JP6353884B2 - 加工条件決定装置及び切削工具選択装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械に用いられる切削工具の加工条件を決定する加工条件決定装置、及び複数の切削工具を用いて加工を行う工作機械において使用すべき切削工具を選択する切削工具選択装置に関する。
従来、切削工具の切削速度(周速)と当該切削工具の寿命との関係を規定するTaylorの方程式が知られている(例えば、特許文献1参照)。このTaylorの方程式は、VT=Cにより表され、Vは切削速度、Tは工具寿命、n及びCは諸条件によって決まる定数となっている。このような算出式を用いて、切削工具の寿命の計算が行われていた。
切削工具の寿命を如何にして長くするかについては、切削加工を行う上で重要な点であるが、工作機械を使用するユーザーにとって、効率良く短時間でワークを加工することが最優先事項とされる場合が多い。このことから、加工時間を短縮するために、切削速度を増加させることが考えられる。
特開平9−26811号公報
しかしながら、切削速度を増加させるとこれに伴って切削効率は向上するが、Taylorの方程式によれば、工具寿命が短くなる。そのため、工具交換の頻度が増加するので、ツールコストが増加するという問題がある。このようなことから、高効率加工の実現は困難なものとなっていた。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る加工条件を決定することが可能な加工条件決定装置、及び工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る切削工具を選択することが可能な切削工具選択装置を提供することを目的とする。
本発明に係る加工条件決定装置は、工作機械に用いられる切削工具の加工条件を決定する加工条件決定装置であって、
前記切削工具の切削速度を設定する第1設定部と、
前記切削工具を保持する軸を回転させる駆動モータの最大出力値と、当該最大出力値に対応する当該駆動モータの回転数とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される前記駆動モータの最大出力値の定常値を取得し、取得された前記最大出力値の定常値に対応する前記駆動モータの回転数を決定する回転数決定部と、
前記第1設定部により設定された前記切削速度及び前記回転数決定部により決定された前記駆動モータの回転数から、前記切削工具の工具径を算出する工具径決定部と、を備えるものである。なお、本発明において、前記の軸とは、工具を保持しつつ回転する主軸の意であり、例えば、マシニングセンタにおける工具主軸、複合旋盤における同様の工具主軸や、旋盤におけるタレットに配設された工具用の主軸(ミーリング軸とも呼ばれる)が包含される。
本発明者らは、Taylorの方程式における、工具寿命に直接影響を与える切削速度を増加させずに維持した状態で、この切削速度を別次元で算出し得る式、つまり、Vc=π×D×n(但し、Vcは切削速度、Dは工具径、nは駆動モータの回転数)における工具径及び回転数を種々調整することにより、上記切削速度を維持しつつ、工具寿命を短くすることなく切削効率を向上できることを見出した。
本発明に係る加工条件決定装置においては、切削工具を回転させる駆動モータの最大出力値と当該最大出力値に対応する駆動モータの回転数との対応関係のデータが予め記憶部に記憶される。上記駆動モータの最大出力値は、ある回転数に達するまで上昇し、当該ある回転数以上になると定常値となる。
ユーザーにより切削工具の切削速度が入力されると、第1設定部により当該切削速度が設定される。また、回転数決定部により、上記記憶部に記憶される駆動モータの最大出力値の定常値が取得される。そして、回転数決定部により、取得された最大出力値の定常値に対応する駆動モータの回転数が決定される。
回転数決定部により駆動モータの回転数が決定されれば、当該回転数と、上記第1設定部により設定された切削速度とから、工具径決定部により、切削工具の工具径が算出される。詳細には、工具径決定部により、上式のVc=π×D×nから工具径が算出される。
ここで、回転数決定部は、取得した最大出力値の定常値に対応する駆動モータの回転数として、当該定常値に対応する最小値を駆動モータの回転数として決定することができるし、また、上記定常値に対応する最大値を駆動モータの回転数として決定することもできる。さらに、回転数決定部は、上記定常値に対応する、最小値と最大値との間における回転数を駆動モータの回転数として決定することもできる。この場合、上式のVc=π×D×nから分かるように、工具径と回転数とは互いにトレードオフの関係にあるため、切削速度を維持するという条件の下では、工具径を大きくすると回転数が下がり、工具径を小さくすると回転数が上がる。
そこで、本発明では、工具径を極力大きくし、より少ないパスで加工することにより切削効率を向上するという観点に立てば、回転数決定部は、上記定常値に対応する最小値を駆動モータの回転数として決定することができる。一方、上記回転数を増加させて切削工具に対する負荷を低減させることにより切削効率を向上するという観点に立てば、工具径を極力小さくしてもよく、この場合、回転数決定部は上記定常値に対応する最大値を上記駆動モータの回転数として決定することができる。すなわち、本発明では、回転数決定部により、駆動モータの回転数を上記定常値に対応する最小値に決定する場合及び当該回転数を当該定常値に対応する最大値に決定する場合の何れであっても、切削効率の向上に寄与するものである。
このように、本発明に係る加工条件決定装置によれば、ユーザーにより設定された切削速度を維持した状態(つまり、切削速度を増加させない状態)で、工具径決定部により、駆動モータの回転数に応じた工具径、すなわち、切削効率を向上し得る加工条件としての工具径を算出することができる。したがって、工作機械において上記算出された工具径の切削工具を用いて加工を行えば、当該切削工具の工具寿命を短くすることなく、切削効率を向上することが可能となる。
上記加工条件決定装置は、前記切削工具による切込深さa、切込幅a、前記切削工具の刃先形状に基づいて決まる1刃あたり送り量の最大値f、前記回転数決定部により決定される前記駆動モータの回転数n、前記切削工具の刃数z、前記工具径を基に予め取得される比切削抵抗k、及び予め取得される機械効率ηをそれぞれ初期値として設定する第2設定部と、下式により前記駆動モータの出力値Pを算出するモータ出力値算出部と、前記出力値と前記記憶部に記憶される前記最大出力値の定常値との比率である負荷比率を算出する負荷比率算出部と、前記負荷比率を表示する表示部と、を備えてもよい。
=a×a×f×n×z×k/(60×10×η)
上記態様によれば、ユーザーによる操作を基に、切込深さa、切込幅a、1刃あたり送り量の最大値f、回転数決定部により決定される駆動モータの回転数n、切削工具の刃数z、比切削抵抗k、及び機械効率ηの各初期値が第2設定部により設定される。第2設定部により設定された上記各初期値を基に、モータ出力値算出部により、上式から駆動モータの出力値が算出される。そして、負荷比率算出部により、上記算出された出力値と上記記憶部に記憶される上記最大出力値の定常値との比率である負荷比率が算出される。算出された負荷比率は表示部に表示される。これにより、ユーザーは、上記各初期値の下、上記工具径決定部により算出された工具径の切削工具を採用する場合における負荷比率を認識することができる。
上記加工条件決定装置は、前記出力値と、前記比切削抵抗と、前記機械効率とから、下式で表される切削能率Cを算出する切削能率算出部をさらに備え、前記表示部は、前記切削能率を表示するように構成されていてもよい。
=a×a×f×n×z
上記態様によれば、切削能率算出部により、出力値と比切削抵抗と機械効率とから、切削能率が算出される。算出された切削能率は表示部に表示される。これにより、ユーザーは、上記各初期値の下における切削能率を認識することができる。
上記加工条件決定装置は、前記負荷比率を所望値に変更設定する第3設定部を備え、前記モータ出力値算出部は、前記変更設定された負荷比率を基に、前記出力値を再算出するように構成され、上記加工条件決定装置は、前記再算出された出力値を基に、前記切込深さ、前記切込幅、及び前記1刃あたり送り量からなる主要加工条件のうち少なくとも一つを変更する条件変更部をさらに備え、前記切削能率算出部は、前記再算出された出力値及び前記条件変更部により変更された値を基に、前記切削能率を再算出するように構成され、前記表示部は、前記再算出された切削能率からなる第1情報と、前記条件変更部により変更された前記主要加工条件及び変更されなかった前記主要加工条件からなる第2情報とのうち、少なくとも一方の情報を表示するように構成されていてもよい。
上記態様によれば、ユーザーが負荷比率を認識した後、所望する負荷比率を入力すると、第3設定部により当該負荷比率が設定される。この場合、例えば、表示された負荷比率が上限値に対して余裕がある場合、ユーザーは表示された負荷比率よりも高い負荷比率を設定することができ、逆に、表示された負荷比率が上限値に対して余裕がない場合には、ユーザーは表示された負荷比率よりも低い負荷比率を設定することができる。
そして、上記変更された負荷比率を基に、モータ出力値算出部により、駆動モータの出力値が再算出される。この再算出により駆動モータの出力値が変更されると、上述のP=a×a×f×n×z×k/(60×10×η)の式から分かるように、切込深さ、切込幅、及び1刃あたり送り量からなる主要加工条件のうち少なくとも一つを変更する必要性が生じる。そこで本発明では、上記条件変更部により、主要加工条件のうち少なくとも一つが自動で変更される。そして、再算出された駆動モータの出力値及び条件変更部により変更された値を基に、切削能率算出部により切削能率が再算出される。再算出された切削能率からなる第1情報と、条件変更部により変更された主要加工条件及び変更されなかった主要加工条件からなる第2情報とのうち、少なくとも一方の情報が表示部に表示される。このように、ユーザーの意思に基づいて負荷比率が変更された場合に、これに伴って条件変更部により主要加工条件が自動で変更されるように構成されており、当該主要加工条件の変更後における切削能率が切削能率算出部により再算出される。このような構成において、ユーザーは、表示部を視認することにより、負荷比率を所望値に変更した場合における切削能率や主要加工条件を認識することができる。
上記加工条件決定装置は、前記切込深さ、前記切込幅、及び前記1刃あたり送り量からなる主要加工条件のうち少なくとも一つを変更設定する第4設定部をさらに備え、前記切削能率算出部は、前記第4設定部により変更設定された値に基づいて前記切削能率を再算出するように構成され、前記負荷比率算出部は、前記再算出された切削能率に基づいて前記負荷比率を再算出するように構成され、前記表示部は、前記再算出された切削能率及び前記再算出された負荷比率のうち少なくとも一方を表示するように構成されていてもよい。
上記態様によれば、ユーザーの入力操作に基づき第4設定部により上記主要加工条件のうち少なくとも一つが変更設定される。変更された値を基に、切削能率算出部により切削能率が再算出されるように構成されている。そして、再算出された切削能率を基に、負荷比率算出部により負荷比率が再算出される。これにより、ユーザーは、上記主要加工条件を種々変更することによって、得られる複数の切削能率及び負荷比率から何れかを見極めることができる。
上記加工条件決定装置は、前記負荷比率を維持した状態で、前記切込深さ、前記切込幅、及び前記1刃あたり送り量のうち少なくとも一つを変更設定する第5設定部をさらに備え、前記切削能率算出部は、前記第5設定部により変更設定された値に基づいて前記切削能率を再算出するように構成され、前記表示部は、前記再算出された切削能率を表示するように構成されていてもよい。
上記態様によれば、上記負荷比率を維持した状態で(すなわち負荷比率を変えない状態で)、第5設定部により上記主要加工条件のうち少なくとも一つが変更設定される。変更された値を基に、切削能率算出部により切削能率が再算出されるように構成されている。これにより、ユーザーは、上記主要加工条件を種々変更することによって、負荷比率を変えない状態で得られる複数の切削能率から何れかを見極めることができる。
本発明に係る切削工具選択装置は、複数の切削工具を用いて加工を行う工作機械において、使用すべき前記切削工具を選択する切削工具選択装置であって、
前記切削工具の切削速度を設定する設定部と、
前記切削工具を保持する軸を回転させる駆動モータの最大出力値と、当該最大出力値に対応する当該駆動モータの回転数とを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部に記憶される前記駆動モータの最大出力値の定常値を取得し、取得された前記最大出力値の定常値に対応する前記駆動モータの回転数を決定する回転数決定部と、
前記設定部により設定された前記切削速度及び前記回転数決定部により決定された前記駆動モータの回転数から、前記切削工具の工具径を算出する工具径決定部と、
前記複数の切削工具の各々の工具径を予め記憶する第2記憶部と、
前記工具径決定部により算出された前記工具径と前記第2記憶部に記憶される前記工具径とを比較し、前記工具径が一致する場合には、当該工具径を有する前記切削工具を選択し、前記工具径が一致しない場合には、前記工具径決定部により算出された前記工具径に最も近い工具径を有する前記切削工具を選択する工具選択部と、を備えるものである。
本発明に係る切削工具選択装置においては、切削工具を回転させる駆動モータの最大出力値と当該最大出力値に対応する駆動モータの回転数との関係が予め第1記憶部に記憶されている。
ユーザーにより切削工具の切削速度が入力されると、設定部により当該切削速度が設定される。また、回転数決定部により、上記第1記憶部に記憶される駆動モータの最大出力値の定常値が取得される。そして、回転数決定部により、取得された最大出力値の定常値に対応する駆動モータの回転数が決定される。
回転数決定部により駆動モータの回転数が決定されれば、当該回転数と、上記設定部により設定された切削速度とから、工具径決定部により、切削工具の工具径が算出される。詳細には、工具径決定部により、上記のVc=π×D×nから工具径が算出される。
ここで、本発明では、工具径を極力大きくし、より少ないパスで加工することにより切削効率を向上するという観点に立てば、回転数決定部は、上記定常値に対応する最小値を駆動モータの回転数として決定することができる。一方、上記回転数を増加させて切削工具に対する負荷を低減させることにより切削効率を向上するという観点に立てば、工具径を極力小さくしてもよく、この場合、回転数決定部は上記定常値に対応する最大値を上記駆動モータの回転数として決定することができる。すなわち、本発明では、回転数決定部により、駆動モータの回転数を上記定常値に対応する最小値に決定する場合及び当該回転数を当該定常値に対応する最大値に決定する場合の何れであっても、切削効率の向上に寄与するものである。
また、複数の切削工具の各々の工具径が予め第2記憶部に記憶されている。工具選択部により、上記工具径決定部により算出された工具径と第2記憶部に記憶される工具径とが比較され、工具径が一致する場合には、当該工具径の切削工具が選択される。一方、上記比較において工具径が一致しない場合には、工具径決定部により算出された工具径に最も近い工具径の切削工具が工具選択部により選択される。
このように、本発明に係る切削工具選択装置によれば、ユーザーにより設定された切削速度を維持した状態で、工具径決定部により、駆動モータの回転数に応じた工具径、すなわち、切削効率を向上し得る工具径を算出することができる。そして、算出された工具径を基に、工具選択部により、工具径が一致する切削工具又は当該工具径に最も近い工具径を有する切削工具が選択される。したがって、工具選択部により選択された切削工具を工作機械において用いて加工を行えば、当該切削工具の工具寿命を短くすることなく、切削効率を向上することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る加工条件を決定することが可能な加工条件決定装置、及び、工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る切削工具を選択することが可能な切削工具選択装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る加工条件決定装置の構成を示すブロック図である。 図1の記憶部に記憶される駆動モータの最大出力値と当該最大出力値に対応する駆動モータの回転数を示すグラフである。 図1の表示部における表示構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る切削工具選択装置の構成を示すブロック図である。 図4の表示部における表示構成の一例を示す図である。 図4の表示部における表示構成の他の例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る加工条件決定装置及び切削工具選択装置について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る加工条件決定装置1は、第1〜第5設定部2a,2b,2c,2d,2e、各種メモリ等で構成される記憶部3、回転数決定部4、工具径決定部5、モータ出力値算出部6、負荷比率算出部7、表示部8、切削能率算出部9、及び条件変更部10を備える。本実施形態では、上記の第1〜第5設定部2a,2b,2c,2d,2e、記憶部3、回転数決定部4、工具径決定部5、モータ出力値算出部6、負荷比率算出部7、切削能率算出部9、及び条件変更部10により構成される演算装置1aをNC(Numerical Control)装置に組み込んでもよく、或いは、上記演算装置1aをNC装置との間で通信を行う外部装置として適用してもよい。また、上記表示部8は例えば操作盤のタッチパネルで構成されるが、このような入力機能を有する表示部に限らず、表示部とキーボード等とを組み合わせてもよい。第1〜第5設定部2a,2b,2c,2d,2e、回転数決定部4、工具径決定部5、モータ出力値算出部6、負荷比率算出部7、切削能率算出部9、及び条件変更部10は、加工条件決定装置1に設けられたCPUがメモリに記憶された所定のプログラムを実行することで機能的に実現されるものである。なお、上記第1〜第5設定部2a,2b,2c,2d,2eは設定部2に含まれる。
本実施形態の加工条件決定装置1によれば、ユーザーが所望する切削速度を設定すれば、切削工具による加工を上記設定された切削速度で行う場合に当該切削工具の工具寿命を短くすることなく、切削効率を向上し得る工具径を算出することができる。以下、詳しく説明する。
まず、ユーザーは、設定部2の制御により表示部8に表示された入力部8c(図3参照)に対し図示しないキーを操作して所望の切削速度を入力する。なお、入力方法は以下同様とする。上記設定情報は第1設定部2aにより記憶部3に記憶される。また、記憶部3には、工作機械において切削工具を保持する主軸を回転させる駆動モータの最大出力値と当該最大出力値に対応する当該駆動モータの回転数とが予め記憶される。
回転数決定部4は、記憶部3に記憶される駆動モータの最大出力値の定常値を取得する。詳細には、図2に示すように、駆動モータの最大出力値は、ある回転数に達するまで上昇し続け、当該ある回転数以上になると定常値となる。例えば図2では、最大出力値の定常値は12kWとなる。
また、回転数決定部4は、取得した最大出力値の上記定常値に対応する駆動モータの回転数を決定する。本実施形態では、回転数決定部4は、工具径を極力大きくし、より少ないパスで加工することにより切削効率を向上するという観点で、上記定常値に対応する回転数のうち最小値を駆動モータの回転数として決定する。
上記のように回転数決定部4により駆動モータの回転数が決定されれば、工具径決定部5は、当該回転数と第1設定部2aにより設定された切削速度とから、設定された切削速度の下、工作機械において用いるべき切削工具の工具径を算出する。この場合、工具径決定部5は、Vc=π×D×n(但し、Vcは切削速度、Dは工具径、nは駆動モータの回転数)で表される式から工具径を算出する。算出された工具径は、図3に示すように、表示部8に設けられた表示領域8aに表示される。このように、ユーザーは、所望する切削速度を入力設定すれば、工作機械において用いるべき最適な工具径、すなわち工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る工具径を認識することができる。
次に、ユーザーは、所定の加工条件を設定することにより、駆動モータの出力値と記憶部3に記憶される最大出力値の定常値との比率である負荷比率(%)を認識することができる。以下、詳しく説明する。なお、上記負荷比率は、主軸ロードとも呼ばれることがある。
図3に示すように、ユーザーは、設定部2の制御により表示部8に表示された入力部8eに対し、切削工具による切込深さa、切削工具による切込幅a、切削工具の刃先形状に基づいて決まる1刃あたり送り量の最大値f、駆動モータの回転数n、切削工具の刃数z、予め取得される比切削抵抗k、及び予め取得される機械効率ηの各初期値をそれぞれ入力する。設定された各初期値は第2設定部2bにより記憶部3に記憶される。なお、上記入力部8eにおける駆動モータの回転数については、回転数決定部4により決定された回転数が入力部8eの所定箇所に自動入力されるように構成されている。
ユーザーにより上記各初期値が設定されると、モータ出力値算出部6(図1参照)は、下式により駆動モータの出力値Pを算出する。算出された出力値は記憶部3に記憶されると共に表示部8の表示領域8a(図3参照)に表示される。これにより、ユーザーは駆動モータの出力値を視認することができる。
=a×a×f×n×z×k/(60×10×η)
但し、上記機械効率は実切削により予め取得される。また、上記比切削抵抗は下式により予め取得される。
=kc1×h −mc×(1−γ/100)
但し、kc1は切屑厚さが1mmのときの比切削抵抗であり、mは比切削抵抗が切屑厚さによって変動する際の係数であり、γは工具のすくい角であり、hは平均切屑厚さであって下式により取得されるものである。
=360×sinκ×a×f/(π×D×acos(1−2×a/D))
なお、κは切刃角である。
上記のようにモータ出力値算出部6により駆動モータの出力値が算出されると、負荷比率算出部7(図1参照)は、上記駆動モータの出力値と記憶部3に記憶される駆動モータの最大出力値の定常値との比率である負荷比率を算出する。算出された負荷比率は表示部8の表示領域8a(図3参照)に表示される。これにより、ユーザーは負荷比率を視認することができる。
このように負荷比率算出部7により負荷比率が算出された後、切削能率算出部9(図1参照)は、上述のように求めた駆動モータの出力値と、比切削抵抗と、機械効率とから、下式により切削能率を算出する。算出された切削能率は表示部8の表示領域8a(図3参照)に表示される。これにより、ユーザーは切削能率を視認することができる。
=a×a×f×n×z
ここで、ユーザーは、設定部2の制御により表示部8に表示された入力部8d(図3参照)に対し所望する負荷比率を入力することができる。この場合、例えば、ユーザーは、負荷比率算出部7により算出され表示された負荷比率を視認した後、当該負荷比率よりも高い所望の負荷比率を設定することができ、また、当該負荷比率よりも低い所望の負荷比率を設定することもできる。変更設定された負荷比率は第3設定部2cにより記憶部3に記憶される。
ユーザーにより負荷比率が変更設定されると、モータ出力値算出部6(図1参照)は、変更設定された負荷比率を基に、駆動モータの出力値を再算出する。再算出された駆動モータの出力値は記憶部3に記憶されると共に表示部8の表示領域8aに表示される。これにより、ユーザーは、再算出された駆動モータの出力値を視認することができる。
モータ出力値算出部6により駆動モータの出力値が変更されると、上述のP=a×a×f×n×z×k/(60×10×η)の式から分かるように、切込深さ、切込幅、及び1刃あたり送り量からなる主要加工条件のうち少なくとも一つを変更する必要性が生じる。そこで、条件変更部10(図1参照)により、上記主要加工条件のうち少なくとも一つが自動で変更されるように構成されている。条件変更部10により変更された上記主要加工条件及び変更されなかった上記主要加工条件は、表示部8の表示領域8b(図3参照)に表示される。これにより、ユーザーは、上記主要加工条件のうち変更されたものと変更されなかったものとの双方を認識することができる。
再算出された駆動モータの出力値及び条件変更部10により変更された値を基に、切削能率算出部9(図1参照)により切削能率が再算出される。再算出された切削能率は表示部8の表示領域8aに表示される。これにより、ユーザーは、再算出された切削能率を視認することができる。
そして、ユーザーは、再算出された切削能率を視認した後、上記入力部8eに対し上記主要加工条件(すなわち、切込深さ、切込幅、及び1刃あたり送り量)のうち少なくとも一つの所望値を入力することができる。例えば、ユーザーは、再算出された切削能率よりも高い切削能率を所望する場合には、上記主要加工条件のうち少なくとも一つを高い値(つまり現在値よりも高い値)に変更設定することができる。この場合、ユーザーは、表示部8の表示領域8bに表示された主要加工条件の値を基準として、当該主要加工条件の値を高い値に設定することができる。ユーザーにより変更された主要加工条件の値は第4設定部2dにより記憶部3に記憶される。
次に、切削能率算出部9(図1参照)は、ユーザーにより変更された主要加工条件及び変更されなかった主要加工条件の各値を基に、切削能率を再算出する。また、負荷比率算出部7(図1参照)は、再算出された切削能率を基に負荷比率を再算出する。再算出された切削能率及び負荷比率は表示部8の表示領域8a(図3参照)に表示される。これにより、ユーザーは、自身が変更した主要加工条件を基に再算出された切削能率及び負荷比率を視認することができる。このように、上記主要加工条件を種々変更することにより複数の切削能率を取得することができ、ユーザーはそのうちから適切な一つの切削能率を決定することができる。
ここで、上記の通り、負荷比率を変更した場合の切削能率を探ることが可能であるが、以下に説明するように、負荷比率を維持した状態で上記主要加工条件を変更することにより、切削能率を探ることも可能である。
図3に示すように、ユーザーは、表示部8の表示領域8aにおける「負荷比率」の左方に表示された維持ボタン11を押下することにより、表示部8の表示領域8aに表示されている負荷比率を維持する(つまり固定する)ことができる。この場合、維持する負荷比率は、ユーザーによる入力部8eに対する入力後に算出された負荷比率であってもよいし、ユーザーによる入力部8dに対する入力により所望値に変更設定された負荷比率であってもよい。
次いで、ユーザーは、上記入力部8eに対し上記主要加工条件(すなわち、切込深さ、切込幅、及び1刃あたり送り量)のうち少なくとも一つの所望値を入力することができる。ユーザーにより変更された主要加工条件の値は第5設定部2eにより記憶部3に記憶される。ユーザーにより主要加工条件が変更されると、切削能率算出部9は、上記負荷比率を維持した状態で、上記変更設定された値を基に切削能率を再算出する。再算出された切削能率は表示部8の表示領域8aに表示される。これにより、ユーザーは、負荷比率を維持した状態で、自身が変更した主要加工条件を基に再算出された切削能率を視認することができる。このように、上記主要加工条件を種々変更することにより、負荷比率を維持した状態で複数の切削能率を得ることができ、ユーザーはそのうちから適切な一つの切削能率を決定することができる。
以上のように、本実施形態に係る加工条件決定装置1によれば、ユーザーにより設定された切削速度を維持した状態(つまり、切削速度を増加させない状態)で、工具径決定部5により、駆動モータの回転数に応じた工具径、すなわち、切削効率を向上し得る加工条件としての工具径を算出することができる。したがって、工作機械において上記工具径の切削工具を用いて加工を行えば、当該切削工具の工具寿命を短くすることなく、切削効率を向上することが可能となる。
また、本実施形態によれば、第2設定部2bにより設定された上記各初期値を基にモータ出力値算出部6により駆動モータの出力値が算出される。そして、負荷比率算出部7により負荷比率が算出される。これにより、ユーザーは、上記各初期値の下、工具径決定部5により算出された工具径の切削工具を採用する場合における負荷比率を容易に認識することができる。
また、本実施形態によれば、切削能率算出部9により切削能率が算出される。これにより、ユーザーは、上記各初期値の下における切削能率を容易に認識することができる。
また、本実施形態によれば、ユーザーは、表示部8の表示領域8aに表示された負荷比率を認識した後、当該負荷比率を所望値に変更設定することができる。このように負荷比率を変更した場合に、これに伴って条件変更部10により主要加工条件が自動で変更されるように構成されており、当該主要加工条件の変更後における切削能率が切削能率算出部9により再算出される。このような構成において、ユーザーは、負荷比率を所望値に変更した場合における切削能率や主要加工条件を認識することができる。
また、本実施形態によれば、ユーザーは、表示された切削能率を認識した後、上記主要加工条件のうち少なくとも一つを変更設定することができる。そして、変更された主要加工条件を基に、切削能率算出部9により切削能率が再算出される。再算出された切削能率を基に、負荷比率算出部7により負荷比率が再算出される。このような構成により、ユーザーは、上記主要加工条件を種々変更することによって、得られる複数の切削能率及び負荷比率から何れかを見極めることができる。
さらに、本実施形態によれば、上記負荷比率を維持した状態で(すなわち負荷比率を変えない状態で)、上記主要加工条件のうち少なくとも一つを変更設定することができる。変更された主要加工条件を基に、切削能率算出部9により切削能率が再算出される。このような構成により、ユーザーは、上記主要加工条件を種々変更することによって、負荷比率を変えない状態で得られる複数の切削能率から何れかを見極めることができる。
続いて、本発明の一実施形態に係る切削工具選択装置について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の切削工具選択装置は、複数の切削工具を用いて加工を行う工作機械において使用すべき適切な切削工具を選択するものである。
図4に示すように、本実施形態の切削工具選択装置50は、回転数決定部4、工具径決定部5、表示部8、設定部51、第1記憶部52、第2記憶部53、及び工具選択部54を備える。本実施形態では、上記の回転数決定部4、工具径決定部5、設定部51、第1記憶部52、第2記憶部53、及び工具選択部54により構成される演算装置50aをNC装置に組み込んでもよく、或いは、上記演算装置50aをNC装置との間で通信を行う外部装置として適用してもよい。なお、回転数決定部4、工具径決定部5及び表示部8については、図1の加工条件決定装置1のものと同様であるため説明を省略する。設定部51及び工具選択部54は、切削工具選択装置50に設けられたCPUがメモリに記憶された所定のプログラムを実行することで機能的に実現されるものである。
本実施形態の切削工具選択装置50によれば、ユーザーが所望する切削速度を設定すれば、工作機械において前記設定された切削速度で切削工具による加工を行う場合に、当該切削工具の工具寿命を短くすることなく、切削効率を向上し得る工具径を有する切削工具を選択することができる。以下、詳しく説明する。
上記の第2記憶部53は、複数の切削工具の各々の工具径を予め記憶する。この複数の切削工具は、工作機械に設けられる工具マガジンに収納された複数の切削工具であってもよいし、工作機械の外部(例えば倉庫等)に保管される複数の切削工具であってもよい。本実施形態では、図5に示すように、第2記憶部53に記憶される各工具の工具ナンバー、工具径、工具長、工具型(工具タイプ)、及び後記の評価が表示部8の表示領域8cに表示される。
図5に示すように、まず、ユーザーは、設定部51の制御により表示部8に表示された入力部8cに対し所望の切削速度を入力する。この切削速度の設定情報は設定部51により第1記憶部52に記憶される。その後、回転数決定部4が駆動モータの回転数を決定し、工具径決定部5が上記設定された切削速度の下、工作機械において用いるべき切削工具の工具径を算出する点については上記加工条件決定装置1と同様である。図5に示すように、工具径決定部5により算出された工具径は表示部8の表示領域8aに表示される。これにより、ユーザーは算出された工具径を視認することができる。
次に、上記の工具選択部54は、工具径決定部5により算出された工具径と第2記憶部53に記憶される工具径とを比較する。例えば、工具径決定部5により算出された工具径が63.0mmであるとする。この場合、第2記憶部53に記憶される工具径のうち上記算出された工具径と一致するものがあるので、工具選択部54により、上記一致した工具径が選択される。これによって、図5に示すように、工具選択部54により選択された工具径の評価が「〇」として表示部8の表示領域8fに表示される。
ここで、工具径決定部5により算出された工具径(例えば63.0mm)と同じ工具径のデータが第2記憶部53に無い場合には、工具選択部54により、上記算出された工具径に最も近い工具径が選択される。この場合、図6に示すように、上記算出された63.0mmの工具径に最も近い64.0mmの工具径の評価が「〇」として表示される。なお、図5に示すように、工具径決定部5により算出された工具径を基準に差が例えば±3mm以下の工具径については、その評価を「△」として表示してもよい。また、工具径決定部5により算出された工具径を基準に差が例えば±3mmを超える工具径については、その評価を「×」として表示してもよい。以上のように、ユーザーは、所望する切削速度を設定すれば、工作機械において用いるべき最適な工具径、すなわち工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る工具径を認識できるようになっている。
このように、本実施形態に係る切削工具選択装置50によれば、ユーザーにより設定された切削速度を維持した状態(つまり、切削速度を増加させない状態)で、工具径決定部5により、駆動モータの回転数に応じた工具径、すなわち、切削効率を向上し得る工具径を算出することができる。そして、算出された工具径を基に、工具選択部54により、工具径が一致する切削工具又は当該工具径に最も近い工具径を有する切削工具が選択される。したがって、工具選択部54により選択された切削工具を工作機械において用いて加工を行えば、当該切削工具の工具寿命を短くすることなく、切削効率を向上することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、次のような変形例を適用することができる。
上記実施形態では、回転数決定部4は、工具径を極力大きくし、より少ないパスで加工することにより切削効率を向上するという観点で、駆動モータの最大出力値の定常値に対応する回転数のうち最小値を駆動モータの回転数として決定するようにしたが、これに限定されるものではない。回転数決定部4は、上記定常値に対応する最大値を駆動モータの回転数として決定してもよいし、また、上記定常値に対応する、最小値と最大値との間における回転数を駆動モータの回転数として決定してもよい。
また、上記実施形態では、駆動モータの最大出力値の定常値に対応する回転数のうち最小値を駆動モータの回転数として決定し、より大きな工具径を算出するようにしたが、これに限定されるものではなく、加工経路を予め認識した上で、大きい工具径にすべきか又は小さい工具径にすべきかについて、切削効率の側面から判別し、その判別結果をユーザーに通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態は、工作機械において、ある工具型(例えばエンドミル)が初期に採用されていた場合に、同種の工具型であって、工具寿命を短くすることなく切削効率を向上することが可能な工具径を有する切削工具を提案することを想定するものであるが、これに限定されるものではない。上記工具径を有する異種の工具型(例えばフライス)の切削工具を提案するようにしてもよい。
さらに、切削能率と、切込深さ及び切込幅を除く上記各初期値とを維持した状態で、切込幅を変更設定したときの切込深さをアウトプットとして算出し表示(図3参照)するように構成してもよい。逆に、切削能率と、切込深さ及び切込幅を除く上記各初期値とを維持した状態で、切込深さを変更設定したときの切込幅をアウトプットとして算出し表示(同図参照)するように構成してもよい。つまり、切込幅の変更時における切込深さの変化や切込深さの変更時における切込幅の変化を確認できるように構成してもよい。
1 加工条件決定装置
2 設定部
2a 第1設定部
2b 第2設定部
2c 第3設定部
2d 第4設定部
2e 第5設定部
3 記憶部
4 回転数決定部
5 工具径決定部
6 モータ出力値算出部
7 負荷比率算出部
8 表示部
9 切削能率算出部
10 条件変更部
50 切削工具選択装置
51 設定部
52 第1記憶部
53 第2記憶部
54 工具選択部

Claims (7)

  1. 工作機械に用いられる切削工具の加工条件を決定する加工条件決定装置であって、
    前記切削工具の切削速度を設定する第1設定部と、
    前記切削工具を保持する軸を回転させる駆動モータの最大出力値と、当該最大出力値に対応する当該駆動モータの回転数とを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶される前記駆動モータの最大出力値の定常値を取得し、取得された前記最大出力値の定常値に対応する前記駆動モータの回転数を決定する回転数決定部と、
    前記第1設定部により設定された前記切削速度及び前記回転数決定部により決定された前記駆動モータの回転数から、前記切削工具の工具径を算出する工具径決定部と、を備えることを特徴とする加工条件決定装置。
  2. 前記切削工具による切込深さa、切込幅a、前記切削工具の刃先形状に基づいて決まる1刃あたり送り量の最大値f、前記回転数決定部により決定される前記駆動モータの回転数n、前記切削工具の刃数z、前記工具径を基に予め取得される比切削抵抗k、及び予め取得される機械効率ηをそれぞれ初期値として設定する第2設定部と、
    下式により前記駆動モータの出力値Pを算出するモータ出力値算出部と、
    前記出力値と前記記憶部に記憶される前記最大出力値の定常値との比率である負荷比率を算出する負荷比率算出部と、
    前記負荷比率を表示する表示部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の加工条件決定装置。
    =a×a×f×n×z×k/(60×10×η)
  3. 前記出力値と、前記比切削抵抗と、前記機械効率とから、下式で表される切削能率Cを算出する切削能率算出部をさらに備え、
    前記表示部は、前記切削能率を表示するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の加工条件決定装置。
    =a×a×f×n×z
  4. 前記負荷比率を所望値に変更設定する第3設定部を備え、
    前記モータ出力値算出部は、前記変更設定された負荷比率を基に、前記出力値を再算出するように構成され、
    前記再算出された出力値を基に、前記切込深さ、前記切込幅、及び前記1刃あたり送り量からなる主要加工条件のうち少なくとも一つを変更する条件変更部をさらに備え、
    前記切削能率算出部は、前記再算出された出力値及び前記条件変更部により変更された値を基に、前記切削能率を再算出するように構成され、
    前記表示部は、前記再算出された切削能率からなる第1情報と、前記条件変更部により変更された前記主要加工条件及び変更されなかった前記主要加工条件からなる第2情報とのうち、少なくとも一方の情報を表示するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の加工条件決定装置。
  5. 前記切込深さ、前記切込幅、及び前記1刃あたり送り量からなる主要加工条件のうち少なくとも一つを変更設定する第4設定部をさらに備え、
    前記切削能率算出部は、前記第4設定部により変更設定された値に基づいて前記切削能率を再算出するように構成され、
    前記負荷比率算出部は、前記再算出された切削能率に基づいて前記負荷比率を再算出するように構成され、
    前記表示部は、前記再算出された切削能率及び前記再算出された負荷比率のうち少なくとも一方を表示するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の加工条件決定装置。
  6. 前記負荷比率を維持した状態で、前記切込深さ、前記切込幅、及び前記1刃あたり送り量のうち少なくとも一つを変更設定する第5設定部をさらに備え、
    前記切削能率算出部は、前記第5設定部により変更設定された値に基づいて前記切削能率を再算出するように構成され、
    前記表示部は、前記再算出された切削能率を表示するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の加工条件決定装置。
  7. 複数の切削工具を用いて加工を行う工作機械において、使用すべき前記切削工具を選択する切削工具選択装置であって、
    前記切削工具の切削速度を設定する設定部と、
    前記切削工具を保持する軸を回転させる駆動モータの最大出力値と、当該最大出力値に対応する当該駆動モータの回転数とを記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部に記憶される前記駆動モータの最大出力値の定常値を取得し、取得された前記最大出力値の定常値に対応する前記駆動モータの回転数を決定する回転数決定部と、
    前記設定部により設定された前記切削速度及び前記回転数決定部により決定された前記駆動モータの回転数から、前記切削工具の工具径を算出する工具径決定部と、
    前記複数の切削工具の各々の工具径を予め記憶する第2記憶部と、
    前記工具径決定部により算出された前記工具径と前記第2記憶部に記憶される前記工具径とを比較し、前記工具径が一致する場合には、当該工具径を有する前記切削工具を選択し、前記工具径が一致しない場合には、前記工具径決定部により算出された前記工具径に最も近い工具径を有する前記切削工具を選択する工具選択部と、を備えることを特徴とする切削工具選択装置。

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