JP6349952B2 - 太陽電池付表示装置および太陽電池パネル - Google Patents

太陽電池付表示装置および太陽電池パネル Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池付表示装置および太陽電池パネルに関するものである。
現在、地球温暖化防止の対策として、世界規模でCO2排出抑制の取り組みが行われており、火力発電等に代わるクリーンな発電装置として太陽電池が注目されており、研究開発が盛んである。
また、近年においては、太陽電池を屋外のみならず屋内の種々の物品に搭載して利用することが行われており、所望の意匠性を付与したいという要望がある。
例えば特許文献1には、時計用文字板において、高い透過率を得つつ、太陽電池を目視上認識できなくするために、太陽電池基板と、第1の拡散層と、透明な下板と、干渉フィルター層と、第2の拡散層と、透明な上板と、装飾部材とが順に積層されている太陽電池時計が開示されている。
特許文献2には、光透過性および装飾性(美的外観)に優れる時計用文字板を提供するために、太陽電池の受光面に偏光体および拡散層が順に積層されているソーラー時計用文字板が開示されている。
また、本発明者は、例えば特許文献3に記載するように、太陽電池モジュールおよび太陽電池パネルの受光面に意匠性を付与する技術を提案している。特許文献3には、二以上の太陽電池素子を有する太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子および太陽電池素子の間に太陽電池素子と同色の第1着色層を設け、太陽電池モジュールの受光面側に、太陽電池素子側から拡散層および第2着色層をこの順で直接または他の層を介して設けることを開示している。また、二以上の太陽電池モジュールを有する太陽電池パネルにおいて、太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの間に太陽電池素子と同色の第1着色層を設け、太陽電池パネルの受光面側に、太陽電池素子側から拡散層および第2着色層をこの順で直接または他の層を介して設けることを開示している。
また、最近では、太陽電池を電子ペーパーや有機EL表示装置等の表示装置と組み合わせて、意匠性を高める試みがなされている。
例えば、本発明者は、特許文献4に記載するように、電子ペーパー、太陽電池、二次電池から構成され、全体として一体に形成されている表示システムを提案している。
特許第3476251号公報 国際公開第2006/006390号パンフレット 特許第5440731号公報 特開2013−117625号公報
特許文献3に記載の技術では、太陽電池素子どうしの間、または太陽電池モジュールどうしの間に、太陽電池素子と同色の第1着色層が設けられており、かつ太陽電池素子の受光面側に拡散層が設けられていることにより、太陽電池素子どうしの間、または太陽電池モジュールどうしの間を目立たなくすることができる。
一方、本発明者が太陽電池の意匠性についてさらに検討したところ、太陽電池素子どうしの間、または太陽電池モジュールどうしの間に、太陽電池素子と同色の第1着色層を設けた場合であっても、太陽電池モジュールや太陽電池パネルの層構成によっては、太陽電池モジュールや太陽電池パネルを受光面側から観察したときに、太陽電池素子の色と太陽電池素子どうしの間の色あるいは太陽電池モジュールどうしの間の色との見た目が合わず、外観に劣る場合があることが判明した。
そこで、太陽電池を表示装置と組み合わせる場合には、太陽電池および表示装置が一体感を有することが望ましい。しかしながら、特許文献3に記載の技術を参考にして、太陽電池と表示装置の間に、太陽電池と同色の着色層を設けたとしても、太陽電池の層構成によっては、太陽電池の色と太陽電池および表示装置の間の色との見た目が合わないことになるため、外観が損なわれてしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、外観が良好で意匠性に優れる太陽電池付表示装置および太陽電池パネルを提供することを主目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、太陽電池が配置され、色調整層が配置されていない太陽電池領域において太陽電池に入射する光の光路と、色調整層が配置されている色調整層形成領域において色調整層に入射する光の光路とが異なる場合には、拡散層側から太陽電池を観察したときに、太陽電池領域の色と色調整層形成領域の色との見た目が合わない場合があることを知見した。さらに、特に拡散層を有する場合に太陽電池領域の色と色調整層形成領域の色との見た目を合わせる手段として、色の属性のなかで明度に着目して、色を調整することが重要であることを知見した。本発明は、上記知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、表示装置と、上記表示装置に間隔をおいて並んで配置された太陽電池と、上記太陽電池の受光面側に配置され、上記表示装置および上記太陽電池の間に設けられた色調整層と、上記色調整層および上記太陽電池の上方に配置された拡散層と、上記太陽電池および上記拡散層の間に配置され、上記色調整層および上記拡散層の間に配置されていない透明介在層とを有する太陽電池付表示装置であって、上記拡散層側から上記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記色調整層が配置されていない太陽電池領域の色と、上記色調整層が配置されている色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とする太陽電池付表示装置を提供する。
本発明によれば、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、太陽電池領域の色と色調整層形成領域の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属するように、色調整層の色を調整することにより、太陽電池の色と太陽電池および表示装置の間の色との見た目を合わせて、太陽電池および表示装置の境目を隠すことができ、外観を良くすることができる。そのため、表示装置および太陽電池の一体感を高めることができ、意匠性を向上させることができる。
上記発明においては、上記拡散層側から上記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、上記太陽電池領域の色と、上記色調整層形成領域の色と、上記表示装置が配置され、上記色調整層が配置されていない表示装置領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することが好ましい。これにより、表示装置および太陽電池の一体感がさらに増すため、意匠性を向上させることができる。
また本発明においては、複数の上記太陽電池が間隔をおいて並んで配置され、第2色調整層が、隣り合う上記太陽電池の間に設けられており、上記拡散層側から上記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記第2色調整層が配置されていない第2太陽電池領域の色と、上記第2色調整層が配置されている第2色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することが好ましい。複数の太陽電池を直列や並列に接続した場合に、隣り合う太陽電池の境目を目立たなくすることができ、外観をさらに良くすることができるからである。
さらに本発明においては、上記表示装置の一部を覆うように上記色調整層が配置され、上記表示装置の上方に位置する上記色調整層の開口部により表示部が画定されていることが好ましい。表示装置の形状や大きさによらず、表示装置の上方に位置する色調整層の開口部によって表示部の形状や大きさを設定することができ、意匠性を高めることができるからである。
また本発明においては、上記拡散層がパターン状に設けられ、上記表示装置の上方に位置する開口部を有することが好ましい。表示装置の上方に位置する拡散層の開口部では、表示装置での表示を鮮明にすることができるからである。
上記の場合、上記表示装置上では、上記色調整層が配置されていない領域に上記拡散層が配置されていてもよい。表示装置の上方において、拡散層の開口部では表示装置の表示を鮮明にすることができ、拡散層が配置されている領域では表示をぼかすことができ、意匠性を高めることができる。
また本発明においては、上記拡散層の上方に意匠層が配置されていることが好ましい。透明介在層を有する場合、色調整層の色の明度を上記のように調整してはじめて、意匠層に設けられた意匠通りの意匠性を発現させることができる。また、表示装置では表示が可能であることから、意匠層の背景の下で、表示装置による表示のオンオフや表示の変更を行うことができ、意匠性を向上させることができる。
また本発明は、間隔をおいて並んで配置された複数の太陽電池と、上記太陽電池の受光面側に配置され、隣り合う上記太陽電池の間に設けられた第3色調整層と、上記第3色調整層および上記太陽電池の上方に配置された拡散層と、上記太陽電池および上記拡散層の間に配置され、上記第3色調整層および上記拡散層の間に配置されていない透明介在層とを有する太陽電池パネルであって、上記拡散層側から上記太陽電池パネルを正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記第3色調整層が配置されていない第3太陽電池領域の色と、上記第3色調整層が配置されている第3色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とする太陽電池パネルを提供する。
本発明によれば、拡散層側から太陽電池パネルを正面視した場合に、第3太陽電池領域の色と上記第3色調整層が配置されている第3色調整層形成領域の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属するように、第3色調整層の色を調整することにより、隣り合う太陽電池の境目を目立たなくすることができ、外観を良くすることができる。そのため、太陽電池パネル全体の一体感を高めることができ、意匠性を向上させることができる。
上記発明においては、上記拡散層の上方に意匠層が配置されていることが好ましい。透明介在層を有する場合、第3色調整層の色の明度を上記のように調整してはじめて、意匠層に設けられた意匠通りの意匠性を発現させることができる。そのため、本発明の太陽電池パネルに意匠性を付与することができるからである。
本発明は、外観が良好で意匠性に優れる表示装置付太陽電池および太陽電池パネルを提供することができるという効果を奏する。
本発明の太陽電池付表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の太陽電池付表示装置の一例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の太陽電池付表示装置の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の太陽電池付表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明の太陽電池付表示装置の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明の太陽電池付表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明における太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。 本発明の太陽電池付表示装置の他の例を示す概略断面図である。 本発明の太陽電池パネルの一例を示す概略平面図および断面図である。
以下、本発明の太陽電池付表示装置および太陽電池パネルについて詳細に説明する。
A.太陽電池付表示装置
本発明の太陽電池付表示装置は、表示装置と、上記表示装置に間隔をおいて並んで配置された太陽電池と、上記太陽電池の受光面側に配置され、上記表示装置および上記太陽電池の間に設けられた色調整層と、上記色調整層および上記太陽電池の上方に配置された拡散層と、上記太陽電池および上記拡散層の間に配置され、上記色調整層および上記拡散層の間に配置されていない透明介在層とを有する太陽電池付表示装置であって、上記拡散層側から上記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記色調整層が配置されていない太陽電池領域の色と、上記色調整層が配置されている色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とするものである。
ここで、透明介在層が、太陽電池および拡散層の間に配置され、色調整層および拡散層の間に配置されていないとは、太陽電池が配置され、色調整層が配置されていない太陽電池領域では、太陽電池および拡散層の間に透明介在層が配置され、色調整層が配置されている色調整層形成領域では、色調整層および拡散層の間に透明介在層が配置されていないことを意味する。したがって、太陽電池領域では、可視光の少なくとも一部が透過される透明な媒体が、色調整層形成領域よりも一層以上多く存在している。
なお、太陽電池と拡散層との間および色調整層と拡散層との間に同一の任意の透明層が配置されている場合、その透明層は、太陽電池と拡散層との間だけでなく色調整層と拡散層との間にも配置されていることから、本発明における透明介在層には含まれない。例えば、後述する図1に示すように、太陽電池3および拡散層6の間に透明基板4が配置されている場合、この透明基板4は色調整層5および拡散層6の間にも配置されていることから、透明基板4は本発明における透明介在層に該当しない。この場合には、空気層8が透明介在層10になる。
本発明の太陽電池付表示装置について図面を参照して説明する。
図2(a)、(b)は本発明の太陽電池付表示装置の一例を示す概略平面図および断面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。図2(a)、(b)に示す太陽電池付表示装置1においては、透明基板4の下方に表示装置2が配置され、透明基板4の下方の表示装置2の周囲に間隔をおいて複数の太陽電池3が並んで配置され、太陽電池3の透明基板4側が受光面となっており、透明基板4の表示装置2および太陽電池3の形成面とは反対側の面に、表示装置2および太陽電池3の間ならびに太陽電池3同士の間に色調整層5が設けられ、色調整層5、太陽電池3および表示装置2の上方に拡散層6が配置されている。太陽電池3および拡散層6の間には透明介在層10として透明基板4および空気層8が配置されている。すなわち、この太陽電池付表示装置1では、透明基板4および空気層8が、太陽電池3と拡散層6との間には配置されているが、色調整層5と拡散層6との間には配置されておらず、透明介在層10となっている。なお、図2(a)においては、透明基板4および拡散層6を省略しており、表示装置2および太陽電池3の一部を破線で示している。
この太陽電池付表示装置1において、太陽電池3が配置され、色調整層5が配置されていない太陽電池領域11では、拡散層6および太陽電池3の間に透明介在層10が配置されており、拡散層6側から入射した光のうち、一部の光L1は太陽電池3で反射され拡散層6から出射する。また、色調整層5が配置されている色調整層形成領域12では、拡散層6および色調整層5の間に透明介在層10が配置されておらず、拡散層6側から入射した光のうち、一部の光L2は色調整層5で反射され拡散層6から出射する。このとき、光L1は、光L2に対して、空気層8および透明基板4をそれぞれ2回通過する分だけ、つまり透明介在層10を2回通過する分だけ、光路が異なる。そのため、太陽電池3の色と色調整層5の色とを同色とした場合であっても、太陽電池付表示装置1を拡散層6側から正面視したときに、太陽電池領域11の色と色調整層形成領域12の色とで見た目が合わないという不具合がある。これに対し本発明においては、太陽電池付表示装置1を拡散層6側から正面視したときに、太陽電池領域11の色と色調整層形成領域12の色とを明度差が2.3以内の範囲の色にするため、太陽電池領域11と色調整層形成領域12とで見た目を合わせることができる。したがって、拡散層6および色調整層5の相乗効果によって、表示装置2および太陽電池3の境目を隠すことができる。また、隣り合う太陽電池3の境目を目立たなくすることができる。
このように本発明においては、表示装置および太陽電池の一体感を高め、太陽電池付表示装置の外観を良くすることができる。
また本発明においては、表示装置および太陽電池を一体化することができ、表示装置では表示が可能であるため、意匠性に優れており、アイキャッチ効果を高めることができる。
また、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、図2(b)に示すような太陽電池領域11の色と、表示装置2が配置され、色調整層5が配置されていない表示装置領域16の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属する場合には、表示装置および太陽電池の間に色調整層が設けられていることにより、拡散層および色調整層の相乗効果によって、表示装置および太陽電池の境目を目立たなくすることができる。これにより、表示装置および太陽電池の一体感がさらに増すため、意匠性を向上させることができる。この場合、太陽電池付表示装置の表面全体で色むらをなくすことができるため、後述するように拡散層の上方に意匠層が配置されている場合には、意匠層が下地の影響を受けることなく所望の意匠を発現することができ、全体として高度な意匠を再現することができる。
一方、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、図2(b)に示すような太陽電池領域11の色と表示装置領域16の色との見た目が異なる場合には、表示装置および太陽電池の間に色調整層が設けられていることにより、表示装置領域を目立たせることができる。これにより、表示装置での表示による意匠性を高めることができる。
また本発明において、表示装置は太陽電池により駆動可能であり、例えば使用場所を選ばずに使用することができ、種々の用途に適用することが可能になる。
以下、本発明の太陽電池付表示装置における各構成について説明する。
1.色調整層
本発明における色調整層は、太陽電池の受光面側に配置され、表示装置および太陽電池の間に設けられ、通常はパターン状に設けられるものである。色調整層の色は、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、太陽電池が配置され、色調整層が配置されていない太陽電池領域の色と、色調整層が配置されている色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属するように、調整されている。最も好ましい範囲は、明度差が1.5以内の範囲である。特に拡散層を有する場合に、太陽電池領域の色と色調整層形成領域の色との見た目を合わせるには、色の属性のなかで明度に着目して、色を調整することが重要である。すなわち、拡散層と色調整層の相乗効果によって、装置全体の明度のむらを抑制して明度を均一化させることが、良好な外観を得るために重要である。これによって、見た目を例えばきれいな白色または明灰色とすることができる。
ここで、「明度差が2.3以内の範囲の色」とは、アメリカ光学会による修正マンセル表色系にて、一の色の明度を基準とした場合に、その一の色の明度から+2.3〜−2.3の範囲の明度に属する色を指す。なお、色は、コニカミノルタ社製の分光測色計CM−700d(視野2度、光源C)を用いて決定される。
なお、本発明では、拡散層を有するので、明度差が2.3以内の範囲の色であれば、色相や彩度は同一であっても異なっていてもよい。
あるいは、色調整層の色は、下記式(1)により算出される色差ΔEが21.0以下、中でも14.0以下になるように調整されていることが好ましい。
ΔE={(ΔL 2+(Δa 2+(Δb 21/2 (1)
ΔE:色差
ΔL :太陽電池領域のLと色調整層形成領域のLとの差
Δa :太陽電池領域のaと色調整層形成領域のaとの差
Δb :太陽電池領域のbと色調整層形成領域のbとの差
、aおよびb:1976年に国際照明委員会(CIE)により勧告され、JIS Z8729に規定されたL表色系の値
なお、L、aおよびbは、コニカミノルタ社製の分光測色計CM−700d(視野10度、光源D65)により測定した値である。
さらに、上述の通り、色調整層の色は、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、太陽電池領域の色と、色調整層形成領域の色と、表示装置が配置され、色調整層が配置されていない表示装置領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属するように、調整されていることが好ましい。
あるいは、色調整層の色は、下記式(2)により算出される色差ΔEが22.0以下、中でも15.0以下になるように調整されていることが好ましい。
ΔE={(ΔL2+(Δa 2+(Δb 21/2 (2)
ΔE:色差
ΔL :表示装置領域のLと色調整層形成領域のLとの差
Δa :表示装置領域のaと色調整層形成領域のaとの差
Δb :表示装置領域のbと色調整層形成領域のbとの差
色調整層の色は、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、太陽電池領域の色と色調整層形成領域の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属するように調整されていればよく、好ましくは太陽電池領域の色と色調整層形成領域の色と表示装置領域の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属するように調整されていればよく、太陽電池や表示装置の色、透明介在層の種類、拡散層の種類等に応じて適宜設計することができる。例えば、色調整層に含まれる色材の種類や量、密度、色調整層の厚さ、積層構成等を調整することにより、色調整層の色を調整することができる。
色調整層としては、上記のように色が調整されたものであればよく、例えば色材およびバインダー樹脂を含有するものが挙げられる。色材としては、例えば染料、顔料が挙げられ、1種単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。バインダー樹脂としては、一般的な材料から適宜選択して用いることができる。
また、色調整層は、太陽電池の上方に位置する色調整層の部分や表示装置の上方に位置する色調整層の部分において、色調整層の中央部から端部に向かって色濃度が薄くなるように濃度勾配を有していてもよい。これにより、太陽電池や、太陽電池同士の境目をより目立たなくすることができる。
色調整層は、太陽電池の受光面側に配置されるが、表示装置および太陽電池の間ならびに太陽電池同士の間に設けられるため、光透過性を有していてもよく有さなくてもよい。後述するように、色調整層が表示装置の一部を覆うように配置されている場合には、色調整層の光透過性を有さないことが好ましい。色調整層によって表示装置の一部を遮蔽し、表示部を画定することができるからである。
色調整層は、単一の層であってもよく、複数層が積層されたものであってもよい。色調整層が複数層が積層されたものである場合は、各層の色は同一であっても異なっていてもよい。上述のように、色調整層の積層構成によって色調整層の色を調整することができる。
色調整層の配置としては、太陽電池の受光面側であって、表示装置と太陽電池との間に色調整層が設けられていればよい。例えば表示装置および太陽電池が離れて配置されている場合には、表示装置および太陽電池の間の領域に色調整層が設けられる。
また、複数の太陽電池が間隔をおいて並んで配置されている場合には、隣り合う太陽電池の間にも色調整層が設けられていることが好ましい。太陽電池同士の境目を目立たなくすることができるからである。この場合、隣り合う太陽電池の間に設けられる色調整層は、後述する第2色調整層となり得る。
また、色調整層は、表示装置の一部を覆うように配置されていてもよい。例えば図3(a)、(b)に示すように、表示装置2の一部を覆うように色調整層5が配置されている場合、表示装置2の上方に位置する色調整層5の開口部により表示部13を画定することができる。ここでは、表示装置2の上方に位置する色調整層5の開口部の形状は楕円形であり、表示部13の形状は楕円形になっている。これにより、表示装置の形状や大きさ等によらず、表示部の形状や大きさ等を任意に設定することができ、意匠性を高めることができる。
なお、図3(b)は図3(a)のA−A線断面図であり、図3(a)において透明基板4および拡散層6は省略され、表示装置2および太陽電池3の一部は破線で示されている。
また、色調整層が表示装置の一部を覆うように配置されている場合には、表示装置における表示部の周囲に配置された非表示部を覆うように色調整層を配置することもでき、意匠性を高めることができる。
表示部の上方に位置する色調整層の開口部の形状としては、特に限定されるものではなく、所望の意匠性に応じて適宜選択されるものであり、例えば、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形等、任意の形状にすることができる。
色調整層の厚さとしては、特に限定されるものではなく、色調整層が配置される部分や太陽電池付表示装置全体の構成、さらには色調整層に期待する色味等を考慮して適宜設計することができる。例えば、色調整層の厚さは50nm〜50μm程度とすることができる。
色調整層は透明基材の上方にパターン状に形成されていてもよい。透明基材としては、光透過性を有するものであればよく、例えば樹脂基材を用いることができる。なお、透明基材の上方に色調整層がパターン状に形成された色調整フィルムを、透明基材が太陽電池と対向するように配置する場合には、透明基材が透明介在層になる。
色調整層を配置する方法としては、表示装置および太陽電池の間ならびに太陽電池同士の間に色調整層を設けることができれば特に限定されるものではなく、例えば透明基材の上方に色調整層がパターン状に形成された色調整フィルムを準備し、表示装置および太陽電池の上方に配置する方法が挙げられる。この際、色調整フィルムを、接着層を介して表示装置および太陽電池に貼り合せてもよく、熱ラミネート、真空ラミネート、ロールラミネート等のラミネートにより表示装置および太陽電池に積層してもよく、太陽電池付表示装置の外周に枠を配置して色調整フィルムを固定してもよい。また、表示装置および太陽電池が配置される透明基板の上方に色調整層をパターン状に形成してもよい。この場合、透明基板の表示装置および太陽電池の形成面とは反対側の面に色調整層を形成してもよく、透明基板の上方に色調整層を形成した後、表示装置および太陽電池を配置してもよい。この場合の色調整層の形成方法としては、色材を含む色調整層形成用塗工液を準備し、表示装置および太陽電池が配置される透明基板の上方に、各種塗布方法によって塗布する方法や、各種印刷方法によって印刷する方法を挙げることができる。
2.拡散層
本発明における拡散層は、色調整層および太陽電池の上方に配置されるものである。
拡散層は、太陽電池の受光面側に配置されるため、光透過性を有している。拡散層の光透過性は、所望の拡散性能と所望の太陽電池の発電効率とのバランスを考慮して適宜設計される。拡散層の全光線透過率は、所望の拡散性能および所望の太陽電池の発電効率によって異なるが、例えば20%以上であることが好ましく、中でも50%以上、特に60%以上であることが好ましい。
ここで、全光線透過率は、JIS K 7361−1に準拠した方法により測定した値である。
また、拡散層は光を拡散するものであり、拡散層の拡散性能は所望の太陽電池の発電効率とのバランスを考慮して適宜設計される。拡散層のヘイズは、所望の拡散性能および所望の太陽電池の発電効率によって異なるが、例えば20%以上あることが好ましく、中でも40%以上、特に60%以上であることが好ましい。
ここで、ヘイズは、JIS K 7136に準拠した方法により測定した値である。
拡散層としては、入射光を拡散することができ、光透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば表面に凹凸を有する層、粒子を含有する層、多孔質シート、紙、布等が挙げられる。これらを組合わせて用いてもよい。
表面に凹凸を有する拡散層としては、一般的な拡散層を適宜選択して用いることができ、例えばサンドブラスト処理やエンボス加工等により表面に凹凸が形成された層や、粒子を含有する層が挙げられる。
表面に凹凸を有する拡散層に用いられる材料としては、例えばポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
また、表面に凹凸を有する拡散層に用いられる粒子としては、例えばアクリル、ポリスチレン、シリコーン、ポリウレタン等の有機粒子や、シリカ等の無機粒子が挙げられる。粒子の形状としては、例えば球状、真球状、針状等が挙げられる。粒子の平均粒径は、拡散層の種類等に応じて適宜選択される。
また、粒子を含有する拡散層は、通常、粒子および樹脂を含有するものである。粒子および樹脂としては、上記と同様とすることができる。
表面に凹凸を有する拡散層および粒子を含有する拡散層としては、市販の拡散フィルムを用いることもできる。
多孔質シートに用いられる材料としては、例えば樹脂や、シリカ等の無機材料が挙げられる。
多孔質シートとしては、入射光を拡散することができ、光透過性を有するものであればよく、例えば市販の多孔質フィルム、不織布を用いることができる。
拡散層の配置としては、色調整層および太陽電池の上方に拡散層が配置されていればよい。
また、拡散層は、太陽電池、表示装置および色調整層の上方の全面に配置されていてもよく、太陽電池および色調整層の上方に配置されるとともに、表示装置の上方に開口部を有するようにパターン状に設けられていてもよい。例えば図4に示すように、拡散層6が表示装置2の上方に開口部を有するようにパターン状に設けられている場合には、表示装置2での表示を鮮明にすることができる。
また、拡散層が表示装置の上方に開口部を有するようにパターン状に設けられている場合、表示装置の上方では、図4に例示するように、拡散層6の開口部と色調整層5の開口部とが合うように色調整層5および拡散層6がパターン状に設けられていてもよく、図5(a)、(b)に例示するように、拡散層6の開口部が色調整層5の開口部よりも小さくなるように色調整層5および拡散層6がパターン状に設けられていてもよい。図5(a)、(b)に例示するように、表示装置2の上方において、色調整層5が配置されていない領域に拡散層6が配置されている場合には、上述のように表示装置2の上方に位置する色調整層5の開口部により表示部13を画定することができることから、表示部13において、拡散層6が配置されていない領域14では表示を鮮明にし、拡散層6が配置されている領域15では表示をぼかすことができ、意匠性を高めることができる。
なお、図5(b)は図5(a)のA−A線断面図であり、図5(a)において透明基板4および拡散層6は省略され、表示装置2および太陽電池3の一部は破線で示され、拡散層6の一部は二点鎖線で示されている。
拡散層の厚さとしては、拡散層の種類等に応じて異なるが、例えば1μm〜300μm程度とすることができる。
拡散層は透明基材の上方に形成されていてもよい。透明基材としては、光透過性を有するものであればよく、例えば樹脂基材を用いることができる。
拡散層を配置する方法としては、拡散層の種類に応じて異なる。例えば拡散層として、拡散層を有する拡散フィルムや、多孔質シート、紙、布を用いる場合、これらの拡散層を色調整層および太陽電池の上方に配置する方法が挙げられる。この際、これらの拡散層を、接着層を介して貼り合せてもよく、熱ラミネート、真空ラミネート、ロールラミネート等のラミネートにより積層してもよく、太陽電池付表示装置の外周に枠を配置して拡散層を固定してもよい。また、例えば粒子を含有する拡散層の場合、太陽電池および表示装置が配置される透明基板および色調整層の上方に拡散層を形成してもよい。この場合の拡散層の形成方法としては、バインダー樹脂、粒子および溶媒を含む拡散層形成用塗工液を塗布または印刷する方法が挙げられる。
3.透明介在層
本発明における透明介在層は、太陽電池と拡散層との間に配置されるものであり、色調整層と拡散層との間には配置されない。
透明介在層としては、光透過性を有するものであればよく、例えば太陽電池を構成する部材を挙げることができ、具体的には透明基板、バリア層、接着層、反射防止層等が挙げられる。また、透明介在層は空気層であってもよい。例えば図1においては空気層8が透明介在層10であり、図2(b)においては透明基板4および空気層8が透明介在層10である。図6(a)に示す太陽電池付表示装置1においては、透明基板4および拡散層6の間に接着層7が充填されており、透明基板4および接着層7が透明介在層10になっている。図6(b)に示す太陽電池付表示装置1においては、透明基板4の表示装置2および太陽電池3の形成面とは反対側の面に色調整層5がパターン状に形成され、色調整層5を覆うように拡散層6が形成されており、透明基板4が透明介在層10になっている。図6(c)に示す太陽電池付表示装置1においては、透明基板2の上方に接着層7を介して表示装置2および太陽電池3が配置されており、拡散層6および透明基板4の間の空気層8aと、透明基板4と、透明基板4および太陽電池3の間の空気層8bとが透明介在層10になっている。図6(d)に示す太陽電池付表示装置1においては、拡散層6が表面に凹凸を有し、拡散層6の凹凸面側が表示装置2および太陽電池3に対向するように配置されており、透明基板4と、拡散層6および透明基板4の間の空気層8bとが透明介在層10になっている。なお、図6(d)に示す例においては、拡散層6の凹部にも空気層8aが存在するが、この空気層8aは透明介在層ではなく、この空気層8aを除く空気層8bが透明介在層10になる。
本発明は、透明介在層が、透明基板である場合に特に有用である。透明基板の厚みによって、太陽電池領域と色調整層形成領域とで色がずれやすいからである。あるいは、本発明は、透明介在層が、色調整層が設けられた透明基板の色調整層側の面に色調整層に並んで存在する空気層である場合に特に有用である。色調整層の厚みによって、太陽電池領域と色調整層形成領域とで色がずれやすいからである。
また、透明介在層が空気層である場合には、入射光は拡散層で拡散されるのみならず、空気層とその下に存在する層との界面でも屈折および反射されることとなり、拡散層および空気層の相乗効果によって、太陽電池の受光面側の白味を向上させることができる。そのため、太陽電池や、太陽電池どうしの境目の見た目の影響を少なくすることができ、後述するように拡散層の上方に意匠層を配置する場合には、意匠層の意匠性を十分に発揮させることができる。
透明介在層は1層であってもよく2層以上であってもよい。中でも、透明介在層は2層以上であることが好ましい。透明介在層の数が多いほど、太陽電池領域と色調整層形成領域とで色がずれやすいことから、本発明が有用である。
透明介在層の厚さとしては、透明介在層の種類等に応じて異なるが、例えば0.01μm〜10mm程度であり、中でも100μm〜5mmの範囲内であることが好ましい。なお、上記の透明介在層の厚さは、透明介在層が2層以上である場合には、2層以上の透明介在層の総厚を指す。透明介在層の厚さは厚いほうが、太陽電池領域と色調整層形成領域とで色がずれやすく、本発明が有用になる。
4.太陽電池
本発明における太陽電池は、表示装置に間隔をおいて並んで配置されるものである。
太陽電池は1つであってもよく、複数であってもよい。複数の場合、複数の太陽電池は並んで配置される。通常、太陽電池は複数とされる。
太陽電池としては、特に限定されるものではなく、一般的な太陽電池を適宜選択して用いることができる。例えば、単結晶シリコーン型太陽電池、多結晶シリコーン型太陽電池、アモルファスシリコン型太陽電池、化合物半導体型太陽電池、色素増感型太陽電池、量子ドット型太陽電池、有機薄膜型太陽電池等を挙げることができる。
中でも、アモルファスシリコン型太陽電池、色素増感型太陽電池、有機薄膜型太陽電池、ぺロブスカイト型太陽電池が好適である。これらの太陽電池は、蛍光灯等の室内光や、窓際等、低照度での発電効率が高いという利点を有する。また、これらの太陽電池は、室内にて使用可能であることから、意匠性が要求される場合も多く、本発明の効果を発揮できる点でも好ましい。また、色素増感型太陽電池は、製造工程に真空条件を必要とせず製造コストが低いという利点や、影による性能低下への影響が他の太陽電池よりも小さいため、意匠層の図柄の選択の幅が広いという利点も有する。
本発明においては、上述したように、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、太陽電池領域の色と、色調整層形成領域の色と、表示装置領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することが好ましい。
太陽電池領域の色と表示装置領域の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属するようにするには、太陽電池領域の色を調整してもよい。なお、表示装置領域の色は、表示装置の上方に拡散層が配置されているか否かによっても異なる。太陽電池領域の色は、例えば、太陽電池の種類、太陽電池を構成する光電変換層の材料、透明介在層の種類、拡散層の種類等を適宜選択することにより、調整することができる。
上記の場合、太陽電池領域の色は、下記式(3)により算出される色差ΔEが22.0以下、中でも15.0以下になるように調整されていることがより好ましい。
ΔE={(ΔL2+(Δa 2+(Δb 21/2 (3)
ΔE:色差
ΔL :太陽電池領域のLと表示装置領域のLとの差
Δa :太陽電池領域のaと表示装置領域のaとの差
Δb :太陽電池領域のbと表示装置領域のbとの差
太陽電池の配置としては、太陽電池が表示装置に間隔をおいて並んで配置されていれば特に限定されるものではなく、例えば表示装置の周囲に間隔をおいて複数の太陽電池を並んで配置したり、表示装置と離れて太陽電池を配置したりすることができる。
太陽電池が複数の場合、隣り合う太陽電池の境目を目立たなくするために、隣り合う太陽電池セルの間に、第2色調整層が設けられており、上記拡散層側から上記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記第2色調整層が配置されていない第2太陽電池領域の色と、上記第2色調整層が配置されている第2色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することが好ましい。第2色調整層は、太陽電池の上方に設けてもよいし、太陽電池と並んで設けてもよいし、太陽電池の下方に設けてもよい。
太陽電池は、1つの太陽電池セルであってもよく、複数の太陽電池セルが接続された太陽電池モジュールであってもよい。
太陽電池が、複数の太陽電池セルが接続された太陽電池モジュールである場合には、隣り合う太陽電池セルの境目を目立たなくするために、隣り合う太陽電池セルの間に、第2色調整層が設けられており、上記拡散層側から上記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記第2色調整層が配置されていない第2太陽電池領域の色と、上記第2色調整層が配置されている第2色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することが好ましい。第2色調整層は、太陽電池セルの上方に設けてもよいし、太陽電池セルと並んで設けてもよいし、太陽電池セルの下方に設けてもよい。
図7(a)は本発明における太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。図7(a)に示す太陽電池モジュール20は、複数の太陽電池セル21と、太陽電池セル21を挟持する受光面側充填材22および裏面側充填材23と、受光面側充填材22の上方に配置される前面保護シート24と、太陽電池モジュール20の裏面に配置される裏面シート26と、太陽電池モジュール20の受光面の端部に配置される封止材27とを有している。また、裏面シート26と裏面側充填材23との間には、第2色調整層25が設けられている。そして、裏面シート26と封止材27とが熱融着されることにより、全体が一体化されている。
上記太陽電池モジュール20を有する太陽電池付表示装置においては、隣り合う太陽電池セル21の間に第2色調整層25が設けられており、また図示しないが太陽電池モジュールの受光面側には拡散層が配置されているので、拡散層および第2色調整層の相乗効果によって、隣り合う太陽電池セルの境目を目立たなくすることができる。さらに、拡散層および第2色調整層の相乗効果によって、太陽電池領域では拡散層表面の全体をむらのない、例えばきれいな白色または明灰色とすることができる。そのため、後述するように拡散層の上方に意匠層を配置した場合には、意匠層は太陽電池セルや隣り合う太陽電池セルの境目の影響を受けることなく、所望の意匠を発現することができるので、全体として高度な意匠を再現することができる。
以下、太陽電池モジュールの各構成について説明する。
(1)第2色調整層
本発明における第2色調整層は、隣り合う太陽電池の間、隣り合う太陽電池セルの間に設けられるものである。
ここで、太陽電池セルの色とは、太陽電池セルを構成する光電変換層の色を意味する。
第2色調整層の色およびその調整については、上述の色調整層と同様であるので、ここでの説明は省略する。
第2色調整層が隣り合う太陽電池セルの間に設けられている場合、第2色調整層の配置としては、第2色調整層が太陽電池セル同士の間に設けられていればよく、例えば図7(a)に示すように裏面シート26と裏面側充填材23との間に第2色調整層25が一面に設けられていてもよく、図7(b)に示すように裏面シート26と裏面側充填材23との間であって、隣り合う太陽電池セル21の境目を含む領域のみに第2色調整層25がパターン状に設けられていてもよく、図7(c)に示すように受光面側充填材2.3と前面保護シート24との間であって、隣り合う太陽電池セル21の境目を含む領域のみに第2色調整層25がパターン状に設けられていてもよい。また、図示しないが、裏面側充填材に色材を含有させることにより、裏面側充填材を第2色調整層として機能させてもよい。
第2色調整層の厚さとしては、特に限定されるものではなく、第2色調整層が配置される部分や太陽電池モジュール全体の構成、さらには第2色調整層に期待する色味等を考慮して適宜設計することができる。例えば、図7(a)に示すように裏面シート26の上方に一面に第2着色層25が設けられている場合には、第2着色層の厚さは100nm〜10μm程度とすることができる。
第2色調整層は透明基材の上方に形成されていてもよい。透明基材としては、光透過性を有するものであればよく、例えば樹脂基材を用いることができる。
第2色調整層を配置する方法としては、隣り合う太陽電池セルの間に第2色調整層を設けることができれば特に限定されるものではなく、例えば裏面シートの上方に第2色調整層を形成することができる。この場合の第2色調整層の形成方法としては、例えば色材を含む第2色調整層形成用塗工液を準備し、各種塗布方法によって裏面シートの上方に塗布する方法や、各種印刷方法によって裏面シートの上方に印刷する方法が挙げられる。また、第2色調整層として着色フィルムや紙を準備し、裏面シートと裏面側充填材との間に着色フィルムや紙を配置してもよい。
(2)その他の構成
図7(a)〜(c)に例示する太陽電池モジュール20は、太陽電池セル21、第2色調整層25、受光面側充填材22、裏面側充填材23、前面保護シート24、裏面シート26および封止材27により構成されているが、これらの構成は例示であり、太陽電池モジュールは上記構成に限定されることはなく、種々の構成を採用することができる。また、太陽電池モジュールを構成する各部材としては、一般的なものを適宜用いることができる。
5.表示装置
本発明における表示装置は、太陽電池に間隔をおいて並んで配置されるものである。
表示装置としては、太陽電池に間隔をおいて並んで配置することができるものであればよく、例えば電子ペーパー、有機EL表示装置、液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイが挙げられる。
電子ペーパーとしては、一般的な電子ペーパーを用いることができ、例えば、透明基板の上方に透明電極層が形成された前面基板と、基板の上方に背面電極層が形成された背面基板との間に表示媒体層が配置されたもの等を挙げることができる。
電子ペーパーを構成する各部材は、一般的な電子ペーパーと同様とすることができる。
電子ペーパーの表示方式としては、一般的な方式を適用することができ、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、粉体移動方式(電子粉流体方式、帯電トナー型方式)、液晶表示方式、サーマル方式(発色方式、光散乱方式)、エレクトロクロミック方式、エレクトロウェッティング方式、磁気泳動方式等が挙げられる。
有機EL表示装置としては、一般的な有機EL表示装置を用いることができ、例えば、透明基板と、透明基板の上方に形成された透明電極層と、透明電極層の上方に形成され、少なくとも発光層を含む有機EL層と、有機EL層の上方に形成された背面電極層と、背面電極層の上方に配置された封止基板とを有するもの等を挙げることができる。また、有機EL表示装置には、絶縁層、隔壁、TFT等が形成されていてもよい。
有機EL表示装置を構成する各部材は、一般的な有機EL表示装置と同様とすることができる。
液晶表示装置としては、一般的な液晶表示装置を用いることができ、例えば、透明基板の上方にカラーフィルタ層、透明電極層および配向膜が順に形成された前面基板と、基板の上方に背面電極層、配向膜が順に形成された背面基板との間に液晶層が配置されたもの等を挙げることができる。また、液晶表示装置には、TFT、バックライト等が形成されていてもよい。
液晶表示装置を構成する各部材は、一般的な液晶表示装置と同様とすることができる。
液晶表示装置の表示方式としては、一般的な方式を適用することができ、例えば、透過型液、反射型、半透過半反射型等のいずれであってもよい。
本発明においては、上述したように、拡散層側から太陽電池付表示装置を正面視した場合に、太陽電池領域の色と、色調整層形成領域の色と、表示装置領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することが好ましい。なお、例えば表示のオンオフで表示装置領域の色が変化する場合等には、いずれかの状態の表示装置領域の色が、太陽電池領域の色および色調整層形成領域の色と明度差が2.3以内の範囲の色に属していればよい。
太陽電池領域の色と表示装置領域の色とが明度差が2.3以内の範囲の色に属するようにするには、表示装置領域の色を調整してもよい。表示装置領域の色は、表示装置の上方に拡散層が配置されているか否かによっても異なる。表示装置領域の色は、例えば、表示装置の種類、表示装置を構成する各層の材料、拡散層の配置の有無等を適宜選択することにより、調整することができる。
表示装置の配置としては、表示装置が太陽電池に間隔をおいて並んで配置されていれば特に限定されるものではなく、例えば複数の太陽電池に囲まれるように表示装置を配置したり、太陽電池と離れて表示装置を配置したりすることができる。
6.意匠層
本発明においては、図8に例示するように拡散層6の上方に意匠層9が配置されていることが好ましい。意匠層は、太陽電池付表示装置に所望の意匠性を付与するための層である。上述したように、表示装置では表示が可能であることから、意匠層の背景で表示のオンオフや表示の変更を行うことができ、意匠性を向上させ、アイキャッチ効果を高めることができる。
意匠層としては、光透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、任意に設計可能である。例えば着色層、印刷層、紙等が挙げられる。着色層としては、例えば色材およびバインダー樹脂を含有するものを挙げることができる。印刷層としては、透明基材の上方に文字、絵柄等が印刷されたものを挙げることができる。
意匠層は、太陽電池の受光面側に配置されるため、光透過性を有している。意匠層の光透過性は、所望する意匠と所望する発電効率とのバランスを考慮して適宜設計することができる。意匠層の平均透過率としては、所望する意匠によって異なるが、例えば20%以上であることが好ましく、中でも50%以上、特に70%以上であることが好ましい。
ここで、平均透過率は、意匠層の面内平均における可視光線透過率を意味する。可視光線透過率は、例えばスガ試験機株式会社製のSMカラーコンピュータSM−Cを用いて、380nm〜750nmの可視光波長領域を測定した値とすることができる。この際、任意に採取したサンプル12点の測定値を平均した値を採用することが精度向上の観点で好ましい。なお、意匠層が文字や絵柄を有する場合等、意匠層の面内に可視光線透過率が大きく異なる箇所が存在する場合には、占有面積が比較的広い箇所を選んでそれらの平均を採用すればよい。
意匠層の配置としては、太陽電池付表示装置に対して意匠層が全面に配置されていてもよく、パターン状に配置されていてもよい。意匠層がパターン状に配置されている場合には、意匠層による太陽電池の発電効率の低下を抑制することができる。
意匠層がパターン状に配置されている場合、意匠層のパターン形状としては、特に限定されるものではなく、例えばドット状や、文字や絵柄等が挙げられる。
7.保護層
本発明においては、意匠層の上方に保護層が配置されていてもよい。保護層が配置されていることにより、意匠層の劣化や剥離を防止することができ、意匠層を保護することができる。
8.回路
本発明においては、通常、表示装置を駆動させるための回路が設けられている。回路は、表示装置および太陽電池と接続されるものであり、太陽電池で発生した電力によって動作することができ、回路に接続された表示装置を駆動させることができる。
回路は、表示装置および太陽電池の裏面に配置することができる。
B.太陽電池パネル
本発明の太陽電池パネルは、間隔をおいて並んで配置された複数の太陽電池と、上記太陽電池の受光面側に配置され、隣り合う上記太陽電池の間に設けられた第3色調整層と、上記第3色調整層および上記太陽電池の上方に配置された拡散層と、上記太陽電池および上記拡散層の間に配置され、上記第3色調整層および上記各層の間に配置されていない透明介在層とを有するものであって、上記拡散層側から上記太陽電池パネルを正面視した場合に、上記太陽電池が配置され、上記第3色調整層が配置されていない第3太陽電池領域の色と、上記第3色調整層が配置されている第3色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とするものである。なお、太陽電池は、太陽電池セルであっても太陽電池モジュールであってもよい。
本発明の太陽電池パネルについて図面を参照して説明する。
図9(a)、(b)は本発明の太陽電池パネルの一例を示す概略平面図および断面図であり、図9(b)は図9(a)のA−A線断面図である。図9(a)、(b)に示す太陽電池パネル30においては、透明基板4の上方に複数の太陽電池3が間隔をおいて並んで配置され、太陽電池3の透明基板4側が受光面となっており、透明基板4の太陽電池3の形成面とは反対側の面に、太陽電池3同士の間に第3色調整層50が設けられ、第3色調整層50および太陽電池3の上方に拡散層6が配置されている。太陽電池3および拡散層6の間には透明介在層10として透明基板4および空気層8が配置されている。すなわち、この太陽電池パネル30では、透明基板4および空気層8は、太陽電池3と拡散層6との間には配置されているが、第3色調整層50と拡散層6との間には配置されておらず、透明介在層10となっている。なお、図9(a)においては、透明基板4および拡散層6を省略しており、太陽電池3の一部を破線で示している。
この太陽電池パネル30において、太陽電池3が配置され、第3色調整層50が配置されていない太陽電池領域11では、拡散層6側から入射した光のうち、一部の光L1は太陽電池3で反射され拡散層6から出射する。また、第3色調整層50が配置されている第3色調整層形成領域120では、拡散層6側から入射した光のうち、一部の光L2は第3色調整層50で反射され拡散層6から出射する。このとき、光L1は、光L2に対して、空気層8および透明基板4をそれぞれ2回通過する分だけ、つまり透明介在層10を2回通過する分だけ、光路が異なる。そのため、太陽電池3の色と第3色調整層50の色とを同色とした場合であっても、太陽電池パネル30を拡散層6側から正面視したときに、第3太陽電池領域110の色と第3色調整層形成領域120の色とが合わないという不具合がある。これに対し本発明においては、太陽電池パネル30を拡散層6側から正面視したときに、第3太陽電池領域110の色と第3色調整層形成領域120の色とを明度差が2.3以内の範囲の色にするため、第3太陽電池領域110と第3色調整層形成領域120とで色を合わせることができる。したがって、拡散層6および第3色調整層50の相乗効果によって、隣り合う太陽電池3の境目を目立たなくすることができる。
このように本発明においては、隣り合う太陽電池の境目を目立たなくすることができ、太陽電池パネルの一体感を高め、外観を良くすることができる。
太陽電池パネルを構成する第3色調整層については、上述の太陽電池付表示装置を構成する色調整層と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、太陽電池パネルを構成するその他の各層についても、上述の太陽電池付表示装置を構成する各層と同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
(太陽電池セルおよび太陽電池モジュール)
酸化物半導体材料として酸化チタン粒子(P25:日本エアロジル株式会社)、色素増感剤としてD149色素(三菱製紙製)、電解質材料として6mol/lのhexyl metyl imidazolum iodide(富山薬品)および0.6mol/lのI2(メルク株式会社)を用いて作製された、縦幅12.5cm×横幅1cmの色素増感型太陽電池セルを準備した。この色素増感型太陽電池セル14個を、セルどうしの間隔をそれぞれ0.1cmずつあけて横に並べて配置し、直列で接続した。次に、受光面側に透明な保護シート、裏面側に色素増感型太陽電池セルとの色差ΔEが14.0以下の印刷を前面に配したバックシートを設置し、さらに素子の外周部(非発電部)を熱ラミネート可能なバリア性を有する封止材で覆うように設置した後、120度で熱ラミネートすることで、太陽電池モジュールを作製した。
太陽電池モジュールのセルの色は、マンセル表色系(色相 明度/彩度)で1.9P 1.23/2.56であり、また、L表色系でL=13.22、a=7.02、b=−11.56であった。
(表示装置)
幅10cm×幅10cmのツイストボールシート(総研化学(株)製 ツイストボールシート(青白))を封入した電子ペーパーを用いた。
電子ペーパーの色は、白モードで、マンセル表色系で0.2PB 4.91/1.41であり、また、L表色系でL=50.49、a=−3.65、b=−4.11であった。
(太陽電池付表示装置)
電子ペーパーの左側および右側に各6個ずつの太陽電池モジュールを、電子ペーパーの表示面と太陽電池の受光面とが同じ面側になるように縦3列×横2列に並べ、電子ペーパーと太陽電池モジュールの間隔をそれぞれ0.8cmずつあけて配置した。電子ペーパーの表示面および太陽電池の受光面上に厚さ1mmの透明なアクリル板を配置した。
次に、厚さ100μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムに色材を含有するインクをパターン状に印刷することによって、パターン状の色調整層Aが形成された、色調整フィルムを作製した。なお、下記の色調整層の色は、色調整フィルムを色調整層が測定装置側を向くように白色板上に載せて、測定した。
色調整層Aの色は、マンセル表色系で1.0PB 1.04/0.28であり、また、L表色系でL=11.04、a=−0.44、b=−1.48であった。
次に、電子ペーパーおよび太陽電池モジュールの間ならびに太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの間にパターン状の色調整層が配置されるように、透明なアクリル板上に色調整層フィルムを設置した。この際、ポリエチレンテレフタレートフィルムが太陽電池モジュール側(色調整層が太陽電池モジュールの反対側)を向くように、色調整層フィルムを配置した。
次に、光拡散フィルム(D123:ツジデン社製)の拡散層の反対面側に、平均粒径20nmの微粒子によって表面に凹凸を有する第2拡散層を形成することによって、拡散層フィルムを作製した。そして、上記の色調整フィルム上の全面に、電子ペーパーの表示部に相当する領域を四角形にくり抜いた拡散層フィルムを設置した。この際、電子ペーパーの表示部の上方に拡散層フィルムの四角形の開口部が配置されるように、拡散層フィルムを設置した。
次いで、拡散層フィルムの上方および電子ペーパーの表示部の上方に、意匠層として厚さ100μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムの全面に大理石柄の印刷をした光透過フィルムを設置した。
最後に適宜配線することによって、縦幅約70cm×横幅約65cmの大理石調の実施例1の太陽電池付表示装置を作製した。なお、実施例1の太陽電池付表示装置では、図2(b)と同様に、太陽電池と拡散フィルムの間に、透明基板(色調整層フィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム)および空気層による透明介在層が配置されている。
上記の太陽電池付表示装置について、太陽電池領域および色調整層形成領域の色を、コニカミノルタ社製の分光測色計CM−700d(視野2度、光源C)により測定した。
太陽電池領域の色は、マンセル表色系で5.9PB 6.65/1.5であり、また、L表色系でL=68.04、a=−0.1、b=−2.12であった。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で5.8PB 5.24/1.14であり、また、L表色系でL=54.19、a=−0.06、b=−4.23であった。
[実施例2]
下記の色の色調整層Bが形成された色調整フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の太陽電池付表示装置を作製した。
色調整層Bの色は、マンセル表色系で2.7PB 0.53/0.28であり、また、L表色系でL=41.82、a=−0.53、b=−1.35であった。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で5.7PB 6.37/0.74であり、また、L表色系でL=65.45、a=−0.20、b=−2.33であった。
[実施例3]
下記の色の色調整層Cが形成された色調整フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の太陽電池付表示装置を作製した。
色調整層Cの色は、マンセル表色系で1.8G 7.23/2.07であり、また、L表色系でL=73.83、a=−10.06、b=7.38であった。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で1.8G 7.23/2.07であり、また、L表色系でL=73.83、a=−10.06、b=7.38であった。
[実施例4]
下記の色の色調整層Cが形成された色調整フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の太陽電池付表示装置を作製した。
色調整層Dの色は、マンセル表色系で4.3R 2.33/5.83であり、また、L表色系でL=23.90、a=29.78、b=9.39であった。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で3.7R 4.51/1.23であり、また、L表色系でL=54.69、a=9.71、b=4.85であった。
[実施例5]
色調整層Bが形成された色調整フィルムを用いて、かつ拡散層フィルムとして光拡散フィルム(D123:ツジデン社製)をそのまま用いた(第2拡散層は形成しなかった)こと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の太陽電池付表示装置を作製した。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で8.3PB 4.56/0.41であり、また、L表色系でL=42.5、a=0.33、b=1.76であった。
[比較例1]
拡散層フィルムとして光拡散フィルム(D123:ツジデン社製)をそのまま用いた(第2拡散層は形成しなかった)こと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の太陽電池付表示装置を作製した。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で7.6PB 4.12/0.55であり、また、L表色系でL=42.5、a=0.34、b=−2.51であった。
[比較例2]
拡散層フィルムを用いずに、色調整層フィルムの色調整層上に粒子によって表面に凹凸を有する拡散層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の太陽電池付表示装置を作製した。
色調整層形成領域の色は、マンセル表色系で3.7PB 3.13/1.00であり、また、L表色系でL=32.28、a=−0.69、b=−4.9であった。
(評価)
上記の太陽電池付表示装置について、10m離れた位置で、電子ペーパーの表示部が概ね水平の目線になるように正面から目視したときの見え方を評価した。
評価の基準は下記の通りとした。
とても良い:電子ペーパーおよび太陽電池の境目が太陽電池と一様になって見える場合。
良い:電子ペーパーおよび太陽電池の境目が太陽電池と概ね一様になって見える場合。
悪い:電子ペーパーおよび太陽電池の境目が太陽電池と分離して見える場合。
下記の表1に評価結果を示す。
Figure 0006349952
上記の表1より、色調整層が配置されていない太陽電池領域の色と、色調整層が配置されている色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属する場合に、電子ペーパーおよび太陽電池の境目が目立たないか概ね目立たず、外観が良好で意匠性に優れることがわかる。
1 … 太陽電池付表示装置
2 … 表示装置
3 … 太陽電池
4 … 透明基板
5 … 色調整層
6 … 拡散層
8 … 空気層
9 … 意匠層
10… 透明介在層
11 … 太陽電池領域
12 … 色調整層形成領域
13 … 表示部
16 … 表示装置領域
30 … 太陽電池パネル
L1、L2 … 光

Claims (7)

  1. 表示装置と、
    前記表示装置に間隔をおいて並んで配置された太陽電池と、
    前記太陽電池の受光面側に配置され、前記表示装置および前記太陽電池の間に設けられた色調整層と、
    前記色調整層および前記太陽電池の上方に配置された拡散層と、
    前記太陽電池および前記拡散層の間に配置され、前記色調整層および前記拡散層の間に配置されていない透明介在層と
    を有する太陽電池付表示装置であって、
    前記拡散層側から前記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、前記太陽電池が配置され、前記色調整層が配置されていない太陽電池領域の色と、前記色調整層が配置されている色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とする太陽電池付表示装置。
  2. 前記拡散層側から前記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、前記太陽電池領域の色と、前記色調整層形成領域の色と、前記表示装置が配置され、前記色調整層が配置されていない表示装置領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池付表示装置。
  3. 複数の前記太陽電池が間隔をおいて並んで配置され、第2色調整層が、隣り合う前記太陽電池の間に設けられており、
    前記拡散層側から前記太陽電池付表示装置を正面視した場合に、前記太陽電池が配置され、前記第2色調整層が配置されていない第2太陽電池領域の色と、前記第2色調整層が配置されている第2色調整層形成領域の色とが、明度差が2.3以内の範囲の色に属することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の太陽電池付表示装置。
  4. 前記表示装置の一部を覆うように前記色調整層が配置され、前記表示装置の上方に位置する前記色調整層の開口部により表示部が画定されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の太陽電池付表示装置。
  5. 前記拡散層がパターン状に設けられ、前記表示装置の上方に位置する開口部を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の太陽電池付表示装置。
  6. 前記表示装置上では、前記色調整層が配置されていない領域に前記拡散層が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池付表示装置。
  7. 前記拡散層の上方に意匠層が配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の太陽電池付表示装置。
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