JP6337832B2 - 車両用衝突検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の歩行者等との衝突を検知するための車両用衝突検知装置に関する。
従来、歩行者が車両に衝突した際、歩行者への衝撃を軽減するための歩行者保護装置を備えた車両がある。この車両では、バンパ部にセンサを備えた衝突検知装置を設け、このセンサにより車両に歩行者等が衝突したことが検知された場合、歩行者保護装置を作動させ、歩行者への衝撃を和らげる構成となっている。歩行者保護装置には、例えばポップアップフードと呼ばれるものがある。このポップアップフードは、車両の衝突検知時に、エンジンフードの後端を上昇させ、歩行者とエンジン等の硬い部品とのクリアランスを増加させ、そのスペースを用いて歩行者の頭部への衝突エネルギーを吸収し、頭部への衝撃を低減させるものである。
上記した車両用衝突検知装置には、車両のバンパ内におけるバンパレインフォースメントの車両前方側に、内部にチャンバ空間が形成されたチャンバ部材を配設し、このチャンバ空間内の圧力を圧力センサにより検出するようにしたものがある。この構成のものでは、バンパカバーへ歩行者等の物体が衝突すると、バンパカバーの変形に伴ってチャンバ部材が変形し、チャンバ空間に圧力変化が発生する。この圧力変化を圧力センサが検出することで歩行者の衝突を検知している。
近年、上記したチャンバ式の車両用衝突検知装置よりも、小型で搭載性に優れたチューブ部材を用いて衝突を検知するチューブ式の車両用衝突検知装置が提案されている。この車両用衝突検知装置は、車両のバンパ内においてバンパレインフォースメントの車両前方側に配設されたバンパアブソーバと、バンパアブソーバに車幅方向に沿って形成された溝部に装着される中空のチューブ部材と、チューブ部材内の圧力を検出する圧力センサとを備えて構成される。そして、車両前方に歩行者等が衝突した際には、バンパアブソーバが衝撃を吸収しながら変形すると同時にチューブ部材も変形する。このとき、チューブ部材内の圧力が上昇し、この圧力変化を圧力センサにより検出することに基づいて、車両の歩行者との衝突を検知する。
特表2014−505629号公報
しかしながら、上記した構成の車両用衝突検知装置では、バンパの車幅方向位置で圧力センサの出力がばらつく場合がある。例えば、バンパの車幅方向端部側のコーナ部では、バンパカバーが車両前後方向に傾斜した構造となっているため、衝突時に加わる外力が車両側方へ逃げることにより、圧力センサの出力が相対的に小さくなる場合がある。従って、衝突検知精度を確保するためには、歩行者等が衝突したバンパの車幅方向位置を推定し、衝突位置に応じた適切な衝突判定を行うことが課題となっている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、バンパの車幅方向における衝突位置を推定可能な車両用衝突検知装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決するためになされた請求項1に記載の車両用衝突検知装置(1)は、車両のバンパ(7)内においてバンパレインフォースメント(9)の車両前方側に配設されたバンパアブソーバ(2)と、バンパアブソーバに車幅方向に沿って形成された溝部(2a)に装着される内部に中空部(3a)が形成された検出用チューブ部材(3)と、検出用チューブ部材の中空部内の圧力を検出する圧力センサとを有し、圧力センサ(4L,4R)による圧力検出結果に基づいてバンパへの物体の衝突発生を検知する。圧力センサは、検出用チューブ部材の車幅方向左側端部に接続される左圧力センサ(4L)と、検出用チューブ部材の車幅方向右側端部に接続される右圧力センサ(4R)とを有して構成される。そして、バンパへの物体の衝突発生に伴って左圧力センサにより検出される圧力波形の複数のピーク値(P1L,P2L)及び右圧力センサにより検出される圧力波形の複数のピーク値(P1R,P2R)を検出するピーク値検出部(61,S11)と、ピーク値検出部により検出された各圧力波形のピーク値に基づいて、バンパの車幅方向における物体の衝突位置を推定する衝突位置推定部(62,S13,S15,S16,S19,S20)と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、左右の圧力センサにより検出用チューブ部材の車幅方向左右両端部における中空部内の圧力を検出し、ピーク値検出部により左右の圧力センサで検出された各圧力波形のピーク値を取得した後、衝突位置推定部によって、各圧力波形のピーク値に基づいて、バンパの車幅方向における物体の衝突位置を推定することができる。これにより、簡易な構成でバンパの車幅方向における衝突位置を推定でき、衝突位置に応じた適切な衝突判定を行うことができる。従って、バンパへの物体の衝突判定を正確に行うことができ、簡易な構成で車両用衝突検知装置の衝突検知精度を向上させることができる。なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態の車両用衝突検知装置の全体構成を示す概略図である。 図1のバンパ部の拡大図である。 図2のバンパ部のIII‐III断面図である。 車両用衝突検知装置の電気的構成を示す図である。 衝突判定処理の流れを示すフローチャートである。 衝突判定閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。 物体の衝突位置を示す模式図である。 センター衝突時における左・右圧力センサへの圧力波の伝搬経路を示す模式図である。 左コーナ衝突時における左・右圧力センサへの圧力波の伝搬経路を示す模式図である。 センター衝突時に左・右圧力センサにより検出される圧力波形を示す図である。 左コーナ衝突時に左・右圧力センサにより検出される圧力波形を示す図である。
以下、本発明の実施形態の車両用衝突検知装置について、図1〜図11を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の車両用衝突検知装置1は、バンパアブソーバ2、検出用チューブ部材3、左圧力センサ4L、右圧力センサ4R、速度センサ5、衝突検知ECU6等を備えて構成される。この車両用衝突検知装置1は、車両前方に設けられたバンパ7への物体(即ち、歩行者)の衝突を検知するものである。このバンパ7は、図3にも示すように、バンパカバー8、バンパアブソーバ2、バンパレインフォースメント9を主体として構成される。
バンパアブソーバ2は、バンパレインフォースメント9の前面9aに対向する位置(即ち、車両前方側)に配設される。このバンパアブソーバ2は、バンパ7において衝撃吸収の作用を受け持つ部材であり、例えば発泡ポリプロピレン等からなる。
バンパアブソーバ2の後面2bには、図3に示すように、検出用チューブ部材3を装着するための溝部2aが車幅方向に沿って形成されている。この溝部2aは、矩形の断面形状を有し、車幅方向に延びている。
溝部2aの車両前後方向の長さは、検出用チューブ部材3の前後長さ(即ち、外径の長さ)と同程度に設定されている。この場合、溝部2aの前後長さは、8mm程度である。また、溝部2aの車両上下方向の長さは、検出用チューブ部材3の上下長さ(即ち、外径の長さ)以上に設定されている。この場合、溝部2aの上下長さは、10mm程度である。なお、溝部2aの断面形状は、適宜変更可能であるとする。
検出用チューブ部材3は、内部に中空部3aが形成され、車幅方向(即ち、車両左右方向)に延びているチューブ状の部材である。この検出用チューブ部材3は、バンパアブソーバ2の溝部2aに装着され、車両のバンパ7内においてバンパレインフォースメント9の前面9aに対向する位置(即ち、車両前方側)に配設される。検出用チューブ部材3の車幅方向左右両端部は、バンパレインフォースメント9の車幅方向左右の外側にて湾曲し、後述する左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rにそれぞれ接続される。
この検出用チューブ部材3は、円形の断面形状を有し、合成ゴム、例えばシリコーンゴムからなる。また、検出用チューブ部材3の外径は、例えば8mm程度である。なお、検出用チューブ部材3の断面形状は、円形に限られず、四角形等の多角形であってもよい。また、検出用チューブ部材3の材質としては、他にもエチレンプロピレンゴム(EPDM)等でもよい。
左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rは、図1及び図2に示すように、バンパレインフォースメント9の前面9aよりも車両後方側に配置される。具体的には、左圧力センサ4Lは、バンパレインフォースメント9の車幅方向左端部側の後面9bに設置される。右圧力センサ4Rは、バンパレインフォースメント9の車幅方向右端部側の後面9bに設置される。なお、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rは、図示しないボルト等で締結することによりバンパレインフォースメント9の後面9bに固定されて取り付けられる。
左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rは、気体の圧力変化を検出するセンサ装置である。具体的には、左圧力センサ4Lは、検出用チューブ部材3の車幅方向左側端部に接続され、検出用チューブ部材3の車幅方向左側端部における中空部3a内の圧力を検出する。右圧力センサ4Rは、検出用チューブ部材3の車幅方向右側端部に接続され、検出用チューブ部材3の車幅方向右側における中空部3a内の圧力を検出する。
本実施形態では、左圧力センサ4Lと右圧力センサ4Rとの2つの圧力センサを設置することにより、冗長性及び検出精度を確保している。また、左右の圧力センサ4L,4Rにより検出される各圧力波形のピーク値に基づいて、歩行者等の物体の衝突位置を推定可能になっている。これら左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rは、図1に示すように、伝送線を介して衝突検知ECU6に電気的に接続され、圧力に比例した信号を衝突検知ECU6へ出力する。
速度センサ5は、車両の速度を検出するセンサ装置であり、衝突検知ECU6に信号線を介して電気的に接続されている。この速度センサ5は、車両速度に比例した信号を衝突検知ECU6へ送信する。
衝突検知ECU(Electronic Control Unit)6は、CPUを主体として構成され、車両用衝突検知装置1の動作全般を制御するものである。本実施形態の衝突検知ECU6は、図4に示すように、ピーク値検出部61と、衝突位置推定部62と、衝突判定部63と、閾値変更部64とを有している。
また、衝突検知ECU6は、左圧力センサ4L、右圧力センサ4R、速度センサ5、歩行者保護装置10のそれぞれに電気的に接続されている。衝突検知ECU6には、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rからの圧力信号、速度センサ5からの速度信号等が入力される。
ピーク値検出部61は、バンパカバー8への歩行者等の衝突発生に伴って、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形のピーク値を検出するものである。具体的には、ピーク値検出部61は、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形において、最初にピークとなる第1ピーク値P1L,P1Lと、第1ピーク値P1L,P1Lより遅れてピークとなる第2ピーク値P2L,P2Rとを検出する。ここで、「ピーク値」とは、圧力センサ4L,4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形の極大値、即ち増加する圧力値が減少に変化する際の最大圧力値を意味するものとする。
衝突位置推定部62は、ピーク値検出部61により検出された左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rの各圧力波形のピーク値P1L,P1R,P2L,P2Rに基づいて、歩行者等の衝突位置を推定するものである。第1ピーク値P1L,P1Rは、左右の圧力センサ4L,4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形において最初にピークとなる圧力検出値である。また、第2ピーク値P2L,P2Rは、左右の圧力センサ4L,4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形における第1ピーク値P1L,P1Rより遅れてピークとなる圧力検出値である。
ここで、左右の圧力センサ4L,4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形の第1ピーク値P1L,P1R及び第2ピーク値P2L,P2Rについて詳しく説明する。まず、図8及び図9に示すように、センター衝突(即ち、車幅方向中央部Aでの衝突)と、コーナ衝突(即ち、コーナ部Cでの衝突)とでは、左右の圧力センサ4L,4Rへ到達する圧力波の伝搬経路が異なる。このため、図10に示すセンター衝突における左右の圧力センサ4L,4Rの圧力検出値と、図11に示すコーナ衝突における左右の圧力センサ4L,4Rの圧力検出値とでは、圧力波形が異なるものとなる。
なお、「車幅方向中央部A」とは、車幅方向中心から左右に所定長さ(例えば、100mm程度)の範囲をいう。また、「コーナ部C」とは、バンパ7の車幅方向端部から中央側へ所定長さ(例えば、300mm程度)にわたる範囲をいうものとする(図2の囲い線参照)。
具体的には、センター衝突では、左右の圧力センサ4L,4Rにより検出される各圧力波形に、位相ずれ及び立ち上がり時間の遅れがない。これは、図8に示される左圧力センサ4Lへの圧力波の伝搬経路及び右圧力センサ4Rへの圧力波の伝搬経路において、時間t1、時間t2のタイミングで、位相ずれ及び立ち上がり時間の遅れがなく圧力波が伝搬されるためである。従って、図10に示すように、左圧力センサ4Lにより検出される圧力波形と、右圧力センサ4Rにより検出される圧力波形とにおいて、圧力波形の位相ずれ及び立ち上がり時間の遅れがない。また、左右の圧力センサ4L,4Rにより検出される各圧力波形の第1ピーク値P1Lと第1ピーク値P1Rとが同程度の値となり、第2ピーク値P2Lと第2ピーク値P2Rとが同程度の値となる。
一方、コーナ衝突では、左右の圧力センサ4L,4Rにより検出される各圧力波形に、立ち上がり時間の遅れ及び位相ずれがある。これは、図9に示される左圧力センサ4Lへの圧力波の伝搬経路及び右圧力センサ4Rへの圧力波の伝搬経路において、時間T1と時間T1´、時間T2と時間T2´のタイミングで、立ち上がり時間の遅れ及び位相ずれがあり、この状態で圧力波が伝搬されるためである。
例えば、左圧力センサ4Lに近い位置で衝突が発生したコーナ衝突では(図7参照)、図11に示すように、右圧力センサ4Rよりも左圧力センサ4Lの圧力波形の立ち上がり時間が早くなり、位相ずれが生じている。また、左圧力センサ4Lにより検出される圧力波形の第1ピーク値P1Lが、第2ピーク値P2Lよりも大きい値となっている。また、右圧力センサ4Rにより検出される圧力波形の第1ピーク値P1Rが、第2ピーク値P2Rよりも小さい値となっている。
更に、右圧力センサ4Rの圧力波形の第2ピーク値P2Rが、左圧力センサ4Lの圧力波形の第2ピーク値P2Lよりも大きい値となる。これは、左圧力センサ4Lへの圧力波が時間T1で検出用チューブ部材3の車幅方向左側端部において右圧力センサ4Rの方へ向かって跳ね返り、この跳ね返った圧力波と時間T1´で右圧力センサ4Rへ伝搬される圧力波とが重なり合うことによって、右圧力センサ4Rの圧力波形の第2ピーク値P2Rが大きい値となるためである(図9参照)。
本実施形態では、上述した検証結果を用いて、衝突位置推定部62により、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Lと、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Rとの差分の絶対値|ΔP2|=|P2L−P2R|が所定値ΔP2th以上か否かの判定を行うことによって、バンパ7の車幅方向端部側のコーナ部Cで歩行者等の衝突が発生したことを推定可能としている。また、衝突位置推定部62は、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第1ピーク値P1Lと第2ピーク値P2Lとの大小の比較、及び、且つ、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第1ピーク値P1Rと第2ピーク値P2Rとの大小の比較を行うことによって、バンパ7における車幅方向中央部Aで歩行者等の衝突が発生したことを推定可能としている。
衝突判定部63は、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rによる圧力検出結果が基づいて、バンパ7への物体(即ち、歩行者)の衝突発生の有無を判定するものである。具体的には、衝突判定部63は、圧力センサ4による圧力信号及び速度センサ5による速度信号に基づいて、後述する衝突判定処理を実行し、バンパ7への歩行者等の物体の衝突を検知した場合に歩行者保護装置10を作動させる。
閾値変更部64は、衝突判定部63によりバンパ7へ物体(即ち、歩行者)が衝突したことを判定する前に、衝突位置推定部62により推定された物体の衝突位置に応じて衝突判定に用いる閾値を変更する。具体的には、閾値変更部64は、衝突位置推定部62により推定された物体の衝突位置に基づいて、衝突判定閾値を変更する。衝突判定閾値は、第1閾値と、第1閾値よりも小さい値である第2閾値とを有している。第1閾値は、コーナ衝突以外のセンター衝突等の衝突判定閾値として用いられる。第2閾値は、コーナ衝突の衝突判定閾値として用いられる。
バンパ7は、車両の衝突時における衝撃を和らげるためのものであり、バンパカバー8、バンパアブソーバ2、バンパレインフォースメント9等から構成される。バンパカバー8は、バンパ7の構成部品を覆うように設けられ、例えばポリプロピレン等の樹脂製の部材である。このバンパカバー8は、バンパ7の外観を構成すると同時に、車両全体の外観の一部を構成するものとなっている。
バンパレインフォースメント9は、バンパカバー8内に配設されて車幅方向に延びるアルミニウム等の金属製の剛性部材であって、図3に示すように、内部中央に梁が設けられた断面形状を有する剛性部材である。また、バンパレインフォースメント9は、車両前方側の面である前面9aと、車両後側の面である後面9bとを有している。このバンパレインフォースメント9は、図1及び図2に示すように、車両前後方向に延びる一対の金属製部材であるサイドメンバ11の前端に取り付けられる。
通常、車両の衝突事故においては、車両の進行方向、即ち車両前方に存在する歩行者や車両と衝突する場合が多い。このため、本実施形態では、圧力センサ4L,4Rをバンパレインフォースメント9の後面9bに配設して、車両前方の歩行者や車両との衝突に伴う衝撃が、車両前方に設けられたバンパカバー8等から圧力センサ4L,4Rに直接伝わることをバンパレインフォースメント9の存在によって保護している。
歩行者保護装置10としては、例えばポップアップフードを用いる。このポップアップフードは、車両の衝突検知後瞬時に、エンジンフードの後端を上昇させ、歩行者とエンジン等の硬い部品とのクリアランスを増加させ、そのスペースを用いて歩行者の頭部への衝突エネルギーを吸収し、歩行者の頭部への衝撃を低減させるものである。なお、ポップアップフードの代わりに、車体外部のエンジンフード上からフロントウインド下部にかけてエアバッグを展開させて歩行者の衝撃を緩衝するカウルエアバッグ等を用いてもよい。
ここで、本実施形態における車両用衝突検知装置1の衝突時の動作について説明する。車両前方に物体(即ち、歩行者等)が衝突した際には、バンパ7のバンパカバー8が歩行者との衝突に伴う衝撃により変形する。続いて、バンパアブソーバ2が衝撃を吸収しながら変形すると同時に、検出用チューブ部材3も変形する。このとき、検出用チューブ部材3の中空部3a内の圧力が急上昇し、この圧力変化が左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rに伝達する。
次に、上記構成を有する車両用衝突検知装置1による衝突判定処理の流れについて、図5及び図6のフローチャートも参照して説明する。ただし、これらのフローチャートは一例であり、これらに限定されるものではない。本実施形態の衝突判定処理においては、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rの圧力検出結果に基づいて、歩行者の衝突位置を推定するとともに、歩行者保護装置10の作動を要する歩行者との衝突が発生したか否かの判定を行う。
図5に示す「衝突判定処理」において、まず、車両用衝突検知装置1の衝突検知ECU6は、速度センサ5からの出力により車両速度を取得し(ステップS1、以下ステップを省略)、車両速度が所定の作動範囲内か否かの判定を行っている(S2)。この車両速度の作動範囲としては、例えば時速25km〜55kmの範囲であるとする。この作動範囲は、歩行者保護装置10の歩行者保護機能が有効に作用する速度が、車両形状等の条件によって決まっていることに基づいて設定される。
車両速度が作動範囲内でない場合には(S2:No)、S1に戻り、車両速度が作動範囲内の場合(S2:Yes)、衝突検知ECU6は、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rの検出値を取得し(S3)、有効質量を算出する(S4)。
ここで、「有効質量」とは、衝突時における圧力センサ4の検出値より、運動量と力積の関係を利用して算出する質量をいう。車両と物体との衝突が発生した場合、歩行者とは質量の異なる衝突物では、検知される圧力センサ4の値が異なる。このため、人体の有効質量と、想定される他の衝突物の質量との間に閾値を設定することにより、衝突物の種類を切り分けることが可能となる。この有効質量は、次式に示すように、圧力センサ4により検出される圧力の値の所定時間における定積分値を、速度センサ5により検出される車両速度で割ることにより算出される。
M=(∫P(t)dt)/V・・・(式1)
なお、Mは有効質量、Pは所定時間における圧力センサ4による検出値、tは所定時間(例えば、数ms〜数十ms)、Vは速度センサ5により検出される衝突時の車両速度を示している。有効質量を算出する方法には、他にも、衝突した物体の運動エネルギーEを表す式E=1/2・MV2を用いて算出することが可能である。この場合、有効質量は、M=2・E/V2により算出される。
ここで、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rにより検出される圧力検出値には、バンパ7のバンパカバー8の車幅方向における衝突位置によってばらつきがある。例えば、車両端部側のコーナ部Cでは車両前後方向に傾斜した構造となっているため、衝突時に加わる外力が車両側方へ逃げることにより、圧力センサ4L,4Rの出力が小さくなることがある。この場合、コーナ部Cの衝突判定閾値を車幅方向中央部の衝突判定閾値よりも小さくすることが好ましい。このように、衝突検知精度を確保するには、歩行者等が衝突したバンパ7の車幅方向における衝突位置に応じて、衝突判定閾値を異なるものとする必要がある。
そこで、本実施形態では、S4にて有効質量を算出した後、図6に示す「衝突判定閾値設定処理」を行うことによって、衝突判定閾値をバンパ7の車幅方向における衝突位置に応じて変更させる。この衝突判定閾値設定処理において、まず、ピーク値検出部61により、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rのそれぞれの第1ピーク値P1L,P1R、第2ピーク値P2L,P2R(図10及び図11参照)が取得される(S11)。
次に、衝突位置推定部62は、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Lと、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Rとの差分の絶対値|ΔP2|が所定値ΔP2th以上か否かの判定を行う(S12)。衝突位置推定部62は、|ΔP2|=|P2L−P2R|≧ΔP2thである場合(S12:Yes)、バンパカバー8の車幅方向端部側のコーナ部Cで、歩行者等の衝突が発生したものと推定する(S13)。なお、所定値ΔP2thの大きさは適宜設定可能であるとする。
更に、衝突位置推定部62は、P2L−P2R>0か否かの判定を行う(S14)。衝突位置推定部62は、P2L−P2R>0の場合(S14:Yes)、右コーナ部で衝突が発生したものと推定する(S15)。また、衝突位置推定部62は、P2L−P2R>0でない場合、即ちP2L−P2R<0(S14:Yes)、左コーナ部で衝突(図11参照)が発生したものと推定する(S16)。そして、S15又はS16の後に、閾値変更部64は、衝突判定処理に用いる衝突判定閾値を第2閾値に設定する(S17)。なお、|ΔP2|=|P2L−P2R|≧ΔP2th>0であるので、P2L−P2R=0となることはない。
一方、|ΔP2|=|P2L−P2R|≧ΔP2thでない場合(S12:No)、即ち|ΔP2|<ΔP2thの場合、衝突位置推定部62は、P1L>P2L且つP1R>P2Lか否かの判定を行う(S18)。衝突位置推定部62は、P1L>P2L且つP1R>P2Lの場合(S18:Yes)、バンパカバー8の車幅方向中央部Aで、歩行者等の物体の衝突が発生したものと推定する(S19)。また、衝突位置推定部62は、P1L>P2L且つP1R>P2Lでない場合(S18:No)、バンパカバー8の車幅方向中央部Aとコーナ部Cとの間で、歩行者等の物体の衝突が発生したものと推定する(S20)。そして、S19又はS20の後に、閾値変更部64は、衝突判定閾値を第1閾値に設定する(S21)。以上で、「衝突判定閾値設定処理」が終了し、「衝突判定処理」に戻る。
続いて、衝突判定部63は、有効質量は衝突判定閾値(第1閾値又は第2閾値)以上か否かの判定を行う(S6)。衝突判定部63は、有効質量が衝突判定閾値の場合(S6:Yes)、車両の歩行者等との衝突が発生したものと判定し(S7)、歩行者保護装置10を作動させる制御信号を出力して、歩行者保護装置10を作動させる(S8)。これにより、衝突に伴う歩行者への衝撃を低減させる。なお、有効質量が設定された衝突判定閾値未満の場合(S6:No)、S1に戻る。
以上説明したように、本実施形態の車両用衝突検知装置1は、車両のバンパ7内においてバンパレインフォースメント9の車両前方側に配設されたバンパアブソーバ2と、バンパアブソーバ2に車幅方向に沿って形成された溝部2aに装着される内部に中空部3aが形成された検出用チューブ部材3と、検出用チューブ部材3の中空部3a内の圧力を検出する圧力センサ4L,4Rとを有し、圧力センサ4L,4Rによる圧力検出結果に基づいてバンパ7への物体(即ち、歩行者)の衝突発生を検知する。
圧力センサ4L,4Rは、検出用チューブ部材3の車幅方向左側端部に接続される左圧力センサ4Lと、検出用チューブ部材3の車幅方向右側端部に接続される右圧力センサ4Rとを有して構成される。そして、バンパ7への物体の衝突発生に伴って左圧力センサ4Lにより検出される圧力波形の複数のピーク値P1L,P2L及び右圧力センサ4Rにより検出される圧力波形の複数のピーク値P1R,P2Rを検出するピーク値検出部(61,S11)と、ピーク値検出部61により検出された各圧力波形のピーク値P1L,P1R,P2L,P2Rに基づいて、バンパ7の車幅方向における物体の衝突位置を推定する衝突位置推定部(62,S13,S15,S16,S19,S20)とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、左右の圧力センサ4L,4Rにより検出用チューブ部材3の車幅方向左右両端部における中空部3a内の圧力を検出し、ピーク値検出部61により左右の圧力センサ4L,4Rで検出された各圧力波形のピーク値P1L,P1R,P2L,P2Rを検出した後、衝突位置推定部62によって、各圧力波形のピーク値P1L,P1R,P2L,P2Rに基づいてバンパ7の車幅方向における物体の衝突位置を推定することができる。これにより、簡易な構成でバンパ7の車幅方向における衝突位置を推定でき、衝突位置に応じた適切な衝突判定を行うことができる。従って、バンパ7への物体(即ち、歩行者)の衝突判定を正確に行うことができ、簡易な構成で車両用衝突検知装置1の衝突検知精度を向上させることができる。
また、ピーク値検出部(61,S11)は、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rによりそれぞれ検出される各圧力波形において最初にピークとなる第1ピーク値P1L,P1Rと、第1ピーク値P1L,P1Rより遅れてピークとなる第2ピーク値P2L,P2Rとを検出する。衝突位置推定部62は、第2ピーク値P2L,P2Rに基づいて、バンパ7の車幅方向における物体の衝突位置を推定する。具体的には、衝突位置推定部(62,S13,S15,S16)は、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Lと、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Rとの差分の絶対値|ΔP2|が所定値ΔP2th以上の場合に、バンパ7の車幅方向端部から中央側へ所定長さにわたるコーナ部Cで衝突が発生したものと推定することを特徴とする。
この構成によれば、ピーク値検出部61により左右の圧力センサ4L,4Rで検出された各圧力波形の第1ピーク値P1L,P1Rと第2ピーク値P2L,P2Rとを検出し、衝突位置推定部62によって、左右の圧力センサ4L,4Rの第2ピーク値P2LとP2Rとの差分の絶対値|ΔP2|が所定値ΔP2th以上であるか否かを判定することで、コーナ部Cで物体の衝突が発生したことを確実に推定することができる。
また、衝突位置推定部(62,S15,S16)は、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Lが右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Rよりも小さい場合には車幅方向左側のコーナ部で衝突が発生したものと推定し、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Lが右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Rよりも大きい場合には、車幅方向右側のコーナ部Cで衝突が発生したものと推定することを特徴とする。
この構成によれば、衝突位置推定部62により、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Lと、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第2ピーク値P2Rとの大小を比較することで、左コーナ部か右コーナ部のいずれかで物体の衝突が発生したのかを確実に推定することができる。
また、衝突位置推定部(62,S19)は、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第1ピーク値P1Lが第2ピーク値P2Lよりも大きく、且つ、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第1ピーク値P1Rが第2ピーク値P2Rよりも大きい場合に、バンパ7における車幅方向中央部Aで物体の衝突が発生したものと推定することを特徴とする。
この構成によれば、衝突位置推定部62により、左圧力センサ4Lにより検出された圧力波形の第1ピーク値P1Lと第2ピーク値P2Lとの大小、右圧力センサ4Rにより検出された圧力波形の第1ピーク値P1Rと第2ピーク値P2Rとの大小をそれぞれ比較することで、バンパ7の車幅方向中央部Aにおいて物体の衝突が発生したことを確実に判定できる。
また、左圧力センサ4L及び右圧力センサ4Rによる圧力検出結果が所定の衝突判定閾値以上である場合に、バンパ7への衝突発生を判定する衝突判定部(63,S7)と、衝突判定部63により衝突発生を判定する前に、衝突位置推定部62により推定された衝突位置に応じて衝突判定閾値を変更する閾値変更部(64,S5,S17,S21)とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、衝突位置推定部62により推定された衝突位置に応じて、閾値変更部64が衝突判定閾値を変更した後に、衝突判定部63による衝突発生の判定を行うので、衝突位置に応じて衝突判定閾値を変更させることで、衝突判定部63による衝突発生の判定を正確に行うことができる。
具体的には、閾値変更部(64,S17,S21)は、衝突位置推定部62によりコーナ部C以外で衝突が発生したものと推定された場合に第1閾値を衝突判定閾値として設定し、衝突位置推定部62によりコーナ部Cで衝突が発生したものと推定された場合に第1閾値とは異なる第2閾値を衝突判定閾値として設定することを特徴とする。
この構成によれば、閾値変更部64によって、衝突位置推定部62により推定された物体(即ち、歩行者)の衝突位置に基づいて、コーナ部C以外で衝突が発生した場合とコーナ部Cで衝突が発生した場合とで、衝突判定閾値を異なるものとすることで、車幅方向位置で出力値が異なる圧力センサ4L,4Rの衝突判定閾値を、衝突位置に応じて適切に設定することができる。これにより、車両用衝突検知装置1の衝突検知精度を効果的に向上させることができ、バンパ7の車幅方向全体に亘って歩行者の衝突検知をより正確に行うことができる。
また、第2閾値は、第1閾値よりも小さい値であることを特徴とする。この構成によれば、コーナ部Cの衝突判定閾値である第2閾値を、車幅方向中央部Aの衝突判定閾値である第1閾値よりも小さい値とすることで、バンパ7の車幅方向位置に拘わらず高精度に衝突検知を行うことができる。即ち、コーナ部Cではバンパカバー8が車両前後方向に傾斜した構造となっているため、衝突時に加わる外力が車両側方へ逃げることにより、車幅方向中央部Aよりも圧力センサ4L,4Rの圧力検出値が小さくなることがある。そこで、コーナ部Cの衝突判定閾値を車幅方向中央部の衝突判定閾値よりも小さい値とすることで、バンパ7の車幅方向位置において圧力センサ4L,4Rの圧力の出力がばらつくことによる衝突検知精度の低下を抑止できる。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形または拡張を施すことができる。例えば、上記実施形態では、衝突判定閾値として第1閾値と第2閾値との2つの閾値を用いるものとしたが、これに限られず、衝突判定閾値として3つ以上の閾値を用いてもよい。例えば、車幅方向中央部A、車幅方向中央部Aとコーナ部Cとの間、及びコーナ部Cの3つの区画に分け、それぞれ異なる衝突判定閾値を用いてもよい。この場合、車幅方向中央部Aとコーナ部Cとの間の区画では、図6に示す衝突判定閾値設定処理におけるS20の後に、第1の閾値及び第2の閾値とは異なる値である第3の閾値に衝突判定閾値を設定すればよい。また、各区画での衝突判定閾値の大小は、車両の構造や衝突検知性能に基づいて適宜設定されるものとする。
また、上記実施形態では、圧力検出結果に基づいて有効質量を算出し、衝突判定処理において有効質量が衝突判定閾値以上になった場合に、歩行者保護装置10の作動を要する歩行者との衝突が発生したと判定するものとしたが、これには限られない。即ち、圧力検出結果をそのまま用いてもよく、例えば、圧力値、圧力変化率等を用いてそれぞれの衝突判定閾値と比較し、衝突判定を行う構成としてもよい。
1 車両用衝突検知装置
2 バンパアブソーバ
2a 溝部
3 検出用チューブ部材
3a 中空部
4L 左圧力センサ
4R 右圧力センサ
61 ピーク値検出部
62 衝突位置推定部
63 衝突判定部
64 閾値変更部
7 バンパ
9 バンパレインフォースメント
P1L,P1R 第1ピーク値
P2L,P2R 第2ピーク値
A 車幅方向中央部
C コーナ部

Claims (8)

  1. 車両のバンパ(7)内においてバンパレインフォースメント(9)の車両前方側に配設されたバンパアブソーバ(2)と、前記バンパアブソーバに車幅方向に沿って形成された溝部(2a)に装着される内部に中空部(3a)が形成された検出用チューブ部材(3)と、前記検出用チューブ部材の前記中空部内の圧力を検出する圧力センサ(4L,4R)とを有し、前記圧力センサによる圧力検出結果に基づいて前記バンパへの物体の衝突発生を検知する車両用衝突検知装置(1)において、
    前記圧力センサは、前記検出用チューブ部材の車幅方向左側端部に接続される左圧力センサ(4L)と、前記検出用チューブ部材の車幅方向右側端部に接続される右圧力センサ(4R)とを有して構成され、
    前記バンパへの前記物体の衝突発生に伴って前記左圧力センサにより検出される圧力波形の複数のピーク値(P1L,P2L)及び前記右圧力センサにより検出される圧力波形の複数のピーク値(P1R,P2R)を検出するピーク値検出部(61,S11)と、
    前記ピーク値検出部により検出された前記各圧力波形のピーク値に基づいて、前記バンパの車幅方向における前記物体の衝突位置を推定する衝突位置推定部(62,S13,S15,S16,S19,S20)と、
    を備えたことを特徴とする車両用衝突検知装置。
  2. 前記ピーク値検出部は、前記左圧力センサ及び前記右圧力センサによりそれぞれ検出される各圧力波形において最初にピークとなる第1ピーク値(P1L,P1R)と、前記第1ピーク値より遅れてピークとなる第2ピーク値(P2L,P2R)とを検出し、
    前記衝突位置推定部は、前記第2ピーク値に基づいて、前記バンパの車幅方向における前記物体の衝突位置を推定することを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突検知装置。
  3. 前記ピーク値検出部は、前記左圧力センサ及び前記右圧力センサによりそれぞれ検出される各圧力波形において最初にピークとなる第1ピーク値(P1L,P1R)と、前記第1ピーク値より遅れてピークとなる第2ピーク値(P2L,P2R)とを検出し、
    前記衝突位置推定部(62,S13,S15,S16)は、前記左圧力センサにより検出された圧力波形の第2ピーク値(P2L)と、前記右圧力センサにより検出された圧力波形の第2ピーク値(P2R)との差分の絶対値(|ΔP2|)が所定値(ΔP2th)以上の場合に、前記バンパの車幅方向端部から中央側へ所定長さにわたるコーナ部(C)で衝突が発生したものと推定することを特徴とする請求項2に記載の車両用衝突検知装置。
  4. 前記衝突位置推定部(62,S15,S16)は、前記左圧力センサにより検出された圧力波形の第2ピーク値(P2L)が前記右圧力センサにより検出された圧力波形の第2ピーク値(P2R)よりも小さい場合には、車幅方向左側の前記コーナ部で衝突が発生したものと推定し、前記左圧力センサにより検出された圧力波形の第2ピーク値(P2L)が前記右圧力センサにより検出された圧力波形の第2ピーク値(P2R)よりも大きい場合には、車幅方向右側の前記コーナ部で衝突が発生したものと推定することを特徴とする請求項3に記載の車両用衝突検知装置。
  5. 前記ピーク値検出部は、前記左圧力センサ及び前記右圧力センサによりそれぞれ検出される各圧力波形において最初にピークとなる第1ピーク値(P1L,P1R)と、前記第1ピーク値より遅れてピークとなる第2ピーク値(P2L,P2R)とを検出し、
    前記衝突位置推定部(62,S19)は、前記左圧力センサにより検出された圧力波形の第1ピーク値(P1L)が第2ピーク値(P2L)よりも大きく、且つ、前記右圧力センサにより検出された圧力波形の第1ピーク値(P1R)が第2ピーク値(P2R)よりも大きい場合に、前記バンパにおける車幅方向中央部(A)で前記物体の衝突が発生したものと推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。
  6. 前記左圧力センサ及び前記右圧力センサによる圧力検出結果が所定の衝突判定閾値以上である場合に、前記バンパへの衝突発生を判定する衝突判定部(63,S7)と、
    前記衝突判定部により衝突発生を判定する前に、前記衝突位置推定部により推定された前記衝突位置に応じて前記衝突判定閾値を変更する閾値変更部(64,S5,S17,S21)と、
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の車両用衝突検知装置。
  7. 前記閾値変更部(64,S17,S21)は、前記衝突位置推定部により前記バンパの車幅方向端部から中央側へ所定長さにわたるコーナ部(C)以外で前記物体の衝突が発生したものと推定された場合に第1閾値を前記衝突判定閾値として設定し、前記衝突位置推定部により前記コーナ部で前記物体の衝突が発生したものと推定された場合に前記第1閾値とは異なる第2閾値を前記衝突判定閾値として設定することを特徴とする請求項6に記載の車両用衝突検知装置。
  8. 前記第2閾値は、前記第1閾値よりも小さい値であることを特徴とする請求項7に記載の車両用衝突検知装置。
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