JP6343538B2 - 容器詰め生肉の放射線殺菌方法 - Google Patents

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本発明は、容器に充填された生肉を、γ線照射により殺菌する方法に関する。
現在、食肉を生肉として非加熱で食す場合には、60℃で2分間の加熱殺菌処理を行う必要がある。しかしながら、このような加熱殺菌処理では生肉としての風味や食感が失われるため、加熱以外の殺菌方法が求められている。その1つとして、放射線による殺菌方法が検討されている。しかしながら、生肉を殺菌するために高線量のγ線を照射すると、異臭の発生、色調の悪化、食味の低下などが生じるという問題がある。
例えば、非特許文献1は、食肉等を放射線により殺菌したときに、食味が低下したり異臭が発生したりすることを開示している。非特許文献1では、食味の低下を防止するため、無酸素包装や冷凍照射などの方法を開示している。
また、特許文献1では、食品に放射線を照射することにより、食品の包装材から臭気が発生するという問題を開示しており、放射線を照射しても臭気が発生しにくい包装材を開示している。
しかしながら、これらの方法によっても異臭の発生、色調の悪化、食味の低下等を抑制する効果は十分ではなく、特に生食に適する食肉を提供するためには不十分であるという問題がある。
特開2010−159398号公報
伊藤 均、"放射線による食肉等の食味低下と防止技術"、[online]、平成15年9月22日、放射線利用振興協会、放射線利用技術データベース、インターネット<URL:http://www.rada.or.jp/database/home4/normal/ht-docs/member/detail/020230.html>
本発明は、放射線殺菌による異臭の発生、色調の悪化、食味の低下等を抑制し、フレーバー性を高めた生食用の食肉を提供できる、生肉の放射線殺菌方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、生肉及び食用油を容器に充填する充填工程と、前記生肉及び食用油が充填された容器を脱気して密封することにより、容器詰め生肉を得る密封工程と、前記容器詰め生肉を冷凍する冷却工程と、前記容器詰め生肉に、冷凍された状態でγ線を照射することにより殺菌を行う殺菌工程とを具備する容器詰め生肉の放射線殺菌方法が提供される。
本発明の方法によれば、放射線殺菌による異臭の発生、色調の悪化、食味の低下等を抑制し、フレーバー性を高めた生肉を提供することが可能である。
本発明の実施の形態について説明する。本発明による容器詰め生肉の放射線殺菌方法は、生肉及び食用油を容器に充填する充填工程と、前記生肉及び食用油が充填された容器を脱気して密封することにより、容器詰め生肉を得る密封工程と、前記容器詰め生肉を冷凍する冷却工程と、前記容器詰め生肉に、冷凍された状態でγ線を照射することにより殺菌を行う殺菌工程とを具備する。
本発明の殺菌方法で対象とする生肉は特に限定されず、牛肉、豚肉、鶏肉、馬肉等の他、レバー等の内臓も含む。また、生肉は挽肉、ブロック肉、薄切り肉、細切れ肉等、どのような形態の肉であってもよい。
食用油は、食用として用いられる油であればいずれのものであってもよい。例えば、サラダ油、米油、ごま油、オリーブ油、べに花油、コーン油等が用いられる。オリーブ油、ごま油、サラダ油及び米油から選択される食用油を用いることがより好ましい。オリーブ油及びごま油は、高線量のγ線に対する耐性が特に高いため、オリーブ油及びごま油から選択される食用油を用いることが特に好ましい。また、オリーブ油及びごま油は比較的強い香りを有するため、生肉にその香りを付加することでフレーバー性をより向上させることができる。また、高線量のγ線を照射することによって生肉や容器から僅かに異臭が発生した場合でも、オリーブ油やごま油の香りによって異臭をマスキングすることができる。
本発明の方法で用いる容器は、生肉及び食用油を密封できる容器であれば、その種類や形態は特に限定されない。例えば、缶容器及び軟包装容器を用いることができる。
缶容器の材料としては、これらに限定されないが、ステンレススチール、アルミニウム、銅などを用いることができる。金属缶は、金属のみからなる缶であってもよいが、樹脂でコーティングされた缶であってもよい。
軟包装容器としては、例えば、レトルトパウチ包装のためのパウチ容器を用いることができる。パウチ容器の例には、アルミニウムなどの金属製のパウチ容器、樹脂性のパウチ容器、複合材料から成るパウチ容器、金属箔とプラスチックフィルムを積層したフィルムから成るパウチ容器等が含まれる。
軟包装容器の材料や缶容器のコーティングとして用いられる樹脂は、これらに限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ、ポリエステル、ナイロン等から選択することができる。
樹脂製の容器を使用する場合、樹脂の種類によっては、γ線を照射することによって僅かに臭気が発生する場合もある。よって、金属製の容器を用いることが好ましい。金属製の容器は樹脂製の容器と比較して熱伝導率が高いため、後述するように生肉を容器に充填した後に冷凍する工程において、冷凍にかかる時間を短縮することができる。また、冷凍された容器詰め生肉を解凍する際にかかる時間も短縮することができる。
充填工程において、上記のような生肉及び食用油を容器に充填する。続いて、密封工程において、生肉及び食用油が充填された容器を脱気して密封することにより、容器詰めされた生肉を得る。ここで、容器詰めされた生肉は、例えば生肉の缶詰やパウチ詰めなどである。本明細書では、容器詰め生肉と称することとする。
充填は、容器が生肉及び食用油により満たされた満注状態となり、容器内に空気が存在し得る空間が残らないように行う。充填後、脱気して密封することにより、容器内に空気を残さずに密封することができる。これにより、酸素の影響を小さくし、放射線を照射した際に異臭が発生することを抑制することができる。
充填工程及び密封工程では、容器に充填された生肉の表面に食用油の層を形成して密封することが好ましい。生肉の表面が食用油の層によって被覆されていることにより、容器内に少量の空気が存在している場合であっても、空気と生肉の接触を遮断することができる。これにより、酸素の影響を小さくし、放射線を照射した際に異臭が発生することを抑制することができる。
生肉の表面に食用油の層を形成する方法として、容器内に生肉を充填した後に食用油を充填する方法、予め生肉と食用油を混合してから容器に充填する方法が挙げられる。容器内に生肉を充填した後、食用油を充填することにより、充填後に食用油が生肉表面を伝わって生肉の底部まで回り込み、生肉全体を食用油の層で被覆することができる。或いは、予め生肉と食用油を混合してから容器に充填することによっても、生肉全体を食用油の層で被覆することができる。またさらに、パウチ容器等の軟包装容器を用いる場合は、容器に食用油を充填した後に生肉を充填することによっても、生肉全体を食用油の層で被覆することができる。軟包装容器は充填後の脱気工程において容器が生肉に密着する。その際、食用油も容器底部から上部まで生肉表面を伝わって移動するため、生肉全体を食用油の層で被覆することができる。
従って、容器が缶である場合は、充填工程は、容器に生肉を収容し、次いで、食用油を充填することによって行われることが好ましい。容器がパウチ容器等の軟包装容器である場合は、いずれの方法を用いてもよいが、容器に食用油を充填し、次いで、生肉を充填することによって行われてもよい。
次に、冷却工程により、容器詰め生肉を冷凍する。容器詰め生肉を冷凍する方法は、従来公知の方法を用いることができる。例えば、液体窒素に浸漬して急速冷凍してもよい。あるいは、冷凍庫内で−20℃から−60℃程度に保持して冷凍してもよい。また、冷却工程は、生肉が凍結すればよく、食用油が凍結している必要はない。
次に、殺菌工程において、冷凍された状態の容器詰め生肉にγ線を照射する。これによって、生肉の殺菌を行う。γ線の照射装置は、一般に使用されている装置を用いることができる。
γ線の照射は、生肉の吸収線量が1.5kGy以上になるように行うことが好ましい。大腸菌を検出限界以下まで殺菌するために必要な吸収線量は、照射前の生肉が保有している大腸菌数によって相違する。吸収線量が1.5kGy以上になるように照射することにより、汚染状態の低い生肉であれば大腸菌を検出限界以下まで殺菌することができる。尚、国際食品規格委員会の策定した照射食品に関する一般規格では吸収線量を原則10kGy以下としている。また、汚染状態が極めて高い生肉を殺菌対象とした場合でも、吸収線量を5kGy程度にすることにより、大腸菌を検出限界以下まで殺菌することができる。よって、吸収線量は4kGy以上であることが好ましく、5kGy以上であることがさらに好ましい。
吸収線量が高すぎると、生肉及び包装材からの異臭の発生や食感及び味の低下が生じるおそれがある。よって、吸収線量は10kGy以下であることが好ましい。食用油としてごま油を用いた場合は、吸収線量が10kGyであっても良好なフレーバーを得ることができる。その他の食用油を用いる場合、吸収線量は8kGy以下であることが好ましく、6kGy以下であることがより好ましい。
以上に述べた工程を含む方法により、殺菌された容器詰め生肉を得ることができる。本発明の方法によれば、生肉に色調の変化やフレーバーの変化を生じさせることなく放射線殺菌が可能である。よって、非加熱でありながら安全な生肉製品を製造することができる。
<実施例1>
本発明の殺菌方法を用いて生肉の放射線殺菌試験を行った。生肉として牛挽肉を使用した。容器としてアルミニウム製の缶を用いた。
1)菌液の調製
接種菌として、Escherichia coli JCM18426(O157:H7毒素非生産株)を用いた。接種菌をSoybeen Casein Digest寒天培地(SCD寒天培地:日本製薬製)にて35℃で24時間培養した。培養後、コロニーを滅菌済みリン酸緩衝生理食塩水に懸濁し、菌液を作成した。
2)菌接種サンプルの作製
牛挽肉を滅菌済みパウチ袋に入れ、最終濃度が107CFU/g程度となるよう菌液を加え、ヒートシーラーで密封した。菌液が均一になるようによく混合し、パウチ袋を開封して、アルミニウム缶に総量が100gとなるよう充填した。
実施例1〜9として、食用油10gと菌接種処理後の牛挽肉90gを充填し、合計で100gを満注状態となるよう充填した。食用油として、実施例1及び2はサラダ油を用い、実施例3及び4は米油を用い、実施例5及び6はオリーブ油を用い、実施例7〜9はごま油を用いた。充填に当たっては、先に牛挽肉を充填し、その後、食用油を充填することにより、牛挽肉の表面に食用油の層が形成されるように充填した。比較例1〜3は、食用油を充填せずに、菌接種処理後の牛挽肉100gを充填した。
それぞれの缶を充填後に脱気し、缶蓋を巻締めて密封した。次いで、−196℃の液体窒素に浸漬し、速やかに冷凍した。
3)γ線照射サンプルの作成
冷凍状態のサンプルを発泡スチロールの箱に詰め、さらにドライアイスを充填し、サンプルの温度を−79℃に保ちながらγ線を照射した。実施例1、3、5、7のサンプルではγ線の吸収線量を3kGyとした。実施例2、4、6、8のサンプルではγ線の吸収線量を5kGyとした。実施例9のサンプルではγ線の吸収線量を10kGyとした。比較例1のサンプルはγ線の照射をしなかった。比較例2のサンプルではγ線の吸収線量を3kGyとした。比較例3のサンプルではγ線の吸収線量を5kGyとした。
γ線照射後のサンプルを解凍し、開缶後、容器中央部から内容物25gをストマッカー袋に量りとった。このストマッカー袋に滅菌済みリン酸緩衝生理食塩水225mlを加え、ヒートシーラーで密封した。よく攪拌した後、ストマッカー袋を開封し、1mlを段階希釈して、XM−G寒天培地(日水製薬製)で混釈し、35℃で24時間培養した。青色のコロニーをすべて計数し、大腸菌群数(CFU/g)として測定した。また、サンプルを開缶した後の牛挽肉の色調について、γ線照射前のサンプルからの変化の有無を目視にて判定した。また、悪臭防止法に基づく臭気判定士の資格を有する者をパネラーとして、サンプルを開缶した後の牛挽肉のフレーバーの良否を判定した。
4)試験結果
食用油の種類及び吸収線量と、大腸菌群菌数、色調、フレーバーの観察結果を表1に示す。
Figure 0006343538
実施例1〜9のいずれも、γ線を照射していない比較例1と比較して大腸菌群の菌数が減少した。よって、γ線照射による殺菌効果が認められた。また、吸収線量が高くなるほど菌数が減少し、吸収線量が5kGy以上である実施例2,4,6,8,9では、菌数が検出限界以下であった。
実施例1〜9のいずれも色調の変化はなく、牛挽肉の良好な外観を保っていた。また、フレーバーについても変化が無く、異臭の発生もなかった。オリーブ油を添加した実施例5及び6と、ごま油を添加した実施例7〜9では、それぞれオリーブ油又はごま油の良好な香りが牛挽肉に付加され、フレーバーが向上していることが確認された。
食用油を添加しなかった比較例2及び3でも菌数が減少しており、殺菌効果が認められたが、色調が茶色に変色し、異臭の発生も認められた。これらのサンプルをガスクロマトグラフィー質量分析法により分析した結果、アルデヒドが発生していることが分かった。よって、異臭の一因はアルデヒドであると考えられた。
<実施例2>
本発明の殺菌方法を用いて生肉の放射線殺菌試験を行った。生肉として豚レバーを使用した。容器として、ポリエチレン製のパウチ容器を用いた。
1)菌液の調整
接種菌として、実施例1と同様にEscherichia coli JCM18426(O157:H7毒素非生産株)を用いた。接種菌をSoybeen Casein Digest寒天培地(SCD寒天培地:日本製薬製)にて35℃で24時間培養した。培養後、コロニーを滅菌済みリン酸緩衝生理食塩水に懸濁し、菌液を作成した。
2)菌接種サンプルの作製
シリンジを用いて菌液を豚レバーの複数箇所に接種した。接種は、菌液の最終濃度が107CFU/g程度となるように行った。それぞれの接種箇所の菌数が一定になるように、また、接種箇所が均等に分散するように留意して接種を行った。菌液を接種した豚レバーを、パウチ容器に総量が100gとなるよう充填した。
実施例10〜18として、食用油10gと菌接種処理後の豚レバー90gを充填し、合計で100gとなるように充填した。食用油として、実施例10及び11はサラダ油を用い、実施例12及び13は米油を用い、実施例14及び15はオリーブ油を用い、実施例16〜18はごま油を用いた。パウチ容器には、先に豚レバーを充填し、その後、食用油を充填した。比較例4〜6は、食用油を充填せずに、菌接種処理後の豚レバー100gを充填した。
それぞれのパウチ容器を充填後に脱気し、ヒートシーラーで密封した。次いで、−196℃の液体窒素に浸漬し、速やかに冷凍した。
3)γ線照射サンプルの作成
冷凍状態のサンプルを発泡スチロールの箱に詰め、さらにドライアイスを充填し、サンプルの温度を−79℃に保ちながらγ線を照射した。実施例10、12、14、16のサンプルではγ線の吸収線量を3kGyとした。実施例11、13、15、17のサンプルではγ線の吸収線量を5kGyとした。実施例18のサンプルではγ線の吸収線量を10kGyとした。比較例4のサンプルはγ線の照射をしなかった。比較例5のサンプルではγ線の吸収線量を3kGyとした。比較例6のサンプルではγ線の吸収線量を5kGyとした。
γ線照射後のサンプルを解凍し、開封後、容器中央部から内容物25gをストマッカー袋に量りとった。このストマッカー袋に滅菌済みリン酸緩衝生理食塩水225mlを加え、ヒートシーラーで密封した。よくつぶし攪拌した後、ストマッカー袋を開封し、1mlを段階希釈して、XM−G寒天培地(日水製薬製)で混釈し、35℃で24時間培養した。青色のコロニーをすべて計数し、大腸菌群数(CFU/g)として測定した。また、サンプルを開封した後の豚レバーの色調について、γ線照射前のサンプルからの変化の有無を目視にて判定した。また、悪臭防止法に基づく臭気判定士の資格を有する者をパネラーとして、サンプルを開封した後の豚レバーのフレーバーの良否を判定した。
4)試験結果
食用油の種類及び吸収線量と、大腸菌群菌数、色調、フレーバーの観察結果を表2に示す。
Figure 0006343538
実施例10〜18のいずれも、γ線を照射していない比較例4よりも大腸菌群の菌数が減少した。よって、γ線照射による殺菌効果が認められた。また、吸収線量が高くなるほど菌数が減少し、吸収線量が5kGy以上である実施例11、13、15、17、18では、菌数が検出限界以下であった。
実施例10〜18のいずれも色調の変化はなく、豚レバーの良好な外観を保っていた。また、フレーバーについても変化は無く、異臭の発生もなかった。オリーブ油を添加した実施例14及び15と、ごま油を添加した実施例16〜18では、それぞれオリーブ油又はごま油の良好な香りが豚レバーに付加され、フレーバーが向上していることが確認された。
食用油を添加しなかった比較例5及び6でも菌数が減少しており、殺菌効果が認められたが、色調が茶色に変色し、異臭の発生も認められた。これらのサンプルをガスクロマトグラフィー質量分析法により分析した結果、アルデヒドが発生していることが分かった。よって、異臭の一因はアルデヒドであると考えられた。

Claims (5)

  1. 生肉及び食用油を容器に充填する充填工程と、
    前記生肉及び食用油が充填された容器を脱気して密封することにより、容器詰め生肉を得る密封工程と、
    前記容器詰め生肉を冷凍する冷却工程と、
    前記容器詰め生肉に、冷凍された状態でγ線を照射することにより殺菌を行う殺菌工程と、
    を具備する、容器詰め生肉の放射線殺菌方法。
  2. 充填された生肉の表面に食用油の層を形成して密封することを特徴とする請求項1に記載の容器詰め生肉の放射線殺菌方法。
  3. 前記生肉の吸収線量が4kGy以上となるようにγ線を照射することを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の容器詰め生肉の放射線殺菌方法。
  4. 前記食用油が、オリーブ油、ごま油、サラダ油及び米油から成る群から選択される少なくとも一つの食用油であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の容器詰め生肉の放射線殺菌方法。
  5. 前記容器が缶であり、前記充填工程が、前記容器に生肉を収容した後、食用油を充填することによって行われる、請求項1〜4の何れかに記載の容器詰め生肉の放射線殺菌方法。
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