反応を示す図である。図1の電気化学反応は、グルコース等の分析物に応答して電気化学的バイオセンサー20で起こり得、NAは中間体を形成し、これはすぐにQDIへと変換され、その後PDAへと還元される。PDAの各分子は作用電極で酸化されて2個の電子を放出し得、これは作用電極により検出され、更にQDIが循環的に再形成される。アスコルバートは、効果的な還元剤であり、QDIと急速に反応し、これにより、PDAの量が増え、作用電極でより高い電流が検出されるようになる。その後、この検知されたより高い電流が誤った高い血中グルコース(bG)濃度へと変換される。当業者には、QDIと急速に反応してこのようにして過剰なPDAを生成する効果的還元剤である任意の潜在的干渉物質により同様な効果が起こり得ると理解される。一般的に、誤った高いbG濃度は、Moxを急速に変換して不自然に多量の対応するMredを生成するのに効果的なあらゆる干渉物質によるものであり得る。
より具体的には、図1に示されているように、NA由来レドックスメディエーターは、電子受容体の存在下でグルコースの酸化を触媒する還元型の酵素(例えば、フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコース脱水素酵素(FAD−GDH)又はピロロキノリンキノングルコース脱水素酵素(PQQ−GDH))と反応して還元されたNA由来レドックスメディエーターを生成し、これは素早く加水分解されてQDIを形成する。その後、QDIは、第2の酵素的還元により反応してPDAを形成する。上記した通り、PDAの各分子は酸化されて2個の電子を放出し得、これが作用電極で検出され、更にQDIが循環的に再形成される。しかし、アスコルバートはPDAの量を増やすことによってより高い電流を検知させ、これが誤った高いbG濃度へと変換される。
しかし、特定の好ましい実施形態はレドックスメディエーターとしてNAを用いるバイオセンサーを扱うが、他の試薬層化学及びレドックスメディエーターで本明細書に記載されているような同じ発明概念を用いることができると理解されなければならない。したがって、更に、図1の電気化学反応及びNA由来レドックスメディエーターの使用は非限定的な例であり、本明細書に開示の方法、デバイス、装置、及びシステムは複数の酵素及び異なるレドックスメディエーターと関連して用いられ得ると理解されなければならない。
好ましくは、測定方法は、患者の安全性を確保するために電気化学的システムの分析物予測バイアスが許容可能である抗酸化物質レベルと抗酸化物質予測バイアスが臨床的に許容不可能である抗酸化物質レベルとを識別する能力を提供する。そのような方法は、分析物予測(例えば、グルコース予測)に用いられるものとは異なる情報を必要とせずにこの機能を提供し得る。いくつかの場合には、臨床的観点から許容可能又は許容不可能のいずれかである偏った分析物推定値を生じる抗酸化物質レベルを識別するためのアプローチが用いられる。その他の場合では、SMBGメーター内での抗酸化物質フェイルセイフの形態でこの能力が実行される。フェイルセイフの引き金が引かれた場合、メーターは、不正確な分析物濃度ではなく、エラーコード又は特異的抗酸化物質干渉エラーメッセージを示すように設定され得る。
例えば、フェイルセイフは、「この血中グルコースアッセイに許容可能な範囲より大きな抗酸化物質レベルが検出されたので、グルコース値を報告することができません」等の直接的メッセージングを含み得る。これにより、医療専門家は原因を決定し、この抗酸化物質による偏りを示さないと考えられる好適な臨床的分析装置を見出すようにフォローアップすることができる。
その他の場合には、バイオセンサーの試薬層及びレドックスメディエーターが適切に働いているかどうか又は試薬層が任意の数の種々の干渉物質により損なわれているかどうかを決定するための「試薬層ヘルス」又は「化学ヘルス」フェイルセイフが含まれる。したがって、フェイルセイフは、「バイオセンサー上で試薬層ヘルスエラーが検出されたのでグルコース値を報告できません」又は「バイオセンサー上で化学ヘルスエラーが検出されたのでグルコース値を報告できません」等の直接的メッセージングを含み得る。これにより、ユーザーに選択された新しいバイオセンサーで電気化学的測定をやり直すことができる。
本明細書において、「試薬層ヘルス(reagent layer health)」又は「化学ヘルス(chemistry health)」とは、試験サンプルと接触する試験システムの試薬、メディエーター、及び/又はメディエーター前駆体が、印加試験信号に対して、既知又は未知の複数の干渉物質のいずれかによって許容不可能なほどに影響を受けていない又は損なわれていない、所望の電気化学的応答を与える能力を意味する。
本明細書に開示の測定方法は主に電流測定(amperometry)を利用するが、方法は他の電気化学的測定方法(例えば、電量測定、電位差測定、又はボルタンメトリー)とも用いることができると考えられる。典型的な電気化学的測定方法に関する更なる詳細は例えば米国特許第4,008,448号;同第4,225,410号;同第4,233,029号;同第4,323,536号;同第4,891,319号;同第4,919,770号;同第4,963,814号;同第4,999,582号;同第4,999,632号;同第5,053,199号;同第5,108,564号;同第5,120,420号;同第5,122,244号;同第5,128,015号;同第5,243,516号;同第5,288,636号;同第5,352,351号;同第5,366,609号;同第5,385,846号;同第5,405,511号;同第5,413,690号;同第5,437,999号;同第5,438,271号;同第5,508,171号;同第5,526,111号;同第5,627,075号;同第5,628,890号;同第5,682,884号;同第5,727,548号;同第5,762,770号;同第5,858,691号;同第5,997,817号;同第6,004,441号;同第6,054,039号;同第6254736号;同第6,270,637号;同第6,645,368号;同第6,662,439号;同第7,073,246号;同第7,018,843号;同第7,018,848号;同第7,045,054号;同第7,115,362号;同第7,276,146号;同第7,276,147号;同第7,335,286号;同第7,338,639号;同第7,386,937号;同第7,390,667号;同第7,407,811号;同第7,429,865号;同第7,452,457号;同第7,488,601号;同第7,494,816号;同第7,545,148号;同第7,556,723号;同第7,569,126号;同第7,597,793号;同第7,638,033号;同第7,731,835号;同第7,751,864号;同第7,977,112号;同第7,981,363号;同第8,148,164号;同第8,298,828号;同第8,329,026号;同第8,377,707号;及び同第8,420,404号、並びに米国再発行特許第36268号、同第42560号、同第42924号、及び同第42953号に開示されている。
好ましくは、本明細書に記載されている方法は、グルコース濃度、特に血中グルコース濃度等の分析物濃度をより正確且つ迅速に報告するためにSMBGデバイス、装置、及びシステムに組み込むことができる。
更に、測定方法は、システムパフォーマンスが劇的に改善される高性能(advanced)マイクロプロセッサーに基づくアルゴリズム及びプロセスを用いて実行することができる。これらの測定方法は更に、10/10パフォーマンス等の改良されたパフォーマンスを達成できるアルゴリズムを作るための複数の方法及び柔軟性を提供する。本明細書において、「10/10パフォーマンス」とは、測定されるbG値が、bG濃度>100mg/dLでは実際のbG値の約±10%以内、bG濃度<100mg/dLでは実際のbG値の±10mg/dL以内であることを意味する。
本明細書に開示の方法の実施において有用であり得る更なる電気化学的測定方法に関する詳細は以下の同時に提出された同時係属中の特許出願に見出すことができる:"METHODS OF SCALING DATA USED TO CONSTRUCT BIOSENSOR ALGORITHMS AS WELL AS DEVICES, APPARATUSES AND SYSTEMS INCORPORATING THE SAME" 出願人整理番号31518;"METHODS OF ELECTROCHEMICALLY MEASURING AN ANALYTE WITH A TEST SEQUENCE HAVING A PULSED DC BLOCK AS WELL AS DEVICES, APPARATUSES AND SYSTEMS INCORPORATING THE SAME" 整理番号31519及び31521;"METHODS OF FAILSAFING ELECTROCHEMICAL MEASUREMENTS OF AN ANALYTE AS WELL AS DEVICES, APPARATUSES AND SYSTEMS INCORPORATING THE SAME" 整理番号31520;"METHODS OF USING INFORMATION FROM RECOVERY PULSES IN ELECTROCHEMICAL ANALYTE MEASUREMENTS AS WELL AS DEVICES, APPARATUSES AND SYSTEMS INCORPORATING THE SAME" 整理番号31522;及び"DESCRIPTOR-BASED METHODS OF ELECTROCHEMICALLY MEASURING AN ANALYTE AS WELL AS DEVICES, APPARATUSES AND SYSTEMS INCOPORATING THE SAME" 整理番号31523。
分析物測定デバイス、装置、及びシステム
本発明の測定方法を説明する前に、それに関連して、図2に、電気化学的バイオセンサー20(試験要素としても知られる)に機能可能に接続された試験メーター11等のデバイスを含む典型的な分析物測定システムを示す。メーター11及びバイオセンサー20は、バイオセンサー20に供給された流体サンプル中の1又は複数の分析物の濃度を決定するように機能することができる。いくつかの場合には、サンプルは、例えば全血、血漿、血清、尿、又は唾液等の体液サンプルであり得る。別の場合には、流体サンプルは水性環境サンプル等の1又は複数の電気化学的に反応性の分析物の存在又は濃度について試験される、別のタイプのサンプルであり得る。
図2中、バイオセンサー20は、メーター11の連結端子14に着脱可能に挿入された単回使用用の試験ストリップである。いくつかの場合には、バイオセンサー20は、血中グルコース試験要素として構成され、グルコースを電気化学的に測定するための特徴及び機能を含む。別の場合には、バイオセンサー20は、例えばアミノ酸、抗体、細菌、炭水化物、薬物、脂質、マーカー、核酸、ペプチド、タンパク質、毒素、ウイルス、及び他の分析物等の1又は複数の他の分析物を電気化学的に測定するように構成される。
メーター11は、ユーザーに分析物濃度又は他の試験結果を含む様々な種類の情報を表示するために用いられる電子ディスプレイ16及びユーザーのインプットを受けるためのユーザーインターフェース50を備える。メーター11は更に、試験信号を生成し、バイオセンサー20に信号を印加し、試験信号に対するバイオセンサー20の1又は複数の応答を測定するように機能可能である、マイクロコントローラー並びに関連する試験信号を生成及び測定する回路(図示せず)を備える。いくつかの場合には、メーター11は、血中グルコース測定メーターとして構成され得、その部分が米国特許第6,645,368号に開示されている小冊子"Accu-Chek(登録商標) Aviva Blood Glucose Meter Owner's Booklet" (2007)に記載されているACCU−CHEK(登録商標) AVIVA(登録商標)メーターの特徴及び機能を含む。別の場合には、メーター11は、例えばアミノ酸、抗体、細菌、炭水化物、薬物、脂質、マーカー、核酸、タンパク質、ペプチド、毒素、ウイルス、及び他の分析物等の1又は複数の他の分析物を電気化学的に測定するように構成され得る。電気化学的測定方法と用いられるように構成された典型的なメーターに関する更なる詳細は、例えば米国特許第4,720,372号;同第4,963,814号;同第4,999,582号;同第4,999,632号;同第5,243,516号;同第5,282,950号;同第5,366,609号;同第5,371,687号;同第5,379,214号;同第5,405,511号;同第5,438,271号;同第5,594,906号;同第6,134,504号;同第6,144,922号;同第6,413,213号;同第6,425,863号;同第6,635,167号;同第6,645,368号;同第6,787,109号;同第6,927,749号;同第6,945,955号;同第7,208,119号;同第7,291 ,107号;同第7,347,973号;同第7,569,126号;同第7,601,299号;同第7,638,095号;及び同第8,431,408号に開示されている。
本明細書に記載の測定方法を他の測定デバイス、装置、システム、並びに例えば病院の試験システム、研究室の試験システム等の環境で用いることができると当業者には理解される。
バイオセンサー及びメーターは図2に示されているものに加えて又はその代わりに付加的及び/又は代替的な属性及び特徴を含み得ると理解されねばならない。例えば、バイオセンサーは、略長方形の形状をした単回使用の使い捨て電気化学的試験ストリップの形態であってよい。バイオセンサーは、例えば種々の構成、寸法、又は形状の試験ストリップ、非ストリップ試験要素、使い捨て試験要素、再使用可能な試験要素、マイクロアレイ、lab−on−chipデバイス、バイオチップ、バイオディスク、バイオcd、又は他の試験要素等の種々の形態を含み得ると理解されねばならない。いくつかの場合には、バイオセンサーは、更なる電極及び例えばグルコース及びケトンを検出するための二重アッセイバイオセンサー等の試薬を含み得る。例えば、米国特許出願第13/667,057号及び同第13/667,154号を参照されたい。電気化学的測定方法と共に使用されるように構成された典型的なバイオセンサーに関する更なる詳細は、例えば米国特許第5,694,932号;同第5,762,770号;同第5,948,695号;同第5,975,153号;同第5,997,817号;同第6,001,239号;同第6,025,203号;同第6,162,639号;同第6,245,215号;同第6,271,045号;同第6,319,719号;同第6,406,672号;同第6,413,395号;同第6,428,664号;同第6,447,657号;同第6,451,264号;同第6,455,324号;同第6,488,828号;同第6,506,575号;同第6,540,890号;同第6,562,210号;同第6,582,573号;同第6,592,815号;同第6,627,057号;同第6,638,772号;同第6,755,949号;同第6,767,440号;同第6,780,296号;同第6,780,651号;同第6,814,843号;同第6,814,844号;同第6,858,433号;同第6,866,758号;同第7,008,799号;同第7,063,774号;同第7,238,534号;同第7,473,398号;同第7,476,827号;同第7,479,211号;同第7,510,643号;同第7,727,467号;同第7,780,827号;同第7,820,451号;同第7,867,369号;同第7,892,849号;同第8,180,423号;同第8,298,401号;同第8,329,026号、並びに米国再発行特許第42560号、同第42924号、及び同第42953号に開示されている。
測定方法
抗酸化物質フェイルセイフを有する測定方法:前述した通り、本明細書に記載の測定方法は、少なくとも1つのDCブロックを有する試験シーケンスに由来する情報の利用を含む発明概念に基づき、ブロックは、電気化学的分析中のレドックスメディエーターの状態に関する特定の情報が得られるようにデザインされている。特に、情報は、電気化学的分析中のMox及びMredの量(又はその比率)並びにMox及びMredの特徴の状態に関する。
方法は全般的には、少なくとも1つのDCブロックを有し且つDC電流レス応答を測定する試験シーケンスを体液等の流体サンプルに印加することを含む。あるいは、方法は、少なくとも1つのDCブロックに関連する低振幅ACセグメントのブロックを更に有し且つAC及びDC電流応答を測定する試験シーケンスの印加を含み得る。図3A〜Bに、SMBGに関連して用いられ得る典型的な試験シーケンス及び他の試験システムを示す。試験シーケンスは2個のブロックを含み得、例えば1個のブロックがACブロックを含み、その後ろに制御されたDCブロックが続く。
ACブロックが試験シーケンスの一部である場合、ACブロックは複数のACセグメント、例えば約2〜約10セグメント、約3〜約9セグメント、約4〜約8セグメント、約5〜約7セグメント、又は約6セグメントを含み得る。別の場合には、ACブロックは、約2セグメント、約3セグメント、約4セグメント、約5セグメント、約6セグメント、約7セグメント、約8セグメント、約9セグメント、又は約10セグメントを含み得る。更に別の場合には、ACブロックは、10個を超えるセグメント、すなわち約15セグメント、約20セグメント、又は約25セグメントを有し得る。更に別の場合には、ACブロックは、複数の低振幅AC信号が同時に印加される1個のセグメントを含み得る。
ACセグメントの数は応答の複雑さ、関連する周波数範囲、及び測定を行うために利用可能な時間により限定されると当業者には理解される。より高い周波数は通常、高い帯域幅の電子機器及びより速いサンプリングを必要とし、周波数が低いほど、より時間がかかり、典型的にはノイズがより多くなる。したがって、セグメントの最大数は、これらのパラメーターの兼ね合いであり、サンプル及び環境的及び/又は目的の干渉物質を識別するために必要な最小限の数及び周波数スパンが選択される。
本明細書において、「約(about)」とは、記載されている濃度、長さ、分子量、pH、電位、時間枠、温度、電圧、又は体積等の値(value)又は値(values)の統計的に意味のある範囲内を意味する。そのような値又は範囲は、所与の値又は範囲の1桁以内、典型的には20%以内、より典型的には10%以内、更により典型的には5%以内であり得る。「約」に包含される許容可能な変動は、実験下の特定のシステムによって決まり、当業者は容易に理解することができる。
ACブロックの各セグメント中の各信号の周波数は、約1〜約20kHz、約2〜約19kHz、約3〜約18kHz、約4〜約17kHz、約5〜約16kHz、約6〜約15kHz、約7〜約14kHz、約8〜約13kHz、約9〜約12kHz、又は約10〜約11kHzであり得る。別の場合には、ACブロック中の各セグメントの周波数は、約1kHz、約2kHz、約3kHz、約4kHz、約5kHz、約6kHz、約7kHz、約8kHz、約9kHz、約10kHz、約11kHz、約12kHz、約13kHz、約14kHz、約15kHz、約16kHz、約17kHz、約18kHz、約19kHz、又は約20kHzであり得る。更に別の場合には、ACブロックの各セグメント中の各信号の周波数は、20kHz超、すなわち約30kHz、約40kHz、又は約50kHzであり得る。いくつかの場合には、セグメントの1又は複数は同じ周波数を有してよく、別の場合には、各セグメントは他のセグメントとは異なる周波数を有する。しかし、通常は4つの周波数が適当である。使用される正確な周波数は、測定システムクロックの最大周波数の簡単な整数分周により容易に生成することができる。
しかし、ACブロックのセグメント中の信号の最大周波数の限界は、廉価なバッテリー駆動式の手持ち式機器では約100kHzまであり得る。それを超えると、アナログ帯域幅、サンプリングレート、保存、及び処理速度に対する要求が急激に大きくなり、一方、典型的なバイオセンサー応答の虚部(imaginary portion)が周波数と共に益々より小さくなる。周波数が低いほど、周期が長くなり、匹敵する精度でのサンプリングにかかる時間が長くなる。
ACブロックは通常、少なくとも2つの異なる低振幅信号を含む。例えば、ACブロックは、例えば約10kHz又は約20kHz、次いで約1kHz又は約2kHz等の2つの周波数で2個のセグメントを含み得る。別の場合には、ACブロックは複数の低振幅信号を含む。例えば、ACブロックは、例えば約10kHz、約20kHz、約10kHz、約2kHz、及び約1kHzのように4つの周波数で5つのセグメントを有し得る。あるいは、ACブロックは、例えば約20kHz、約10kHz、約2kHz、及び約1kHzのように4つの周波数で4つのセグメントを有し得る。あるいは、ACブロックは、10kHz、約20kHz、約10kHz、約2kHz、及び約1kHzの同時に印加される4つの周波数を有し得る。あるいは、ACブロックは、所望の低振幅AC信号を同時に印加するマルチ周波数励起波形を有し得る。AC周波数は、順次又は組み合わせて印加されてよく、同時に印加されてもよく、フーリエ変換により分析され得る。
ACブロックは、約500msec〜約1.5sec、約600msec〜約1.25sec、約700msec〜約1sec、又は約800msec〜約900msec印加され得る。あるいは、ACブロックは、約500msec、約600msec、約700msec、約800msec、約900msec、約1sec、約1.25sec、又は約1.5sec印加され得る。特に、ACブロックは約100〜約300msec印加される。
しかし、当業者は、ACセグメントの数、周波数、持続時間、及び順番は変わり得ると理解する。
AC電流応答情報は試験シーケンス中の任意の時間に得ることができる。より低い周波数でのインピーダンスの結果は、電気化学セルがDC分極された後に得られる場合、分析物濃度の影響を受け得る。いくつかの場合には、一連のAC電流応答測定値が試験シーケンスの初期に得られ得る。流体サンプルがバイオセンサーに供給されたすぐ後に取られる測定値は拡散、温度、及び試薬溶解度による影響を受ける。別の場合には、AC応答電流測定値は、応答が安定できるように及び最初の1秒の過渡応答を回避できるように、適切なサンプルが供給されてから充分な時間後に得られ得る。同様に、応答電流測定は1又は複数の周波数でなされ得る。それらの容量性の性質(capacitive nature)のため、オクターブ又はディケードの周波数により隔てられた複数のAC測定は異なる感度又はより容易な操作性を提供し得る。
電気化学的測定方法における典型的なACブロックに関する更なる詳細は例えば米国特許第7,338,639号;同第7,390,667号;同第7,407,811号;同第7,417,811号;同第7,452,457号;同第7,488,601号;同第7,494,816号;同第7,597,793号;同第7,638,033号;同第7,751,864号;同第7,977,112号;同第7,981,363号;同第8,148,164号;同第8,298,828号;同第8,377,707号;及び同第8,420,404号に開示されている。
本発明概念は、DC電位プロファイルが、印加されて、サンプルを含む電気化学的システムの一般的化学ヘルスの指標及びアスコルバート等の抗酸化物質の検出に用いられる、DCブロックに基づく。
(例えば、図8〜10に関連して以下により具体的に説明されるように)DCブロックは、SRBP波形の印加により生じる固有の応答情報を生成する。理論的に、電極上でレドックスメディエーターの電気化学反応を生じさせるのに充分な電位を用いた任意のDC励起が、グルコース等の分析物の定量的測定に用いることができる電流応答を生成する。この電流応答は、Hct及び温度レベルの変化にも影響される。本研究では、励起パルス情報と組み合わせた回復パルス情報の使用をパフォーマンスの改善に用いることができるのと同じように更なる固有の情報を得て分析物測定システムのパフォーマンス及び/又は性能を改善するために用いることができるかどうかを決定するためにSRBP波形の価値を評価した。
SRBP波形は、例えば約2〜約10区間、約3〜約9区間、約4〜約8区間、約5〜約7区間、又は約6区間等の複数の区間を含み得る。別の場合には、SRBP波形は、約1区間、約2区間、約3区間、約4区間、約5区間、約6区間、約7区間、約8区間、約9区間、又は約10区間を含み得る。更に別の場合には、SRBP波形は、10個を超える区間、すなわち、約15区間、約20区間、又は約25区間を有し得る。しかし、SRBP波形区間の数は通常、試験シーケンスに利用可能な時間によって制限される。
SRBP波形区間は、正電位と負電位の間(又はその逆)を交番又はサイクルする電位であり得る。例えば、電位は、約−450mVと約+450mV、約−425mVと約+425mVと、約−400mVと約+400mV、約−375mVと約+375mV、約−350mVと約+350mV、約−325mVと約+325mV、約−300mVと約+300mV、約−275mVと約+275mV、約−250mVと約+250mV、約−225mVと約+225mV、約−200mVと約+200mV、約−175mVと約+175mV、約−150mVと約+150mV、約−125mVと約+125mV、約−100mVと約+100mV、約−75mVと約+75mV、又は約−50mvと約+50mVを交番し得る。いくつかの場合には、連続サイクルの1又は複数が同じ電位を有してよく、別の場合には、連続サイクルは他のセグメントとは異なる電位を有する。
数に関わらず、各SRBP波形区間は、約100msec〜約5sec、約200msec〜約4sec、約300msec〜約3sec、約400msec〜約2sec、約500msec〜約1sec、約600msec〜約900msec、又は約700msec〜約800msec印加され得る。あるいは、各SRBP波形区間は、約100msec、約150msec、約200msec、約250msec、約300msec、約350msec、約400msec、約450msec、約500msec、約550msec、約600msec、約650msec、約700msec、約750msec、約800msec、約850msec、約900msec、約950msec、約1sec、約1.5sec、約2sec、約2.5sec、約3sec、約3.5sec、約4sec、約4.5sec、又は約5sec印加され得る。特に、約−450mVで各SRBP波形区間は約100〜約200msec印加され得、約+450mVで各SRBP波形区間は約100〜約200msec印加され得る。あるいは、各SRBP波形区間は約100msec未満又は約5sec超印加され得る。
いくつかの場合には、SRBP波形区間は同じランプ・レートを有し得る。別の場合には、いくつかのSRBP波形区間は同じランプ・レートを有し得、別のSRBP波形区間は異なるランプ・レートを有し得る。更に別の場合には、各SRBP波形区間は独自のランプ・レートを有する。例えば、ランプ・レートは約0.5mV/msec〜≦45mV/msecであり得る。あるいは、各区間のランプ・レートは約1〜約40mV/msec、約2〜約30mV/msec、約3〜約20mV/msec、約4〜約19mV/msec、約5〜約18mV/msec、約6〜約17mV/msec、約7〜約16mV/msec、約8〜約15mV/msec、約9〜約14mV/msec、約10〜約13mV/msec、又は約11〜約12mV/msecであり得る。あるいは、各区間のランプ・レートは、約0.5mV/msec、1mV/msec、約2mV/msec、約3mV/msec、約4mV/msec、約5mV/msec、約6mV/msec、約7mV/msec、約8mV/msec、約9mV/msec、約10mV/msec、約11mV/msec、約12mV/msec、約13mV/msec、約14mV/msec、約15mV/msec、約16mV/msec、約17mV/msec、約18mV/msec、約19mV/msec、約20mV/msec、約25mV/msec、約30mV/msec、約35mV/msec、約40mV/msec、又は約45mV/msecであり得る。特に、ランプ・レートは約3〜約9mV/msec、例えば約5.1mV/msec又は約7.15mV/msecである。
いくつかの場合には、SRBP波形は三角波形、台形波形、正弦波形、又はこれらの組合せであり得る。
試験シーケンスに含められ得る第2の又は代替的なDCブロックに関して、一例として、従来のDC電気化学的方法により分析できる、約0mVと所定の正の電位差との間を交番する一定して印加される電位差又は他のゆっくりと時間と共に変化する電位差が含まれる。しかし、当業者には、印加される電位差の範囲は、使用される分析物及び試薬化学に応じて変わり得、また、変わると理解される。
このDCブロックは、例えば、約2〜約10パルス、約3〜約9パルス、約4〜約8パルス、約5〜約7パルス、又は約6パルス等の複数のパルスを含み得る。別の場合には、DCブロックは、約1パルス、約2パルス、約3パルス、約4パルス、約5パルス、約6パルス、約7パルス、約8パルス、約9パルス、又は約10パルスを含み得る。更に別の場合には、DCブロックは10を超えるパルス、すなわち、約15パルス、約20パルス、又は約25パルスを有し得る。本明細書において、「パルス」とは、少なくとも1つの励起及び/又は1つの回復電位期間を意味する。しかし、パルスの数は通常、試験シーケンスに利用可能な時間によって制限される。より短い持続時間は、電極面から更にプローブし、試薬の厚さ及び拡散修飾物質(diffusion modifier)への感度を上昇させる。
DCブロック中の各パルスの電位は、約0〜約450mV、約10〜約425mV、約15〜約400mV、約20〜約375mV、約25〜約350mV、約30〜約325mV、約35〜約300mV、約40〜約275mV、約45〜約250mV、約50〜約225mV、約75〜約200mV、約100〜約175mV、又は約125〜約150mVであり得る。別の場合には、DCブロック中の各パルスの電位は、約1mV、約10mV、約15mV、約20mV、約25mV、約30mV、約35mV、約40mV、約45mV、約50mV、約60mV、約70mV、約80mV、約90mV、約100mV、約1 10mV、約120mV、約130mV、約140mV、約150mV、約160mV、約170mV、約180mV、約190mV、約200mV、約210mV、約220mV、約230mV、約240mV、約250mV、約260mV、約270mV、約280mV、約290mV、約300mV、約310mV、約320mV、約330mV、約340mV、約350mV、約360mV、約370mV、約380mV、約390mV、約400mV、約410mV、約420mV、約430mV、約440mV、又は約450mVであり得る。更に別の場合には、DCブロック中の各パルスの電位は、450mV超、すなわち、約475mV、約500mV、約525mV、約550mV、約575mV、約600mVkHz、約625mV、約650mV、約675mV、約700mV、約725mV、又は約750mVであり得る。更に別の場合には、励起パルス電位は、約+450mVと等しくてよく、それより大きくてもよく、それより小さくてもよい。いくつかの場合には、パルスの1又は複数は同じ電位を有し得、一方、別の場合には、各パルスは他のパルスとは異なる電位を有する。
前述した通り、印加されるDC電位は、回復パルスを提供するために励起パルス間に約0mVで固定されてよく、これにより、全体的に連続的な単極性励起波形となる。これは、正のDCパルス間で開回路の使用を定める公知の方法からの試験信号シーケンスとは対照的であり、これにより、正パルス間の電流を収集して分析する可能性が除外される。
数に関係なく、各DCパルスは、約50〜約500msec、約60〜約450msec、約70〜約400msec、約80〜約350msec、約90〜約300msec、約100〜約250msec、約150〜約200msec、又は約175msec印加され得る。あるいは、各パルスは、約50msec、約60msec、約70msec、約80msec、約90msec、約100msec、約125msec、約150msec、約175msec、約200msec、約225msec、約250msec、約275msec、約300msec、約325msec、約350msec、約375msec、約400msec、約425msec、約450msec、約475msec、又は約500msec印加され得る。特に、約+450mVで各DCパルスは約250msec印加され得、約0mVで各DCパルスは約500msec印加され得る。あるいは、各パルスは、約50msec未満又は約500msec超印加されてもよい。電流のチャージを避けるために持続時間が充分に長い又は開始が充分にソフトであるべきである。しかし、適度な50/60Hzノイズ阻止が可能であるように充分に長いパルス持続時間が適用されるべきである。更に、パルス間の時間は理想的には、電気化学セルが放電してプレパルス状態近くまで戻ることができるのに充分な長さである。更に、作動電位は、メディエーター及び測定システムに依存する。本明細書中の例は、NA由来レドックスメディエーターを用いて原理証明を実証するものである。
一般的に、各パルスのランプ・レートは、ほぼ理想的な電位移行によりもたらされるピーク電流に対して約50%以上のピーク電流の低下が得られるように選択される。いくつかの場合には、各パルスは同じランプ・レートを有し得る。別の場合には、一部のパルスは同じランプ・レートを有し得、他のパルスは異なるランプ・レートを有し得る。更に別の場合には、各パルスは独自のランプ・レートを有する。例えば、効果的なランプ・レートは、約5〜約75mV/msec、約10〜約50mV/msec、15〜約25mV/msec、又は約20mV/msecであり得る。あるいは、ランプ・レートは、約5mV/msec、約10mV/msec、約15mV/msec、約20mV/msec、約25mV/msec、約30mV/msec、約35mV/msec、約40mV/msec、約45mV/msec、約50mV/msec、約55mV/msec、約60mV/msec、約65mV/msec、約70mV/msec、又は約75mV/msecであり得る。特に、ランプ・レートは約40〜約50mV/msecであり得る。
このDCブロック(閉回路)を用いて、0mVのDC電位を印加して回復パルスを与え、このようにして、連続的励起電位プロファイルとする。これは、非ゼロDCパルス間での開回路の使用とは対照的である。回復パルスを用いることにより、非ゼロパルス中の電流応答情報に加えて回復パルス持続時間中の応答電流の収集及び分析が可能になる。回復パルスは、グルコース等の分析物との電気化学反応の少なくとも一部が遮断され(turn off)、これにより別の非ゼロパルスによるその後の呼びかけ信号の前に通常の開始点にシステムが戻ることを可能にする、充分に長い回復期間と見なすことができる。
ACブロック同様、このDCブロック中のパルスの数、電位、持続時間、及び順番は代わり得ると当業者には理解される。
いくつかの場合には、ACブロックは、少なくとも1つのDCブロックの前に印加されてもよく、少なくとも1つのDCブロックの後に印加されてもよく、又はそれらと共に散在してもよい。あるいは、ACブロックは、少なくとも1つのDCブロックの前に印加される。いくつかの場合には、試験シーケンスは単一のDCブロックを含み、別の場合には、試験シーケンスは2つ以上のDCブロックを含む。
方法中、AC及び/又はDC応答電流情報は、約2,000/sec〜約200,000/sec、約3,000/sec〜約190,000/sec、約4,000/sec〜約180,000/sec、約5,000/sec〜約170,000、約6,000/sec〜約160,000/sec、約7,000/sec〜約150,000/sec、約8,000/sec〜約140,000/sec、約9,000/sec〜約130,000/sec、約10,000/sec〜約120,000/sec、約15,000/sec〜約110,000/sec、約20,000/sec〜約100,000/sec、約30,000/sec〜約90,000/sec、約40,000/sec〜約80,000/sec、約50,000/sec〜約70,000/sec、又は約60,000/secで得られ(すなわち、測定又は記録され)得る。いくつかの場合には、AC及び/又はDC応答電流情報は、約100/sec〜約200/sec、約200/sec〜約300/sec、約300/sec〜約400/sec、約400/sec〜約500/sec、約500/sec〜約600/sec、約600/sec〜約700/sec、約700/sec〜約800/sec、約800/sec〜約900/sec、約1 ,000/sec〜約1 ,500/sec、約1 ,500/sec〜約2,000/sec、約2,000/sec〜約2,500/sec、約2,500/sec〜約3,000/sec、約3,000/sec〜約3,500/sec、約3,500/sec〜約4,000/sec、約4,000/sec〜約4,500/sec、約4,500/sec〜約5,000/sec、約5,000/sec〜約5,500/sec、約5,500/sec〜約6,000/sec、約6,000/sec〜約6,500/sec、約6,500〜約7,000/sec、約7,000/sec〜約7,500/sec、約7,500/sec〜約8,000/sec、約8,000/sec〜約8,500/sec、約8,500〜約9,000/sec、約9,000/sec〜約9,500/sec、約9,500/sec〜約10,000/sec、約10,000/sec〜約20,000/sec、約20,000/sec〜約30,000/sec、約30,000/sec〜約40,000/sec、約40,000/sec〜約50,000/sec、約50,000/sec〜約60,000/sec、約60,000/sec〜約70,000/sec、約70,000/sec〜約80,000/sec、約80,000/sec〜約90,000/sec、約90,000/sec〜約100,000/sec、約100,000/sec〜約1 10,000/sec、約110,000/sec〜約120,000/sec、約120,000/sec〜約130,000/sec、約130,000/sec〜約140,000/sec、約140,000/sec〜約150,000/sec、約150,000/sec〜約160,000/sec、約160,000/sec〜約170,000/sec、約170,000/sec〜約180,000/sec、約180,000/sec〜約190,000/sec、又は約200,000/secで得られ得る。別の場合には、AC及び/又はDC応答電流情報は、最大約100/sec、約200/sec、約300/sec、約400/sec、約500/sec、600/sec、約700/sec、約800/sec、約900/sec、約1 ,000/sec、約1,250/sec、約1 ,500/sec、約1 ,750/sec、約2,000/sec、約2,225/sec、約2,500/sec、約2,750/sec、約3,000/sec、約3,250/sec、約3,500/sec、約3,750/sec、約4,000/sec、約4,250/sec、約4,500/sec、約4,750/sec、約5,000/sec、約5,250/sec、約5,500/sec、約5,750/sec、約6,000/sec、約6,250/sec、約6,500、約7,000/sec、約7,250/sec、約7,500/sec、約7,750/sec、約8,000/sec、約8,250/sec、約8,500/sec、約8,750、約9,000/sec、約9,250/sec、約9,500/sec、約9,750/sec、約10,000/sec、約15,000/sec、約20,000/sec、約25,000/sec、約30,000/sec、約35,000/sec、約40,000/sec、約45,000/sec、約50,000/sec、約55,000/sec、約60,000/sec、約65,000/sec、約70,000/sec、約75,000/sec、約80,000/sec、約85,000/sec、約90,000/sec、約95,000/sec、約100,000/sec、約105,000/sec、約110,000/sec、約115,000/sec、約120,000/sec、約125,000/sec、約130,000/sec、約135,000/sec、約140,000/sec、約145,000/sec、約150,000/sec、約155,000/sec、約160,000/sec、約165,000/sec、約170,000/sec、約175,000/sec、約180,000/sec、約185,000/sec、約190,000/sec、約195,000/sec、又は約200,000/secで得られ得る。更に別の場合には、AC及び/又はDC応答電流情報は200,000/sec超で得られ得る。
AC及び/又はDC電流応答情報は、試験シーケンスから収集され得、AC及びDCブロックに対する電流応答を含む。いくつかの場合には、電流応答情報は、システムデザインを単純化するために、AC及びDC測定のための単一共有信号経路(single shared signal path)を初めとするDC及びAC測定のためのA/Dサンプリングレートで収集することができる。一般的なデジタルオーディオサンプリングレート範囲としては、約44.1〜約192kHzが含まれるが、これに限定されるものではない。この範囲のA/Dコンバーターは種々の商用半導体供給業者から容易に入手可能である。
ACブロックに対する電流応答情報(例えば、持続時間、形状、及び/又は大きさ)は、以下に更に詳細に説明されるようにアドミッタンス及び位相の値又は他の複雑なパラメーターの決定に用いることができる。このDCブロックに対する電流応答情報は、グルコース等の分析物又は酸化/還元技術により分析される他の分析物の測定に用いることができる。更に、電流応答情報は、分析物濃度へのHct及び温度の影響を調べるために用いることもできる。
上記に鑑み、典型的な試験シーケンスは以下を含み得る:(1)閉回路で約−450mV電位が印加される同様な短持続時間(例えば、約50〜500msec)セグメントで隔てられた、短持続時間(例えば、約50〜500msec)約+450mVセグメントのDCブロック。別の典型的試験シーケンスは以下を含み得る:(1)様々な周波数の複数の低振幅ACセグメントのACブロック;(2)閉回路で約−450mV電位が印加される同様に短持続時間のセグメントで隔てられた、短持続時間約+450mVセグメントのDCブロック。更なる典型的な試験シーケンスは以下を含み得る:(1)様々な周波数の複数の低振幅ACセグメントのACブロック;(2)閉回路で約0mVの回復電位が印加される同様な短持続時間セグメントによって隔てられた、短持続時間約+450mVパルスのDCブロック;及び(3)閉回路で約−450mV回復電位が印加される同様な短持続時間(例えば、約50〜500msec)回復パルスによって隔てられた、短持続時間(例えば、約50〜500msec)約+450mVパルスのDCブロック。
方法は、応答情報が収集された後に、所定の濃度より低い抗酸化物質レベルを含むサンプルと所定の濃度より大きい抗酸化物質レベルを示すサンプルとを識別する定性的又は定量的抗酸化物質フェイルセイフを提供することを含む。フェイルセイフ機能は、単極性又は双極性であるパルスアンペロメトリック測定及びセルのインピーダンス特性を提供できる電気化学的システムと用いることができる。これは、広帯域周波数及び単極性又は双極性形態のDCパルスにより電気化学セルが同時に励起される電気化学的システム中で用いることもできる。フェイルセイフ機能は、複数の異なる分析物の濃度を決定するように構成された試験システムとの関連で用いることもできる。いくつかの場合には、フェイルセイフは、SMBGシステム等のグルコース試験システムと組み合わせて用いられ得る。フェイルセイフにより、計算されたグルコース濃度が信頼できる、安全な抗酸化物質レベルをサンプルが示すことが確認された場合、計算されたグルコースレベルがユーザーに提示され得る。そうでない場合、信頼できるグルコース濃度を示すことができる所定の閾値を抗酸化物質レベル又は他の干渉物質が超えていることを示すエラーコードがユーザーに示され得る。例えば、サンプル中のアスコルバートの所定の閾値は約3mg/dL以上、約4mg/dL以上、約5mg/dL以上、約6mg/dL以上、約7mg/dL以上、約8mg/dL以上、約9mg/dL以上、又は約10mg/dL以上であり得る。
所与のレドックスメディエーターの励起電位を決定するために、選択された作用電極/対電極(WE−CE)電位ステップが印加(例えば、3.5sec)されてから一定時間後に測定される電流がプロットされ得る。いずれにせよ、当業者は、電流−電位プラトー上での無理のない作動を求めて努力する。しかし、より高い電位は、目的の分析物測定に望ましくない寄与をし得る他の(すなわち、干渉)反応を招き得るので、常により良いわけではない。
図4Aは、典型的なSRBP波形及びその印加電位シーケンスを示す図である。図示されている試験シーケンスは、上で説明し且つ図3Bに示されているのと同様であるが最後の1kHz周波数を省略しているACブロックを含む。ACブロックの後ろに、制御された三角SRBP電位波形が印加され得る。この電位プロファイルは、サイクリックボルタンメトリー(CV)に類似の動電位(potentiodynamic)実験を規定する。しかし、この波形は参照電極なしでバイアンペロメトリック(biamperometric)モードで印加され、このことは、厳密な意味でCV測定ではないことを意味することに留意すべきである。電位スキャンの方向は、見かけの印加電位がそれぞれ+450mV又は−450mVに達する毎に逆転された。最初の実験は、マルチチャンネル研究グレードポテンシオスタットを用いて行われ、これは約1000Hzで電流応答をサンプリングした。このSRBP波形は、3つのグルコース濃度(例えば、40、120、及び550mg/dL)、3つのHctレベル(例えば、25、42、及び60%)、及び4つのアスコルバート濃度(0、5、15、及び100mg/dL)にまたがる血液サンプルのセットに印加された。しかし、本明細書に開示されている方法は応用可能であり、したがって、例えばSMBGシステム等の臨床又は店頭(over−the−counter:OTC)システムにも同様に適用可能であると理解されねばならない。
図4Bは、550mg/dLグルコース及び42%Hctのスパイクされた血液サンプルの各アスコルバートレベルでの電流応答を示す図である。電流応答は、それぞれ、最初の正スキャン後の+450mV及び−450mVのサイクル毎に2つの別個のピークを含んでいる。驚くべきことに、より小さい方のピークが、サンプル中に存在するアスコルバートを定量的に追跡(track)することが発見された。
図5A〜Bは、同じデータセットに由来する2つの更なるサンプルの比較を示す図である。左上のプロットは、アスコルバートなし、25%Hctで550mg/dLグルコースを含む血液サンプルのCV(y軸上のnAで表した電流対x軸上のmVで表した印加電位)を示している。右上のプロットは、同じサンプルの電流応答(y軸上のnAで表した電流対x軸上のmsecで表した時間)を示している。各プロット中、開始サイクルを1つの色で示し、最後のサイクルを別の色で示している。対照的に、右下のプロットは、同じく25%Hctで550mg/dLグルコースを含むがアスコルバートを100mg/dLで含む血液サンプルのCVを示している。右下のプロットは、同じサンプルの電流応答対時間を示している。
左上のプロットに関して、約±50mVの見かけの印加電位に位置する特徴が、先行するスキャン中に生じたQDIの還元として特定され、+450mVの特徴がPDAの酸化に対応する。この割当ては、化学反応及び電気化学反応の差分モデル化(finite difference modeling)を用いて確認された。アスコルバートは強力な抗酸化物質であるが、試薬中に存在する過剰なNAは還元せず、しかし、測定プロセス中に形成されるQDIは容易に還元し、これにより、更なるPDAが形成され、グルコースとの反応により生成したものではない更なる電流の検出へとつながる。QDIの特徴は左下のボルタモグラム中には認められず、これは高いアスコルバートに相当していることに留意されたい。2つのサンプルのCV及び/又は電流応答を比較することにより、PDAの特徴の明白な増加が観察される。QDI及びPDAの同様な挙動及び特性は負の印加電位でも見ることができる。
図1に関連して示される反応に基づき、アスコルバート等の抗酸化物質を検出するためのこの方法が、一部、試薬化学の特徴、特にレドックスメディエーター又はレドックスメディエーター前駆体の特徴により可能になっていることを理解することが重要である。レドックスメディエーターとしてのNAの選択は、アスコルバート等の抗酸化物質の検出を可能にする試薬化学の一例である。しかし、抗酸化物質によって還元された更なる量のメディエーターの電気酸化により、SRBP波形を有するDCブロック等の電位励起で明白な応答効果(response effect)が生じ、グルコースに基づく還元型メディエーターの電気酸化が通常見られなければ、抗酸化物質によって容易に還元され得る種を形成する任意のレドックスメディエーターを同様に用いて本明細書に記載のアプローチを実施することができる。これは、SMBGで用いられる一般的なレドックスメディエーターのいくつかでは必ずしも当てはまらないが、NA由来レドックスメディエーターに基づくメディエーターシステムの効果の1つである。
種々の異なるメカニズムを用いたグルコース又は他の分析物の電気化学的検出に干渉し得る多数の干渉物質がある。本明細書に開示されている測定方法の開発中に試験された一般的干渉物質のうち、アスコルバート及びグルタチオンはどちらもQDIとのこの特別な干渉を示すことが観察された。したがって、QDIを容易に還元する任意の干渉物質が、本質的に固有の、しかし同様な特性(例えば、QDIの特徴の低減、QDIの特徴の増大、PDAの特徴の低減、又はPDAの特徴の増大)を生成すると考えられる。複数の干渉物質間の特異性が欠如していても、前述の利点のいずれも否定されない。NA由来レドックスメディエーターとのFAD−GDH化学が適切に作用している場合、サンプル(所与のグルコース、Hct、及び温度レベル)は、QDIピーク電流とPDAピーク電流の特徴的比率を有する電流応答を生成するはずである。図5Bの右下のプロットに見られるように、QDIの特徴が識別可能でない場合、これは、過剰なアスコルバート等の抗酸化物質により又は何らかの他の干渉物質により、化学システムに何らかかの異常があることを意味している。この状況により、正しいグルコースとの反応とは異なるメカニズムにより生じる更なる電流が生じ、これにより、読取りが不正確となる。したがって、QDIの特徴の簡便な定性的有無をチェックすることにより、フェイルセイフの基礎が提供される。各分析物測定でQDIの特徴を測定することにより、化学が損なわれていることがわかった時にbG値等の分析物濃度を計算しないことにより、試薬と反応しているアスコルバート又は他の干渉物質からユーザーを保護することができる。このレドックスメディエーターチェックは、電流応答から選択された値を用いたパターン認識、判別分析、及び簡便な発見的比較等の種々の方法により数学的に行うことができる。
QDIの特徴を検出する能力は、SRBP印加電位試験シーケンスの印加により可能になる。上記例は、三角SRBP波形を有する試験シーケンスの使用に本発明を限定することを意図しない。それぞれ図6A及び7Aに示されている台形、コサイン、及び/又はサイン波形等の多くの他のSRBP波形も用いることができる。図4Aに示されている三角SRBP波形同様、これらの励起電位は、直線上又はコサイン関数により定義されるスローランプを用いて+450mVと−450mVの間をサイクルする。図6B及び7Bに示されているプロットは、550mg/dLグルコース及び42%Hctの血液サンプルにこれらの代替的SRBP波形を印加した後の各レベルのアスコルバートでの電流応答を示している。三角SRBP波形同様、台形及びコサインSRBP波形はどちらも+450mV及び−450mVサイクル毎にQDI及びPDAの特徴を生成する。図6B及び7Bに示されているように、QDIの特徴は、スパイクされたアスコルバートレベルを定性的に追跡するので、試験サンプルのアスコルバートの定量を可能にする。
上記に加えて、測定方法は代わりに、全体的なSMBGシステムのパフォーマンス及び能力を高めるためにハイブリッド試験シーケンスを用いることができる。典型的なハイブリッド試験シーケンスは、3つのブロックを含み、(1)Hct及び温度を補償するための複数の周波数の低振幅ACブロック、(2)パフォーマンスを改善し且つ膜厚及びプロセスの変動を補償するためのパルス励起及び回復電位を有する第1のDCブロック、更なる改良のためのパルスDC励起からの回復パルス情報の使用、及び(3)抗酸化物質(例えばアスコルバート)等の干渉物質を検出及び定量するためのSRBP波形を有する第2のDCブロックを組み込んでいる。最初の3つの機能は、図3A〜Bに示されている第1のDCブロックにより実現され、4番目の機能は第2のDCブロックにより実現される。
図8A〜Bは、ACブロックであるブロック1、第1のDCブロックであるブロック2、及び第2のDCブロックであるブロック3を含む典型的なハイブリッド試験シーケンスを示している。図8Bの試験シーケンスは、マルチチャンネル研究グレードポテンシオスタットを用いて試験したが、SMBGデバイス、装置、システム、又は更には臨床システムと一緒に用いられるように適応させることもできる。
図8B中、ACブロックは、3つの別個の周波数での低振幅AC励起を4セグメント含む。第1のDCブロックは、3つの+450mV DC励起パルス及び3つの閉回路0mV DC回復パルスを含む。これらのパルスから得られる励起及び回復電流応答情報はbG濃度を決定するために用いることができる。第2のDCブロックは、アスコルバート等の抗酸化物質を検出及び定量するようにデザインされた三角波形であり得るSRBPを含む。このハイブリッド試験シーケンスは前述した望ましい態様の4つ全てを組み込んでいる。
図9は、図8Bの第1のDCブロック及び第2のDCブロック(すなわち、SRBP波形)のより詳細な図を示している。ハイブリッド試験シーケンスの印加電位を薄い灰色で示す。ブロック1として参照される第1のDCブロックは、正の+450mV励起パルス及び約0mV回復パルスのみを含む。ブロック2として参照される第2のDCブロックはSRBP波形を含み、これは更に最後の回復期間を含む。図9中の電流応答は、それぞれ0、10、30、及び60mg/dLのアスコルバートレベルを含む4つの血液サンプル(通常のグルコース、Hctレベル、及び温度)に対応している。ブロック1の電流応答はグルコースの定量的測定に用いられる。しかし、4つのサンプルは同じ量のグルコースを含むが、正の励起パルスから得られる電流応答の大きさは、アスコルバートに相関して増大することに留意されたい。この増大は、観察される電流が、存在するPDAの量に正比例するからである。比較として、ブロック2中のQDIの特徴は、アスコルバートに相関して低減し、一方、PDAに関連する特徴は、ブロック1の応答と同様に、増大している。この例は、ブロック2が、ブロック1中に存在しない新規且つ異なる情報を含むことを示しており、この情報は、アスコルバート等の抗酸化物質を検出及び定量するための基礎を提供する。
図8A〜B及び9に示されているハイブリッド試験シーケンスは、別個のDC試験ブロックの数、各ブロックの印加DC電位の形状又は形態、ブロック間の連結部分における印加DC電位、又は異なるDCブロックの互いに対する配置及び順番を限定することを意図しない。これらの例はDCブロックが連結されている(すなわち、1つのブロックの最後の印加電圧とその後のブロックの最初の印加電圧との間に識別可能な中断がない)ことを示しているが、印加電圧中の中断により隔てられて各DCブロックが独立して実行され得ることも可能である。これらの例は更に、DCブロックに対する電流応答の後ろに連続的に閉回路が続くことを想定しているが、各試験ブロックの電流応答間で開回路期間を用いることもできる。
最適化されたハイブリッド試験シーケンスを作り、特徴付け、選択するために、任意のSRBPのランプ・レートの最適化を含む更なる研究を行った。より遅いランプ・レートは、より小さい電流応答を有する、より広いQDI及びPDAの特徴を生じる。対照的に、より速いランプ・レートは、より大きい電流応答を有する、より狭いQDI及びPDAの特徴を生じる。直観的に、検出し易さ(幅)及び定量的情報(高さ)を最適化することによりアスコルバートの最も良い定量的予測を実現する、最適なレート(又はレートのセット)があると考えられる。
種々のハイブリッド試験シーケンスを作り、評価した。1つのグループのハイブリッド試験シーケンスは複数のランプを含んだが、全てのランプは同じレートであった。第2グループのハイブリッド試験シーケンスは、約3〜約9mV/msecの最大3つの異なるレートの複数のランプを含んだ。
以下により具体的に説明される部分最小二乗(PLS)モデリングを用いてアスコルバート含有量を定量的にモデル化する能力に基づいて典型的な最適化ハイブリッド試験シーケンスが作られた。図10A〜Fは、良好なアスコルバート予測モデルを生成した6つのハイブリッド試験シーケンスの例を示している。励起及び回復パルスの第1のDCブロックは、見易さのために図示されていないACブロック同様、全てのハイブリッド試験シーケンスで同じであった。図8A〜B及び9に示されているハイブリッド試験シーケンスとは異なり、図10のハイブリッド試験シーケンスでは、SRBP波形である第2のDCブロックが、回復パルスからではなく、第1のDCブロック中の最後の励起パルスの終わりから始まっている。これにより、(グルコース測定のための)第1のDCブロック中の励起パルスの数が最大化されている(同時に全DC測定(DCブロック1及びDCブロック2(SRBPブロック))の時間を最小限に抑えている)。
定量的アスコルバート予測モデルに基づき、図10の左下のプロットに示されているハイブリッド試験シーケンスが現在好ましいハイブリッド試験シーケンスとして選択され、これを本明細書中ではシーケンスAと呼ぶ。シーケンスAは、それぞれ約7mV/ms及び約5mV/msの2つの異なるランプ・レートを含む。DCブロック2は、0mVへと半分のランプ(5mV/ms)で戻って終わり、その後に短い回復期間が続く。この例はDCブロック2中のランプの数又はランプのレートを限定することを意図しない。
シーケンスAを用いて、手持ち式SMBGメーターに実装できることを証明することにより、本明細書に記載されている発明概念を更に実施に移した。可変性デジタルアナログ変換器(DAC)レート(最低約4000Hz)を備えた新規なメーターを、この機能性で任意のハイブリッド試験シーケンスの実行が可能であったので、便宜上用いた。シーケンスAを約6100HzのDAC周波数で実行した。1.11msec毎のデータポイントに相当する約900Hzのアナログデジタル変換器(ADC)レートで電流応答をサンプリングした。DCブロック1及び2の電流応答の形状を充分に特徴付けるため並びに時間中にQDIの特徴をPDAの特徴から分離できるように、速いサンプリングを用いた。次いで、得られた電流応答をデジタルフィルタリングして50Hz及び60Hzの電力線ノイズを除去した。
図11A〜Bは、DCブロック2のフィルタリングされた電流応答の複数の例を示す図である。図11A中、DCブロック2からの情報のみをアスコルバートの検出及び定量に用いたので、対応するAC及びDCブロック1電流応答は図示しなかった。図11Aの2つのプロットは、40mg/dLグルコース(上)及び160mg/dLグルコース(下)を含むスパイクされた血液サンプルでの電流応答を示している。どちらのサンプルもHctレベルが42%であり、室温で測定された。各開始サンプル(0mg/dLアスコルバートを含む)をそれぞれ4、10、20、及び40mg/dLのアスコルバートでスパイクし、これらのサンプルのそれぞれを、新規メーター上で異なるSMBGバイオセンサーを用いて8回測定した。得られた電流応答はアスコルバートレベルにより色分けされている。図11Bの2つのプロットは、4mg/dL(上)及び40mg/dL(下)の2つの固定されたアスコルバートレベルにおけるグルコースレベル変化の影響を示している。同じ開始血液サンプルを40、80、120、及び160mg/dLのグルコースにスパイクした。次いで、これらのサンプルのそれぞれを、それぞれ4mg/dL又は40mg/dLのアスコルバートでスパイクした。全てのサンプルは、新規メーター上で異なるSMBGバイオセンサーを用いて8回測定され、得られた電流応答はグルコースレベルの変化により色分けされている。したがって、図11A〜Bは、DCブロック2電流応答がアスコルバートの定量及びフェイルセイフの作成に適切な情報を含むことの明白な実例を示している。
原理証明を実証するために、血液サンプルを用いて2つの異なるデータセットを作り、グルコース及びアスコルバートレベルを共変動させた。全てのサンプルは42%Hctを含み、新規メーター及びシーケンスAを用いて室温で測定された。データは、潜在構造への射影としても知られる多変量技術であるPLS回帰を用いて分析された。PLS回帰は、本明細書中でX変数と名付ける一群の説明(独立)変数及び本明細書中でY変数と呼ぶ1又は複数の応答(従属)変数の共変動を考慮する。多重線形回帰と異なり、PLSは、観察1回当たり多数のX変数がある場合、観察より多いX変数がある場合、及び/又はX変数が相関する場合に用いることができる。簡単に説明すると、PLS法は、元のX変数の一次結合である新規な変数又は因子を形成し、それらをY変数の予測変数に用いる。因子は、Y変数中の変動とも相関するXマトリックス中で最大の変動性を記述するように選択される。本研究では、ユーメトリックス社(Umetrics, Inc).(キネロン、ニュージャージー州)のSimca−P+ ソフトウェアパッケージを用いてPLS回帰を行った。DCブロック2電流応答からのDC電流値をX変数として用いてPLSモデルを構築し、応答、すなわちY変数は、スパイクされたアスコルバートレベルとした。Y変数が1個だけのPLSモデルはしばしばPLS1モデルと呼ばれる。分析の前に、平均値を引くことにより全てのX及びY変数を独立して中心化した。
ここで、データセット1は、それぞれ40、120、及び450mg/dLのグルコースレベルにスパイクされた血液サンプルを含んだ。次いで、これらのサンプルのそれぞれを、それぞれ2、4、6、8、及び10mg/dLのアスコルバートレベルにスパイクした。最終データセットは、862個の観察値を含み、これを用いてPLS Model 1を構築した。モデルは、DCブロック2中で測定された値(nA)の全てからなる1173個のX変数及びアスコルバートレベル(mg/dL)である1個のY変数を含んだ。PLS Model 1は、アスコルバートレベルの変動性の98.5%(R2Y)を記述できた7個の重要な因子を含んだ。Y残差の標準偏差は0.413mg/dLであり、精度の尺度であるモデルの推定値の二乗平均平方根誤差(root−mean−squared−error−of−estimate:RMSEE)は0.415mg/dLであった。実際のY値対予測Y値のプロットを図12に示す。観察値は標的グルコースレベルに従って色分けされており、PLS Model 1が幅広いグルコースレベルにわたりアスコルバートレベルの優れた予測を提供することを示している。
データセット2は、より広い範囲のアスコルバートレベルを用いて、170mg/dL未満のグルコース範囲がより詳しく観察されるようにデザインされた。パークスのコンセンサスエラーグリッドを参照すると、高アスコルバートにより生じるこの範囲の誤った高いbG読取り値は不適切な医学的反応をより生じさせ易いと考えられる。データセット2は、それぞれ40、80、120、及び160mg/dLのグルコースレベルにスパイクされた血液サンプルを含んだ。その後、これらのサンプルのそれぞれを、それぞれ4、10、20、及び40mg/dLのアスコルバートレベルにスパイクした。最終的なデータセットは、313個の観察値を含み、これらを用いてPLS Model 2を構築した。前のモデル同様、DCブロック2中で測定された値(nA)の全てからなる1173個のX変数及びアスコルバートレベル(mg/dL)である1個のY変数があった。PLS Model 2は、3つの重要な因子を含み、これらはアスコルバートレベルの変動性の99.3%(R2Y)を記述することができた。モデルのY残差の標準偏差及びRMSEEは1.21mg/dLであった。実際のY値対予測Y値のプロットを図13に示す。観察値は標的グルコースレベルに従って色分けされている。前のモデル同様、PLS Model 2も、測定されたグルコース範囲にわたり、しかしはるかに広いアスコルバート範囲にわたり、アスコルバートレベルの優れた予測を提供する。
更なる研究により、様々なHctレベル及び温度条件にわたっても正確な予測を提供できる定量的アスコルバートモデルを作ることが可能であることが示された。この方法は、スパイクされたアスコルバートレベルを有する流体サンプルでも、それらが試験又は品質管理にとって興味深いものであれば、機能する。定量的モデルの構築に多くの異なる種類の数学的技術を用いることができ、異なる種類のモデルは、最適なパフォーマンスのために異なる数のX変数を必要とし得ることにも留意すべきである。前述した例は、アスコルバートレベル予測のための機能的モデルを構築するためのPLS回帰の使用及び/又は全てのDCブロック2電流値の使用に発明を限定することを意図しない。
アスコルバートに加えて、別の抗酸化物質であるグルタチオンを同様に検出及び定量するための実験を行った。図14A〜Bは、3つのグルコース濃度(55、135、及び350mg/dL)及び4つのグルタチオン濃度(0、6、12、及び24mg/dL)で上記と同様にDCブロック2データ(すなわち、SRBPに対する応答)のみから構築したグルタチオン及びグルコースの定量的モデルを示している。データは前述したように3ブロックの試験シーケンスを用いて収集した。実際のY値対予測Y値のプロットを図14A〜Cに示す。グルタチオン(図14A)及びグルコース(図14B)を同時に予測する最も良いMVA PLS2 Modelはブロック2のDC変数のみ(AC変数なし)及びセンタースケーリング(center scaling)を用いた。対照的に、グルタチオンのみを定量的に予測するための最も良いMVA PLS1 Model(図14C)は、パレートスケーリング(Pareto scaling)と共にブロック2のDC及び全てのAC変数を用いた。
図15A〜Bは、DCブロック2のフィルタリングされた電流応答の複数の例を示す図である。図15Aのプロットは、グルコースに基づいて色分けされた電流応答を示しており、図15Bのプロットは、グルタチオンに基づいて色分けされた電流応答の同じセットを示している。2つのプロットは、4mg/dL(上)及び40mg/dL(下)の2つの固定されたアスコルバートレベルでのグルコースレベルの変化の影響を示している。したがって、図15A〜Bは、DCブロック2電流応答がグルタチオン及び更にはグルコースを定量するための適切な情報を含むことの明白な実例を提供する。
図16は、標的グルコース濃度が55mg/dLである全観察値のDCブロック2データのプロットを示している。QDIのピーク/特徴が矢印で示されており、PDAのピーク/特徴が星で示されている。アスコルバートで観察されたように、グルタチオンの濃度が上がると、QDIの特徴の大きさが小さくなる。
しかし、PDAの特徴の対応する増大を生じさせる(したがって、誤った高いグルコース濃度につながる)アスコルバートと異なり、グルタチオンは非常に小さいが識別可能な、PDAの特徴の低減を生じさせる。この差はグルタチオンとQDIの1電子反応がアスコルバートとQDIの2電子反応と異なることによるものであり得ると考えられる。このように、QDIによる更なるPDAの形成が妨げられていると考えられる。
これらの結果は、報告されるグルコース濃度に、全ての抗酸化物質が同じレベルのリスクを生じるわけではないを示している。グルコース濃度はPDA情報のみを用いて決定されるので、また、グルタチオンはPDAを有意に変化させないので、抗酸化物質がグルタチオンである場合、報告されるグルコース濃度はほとんど影響を受けない。より高レベルのグルタチオン(例えば、50、100、又は200mg/dL)が何らかの異なる挙動をするとは考えられない。
アスコルバート及びグルタチオンは同じ変化を生じさせないので、この2つをパターン認識の観点から識別することが可能である。
SRBPを含むハイブリッド試験シーケンスに基づくアスコルバートレベル等の抗酸化物質レベルを定量する能力は、上記の例で示されるように、2つの異なる方法で、すなわち、(1)報告前に、計算されたbG値に補償又は補正を施すため及び(2)アスコルバートレベルが所定レベルより大きい場合に不正確なbG値の報告を防止するために用いることができるフェイルセイフを構築するために用いることができる。アスコルバートを定量する能力は更に、アスコルバート(又はQDIを還元する他の干渉物質)の定性的検出能力と論理的に組み合わせることができ、これは前述した「化学ヘルス」フェイルセイフである。これらの異なる能力(以下に括弧で示される)をどのように手持ち式SMBGメーター中で組み合わせることができるかの実用的な例の1つは以下のプロセスに従う:
a.予想されるQDIの特徴が存在するかどうかを決定する。存在しない場合、試験を中止し、エラーコードを送信する(化学ヘルスフェイルセイフ);
b.DCブロック1情報及び/又はDCブロック2からの更なる情報を考慮するグルコース特異的アルゴリズムを用いることにより、存在するグルコースの量を予測する;
c.DCブロック2に基づき抗酸化物質特異的アルゴリズムを用いて存在する抗酸化物質の量を予測する(抗酸化物質を定量する能力)。抗酸化物質の量が所定の閾値より大きい場合、グルコースの読取り値を報告せず、エラーコードを送信する(すなわち、抗酸化物質フェイルセイフ);及び
d.所望に応じて、報告された抗酸化物質レベルを用いて、ステップ2で計算されたグルコース値を調整又は補正する。これには、予測bGの誤差を予測抗酸化物質レベルと関連付ける更なるモデルの構築が必要である。その後、このモデルは、ステップ2の計算されたbG値が報告される前にそれを調整するために用いることができる補正因子を提供する。あるいは、AC及びDC電流応答の中のどこかの情報を用いてグルコース及び抗酸化物質の両方を同時にモデル化する多変量的方法を用いて、ステップ2で計算された値の代わりに報告される第2の補正されたbG値を生成することができる。
このイベントの論理フローは例として提示するものであり、本発明の実施態様を用いる方法を限定又は規定することを意図しないと理解されるべきである。本開示は、手持ち式SMBGメーターに容易に組み込むことができ且つ様々な種類の抗酸化物質療法を受けている糖尿病の個体への不正確なbG値の報告を防止するために用いることができる、抗酸化物質又は更には還元剤を検出及び定量する固有の能力を説明した。本明細書に開示の測定方法は、レドックスメディエーターに関連する電気化学的特性の識別を可能にするレートで印加電圧がランプされる少なくとも1つのDCブロックを用いる電流測定SMBGシステムと共に用いることができる。ランプ電圧は、直線上であってよく、又はサイン若しくはコサイン波等の他の関数形態に従ってもよい。アスコルバートを検出する方法は、抗酸化物質又は他の還元剤により還元され且つ酵素とは異なる固有の電圧−電流特性を有するメディエーターを含む任意の電気化学的システムに適用可能である。
上記の実施形態は、グルコース(又は他の分析物)及び抗酸化物質の濃度決定にDCブロック1及びDCブロック2の両方の電流応答情報を用いているが、別の実施形態では、グルコース及びアスコルバートの両方をDCブロック2のみから予測することができる。
本明細書に引用されている特許、特許出願、特許出願公開、及び他の出版物の全てを、それらの全体が記載された場合と同様に参照により援用する。
本発明の概念を、最も実用的且つ好ましい実施形態であると現在考えられるものとの関連で説明した。しかし、発明概念は例として提示されており、開示されている実施形態に限定されることを意図するものではない。したがって、当業者には、本発明概念が、添付の特許請求の範囲に記載される発明概念の精神及び範囲に含まれる全ての改変例及び代替的配置を包含することが理解されよう。以下に番号を付した実施形態を示す。
1.抗酸化物質の存在下で流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定する方法であって、
電気的試験シーケンスを電気化学的バイオセンサーに印加するステップであって、前記バイオセンサーが、
電極システム、
前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬、及び
前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器(receptacle)
を備え、
前記流体サンプルが前記試薬と流体的に接触し、前記試験シーケンスが、少なくとも1つの直流(DC)ブロックを含み、前記少なくとも1つのDCブロックが、スローランプバイポーラ(SRBP)波形を含み、前記少なくとも1つのDCブロック中、前記電極システムの閉回路条件が維持される、ステップ;
少なくとも1つの回復電位からの情報を含む前記試験シーケンスに対する電流応答情報を測定するステップ;及び
前記SRBP波形に対する電流応答情報に少なくとも一部基づいて、前記流体サンプル中に存在する前記抗酸化物質のレベルを定量的に評価するステップ
を含む方法。
2.前記抗酸化物質のレベルが所定の閾値より大きい場合にフェイルセイフを表示するステップを更に含む、実施形態1に記載の方法。
3.前記フェイルセイフが、エラーコード又は特異的フェイルセイフメッセージである、実施形態2に記載の方法。
4.前記レドックスメディエーターが、ニトロソアナリン(NA)由来レドックスメディエーターである、実施形態1に記載の方法。
5.前記NA由来レドックスメディエーターが、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアナリン塩酸塩である、実施形態4に記載の方法。
6.前記SRBP波形が、三角電位波形、台形電位波形、又は正弦電位波形の少なくとも1つである、実施形態1に記載の方法。
7.前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVの間を等しいランプ・レートで交番する、実施形態1に記載の方法。
8.前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVの間を2つの異なるランプ・レートで交番する、実施形態1に記載の方法。
9.前記ランプ・レートが、約3〜約9mV/msecの間である、実施形態5又は6に記載の方法。
10.前記試験シーケンスが、少なくとも1つの励起電位と少なくとも1つの回復電位との間を交番するシーケンスを含む第2のDCブロックを更に含み、前記少なくとも1つの回復電位中、前記電極システムの閉回路条件が維持され、前記方法が、
前記励起電位に対する励起電流応答及び前記回復電位に対する回復電流応答を含む前記第2のDCブロックに対する電流応答情報を測定するステップ;及び
前記励起電流応答及び前記回復電流応答からの電流応答情報に少なくとも一部基づいて、前記流体サンプルの分析物濃度を決定するステップであって、前記決定により少なくとも1つの干渉物質が補償される、ステップ
を更に含む、実施形態1に記載の方法。
11.前記第2のDCブロックが、前記少なくとも1つの励起電位から前記少なくとも1つの回復電位で約+450mVと約0mVの間を交番する、実施形態10に記載の方法。
12.前記第2のDCブロックが、前記少なくとも1つのDCブロックの前に印加される、実施形態10に記載の方法。
13.前記試験シーケンスが、交流(AC)ブロック及び第2のDCブロックを更に含む、実施形態1に記載の方法。
14.前記試験シーケンスが、ACブロック、少なくとも1つの励起電位と少なくとも1つの回復電位との間を交番する前記第2のDCブロック、及び第3のSRBP波形を順番に含む、実施形態13に記載の方法。
15.前記抗酸化物質がアスコルバートである、実施形態1に記載の方法。
16.前記バイオセンサーが、血糖自己測定(SMBG)システムと関連して作動するように構成されている、実施形態1に記載の方法。
17.前記バイオセンサーが、血中ケトン自己測定(SMBK)システムと関連して作動するように構成されている、実施形態1に記載の方法。
18.1又は複数の干渉物質を有し得る流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定する方法であって、
電気的試験シーケンスを電気化学的バイオセンサーに印加するステップであって、前記バイオセンサーが、
電極システム;
前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬;及び
前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
を備え、
前記流体サンプルが前記試薬と流体的に接触し、前記試験シーケンスが、前記流体サンプル中の1又は複数の干渉物質の濃度に応じて変化する電流応答を提供するように構成された信号成分を含む、ステップ;及び
前記1又は複数の干渉物質の濃度を示す前記電流応答の評価に基づいて試薬化学ヘルスのフェイルセイフチェックを行うステップ
を含む方法。
19.前記流体サンプル中の1又は複数の干渉物質の濃度に応じて変化する電流応答を提供するように構成された前記信号成分が、スローランプバイポーラ(SRBP)波形を含む、実施形態18に記載の方法。
20.前記SRBP波形が、三角電位波形、台形電位波形、又は正弦電位波形の少なくとも1つである、実施形態18に記載の方法。
21.前記レドックスメディエーターが、ニトロソアナリン(NA)由来レドックスメディエーターである、実施形態18に記載の方法。
22.前記NA由来レドックスメディエーターが、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアナリン塩酸塩である、実施形態21に記載の方法。
23.前記電流応答の電流応答情報に少なくとも一部基づいて前記流体サンプル中に存在する抗酸化物質のレベルを定量的に評価するステップ
を更に含む、実施形態18に記載の方法。
24.前記抗酸化物質がアスコルバートである、実施形態23に記載の方法。
25.前記試験シーケンスが、分析物と試薬の電気化学反応に関連する励起電流応答を生成するように構成された励起電位と試験セルの閉回路回復に関連する回復電流応答を生成するように構成された回復電位との間を交番する電位パルスのシーケンスを更に含み、前記方法が、
励起電流応答情報及び回復電流応答情報を検出するステップ;及び
前記励起電流応答情報及び前記回復電流応答情報に基づいて前記分析物の濃度を決定するステップ
を更に含む、実施形態18に記載の方法。
26.実施形態1〜25のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度測定デバイス。
27.前記デバイスが血中グルコースメーターである、実施形態26に記載のデバイス。
28.実施形態1〜25のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度決定システム。
29.前記システムが血糖自己測定(SMBG)システムである、実施形態28に記載のシステム。
30.流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定して抗酸化物質フェイルセイフを提供する方法であって、
閉回路条件下で印加されたスローランプバイポーラ(SRBP)波形に対する電流応答情報に少なくとも一部基づいて前記流体サンプル中に存在する抗酸化物質のレベルを評価するステップであって、前記抗酸化物質のレベルが所定の閾値より大きい場合にフェイルセイフが表示される、ステップ
を含む方法。
31.前記フェイルセイフが、エラーコード又は特異的フェイルセイフメッセージである、実施形態30に記載の方法。
32.前記フェイルセイフが、予想されるレドックスメディエーター状態の有無に基づく、実施形態30に記載の方法。
33.前記レドックスメディエーターが、ニトロソアナリン(NA)由来レドックスメディエーターである、実施形態32に記載の方法。
34.前記NA由来レドックスメディエーターが、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアナリン塩酸塩である、実施形態33に記載の方法。
35.前記予想されるレドックスメディエーター状態が、キノンジイミン(QDI)の特徴であり、前記QDIの特徴が存在しない、実施形態34に記載の方法。
36.前記SRBP波形が、三角電位波形、台形電位波形、又は正弦電位波形の少なくとも1つである、実施形態30に記載の方法。
37.前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVとの間を等しいランプ・レートで交番する、実施形態30に記載の方法。
38.前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVとの間を異なるランプ・レートで交番する、実施形態30に記載の方法。
39.前記ランプ・レートが、約3〜約9mV/msecの間である、実施形態37又は38に記載の方法。
40.前記抗酸化物質がアスコルバートである、実施形態30〜39のいずれか一項に記載の方法。
41.前記所定の閾値が、前記流体サンプル中の約3mg/dLのアスコルバートである、実施形態40に記載の方法。
42.実施形態30〜41のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度測定デバイス。
43.前記デバイスが血中グルコースメーターである、実施形態42に記載のデバイス。
44.実施形態30〜41のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度決定システム。
45.前記システムが血糖自己測定(SMBG)システムである、実施形態44に記載のシステム。

Claims (44)

  1. 抗酸化物質の存在下で流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定する方法であって、
    電気的試験シーケンスを電気化学的バイオセンサーに印加するステップであって、前記バイオセンサーが、
    電極システム、
    前記電極システムと電気的に導通するレドックスメディエーターを含む試薬、及び
    前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
    を備え、
    前記流体サンプルが前記試薬と流体的に接触し、前記試験シーケンスが、少なくとも1つの直流(DC)ブロックを含み、前記少なくとも1つのDCブロックが、スローランプバイポーラ(SRBP)波形を含み、前記少なくとも1つのDCブロック中、前記電極システムの閉回路条件が維持される、ステップ;
    少なくとも1つの回復電位からの情報を含む前記試験シーケンスに対する電流応答情報を測定するステップ;及び
    前記SRBP波形に対する電流応答情報に少なくとも一部基づいて、前記流体サンプル中に存在する前記抗酸化物質のレベルを定量的に評価するステップ
    を含む、前記方法。
  2. 前記抗酸化物質のレベルが所定の閾値より大きい場合にフェイルセイフを表示するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フェイルセイフが、エラーコード又は特異的フェイルセイフメッセージである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記レドックスメディエーターが、ニトロソアニリン(NA)由来レドックスメディエーターである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記NA由来レドックスメディエーターが、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアニリン塩酸塩である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記SRBP波形が、三角電位波形、台形電位波形、又は正弦電位波形の少なくとも1つである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVの間を等しいランプ・レートで交番する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVの間を2つの異なるランプ・レートで交番する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ランプ・レートが、約3〜約9mV/msecの間である、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記試験シーケンスが、少なくとも1つの励起電位と少なくとも1つの回復電位との間を交番するシーケンスを含む第2のDCブロックを更に含み、前記少なくとも1つの回復電位中、前記電極システムの閉回路条件が維持され、前記方法が、
    前記励起電位に対する励起電流応答及び前記回復電位に対する回復電流応答を含む前記第2のDCブロックに対する電流応答情報を測定するステップ;及び
    前記励起電流応答及び前記回復電流応答からの電流応答情報に少なくとも一部基づいて、前記流体サンプルの分析物濃度を決定するステップであって、前記決定により少なくとも1つの干渉物質が補償される、ステップ
    を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第2のDCブロックが、前記少なくとも1つの励起電位から前記少なくとも1つの回復電位で約+450mVと約0mVの間を交番する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第2のDCブロックが、前記少なくとも1つのDCブロックの前に印加される、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記試験シーケンスが、交流(AC)ブロック及び第2のDCブロックを更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記試験シーケンスが、ACブロック、少なくとも1つの励起電位と少なくとも1つの回復電位との間を交番する前記第2のDCブロック、及び第3のSRBP波形を順番に含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記抗酸化物質がアスコルバートである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記バイオセンサーが、血糖自己測定(SMBG)システムと関連して作動するように構成されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記バイオセンサーが、血中ケトン自己測定(SMBK)システムと関連して作動するように構成されている、請求項1〜1のいずれか一項に記載の方法。
  18. 1又は複数の干渉物質を有し得る流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定する方法であって、
    少なくとも1の直流(DC)ブロックを含み、前記少なくとも1つのDCブロックが、スローランプバイポーラ(SRBP)波形を含む、電気的試験シーケンスを電気化学的バイオセンサーに印加するステップであって、前記バイオセンサーが、
    電極システム;
    前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬;及び
    前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
    を備え、
    前記流体サンプルが前記試薬と流体的に接触し、前記試験シーケンスが、前記流体サンプル中の1又は複数の干渉物質の濃度に応じて変化する電流応答を提供するように構成された信号成分を含む、ステップ;及び
    前記1又は複数の干渉物質の濃度を示す前記電流応答の評価に基づいて試薬化学ヘルスのフェイルセイフチェックを行うステップ
    を含む方法。
  19. 前記流体サンプル中の1又は複数の干渉物質の濃度に応じて変化する電流応答を提供するように構成された前記信号成分が、スローランプバイポーラ(SRBP)波形を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記SRBP波形が、三角電位波形、台形電位波形、又は正弦電位波形の少なくとも1つである、請求項18又は19に記載の方法。
  21. 前記レドックスメディエーターが、ニトロソアニリン(NA)由来レドックスメディエーターである、請求項18〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記NA由来レドックスメディエーターが、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアニリン塩酸塩である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記電流応答の電流応答情報に少なくとも一部基づいて前記流体サンプル中に存在する抗酸化物質のレベルを定量的に評価するステップ
    を更に含む、請求項18〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記抗酸化物質がアスコルバートである、請求項23に記載の方法。
  25. 前記試験シーケンスが、分析物と試薬の電気化学反応に関連する励起電流応答を生成するように構成された励起電位と試験セルの閉回路回復に関連する回復電流応答を生成するように構成された回復電位との間を交番する電位パルスのシーケンスを更に含み、前記方法が、
    励起電流応答情報及び回復電流応答情報を検出するステップ;及び
    前記励起電流応答情報及び前記回復電流応答情報に基づいて前記分析物の濃度を決定するステップ
    を更に含む、請求項18〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 電極システム;
    前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬;及び
    前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
    を備える、バイオセンサーを含み、当該バイオセンサーと相互作用するように構成されて、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度測定デバイス。
  27. 前記デバイスが血中グルコースメーターである、請求項26に記載のデバイス。
  28. 電極システム;
    前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬;及び
    前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
    を備える少なくとも1のバイオセンサーと、試験メーターとを含む分析物濃度決定システムであって、少なくとも1のバイオセンサ上で、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度決定システム。
  29. 前記システムが血糖自己測定(SMBG)システムである、請求項28に記載のシステム。
  30. 流体サンプル中の分析物を電気化学的に測定して抗酸化物質フェイルセイフを提供する方法であって、
    閉回路条件下で印加されたスローランプバイポーラ(SRBP)波形に対する電流応答情報に少なくとも一部基づいて前記流体サンプル中に存在する抗酸化物質のレベルを評価するステップであって、ここでSRBP波形が、約−450mVと約+450mVとの間を等しいランプ・レートで交番し、又はここでSRBP波形が、約−450mVと約+450mVとの間を異なるランプ・レートで交番し、前記ランプ・レートが、約3〜約9mV/msecの間であり、そして前記抗酸化物質のレベルが所定の閾値より大きい場合にフェイルセイフが表示される、ステップ
    を含む方法。
  31. 前記フェイルセイフが、エラーコード又は特異的フェイルセイフメッセージである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記フェイルセイフが、予想されるレドックスメディエーター状態の有無に基づく、請求項30に記載の方法。
  33. 前記レドックスメディエーターが、ニトロソアニリン(NA)由来レドックスメディエーターである、請求項32に記載の方法。
  34. 前記NA由来レドックスメディエーターが、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)−3−メトキシ−4−ニトロソアニリン塩酸塩である、請求項33に記載の方法。
  35. 前記予想されるレドックスメディエーター状態が、キノンジイミン(QDI)の特徴であり、前記QDIの特徴が存在しない、請求項34に記載の方法。
  36. 前記SRBP波形が、三角電位波形、台形電位波形、又は正弦電位波形の少なくとも1つである、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVとの間を等しいランプ・レートで交番する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記SRBP波形が、約−450mVと約+450mVとの間を異なるランプ・レートで交番する、請求項30〜35のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記抗酸化物質がアスコルバートである、請求項30〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記所定の閾値が、前記流体サンプル中の約3mg/dLのアスコルバートである、請求項39に記載の方法。
  41. 電極システム;
    前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬;及び
    前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
    を備える、バイオセンサーを含み、バイオセンサーと相互作用し、請求項30〜4のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度測定デバイス。
  42. 前記デバイスが血中グルコースメーターである、請求項4に記載のデバイス。
  43. 電極システム;
    前記電極システムと電気的に連絡するレドックスメディエーターを含む試薬;及び
    前記バイオセンサーに供給された前記流体サンプルに接触するように構成された容器
    を備える、少なくとも1のバイオセンサーと、試験メーターとを含み、少なくとも1のバイオセンサー上で、請求項30〜4のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された分析物濃度決定システム。
  44. 前記システムが血糖自己測定(SMBG)システムである、請求項4に記載のシステム。
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