JP6346873B2 - 人工皮革 - Google Patents
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Description
〈絡合不織布の製造〉
海成分として水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(PVA)、島成分として変性度6モル%のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレ−トを用い、口金温度260℃に設定された、海成分中に均一な断面積の島成分が25個分布した断面を形成するノズル孔が並列状に配置された複数紡糸用口金に溶融樹脂を供給し、ノズル孔から吐出させた。このとき、海成分と島成分との質量比が海成分/島成分=25/75となるように圧力調整しながら供給した。
得られた人工皮革を以下の評価方法に従って評価した。
得られた人工皮革を20×20cmに切りだしてサンプルを調整した。そして、人工皮革を丸めるように手で握った後、手を開いて解放したときの様子を以下のように判定した。
A:天然皮革のように、丸めたときの形状を留めた。
B:丸めたときの形状をしばらく留め、その後徐々に元の形状に回復した。
C:反発力により丸めたときの形状からすぐに元の形状に回復した。
得られた人工皮革を20×20cmに切りだしてサンプルを調整した。そして、中央部を境にして内側に折り曲げる等して外観を以下の基準で判定した。
A:折りまげたときに緻密で細かな折れシボ及び丸みを帯びたような充実感のある折れしわが発生した。また、ドレープ性にも優れていた。
B:折れシボは座屈の大きな粗いシボや深いシワが発生して緻密な折れシボ感が得られず充実感に乏しい風合いであった。また、ドレープ性にも劣っていた。
C:充実感が著しく低かった。
得られた人工皮革を20×20cmに切りだしてサンプルを調整した。そして、中央部を境にして内側に4つ折りした中央部分の外観を以下の基準で判定した。
A:4つ折りした角にヘタリがなく、丸みがあった。
B:4つ折りした角にヘタリがなかったが、丸みはなかった。
C:4つ折りした角にヘタリがあった。
人工皮革の表面をSEM観察し、次のように判定した。
A:表皮層の沈み込みがほとんどなく、平滑で滑らかな表面が形成された。
B:表皮層の沈み込みが少しあり、表面の繊維のざらつきが少し感じられた。
C: 表皮層がほとんど沈み込み、表面が繊維で露出して毛羽立っていた。
A:型押ししたものを空打ち4時間処理した後もそのままの型押形状を保持していた。
B:型押ししたものを空打ち2時間処理後は型押形状を保持しているが、4時間処理後は保持できしなかった。
C:型押ししたものを空打ち2時間処理した後、型押形状を保持できなかった。
A:染料仕上げアニリン革のような、透明感及び深みのある色味であった。
B:顔料仕上革のような、透明感がなく少し深みある色味であった。
C:透明感がなく高級感が低い色味であった。
実施例1の多孔質層の形成において、繊維基材の表面に多孔質層を形成するための塗液を塗布量300g/m2でロールコートして膜厚280μmの多孔質層を形成した代わりに、塗布量約500g/m2でロールコートして厚さ460μm、膨張率3倍の多孔質層を形成した以外は同様にして多孔質層を形成し、実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1の多孔質層の形成において、繊維基材の表面に多孔質層を形成するための塗液を塗布量300g/m2でロールコートして膜厚280μmの多孔質層を形成した代わりに、塗布量約220g/m2でロールコートして厚さ200μm、膨張率3倍の多孔質層を形成した以外は同様にして多孔質層を形成し、実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1の多孔質層の形成において、多孔質層を形成するフォーム塗液として、比重0.500g/cm3に調整した代わりに、比重0.300g/cm3に調整した以外は同様にして調製された多孔質層を形成するためのフォーム塗液を用いた。そして、調製されたフォーム塗液を塗布量約300g/m2でロールコートして厚さ280μm、膨張率5倍の多孔質層を形成した以外は、実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1の多孔質層の形成において、多孔質層を形成する塗液として、比重0.500g/cm3に調整した代わりに、比重0.750g/cm3に調整した以外は同様にして調製されたフォーム塗液を用いた。そして、調製されたフォーム塗液を塗布量約300g/m2でロールコートして厚さ280μm、膨張率2倍の多孔質層を形成した以外は同様にして多孔質層を形成し、実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、繊維絡合体100部に充填剤13部,高分子弾性体10部,及び液状の不揮発性油4部を含浸付与する代わりに、繊維絡合体100部に対する充填剤,高分子弾性体,及び液状の不揮発性油の割合を表1に示したように変更した以外は同様にして人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、カラーコート液に配合した顔料の分散液として、平均粒径約0.6μm(粒径分布0.5〜20μm)の顔料の分散液を用いた以外は実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1の多孔質層の形成において、多孔質層を形成するフォーム塗液として、比重0.500g/cm3に調整した代わりに、比重0.980g/cm3に調整した以外は同様にして塗液を調製した。そして、繊維基材の表面に塗液を塗布量300g/m2でロールコートして膜厚280μmの多孔質層を形成した代わりに、塗液を塗布量約120g/m2でロールコートして厚さ100μmの無孔質層を形成した以外は同様にして、実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。また、このようにして得られた人工皮革の断面の50倍の走査型顕微鏡(SEM)写真を図3に、表面の50倍のSEM写真を図4に示す。
実施例1の多孔質層の形成において、繊維基材の表面に多孔質層を形成するための塗液を塗布量300g/m2でロールコートして膜厚280μmの多孔質層を形成した代わりに、湿式凝固発泡法により、厚さ280μm、膨張率6倍の多孔質層を形成した以外は同様にして多孔質層を形成し、実施例1と同様の工程を経て、人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。また、このようにして得られた人工皮革の断面の50倍の走査型顕微鏡(SEM)写真を図6に示す。
実施例1において、繊維絡合体100部に充填剤13部,高分子弾性体10部,及び液状の不揮発性油4部を含浸付与する代わりに、繊維絡合体に対して固形分で12.5部になるように実施例1で用いたのと同様の水系ポリウレタンの分散液を含浸させ、120℃で乾燥させた以外は同様にして人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、繊維絡合体100部に充填剤13部,高分子弾性体10部,及び液状の不揮発性油4部を含浸付与する代わりに、繊維絡合体100部に対する充填剤,高分子弾性体,及び液状の不揮発性油の割合を表1に示したように変更した以外は同様にして人工皮革を得、評価した。結果を表1に示す。
1a 繊維絡合体
2 多孔質層
3 表皮層
4 高分子弾性体
5 多孔質層
6 液状の不揮発性油
10 人工皮革
Claims (5)
- 繊維基材と、前記繊維基材に積層された多孔質層と、前記多孔質層に積層された表皮層とを備え、
前記繊維基材は、極細繊維の繊維絡合体100質量部に対して、充填剤3〜30質量部,高分子弾性体5〜12質量部,及び液状の不揮発性油2〜20質量部で、且つ、(前記充填剤+前記高分子弾性体)/前記液状の不揮発性油=1.5〜10の比率で含有する、0.55g/cm3以上の見かけ密度を有する基材であり、
前記多孔質層は、厚さ50〜800μmで膨張率1.5〜5倍の弾性層であることを特徴とする人工皮革。 - 前記繊維基材は、0.5μm以上の平均粒径を有する顔料を含有する請求項1に記載の人工皮革。
- 前記表皮層は、0.5μm未満の平均粒径を有する顔料で着色された全光線透過率が5%以上の光透過性皮膜から形成されている請求項1または2に記載の人工皮革。
- 前記不揮発性油が流動パラフィン,シリコーンオイル,鉱物油,及びフタル酸エステル類から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜3の何れか1項に記載の人工皮革。
- 前記充填剤が、無機フィラー及び有機フィラーから選ばれる少なくとも一種を含む請求項1〜4の何れか1項に記載の人工皮革。
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