JP6356454B2 - 光スキャナ及び車両用前照灯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスとして製造された光偏向器を備える光スキャナ及び車両用前照灯装置に関する。
MEMSデバイスの光偏向器を装備する光スキャナ及びそれを装備する車両用前照灯装置が知られている(例:特許文献1)。
特許文献1の車両用前照灯装置における光スキャナの光偏向器は、反射部を有し、該反射部を相互に直交する2つの軸線の回りに回動させつつ、光源からの光を該反射部における反射により偏向させ、反射光により車両前方の照射領域を走査するようになっている。該車両用前照灯装置は、また、光偏向器から出射する走査光の光スポットの径、光スポットの車幅方向走査速度、光スポットの車両前後方向走査速度、レーザ光源の発光量を制御して、照射領域に対して種々の配光パターンを生成することができる。
一方、特許文献2は、光偏向器はMEMSデバイスではないものの、光偏向器を備える光スキャナからの走査光により車両の前方を照射する車両用前照灯装置を開示する。該車両用前照灯装置でも、光スキャナの光偏向器の反射部を軸線の回りに往復回動させるとともに、反射部の回動速度や、光源の出力を制御して、種々の配光パターンを生成している。
特開2013−8480号公報 特開2009−48786号公報
光源からの光を、軸線の回りに往復回動させる反射部により反射して、反射光を走査光として使用するとともに、走査光の照度等の制御を介して配光パターンを種々制御する車両用前照灯装置では、きめ細かな配光パターンが必要となる。例えばプロジェクタにおけるVGA解像度(640×480画素)並みの分解能の配光パターンを得るためには、水平方向には、18kHz以上の走査周波数及び約50°の振れ角が必要となるとともに、垂直方向には、約60Hzの走査周波数及び約30°の振れ角が必要となる。
特許文献2の光スキャナのように、光偏向器が、MEMSデバイスの光偏向器ではなく、通常の機械の回動機構を用いる光偏向器である場合、走査周波数及び振れ角について、垂直方向走査には、上記のような値を確保できるものの、水平方向走査については、上記のような値を達成することは無理である。
特許文献1の光スキャナの光偏向器を含め、従来のMEMSデバイスの光偏向器は、反射部は唯一となっている。また、所望の高速の共振周波数を得るためには、構造設計シミュレーションから反射部の大型化は困難であり、反射部は、1mmφ程度と、小さい寸法に制約される。このため、従来のMEMS型の光偏向器に対して用いることができる光源は、スポット径の小さいレーザ光源に限定されてしまう。
一方、LED(発光ダイオード)は、レーザ光源に比して、安価でかつ耐久性が高いという利点を有するとともに、スペックルノイズが発生しないという利点もある。しかしながら、前述の制約上、MEMSの光偏向器に対する光源として利用することには問題がある。
すなわち、車両用前照灯装置として必要な光量を放射できる通常のLEDは、光源寸法が1×4mm2程度と大きいので、LEDの光の発散立体角を3ステラジアンとすると、出射側のLEDのエテンデュー(=光源の発光面積×発散立体角)は約12mm2ステラジアンとなる。これに対して、反射部が1mmφで、入射角が30°である入射光に対する反射部の入射立体角を3.8ステラジアンとすると、入射側の反射部のエテンデュー(=入射立体角×有効面積)は、入射角が30°のときは、約3mm2ステラジアンとなる。したがって、LEDが発光した光のうち約1/4しか反射部に当てることができず、残りの約3/4は、反射部に当たらずに、反射光として利用できないことになる。
本発明の目的は、MEMSデバイスの光偏向器を使用しつつ、発散角の大きい光源に対しても光の利用効率を確保することができる光スキャナ及び車両用前照灯装置を提供することである。
本発明の光スキャナは、光源と、MEMSデバイスとして製造され、前記光源からの入射光を反射部における反射により偏向して出射する光偏向器と、前記反射部を第1軸線に対して平行な軸線の回りに往復回動させる第1アクチュエータとを備え、前記反射部からの反射光を走査光として出射する光スキャナであって、前記光偏向器は、前記反射部を包囲して支持する第1枠体と、前記第1枠体を包囲して支持する第2枠体とを備え、前記反射部は複数とされ、前記複数の反射部は、共振周波数を同一に設定されて、前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って一列に前記第1枠体の内側に配設されるとともに、前記第1軸線に対して平行な軸線の回りに往復回動自在に前記第1枠体に支持され、前記第1アクチュエータは、前記第1枠体を前記共振周波数で往復回動させ、前記光源は、該光源からの光が、前記光偏向器の前記複数の反射部の配列に、はみ出すことなく、かつ所定の入射量を確保して入射する方向に一列に配列された複数の発光ダイオードを有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の反射部は、第2軸線に沿って一列に第1枠体の内側に配設されて、第1軸線に平行な軸線の回りに同一の共振周波数で往復回動している。これにより、光源からの光は、発散角が大きいものであっても、第2軸線に沿って長く並んだ複数の反射部に入射することができる。そして、複数の反射部の反射光が、同一の方向に出射され、走査光として光スキャナから出射される。この結果、光スキャナにおいて、発散角の大きい光源を使ったときも、MEMSデバイスの光偏向器における光の利用効率を確保することができる。本発明によれば、MEMSデバイスの光偏向器を装備する光スキャナにおいて、発光ダイオードを光源として用いることにより、光源のコスト及び耐久性を改善するとともに、スペックルノイズを防止することができる。
本発明の光スキャナにおいて、前記第2枠体を包囲する第3枠体と、前記第2枠体と前記第3枠体との間に介在し、前記共振周波数より低い非共振周波数で前記反射部を前記第2軸線の回りに往復回動させる第2アクチュエータとを備えることが好ましい。
この構成によれば、複数の反射部の反射光は、第2軸線の回りの方向に対応する方向にも走査することになる。この結果、2次元光スキャナにおいて、発散角の大きい光源を使ったときも、MEMSデバイスの光偏向器における光の利用効率を確保することができる。
本発明の光スキャナにおいて、前記第1アクチュエータ又は前記第2アクチュエータは、前記光偏向器に設けられる圧電アクチュエータか、又は前記光偏向器に設けられるコイル部と、前記光偏向器の外部に配設されて前記コイル部の配置空間に所定の磁場を生成する磁石とを備える電磁アクチュエータであることが好ましい。
この構成によれば、圧電アクチュエータ又は電磁アクチュエータを用いて、光偏向器の反射部を第1及び第2軸線回りに円滑に往復回動させることができる。
本発明の車両用前照灯装置は、前記光スキャナを装備して、該光スキャナからの走査光で照射領域を走査する。
本発明の車両用前照灯装置によれば、MEMSデバイスの光偏向器を備えつつ、光源からの光は、発散角の大きいものであっても、光偏向器において第2軸線に沿って長く並んだ複数の反射部に入射して、複数の反射部から同一の方向に反射される。したがって、車両用前照灯装置に装備する光スキャナにおいて、光の発散角の大きい光源を使ったときも、光の利用効率を確保することができる。
本発明の車両用前照灯装置において、前記光スキャナは、前記光偏向器からの出射光が結像される結像位置に配設された結像部材と、前記結像部材における結像を照射領域に投影する投影レンズとを備えることが好ましい。
この構成によれば、車両用前照灯装置は、結像部材に生成された配光パターンで照射領域を照射することができる。
本発明の車両用前照灯装置において、前記光源の発光ダイオードは青色光又は紫外光を発光し、前記結像部材は、青色光の一部を黄色に波長変換する蛍光体、又は紫外光の全部を青色、緑色及び赤色の3色の可視光に波長変換する蛍光体が封入された蛍光体封入板であることが好ましい。
この構成によれば、蛍光体封入板を結像部材として利用することにより、専用の結像部材の追加を省略することができる。また、投影レンズからの走査光は、青色と黄色との混色による白色か、青色、緑色及び赤色の3色を含む可視光、すなわち青色、緑色及び赤色の3色の混色である白色にして、車両用前照灯装置の照明光の色とすることができる。
車両用前照灯装置の構成図。 光偏向器の正面を斜めから見た斜視図。 (a)は湾曲度が最小のとき、(b)は湾曲度が最大のときの圧電アクチュエータの状態をそれぞれ示す図。 (a)はどの圧電カンチレバーの圧電膜にも印加電圧が供給されていないとき、(b)は隣り同士の圧電カンチレバーが逆位相でかつ絶対値が最大である印加電圧が供給されているときの圧電アクチュエータの状態を示す図。 光学系における各要素の配置関係及び光の進路を示す図。 (a)〜(e)は車両用前照灯装置が生成する種々の配光パターンを示す図。 別の光偏向器の斜視図。 (a)及び(b)はコイル線における電流の向きがそれぞれ逆方向になっているときの図7の電磁アクチュエータの説明図。 図7の光偏向器を変形した光偏向器の斜視図。 別の車両用前照灯の構成図。
図1は、車両用前照灯装置1の構成図である。車両用前照灯装置1は、制御部2及び光学系3から成る光スキャナを備える。
カメラ11は、赤外線カメラ又は通常のカラーカメラであり、本来は、車両の衝突防止装置等において、歩行者等の対象物を監視するために、車両に装備されており、車両の前方を撮影し、撮像画像を生成する。車両用前照灯装置1は、車両の衝突防止装置等に装備されるカメラ11の撮像画像に基づいて後述の配向パターン(図6)を制御する。制御部2の処理は、光スキャナ専用の制御部が実施するのではなく、衝突防止装置を含む車両全般の制御を行う制御装置が衝突防止等の処理と並列処理で実施するようになっていてもよい。
制御部2は、少なくともコントローラ10、メモリ12、光源制御部13及び光偏向器制御部14を備える。コントローラ10は、カメラ11からの車両前方の撮像画像信号に基づいて配光パターンを演算し、演算した配光パターンで車両前方の照明領域に走査光を照射する制御信号を光源制御部13及び光偏向器制御部14へ出力する。メモリ12は、コントローラ10が演算実行時に所定のデータを一時記憶するために、使用されるRAMと共に、コントローラ10が実行するプログラムのデータを記憶するROMや、所定の不揮発性記憶装置を含む。光源制御部13は、光学系3の光源21のオン、オフの切替と、光源21へ供給する駆動電力量とを制御する。光偏向器制御部14は、光学系3の光偏向器23に駆動電力を供給する。
光学系3は、光源21、収束レンズ22、光偏向器23、凸レンズ24、透過型の蛍光体プレート25及び投影レンズ26を備える。光源21、収束レンズ22、光偏向器23、凸レンズ24及び蛍光体プレート25はケーシング27内に収納され、投影レンズ26は、ケーシング27の前側開口部に装着されている。
光源21は、一列に配置された約1mm角の複数(例:4つ)のLED(発光ダイオード)29が、1つのパッケージ内に実装される。該パッケージには、全体のLED光の放射角を5°程度に狭めて指向性を持たせるためのレンズが装着されている。光源21からは、1mm×4mmの横長の光(光束)が該レンズを介して出射される。
LED29は、光源制御部13によりオン、オフを制御されるとともに、光源制御部13からの給電電流に応じて光量を制御される。LED29は、青色(発光波長460nm)又は紫外光(例えば発光波長380nm)の光を放射し、放射光は、光偏向器23へ向かう。
収束レンズ22は、光源21と光偏向器23との間に配設される。光源21からの光は放射角で広がるが、収束レンズ22で集光されて、元の光源寸法で光偏向器23の反射部36(図2)の配列に入射される。収束レンズ22は、図示の例では凸レンズとして単独で使用されているが、コリメータレンズとの組合せで使用することもできる。
光偏向器23は、光源21から入射する光を反射部36(図2)の反射により偏向して、蛍光体プレート25の方へ出射する。光偏向器23の詳細な構造は、図2において後述する。光偏向器23からの出射光は、凸レンズ24を経て蛍光体プレート25に達し、蛍光体プレート25において結像される。
光源制御部13は、LED29の光量を制御することにより、蛍光体プレート25における結像の輝度を制御することができる。こうして、蛍光体プレート25における結像は、輝度を調整された、LED29の発光色(青色や紫外光色)の単色となる。後述の図6の配光パターンは、蛍光体プレート25における結像が、車両前方の照射領域に生成されたものとなっている。
凸レンズ24は、結像位置に配設されている蛍光体プレート25において適切に結像が行われるように、光偏向器23と蛍光体プレート25との間に配設される。凸レンズ24は、省略が可能である。
蛍光体プレート25は、蛍光体封入板として、所定の蛍光体を透明ガラス内に封入した平板構造であり、光偏向器23側からの光を投影レンズ26の方へ透過させる。
蛍光体プレート25の蛍光体は、入射光を波長の長い光に変換して、出射する。蛍光体の種類を変更することにより入射光の波長及び出射光の波長を適宜、選択することができる。例えば、青色光の入射光の一部を黄色光に変換する蛍光体を選択して、波長変換されなかった青色光と波長変換された黄色光とを混色して、白色光を出射することができる。また、紫外光を青色、緑色及び赤色の3色の光に変換する複数種の蛍光体を選択して、3色の混色により白色光を出射することができる。
なお、青色光を黄色光に変更する蛍光体として、例えはYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)などの黄色蛍光体を焼結したものがある。YAGの波長変換効率は95%程度と高効率である。
図2は、光偏向器23の正面を斜めから見た斜視図である。光偏向器23において、光源21からの光が入射し、反射する側を光偏向器23の表側、その反対側を光偏向器23の裏側と定義する。光偏向器23の正面及び背面は、それぞれ光偏向器23の表側及び裏側の面をいうものとする。
構造説明の便宜上、図2において、原点o、x軸、y軸、z軸の3軸直交座標系を定義する。x軸及びy軸は、矩形の外枠33の長辺及び短辺に平行であり、z軸は、光偏向器23の裏面から表面の方への向きを正の向きにしている。図2では、3軸直交座標系を、紙面の都合上、光偏向器23の外に記載しているが、3軸直交座標系の原点oが外枠33の中心にあるとして、光偏向器23の構造を説明する。
光偏向器23は、MEMS技術によりy−z平面に対して対称な構造に製造される。光偏向器23は、内側から外側に順番に内枠31(「第1枠体」の1例)、中枠32(「第2枠体」の1例)及び外枠33(「第3枠体」の1例)を備える。内枠31、中枠32及び外枠33は、中心を原点oに揃えて配設される。中枠32は内枠31を包囲し、外枠33は中枠32を包囲している。
複数(例:4つ)の反射部36は、内枠31内においてx軸方向に一列に配列される。各反射部36は、y軸方向両側から突出するトーションバー37により内枠31の内周に結合している。反射部36は、正面視が、例えば1.5mm角の正方形に形成されている。この1.5mmという値は、反射部36が所望の高速の共振周波数Fr(例:18kHz以上)で共振することを確保できる寸法内に収まっている。
配列方向に隣接する反射部36間には、相互の衝突防止のために、例えば50μmの隙間が形成されている。LED光は、レーザ光と異なり、発散角が大きいので、50μmの隙間が照射光のパターンに与える影響は非常に少ないと考えられる。4つの近接する反射部36全体を擬似的に1つの反射部36と考えると、入射されたLED光を反射してラスタースキャンするのに十分な反射部の領域が該4つの反射部36により確保される。
各反射部36は、各反射部36に結合しているトーションバー37の軸線の回りに同一の共振周波数Frで往復回動自在になっている。一般に、反射部36の共振周波数は反射部36の形状及び寸法と反射部36を内枠31に支持しているトーションバー37の形状及び寸法とによってのみ決定されるので、同一の形状及び寸法の反射部36を複数並べても、基本の共振周波数ですべての反射部36がトーションバー37の軸線の回りに往復回動する。
内側圧電アクチュエータ39(「第1アクチュエータ」の1例)は、x軸方向に内枠31の両側に配設され、先端側及び基端側の端部においてそれぞれ内枠31及び中枠32に結合している。内側圧電アクチュエータ39の大きさや配置に関しては、反射部36の水平方向走査角(反射部36からの反射光としての走査光がy−z平面に対してx軸方向の正側に最大に振れた時の振れ角と負側に最大に振れた時との振れ角との差分)が最大になるよう最適化する。
x軸方向に両側の内側圧電アクチュエータ39の圧電膜は、共振周波数Frの駆動電圧を相互に逆位相で供給される。これにより、両側の内側圧電アクチュエータ39の先端部は、基端部が結合している中枠32の表側の面に対して、相互に逆側に変位し、中枠32の短辺に対して平行な方の中心線としての短辺方向中心線(「第1軸線」に1例)の回りに内枠31を往復回動させる。これに伴い、各反射部36も、反射部36に結合するトーションバー37の軸線(「第1軸線に対して平行な軸線」の1例)の回りに共振周波数Frで往復回動する。
補足すると、中枠32の短辺方向中心線は、外側圧電アクチュエータ40による後述の作用による中枠32の長辺方向中心線の回りの中枠32の往復回動に伴い、x−z平面に対する傾斜角としての振れ角を増減する。したがって、中枠32の短辺方向中心線は、x−z平面に対する傾斜角が0°となったときのみ、y軸に対して平行になる。
反射部36は所定の慣性を有するので、内枠31が中枠32の短辺方向中心線の回りの往復回動を開始するとき、各反射部36には、共通に内枠31の回動方向と逆の回動方向の慣性力が所定期間生じる。この結果、反射部36は、逆相となることなく、同相で共振周波数Frにより一斉に往復回動を開始する。又は、反射部36の裏面構造を、短辺方向中心線(第1軸線)を挟んで若干非対称(例えば、片側を少し重くする)にすることで、慣性力を積極的に用いて同相で回動させることができる。
外側圧電アクチュエータ40(「第2アクチュエータ」の1例)は、中枠32と外枠33との間に介在する。具体的には、ミアンダパターンの配列で直列に結合される複数の圧電カンチレバー41を有し、基端部を外枠33の短辺に結合し、先端部を中枠32の短辺に結合する。外側圧電アクチュエータ40は、中枠32をx軸の回りに非共振周波数Fs(例:約60Hz)で往復回動させる。
図3は、MEMSにより製造された圧電アクチュエータ43の作動原理の説明図である。圧電アクチュエータ43についての作動原理の説明は、内側圧電アクチュエータ39及び外側圧電アクチュエータ40の両方に適用される。図3において、(a)は圧電アクチュエータ43の湾曲度が最小のとき、(b)は圧電アクチュエータ43の湾曲度が最大のときの圧電アクチュエータ43の状態を示している。
圧電アクチュエータ43は、下から順番に、Si層44、中間酸化膜層45、Si層46、表面酸化膜層47及びPZT(チタン酸ジルコン酸亜鉛)層48の積層構造からなる。図示は省略したが、PZT層48の上下には電極層が形成されている。中間酸化膜層45及び表面酸化膜層47は、共に、酸化珪素(SiO2)から成る。
Si層44、中間酸化膜層45及びSi層46は、SOI(Silicon on Insulator)ウエハの層を構成し、SOIウエハは、Si層44のシリコンウエハとSi層46のシリコンウエハとをシリコン酸化膜としての中間酸化膜層45を介して貼り合わせた構造となっている。表面酸化膜層47は、SOIウエハのSi層46を熱酸化することにより生成される。
PZT層48は、SOIウエハの上にスパッタ、イオンプレーティング及びゾルゲル等の薄膜形成プロセスによって成膜される。具体的には、SOIウエハの表面酸化膜層47の上にPZT層48を成膜する。次に、SOIウエハの裏側から、PZT層48の一端側を残して、Si層44及び中間酸化膜層45をエッチングにより除去する。こうして、エッチングをしなかったSi層46、表面酸化膜層47及びPZT層48の一端側が圧電アクチュエータ43の基端になり、基端の反対側が圧電アクチュエータ43の自由端(作用端又は先端)になる。
電源49は、共振周波数Fr又は非共振周波数Fsで増減する直流又は交流をPZT層48の両面に印加する。PZT層48の印加電圧が0Vであるとき、圧電アクチュエータ43は、側面視で基端から先端に向ってまっすぐになる。PZT層48の印加電圧の絶対値が最大になると、圧電アクチュエータ43は、側面視で最大に湾曲する。こうして、圧電アクチュエータ43は、基端に対して先端をA3方向に共振周波数Fr又は非共振周波数Fsで上下動させる。
図3のSi層44〜表面酸化膜層47の積層構造は、図2の外枠33の積層構造に一致している。図2の内側圧電アクチュエータ39及び圧電カンチレバー41は、圧電アクチュエータ43のSi層46、表面酸化膜層47及びPZT層48(圧電膜)の積層構造に一致している。
すなわち、内側圧電アクチュエータ39及び圧電カンチレバー41の基端は、中枠32や、ミアンダパターン配列で隣りの圧電カンチレバー41を結合先としており、これら結合先はSi層44及び中間酸化膜層45を有せず、Si層46及び表面酸化膜層47のみとなっている。同様に、内側圧電アクチュエータ39及び圧電カンチレバー41の先端は、内枠31や、ミアンダパターン配列で隣りの圧電カンチレバー41を結合先としており、これら結合先はSi層44及び中間酸化膜層45を有せず、Si層46及び表面酸化膜層47のみとなっている。
図4は、外側圧電アクチュエータ40の作用についての説明図である。図4では、圧電カンチレバー41について、中枠32の近い方から順番に圧電カンチレバー41a〜41dの符号を付けて、識別している。圧電カンチレバー41a〜41dを総称するときは、単に「圧電カンチレバー41」と呼ぶことにする。(a)は、外側圧電アクチュエータ40がどの圧電カンチレバー41の圧電膜にも印加電圧が供給されていないとき、(b)は、隣り同士の圧電カンチレバー41が逆位相でかつ絶対値が最大である印加電圧が供給されているときの圧電アクチュエータ43の状態を示している。
圧電カンチレバー41を中枠32側から数えて奇数番の圧電カンチレバー41a,41cの圧電膜と、偶数番の圧電カンチレバー41b,41dの圧電膜とは、非共振周波数Fsで逆相の駆動電圧を印加される。この結果、図4(b)に示すように、圧電カンチレバー41a,41cと圧電カンチレバー41b,41dは、凸側を逆方向にして湾曲し、外側圧電アクチュエータ40の基端に対する先端の変位量は、各圧電カンチレバー41の基端に対する先端の変位量の合計に等しくなる。
これにより、両側の外側圧電アクチュエータ40は、中枠32との結合端をx軸の回りに非共振周波数Fsで往復回動する。これに伴い、中枠32は、x軸の回りに非共振周波数Fsで往復回動し、内枠31は、内枠31の長辺方向中心線(「第2軸線」の1例)の回りに非共振周波数Fsで往復回動し、反射部36は内枠31の長辺方向中心線の回りに非共振周波数Fsで往復回動する。
補足すると、外側圧電アクチュエータ40の作動中、内枠31の長辺方向中心線は、x−z平面内をy軸の回りに共振周波数Frで往復回動する。内枠31の長辺方向中心線(「第2軸線」の1例)は、反射部36の法線がz軸に一致した時にx軸に一致する。
図5は光源21、光偏向器23及び蛍光体プレート25の配置関係及び光の進路を示している。なお、光偏向器23は、x軸及びy軸がそれぞれ車両用前照灯装置1の照射領域の水平方向及び垂直方向に対応付けられるように、配設されているものとする。
前述のように光偏向器23でラスタースキャンされたLED光が蛍光体プレート25の出射面上に特定の配光パターンで結像される。そして、蛍光体プレート25の出射面の結像の光が、図5には図示を省略されている投影レンズ26(図1)を経て、水平方向の走査角範囲A5aと垂直方向の走査角範囲A5bの範囲幅で車両の前方へ出射し、該当の照射領域をラスタースキャンして、照射領域に結像を投影する。
なお、蛍光体プレート25に封入されている蛍光体は、LED29のLED光の色に応じて、蛍光体プレート25からの出射光が法定の白色となるような種類が選択されている。例えば、LED29のLED光が青色である場合、蛍光体プレート25の入射面側に到達した青色のLED光は、一部が蛍光体プレート25の蛍光体によって、長波長の黄色光に波長変換され、残りは、波長変換されることなく、蛍光体プレート25をそのまま透過する。この結果、蛍光体プレート25の出射面から青色光と黄色光との混色光としての白色光が、配光パターンを維持して出射する。
図6(a)〜(e)は、車両用前照灯装置1が生成する種々の配光パターンを示している。53は、車両から所定距離前方に車両に対して正対して配設された配光評価用スクリーンに生成された垂直面配向パターンである。54は、車両用前照灯装置1により路面上に生成される路上配向パターンである。55は、車両用前照灯装置1が搭載されている車両の前端線である。56は、車両用前照灯装置1が搭載されている車両の車幅の中心線である。
図6(a)〜(e)において、車両用前照灯装置1が走査光を前方の照射領域に出射すると、配光評価用スクリーン上には、左側の垂直面配向パターン53が生成され、路上には右側の路上配向パターン54が生成される。なお、図6の配向パターンは、車両が道路のセンターラインに対して左側を通行し、対向車線がセンターラインの右側であることを前提にした配向パターンとなっている。
図6(a)の配向パターンは、走行ビーム(ハイビーム)による配向パターンであり、光偏向器23によるラスタースキャン中、光源21を連続点灯させており、最も明るい配光パターンになる。
図6(b)の配向パターンは、すれ違いビーム(ロービーム)による市街地での標準配向パターンである。ラスタースキャンの上側半分の期間では、光源21を消灯することによりカットオフパターンを形成している。
既存の車両用前照灯では、ハイビーム用とロービーム用の2つの光源バルブを用いるか、又は機械的な遮光板を用いて、ハイ/ローの切替を行っているが、車両用前照灯装置1では、1つの光源21の点灯タイミングを制御するだけで簡単にハイ/ローを切替えることができる。
図6(c)〜(e)は、カメラ11を用いる前方検知システムと連動して、走行ビームの一部分だけ走査光をカットするADB(配光可変ヘッドランプ)の種々の配向パターンを示している。
図6(c)の配向パターンは、対向車58の運転手の防眩を狙った配光パターンである。図6(d)の配向パターンは、先行車59の運転手の防眩を狙った配向パターンである。(e)は前方の歩行者60の防眩を狙った配光パターンである。このように、光源21、光偏向器23及び蛍光体プレート25を組合せたラスタースキャン型可変配光車両用前照灯システムは非常に簡単で廉価な構成で、ADBの様々なシーンに対応した配光パターンを提供することが可能となる。
図7は別の光偏向器63の斜視図である。光偏向器63において、光偏向器23(図2)の要素と同一の要素については、光偏向器23の要素に付けた符号を付けている。光偏向器63では、光偏向器23の外側圧電アクチュエータ40が、磁石68とコイル線69(「コイル部」の1例)とを含む電磁アクチュエータ64に置き換えられている。
内側圧電アクチュエータ39は、MEMSデバイスの光偏向器の要素として製造される。一方、電磁アクチュエータ64は、磁石68とコイル線69とを備え、コイル線69は、MEMSデバイスの光偏向器63の要素として製造され、磁石68は、光偏向器63とは別に製造されて、光偏向器63の外部に配設される。
図7においても、説明の便宜のために、3軸直交座標系を定義する。3軸直交座標系の原点oは、静止部としての外枠33の中心に設定し、x軸及びy軸は、外枠33の長辺及び短辺に対して平行な方向に定義する。
トーションバー66は、x軸方向に中枠32の両側に配設され、x軸に沿って延在し、両端において中枠32と外枠33とに結合している。電極パッド67は、外枠33の一方の短辺部の表面に設けられる。コイル線69は、中枠32の表面を複数回周回して、一方のトーションバー66を経て両端を電極パッド67に接続されるように、形成される。
2つの磁石68は、N極側とS極側とをy軸方向に対峙させるように、y軸方向に光偏向器63の両側に配設される。これにより、中枠32には、向きをy軸に平行な方向にした磁場がコイル線69の配置空間に形成される。
図8は図7の電磁アクチュエータ64の説明図である。(a)と(b)とでは、コイル線69における電流の向きが相違している。2つの磁石68は、間に中枠32を置いて、N極とS極とを対峙させ、N極からS極へ向かう磁場Bが、中枠32の配設空間に生成される。この結果、コイル線69に電流が流れると、磁場Bの方向に対して直角方向のコイル線69の2つの延在部分には、相互に逆方向のローレンツ力が生じ、中枠32を長辺方向中心線の回りに回動させる。
コイル線69には、電極パッド67を介して非共振周波数Fsの交流が供給されるので、コイル線69の電流の向きは、非共振周波数Fsで交互に反転する。この結果、反射部36の配列は、中枠32の長辺方向中心線の回りに非共振周波数Fsで往復回動して、反射部36の反射光としての走査光を、非共振周波数Fsの垂直方向走査周波数で出射する。
図9は図7の光偏向器63(図7)を変形した光偏向器75の斜視図である。光偏向器75において、光偏向器63の要素と同一の要素については、光偏向器63の要素に付けた符号を付けている。光偏向器75では、光偏向器63の内側圧電アクチュエータ39が、コイル線78と磁石80とを含む電磁アクチュエータ79に置き換えられている。コイル線78は、MEMSデバイスとしての光偏向器75の要素として製造されるのに対し、磁石80は、光偏向器75の外部に配設されている。
トーションバー76は、y軸方向に内枠31の両側に配設され、両端において内枠31及び中枠32に結合している。2つの電極パッド77は、中枠32の一方の長辺部の表面に形成される。コイル線78は、内枠31を複数回周回するように、内枠31の表面に形成され、一方のトーションバー76を経て両端において電極パッド77に接続されている。電極パッド77は、光偏向器63においてコイル線69の下に形成された内部配線を介して外枠33の図示しない電極パッドに接続されている。
2つの磁石80は、x軸方向に光偏向器75を間に挟んで、配設され、N極とS極とを対峙させている。これにより、x軸に平行な方向にN極からS極へ向かう磁場が、内枠31の配設空間に生成される。この結果、コイル線78に電流が流れると、磁場の向きに対して直角方向に延在するコイル線78の2つの延在部分には、相互に逆方向のローレンツ力が生じ、内枠31を中枠32の短辺方向中心線の回りに回動させる。
コイル線78には、電極パッド77を介して共振周波数Frの交流が供給されるので、コイル線78の電流の向きは、共振周波数Frで反転する。この結果、反射部36の配列は、中枠32の短辺方向中心線(トーションバー76の軸線)の回りに往復回動して、反射部36の反射光を水平方向走査光として共振周波数Frで出射する。
図10は、車両用前照灯装置91の構成図である。車両用前照灯装置91において、車両用前照灯装置1(図1)の要素と同一の要素については、車両用前照灯装置1の要素に付けた符号を付けている。車両用前照灯装置91では、車両用前照灯装置1の光学系3が光学系93に置き換えられ、光学系3の蛍光体プレート25が結像装置96に置き換えられている。
結像装置96は、反射型の蛍光体プレート97と、蛍光体プレート97の裏面に接着されたヒートシンク98とを有している。反射型の蛍光体プレート97は、例えばアルミや銀などの高反射膜が背面に成膜される。光偏向器23は、反射光を蛍光体プレート97へ向かって出射し、該反射光は蛍光体プレート97に結像される。蛍光体プレート97は、光偏向器23からの入射光を波長変換して、投影レンズ26の方へ反射する。
蛍光体は、青色光や紫外光を長波長の可視光に変換する際に、熱を発生し、この熱は蛍光体の寿命を低下させる。車両用前照灯装置91では、蛍光体プレート97がヒートシンク98により放熱性を向上されることにより蛍光体プレート97内の蛍光体の寿命低下を防止することができる。
光源21に直接蛍光体を封止して白色光源とした光学系を備える車両用前照灯からの出射光と対比すると、車両用前照灯装置91からの出射光の光量は、収束レンズ22の透過損失や反射型の蛍光体プレート97における反射損失によって、2,3割低下したが、車両前照灯として成立する光量は得られた。
実施例として製作した光偏向器についての性能試験の結果を述べると、次のとおりである。
(第1実施例)
光偏向器23において、内側圧電アクチュエータ39に10Vの電圧を、また、外側圧電アクチュエータ40の圧電カンチレバー41に40Vの電圧を印加した。これにより、水平方向走査角(y軸回りの走査角)として48°、垂直方向走査角(x軸回りの走査角)として28°の光学走査角をそれぞれ得ることができた。なお、外側圧電アクチュエータ40は非共振モードで駆動した。
(第2実施例)
図7に示した内側圧電アクチュエータ39による共振駆動と電磁アクチュエータ64による非共振駆動の組み合わせによる2軸の光偏向器63(図7)を用いた車両前照灯装置を製作した。非共振駆動の電磁アクチュエータ64の往復回動の直進性が良く、外側圧電アクチュエータ40(実施例1)で駆動した場合よりも若干、有効走査線の数が増加した。これにより、配光パターンの解像度が向上した。また、電磁アクチュエータ64の静止位置保持特性を利用して、車両鉛直方向の位置をオフセットして、エイミングの調整も容易になった。
(第3実施例)
図9に示した両軸とも電磁アクチュエータ64,79で駆動するタイプの2軸の光偏向器75を用いた車両前照灯装置を製作した。反射部36の駆動力が増大したため、反射部36の厚みを厚くして共振周波数を18kHzに維持する設計が可能になった。その結果、反射部36の動的面歪みが減少して、配光パターンの解像度が向上した。これを利用して単なる明暗のパターンだけでなく、路面上に矢印や数字を表示することが容易になった。もちろん、エイミングや路面情報表示は他のアクチュエータの組合わせでも対応可能であることは言うまでもない。
車両用前照灯装置1,91は、特にADB車両用前照灯装置への適用において大きな威力が発揮される。
本発明の実施例について説明したが、本発明の光スキャナは車両用灯具の適用に限定されない。本発明は、発散角の大きい光源を使用する任意の光スキャナに適用することができる。
実施形態では、2軸駆動の光スキャナ(2次元スキャナ)について説明したが、本発明は、1軸駆動の光スキャナ(1次元スキャナ)にも適用することができる。その場合、外枠33と反射部36を非共振振動させる外側圧電アクチュエータ40とは省略する。第2軸線の回りに反射部36を往復回動させる走査方向の走査はできなくなるが、図6(b)のような配光をもつ別の光源の光と重ね合わせることにより、図6(c)〜(e)のように、一部の領域だけ、光を照射しないことが可能になる。
実施形態では、光源21としてLED29が使用されているが、LED以外の幅広型の光源であってもよいし、レーザ光源を使用することもできる。
実施形態では、光源21のLED29の個数と、光偏向器23の反射部36の個数とが等しいが、本発明は等しくなくてもよい。光源21のLED29からの光が、光偏向器23の反射部36の配列に、はみ出すことなく、かつ所望の入射光量を確保して入射するように、両者の個数が適宜選択される。
実施形態では、蛍光体プレート25が結像部材を兼ねているが、結像部材は、蛍光体プレート25とは別個に設けてもよい。
1,91・・・車両用前照灯装置、21・・・光源、22・・・収束レンズ、23,63,75,85・・・光偏向器、25,97・・・蛍光体プレート(結像部材又は蛍光体封入板)、26・・・投影レンズ、29・・・LED、31・・・内枠(第1枠体)、32・・・中枠(第2枠体)、33・・・外枠(第3枠体)、36・・・反射部、39・・・内側圧電アクチュエータ(第1アクチュエータ)、40・・・外側圧電アクチュエータ(第2アクチュエータ)、64・・・電磁アクチュエータ(第2アクチュエータ)、76・・・電磁アクチュエータ(第1アクチュエータ)、68,80・・・磁石、69,78・・・コイル線、98・・・ヒートシンク。

Claims (6)

  1. 光源と、
    MEMSデバイスとして製造され、前記光源からの入射光を反射部における反射により偏向して出射する光偏向器と、
    前記反射部を第1軸線に対して平行な軸線の回りに往復回動させる第1アクチュエータとを備え、
    前記反射部からの反射光を走査光として出射する光スキャナであって、
    前記光偏向器は、
    前記反射部を包囲して支持する第1枠体と、
    前記第1枠体を包囲して支持する第2枠体とを備え、
    前記反射部は複数とされ、
    前記複数の反射部は、共振周波数を同一に設定されて、前記第1軸線に直交する第2軸線に沿って一列に前記第1枠体の内側に配設されるとともに、前記第1軸線に対して平行な軸線の回りに往復回動自在に前記第1枠体に支持され、
    前記第1アクチュエータは、前記第1枠体を前記共振周波数で往復回動させ、
    前記光源は、該光源からの光が、前記光偏向器の前記複数の反射部の配列に、はみ出すことなく、かつ所定の入射量を確保して入射する方向に一列に配列された複数の発光ダイオードを有することを特徴とする光スキャナ。
  2. 請求項1記載の光スキャナにおいて、
    前記第2枠体を包囲する第3枠体と、
    前記第2枠体と前記第3枠体との間に介在し、前記共振周波数より低い非共振周波数で前記反射部を前記第2軸線の回りに往復回動させる第2アクチュエータとを備えることを特徴とする光スキャナ。
  3. 請求項2記載の光スキャナにおいて、
    前記第1アクチュエータ又は前記第2アクチュエータは、前記光偏向器に設けられる圧電アクチュエータか、又は前記光偏向器に設けられるコイル部と、前記光偏向器の外部に配設されて前記コイル部の配置空間に所定の磁場を生成する磁石とを備える電磁アクチュエータであることを特徴とする光スキャナ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光スキャナを装備して、該光スキャナからの走査光で照射領域を走査することを特徴とする車両用前照灯装置。
  5. 請求項記載の車両用前照灯装置において、
    前記光スキャナは、
    前記光偏向器からの出射光が結像される結像位置に配設された結像部材と、
    前記結像部材における結像を照射領域に投影する投影レンズとを備えることを特徴とする車両用前照灯装置。
  6. 請求項記載の車両用前照灯装置において、
    前記光源の発光ダイオードは青色光又は紫外光を発光し、
    前記結像部材は、青色光の一部を黄色に波長変換する蛍光体、又は紫外光の全部を青色、緑色及び赤色の3色の可視光に波長変換する蛍光体が封入された蛍光体封入板であることを特徴とする車両用前照灯装置。
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