JP6349965B2 - ダンパ装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ダンパ装置に関する。
従来、ダンパ装置は入力と出力との間に設けられ、入力側で発生するトルク変動を吸収し緩和するものであるが、ダンパ装置では入力部材と出力部材との間に設けられる弾性部材の伸縮によってトルク変動を緩和するダンパ部と、入力側で発生したトルクが所定トルクを超えた場合に、入力と出力との間で相対回転が生じ、出力側への過大なトルクの伝達を抑制するリミッタ部とを有したダンパ装置が知られている。
特許第5098825号公報
この種のダンパ装置では、適用されるものによって、軸方向にサイズがより大型化するのが好ましくない。特に、ダンパ装置を車両に適用する場合には小型化することが好ましい。すなわち、ダンパ部およびリミッタ部の配置や構成を改良することにより軸方向により小型に構成することが可能なダンパ装置を提供することである。
実施形態のダンパ装置は、例えば、回転中心回りに回転し、上記回転中心の軸方向に互いに離間した二つの壁部を有した第一の部分と、上記第一の部分よりも径方向の外側に第二の部分と、を有した第一の部材と、上記回転中心回りに回転し、上記二つの壁部の間に位置された第三の部分と、上記第二の部分と上記軸方向に離間し上記第三の部分から上記径方向の外側に向けて延びた第四の部分と、を有した第二の部材と、上記第一の部材と上記第二の部材との間に位置し、上記回転中心回りの相対的な回転により弾性的に伸縮する弾性部材と、上記回転中心回りに回転可能となり、上記第二の部分と上記軸方向に重なった第五の部分を有した第三の部材と、上記第二の部分と上記第五の部分との間に設けられ、少なくとも一部が上記弾性部材と上記径方向に重なり合って配置された摩擦部材を有し、上記第一の部材と上記第三の部材との間のトルク差が所定値以上となった場合に上記摩擦部材が上記第二の部分および上記第五の部分のうち一方と摺動して上記第一の部材と上記第三の部材とが上記回転中心回りに相対的に回転するリミッタ部と、上記第一の部材と上記第三の部材との間に介在し、上記第一の部材と上記第三の部材との間のトルク差が所定値以上となった場合に、上記第一の部材および上記第三の部材のうち少なくとも一方と摺動し、かつ、上記第一の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持する第一の摺動部材と、を備える。実施形態のダンパ装置によれば、弾性部材とリミッタ部の摩擦部材との少なくとも一部同士が径方向に重なり合うため、径方向に重なり合わない場合に比べて、ダンパ装置が軸方向により小型化されうる。また、第一の部材と第三の部材とが回転中心回りに相対的に回転する場合に第一の部材が回転中心回りに支持される構成が、上記第一の摺動部材によって比較的簡素な構成によって実現されやすい。
また、実施形態のダンパ装置は、例えば、回転中心回りに回転し、上記回転中心の軸方向に互いに離間した二つの壁部を有した第一の部分と、上記第一の部分よりも径方向の外側に第二の部分と、を有した第一の部材と、上記回転中心回りに回転し、上記二つの壁部の間に位置された第三の部分と、上記第二の部分と上記軸方向に離間し上記第三の部分から上記径方向の外側に向けて延びた第四の部分と、を有した第二の部材と、上記第一の部材と上記第二の部材との間に位置し、上記回転中心回りの相対的な回転により弾性的に伸縮する弾性部材と、上記回転中心回りに回転可能となり、上記第二の部分と上記軸方向に重なった第五の部分を有した第三の部材と、上記第二の部分と上記第五の部分との間に設けられ、少なくとも一部が上記弾性部材と上記径方向に重なり合って配置された摩擦部材を有し、上記第一の部材と上記第三の部材との間のトルク差が所定値以上となった場合に上記摩擦部材が上記第二の部分および上記第五の部分のうち一方と摺動して上記第一の部材と上記第三の部材とが上記回転中心回りに相対的に回転するリミッタ部と、を備え、上記第二の部材には開口部が設けられるとともに、上記第二の部分は、上記開口部の内側で上記第一の部分に上記軸方向の両側から挟まれた状態で結合されており、上記第二の部分と上記第二の部材の上記開口部の内側の端面とは互いに当接可能に構成され、上記第二の部分と上記端面とが互いに当接した場合に、上記第一の部材および上記第三の部材と上記第二の部材との上記回転中心回りの相対的な回転範囲が制限される。実施形態のダンパ装置によれば、弾性部材とリミッタ部の摩擦部材との少なくとも一部同士が径方向に重なり合うため、径方向に重なり合わない場合に比べて、ダンパ装置が軸方向により小型化されうる。また、弾性部材の圧縮量を制限できる構成が、上記構成によって比較的簡単に実現されやすい。
また、上記ダンパ装置では、例えば、上記第二の部材と上記第三の部材との間に介在し、上記第二の部材および上記第三の部材のうち少なくとも一方と摺動し、かつ、上記第二の部材を上記回転中心回りに回転可能に支持する第二の摺動部材を備える。よって、実施形態のダンパ装置によれば、第二の部材が回転中心回りに支持される構成が、上記第二の摺動部材によって比較的簡素な構成によって実現されやすい。
また、上記ダンパ装置では、例えば、上記第一の摺動部材は、上記第二の部材が上記軸方向に傾くのを抑制する抑制部を有する。よって、実施形態のダンパ装置によれば、第二の部材が回転中心回りの回転に伴って軸方向に移動するのが抑制される構成が、抑制部によって比較的簡素な構成によって実現されやすい。
また、上記ダンパ装置では、例えば、上記抑制部は、上記第二の部材と上記回転中心から上記径方向に離間した位置で接触することにより、上記第二の部材が上記抑制部と接触した状態よりも傾くのを抑制する。よって、実施形態のダンパ装置によれば、抑制部によって第二の部材の径方向のより外側を支持することができるため、第二の部材の傾きがより効果的に抑制されやすい。
図1は、実施形態のダンパ装置の一例の軸方向から見た正面図である。 図2は、実施形態のダンパ装置の一例の軸方向から見た背面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、図3の一部が拡大して示された断面図である。 図5は、図1のV-V線に沿った断面図である。 図6は、図1に示された第一の部材(の第二の部分)の正面図である。 図7は、図1に示された第二の部材の正面図である。 図8は、実施形態のダンパ装置の第一の部材(の第二の部分)が第二の部材の開口部の内側の端面に当接した状況の一例を示した図である。
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成(技術的特徴)、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能であるとともに、基本的な構成(技術的特徴)によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)を得ることが可能である。
本実施形態のダンパ装置100は、例えば、入力となるエンジン(動力装置、図示されず)と出力となるトランスミッション(変速装置、図示されず)との間に位置される。ダンパ装置100は、入力と出力との間で駆動力(トルク、回転)の変動を緩和する(一時的に蓄える)ことができる。なお、ダンパ装置100は、エンジンとトランスミッションとの間には限らず、他の二つの回転要素間、例えば、エンジンと回転電機(モータジェネレータ)との間、に設けることが可能であるし、種々の車両(例えば、ハイブリッド自動車)や、回転要素を有した機械等に設けることが可能である。なお、以下の説明では、特に言及しない限り、軸方向は回転中心Ax(回転軸、軸心)の軸方向、径方向は回転中心Axの径方向、周方向は回転中心Axの周方向を示す。また、本実施形態では、便宜上、図3の右側からの視線を正面視とし、図3の左側からの視線を背面視とする。また、軸方向のエンジン側(図3,4での左側)を軸方向の一方側とし、軸方向の変速機側(図3,4での右側)を軸方向の他方側とする。
ダンパ装置100は、回転中心Ax回りに回転する。図1〜3に示されるように、ダンパ装置100は、全体としては、軸方向に薄い扁平な円盤状に構成されている。
図3,4に示されるように、ダンパ装置100は、ダンパ部101と、リミッタ部102と、を有する。ダンパ部101は、リミッタ部102の径方向の内側に位置されている。ダンパ部101は、軸方向に薄い扁平な円盤状を呈し、リミッタ部102も、軸方向に薄い扁平な円盤状を呈する。ダンパ部101は、入力と出力間に設けられた弾性部材(例えば、第一の弾性部材5)の弾性的な伸縮によってトルク変動を緩和する。リミッタ部102は、互いに軸方向に積層された状態で押圧された部材同士のずれによって、入力と出力との間で過大なトルクの伝達を遮断する。
図3,4に示されるように、ダンパ部101は、第一の部材1(第1プレート)および第二の部材2(第2プレート)を有している。第一の部材1は、ダンパ部101のうち軸方向の他方側(図3,4で右側)に位置され、第二の部材2は、第一の部材1よりも軸方向の一方側(図3,4で左側)に位置されている。そして、第二の部材2が入力側(エンジンの出力軸S1側)に接続され、第一の部材1が出力側(トランスミッションの入力軸S2側、第三の部材3)に接続されている。第一の部材1および第二の部材2は、それぞれ、回転中心Ax回りに回転可能に設けられている。第一の部材1および第二の部材2は、それぞれ、回転中心Axと交叉して(直交して)径方向に広がった円環状かつ板状に構成されている。第一の弾性部材5は、第一の部材1と第二の部材2との間に位置され、周方向に沿って延びている。第一の部材1と第二の部材2との相対的な回転に伴って第一の弾性部材5が周方向に弾性的に伸縮することにより、入出力間でのトルク変動が緩和される。
第一の部材1は、図3〜6に示されるように、第一の部分11と第二の部分12とを有する。第一の部分11(離間壁部)は、第一の部材1のうち径方向の内側の部分であり、第二の部分12(円環部)は、第一の部材1のうち第一の部分11から径方向の外側に位置されている。第一の部分11は、回転中心Axの軸方向に互いに離間した二つの壁部16,17を有する。壁部16は、壁部17の軸方向の一方側に位置されている。壁部16,17(プレート)は、それぞれ、回転中心Axと交叉して(直交して)径方向に広がった円環状かつ板状に構成されている。壁部16,17は、結合具C2(例えば、リベット)を介して互いに結合されている。
第二の部分12は、壁部13〜15(プレート)を有する。壁部13は、第二の部分12のうち軸方向の一方側(図3,4では左側)に位置され、壁部15は、第二の部分12のうち軸方向の他方側(図3,4では右側)に位置され、壁部14は、壁部13と壁部15との間に位置されている。壁部13〜15は、それぞれ、回転中心Axと交叉して(直交して)径方向に広がった円環状かつ板状に構成されている。壁部13の径方向の内側の端部は、壁部16,17に、軸方向に挟まれている。壁部13は、結合具C2を介して、壁部16,17とともに結合されている。壁部13は、径方向の外側に延びている。壁部13の径方向外側の端部と壁部15の径方向外側の端部とが、軸方向に重なり合うとともに、結合具C1(例えばリベット、図5参照)を介して一体に結合されている。壁部13の径方向の内側の部分と壁部15の径方向の内側の部分とは、軸方向に互いに離間して内部に空間が形成されている。壁部14の径方向の外側の端部には、突出部14a(図3の下部参照)が設けられている。突出部14aは、軸方向の一方側(図3の左側)に突出している。突出部14aは、壁部13に設けられた開口部13bに挿入されている。突出部14aと開口部13b(の縁部)とは周方向に互いに引っ掛かっている。よって、壁部14は、壁部13と一体に回転する。すなわち、第一の部材1を構成する壁部13〜17は、回転中心Ax回りに一体に回転する。壁部13〜17は、いずれも、金属材料で構成される。
図2に示されるように、壁部16,17には、それぞれ、周方向に間隔をあけて複数の開口部16a,17aが設けられている。図3に示されるように、これら開口部16aおよび開口部17aは、例えば、互いに軸方向に重なり合った貫通孔として構成されうる。開口部16aおよび開口部17aには、それぞれの周方向の一方側の縁部と他方側の縁部との間に初期状態(セット状態)の第一の弾性部材5が配置されている。
図6に示されるように、壁部13は、円環状の基部13dと、基部13dから径方向の内側(回転中心Ax側)に向けて突出した複数(例えば、四つ)の突出部13eと、を有する。基部13dおよび突出部13eには、それぞれ、周方向に間隔をあけて複数の開口部13a,13b,13c,13hが設けられている。開口部13aは、突出部13eに設けられ、第一の部材1の開口部16b,17b(図4参照)とともに結合具C2が通される貫通孔として構成されうる。開口部13bは、基部13dに設けられ、第一の部材1の突出部14a(図3参照)が周方向に引っ掛かる長穴として構成されうる。開口部13cは、基部13dに設けられ、第一の部材1の開口部15a(図5参照)とともに結合具C1が通される貫通孔として構成されうる。また、開口部13hは、周方向に隣り合う二つの突出部13e,13eの間に形成された切欠部(凹部、溝部)として構成されうる。
図7に示されるように、第二の部材2は、筒状部23と、壁部24,25と、を有する。壁部25は、第二の部材2のうち径方向の外側の部分であり、円環状かつ板状に形成されている。筒状部23は、壁部25の径方向の内側の縁部に位置されている。壁部24は、筒状部23よりも径方向の内側に位置されている。第二の部材2を構成する筒状部23、壁部24、および壁部25は、例えば、一つのプレートによって構成されうる。
また、図3,4に示されるように、第二の部材2は、第一の部材1よりも軸方向の一方側に位置されている。壁部25は、第一の部材1の壁部13(第二の部分12)の軸方向の一方側(図3,4では左側)に間隔をあけて位置されている。筒状部23は、壁部25の径方向の内側の縁部から、径方向の内側かつ軸方向の他方側(図3,4では右側)へ向けて斜めに突出し、円錐面状の壁部を構成している。図3の回転中心Axよりも下側に例示されるように、筒状部23は、第一の部材1(壁部13)に設けられた開口部13h(図2,6も参照)を貫通している。壁部24は、筒状部23の軸方向の他方側(図3,4では右側)の端部から径方向の内側に向けて延びている。壁部24は、回転中心Axと交叉して(直交して)径方向に広がった円環状かつ板状に構成されている。図3の回転中心Axよりも下側に例示されているように、壁部24は、第一の部材1(第一の部分11)の壁部16と壁部17との間に位置されている。壁部25は、筒状部23から径方向の外側に向けて延び(張り出し)、回転中心Axと交叉して(直交して)径方向に広がった円環状かつ板状に構成されている。
また、図7に示されるように、第二の部材2の壁部25および筒状部23よりも径方向の内側には、周方向に間隔をあけて複数の開口部29が設けられている。開口部29は、例えば、軸方向すなわち図7の紙面と垂直な方向に沿って、壁部24を貫通した貫通孔として構成されうる。開口部29は、開口部29a,29b,29eを含む。開口部29bは、開口部29のうち径方向の外側に位置され、開口部29aは、開口部29bよりも径方向の内側に位置され、開口部29eは、開口部29aよりも径方向の内側に位置されている。
開口部29bは、壁部24と筒状部23の少なくとも一部とに亘って設けられている。そして、図8に示されるように、壁部13の少なくとも一部(突出部13e)が開口部29bに挿入されている。開口部29a内には、周方向の一方側の縁部と他方側の縁部とに亘って初期状態(セット状態)の第一の弾性部材5(図2〜4参照)が位置される。図2に示されるように、開口部29aは、第一の部材1の開口部16aおよび開口部17aと軸方向に重なり合っている。図7に示されるように、開口部29eは、例えば、径方向の外側(回転中心Axとは反対側)に向けて開口された凹部(切欠部)として構成されうる。また、壁部25には、周方向に間隔をあけて複数の開口部25aが設けられている。開口部25aは、例えば、軸方向に沿って壁部25を貫通した貫通孔として構成されうる。図3に示されるように、第二の部材2は、開口部25aを通された結合具C3(例えば、ボルトやねじ等)によって、フライホイールFW(質量体、慣性体)に結合(一体化)されている。すなわち、本実施形態では、第二の部材2は、フライホイールFWを介してエンジンの出力軸S1に結合され、当該出力軸S1と一体的に回転する。第二の部材2、すなわち筒状部23、壁部24および壁部25は、例えば、金属材料で構成されうる。なお、本実施形態では、筒状部23より連続して内径側に位置し、径方向に延在した壁部24の少なくとも一部が第三の部分21(内径支持部)の一例であり、筒状部23より連続して外径側に位置し、径方向に延在した壁部25の少なくとも一部が第四の部分22(外径環状部)の一例である。すなわち、第三の部分21は、回転中心Ax回りに回転可能に構成され、二つの壁部16,17の間に位置された部分であり、第四の部分22は、第二の部分12と軸方向に離間し第三の部分21から径方向の外側に向けて延びた部分である。
図2〜4に示される第一の弾性部材5は、例えば、金属材料で構成され、周方向に略沿って延びたコイルスプリングである。図2〜4に示されるように、第一の弾性部材5は、互いに軸方向に重なり合った開口部16a,17aおよび開口部29a内に収容されている。このような構成で、第一の部材1の開口部16a,17aの周方向の一方側の縁部と第二の部材2の開口部29aの周方向の他方側の縁部とが互いに近付く方向に相対的に回転すると、それら縁部によって第一の弾性部材5が弾性的に縮む。逆に、開口部16a,17aおよび開口部29a内で弾性的に縮んだ状態で、第一の部材1の開口部16a,17aの周方向の一方側の縁部と第二の部材2の開口部29aの周方向の他方側の縁部とが互いに遠ざかる方向に相対的に回転すると、第一の弾性部材5は弾性的に伸びる。すなわち、第一の弾性部材5は、第一の部材1と第二の部材2との間に挟まれ、回転中心Ax回りの相対的な回動に伴って略周方向に沿って弾性的に伸縮する。第一の弾性部材5は、弾性的に縮むことによりトルクを圧縮力として蓄え、弾性的に伸びることにより圧縮力をトルクとして放出する。第一の弾性部材5は、このように、第一の部材1と第二の部材2との間に位置され、第一の部材1と第二の部材2とに周方向に略沿って挟まれて、周方向に略沿って弾性的に伸縮する。ダンパ部101は、第一の弾性部材5の伸縮によってトルク変動を緩和することができる。
また、図6〜図8に示されるように、本実施形態では、図6,8に示される壁部13の突出部13e(第二の部分12)は、図7,8に示される第二の部材2の開口部29bの内側の端面に当接可能に構成されている。具体的には、開口部29bの周方向の端面は、突出部13eの周方向の端部13fと周方向に対向する対向領域29cを含み、この対向領域29cと突出部13eの端部13f(両端部)とが互いに当接可能に構成されている。また、突出部13eと開口部29bの内側の端面(対向領域29c)とは、第一の部材1と第二の部材2とが回転中心Ax回りに相対的に回転した場合に、互いに当接するよう構成されている。すなわち、突出部13e(の端部13f)と開口部29bの内側の端面(対向領域29c)とによって、第一の部材1と第二の部材2との回転中心Ax回りの相対的な回転の範囲が制限されている。よって、本実施形態によれば、例えば、第一の弾性部材5の圧縮量を制限することができる。よって、例えば、第一の弾性部材5の圧縮量が規定値(許容値)を超えることを抑制できるため、第一の弾性部材5の耐久性の低下が抑制されやすい。このように、本実施形態では、壁部13の突出部13eが、第一の部材1と第二の部材2との回転中心Ax回りの相対的な回転の範囲を制限するストッパ部として機能するよう構成されている。
図3,4に示されるように、第四の部材4は、ダンパ部101の軸方向の中央部に位置されている。第四の部材4は、複数(例えば二つ)の壁部41,42を有する。壁部41は、第四の部材4のうち軸方向の一方側(図3,4では左側)に位置され、壁部42は、第四の部材4のうち軸方向の他方側に位置されている。壁部41は、壁部42の軸方向の一方側に位置されている。壁部41,42(プレート)は、それぞれ、回転中心Axと交叉して(直交して)広がった円環状かつ板状に構成され、互いに軸方向に離間した部位を有している。図4に示されるように、壁部41および壁部42は、結合具C5(例えば、リベット)によって、互いに結合(一体化)されている。また、図7に示されるように、開口部29eには、結合具C5(ストッパ部)が入る開口部29e1が含まれている。結合具C5が開口部29e1の周方向の端面と当接することにより、第二の部材2と第四の部材4との回転中心Ax回りに相対的な回転の範囲が制限されている。また、図7に示されるように、開口部29eには、第二の弾性部材(サブダンパ、例えばコイルスプリング、図示されず)が入る開口部29e2が含まれる。第二の弾性部材は、第二の部材2と第四の部材4との間に挟まれ、回転中心Ax回りの相対的な回動に伴って略周方向に沿って弾性的に伸縮するよう構成されうる。第二の弾性部材は、第一の弾性部材5と同様に、弾性的に縮むことによりトルクを圧縮力として蓄え、弾性的に伸びることにより圧縮力をトルクとして放出する。ダンパ部101は、第二の弾性部材の伸縮によってもトルク変動を緩和することができる。
図3,4に示されるように、第三の部材3(第三プレート)は、第一の部材1および第二の部材2と回転中心Axで同軸となっており、ダンパ部101の径方向の内側および軸方向の他方側に位置されている。第三の部材3は、筒状部32と、壁部33,34と、を有する。筒状部32(基部、ハブ)は、シャフトS2(トランスミッションの入力軸)を囲うように設けられている。筒状部32は、回転中心Axを中心とする円筒状に構成されている。筒状部32は、圧入やスプライン結合等によって、シャフトS2と結合され、当該シャフトS2と一体に回転する。壁部33(突出部)は、筒状部32の軸方向の他方側(図3,4では右側)の端部から、径方向の外側に向けて張り出し、突出している。壁部33は、回転中心Axと交叉する(直交する)略円環状かつ板状に構成されている。また、壁部33は、第一の弾性部材5の軸方向の他方側(図3,4では右側)に(離間して)位置されている。壁部34(リミッタプレート)は、壁部33から径方向の外側に向けて延びている。壁部34は、回転中心Axと交叉して(直交して)径方向に広がった円環状かつ板状に構成されている。壁部34の径方向の外側の部分(周縁部、縁部)は、第一の部材1の壁部14と壁部15との間に位置されている。壁部33と壁部34とは、それぞれの開口部33a,34aを通された結合具C4(例えば、リベット)によって、互いに結合(一体化)されていることから、壁部33は壁部34(リミッタプレート支持部)を支持する。第3の部材3は、例えば、金属材料で構成されうる。図3,4に示されるように、壁部34の径方向の外側の縁部(端部)は、第二の部分12と軸方向にて重なっている。すなわち、壁部34の外縁部は、第五の部分31の一例である。
そして、本実施形態では、図4に示されるように、第一の部材1の第二の部分12(例えば、壁部14)と第三の部材3の第五の部分31(壁部34の外縁部)との間に、摩擦部材(例えば、第二の摩擦部材37)が位置されている。第五の部分31は、第二の部分12の壁部13および壁部15が離間して外周端部で一体となり、壁部13と壁部15との間に形成される内部空間に収まるようになっており、摩擦部材(第一の摩擦部材36、第二の摩擦部材37)の取付部となる。摩擦部材は、リミッタ部102の構成要素の一部である。リミッタ部102は、ダンパ部101の径方向の外側に位置され、全体として円環状に構成されている。具体的に、本実施形態では、リミッタ部102は、軸方向の他方側(図4の右側)から一方側(図4の左側)にかけて、壁部15、第一の摩擦部材36、壁部34、第二の摩擦部材37、壁部14、第三の弾性部材38、ならびに壁部13を有する。これら壁部15、第一の摩擦部材36、壁部34、第二の摩擦部材37、壁部14、第三の弾性部材38、ならびに壁部13は、軸方向に互いに密着した状態で積層されている。ここで、本実施形態では、例えば、第二の摩擦部材37および第一の摩擦部材36が、第一の弾性部材5と径方向に重なり合っている。よって、本実施形態によれば、第一の弾性部材5と第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37とが径方向に重ならず、ダンパ部101とリミッタ部102とが軸方向にずれて配置された構成に比べて、ダンパ装置100が軸方向により小型に構成されやすい。
第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37は、いずれも回転中心Axと交叉して(直交して)広がった円環状かつ板状に構成されている。図3,4に示されるように、第一の摩擦部材36は、壁部15と壁部34の外縁部との間に挟まれており、第二の摩擦部材37は、壁部14と壁部34の外縁部との間に挟まれている。図3の回転中心Axよりも下側に例示されるように、第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37には、それぞれ、周方向に間隔をあけて複数の開口部36a,37a(例えば貫通孔)が設けられている。開口部36aには、壁部15に設けられた突出部15bが挿入され、開口部37aには、壁部14に設けられた突出部14bが挿入される。すなわち、開口部36aに突出部15bが収容されることによって、壁部15と第一の摩擦部材36とが少なくとも回転中心Ax回りに一体化され、開口部37aに突出部14bが収容されることによって、壁部14と第二の摩擦部材37とが少なくとも回転中心Ax回りに一体化されている。したがって、第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37は、壁部15および壁部14、すなわち第一の部材1と、回転中心Ax回りに一体的に回転する。第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37は、例えば、ガラス繊維材料や合成ゴム等を含有した合成樹脂材料等で構成されうる。
図3,4に示されるように、第三の弾性部材38は、軸方向に重なった壁部13と壁部14との間に位置され、壁部13および壁部14に、互いに軸方向に離間する方向の弾性力を与えている。また、第三の弾性部材38は、第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37の摺動面と軸方向に重なっている。第三の弾性部材38は、第二の摩擦部材37、壁部34、および第一の摩擦部材36を間に挟んだ状態で、壁部14を壁部15に押し付けている。すなわち、第三の弾性部材38の付勢力による荷重によって、第二の摩擦部材37と壁部34との間で摩擦力が生じ、壁部34と第一の摩擦部材36との間で摩擦力が生じている。本実施形態では、これらの摩擦力(最大静止摩擦力)を超えるトルク差(リミットトルク、閾値)となるまで、第一の部材1(および第二の部材2)と第三の部材3とはすべらない。第三の弾性部材38は、例えば、金属材料で構成された円環状(円筒状)の板バネ(皿バネ、コーンスプリング)で構成されうる。
リミッタ部102では、ダンパ部101とリミッタ部102のダンパ部101とは反対側(第二の部材2側)とのトルク差が、設定範囲内(許容範囲内)の閾値より小さい状態では、第三の弾性部材38の付勢力によってリミッタ部102では滑りが生じず、ダンパ部101とリミッタ部102とを含むダンパ装置100が一体的に回転する。一方、ダンパ部101と、リミッタ部102のダンパ部101とは反対側(第二の部材2側)と、のトルク差が閾値より大きい状態では、リミッタ部102で第三の弾性部材38の付勢力による摩擦力(最大静止摩擦力)を超えた滑りが生じる。リミッタ部102は、このようにトルクリミッタとして機能し、設定値を超える過大なトルクの伝達が抑制される。
図4に示される第一の摺動部材6は、ダンパ部101のうち径方向の内側かつ軸方向の一方側に位置されている。第一の摺動部材6は、筒状部61と、壁部62と、突出部63と、を有する。筒状部61は、第一の摺動部材6のうち、径方向の内側に位置されている。壁部62は、筒状部61から径方向の外側に張り出している。突出部63は、壁部62の径方向の外側の端部から、軸方向の他方側へ向けて突出している。
図4に示されるように、筒状部61は、回転中心Axを中心とする円筒状に構成され、第一の部材1の壁部16と第三の部材3の筒状部32との間に介在している。筒状部61は、回転中心Axを中心とする円筒状に構成されている。筒状部61は、径方向の内側(回転中心Ax側)で筒状部32と対向(接触)する面61a(第一の面、内面)と、径方向の外側(回転中心Axとは反対側)で壁部16と対向(接触)する面61b(第二の面、外面)と、を有する。
壁部62は、回転中心Axと交叉して(直交して)広がった円環状かつ板状に構成されている。壁部62は、軸方向に壁部16(第一の部材1)と壁部41(第四の部材4)との間に挟まれている。また、壁部62は、軸方向の一方側(図4では左側)で壁部16と対向(接触)する面62a(第一の面)と、軸方向の他方側(図3,4では右側)で壁部41と対向(接触)する面62b(第二の面)と、を有する。面62bには、結合具C5の端部が入る開口部62cが設けられている。開口部62cは、例えば、軸方向の他方側(図4では右側、壁部41側)に向けて開口された凹部(溝部)として構成されうる。開口部62cは、図示されないが面62bに円環状または円弧状に形成され、結合具C5の逃げ穴として機能する。
突出部63は、軸方向の他方側(図4では右側、壁部24側)へ向けて壁部62と交叉する方向(直交する方向)に延びている。突出部63は、例えば円筒状に構成される。また、突出部63は、壁部24の軸方向の一方側(図4では左側)で僅かな隙間(クリアランス)を介して当該壁部24と対向している。よって、突出部63は、壁部24が傾いた場合に、当該壁部24の少なくとも一部と接触する。また、突出部63は、回転中心Axから径方向に離間した位置で壁部24と対向している。よって、例えば、壁部24が傾いた場合に、突出部63によって壁部24のより先端側(径方向の外側)を支持することができ、壁部24の傾きがより効果的に抑制されやすい。突出部63は、壁部24(第二の部材2)が軸方向に傾くのを抑制する抑制部の一例である。
また、図4に示されるように、筒状部61(軸受部)は、第三の部材3の筒状部32を取り囲む(覆う)状態に取り付けられている。リミッタ部102で滑りが生じていない通常状態では、筒状部32および筒状部61はシャフトS2と一体に回転する。一方、リミッタ部102で滑りが生じた状態では、筒状部32と筒状部61とは互いに摺動する。この場合、第一の摺動部材6は、第一の部材1および第三の部材3のうち少なくとも一方と摺動し、かつ、第一の部材1を回転中心Ax回りに回転可能に支持する軸受部(滑り軸受)として機能する。第一の摺動部材6は、例えば、合成樹脂材料で構成されうる。
図4に示されるように、第二の摺動部材7は、ダンパ部101のうち径方向の内側に位置されるとともに、第一の摺動部材6の軸方向の他方側に位置されている。第二の摺動部材7は、筒状部71と、壁部72と、を有する。筒状部71は、第二の摺動部材7のうち、径方向の内側に位置されている。壁部72は、筒状部71から径方向の外側に張り出している。
筒状部71(軸受部)は、回転中心Axを中心とする円筒状に構成されている。筒状部71は、ダンパ部101のうち軸方向の略中央部に位置された壁部24とシャフトS2を取り囲む筒状部32との間に介在している。壁部24は、第二の部材2の一部を構成し、筒状部32は、第三の部材3の一部を構成している。筒状部71は、径方向の内側(回転中心Ax側)で筒状部32と対向(接触)する面71a(第一の面、内面)と、径方向の外側(回転中心Axとは反対側)で壁部24と対向(接触)する面71b(第二の面、外面)と、を有する。筒状部71には、第三の部材3の筒状部32が挿入されている。また、壁部72は、筒状部71から径方向の外側に向けて張り出し(突出し)、回転中心Axと交叉して(例えば、略直交して)広がった円環状かつ板状に構成されている。壁部72は、軸方向の一方側(図4では左側)で壁部24と対向(接触)する面72a(第一の面、摺動面)と、軸方向の他方側(図4では右側)の面72b(第二の面、外面)と、を有する。本実施形態では、通常状態で第一の部材1および第三の部材3と第二の部材2とが相対的に回転した場合に、壁部24と面71b,72aとの間、および筒状部32と面71aとの間のうち少なくとも一方が摺動する。第二の摺動部材7は、壁部24(第二の部材2)を所定の姿勢で回転可能に支持している。すなわち、第二の摺動部材7は、第二の部材2を回転中心Ax回りに回転可能に支持する軸受(滑り軸受)として機能する。第二の摺動部材7は、例えば、合成樹脂材料で構成されうる。
図4に示されるように、第三の摺動部材8は、ダンパ部101のうち径方向の内側に位置されるとともに、第二の摺動部材7の軸方向の他方側に位置されている。第三の摺動部材8は、筒状部81と、壁部82と、突出部83と、引掛部84(図3参照)と、を有する。筒状部81は、第三の摺動部材8のうち、径方向の内側に位置されている。壁部82は、筒状部81から径方向の外側に張り出している。突出部83は、軸方向の一方側(図4では左側、壁部24側)へ向けて壁部82と交叉する方向(直交する方向)に延びている。突出部83は、例えば円筒状に構成される。また、突出部83は、壁部24の軸方向の他方側(図4では右側)で僅かな隙間(クリアランス)を介して当該壁部24と対向している。
筒状部81は、第一の部材1の壁部17と第三の部材3の筒状部32との間に介在している。筒状部81は、回転中心Axを中心とする円筒状に構成されている。
壁部82は、回転中心Axと交叉して(直交して)広がった円環状かつ板状に構成されている。壁部82は、壁部17(第一の部材1)よりも軸方向の一方側に位置されるとともに壁部42(第四の部材4)よりも軸方向の他方側に位置されている。また、壁部82は、軸方向の他方側(図4では右側)の面82a(第一の面)と、軸方向の一方側(図4では左側)で壁部42と対向(接触)する面82b(第二の面)と、を有する。面82bには、結合具C5の端部が入る開口部82cが設けられている。開口部82cは、例えば、軸方向に沿って壁部82を貫通した貫通孔として構成されうる。開口部82cは、図示されないが面82bに円環状または円弧状に形成され、結合具C5の逃げ穴として機能する。
突出部83は、軸方向の一方側(図4では左側、壁部24側)へ向けて壁部82と交叉する方向(直交する方向)に延びている。突出部83は、例えば円筒状に構成される。また、突出部83は、壁部24の軸方向の他方側(図4では右側)で僅かな隙間(クリアランス)を介して当該壁部24と対向している。よって、突出部83は、壁部24が傾いた場合に、当該壁部24の少なくとも一部と接触する。また、突出部83は、回転中心Axから径方向に離間した位置で壁部24と対向している。よって、例えば、壁部24が傾いた場合に、突出部83によって壁部24のより先端側(径方向の外側)を支持することができ、壁部24の傾きがより効果的に抑制されやすい。本実施形態では、突出部83は、壁部24(第二の部材2)が軸方向に傾くのを抑制する抑制部の一例である。
引掛部84(図3の回転中心Axよりも下側参照)は、壁部82の径方向の外側の端部に設けられ、軸方向の他方側(図3では右側、壁部17側)へ向けて壁部82と交叉する方向(直交する方向)に延びている。引掛部84は、壁部17に設けられた開口部17cに挿入される。引掛部84と開口部17c(の縁部)とは周方向に互いに引っ掛かっている。よって、第三の摺動部材8は、壁部17(第一の部材1)と一体に回転する。第三の摺動部材8は、例えば、合成樹脂材料で構成されうる。
図4に示されるように、第四の弾性部材27は、ダンパ部101のうち径方向の内側かつ軸方向の他方側に位置されている。第四の弾性部材27は、軸方向に壁部17(第一の部材1)と壁部82(第三の摺動部材8)との間に位置され、当該壁部17および壁部82に、互いに軸方向に離間する方向の弾性力を与えている。第四の弾性部材27は、壁部41,42(第四の部材4)、および第一の摺動部材6を間に挟んだ状態で、第三の摺動部材8を壁部16に押し付けている。本実施形態では、例えば、第一の部材1と、第四の部材4が一体化された状態の第二の部材2とが相対的に回転した場合に、壁部42と面82bとの間で摺動するとともに、壁部41と面62bとの間、および壁部16と面62aとの間のうち少なくとも一方が摺動する。第四の弾性部材27は、第一の摺動部材6および第三の摺動部材8に摺動抵抗(摩擦抵抗)を与えることができる。第四の弾性部材27は、例えば、金属材料で構成された円環状(円筒状)の板バネ(皿バネ、コーンスプリング)で構成されうる。
以上、説明したように、本実施形態では、例えば、二つの壁部16,17の間に位置された第三の部分21および第三の部分21から径方向の外側に向けて延びた第四の部分22を有した第二の部材2と、少なくとも一部が第一の弾性部材5と径方向に重なり合って配置された摩擦部材(例えば、第一の摩擦部材36および第二の摩擦部材37)と、を備える。よって、本実施形態によれば、例えば、ダンパ装置100が軸方向により小型に構成されやすい。
また、本実施形態では、例えば、第二の部分12(例えば、壁部13の突出部13e)と第二の部材2の開口部29(開口部29b)の内側の端面(対向領域29c)とが互いに当接した場合に、第一の部材1および第三の部材3と第二の部材2との回転中心Ax回りの相対的な回転範囲が制限されるよう構成されている。よって、本実施形態によれば、例えば、第一の弾性部材5の圧縮量を制限できる構成が、上記構成によって比較的簡単に実現されやすい。
また、本実施形態では、例えば、第一の部材1と第三の部材3との間のトルク差が所定値以上となった場合に、第一の部材1および第三の部材3のうち少なくとも一方(例えば、第三の部材3)と摺動し、かつ、第一の部材1を回転中心Ax回りに回転可能に支持する第一の摺動部材6を備える。よって、本実施形態によれば、例えば、第一の部材1と第三の部材3とが回転中心回りに相対的に回転する場合に第一の部材1が回転中心Ax回りに支持される構成が、上記第一の摺動部材6によって比較的簡単に実現されやすい。
また、本実施形態では、例えば、第二の部材2および第三の部材3のうち少なくとも一方(例えば、第二の部材2)と摺動し、かつ、第二の部材2を回転中心Ax回りに回転可能に支持する第二の摺動部材7を備える。よって、本実施形態によれば、例えば、第二の部材2が回転中心Ax回りに支持される構成が、上記第二の摺動部材7によって比較的簡単に実現されやすい。
また、本実施形態では、例えば、第一の摺動部材6は、第二の部材2が軸方向に傾くのを抑制する突出部63(抑制部)を有する。よって、本実施形態によれば、例えば、第二の部材2が回転中心Ax回りの回転に伴って軸方向に移動するのが抑制される構成が、突出部63(抑制部)によって比較的簡単に実現されやすい。
また、本実施形態では、例えば、突出部63(抑制部)は、第二の部材2と回転中心Axから径方向に離間した位置で接触することにより、第二の部材2が突出部63(抑制部)と接触した状態よりも傾くのを抑制する。よって、本実施形態によれば、例えば、突出部63(抑制部)によって第二の部材2の径方向のより外側を支持することができるため、第二の部材2の傾きがより効果的に抑制されやすい。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
なお、以下に、付記項を示す。
回転中心で回転し、回転中心の軸方向に離間した離間壁部と、前記離間壁部から延び、前記離間壁部よりも径方向の外側に円環部を有する第一プレートと、
前記第一プレートと同軸で回転し、前記離間壁部の間に形成された内径支持部と、前記円環部から前記軸方向に離間し、前記内周支持部から径方向の外側に向けて延びた外径環状部を有する第二プレートと、
前記第一プレートと前記第二プレートとの間に、弾性伸縮することにより前記回転中心で相対的回転する弾性部材と、
前記第一プレートと同軸で回転し、前記離間壁部より径方向外側にて前記円環部により形成された内部空間に収まる取付部を有する第三プレートと、
前記円環部と前記取付部との間に設けられる摩擦部材とを備え、
前記第一プレートと前記第三プレートとの間で、所定トルク値以上のトルクが作用して、前記摩擦部材が前記円環部および前記取付部の一方に対して摺動し、前記第一プレートと前記第三プレートとが相対回転するリミッタ部とを備えたダンパ装置。
上記構成において、上述した効果を得るために、以下の構成とすることが好ましい。
前記第一プレートの前記離間壁部と、前記離間壁部に対して径方向外側に延びる前記円環部との間を、軸方向一方に対して湾曲させると良い。
軸方向一方に湾曲させた前記第一プレートの前記円環部に前記リミッタ部を設け、前記リミッタ部は前記第三プレートに対して、前記摩擦部材が径方向の端部に設けられるリミッタ支持部材が支持されていると良い。
前記リミッタ支持部材は、前記弾性部材が設けられる位置よりも径方向外側で軸方向の一方に湾曲していると良い。
前記第三プレートは円筒部を有し、前記円筒部の外周に対して前記第一プレートおよび前記第二プレートの内径端部が支持されていると良い。
1…第一の部材(第一プレート)、2…第二の部材(第二プレート)、3…第三の部材(第三プレート)、5…(第一の)弾性部材、6…第一の摺動部材、7…第二の摺動部材、11…第一の部分(離間壁部)、12…第二の部分(円環部)、16…壁部、17…壁部、21…第三の部分(内径支持部)、22…第四の部分(外径環状部)、29…開口部、29c…対向領域(端面)、31…第五の部分(取付部)、36…(第一の)摩擦部材、37…(第二の)摩擦部材、63…突出部(抑制部)、100…ダンパ装置、101…ダンパ部、102…リミッタ部、Ax…回転中心。

Claims (5)

  1. 回転中心回りに回転し、前記回転中心の軸方向に互いに離間した二つの壁部を有した第一の部分と、前記第一の部分よりも径方向の外側に第二の部分と、を有した第一の部材と、
    前記回転中心回りに回転し、前記二つの壁部の間に位置された第三の部分と、前記第二の部分と前記軸方向に離間し前記第三の部分から前記径方向の外側に向けて延びた第四の部分と、を有した第二の部材と、
    前記第一の部材と前記第二の部材との間に位置し、前記回転中心回りの相対的な回転により弾性的に伸縮する弾性部材と、
    前記回転中心回りに回転可能となり、前記第二の部分と前記軸方向に重なった第五の部分を有した第三の部材と、
    前記第二の部分と前記第五の部分との間に設けられ、少なくとも一部が前記弾性部材と前記径方向に重なり合って配置された摩擦部材を有し、前記第一の部材と前記第三の部材との間のトルク差が所定値以上となった場合に前記摩擦部材が前記第二の部分および前記第五の部分のうち一方と摺動して前記第一の部材と前記第三の部材とが前記回転中心回りに相対的に回転するリミッタ部と、
    前記第一の部材と前記第三の部材との間に介在し、前記第一の部材と前記第三の部材との間のトルク差が所定値以上となった場合に、前記第一の部材および前記第三の部材のうち少なくとも一方と摺動し、かつ、前記第一の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持する第一の摺動部材と、
    を備えた、ダンパ装置。
  2. 回転中心回りに回転し、前記回転中心の軸方向に互いに離間した二つの壁部を有した第一の部分と、前記第一の部分よりも径方向の外側に第二の部分と、を有した第一の部材と、
    前記回転中心回りに回転し、前記二つの壁部の間に位置された第三の部分と、前記第二の部分と前記軸方向に離間し前記第三の部分から前記径方向の外側に向けて延びた第四の部分と、を有した第二の部材と、
    前記第一の部材と前記第二の部材との間に位置し、前記回転中心回りの相対的な回転により弾性的に伸縮する弾性部材と、
    前記回転中心回りに回転可能となり、前記第二の部分と前記軸方向に重なった第五の部分を有した第三の部材と、
    前記第二の部分と前記第五の部分との間に設けられ、少なくとも一部が前記弾性部材と前記径方向に重なり合って配置された摩擦部材を有し、前記第一の部材と前記第三の部材との間のトルク差が所定値以上となった場合に前記摩擦部材が前記第二の部分および前記第五の部分のうち一方と摺動して前記第一の部材と前記第三の部材とが前記回転中心回りに相対的に回転するリミッタ部と、
    を備え、
    前記第二の部材には開口部が設けられるとともに、前記第二の部分は、前記開口部の内側で前記第一の部分に前記軸方向の両側から挟まれた状態で結合されており、
    前記第二の部分と前記第二の部材の前記開口部の内側の端面とは互いに当接可能に構成され、前記第二の部分と前記端面とが互いに当接した場合に、前記第一の部材および前記第三の部材と前記第二の部材との前記回転中心回りの相対的な回転範囲が制限される、ダンパ装置。
  3. 前記第二の部材と前記第三の部材との間に介在し、前記第二の部材および前記第三の部材のうち少なくとも一方と摺動し、かつ、前記第二の部材を前記回転中心回りに回転可能に支持する第二の摺動部材を備えた、請求項1または2に記載のダンパ装置。
  4. 前記第一の摺動部材は、前記第二の部材が前記軸方向への傾きを抑制する抑制部を有した、請求項に記載のダンパ装置。
  5. 前記抑制部は、前記第二の部材と前記回転中心から前記径方向に離間した位置で接触することにより、前記第二の部材が前記抑制部と接触した状態より傾きを抑制する、請求項に記載のダンパ装置。
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