JP6342705B2 - 作業機用ブーム衝突回避装置 - Google Patents

作業機用ブーム衝突回避装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6342705B2
JP6342705B2 JP2014098829A JP2014098829A JP6342705B2 JP 6342705 B2 JP6342705 B2 JP 6342705B2 JP 2014098829 A JP2014098829 A JP 2014098829A JP 2014098829 A JP2014098829 A JP 2014098829A JP 6342705 B2 JP6342705 B2 JP 6342705B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boom
obstacle
collision avoidance
image
video camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014098829A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015214409A (ja
Inventor
悠 吉田
悠 吉田
Original Assignee
古河ユニック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 古河ユニック株式会社 filed Critical 古河ユニック株式会社
Priority to JP2014098829A priority Critical patent/JP6342705B2/ja
Publication of JP2015214409A publication Critical patent/JP2015214409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6342705B2 publication Critical patent/JP6342705B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Jib Cranes (AREA)

Description

本発明は、作業用のブームを有する作業機に用いられ、作業時にブームが障害物と衝突するのを防ぐために、ブームと前記障害物との衝突を回避する作業機用ブーム衝突回避装置に関する。
作業用のブームを有する作業機では、作業時にブームが障害物と干渉するのを防ぐために、ブームの位置や姿勢を制限する装置を備えているものがある。例えば特許文献1に記載の高さ制限装置は、作業時にブームが上方に位置する障害物と干渉するのを防ぐために、ブーム角度やブーム長等の検出値に基づいてクレーンのブームの位置を幾何学的に演算し、ブームの位置が指定する作業規制範囲を超えないように制御するものである。
特開2003−267666号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、クレーンのブームの位置を幾何学的に演算することから、作業規制範囲を設定するためには、例えば、障害物となる2本の電柱間に懸架した電線が、クレーンのブームの頂点からどのくらい離れた位置に立設し、どの方向に渡って懸架しているか、どのくらいの高さなのか、といった、電線等の障害物との距離データ(以下、作業環境データ)が正確な値でなくてはならない。
また、クレーンのアウトリガ伸長分により、ブームの頂点高さはその都度変わってくるし、水平堅土でない場合やアウトリガの左右の伸長差による車両傾斜量により、どの方向にどのくらい傾斜するか、といった車両側の位置情報も掴まなければ、電線等の障害物に対するクレーンのブーム頂点の相対位置が把握出来ず、正確に作動しないのである。そのため、複雑な作業規制範囲の設定が困難であるという問題がある。また、作業環境データの、いわゆるポカミスと言われる入力ミスや、そもそもの作業環境データ自体が誤った情報である場合に、高さ制限設定値が障害物よりも高い位置に設定されてしまうと、ブームが障害物と衝突するおそれがある。
ここで、特許文献1に記載の技術は、障害物に対するブームの位置を幾何学的に演算するものであるが、障害物を回避するため、作業環境データを入力しない他の方策としては、超音波やレーザースキャンによることも可能である。例えば超音波を用いる場合であれば、超音波を発信し、反射して戻ってくるまでの時間から障害物までの距離を測定することができる。また、例えばレーザースキャンによる場合であれば、レーザーを周囲に照射し、照射点のずれ方などから障害物までの距離を測定することができる。
しかし、超音波センサを用いる場合、超音波の指向性が広ければ、ピンポイントでの測定ができずに検出精度が粗くなる一方、超音波の指向性が狭ければ、広範囲を測定するためには大量のセンサが必要になるという問題がある。また、レーザースキャンによる場合、障害物が黒色などのように光を吸収しやすいものであると検出が難しくなるし、太陽光照射条件下での計測を行うには、レーザー強度を上げる必要があるため、近傍に人がいるときには危険であるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、人為的な作業規制範囲の設定が不要であり、複雑形状の障害物に対しても迅速に且つ近傍に人がいても安全に作業を開始することができる作業機用ブーム衝突回避装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置は、作業用のブームを有する作業機に用いられ、作業時に前記ブームが障害物と衝突するのを防ぐために、前記ブームと前記障害物との衝突を回避する作業機用ブーム衝突回避装置であって、前記ブームの先端に設けられたビデオカメラと、該ビデオカメラで撮影した画像を画像処理するとともに、その画像処理の結果に基づいて前記ブームと障害物との離隔距離を算出する画像処理部と、該画像処理部から出力された前記離隔距離の情報に基づいて前記ブームと障害物との衝突を回避する衝突回避制御を行う衝突回避制御部とを備えることを特徴とする。
ここで、本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置において、前記ビデオカメラは、前記ブームの先端からコラムを撮影するように設けられており、前記画像処理部は、前記ビデオカメラで随時に撮影した前記コラムの映像と基準画像とを比較して相互の画像の差異に基づいて障害物の有無を判定するとともに、障害物があると判定されたときには、前記ブームの下面と障害物の最上部との対向距離を前記離隔距離の情報として生成し、前記衝突回避制御部は、前記生成された離隔距離の情報に基づいて、前記ブーム下面と前記障害物との衝突のおそれがある場合に、オペレータへの警報、またはブームの減速、停止若しくは動作方向を規制する衝突回避制御を行うことは好ましい。
また、本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置において、前記ビデオカメラは、前記ブームの先端から前記コラムを撮影するように、一台に限って設けられ、該ビデオカメラの姿勢が、自身の光軸を前記ブームの下面の延在方向とほぼ平行とするように装着され、その光軸の延長線が前記コラムの上部と交わる点をブーム基点として設定されていることは好ましい。
さらに、本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置において、前記画像処理部は、前記ブーム基点と障害物の最上部とを含む全体画像をビットマップ形式で処理し、その処理にて得られた画素に基づいて前記全体画像を格子状に分けた格子点として認識し、当該全体画像における前記障害物の最上部と前記ブーム基点間の画素の垂直方向での格子点の数を算出し、その算出した格子点の数を、前記離隔距離の情報として取得することは好ましい。
本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置によれば、ビデオカメラと画像処理部を有し、画像処理に基づく衝突回避制御を行う構成なので、作業現場の状況にあわせて取得された画像情報に基づいて衝突可能性の有無を判定することができる。そして、ビデオカメラと画像処理部により近接センサとしての機能を奏するので、作業規制範囲の設定を間違えるなどの人為的ミスを無くすことができる。また、作業環境のデータを入力するような事前のセッティングも不要なので、迅速且つ安全に作業を開始することができる。
また、画像処理に基づく衝突判定なので、障害物が複雑な形状であっても画像情報を取得可能であり、細かい障害物であっても検出することができる。また、一台のビデオカメラで取得した画像から装置を構成できるため、センサの配置箇所(配置個数)が少ないことから、製造が容易であり現地改造も行い易い。また、ビデオカメラは環境光のみで撮影できるので、レーザースキャンによる場合と比べて安全である。
また、ガラスや鏡面以外であれば、障害物の認識が容易なので、作業現場の状況に対して高い汎用性をもって適用可能である。例えば、本発明に係る作業機用ブーム衝突回避装置の利用可能な作業現場の状況としては、作業機がクレーンであれば、市街地や線路内などで電線や電柱の近くで吊荷作業をする際に、ブーム下面と電線との接触を防止することができる。また、例えば建設現場で吊荷作業をする際に、ブーム下面と足場等との接触を回避しながら荷物を搬入することができる。
本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置を搭載した作業機の一実施形態である車両搭載型クレーンを説明する模式的斜視図である。 ブーム衝突回避装置が実行する衝突回避処理(メイン処理)のフローチャートである。 ブーム衝突回避装置が衝突回避処理中で実行する離隔距離測定処理のフローチャートである。 クレーン本体を側面から見た模式的説明図である。 ビデオカメラの視野方向からクレーン本体のコラムを見た模式的説明図である。
以下、本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置を搭載した作業機の一実施形態である車両搭載型クレーンについて、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、この実施形態は、市街地や線路内などで電線や電柱の近くにて、車両搭載型クレーンで吊荷作業をする際に、ブーム下面と電線との接触を防止する例を説明する。
図1に示すように、この車両搭載型クレーン(以下、単に「クレーン本体」ともいう)1は、トラック等の車両9の運転席9aと荷台9bとの間に架装され、車両9のシャシフレーム(不図示)上にベース2が固定される。ベース2の左右には、車両幅方向に張り出し可能な一対のアウトリガ8が設けられている。ベース2上の車幅中央の位置にはコラム3が旋回自在に立設されている。そして、このコラム3の上端部に、ブーム4が伸縮および起伏自在に枢支されている。なお、コラム3にはウインチ(不図示)が設けられ、このウインチからのワイヤロープ5をブーム4の先端部4tのフック6に掛回している。
そして、このクレーン1には、上記ブーム4の起伏、伸縮、旋回およびウインチの駆動にそれぞれ対応する複数のアクチュエータ(不図示)が設けられている。これら複数のアクチュエータは、ベース2の近傍に設けられてブーム動作を制御するコントローラ30の制御で駆動されることで、起伏、伸縮および旋回動作を含むブーム動作が可能になっている。
そして、クレーン作業に際しては、オペレータがクレーン本体1から離れた位置から不図示の遠隔操作器の各選択スイッチおよび速度レバーの操作により所望のクレーン操作の入力をすると、所望のクレーン操作に対応した信号が無線通信によって上記コントローラ30に入力され、コントローラ30は、クレーン本体1の各アクチュエータを作動させる作動指令を出力して所望のアクチュエータの作動を開始させるようになっている。
ここで、このクレーン本体1は、上記ブーム4の先端4tに、一台のビデオカメラ10と画像処理装置20が付設されている。そして、上記コントローラ30は、衝突回避制御部としての機能を有し、画像処理部である画像処理装置20から出力された離隔距離の情報(後述)に基づいて、衝突回避処理を実行可能に構成されている。
詳しくは、図1に示すように、上記ビデオカメラ10は、ブーム先端4tの下部側にクレーン本体1のコラム3を撮影可能なように設けられている。本実施形態の例では、ビデオカメラ10の姿勢が、自身の光軸をブーム4の下面の延在方向とほぼ平行とするように装着されている。そして、その光軸の延長線がクレーン本体1のコラム3上部と交わる点をブーム基点(図4参照)として設定している。
画像処理装置20は、ビデオカメラ10で撮影された画像を取り込むとともに、後述する離隔距離測定処理のプログラムを実行して、クレーン本体1のコラム3を遮蔽する物がビデオカメラ10で撮影されたときに、その遮蔽する物を障害物Sと認識するようになっている。そして、画像処理装置20は、ブーム4の下面への障害物Sの接近を検知したときには、画像上における障害物Sと上記ブーム基点との垂直方向距離を離隔距離Tとして算出し、この離隔距離Tの情報をコントローラ30に送るようになっている。なお、本実施形態の例では、離隔して立設された二本の電柱Hの間で作業を行っており、電柱Hの間に張り渡された電線Sが障害物となっている例である。
そして、衝突回避制御部としてのコントローラ30は、衝突回避処理のプログラムを実行して、ブーム基点と障害物Sとの離隔距離Tが予め定めた閾値C(図4、図5参照)のラインに対して、所定以下となったとき(つまり、閾値Cのライン(本実施形態の例では、上記ビデオカメラ10の光軸を含むライン(図4参照))に対する所定の対向位置を超えてブーム4の下面側に障害物Sが接近したとき)、オペレータへの警報、またはクレーンの減速、停止若しくは動作方向の規制等の衝突回避制御を行うようになっている。
次に、上記衝突回避処理についてより詳しく説明する。
コントローラ30の衝突回避制御部で衝突回避処理が実行されると、図2に示すように、まずステップS1に移行して、上記閾値Cのラインを基準として事前に設定された警報距離、停止距離、および基準画像を読み込み初期設定が行われる。ここで、基準画像とは、ビデオカメラ10の視野内に障害物Sが存在しない状態でビデオカメラ10の視野方向からクレーン本体1のコラム3を見たときの画像(図5において障害物Sを除いた画像)である。
続くステップS2では、上記画像処理装置20にて、一連の「距離測定処理」が実行され、画像処理によってブーム4と障害物Sとの垂直方向距離(画素数)を離隔距離Tとして求め(図4参照)、ステップS3に移行する。なお、「距離測定処理」の詳細は後述する。ステップS3では、離隔距離Tの情報に基づいて障害物判定が行われる。つまり、ステップ2における障害物判定結果が「障害物なし」の場合(No)にはステップ2に処理を戻し、障害物判定結果が「障害物あり」の場合(Yes)にはステップ4に移行する。
ステップS4では、ステップ2で測定した障害物Sまでの離隔距離Tと事前に設定された警報距離とを比較し、離隔距離Tが警報距離以下か否かが判定される。つまり、離隔距離Tが警報距離以下(離隔距離≦警報距離)であれば(Yes)、ブーム4の下面が障害物Sに近いと判断してステップS5に移行し、そうでなければ(No)、ブーム4の下面が障害物Sから十分に離れていると判断してステップS2に処理を戻す。ステップS5では、クレーン本体1のブーム4が障害物Sに近いことから、警報を鳴動させる信号を出力してステップS6に移行する。これにより、オペレータに注意を促すためにブザーなどの警報が鳴動される。
ステップS6では、ステップ2で測定した障害物Sまでの離隔距離Tと予め設定された停止距離とを比較し、離隔距離Tが停止距離以下か否かが判定される。つまり、離隔距離が停止距離以下(離隔距離≦停止距離)であれば(Yes)、ブーム4の下面が障害物Sに近いと判断してステップS7に移行し、そうでなければ(No)、ブーム4の下面が障害物Sから十分に離れていると判断してステップS2に処理を戻す。ステップS7では、クレーン本体1のブーム4が障害物Sに近いことから、クレーン本体1のブーム4が障害物Sに接触することを防ぐために、障害物Sへの接近方向(ブーム伏、縮、左右旋回およびフック上)へのブーム4の操作停止信号を出力してステップS2に処理を戻す。
次に、上記衝突回避処理中の離隔距離測定処理について詳しく説明する。
上記ステップS2での離隔距離測定処理は、本実施形態の例では上記画像処理装置20において実行され、図3に示すように、まずステップS21に移行して、ブーム先端4tに設けられたビデオカメラ10で撮影されたコラム3の画像を取得してステップS22に移行する。ステップS22では、画像比較のための事前処理として、ビデオカメラ10の画像の縮尺調整を行う。つまり、ビデオカメラ10から取得した画像の縮尺(ズーム率)と傾きを上記基準画像に合わせる。続くステップS23では、画像比較のための事前処理として、ノイズ除去のための平滑化処理やヒストグラムの平坦化などのフィルタリング処理を行ってステップS24に移行する。
ここで、ヒストグラムが偏った画像とは「光の当たっていない部分が黒く潰れた画像」や「光の強くあたっている部分が白く飛んだ画像」などのことであるが、ヒストグラムを平坦化することにより、黒く潰れた部分や白く飛んだ部分の画像が鮮明になり障害物の検出をより確実に行うことができる。
また、ビデオカメラで撮影した画像には様々な要因によりノイズが生じるところ、ノイズを含む画像をそのまま処理した場合、撮影範囲には障害物が無いにも関わらずノイズを障害物と誤認識する可能性が高い。画像上の物体の投影面積の大小などの情報を用いて画像処理により障害物とノイズを分離することも可能だが、画像処理によって大量のノイズの判定を行うとノイズ除去に要する時間は膨大になる。そこで、障害物の判定を行う前に事前に平滑化処理を行ってノイズを除去しておく。
ステップS24では、更に画像比較のための事前処理として、コラム3の周辺部分の画像を切り出し、画像比較の処理に必要なコラム3の周辺と画像比較の処理に必要のない背景画像とを分ける。続くステップS25〜S26では画像比較処理が行われる。まず、ステップS25では、ステップS24で切り出したビデオカメラ10で撮影されたカメラ画像と基準画像とを差分法などの処理手法を使用して比較し、2つの画像の差を抽出する。
そして、ステップS26では、基準画像とビデオカメラ10で撮影されたカメラ画像との比較結果を判定する。ここで、上記基準画像は、画像処理装置20の記憶部に予め記憶しておき、障害物Sの認識にあたっては、差分処理による異物検出を用い、基準画像とビデオカメラ10で撮影されたカメラ画像とを比較する。
つまり、新たに撮影したクレーン本体1のコラム3の画像と、記憶されているクレーン本体1のコラム3の基準画像とを比較して画素値の差分を演算する。その結果、基準画像とビデオカメラ10で撮影されたカメラ画像とに差が無い場合(画素値の差分が所定未満の場合)は障害物が写っていない(No)と判定してステップS27に移行する。一方、画素値の差分が所定以上の場合はコラム3以外の物体がコラム3を遮蔽するように写り込んでいると判定し(Yes)、ステップS29に移行する。例えば図5の符号K付近に示す例では、コラム3の画像の部分に、障害物Sが黒色で映り込むことで、当該画素が局所的に異なる。即ち画素値の差分が所定以上となっていることにより、障害物Sが写っているとの判定がなされる。
ステップS27では、障害物Sが写っていないので、障害物判定結果を「障害物なし」に設定し、続くステップS28では、現在のクレーン本体1のコラム3の状態を基準画像として使用するために、カメラ画像を基準画像に上書きして処理をメイン処理である衝突回避処理に戻す。
ステップS29では、障害物Sが写っているので、障害物判定結果を「障害物あり」に設定し、続くステップS30では、「離隔距離演算」を行って離隔距離Tを算出して処理をメイン処理である衝突回避処理に戻す。ここで、「離隔距離演算」は、図4,5に示すブーム基点と障害物Sの最上部との垂直方向距離(画素数)をブーム4の下面と障害物Sとの離隔距離に設定する演算を行うものである。
すなわち、この離隔距離Tの算出処理では、画像処理装置20上で扱う、ブーム基点と障害物の最上部とを含む全体画像をビットマップ形式で処理する。そして、その処理にて得られた画素に基づいて全体画像を格子状に分けた格子点として認識する。次いで、当該全体画像における障害物Sの最上部とブーム基点間の画素の垂直方向での格子点の数(縦列のマス目数)を算出し、その算出した格子点の数を、離隔距離の情報として取得している。これにより、ブームの下面と障害物の最上部との離隔距離Tを容易に把握することができる。
次に、この車両搭載型クレーン1の衝突回避装置の動作およびその作用・効果について説明する。
この車両搭載型クレーン1でクレーン作業を行う際は、オペレータがクレーン本体1から離れた位置から上記遠隔操作器の各選択スイッチおよび速度レバーの操作により所望のクレーン操作を入力する。これにより、所望のクレーン操作に対応した信号が無線通信によって上記コントローラ30に入力され、コントローラ30は、クレーン本体1の各アクチュエータを作動させる作動指令を出力し所望のアクチュエータが作動する。これにより、クレーン作業に際し、オペレータはクレーン本体1から離れた位置から、ブーム4の起伏、伸縮および旋回動作を含むブーム動作を行うことができる。
ここで、作業現場の状況が、図1に示すように、市街地や線路内などで電線Sや電柱Hの近くで吊荷作業をする際、ブーム4の下面と電線Sとの接触が懸念される。
これに対し、本実施形態の車両搭載型クレーン1は、ビデオカメラ10、画像処理装置20およびコントローラ30を含んで構成される衝突回避装置を有し、この衝突回避装置が、上述した図2,3に示す衝突回避処理を実行して、画像処理に基づく衝突回避制御を行うので、作業現場の状況にあわせて取得された画像情報に基づいて、障害物である電線Sに対してブーム4の下面の衝突可能性の有無を判定することができる。
そして、この衝突回避装置によれば、ビデオカメラ10と画像処理装置20を用いて近接センサとしての機能を奏する構成なので、作業規制範囲の設定を間違えるなどの人為的ミスを無くすことができる。また、作業環境のデータを入力するような事前のセッティングも不要なので、迅速且つ安全に作業を開始することができる。
また、この衝突回避装置によれば、ビデオカメラ10の画像情報に基づいた衝突判定なので、電線等の障害物Sが複雑な形状であっても画像情報を取得可能であり、電線等の細かい障害物Sであっても検出することができる。また、本実施形態のように一台のビデオカメラ10で取得した画像から装置を構成できるため、センサの配置箇所(配置個数)が少ないことから、衝突回避装置の製造が容易であり現地改造も行い易い。また、ビデオカメラ10は環境光のみで撮影できるので、レーザースキャンによる場合と比べて安全である。また、この衝突回避装置によれば、障害物Sがガラスや鏡面以外であれば認識が容易なので、作業現場の状況に対して高い汎用性をもって適用可能である。
なお、本発明に係る作業機用ブーム衝突回避装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、車両搭載型クレーンに本発明の一態様に係る作業機用ブーム衝突回避装置を搭載した例を説明したが、これに限定されず、作業用のブームを有する作業機であれば本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、画像処理部と衝突回避制御部とがそれぞれ別個に画像処理装置20とコントローラ30に設けられた例で説明したが、これに限らず、例えば画像処理部と衝突回避制御部とをコントローラ30内に設けることもできる。
また、上記実施形態では、本発明の利用可能な作業現場の状況の一例として、市街地や線路内などで、電線や電柱の近くで吊荷作業をする際に、電線との接触を防止する例を説明したが、これに限らず、作業時にブームが障害物と干渉するのを防ぐために、ブームの位置や姿勢を制限する用途に対して広く本発明を適用することができる。例えば建設現場で吊荷作業をする際に、足場等との接触を回避しながら荷物を搬入する用途に対して適用することができる。
1 車両搭載型クレーン(クレーン本体)
2 ベース
3 コラム
4 ブーム
5 ワイヤロープ
6 フック
7 起伏シリンダ
8 アウトリガ
9 車両
10 ビデオカメラ
20 画像処理装置(画像処理部)
30 コントローラ(衝突回避制御部)
H 電柱
S 電線(障害物)
T 離隔距離

Claims (4)

  1. 作業用のブームを有する作業機に用いられ、作業時に前記ブームが障害物と衝突するのを防ぐために、前記ブームと前記障害物との衝突を回避する作業機用ブーム衝突回避装置であって、
    前記ブームの先端に設けられたビデオカメラと、該ビデオカメラで随時に撮影した映像と基準画像とを比較して相互の画像の差異に基づいて障害物の有無を判定するとともに、障害物があると判定されたときには、そのときの画像処理した結果に基づいて前記ブームと障害物との離隔距離を算出する画像処理部と、該画像処理部から出力された前記離隔距離の情報に基づいて前記ブームと障害物との衝突を回避する衝突回避制御を行う衝突回避制御部とを備えることを特徴とする作業機用ブーム衝突回避装置。
  2. 作業用のブームを有する作業機に用いられ、作業時に前記ブームが障害物と衝突するのを防ぐために、前記ブームと前記障害物との衝突を回避する作業機用ブーム衝突回避装置であって、
    前記ブームの先端に設けられたビデオカメラと、該ビデオカメラで撮影した画像を画像処理するとともに、その画像処理の結果に基づいて前記ブームと障害物との離隔距離を算出する画像処理部と、該画像処理部から出力された前記離隔距離の情報に基づいて前記ブームと障害物との衝突を回避する衝突回避制御を行う衝突回避制御部とを備え
    前記ビデオカメラは、前記ブームの先端からコラムを撮影するように設けられており、
    前記画像処理部は、前記ビデオカメラで随時に撮影した前記コラムの映像と基準画像とを比較して相互の画像の差異に基づいて障害物の有無を判定するとともに、障害物があると判定されたときには、前記ブームの下面と障害物の最上部との対向距離を前記離隔距離の情報として生成し、
    前記衝突回避制御部は、前記生成された離隔距離の情報に基づいて、前記ブーム下面と前記障害物との衝突のおそれがある場合に、オペレータへの警報、またはブームの減速、停止若しくは動作方向を規制する衝突回避制御を行うことを特徴とする作業機用ブーム衝突回避装置。
  3. 前記ビデオカメラは、前記ブームの先端から前記コラムを撮影するように、一台に限って設けられ、該ビデオカメラの姿勢が、自身の光軸を前記ブームの下面の延在方向とほぼ平行とするように装着され、その光軸の延長線が前記コラムの上部と交わる点をブーム基点として設定されていることを特徴とする請求項2に記載の作業機用ブーム衝突回避装置。
  4. 前記画像処理部は、前記ブーム基点と障害物の最上部とを含む全体画像をビットマップ形式で処理し、その処理にて得られた画素に基づいて前記全体画像を格子状に分けた格子点として認識し、当該全体画像における前記障害物の最上部と前記ブーム基点間の画素の垂直方向での格子点の数を算出し、その算出した格子点の数を、前記離隔距離の情報として取得することを特徴とする請求項3に記載の作業機用ブーム衝突回避装置。
JP2014098829A 2014-05-12 2014-05-12 作業機用ブーム衝突回避装置 Active JP6342705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014098829A JP6342705B2 (ja) 2014-05-12 2014-05-12 作業機用ブーム衝突回避装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014098829A JP6342705B2 (ja) 2014-05-12 2014-05-12 作業機用ブーム衝突回避装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015214409A JP2015214409A (ja) 2015-12-03
JP6342705B2 true JP6342705B2 (ja) 2018-06-13

Family

ID=54751691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014098829A Active JP6342705B2 (ja) 2014-05-12 2014-05-12 作業機用ブーム衝突回避装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6342705B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6886258B2 (ja) 2016-08-31 2021-06-16 株式会社小松製作所 ホイールローダおよびホイールローダの制御方法
EP3412838B1 (en) 2016-08-31 2020-11-04 Komatsu Ltd. Wheel loader and wheel loader control method
JP6390065B2 (ja) * 2016-12-09 2018-09-19 株式会社タダノ クレーン
JP6347344B1 (ja) * 2017-01-23 2018-06-27 中国電力株式会社 クレーン停止システム
CN107473109B (zh) * 2017-08-23 2019-02-01 廊坊中建机械有限公司 塔机防碰撞方法和***
JP7459467B2 (ja) * 2019-08-30 2024-04-02 中国電力株式会社 アーム動作安全確認方法
CN110905016B (zh) * 2019-12-20 2023-09-26 三一重机有限公司 挖掘机及其控制方法
CN114572088A (zh) * 2020-11-30 2022-06-03 陕西重型汽车有限公司 自卸车货箱举升防碰撞***
CN114195057B (zh) * 2021-11-08 2023-04-14 湖南中联重科智能高空作业机械有限公司 用于作业平台的防碰撞***及作业平台
CN115028094B (zh) * 2022-08-10 2022-10-28 广东威恒输变电工程有限公司 一种基于激光雷达的吊车吊臂安全距离预警装置及方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4761778B2 (ja) * 2005-01-20 2011-08-31 中国電力株式会社 接近警報装置
JP2007015814A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Mitsubishi Electric Corp 機器搬入出システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015214409A (ja) 2015-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6342705B2 (ja) 作業機用ブーム衝突回避装置
JP6389087B2 (ja) 作業機用ブーム衝突回避装置
JP7207848B2 (ja) リフトクレーンのための光学検出システム
EP4056518B1 (en) Crane hook positioning method, apparatus and system, and engineereing machinery
CN102862915B (zh) 性能曲线显示装置
EP3553017B1 (en) Crane
CN110383831B (zh) 作业车辆用的人员检测***和具备该***的作业车辆
CN109564086B (zh) 工程机械
JP6897075B2 (ja) 過巻検出装置
JP2010198519A (ja) 周囲監視装置
JP5380747B2 (ja) 吊荷下方の監視システム及び監視方法
EP3560881B1 (en) Method and system for controlling operation of crane, and crane
JP2019157497A (ja) 監視システム、監視方法及び監視プログラム
KR20190078984A (ko) 인양물의 크레인 충돌방지를 위한 감시 시스템
JP6550803B2 (ja) 画像表示装置
JP2018024500A (ja) 障害物検出装置
US8588982B2 (en) Mechanical parking system for vehicles and method for controlling the same
WO2017150136A1 (ja) 外乱除去装置
JP6844508B2 (ja) 安全装置
JP6257947B2 (ja) 作業車の周囲情報取得装置
JP6202667B2 (ja) クレーン照明装置
US20220340398A1 (en) Crane information display system
JP7192324B2 (ja) 作業車
US20190102902A1 (en) System and method for object detection
JP2021075359A (ja) ブームを有する作業車両の周囲監視装置

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20170405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180517

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6342705

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250