JP6339450B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、電流センサに関する。
特許文献1には、強磁性体コアの磁気ギャップ内にホール素子等の半導体を挿入して、磁界の変化に応じた素子の出力で電流を検出する電流センサが記載されている。
実開昭62−199677号公報
しかしながら、ホール素子は感度の温度依存性が大きい。このため、100℃を超える環境温度であっても、安定して対象となる電流の検知が可能な電流センサが望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、広い温度環境下で動作する電流センサを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の電流センサは、導電性を有する磁性材料からなる検出部と、前記検出部に加わる磁界の変化に応じた前記検出部のインピーダンス成分に基づいて、前記検出部に近接配置されている電線に流れる電流の存在を検出する検出回路と、を含むことを特徴とする。
また、本発明において、前記磁性材料は軟磁性材料であることが好ましい。
また、本発明において、前記軟磁性材料は、少なくとも鉄を含む合金であることが好ましい。
また、本発明において、前記軟磁性材料は、さらにニッケルを含むFeNi合金であることが好ましい。
また、本発明において、前記FeNi合金は、70質量%以上のNiを含むことが好ましい。
また、本発明において、前記検出部の磁性材料は、前記電線に流れる電流の誘導磁界により、インピーダンスが変化していることが好ましい。
また、本発明において、前記検出回路は、前記検出部に第1周波数で印加される電流での前記検出部のインピーダンス成分と、第1周波数よりも高い周波数である第2周波数で前記検出部に印加される電流での前記検出部のインピーダンス成分との比率の変化に応じて前記電流の存在を検出することが好ましい。
本発明によれば、環境温度の影響を受けない電流センサを提供することができる。
図1は、実施形態1に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。 図2は、実施形態1に係る電流センサが適用される電源システムを模式的に説明する説明図である。 図3は、実施形態2に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。 図4は、実施形態2に係る電流センサの検出部を説明するための説明図である。 図5は、実施形態3に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。 図6は、実施形態4に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。
以下、本発明に係る電流センサを実施するための形態(以下、実施形態という)を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。図2は、実施形態1に係る電流センサが適用される電源システムを模式的に説明する説明図である。図1に示すように、電線2の電流を検出する電流センサ10は、検出部1と、検出回路3と、交流電源4と、報知回路5とを備える。
例えば、電流センサ10は、図2に示す太陽光パネル20とを備える電源システム100は、電流センサ10が出力する電線2を流れる直流電源を検出する。このため、検出部1と電線2とは、近接して近接配置される。太陽光パネル20は、太陽光を直流電流2iに変換する発電デバイスである。
検出部1は、磁性材料の棒状、線状、板状、らせん状又は不定形状の部材である。
本実施形態の検出部1の材料は、軟磁性材料であり、鉄(Fe)とニッケル(Ni)とを含むFeNi合金である。検出部1の材料は、70質量%以上のNiを含むことが好ましく、70質量%以上85質量%以下のNiを含み、残部がFeであることがより好ましい。検出部1の材料は、78質量%のNiを含み、残部がFeであることがより好ましい。Niを70質量%以上85質量%以下含むことで、検出部1は、高透磁率及び磁化特性に優れるようになる。FeNi合金は、銅(Cu)を0質量%以上6質量%以下、モリブテン(Mo)を0質量%以上6質量%以下含んでいてもよい。また、FeNi合金は、不可避の不純物を含んでもよく、軟磁性を示せば、他の元素を含んでいてもよい。軟磁性材料は、硬磁性材料よりも、外部から磁場を印加したときに磁場の方向に物質中の磁気双極子が容易に向く性質を有している。逆に、硬磁性材料、つまり永久磁石は、外部から磁場を印加したときに磁場の方向に物質中の磁気双極子が向きにくく、特定の方向に磁気双極子が揃ったままとなっているため、本実施形態の検出部1の材料は、軟磁性材料が好ましい。
本実施形態の検出部1の材料は、これに限られず、42質量%以上49質量%以下のNiを含み、残部がFeであるFeNi合金であってもよい。また、本実施形態の検出部1の材料は、FeBSi合金、FeCoBSi合金、FeSiAl合金であってもよい。
図1に示すように、電線2に直流電流2iが流れている場合、周囲に誘導磁界2mfが発生する。電線2は、検出部1に近接配置され、軟磁性材料を磁気飽和させる磁界(誘導磁界2mf)を与えることができる。図3に示すように検出部1がコイル状の場合、検出部1Aは、電線2の外周を巻回していることが好ましい。また、検出部1がコイル状の場合、コイル状の検出部1の一方の端に検出回路3が接続され、他方の端に発振回路4が接続されていてもよい。コイル状の検出部が閉回路になっている場合は、検出部1の任意の2カ所にそれぞれ検出回路3および発振回路4が接続されていてもよい。コイル状の検出部1のコイルの巻き数は1ターン以上あればよく、巻き数は問わない。
発振回路4は、周波数fの交流電流を検出部1に印加する。例えば発振回路4は交流電源などが例示でき、前記交流電源はトランスを含み、このトランスを介して電流を供給する。
検出回路3は、検出部1のインピーダンスの変化を検出できればよい。報知回路5は、検出回路3の出力や検出されたインピーダンスの変化に基づいて、光、音、電波の送信、表示媒体の表示、振動、およびこれらの組み合わせなどで、電線2に直流電流2iが流れている場合、又は直流電流2iが流れない場合を知らせることができる回路である。検出部1は例えばRFインピーダンスアナライザが例示できる。
ここで、発振回路4が検出部1に流す電流は、表皮効果の影響を受ける。検出部1の軟磁性材料の電気抵抗は、表皮深さdが深いほど、小さくなる。検出部1の軟磁性材料の電気抵抗率をρ、交流電源4が検出部1に印加する電流の角周波数をω(=2πf)、検出部1の絶対透磁率をμとすると、表皮深さdは下記式(1)で求めることができる。
d=(2ρ/(ωμ))1/2・・・(1)
電線2に直流電流2iが流れておらず、誘導磁界2mfが発生していない、電流遮断の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和していない。検出部1の軟磁性材料は、絶対透磁率μが大きいので、上述した表皮深さdは浅くなる。このため、検出部1に流れる交流電流の電流が小さく、検出部1のインピーダンス成分が大きくなる。この場合、検出回路3は、検出部1のインピーダンス成分が所定の閾値を超えているので、報知回路5へ出力する。報知回路5は、検出回路3の出力に基づいて、光、音、電波の送信、表示媒体の表示、振動、およびこれらの組み合わせなどで、電線2に直流電流2iが流れない状態を知らせる。
電線2に直流電流2iが流れており、誘導磁界2mfが発生している、電流印加の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和しており、検出部1の絶対透磁率μが空気の透磁率(透磁率=1)に近くなる。このため、電流遮断の場合に比較して、電線2に電流が印加されている場合、上述した表皮深さdは深くなる。このため、検出部1に流れる交流電流の電流が増加し、検出部1のインピーダンス成分が小さくなる。この場合、検出回路3は、検出部1のインピーダンス成分が所定の閾値以下となり、報知回路5へ出力する。報知回路5は、検出回路3の出力に基づいて、光、音、電波の送信、表示媒体の表示、振動、およびこれらの組み合わせなどで、電線2に直流電流2iが流れている状態を知らせる。
以上説明したように、実施形態1の電流センサ10は、軟磁性材料の検出部1と、検出部1に加わる磁界の変化に応じた検出部1のインピーダンス成分に基づいて、検出部1に近接配置されている電線2に流れる直流電流2iの存在を検出する検出回路3と、を備える。例えば、NiFe合金のキュリー点は350℃であり、100℃を大きく超える環境温度で、所定の磁気特性を維持することができる。このため、実施形態1の電流センサ10は、100℃を超える環境温度であっても、安定して、電線2の直流電流2iの有無を検出することができる。例えば、電源システム100は、太陽光パネルに太陽光を直射することが望ましいが、この場合、電源システム100周辺の環境温度が高温となる。実施形態1の電流センサ10は、100℃以上の高温環境温度になっても動作するため、電源システム100に用いられる電流センサとして好適である。
検出部1の軟磁性材料は、鉄とニッケルとを含むFeNi合金であるため、磁化特性が高く、周波数fに対する周波数応答性を高くすることができる。
検出部1の軟磁性材料は、FeNi合金であって、ニッケルを70質量%以上含む。これにより、絶対透磁率が高く、電線2に直流電流2iが流れていない状態と電線2に直流電流2iが流れている状態との表皮深さdの変化の差分を大きくすることができる。
検出部1の軟磁性材料は、電線2に流れる直流電流2iの誘導磁界2mfにより、磁気飽和している。このため、実施形態1の電流センサ10は、電線2に近接して配置するだけで検出でき、配置の自由度がホール素子などよりも高い。
なお、交流電源4は、表皮効果の小さい周波数fよりも周波数の低い周波数と、上述した周波数fとを交互に検出部1へ印加し、検出回路3は、近接状態でのインピーダンス成分の比を検出してもよい。これにより、例えば、高温環境下で、検出部1が性能劣化する場合、インピーダンス成分の比率が変化するので、早期に交換するよう、検出回路3は、報知回路5へ出力することができる。
(実施形態2)
図3は、実施形態2に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。図4は、実施形態2に係る電流センサの検出部を説明するための説明図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態2の電流センサ10は、交流電源4の代わりに、発信回路7と、アンテナ6とを備える。発信回路7は、周波数fで発振する信号RWをアンテナ6を介して、距離Lにある検出部1Aへ発信する。検出部1Aは、上述した検出部1と同じ材料である。検出部1Aは、コイル状であって、アンテナ6の信号RWを受信可能な形状となっている。検出部1Aは、電線2の外周を巻回している。より詳細には、図4に示すように、検出部1Aと、電線2の外周との間には、絶縁性材料の筒部材8が介在しており、筒部材8の内部空間8aを電線2が貫通するようになっている。これにより、検出部1Aと、電線2との絶縁が確保される。
電線2に直流電流2iが流れておらず、誘導磁界2mfが発生していない、電流遮断の場合、検出部1Aの軟磁性材料は、磁気飽和していない。検出部1Aの軟磁性材料は、絶対透磁率μが大きいので、上述した表皮深さdは浅くなる。このため、検出部1のインピーダンス成分が大きく、検出部1Aにおける信号RWを受けた誘導電流の電流が小さくなる。この場合、検出回路3Aは、検出部1Aのインピーダンス成分に基づく電流が閾値より小さい信号(情報)を報知回路5へ出力する。報知回路5は、検出回路3Aの出力に基づいて、光、音、電波の送信、表示媒体の表示、振動、およびこれらの組み合わせなどで、電線2に直流電流2iが流れない状態を知らせる。
電線2に直流電流2iが流れており、誘導磁界2mfが発生している、電流印加の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和しており、検出部1Aの絶対透磁率μが空気の透磁率1に近くなる。このため、電流遮断の場合に比較して、電線2に電流が印加されている場合、上述した表皮深さdは深くなる。このため、検出部1のインピーダンス成分が小さく、検出部1Aにおける信号RWを受けた誘導電流の電流が増加する。この場合、検出回路3は、検出部1Aのインピーダンス成分に基づく電流が閾値以上となる信号(情報)を報知回路5へ出力する。報知回路5は、検出回路3の出力に基づいて、光、音、電波の送信、表示媒体の表示、振動、およびこれらの組み合わせなどで、電線2に直流電流2iが流れている状態を知らせる。
以上説明したように、実施形態2の電流センサ10は、軟磁性材料の検出部1Aと、検出部1Aに加わる磁界の変化に応じた検出部1Aのインピーダンス成分に基づいて、検出部1Aに近接配置されている電線2に流れる直流電流2iの存在を検出する検出回路3Aと、を備える。例えば、NiFe合金のキュリー点は350℃であり、100℃を大きく超える環境温度で、所定の磁気特性を維持することができる。このため、実施形態1の電流センサ10は、100℃を超える環境温度であっても、安定して、電線2の直流電流2iの有無を検出することができる。例えば、電源システム100は、太陽光パネルを太陽光に直射することが望ましいが、この場合、電源システム100周辺の環境温度が高温となる。実施形態1の電流センサ10は、100℃以上の高温環境温度になっても動作するため、電源システム100に用いられる電流センサとして好適である。
(実施形態3)
図5は、実施形態3に係る電流センサを模式的に説明する説明図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態3の電流センサ10は、レファレンス部材8と、検出部1とを並列配置しており、検出部1側に接続する接点1aと、レファレンス部材8側に接続する接点8aを選択して検出回路3へ接続する選択スイッチSW1とを備えている。
レファレンス部材8は、磁界の影響を受けない、所定のインピーダンス成分を有する材料であり、例えばMnSbである。選択スイッチSW1は、検出部1側に接続する接点1aと、レファレンス部材8側に接続する接点8aとを交互に選択することで、電線2に直流電流2iが流れている状態でのインピーダンス成分の比率を求めることができる。これにより、例えば、高温環境下で、検出部1が性能劣化する場合、インピーダンス成分の比率が変化するので、早期に交換するよう、検出回路3は、報知回路5へ出力することができる。
(実施形態4)
図6は、実施形態4に係る電流センサ10を模式的に説明する説明図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態4の電流センサは、発振回路4に代わり、発振回路4と発振回路4’を並列配置しており、検出回路3側に接続する接点3aと、発振回路4側に接続する接点4aおよび発振回路4’側に接続する接点4’aとを切り替え可能に接続する選択スイッチSW2とを備えている。
発振回路4は、第1周波数f1で発振している。発振回路4’は、第2周波数f2で発振している。周波数f2は、周波数f1よりも周波数が高い。上述したように、電線2に直流電流2iが流れている状態の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和しており、検出部1の絶対透磁率μが空気の透磁率(透磁率=1)に近くなる。ここで、発振回路4が検出部1に流す電流は、表皮効果の影響を受けづらい。電線2に直流電流2iが流れていない場合に比較して、電線2に直流電流2iが流れている場合、第1周波数f1及び第2周波数f2における表皮深さは深くなる。
第1周波数f1における表皮深さと第2周波数f2における表皮深さとは、上述した式(1)で示したように検出部1に印加する電流の角周波数ωが異なるので、異なる表皮深さになる。発振回路4が印加した第1周波数f1の電流では、検出部1の表皮効果が小さく(表皮深さが深い状態)、検出部1で電流が流れやすい。
発振回路4’が印加した第2周波数f2の電流では、検出部1の表皮効果が大きく(表皮深さが浅い状態)、つまり第1周波数f1の電流と比較して検出部1で電流が流れにくい。
選択スイッチSW2は、図6に示す接点4aおよび接点4’aとを交互に選択することで、検出部1に与える周波数を第1周波数f1又は第2周波数f2に切り替えることができる。よって、検出回路3は、発振回路4および発振回路4’をそれぞれを接続した場合の検出部1のインピーダンス成分を求めることができる。これにより、検出回路3は、電線2に直流電流2iが流れている状態において、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比を検出してもよい。
電線2に直流電流2iが流れていない状態の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和していない。検出部1の軟磁性材料は、絶対透磁率μが大きいので、上述した表皮深さdは浅くなる。このため、第1周波数f1及び第2周波数f2における検出部1に流れる交流電流の電流は異なる。検出回路は、検出部1に第1周波数f1で印加される電流での検出部1のインピーダンス成分と、第2周波数f2で検出部1に印加される電流での検出部1のインピーダンス成分との比率が1:1とは異なる比率として検出する。この場合、検出回路3は、第1周波数f1に対する第2周波数f2の検出部1のインピーダンス成分の比率が所定の範囲を超えているので、報知回路5へは出力しない。
電線2に直流電流2iが流れている状態の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和しており、検出部1の絶対透磁率μが空気の透磁率1に近くなる。このため、電線2に直流電流2iが流れていない状態の場合に比べ、電線2に直流電流2iが流れている状態の場合、第1周波数f1及び第2周波数f2における検出部1に流れる交流電流の表皮深さdは共に深くなる。その結果、検出回路は、検出部1に第1周波数f1で印加される電流での検出部1のインピーダンス成分と、第2周波数f2で検出部1に印加される電流での検出部1のインピーダンス成分との比率が1:1に近い比率として検出する。この場合、検出回路3は、第1周波数f1に対する第2周波数f2の検出部1のインピーダンス成分の比率が所定の範囲の場合、報知回路5へ出力する。なお、検出回路3は、第2周波数f2に対する第1周波数f1の検出部1のインピーダンス成分の比率が所定の範囲の場合、報知回路5へ出力するようにしてもよい。報知回路5は、検出回路3の出力に基づいて、光、音、電波の送信などで、電線2に直流電流2iが流れている状態になったことを知らせる。以上説明したように、また、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比率で検知を行えば、検出部1の劣化の影響を低減させ、実施形態4に係る電流センサは、長期に安定して使用することができる。
また、検出回路3は、電線2に直流電流2iが流れている状態において、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比を検出することで、実施形態4に係る電流センサのメンテナンス時期を認知することができる。例えば、高温環境下で、検出部1が性能劣化する場合、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比率が変化する。このため、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比率が所定の閾値を超えた場合、検出部1を早期に交換するよう、検出回路3は、報知回路5へ出力することができる。
(実施形態5)
実施形態5に係る電流センサは、図1で示す実施形態1と同様に、検出部1と、検出回路3と、発振回路4とを備える。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施形態5に係る電流センサは、発振回路4が複数の周波数を選択的に発振することができる。例えば、発振回路4は、第1周波数f1及び第2周波数f2を交互に発振することができる。周波数f1は、表皮効果が小さく検出部1のインピーダンスが低く電流が流れる周波数である。周波数f2は、表皮効果が周波数f1と比較して大きく、検出部1でのインピーダンスが高く電流が流れない周波数である。周波数f2は、周波数f1よりも周波数が高い。
以上説明したように、実施形態5に係る電流センサは、上述した実施形態4の発振回路4’を省略しても検出部1のインピーダンス成分を検出回路3により求めることができる。
実施形態5に係る電流センサは、電線2に直流電流2iが流れていない状態の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和していない。検出部1の軟磁性材料は、絶対透磁率μが大きいので、上述した表皮深さdは浅くなる。このため、第1周波数f1及び第2周波数f2における検出部1に流れる交流電流の電流は異なる。検出回路3は、検出部1に第1周波数f1で印加される電流での検出部1のインピーダンス成分と、第2周波数f2で検出部1に印加される電流での検出部1のインピーダンス成分との比率が1:1とは異なる比率として検出する。この場合、検出回路3は、第1周波数f1に対する第2周波数f2の検出部1のインピーダンス成分の比率が所定の範囲を超えているので、報知回路5へは出力しない。
電線2に直流電流2iが流れている状態の場合、検出部1の軟磁性材料は、磁気飽和しており、検出部1の絶対透磁率μが空気の透磁率1に近くなる。このため、電線2に直流電流2iが流れていない状態の場合に比べ、電線2に直流電流2iが流れている状態の場合、第1周波数f1及び第2周波数f2における検出部1に流れる交流電流の表皮深さdは共に深くなる。その結果、検出回路は、検出部1に第1周波数f1で印加される電流での検出部1のインピーダンス成分と、第2周波数f2で検出部1に印加される電流での検出部1のインピーダンス成分との比率が1:1に近い比率として検出する。この場合、検出回路3は、第1周波数f1に対する第2周波数f2の検出部1のインピーダンス成分の比率が所定の範囲の場合、報知回路5へ出力する。なお、検出回路3は、第2周波数f2に対する第1周波数f1の検出部1のインピーダンス成分の比率が所定の範囲の場合、報知回路5へ出力するようにしてもよい。報知回路5は、検出回路3の出力に基づいて、光、音、電波の送信などで、電線2に直流電流2iが流れている状態になったことを知らせる。以上説明したように、また、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比率で検知を行えば、検出部1の劣化の影響を低減させ、実施形態5に係る電流センサは、長期に安定して使用することができる。
また、検出回路3は、電線2に直流電流2iが流れている状態において、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比を検出することで、実施形態5に係る電流センサのメンテナンス時期を認知することができる。例えば、高温環境下で、検出部1が性能劣化する場合、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比率が変化する。このため、第1周波数f1に対する第2周波数f2のインピーダンス成分の比率が所定の閾値を超えた場合、検出部1を早期に交換するよう、検出回路3は、報知回路5へ出力することができる。
(評価例)
次に、上述した実施形態1の評価例を実施例1から実施例5により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例によって、何ら限定されるものではない。絶対透磁率は、比透磁率と真空の透磁率(4π×10−7H/m)との積で求めることができる。
実施例1の検出部の材料として、直径90μmのワイヤー状のFe7916Siをコイル状に巻回したものを用意して、磁石を近づけた。電線2に流れる直流電流2iに流れてない状態を模擬した磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)では、周波数13.54MHzの交流電流に対するインピーダンス成分Zは、3.96Ωであった。電線2に流れる直流電流2iに流れている状態を模擬した磁石を近づけた状態(表1では磁石有と表記)では、周波数13.54MHzの交流電流に対するインピーダンス成分Zは、3.16Ωであった。磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)と磁石を近づけた状態(表1では磁石有と表記)では、インピーダンス成分の変化率が20%あった。
実施例2の検出部の材料として、直径90μmのワイヤー状のFe67Co1814Siをコイル状に巻回したものを用意して、磁石を近づけた。電線2に流れる直流電流2iに流れてない状態を模擬した磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)では、周波数13.54MHzの交流電流に対するインピーダンス成分Zは、3.46Ωであった。電線2に流れる直流電流2iに流れている状態を模擬した磁石を近づけた状態(表1では磁石有と表記)では、周波数13.54MHzの交流電流に対するインピーダンス成分Zは、2.88Ωであった。磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)と磁石を近づけた状態(表1では磁石有と表記)では、インピーダンス成分の変化率が17%あった。
実施例3の検出部の材料として、直径90μmのワイヤー状のFe22Ni78をコイル状に巻回したものを用意して、磁石を近づけた。電線2に流れる直流電流2iに流れてない状態を模擬した磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)では、13.54MHzでの交流に対するインピーダンス成分Zは、100Ωであった。電線2に流れる直流電流2iに流れている状態を模擬した磁石を近づけた状態(表1では磁石有と表記)では、13.54MHzでの交流に対するインピーダンス成分Zは、72Ωであった。磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)と磁石を近づけた状態(表1では磁石有と表記)では、インピーダンス成分の変化率が28%あった。以上の実施例を表1として記載する。以上の実施例1から実施例3を表1として記載する。
Figure 0006339450
実施例4の検出部の材料として、直径90μmのワイヤー状のFe7916Siをコイル状に巻回したものを用意して、磁石を近づけた。電線2に流れる直流電流2iに流れてない状態を模擬した磁石が無い状態(表2では磁石無と表記)では、208kHzでの交流に対するインピーダンス成分Zは、1.5Ωであった。電線2に流れる直流電流2iに流れている状態を模擬した磁石を近づけた状態(表2では磁石有と表記)では、208kHzでの交流に対するインピーダンス成分Zは、1.4Ωであった。磁石が無い状態(表2では磁石無と表記)と磁石を近づけた状態(表2では磁石有と表記)では、インピーダンス成分の変化率が7%あった。実施例5は、Fe22Ni78を用意して、磁石を近づけ磁石が無い状態(表1では磁石無と表記)と磁石を近づけた状態(表2では磁石有と表記)では、インピーダンス成分の変化率が52%であった。
実施例5の検出部の材料として、直径90μmのワイヤー状のFe22Ni78をコイル状に巻回したものを用意して、磁石を近づけた。電線2に流れる直流電流2iに流れてない状態を模擬した磁石が無い状態(表2では磁石無と表記)では、208kHzでの交流に対するインピーダンス成分Zは、27Ωであった。電線2に流れる直流電流2iに流れている状態を模擬した磁石を近づけた状態(表2では磁石有と表記)では、208kHzでの交流に対するインピーダンス成分Zは、13Ωであった。磁石が無い状態(表2では磁石無と表記)と磁石を近づけた状態(表2では磁石有と表記)では、インピーダンス成分の変化率が52%あった。以上の実施例4から実施例5を表2として記載する。
Figure 0006339450
以上説明したように、FeNi合金は、広い環境温度で動作する電流センサとして好適であることが分かった。
1、1A 検出部
2 電線
2i 直流電流
2mf 誘導磁界
3 検出回路
3A 検出回路
4 交流電源
5 報知回路
6 アンテナ
7 発信回路
8 筒部材
8a 内部空間
10 電流センサ
20 太陽光パネル
100 電源システム

Claims (6)

  1. 導電性を有する磁性材料からなる検出部と、
    前記検出部に加わる磁界の変化に応じた前記検出部のインピーダンス成分に基づいて、前記検出部に近接配置されている電線に流れる電流の存在を検出する検出回路と、
    を含み、
    前記検出回路は、前記検出部に第1周波数で印加される電流での前記検出部のインピーダンス成分と、第1周波数よりも高い周波数である第2周波数で前記検出部に印加される電流での前記検出部のインピーダンス成分との比率の変化に応じて前記電流の存在を検出することを特徴とする電流センサ。
  2. 前記磁性材料は軟磁性材料であることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記軟磁性材料は、少なくとも鉄を含む合金であることを特徴とする請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記軟磁性材料は、さらにニッケルを含むFeNi合金であることを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
  5. 前記FeNi合金は、70質量%以上のNiを含むことを特徴とする請求項4に記載の電流センサ。
  6. 前記検出部の磁性材料は、前記電線に流れる電流の誘導磁界により、インピーダンスが変化していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電流センサ。
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