JP6352219B2 - 粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、薄い粘着テープであっても剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮できる粘着テープに関する。
粘着テープは簡便に接合が可能なことから各種産業分野に用いられている。建築分野では養生シートの仮固定、内装材の貼り合わせ等に、自動車分野ではシート、センサー等の内装部品の固定、サイドモール、サイドバイザー等の外装部品の固定等に、電気電子分野ではモジュール組み立て、モジュールの筐体への貼り合わせ等に粘着テープが用いられている。
近年の部品の小型化、薄化又は軽量化、或いは、省資源化へのニーズの増大に従って、従来よりも薄い粘着テープが要望されている。しかしながら、薄い粘着テープでは充分な粘着力が得られず、定荷重を負荷したときに剥がれやすいという問題があった。なかでも、自動車部品又は電気電子機器の部品に使用されているポリプロピレン(PP)樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂等の低極性被着体に対して充分な粘着力が得られなかったり、荷重を負荷したときに剥がれやすかったりするという問題があった。
一方、粘着テープの粘着剤には、ビニルモノマー、アクリルモノマー等のラジカル重合性モノマーを重合させて得られたポリマーが頻用されている。ラジカル重合の種類としてはフリーラジカル重合が一般的である。しかしながら、フリーラジカル重合は、分子量及び分子量分布、共重合体組成等を充分に制御できず、低分子量成分が生成したり、共重合の場合であってもホモポリマーが生成したりするため、これらの成分が粘着テープの耐熱性低下、凝集力低下等を招いたり、粘着テープを剥がれやすくしたりする等の欠点がある。
これに対して、より制御されたラジカル重合として、リビングラジカル重合が検討されている。リビングラジカル重合は、重合反応が停止反応又は連鎖移動反応等の副反応で妨げられることなく分子鎖が生長していく重合であるため、分子量及び分子量分布、共重合体組成等を制御しやすく、低分子量成分等の生成を抑えることができる。
特許文献1には、有機テルル化合物を重合開始剤として用いてリビングラジカル重合法によりモノマーを共重合して得られた共重合体を含有する粘着剤が記載されており、この粘着剤は、耐熱性に優れた効果を示すことが記載されている。
しかしながら、近年要望されているほどの薄い粘着テープで、充分な粘着力、特にポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する充分な粘着力を得ることは難しく、更なる改善が求められている。
特許第5256515号公報
本発明は、薄い粘着テープであっても剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮できる粘着テープを提供することを目的とする。
本発明は、リビングラジカル重合により得られた、重量平均分子量30万〜200万、分子量分布(Mw/Mn)1.05〜2.5のアクリル系ポリマーを60重量%以上含有するポリマー成分と、ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂とを含有する粘着剤層を有する粘着テープである。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、リビングラジカル重合により得られた、重量平均分子量30万〜200万、分子量分布(Mw/Mn)1.05〜2.5のアクリル系ポリマーを主成分とするポリマー成分に、ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂を配合することにより、薄い粘着テープであっても剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮できる粘着テープが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の粘着テープは、リビングラジカル重合により得られた、重量平均分子量30万〜200万、分子量分布(Mw/Mn)1.05〜2.5のアクリル系ポリマー(本明細書中「リビングラジカル重合アクリル系ポリマー」ともいう)を60重量%以上含有するポリマー成分と、ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂とを含有する粘着剤層を有する。
上記粘着剤層が上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーと、上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂とを含有することにより、本発明の粘着テープは、薄い粘着テープであっても剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮することができる。
上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルや(メタ)アクリル酸等のアクリル系モノマーを原料として、リビングラジカル重合、好ましくは有機テルル重合開始剤を用いたリビングラジカル重合により得られたアクリル系ポリマーである。
リビングラジカル重合は、重合反応が停止反応又は連鎖移動反応等の副反応で妨げられることなく分子鎖が生長していく重合である。リビングラジカル重合によれば、例えばフリーラジカル重合等と比較してより均一な分子量及び組成を有するポリマーが得られ、低分子量成分等の生成を抑えることができるため、粘着テープが剥がれにくくなり、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が向上する。
なかでも、有機テルル重合開始剤を用いたリビングラジカル重合は、他のリビングラジカル重合とは異なり、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基及びニトリル基等の極性官能基を有するラジカル重合性モノマーをいずれも保護することなく、同一の開始剤で重合して均一な分子量及び組成を有するポリマーを得ることができる。このため、極性官能基を有するラジカル重合性モノマーを容易に共重合することができる。
上記有機テルル重合開始剤は、リビングラジカル重合に一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、有機テルル化合物、有機テルリド化合物等が挙げられる。
上記有機テルル化合物として、例えば、(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−クロロ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−メトキシ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−アミノ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−ニトロ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−シアノ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−メチルカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−フェニルカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−メトキシカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−フェノキシカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−スルホニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−トリフルオロメチル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−クロロ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−メトキシ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−アミノ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−ニトロ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−シアノ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−メチルカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−フェニルカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−メトキシカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−フェノキシカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−スルホニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−トリフルオロメチル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−クロロ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−メトキシ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−アミノ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−ニトロ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−シアノ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−メチルカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−フェニルカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−メトキシカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−フェノキシカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−スルホニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−トリフルオロメチル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、2−(メチルテラニル−メチル)ピリジン、2−(1−メチルテラニル−エチル)ピリジン、2−(2−メチルテラニル−プロピル)ピリジン、2−メチルテラニル−エタン酸メチル、2−メチルテラニル−プロピオン酸メチル、2−メチルテラニル−2−メチルプロピオン酸メチル、2−メチルテラニル−エタン酸エチル、2−メチルテラニル−プロピオン酸エチル、2−メチルテラニル−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メチルテラニルアセトニトリル、2−メチルテラニルプロピオニトリル、2−メチル−2−メチルテラニルプロピオニトリル等が挙げられる。これらの有機テルル化合物中のメチルテラニル基は、エチルテラニル基、n−プロピルテラニル基、イソプロピルテラニル基、n−ブチルテラニル基、イソブチルテラニル基、t−ブチルテラニル基、フェニルテラニル基等であってもよく、また、これらの有機テルル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記有機テルリド化合物として、例えば、ジメチルジテルリド、ジエチルジテルリド、ジ−n−プロピルジテルリド、ジイソプロピルジテルリド、ジシクロプロピルジテルリド、ジ−n−ブチルジテルリド、ジ−sec−ブチルジテルリド、ジ−tert−ブチルジテルリド、ジシクロブチルジテルリド、ジフェニルジテルリド、ビス−(p−メトキシフェニル)ジテルリド、ビス−(p−アミノフェニル)ジテルリド、ビス−(p−ニトロフェニル)ジテルリド、ビス−(p−シアノフェニル)ジテルリド、ビス−(p−スルホニルフェニル)ジテルリド、ジナフチルジテルリド、ジピリジルジテルリド等が挙げられる。これらの有機テルリド化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ジメチルジテルリド、ジエチルジテルリド、ジ−n−プロピルジテルリド、ジ−n−ブチルジテルリド、ジフェニルジテルリドが好ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記有機テルル重合開始剤に加えて、重合速度の促進を目的として重合開始剤としてアゾ化合物を用いてもよい。
上記アゾ化合物は、ラジカル重合に一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]四水和物、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。これらのアゾ化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記リビングラジカル重合において重合するアクリル系モノマーは特に限定されず、有機テルル重合開始剤を用いることで、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基及びニトリル基等の極性官能基を有するアクリル系モノマーであってもいずれも保護することなく用いることができ、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。また、上記アクリル系モノマーに加えて、ビニル化合物をモノマーとして用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いた場合、その含有量は特に限定されないが、上記ラジカル重合性モノマー中の好ましい上限は30重量%である。上記含有量が30重量%を超えると、上記粘着剤層のゲル分率が高くなりすぎて粘着テープが剥がれやすくなり、被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。
また、アクリル酸を用いることも好ましく、その含有量は特に限定されないが、上記ラジカル重合性モノマー中の好ましい下限は0.1重量%、好ましい上限は10重量%である。上記含有量が0.1重量%未満であると、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて、耐熱性が低下することがある。上記含有量が10重量%を超えると、上記粘着剤層が硬くなりすぎて、粘着テープが剥がれやすくなることがある。
上記ビニル化合物は特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。これらのビニル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記リビングラジカル重合においては、分散安定剤を用いてもよい。上記分散安定剤として、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
上記リビングラジカル重合の方法として、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記リビングラジカル重合において重合溶媒を用いる場合、該重合溶媒は特に限定されず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン等の非極性溶媒や、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の高極性溶媒を用いることができる。これらの重合溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、重合温度は、重合速度の観点から0〜110℃が好ましい。
上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーは、重量平均分子量(Mw)の下限が30万、上限が200万である。上記重量平均分子量が30万未満であると、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて、耐熱性が低下する。上記重量平均分子量が200万を超えると、塗工時の粘度が高すぎて塗工し難くなり、上記粘着剤層の厚みムラを発生させてしまうことがある。上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)の好ましい下限は40万、好ましい上限は130万である。
上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーは、分子量分布(Mw/Mn)が1.05〜2.5である。上記分子量分布が2.5を超えると、上記リビングラジカル重合において生成した低分子量成分等が増えるため、粘着テープが剥がれやすくなり、被着体に対する定荷重剥離性が低下する。上記分子量分布の好ましい上限は2.0であり、より好ましい上限は1.8であり、更に好ましい上限は1.7である。
なお、分子量分布(Mw/Mn)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比である。
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。具体的には、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、リビングラジカル重合アクリル系ポリマーをテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液を用いてGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Waters社製)等を使用できる。
上記ポリマー成分は、上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマー以外のポリマー、例えば、フリーラジカル重合により得られたポリマー等を含有してもよい。
ただし、上記ポリマー成分中における上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーの含有量の下限は60重量%であり、ポリマー成分の全量(100重量%)が上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーであることが好ましい。ポリマー成分中の上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーの含有量を60重量%以上とすることにより、薄くとも剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮できる粘着テープを得ることができる。
なお、上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂は、ポリマー成分には含まない。
上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂は、水酸基価の好ましい下限が25、好ましい上限が55である。上記水酸基価が上記範囲を外れると、粘着テープのポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。上記水酸基価のより好ましい下限は30、より好ましい上限は50である。
なお、水酸基価は、JIS K1557(無水フタル酸法)により測定できる。
上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂は、軟化温度の好ましい下限が70℃、好ましい上限が170℃である。上記軟化温度が70℃未満であると、上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂が柔らかすぎてポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。上記軟化温度が170℃を超えると、上記粘着剤層が硬くなりすぎて、粘着テープが剥がれやすくなり、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。上記軟化温度のより好ましい下限は120℃である。
なお、軟化温度とは、JIS K2207環球法により測定した軟化温度である。
上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂は、特に限定されないが、ロジンエステル系樹脂、テルペンフェノール樹脂等が挙げられ、ロジンエステル系樹脂が好ましい。
上記ロジンエステル系樹脂とは、アビエチン酸を主成分とするロジン樹脂、不均化ロジン樹脂及び水添ロジン樹脂、アビエチン酸等の樹脂酸の二量体(重合ロジン樹脂)等を、アルコールによってエステル化させて得られた樹脂である。エステル化に用いたアルコールの水酸基の一部がエステル化に使用されずに樹脂内に含有されることで、水酸基価が上記範囲に調整される。アルコールとしては、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールが挙げられる。
なお、ロジン樹脂をエステル化した樹脂がロジンエステル樹脂、不均化ロジン樹脂をエステル化した樹脂が不均化ロジンエステル樹脂、水添ロジン樹脂をエステル化した樹脂が水添ロジンエステル樹脂、重合ロジン樹脂をエステル化した樹脂が重合ロジンエステル樹脂である。
上記テルペンフェノール樹脂とは、フェノールの存在下においてテルペンを重合させて得られた樹脂である。
上記不均化ロジンエステル樹脂としては、例えば、荒川化学工業社製スーパーエステルA75(水酸基価23、軟化温度75℃)、同社製スーパーエステルA100(水酸基価16、軟化温度100℃)、同社製スーパーエステルA115(水酸基価19、軟化温度115℃)、同社製スーパーエステルA125(水酸基価15、軟化温度125℃)等が挙げられる。上記水添ロジンエステル樹脂としては、例えば、荒川化学工業社製パインクリスタルKE−359(水酸基価42、軟化温度100℃)、同社製エステルガムH(水酸基価29、軟化温度70℃)等が挙げられる。上記重合ロジンエステル樹脂としては、例えば、荒川化学工業社製ペンセルD135(水酸基価45、軟化温度135℃)、同社製ペンセルD125(水酸基価34、軟化温度125℃)、同社製ペンセルD160(水酸基価42、軟化温度160℃)等が挙げられる。
上記テルペン系粘着付与樹脂としては、例えば、ヤスハラケミカル社製YSポリスターG150(軟化点150℃)、同社製YSポリスターT100(軟化点100℃)、同社製YSポリスターG125(軟化点125℃)、同社製YSポリスターT115(軟化点115℃)、同社製YSポリスターT130(軟化点130℃)等が挙げられる。
これらのロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂の含有量は、上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマー100重量部に対する好ましい下限が5重量部、好ましい上限が40重量部である。上記含有量が5重量部未満であると、粘着テープが剥がれやすくなり、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。上記含有量が40重量部を超えても、ガラス転移温度(Tg)の上昇により上記粘着剤層が硬くなりすぎて、粘着テープが剥がれやすくなることがある。
上記粘着剤層は、必要に応じて、可塑剤、乳化剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料、シランカップリング剤、酸化防止剤等の添加剤等のその他の樹脂等を含有していてもよい。
上記粘着剤層は、ゲル分率の好ましい下限が1重量%、好ましい上限が70重量%である。上記ゲル分率が1重量%未満であると、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて、耐熱性が低下することがある。上記ゲル分率が70重量%を超えると、上記粘着剤層の架橋密度が高くなりすぎて、粘着テープが剥がれやすくなり、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。上記ゲル分率のより好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は60重量%である。
なお、ゲル分率は、次のようにして測定される。まず、粘着テープを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製し、試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させる。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出する。なお、試験片には、粘着剤層を保護するための離型フィルムは積層されていないものとする。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (1)
(W0:基材の重量、W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
上記範囲のゲル分率の粘着剤層を得る方法としては、架橋剤を添加して上記粘着剤層を構成する樹脂の主鎖間に架橋構造を形成する方法が好ましい。上記架橋剤の種類又は量を適宜調整することによって、上記粘着剤層のゲル分率を上記範囲に調整しやすくなる。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、基材に対する密着安定性に優れるため、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記イソシアネート系架橋剤として、例えば、コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製)、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記架橋剤の配合量は、上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマー100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。
本発明の粘着テープは、薄い粘着テープであっても剥がれにくいため、用途に応じて上記粘着剤層、及び、後述する基材を薄くすることができる。
上記粘着剤層の厚みは用途によって設定されるので特に限定されないが、好ましい下限が1μm、好ましい上限が100μmである。上記厚みが1μm未満であると、粘着テープが剥がれやすくなり、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対する定荷重剥離性が低下することがある。上記厚みが100μmを超えると、薄い粘着テープが得られないことがある。上記厚みのより好ましい下限は15μm、より好ましい上限は75μmである。
本発明の粘着テープは、基材を有するサポートタイプであってもよいし、基材を有さないノンサポートタイプであってもよい。サポートタイプの場合には、基材の片面に上記粘着剤層が形成されていてもよいし、両面に上記粘着剤層が形成されていてもよい。
上記基材は特に限定されないが、樹脂フィルム、樹脂発泡体、紙、不織布、ヤーンクロス布等が挙げられる。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、PETフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アクリル酸エステル共重合体等の変性オレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、シクロオレフィンポリマー樹脂フィルム等が挙げられる。
上記樹脂発泡体としては、例えば、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、アクリルフォーム、ウレタンフォーム、エチレンプロピレンゴムフォーム等が挙げられる。
上記ヤーンクロス布としては、例えば、ポリエチレンフラットヤーンを織ったものや、その表面に樹脂フィルムをラミネートしたもの等が挙げられる。
特にディスプレイモジュールの組み立てにおいて用いられる両面テープの場合には、光透過防止のために黒色印刷された基材、光反射性向上のために白色印刷された基材、金属蒸着されたフィルム基材等も用いることができる。
上記基材の厚みは用途によって設定されるので特に限定されないが、例えばフィルム基材の場合には1〜100μmが好ましく、5〜75μmがより好ましい。上記基材の厚みが1μm未満であると、粘着テープの機械的強度が低下することがある。上記基材の厚みが100μmを超えると、粘着テープの腰が強くなりすぎて、被着体の形状に沿って密着させて貼り合わせることが困難になることがある。
本発明の粘着テープの製造方法は特に限定されず、例えば、上記リビングラジカル重合アクリル系ポリマーと、上記ロジン系粘着付与樹脂又はテルペン系粘着付与樹脂とを、必要に応じて上記架橋剤等のその他の配合成分と共に混合し、攪拌して粘着剤溶液を調製し、続いて、この粘着剤溶液を離型処理したPETフィルムに塗工乾燥させて粘着剤層を形成し、得られた粘着剤層を基材の片面又は両面に転着させる方法、基材に直接塗工乾燥させる方法等が挙げられる。粘着剤溶液を離型処理したPETフィルムに塗工乾燥させて形成した粘着剤層を、基材なしでそのままノンサポートタイプの粘着テープとしてもよい。
本発明の粘着テープの用途は特に限定されないが、画像表示装置又は入力装置を搭載した電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)の組み立て、自動車部品の組み立て固定等のために用いられることが好ましい。より具体的には、例えば、自動車部品又は電気電子機器の部品等に使用されているポリプロピレン(PP)樹脂、ディスプレイモジュール等に用いられているシクロオレフィンポリマー樹脂等の低極性被着体に対して貼り合わせられることが好ましい。
本発明によれば、薄い粘着テープであっても剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮できる粘着テープを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(ラジカル重合ポリマー)
(合成1)
(合成1−1)
Tellurium(40メッシュ、金属テルル、アルドリッチ社製)6.38g(50mmol)をテトラヒドロフラン(THF)50mLに懸濁させ、これに1.6mol/Lのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(アルドリッチ社製)34.4mL(55mmol)を、室温でゆっくり滴下した。この反応溶液を金属テルルが完全に消失するまで攪拌した。この反応溶液に、エチル−2−ブロモーイソブチレート10.7g(55mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を濃縮し、続いて減圧蒸留して、黄色油状物の2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオン酸エチルを得た。
(合成1−2)
アルゴン置換したグローブボックス内で、反応容器中に、合成1−1で製造した2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオン酸エチル38μL、V−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)2.8mg、酢酸エチル1mLを投入した後、反応容器を密閉し、反応容器をグローブボックスから取り出した。続いて、反応容器にアルゴンガスを流入しながら、反応容器内に、表1に示すモノマー(BA:ブチルアクリレート、Aac:アクリル酸、HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート)の合計100g、重合溶媒として酢酸エチル66.5gを投入し、60℃で20時間重合反応を行い、リビングラジカル重合アクリル系ポリマー含有溶液を得た。
得られたリビングラジカル重合アクリル系ポリマーをテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過し、得られた濾液をゲルパミエーションクロマトグラフ(Waters社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、ポリマーのポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。カラムとしてはGPC KF−806L(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。
(合成2)
合成1−1で製造した2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオン酸エチルを58μL、V−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)4.2mgを変えた以外は合成1−2と同様にしてリビングラジカル重合アクリル系ポリマー含有溶液を得て、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(合成3)
合成1−1で製造した2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオン酸エチルを17μL、V−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)1.2mgを変えた以外は合成1−2と同様にしてリビングラジカル重合アクリル系ポリマー含有溶液を得て、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(合成4)
合成1−1で製造した2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオン酸エチルを230μL、V−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)17mgを変えた以外は合成1−2と同様にしてリビングラジカル重合アクリル系ポリマー含有溶液を得て、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(合成5)
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチル50gを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてV−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)0.15gを酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入し、表1に示すモノマーの合計100gを2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてV−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)0.15gを酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入し、4時間重合反応を行い、フリーラジカル重合ポリマー含有溶液を得た。
合成1と同様にして、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
Figure 0006352219
(粘着付与樹脂)
表2に示す粘着付与樹脂を使用した。
Figure 0006352219
(実施例1〜8、比較例1〜6)
上記で得られたラジカル重合ポリマー含有溶液に、その不揮発分100重量部に対して表3、4に示す所定量の粘着付与樹脂を添加し、酢酸エチルを加えて攪拌し、更に、架橋剤(IPDI:イソホロンジイソシアネート)、粘着付与樹脂を表3、4に示す所定量添加して攪拌し、不揮発分30重量%の粘着剤溶液を得た。厚み50μmの離型処理したPETフィルムに、得られた粘着剤溶液を、乾燥後に表3、4に示すテープ厚みとなるように塗工した後、70℃で10分間乾燥させ、粘着テープを得た。なお、粘着剤層の両側の表面には、粘着剤層を保護するための離型フィルムを積層した。
得られた粘着テープを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製し、離型フィルムを剥離除去した。試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させた。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (1)
(W0:基材の重量、W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
(評価)
実施例、比較例で得られた粘着テープについて、下記の評価を行った。結果を表3、4に示した。
(1)ポリプロピレン(PP)板に対する定荷重剥離性
幅20mm×50mmの裏打ちした粘着テープをポリプロピレン(PP)板に貼り、23℃50%湿度で一晩養生した後、60℃で90°の方向に50gの荷重を掛け、30分後の剥離距離を測定した。
◎:剥離距離が5mm以下
○:剥離距離が5mmを超えるが10mm以下
△:剥離距離が10mmを超えるが15mm以下
×:剥離距離が15mmを超える
Figure 0006352219
Figure 0006352219
本発明によれば、薄い粘着テープであっても剥がれにくく、ポリプロピレン(PP)板等の低極性被着体に対して高い定荷重剥離性を発揮できる粘着テープを提供することができる。

Claims (8)

  1. リビングラジカル重合アクリル系ポリマーを60重量%以上含有するポリマー成分と、水酸基を有するロジン系粘着付与樹脂と、架橋剤とを含有する粘着剤層を有し、
    前記リビングラジカル重合アクリルポリマーは、重量平均分子量が30万〜200万であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.05〜2.5であり、かつ、極性官能基を有するラジカル重合性モノマーに由来する構成単位を有し、
    前記水酸基を有するロジン系粘着付与樹脂は、軟化温度が70〜170℃、かつ、水酸基価が25以上であり、
    前記粘着剤層のゲル分率が1〜70重量%であることを特徴とする粘着テープ。
  2. 極性官能基を有するラジカル重合性モノマーに由来する構成単位が、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位であることを特徴とする請求項1記載の粘着テープ。
  3. リビングラジカル重合アクリルポリマー中の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位の含有量が30重量%以下であることを特徴とする請求項2記載の粘着テープ。
  4. 極性官能基を有するラジカル重合性モノマーに由来する構成単位が、アクリル酸に由来する構成単位であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の粘着テープ。
  5. リビングラジカル重合アクリルポリマー中のアクリル酸に由来する構成単位の含有量が0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項4記載の粘着テープ。
  6. リビングラジカル重合アクリル系ポリマー100重量部に対する水酸基を有するロジン系粘着付与樹脂の含有量が5〜40重量部であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の粘着テープ。
  7. 架橋剤は、イソシアネート系架橋剤であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の粘着テープ。
  8. リビングラジカル重合アクリル系ポリマー100重量部に対する架橋剤の含有量が0.01〜5重量部であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の粘着テープ。
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