JP6345476B2 - 情報処理装置および情報処理装置の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、接触センサの検出結果に応じて、所定の処理を実行することが可能な情報処理装置に関する。
従来、スマートフォンなどの情報処理装置に備えられたセンサによる検出結果に応じて、情報処理装置にて実行する処理を決定する技術がある。例えば、特許文献1には、情報処理装置である携帯端末の両端に静電容量センサの電極を配置し、両方の電極に触れたか否か、および触れた指の本数により、携帯端末にて実行する処理を決定する技術が開示されている。
特開2011−119959号公報(2011年6月16日公開)
特許文献1に記載されているような接触センサは、温度などの環境の変化によって、物体が非接触のときのセンサ値が変化する場合がある。そのため、非接触状態におけるセンサ値を表すための基準レベルが、定期的に較正される。物体が接触したか否かを判定するための閾値は、基準レベルの増減に合わせて変更される。
外的要因(無線通信などの電磁波のノイズ、落下による衝撃など)によって接触センサから出力されるセンサ値が一時的に変化することがある。ここでは、ユーザの手が接触センサに接触するなどして静電容量が増加する場合にセンサ値が「下降」し、配線部のインピーダンスが増加するなどして静電容量が減少する場合にセンサ値が「上昇」するとする。従来の技術では、例えばノイズによって一時的にセンサ値が上昇している時に基準レベルの較正を行ってしまうことが考えられる。その場合、基準レベルが、非接触状態におけるノイズがないときのセンサ値より大きな値に設定されてしまう。また、基準レベルに応じて物体が接触したか否かを判定するための閾値も追従して補正されるため、ノイズがないときの上記閾値より大きく設定されてしまう。その結果、物体が接触しているか否かを誤判定してしまうという問題が生じる。
本発明は、接触センサの誤判定を防ぐことができる情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理装置は、把持部を把持したユーザの手が接触する位置に設けられ、センサ値を出力する接触センサを備え、把持の有無を判定するための基準を与えるため、把持されていないときの上記センサ値を表すための基準値が変更可能に設定された情報処理装置であって、上記センサ値が把持されるに伴って変化する方向を負方向と定義した場合、第1時刻から第2時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第1閾値より大きく、かつ、上記第2時刻の上記センサ値が上記第1時刻の上記基準値より大きければ、第1条件を満たすと判定する第1判定手段と、第3時刻から上記第2時刻より後の第4時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第2閾値より大きく、かつ、上記第4時刻の上記センサ値が上記第3時刻の上記基準値より大きければ、第2条件を満たすと判定する第2判定手段と、上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記基準値を正方向に補正し、上記第1条件および上記第2条件の一方でも満たされないと、上記基準値を上記第1時刻の値にする較正手段とを備える。
本発明の一態様に係る情報処理装置の制御方法は、把持部を把持したユーザの手が接触する位置に設けられ、センサ値を出力する接触センサを備え、把持の有無を判定するための基準を与えるため、把持されていないときの上記センサ値を表すための基準値が変更可能に設定された情報処理装置の制御方法であって、上記センサ値が把持されるに伴って変化する方向を負方向と定義した場合、第1時刻から第2時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第1閾値より大きく、かつ、上記第2時刻の上記センサ値が上記第1時刻の上記基準値より大きければ、第1条件を満たすと判定する第1判定ステップと、第3時刻から上記第2時刻より後の第4時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第2閾値より大きく、かつ、上記第4時刻の上記センサ値が上記第3時刻の上記基準値より大きければ、第2条件を満たすと判定する第2判定ステップと、上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記基準値を正方向に補正し、上記第1条件および上記第2条件の一方でも満たされないと、上記基準値を上記第1時刻の値にする較正ステップとを含む。
本発明の一態様によれば、ノイズなどの外的要因による短期的かつ一時的なセンサ値の上昇によって基準値が不要に較正されて誤判定が生じることを、回避することができる。
本発明の一実施形態に係る携帯端末(情報処理装置)の要部構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る携帯端末(情報処理装置)の外観を示す概略図である。 周期的な電磁波ノイズによる影響を受けた場合の、参考例における基準レベルの較正処理を示す図である。 本発明の一実施形態に係る上昇判定部の判定処理を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る上昇較正部の基準レベルの較正処理を示すタイミングチャートである。 周期的な電磁波ノイズによる影響を受けた場合の、本発明の一実施形態における基準レベルの較正処理を示す図である。 本発明の他の実施形態における上昇較正部の基準レベルの較正処理を示すタイミングチャートである。 本発明の他の実施形態における上昇較正部の基準レベルの較正処理を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態における基準レベルの較正処理の例を示すタイミングチャートである。 本発明の他の実施形態における基準レベルの較正処理の例を示すタイミングチャートである。 本発明の他の実施形態における基準レベルの較正処理の例を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。以下の特定の項目(実施形態)における構成について、それが他の項目で説明されている構成と同じである場合は、説明を省略する場合がある。また、説明の便宜上、各項目に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
また、以下の説明では情報処理装置の一例として携帯端末を例に、また把持部として携帯端末の筺体を例にして説明するが、これに限定されるものではなく、人が把持する部分を有する機器であれば本発明を適用できる。情報処理装置としては、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、リモコン、ドライヤー、掃除機、その他ハンドルで操作する情報処理装置等が含まれる。情報処理装置は、把持の有無に応じた処理を行う。
〔実施形態1〕
(携帯端末1の構成)
図2は、本実施形態に係る携帯端末1の外観を示す概略図である。携帯端末1は、筐体の少なくとも1つの面に表示部10(タッチパネル等)を備えている。なお、表示部10を備える面を携帯端末1の「正面」と呼称する。また、携帯端末1は、携帯端末1の筐体を把持したユーザの手が携帯端末1に接触する位置に、接触センサ11を備えている。例えば、図2に示すように、携帯端末1は、上記正面の長辺と隣接する2つの面(当該2つの面を携帯端末1の「側面」と呼称する)に、それぞれ1つずつの接触センサ11を備えている。なお、接触センサ11の数、および、接触センサ11が配置される範囲は、図2に示すような例に限定されず、例えば、接触センサ11が上記各側面に複数配置されてもよいし、接触センサ11が側面全体に配置されてもよい。接触センサ11は、筐体の外に露出してもよいし、筐体の中に配置されていてもよい。換言すれば、接触センサは、筐体を把持したユーザの手の位置に対応する位置に設けられていればよい。
図1は、携帯端末1の要部構成の一例を示すブロック図である。携帯端末1は、接触センサ11、把持判定部12(把持判定装置)、およびホスト制御部13を備える情報処理装置である。なお、図1では図面の見やすさを考慮し、一部矢印を省略している。
接触センサ11は、ユーザの手などの物体の接触を検出するセンサである。本実施形態では、接触センサ11は静電容量センサであるが、この例に限定されるものではない。接触センサ11として、圧力センサ、光センサなどを使用することもできる。なお、静電容量センサは、静電容量センサとユーザの手との間に筐体が介在しても、手の近接(筐体と手との接触)を検出することができる。接触センサ11は、把持判定部12からの指示に基づいて、物体の接触の有無に応じたセンサ値を把持判定部12に出力する。具体的には接触センサ11は、筐体の側面に配置された電極の静電容量の変化に応じたセンサ値を、把持判定部12に出力する。例えば、接触センサ11の出力信号の電位をセンサ値とする場合、筐体が把持されたときに電位が下降するか上昇するかは接触センサの種類によって異なる。ここでは、説明を統一するため、筐体が把持されるに伴ってセンサ値が変化する方向を、負方向と定義する。すなわち、筐体が把持されたときのセンサ値は、把持されていないときのセンサ値より小さい。
ホスト制御部13は、携帯端末1のホスト側の制御を主に担う。ホスト制御部13は、例えば表示部10の制御を行う。ホスト制御部13は、把持判定部12における把持の有無の判定結果に応じて、表示部10の表示を変更する。
(把持判定部12の構成)
把持判定部12は、センサ制御部21、接触判定部22、較正部23、上昇判定部24、および上昇較正部25(較正手段)を備える。また、把持判定部12は、記憶部(図示せず)を備える。記憶部は、基準レベル(基準値)、把持閾値、および解放閾値などを記憶する。把持判定部12の各部は、記憶部からこれらの記憶された値を読み書きすることができる。
基準レベルは、筐体がユーザに把持されていないときのセンサ値を表すためのものである。把持閾値は、筐体が把持されていることを判定するための閾値である。解放閾値は、把持から解放された(手が離れた)ことを判定するための閾値である。例えば、把持閾値は、基準レベルより小さい値に設定される。解放閾値は、基準レベルより小さく、かつ把持閾値より大きい値に設定される。基準レベルと把持閾値との差および基準レベルと解放閾値との差は、あらかじめ設定されている。すなわち基準レベルが決まれば、それに応じて把持閾値および解放閾値は自ずと決まる。このように、基準レベルは、把持の有無を判定するための基準(把持閾値、解放閾値)を与えるために変更可能に設定される変数である。ここでは、把持の有無をヒステリシスに判定するために把持閾値と解放閾値とは異なるが、同じ値としてもよい。また、基準レベル、把持閾値、および解放閾値は、接触センサ11ごとにそれぞれ設定される。
センサ制御部21は、所定のタイミングで接触センサ11を動作させ、接触センサ11の出力としてセンサ値を取得する。センサ制御部21は、一定期間ごとに接触センサ11からセンサ値を取得する。接触センサ11が複数ある場合、センサ制御部21は、一定期間ごとにそれぞれの接触センサ11からセンサ値を取得する。センサ制御部21は、センサ値を接触判定部22に出力する。
接触判定部22は、センサ値と把持閾値とを比較し、センサ値が把持閾値より小さくなった場合、ユーザの手が(筐体を介して)接触センサ11に接触していると判定する。また、接触判定部22は、現時点で接触センサ11が接触状態であることを記憶する。さらに、接触判定部22は、センサ値と解放閾値とを比較し、センサ値が解放閾値より大きくなった場合、ユーザの手が接触センサ11から離れた(把持から解放された)と判定する。また、接触判定部22は、現時点で接触センサ11が非接触状態であることを記憶する。センサ値が把持閾値以上かつ解放閾値以下の場合、接触判定部22は、直前の状態(接触状態または非接触状態)が継続していると判定し、その状態を記憶し続ける。
接触判定部22は、複数の(両側の)接触センサ11が接触状態である場合、ユーザの手が筐体(携帯端末1)を把持していると判定する。例えば、片方の側面の接触センサ11だけが接触状態で、他方の側面の接触センサ11が非接触状態の場合、接触判定部22は、ユーザの手が筐体を把持していないと判定してもよい。なお、携帯端末1に設けられた接触センサ11が1つだけの場合、接触判定部22は、その接触センサ11の接触状態に基づいて把持の有無を判定する。接触判定部22は、把持の有無の判定結果情報を、ホスト制御部13に出力する。なお、以下の説明では簡単のため、1つの接触センサ11の接触状態の判定について説明する。
較正部23は、所定のタイミングでセンサ制御部21からセンサ値を取得し、センサ値に基づいて基準レベルを較正する。例えば較正部23は、一定期間ごとに基準レベルの較正を行う。また、較正部23は、携帯端末1の電源がオンになった時、および、把持判定の機能がオンに設定された時などにも基準レベルの較正を行う。較正部23は、センサ値を複数回取得し、複数のセンサ値の平均値(または中間値)を基準レベルとして設定する。基準レベルが変更されると、基準レベルを変更した情報に基づいて、把持閾値および解放閾値も変更される。これにより、温度などの環境変化に応じて、非接触時のセンサ値を表すための基準レベルを較正することができる。
上昇判定部24は、センサ制御部21からセンサ値を取得する。上昇判定部24は、第1上昇判定部24a(第1判定手段)および第2上昇判定部24b(第2判定手段)を備える。第1上昇判定部24aは、所定の長さの第1期間Paにおいてセンサ値が所定の傾き以上の傾きで上昇しているか否かを判定する。具体的には、第1上昇判定部24aは、
(A)第1期間Paにおけるセンサ値の上昇量>正の第1閾値、
(B)第1期間Pa終了時のセンサ値>第1期間Pa開始時の基準レベル、
を満たす場合に、第1条件を満たすと判定する。ここで、センサ値の上昇量は、第1期間Pa終了時のセンサ値から第1期間Pa開始時のセンサ値を減算したものである。第1期間Paにおいてセンサ値が下降している場合は、「センサ値の上昇量」は負の値になる。第1閾値は所定の正の値であるので、判定式Aは、センサ値が所定の傾き以上の傾きで上昇しているか否かを判定するためのものである。
第2上昇判定部24bは、所定の長さの第2期間Pbにおいてセンサ値が所定の傾き以上の傾きで上昇しているか否かを判定する。具体的には、第2上昇判定部24bは、
(C)第2期間Pbにおけるセンサ値の上昇量>正の第2閾値、
(D)第2期間Pb終了時のセンサ値>第2期間Pb開始時の基準レベル、
を満たす場合に、第2条件を満たすと判定する。ここで、第2期間Pbの終了時は、第1期間Paの終了時より後である。第2上昇判定部24bは、第1上昇判定部24aより後のタイミングで、センサ値が所定の傾き以上の傾きで上昇しているか否かを判定する。第1期間Paの長さと第2期間Pbの長さ、第1閾値と第2閾値は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。第1閾値および第2閾値は、温度によるセンサ値の上昇では上記判定式A、Cが満たされない程度に、大きな値である。上昇判定部24は、第1上昇判定部24aの判定結果および第2上昇判定部24bの判定結果を、上昇較正部25に出力する。
上昇較正部25は、センサ値が上昇傾向にある場合、基準レベルを上昇させるよう較正する。具体的には、上昇較正部25は、第1条件および第2条件の両方が満たされた場合、第2期間Pbの終了より後に、基準レベルを正方向に補正する、すなわち基準レベルを上昇させる。例えば、上昇較正部25は、基準レベルを第2期間Pbの終了時のセンサ値に変更する。一方、第1条件および第2条件のいずれか一方でも満たされない場合、上昇較正部25は、基準レベルを上昇させない。
環境の温度変化によるセンサ値の変化は、ゆっくりとしたものであるので、通常の温度変化では上記判定式A、Cは満たされない。温度変化に対しては、較正部23によって別途異なるタイミングで基準レベルの較正(増減)が行われる。一方で、ユーザが携帯端末1を把持した状態または接触センサ11に少し接触した状態(センサ値が下降した状態)で、較正部23による較正が行われた場合、基準レベルは非接触状態におけるセンサ値より大きく下側に設定されてしまう。金属製の(静電容量の大きな)机に携帯端末1が置かれているときに較正部23による較正が行われた場合も、同様のことが起こり得る。その後、ユーザが携帯端末1から手を離すと(机から離すと)、センサ値は低く設定された基準レベルから大きく上昇する。この手を離した時のセンサ値の上昇は、上記判定式A、Cを満たす。上昇判定部24は、例えばこのような、手を離した時のセンサ値の上昇を検出し、上昇較正部25は、低く設定された基準レベルを適正な値まで上昇させる。なお、上昇較正部25は、センサ値の上昇に応じた基準レベルの正方向への補正を行う。ユーザの把持などによってセンサ値は下降し得るので、センサ値が下降する場合は、上昇較正部25は、基準レベルの変更を行わない。もしセンサ値の下降に合わせて基準レベルを下降させると、把持閾値も下降してしまい、ユーザの把持を検出できなくなる。
(参考例)
図3は、周期的な電磁波ノイズによる影響を受けた場合の、参考例における基準レベルの較正処理を示す図である。参考例では、上昇判定部は、例えば第1条件の判定のみを行い、上昇較正部は、第1条件の判定結果のみに基づいて、基準レベルの上昇補正を行う。すなわち参考例では、1つの期間において、所定値以上の傾きでセンサ値が上昇したときに、基準レベルを上昇させるよう基準レベルの較正を行う。横軸は時間、縦軸はセンサ値などの値を表す。以下の図では、見やすいように、適宜基準レベルとセンサ値とを少しずらして描いている。
(1)携帯端末の無線通信などにより、周期的な電磁波ノイズが発生すると、その影響を受けてセンサ値が一時的に上昇することがある。このようなノイズによってセンサ値が上昇している期間(センサ値の1つの山の横幅)は、典型的には1秒以下、例えば400ミリ秒程度である。
(2)参考例では、このセンサ値の上昇を検知して、センサ値のピークまで基準レベルを上昇させる。基準レベルの上昇に合わせて、把持閾値Th1および解放閾値Hys1も同じ量だけ上昇する。
(3)その後、センサ値は元の値まで下降するが、基準レベルは上記ピークの高さに維持される。そのため、センサ値が把持閾値Th1より小さくなり、接触センサが接触状態であると誤判定してしまう。再びノイズによりセンサ値が上昇してセンサ値が解放閾値Hys1より大きくなるまで、接触状態であると誤判定してしまう。ノイズが発生している間は、ノイズの周期に合わせて接触状態が誤って検出される。
(4)ユーザが携帯端末を把持すると、センサ値は大きく下がり、解放すると、センサ値は元のレベルに戻る。しかしながら、ユーザが携帯端末を把持/解放する動作をしても、センサ値は把持閾値Th1より下側で変化するだけなので、ユーザの把持/解放のタイミングを正しく検出することができない。
(5)また、ノイズの発生が停止した後は、ユーザが触っていないのに接触状態が続くと誤判定される。1つの期間だけのセンサ値の上昇に基づいて基準レベルを上昇補正すると、ノイズまたは落下の衝撃により一時的にセンサ値が上昇した場合に基準レベルが上昇補正され、このような問題が生じる。
(動作例)
図4は、本実施形態の上昇判定部24の判定処理を示すタイミングチャートである。横軸は時間、縦軸はセンサ値を表す。実線の曲線は、接触センサ11から手を離したときのセンサ値の変動例を表す。破線の曲線は、ノイズによるセンサ値の変動例を表す。図中の黒点は、センサ制御部21が一定期間ごとに取得するセンサ値を示す。例えば、センサ制御部21は、約60ミリ秒周期でセンサ値を取得(センシング)する。所定の第1期間Paはセンシングの3周期分であり、所定の第1期間Pbはセンシングの4周期分である。また、第1期間Paの開始から第2期間Pbの開始までの遅延期間Dxはセンシングの5周期分に設定されている。これらの期間は、任意に設定可能である。
第1上昇判定部24aが第1条件の判定を開始する時刻(第1期間Paの開始時)をt1(第1時刻)とする。判定開始から第1期間Pa後の時刻(第1期間Paの終了時)をt2(第2時刻)とする。第1上昇判定部24aは、時刻t1におけるセンサ値と基準レベルとを取得し、時刻t2におけるセンサ値を取得する。
第1上昇判定部24aは、時刻t1から時刻t2までのセンサ値の上昇量Raを特定する。上昇量Ra=(時刻t2のセンサ値)−(時刻t1のセンサ値)、である。第1上昇判定部24aは、(A)上昇量Raが正の第1閾値より大きく、かつ、(B)時刻t2のセンサ値が時刻t1の基準レベルより大きければ、第1条件を満たすと判定する。例えば、上昇量Raが十分大きくても、時刻t2のセンサ値が時刻t1の基準レベル以下であれば、基準レベルを上昇補正する必要は無い。図示する実線の曲線および破線の曲線は、第1条件を満たす。
時刻t1から遅延期間Dx後の時刻(第2期間Pbの開始時)をt3(第3時刻)とする。時刻t3から第2期間Pb後の時刻(第2期間Pbの終了時)をt4(第4時刻)とする。なお、時刻t3は、ここでは時刻t1より後であるが、時刻t1と同じであってもよいし、時刻t1より前であってもよい。ただし、時刻t4は、時刻t2より後である。第2上昇判定部24bは、時刻t3におけるセンサ値と基準レベルとを取得し、時刻t4におけるセンサ値を取得する。
第2上昇判定部24bは、時刻t3から時刻t4までのセンサ値の上昇量Rbを特定する。上昇量Rb=(時刻t4のセンサ値)−(時刻t3のセンサ値)、である。第2上昇判定部24bは、(C)上昇量Rbが正の第2閾値より大きく、かつ、(D)時刻t4のセンサ値が時刻t3の基準レベルより大きければ、第2条件を満たすと判定する。図示する実線の曲線での上昇量をRb1とすると、上昇量Rb1は正の第2閾値より大きい。図示する実線の曲線は、第2条件を満たす。
一方、ノイズによる変動を表す破線の曲線は、センサ値が上昇する期間が短いため、第1条件を満たしたとしても第2条件を満たさない。図示するノイズによる変動(破線)の場合、上昇量をRb2とすると、上昇量Rb2は負の値になる。第1条件および第2条件のいずれか一方でも満たされない場合(破線の場合)、上昇較正部25は、基準レベルの上昇補正は行わず、基準レベルは、時刻t1のときの値のままにされる。
図5は、上昇較正部25の基準レベルの較正処理を示すタイミングチャートである。横軸は時間、縦軸はセンサ値を表す。実線の曲線は、接触センサ11から手を離したときのセンサ値の変動例を表す。基準レベルは細線で示される。このセンサ値の変動は、第1期間Paにおける第1条件および第2期間Pbにおける第2条件の両方を満たすので、上昇較正部25は、時刻t4の後に基準レベルを時刻t4でのセンサ値まで上昇させる(正方向に補正する)。なお、基準レベルは、このように直前のセンサ値に補正されてもよいし、いくつかのセンサ値を用いて得られる代表値(平均値など)に補正されてもよい。また、第1条件および第2条件を満たす場合、基準レベルは、時刻t1での基準レベルより大きくなるよう、正方向に補正されればよい。また、第1条件が満たされるか否かに関わらず、第2条件の判定が行われる時刻t4までは、基準レベルの正方向の補正(上昇補正)は行われない。
第1期間Pa、正の第1閾値、第2期間Pb、正の第2閾値、遅延期間Dxは、基準レベルの上昇補正の対象外としたいセンサ値の変動(上昇の傾き、変動量、変動期間など)に応じて、設定することが好ましい。ノイズによるセンサ値の変動を無視し、手を離したときのセンサ値の変動に応じて基準レベルを上昇補正できるよう、時刻t1から時刻t4までの長さは、例えば1秒以下、典型的には600ミリ秒以下に設定することができる。また、時刻t2から時刻t4までの間隔が、時刻t1から時刻t2までの間隔以上になるように、第1期間Pa、第2期間Pb、および遅延期間Dxの長さを設定することができる。このようにすることで、センサ値の上昇傾向を判定するための第1条件および第2条件をある程度離れたタイミングで判定することができる。そのため、ノイズによるセンサ値の短期的な変動と、携帯端末1から手を離すまたは金属体を離すことなどによるセンサ値の変動とを判別することができる。また、第1期間Paを短く設定することで、センサ値の上昇傾向を早く検知することが可能となるため、第2期間Pbの設定を対象外のセンサ値変動期間に近くすることができる。そのため、1回の上昇補正の期間(時刻t1から時刻t4まで)が短くなり、より短い周期で較正対象のセンサ値変動を検出することが可能となる。
なお、第2上昇判定部24bによる第2期間(第2条件)の判定が終わると、第1上昇判定部24aは、時刻t4以後に(例えば時刻t4の次のセンシングから)改めて第1期間を設定し、第1条件の判定を開始する。このように、第1期間Paおよび第2期間Pbの判定を繰り返し行うことにより、接触センサ11から手を離したときのセンサ値の上昇を見逃さずに基準レベルを上昇補正することができる。なお、第1条件が満たされなかった場合、続いて第2条件の判定を行わず、時刻t4より前に改めて第1期間を設定し、第1上昇判定部24aが第1条件の判定を開始してもよい。このようにすることで、無駄な第2条件の判定を省略し、いち早く基準レベルをセンサ値の上昇に追従させることができる。
図6は、周期的な電磁波ノイズによる影響を受けた場合の、本実施形態における基準レベルの較正処理を示す図である。横軸および縦軸は図3と同じである。
(1)電磁波ノイズの影響を受けてセンサ値が一時的に上昇する。
(2)本実施形態では、短期間の一時的なセンサ値の上昇は、第1条件および第2条件のいずれかを満たさないので、基準レベルは元の値に維持される。例えば、ノイズの影響によってセンサ値が上昇した後の下降中に、第1条件の判定が開始(時刻t1)されると、第1条件が満たされなくなる。
(3)ユーザが携帯端末1を把持すると、センサ値は把持閾値Th1を下に超え、解放すると、センサ値は解放閾値Hys1を上に超える。そのため、把持判定部12は、ユーザの把持/解放のタイミングを正しく検出することができる。
本実施形態の携帯端末1によれば、センサ値の上昇傾向を判定することにより、ユーザが把持していたまたは金属体上に置かれていたなどのときに低く設定(較正)された基準レベルを、上昇補正することができる。なおかつ、センサ値の上昇傾向を2段階(第1上昇判定部24a、第2上昇判定部24b)で判定することにより、電磁波のノイズまたは落下の衝撃などに起因する短期的かつ一時的なセンサ値の上昇によって誤判定を引き起こすような不要な基準レベルの較正がされることを回避することができる。
〔実施形態2〕
本実施形態では、第1条件を満たした時点で、一旦基準レベルを上昇補正する構成について説明する。携帯端末1の構成は、図1に示すものと同じである。上昇判定部24の判定処理も上述の実施形態と同じである。図7〜11において、横軸は時間、縦軸はセンサ値を表す。
図7は、本実施形態における上昇較正部25の基準レベルの較正処理を示すタイミングチャートである。実線の曲線は、接触センサ11から手を離したときのセンサ値の変動例を表す。このセンサ値の変動は、第1期間Paにおける第1条件および第2期間Pbにおける第2条件の両方を満たす。第1条件が満たされると判定された時点(時刻t2の後)で、上昇較正部25は、基準レベルを時刻t2でのセンサ値まで上昇させる。その後、第2上昇判定部24bは、第2期間Pbにおける第2条件の判定を行う。第2条件が満たされると判定された時点(時刻t4の後)で、上昇較正部25は、基準レベルを時刻t4でのセンサ値までさらに上昇させる。このように本実施形態では、第1条件を満たした時点で、一旦基準レベルを上昇補正する。
図8は、本実施形態における上昇較正部25の基準レベルの較正処理を示すタイミングチャートである。破線の曲線は、ノイズによるセンサ値の変動例を表す。このセンサ値の変動は、第1期間Paにおける第1条件を満たすが、第2期間Pbにおける第2条件を満たさない。第1条件が満たされると判定された時点(時刻t2の後)で、上昇較正部25は、基準レベルを時刻t2でのセンサ値まで上昇させる。なお、上昇較正部25は、変更前(時刻t1)の基準レベルを記憶しておく。その後、第2条件が満たされないと判定された時点(時刻t4の後)で、上昇較正部25は、基準レベルを時刻t1での基準レベルに戻す。すなわち、一旦上昇させた基準レベルの変更を取り消す。
本実施形態の携帯端末1によれば、低く設定(較正)された基準レベルを、適切に上昇補正することができる。なおかつ、電磁波のノイズまたは落下の衝撃などに起因する短期的かつ一時的なセンサ値の上昇によって誤判定を引き起こすような不要な基準レベルの較正がされることを回避することができる。
(実施形態1、2の動作の比較)
以下に、第1条件の判定が終わってから第2条件の判定が終わるまでの間(時刻t2〜時刻t4)に、ユーザによる携帯端末1の把持が行われる場合について、実施形態1、2の動作を比較する。
図9は、上述の実施形態1における基準レベルの較正処理の例を示すタイミングチャートである。点線で示されるセンサ値の変動は、第1条件および第2条件の両方を満たす。実施形態1では、第1条件が満たされると判定されても、第2条件も満たされると判定されるまでは、実線で示される基準レベルの上昇補正は行われない。第2条件が満たされると判定される時刻t4で初めて、基準レベルが時刻t4でのセンサ値に上昇補正される。
(1)ただし、非接触状態におけるセンサ値は、携帯端末1が金属体から離されたなどの理由により、時刻t1から時刻t4の間に上昇している。
(2)時刻t2から時刻t4までの間に、ユーザが携帯端末1の把持を行ったとする。このとき非接触状態におけるセンサ値は上昇しているが、把持閾値Th1はまだ変更されていない。そのため、把持によって下降したセンサ値は、把持閾値Th1より大きいままになることがある。このような場合に、把持判定部12は、ユーザの携帯端末1の把持を正しく検出することができない可能性がある。
図10は、実施形態2における基準レベルの較正処理の例を示すタイミングチャートである。点線で示されるセンサ値の変動は、図9のものと同じである。時刻t2に第1条件を満たしたと判定されると、実線で示される基準レベルが時刻t2でのセンサ値に上昇補正される。基準レベルの上昇に応じて把持閾値Th1および解放閾値Hys1も上昇する。その後、時刻t4に第2条件を満たしたと判定されると、基準レベルが時刻t4でのセンサ値に上昇補正される。
(1)図9に示す例と同様に、非接触状態におけるセンサ値は、時刻t1から時刻t4の間に上昇している。
(2)時刻t2から時刻t4までの間に、ユーザが携帯端末1の把持を行ったとする。把持閾値Th1は、時刻t2の後に上昇補正されている。そのため、把持によって下降したセンサ値は、把持閾値Th1より小さくなる。このように、実施形態2の把持判定部12は、第2条件の判定前に行われるユーザの把持を正しく検出することができる。実施形態2では、基準レベルを非接触状態のセンサ値の変動により迅速に追従させ、ユーザの操作性を向上することができる。
図11は、実施形態2における基準レベルの較正処理の例を示すタイミングチャートである。点線で示されるセンサ値の変動は、第1条件を満たすが、第2条件を満たさない。
(1)時刻t1から時刻t3の間に、ノイズなどに起因して一時的にセンサ値が上昇して元に戻る。
(2)時刻t2に第1条件を満たしたと判定されると、実線で示される基準レベルが時刻t2でのセンサ値に一旦上昇補正される。基準レベルの上昇に応じて把持閾値Th1および解放閾値Hys1も上昇する。
(3)センサ値の一時的な上昇が元に戻った後、時刻t3から時刻t4までの間に、机などに携帯端末1が置かれたとする。時刻t2に把持閾値Th1が一旦上昇補正されている。そのため、机に置くことによるセンサ値の下降が、普段なら把持閾値Th1を下回らない程度の変動であっても、この場合はセンサ値が把持閾値Th1を下回ってしまうことがある。そのため、実施形態2では、把持と判定したくないセンサ値の変動幅が小さいケースを、把持と誤判定してしまう可能性がある。なお、時刻t4に第2条件が満たされないと判定されると、基準レベルは時刻t1での基準レベルに戻される。
これに対して、実施形態1では、時刻t2の時点では基準レベルおよび把持閾値Th1を上昇させない。そのため、第1条件を満たしたセンサ値の変動がノイズなどによるものであった場合でも、ノイズの後のセンサ値の小さな変動(下降)を、把持と誤判定することはない。
〔ソフトウェアによる実現例〕
携帯端末1の制御ブロック(特に把持判定部12、センサ制御部21、接触判定部22、較正部23、上昇判定部24(第1上昇判定部24a、第2上昇判定部24b)、および上昇較正部25)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、携帯端末1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る情報処理装置は、把持部を把持したユーザの手が接触する位置に設けられ、センサ値を出力する接触センサを備え、把持の有無を判定するための基準を与えるため、把持されていないときの上記センサ値を表すための基準値が変更可能に設定された情報処理装置(携帯端末1)であって、上記センサ値が把持されるに伴って変化する方向を負方向と定義した場合、第1時刻から第2時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第1閾値より大きく、かつ、上記第2時刻の上記センサ値が上記第1時刻の上記基準値より大きければ、第1条件を満たすと判定する第1判定手段(第1上昇判定部24a)と、第3時刻から上記第2時刻より後の第4時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第2閾値より大きく、かつ、上記第4時刻の上記センサ値が上記第3時刻の上記基準値より大きければ、第2条件を満たすと判定する第2判定手段(第2上昇判定部24b)と、上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記基準値を正方向に補正し、上記第1条件および上記第2条件の一方でも満たされないと、上記基準値を上記第1時刻の値にする較正手段(上昇較正部25)とを備える。
上記の構成によれば、第1条件と第2条件とによって、センサ値が上昇しているかを2段階で判定する。これにより、低く設定(較正)された基準値を、適切に正方向に補正することができる。なおかつ、2段階の判定によって、電磁波のノイズまたは落下の衝撃などに起因する短期的かつ一時的なセンサ値の上昇によって誤判定を引き起こすような不要な基準値の較正がされることを回避することができる。
本発明の態様2に係る情報処理装置では、上記態様1において、上記較正手段は、上記第1条件が満たされたか否かに関わらず上記第4時刻までは上記基準値の正方向の補正は行わず、上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記第4時刻の後に、上記基準値を正方向に補正する。
上記の構成によれば、ノイズなどによる一時的なセンサ値の上昇が第1条件を満たした場合であっても、第2条件を満たさない限り基準値の正方向の補正は行われない。そのため、第2時刻から第4時刻の間に、把持と判定すべきでないセンサ値の小さな変動(下降)があった場合でも、それを把持と誤判定することを避けることができる。
本発明の態様3に係る情報処理装置では、上記態様1において、上記較正手段は、上記第1条件が満たされると、上記第4時刻より前に上記基準値を正方向に補正し、その後、上記第2条件が満たされると、上記第4時刻の後に上記基準値をさらに正方向に補正し、上記第2条件が満たされないと、上記第4時刻の後に上記基準値を上記第1時刻の値に戻す。
上記の構成によれば、第1条件が満たされると第4時刻より前に基準値が正方向に補正されるので、基準値を非接触状態のセンサ値の変動に迅速に追従させ、把持判定の感度を向上することができる。
本発明の態様4に係る情報処理装置では、上記態様1から3において、上記第1条件が満たされないと、上記第2判定手段による上記第2条件の判定を待たずに、上記第4時刻より前に改めて上記第1判定手段が上記第1条件の判定を開始する。
上記の構成によれば、無駄な第2条件の判定を省略し、いち早く基準値をセンサ値の上昇に追従させることができる。
本発明の態様5に係る情報処理装置では、上記態様1から4において、上記第3時刻は、上記第1時刻以後である。
本発明の態様6に係る情報処理装置では、上記態様1から5において、上記第2時刻から上記第4時刻までの間隔は、上記第1時刻から上記第2時刻までの間隔以上である。
本発明の態様7に係る情報処理装置の制御方法は、把持部を把持したユーザの手が接触する位置に設けられ、センサ値を出力する接触センサを備え、把持の有無を判定するための基準を与えるため、把持されていないときの上記センサ値を表すための基準値が変更可能に設定された情報処理装置の制御方法であって、上記センサ値が把持されるに伴って変化する方向を負方向と定義した場合、第1時刻から第2時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第1閾値より大きく、かつ、上記第2時刻の上記センサ値が上記第1時刻の上記基準値より大きければ、第1条件を満たすと判定する第1判定ステップと、第3時刻から上記第2時刻より後の第4時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第2閾値より大きく、かつ、上記第4時刻の上記センサ値が上記第3時刻の上記基準値より大きければ、第2条件を満たすと判定する第2判定ステップと、上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記基準値を正方向に補正し、上記第1条件および上記第2条件の一方でも満たされないと、上記基準値を上記第1時刻の値にする較正ステップとを含む。
本発明の各態様に係る情報処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報処理装置が備える各手段として動作させることにより上記情報処理装置をコンピュータにて実現させる情報処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、接触センサを備える情報処理装置(スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、リモコン、ドライヤー、掃除機、その他ハンドルで操作する情報処理装置など)に利用することができる。
1 携帯端末(情報処理装置)
10 表示部
11 接触センサ
12 把持判定部(把持判定装置)
13 ホスト制御部
21 センサ制御部
22 接触判定部
23 較正部
24 上昇判定部
24a 第1上昇判定部(第1判定手段)
24b 第2上昇判定部(第2判定手段)
25 上昇較正部(較正手段)

Claims (6)

  1. 把持部を把持したユーザの手が接触する位置に設けられ、センサ値を出力する接触センサを備え、
    把持の有無を判定するための基準を与えるため、把持されていないときの上記センサ値を表すための基準値が変更可能に設定された情報処理装置であって、
    上記センサ値が把持されるに伴って変化する方向を負方向と定義した場合、
    第1時刻から第2時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第1閾値より大きく、かつ、上記第2時刻の上記センサ値が上記第1時刻の上記基準値より大きければ、第1条件を満たすと判定する第1判定手段と、
    第3時刻から上記第2時刻より後の第4時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第2閾値より大きく、かつ、上記第4時刻の上記センサ値が上記第3時刻の上記基準値より大きければ、第2条件を満たすと判定する第2判定手段と、
    上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記基準値を正方向に補正し、上記第1条件および上記第2条件の一方でも満たされないと、上記基準値を上記第1時刻の上記基準値にする較正手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 上記較正手段は、上記第1条件が満たされたか否かに関わらず上記第4時刻までは上記基準値の正方向の補正は行わず、上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記第4時刻の後に、上記基準値を正方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 上記較正手段は、
    上記第1条件が満たされると、上記第4時刻より前に上記基準値を正方向に補正し、
    その後、上記第2条件が満たされると、上記第4時刻の後に上記基準値をさらに正方向に補正し、上記第2条件が満たされないと、上記第4時刻の後に上記基準値を上記第1時刻の上記基準値に戻すことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 上記第1条件が満たされないと、上記第2判定手段による上記第2条件の判定を待たずに、上記第4時刻より前に改めて上記第1判定手段が上記第1条件の判定を開始することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 上記第3時刻は、上記第1時刻以後であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 把持部を把持したユーザの手が接触する位置に設けられ、センサ値を出力する接触センサを備え、
    把持の有無を判定するための基準を与えるため、把持されていないときの上記センサ値を表すための基準値が変更可能に設定された情報処理装置の制御方法であって、
    上記センサ値が把持されるに伴って変化する方向を負方向と定義した場合、
    第1時刻から第2時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第1閾値より大きく、かつ、上記第2時刻の上記センサ値が上記第1時刻の上記基準値より大きければ、第1条件を満たすと判定する第1判定ステップと、
    第3時刻から上記第2時刻より後の第4時刻までの上記センサ値の上昇量が正の第2閾値より大きく、かつ、上記第4時刻の上記センサ値が上記第3時刻の上記基準値より大きければ、第2条件を満たすと判定する第2判定ステップと、
    上記第1条件および上記第2条件の両方が満たされると、上記基準値を正方向に補正し、上記第1条件および上記第2条件の一方でも満たされないと、上記基準値を上記第1時刻の上記基準値にする較正ステップとを含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
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